(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】コヒーレント検波による光トランスポンダからの位相回復を用いた振動検出
(51)【国際特許分類】
H04B 10/61 20130101AFI20231207BHJP
G01H 9/00 20060101ALI20231207BHJP
H04B 10/075 20130101ALI20231207BHJP
【FI】
H04B10/61
G01H9/00 E
H04B10/075
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532324
(86)(22)【出願日】2021-12-08
(85)【翻訳文提出日】2023-05-26
(86)【国際出願番号】 US2021062478
(87)【国際公開番号】W WO2022125705
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504080663
【氏名又は名称】エヌイーシー ラボラトリーズ アメリカ インク
【氏名又は名称原語表記】NEC Laboratories America, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】イプ、 エズラ
(72)【発明者】
【氏名】ホワン、 ユエ-カイ
【テーマコード(参考)】
2G064
5K102
【Fターム(参考)】
2G064AA01
2G064AA11
2G064AB01
2G064AB02
2G064BA02
2G064BC12
2G064BD02
2G064CC02
2G064CC41
2G064CC42
2G064CC43
2G064DD02
5K102AA11
5K102AD01
5K102AD15
5K102AH02
5K102AH12
5K102AH14
5K102AH27
5K102KA02
5K102KA05
5K102KA39
5K102LA06
5K102PB11
5K102PC12
5K102PD01
5K102PH01
5K102PH14
5K102PH37
5K102PH41
5K102RD04
5K102RD12
5K102RD15
5K102RD26
(57)【要約】
本開示の態様は、コヒーレント検波による光トランスポンダからの位相回復を用いた振動検出のためのシステム、方法、および構造を記述する。有利なことに、本発明のシステム、方法、および構造は、送信されたデータトラック光位相を復元するために様々な適応DSP動作が実行される、現代のデジタルコヒーレント受信機アーキテクチャを活用する。位相は、低オーバーヘッドコストで抽出されるため、デジタルコヒーレントトランスポンダは、データ送信の補助機能として振動検出/監視を実行することができる。双方向WDM伝送システムにおけるコヒーレント受信機を用いたペイロード搬送電気通信信号からの光位相の抽出に基づく振動検出と位置特定デモンストレーションを示し、記述した。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コヒーレント光ファイバ伝送と振動センシングを同時に行うシステムであって、
光ファイバ伝送媒体と、
前記光ファイバ伝送媒体と光通信するトランシーバと、を有し、前記トランシーバは、
受信光信号と受信光信号搬送波を検出するための局部発振信号とに応答するコヒーレント光受信器と、
前記受信光信号で搬送されたデジタルデータを回復し、前記受信光信号の光位相を追跡し、前記光ファイバ伝送媒体の振動誘起の歪みを決定するように構成されたデジタル信号プロセッサと、を含む、システム。
【請求項2】
前記デジタルデータの回復と、前記ファイバ伝送媒体の振動誘起の歪みの決定とが、同時に実行される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記デジタル信号プロセッサは、周波数オフセット補償、適応時間領域等化、および搬送波位相回復を含む適応デジタル信号処理要素によって埋め込まれた位相を組み合わせることによって、前記受信光信号の光位相を追跡するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記トランシーバは、位相ロックループと、該位相ロックループに続くバンドパスフィルタと、を備えており、周波数ドリフトとレーザ位相ノイズとを含む任意の他の位相変化源から前記振動誘起の位相変化を分離する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記トランシーバは、前記受信光信号のボーレートよりも低いレートで前記振動誘起の位相変化を決定する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記光ファイバ伝送媒体の前記トランシーバとは反対側の端部に位置する第2のトランシーバをさらに備え、前記トランシーバは、データ変調光信号を互いに送信するように構成され、前記2つのトランシーバは他の送信機によって送信された光信号から振動誘起の位相変化を独立して決定する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記2つのトランシーバは、各トランシーバの前記位相決定を相関させることによって、前記光ファイバ伝送媒体に沿った位置で発生する振動の位置を独立して決定する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
振動誘起の位相の推定が各トランシーバによって行われ、相関の前にアンプイコライザに適用される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光ファイバ伝送媒体は、少なくとも2つの別個の光ファイバを含み、該2つの別個の光ファイバを介して双方向リンクが前記2つの別個の光ファイバ上に確立される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記2つの光ファイバの少なくとも一部が、共通の光ファイバケーブルの一部として共存する、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、コヒーレント受信機を使用する光通信システム、方法、および構造に関する。より詳細には、本開示は、コヒーレント検波によるデジタル光トランスポンダからの位相回復を用いた振動検出を記述し、デジタルコヒーレントトランスポンダがデータ伝送の補助機能として振動検出/監視を実行することを可能にする。
【背景技術】
【0002】
光通信技術分野で知られているように、コヒーレント検波を利用するトランスポンダが広く導入されており、周波数オフセット補償(FOC)、適応時間領域等化(TDE)、および搬送波位相回復(CPR)の組み合わせによって、デジタル信号プロセッサ(DSP)で光位相が連続的に追跡される。また、分散型振動センシング(DVS)を含む分散型光ファイバセンシング(DFOS)は、既存の配備された通信光ファイバをセンサシステムとして同時に利用することによって、既存の光ファイバ通信設備の機能性を向上させることが実証されている。したがって、既存の通信設備を感覚システムとして利用することを容易にするシステム、方法、および構造は、当技術分野への歓迎すべきものである。
【発明の概要】
【0003】
付加的な機能として振動検出を提供するためにコヒーレント検波を使用する光通信トランスポンダを有利に提供する本開示の態様によって技術の進歩がなされる。
【0004】
従来技術とは著しく対照的に、本開示によるシステム、方法、および構造は、デジタルコヒーレント受信機において、送信データを回復するために実行される様々な適応DSP動作が光位相を追跡するという事実を活用する。この位相は、低オーバーヘッドコストで抽出することができ、デジタルコヒーレントトランスポンダが、データ送信の補助機能として振動監視を実行することを可能にする。
【0005】
さらなる利点として、本開示の態様によるシステム、方法、および構造は、従来の外部共振器レーザ(ECL)をより低い周波数ノイズを示すより安定したレーザと置き換えることによって、また、光伝送および振動センシングの2つの目的を果たすチャネルのための波長ディザリングなしで、従来のシステムと比較して、レーザ位相ノイズの影響をさらに低減することができる。
【0006】
有利には、本開示のさらなる態様によれば、本発明のシステムおよび方法は、振動センシングの補助機能のためにコヒーレント光トランスポンダを再使用することによって、振動センシングのためだけに専用のトランスポンダを構築する場合と比較して、比較的低コストでそのような機能を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示のより完全な理解は、添付図面を参照することによって実現され得る。
【0008】
【
図1(A)】本開示の態様による、超低線幅レーザの干渉検波を使用した振動検出を示す概略図であって、異なる局部発振器(LO)レーザを使用して遠隔端で検出された光位相を示す。
【
図1(B)】本開示の態様による、超低線幅レーザの干渉検波を使用した振動検出を示す概略図であって、LOと同じレーザを使用して同じ端で光位相を検出できるようにするために遠隔端で反射された信号を示す。
【0009】
【
図2】西東(W-E)方向および東西(E-W)方向における光位相を相関させることによって、本開示の態様による光ケーブルに衝突する点源振動の位置を決定することを示し、
【数1】
と
【数2】
との間の相対遅延は、振動源と各受信機との間の距離の差に起因する。
【0010】
【
図3(A)】高速光伝送のためのデジタルコヒーレント受信機の標準モデルを示す。
【
図3(B)】本開示の態様による、強調表示されたDSPブロックが入力信号の瞬時位相を共同で追跡する送信ビットを回復するのに必要な典型的なデジタル信号処理(DSP)動作を示す。
【0011】
【
図4】本発明の態様による、エイリアス周波数オフセットが1/T
θを超えて変動しないように、サンプリングレート1/T
θが十分に高速であるだけでよい、位相推定のためのサンプリングレート要求を示すプロットである。
【0012】
【
図5(B)】本開示の態様による、ハンマーで打たれた電柱に吊り下げられた光ケーブルを用いた振動実験を示す模式図である。
【0013】
【数3】
が得られる振動検知試験で回復した位相を示すプロットである。
【数4】
を
【数5】
およびω
n=50Hzの2次PLLに通した後の出力を示すプロットである。
【0014】
【
図7】本開示の態様による、コヒーレント受信機によって追跡された光位相から振動誘起の位相変化を抽出するためのループフィルタF「z」を有するデジタル位相ロックループ(DPLL)を示す概略図である。
【0015】
【
図8】西東(W-E)方向および東西(E-W)方向の光位相を相関させることによって、光ケーブルに衝突する点源振動の位置を決定するための例示的な構成を示す概略図である。
図2と比較すると、本開示の態様によれば、各トランスポンダは変調データを送信し、位相測定値
【数6】
および
【数7】
は、各受信機によるデータ復調の一部として回復する。
【0016】
【
図9】本開示の態様による、2つの双方向デジタルコヒーレントトランスポンダによって追跡された光位相から点源振動の位置を決定するための例示的なDSP動作を示す概略図である。
【0017】
【
図10】本開示の態様による、双方向デジタルコヒーレントデータリンクを用いた振動源位置特定を実証する実験セットアップを示す概略図である。
【0018】
【
図11(A)】振動定位実験の結果を示すプロットであり、(a)各方向について測定したPLL後の位相、挿入図は、W-E位相がE-W位相よりも進んでいることを示し、(b)W-E位相のスペクトル、(c)W-E位相とE-W位相との間の相関、~480kmにおいて最大相関を有することを示す。
【
図11(B)】振動定位実験の結果を示すプロットであり、(a)各方向について測定したPLL後の位相、挿入図は、W-E位相がE-W位相よりも進んでいることを示し、(b)W-E位相のスペクトル、(c)W-E位相とE-W位相との間の相関、~480kmにおいて最大相関を有することを示す。
【0019】
【
図12】本開示の態様による、コヒーレント受信機から抽出された位相からの振動による位相の例示的な抽出を示す模式図である。
【0020】
【
図13(A)】本開示の態様による双方向リンクを示す概略図である。
【
図13(B)】本開示の態様による双方向トランスポンダの実験セットアップを示す概略図である。
【0021】
例示的な実施形態は、図面および詳細な説明によってより完全に説明される。しかしながら、本開示による実施形態は様々な形態で実施することができ、図面および詳細な説明に記載された特定のまたは例示的な実施形態に限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下は、単に本開示の原理を例示するものである。したがって、当業者は本明細書に明示的に記載または図示されていないが、本開示の原理を具現化し、その精神および範囲内に含まれる様々な構成を考案することができることが理解されよう。
【0023】
さらに、本明細書に記載されているすべての実施例および条件付き用語は、本開示の原理および技術を促進するために発明者によって寄与された概念を読者が理解するのを助けるための教育目的のためだけのものであることを意図しており、そのような具体的に列挙された実施例および条件に限定されないと解釈されるべきである。
【0024】
さらに、本開示の原理、態様、および実施形態を記載する本明細書のすべての記述、ならびにその具体例は、その構造的および機能的等価物の両方を包含することを意図している。さらに、そのような等価物は、現在知られている等価物と、将来開発される等価物、すなわち、構造に関係なく同じ機能を実行する開発された要素との両方を含むことが意図されている。
【0025】
したがって、たとえば、本明細書の任意のブロック図が、本開示の原理を実施する例示的な回路の概念図を表すことは、当業者には理解されるであろう。
【0026】
本明細書で特に明記しない限り、図面を構成する図は、縮尺通りに描かれていない。
【0027】
光ファイバケーブルに与えられた機械的振動は、光ケーブル内の個々のファイバに長手方向の歪みを誘発し、位相シフトθvib=(2π/λ)Δzとして検出することができる光路長Δzの変化に現れる可能性があることを、当業者であれば理解し、認識することを再度留意する。ここで、λは光信号の波長である。
【0028】
θvibを測定する1つの方法は、光ファイバにプローブパルスを発射し、分散型音響センシング(DAS)を使用してレイリー後方反射(後方散乱)を検出することである。この方法は、高い空間分解能を達成するが、その到達範囲は、一般にレイリー散乱係数の弱い性質によって制限され、その結果、光信号対雑音比(OSNR)が低くなる。
【0029】
最近、海底ケーブルの地震波を検出するために、超低線幅レーザを用いたフォワーディングアプローチが提案された。この方式では、無変調の連続波(CW)レーザが対象の光ファイバに発射される。ファイバの遠隔端では、受信信号は、局部発振器(LO)として別の超低線幅レーザを使用してコヒーレント検波される。干渉検波から抽出された光位相は、次の形式を有する。
【数8】
【0030】
ここで、Δfは送信機(Tx)とLOレーザとの間の周波数オフセット、ΦTx(t)およびΦL0(t)はそれぞれTxレーザおよびLOレーザの位相ノイズ、θvib(t)はファイバの累積縦歪みによって引き起こされる光位相シフト、θn(t)はすべての増幅器の増幅自然雑音(ASE)によって引き起こされる等価位相ノイズである。
【0031】
遠隔端では、CW信号を別のファイバで反射させて近端に戻すことが可能であり、同じトランスポンダが、発信信号とLOの両方に同じレーザを使用してコヒーレント検波を実行することができることに留意されたい。振動検出の目的は、θ(t)からθvib(t)を抽出することである。式(1)において、θvib(t)のスペクトルが他の全ての項よりも大きい周波数域範囲が存在する場合、振動検出が可能である。
【0032】
さらに、振動が点源として適切にモデル化されている場合、両端からCW信号を発射し、西東方向と東西方向で測定された光位相を相関させることにより、その位置を推測することが可能である。
【0033】
図1(A)および
図1(B)は、本開示の態様による、超低線幅レーザの干渉検波を使用した振動検出を示す概略図であって、
図1(A)は異なる局部発振器(LO)レーザを使用して遠隔端で検出された光位相を示し、
図1(B)はLOと同じレーザを使用して同じ端で光位相を検出できるようにするために遠隔端で反射された信号を示す。
【0034】
図2は、西東(W-E)方向および東西(E-W)方向における光位相を相関させることによって、本開示の態様による光ケーブルに衝突する点源振動の位置を決定することを示し、
【数9】
と
【数10】
との間の相対遅延は、振動源と各受信機との間の距離の差に起因する。
【0035】
専用チャネルを介してCWトーンを送信する必要がある前述のアプローチには欠点がある。第1に、専用チャネルがデータを伝送しなくなる。第2に、CWトーンは、(同じファイバ上に存在する場合)データ伝送チャネルに非線形効果を誘発しないように、また、ブリルアン閾値を超えないように、低電力で送信する必要がある。この後者の要因は、通常、より厳しい要件となる。電力制限により受信機のOSNRが低下し、その結果、θvib(t)のノイズ推定値が生じる可能性がある。
【0036】
図3(A)および
図3(B)は、
図3(A)において、高速光伝送のためのデジタルコヒーレント受信機の標準モデルを示し、
図3(B)は、本開示の態様による、強調表示されたDSPブロックが入力信号の瞬時位相を共同で追跡する送信ビットを回復するのに必要な典型的なデジタル信号処理(DSP)動作を示す。
【0037】
図を参照すると、コヒーレント受信機の光フロントエンドには、受信信号を局部発振器(LO)レーザ信号と組み合わせた二重偏波90°ハイブリッドが含まれていることが分かる。これにバランス型光検出器が続き、その出力は2つの受信信号の偏波の同相成分および直交成分に対応するベースバンド電気信号を含む。ベースバンド電気信号は、ローパスフィルタにかけられ、次いで、アナログデジタル変換器(ADC)によって1/Tのレートでサンプリングされる。サンプリングレートがベースバンド電気信号の最高周波数成分の2倍を超える場合、デジタル化された波形は、入力光信号のすべての情報を保持する。
【0038】
図に示すDSP動作では、デジタル化された波形は、最初に、変調されたデータのボーレートと同期したレート(通常はボーレートの2倍)にリサンプリングされる。そして、通常は一定である受信機の不完全性を補正する。光位相θ(t)を一緒に追跡する3つの適応成分が強調表示される。
【0039】
動作上、周波数オフセット補償(FOC)ユニットは、送信機レーザとLOレーザとの間の推定周波数オフセットΔfだけ信号を回転させる。
【数11】
をジョーンズ表現の全ての複素数値信号ベクトルとする。ここで、mはサンプル数である。FOCは、以下を実行する。
【数12】
ここで、ΔΩ=ΔfTはデジタル周波数オフセットである。したがって、FOCが追跡する位相は、-2πΔΩmとなる。
【0040】
波長分散(CD)の周波数領域等化の後、信号は、偏波回転と偏波モード分散を補償する「バタフライ構造」適応時間領域等化器(TDE)を通過する。
【数13】
【0041】
式(3)において、
【数14】
は、等化器のn番目の出力シンボルである。等化器入力
【数15】
(m=rn)、ここでrはオーバーサンプリングレート(通常は2に等しい)であり、各偏波i={1,2}について、
【数16】
はシンボルnに最も近いN個のサンプルのベクトルであり、Nは等化器の長さであり、
【0042】
【0043】
は、シンボルnを回復するために使用される適応等化器の値であり、各パーティション、および
【数18】
は長さNのベクトルである。
【0044】
最後に、等化器出力は、キャリア位相回復(CPR)によって次のように回転される。
【数19】
【0045】
CPRの出力は、送信されたビットを回復するために、軟判定前方誤り訂正(SD-FEC)デコーダおよび硬判定FEC(HD-FEC)デコーダを通過する。
【0046】
図3では、瞬時の光位相をまとめて追跡する3つのDSP構成要素が強調表示されており、それらの動作は式(2-4)に示されている。FOC、TDE、およびCPRの組合せによって追跡される位相
【数20】
は、式(1)における真の位相θ(t)のコヒーレント受信機の推定値であり、次式で与えられることが分かる。
【数21】
ここで、
【数22】
は、等化器のタップの平均値(または等化器の直流成分)である。
【0047】
式(5)を計算するためのオーバーヘッドコストは、加算、位相の乗算、および角度計算を含む中程度のものにすぎない。さらに、機械的振動およびレーザ位相ノイズは、データ変調信号のボーレートと比較して遅い処理である。したがって、式(5)は、1/Tθ<<1/Tの割合で、まれにしか計算されない。
【0048】
図4は、本発明の態様による、エイリアス周波数オフセットが1/T
θを超えて変動しないように、サンプリングレート1/T
θが十分に高速であるだけでよい、位相推定のためのサンプリングレート要求を示すプロットである。
【0049】
この図を参照して、式(1)において、レーザ周波数オフセットと位相ノイズの影響のみによる位相変化を考慮する。θ(t)のスペクトルはほぼローレンツ型であり、瞬時周波数シフト(instantaneous frequency shift)Δfを中心とする。最大周波数オフセットの2倍でθ(t)をサンプリングすれば、ナイキストの基準を満たし、
【数23】
からの真の位相のデジタル再構成が可能になる。実際には、図に示すように、アンダーサンプリングによって、θ(t)の周波数エイリアスの1つがナイキスト周波数-1/2T
θおよび1/2T
θ内に収まるため、この要件さえもさらに緩和することができる。レーザが安定している場合、すなわちθ(t)が1/t
θを超えて変動しない場合、θ(t)を再構成することができる。したがって、式(5)の位相は、レーザの周波数ドリフトによって支配される、θ(t)が変化し得る速度と同程度の頻度で利用可能にするだけでよい。
【0050】
図5は、本開示の態様による、ハンマーで打たれた電柱に吊り下げられた光ケーブルを用いた振動実験を示す模式図である。
【0051】
図6(A)および
図6(A)はプロットであり、
図6(A)は、式(5)に従って
【数24】
が得られる振動検知試験で回復した位相を示し、
図6(B)は、本開示の態様による、
【数25】
を
【数26】
およびω
n=50Hzの2次PLLに通した後の出力を示す。
【0052】
図7は、本開示の態様による、コヒーレント受信機によって追跡された光位相から振動誘起の位相変化を抽出するためのループフィルタF「z」を有するデジタル位相ロックループ(DPLL)を示す概略図である。
【0053】
図を参照すると、
図6(A)は、2つの狭い線幅のレーザの間の干渉積の光位相の例を示しており、信号レーザは、
図5に示されるようにハンマーで打たれた電柱に吊り下げられた光ケーブルを通過することに留意されたい。式(1)によれば、サンプリングされた光位相θ[n]は、キャリア周波数オフセット、レーザ位相ノイズ、および振動による光路長の変化による位相の合計である。
【0054】
図6(A)から、最初の2つの項が位相測定を支配していることが分かる。振動による位相成分θ
vib[n]を回復するために、
図7に例示的に示されるように、
【数27】
をデジタル位相ロックループ(DPLL)に通すことができ、ここで、F[z]はループフィルタである。
【0055】
2次DPLLの場合、
【数28】
であり、ここで、
【数29】
は減衰率であり、Ω
n=ω
nTは固有振動数である。
【0056】
図6(B)は、
図6(A)の
【数30】
を
【数31】
およびω
n=50Hzで臨界減衰型2次DPLLを通過させた場合の出力
【数32】
を示している。変化の遅い搬送波周波数オフセットは除去され、一方、高速変動する位相ノイズははるかに低い振幅になり、DPLL出力は、振動誘起の位相変化(vibration-induced phase change)
【数33】
の推定値となる。
【0057】
DPLL出力は、バンドパスフィルタ(BPF)を通過することができ、その通過帯域周波数は、振動の特性と振動が光ファイバ内でどのように位相変化を引き起こすかに依存する。前述のハンマリング実験では、200Hzと12kHzとの間のフィルタリングにより、振動シグネチャの高い信号対雑音比と、次のセクションで説明する双方向セットアップを用いた振動位置を正確に位置特定するために必要な広い帯域幅との間の良好な妥協点を見出した。埋設された光ケーブルでは、地面がローパスフィルタとして機能する傾向があり、これにより高い振動周波数が消されるため、振動シグネチャの高いSNRを維持するためにBPFの周波数範囲を狭める必要がある場合がある。
【0058】
図8は、西東(W-E)方向および東西(E-W)方向の光位相を相関させることによって、光ケーブルに衝突する点源振動の位置を決定するための例示的な構成を示す概略図である。
図2と比較すると、本開示の態様によれば、各トランスポンダは変調データを送信し、位相測定値
【数34】
および
【数35】
は、各受信機によるデータ復調の一部として回復する。
【0059】
振動誘起光位相を測定するための上述の技術により、2つのトランスポンダが無変調トーンではなく変調データを送信するという事実を除いて、
図2の構成に類似する
図8に示すような双方向リンクを構築することが可能である。当業者に理解及び認識されるように、各トランスポンダの受信機は、データ復調および検出の補助機能として振動誘起の位相変化を推定する。振動が点源として適切にモデル化されている場合、各方向においてトランスポンダによって測定された位相を相関させることによって、その位置を推定することができる。振動源と「西」トランスポンダとの間の距離をz
E-Wとし、振動源と「東」トランスポンダとの間の距離をz
W-Eとする。トランスポンダによって測定される位相は、
【数36】
の相対遅延を有し、ここで
【数37】
は、ファイバ内の位相速度である。Δτは、
【数38】
と
【数39】
を相関させることで推定することができる。振動源の位置の不確かさは、
【数40】
であり、ここでBW
vibは、
【数41】
と
【数42】
の帯域幅である。
図9(本開示の態様による、2つの双方向デジタルコヒーレントトランスポンダによって追跡された光位相から点源振動の位置を決定するための例示的なDSP動作を示す概略図である)のBPFが広いほど、振動の位置をより正確にノイズによる制約を受ける対象と決定することができる。
【0060】
図10は、本開示の態様による、双方向デジタルコヒーレントデータリンクを用いた振動源位置特定を実証する実験セットアップを示す概略図である。「点源」の振動は、先に
図5で示した電柱に吊り下げられた光ケーブルと同じである。東西方向では、全ラマン増幅を用いた6×80kmスパンの標準シングルモードファイバ(SSMF)を吊り下げられたケーブルの前に配置し、西東方向では、6×80kmスパンのSSMFを吊り下げられたケーブルの後に配置する。トランスポンダは、DP-16QAMを32Gbaud(生データレート128Gb/s)で送信し、E-W信号とW-E信号を専用の受信機で検出し、式(2-5)で既に説明した動作に従って光位相を追跡することもできる。
【0061】
図11(A)および
図11(B)は、振動定位実験の結果を示すプロットであり、(a)各方向について測定したPLL後の位相、挿入図は、W-E位相がE-W位相よりも進んでいることを示し、(b)W-E位相のスペクトル、(c)W-E位相とE-W位相との間の相関、~480kmにおいて最大相関を有することを示す。
【0062】
図11(A)は、E-WトランスポンダとW-Eトランスポンダで測定された位相を示し、2つの測定値間の相対的な遅延がはっきりと分かる。なお、
【数43】
と
【数44】
のフーリエ変換は、
図11(B)の10年当たり約-20dBの傾きで示されるように、~1/fの周波数で減衰することに留意されたい。位置の不確かさ
【数45】
を有する狭いsincのような相関関数を実現するには、まず位相
【数46】
と位相
【数47】
を伝達関数
【数48】
のフィルタで振幅等化する必要がある。振動の位置は、正弦関数を曲線フィッティングしてピーク位置
【数49】
を決定することで推定することができる。
図11(B)の追加のプロットは、
【数50】
が正しく推定された、振幅等化後の2つの位相の相関を示す。振動位置特定のためのDSP動作を
図9に要約する。
【0063】
コヒーレント受信機のDSP素子から光位相を抽出することに基づく振動検出と位置特定を、設置された380kmのフィールドファイバを使った200Gb/s DP―16QAM WDMチャネルの双方向伝送で実証した。
【0064】
近年、環境モニタリングのために光ファイバインフラを使用する傾向がある。分散型音響センシング(DAS)は、高い振動感度および位置特定精度を提供する分散型光ファイバセンシング(DFOS)技術の1つである。しかしながら、DASは、レイリー後方散乱に依存しており、インライン増幅器の一方向動作のために、既存の通信インフラストラクチャと互換性がない。TinsはDASの動作範囲を制限するため、広域展開への拡張が困難になる。最近、デジタルコヒーレントトランスポンダから抽出された偏波状態(SOP)を用いた順方向伝送に基づく振動検出が実証された。しかし、SOPを用いて振動の位置を特定することは困難である。
【0065】
超低位相ノイズのレーザ干渉計を用いた別の順方向伝送技術が実証された。光位相の使用は、SOPよりも高感度で帯域幅が広く、双方向リンクの両端にある干渉計によって測定された位相を相関させることによって位置特定が可能である[4]が、位置特定機能はこれまでのところラボ実験でしか実証されておらず、加えて、レーザ干渉計を実装するには、専用のセンシング装置を使用して連続波(CW)トーンを送受信する必要があり、センシングチャネルはデータ送信に利用できない。
【0066】
本明細書では、コヒーレント通信トランスポンダによって回復された光位相に基づいて、運用中のケーブル振動監視方式を実装した。ここで、位相は、受信機の適応デジタル信号処理(DSP)要素によってすでに追跡されている。この方法により、通信トランスポンダは補助機能として振動監視を行うことが可能となり、DSPオーバーヘッドが小さく、センシングトランスポンダに低位相ノイズレーザを使用するだけで済む。
【0067】
この方式を380kmのフィールドファイバリンク上で実証し、コヒーレントトランスポンダから抽出した光位相がcw信号を用いた場合と同様の性能を有することを実証し、様々なイベントの検出と位置特定を実証した。
【0068】
コヒーレント受信機では、光位相は周波数オフセット補償器(FOC)、適応時間領域等化器、および搬送波位相回復(CPR)によって追跡される。
【数51】
によって、追跡された位相を再構成することができる。
【0069】
ここで、ΩΔはFOCのデジタル周波数であり、
【数52】
は受信偏波jと出力偏波iとの間のTDE係数の平均値(DC成分)であり、
【数53】
はCPRの位相である。
【数54】
には、振動誘起の位相変動だけではなく、レーザ位相ノイズによる影響もある。
【0070】
図12に従って振動成分を抽出することができる。ここで、
【数55】
は、デジタル位相ロックループ(DPLL)を通過して、ゆっくり変化するレーザ周波数ドリフトを除去し、続いて、検出したい振動シグネチャに最適なバンドパスフィルタ(BPF)と振幅等化器(AEQ)を通過する。
【0071】
ニュージャージー州のロングビーチ島(LBI)から、北部のシーサイドハイト(SH)、南部のサマーズポイント(SP)、および11kmの支線(spur)へのファイバ対接続を用いて、現用ケーブル上で実地試験を行った。振動の位置特定には、位相相関と時間同期のための双方向リンクが必要であるため、
図13(A)に示すように、両方のトランスポンダをLBIに併設し、双方向信号が時計回り(CW)および反時計回り(CCW)方向に伝搬するファイバリンクを構成した。同一ファイバ双方向伝送は、レイリー後方散乱及びコネクタ/スプライスによる反射の影響を受け易いため、CW方向は偶数チャネル(192.20 195.30THz@100GHz間隔)、CCW方向は奇数チャネル(192.15 195.25THz@100GHz間隔)でのみ伝送する。ループの距離は378.8kmであり、そのうち約25%が電柱に吊り下げられた架空ケーブルであり、75%が埋設ケーブルである。
【0072】
このリンクには、損失が14~22dBの範囲の標準シングルモードファイバ(SSMF)の9スパンが含まれており、各スパンの後には、2つのエルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)とサーキュレータからなる双方向DPLL BPF AEQリピータが挿入されている。
【0073】
累積二重反射を軽減するために、LBIとSPの増幅器中間段に光インタリーバを挿入した。トランスポンダ対のセットアップを
図13(B)に示す。193.4(CW)と193.3835THz(CCW)の2つの低位相ノイズNKT-X15レーザをシードレーザとして用いた。CCWレーザは、データ変調の前に33.5GHz(193.35THz)だけダウンシフトされるため、50Gグリッドに合わせられる。4チャネル64GSa/sデジタル/アナログ変換器(DAC)は、I/Q変調器を介して32Gbaudの16QAM信号をレーザに変調した。遅延回路と偏波結合回路を用いた偏波多重化の後、各DP-16QAM信号は、波長選択スイッチ(WSS)でASEソースを切り分けて平坦化することによってエミュレートされた、他の31個の100GHz間隔のチャネルと多重化される。CW信号とCCW信号は、サーキュレータを介してリンクに送信される。各スパンでの発射パワーは、GNモデルを用いて大まかに最適化した。
【0074】
受信機では、CW信号が二重偏波光ハイブリッドにおいて局部発振器(LO)として機能するCCWレーザと混合され、続いて、バランス型光検波が行われ、一方、CCW信号については、LOがCWレーザを33.5GHzだけダウンシフトすることによって得られる。シードレーザ間の16.5GHzの中間周波数(IF)を中心とする32GbaudのDP-16QAMが、33GHz帯域幅の80GSa/sのKeysightディジタルサンプリングオシロスコープ(DSO)の片側に適合するため、ヘテロダイン検波を用いて電界を回復した。これにより、CW方向とCCW方向の両方の信号を同じ4チャネルDSOによって回復することができ、時刻同期を保証することができた。光バンドパスフィルタ(OBPF)を用いて画像帯域のノイズを除去した。不完全な画像バンド除去と高周波数での有効ビット数(ENOB)の減少により、ヘテロダイン検波の性能は、ホモダイン検波よりも-0.5dB悪い。
【0075】
DSOは、200kHzのフレームレートで「シーケンシャルキャプチャモード」で動作させた。各フレームにおいて、10ns(320シンボル)を取得した。適応DSPは、
【数56】
の回復を可能にするために、10ns以内に十分に収束する。
【0076】
DSOは、最大131,072フレームを捕捉したため、200kHzで
【数57】
を0.65秒間測定でき、これはNKTレーザの周波数ドリフトや関心のある振動イベントを追跡するのに十な速度である。また、振動検出/位置特定のためのc.w.信号を用いたデータ変調信号の比較も可能である。c.w.の場合、DACとIQMは8GHzの周波数シフタとして再構成され、コヒーレント受信機DSPを実行する代わりに、受信信号は残りの8.5GHzだけデジタル的にシフトされ、そのフレーム内のサンプルの平均の位相は
【数58】
(FFTのDC成分の位相を求めることと同等)である。
【0077】
その結果は、
【数59】
を回復するためにデータ変調されたc.w.信号を使用することに違いがないことを示した。BPFとAEQを最適化すると、CW位相とCCW位相の間の相関は97%であった。より良好な位置特定と複数の同時振動イベントの検出を可能にするために、BPFの帯域幅を増加させることによって相関を犠牲にした。さらに、このデータは、CCW位相とCW位相との間の相関関係を示しており、CCW方向とCW方向のLBIとAとの間の伝搬遅延差に対応する、-1.67msのピークが観察されることにさらに留意されたい。sinc状マムローブ(sinclike mam lobe)の半値全幅(FWHM)は1.07ms(221km)、またはおよそ
【数60】
であり、ここで、BはBPFの帯域幅である。20回の測定で、遅延差の標準偏差は34ps(-7km)であった。振動位置の不確かさの尺度としてのs.d.は、位相SNRが高いため、相関関数のFWHMよりも小さい。
【0078】
同様に、(
図3(A))中のBで電柱を叩くことでケーブルを振動させたところ、相関は+0.96msにピークを有する。約0.5秒ごとに両方の電柱を同時に打撃し、その打撃が偶然に重なった場合、その相関が決定される。今回の結果は、複数の振動イベントを検出することが可能であることを示している。
【0079】
当業者であれば理解できるように、振動イベントを検出/位置特定する能力は、位相SNRおよび帯域幅に依存する。検出可能にするためには、レーザ位相ノイズおよび周囲振動のために、イベントが周囲レベルを超える周波数が存在する必要がある。架空ケーブルが吊り下げられている電柱をハンマーで叩くと、力加減やケーブルの長さにもよるが、周囲周波数を超える最大1~3kHzの振動が生じる。また、支線セクションと南セクションを接続するLBIの建物外のケーブルループが打撃を受ける侵入シナリオと、北側ケーブルと南側ケーブルを接続するEDFAの出力のパッチコードが打撃される改ざんシナリオもテストした。剛性ケーブルがパッチコードよりも高い周波数を消音するので、侵入は改ざんよりも帯域幅が低くなる。
【0080】
この実地試験では、CCW信号とCW信号は同じファイバ上を伝搬した。これは、試験に使用できるファイバ対が1つしかないためである。現実世界のシナリオでは、双方向信号は同じケーブル内の異なるファイバ上を移動するため、それらの位相は同じファイバ伝搬よりも相関が低くなる。実地試験前に社内テストを実施した。ハンマーで叩かれた電柱に吊り下げられたケーブルを介した「バックツーバック」伝送では、異なるファイバ上の伝搬で測定された相関は95%であり、同一ファイバの伝搬である99%よりもわずかに低い。
【0081】
最後に、セットアップがデータ伝送と互換性があることを確認するために、64チャネル(各方向に32)全ての標準ビット誤り率(BER)掃引を実行した。送信機は、
図13(B)の2つのIQMによって変調され、100GHzの間隔でa-b-a-b-a-b方式でインターリーブされ、その後、ASEロードチャネルと多重化される、3つの外部共振器レーザ(ECL)からなる2つのグループで再構成されている。CW方向とCCW方向は別々に測定した。全てのチャネルが、SD-FEC制限を下回るBERを達成した。
【0082】
そこで今回、双方向WDM伝送システムにおけるコヒーレント受信機を用いたペイロード搬送通信信号からの光位相の抽出に基づく振動検出および位置特定を初めて開示し、実証した。380kmの配備されたフィールドファイバにわたって電柱の打撃、侵入、ファイバの改ざんのような現実世界の振動イベントを検出した。位置特定の精度は、周囲レベルを超える振動イベントの帯域幅に依存するが、本開示のシステムおよび方法では、コヒーレント電気通信トランスポンダは、DSPオーバーヘッドが小さく、センシングトランスポンダに低位相ノイズレーザを使用して、補助機能として振動監視を実行することができる。
【0083】
この時点で、いくつかの具体例を使用して本開示を提示したが、当業者は本教示がそのように限定されないことを認識するのであろう。したがって、本開示は、本明細書に添付される特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【国際調査報告】