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特表2023-551982マルチシストロン性RNAワクチン及びその使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】マルチシストロン性RNAワクチン及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/40 20060101AFI20231206BHJP
   C12N 15/50 20060101ALI20231206BHJP
   C12N 15/09 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 39/145 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 39/215 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 39/235 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 39/12 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 39/23 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 39/155 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20231206BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20231206BHJP
   C12N 15/44 20060101ALN20231206BHJP
【FI】
C12N15/40
C12N15/50
C12N15/09 Z
A61K39/145
A61K39/215
A61K39/235
A61K39/12
A61K39/23
A61K39/155
A61P37/04
A61P31/12
A61P11/00
A61P31/16
A61P31/14
A61K9/14
C12N15/44
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534301
(86)(22)【出願日】2021-12-02
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 IB2021061203
(87)【国際公開番号】W WO2022118226
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】63/120,362
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523207227
【氏名又は名称】セキラス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 慎介
(74)【代理人】
【識別番号】100119183
【弁理士】
【氏名又は名称】松任谷 優子
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100162503
【弁理士】
【氏名又は名称】今野 智介
(74)【代理人】
【識別番号】100144794
【弁理士】
【氏名又は名称】大木 信人
(74)【代理人】
【識別番号】100204582
【弁理士】
【氏名又は名称】大栗 由美
(72)【発明者】
【氏名】アレン,ピラダ
(72)【発明者】
【氏名】デ ソウザ,イヴナ
(72)【発明者】
【氏名】ウェン,インシア
(72)【発明者】
【氏名】ベディ,スクマニ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チェン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C085
【Fターム(参考)】
4C076AA31
4C076CC35
4C085AA03
4C085BA51
4C085BA52
4C085BA55
4C085BA57
4C085BA71
4C085BA75
4C085BA77
4C085EE05
(57)【要約】
本開示は、マルチシストロン性RNAワクチン及びその使用に関する。本開示はまた、マルチシストロン性従来mRNAワクチン及びその使用に関する。本開示は更に、マルチシストロン性自己複製RNAワクチン及びその使用に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチシストロン性自己複製RNAであって、
a)サブゲノム(SG)プロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びに
b)SGプロモーター及び内部リボソーム進入部位(IRES)からなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、マルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項2】
前記RNAが、5’から3’への順に、
a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項3】
前記RNAが、1つ以上の追加のヌクレオチド配列を含み、各配列が、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された追加の抗原をコードし、前記1つ以上のヌクレオチド配列が、前記第2のヌクレオチド配列の3’に位置している、請求項2に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項4】
前記SGプロモーターが、最小SGプロモーター又は延長SGプロモーターである、請求項1~3のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項5】
前記延長SGプロモーターが、RNAウイルスの非構造タンパク質をコードする配列中に生じるヌクレオチドにより5’末端で延長されている、請求項4に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項6】
前記IRESが、脳心筋炎ウイルス(EMCV)に由来する野生型IRESである、請求項1~5のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項7】
前記RNAが、5’から3’への順に、
a)最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び最小SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び延長SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
c)最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び野生型EMCV IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項8】
前記最小SGプロモーターが、配列番号1に記述されている配列によってコードされている、請求項4~7のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項9】
前記延長SGプロモーターが、配列番号2又は配列番号3又は配列番号47に記述されている配列によってコードされている、請求項4~7のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項10】
前記野生型EMCV IRESが、配列番号4に記述されている配列によってコードされている、請求項6~9のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項11】
前記抗原が、実質的に同じレベルで発現される、請求項1~10のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項12】
前記自己複製RNAが、アルファウイルス由来である、請求項1~11のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項13】
前記アルファウイルスが、セムリキ森林ウイルス(SFV)、シンドビスウイルス(SIN)、及びベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEE)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項14】
前記抗原が、呼吸器ウイルス由来のウイルス抗原である、請求項1~13のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項15】
前記呼吸器ウイルスが、インフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、パラインフルエンザウイルス、メタニューモウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、及びボカウイルスからなる群から選択される、請求項14に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項16】
前記抗原が、前記インフルエンザウイルスの異なる株由来である、請求項15に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項17】
前記抗原が、前記インフルエンザウイルスの異なるサブタイプ由来である、請求項15又は16に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項18】
前記抗原が、インフルエンザウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質、ノイラミニダーゼ(NA)タンパク質、マトリックス(M)タンパク質、ヌクレオタンパク質(NP)、及び/又は非構造(NS)タンパク質である、請求項15~17のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項19】
前記抗原が、H5タンパク質及び/又はN1タンパク質である、請求項15~18のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項20】
前記RNAが、5’から3’への順に、
a)前記H5タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び前記N1タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)前記N1タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び前記H5タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、請求項19に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項21】
前記コロナウイルスが、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)である、請求項15に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項22】
前記抗原が、SARS-CoV-2ヌクレオカプシド(N)タンパク質及び/又はスパイク(S)タンパク質である、請求項21に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項23】
前記RNAが、5’から3’への順に、
a)前記Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び前記Sタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)前記Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び前記Nタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、請求項22に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項24】
前記RNAが、配列番号10~14、又は配列番号19~27、又は配列番号30~31のいずれか1つに記述されている配列によってコードされている、請求項1~23のいずれか一項に記載のマルチシストロン性自己複製RNA。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか一項に記載の自己複製RNAを含む、免疫原性組成物。
【請求項26】
請求項1~24のいずれか一項に記載の複数のマルチシストロン性自己複製RNAを含み、各マルチシストロン性自己複製RNAが、異なるポリペプチド抗原配列をコードする、請求項25に記載の免疫原性組成物。
【請求項27】
請求項25又は26に記載の免疫原性組成物、及び薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
【請求項28】
脂質ナノ粒子(LNP)、高分子微粒子、又は水中油型エマルションを更に含む、請求項27に記載の薬学的組成物。
【請求項29】
前記自己複製RNAが、LNP、高分子微粒子、又は水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている、請求項28に記載の薬学的組成物。
【請求項30】
ワクチンとして使用するための、請求項25若しくは26に記載の免疫原性組成物、又は請求項27~29のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項31】
呼吸器ウイルス感染の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、請求項25若しくは26に記載の免疫原性組成物、又は請求項27~29のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項32】
前記呼吸器ウイルス感染が、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、細気管支炎、肺炎、クループ、SARS-CoV-2感染、コロナウイルス病2019(COVID-19)、急性呼吸器疾患症候群(ARDS)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項31に記載の免疫原性組成物。
【請求項33】
対象における疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させる方法であって、請求項25若しくは26に記載の免疫原性組成物、又は請求項27~29のいずれか一項に記載の薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法。
【請求項34】
疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、請求項1~24のいずれか一項に記載の自己複製RNA、又は請求項25若しくは26に記載の免疫原性組成物、又は請求項27若しくは28に記載の薬学的組成物の使用。
【請求項35】
前記疾患又は状態が、呼吸器ウイルス感染である、請求項33に記載の方法、又は請求項34に記載の使用。
【請求項36】
前記呼吸器ウイルス感染が、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、細気管支炎、肺炎、クループ、SARS-CoV-2感染、COVID-19、ARDS、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項35に記載の方法又は使用。
【請求項37】
対象において免疫応答を誘導する方法であって、請求項25若しくは26に記載の免疫原性組成物、又は請求項27~29のいずれか一項に記載の薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法。
【請求項38】
前記免疫応答が、体液性及び/又は細胞媒介性免疫応答である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
免疫応答を誘導することを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、請求項1~24のいずれか一項に記載の自己複製RNA、又は請求項25若しくは26に記載の免疫原性組成物、又は請求項27~29のいずれか一項に記載の薬学的組成物の使用。
【請求項40】
請求項1~24のいずれか一項に記載の自己複製RNAをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項41】
前記ポリヌクレオチドが、組換えDNAである、請求項40に記載のポリヌクレオチド。
【請求項42】
前記組換えDNAが、プラスミドである、請求項42に記載のポリヌクレオチド。
【請求項43】
前記プラスミドが、配列番号10~14、又は配列番号19~27、又は配列番号30~31のいずれか1つに記述されている配列を含む、請求項42に記載のポリヌクレオチド。
【請求項44】
ポリヌクレオチドであって、
a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びに
b)SGプロモーター及び内部リボソーム進入部位(IRES)からなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項45】
前記ポリヌクレオチドが、5’から3’への順に、
c)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
d)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、請求項44に記載のポリヌクレチド。
【請求項46】
従来mRNA(cRNA)であって、
c)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びに
d)SGプロモーター及び内部リボソーム進入部位(IRES)からなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、従来mRNA(cRNA)。
【請求項47】
前記cRNAが、5’から3’への順に、
e)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
f)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、請求項46に記載のcRNA。
【請求項48】
前記第1のヌクレオチド配列が、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されている、請求項44若しくは45に記載のポリヌクレオチド、又は請求項46若しくは47に記載のcRNA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願データ
本出願は、2020年12月2日に出願された「Multicistronic self-replicating RNA and uses thereof」と題する米国特許出願第63/120,362号からの優先権を主張し、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列リスト
本出願は、電子形態における配列リストとともに出願される。配列リストの全内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本開示は、マルチシストロン性RNAワクチン及びその使用に関する。本開示はまた、マルチシストロン性従来mRNAワクチン及びその使用に関する。本開示は更に、マルチシストロン性自己複製RNAワクチン及びその使用に関する。
【背景技術】
【0004】
呼吸器ウイルス感染は、ヒトの健康及び生命に対する重大な脅威である。インフルエンザウイルス及び重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)によって引き起こされるものなどの感染は、世界的なパンデミックを引き起こし、世界中で何百万人もの人々を死に至らしめることが知られている。最近では、SAR-CoV-2は、重症感染コロナウイルス病2019(COVID-19)の現在進行中の世界的なパンデミックを引き起こす原因となっている。
【0005】
現在、インフルエンザなどの感染は、抗ウイルス薬又は他の薬によって治療されている。しかしながら、現在、ほとんどの呼吸器ウイルス感染に対する特定のかつ効果的な治療は存在していない。いくつかの呼吸器ウイルス感染に利用可能なそれらの特定の治療、例えば、COVID-19に対するmRNAワクチンについて、それらの有効性を増加させるために更なる改善を行うことができる。
【0006】
インフルエンザのためのものなどのウイルスワクチンは、ウイルスを中和するか、又はウイルスの細胞への進入をブロックすることによって感染に対して保護する抗体の誘導に依存する。体液性免疫応答は、ウイルス表面タンパク質を標的とするが、しかしながら、これらの表面タンパク質は各株内で保存されるため、抗体媒介性保護は、血清学的に異なる表面タンパク質を有する株に対して不適合である。更に、多くのウイルスの表面タンパク質は、急速に変異する可能性がある。これは、ほとんどのワクチンが多価でなければならないことを意味し、すなわち、所与の期間内に最も普及すると予測される株由来の抗原を含む。
【0007】
インフルエンザウイルス表面タンパク質に搭載された免疫応答(例えば、抗体応答)を増強するために、種々のアジュバント及び免疫増強剤がワクチン製剤に含まれる。しかしながら、安全性及び有効性の問題が残っている。
【0008】
現在、卵ベースの製造プロセスは、インフルエンザワクチンが生産される最も一般的な方法である。このプロセスは、卵内のウイルス増殖を最適化するのにかなりの時間を必要とし、かつ特にパンデミック中に十分な量のワクチンを生産するための資源(すなわち、卵)を必要とする。更に、必要とされる長い開発時間を考慮すると、ワクチンが利用可能になる前にワクチン株の選択が行われ、ウイルスにおける変化に対応することが困難になる。インフルエンザワクチンはまた、卵の代わりに培養された哺乳動物細胞(例えば、マディンダービーイヌ腎、又はMDCK細胞)を伴う細胞ベースの製造プロセス、及び組換えウイルス(例えば、インフルエンザの抗原をコードするバキュロウイルス)を伴うウイルスベースのプラットフォームを使用して生産されている。
【0009】
インフルエンザ及びCOVID-19などの呼吸器ウイルス感染の治療又は予防のために、現在の卵ベースの技術よりも迅速に生産することができる特定のかつ効率的なウイルスワクチンの開発が依然として必要である。核酸ベースのワクチンは、現在の卵ベースの製造プラットフォームよりも明確な利点を提供するが、いくつかの課題が残っている。例えば、mRNAの本質的に不安定な性質により、結果的に、ほとんどのRNAベースのワクチンは、強力で耐久性のある免疫応答を生成するのに必要とされる用量及び持続時間で抗原を提供する能力が限定されている。したがって、当業者には、当該技術分野において、外因性核酸を対象に送達するための改善された手段に対する必要性が存在することが明らかであろう。また、当該技術分野において、対象の標的細胞内の安定性を増強させ、抗原の発現を改善したmRNAワクチンに対する必要性も存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の発明者らは、活性を改善し、2つ以上の抗原(すなわち、マルチシストロン性RNA)の効率的な発現を可能にするRNAを同定している。本開示は、改善された活性を有する自己複製RNAの本発明者らの同定に基づく。特に、本発明者らは、2つ以上の抗原の効率的な発現を可能にし、望ましくない融合タンパク質の形成をもたらさない自己複製RNAを同定している。
【0011】
本発明者らによる知見は、マルチシストロン性RNAについての基礎を提供する。本発明者らによる知見はまた、マルチシストロン性自己複製RNAについての基礎を提供する。更に、本発明者らによる知見は、マルチシストロン性従来(すなわち、非自己複製)RNAについての基礎を提供する。本発明者らによる知見はまた、対象における疾患又は障害(例えば、インフルエンザ、SARS-COV-2感染、COVID-19又はARDSなどの呼吸器ウイルス感染によって引き起こされる疾患)の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させる方法についての基礎も提供する。
【0012】
したがって、本開示は、a)目的の第1のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)サブゲノム(SG)プロモーター及び内部リボソーム進入部位(IRES)からなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2のポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0013】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)目的の第1のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2のポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0014】
本開示はまた、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0015】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0016】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、RNA又はDNAである。例えば、ポリヌクレオチドは、RNAである。一実施例において、ポリヌクレオチドは、DNAである。
【0017】
一実施例において、RNAは、メッセンジャーRNA(mRNA)である。一実施例において、mRNAは、従来mRNA(cRNA)又は自己複製mRNAである。
【0018】
したがって、本開示は、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0019】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0020】
本開示はまた、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0021】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0022】
本開示は更に、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、自己複製mRNAを提供する。
【0023】
一実施例において、自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0024】
一実施例において、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列は、調節エレメントに作動可能に連結されている。例えば、調節エレメントは、第1のヌクレオチド配列の5’末端に作動可能に連結されている。一実施例において、調節エレメントは、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。例えば、調節エレメントは、Kozakコンセンサス配列である。例えば、調節エレメントは、IRESである。例えば、調節エレメントは、SGプロモーターである。
【0025】
一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号38に記述されている配列を含むか又はそれからなる。一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号38に記述されている配列からなる。一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号38に記述されている配列を含む。例えば、Kozakコンセンサス配列は、ACCATGGである。
【0026】
一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号39に記述されている配列を含むか又はそれからなる。一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号39に記述されている配列からなる。一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号39に記述されている配列を含む。例えば、Kozakコンセンサス配列は、ACCATGである。
【0027】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0028】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0029】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0030】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0031】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0032】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0033】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、自己複製mRNAを提供する。
【0034】
一実施例において、自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0035】
一実施例において、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列は、Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結されている。
【0036】
一実施例において、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列は、Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結されている。例えば、Kozakコンセンサス配列は、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列の5’末端に作動可能に連結されているSGプロモーターの5’末端に作動可能に連結されている。
【0037】
一実施例において、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列は、Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結されている。例えば、Kozakコンセンサス配列は、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列の5’末端に作動可能に連結されているIRESの5’末端に作動可能に連結されている。
【0038】
一実施例において、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列は、SGプロモーターに作動可能に連結されている。
【0039】
一実施例において、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列は、IRESに作動可能に連結されている。
【0040】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0041】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0042】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0043】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0044】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0045】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0046】
本開示は、a)SGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0047】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0048】
本開示は、a)IRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0049】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)IRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0050】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0051】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0052】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0053】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0054】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0055】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0056】
本開示は、a)SGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0057】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0058】
本開示は、a)IRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNAを提供する。
【0059】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、a)IRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0060】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0061】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列に作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0062】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0063】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列及びSGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0064】
本開示は、a)Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0065】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)Kozakコンセンサス配列及びIRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0066】
本開示は、a)SGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0067】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0068】
本開示は、a)IRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、cRNAを提供する。
【0069】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、a)IRESに作動可能に連結された目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0070】
本開示は、a)サブゲノム(SG)プロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにb)SGプロモーター及び内部リボソーム進入部位(IRES)からなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、マルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0071】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及びb)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0072】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、バイシストロン性RNAである。例えば、ポリヌクレオチドは、バイシストロン性cRNAである。一実施例において、cRNAは、バイシストロン性cRNAである。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、バイシストロン性自己複製mRNAである。例えば、自己複製RNAは、バイシストロン性自己複製RNAである。
【0073】
一実施例において、第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列は、IRESに作動可能に連結されている。
【0074】
一実施例において、第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列は、SGプロモーターに作動可能に連結されている。
【0075】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、マルチシストロン性RNAである。例えば、ポリヌクレオチドは、マルチシストロン性cRNAである。例えば、cRNAは、マルチシストロン性cRNAである。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、マルチシストロン性自己複製mRNAである。例えば、自己複製RNAは、マルチシストロン性自己複製mRNAである。
【0076】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、1つ以上の追加のヌクレオチド配列を含み、各配列は、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の追加の抗原をコードし、1つ以上のヌクレオチド配列は、第2のヌクレオチド配列の3’に位置している。例えば、ポリヌクレオチドは、少なくとも3つのヌクレオチド配列、又は少なくとも4つのヌクレオチド配列、又は少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0077】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、1つ以上の追加のヌクレオチド配列を含み、各配列は、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の追加の抗原をコードし、1つ以上のヌクレオチド配列は、第2のヌクレオチド配列の3’に位置している。例えば、マルチシストロン性RNAは、少なくとも3つのヌクレオチド配列、又は少なくとも4つのヌクレオチド配列、又は少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0078】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、1つ以上の追加のヌクレオチド配列を含み、各配列は、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の追加の抗原をコードし、1つ以上のヌクレオチド配列は、第2のヌクレオチド配列の3’に位置している。例えば、マルチシストロン性cRNAは、少なくとも3つのヌクレオチド配列、又は少なくとも4つのヌクレオチド配列、又は少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0079】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、1つ以上の追加のヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された追加の抗原をコードし、追加の抗原をコードする1つ以上のヌクレオチド配列は、第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列の3’に位置している。例えば、マルチシストロン性自己複製RNAは、少なくとも3つのヌクレオチド配列、又は少なくとも4つのヌクレオチド配列、又は少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0080】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、少なくとも3つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0081】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、少なくとも3つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。例えば、RNAは、トリシストロン性RNAである。
【0082】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、少なくとも3つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。例えば、cRNAは、トリシストロン性RNAである。
【0083】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、少なくとも3つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。例えば、自己複製RNAは、トリシストロン性自己複製RNAである。
【0084】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0085】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0086】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0087】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0088】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0089】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0090】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0091】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0092】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0093】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0094】
別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0095】
別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0096】
別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0097】
別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0098】
別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、及びc)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0099】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、少なくとも4つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0100】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、少なくとも4つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0101】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、少なくとも4つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0102】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、少なくとも4つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0103】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0104】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0105】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0106】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0107】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0108】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0109】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0110】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0111】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0112】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0113】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0114】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0115】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0116】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0117】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0118】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0119】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0120】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0121】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0122】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、及びd)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0123】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0124】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0125】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0126】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、少なくとも5つのヌクレオチド配列を含み、各ヌクレオチド配列は、抗原をコードする。
【0127】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0128】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0129】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0130】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0131】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRES又はSGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0132】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0133】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0134】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0135】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0136】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0137】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0138】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0139】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0140】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0141】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0142】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0143】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0144】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0145】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0146】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)SGプロモーターに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)SGプロモーターに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0147】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0148】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0149】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0150】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0151】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)SGプロモーターに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0152】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0153】
一実施例において、マルチシストロン性RNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0154】
一実施例において、マルチシストロン性cRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0155】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製mRNAは、5’から3’への順に、a)第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0156】
一実施例において、マルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、a)SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、b)IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、c)IRESに作動可能に連結された第3の抗原をコードする第3のヌクレオチド配列、d)IRESに作動可能に連結された第4の抗原をコードする第4のヌクレオチド配列、及びe)IRESに作動可能に連結された第5の抗原をコードする第5のヌクレオチド配列を含む。
【0157】
一実施例において、SGプロモーターは、天然SGプロモーターである。例えば、天然SGプロモーターは、RNAウイルスに由来し、かつ/又はそれに基づく(例えば、アルファウイルス)RNAウイルスに天然であるプロモーターである。一実施例において、天然SGプロモーターは、天然アルファウイルスSGプロモーターである。
【0158】
一実施例において、SGプロモーターは、最小SGプロモーター又は延長SGプロモーターである。
【0159】
一実施例において、SGプロモーターは、最小SGプロモーターである。一実施例において、天然SGプロモーターは、最小SGプロモーターである。例えば、最小SGプロモーターは、転写の開始のために必要とされる最小配列である。一実施例において、最小天然SGプロモーターは、49個のヌクレオチド長である。一実施例において、最小SGプロモーターは、49個のヌクレオチド長である。一実施例において、最小天然SGプロモーターは、配列番号1に記述されている配列を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。一実施例において、最小SGプロモーターは、配列番号1に記述されている配列を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。
【0160】
一実施例において、SGプロモーターは、延長SGプロモーターである。一実施例において、天然SGプロモーターは、延長SGプロモーターである。例えば、延長SGプロモーターは、RNAウイルス(例えば、アルファウイルス)の非構造タンパク質(例えば、NSP4)をコードする配列中に生じるヌクレオチドにより5’末端で延長されている。一実施例において、延長SGプロモーターは、アルファウイルスNSP4をコードする配列中に生じるヌクレオチドにより5’末端で延長されている。SGプロモーター配列の5’末端へのヌクレオチドの付加は、非構造タンパク質及びウイルスレプリカーゼ、例えば、アルファウイルスNSP4の発現を阻害することはなかった。
【0161】
驚くべきことに、本発明者らは、発現を増強するためにSGプロモーターの5’末端に付加されるヌクレオチドの数が限られていることを見出した。例えば、本発明者らは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる52個のヌクレオチドによって5’末端で延長したSGプロモーターが機能しないことを見出した。特に、非構造タンパク質をコードする配列中に生じる52個のヌクレオチドによって5’末端で延長したSGプロモーターを使用した場合、抗原発現は検出されなかった。したがって、一実施例において、SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる51個以下のヌクレオチドによって5’末端で延長されている。一実施例において、延長SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる51個以下のヌクレオチドによって5’末端で延長した最小SGプロモーターである。一実施例において、延長SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる51個以下のヌクレオチドによって5’末端で延長した、配列番号1に記述されている配列を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。例えば、延長SGプロモーターは、100個以下のヌクレオチド長である。一実施例において、延長SGプロモーターは、配列番号15のヌクレオチド2~101を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。
【0162】
一実施例において、SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる、約5個のヌクレオチド~約20個のヌクレオチドによって、例えば、約5個のヌクレオチド、又は約10個のヌクレオチド、又は約12個、又は約15個のヌクレオチド、又は約20個のヌクレオチドによって5’末端で延長されている。。別の実施例において、SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる、約20個~約35個のヌクレオチドによって、例えば、約25個のヌクレオチド、又は約27個のヌクレオチド、又は約30個のヌクレオチド、又は約35個のヌクレオチドによって5’末端で延長されている。
【0163】
一実施例において、SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる約12個のヌクレオチドによって5’末端で延長されている。一実施例において、延長SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる12個のヌクレオチドによって5’末端で延長した、配列番号1に記述されている配列によってコードされている。例えば、延長SGプロモーターは、61個以下のヌクレオチド長である。一実施例において、延長SGプロモーターは、配列番号15のヌクレオチド41~101を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。別の実施例において、延長SGプロモーターは、配列番号2に記述されている配列を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。
【0164】
一実施例において、SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる約31個のヌクレオチドによって5’末端で延長されている。一実施例において、延長SGプロモーターは、非構造タンパク質(例えば、アルファウイルスNSP4)をコードする配列中に生じる31個のヌクレオチドによって5’末端で延長した、配列番号1に記述されている配列によってコードされている。例えば、延長SGプロモーターは、80個以下のヌクレオチド長である。一実施例において、延長SGプロモーターは、配列番号15のヌクレオチド22~101を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。別の実施例において、延長SGプロモーターは、配列番号3に記述されている配列を含むか又はそれからなる配列によってコードされている。
【0165】
一実施例において、延長SGプロモーターは、配列番号15のヌクレオチド66~75に対応する反復配列を含む。例えば、延長SGプロモーターは、配列番号15のヌクレオチド50~75及び配列番号15のヌクレオチド66~101を含む配列によってコードされている。例えば、延長SGプロモーターは、配列番号47に記述されている配列によってコードされている。
【0166】
一実施例において、IRESは、脳心筋炎ウイルス(EMCV)に由来する野生型IRESである。例えば、野生型EMCV IRESは、配列番号4に記述されている配列を含む。
【0167】
一実施例において、第1及び/若しくは第2のヌクレオチド配列、並びに/又は1つ以上の追加のヌクレオチド配列は、コドン最適化される。
【0168】
一実施例において、第1及び/若しくは第2のヌクレオチド配列、並びに/又は1つ以上の追加のヌクレオチド配列のG/C含有量は、修飾される。
【0169】
一実施例において、第1及び/若しくは第2のヌクレオチド配列、並びに/又は1つ以上の追加のヌクレオチド配列のG/C含有量は、非修飾配列のG/C含有量と比較して少なくとも5%増加する。例えば、第1及び/若しくは第2のヌクレオチド配列、並びに/又は1つ以上の追加のヌクレオチド配列のG/C含有量は、非修飾配列のG/C含有量と比較して、少なくとも10%、又は15%、又は20%、又は25%、又は30%、又は35%、又は40%増加する。
【0170】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、少なくとも1つの化学修飾されたヌクレオチドを含む。
【0171】
一実施例において、化学修飾されたヌクレオチドは、N6,2’-O-ジメチル-アデノシン(m6Am)、5-メチルウリジン(m5U)、N4-アセチルシチジン(ac4C)、2-チオシチジン(s2C)、2-チオウリジン(s2U)、5-メチルシチジン(m5C)、N6-メチルアデノシン(m6a)、シュードウリジン(ψ)、1-メチルシュードウリジン(m1ψ)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、N6,2’-O-ジメチル-アデノシン(m6Am)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、5-メチルウリジン(m5U)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、N4-アセチルシチジン(ac4C)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、2-チオシチジン(s2C)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、2-チオウリジン(s2U)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、5-メチルシチジン(m5C)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、N6-メチルアデノシン(m6a)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、シュードウリジン(ψ)である。例えば、化学修飾されたヌクレオチドは、1-メチルシュードウリジン(m1ψ)である。
【0172】
一実施例において、第1のヌクレオチド配列は、ハプトグロビン(HP)、フィブリノーゲンベータ鎖(FGB)、ハプトグロビン関連タンパク質(HPR)、アルブミン(ALB)、補体成分3(C3)、フィブリノーゲンアルファ鎖(FGA)、アルファ6コラーゲン(Col6A)、アルファ-1-アンチトリプシン(SERPINA1)、アルファ-1-アンチキモトリプシン(SERPINA3)の5’-UTR その断片及び/又は変異体を含む。
【0173】
一実施例において、5’UTRは、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)又はその修飾された形態の5’UTRである。例えば、5’UTRは、配列番号45に記述されている配列を含む。
【0174】
一実施例において、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、40~2000個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、40~100個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、100~250個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、250~500個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、500~750個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、750~1000個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、1000~1250個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、1250~1500個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、1500~1750個のヌクレオチド長である。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、1750~2000個のヌクレオチド長である。
【0175】
一実施例において、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、配列番号40~54のいずれか1つに記述されているヌクレオチド配列に対して少なくとも90%同一のヌクレオチド配列を含む。例えば、5’-UTR、その断片及び/又は変異体は、配列番号40~54のいずれか1つに記述されているヌクレオチド配列に対して90%、又は91%、又は92%、又は93%、又は94%、又は95%、又は96%、又は97%、又は98%、又は99%同一のヌクレオチド配列を含む。
【0176】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、2つ以上の5’-UTR、その断片及び/又は変異体の組み合わせを含む。一実施例において、2つ以上の5’-UTRは、同じである。一実施例において、2つ以上の5’-UTRは、異なっている。
【0177】
一実施例において、5’UTRを含むヌクレオチド配列は、少なくとも1つのマイクロRNA結合部位、AUリッチエレメント(ARE)、GCリッチエレメント、ステムループ、及びこれらの組み合わせを含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、マイクロRNA結合部位を含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、AUリッチエレメント(ARE)を含む。一実施例において、ヌクレオチドは、GCリッチエレメントを含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、ステムループを含む。例えば、ステムループは、ヒストンステムループである。
【0178】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、3’UTRを含むヌクレオチド配列を更に含む。一実施例において、3’UTRを含むヌクレオチド配列は、第2の又は1つ以上の追加のヌクレオチド配列の3’に位置している。例えば、3’UTRを含むヌクレオチド配列は、第2のヌクレオチド配列の3’に位置している。一実施例において、3’UTRは、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5)、アルファIコラーゲン(COL1A1)、チロシンヒドロキシラーゼ(TH)遺伝子、スプリットのアミノ末端エンハンサー(AES)、ヒトミトコンドリア12S rRNA(mtRNR1)の3’-UTR、その断片及び/又は変異体を含む。
【0179】
一実施例において、3’UTRは、シンドビスウイルス(SINV)又はその修飾された形態の3’UTRである。例えば、3’UTRは、配列番号46に記述されている配列を含む。
【0180】
一実施例において、3’UTR、その断片及び/又は変異体は、40~400個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTRは、40~50、又は50~60、又は60~70、又は70~80、又は80~90、又は90~100、又は100~125、又は125~150、又は150~175、又は175~200、又は200~225、又は225~250、又は250~275、又は275~300、又は300~325、又は325~350、又は350~375、又は375~400個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、40~50個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、50~60個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、60~70個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、70~80個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、80~90個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、90~100個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、100~125個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、125~150個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、150~175個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、175~200個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、200~225個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、225~250個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、250~275個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、275~300個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、300~325個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、325~350個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、350~375個のヌクレオチド長である。例えば、3’-UTR、その断片及び/又は変異体は、375~400個のヌクレオチド長である。
【0181】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、2つ以上の3’-UTR、その断片及び/又は変異体の組み合わせを含む。一実施例において、2つ以上の3’-UTRは、同じである。一実施例において、2つ以上の3’-UTRは、異なっている。
【0182】
一実施例において、3’UTR、その断片及び/又は変異体を含むヌクレオチド配列は、少なくとも1つのマイクロRNA結合部位、AUリッチエレメント(ARE)、GCリッチエレメント、三重らせん体、ステムループ、1つ以上の停止コドン、及びこれらの組み合わせを含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、マイクロRNA結合部位を含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、AUリッチエレメント(ARE)を含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、GCリッチエレメントを含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、三重らせん体を含む。一実施例において、ヌクレオチド配列は、ステムループを含む。例えば、ステムループは、ヒストンステムループである。一実施例において、ヌクレオチド配列は、1つ以上の停止コドンを含む。例えば、1つ以上の停止コドンは、3’-UTRの5’末端に位置している。
【0183】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、3’UTRを含むヌクレオチド配列の3’末端に位置した1つ以上の3’テーリング配列を含む、ヌクレオチド配列を含む。一実施例において、1つ以上の3’テーリング配列は、ポリA配列、ポリアデニル化シグナル、G四重鎖、ポリC配列、ステムループ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。例えば、3’テーリング配列は、ポリA配列を含む。一実施例において、3’テーリング配列は、ポリアデニル化シグナルを含む。一実施例において、3’テーリング配列は、G四重鎖を含む。一実施例において、3’テーリング配列は、ポリC配列を含む。一実施例において、3’テーリング配列は、ステムループを含む。例えば、ステムループは、ヒストンステムループである。一実施例において、3’テーリング配列は、ポリA配列及びG四重鎖を含む。一実施例において、3’テーリング配列は、ステムループ(例えば、ヒストンステムループ)及びポリA配列を含む。
【0184】
一実施例において、1つ以上の3’テーリング配列は、各々10~300個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む、1つ以上のポリA配列を含む。例えば、ポリA配列は、各々、10~20、又は20~30、又は30~40、又は40~50、又は50~60、又は60~70、又は70~80、又は80~90、又は90~100、又は100~125、又は125~150、又は150~175、又は175~200、又は200~225、又は225~250、又は250~275、又は275~300個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、10~20個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、20~30個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、30~40個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、36個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、40~50個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、50~60個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、60~70個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、70~80個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、80~90個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、90~100個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、100~125個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、125~150個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、150~175個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、175~200個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、200~225個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、225~250個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、250~275個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、275~300個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。
【0185】
一実施例において、1つ以上のポリA配列は、各々、10個、又は20個、又は30個、又は40個、又は50個、又は60個、又は70個、又は80個、又は90個、又は100個、又は125個、又は150個、又は175個、又は200個、又は225個、又は250個、又は275個、又は300個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、10個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、20個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、30個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、40個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、50個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、60個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、70個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、80個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、90個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、100個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、125個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、150個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、175個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、200個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、225個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、250個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、275個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリA配列は、各々、300個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。
【0186】
一実施例において、ポリA配列は、36個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む。例えば、ポリA配列は、配列番号48に記述されている配列を含む。
【0187】
一実施例において、1つ以上のポリA配列は、中断リンカーによって分離される。例えば、3’テーリング配列は、5’から3’への順に、連続するアデノシンヌクレオチドを含むポリA配列、中断リンカー、及び連続するアデノシンヌクレオチドを含む更なるポリA配列を含む。
【0188】
一実施例において、中断リンカーは、10~50、又は50~100、又は100~150個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、10~50個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、50~100個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、100~150個のヌクレオチド長である。
【0189】
一実施例において、中断リンカーは、1個、又は2個、又は3個、又は4個、又は5個、又は6個、又は7個、又は8個、又は9個、又は10個、又は11個、又は12個、又は13個、又は14個、又は15個、又は16個、又は17個、又は18個、又は19個、又は20個、又は25個、又は30個、又は35個、又は40個、又は45個、又は50個、又は55個、又は60個、又は65個、又は70個、又は75個、又は80個、又は85個、又は90個、又は95個、又は100個、又は110個、又は120個、又は130個、又は140個、又は150個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、1個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、2個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、3個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、4個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、5個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、6個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、7個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、8個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、9個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、10個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、11個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、12個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、13個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、14個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、15個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、16個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、17個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、18個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、19個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、20個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、25個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、30個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、35個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、40個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、45個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、50個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、55個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、60個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、65個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、70個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、75個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、80個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、85個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、90個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、95個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、100個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、110個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、120個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、130個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、140個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、150個のヌクレオチド長である。
【0190】
一実施例において、中断リンカーは、10個のヌクレオチド長である。一実施例において、中断リンカーは、配列番号40に記述されているヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる。例えば、中断リンカーは、ヌクレオチド配列GCAUAUGACUを含むか又はそれからなる。
【0191】
一実施例において、3’テーリング配列は、5’から3’への順に、30個の連続するアデノシンヌクレオチドを含むポリA配列、10個のヌクレオチドの中断リンカー、及び70個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む更なるポリA配列を含む。
【0192】
一実施例において、3’テーリング配列は、5’から3’への順に、30個の連続するアデノシンヌクレオチドを含むポリA配列、配列番号40に記述されているヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる中断リンカー、及び70個の連続するアデノシンヌクレオチドを含む更なるポリA配列を含む。
【0193】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)5’-UTR、その断片及び/又は変異体、
b)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメント、
c)目的の第1のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、
d)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2のポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列、
e)3’-UTR、その断片及び/又は変異体、並びに
f)ポリA配列、ポリアデニル化シグナル、G四重鎖、ポリC配列、ステムループ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の3’テーリング配列を含む。
【0194】
一実施例において、RNAは、5’から3’への順に、
a)5’-UTR、その断片及び/又は変異体、
b)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメント、
c)目的の第1のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、
d)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2のポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列、
e)3’-UTR、その断片及び/又は変異体、並びに
f)ポリA配列、ポリアデニル化シグナル、G四重鎖、ポリC配列、ステムループ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の3’テーリング配列を含む。
【0195】
一実施例において、cRNAは、5’から3’への順に、
a)5’-UTR、その断片及び/又は変異体、
b)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメント、
c)目的の第1のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、
d)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2のポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列、
e)3’-UTR、その断片及び/又は変異体、並びに
f)ポリA配列、ポリアデニル化シグナル、G四重鎖、ポリC配列、ステムループ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の3’テーリング配列を含む。
【0196】
一実施例において、sa-mRNAは、5’から3’への順に、
a)5’-UTR、その断片及び/又は変異体、
b)Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメント、
c)目的の第1のポリペプチドをコードする第1のヌクレオチド配列、
d)SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2のポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列、
e)3’-UTR、その断片及び/又は変異体、並びに
f)ポリA配列、ポリアデニル化シグナル、G四重鎖、ポリC配列、ステムループ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の3’テーリング配列を含む。
【0197】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、
a)最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び最小SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び延長SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
c)最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び野生型EMCV IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0198】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び最小SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0199】
例えば、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、配列番号1に記述されている配列を含む最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び配列番号1に記述されている配列を含む最小SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0200】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び延長SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0201】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0202】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び配列番号3に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0203】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び野生型EMCV IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0204】
一実施例において、本開示のマルチシストロン性自己複製RNAは、5’から3’への順に、配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、及び配列番号4に記述されている配列によってコードされる野生型EMCV IRESに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0205】
一実施例において、RNAは、5’末端キャップ構造を更に含む。
【0206】
一実施例において、5’末端キャップ構造は、内因性キャップ又はその類似体である。例えば、5’末端キャップ構造は、内在性キャップである。例えば、5’末端キャップ構造は、内因性キャップの類似体である。
【0207】
一実施例において、5’末端キャップ構造は、グアニン又はそのグアニン類似体を含む。例えば、5’末端キャップ構造は、グアニンを含む。例えば、5’末端キャップ構造は、グアニンのグアニン類似体を含む。
【0208】
一実施例において、5’末端キャップ構造は、抗逆キャップ類似体(ARCA)、N7,2’-0-ジメチル-グアノシン(mCAP)、イノシン、N1-メチル-グアノシン、2’フルオロ-グアノシン、7-デアザ-グアノシン、8-オキソ-グアノシン、2-アミノ-グアノシン、LNA-グアノシン、2-アジド-グアノシン、N6,2’-O-ジメチルアデノシン、7-メチルグアノシン(m7G)、キャップ1、及びキャップ2からなる群から選択される。例えば、5’末端キャップ構造は、抗逆キャップ類似体(ARCA)である。例えば、5’末端キャップ構造は、N7,2’-0-ジメチル-グアノシン(mCAP)である。例えば、5’末端キャップ構造は、イノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、N1-メチル-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、2’フルオロ-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、7-デアザ-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、8-オキソ-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、2-アミノ-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、LNA-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、2-アジド-グアノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、N6,2’-O-ジメチルアデノシンである。例えば、5’末端キャップ構造は、7-メチルグアノシン(m7G)である。例えば、5’末端キャップ構造は、キャップ1である。例えば、5’末端キャップ構造は、キャップ2である。
【0209】
一実施例において、5’末端キャップ構造は、5’-5’-トリホスフェート結合又は5’-5’ホスホロチオエート結合によってRNAの5’末端に連結される。例えば、5’末端キャップ構造は、5’-5’-トリホスフェート結合によってRNAの5’末端に連結される。例えば、5’末端キャップ構造は、5’-5’ホスホロチオエート結合によってRNAの5’末端に連結される。
【0210】
一実施例において、抗原は、実質的に同じレベルで発現される。例えば、抗原は、互いの約10%、又は約5%、又は約1%以内の発現のレベルを有する。別の実施例において、抗原は、異なるレベルで発現される。例えば、抗原は、互いの約10%、又は約15%、又は約20%を超える発現のレベルを有する。発現のレベルを決定するための方法は、当該技術分野で既知であるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0211】
一実施例において、自己複製RNAは、アルファウイルス由来である。例えば、アルファウイルスは、セムリキ森林ウイルス(SFV)、シンドビスウイルス(SIN)、及びベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEE)、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0212】
一実施例において、自己複製RNAは、セムリキ森林ウイルス(SFV)由来である。
【0213】
一実施例において、自己複製RNAは、シンドビスウイルス(SIN)由来である。
【0214】
一実施例において、自己複製RNAは、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEE)由来である。
【0215】
一実施例において、抗原は、ウイルス抗原である。例えば、ウイルス抗原は、呼吸器ウイルス由来である。一実施例において、呼吸器ウイルスは、インフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、パラインフルエンザウイルス、メタニューモウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、及びボカウイルスからなる群から選択される。
【0216】
一実施例において、ウイルス抗原は、インフルエンザウイルス由来である。
【0217】
一実施例において、ウイルス抗原は、呼吸器合胞体ウイルス由来である。
【0218】
一実施例において、ウイルス抗原は、パラインフルエンザウイルス由来である。
【0219】
一実施例において、ウイルス抗原は、メタニューモウイルス由来である。
【0220】
一実施例において、ウイルス抗原は、ライノウイルス由来である。
【0221】
一実施例において、ウイルス抗原は、コロナウイルス由来である。
【0222】
一実施例において、ウイルス抗原は、アデノウイルス由来である。
【0223】
一実施例において、ウイルス抗原は、ボカウイルス由来である。
【0224】
一実施例において、抗原は、インフルエンザウイルス又はコロナウイルス由来のウイルス抗原である。
【0225】
一実施例において、抗原は、インフルエンザウイルスの単一株(すなわち、一価)由来、又は複数株(すなわち、多価)由来である。例えば、自己複製RNAは、1つ以上の(例えば、1つ又は2つ又は3つの)インフルエンザウイルス株由来の抗原を含む。
【0226】
一実施例において、第1及び第2のインフルエンザウイルス抗原は、インフルエンザウイルスの異なる株由来である。例えば、第1及び第2の抗原は、インフルエンザA、B及び/又はCウイルス株由来である。
【0227】
一実施例において、抗原は、インフルエンザAウイルス株由来である。例えば、抗原は、インフルエンザAウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質、ノイラミニダーゼ(NA)タンパク質、マトリックス(M)タンパク質、ヌクレオタンパク質(NP)、非構造(NS)タンパク質、又はその免疫原性断片若しくは変異体である。一実施例において、抗原は、インフルエンザA赤血球凝集素(HA)サブタイプH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、若しくはH16、及び/又はインフルエンザAノイラミニダーゼ(NA)サブタイプN1、N2、N3、N4、N5、N6、N7、N8若しくはN9、及び/又はインフルエンザAマトリックス(M)タンパク質サブタイプM1若しくはM2、及び/又はインフルエンザA非構造(NS)タンパク質サブタイプNS1若しくはNS2である。
【0228】
一実施例において、インフルエンザウイルス抗原は、インフルエンザウイルスの異なるサブタイプ由来である。例えば、異なる赤血球凝集素サブタイプ、及び/又は異なるノイラミニダーゼサブタイプ、及び/又はマトリックスタンパク質サブタイプ、及び/又はヌクレオタンパク質サブタイプ、及び/又は非構造タンパク質サブタイプ。
【0229】
当業者は、インフルエンザウイルスのパンデミック株が、一般に、H1、H2、H3、H5、H6、H7、又はH9サブタイプインフルエンザAウイルス株であることを認識するであろう。例えば、H1N1、H2N2、H3N2、H5N1、H5N3、H6N1、H7N2、H7N3、H7N7、H7N9、及びH9N2、株。
【0230】
一実施例において、抗原は、同じ赤血球凝集素サブタイプを有するインフルエンザAウイルス株由来である。別の実施例において、抗原は、異なる赤血球凝集素サブタイプを有するインフルエンザAウイルス株である。一実施例において、抗原は、H1、H2、H3、H5、H6、H7、又はH9サブタイプインフルエンザAウイルス株である。例えば、抗原は、H1赤血球凝集素、又はH2赤血球凝集素、又はH3赤血球凝集素、又はH5赤血球凝集素、又はH6赤血球凝集素、又はH7赤血球凝集素、又はH9赤血球凝集素である。例えば、抗原は、H5サブタイプインフルエンザAウイルス株(すなわち、H5赤血球凝集素)である。一実施例において、H5赤血球凝集素は、A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005ウイルス株である。例えば、H5赤血球凝集素は、配列番号5に記述されている配列によってコードされている。一実施例において、H3赤血球凝集素は、A/Delaware/39/2019ウイルス株である。例えば、H3赤血球凝集素は、配列番号54に記述されている配列によってコードされている。
【0231】
一実施例において、抗原は、同じノイラミニダーゼサブタイプを有するインフルエンザAウイルス株である。別の実施例において、抗原は、異なるノイラミニダーゼサブタイプを有するインフルエンザAウイルス株である。一実施例において、抗原は、N1、N2、N3、N7、又はN9サブタイプインフルエンザAウイルス株である。例えば、抗原は、N1ノイラミニダーゼ、又はN2ノイラミニダーゼ、又はN3ノイラミニダーゼ、又はN7ノイラミニダーゼ、又はN9ノイラミニダーゼである。例えば、抗原は、N1ノイラミニダーゼサブタイプインフルエンザAウイルス株である。一実施例において、N1ノイラミニダーゼは、A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005株である。例えば、N1ノイラミニダーゼは、配列番号6に記述されている配列によってコードされている。一実施例において、N2ノイラミニダーゼは、A/Delaware/39/2019ウイルス株である。例えば、N2ノイラミニダーゼは、配列番号55に記述されている配列によってコードされている
【0232】
一実施例において、抗原は、H5赤血球凝集素タンパク質及び/又はN1ノイラミニダーゼタンパク質である。例えば、第1の抗原は、H5赤血球凝集素サブタイプインフルエンザAウイルス株であり、第2の抗原は、N1ノイラミニダーゼサブタイプインフルエンザAウイルス株である。一実施例において、第1の抗原は、配列番号5に記述されている配列によってコードされるH5赤血球凝集素サブタイプインフルエンザAウイルス株であり、第2の抗原は、配列番号6に記述されている配列によってコードされるN1ノイラミニダーゼサブタイプインフルエンザAウイルス株である。
【0233】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0234】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0235】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0236】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0237】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0238】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0239】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0240】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0241】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0242】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0243】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0244】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0245】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0246】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0247】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0248】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0249】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0250】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0251】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0252】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0253】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号3に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0254】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号4に記述されている配列によってコードされるIRESに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0255】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0256】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0257】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0258】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0259】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号3に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0260】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼをコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号4に記述されている配列によってコードされるIRESに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0261】
一実施例において、抗原は、インフルエンザAウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質及びマトリックス(M)タンパク質である。例えば、抗原は、H5赤血球凝集素タンパク質及び/又はM1マトリックスタンパク質である。一実施例において、M1ノイラミニダーゼは、A/Puerto Rico/8/1934(PR8-X)株である。別の実施例において、M1ノイラミニダーゼは、A/California/07/09株である。一実施例において、抗原は、配列番号5に記述されている配列によってコードされるH5赤血球凝集素サブタイプインフルエンザAウイルス株、及び配列番号16又は配列番号29に記述されている配列によってコードされるM1マトリックスタンパク質サブタイプインフルエンザAウイルス株である。
【0262】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0263】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0264】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0265】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0266】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0267】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0268】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0269】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0270】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0271】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0272】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0273】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0274】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0275】
一実施例において、抗原は、インフルエンザAウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質、ノイラミニダーゼ(NA)タンパク質、及びマトリックス(M)タンパク質である。例えば、抗原は、H5赤血球凝集素タンパク質、及び/又はN1ノイラミニダーゼタンパク質、及び/又はM1マトリックスタンパク質である。一実施例において、抗原は、配列番号5に記述されている配列によってコードされるH5赤血球凝集素サブタイプインフルエンザAウイルス株、配列番号6に記述されている配列によってコードされるN1ノイラミニダーゼサブタイプインフルエンザAウイルス株、及び配列番号16又は配列番号29に記述されている配列によってコードされるM1マトリックスタンパク質サブタイプインフルエンザAウイルス株である。
【0276】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0277】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0278】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0279】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0280】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0281】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0282】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0283】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0284】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0285】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0286】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0287】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0288】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0289】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0290】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0291】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、又は
b)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0292】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0293】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0294】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及び
c)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0295】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0296】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0297】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、及び
c)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列を含む。
【0298】
一実施例において、抗原は、インフルエンザAウイルスHAタンパク質、NAタンパク質、及びMタンパク質である。例えば、抗原は、H5赤血球凝集素タンパク質、及び/又はN1ノイラミニダーゼタンパク質、及び/又はM1マトリックスタンパク質、及び/又はM2マトリックスタンパク質である。一実施例において、抗原は、配列番号5に記述されている配列によってコードされるH5赤血球凝集素サブタイプインフルエンザAウイルス株、配列番号6に記述されている配列によってコードされるN1ノイラミニダーゼサブタイプインフルエンザAウイルス株、配列番号16又は配列番号29に記述されている配列によってコードされるM1マトリックスタンパク質サブタイプインフルエンザAウイルス株、及び配列番号17に記述されている配列によってコードされるM2マトリックスタンパク質サブタイプインフルエンザAウイルス株である。
【0299】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、M2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0300】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0301】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、M2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0302】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0303】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、M2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0304】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0305】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、M2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、N1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0306】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0307】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM2マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列
c)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN1ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第3のヌクレオチド配列、及び
d)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第4のヌクレオチド配列を含む。
【0308】
一実施例において、抗原は、インフルエンザAウイルスHAタンパク質及びNSタンパク質である。例えば、抗原は、H5赤血球凝集素タンパク質及び/又はNS1非構造タンパク質である。一実施例において、抗原は、配列番号5に記述されている配列によってコードされるH5赤血球凝集素サブタイプインフルエンザAウイルス株、及び配列番号18に記述されている配列によってコードされるNS1非構造タンパク質サブタイプインフルエンザAウイルス株である。
【0309】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0310】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0311】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0312】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0313】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0314】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0315】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0316】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0317】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0318】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0319】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0320】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0321】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0322】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0323】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0324】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0325】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0326】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0327】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0328】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、NS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0329】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0330】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNS1非構造タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH5赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0331】
一実施例において、抗原は、インフルエンザAウイルスMタンパク質及びNPである。例えば、抗原は、M1マトリックスタンパク質及び/又はNPタンパク質である。一実施例において、NPタンパク質は、A/California/07/09株である。一実施例において、抗原は、配列番号16又は配列番号29に記述されている配列によってコードされるM1マトリックスタンパク質サブタイプインフルエンザAウイルス株、及び配列番号28に記述されている配列によってコードされるNPヌクレオタンパク質である。
【0332】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NPヌクレオタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0333】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0334】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0335】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NPヌクレオタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0336】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0337】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0338】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)NPヌクレオタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びM1マトリックスタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0339】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、M1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0340】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0341】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0342】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたM1マトリックスタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたNPヌクレオタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0343】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
c)H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
d)N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0344】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0345】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0346】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0347】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0348】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
c)H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
d)N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0349】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0350】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0351】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0352】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0353】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
c)H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
d)N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0354】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0355】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0356】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0357】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0358】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
c)H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
d)N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0359】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、H3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0360】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0361】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
c)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
d)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0362】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、N2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0363】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0364】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
c)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたN2ノイラミニダーゼタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
d)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたH3赤血球凝集素タンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0365】
一実施例において、抗原は、インフルエンザBウイルス株である。当業者は、インフルエンザBウイルスがサブタイプに分けられるのではなく、2つの系統、すなわち、B/Yamagata及びB/Victoriaに分類されることを認識するであろう。
【0366】
一実施例において、抗原は、B/YamagataインフルエンザBウイルス株である。例えば、インフルエンザBウイルス株は、B/Singapore/INFTT 16 0610/16(By)ウイルス株である。別の実施例において、抗原は、B/VictoriaインフルエンザBウイルス株である。一実施例において、抗原は、同じ系統におけるインフルエンザBウイルス株である。別の実施例において、抗原は、異なる系統におけるインフルエンザBウイルス株である。
【0367】
一実施例において、抗原は、インフルエンザBウイルスHyamタンパク質及び/又はNyamタンパク質である。例えば、抗原は、インフルエンザBウイルスHyamタンパク質である。別の実施例において、抗原は、インフルエンザBウイルスNyamタンパク質である。更なる実施例において、抗原は、インフルエンザBウイルスHyam及びNyamタンパク質である。一実施例において、抗原は、配列番号56に記述されている配列によってコードされるHyamサブタイプインフルエンザBウイルス株、及び配列番号57に記述されている配列によってコードされるNyamサブタイプインフルエンザBウイルス株である。
【0368】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
e)Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
f)Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0369】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0370】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0371】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0372】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0373】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
e)Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
f)Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0374】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0375】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0376】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0377】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0378】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
e)Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
f)Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0379】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0380】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0381】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0382】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0383】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
e)Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
f)Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0384】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Hyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0385】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0386】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
e)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
f)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0387】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Nyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0388】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、SGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0389】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
e)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNyamタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
f)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたHyamタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0390】
一実施例において、抗原は、コロナウイルス由来のウイルス抗原である。
【0391】
一実施例において、抗原は、アルファコロナウイルス、ベータコロナウイルス、ガンマコロナウイルス、及び/又はデルタコロナウイルス株である。
【0392】
一実施例において、抗原は、アルファコロナウイルスである。例えば、アルファコロナウイルスは、アルファコロナウイルス1、ヒトコロナウイルス229E(HCoV 229E)、ヒトコロナウイルスNL63(HCoV NL63)、Miniopterusコウモリコロナウイルス1、MiniopterusコウモリコロナウイルスHKU8、ブタ流行性下痢ウイルス、RhinolophusコウモリコロナウイルスHKU2、及びScotophilusコウモリコロナウイルス512からなる群から選択される。
【0393】
一実施例において、抗原は、ベータコロナウイルスである。例えば、ベータコロナウイルスは、ベータコロナウイルス1(ウシコロナウイルス、ヒトコロナウイルスOC43)、ハリネズミコロナウイルス1、ヒトコロナウイルスHKU1(HCoV HKU1)、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス(MERS-CoV)、マウスコロナウイルス、PipistrellusコウモリコロナウイルスHKU5、RousettusコウモリコロナウイルスHKU9、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス(SARS-CoV、SARS-CoV-2)、及びTylonycterisコウモリコロナウイルスHKU4からなる群から選択される。一実施例において、抗原は、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス(MERS-CoV)、及び重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス(SARS-CoV又はSARS-CoV-2)からなる群から選択されるベータコロナウイルスに由来する。例えば、抗原は、MERS-CoV由来である。別の実施例において、抗原は、SARS-CoV由来である。更なる実施例において、抗原は、SARS-CoV-2由来である。例えば、コロナウイルスは、SARS-CoV-2である。
【0394】
一実施例において、抗原は、ガンマコロナウイルスである。例えば、ガンマコロナウイルスは、トリコロナウイルス及びシロイルカコロナウイルスSW1からなる群から選択される。
【0395】
一実施例において、抗原は、デルタコロナウイルスである。例えば、デルタコロナウイルスは、ヒヨドリコロナウイルスHKU11及びブタコロナウイルスHKU15からなる群から選択される。
【0396】
一実施例において、抗原は、コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質及び/又はヌクレオカプシド(N)タンパク質である。例えば、抗原は、SARS-CoV-2 Nタンパク質及び/又はSタンパク質である。一実施例において、抗原は、SARS-CoV-2株2019-nCoV/USA-WA1/2020由来のSARS-CoV-2 Nタンパク質及び/又はSタンパク質である。
【0397】
一実施例において、抗原は、SARS-CoV-2 Nタンパク質である。例えば、抗原は、SARS-CoV-2 Nタンパク質であり、配列番号7に記述されている配列によってコードされている。
【0398】
別の実施例において、抗原は、SARS-CoV-2 Sタンパク質である。例えば、抗原は、SARS-CoV-2スパイクタンパク質であり、配列番号8に記述されている配列によってコードされている。
【0399】
別の実施例において、Sタンパク質は、変異Sタンパク質である。
【0400】
一実施例において、変異Sタンパク質は、受容体結合ドメイン内の変異を含む。例えば、変異は、S438F、N439K、N440K、L441I、K444R、V445A、V445I、G446V、G446S、N450K、L452R、L452P、L455F、K458N、N460T、D467V、I468F、I468T、I468V、E471O、I472V、A475V、G476S、S477G、S477I、S477N、S477R、T478I、P479L、P479L、P479S、N481D、N481H、V483F、V483A、E484D、E484K、E484K、E484O、G485S、Y489H、Y489D、Y489F、Y489C、Y489N、F490L、F490S、P491R、Q493L、S494P、Y495N、T500N、N501S、及びY505H、Y508Hからなる群から選択される。一実施例において、変異Sタンパク質は、N439K、N439L、L452R、S477N、T478I、V483A、及びE484Dからなる群から選択される受容体結合ドメイン内の変異を含む。
【0401】
一実施例において、変異Sタンパク質は、受容体結合ドメイン内の変異を含む。例えば、変異は、R346K、K417N、K417T、S438F、N439K、N440K、L441I、K444R、V445A、V445I、G446V、G446S、N450K、L452R、L452P、L455F、K458N、N460T、D467V、I468F、I468T、I468V、E471O、I472V、A475V、G476S、S477G、S477I、S477N、S477R、T478I、T478K、P479L、P479S、N481D、N481H、V483F、V483A、E484D、E484K、E484K、E484O、G485S、Y489H、Y489D、Y489F、Y489C、Y489N、F490L、F490S、P491R、Q493L、S494P、Y495N、T500N、N501S、N501Y、Y505H、及びY508Hからなる群から選択される。一実施例において、変異Sタンパク質は、R346K、K417N、K417T、N439K、N439L、L452R、S477N、T478I、V483A、E484D、E484K、及びN501Yからなる群から選択される受容体結合ドメイン内の変異を含む。
【0402】
一実施例において、変異Sタンパク質は、P337S、F338L、F338C、G339D、E340K、V341I、A344S、T345S、R346K、A348S、A348T、W353R、N354D、N354K、N354S、S359N、D364Y、V367F、S373L、V382L、P384L、P384S、T385A、T393P、V395I、F400C、R403K、R403S、D405V、R408I、Q414E、Q414K、Q414P、Q414R、T415S、K417R、K417N、I418V、Y421S、Y423C、Y423F、Y423S、D427Y、R509K、V510L、V511E、V512L、L518I、H519O、A520S、A520V、P521R、P521S、A522P、A522S、及びD614Gからなる群から選択される変異を含む。
【0403】
一実施例において、変異Sタンパク質は、L18F、D80A、T95I、Y144S、Y145N、D215G、P337S、F338L、F338C、G339D、E340K、V341I、A344S、T345S、R346K、A348S、A348T、W353R、N354D、N354K、N354S、S359N、D364Y、V367F、S373L、V382L、P384L、P384S、T385A、T393P、V395I、F400C、R403K、R403S、D405V、R408I、Q414E、Q414K、Q414P、Q414R、T415S、K417N、K417T、K417R、I418V、Y421S、Y423C、Y423F、Y423S、D427Y、S438F、N439K、N440K、L441I、K444R、V445A、V445I、G446V、G446S、N450K、L452R、L452P、L455F、K458N、N460T、D467V、I468F、I468T、I468V、E471O、I472V、A475V、G476S、S477G、S477I、S477N、S477R、T478I、T478K、P479L、P479S、N481D、N481H、V483F、V483A、E484D、E484K、E484K、E484O、G485S、Y489H、Y489D、Y489F、Y489C、Y489N、F490L、F490S、P491R、Q493L、S494P、Y495N、T500N、N501S、N501Y、Y505H、Y508H、R509K、V510L、V511E、V512L、L518I、H519O、A520S、A520V、P521R、P521S、A522P、A522S、A570D、D614G、P680H、P681H、A701V、T716I、及びD950Nからなる群から選択される変異を含む。
【0404】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ/又は(ii)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いており、かつ/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ/又は(iv)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0405】
一実施例において、Sタンパク質は、S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号9に記述されている配列によってコードされている。
【0406】
一実施例において、Sタンパク質は、S2’部位でのフーリン切断部位を欠いている。
【0407】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号36に記述されている配列によってコードされている。
【0408】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0409】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いている。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号34に記述されている配列によってコードされている。
【0410】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号33に記述されている配列によってコードされている。
【0411】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号32に記述されている配列によってコードされている。
【0412】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)S2’部位にフーリン切断部位を欠いており、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号35に記述されている配列によってコードされている。
【0413】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いており、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0414】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S2’部位にフーリン切断部位を欠いており、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。
【0415】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いており、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0416】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いており、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0417】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0418】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いており、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ(iv)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含む。
【0419】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異、並びに/又は(ii)配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失、並びに/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからHへの変異を含む。
【0420】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異、並びに配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失、並びに配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからHへの変異を含む。
【0421】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからHへの変異を含む。
【0422】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異、及び/又は(ii)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異、及び/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含む。
【0423】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異を含む。
【0424】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異を含む。
【0425】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異、及び配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異、及び配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含む。
【0426】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからTへの変異、及び/又は(ii)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異、及び/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含む。
【0427】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからTへの変異を含む。
【0428】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからTへの変異、及び配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異、及び配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含む。
【0429】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド95に対応する残基にTからIへの変異、及び/又は(ii)配列番号37のヌクレオチド144に対応する残基にYからSへの変異、及び/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド145に対応する残基にYからNへの変異、及び/又は(iv)配列番号37のヌクレオチド346に対応する残基にRからKへの変異、及び/又は(v)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異、及び/又は(vi)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異、及び/又は(vii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異、及び/又は(viii)配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからHへの変異、及び/又は(ix)配列番号37のヌクレオチド950に対応する残基にDからNへの変異を含む。
【0430】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド95に対応する残基にTからIへの変異を含む。
【0431】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド144に対応する残基にYからSへの変異を含む。
【0432】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド145に対応する残基にYからNへの変異を含む。
【0433】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド346に対応する残基にRからKへの変異を含む。
【0434】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド950に対応する残基にDからNへの変異を含む。
【0435】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド95に対応する残基にTからIへの変異、及び(ii)配列番号37のヌクレオチド144に対応する残基にYからSへの変異、及び(iii)配列番号37のヌクレオチド145に対応する残基にYからNへの変異、及び(iv)配列番号37のヌクレオチド346に対応する残基にRからKへの変異、及び(v)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異、及び(vi)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異、及び(vii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異、(viii)配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからHへの変異、(ix)配列番号37のヌクレオチド950に対応する残基にDからNへの変異を含む。
【0436】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド478に対応する残基にTからKへの変異、及び/又は(ii)配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからRへの変異、及び/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド452に対応する残基にLからRへの変異を含む。
【0437】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド478に対応する残基にTからKへの変異を含む。
【0438】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからRへの変異を含む。
【0439】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド452に対応する残基にLからRへの変異を含む。
【0440】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド478に対応する残基にTからKへの変異、及び(ii)配列番号37のヌクレオチド681に対応する残基にPからRへの変異、及び(iii)配列番号37のヌクレオチド452に対応する残基にLからRへの変異を含む。
【0441】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失を含む。
【0442】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド144に対応する1つの残基の欠失を含む。
【0443】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失を含み、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド144に対応する1つの残基の欠失を含み、かつ(iv)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含み、かつ(v)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号58に記述されている配列によってコードされている。
【0444】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド242~244に対応する3つの残基の欠失を含む。
【0445】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド242~244に対応する3つの残基の欠失を含み、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異を含み、かつ(iv)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異を含み、かつ(v)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含み、かつ(vi)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号59に記述されている配列によってコードされている。
【0446】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失を含み、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド242~244に対応する3つの残基の欠失を含み、かつ(iv)配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異を含み、かつ(v)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異を含み、かつ(vi)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含み、かつ(vii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号60に記述されている配列によってコードされている。
【0447】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド570に対応する残基にAからDへの変異を含む。
【0448】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド680に対応する残基にPからHへの変異を含む。
【0449】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド716に対応する残基にTからIへの変異を含む。
【0450】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失を含み、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド144に対応する1つの残基の欠失を含み、かつ(iv)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含み、かつ(v)配列番号37のヌクレオチド570に対応する残基にAからDへの変異を含み、かつ(vi)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ(vii)配列番号37のヌクレオチド680に対応する残基にPからHへの変異を含み、かつ(viii)配列番号37のヌクレオチド716に対応する残基にTからIへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号61に記述されている配列によってコードされている。
【0451】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド18に対応する残基にLからFへの変異を含む。
【0452】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド80に対応する残基にDからAへの変異を含む。
【0453】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド215に対応する残基にDからGへの変異を含む。
【0454】
一実施例において、Sタンパク質は、配列番号37のヌクレオチド701に対応する残基にAからVへの変異を含む。
【0455】
一実施例において、Sタンパク質は、(i)配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ(ii)配列番号37のヌクレオチド18に対応する残基にLからFへの変異を含み、かつ(iii)配列番号37のヌクレオチド80に対応する残基にDからAへの変異を含み、かつ(iv)配列番号37のヌクレオチド215に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ(v)配列番号37のヌクレオチド242~244に対応する3つの残基の欠失を含み、かつ(vi)配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異を含み、かつ(vii)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異を含み、かつ(viii)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含み、かつ(ix)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ(x)配列番号37のヌクレオチド701に対応する残基にAからVへの変異を含む。例えば、変異Sタンパク質は、配列番号62に記述されている配列によってコードされている。
【0456】
一実施例において、変異Sタンパク質は、(i)S1/S2境界でのフーリン切断部位を欠いており、配列番号37のヌクレオチド682~685に対応する残基にRRARからQQAAへの変異を含み、かつ/又は(ii)S2’部位でのフーリン切断部位を欠いており、かつ/又は(iii)配列番号37のヌクレオチド614に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ/又は(iv)配列番号37のヌクレオチド986及び987に対応する残基間の2つのプロリン残基の挿入を含み、かつ/又は(v)配列番号37のヌクレオチド501に対応する残基にNからYへの変異を含み、かつ/又は(vi)配列番号37のヌクレオチド69及び70に対応する2つの残基の欠失を含み、かつ/又は(vii)配列番号37のヌクレオチド144に対応する1つの残基の欠失を含み、かつ/又は(viii)配列番号37のヌクレオチド242~244に対応する3つの残基の欠失を含み、かつ/又は(ix)配列番号37のヌクレオチド417に対応する残基にKからNへの変異を含み、かつ/又は(x)配列番号37のヌクレオチド484に対応する残基にEからKへの変異を含み、かつ/又は(xi)配列番号37のヌクレオチド570に対応する残基にAからDへの変異を含み、かつ/又は(xii)配列番号37のヌクレオチド680に対応する残基にPからHへの変異を含み、かつ/又は(xiii)配列番号37のヌクレオチド716に対応する残基にTからIへの変異を含み、かつ/又は(xix)配列番号37のヌクレオチド18に対応する残基にLからFへの変異を含み、かつ/又は(xx)、かつ/又は配列番号37のヌクレオチド80に対応する残基にDからAへの変異を含み、かつ/又は(xxi)配列番号37のヌクレオチド215に対応する残基にDからGへの変異を含み、かつ/又は(xxii)配列番号37のヌクレオチド701に対応する残基にAからVへの変異を含む。
【0457】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号9又は配列番号32~36のいずれか1つに記述されている配列によってコードされている。
【0458】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号9又は配列番号32~36又は配列番号58~62のいずれか1つに記述されている配列によってコードされている。
【0459】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号9に記述されている配列によってコードされている。
【0460】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号32に記述されている配列によってコードされている。
【0461】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号33に記述されている配列によってコードされている。
【0462】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号34に記述されている配列によってコードされている。
【0463】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号35に記述されている配列によってコードされている。
【0464】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号36に記述されている配列によってコードされている。
【0465】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号58に記述されている配列によってコードされている。
【0466】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号59に記述されている配列によってコードされている。
【0467】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号60に記述されている配列によってコードされている。
【0468】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号61に記述されている配列によってコードされている。
【0469】
一実施例において、変異Sタンパク質は、配列番号62に記述されている配列によってコードされている。
【0470】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、
a)Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0471】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0472】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0473】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0474】
一実施例において、本開示は、ポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0475】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0476】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0477】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0478】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0479】
一実施例において、本開示は、RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0480】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、
a)Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0481】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0482】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0483】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0484】
一実施例において、本開示は、cRNAを提供し、cRNAは、5’から3’への順に、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0485】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列、又は
b)Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0486】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Sタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0487】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0488】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、分子は、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0489】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0490】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号3に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0491】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、分子は、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結された変異したSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0492】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結された変異したSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0493】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結された変異したSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号3に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0494】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号4に記述されている配列によってコードされるIRESに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0495】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、Nタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及びSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0496】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0497】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、分子は、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0498】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号2に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0499】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号3に記述されている配列によってコードされる延長SGプロモーターに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0500】
一実施例において、本開示は、マルチシストロン性自己複製RNAを提供し、RNAは、5’から3’への順に、
a)配列番号1に記述されている配列によってコードされる最小SGプロモーターに作動可能に連結されたNタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列、及び
b)配列番号4に記述されている配列によってコードされるIRESに作動可能に連結されたSタンパク質をコードする第2のヌクレオチド配列を含む。
【0501】
一実施例において、本開示は、配列番号10~14、又は配列番号19~27、又は配列番号30~31のいずれか1つに記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。一実施例において、本開示は、配列番号10~14、又は配列番号19~27、又は配列番号30~31、又は配列番号49~53のいずれか1つに記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。例えば、本開示は、配列番号10~14又は配列番号19~27のいずれか1つに記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。別の実施例において、本開示は、配列番号30~31のいずれか1つに記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。別の実施例において、本開示は、配列番号49~53のいずれか1つに記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0502】
一実施例において、本開示は、配列番号10(F548)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0503】
一実施例において、本開示は、配列番号11(F549)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0504】
一実施例において、本開示は、配列番号12(F556)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0505】
一実施例において、本開示は、配列番号13(F557)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0506】
一実施例において、本開示は、配列番号14(F602)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0507】
一実施例において、本開示は、配列番号19(F554)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0508】
一実施例において、本開示は、配列番号20(F568)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0509】
一実施例において、本開示は、配列番号21(F569)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0510】
一実施例において、本開示は、配列番号22(F570)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0511】
一実施例において、本開示は、配列番号23(F576)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0512】
一実施例において、本開示は、配列番号24(F584)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0513】
一実施例において、本開示は、配列番号25(F590)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0514】
一実施例において、本開示は、配列番号26(F616)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0515】
一実施例において、本開示は、配列番号27(F620)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0516】
一実施例において、本開示は、配列番号30(Co18)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0517】
一実施例において、本開示は、配列番号31(Co19)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0518】
一実施例において、本開示は、配列番号49(F631)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0519】
一実施例において、本開示は、配列番号50(F632)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0520】
一実施例において、本開示は、配列番号51(F629)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0521】
一実施例において、本開示は、配列番号52(F695)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0522】
一実施例において、本開示は、配列番号53(703)に記述されている配列によってコードされるマルチシストロン性自己複製RNAを提供する。
【0523】
本開示は、本開示のポリヌクレオチドを含む免疫原性組成物を提供する。本開示は、本開示のRNAを含む免疫原性組成物を更に提供する。例えば、本開示は、本開示のcRNAを含む免疫原性組成物を提供する。本開示はまた、本開示の自己複製RNAを含む免疫原性組成物を提供する。例えば、本開示の組成物は、投与されるとき、対象において免疫応答を誘導することができる。例えば、組成物の投与は、体液性及び/又は細胞媒介性免疫応答を誘導する。一実施例において、組成物は、対象において体液性免疫応答を誘導する。例えば、体液性免疫応答は、抗体媒介性免疫応答である。別の実施例において、組成物は、細胞媒介性免疫応答を誘導する。例えば、細胞媒介性免疫応答は、抗原特異的細胞傷害性T細胞の活性化を含む。
【0524】
一実施例において、本開示の免疫原性組成物は、複数のポリヌクレオチドを含み、各ポリヌクレオチドは、異なるポリペプチド抗原配列をコードする。別の実施例において、本開示の免疫原性組成物は、複数のRNAを含み、各RNAは、異なるポリペプチド抗原配列をコードする。更なる実施例において、本開示の免疫原性組成物は、複数のcRNAを含み、各cRNAは、異なるポリペプチド抗原配列をコードする。一実施例において、免疫原性組成物は、複数のマルチシストロン性自己複製RNAを含み、各マルチシストロン性自己複製RNAは、異なるポリペプチド抗原配列をコードする。例えば、異なるポリペプチド抗原配列は、同じウイルス由来である(例えば、同じインフルエンザAウイルス株由来の抗原をコードする)。一実施例において、異なるポリペプチド抗原配列は、異なるウイルス由来である。例えば、配列は、異なるインフルエンザAウイルス株をコードする。
【0525】
本開示はまた、本開示の免疫原性組成物、及び薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物を提供する。本開示における使用に好適な薬学的に許容される担体は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0526】
一実施例において、薬学的組成物は、脂質ナノ粒子(LNP)、高分子微粒子、及び水中油型エマルションを更に含む。例えば、ポリヌクレオチド、RNA、cRNA、又は自己複製RNAは、LNP、高分子微粒子、及び水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている。一実施例において、ポリヌクレオチドは、LNP、高分子微粒子、及び水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている。別の実施例において、RNAは、LNP、高分子微粒子、及び水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている。例えば、cRNAは、LNP、高分子微粒子、及び水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている。例えば、自己複製RNAは、LNP、高分子微粒子、及び水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている。
【0527】
一実施例において、薬学的組成物は、LNPを更に含む。例えば、ポリヌクレオチドは、LNP中に封入されている。別の実施例において、RNAは、LNP中に封入されている。例えば、cRNAは、LNP中に封入されている。例えば、自己複製RNAは、LNP中に封入されている。例えば、ポリヌクレオチドは、LNPに結合されている。別の実施例において、RNAは、LNPに結合されている。例えば、cRNAは、LNPに結合されている。別の実施例において、自己複製RNAは、LNPに結合されている。例えば、ポリヌクレオチドは、LNPに吸着されている。別の実施例において、RNAは、LNPに吸着されている。例えば、cRNAは、LNPに吸着されている。更なる実施例において、自己複製RNAは、LNPに吸着されている。
【0528】
一実施例において、LNPは、PEG脂質、構造脂質、及び/又は中性脂質を含む。例えば、LNPは、PEG脂質、構造脂質、及び中性脂質を含む。別の実施例において、LNPは、PEG脂質、構造脂質、又は中性脂質を含む。
【0529】
一実施例において、LNPは、カチオン性脂質を更に含む。別の実施例において、LNPは、カチオン性脂質を含まない。
【0530】
一実施例において、薬学的組成物は、高分子微粒子を更に含む。例えば、ポリヌクレオチドは、高分子微粒子中に封入されている。別の実施例において、RNAは、高分子微粒子中に封入されている。例えば、cRNAは、高分子微粒子中に封入されている。例えば、自己複製RNAは、高分子微粒子中に封入されている。例えば、ポリヌクレオチドは、高分子微粒子に結合されている。別の実施例において、RNAは、高分子微粒子に結合されている。例えば、cRNAは、高分子微粒子に結合されている。別の実施例において、自己複製RNAは、高分子微粒子に結合されている。例えば、ポリヌクレオチドは、高分子微粒子に吸着されている。別の実施例において、RNAは、高分子微粒子に吸着されている。例えば、cRNAは、高分子微粒子に吸着されている。更なる実施例において、自己複製RNAは、高分子微粒子に吸着されている。
【0531】
一実施例において、薬学的組成物は、水中油型エマルションを更に含む。例えば、ポリヌクレオチドは、水中油型エマルション中に封入されている。別の実施例において、RNAは、水中油型エマルション中に封入されている。例えば、cRNAは、水中油型エマルション中に封入されている。例えば、自己複製RNAは、水中油型エマルション中に封入されている。例えば、ポリヌクレオチドは、水中油型エマルションに結合されている。別の実施例において、RNAは、水中油型エマルションに結合されている。例えば、cRNAは、水中油型エマルションに結合されている。別の実施例において、自己複製RNAは、水中油型エマルションに結合されている。更なる実施例において、自己複製RNAは、水中油型エマルションに吸着されている。更なる実施例において、自己複製RNAは、水中油型エマルション中に再懸濁されている。
【0532】
本開示はまた、ワクチンとして使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。
【0533】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、DNAである。一実施例において、本開示は、本開示のcRNAワクチンをコードするDNAを提供する。一実施例において、本開示は、本開示の自己複製RNAワクチンをコードするDNAを提供する。
【0534】
一実施例において、DNAは、プラスミドである。
【0535】
本開示は、呼吸器ウイルス感染の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を更に提供する。例えば、本開示は、呼吸器ウイルス感染の治療に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。一実施例において、本開示は、呼吸器ウイルス感染の予防に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。別の実施例において、本開示は、呼吸器ウイルス感染の進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。例えば、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物は、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、細気管支炎、肺炎、クループ、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するためのものである。一実施例において、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物は、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID、及び/又はARDSの治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するためのものである。
【0536】
一実施例において、本開示は、インフルエンザの治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。例えば、本開示は、インフルエンザの治療に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。別の実施例において、本開示は、インフルエンザの予防に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。更なる実施例において、本開示は、インフルエンザの進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。
【0537】
一実施例において、本開示は、インフルエンザウイルス感染の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。例えば、本開示は、インフルエンザウイルス感染の治療に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。別の実施例において、本開示は、インフルエンザウイルス感染の予防に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。更なる実施例において、本開示は、インフルエンザウイルス感染の進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。
【0538】
一実施例において、本開示は、COVID-19の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。例えば、本開示は、COVID-19の治療に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。別の実施例において、本開示は、COVID-19の予防に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。更なる実施例において、本開示は、COVID-19の進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。
【0539】
一実施例において、本開示は、SARS-CoV-2感染の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。例えば、本開示は、SARS-CoV-2感染の治療に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。別の実施例において、本開示は、SARS-CoV-2感染の予防に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。更なる実施例において、本開示は、SARS-CoV-2感染の進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。
【0540】
一実施例において、本開示は、ARDSの治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。例えば、本開示は、ARDSの治療に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。別の実施例において、本開示は、ARDSの予防に使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。更なる実施例において、本開示は、ARDSの進行を遅延させることに使用するための、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を提供する。
【0541】
本開示は、対象における疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させる方法であって、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。一実施例において、本開示は、対象における疾患又は状態を治療する方法であって、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。別の実施例において、本開示は、対象における疾患又は状態を予防する方法であって、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。更なる実施例において、本開示は、対象における疾患又は状態の進行を遅延させる方法であって、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0542】
一実施例において、本開示は、疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のポリヌクレオチドの使用を提供する。例えば、本開示は、疾患又は状態の治療を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のポリヌクレオチドの使用を提供する。別の実施例において、本開示は、疾患又は状態の予防を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のポリヌクレオチドの使用を提供する。更なる実施例において、本開示は、疾患又は状態の進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のポリヌクレオチドの使用を提供する。
【0543】
一実施例において、本開示は、疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のRNAの使用を提供する。例えば、本開示は、疾患又は状態の治療を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のRNAの使用を提供する。別の実施例において、本開示は、疾患又は状態の予防を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のRNAの使用を提供する。更なる実施例において、本開示は、疾患又は状態の進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のRNAの使用を提供する。
【0544】
一実施例において、本開示は、疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のcRNAの使用を提供する。例えば、本開示は、疾患又は状態の治療を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のcRNAの使用を提供する。別の実施例において、本開示は、疾患又は状態の予防を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のcRNAの使用を提供する。更なる実施例において、本開示は、疾患又は状態の進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示のcRNAの使用を提供する。
【0545】
一実施例において、本開示は、疾患又は状態の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示の自己複製RNAの使用を提供する。例えば、本開示は、疾患又は状態の治療を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示の自己複製RNAの使用を提供する。別の実施例において、本開示は、疾患又は状態の予防を必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示の自己複製RNAの使用を提供する。更なる実施例において、本開示は、疾患又は状態の進行を遅延させることを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示の自己複製RNAの使用を提供する。
【0546】
一実施例において、対象は、疾患又は状態に罹患している。一実施例において、対象は、疾患又は状態に罹患していると診断されている。一実施例において、対象は、疾患又は状態のための治療を受けている。
【0547】
一実施例において、疾患又は状態は、呼吸器ウイルス感染である。例えば、呼吸器ウイルス感染は、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、細気管支炎、肺炎、クループ、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及びARDSからなる群から選択される。一実施例において、疾患又は状態は、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSである。一実施例において、疾患又は状態は、インフルエンザである。別の実施例において、疾患又は状態は、インフルエンザウイルス感染である。別の実施例において、疾患又は状態は、細気管支炎である。更なる実施例において、疾患又は状態は、肺炎である。一実施例において、疾患又は状態は、クループである。別の実施例において、疾患又は状態は、SARS-CoV-2感染である。別の実施例において、疾患又は状態は、COVID-19である。更なる実施例において、疾患又は状態は、ARDSである。一実施例において、ARDSは、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、及び/又はCOVID-19と関連している。
【0548】
本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、対象におけるインフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの発症の前又は後に投与される。本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、対象におけるインフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの発症の前に投与される。本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、対象におけるインフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの発症の後に投与される。
【0549】
本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、呼吸器ウイルス感染の検出の後に投与される。例えば、本開示の自己複製RNAは、対象におけるインフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの検出の後に投与される。本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、対象におけるインフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの検出の後に投与される。本明細書に記載される任意の方法の更なる実施例において、本開示の自己複製RNAは、インフルエンザウイルス感染の検出の後に投与される。本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、インフルエンザウイルス感染の検出の後であるが、インフルエンザの発症前に投与される。本明細書に記載される任意の方法の別の実施例において、本開示の自己複製RNAは、SARS-CoV-2感染の検出の後に投与される。一実施例において、本開示の自己複製RNAは、SARS-CoV-2感染の検出の後であるが、COVID-19の発症前に投与される。本明細書に記載される任意の方法の更なる実施例において、本開示の自己複製RNAは、COVID-19の検出の後に投与される。本明細書に記載される任意の方法の一実施例において、本開示の自己複製RNAは、COVID-19の検出の後であるが、ARDSの発症前に投与される。本明細書に記載される任意の方法の別の実施例において、本開示の自己複製RNAは、ARDSの検出の後に投与される。
【0550】
一実施例において、対象は、インフルエンザ、COVID-19、又はARDSを発症するリスクにある。例えば、対象は、インフルエンザを発症するリスクにある。別の実施例において、対象は、COVID-19を発症するリスクにある。更なる実施例において、対象は、ARDSを発症するリスクにある。
【0551】
一実施例において、本開示の組成物は、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSのうちの1つ以上の症状の重症度を低減するか、又は発生を予防するのに十分な量で投与される。インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSの症状は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0552】
本開示は、対象において免疫応答を誘導する方法であって、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0553】
本開示はまた、免疫応答を誘導することを必要としている対象においてそれを行うための医薬の製造における、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物の使用を提供する。
【0554】
一実施例において、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物は、体液性及び/又は細胞媒介性免疫応答を誘導する。一実施例において、組成物は、対象において体液性免疫応答を誘導する。例えば、体液性免疫応答は、抗体媒介性免疫応答である。例えば、中和抗体の産生。別の実施例において、組成物は、細胞媒介性免疫応答を誘導する。例えば、細胞媒介性免疫応答は、抗原特異的細胞傷害性T細胞の活性化を含む。例えば、T細胞は、CD4 T細胞及び/又はCD8 T細胞である。一実施例において、T細胞は、CD4 T細胞である。別の実施例において、T細胞は、CD8 T細胞である。更なる実施例において、T細胞は、CD4及びCD8 T細胞である。
【0555】
一実施例において、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物の投与は、CD4 T細胞媒介性免疫応答を誘導する。
【0556】
一実施例において、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物の投与は、CD8 T細胞媒介性免疫応答を誘導する。
【0557】
一実施例において、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物の投与は、CD4及びCD8 T細胞媒介性免疫応答を誘導する。
【0558】
本開示はまた、本開示の自己複製RNAをコードするポリヌクレオチドを提供する。例えば、ポリヌクレオチドは、組換えDNAである。一実施例において、組換えDNAは、プラスミドである。一実施例において、プラスミドは、配列番号10~14、又は配列番号19~27、又は配列番号30~31のいずれか1つに記述されている配列を含む。
【0559】
本開示はまた、対象における疾患又は障害(例えば、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDS)の治療、若しくは予防、又はその進行を遅延させることに使用するための、使用説明書とともにパッケージングされた、任意選択的に送達系及び/又は薬学的に許容される担体若しくは希釈剤中に本開示の少なくとも1つの自己複製RNAを含む、キットを提供する。
【0560】
本開示はまた、疾患又は障害(例えば、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDS)に罹患しているか、又は罹患しているリスクにある対象にRNAを投与するための、使用説明書とともにパッケージングされた、任意選択的に送達系及び/又は薬学的に許容される担体若しくは希釈剤中に本開示の少なくとも1つの自己複製RNAを含む、キットを提供する。
【0561】
一実施例において、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物は、バイアルにおいて供給される。別の実施例において、本開示の自己複製RNA、免疫原性組成物、又は薬学的組成物は、注射器において供給される。
【図面の簡単な説明】
【0562】
図1】(A)は、A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005に由来するHA及びNAサブタイプを使用して調製した自己複製RNAの概略図である。(B)及び(C)は、構築物中の5’キャップ駆動抗原発現を示す。
図2-1】平均蛍光強度(MFI)分析によって決定される場合の、非製剤化RNA構築物(A)F548(B)F549(C)F602(D)F616(E)F556(F)F557(G)F568(H)F569(I)F576(J)F620(K)F584(L)F590における、目的のH5及びN1遺伝子の遺伝子発現のパターンを示す。
図2-2】平均蛍光強度(MFI)分析によって決定される場合の、非製剤化RNA構築物(A)F548(B)F549(C)F602(D)F616(E)F556(F)F557(G)F568(H)F569(I)F576(J)F620(K)F584(L)F590における、目的のH5及びN1遺伝子の遺伝子発現のパターンを示す。
図2-3】平均蛍光強度(MFI)分析によって決定される場合の、非製剤化RNA構築物(A)F548(B)F549(C)F602(D)F616(E)F556(F)F557(G)F568(H)F569(I)F576(J)F620(K)F584(L)F590における、目的のH5及びN1遺伝子の遺伝子発現のパターンを示す。
図3-1】平均蛍光強度分析によって決定される場合の、脂質ナノ粒子中で製剤化されるRNAの目的の第1及び第2の遺伝子の遺伝子発現のパターンを示す。(A)F556及びF548構築物におけるH5及びN1抗原の発現。(B)F557及びF549構築物におけるH5及びN1抗原の発現。(C)H5抗原のみを発現する対照構築物F500.3と比較した場合の、F556、F602、及びF616構築物におけるH5抗原の発現。(D)N1抗原のみを発現する対照構築物F543と比較した場合の、F556、F602、及びF616構築物におけるN1抗原の発現。(E)F554構築物におけるH5、N1、及びM1抗原の発現。(F)F584構築物におけるH5、N1、及びM1抗原の発現。(G)F590構築物におけるH5、N1、M1、及びM2抗原の発現。
図3-2】平均蛍光強度分析によって決定される場合の、脂質ナノ粒子中で製剤化されるRNAの目的の第1及び第2の遺伝子の遺伝子発現のパターンを示す。(A)F556及びF548構築物におけるH5及びN1抗原の発現。(B)F557及びF549構築物におけるH5及びN1抗原の発現。(C)H5抗原のみを発現する対照構築物F500.3と比較した場合の、F556、F602、及びF616構築物におけるH5抗原の発現。(D)N1抗原のみを発現する対照構築物F543と比較した場合の、F556、F602、及びF616構築物におけるN1抗原の発現。(E)F554構築物におけるH5、N1、及びM1抗原の発現。(F)F584構築物におけるH5、N1、及びM1抗原の発現。(G)F590構築物におけるH5、N1、M1、及びM2抗原の発現。
図4】(A)短い、及び(B)長い形態のマイクロ中和アッセイにおける自己複製RNAにより免疫化したマウスからのマイクロ中和力価を示す。
図5】自己複製RNAにより免疫化したマウスからの赤血球凝集素力価を示す。
図6】抗原特異的CD4及びCD8 T細胞応答を示す。(A)F548、F549、F556、及びF557におけるH5及びN1抗原特異的CD8 T細胞応答。(B)F556、F557、F602、及びF616におけるH5及びN1抗原特異的CD8 T細胞応答。(C)F548、F549、F556、及びF557におけるH5及びN1抗原特異的CD4 T細胞応答。(D)F556、F557、F602、及びF616におけるH5及びN1抗原特異的CD4 T細胞応答。
図7】(A)マイクロ中和アッセイによって評価される場合の抗体応答、及び(B)ACE2結合の阻害を示す。
図8】抗原特異的CD4及びCD8 T細胞応答を示す。(A)ペプチド混合物1(白色バー)及びペプチド混合物2(黒色バー)によるS特異的CD4 T細胞応答。(B)ペプチド混合物1(白色バー)及びペプチド混合物2(黒色バー)によるS特異的CD8 T細胞応答。(C)N特異的CD4 T細胞応答、及び(D)N特異的CD8 T細胞応答。
図9】Co18によって誘導される抗原特異的T細胞を示す一連のグラフ表示である。(A)S1特異的CD4 T細胞、(B)S1特異的CD8 T細胞(C)S2特異的CD4 T細胞、(D)S2特異的CD8 T細胞、及び(E)N特異的CD4 T細胞について、誘導される正味の(抗原特異的)%サイトカイン産生CD4及びCD8 T細胞を示す。
図10-1】(A)正味%抗原特異的CD4+応答、(B)正味%抗原特異的CD8+応答、並びに(C)抗原特異的CD4応答、及び(D)抗原特異的CD8応答の正規化された頻度を示す一連のグラフ表示である。
図10-2】(A)正味%抗原特異的CD4+応答、(B)正味%抗原特異的CD8+応答、並びに(C)抗原特異的CD4応答、及び(D)抗原特異的CD8応答の正規化された頻度を示す一連のグラフ表示である。
【表A】

【表B】

【表C】
【発明を実施するための形態】
【0563】
全般
本明細書全体を通して、特に別段の明記がない限り、又は文脈が別段に必要としない限り、単一のステップ、物質の組成物、ステップの群、又は物質の組成物の群への言及は、それらのステップ、物質の組成物、ステップの群、又は物質の組成物の群のうちの1つ及び複数(すなわち、1つ以上)を包含すると解釈されるものとする。
【0564】
当業者は、本開示が、具体的に記載されるもの以外の変形及び修正を受けやすいことを理解するであろう。本開示は、そのような全ての変形及び修正を含むことが理解されるべきである。本開示はまた、本明細書中で個別に又は集合的に言及又は示されるステップ、特徴、組成物、及び化合物のうちの全て、並びに当該ステップ又は特徴のうちのいずれか及び全ての組み合わせ又は任意の2つ以上を含む。
【0565】
本開示は、例示のみの目的を意図する、本明細書に記載される特定の実施例によって範囲が限定されるべきではない。機能的に等価な産物、組成物、及び方法は、本開示の範囲内であることは明らかである。
【0566】
本明細書における本開示の任意の実施例は、特に別段の明記がない限り、本開示の任意の他の実施例に変更すべき点を変更して適用されると解釈されるものとする。別の言い方をすると、本開示の任意の特定の実施例は、本開示の任意の他の特定の実施例と組み合わせることができる(相互に排他的な場合を除く)。
【0567】
特定の特徴、又は特徴の群、又は方法、又は方法のステップを開示する本開示の任意の実施例は、特定の特徴、又は特徴の群、又は方法、又は方法のステップを否定するための明示的な支持を提供するために行われる。
【0568】
特に別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有すると解釈されるものとする(例えば、細胞培養、分子遺伝学、免疫学、免疫組織化学、タンパク質化学、及び生化学)。
【0569】
別段の指示がない限り、本開示で利用される組換えタンパク質、細胞培養、及び免疫学的技術は、当業者に周知の標準的な手順である。そのような技術は、J.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley and Sons(1984)、J.Sambrook et al.Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory Press(1989)、T.A.Brown(editor),Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes 1 and 2,IRL Press(1991)、D.M.Glover and B.D.Hames(editors),DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes 1-4,IRL Press(1995 and 1996)、及びF.M.Ausubel et al.(editors),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までの全ての更新を含む)、Ed Harlow and David Lane(editors)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory,(1988)、及びJ.E.Coligan et al.(editors)Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons(現在までの全ての更新を含む)などの供給元における文献を通して記載、かつ説明されている。
【0570】
「及び/又は」という用語、例えば、「X及び/又はY」は、「X及びY」又は「X又はY」のいずれかを意味すると理解されるものとし、両方の意味又はいずれかの意味のための明示的な支持を提供すると解釈されるものとする。
【0571】
本明細書全体を通して、「含む(comprise)」という単語、又は「含む(comprises)」若しくは「含む(comprising)」などの変形は、明記された要素、整数若しくはステップ、又は要素、整数若しくはステップの群の包含を意味するが、任意の他の要素、整数若しくはステップ、又は要素、整数若しくはステップの群の除外を意味するものではないことが理解されるであろう。
【0572】
本明細書で使用される場合、「に由来する」という用語は、特定の整数が特定の供給元から取得され得るが、必ずしもその供給元から直接取得されるとは限らないことを示すと解釈されるものとする。同様に、「に基づく」という用語は、特定の整数が特定の供給元から開発又は使用され得るが、必ずしもその供給元から直接開発又は使用されるとは限らないことを示すと解釈されるものとする。
【0573】
選択した定義
本明細書で使用される場合、ポリヌクレオチド、RNA、cRNA、及び/又は自己複製RNAに関して「マルチシストロン性」(「多シストロン性」としても既知である)という用語は、2つ以上のポリペプチドをコードするRNAを指す。この用語は、「バイシストロン性」(又は「ジシストロン性」、すなわち、2つのポリペプチドをコードする)及び「トリシストロン性」(すなわち、3つのポリペプチドをコードする)分子を包含する。「バイシストロン性」は、核酸の異なる領域からの2つの異なるポリペプチドをコードすることができる単一の核酸を意味する。
【0574】
本明細書で使用される場合、「従来mRNA」又は「cRNA」又は「非増幅RNA」という用語は、異種RNA及びタンパク質の発現を可能にする構築物であるが、宿主細胞内で増幅できないRNAを指す。
【0575】
本明細書で使用される場合、「自己複製RNA」という用語は、異種mRNA及びタンパク質の発現を可能にするように操作されているRNAウイルスに基づく構築物を指す。自己複製RNA(例えば、裸のRNAの形態で)は、宿主細胞内で増幅し、宿主細胞内で所望の遺伝子産物の発現をもたらすことができる。
【0576】
本明細書で使用される「裸の」という用語は、脂質、ポリマー、及びタンパク質などの他の巨大分子を実質的に含まない核酸を指す。自己複製RNAなどの「裸の」核酸は、細胞の取り込みを改善するために他の巨大分子とともに製剤化されない。したがって、裸の核酸は、脂質ナノ粒子(LNP)、リポソーム、高分子微粒子、又は水中油型エマルション中に封入されていないか、それに吸着されていないか、又はそれに結合されていない。
【0577】
本明細書で使用される場合、「ヌクレオチド配列」又は「核酸配列」という用語は、ホスホジエステル骨格に共有結合した一連の連続するヌクレオチド(又は塩基)を意味すると理解されるであろう。慣例により、配列は、別段の定めがない限り、5’末端から3’末端まで提示される。核酸の明確な説明を容易にするために、特定の配列構成成分は、例えば、「第1のヌクレオチド配列」及び「第2のヌクレオチド配列」と称される。第1及び第2の配列は、別段の定めがない限り、任意の所望の順序又は向きで現れることができ、特定の順序又は向きは、「第1の」、「第2の」という単語などによって意図されないことが理解されるべきである。
【0578】
本明細書で使用される場合、「抗原」という用語は、細胞及び/又は体液性免疫応答を誘導、誘発、増大、又はブーストする1つ以上のエピトープを含有する分子又は構造を指す。抗原は、例えば、ウイルス、細菌、真菌、原生動物、植物などの病原体由来、又は腫瘍由来のタンパク質及びペプチドを含み得る。
【0579】
本明細書で使用される場合、「に作動可能に連結された」という用語は、核酸の発現がエレメントによって制御又は調節されるように、サブゲノムプロモーター又は調節エレメント(例えば、IRES)を核酸に対して配置することを意味する。例えば、サブゲノムプロモーターは、例えば、内部リボソーム進入部位(IRES)などの別の調節エレメントを介して、多数の核酸に作動可能に連結され得る。
【0580】
本明細書で使用される場合、「サブゲノムプロモーター」(「ジャンクション領域」プロモーターとしても既知である)という用語は、異種ヌクレオチド配列の発現を指示し、タンパク質発現を調節するプロモーターを指す。
【0581】
本明細書で使用される場合、「内部リボソーム進入部位」又は「IRES」という用語は、リボソーム又はその構成成分、例えば、リボソームの40Sサブユニットが結合することができるmRNA内のヌクレオチドの配列を指す。IRESは、mRNAの翻訳を誘導する核酸(例えば、開始コドン;AUG)を必ずしも含む必要はない。
【0582】
「ポリペプチド」又は「ポリペプチド鎖」という用語は、ペプチド結合によって連結される一連の連続するアミノ酸を意味することが理解されるであろう。例えば、タンパク質は、単一のポリペプチド鎖、すなわち、ペプチド結合によって連結された一連の連続するアミノ酸、又は互いに共有結合若しくは非共有結合された一連のポリペプチド鎖(すなわち、ポリペプチド複合体)を含むと解釈されるものとする。一連のポリペプチド鎖は、好適な化学結合又はジスルフィド結合を使用して共有結合され得る。非共有結合の例としては、水素結合、イオン結合、ファンデルワールス力、及び疎水性相互作用が挙げられる。
【0583】
「組換え」という用語は、人工遺伝子組換えの産物を意味すると理解されるものとする。
【0584】
本明細書で使用される場合、発現のレベルに関して「実質的に同じ」という用語は、第1及び第2の抗原が、互いの約10%以下における発現のレベルを(少なくとも)有することを意味する。
【0585】
本明細書で使用される場合、「疾患」、「障害」、又は「状態」という用語は、正常な機能の破壊又はそれとの干渉を指し、任意の特定の状態に限定されず、疾患(diseases)又は障害(disorders)を含む。
【0586】
本明細書で使用される場合、疾患又は状態を発症する「リスクにある」対象は、検出可能な疾患又は疾患の症状を有してもよく、又は有しなくてもよく、本開示による治療の前に検出可能な疾患又は疾患の症状を示していてもよく、又は示していなくてもよい。「リスクにある」は、対象が、当該技術分野で既知であるか、及び/又は本明細書に記載されるように、疾患又は状態の発症と相関する測定可能なパラメータである、1つ以上のリスク因子を有することを示す。
【0587】
本明細書で使用される場合、「治療すること」、「治療する」、又は「治療」という用語は、本明細書に記載されるRNA又は組成物を投与し、それによって、特定の疾患又は状態のうちの少なくとも1つの症状を低減又は排除することを含む。
【0588】
本明細書で使用される場合、「予防すること」、「予防する」、又は「予防」という用語は、個体における特定の疾患又は状態の発生又は再発に関する予防法を提供することを含む。個体は、疾患を発症する素因があり得るか、又は疾患を発症するリスクにあり得るが、まだ疾患と診断されていない。
【0589】
本明細書で使用される場合、「の進行を遅延させる」という語句は、個体における疾患若しくは状態、及び/又は疾患若しくは状態のうちの少なくとも1つの症状の進行を低減又は遅らせることを含む。
【0590】
「有効量」は、所望の結果を達成するために必要な投与量及び期間において少なくとも有効な量を指す。例えば、所望の結果は、治療的又は予防的結果であってもよい。有効量は、1つ以上の投与において提供され得る。本開示のいくつかの実施例において、「有効量」という用語は、上に記載されるような疾患又は状態の治療を有効にするために必要な量を意味する。本開示のいくつかの実施例において、「有効量」という用語は、上に記載されるような疾患又は状態と関連する変化を有効にするために必要な量を意味する。有効量は、治療される疾患若しくは状態又は変更される因子に応じて、また、体重、年齢、人種的背景、性別、健康及び/又は身体的状態、並びに治療される哺乳動物に関連する他の因子に応じて変化し得る。典型的には、有効量は、医師による日常的な試験及び実験を通して決定され得る比較的広い範囲(例えば、「投与量」範囲)内に入るであろう。したがって、本用語は、本開示を特定の量、例えば、RNAの重量又は数に限定すると解釈されるべきではない。有効量は、単回用量で、又は治療期間にわたって1回若しくは複数回繰り返される用量で投与され得る。
【0591】
「治療有効量」は、特定の疾患又は状態の測定可能な改善を有効にするために必要とされる少なくとも最小濃度である。本明細書における治療有効量は、患者の疾患状態、年齢、性別、及び体重、並びに個体における所望の応答を誘発する本開示のRNAの能力などの因子に応じて変化し得る。治療有効量はまた、RNAの任意の毒性又は有害な効果が治療的に有益な効果によって上回るものである。
【0592】
本明細書で使用される場合、「予防的有効量」という用語は、本明細書に記載されるような疾患又は障害のうちの1つ以上の検出可能な症状の発生を予防又は阻害又は遅延させるのに十分な量の本開示のRNAを意味すると解釈されるものとする。
【0593】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒト、例えば哺乳動物を含む任意の動物を意味すると解釈されるものとする。例示的な対象としては、ヒト及び非ヒト霊長類が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、対象は、ヒトである。
【0594】
本明細書で使用される場合、「脂質ナノ粒子」又は「LNP」という用語は、ナノメートル(例えば、1~1,000nm)のオーダーにおける少なくとも1つの寸法を有し、本明細書に記載される任意の式の化合物を含む脂質ベースの粒子を指すと理解されるものとする。実施形態において、LNPは、所望の標的、例えば、細胞、組織、臓器、腫瘍などへのポリヌクレオチドの送達のための組成物中で製剤化される。例えば、脂質ナノ粒子又はLNPは、リポソーム又は小胞から選択され得るものを含むが、これらに限定されない、任意の脂質組成物を指し、水性体積は、非水性コア及び固体脂質ナノ粒子を有する両親媒性脂質二重層(例えば、単一;単層、又は複数;多層)ミセル様脂質ナノ粒子によって封入され、固体脂質ナノ粒子は、脂質二重層を欠いている。
【0595】
ポリヌクレオチド
本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、1つのヌクレオチドのホスホリル基と隣接ヌクレオチド中の糖のヒドロキシル基との間で一連のエステル結合(linakges)によって化学的に結合されたヌクレオチドの分子鎖を指す。一実施例において、ポリヌクレオチドは、DNAである。一実施例において、ポリヌクレオチドは、RNA、例えば、mRNAである。例えば、mRNAは、従来mRNA(cRNA)又は自己複製RNAである。
【0596】
本明細書で使用される場合、「断片」という用語は、完全長ヌクレオチド配列又はポリペプチドの定義された活性を維持する、本明細書に開示される参照ヌクレオチド配列又はポリペプチドのヌクレオチド配列又はポリペプチドの一部分を指す。
【0597】
本明細書で使用される場合、「変異体」という用語は、非修飾配列と比較して、1つ以上の置換、挿入、欠失、及び/又は他の修飾を有するヌクレオチド配列を指す。本明細書に記載される任意の変異体が、コードされたタンパク質の同じ又は類似の発現を有することは、当業者には明らかであろう。例えば、変異体は、機能性変異体である。ヌクレオチド配列及び/又はポリペプチドに対する例示的な修飾は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0598】
一実施例において、修飾は、ヌクレオチド配列のうちの1つ以上のヌクレオチドの化学修飾である。例えば、ポリヌクレオチドのうちの少なくとも1つの天然に存在するヌクレオチドは、化学修飾されたヌクレオチド(例えば、シュードウリジン(ψ)、及び1-メチルシュードウリジン(m1ψ))により置き換えられる。
【0599】
一実施例において、修飾は、ヌクレオチド配列のG/C含有量を増加させることを含む。
【0600】
一実施例において、修飾は、ヌクレオチド配列のコドン最適化を含む。
【0601】
一実施例において、置換は、保存的置換である。当業者は、ポリペプチドに関する保存的置換が、ポリペプチド中のアミノ酸の、類似の生化学的特性(例えば、電荷、疎水性、及びサイズ)を有する異なるアミノ酸との置き換えを伴うことを理解するであろう。一実施例において、置換は、非保存的置換である。
【0602】
本明細書で使用される場合、「コードする(encode)」、「コードする(encodes)」、又は「コードすること」という用語は、ポリペプチドへの翻訳を受けることができるポリヌクレオチドの領域を指す。
【0603】
本開示のポリヌクレオチドは、DNA及びRNA(例えば、mRNA)を含む。
【0604】
デオキシリボ核酸(DNA)
一実施例において、ポリヌクレオチドは、DNA(例えば、DNAベクター)である。
【0605】
本開示のDNAが、3’UTRの3’末端にエンドヌクレアーゼ制限部位を更に含むことは、当業者には明らかであろう。当業者は、エンドヌクレアーゼ制限部位が、DNAの残りの部分を破壊することなく、1つ以上のヌクレオチド配列(例えば、目的の抗原、その断片及び/又は変異体をコードする)の挿入を可能にすることを理解するであろう。
【0606】
本明細書で使用される場合、「制限エンドヌクレアーゼ部位」という用語は、制限エンドヌクレアーゼに結合するDNAの配列を指す。典型的には、制限エンドヌクレアーゼ部位は、制限エンドヌクレアーゼによって認識及び切断される短い配列(例えば、およそ4~8塩基対)である。
【0607】
本明細書で使用される場合、「制限酵素」又は「制限エンドヌクレアーゼ」という用語は、細菌及びいくつかのウイルス中に天然に存在する酵素のクラスを指す。制限エンドヌクレアーゼは、制限エンドヌクレアーゼ部位内又はそれに隣接する特定の部位で二本鎖DNAに特異的に結合し、二本鎖DNAを切断する。例示的な制限エンドヌクレアーゼとしては、例えば、BciVI(Bful)、Bcul(Spel)、EcoRI、Aatll、AgeI(BshTI)、Apal、BamHI、BglII、Blpl(Bpu1102I)、BsrGI(Bsp1407)、Clal(Bsu15I)、EcoRI、EcoRV(Eco32I)、Eam1104I(EarI)、Hindlll、Kpnl、Mlul、Ncol、Ndel、Nhel、Notl、Nsil、Mph1103I)、Pstl、Pvul、Pvull、SacI、SalI、ScaI、SpeI、Xbal、Xhol、Sacll(Cfr42I)、及びXbalが挙げられる。
【0608】
一実施例において、本開示は、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、転写可能ポリヌクレオチドを提供する。例えば、ポリヌクレオチドは、第1及び第2のヌクレオチド配列、並びに任意選択的に目的の1つ以上の抗原をコードする1つ以上のヌクレオチド配列を含むDNAプラスミドである。
【0609】
一実施例において、DNAは、3’UTRの3’に位置する制限エンドヌクレアーゼ部位を含むヌクレオチド配列を含む。3’UTRの3’に位置する制限エンドヌクレアーゼ部位の存在は、線状化したDNAの産生を可能にする。DNAの線状化は、mRNAを産生するためのインビトロ転写DNAの定義された終結を確実にする。
【0610】
リボ核酸(RNA)
一実施例において、ポリヌクレオチドは、5’から3’への順に、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含むmRNAである。
【0611】
本開示のmRNAは、非複製mRNA(従来mRNA(cRNA)又は非増幅とも称される)及び自己複製RNA(自己増幅RNA又はsa-mRNAとも称される)を包含する。
【0612】
従来(非複製)RNA
本開示は、マルチシストロン性cRNAを提供する。
【0613】
当業者は、本開示のcRNAが、5’から3’への順に、5’キャップ構造、5’-UTR、その断片及び/又は変異体、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、目的の第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列、3’-UTR及び3’テーリング配列(例えば、ポリアデニル化シグナル又は1つ以上のポリAテール)を含むことを理解するであろう。本開示のcRNAは、目的の第1の抗原に作動可能に連結された翻訳内部リボソーム進入部位(例えば、Kozakコンセンサス配列又はIRES)を更に含み得る。
【0614】
自己複製RNA
本開示は、マルチシストロン性自己複製RNA(レプリコンとしても既知である)を提供する。
【0615】
当業者は、本開示の自己複製RNAが、RNAウイルスのゲノムRNAに基づくことを理解するであろう。RNAは、陽性(+)鎖であるべきであり、その結果、それは、介在する複製ステップ(例えば、逆転写)を必要とせずに、細胞への送達後に直接翻訳され得る。RNAの翻訳は、組み合わせて、レプリカーゼ複合体(すなわち、RNA依存性RNAポリメラーゼ)を形成する非構造タンパク質(NSP)の産生をもたらす。次いで、複合体は元のRNAを増幅し、アンチセンス及びセンス転写物の両方を産生し、その後翻訳及び転写され得る複数の娘RNAの産生をもたらし、全体的なタンパク質発現を増強する。
【0616】
一実施例において、本開示の自己複製RNAは、RNAウイルスの非構造タンパク質、5’及び3’非翻訳領域(UTR)、並びに天然サブゲノムプロモーターを含む。
【0617】
一実施例において、自己複製RNAは、RNAウイルスのうちの1つ以上の非構造タンパク質を含む。例えば、RNAは、ウイルスレプリカーゼ(又はウイルスポリメラーゼ)、ウイルスプロテアーゼ、ウイルスヘリカーゼ、及び他の非構造ウイルスタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つ以上の遺伝子を含む。例えば、自己複製RNAは、ウイルスレプリカーゼ(又はウイルスポリメラーゼ)を含む。
【0618】
別の実施例において、自己複製RNAは、RNAウイルスの5’末端UTR及び3’末端UTRを含む。5’及び3’UTRという用語が、5’及び3’保存配列エレメント(CSE)という用語も包含することは、当業者には明らかであろう。一実施例において、自己複製RNAは、5’末端CSE及び3’末端CSEを含む。
【0619】
本開示の自己複製RNAは、感染性ウイルス粒子の産生を誘導することはできない。例えば、本開示の自己複製RNAは、ウイルス粒子の産生に必要な構造タンパク質をコードするウイルス遺伝子を含まない。
【0620】
一実施例において、自己複製RNAは、アルファウイルスに由来するか、又はそれに基づく。好適なアルファウイルスは、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0621】
別の実施例において、自己複製RNAは、アルファウイルス、例えば、陽性鎖RNAウイルス以外のウイルスに由来するか、又はそれに基づく。本開示における使用に好適な、好適な陽性鎖RNAウイルスは、当業者には明らかであり、例えば、ピコルナウイルス、フラビウイルス、ルビウイルス、ペスチウイルス、ヘパシウイルス、カリシウイルス、又はコロナウイルスを含む。
【0622】
アルファウイルス
一実施例において、本開示の自己複製RNAは、アルファウイルスに由来する(又はそれに基づく)。
【0623】
アルファウイルスは、Togaviridaeファミリーにおける唯一の属であり、陽性センスの一本鎖RNAゲノムを有するエンベロープウイルスである。当業者は、アルファウイルスゲノムが、非構造及び構造の2つのオープンリーディングフレーム(ORF)を含むことを理解するであろう。最初のORFは、ウイルスRNAの転写及び複製に必要な4つの非構造タンパク質(NSP1、NSP2、NSP3、及びNSP4)をコードする。2つ目は、3つの構造タンパク質:コアヌクレオカプシドタンパク質C、並びにヘテロ二量体として会合するエンベロープタンパク質P62及びE1をコードする。ウイルス膜アンカー型表面糖タンパク質は、受容体認識及び膜融合を介する標的細胞への進入に関与する。
【0624】
一実施例において、本開示の自己複製RNAは、ウイルスレプリカーゼ(又はウイルスポリメラーゼ)を含む。例えば、ウイルスレプリカーゼは、アルファウイルスレプリカーゼ、例えば、アルファウイルスタンパク質NSP4である。
【0625】
一実施例において、本開示の自己複製RNAは、1つ以上のアルファウイルス構造タンパク質(例えば、カプシド及び/又はエンベロープ糖タンパク質)をコードしない。例えば、自己複製RNAは、RNA含有アルファウイルスビリオン(すなわち、感染性ウイルス粒子)を産生することができない。
【0626】
一実施例において、自己複製RNAは、天然アルファウイルスSGプロモーターを含む。例えば、天然アルファウイルスSGプロモーターは、最小SGプロモーター(すなわち、転写の開始のために必要とされる最小配列)であり、配列番号1に記述されている配列を含む。
【0627】
当業者は、本開示における使用に好適なアルファウイルスを認識するであろう。例示的なアルファウイルスとしては、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEE;例えば、トリニダードロバ(Trinidad donkey)、TC83CR)、セムリキ森林ウイルス(SFV)、シンドビスウイルス(SIN)、ロスリバーウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、チクングニヤウイルス、S.A.AR86ウイルス、エバーグレイズウイルス、ムカンボウイルス、バーマ森林ウイルス、ミッデルブルグウイルス、ピクスナウイルス、オニョンニョンウイルス、ゲタウイルス、サギヤマウイルス、ベバルウイルス、マヤロウイルス、ウナウイルス、アウラウイルス、ワタロアウイルス、バンバンキウイルス(Banbanki virus)、キジラガチウイルス(Kyzylagach virus)、ハイランドJウイルス、フォートモーガンウイルス(Fort Morgan virus)、ヌドゥムウイルス、及びバギークリークウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。アルファウイルスという用語はまた、2つ以上のアルファウイルス由来のゲノム配列を含有するキメラアルファウイルス(例えば、Perri et al,(2003)J.Virol.77(19):10394-403により記載されるように)を含んでもよい。
【0628】
調節エレメント
本開示は、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結された目的の配列抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0629】
本開示は、目的の第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及びIRESからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に結合された目的の配列抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、RNA(例えば、cRNA又は自己複製RNA)を提供する。
【0630】
一実施例において、目的の第1の抗原は、Kozakコンセンサス配列、IRES、SGプロモーター、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される調節エレメントに作動可能に連結されている。
【0631】
本開示は、サブゲノム(SG)プロモーターに作動可能に連結された第1の抗原をコードする第1のヌクレオチド配列、並びにSGプロモーター及び内部リボソーム進入部位(IRES)からなる群から選択されるプロモーターを調節エレメントに作動可能に連結された第2の抗原をコードする第2のヌクレオチド配列を含む、自己複製RNAを提供する。
【0632】
Kozakコンセンサス配列
本明細書で使用される場合、「Kozakコンセンサス配列」という用語は、リボソームによって認識される開始コドン(start codon)(翻訳開始コドン(initiation codon)とも称される)を含有することによって遺伝子の翻訳を容易にする真核生物遺伝子において同定されるヌクレオチド配列を指す。
【0633】
例示的なKozakコンセンサス配列は、当該技術分野で既知であるか、及び/又は本明細書に記載される。一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号38に記述されている。別の実施例において、Kozakコンセンサス配列は、配列番号39に記述されている。一実施例において、Kozakコンセンサス配列は、ACCATGGである。別の実施例において、Kozakコンセンサス配列は、ACCATGである。
【0634】
サブゲノムプロモーター
本開示における使用に好適なSGプロモーター(「ジャンクション領域」プロモーターとしても既知である)は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0635】
一実施例において、SGプロモーターは、アルファウイルスSGプロモーターに由来するか、又はそれに基づく。例えば、SGプロモーターは、天然アルファウイルスSGプロモーターである。一実施例において、天然SGプロモーターは、最小SGプロモーターである。例えば、最小SGプロモーターは、転写の開始のために必要とされる最小配列である。一実施例において、天然SGプロモーターは、延長SGプロモーターである。例えば、延長SGプロモーターは、RNAウイルス(例えば、アルファウイルス)の非構造タンパク質(例えば、NSP4)をコードする配列中に生じるヌクレオチドにより5’末端で延長された、最小SGプロモーターである。一実施例において、延長SGプロモーターは、アルファウイルスNSP4をコードする配列中に生じるヌクレオチドにより5’末端で延長された、最小SGプロモーターである。
【0636】
一実施例において、本開示のポリヌクレオチドは、任意のアルファウイルス由来のSGプロモーターを含む。例えば、本開示のRNA(例えば、cRNA又は自己複製RNA)は、任意のアルファウイルス由来のSGプロモーターを含む。
【0637】
一実施例において、自己複製RNAは、任意のアルファウイルス由来のSGプロモーターを含む。
【0638】
本開示のポリヌクレオチドは、目的の2つ以上の抗原をコードする2つ以上のヌクレオチド配列を含む。一実施例において、2つ以上のヌクレオチド配列は、各々、SGプロモーターに作動可能に(operaby)連結されている。2つ以上のSGプロモーターが本開示のRNA中に存在する場合、プロモーターは、同じであっても異なっていてもよい。例えば、2つ以上のSGプロモーターは、同じアルファウイルスに由来する。別の実施例において、2つ以上のSGプロモーターは、異なるアルファウイルスに由来する。
【0639】
2つ以上のSGプロモーターが本開示の自己複製RNA中に存在する場合、プロモーターは、同じであっても異なっていてもよい。例えば、2つ以上のSGプロモーターは、同じアルファウイルスに由来する。別の実施例において、2つ以上のSGプロモーターは、異なるアルファウイルスに由来する。
【0640】
内部リボソーム進入部位(IRES)
本開示における使用に好適なIRESは、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0641】
一実施例において、IRESは、脳心筋炎ウイルス(EMCV)に由来する。例えば、IRESは、EMCV由来の野生型IRESである。
【0642】
一実施例において、IRESは、線維芽細胞成長因子1A(FGF1A)IRESに由来する。
【0643】
加えて、天然に存在するIRESエレメントの機能を模倣するために、当該技術分野で既知の方法に従って設計され得る合成IRESエレメントが記載されている(Chappell,SA et al.Proc.Natl Acad.Sci.USA(2000)97(4):1536-41を参照されたい)。
【0644】
5’非翻訳領域(5’-UTR)
本開示は、5’非翻訳領域(5’-UTR)を含む第1のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチドを提供する。
【0645】
本明細書で使用される場合、「5’非翻訳領域」又は「5’-UTR」という用語は、翻訳開始配列(AUG)の5’末端に位置するmRNAの非コード領域を指す。
【0646】
例示的な5’-UTRとしては、例えば、ハプトグロビン(HP)、フィブリノーゲンベータ鎖(FGB)、ハプトグロビン関連タンパク質(HPR)、アルブミン(ALB)、補体成分3(C3)、フィブリノーゲンアルファ鎖(FGA)、アルファ6コラーゲン(Col6A)、アルファ-1-アンチトリプシン(SERPINA1)、アルファ-1-アンチキモトリプシン(SERPINA3)の5’-UTR その断片及び/又は変異体が挙げられる。
【0647】
一実施例において、5’UTRは、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)又はその修飾された形態の5’UTRである。例えば、5’UTRは、配列番号45に記述されている配列を含む。
【0648】
一実施例において、5’UTRは、少なくとも1つのマイクロRNA結合部位、AUリッチエレメント(ARE)、GCリッチエレメント、ステムループ、及びこれらの組み合わせを含む。
【0649】
マイクロRNA結合部位
本明細書で使用される場合、「マイクロRNA結合部位」という用語は、マイクロRNA(miRNA)と相互作用し、会合し、又は結合するためにmiRNAの全て又は1つの領域に十分な相補性を有するポリクレオチド内(例えば、DNA又はRNA転写物内)の配列を指す。
【0650】
本明細書で使用される場合、「マイクロRNA」又は「miRNA」という用語は、ポリヌクレオチドの5’-UTRに結合し、(例えば、翻訳を阻害することによって)遺伝子発現を下方調節する19~25個のヌクレオチド長の非コードRNAを指す。本開示の5’UTRにおけるマイクロRNA結合部位の存在は、5’-UTRの翻訳を阻害するように機能し得る。
【0651】
本開示における使用に好適なmiRNA結合部位は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0652】
一実施例において、miRNA結合部位は、組織特異的マイクロRNA又は生物学的プロセスを調節するもののための結合部位を含む。例えば、肝臓(miR-122)、筋肉(miR-133、miR-206、miR-208)、内皮細胞(miR-17-92、miR-126)、骨髄細胞(miR-142-3p、miR-142-5p、miR-16、miR-21、miR-223、miR-24、miR-27)、脂肪組織(let-7、miR-30c)、心臓(miR-id、miR-149)、腎臓(miR-192、miR-194、miR-204)、及び肺上皮細胞(let-7、miR-133、miR-126)のmiRNA。例えば、血管新生(miR-132)などの生物学的プロセスを調節するマイクロRNA。更なる例示的なmiRNA及びmiRNA結合部位は、米国特許出願第14/043,927号に開示されている。
【0653】
AUリッチエレメント(ARE)
本明細書で使用される場合、「AUリッチエレメント(AU rich element)(ARE)」又は「AUリッチエレメント(AU rich elements)(AREs)」という用語は、アデオニシン(A)及びウリジン(U)の伸長を含むヌクレオチド配列の領域を指す。例示的なAREとしては、例えば、細胞質myc(c-myc)、筋芽細胞決定タンパク質1(myoD)、c-Jun、Myogenin、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、及び腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)、又はこれらの組み合わせ由来のAREが挙げられる。
【0654】
一実施例において、AREは、ヒト抗原R又は「HuR」(Elavl1としても既知である)特異的結合部位を含む。HuRは、mRNAの安定性を増加させるAREに結合することが既知である。
【0655】
GCリッチエレメント
本明細書で使用される場合、「GCリッチエレメント」という用語は、アデニン(A)及びチミン(T)/ウラシル(U)と比較して、多量のグアニン(G)及び/又はシトシン(C)を有するヌクレオチド配列を指す。ポリヌクレオチド(例えば、mRNA)中のGCリッチエレメントの存在は、mRNAを安定化させることができる。
【0656】
一実施例において、GCリッチエレメントは、3個、又は4個、又は5個、又は6個、又は7個、又は8個、又は9個、又は10個、又は11個、又は12個、又は13個、又は14個、又は15個、又は16個、又は17個、又は18個、又は19個、又は20個、又は21個、又は22個、又は23個、又は24個、又は25個、又は26個、又は27個、又は28個、又は29個、又は30個のヌクレオチド長の配列を含む。
【0657】
一実施例において、GCリッチエレメントは、30%~40%、又は40%~50%、又は50%~60%、又は60%~70%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、30%~40%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、40%~50%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、50%~60%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、60%~70%のシトシンを含む。
【0658】
一実施例において、GCリッチエレメントは、30%、又は40%、又は50%、又は60%、又は70%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、30%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、40%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、50%シトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、60%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、60%のシトシンを含む。例えば、GCリッチエレメントは、70%のシトシンを含む。
【0659】
一実施例において、GCリッチエレメントは、少なくとも50%のシトシンである。
【0660】
一実施例において、GCリッチエレメントは、少なくとも60%のシトシンである。
【0661】
一実施例において、GCリッチエレメントは、少なくとも70%のシトシンである。
【0662】
一実施例において、GCリッチエレメントは、ヌクレオチド配列CCCCGGCGCCを含む。別の実施例において、GCリッチエレメントは、ヌクレオチド配列CCCCGGCを含む。更なる実施例において、GCリッチエレメントは、ヌクレオチド配列GCGCCCCGCGGCGCCCCGCGを含む。
【0663】
一実施例において、GCリッチエレメントは、配列番号41~43に記述されているヌクレオチド配列を含む。一実施例において、GCリッチエレメントは、配列番号41に記述されているヌクレオチド配列を含む。別の実施例において、GCリッチエレメントは、配列番号42に記述されているヌクレオチド配列を含む。更なる実施例において、GCリッチエレメントは、配列番号43に記述されているヌクレオチド配列を含む。
【0664】
ステムループ
本明細書で使用される場合、「ステムループ」という用語は、ステムループを形成するために、2つの隣接する完全に又は部分的に逆相補的な配列の分子内塩基対合を含むヌクレオチド配列を指す。ステムループは、一本鎖DNAにおいて、又はより一般的にはRNAにおいて生じ得る。ステムループはまた、通常、連続する配列内のステム及び末端ループからなるヘアピン又はヘアピンループと称され得、ここで、ステムは、ループをステムループ構造に構築する短い配列によって分離された2つの隣接する完全に又は部分的に逆相補的な配列によって形成される。
【0665】
対合したステムループの安定性は、長さ、それが含有するミスマッチ又はバルジの数、及び対合した領域のヌクレオチド組成物によって決定される。
【0666】
一実施例において、ステムループのループは、3~10個のヌクレオチド長である。例えば、ステムループのループは、3~8個、又は3~7個、又は3~6個、又は4~5個のヌクレオチド長である。
【0667】
一実施例において、ステムループのループは、4個のヌクレオチド長である。
【0668】
一実施例において、ステムループは、ヒストンステムループである。例えば、ヒストンステムループは、配列番号44に設定されたヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる。
【0669】
3’非翻訳領域(3’-UTR)
本開示は、3’非翻訳領域(3’-UTR)を含むポリヌクレオチドを提供する。
【0670】
本明細書で使用される場合、「3’-UTR」という用語は、翻訳終結コドン(すなわち、停止コドン)の3’末端に位置するmRNAの領域を指す。
【0671】
例示的な3’-UTRとしては、例えば、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5)、アルファIコラーゲン(COL1A1)、チロシンヒドロキシラーゼ(TH)遺伝子、スプリットのアミノ末端エンハンサー(AES)、ヒトミトコンドリア12S rRNA(mtRNR1)の3’-UTR、その断片及び/又は変異体が挙げられる。
【0672】
一実施例において、3’UTRは、シンドビスウイルス(SINV)又はその修飾された形態の3’UTRである。例えば、3’UTRは、配列番号46に記述されている配列を含む。
【0673】
一実施例において、3’-UTRは、アルブミン遺伝子の3’-UTRに由来するヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる。一実施例において、3’-UTRは、脊椎動物のα-グロビン遺伝子の3’-UTRに由来するヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる。例えば、3’-UTRは、哺乳動物のα-グロビン遺伝子の3’-UTRに由来するヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる。例えば、3’-UTRは、ヒトのα-グロビン遺伝子の3’-UTRに由来するヌクレオチド配列を含むか又はそれからなる。
【0674】
一実施例において、本開示の3’-UTRは、少なくとも1つのマイクロRNA結合部位、AUリッチエレメント(ARE)、GCリッチエレメント、三重らせん体、ステムループ、1つ以上の停止コドン、又はこれらの組み合わせを更に含む。
【0675】
停止コドン
本明細書で使用される場合、「停止コドン」という用語は、リボソームによるタンパク質合成の停止をシグナル伝達するmRNA内のトリヌクレオチド配列を指す。
【0676】
一実施例において、本開示のポリヌクレオチドは、3’-UTRの5’末端に少なくとも1つの停止コドンを含む。例えば、停止コドンは、UAG、UAA、及びUGAから選択される。
【0677】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、配列UGAUGAを含む2つの連続する停止コドンを含む。
【0678】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、配列UAAUAGを含む2つの連続する停止コドンを含む。
【0679】
3’テーリング配列
本開示のポリヌクレオチドは、3’UTRの3’末端に位置する1つ以上の3’テーリング配列を含む。
【0680】
本明細書に記載されるように、「3’テーリング配列(3’tailing sequence)」又は「3’テーリング配列(3’tailing sequences)」という用語は、mRNAの3’末端に位置するmRNA又はヌクレオチド配列(例えば、ポリA配列)の3’末端への非コードヌクレオチドの付加を誘導するヌクレオチド配列(例えば、ポリアデニル化シグナル)を指す。当業者は、mRNA中の3’テーリング配列及び/又は3’テーリング配列の産物が、mRNAを安定化させる、及び/又はmRNAの分解を予防するように機能することを理解するであろう。
【0681】
本明細書で使用される場合、本開示のポリA又はポリC配列に関して、「中断リンカー」という用語は、ポリA又はポリC配列中の連続するアデノシン又はシトシンヌクレオチドの伸長に連結され、中断される単一ヌクレオチド又はヌクレオチド配列を指す。例えば、ポリA配列中の中断リンカーは、アデノシンヌクレオチド以外のヌクレオチドからなるか、又はそれを含む単一ヌクレオチド又はヌクレオチド配列である。例えば、ポリC配列中の中断リンカーは、シトシンヌクレオチド以外のヌクレオチドからなるか、又はそれを含む単一ヌクレオチド又はヌクレオチド配列である。
【0682】
一実施例において、1つ以上の3’テーリング配列は、ポリA配列、ポリアデニル化シグナル、G四重鎖、ポリC配列、ステムループ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0683】
ポリA配列
本明細書で使用される場合、「ポリA配列」という用語は、mRNAの3’末端に位置するアデニン(A)のヌクレオチド配列を指す。本開示の文脈において、ポリA配列は、mRNA又はDNA(例えば、ベクターの転写によってmRNAを生成するためのテンプレートとして機能するDNAプラスミド)内に位置し得る。
【0684】
本開示における使用に好適なポリA配列は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。一実施例において、ポリA配列は、任意の長さ(例えば、10~300)の連続する(すなわち、次から次へ)アデノシンヌクレオチドを含む。一実施例において、ポリA配列は、1つ以上の中断リンカーによって分離される連続するアデノシンヌクレオチドを含む。一実施例において、ポリA配列は、中断リンカーを含まない連続するアデノシンヌクレオチドを含む。
【0685】
ポリアデニル化シグナル
本明細書で使用される場合、「ポリアデニル化シグナル」という用語は、ポリアデニル化を誘導するヌクレオチド配列を指す。ポリアデニル化は、典型的には、RNAへのポリA配列の付加(例えば、成熟mRNAを生成するための未熟mRNAへの付加)であると理解される。ポリアデニル化シグナルは、ポリアデニル化されるポリヌクレオチド(例えば、mRNA)の3’末端におけるヌクレオチド配列内に位置し得る。
【0686】
本開示における使用に好適なポリアデニル化シグナルは、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0687】
一実施例において、ポリアデニル化シグナルは、アデニン及びウラシル/チミジンヌクレオチドからなる六量体を含む。一実施例において、六量体配列は、AAUAAAを含むか又はそれからなる。
【0688】
一実施例において、3’テーリング配列は、ポリアデニル化シグナルを含むが、ポリA配列を含まない。
【0689】
G四重鎖
本明細書で使用される場合、「G四重鎖」又は「G4」という用語は、四本鎖二次構造を形成するグアニン残基が豊富なヌクレオチド配列を指す。例えば、G四重鎖は、DNA及びRNAの両方におけるGリッチ配列によって形成される4つのグアニンヌクレオチドの環状水素結合アレイである。
【0690】
一実施例において、3’テーリング配列は、ポリA配列及びG四重鎖を含む。例えば、3’テーリング配列は、ポリA-Gカルテットを産生するためにG四重鎖に連結されたポリA配列を含む。
【0691】
ポリC配列
本明細書で使用される場合、「ポリC配列」という用語は、mRNAの3’末端に位置するシトシン(C)のヌクレオチド配列を指す。本開示の文脈において、ポリC配列は、mRNA又はDNA(例えば、ベクターの転写によってmRNAを生成するためのテンプレートとして機能するDNAプラスミド)内に位置し得る。
【0692】
本開示における使用に好適なポリC配列は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0693】
一実施例において、1つ以上の3’テーリング配列は、各々10~300個の連続するシトシンヌクレオチドを含む、1つ以上のポリC配列を含む。例えば、1つ以上のポリC配列は、各々、10~20、又は20~30、又は30~40、又は40~50、又は50~60、又は60~70、又は70~80、又は80~90、又は90~100、又は100~125、又は125~150、又は150~175、又は175~200、又は200~225、又は225~250、又は250~275、又は275~300個の連続するシトシンヌクレオチドを含む。例えば、1つ以上のポリC配列は、各々、10個、又は20個、又は30個、又は40個、又は50個、又は60個、又は70個、又は80個、又は90個、又は100個、又は125個、又は150個、又は175個、又は200個、又は225個、又は250個、又は275個、又は300個の連続するシトシンヌクレオチドを含む。
【0694】
一実施例において、1つ以上のポリC配列は、中断リンカーによって分離される。例えば、1つ以上の3’テーリング配列を含む第4のヌクレオチド配列は、5’から3’への順に、連続するシトシンヌクレオチド、中断リンカー、及び更なる連続するシトシンヌクレオチドを含む。
【0695】
一実施例において、中断リンカーは、10~50、又は50~100、又は100~150個のヌクレオチド長である。例えば、中断リンカーは、1個、又は2個、又は3個、又は4個、又は5個、又は6個、又は7個、又は8個、又は9個、又は10個、又は11個、又は12個、又は13個、又は14個、又は15個、又は16個、又は17個、又は18個、又は19個、又は20個、又は25個、又は30個、又は35個、又は40個、又は45個、又は50個、又は55個、又は60個、又は65個、又は70個、又は75個、又は80個、又は85個、又は90個、又は95個、又は100個、又は110個、又は120個、又は130個、又は140個、又は150個のヌクレオチド長である。
【0696】
5’キャップ構造
一実施例において、本開示は、5’末端キャップ構造を含むmRNAを提供する。
【0697】
本明細書で使用される場合、「5’キャップ構造」という用語は、核外移行に関与するmRNAの5’末端での構造を指し、mRNAキャップ結合タンパク質(CBP)に結合する。5’キャップ構造は、ポリ(A)結合タンパク質とのCBPの会合を通してmRNAを安定化させて成熟mRNAを形成することが既知である。したがって、本開示のmRNA中の5’キャップ構造の存在は、5’キャップを含まないmRNAと比較して、mRNAの安定性を更に増加させ得る。
【0698】
例示的な5’キャップ構造としては、例えば、抗逆キャップ類似体(ARCA)、N7,2’-0-ジメチル-グアノシン(mCAP)、イノシン、N1-メチル-グアノシン、2’フルオロ-グアノシン、7-デアザ-グアノシン、8-オキソ-グアノシン、2-アミノ-グアノシン、LNA-グアノシン、2-アジド-グアノシン、N6,2’-O-ジメチルアデノシン、7-メチルグアノシン(m7G)、キャップ1、及びキャップ2が挙げられる。
【0699】
典型的には、内因性mRNAは、mRNAの5’末端ヌクレオチドに付着した(5)’-ppp-(5)’-トリホスフェート結合を通してグアノシンによりキャッピングされた5’である。次いで、グアノシンキャップは、7mG(5’)ppp(5’)N,pN2p(キャップ0構造)を生成する7-メチルグアノシン(m7G)にメチル化され得、Nは、mRNAの第1及び第2の5’末端ヌクレオチドを表す。キャップ0構造は、更に2’-O-メチル化されて、7mG(5’)ppp(5’)NlmpNp(キャップ1)、及び/又は7mG(5’)-ppp(5’)NlmpN2mp(キャップ2)を産生し得る。
【0700】
一実施例において、本開示のポリヌクレオチドは、内因性キャップを含む。
【0701】
本明細書で使用される場合、「内因性キャップ」という用語は、細胞内で合成された5’キャップを指す。例えば、内因性キャップは、天然5’キャップ又は野生型5’キャップである。例えば、内因性キャップは、キャップ0、キャップ1、又はキャップ2構造である。
【0702】
一実施例において、本開示のポリヌクレオチドは、内因性キャップのアナログ(キャップアナログとも称される)を含む。
【0703】
本明細書で使用される場合、内因性キャップ又は「キャップアナログ」の文脈における「その類似体」という用語は、合成5’キャップを指す。キャップアナログを使用して、インビトロ転写反応において5’キャッピングされたmRNAを産生することができる。キャップアナログは、化学的に(すなわち、非酵素的に)、若しくは酵素的に合成され、かつ/又はヌクレオチド(例えば、mRNAの5’末端ヌクレオチド)に連結され得る。例示的なキャップアナログは、市販されており、例えば、3”-O-Me-m7G(5’)ppp(5’)G、G(5’)ppp(5’)A、G(5’)ppp(5’)G、m7G(5’)ppp(5’)A、m7G(5’)ppp(5’)G(New England BioLabs)を含む。一実施例において、キャップアナログは、N7,3’-O-ジメチル-グアノシン-5’-トリホスフェート-5’-グアノシン(すなわち、抗逆キャップ類似体(ARCA))である。
【0704】
一実施例において、5’キャップ構造は、非加水分解性キャップ構造である。非加水分解性キャップ構造は、mRNAの脱キャッピングを防止し、mRNAの半減期を増加させることができる。
【0705】
一実施例において、非加水分解性キャップ構造は、α-チオ-グアノシンヌクレオチド、α-メチル-ホスホネート、セレノ-ホスフェート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される修飾されたヌクレオチドを含む。一実施例において、修飾されたヌクレオチドは、α-ホスホロチオエート結合を介してmRNAの5’末端に連結される。修飾されたヌクレオチドをmRNAの5’末端に連結する方法は、当業者には明らかであろう。例えば、Vaccinia Capping Enzyme(New England Biolabs)を使用する。
【0706】
修飾
一実施例において、本開示のポリヌクレオチドは、1つ以上の修飾を含む。典型的には、修飾は、ポリヌクレオチド(例えば、mRNA)に導入されて、ポリヌクレオチドの翻訳効率及び/又は安定性を増加させる。ポリヌクレオチドへの好適な修飾は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0707】
一実施例において、5’-UTR及び/又はその断片を含む第1のヌクレオチド配列は、修飾される。5’-UTR及び/又はその断片を含む第1のヌクレオチド配列の修飾は、5’-UTR及び/又はその断片の変異体をもたらす。
【0708】
一実施例において、ポリヌクレオチドの1つ以上のヌクレオチド配列は、コドン最適化される。コドン最適化の方法は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。例えば、ポリヌクレオチドのコドン最適化のためのツールとしては、例えば、GeneArt GeneOptimizer(Thermofisher(登録商標))、又はGenSmart(登録商標)(GeneScript(登録商標))が挙げられる。
【0709】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチド中のグアニン(G)及び/又はシトシン(C)の量を増加させるように修飾される。ポリヌクレオチド中のG/Cの量(すなわち、G/C含有量)は、ポリヌクレオチドの安定性に影響を及ぼし得る。したがって、増加した量のG/Cヌクレオチドを含むポリヌクレオチドは、大量のアデニン(A)及びチミン(T)又はウラシル(U)ヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドよりも機能的に安定であり得る。G/C含有量は、A又はTヌクレオチドをG又はCヌクレオチドにより置換することによって増加する。
【0710】
一実施例において、G/C含有量は、目的の第1及び/又は第2の抗原をコードする第1及び/又は第2のヌクレオチド配列において増加する。一実施例において、G/C含有量は、目的の第1及び/若しくは第2の抗原をコードする第1及び/若しくは第2のヌクレオチド配列、並びに/又は目的の1つ以上の抗原をコードする1つ以上の追加のヌクレオチド配列において増加する。第1及び若しくは第2のヌクレオチド配列、並びに/又は1つ以上のヌクレオチド配列における修飾は、(mRNA安定性の観点から)ヌクレオチドのより好ましくない組み合わせを含有するコドンを、同じアミノ酸をコードする、又は同様の化学のアミノ酸をコードする代替コドンにより置換する能力(例えば、保存されたアミノ酸置換)を利用する。例えば、G/C含有量は、A又はTヌクレオチドを含有するコドンを、同じアミノ酸をコードするG又はCヌクレオチドを含有するコドンにより置換することによって増加する。例えば、G/C含有量は、A又はTヌクレオチドを含有するコドンを、同様の化学のアミノ酸をコードするG又はCヌクレオチドを含有するコドンにより置換することによって増加する。
【0711】
一実施例において、G/C含有量は、目的の抗原をコードしないポリヌクレオチドのうちの1つ以上のヌクレオチド配列において増加する。例えば、G/C含有量は、5’-UTR、その断片及び/又は変異体において増加する。例えば、G/C含有量は、3’-UTR、その断片及び/又は変異体において増加する。
【0712】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、少なくとも1つの化学修飾されたヌクレオチドを含む。
【0713】
本明細書で使用される場合、ヌクレオチドの文脈における「化学修飾」又は「化学修飾された」という用語は、天然に存在するヌクレオチドと比較して、個々の又はいくつかの原子又は原子基の置き換え、挿入、又は除去によって修飾される天然に存在するヌクレオチド(すなわち、A、T、C、G、U)を指す。一実施例において、ポリヌクレオチドの少なくとも1つの天然に存在するヌクレオチドは、化学修飾されたヌクレオチドにより置き換えられる。一実施例において、ポリヌクレオチドの天然に存在するヌクレオチドのうちの少なくとも10%、又は20%、又は30%、又は40%、又は50%、又は60%、又は70%、又は80%、又は90%、又は100%は、化学修飾されたヌクレオチドにより置き換えられる。本開示における使用に好適な化学修飾されたヌクレオチドは、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。例示的な化学修飾されたヌクレオチドとしては、例えば、N6,2’-O-ジメチル-アデノシン(m6Am)、5-メチルウリジン(m5U)、N4-アセチルシチジン(ac4C)、2-チオシチジン(s2C)、2-チオウリジン(s2U)、5-メチルシチジン(m5C)、N6-メチルアデノシン(m6a)、シュードウリジン(ψ)、及び1-メチルシュードウリジン(m1ψ)が挙げられる。
【0714】
抗原
本開示のポリヌクレオチドは、目的の第1及び第2の抗原(例えば、病原性抗原)をコードする第1及び第2のヌクレオチド配列を含む。例えば、目的の抗原は、対象において免疫応答を誘導することができる抗原ポリペプチド、その断片及び/又は変異体である。
【0715】
本開示のcRNAは、目的の第1及び第2の抗原(例えば、病原性抗原)をコードする第1及び第2のヌクレオチド配列を含む。例えば、目的の抗原は、対象において免疫応答を誘導することができる抗原ポリペプチド、その断片及び/又は変異体である。
【0716】
本開示の自己複製RNAは、抗原(例えば、病原性抗原)をコードする異種配列(例えば、第1及び第2のヌクレオチド配列)を含む。例えば、抗原は、対象において免疫応答を誘導することができる。
【0717】
本明細書に記載されるポリヌクレオチドにおける使用に好適な抗原性ポリペプチド、その断片及び/又は変異体は、当業者には明らかであり、例えば、任意の病原体に由来するタンパク質及びペプチドが挙げられる。例えば、抗原は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生動物である。
【0718】
本明細書に記載される自己複製RNAにおける使用に好適な抗原は、当業者には明らかであり、例えば、任意の病原体に由来するタンパク質及びペプチドが挙げられる。例えば、抗原は、ウイルス、細菌、真菌、又は原生動物である。
【0719】
ウイルス抗原
一実施例において、本開示の抗原は、ウイルス抗原である。
【0720】
ポリヌクレオチド、cRNA、又は自己複製RNAによってコードされ得るウイルス抗原は、当業者には明らかであり、例えば、オルトミクソウイルス(例えば、インフルエンザA、B及びC)、パラミクソウイルス科ウイルス(ニューモウイルス(例えば、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、ウシ呼吸器合胞体ウイルス、マウスの肺炎ウイルス、及びシチメンチョウ鼻気管支炎ウイルス)、パラミクソウイルス1~4型(PIV)、ムンプス、センダイウイルス、シミアンウイルス5))、ウシパラインフルエンザウイルス、ニパウイルス、ヘニパウイルス、及びニューカッスル病ウイルス)、ポックスウイルス科(例えば、大痘瘡及び小痘瘡を含むが、これらに限定されない、真正痘瘡、メタニューモウイルス、例えば、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、及びトリメタニューモウイルス(aMPV))、麻疹ウイルス属(例えば、麻疹)、ピコルナウイルス(例えば、エンテロウイルス、ライノウイルス、ヘパルナウイルス、パレコウイルス、カルジオウイルス、及びアフトウイルス)、エンテロウイルス(Enteroviruseses)(例えば、ポリオウイルス1型、2型、又は3型、コクサッキーAウイルス1~22型及び24型、コクサッキーBウイルス1~6型、エコーウイルス(ECHO)ウイルス1~9型、11~27型、及び29~34型、並びにエンテロウイルス68~71)、バンヤウイルス(例えば、カリフォルニア脳炎ウイルス)、フレボウイルス(例えば、リフトバレー熱ウイルス)、ナイロウイルス(例えば、クリミア-コンゴ出血性熱ウイルス)、ヘパルナウイルス(例えば、A型肝炎ウイルス(HAV))、トガウイルス(例えば、ルビウイルス、アルファウイルス、又はアルテリウイルス)、フラビウイルス(例えば、ダニ媒介脳炎(TBE)ウイルス、デング熱(1型、2型、3型、若しくは4型)ウイルス、黄熱病ウイルス、日本脳炎ウイルス、キャサヌール森林ウイルス、西ナイル脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、ロシア春夏脳炎ウイルス、ポーワッサン脳炎ウイルス)、ペスチウイルス(例えば、ウシウイルス性下痢(BVDV)、古典的ブタ熱(CSFV)、又はボーダー病(BDV))、ヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス)、ラブドウイルス(例えば、リッサウイルス(狂犬病ウイルス)、及びベシクロウイルス(VSV))、カリシウイルス科(例えば、ノーウォークウイルス、及びノーウォーク様ウイルス(例えば、ハワイウイルス及びスノーマウンテンウイルス)、コロナウイルス(例えば、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)、トリ感染性気管支炎(IBV)、マウス肝炎ウイルス(MHV)、及びブタ伝染性胃腸炎ウイルス(TGEV))、レトロウイルス(例えば、オンコウイルス、レンチウイルス、又はスプマウイルス)、レオウイルス(例えば、オルトレオウイルス、ロタウイルス、オルビウイルス、又はコルチウイルス)、パルボウイルス(例えば、パルボウイルスB19)、デルタ肝炎ウイルス(HDV)、E型肝炎ウイルス(HEV)、ヒトヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス(HSV)、水痘-帯状疱疹ウイルス(VZV)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV6)、ヒトヘルペスウイルス7(HHV7)、及びヒトヘルペスウイルス8(HHV8))、パポバウイルス(例えば、パピローマウイルス及びポリオーマウイルス)、アデノウイルス(Adenoviruess)、並びにアレナウイルス由来のタンパク質及びペプチドが挙げられる。
【0721】
一実施例において、本開示の第1及び/又は第2の抗原は、呼吸器ウイルス由来のウイルス抗原である。自己複製RNAによってコードされ得る呼吸器ウイルス抗原は、当業者には明らかであり、例えば、オルトミクソウイルス(例えば、インフルエンザA、B及びC)、パラミクソウイルス科ウイルス(ニューモウイルス(例えば、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、ウシ呼吸器合胞体ウイルス、マウスの肺炎ウイルス、及びシチメンチョウ鼻気管支炎ウイルス)、パラミクソウイルス(PIV)、並びにメタニューモウイルス、例えば、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、及びトリメタニューモウイルス(aMPV))、ピコルナウイルス(例えば、ライノウイルス)、及びコロナウイルス(例えば、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)、トリ感染性気管支炎(IBV)、マウス肝炎ウイルス(MHV))由来のタンパク質及びペプチドが挙げられる。
【0722】
一実施例において、本開示の第1及び/又は第2の抗原は、インフルエンザウイルス由来のウイルス抗原である。
【0723】
別の実施例において、本開示の第1及び/又は第2の抗原は、コロナウイルス由来のウイルス抗原である。
【0724】
細菌抗原
一実施例において、本開示の抗原は、細菌抗原である。
【0725】
ポリヌクレオチド、cRNA、又は自己複製RNAによってコードされ得る細菌抗原は、当業者には明らかであり、例えば、Neisseria meningitides、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pyogenes、Moraxella catarrhalis、Bordetella pertussis、Burkholderia sp.(例えば、Burkholderia mallei、Burkholderia pseudomallei、及びBurkholderia cepacia)、Staphylococcus aureus、Haemophilus influenzae、Clostridium tetani(破傷風)、Clostridium perfringens、Clostridium botulinums、Cornynebacterium diphtheriae(ジフテリア)、Pseudomonas aeruginosa、Legionella pneumophila、Coxiella burnetii、Brucella sp.(B.abortus、B.canis、B.melitensis、B.neotomae、B.ovis、B.suis、及びB.pinnipediae)、Francisella sp.(例えば、F.novicida、F.philomiragia、及びF.tularensis)、Streptococcus agalactiae、Neiserria gonorrhoeae、Chlamydia trachomatis、Treponema pallidum(梅毒)、Haemophilus ducreyi、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、Helicobacter pylori、Staphylococcus saprophyticus、Yersinia enterocolitica、E.coli、Bacillus anthracis(炭疽)、Yersinia pestis(ペスト)、Mycobacterium tuberculosis、Rickettsia、Listeria、Chlamydia pneumoniae、Vibrio cholerae、Salmonella typhi(腸チフス)、Borrelia burgdorfer、Porphyromonas sp、Klebsiella sp由来のタンパク質及びペプチドが挙げられる。
【0726】
真菌抗原
一実施例において、本開示の抗原は、真菌抗原である。
【0727】
ポリヌクレオチド、cRNA、又は自己複製RNAによってコードされ得る真菌抗原は、当業者には明らかであり、例えば、Dermatophytes(Epidermophyton floccusum、Microsporum audouini、Microsporum canis、Microsporum distortum、Microsporum equinum、Microsporum gypsum、Microsporum nanum、Trichophyton concentricum、Trichophyton equinum、Trichophyton gallinae、Trichophyton gypseum、Trichophyton megnini、Trichophyton mentagrophytes、Trichophyton quinckeanum、Trichophyton rubrum、Trichophyton schoenleini、Trichophyton tonsurans、Trichophyton verrucosum、T verrucosum var.album、var.discoides、var.ochraceum、Trichophyton violaceum、及び/又はTrichophyton faviformeを含む)、Aspergillus fumigatus、Aspergillus flavus、Aspergillus niger、Aspergillus nidulans、Aspergillus terreus、Aspergillus sydowi、Aspergillus flavatus、Aspergillus glaucus、Blastoschizomyces capitatus、Candida albicans、Candida enolase、Candida tropicalis、Candida glabrata、Candida krusei、Candida parapsilosis、Candida stellatoidea、Candida kusei、Candida parakwsei、Candida lusitaniae、Candida pseudotropicalis、Candida guilliermondi、Cladosporium carrionii、Coccidioides immitis、Blastomyces dermatidis、Cryptococcus neoformans、Geotrichum clavatum、Histoplasma capsulatum、Klebsiella pneumoniae、Microsporidia、Encephalitozoon spp.、Septata intestinalis、及びEnterocytozoon bieneusi由来のタンパク質及びペプチドが挙げられる。
【0728】
プロタゾアン抗原
一実施例において、本開示の抗原は、プロタゾアン抗原である。
【0729】
ポリヌクレオチド、cRNA、又は自己複製RNAによってコードされ得るプロタゾアン抗原は、当業者には明らかであり、例えば、Entamoeba histolytica、Giardia lambli、Cryptosporidium parvum、Cyclospora cayatanensis、及びToxoplasma由来のタンパク質及びペプチドが挙げられる。
【0730】
産生方法
本開示のポリヌクレオチド、cRNA、及び/又は自己複製RNAの産生のための好適な方法は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0731】
一実施例において、ポリヌクレオチドは、DNAである。例えば、ポリヌクレオチドは、プラスミドDNAである。
【0732】
一実施例において、cRNAは、プラスミドDNAを使用して産生される。一実施例において、自己複製RNAは、プラスミドDNAを使用して産生される。当業者は、プラスミドDNAが比較的安定であることを理解するであろう。簡潔に述べると、コンピテント細菌細胞(例えば、Escherichia coli)細胞は、本開示の自己複製RNAをコードするDNAプラスミドにより形質転換される。個々の細菌コロニーを単離し、得られるプラスミドDNAをE.coli培養物中で増幅する。
【0733】
一実施例において、プラスミドDNAは、発酵後に単離される。例えば、プラスミドDNAは、市販のキット(例えば、Maxiprep DNAキット)、又は当業者に既知の他の日常的な方法を使用して単離される。単離後、プラスミドDNAは、制限消化によって(すなわち、制限酵素を使用して)線状化される。制限酵素は、例えば、フェノール/クロロホルム抽出及びエタノール沈殿を含む、当該技術分野で既知の方法を使用して除去される。
【0734】
一実施例において、mRNAは、RNAポリメラーゼ(例えば、T7 RNAポリメラーゼ)を使用して、線状化DNAテンプレートからのインビトロ転写によって作製される。インビトロ転写の後、DNAテンプレートは、DNase消化によって除去される。当業者は、合成mRNAキャッピングが、mRNA処理を修正し、mRNAの安定化に寄与するために行われることを理解するであろう。一実施例において、mRNAは、酵素的に5’キャッピングされる。例えば、5’キャップは、キャップ0構造又はキャップ1構造である。一実施例において、5’キャップは、キャップ0構造であり、例えば、5’キャップ(すなわち、キャップ0)は、5’-5’トリホスフェート架橋を介してmRNAの残部に接続された反転7-メチルグアノシンからなる。一実施例において、5’キャップは、キャップ1構造であり、例えば、5’キャップ(すなわち、キャップ1)は、開始ヌクレオチドの2’O位置の追加のメチル化を有するキャップ0からなる。
【0735】
一実施例において、mRNAは、精製される。mRNAを精製するための様々な方法は、当業者には明らかであろう。例えば、mRNAは、塩化リチウム(LiCl)沈殿を使用して精製される。別の実施例において、mRNAは、タンジェンシャルフロー濾過(TFF)を使用して精製される。精製後、mRNAは、例えば、ヌクレアーゼを含まない水中に再懸濁される。
【0736】
組成物
本開示は、本開示のポリヌクレオチドを含む免疫原性組成物を提供する。
【0737】
本開示はまた、本開示のcRNAを含む免疫原性組成物を提供する。
【0738】
本開示は、本開示の自己複製RNAを含む免疫原性組成物を更に提供する。
【0739】
本開示はまた、本開示の免疫原性組成物、及び薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物を提供する。
【0740】
本開示のポリヌクレオチド、cRNA、及び/又は自己複製RNAは、裸のRNAとして、又は細胞への進入を容易にする脂質、ポリマー、若しくは他の送達系と組み合わせて存在し得ることが、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0741】
送達系
一実施例において、本開示の薬学的組成物は、LNP、高分子微粒子、及び水中油型エマルションを更に含む。例えば、ポリヌクレオチド、cRNA、及び/又は自己複製RNAは、LNP、高分子微粒子、又は水中油型エマルション中に封入されているか、それに結合されているか、又はそれに吸着されている。
【0742】
脂質ナノ粒子
一実施例において、本開示の薬学的組成物は、LNPを更に含む。
【0743】
「脂質ナノ粒子」又は「LNP」という用語は、リポソーム又は小胞を含むが、これらに限定されない、任意の脂質組成物を指し、水性体積は、非水性コア及び固体脂質ナノ粒子を有する両親媒性脂質二重層(例えば、単一;単層、又は複数;多層)ミセル様脂質ナノ粒子によって封入され、固体脂質ナノ粒子は、脂質二重層を欠いていることが明らかであろう。
【0744】
本開示における使用に好適な脂質ナノ粒子は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。脂質は、アニオン性、カチオン性、又は両性イオン性親水性先端基を有し得る。
【0745】
一実施例において、脂質ナノ粒子は、PEG脂質、ステロール構造脂質、及び/又は中性脂質を含む。一実施例において、脂質ナノ粒子は、カチオン性脂質を更に含む。一実施例において、脂質ナノ粒子は、カチオン性脂質を含まない。
【0746】
一実施例において、LNPは、PEG脂質を含む。例えば、PEG脂質は、PEG-c-DMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、PEG-DSPE脂質、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0747】
一実施例において、LNPは、構造脂質を含む。例えば、構造脂質は、コレステロール フェコステロール、シトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、トマチジン、トマチン、ウルソル酸、及びアルファ-トコフェロール、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0748】
一実施例において、LNPは、中性脂質を含む。本開示に使用するための例示的なリン脂質(アニオン性又は両性イオン性)としては、例えば、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、及びホスファチジルグリセロールが挙げられる。例えば、中性脂質は、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0 ジエーテル PC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DSPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、及びスフィンゴミエリン、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0749】
一実施例において、LNPは、カチオン性脂質を含む。例示的なカチオン性脂質としては、ジオレオイルトリメチルアンモニウムプロパン(DOTAP)、l,2-ジステアリルオキシ-N,N-ジメチル-3-アミノプロパン(DSDMA)、1,2-ジオレイルオキシ-N,Nジメチル-3-アミノプロパン(DODMA)、1,2-ジリノレイルオキシ-N,N-ジメチル-3-アミノプロパン(DLinDMA)、1,2-ジリノレニルオキシ-N,N-ジメチル-3-アミノプロパン(DLenDMA)、2,5-ビス((9z,12z)-オクタデカ-9,12,ジエン-1-イルオキシル)ベンジル-4-(ジメチルアミノ)ブツノエート(LKY750)が挙げられるが、これらに限定されない。一実施例において、リン脂質は、2,5-ビス((9z,12z)-オクタデカ-9,12,ジエン-1-イルオキシル)ベンジル-4-(ジメチルアミノ)ブツノエート(LKY750)である。例示的な両性イオン性脂質としては、アシル両性イオン性脂質及びエーテル両性イオン性脂質、例えば、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、及びドデシルホスホコリンが挙げられるが、これらに限定されない。脂質は、飽和又は不飽和であり得る。
【0750】
高分子微粒子
一実施例において、本開示の薬学的組成物は、高分子微粒子を更に含む。
【0751】
当業者は、様々なポリマーが、本開示のポリヌクレオチド、cRNA、及び/又は自己複製RNAを封入又は吸着するために微粒子を形成し得ることを認識するであろう。実質的に非毒性のポリマーの使用は、粒子が安全であることを意味し、生分解性ポリマーの使用は、粒子が長期持続性を回避するために送達後に代謝され得ることを意味することが明らかであろう。有用なポリマーはまた、薬学的グレードの製剤の調製を支援するために滅菌可能である。
【0752】
例示的な非毒性及び生分解性ポリマーとしては、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリラクトン(ポリカプロラクトンを含む)、ポリジオキサノン、ポリバレロラクトン、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリシアノアクリレート、チロシン由来ポリカーボネート、ポリビニルピロリジノン、又はポリエステル-アミド、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0753】
水中油型カチオン性エマルション
一実施例において、本開示の薬学的組成物は、水中油型カチオン性エマルションを更に含む。
【0754】
水中油型エマルションに使用するための好適な油は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。例えば、エマルションは、例えば、動物(例えば、魚)又は植物供給元(例えば、ナッツ、種子、穀物)に由来する1つ以上の油を含む。当業者は、生体適合性及び生分解性油が優先的に使用されることを認識するであろう。例示的な動物油(すなわち、魚油)としては、タラ肝油、サメ肝油、及びクジラ油が挙げられる。例示的な植物油としては、ピーナッツ油、ココナッツ油、オリーブ油、大豆油、ホホバ油、サフラワー油、綿実油、ヒマワリ種子油、ゴマ種子油、トウモロコシ油が挙げられる。
【0755】
油に加えて、水中油型エマルションはまた、エマルションの形成及び安定化を容易にするカチオン性脂質を含む。好適なカチオン性脂質は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。例示的なカチオン性脂質としては、限定されないが、1,2-ジオレオイルオキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロパン(DOTAP)、3’-[N-(N’,N’-ジメチルアミノエタン)-カルバモイル]コレステロール(DCコレステロール)、ジメチルジオクタデシル-アンモニウム(DDA)、1,2-ジミリストイル-3-トリメチル-アンモニウムプロパン(DMTAP)、ジパルミトイル[C16:0]トリメチルアンモニウムプロパン(DPTAP)、及びジステアロイルトリメチルアンモニウムプロパン(DSTAP)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0756】
いくつかの実施例において、水中油型エマルションはまた、非イオン性界面活性剤及び/又は両性イオン性界面活性剤を含む。当業者は、本開示における使用に好適な界面活性剤を認識するであろう。例示的な界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤(例えば、ポリソルベート20及びポリソルベート80)、並びにエチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、及び/又はブチレンオキシド(BO)のコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0757】
薬学的に許容される担体
好適には、本開示のcRNA及び/又は自己複製RNAを対象に投与するための組成物又は方法において、cRNA及び/又は自己複製RNAは、当該技術分野で理解されるように、薬学的に許容される担体と組み合わされる。したがって、本開示の一実施例は、薬学的に許容される担体と組み合わせた本開示の自己複製RNA(及び任意の送達系)を含む組成物(例えば、薬学的組成物)を提供する。本開示の別の実施例は、薬学的に許容される担体と組み合わせた本開示のcRNA(及び任意の送達系)を含む組成物(例えば、薬学的組成物)を提供する。
【0758】
一般論において、「担体」は、任意の対象、例えば、ヒトに安全に投与され得る、固体又は液体充填剤、結合剤、希釈剤、封入化物質、乳化剤、湿潤剤、溶媒、懸濁剤、コーティング又は潤滑剤を意味する。特定の投与の経路に応じて、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.N.J.USA,1991)に記載されるように、当該技術分野で既知の種々の許容される担体が使用され得る。
【0759】
本開示のcRNA及び/又は自己複製RNAは、予防的又は治療的治療のために、非経口、局所、経口、又は局所投与、筋肉内投与、エアロゾル投与、若しくは経皮投与に有用である。一実施例において、自己複製RNAは、非経口的に、例えば、筋肉内に、皮下に、又は静脈内に投与される。例えば、自己複製RNAは、筋肉内に投与される。別の実施例において、cRNAは、非経口的に、例えば、筋肉内に、皮下に、又は静脈内に投与される。例えば、cRNAは、筋肉内に投与される。
【0760】
投与されるcRNA及び/又は自己複製RNAの製剤は、選択される投与及び製剤(例えば、溶液、エマルション、カプセル)の経路に応じて変化する。投与されるcRNA及び/又は自己複製RNAを含む適切な薬学的組成物は、生理学的に許容される担体中で調製され得る。溶液又はエマルションについて、好適な担体としては、例えば、生理食塩水及び緩衝媒体を含む、水性又はアルコール性/水性溶液、エマルション又は懸濁液が挙げられる。非経口ビヒクルは、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸リンゲル又は固定油を含み得る。当業者には、水、緩衝水、緩衝生理食塩水、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、デキストロース溶液及びグリシンを含む、種々の適切な水性担体が既知である。静脈内ビヒクルは、様々な添加剤、防腐剤、又は流体、栄養素又は電解質補充剤を含み得る(一般に、Remington’s Pharmaceutical Science,16th Edition,Mack,Ed.1980を参照されたい)。組成物は、pH調整剤及び緩衝剤並びに毒性調整剤、例えば、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、及び乳酸ナトリウムなどの生理学的条件を近似するために、必要に応じて、薬学的に許容される補助物質を任意選択的に含有し得る。cRNA及び/又は自己複製RNAは、液相段階において貯蔵することができるか、又は貯蔵のために凍結乾燥させることができ、当該技術分野で既知の凍結乾燥及び再構築技術に従って使用する前に好適な担体中で再構築することができる。
【0761】
選択された培地中の活性成分の最適な濃度は、当業者に既知の手順に従って経験的に決定することができ、所望の最終的な薬学的製剤に依存する。
【0762】
製剤時に、本開示の組成物は、投薬製剤に適合する様式で、及び治療的/予防的に有効であるように、そのような量で投与される。本開示のcRNA及び/又は自己複製RNAの投与のための投与量範囲は、所望の効果をもたらすのに十分な大きさのものである。例えば、組成物は、有効量の自己複製RNAを含む。一実施例において、組成物は、治療有効量の自己複製RNAを含む。別の実施例において、組成物は、予防的有効量の自己複製RNAを含む。一実施例において、組成物は、有効量のcRNAを含む。一実施例において、組成物は、治療有効量のcRNAを含む。別の実施例において、組成物は、予防的有効量のcRNAを含む。
【0763】
投与量は、有害な副作用を引き起こすほど大きくあるべきではない。一般に、投与量は、患者における年齢、状態、性別、及び疾患の程度によって変化し、当業者によって決定され得る。投与量は、任意の合併症の場合に個々の医師によって調整され得る。
【0764】
投与量は、1日又は数日間にわたる、毎日の1つ以上の用量投与において、約0.1mg/kg~約300mg/kg、例えば、約0.2mg/kg~約200mg/kg、例えば、約0.5mg/kg~約20mg/kgで変化し得る。
【0765】
いくつかの実施例において、cRNA及び/又は自己複製RNAは、後続の(維持用量)よりも高い初期(又は負荷)用量で投与される。例えば、cRNA及び/又は自己複製RNAは、約10mg/kg~約30mg/kgの初期用量で投与される。次いで、cRNA及び/又は自己複製RNAは、約0.0001mg/kg~約10mg/kgの維持用量で投与される。維持用量は、7~35日ごと、例えば、7日又は14日又は28日ごとに投与されてもよい。
【0766】
いくつかの実施例では、cRNA及び/又は自己複製RNAが、後続の用量で使用されるよりも低い用量で初期に投与される用量漸増レジームが使用される。この投与量レジームは、対象が初期に有害事象に苦しんでいる場合に有用である。
【0767】
治療に適切に応答していない対象の場合、1週間に複数用量を投与してもよい。代替的に、又は加えて、増加する用量が投与されてもよい。
【0768】
対象は、本開示のcRNA及び/又は自己複製RNAにより再治療されてもよい。対象は、結合タンパク質の少なくとも約2回の曝露、例えば、約2~60回の曝露、及びより具体的には、約2~40回の曝露、最も具体的には、約2~20回の曝露などの、2回以上の曝露又は用量のセットを与えられることによって、cRNA及び/又は自己複製RNAにより再治療されてもよい。
【0769】
一実施例において、任意の再治療は、疾患の徴候又は症状が再発するときに与えられてもよい。
【0770】
別の実施例において、任意の再治療は、定義された間隔で与えられてもよい。例えば、後続の曝露は、様々な間隔、例えば、約24~28週間又は48~56週間以上などで投与されてもよい。例えば、そのような曝露は、約24~26週間又は約38~42週間、又は約50~54週間の各々の間隔で投与される。
【0771】
治療に適切に応答していない対象の場合、1週間に複数用量を投与してもよい。代替的に、又は加えて、増加する用量が投与されてもよい。
【0772】
別の実施例において、有害反応を経験している対象について、初期(又は負荷)用量は、1週間に多数の日にわたって、又は多数の連続する日にわたって分割されてもよい。
【0773】
本開示の方法によるcRNA及び/又は自己複製RNAの投与は、例えば、レシピエントの生理学的状態、投与の目的が治療的であるか又は予防的であるか、及び熟練実務者に既知の他の因子に応じて、連続的又は断続的であり得る。cRNA及び/又は自己複製RNAの投与は、事前に選択された期間にわたって本質的に連続的であってもよく、又は例えば、状態の発症中若しくは発症後のいずれかで、一連の間隔をあけた用量であってもよい。
【0774】
スクリーニングアッセイ
本開示のcRNA及び/又は自己複製RNAを選択するための好適な方法は、当業者に利用可能である。アッセイは、例えば、血清学及び免疫応答を含む、RNAの効率及び有効性を評価するために実施されてもよい。
【0775】
抗原発現
一実施例において、自己複製RNAは、目的の(少なくとも)第1及び第2の遺伝子の発現について評価される。別の実施例において、cRNAは、目的の(少なくとも)第1及び第2の遺伝子の発現について評価される。
【0776】
例えば、抗原発現は、目的の遺伝子に対する抗体を使用して検出される。一実施例において、抗原発現に対して陽性である細胞の数は、例えば、蛍光活性化細胞選別(FACS)によって測定される。別の実施例において、平均蛍光強度(MFI)は、例えば、FACSを使用して決定される。更なる実施例において、RNAの単位質量当たりの特定の効力値、又は成功したトランスフェクションの確率が計算される。
【0777】
マイクロ中和アッセイ
一実施例において、自己複製RNA(裸及び/又は製剤化)は、抗体応答について評価される。一実施例において、cRNA(裸及び/又は製剤化)は、抗体応答について評価される。例えば、cRNA及び/又は自己複製RNAは、マイクロ中和アッセイを使用して評価される。マイクロ中和アッセイを行う方法は、当業者には明らかであろう。一実施例において、マイクロ中和アッセイは、短い形態のアッセイである。一実施例では、ウイルス蛍光焦点ベースのマイクロ中和アッセイが行われる。別の実施例において、マイクロ中和アッセイは、長い形態のアッセイである。
【0778】
赤血球凝集阻害(HAI)アッセイ
一実施例において、自己複製RNA(裸及び/又は製剤化)は、抗体応答について評価される。一実施例において、cRNA(裸及び/又は製剤化)は、抗体応答について評価される。例えば、cRNA及び/又は自己複製RNAは、赤血球凝集阻害(HAI)アッセイを使用して評価される。HAIアッセイを行う方法は、当業者には明らかであるか、及び/又は例えば、WHO(2011)Manual for the laboratory diagnosis and virological surveillance of influenza:WHO Press,World Health Organizationに記載される。
【0779】
抗原特異的T細胞応答
一実施例において、自己複製RNAは、抗原特異的T細胞応答を誘導するその能力について評価される。一実施例において、cRNAは、抗原特異的T細胞応答を誘導するその能力について評価される。抗原特異的T細胞応答の誘導を評価する方法は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。
【0780】
例えば、抗原特異的T細胞検出は、脾臓培養物上で行われる。簡潔に述べると、脾細胞培養物はT細胞培地中で確立され、細胞培養物は抗原性ペプチドにより刺激されるか、又は非刺激されるかのいずれかである。一実施例において、抗原特異的T細胞応答は、フローサイトメトリーを使用して決定される。
【0781】
中和アッセイ
本開示の自己複製RNAは、SARS-CoV-2 Sタンパク質RBDに結合し、Sタンパク質RBDのACE2への結合を中和するそれらの能力についてインビトロでスクリーニングしてもよい。好適なアッセイは、当業者に明らかであり、例えば、Veroマイクロ中和アッセイ、sVNTアッセイ、又はプスエドウイルス中和アッセイ(例えば、HEK-293T細胞又はHeLa-ACE2細胞を使用する)が挙げられる。
【0782】
一実施例において、中和アッセイは、Veroマイクロ中和アッセイである。簡潔に述べると、SARS-Cov-2野生型ウイルスは、Vero細胞(すなわち、アフリカミドリザルから抽出された腎臓上皮細胞から単離されたVero系統)において継代される。試験タンパク質の連続2倍希釈物を、100 TCID50(すなわち、組織培養感染性用量の中央値)のSARS-CoV-2とともに1時間インキュベートし、残留ウイルス感染力をVero細胞において評価する;ウイルス細胞変性効果は、例えば、5日目に読み取られる。中和抗体力価は、前述のようにReed/Muench法を使用して計算する(Houser et al.,2016;Subbarao et al 2004)。
【0783】
一実施例において、中和アッセイは、代理中和試験(sVNT)である。簡潔に述べると、プレートのウェルは、炭酸塩-重炭酸塩コーティング緩衝液(例えば、pH9.6)中のhACE2タンパク質によりコーティングされる。試験タンパク質とともに予めインキュベートされたHRPにコンジュゲートしたSARS-CoV-2及びHRPにコンジュゲートしたSARS-CoV-RBDは、異なる濃度でhACE2に添加され、例えば、室温で1時間インキュベートされる。非結合HRPにコンジュゲートした抗原は、洗浄によって除去される。比色シグナルは、発色基質、例えば、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)とのHRPの酵素反応上で発現させる。一実施例において、450nm及び570nmにおける吸光度読み取り値を取得する。
【0784】
一実施例において、中和は、プスエドウイルス中和アッセイである。簡潔に述べると、SARS-2-スパイクタンパク質により疑似化されたHIVレポーターウイルスは、SARS-2-COV-2スパイクプラスミドを、ウイルス骨格プラスミド(例えば、pDR-NL Δenv FLUC)とともに、例えば、HEK-293T細胞に共トランスフェクションすることによって産生される。疑似ウイルスは、トランスフェクション後に採取され、濾過によって明らかにされる。相対ルシフェラーゼ単位感染性用量(RLU)として報告されるウイルスストック力価は、ウイルス感染についての読み出しとしてルシフェラーゼ活性を測定するHela-hACE2細胞における希釈感染を制限することによって計算する。
【0785】
治療又は予防の方法
本開示は、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物をワクチンとして使用する方法を提供する。
【0786】
本開示はまた、本開示の免疫原性組成物又は薬学的組成物を投与することを含む、対象における疾患又は状態の治療又は予防の方法を提供する。例えば、疾患又は状態は、インフルエンザ又はCOVID-19などの呼吸器ウイルス感染である。一実施例において、疾患又は状態は、ARDSである。
【0787】
インフルエンザ
「インフルエンザ(the flu)」としても既知であるインフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染性疾患である。症状は軽度から重度であり得、最も一般的な症状としては、高熱、鼻水、のどの痛み、筋肉及び関節の痛み、頭痛、咳、及び疲労感が挙げられる。症状は、典型的には、ウイルスに曝露してから2日後に始まり、ほとんどの症状は1週間未満続く。インフルエンザの合併症は、ウイルス性肺炎、二次性細菌性肺炎、副鼻腔感染、及び喘息又は心不全などの以前の健康問題の悪化を含み得る。ウイルス性肺炎は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)にもつながる可能性がある。
【0788】
現在、A、B、C、及びDの4つのインフルエンザウイルスが存在することは、当業者には明らかであろう。インフルエンザAウイルスは、ヒト、動物、及び鳥に感染する最も一般的なインフルエンザウイルスであり、一方、インフルエンザBウイルス感染は、主にヒトに発生する。インフルエンザCウイルスの感染は、ヒト又は哺乳動物に任意の重度の症状を引き起こさず、インフルエンザDは、これまでに、ブタ及びウシのみに感染している。
【0789】
したがって、本開示のいくつかの実施例において、対象は、インフルエンザウイルス感染を有する。一実施例において、対象は、インフルエンザを有する。特に、インフルエンザは、ARDSと関連している。一実施例において、本開示の方法は、インフルエンザウイルス感染に罹患している対象におけるARDSを治療又は予防するために使用され得る。一実施例において、本開示の方法は、インフルエンザに罹患している対象におけるARDSを治療又は予防するために使用され得る。
【0790】
コロナウイルス病2019(COVID-19)
本開示は、例えば、COVID-19を治療又は予防する方法を提供する。
【0791】
本開示はまた、例えば、SARS-CoV-2感染を治療又は予防する方法を提供する。本開示のいくつかの実施例において、対象は、SARS-CoV-2感染を有するが、臨床的にCOVID-19と診断されていない。
【0792】
COVID-19は、SARS-CoV-2によって引き起こされる感染性疾患である。COVID-19は、中華人民共和国湖北省武漢市において2019年12月に初めて特定され、現在進行中のパンデミックをもたらしている。一般的な症状としては、発熱、咳、倦怠、息切れ、並びに嗅覚及び味覚の喪失が挙げられる。症例の大部分は軽度の症状をもたらすが、一部はARDSに進行する。曝露から症状の発生までの時間は、典型的には、約5日であるが、2~14日の範囲であり得る。現在、COVID-19に対するワクチンはなく、特定の抗ウイルス治療もなく、管理には症状の治療、支持療法、隔離、及び実験的措置を伴う。
【0793】
したがって、いくつかの実施例において、対象は、SARS-CoV-2感染を有する。一実施例において、対象は、COVID-19、例えば、重度のCOVID-19を有する。特に、重度のCOVID-19は、しばしばARDSをもたらす。本開示の方法は、重度のCOVID-19に罹患している対象におけるARDSを治療又は予防するために使用され得る。
【0794】
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
本開示は、例えば、対象におけるARDSを治療又は予防する方法を提供する。
【0795】
ARDSは、両側肺浸潤、重度の低酸素血症、及び肺胞毛細血管膜バリアの破壊(すなわち、肺血管漏出)によって特徴付けられる生命を脅かす状態であり、非心原性肺水腫を引き起こす。現在、効果的な薬理学的療法は存在しない。
【0796】
インフルエンザ及びコロナウイルス感染を含む感染性病因は、ARDSの主な原因である。したがって、本開示の一実施例において、ARDSは、インフルエンザ又はコロナウイルス感染と関連している。例えば、ARDSは、インフルエンザと関連している。別の実施例において、ARDSは、SARS-COV感染などのコロナウイルス感染と関連している。一実施例において、ARDSは、SARS-CoV-2感染と関連している。
【0797】
ARDSは、Berlin定義に従って分類され、
(1)臨床侵襲又は呼吸器症状の発生の1週間以内の症状、
(2)PaO2が動脈血中の酸素の分圧であり、FiO2が吸入された酸素の割合である、連続気道陽圧(CPAP)又は呼気終末陽圧(PEEP)の少なくとも5cmにおける300mmHg以下のPaO2/FiO2比によって決定される場合の急性低酸素性呼吸器不全、
(3)浸出、凝固、又は無気肺によって完全に説明されていない肺X線写真上の両側性混濁、及び
(4)心不全又は体液過剰によって完全に説明されていない水腫/呼吸器不全を含む。
【0798】
一実施例において、対象は、ARDSを有するか、又はARDSに罹患している(すなわち、対象は、ARDSのBerlin定義を満たす)。例えば、対象は、治療を必要としている(すなわち、それを必要としている)。
【0799】
一実施例において、対象は、ARDSと関連する症状を有するか、又は症状に罹患している。ARDSと関連する症状及びARDSを発症するリスクにある対象を同定する方法は、当業者には明らかであるか、及び/又は本明細書に記載される。例えば、対象は、以下の症状のうちの1つ以上又は全てを有する。
a)1分当たり30回超の呼吸の呼吸器頻度、
b)室内空気における93%以下の酸素飽和度(SpO)、
c)300mmHg未満の吸入された酸素の割合に対する酸素の動脈分圧の比(PaO/FiO)、
d)218未満のSpO/FiO比、及び
e)50%超の量におけるX線写真による肺浸潤。
【0800】
現在、ARDSは軽度、中等度、又は重度のように分類され、関連する死亡率が増加している。ARDSの重症度は、Berlin定義に従って以下のように分類することができる。
(i)軽度のARDS:少なくとも5cmのCPAP又はPEEPにおける200~300mmHgのPaO/FiO
(ii)中等度のARDS:少なくとも5cmのPEEPにおける100~200mmHgのPaO/FiO、及び
(iii)重度のARDS:少なくとも5cmのPEEPにおける100mmHg以下のPaO/FiO
【0801】
一実施例において、ARDSは、軽度のARDSである。別の実施例において、ARDSは、中等度のARDSである。更なる実施例において、ARDSは、重度のARDSである。
【0802】
本開示の方法は、既存のARDSの治療に加えて、ARDSの発生を予防するために使用され得る。したがって、一実施例において、対象は、ARDSを有しない。
【0803】
キット
本開示の別の実施例は、上記のような疾患又は障害の治療又は予防に有用な本開示の自己複製RNAを含むキットを提供する。
【0804】
本開示の別の実施例は、上記のような疾患又は障害の治療又は予防に有用な本開示のcRNAを含むキットを提供する。
【0805】
一実施例において、キットは、(a)任意選択的に、送達系及び/又は薬学的に許容される担体若しくは希釈剤中に自己複製RNAを含む容器、並びに(b)対象における疾患又は障害(例えば、インフルエンザ、COVID-19又はARDS)を治療又は予防するための使用説明書を有する添付文書を含む。
【0806】
一実施例において、キットは、(a)任意選択的に、送達系及び/又は薬学的に許容される担体若しくは希釈剤中にcRNAを含む容器、並びに(b)対象における疾患又は障害(例えば、インフルエンザ、COVID-19又はARDS)を治療又は予防するための使用説明書を有する添付文書を含む。
【0807】
本開示のこの実施例によれば、添付文書は容器の上にあるか、又は容器と関連している。好適な容器としては、例えば、ボトル、バイアル、注射器などが挙げられる。容器は、ガラス又はプラスチックなどの種々の材料から形成され得る。容器は、本開示の疾患又は障害に効果的であり、滅菌アクセスポートを有し得る組成物を保持又は含有する(例えば、容器は、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグ又はバイアルであり得る)。組成物中の少なくとも1つの活性剤は、自己複製RNA及び/又はcRNAである。ラベル又は添付文書は、組成物が、治療に適格である対象、例えば、インフルエンザ、インフルエンザウイルス感染、SARS-CoV-2感染、COVID-19、及び/又はARDSを発症しているか又は発症する素因がある対象を治療するために使用され、投薬量及び治療の間隔、並びに任意の他の医薬に関する特定のガイダンスが提供されることを示す。キットは、薬学的に許容される希釈剤緩衝液、例えば、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル溶液、及び/又はデキストロース溶液を含む追加の容器を更に含み得る。キットは、他の緩衝液、希釈剤、フィルタ、針、及び注射器を含む、商業的及び使用者の観点から望ましい他の材料を更に含み得る。
【0808】
本開示は、以下の非限定的な実施例を含む。
【実施例
【0809】
実施例1:自己複製RNAの生成
自己複製RNAをコードするDNAテンプレートを、DNAプラスミドにより形質転換したコンピテントEscherichia coli細胞内で産生した。個々の細菌コロニーを単離し、得られるプラスミドDNAをE.coli培養物中で増幅した。発酵後、プラスミドDNAをMaxiprep DNAキットを使用して単離し、制限消化によって線状化した。次いで、フェノール/クロロホルム抽出及びエタノール沈殿を使用して、制限酵素を除去した。
【0810】
mRNAを、T7 RNAポリメラーゼを使用して、線状化DNAテンプレートからのインビトロ転写によって作製した。続いて、DNase消化によってDNAテンプレートを除去した。キャップ0を用いて酵素キャッピングを行い、機能性mRNAを提供した。得られるmRNAを精製し、ヌクレアーゼを含まない水に再懸濁した。
【0811】
自己複製RNA(図1A)を、A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005由来のHA及びNAサブタイプ、A/California/2009由来のNS1及びNP、並びにPR8X由来のM1及びM2を使用して調製した。以下の構築物を調製した。
●NSP1-4.SGP.H5.SGP.N1(F548)
●NSP1-4.SGP.N1.SGP.H5(F549)
●NSP1-4.SGP.H5.IRES.N1(F556)
●NSP1-4.SGP.N1.IRES.H5(F557)
●NSP1-4.SGP.H5.SGPv2.N1(F602)
●NSP1-4.SGP.H5.SGPv3.N1(F616)
●NSP1-4.SGP.H5.SGPv4.N1(F617)
●NSP1-4.SGP.H5.SGP.N1.SGP.M1(F554)
●NSP1-4.SGP.H5.SGP.NS1(F568)
●NSP1-4.SGP.NS1.SGP.HA(F569)
●NSP1-4.SGP.H5.SGP.M1(F576)
●NSP1-4.SGP.M1.SGPv2.NP(F620)
●NSP1-4.SGP.M1.SGP.N1.SGP.H5(F584)
●NSP1-4.SGP.M1.SGP.M2.SGP.N1.SGP.H5(F590)
【0812】
SGPv2、v3、及びv4を、それぞれ12個、31個、及び52個の塩基により5’で延長した。図1B及び1Cは、上記構築物における5’キャップ駆動抗原発現を示す。
【0813】
実施例2:自己複製RNAのインビトロ特徴付け
実施例1において産生された自己複製RNAを、目的の第1及び第2の遺伝子の発現について評価した。
【0814】
非製剤化(裸)又はLNP製剤化自己増幅mRNA構築物の2倍連続希釈物を、Baby Hamster Kidney(BHK)細胞株にエレクトロポレーションするか、又はトランスフェクトした。17~19時間後、細胞を採取し、抗HA、抗NA、抗NS1、抗NP、又は抗M1抗体を使用して、HA、NA、NS1、NP、又はM1抗原発現のいずれかについて染色した。抗原発現に陽性である細胞の数及び平均蛍光強度(MFI)を、FACSによって測定した。データを分析して、特定の効力値(RNAの質量の単位当たりの成功したトランスフェクションの確率)を計算し、非製剤化RNA及びLNPのMFIをそれぞれ図2及び図3に示す。
【0815】
非製剤化RNA及びLNPのインビトロ活性及び効力を、抗原共発現に基づいてFACsによって決定し、以下の表1に示す。
【表1】
【0816】
抗体応答
抗体応答を評価するために、試験終了時(すなわち、第1のワクチン用量から42日後又は最後の第2のワクチン用量から21日後)に血清を収集し、マイクロ中和アッセイ(図4)及び赤血球凝集阻害アッセイ(図5)によって試験した。
【0817】
全ての血清学的アッセイについて、血清を、受容体破壊酵素(RDE)としても既知であるビブリオコレラ(Vibrio cholerae)ノイラミニダーゼ(Denka Seiken Co.Ltd.、Tokyo,Japan)により同じ様式で処理し、PBSにより1:10の開始希釈に希釈した。H5N1ウイルスに対するヒツジ血清(FDA/CBER Kensington lot nu.H5-Ag-1115)を、陽性対照血清3アッセイとして使用した。
【0818】
マイクロ中和アッセイ
マイクロ中和アッセイの短い形態及び長い形態を、適格な哺乳動物細胞株(独自の33016-PF Madin-Darby Canine Kidney(MDCK))において行った。
【0819】
マイクロ中和アッセイの短い形態(MNアッセイSF)
ウイルス蛍光焦点ベースのマイクロ中和(FFA MN)アッセイを、社内で開発されたプロトコルを使用して行った。RDE処理された試験マウス試料及び陽性対照血清を熱失活させ、PBSにより1:40の開始希釈に希釈し、U-Bottom 96ウェルプレート(BD Falcon)を使用して中和培地(1%のBSA(Rockland、BSA-30)、100U/mLのペニシリン、及び100ug/mLのストレプトマイシン(GIBCO)を補充した最小必須培地D-MEM(GIBCO)から構成された)中で4倍連続希釈した。A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005(H5N1)ウイルスを、中和培地中で約1,000~1,500蛍光焦点形成単位(FFU)/ウェル(20,000~30,000FFU/mL)に希釈し、希釈血清に対して1:1の比で添加した。
【0820】
37℃、5%のCOでの2時間のインキュベーション後、MDCK 33016-PF細胞を含有するプレート(ハーフエリア96ウェルプレート、Corning)を、この混合物により接種し、37℃で、5%のCOにより16~18時間、一晩インキュベートした。MDCK 33016-PF細胞は、細胞成長培地(10%のHyCloneウシ胎仔血清-FBS(Gibco)、100U/mLのペニシリン、及び100ug/mLのストレプトマイシンを補充したD-MEMから構成された)中で6~8時間早く3.0E4/ウェル(3.0E6/プレート)として播種されていた。一晩のインキュベーションの後、及び免疫染色の前に、細胞をアセトン及びメタノールの冷混合物により固定した。
【0821】
0.05%のtween-20(Sigma)及び2%のBSA(Fraction V,Calbiochem,2960,1194C175)を含有するPBS緩衝液中で希釈した、インフルエンザAウイルス(クローンA1、A3ブレンド、Milliporeカタログ番号MAB8251)及びAlexa Fluor488ヤギ抗マウスIgG(H+L)Ab(Invitrogenカタログ番号A11001)のヌクレオタンパク質(NP)に特異的なモノクローナル抗体の室温での別個の1時間のインキュベーションを使用して、ウイルスを視覚化した。NPウイルスタンパク質を、482及び536nmの励起及び発光波長を有するフルオレセインイソチオシアネート(FITC)フルオレセンスフィルタセットを使用して、CTL Immunospotアナライザー(Cellular Technology Limited、Shaker Heights,Cleveland,OH)によって定量化した。蛍光焦点を、カスタム解析モジュールを使用して、ソフトウェアImmunospot7.0.12.1プロフェッショナルアナライザーDCの使用により列挙した。データをこのソフトウェアにより逐次的にExcelデータ解析スプレッドシートに記録し、次いで、60%焦点低減エンドポイントを、ウイルス対照ウェルの平均焦点カウントから(各プレートについて)計算し、60%焦点低減中和力価を、60%エンドポイントの直上及び直下のウェル間の線形補間によって(各試料について)計算した。
【0822】
マイクロ中和アッセイの長い形態(MNアッセイLF)
MNアッセイLFを、社内で開発されたプロトコルを使用して行った。RDE処理された試験マウス試料及び陽性対照血清を熱失活させ、PBSにより1:40の開始希釈に希釈し、U-Bottom 96ウェルプレート(BD Falcon)を使用して、100U/mLのペニシリン、100ug/mLのストレプトマイシン(GIBCO)、及び0.33ug/mLのTPCK-トリプシン(TPCK処理、トシルフェニルアラニルクロロメチルケトン、Sigma)を補充した、中和培地(30%使用済み成長培地(Irvine Scientific)から構成された、及び70%の感染培地(タンパク質を含まない培地-33016 MDCK PFM;GIBCO)中で2倍連続希釈した。A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005(H5N1)ウイルスを、中和培地中でウェル当たり100TCID(組織培養感染性用量)に希釈し、希釈した血清に対して1:1の比で添加した。連続的に事前に希釈した血清試料をウイルスとともにインキュベートし、37℃、5%のCO2で1時間反応させる。接種ステップにおいて、(抗生物質を含まない細胞成長培地(Irvine Scientific)中で前日に3.0E4/ウェル(3.0E6/プレート)として播種されていた)MDCK 33016-PF細胞を含有するプレート(細胞培養96ウェルプレート、Costar)を、無菌PBSにより洗浄し、次いで、この混合物と感染させ、37℃で5%のCOにより1時間インキュベートした。抗体/ウイルス混合物の吸引によって感染を停止させ、滅菌PBSにより洗浄した細胞を、2倍の連続希釈抗体を含有する中和培地(100ul/ウェル)により接種し、次いで、37℃で5%のCOにより5日間インキュベートした。最終の「読み出し」ステップにおいて、ウイルスの検出を、0.5%のシチメンチョウ赤血球(Lampire Biological Laboratories)を使用して、ウイルスのHA定量化によって行った。感染力の不在は、陽性中和反応を構成し、血清試料中のウイルス特異的抗体の存在を示す。
【0823】
赤血球凝集阻害(HAI)アッセイ
HAIアッセイを、前述のように行った(WHO(2011)Manual for the laboratory diagnosis and virological surveillance of influenza:WHO Press,World Health Organization、20 Avenue Appia,1211 Geneva 27,Switzerland)。簡潔に述べると、RDE処理された試験マウス試料及び陽性対照血清を熱失活させ、PBSにより1:10の開始希釈に希釈し、2倍の連続希釈試料(25μl)を、A/シチメンチョウ/Turkey/1/2005(H5N1)の等容量のウイルス(4つの赤血球凝集単位[HAU])とともに室温(RT)で30分間インキュベートした。次いで、等容量の0.5%のシチメンチョウ赤血球(Lampire Biological Laboratories)を添加し、室温で30分間インキュベートした。HAI力価は、赤血球凝集を阻害する試料の最も高い希釈の逆数として表された。
【0824】
実施例3:自己複製RNAは、細胞媒介性免疫応答を誘導する。
自己複製RNAを、抗原特異的T細胞応答を誘導するそれらの能力について評価した。
【0825】
抗原特異的T細胞検出を、脾臓培養物上で行った。簡潔に述べると、脾細胞を解離溶液(autoMACSリンス溶液とのMACS BSAストック1:20)中で解離し、4E7細胞/mlで濃縮した。簡潔に述べると、脾細胞培養物を、RPMI、NEAA、ペン/ストレップ、及びβMEを含有する)T細胞培地中の96ウェルプレートに確立し、37℃/5%のCOで培養した。抗CD28(クローン37.51;BD Biosciences#553294)及び抗CD107a(クローン#1D4B;Biolegend#121618)を各ウェルに添加した。細胞培養物は、刺激されたか、又は非刺激されたかのいずれかであった。培養物NAペプチド混合物(JPT Peptide Technologies GmbH;PM-INFA-NATur)を刺激するために、HAペプチド混合物(JPT Peptide Technologies GmbH;PM-INFA-HAIndo)を添加した。2時間の刺激後、Golgi Plug(ブレフェルジンA;BD Biosciences#555029を伴う)を各ウェルに添加した。細胞を37℃で合計6時間インキュベートした後、細胞を4℃に移し、一晩貯蔵した。
【0826】
抗原特異的T細胞応答を、フローサイトメトリーを使用して決定した。簡潔に述べると、Fcブロック混合物(クローン2.4G2;BD Biosciences#553142)を各ウェルに添加し、続いて、細胞外染色(Brilliant染色緩衝液プラス(BD Biosciences#566385)、ICOS BV711(クローンC398.4A;Biolegend#313548)、CD44 BUV395(クローンIM7;BD Biosciences#740215)、CD3 BV786(クローン145-2C11;BD Biosciences#564379)、CD4 APC-H7(クローンGK1.5、BD Biosciences#560181)、CD8 AF700(クローン53-6.7、BD Biosciences#557959)、及び染色緩衝液を含む)を添加した。製造業者のプロトコルに従って、細胞をUltraComp eBeads(eBiosciences#01-222-42)を用いて染色し、光から保護して、4℃で30分間インキュベートした。細胞を染色緩衝液により洗浄し、遠心分離し、染色緩衝液中に再懸濁し、データをフローサイトメーターを使用して取得した。
【0827】
抗原特異的CD4及びCD8 T細胞応答を図6に示す。
【0828】
実施例4:SARS-CoV-2への自己複製RNA
自己複製RNAをコードするDNAテンプレートを、SARS-CoV-2株2019-nCoV/USA-WA1/2020からのスパイク(S)及びヌクレオカプシド(N)抗原を使用して、上記の実施例1に記載されるように産生した。以下の構築物を調製した。
●NSP1-4.SGP.S(RRAR→QQAA).SGPv2.N(Co18)
●NSP1-4.SGP.S(RRAR→QQAA).SGPv3.N(Co19)
【0829】
非製剤化RNA及びLNPのインビトロ活性及び効力を、S及びN共発現に基づいてFACsによって決定し、以下の表2に示す。
【表2】
【0830】
抗体応答
抗体応答を評価するために、試験終了時(すなわち、第1のワクチン用量から42日後又は最後の第2のワクチン用量から21日後)に血清を収集し、上記のような実施例2におけるマイクロ中和アッセイによって試験した。結果を図7Aに示す。
【0831】
ACE2結合の阻害も評価した。結果を図7Bに示す。
【0832】
Nタンパク質に特異的な抗体も、ELISAによって評価した(表3)。
【表3】
【0833】
IgGサブクラス
生成された免疫応答の型、すなわち、Th1対Th2型応答を特徴付けるために、S特異的IgG1及びIgG2a IgGサブクラスをELISAによって評価した。加えて、IgG1/IgG2a抗体の比を評価した。IgG1とIgG2a応答との間で少しの差異が観察された(表4)。
【表4】
【0834】
細胞媒介性免疫応答
自己複製RNAを、上記の実施例3に記載されるように、抗原特異的T細胞応答を誘導するそれらの能力について評価した。培養物Nペプチド混合物(CoV-2完全長Nタンパク質のアミノ酸残基1~419にまたがる)を刺激するために、Sペプチド混合物1(CoV-2完全長Sタンパク質のアミノ酸残基1~643にまたがる)、Sペプチド混合物2(CoV-2完全長Sタンパク質のアミノ酸残基633~1273にまたがる)、CoV-1 Sペプチド(CYGVSATKL)又はCoV-2 Sペプチド(CYGVSPTKL)を添加した。
【0835】
抗原特異的T細胞応答を、上記のようなフローサイトメトリーを使用して決定した。
【0836】
抗原特異的CD4及びCD8 T細胞応答を図8に示す。
【0837】
sa-mRNAワクチンによって誘発されたCD4 T細胞は、ほとんどがTh0(IL2+及び/又はTNFa+、IFNg-、IL5-、IL13-)、及びTh1(IFNg+、IL5-、IL13-)であり、Th2(IL5+及び/又はIL13+、IFNg-)はほとんど又は全くなかった(図9)。同様の頻度のS1及びS2反応性CD4 T細胞が見出された;しかしながら、CD8 T細胞の場合、S1反応性T細胞は、S2反応性T細胞よりも優位であり、広範なサイトカイン表現型、三重、二重及び単一サイトカイン産生CD8+T細胞を有した。
【0838】
実施例5:自己複製RNAによる免疫化の保護効果
免疫化の保護効果を評価するために、ハムスターを、1日目及び22日目に、3μgのRNA/ハムスター又は0.3μgのRNA/ハムスターの用量でCo18により免疫化した。全ての動物を、SARS-CoV-2 USウイルスによる2回目の免疫化の28日後に鼻腔内に挑戦し、4日後に肺及び鼻甲介において測定された感染性ウイルスについて肺及び鼻甲介を収集したときに屠殺した。
【0839】
ハムスターでは、3.0及び0.3μgの用量は、それぞれ422及び190のように中和力価GMTを上昇させた。
【0840】
ウイルス感染からの肺の保護を評価するために、Co18により免疫化したハムスター及びPBSにより免疫化した対照ハムスターについて、肺からの平均ウイルス回収を比較した。対照ハムスターからのウイルス力価は5,011,872 TCID50/グラムであったが、ワクチンで免疫化したハムスターからの平均ウイルス回収は、アッセイの定量限界を下回る、<20 TCID50/グラムであり、研究に含まれる全てのワクチンにより下気道の完全な保護を示した。
【0841】
上気道の保護を評価するために、対照ハムスターからの平均ウイルス回収の120,226,443 TCID50/グラムを用いて、鼻甲介からのウイルス回収を測定した。ウイルス力価を、それぞれ3.0及び0.3μgの用量でCo18により免疫化したハムスターについて、5×10~10倍に低減させて14,454及び21,878 TCID50/グラムにした。これらの結果は、sa-mRNA S-Nが上気道におけるウイルス感染を著しく低減させることを示した。
【0842】
実施例6:SARS-CoV-2への自己複製RNAによる二重投薬
SARS-CoV-2 S及びN抗原は、免疫学的に交差反応性ではない。前臨床動物モデルにおける抗体免疫応答を評価するために、雌BALB/cマウスを、0日目に1μgの用量により、21日目に第2の用量により免疫化した。動物を42日目に屠殺し、血清を得て、中和抗体、並びにSタンパク質のACE2受容体への結合を阻害する(inhbiting)抗体を試験した。
【0843】
この研究では、単シストロン性構築物Co6(SARS-CoV-2 Nタンパク質への抗原を含む)及びCo16(SARS-CoV-2 Sタンパク質への抗原を含む)も使用した。
【0844】
以下の1回目~2回目の用量の組み合わせを評価した。
●PBS-Co18
●Co6-Co18
●Co16-Co18
●Co18-Co18
【0845】
S及びNタンパク質抗体
S及びNタンパク質に特異的な抗体を、42日目にELISAによって評価した。結果を表5に示す。
【表5】
【0846】
相同プライム/ブースト(すなわち、Co18-Co18)は、抗S応答に関して異種プライムブーストよりも効果的であったが、しかしながら、異種プライムブースト(すなわち、Co18-Co6)は、抗N応答に関して相同プライムブーストよりも効果的であった。
【0847】
ブーストの不在下において、抗S抗体は、21日目から42日目まで増加した(データは示されていない)。
【0848】
ACE2結合の阻害
ACE2結合の阻害も評価した。結果を表6に示す。
【表6】
【0849】
マイクロ中和アッセイ
WTウイルス中和も評価した。結果を表7に示す。
【表7-1】
【0850】
細胞媒介性免疫応答
抗原特異的T細胞応答も評価した。CD4及びCD8 T細胞応答は、相同抗原及び異種抗原の両方を用いるワクチン接種後に観察された。
【0851】
実施例7:バイシストロン性自己複製RNAワクチンは、免疫応答を誘導する
インフルエンザに対するバイシストロン性構築物を、上記の実施例1に記載されるように生成した。以下の構築物を生成した。
●NSP1-4.SGP.H5.SGPv2.N1(F602)
●NSP1-4.SGP.M1.SGPv2.NP(F620)
【0852】
ワクチンのインビトロ活性及び効力を表7に示す。バイシストロン性活性及び効力値は、F620についてのM1及びNP共発現、並びにF602についてのH5及びN1共発現に基づく。
【表7-2】
【0853】
ワクチン製剤を、表8に示すように特徴付けた(charactised)。
【表8】
【0854】
前臨床動物モデルにおける抗体免疫応答を評価するために、マウスを、0日目に0.1μg又は0.001μgの用量により、21日目に第2の用量により免疫化した。以下の1回目~2回目の用量の組み合わせを評価した。
【表D】
【0855】
抗体応答を評価するために、試験終了時(すなわち、第1のワクチン用量から42日後又は最後の第2のワクチン用量から21日後)に血清を収集し、上記のような実施例2におけるマイクロ中和アッセイによって試験した。全ての構築物は、ウイルス特異的抗体を誘導した。
【0856】
全ての構築物は、ELISAによって評価した場合、Nタンパク質に特異的な抗体を生成した。
【0857】
抗原特異的T細胞応答も評価した。ワクチン接種後にNP及びM1 CD4及びNP CD8 T細胞特異的応答が観察された。M1 CD8特異的T細胞応答は限定的であった。
【0858】
実施例8:SGP及びIRESによる目的の第2の抗原の調節
目的の抗原が挿入されたspgv2プロモーター又はIRESエレメントによって調節されたときに、抗原特異的T細胞を評価した。
【0859】
以下の構築物を評価した。
●NSP1-4.SGP.H5.IRES.N1(F556)
●NSP1-4.SGP.N1.IRES.H5(F557)
●NSP1-4.SGP.H5.SGPv2.N1(F602)
●NSP1-4.SGP.N1.SGPv2.H5(F632)
【0860】
これらの構築物を、天然SGPの制御下の単シストロン性N1及びH5構築物と比較した。
【0861】
簡潔に述べると、BALB/cマウスを、2回(0日目及び21日目)ワクチン接種し、42日目(2回目のワクチン接種後3週間)に安楽死させた。脾臓を、インビトロ抗原刺激/細胞内サイトカイン免疫蛍光フローサイトメトリーアッセイを使用して、抗原特異的CD4及びCD8 T細胞について収集、プール、及びアッセイした。サイトカイン(IL-2、IFN-g、TNF-a、IL-5、IL-13のうちの1つ以上)を産生するCD4又はCD8 T細胞%を定量化した。
【0862】
表9及び表10に示すように、H5特異的CD8及びCD4 T細胞が、それぞれ、両方の用量で、及び両方の調節エレメントにより観察された。0.01mcgのRNAは、その最大のH5特異的CD4の頻度を誘導するのに十分であるように見えた。
【表9】

【表10】
【0863】
表11及び表12に示すように、N1特異的CD8及びCD4 T細胞が、それぞれ、両方の用量で、及び両方の調節エレメントにより観察された。
【表11】

【表12】
【0864】
要約すると、sgpv2構築物(F602及びF632)並びにIRES構築物(F556及びF557)の両方について、より高い頻度の抗原特異的T細胞が、目的の抗原により観察され、挿入されたspgv2プロモーター又はIRESエレメントによって調節された。
【0865】
実施例9:バイシストロン性構築物中の遺伝子順序は、抗原特異的CD4 T細胞の頻度にほとんど又は全く影響を及ぼさない
SGPv2を使用するバイシストロン性構築物における免疫応答に対する遺伝子順序の影響を評価した。
【0866】
簡潔に述べると、以下の構築物を、前述のように調製した。
●NSP1-4.SGP.H5.SGPv2.N1(F602)
●NSP1-4.SGP.N1.SGPv2.H5(F632)
●NSP1-4.SGP.H3.SGPv2.N2(F629)
●NSP1-4.SGP.N2.SGPv2.H3(F703)
●NSP1-4.SGP.Hyam.SGPv2.Nyam(F631)
●NSP1-4.SGP.Nyam.SGPv2.Hyam(F695)
【0867】
H5及びN1抗原は、A/シチメンチョウ/Turkey/01/2005に由来した。H3及びN2抗原は、A/Delaware/39/2019に由来した。Hyam及びNyam[B/Yamagata]は、B/Singapore/INFTT 16 0610/16(By)に由来した。
【0868】
これらの構築物を、天然SGPの制御下の単シストロン性N1及びH5構築物と比較した。
【0869】
簡潔に述べると、BALB/cマウスを、2回(0日目及び21日目)ワクチン接種し、42日目(2回目のワクチン接種後3週間)に安楽死させた。脾臓を、インビトロ抗原刺激/細胞内サイトカイン免疫蛍光フローサイトメトリーアッセイを使用して、抗原特異的CD4及びCD8 T細胞について収集、プール、及びアッセイした。サイトカイン(IL-2、IFN-g、TNF-a、IL-5、IL-13のうちの1つ以上)を産生するCD4又はCD8 T細胞%を定量化した。中和(Neuralisation)及び抗原特異的ELISAも行った。
【0870】
図10Aに示すように、sa-mRNAによる免疫化は、主にTh0又はTh1応答を誘導した。混合された応答は、ほとんど又は全くなかった。免疫化は、相同抗原に対する応答を誘導したが、異種抗原に対する応答を誘導しなかった。両方の用量(すなわち、1μg及び0.01μg)が、同様のCD4応答を誘導した。
【0871】
図10Bに示すように、sa-mRNAベクターは、H3N2を除いて、マッチした抗原に対するCD8応答を誘導した。
【0872】
図10C及びDに示すように、NA-HA遺伝子の順序は、H5に対するより高い頻度のCD4応答、並びにH5、N1、及びB/Yamagataに対するより高い頻度のCD8応答をもたらした。
【0873】
抗HA IgG ELISA、赤血球凝集阻害(HAI)アッセイ、疑似ウイルスマイクロ中和アッセイ、及び抗NA阻害アッセイにおいて、全ての構築物における血清学も評価した。全ての構築物は、全てのアッセイにおいて血清抗体応答を誘導した。
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10-1】
図10-2】
【配列表】
2023551982000001.app
【国際調査報告】