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  • 特表-文様刺繍及び文様刺繍用針 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】文様刺繍及び文様刺繍用針
(51)【国際特許分類】
   D05C 1/06 20060101AFI20231207BHJP
   A41H 43/00 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
D05C1/06
A41H43/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563903
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2022-12-19
(86)【国際出願番号】 KR2021017822
(87)【国際公開番号】W WO2022119265
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】10-2020-0168203
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522408821
【氏名又は名称】キム,ヨン ヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ヒ
(57)【要約】
本発明は文様刺繍及び文様刺繍用針に関するものであり、中長編みを用いて編み図を製造し、編み図に形成されたループを用いて文様刺繍用糸を結んで文様刺繍用糸を二重に固定し、針の先端部が突出することで、編み図にループ形に形成された孔を通過しやすい文様刺繍及び文様刺繍用針に関するものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文様刺繍用編み図を製造する段階と、
文様刺繍用針を用いて文様刺繍用糸を前記文様刺繍用編み図に結んで文様刺繍を完成する段階と、を含む、文様刺繍方法。
【請求項2】
前記文様刺繍用編み図は、かぎ針を用いて中長編みによって円形、正方形、または長方形に製造されることを特徴とする、請求項1に記載の文様刺繍方法。
【請求項3】
文様刺繍を完成する段階は、
前記文様刺繍用編み図に曲線に形成された第1ループに前記文様刺繍用針を通過させ、前記文様刺繍用針に半分に折った前記文様刺繍用糸をかける段階と、
前記文様刺繍用針を引いて前記文様刺繍用糸を前記第1ループに通過させることで第1輪を形成する段階と、
前記文様刺繍用針に前記第1ループを通過しなかった前記文様刺繍用糸をかけて前記第1輪を通過させることで第1結び目を形成する段階と、
前記文様刺繍用編み図に曲線に形成された第2ループに前記文様刺繍用針を通過させる段階と、
前記文様刺繍用針に前記第1結び目の上部の前記文様刺繍用糸をかけて前記第2ループを通過させることで固定させる段階と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の文様刺繍方法。
【請求項4】
前記第1ループ及び前記第2ループは、直角方向に位置することを特徴とする、請求項3に記載の文様刺繍方法。
【請求項5】
前記文様刺繍を完成する段階は、色を有する前記文様刺繍用糸を用いて文様を形成することで、束子、座布団、カーベット、額縁を提供することを特徴とする、請求項1に記載の文様刺繍方法。
【請求項6】
取っ手部と、
前記取っ手部の一側に形成され、フック状に形成され、糸がかかり、先端に突出部が形成された頭部、及び、前記頭の開口部に位置し、前記糸を固定する蓋部を含む針部と、を含む、文様刺繍用針。
【請求項7】
前記突出部の先端は曲面に形成されることを特徴とする、請求項6に記載の文様刺繍用針。
【請求項8】
前記頭部で前記突出部が形成され始める部分は、前記頭部の内側に屈曲して形成されることを特徴とする、請求項6に記載の文様刺繍用針。
【請求項9】
前記頭部及び前記蓋部は、接触部分に磁石を含むことを特徴とする、請求項6に記載の文様刺繍用針。
【請求項10】
前記突出部は側方に傾いて形成されることを特徴とする、請求項6に記載の文様刺繍用針。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は文様刺繍及び文様刺繍用針に関するものであり、中長編みを用いて編み図を製造し、編み図に形成されたループを用いて文様刺繍用糸を結んで文様刺繍用糸を二重に固定し、針の先端部が突出することにより、編み図にループ形に形成された孔を通過しやすい文様刺繍及び文様刺繍用針に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スキル刺繍とは、網状の布地に所望のデザインを描いた後、スキル刺繍用針を用いて一定した長さの糸を、碁盤状の孔が形成されたスキル刺繍用編み図の孔にかける方式を意味する。
【0003】
従来、スキル刺繍用針はフック状に形成された針が取っ手部の一側に固定的に形成されたものである。スキル刺繍は、このようなスキル刺繍用針を蓋部が開いたままで孔に通過させ、スキル刺繍用糸を針にかけた後、取っ手部を引けば、蓋部が閉まって針に糸がかかって抜け、スキル刺繍用針に孔を通過しなかった糸をかけてもう一度引けば、スキル刺繍用糸がスキル刺繍用編み図に固定されることを意味する。
【0004】
ここで、使用者は従来のスキル刺繍用針を孔に入れるために、幅の小さい面を使うことになり、よってフック状の針及び蓋部が孔にかかる問題が発生した。
【0005】
また、従来のスキル刺繍は、編み図にスキル刺繍用糸が一度だけ固定されるので、洗濯などの際に外部物質との摩擦によってスキル刺繍用糸が編み図を離脱する問題が発生した。
【0006】
最後に、従来のスキル刺繍は裏面に前面と同じ模様が反映されるので、一つの編み図に一つの模様のみ刺繍することができる問題が発生した。
【0007】
したがって、外部物質との摩擦によって固定が解けず、両側に相異なる模様の刺繍が可能になるように刺繍方式を改善し、孔に針及び蓋部がかからないように、側面に入れることができるように文様刺繍用針を改善する方案が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述した問題点を解決するために導出されたものであり、本発明は、中長編みを用いて編み図を製造することで、両面刺繍が可能であり、編み図に形成されたループを用いて文様刺繍用糸を結んで文様刺繍用糸を二重に固定する文様刺繍方法を提供しようとする。
【0009】
そして、本発明は、針の先端部が突出して孔を通過しやすい文様刺繍用針を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例による文様刺繍方法は、文様刺繍用編み図を製造する段階と、文様刺繍用針を用いて文様刺繍用糸を前記文様刺繍用編み図に結んで文様刺繍を完成する段階とを含むことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、前記文様刺繍用編み図は、かぎ針を用いて中長編みによって円形、正方形、または長方形に製造されることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、文様刺繍を完成する段階は、前記文様刺繍用編み図に曲線に形成された第1ループに前記文様刺繍用針を通過させ、前記文様刺繍用針に半分に折った前記文様刺繍用糸をかける段階と、前記文様刺繍用針を引いて前記文様刺繍用糸を前記第1ループに通過させることで第1輪を形成する段階と、前記文様刺繍用針に前記第1ループを通過しなかった前記文様刺繍用糸をかけて前記第1輪を通過させることで第1結び目を形成する段階と、前記文様刺繍用編み図に曲線に形成された第2ループに前記文様刺繍用針を通過させる段階と、前記文様刺繍用針に前記第1結び目の上部の前記文様刺繍用糸をかけて前記第2ループを通過させることで固定させる段階とを含むことを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記第1ループ及び前記第2ループは、直角方向に位置することを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記文様刺繍を完成する段階は、色を有する前記文様刺繍用糸を用いて文様を形成することで、束子、座布団、カーベット、額縁を提供することを特徴とする。
【0015】
本発明の一実施例による文様刺繍用針は、取っ手部と、前記取っ手部の一側に形成され、フック状に形成され、糸がかかり、先端に突出部が形成された頭部、及び前記頭の開口部に位置し、前記糸を固定する蓋部を含む針部とを含むことを特徴とする。
【0016】
好ましくは、前記突出部の先端は曲面に形成されることを特徴とする。
【0017】
好ましくは、前記頭部で突出部が形成され始める部分は、前記頭部の内側に屈曲して形成されることを特徴とする。
【0018】
好ましくは、前記頭部及び前記蓋部は、接触部分に磁石を含むことを特徴とする。
【0019】
好ましくは、前記突出部は側方に傾いて形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、中長編みを用いて編み図を製造することで、両面刺繍が可能であり、編み図に形成されたループを用いて文様刺繍用糸を結んで文様刺繍用糸を二重に固定する効果を有する。
【0021】
本発明によれば、針の先端部が突出して孔を通過しやすい効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例による文様刺繍方法の手順を示す手順図である。
図2】本発明の一実施例による文様刺繍用編み図を製造する手順を示す手順図である。
図3】本発明の一実施例による文様刺繍用編み図を示す図である。
図4】本発明の一実施例による文様刺繍用針を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここで、繰り返される説明、本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性がある公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。本発明の実施形態は当該分野で平均的な知識を有する者に本発明を完全に説明するために提供するものである。したがって、図面要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張していることがある。
【0024】
明細書全般で、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0025】
以下、本発明の理解を手助けするために好適な実施例を提示する。しかし、下記の実施例は本発明をより容易に理解するために提供するものであるだけで、実施例によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【0026】
図1は文様刺繍用糸を文様刺繍用編み図に結ぶ手順を示す手順図であり、図2は本発明の一実施例による文様刺繍用板を製造する手順を示す手順図である。
【0027】
本発明による文様刺繍方法は、文様刺繍用編み図を製造する段階と、文様刺繍を完成する段階とを含む。
【0028】
文様刺繍用編み図はかぎ針を用いて中長編みを遂行することで製造することができる。図2を参照すると、中長編みは、鎖編みによって形成された鎖輪1を通過したかぎ針を鎖編み輪2に入れて糸を巻く段階(a)、糸が巻かれた状態のかぎ針を鎖編み輪2に引いて第1柱輪3を形成する段階(b)、第1柱輪3を通過したかぎ針にさらに糸を巻き、糸が巻かれた状態のかぎ針を第1柱輪3に引いて第2柱輪4を形成する段階(c)、及び第2柱輪4を通過して糸が巻かれたかぎ針を第2柱輪4及び鎖輪1の両者に通過させて糸を引く段階(d)を繰り返す。ここで、(a)段階の鎖編み輪2は鎖輪1から中長編みの進行方向に2輪の前に形成された鎖編み輪であることを特徴とする。
【0029】
したがって、1回の中長編み方法によって形成された中長編み1輪は方形であり、上下左右にループが形成されることができる。
【0030】
そして、文様刺繍用編み図は、製造方法によって、円形、正方形、長方形などの多様な模様及びサイズに製造されることができる。よって、文様刺繍は、束子、座布団、カーベットなどに多様に活用することができることを特徴とする。
【0031】
図1を参照すると、文様刺繍を完成する段階は、文様刺繍用編み図に曲線に形成された第1ループに文様刺繍用針を通過させ、文様刺繍用針に半分に折った文様刺繍用糸をかける段階、文様刺繍用針を引いて文様刺繍用糸を第1ループに通過させることで第1輪を形成する段階、文様刺繍用針に第1ループを通過しなかった文様刺繍用糸をかけて第1輪を通過させることで第1結び目を形成する段階、文様刺繍用編み図に曲線に形成された第2ループに文様刺繍用針を通過させる段階、及び文様刺繍用針に第1結び目の上部の文様刺繍用糸をかけて第2輪を通過させることで第1結び目の糸を固定する段階を含むことができる。
【0032】
図3は本発明の一実施例による文様刺繍用編み図を示す図である。
【0033】
図3を参照すると、中長編み1輪を形成する4個のループは、上下左右の順に、上側ループ、下側ループ、左側ループ及び右側ループであり、文様刺繍を完成する段階で文様刺繍用針が通過する第1ループが左側ループであり、第2ループは2個の上側ループのうちの下側ループであり得る。すなわち、文様刺繍を完成する段階で、第1ループ及び第2ループは直角方向に位置することができる。
【0034】
第1ループは文様刺繍用糸を文様刺繍用編み図に結ぶときに支持することができ、第2ループは文様刺繍用編み図を通過した文様刺繍用糸を固定することができる。
【0035】
文様刺繍を完成する段階で、文様刺繍用糸は使用者が完成しようとする模様によって色が追加された文様刺繍用糸を使うことができる。すなわち、文様刺繍とは、多様な色の文様刺繍用糸を活用して使用者が作ろうとする絵を文様刺繍用編み図に刺繍することを意味することができる。
【0036】
文様刺繍は文様刺繍用編み図の一側面に形成されたループを用いて文様刺繍用糸を結ぶので、文様刺繍用糸を用いて刺繍しなかった面は仕上げがきれいな効果を得ることができる。
【0037】
そして、文様刺繍は完成された編み図に文様刺繍用糸を用いて模様または絵を刺繍するものであり、後続処理が必要ではなく、文様刺繍法によって完成品を製造する効果を得ることができる。
【0038】
図4は本発明の一実施例による文様刺繍用針100を示す斜視図である。
【0039】
本発明による文様刺繍用針100は、取っ手部10と、針部20とを含む。
【0040】
取っ手部10は使用者が握って使用する部分であり、円筒状に形成される。そして、取っ手部10は針部20の基端部が挿入されて締結される。よって、取っ手部10の内側には針部20が装着されるための孔が形成されることができる。
【0041】
針部20は取っ手部10一側に形成され、文様刺繍用糸を固定する構成であり、頭部21と蓋部23とからなる。
【0042】
頭部21はフック状に形成され、フック部分に糸がかかる構成である。そして、頭部21の先端には突出部22が形成される。ここで、先端は頭部21の屈曲部を意味するものであり、文様刺繍用編み図の孔に最初に入る部分である。
【0043】
針部20の先端が突出することで、文様刺繍用編み図のループに文様刺繍用針100が円滑に通過するようにする効果を得ることができる。また、突出部22は、文様刺繍用編み図のループに文様刺繍用針100を円滑に通過させるために、文様刺繍用針100の側方に傾くように形成されることができる。さらに、突出部22が側方に傾いて形成されることで、突出部22が文様刺繍用編み図のループを通過した後、文様刺繍用針100が反対方向に抜けることがある問題を防止することができる。
【0044】
さらに、突出部22の先端は曲面に形成されることで、使用者が突出部22によって傷害を被ることを防止する効果を得ることができる。
【0045】
本発明による針部20は、突出部22が始まる頭部21の部分が頭部21の内側に屈曲して形成されることを特徴とする。
【0046】
蓋部23は頭部21の開口部に位置し、頭部21にかかった文様刺繍用糸を固定することができる。蓋部23は取っ手部10と頭部とを連結する針部20部分に一端が固定され、上下移動によって頭部21の開口部を塞げることができる。
【0047】
したがって、蓋部23の他端はフック状に形成された頭部21のフック端と接触することができる。ここで、頭部21及び蓋部23の接触面には磁石が備えられることができる。
【0048】
ここで、頭部21と蓋部23とは同極の磁石を含むことができる。すなわち、頭部21と蓋部23とは同極の磁石を含むことで、接触面が常に分離されており、よって文様刺繍用針100の頭部21に文様刺繍用糸を容易に入れることができる効果を得ることができる。
【0049】
以上で本発明の好適な実施例に基づいて説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び範疇から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更することができるといのが理解可能であろう。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】