(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】磁気神経刺激装置
(51)【国際特許分類】
A61N 2/00 20060101AFI20231207BHJP
A61N 2/02 20060101ALI20231207BHJP
A61N 2/06 20060101ALI20231207BHJP
A61N 2/08 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
A61N2/00
A61N2/02
A61N2/06
A61N2/02 M
A61N2/08 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534247
(86)(22)【出願日】2021-02-18
(85)【翻訳文提出日】2022-08-03
(86)【国際出願番号】 US2020063271
(87)【国際公開番号】W WO2022119577
(87)【国際公開日】2022-06-09
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522222571
【氏名又は名称】パウルス,ケニス
【氏名又は名称原語表記】Kenneth Paulus
(74)【代理人】
【識別番号】100101683
【氏名又は名称】奥田 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100155000
【氏名又は名称】喜多 修市
(74)【代理人】
【識別番号】100139930
【氏名又は名称】山下 亮司
(74)【代理人】
【識別番号】100188813
【氏名又は名称】川喜田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100202142
【氏名又は名称】北 倫子
(72)【発明者】
【氏名】パウルス,ケニス
【テーマコード(参考)】
4C106
【Fターム(参考)】
4C106BB01
4C106BB21
4C106CC23
4C106CC25
4C106FF12
(57)【要約】
上面および下面を有するプラットフォームと、前記プラットフォームの前記下面の下に取り付けられたクロスレールの対と、クロスレールに摺動可能に取り付けられたスレッドと、スレッドに取り付けられた一対のスレッドレールと、スレッドレールに摺動可能に取り付けられたブラケットと、ブラケットに固定されたハンドルであって、オペレーターがブラケットの位置を前記プラットフォームの下の任意の所望の位置に調節することを可能にするハンドルと、ブラケットに取り付けられた、1つ以上の磁石および1つ以上の電気コイルを含む磁気神経/筋肉刺激器と、前記磁気神経/筋肉刺激器に機能的に関連付けられたコントロールパネルであって、前記磁気神経/筋肉刺激器に供給される電力を制御するコントロールパネルと、を備える筋肉刺激用装置。前記磁気神経/筋肉刺激器は、プラットフォームの上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面および下面を有するプラットフォームと、
前記プラットフォームの前記下面の下に取り付けられた1対以上のクロスレールと、
前記クロスレールの各対に摺動可能に取り付けられた1つ以上のスレッドと、
各スレッドに取り付けられた一対のスレッドレールと、
前記スレッドレールの各対に摺動可能に取り付けられたブラケットと、
各ブラケットに取り付けられた、1つ以上の磁石および1つ以上の電気コイルを含む磁気神経/筋肉刺激器であって、前記プラットフォームの前記上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する、磁気神経/筋肉刺激器と、
各ブラケットに機能的に関連付けられた1つ以上のアクチュエータであって、各ブラケットを、前記プラットフォームの下におけるx軸およびy軸に沿って、かつ前記クロスレールおよびスレッドレールに沿って移動させるアクチュエータと、
前記磁気神経/筋肉刺激器に機能的に関連付けられたコントロールパネルであって、前記磁気神経/筋肉刺激器に供給される電力を制御するコントロールパネルと、
前記コントロールパネルおよび前記アクチュエータに機能的に関連付けられた、CPU/処理コンピュータと、
前記CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられた、1つ以上のプロセッサ、コンピュータ読み取り可能なメモリ、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、
1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケットを前記プラットフォームの下の特定の座標に向かわせ、各コイルに、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する、治療モジュールと、
を備える、筋肉刺激用装置。
【請求項2】
前記治療モジュールは、選択された治療、予後、年齢、体力レベル、治療目標、身体的限界、生理学的限界といった要因に基づいて個々の患者ごとに選択されるプログラミング命令を有するプログラムを含む、請求項1に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項3】
1つ以上のコードクレードルをさらに有し、前記電気コイル用の配線が前記コードクレードルを通って引き回しされ、前記ブラケットが移動する間に前記配線を管理および保護する、請求項1に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項4】
前記プラットフォームの下面は凹んでおり、前記磁気神経/筋肉刺激器は前記凹んだエリア内に配置される、請求項1に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項5】
前記コントロールパネルおよび前記CPU/処理コンピュータに機能的に関連付けられた、患者を検出することができる光学スキャナまたは圧力パッドと、
前記患者の胴体、頭部、腕および脚の位置を検出して、センサデータを前記CPU/処理コンピュータに渡すプログラミング命令を有するセンサモジュールであって、前記センサデータは、前記治療モジュールによって、前記1つ以上の磁気神経/筋肉刺激器に1つ以上の治療プログラムを実行するように指示するために用いられる、センサモジュールと、
をさらに備える、請求項1に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項6】
前記治療モジュールは、複数の磁気神経/筋肉刺激器を同時に作動させて患者内に磁界のクロスパターンを発生させる治療プログラムを含む、請求項1に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項7】
単一のオペレーターが単一のCPU/処理コンピュータから2つ以上の前記装置を制御できる、請求項1に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項8】
特定の筋肉および/または筋肉群を刺激する方法であって、
a.筋肉刺激用装置を用意するステップであって、前記筋肉刺激用装置は、
上面および下面を有するプラットフォームと、
前記プラットフォームの前記下面の下に取り付けられた1対以上のクロスレールと、
前記クロスレールの各対に摺動可能に取り付けられた1つ以上のスレッドと、
各スレッドに取り付けられた一対のスレッドレールと、
前記スレッドレールの各対に摺動可能に取り付けられたブラケットと、
各ブラケットに取り付けられた、1つ以上の磁石および1つ以上の電気コイルを含む磁気神経/筋肉刺激器であって、前記プラットフォームの前記上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する、磁気神経/筋肉刺激器と、
前記ブラケットに機能的に関連付けられた1つ以上のアクチュエータであって、各ブラケットを、前記プラットフォームの下におけるx軸およびy軸に沿って、かつ前記クロスレールおよびスレッドレールに沿って移動させるアクチュエータと、
前記磁気神経/筋肉刺激器に機能的に関連付けられたコントロールパネルであって、前記磁気神経/筋肉刺激器に供給される電力を制御するコントロールパネルと、
前記コントロールパネルおよび前記アクチュエータに機能的に関連付けられたCPU/処理コンピュータと、
前記CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられた、1つ以上のプロセッサ、コンピュータ読み取り可能なメモリ、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、
1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケットを前記プラットフォームの下の特定の座標に向かわせ、各コイルに、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する、治療モジュールと、
を備える、筋肉刺激用装置を用意するステップと、
b.患者を前記プラットフォームの前記上面に位置決めするステップと、
c.前記CPU/処理コンピュータを用いて、各ブラケットを前記プラットフォームおよび前記患者の下の所望の位置に移動し配置するステップと、
d.前記治療モジュールを作動させ、前記患者を治療するための1つ以上の治療プログラムを選択するステップと、
e.前記1つ以上の治療プログラムを実行して前記コントロールパネルを作動させることにより、前記磁気神経/筋肉刺激器に電力を供給し、前記磁気神経/筋肉刺激器で磁界を生成するステップと、
f.前記プラットフォームの前記上面に位置する前記患者の解剖学的構造に、所望の長さの時間、前記磁界を向けるステップと、
g.前記患者の治療が完了するまで、ステップ(c)、(d)、(e)および(f)を繰り返すステップと、
を含む方法。
【請求項9】
前記治療モジュールは、選択された治療、予後、年齢、体力レベル、治療目標、身体的限界、生理学的限界といった要因に基づいて個々の患者ごとに選択されるプログラミング命令を有するプログラムを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記筋肉刺激用装置は、1つ以上のコードクレードルをさらに含み、前記電気コイル用の配線が前記コードクレードルを通って引き回しされ、前記ブラケットが移動する間に前記配線を管理および保護する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記プラットフォームの下面は凹んでおり、前記磁気神経/筋肉刺激器は前記凹んだエリア内に配置される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記筋肉刺激用装置は、
前記コントロールパネルおよび前記CPU/処理コンピュータに機能的に関連付けられた、患者を検出することができる光学スキャナまたは圧力パッドと、
前記患者の胴体、頭部、腕および脚の位置を検出して、センサデータを前記CPU/処理コンピュータに渡すプログラミング命令を有するセンサモジュールであって、前記センサデータは、前記治療モジュールによって、前記1つ以上の磁気神経/筋肉刺激器に1つ以上の治療プログラムを実行するように指示するために用いられる、センサモジュールと、
をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記治療モジュールは、複数の磁気神経/筋肉刺激器を同時に作動させて患者内に磁界のクロスパターンを発生させる治療プログラムを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
単一のオペレーターが単一のCPU/処理コンピュータから2つ以上の前記装置を制御できる、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
上面および下面を有する座面、
前記座面に係合し、上面および下面を有する背面
前記座面に係合し、上面および下面を有する1つ以上のアームサポート、および
前記座面に係合し、上面および下面を有する1つ以上のレッグサポート
を有する椅子と、
前記座面、背面、アームサポート、および/またはレッグサポートの下面の下に取り付けられた、1対以上のクロスレールと、
前記クロスレールの各対に摺動可能に取り付けられた1つ以上のスレッドと、
各スレッドに取り付けられた一対のスレッドレールと、
前記スレッドレールの各対に摺動可能に取り付けられたブラケットと、
各ブラケットに取り付けられた、1つ以上の磁石および1つ以上の電気コイルを含む磁気神経/筋肉刺激器であって、前記座面、背面、アームサポート、および/またはレッグサポートの上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する、磁気神経/筋肉刺激器と、
各ブラケットに機能的に関連付けられた1つ以上のアクチュエータであって、各ブラケットを、前記プラットフォームの下におけるx軸およびy軸に沿って、かつ前記クロスレールおよびスレッドレールに沿って移動させる、アクチュエータと、
前記磁気神経/筋肉刺激器に機能的に関連付けられたコントロールパネルであって、前記磁気神経/筋肉刺激器に供給される電力を制御する、コントロールパネルと、
前記コントロールパネルおよび前記アクチュエータに機能的に関連付けられたCPU/処理コンピュータと、
前記CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられた、1つ以上のプロセッサ、コンピュータ読み取り可能なメモリ、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、
1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケットを前記椅子の要素群の下の特定の座標に向かわせ、各コイルに、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する、治療モジュールと、
を備える、筋肉刺激用装置。
【請求項16】
前記治療モジュールは、選択された治療、予後、年齢、体力レベル、治療目標、身体的限界、生理学的限界といった要因に基づいて個々の患者ごとに選択されるプログラミング命令を有するプログラムを含む、請求項15に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項17】
前記椅子の下面は凹んでおり、前記磁気神経/筋肉刺激器は前記凹んだエリア内に配置される、請求項15に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項18】
前記コントロールパネルおよび前記CPU/処理コンピュータに機能的に関連付けられた、患者を検出することができる光学スキャナまたは圧力パッドと、
前記患者の胴体、頭部、腕および脚の位置を検出して、センサデータを前記CPU/処理コンピュータに渡すプログラミング命令を有するセンサモジュールであって、前記センサデータは、前記治療モジュールによって、前記1つ以上の磁気神経/筋肉刺激器に1つ以上の治療プログラムを実行するように指示するために用いられる、センサモジュールと、
をさらに備える、請求項15に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項19】
前記治療モジュールは、複数の磁気神経/筋肉刺激器を同時に作動させて患者内に磁界のクロスパターンを発生させる治療プログラムを含む、請求項15に記載の筋肉刺激用装置。
【請求項20】
単一のオペレーターが単一のCPU/処理コンピュータから2つ以上の前記装置を制御できる、請求項15に記載の筋肉刺激用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明者:ケン・パウルス(Ken Paulus)
関連出願との相互参照
本願は、2019年12月4日に出願された仮出願シリアルナンバー62/943,660に基づく優先権を主張する。出願人は、仮出願シリアルナンバー62/943,660の全内容を本願において参考のため援用する。本出願はまた、2020年12月4日に出願された非仮特許出願シリアルナンバー17/111,833に基づく優先権を主張する。出願人は、非仮特許出願17/111,833の全内容を本願において参考のため援用する。
【0002】
本発明は、人間および哺乳類における、筋肉、組織、血流、器官、神経筋障害または痛みを含む感覚を、制御しまたは影響を与えるための、局所刺激器による神経の活性化に関するものである。
【背景技術】
【0003】
神経細胞は様々な方法で興奮させることができる。直接的な方法は、神経内の電荷を増加させることで、周囲の細胞外液に対して神経内の膜電位を増加させることである。機能的電気刺激(Functional Electrical Stimulation:FES)に分類されるデバイスは、患者の皮膚または生体内で対象となる神経群に隣接して配置された電極を介して神経を直接刺激することで、神経の興奮を実現する。電荷の移動に必要な電界は、電極の配線を介して発生される。
【0004】
FESは、半電池反応を伴うメカニズムで実現される。配線には電子が流れ、体内にはイオンが流れる。電極-電解質界面(electro-electrolytic interface)では、電子とイオンの交換を実現するために半電池反応が起こる。この半電池反応が可逆状態に保たれないと、半電池反応の酸化に一部起因し、またそれに伴う化学的アンバランスに一部起因して、壊死が起こる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
FESの利点は、非常に小さな電極から、非常に低い電流と電圧レベルで刺激を実現できることである。欠点は、上記のような半電池反応を伴うことである。FESを用いたリハビリテーション療法の多くは、電極を皮膚に直接取り付ける。電極と皮膚表面との間には、導電性ゲルや緩衝液が使用される。神経や筋組織を長時間興奮させると、電極と皮膚との界面に電流が集中するため、一般に皮膚刺激を伴う。この問題は、より包括的な刺激または神経群の漸増(recruitment)のためにより大きな興奮レベルが必要な場合に、悪化する。
【0006】
磁気刺激は、FESの欠点なしに、電荷移動に必要な電界を誘導により実現する。急速に変化する磁界が生体組織内に電界を誘導する。磁界が適切な方向を向き、適切な大きさになると、磁気的に誘導された電界は、興奮させるべき神経中に直接電荷を移動させることを実現する。神経内の局在膜電位が、通常の負の周囲レベルである約-90ミリボルト(このレベルは、神経の種類と周辺組織の局所pHに敏感である)に対して上昇すると、神経は「発火」して脳の運動野に信号を送り、そしてこれが標的筋肉群にタンパク質応答を送って、収縮させる。このメカニズムにより、筋肉と脳の間に真の神経筋応答が生じるのである。
【0007】
本発明は、選択された神経または神経群の非侵襲的な外部刺激のために特に設計されたものである。磁気的興奮は、電極の皮膚接触を必要としないという魅力的な特徴を有する。従って、衣服、包帯、さらには固定用スプリントまたはギプスを通しても刺激を実現することができる。このため、不便という問題を解消し、患者の穏健を保つことができる。第2に、直接の接触がないため、追加的な皮膚刺激なしに、より強い興奮レベルを実現することができる。本発明は、より高いレベルの磁界の集中を実現する能力を提供し、その結果、患者内において刺激を与えることができる。このような集中性の高さに相応して、対象となり得る複数のアプリケーションにおいて柔軟性がもたらされる。また、その集中性に伴い、パワー効率も向上する。
【0008】
このように、人間および哺乳類における、筋肉、組織、器官、または痛みを含む感覚を、制御しまたは影響を与えるための、局所刺激器による神経の活性化のための、治療およびシステムが必要とされていることは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上面および下面を有するプラットフォームと、前記プラットフォームの前記下面の下に取り付けられたクロスレールの対と、クロスレールに摺動可能に取り付けられたスレッドと、スレッドに取り付けられた一対のスレッドレールと、スレッドレールに摺動可能に取り付けられたブラケットと、ブラケットに固定されたハンドルであって、オペレーターがブラケットの位置を前記プラットフォームの下の任意の所望の位置に調節することを可能にするハンドルと、ブラケットに取り付けられた、1つ以上の磁石および1つ以上の電気コイルを含む磁気神経/筋肉刺激器と、前記磁気神経/筋肉刺激器に機能的に関連付けられたコントロールパネルであって、前記磁気神経/筋肉刺激器に供給される電力を制御するコントロールパネルと、を備える筋肉刺激用装置。前記磁気神経/筋肉刺激器は、プラットフォームの上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明を説明する目的で、現在好ましいと思われる形態が図面に示されている。しかしながら、本発明は、示された厳密な構成および手段に限定されるものではないことが理解される。
【0011】
【
図1】
図1は、本発明において用いられるテーブルの一実施形態の側面近接図である。
【
図2】
図2、本発明において用いられるテーブルの一実施形態の下方向近接図である。
【
図3】
図3は、本発明において用いられるテーブルの一実施形態の側面近接図である。
【
図4】
図4は、本発明において用いられるテーブルの一実施形態の側面近接図である。
【
図5】
図5は、本発明において用いられるテーブルの一実施形態の背面図である。
【
図6】
図6は、本発明において用いられるテーブルの一実施形態の側面図である。
【
図7】
図7は、本発明における、テーブル上で用いられるグリッドの一実施形態の図である。
【
図8】
図8は、本発明において用いられるスレッドの一実施形態の近接図である。
【
図9】
図9は、本発明において用いられるスレッドの一実施形態の近接図である。
【
図10】
図10は、本発明において用いられるスレッドの一実施形態の下方向図である。
【
図11】
図11は、本発明において用いられるスレッドの一実施形態の正面図である。
【
図12】
図12は、本発明において用いられるスレッドの一実施形態の側面図でしる。
【
図13】
図13は、本発明において用いられるブラケットの一実施形態の近接図である。
【
図14】
図14は、本発明において用いられるブラケットの一実施形態の正面図である。
【
図15】
図15は、本発明において用いられる磁気神経/筋肉刺激器の一実施形態の近接図である。
【
図16】
図16は、本発明において用いられるコードクレードルの一実施形態の近接図である。
【
図17】
図17は、本発明のハンドル上の文字ダイヤグラムの実施形態である。
【
図18】
図18、本発明のテーブル上の数字ダイヤグラムの実施形態である。
【
図19】
図19は、本発明のハンドル上の文字ダイヤグラムおよびテーブル上の数字ダイヤグラムの実施形態である。
【
図20】
図20は、本発明のハンドル上の文字ダイヤグラムおよびテーブル上の数字ダイヤグラムの実施形態である。
【
図21】
図21は、本発明において用いられるベッドの一実施形態の近接図である。
【
図22】
図22は、本発明において用いられるベッドの一実施形態の近接図である。
【
図23】
図23は、本発明において用いられる椅子の一実施形態の近接図である。
【
図24】
図24は、本発明において用いられる椅子の一実施形態の近接図である。
【
図25】
図25は、本発明において用いられる移動台車の一実施形態の近接図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の発明の詳細な説明において、本発明をより詳細に説明する。以下において、本発明のすべての実施形態ではなく、いくつかの実施形態が説明される。実際、本発明は、多くの異なる形態で具現化され得るのであり、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。
【0013】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のみのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書において、用語「および/または」は、関連する列挙された項目のうち1つ以上の、任意のおよび全ての組合せを含む。本明細書において、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに他に示す場合を除き、単数形と同様に複数形を含むことが意図される。本明細書において、用語「備える(comprises)」および/または「備えている(comprising)」は、記載された特徴、ステップ、操作、要素、および/または成分の存在を規定するが、1以上の他の特徴、ステップ、操作、要素、成分、および/またはそれらの群の存在または追加を排除しないことがさらに理解されるであろう。
【0014】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(科学技術用語を含む)は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書において明示的にそのように定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないことが理解されるであろう。
【0015】
本発明を説明するにあたって、多くの技術およびステップが開示されていることが理解されるであろう。これらの各々は、個々の利点を有し、各々はまた、他の開示された技術の1つ以上、または場合によってはその全てと組み合わせて使用することができる。従って、明確化のために、本明細書では、個々のステップのあらゆる可能な組み合わせを不必要に繰り返すことを控える。しかしながら、そのような組み合わせは、完全に本発明および特許請求の範囲の範囲内であることを理解した上で、本明細書および特許請求の範囲を読むべきである。
【0016】
本発明は、人間および動物の患者を様々な病気について治療するために使用される装置10である。治療には、筋痙攣の緩和、廃用による萎縮の防止、血液循環の増加、筋再教育、術後筋刺激、静脈血栓症予防、可動域の維持および/または増大が含まれるが、これらに限定されるものではない。治療は、体外式磁気刺激(Extracorporeal Magnetic Innervation:ExMI)と呼ばれる非侵襲的な磁気誘導システムを用いて実施される。装置10は、皮膚接触を必要とせず、深さ10cmまでの組織を刺激することができる。使用に際し、ヘルツ(Hz)はパルスレート(収縮)に影響し、電力量は深さに影響する。磁気パルスが作用すると、細胞壁内のカリウムおよびナトリウムイオンを脱分極する。これにより、筋肉はシステムによって設定された速度で収縮する。この収縮は完全に不随意であり、脳と筋肉群との間に新しい神経経路を作ることが証明されている。
【0017】
【0018】
装置の使用は、最もシンプルには3つのステップで完結する。
1.患者をプラットフォームの上に寝かせ、磁気神経/筋肉刺激器を調節し、希望する筋肉領域の下に配置する。
2.電力およびHzを所望のレベルに調節する
3.筋肉群を所望の長さの時間治療する。
【0019】
本発明は、上面22および下面24を有するプラットフォーム20と、プラットフォーム20の下面24の下に取り付けられた一対のクロスレール30と、クロスレール30に摺動可能に取り付けられたスレッド40とを備えた筋肉刺激用装置10を含む。プラットフォーム20は、テーブル91またはベッド92であり得る。スレッド40には一対のスレッドレール45が取り付けられ、スレッドレール45にはブラケット50が摺動可能に取り付けられる。ハンドル60がブラケット50に固定されており、ハンドル60によって、オペレーターまたは機械は、ブラケット50の位置をプラットフォーム20の下の任意の所望の位置に調節することができる。ブラケット50には、1つ以上の磁石72および1つ以上の電気コイル74を含む磁気神経/筋肉刺激器70が取り付けられ、コントロールパネル80が、磁気神経/筋肉刺激器70に機能的に関連付けられる。コントロールパネル80は、プラットフォーム20の上面22に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する磁気神経/筋肉刺激器70の供給電力と周波数(Hz)とを制御する。
【0020】
本発明はまた、上面22および下面24を有するプラットフォーム20と、プラットフォーム20の下面24の下に取り付けられた1対以上のクロスレール30と、クロスレール30の各対に摺動可能に取り付けられた1つ以上のスレッド40とを備えた筋肉刺激用装置10を含む。プラットフォーム20は、テーブル91またはベッド92であり得る。各スレッドには一対のスレッドレール45が取り付けられ、各スレッドレール45の対にはブラケット50が摺動可能に取り付けられる。1つ以上の磁石72と1つ以上の電気コイル74とを含む磁気神経/筋肉刺激器70が各ブラケット50に取り付けられる。磁気神経/筋肉刺激器70は、プラットフォーム20の上面22に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を発生させる。1つ以上のアクチュエータが、各ブラケット50に機能的に関連付けられている。アクチュエータは、各ブラケット50を、プラットフォームの下におけるx軸およびy軸に沿って、かつクロスレール30およびスレッドレール45に沿って移動させる。磁気神経/筋肉刺激器70には、コントロールパネル80が機能的に関連付けられる。コントロールパネル80は、磁気神経/筋肉刺激器70に供給される電力を制御する。CPU/処理コンピュータ90が、コントロールパネル80とアクチュエータとに機能的に関連付けられる。1つ以上のプロセッサと、コンピュータ読み取り可能なメモリと、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とが、CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられる。治療モジュールが、1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケット50をプラットフォーム20の下の特定の座標に向かわせ、各コイル74に、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する。
【0021】
本発明はまた、椅子94を備えた筋肉刺激用装置10を含む。装置10は、上面および下面を有する座面95と、上面および下面を有し、座面95に係合する背面96と、上面および下面を有し、座面95に係合する1つ以上のアームサポート97と、上面および下面を有し、座面95に係合する1つ以上のレッグサポート98とを備える。座面95、背面96、アームサポート97、および/またはレッグサポート98の下面には、1対以上のクロスレール30が取り付けられ、クロスレール30の各対に1つ以上のスレッド40が摺動可能に取り付けられる。各スレッド40には一対のスレッドレール45が取り付けられ、各スレッドレール45の対にはブラケット50が摺動可能に取り付けられる。1つ以上の磁石72と1つ以上の電気コイル74とを含む磁気神経/筋肉刺激器70が各ブラケット50に取り付けられる。各磁気神経/筋肉刺激器70は、座面95、背面96、アームサポート97、および/またはレッグサポート98の上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を発生させる。1つ以上のアクチュエータが各ブラケット50に機能的に関連付けられる。アクチュエータは、各ブラケット50を、椅子の面の下におけるx軸およびy軸に沿って、かつクロスレール30およびスレッドレール45に沿って移動させる。磁気神経/筋肉刺激器70には、コントロールパネル80が機能的に関連付けられており、コントロールパネル80は、磁気神経/筋肉刺激器70に供給される電力を制御する。CPU/処理コンピュータ90が、コントロールパネル80とアクチュエータとに機能的に関連付けられる。1つ以上のプロセッサと、コンピュータ読み取り可能なメモリと、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とが、CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられる。治療モジュールが、1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケットを椅子の要素群の下の特定の座標に向かわせ、各コイルに、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する。
【0022】
上記装置10は、レッグサポート98または椅子94に係合する1つ以上のフットサポート99をさらに有し得る。フットサポート99の下面の下には、1対以上のクロスレール30が取り付けられ、クロスレール30の各対に1つ以上のスレッド40が摺動可能に取り付けられる。各スレッド40には一対のスレッドレール45が取り付けられ、スレッドレール45の各対にはブラケット50が摺動可能に取り付けられる。1つ以上の磁石72と1つ以上の電気コイル74とを含む磁気神経/筋肉刺激器70が各ブラケット50に取り付けられる。各磁気神経/筋肉刺激器70は、フットサポート99の上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する。1つ以上のアクチュエータが各ブラケット50に機能的に関連付けられる。アクチュエータは、各ブラケット50を、椅子の面の下におけるx軸およびy軸に沿って、かつクロスレール30およびスレッドレール45に沿って移動させる。磁気神経/筋肉刺激器70には、コントロールパネル80が機能的に関連付けられている。コントロールパネル80は、磁気神経/筋肉刺激器70に供給される電力を制御する。CPU/処理コンピュータ90が、コントロールパネル80とアクチュエータとに機能的に関連付けられている。1つ以上のプロセッサと、コンピュータ読み取り可能なメモリと、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とが、CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられている。治療モジュールが、1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケットを椅子の要素群の下の特定の座標に向かわせ、各コイルに、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する。
【0023】
筋肉刺激用装置10は、選択された治療、予後、年齢、体力レベル、治療目標、身体的限界、生理学的限界といった要因に基づいて個々の患者ごとに選択されるプログラミング命令を有するプログラムを含む治療モジュールを備え得る。また、治療モジュールは、複数の磁気神経/筋肉刺激器を同時に作動させて患者内に磁界のクロスパターンを発生させる治療プログラムを含む。
【0024】
筋肉刺激用装置10はまた、ブラケット50についてのy軸上の位置に対応する文字ダイヤグラムをハンドル60上に有し、ブラケット50についてのx軸上の位置に対応する数字ダイヤグラムをプラットフォーム20上に有していてもよい。この一実施形態を、
図17および
図18に示す。装置10は、プラットフォーム20の上面22に印刷されたグリッド状ダイヤグラムを含んでもよい(
図7)。グリッド状ダイヤグラムは、対応する文字ダイヤグラムおよび数字ダイヤグラムの位置を示しており、オペレーターが、プラットフォーム20の下のエリアにブラケット50を配置して、磁界をプラットフォーム20の上面22に位置する患者の解剖学的構造中に向けることを可能にする。グリッド状ダイヤグラムはまた、オペレーターがプラットフォーム20上に患者を正しく位置決めして、適切な筋肉群が治療されることを保証することを可能にする。
【0025】
装置10はまた、コードクレードル85(
図16)を含んでもよい。電気コイル用の配線がコードクレードル85を通って引き回しされ、ブラケット50が移動する間に配線を管理および保護する。装置10内の磁気神経/筋肉刺激器70は、生成された磁界内に位置する筋肉の収縮を引き起こす神経を刺激するように構成されている。
【0026】
プラットフォーム20の下面24は凹んでいてもよく、磁気神経/筋肉刺激器70はその凹んだエリア内に配置される。これにより、プラットフォーム20の厚さが減少し、磁気神経/筋肉刺激器70を患者の近くに位置させることができる。プラットフォーム20の厚さは、0.1~3.0cm、0.2~3.0cm、0.3~3.0cm、0.4~3.0cm、0.5~3.0cm、0.6~3.0cm、0.7~3.0cm、0.8~3.0cm、0.9~3.0cm、1.0~3.0cm、1.5~3.0cm、2.0~3.0cmの範囲、またはその任意の組み合わせにある。
【0027】
筋肉刺激用装置10は、ブラケット50に機能的に関連付けられた1つ以上のアクチュエータを含み得る。アクチュエータは、ブラケット50を、x軸およびy軸に沿って移動させ、磁気神経/筋肉刺激器70をプラットフォーム20の下の任意の所望の位置に配置する。CPU/処理コンピュータが、コントロールパネル80とアクチュエータとに機能的に関連付けられ、電子記憶装置がCPU/処理コンピュータに機能的に関連付けられる。CPU/処理コンピュータは、電子記憶装置に格納された1つ以上のプログラムを実行して、コイルに特定の電力量を供給し、発生する波長を調節し、ブラケット50をプラットフォーム20上の特定の座標に特定の期間だけ向かわせることができる。
【0028】
筋肉刺激用装置10はまた、コントロールパネル80およびCPU/処理コンピュータ90に機能的に関連付けられた、患者を検出することができる光学スキャナまたは圧力パッドと、患者の胴体、頭部、腕および脚の位置を検出して、センサデータをCPU/処理コンピュータ90に渡すプログラミング命令を有するセンサモジュールとを含み得る。ここで、センサデータは、治療モジュールによって、1つ以上の磁気神経/筋肉刺激器70に1つ以上の治療プログラムを実行するように指示するために用いられる。
【0029】
本発明は、上述した筋肉刺激用装置10の可搬バージョンも含む。移動ユニット75は、プラットフォーム20の表面の下に位置する1つの磁気神経/筋肉刺激器70を含むことができるし、操作可能なアームに固定された別の磁気神経/筋肉刺激器70を含むこともでき、ユーザーが磁気神経/筋肉刺激器70を患者の任意の所望の位置に配置することができるようにする。可搬バージョンは、操作可能なアームに固定された1つの磁気神経/筋肉刺激器70を含むこともできる。可搬バージョンはまた、座面の下に位置する固定された磁気神経/筋肉刺激器70を有する座席/スツールのデザインであってもよい。
【0030】
本発明は、単一のオペレーターが、単一のCPU/処理コンピュータ90から2つ以上の装置10を制御することを許容する。CPU/処理コンピュータは、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートデバイス、スマートフォン、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、当該技術分野において公知の任意の種類のコンピュータを含むことができる。本発明はまた、インターネット(有線または無線)、ブルートゥース、無線周波数、またはそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、当技術分野で既知の任意の装置または技術を用いて遠隔制御することができる。
【0031】
本発明はまた、以下のステップを含む、特定の筋肉および/または筋肉群を刺激するための方法を含む。
【0032】
a.上面22および下面24を有するテーブル20と、テーブル20の下面24の下に取り付けられた一対のクロスレール30と、クロスレール30に摺動可能に取り付けられたスレッド40と、を備えた筋肉刺激用装置10を用意する。スレッド40には一対のスレッドレール45が取り付けられ、スレッドレール45にはブラケット50が摺動可能に取り付けられている。ハンドル60がブラケット50に固定され、ハンドル60により、オペレーターまたは機械は、ブラケット50の位置をテーブル20の下の任意の所望の位置に調節することができる。ブラケット50には、1つ以上の磁石72および1つ以上の電気コイル74を含む磁気神経/筋肉刺激器70が取り付けられ、コントロールパネル80が磁気神経/筋肉刺激器70と機能的に関連付けられる。ブラケット50についてのy軸上の位置に対応する文字ダイヤグラムがハンドル60上に位置しており、ブラケット50についてのx軸上の位置に対応する数字ダイヤグラムがテーブル20上に位置している。
【0033】
b.患者をテーブル20の上面22に位置決めする。
【0034】
c.ブラケット50をテーブル20および患者の下の所望の位置に移動し配置する。
【0035】
d.コントロールパネル80を起動して、磁気神経/筋肉刺激器70に電力を供給し、磁気神経/筋肉刺激器70で磁界を生成する。
【0036】
e.テーブル20の上面22に位置する患者の解剖学的構造に、所望の長さの時間だけ磁界を向ける。
【0037】
f.患者の治療が完了するまで、ステップ(c)、(d)および(e)を繰り返す。
【0038】
本発明はまた、以下のステップを含む、特定の筋肉および/または筋肉群を刺激する方法を含む。
【0039】
a.上面22および下面24を有するプラットフォーム20と、プラットフォーム20の下面24の下に取り付けられた1対以上のクロスレール30と、クロスレール30の各対に摺動可能に取り付けられた1つ以上のスレッド40と、各スレッド40に取り付けられた一対のスレッドレール45と、各スレッドレール45の対に摺動可能に取り付けられたブラケット50と、各ブラケット50に取り付けられた、1つ以上の磁石72および1つ以上の電気コイル74を含む磁気神経/筋肉刺激器70と、を備える筋肉刺激用装置10を用意する。磁気神経/筋肉刺激器70は、プラットフォームの上面に位置する患者の解剖学的構造に向けて磁界を生成する。1つ以上のアクチュエータがブラケット50に機能的に関連付けられており、アクチュエータは、各ブラケット50を、プラットフォームの下におけるx軸およびy軸に沿って、かつクロスレール30およびスレッドレールに沿って移動させる。磁気神経/筋肉刺激器70には、コントロールパネル80が機能的に関連付けられており、コントロールパネル80は、磁気神経/筋肉刺激器70に供給される電力を制御する。CPU/処理コンピュータ90が、コントロールパネル80とアクチュエータとに機能的に関連付けられており、1つ以上のプロセッサと、コンピュータ読み取り可能なメモリと、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とが、CPU/処理コンピュータに動作可能に関連付けられている。治療モジュールが、1つ以上の治療プログラムを実行するプログラミング命令を含み、各ブラケット50をプラットフォーム20の下の特定の座標に向かわせ、各コイル74に、ある電力量を、ある期間、ある周波数で供給する。
【0040】
b.患者をプラットフォーム20の上面22に位置決めする。
【0041】
c.CPU/処理コンピュータを用いて、各ブラケット50をプラットフォーム20および患者の下の所望の位置に移動し配置する。
【0042】
d.治療モジュールを作動させ、患者を治療するための1つ以上の治療プログラムを選択する。
【0043】
e.1つ以上の治療プログラムを実行してコントロールパネルを作動させることにより、磁気神経/筋肉刺激器に電力を供給し、磁気神経/筋肉刺激器で磁界を生成する。
【0044】
f.プラットフォーム20の上面に位置する患者の解剖学的構造に、所望の長さの時間、磁界を向ける。
【0045】
g.患者の治療が完了するまで、ステップ(c)、(d)、(e)および(f)を繰り返す。
【0046】
上記方法群は、テーブル20の上面22に印刷されたグリッド状ダイヤグラムを含んでもよい。グリッド状ダイヤグラムは、対応する文字ダイヤグラムおよび数字ダイヤグラムの位置を示し、オペレーターが、テーブル20の下のエリアにブラケット50を配置して、磁界をテーブル20の上面22に位置する患者の解剖学的構造中に向けることを可能にする。磁気神経/筋肉刺激器70は、生成された磁界内に位置する筋肉の収縮を引き起こす神経を刺激するように構成されている。
【0047】
上記方法群は各ブラケット50に機能的に関連付けられた1つ以上のアクチュエータをさらに含むこともでき、アクチュエータは、ブラケット50を、x軸およびy軸に沿って移動させ、磁気神経/筋肉刺激器70をテーブルの下の任意の所望の位置に配置する。CPU/処理コンピュータが、コントロールパネル80とアクチュエータとに機能的に関連付けられ、電子記憶装置がCPU/処理コンピュータに機能的に関連付けられる。CPU/処理コンピュータは、電子記憶装置に格納された1つ以上のプログラムを実行して、コイルに特定の電力量を供給し、発生する波長を調節し、ブラケット50をテーブル上の特定の座標に特定の期間だけ向けることができる。
【0048】
上記方法群はさらに、コントロールパネル80およびCPU/処理コンピュータ90に機能的に関連付けられた、患者を検出することができる光学スキャナまたは圧力パッドと、患者の胴体、頭部、腕および脚の位置を検出して、センサデータをCPU/処理コンピュータ90に渡すプログラミング命令を有するセンサモジュールとを含み得る。センサデータは、治療モジュールによって、1つ以上の磁気神経/筋肉刺激器70に1つ以上の治療プログラムを実行するように指示するために用いられる。
【0049】
治療モジュールは、複数の磁気神経/筋肉刺激器を同時に作動させて患者内に磁界のクロスパターンを発生させる治療プログラムを含む。
【0050】
本明細書に記載されるいかなる方法も、本願および参考のために援用される他の文書/出願に含まれるいかなる設計要素をも取り入れることができる。
【0051】
本発明を説明するにあたって、多くの技術およびステップが開示されていることが理解されるであろう。これらの各々は、個々の利点を有し、各々はまた、他の開示された技術の1つ以上、または場合によってはその全てと組み合わせて使用することができる。従って、明確化のために、本明細書では、個々のステップのあらゆる可能な組み合わせを不必要に繰り返すことを控える。しかしながら、そのような組み合わせは、完全に本発明および特許請求の範囲の範囲内であることを理解した上で、本明細書および特許請求の範囲を読むべきである。
【0052】
本発明は、その趣旨および本質的な属性から逸脱することなく、他の形態で実施することができる。したがって、本発明の範囲を示すものとして、前述の明細書ではなく、添付の特許請求の範囲を参照されたい。本明細書に例示的に開示された発明は、好適には、本明細書に具体的に開示されていない要素が不在の場合にも実施することができる。
【国際調査報告】