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特表2023-552007ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体標的化放射性標識ペプチドコンジュゲート
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  • 特表-ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体標的化放射性標識ペプチドコンジュゲート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体標的化放射性標識ペプチドコンジュゲート
(51)【国際特許分類】
   C07K 7/06 20060101AFI20231206BHJP
   A61K 51/08 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20231206BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
C07K7/06 ZNA
A61K51/08 100
A61K51/08 200
A61P35/00
A61P29/00
A61P19/02
A61P9/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555695
(86)(22)【出願日】2021-11-26
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2021083154
(87)【国際公開番号】W WO2022117454
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】2051401-4
(32)【優先日】2020-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523204271
【氏名又は名称】キュラサイト・エー/エス
【氏名又は名称原語表記】CURASIGHT A/S
【住所又は居所原語表記】Ole Maaloes Vej 3,DK-2200 Copenhagen N,DENMARK
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケアー、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】イェンセン、クヌド・ヨルゲン
(72)【発明者】
【氏名】マドセン、ヤコブ
(72)【発明者】
【氏名】イェッペセン、トレルス・エルマー
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA12
4C084MA66
4C084NA13
4C084ZA451
4C084ZA961
4C084ZB111
4C084ZB261
4C084ZB262
4C085HH03
4C085JJ02
4C085KA09
4C085KA29
4C085KB07
4C085KB12
4C085KB82
4C085LL18
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA14
4H045BA50
4H045BA57
4H045BA71
4H045EA28
4H045EA51
4H045FA20
(57)【要約】
本発明は、非侵襲性PETイメージング、SPECTイメージング又は標的放射性核種療法に適したウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)標的化放射性標識コンジュゲートを説明する。特に、限定されるものではないが、本発明は、がんのイメージング及び治療に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
- ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)に結合するペプチドと、キレート剤を介して又は共有結合により結合した放射性核種;及び
- リンカー基
を含むuPAR標的化ペプチドコンジュゲートであって、
前記uPARに結合するペプチド及び前記リンカー基は共有結合しており、
前記リンカー基は、オリゴエチレングリコール、オリゴグリセロール若しくはオリゴ乳酸のような他の短いオリゴマー、又は炭水化物を含み、場合によっては少なくとも1つのアミノ酸と共有結合している、
uPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項2】
前記リンカー基は、少なくとも1つのアミノ酸と共有結合したオリゴエチレングリコールを含む、請求項1に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアミノ酸は天然アミノ酸及び合成アミノ酸を含み、これらはタンパク質構成アミノ酸及び非タンパク質構成アミノ酸から選択される、請求項1又は2に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項4】
前記天然アミノ酸は、アミノイソ酪酸(Aib)のようなC-αアルキル化アミノ酸、サルコシンのようなN-アルキル化アミノ酸、及びβ-アラニンのような天然に存在するβ-アミノ酸を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項5】
前記合成アミノ酸は、シクロヘキシルアラニンのような非タンパク質構成側鎖を有するアミノ酸、γ-アミノ酸及びジペプチド模倣物質を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項6】
前記リンカー基は、-Glu-Glu-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-である、請求項1~5のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項7】
前記放射性核種はPETイメージング用であり、特に以下の同位体:11C、18F、13N、15O、44Sc、52gMn、60Cu、61Cu、62Cu、64Cu、68Ga、76Br、82Rb、86Y、89Zr、94mTc、124Iから選択され、好ましくは18F、64Cu、68Ga、89Zrから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項8】
前記放射性核種はSPECTイメージング用であり、特に以下の同位体:67Ga、111In、123I、125I、131I、99mTcから選択され、好ましくは99mTc、111In、123Iから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項9】
前記放射性核種は標的放射性核種療法(α、βエミッター又はオージェ)用であり、好ましくは以下の同位体:67Cu、177Lu、89Sr、90Y、117mSn、131I、153Sm、166Ho、186Re、188Re、211At、212Pb、212Bi、213Bi、223Ra、224Ra、225Ac、227Thから選択され、より好ましくは67Cu、90Y、177Lu、211At、225Ac、227Thから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項10】
前記受容体に結合するペプチドは-Asp-Cha-Phe-ser-arg-Tyr-Leu-Trp-Ser及び-Asp-Cha-Phe-ser-arg-Tyr-Leu-Trp-Ser-NHからなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項11】
前記共有結合は、アミド、カルバメート、チオ尿素、エステル、エーテル、アミン、トリアゾール、又は固相合成において物質を結合するために使用される他の共有結合からなる群より選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項12】
uPARの結合親和性が、100nM未満、好ましくは50nM未満、好ましくは25nM未満である、請求項1~11のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項13】
前記キレート剤は、DOTA、CB-DO2A、3p-C-DEPA、TCMC、Oxo-DO3A、TETA、TE2A、CB-TE2A、CB-TE1A1P、CB-TE2P、MM-TE2A、DM-TE2A、SarAr、SarAr-NCS、diamSar、AmBaSar、BaBaSar、ATSM、CB-TE1A1P及びCB-TE2P、NOTA、NETA、TACN-TM、NODAGA、TRAP、AAZTA、DATA、Hdedpa、CP256、PCTA、THP、DTPA、1B4M-DTPA、CHX-A’’-DTPA、TRAP(PRP9)、NOPO、DFO HOPO、H6phospa、PCTA、Hdedpa、Hoctapa、Hazapa、Hdecapa、HBED、HBED-cc、SHBED、BPCA、CP256、HEHA、PEPA及びRESCA1のいずれかから、好ましくはDOTA、NOTA、CB-TE2A、NODAGA、DFO、HBED、HBED-ccのいずれかから選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項14】
前記uPARに結合するペプチドは、
【化1】
から選択される配列を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項15】
前記uPARに結合するペプチドは、
【化2】
から選択される配列を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項16】
前記uPARに結合するペプチドは、
【化3】
から選択される配列を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項17】
前記放射性核種はPETイメージング用であり、以下の同位体:11C、18F、13N、15O、44Sc、52gMn、60Cu、61Cu、62Cu、64Cu、68Ga、76Br、82Rb、86Y、89Zr、94mTc、124Iから選択され、好ましくは18F、64Cu、68Ga、89Zrから選択され、かつ、前記uPARに結合するペプチドは、
【化4】
から選択される配列を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項18】
前記放射性核種はSPECTイメージング用であり、以下の同位体:67Ga、111In、123I、125I、131I、99mTcから選択され、好ましくは99mTc、111In、123Iから選択され、かつ、前記uPARに結合するペプチドは、
【化5】
から選択される配列を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項19】
前記放射性核種は標的放射性核種療法(α、βエミッター又はオージェ)用であり、以下の同位体:67Cu、177Lu、89Sr、90Y、117mSn、131I、153Sm、166Ho、186Re、188Re、211At、212Pb、212Bi、213Bi、223Ra、224Ra、225Ac、227Thから選択され、好ましくは67Cu、90Y、177Lu、211At、225Ac、227Thから選択され、かつ、前記uPARに結合するペプチドは、
【化6】
から選択される配列を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項20】
DOTA又はNOTAが、前記uPAR標的化ペプチドコンジュゲートに含まれる、請求項1~19のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項21】
前記uPARに結合するペプチドは、配列
【化7】
を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項22】
前記uPAR標的化ペプチドコンジュゲートは、177Lu-NOTA-AE344又は64Cu-NOTA-AE344である、請求項1~21のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項23】
前記uPAR標的化ペプチドコンジュゲートは、177Lu-DOTA-AE344又は64Cu-DOTA-AE344である、請求項1~21のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項24】
疾患の治療に使用するための、請求項1~23のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項25】
疾患の診断に使用するための、請求項1~23のいずれか一項に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項26】
前記疾患が、がん及び炎症性疾患からなる群から選択される、請求項24又は25に記載のuPAR標的化ペプチドコンジュゲート。
【請求項27】
前記疾患が、がん及び炎症性疾患からなる群から選択される、請求項24又は25に記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記がんは、神経膠腫、神経膠芽腫又は他の脳腫瘍、膵臓がん、中咽頭がん、頭頚部がん、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、食道がん、胃がん、肝がん、神経内分泌腫瘍、神経内分泌がん、前立腺がんからなる群より選択される、請求項24又は25に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記がんは、神経膠腫、神経膠芽腫、膵臓がん、頭頚部がん、結腸直腸がん、肺がん及び乳がんからなる群より選択される、請求項24又は25に記載の医薬組成物。
【請求項30】
前記がんは、神経膠腫、神経膠芽腫又は乳がんである、請求項24又は25に記載の医薬組成物。
【請求項31】
前記炎症性疾患は、関節炎及びアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される、請求項24又は25に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非侵襲のPETイメージング、SPECTイメージング又は標的放射性核種療法に適したウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)標的化放射性標識コンジュゲートに関する。特に、本発明は、がんのイメージング及び治療に関するが、これらに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)はヒトのさまざまながんで過剰発現しており、がんではない組織での発現は低い。したがって、uPARは、がん患者を診断し、病期を分類し、リスク層別化し、治療をモニタリングし、個別化治療する際のイメージングの魅力的な標的である。
【0003】
悪性腫瘍は周囲の細胞外マトリックスを分解でき、局所浸潤又は転移を引き起こす。ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)及びその細胞表面受容体(uPAR)は、in vitro及びin vivoの両者において、細胞表面でのプラスミノーゲンの活性化の中心的な分子である。ヒトの多くの型のがんにおけるuPA及びuPARの高発現は、悪性腫瘍の増殖と相関し、予後の不良に関連し、おそらく、がんの進行と転移におけるuPA/uPAR系の因果関係を示している。免疫組織化学及びin situハイブリダイゼーションによる研究は、正常組織及び良性の病変では、uPA/uPAR系の成分の発現が一般に非常に低いことを示している。uPA/uPAR系は、ビトロネクチンの接着受容体として作用し、インテグリン機能を調節することで、細胞-細胞外マトリックス相互作用の調節に関与していることも報告されている。これらの特性から、uPA/uPAR系はがん治療の魅力的な標的と考えられている。
【0004】
uPAR-PETは、これまでにがんを検出するために、[64Cu]Cu-DOTA-AE105(Persson M, Skovgaard D, Brandt-Larsen M, Christensen C, Madsen J, Nielsen CH, Thurison T, Klausen TL, Holm S, Loft A, Berthelsen AK, Ploug M, Pappot H, Brasso K, Kroman N, Hoejgaard L, Kjaer A. First-in-human uPAR PET: Imaging of Cancer Aggressiveness. Theranostics. 2015 Sep 13;5(12):1303-16. doi: 10.7150/thno.12956. eCollection 2015. PubMed PMID: 26516369; PubMed Central PMCID: PMC4615734.)及び[68Ga]Ga-NOTA-AE105(Skovgaard D, Persson M, Brandt-Larsen M, Christensen C, Madsen J, Klausen TL, Holm S, Andersen FL, Loft A, Berthelsen AK, Pappot H, Brasso K, Kroman N, Hoejgaard L, Kjaer A. Safety, Dosimetry, and Tumor Detection Ability of (68)Ga-NOTA-AE105: First-in-Human Study of a Novel Radioligand for uPAR PET Imaging. J Nucl Med. 2017 Mar;58(3):379-386. doi: 10.2967/jnumed.116.178970. Epub 2016 Sep 8. PubMed PMID: 27609788.)を用いて、ヒトで成功裏に実施された。
【0005】
177Lu]Lu-DOTA-AE105を用いた標的放射性核種療法は、以前に、ヌードマウスに移植されたヒト異種移植腫瘍(結腸直腸がん及び転移性前立腺がん)において、成功裏に実施された(Persson M, Juhl K, Rasmussen P, Brandt-Larsen M, Madsen J, Ploug M, Kjaer A. uPAR targeted radionuclide therapy with (177)Lu-DOTA-AE105 inhibits dissemination of metastatic prostate cancer. Mol Pharm. 2014 Aug 4;11(8):2796-806. doi: 10.1021/mp500177c. Epub 2014 Jul 1. PubMed PMID: 24955765.及びPersson M, Rasmussen P, Madsen J, Ploug M, Kjaer A. New peptide receptor radionuclide therapy of invasive cancer cells: in vivo studies using 177Lu-DOTA-AE105 targeting uPAR in human colorectal cancer xenografts. Nucl Med Biol. 2012 Oct;39(7):962-9. doi:10.1016/j.nucmedbio. 2012.05.007. Epub 2012 Jun 26. PubMed PMID: 22739362.)。
【0006】
uPAR-PETイメージング及びuPAR標的放射性核種療法の実現可能性が示されてきたところ、本発明は、新規な修飾ペプチドによる第二世代のuPAR標的化ペプチドリガンドの驚くべき改善に関する。この改善は、溶解性、親水性、体内分布及び腫瘍への高い取り込みについてのものであるが、これらには限定されない。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、
- ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)に結合するペプチドと、キレート剤を介して又は共有結合により結合した放射性核種;及び
- リンカー基
を含むuPAR標的化ペプチドコンジュゲートに関し、uPARに結合するペプチド及びリンカー基は共有結合しており、リンカー基は、オリゴエチレングリコール、オリゴグリセロール若しくはオリゴ乳酸のような他の短いオリゴマー、又は炭水化物を含み、場合によっては少なくとも1つのアミノ酸と共有結合している。ある特定の態様では、リンカー基はオリゴエチレングリコールであり、これは本発明では特に重要である。
【0008】
上記から理解されるように、本発明では、ペプチドは放射性核種と、共有結合によって、又はキレーター(キレート剤)を介して結合する。これはさらに、本発明が、放射性ヌクレオチド-キレーター-リンカー-ペプチドを基に構築されたペプチドコンジュゲートも具体化することを意味する。さらに、キレーターを使用しない、すなわち、放射性ヌクレオチド-リンカー-ペプチドを基に構築された物も、本発明の一部である。
【0009】
この発明の概念は、既知のuPAR標的化ペプチドコンジュゲートとは、いくつかの点で異なる。一例として、国際公開第2006/036071号には、uPARを検出する造影剤、特に、uPARに結合し、イメージング可能な部分(moiety)で標識されたペプチドベクターを含む造影剤が開示されている。国際公開第2006/036071号に記載の造影剤は、その構造において、リンカーと必須のPheとの間に1アミノ酸のみのペプチド配列が含まれないことに留意すべきであり、これは、使用されるペプチドが、リンカーとPheとの間が1アミノ酸のみとなるように合成されていないことも意味する。これは、本発明とは、大きな相違点である。本発明では、本発明のリンカー基を用いることで、結合が強化される。このことは、組成物にリンカーを組み込む場合に自明ではなく、非常に驚くべき効果である。上述した本発明の、オリゴエチレングリコール、オリゴグリセロール若しくはオリゴ乳酸のような他の短いオリゴマー、又は炭水化物を含むリンカー基の使用は、結合を強化する。考えられる理由の1つは、水への溶解性が良好で、受容体への接近が容易であることである。さらに、エントロピー効果が働いている可能性があり、本発明のリンカーは、結合を安定化させ、オフレートを増加させている可能性がある。
【0010】
以上の点から、本発明と国際公開第2006/036071号に記載された組成物と比較する場合、本発明におけるリンカーの取り込み及び結合を強化するリンカーの種類は、重要な相違点である。さらに、国際公開第2006/036071号は、本発明の中心となる用途を対象とするものではない点にも留意されたい。例えば、国際公開第2006/036071号は、治療、特に放射性ヌクレオチド治療を対象とするものではない。国際公開第2006/036071号は造影剤のイメージングについて記載しているが、放射性ヌクレオチドが関与する治療は対象としていない。
【0011】
さらに、国際公開第2013/167130号には、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)の部位特異的標的化のための177-Lu標識ペプチドが開示されており、それによって、高uPAR発現のがんの治療、例えば、有効量の177-Lu標識ペプチドを患者に投与することによる結腸直腸がんの治療が可能になる。この場合、そのペプチド配列は、驚くべきことに本発明では結合を強化している、リンカーを含まない。ここでも、リンカー、特に本発明のオリゴリンカーは、国際公開第2013/167130号に記載された組成物には含まれない。
【0012】
さらに、本発明を例えば上述した物質と比較した場合に、これらの相違点も存在するということができる。
【0013】
要約すると、本発明のリンカーは、結合を強化する。他の潜在的な利点は、in vivoでの取り込みの増加、より遅いオフレートとその結果の受容体との結合時間の延長であり、これは、治療されるがんに対して多くの放射線を浴びせる可能性がある。
【0014】
本発明のような、uPARに結合するペプチドに、キレート剤を介して又は共有結合により、結合した放射性ヌクレオチドを提供するという概念は、上記文献のいずれにも教示されていないということができる。
【0015】
さらに、ある特定の態様によって関与するペプチドなどの、他の相違点も存在する。これについては、以下で更に詳しく説明する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の特定の態様
以下に、本発明のいくつかの特定の態様を提示し、更に検討する。
【0017】
本発明のある態様では、リンカー基は、オリゴエチレングリコール、オリゴグリセロール若しくはオリゴ乳酸のような他の短いオリゴマー、又は炭水化物を含み、場合によっては少なくとも1つのアミノ酸と共有結合している。一例として、Glu又はAspが、用いられるそのようなアミノ酸であるかもしれない。また、短いペプチド配列が組み込まれてもよい。
【0018】
この場合も、本発明のこの種のリンカー基の部分は、上述した先行技術文献では意図されておらず、使用されていない。
【0019】
本発明のある態様では、リンカー基は、少なくとも1つのアミノ酸と共有結合したオリゴエチレングリコールを有し、ここで、少なくとも1つのアミノ酸は、別のアミノ酸と共有結合してペプチド結合を形成してもよく、したがってオリゴペプチドを形成してもよい。そうすると、本発明のある態様では、リンカー基は、少なくともオリゴペプチドと共有結合したオリゴエチレングリコールを含む。そのため、リンカー基は、親水性リンカー基であってもよい。さらに、少なくとも1つのアミノ酸は、天然アミノ酸及び合成アミノ酸を含み、これらはタンパク質構成アミノ酸及び非タンパク質構成アミノ酸から選択されてもよい。ここで、天然アミノ酸には、アミノイソ酪酸(Aib)のようなC-αアルキル化アミノ酸、サルコシンのようなN-アルキル化アミノ酸、及びβ-アラニンのような天然に存在するβ-アミノ酸が含まれる可能性があると更にいうことができる。加えて、合成アミノ酸には、シクロヘキシルアラニンのような非タンパク質構成側鎖を有するアミノ酸、γ-アミノ酸及びジペプチド模倣物質が含まれてもよい。ジペプチド模倣物質という用語は、例えば、2つの残基を結合する還元されたアミド結合を有する、2つのアミノ酸側鎖を提示することでジペプチドを模倣する有機分子として解釈できる。非タンパク質構成側鎖を有するアミノ酸は、χ空間における運動が制限された側鎖を有するアミノ酸を含んでいてもよい。χ空間における運動の制限という用語は、側鎖の回転のフレキシビリティーの制限として解釈できる。オリゴペプチドのアミノ酸数は、最大で50であってもよく、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド及びペンタペプチドが含まれていてもよく、さらに、タンパク質構成アミノ酸及び非タンパク質構成アミノ酸によって構成されていてもよい。
【0020】
本発明のある特定の態様では、リンカー基は、-Glu-Glu-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-である。この出願では、O2Ocという用語は、-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-を意味する。したがって、O2Oc-O2Ocは-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-NH-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-CO-を意味する。さらに、この発明は、アミド結合によって結合しているエチレングリコール単位は限定されず、実際、各エチレン単位は、エーテル若しくはアミド結合、又は他の共有結合によって連結できる。エチレングリコール鎖の長さはさまざまであってもよく、すなわち、繰返し単位の数nは、1~10であってもよく、ここで、nは、-(CH-CH-O)-リンカー中の繰返し単位の数である。さらに、リンカー中のアミノ酸はグルタミン酸(Glu)に限定されず、酸性側鎖を有するアミノ酸、すなわちアスパラギン酸の他の組合せ、例えば、Asp-Asp、Glu-Asp又はAsp-Gluであってもよい。また、他の親水性アミノ酸の組合せ、すなわち、例えば、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、ヒスチジン(His)又はリシン(Lys)の組合せであってもよい。
【0021】
本発明の別の態様では、受容体に結合するペプチドは、
-Asp-Cha-Phe-ser-arg-Tyr-Leu-Trp-Ser;及び
-Asp-Cha-Phe-ser-arg-Tyr-Leu-Trp-Ser-NHから選択されてもよい。
【0022】
さらに、本発明の共有結合は、アミド、カルバメート、チオ尿素、エステル、エーテル、アミン、トリアゾール、又は固相合成において物質を結合するために使用される他の共有結合からなる群より選択されてもよい。
【0023】
本発明の別の態様では、uPAR標的化ペプチドコンジュゲートのuPAR結合親和性は、100nM未満、好ましくは50nM未満、好ましくは25nM未満である。
【0024】
さらに、本発明のコンジュゲートは、さまざまな分野で使用できる。加えて、各用途において、放射性ヌクレオチドの種類は本発明でより重要である。ある態様では、放射性核種はPETイメージング用であり、特に以下の同位体:11C、18F、13N、15O、44Sc、52gMn、60Cu、61Cu、62Cu、64Cu、68Ga、76Br、82Rb、86Y、89Zr、94mTc、124Iから選択され、好ましくは18F、64Cu、68Ga、89Zrから選択される。本発明の更に別の特定の態様では、放射性核種はSPECTイメージング用であり、特に以下の同位体:67Ga、111In、123I、125I、131I、99mTcから選択され、好ましくは99mTc、111In、123Iから選択される。加えて、更に別の特定の態様では、放射性核種は標的放射性核種療法(α、βエミッター又はオージェ)用であり、好ましくは以下の同位体:67Cu、177Lu、89Sr、90Y、117mSn、131I、153Sm、166Ho、186Re、188Re、211At、212Pb、212Bi、213Bi、223Ra、224Ra、225Ac、227Thから選択され、より好ましくは67Cu、90Y、177Lu、211At、225Ac、227Thから選択される。
【0025】
また、キレート剤の種類も異なっていてもよい。本発明のある特定の態様では、キレート剤は、DOTA、CB-DO2A、3p-C-DEPA、TCMC、Oxo-DO3A、TETA、TE2A、CB-TE2A、CB-TE1A1P、CB-TE2P、MM-TE2A、DM-TE2A、SarAr、SarAr-NCS、diamSar、AmBaSar、BaBaSar、ATSM、CB-TE1A1P及びCB-TE2P、NOTA、NETA、TACN-TM、NODAGA、TRAP、AAZTA、DATA、Hdedpa、CP256、PCTA、THP、DTPA、1B4M-DTPA、CHX-A’’-DTPA、TRAP(PRP9)、NOPO、DFO HOPO、H6phospa、PCTA、Hdedpa、Hoctapa、Hazapa、Hdecapa、HBED、HBED-cc、SHBED、BPCA、CP256、HEHA、PEPA及びRESCA1から選択され、好ましくはDOTA、NOTA、CB-TE2A、NODAGA、DFO、HBED、HBED-ccから選択される。
【0026】
示唆したように、本発明のuPAR標的化ペプチドコンジュゲートは、疾患の処置又は疾患の診断に使用してもよい。
【0027】
本発明のある態様では、疾患は、がん又は炎症性疾患であってもよい。さらに、uPARは、GBM及びいくつかの他のがんで高度に発現するがんの標的として周知であることから、本発明が標的とするがんは、他の脳腫瘍(中枢神経系及び末梢神経系を含む)を含むGBM、乳がん、頭頚部扁平上皮がん及び他の頭頚部がん(例えば、口唇がん、口腔がん、喉頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)、腎細胞がん、肺がん、結腸直腸がん、前立腺がん、胃がん、肝臓がん、甲状腺がん、膀胱がん、食道がん、膵臓がん、腎臓がん、子宮がん、子宮頸部がん、メラノーマ、卵巣がん、胆嚢がん、多発性骨髄腫、精巣がん、外陰部のがん、唾液腺がん、中皮腫、陰茎がん、カポジ肉腫、膣がん、神経内分泌腫瘍及び神経内分泌がんであってもよい。
【0028】
本発明のある態様では、がんは、神経膠腫、神経膠芽腫又は他の脳腫瘍、膵臓がん、頭頚部がん、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、神経内分泌腫瘍、神経内分泌がん、前立腺がんからなる群より選択されてもよい。
【0029】
本発明のある態様では、がんは、神経膠腫、神経膠芽腫、膵臓がん、頭頚部がん、結腸直腸がん、肺がん及び乳がんからなる群より選択される。さらに、本発明のある特定の態様では、がんは神経膠腫又は神経膠芽腫である。本発明の別の特定の態様では、がんは膵臓がんである。本発明のさらなる特定の態様では、がんは乳がんである。
【0030】
さらに、この発明では、がん組織に対する選択性も重要である。本発明のある特定の態様では、受容体標的化コンジュゲートのがん組織に対する選択性は、少なくとも60%であり、好ましくは70%を超え、より好ましくは80%を超え、最も好ましくは90%を超える。従って、コンジュゲートは、がん組織に対して好ましくは少なくとも60%、70%、80%又は90%の選択性を有することを特徴とする。
【0031】
本発明の別の態様では、炎症性疾患は、関節炎及びアテローム性動脈硬化症から選択される。
【0032】
さらに、本発明は医薬組成物に関し、疾患は、がん又は炎症性疾患から選択される。がんの種類、関節炎又はアテローム性動脈硬化症などの疾患の選択肢は上述のとおりである。
【0033】
図面及び実施例の詳細な説明
個々の特徴はさまざまな態様に含まれてもよいが、これらは他の方法と組み合わせることができ、さまざまな態様に含まれることは、その特徴の組合せが実現可能でないことを意味するものではない。さらに、単数による表記は複数を排除しない。この明細書では、用語「a」、「an」は、複数を排除しない。
【0034】
用語「コンジュゲート」は、共有結合及び/又はキレート化によって互いに結合した、ペプチド、リンカー及び放射性核種などの2つ以上の分子を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、本発明によるAE344の放射性ヌクレオチド標識体、ここでは、本発明のある特定の態様によるuPAR標的化ペプチドコンジュゲートである64Cu-NOTA-AE344を示す。この図は、本発明によるこの化合物の腫瘍における取り込みを示す。
図2図2は、64Cu-NOTA-AE344の体内分布データを示す。
【実施例
【0036】
SPR実験
精製したヒトprouPAS356Aの共有結合による固定化は、100fmol/mmに相当する>5000共鳴ユニット(RU)の表面密度を目指して、NHS/EDC(N-エチル-N'-[3-ジエチルアミノ]プロピル]-カルボジイミド)で事前に活性化したCM5チップ上に、10mMの酢酸ナトリウム(pH 5.0)に溶解した12.5μg/mlのタンパク質を注入することで行った。結合後、センサーチップを1Mのエタノールアミンで不活性化した。分析物である精製したヒトuPARの結合を、10mMのHEPES、150mMのNaCl、サーファクタントP20を0.05%(v/v)含む3mMのEDTA(pH 7.4)をランニング緩衝液として流速50μl/分で用い、20℃、4nM~0.25nMで測定した。センサーチップは、サイクルの間に、0.5MのNaCl中の0.1Mの酢酸/HCl(pH 2.5)、10μlを2回連続して注入することにより再生した。試験化合物の3倍希釈物による阻害を、同じ条件で、4nMのuPARについて測定した。すべての実験は、BiacoreT200装置を使用して行った。
【0037】
結果
各阻害ペプチドについて、固定化したuPAへのuPARの結合の阻害プロフィールは、先行する標準曲線を実行したもので、全ての計算はその標準曲線に基づいている。結果を表1にまとめる。
【0038】
【表1】
【0039】
第2世代のuPAR標的化ペプチドは、親水性リンカー領域を拡張することによって得られ、溶解性がはるかに良好な生成物が得られたことは、表1から明らかである。また、このことは、本発明をこれまでに述べた先行技術文献と比較する際に考慮すべきである。これは、本発明の効果を示しており、ひいては本発明で可能となる結合特性の増強に関係している。
【0040】
さらに、添付した配列表は、表1の配列を示す。
【0041】
以上の点から、本発明のある態様では、uPARに結合するペプチドは、
【0042】
【化1】
【0043】
から選択される配列を有する。
【0044】
これまでに述べたように、本発明のある態様において、少なくとも1つのアミノ酸と共有結合したオリゴエチレングリコールを有するリンカー基が含まれることは非常に重要である。これまでに述べた点から、本発明のある態様では、uPARに結合するペプチドは、
【0045】
【化2】
【0046】
から選択される配列を有する。
【0047】
更に別の特定の態様では、uPARに結合するペプチドは、
【0048】
【化3】
【0049】
から選択される配列を有する。
【0050】
これらの配列、すなわちAE344、AE347及びAE348は、本発明の強化された結合特性を有する。
【0051】
さらに、上記配列と放射性ヌクレオチドの特定の組合せも、本発明では特に重要である。したがって、本発明のある態様では、放射性核種はPETイメージング用であり、以下の同位体:11C、18F、13N、15O、44Sc、52gMn、60Cu、61Cu、62Cu、64Cu、68Ga、76Br、82Rb、86Y、89Zr、94mTc、124Iから選択され、好ましくは18F、64Cu、68Ga、89Zrから選択され、
かつ、uPARに結合するペプチドは、
【0052】
【化4】
【0053】
から選択される配列を有する。
【0054】
さらに、本発明のある態様では、放射性核種はSPECTイメージング用であり、以下の同位体:67Ga、111In、123I、125I、131I、99mTcから選択され、好ましくは99mTc、111In、123Iから選択され、
かつ、uPARに結合するペプチドは、
【0055】
【化5】
【0056】
から選択される配列を有する。
【0057】
加えて、更に別の態様では、放射性核種は標的放射性核種療法(α、βエミッター又はオージェ)用であり、以下の同位体:67Cu、177Lu、89Sr、90Y、117mSn、131I、153Sm、166Ho、186Re、188Re、211At、212Pb、212Bi、213Bi、223Ra、224Ra、225Ac、227Thから選択され、好ましくは67Cu、90Y、177Lu、211At、225Ac、227Thから選択され、
かつ、uPARに結合するペプチドは、
【0058】
【化6】
【0059】
から選択される配列を有する。
【0060】
また、上の3つの場合すべてにおいて、多くの場合、AE344~AE348が好ましい。さらに、AE344は、本発明では特に重要である。
【0061】
これまでに述べた点から、本発明のある好ましい態様では、uPARに結合するペプチドは、配列
【0062】
【化7】
【0063】
を有する。
【0064】
表2に、皮下に移植したU87MGヒト異種移植片神経膠芽腫のin vivo腫瘍保持を示す。177Lu-NOTA-AE344で注目すべきこととして、腫瘍取り込み(注射後0.5時間及び2時間の両者)は、177Lu-DOTA-AE105と比較してかなり大きい。しかし、さまざまな技術的用途において最適な、放射性核種、キレート剤及びペプチド配列の組合せを設定し、提供することは簡単ではないことに留意されたい。これは、例えば、64Cu-DOTA-AE105と64Cu-NOTA-AE344を比較した場合にみられ、64Cu-DOTA-AE105は、64Cu-NOTA-AE344よりも多く腫瘍に取り込まれており、したがって、上記177Luの比較とは異なる結果が得られた。
【0065】
【表2】
【0066】
上述のとおり、uPAR標的化ペプチドコンジュゲートにDOTA又はNOTAを含めることは、本発明では重要である可能性がある。これに基づいて、 本発明のある態様では、DOTA又はNOTAは、uPAR標的化ペプチドコンジュゲートに含まれる。
【0067】
さらに、上記データを参照すると、本発明のある態様では、前記uPAR標的化ペプチドコンジュゲートは、177Lu-NOTA-AE344又は64Cu-NOTA-AE344である。また、この発明では、DOTA体も重要である。したがって、更に別の態様では、前記uPAR標的化ペプチドコンジュゲートは、177Lu-DOTA-AE344又は64Cu-DOTA-AE344である。
図1
図2
【配列表】
2023552007000001.app
【国際調査報告】