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特表2023-552156血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20231207BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20231207BHJP
   A61B 8/12 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
A61B18/14
A61M25/10 550
A61B8/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532484
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 US2021061118
(87)【国際公開番号】W WO2022115752
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】63/119,239
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513114032
【氏名又は名称】ティーブイエー メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】アケレレ-アレ,オラディポ・ピーター
(72)【発明者】
【氏名】モル,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】パーマー,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】パーマー,オリヴィア・アール
(72)【発明者】
【氏名】ペデ,スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】シンプソン,ブレアナ
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
4C601
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK18
4C160KL01
4C267AA03
4C267AA44
4C267AA53
4C601BB03
4C601BB24
4C601DD03
4C601DD14
4C601DE01
4C601EE30
4C601FE04
4C601FF11
4C601FF16
4C601GA03
4C601GB03
4C601GB05
4C601GB20
(57)【要約】
血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルが開示される。一態様では、血管の血管内治療のためのカテーテルが開示される。カテーテルは、ハウジングを備える。カテーテルは、治療部分をさらに備える。カテーテルは、瘻孔形成要素をさらに備える。カテーテルは、血管内超音波撮像デバイスをさらに備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管の血管内治療のためのカテーテルであって、
ハウジングと、
治療部分と、
瘻孔形成要素と、
血管内超音波撮像デバイスとを備えるカテーテル。
【請求項2】
前記血管内超音波撮像デバイスが、固体トランスデューサアレイをさらに備える、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記固体トランスデューサアレイが、前記瘻孔形成要素の遠位に配置される、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記固体トランスデューサアレイが、前記瘻孔形成要素の近位に配置される、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記固体トランスデューサアレイが、前記カテーテルの前記ハウジングに結合される、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記固体トランスデューサアレイが、前記カテーテルの前記ハウジングの周りに円周方向に配置される、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記血管内超音波撮像デバイスが、前記固体トランスデューサアレイに電気的に結合された1つまたは複数のフレキシブル回路要素をさらに備える、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素が、1つまたは複数のマルチプレックス用途向け集積回路をさらに備える、請求項7に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素が、前記カテーテルの前記ハウジング内に配置される、請求項7に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素から前記カテーテルの前記ハウジングを通って近位に延びる血管内超音波撮像デバイスワイヤをさらに備える、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項11】
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素が、前記瘻孔形成要素の遠位かつ前記固体トランスデューサアレイの近位に配置される、請求項7に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素が、前記固体トランスデューサアレイの近位に配置され、
前記固体トランスデューサアレイが、前記瘻孔形成要素の近位に配置される、
請求項7に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記瘻孔形成要素が、組織を焼灼するように構成された電極である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項14】
電極ハウジングをさらに備え、
前記電極ハウジングが、前記カテーテルの前記治療部分に沿って配置され、
前記電極ハウジングが、前記カテーテルの前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置される、請求項13に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記電極が低プロファイル構成にあるとき、前記電極が前記電極ハウジング内に収容される、請求項14に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記電極が、前記電極が延長構成にあるとき、前記電極ハウジングおよび前記カテーテルの前記ハウジングから径方向に延びるように構成される、請求項14に記載のカテーテル。
【請求項17】
前記電極が、前記電極が前記電極ハウジング内に収容される低プロファイル構成から、前記電極が前記電極ハウジングおよび前記カテーテルの前記ハウジングから径方向に延びる延長構成へ、ばねで付勢される、請求項14に記載のカテーテル。
【請求項18】
前記血管内超音波撮像デバイスが、
固体トランスデューサアレイと、
前記固体トランスデューサアレイに電気的に結合された1つまたは複数のフレキシブル回路要素と、
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素から前記カテーテルの前記ハウジングを通って近位に延びる血管内超音波撮像デバイスワイヤとをさらに備える、請求項14に記載のカテーテル。
【請求項19】
前記電極ハウジングが、前記電極ハウジングを通って延びるチャネルをさらに備え、
前記固体トランスデューサアレイが、前記電極ハウジングの遠位に配置され、
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素が、前記電極ハウジングの遠位に配置され、
前記血管内超音波撮像デバイスワイヤが、前記電極ハウジングを通って延びる前記チャネルを通って延びる、
請求項18に記載のカテーテル。
【請求項20】
前記カテーテルの前記ハウジングを通って延びる第1の内腔と、
前記カテーテルの前記ハウジングを通って延びる第2の内腔とをさらに備え、
前記電極が、前記電極に電気的に結合された電極ワイヤをさらに備え、前記電極ワイヤが、前記電極から前記カテーテルの前記ハウジングを通って前記第1の内腔内を近位に延び、
前記血管内超音波撮像デバイスワイヤが、前記第2の内腔を通って延びる、
請求項18に記載のカテーテル。
【請求項21】
前記第1の内腔が、絶縁スリーブをさらに備える、請求項20に記載のカテーテル。
【請求項22】
前記ハウジングに結合された付勢機構をさらに備え、前記付勢機構が、前記血管の壁に接触し、前記治療部分を付勢して前記血管の前記壁に接触させるように構成される、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項23】
前記付勢機構が、前記血管の前記壁の第1の径方向部分に接触し、前記治療部分を前記第1の径方向部分とは反対に位置する前記血管の前記壁の第2の径方向部分に向けて付勢するように構成される、請求項22に記載のカテーテル。
【請求項24】
前記付勢機構がバルーンである、請求項22に記載のカテーテル。
【請求項25】
前記付勢機構が拡張可能ケージである、請求項22に記載のカテーテル。
【請求項26】
前記付勢機構が、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを備え、前記1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分が、前記カテーテルの前記ハウジングの外壁から離間して配置される、請求項22に記載のカテーテル。
【請求項27】
前記ハウジングが、前記カテーテルの遠位端にラピッドエクスチェンジ用先端部をさらに備える、請求項21に記載のカテーテル。
【請求項28】
前記ハウジングが、1つまたは複数のポリマーから構成される、請求項21に記載のカテーテル。
【請求項29】
前記ハウジングが、シリコーンゴム、ナイロン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ラテックス、または熱可塑性エラストマから構成される、請求項28に記載のカテーテル。
【請求項30】
前記ハウジングが、編組ポリマーからさらに構成される、請求項28に記載のカテーテル。
【請求項31】
血管内に瘻孔を形成するための方法であって、
カテーテルを前記血管内で前記血管の治療位置まで前進させるステップと、
前記カテーテルの血管内超音波撮像デバイスから収集したデータから前記血管の画像を生成するステップと、
前記カテーテルの治療部分を前記血管の前記治療位置と位置合わせするステップと、
前記カテーテルのハウジングに結合された付勢機構によって前記カテーテルを展開するステップであって、前記付勢機構が、前記血管の第1の径方向部分に接触し、前記カテーテルの前記治療部分を前記第1の径方向部分とは反対に位置する前記血管の前記治療位置の方へ付勢するように構成される、ステップと、
前記治療部分から電極を展開するステップと、
前記治療位置で前記血管を焼灼するステップとを含む方法。
【請求項32】
前記血管内超音波撮像デバイスが、
固体トランスデューサアレイと、
前記固体トランスデューサアレイに電気的に結合され、前記カテーテルのハウジング内に配置された1つまたは複数のフレキシブル回路要素と、
前記1つまたは複数のフレキシブル回路要素から前記カテーテルの前記ハウジングを通って近位に延びる血管内超音波撮像デバイスワイヤとをさらに備える、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記固体トランスデューサアレイが、前記カテーテルの前記ハウジングの周りに円周方向に配置される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記付勢機構がバルーンである、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記付勢機構が拡張可能ケージである、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記付勢機構が、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを備え、前記1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分が、前記カテーテルの前記ハウジングの外壁から離間して配置される、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
2つの血管間に瘻孔を形成するためのシステムであって、
第1のカテーテル本体、電極、および付勢ステントを備える第1のカテーテルを備え、
前記電極が、前記第1のカテーテルの治療部分から突出し、前記第1のカテーテルの活動側を画定するように構成され、
前記付勢ステントが、前記第1のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、前記第1のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、
前記付勢ステントが、前記第1のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって前記付勢ステントが、第1の血管壁に対して前記治療部分を付勢するように構成され、
前記システムがさらに、
第2のカテーテルを備えるシステム。
【請求項38】
前記付勢ステントが、
第1のテーパ区間と、
第2のテーパ区間と、
前記第1のテーパ区間と前記第2のテーパ区間との間に長手方向に配置された第3の区間とを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記第1のテーパ区間が、前記第1のテーパ区間の近位点で前記第1のカテーテル本体に結合され、前記第1のテーパ区間が、前記第1のテーパ区間の遠位点で前記付勢ステントの前記第3の区間に接続し、
前記第2のテーパ区間が、前記第2のテーパ区間の遠位点で前記第1のカテーテル本体に結合され、前記第2のテーパ区間が、前記第2のテーパ区間の近位点で前記付勢ステントの前記第3の区間に接続する、
請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記付勢ステントが延長構成にあるとき、
前記第1のテーパ区間の前記遠位点が、前記第1のカテーテル本体から前記第1のテーパ区間の前記近位点より大きい距離をあけて位置し、
前記第2のテーパ区間の前記近位点が、前記第1のカテーテル本体から前記第2のテーパ区間の前記遠位点より大きい距離をあけて位置する、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記付勢ステントが延長構成にあるとき、
前記第1のテーパ区間が、前記第1のカテーテル本体から前記付勢ステントの前記第3の区間へ傾斜し、
前記第2のテーパ区間が、前記第1のカテーテル本体から前記付勢ステントの前記第3の区間へ傾斜する、請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
前記付勢ステントが、楕円形の断面を含む、請求項38に記載のシステム。
【請求項43】
前記付勢ステントが、半楕円形の断面を含む、請求項38に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1のカテーテルが、遠位に前進させられて前記付勢ステントを前記第1のカテーテル本体に対して圧迫するように構成されたシースをさらに備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項45】
前記付勢ステントが、ニチノール、ステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、またはポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項37に記載のシステム。
【請求項46】
前記付勢ステントが、複数の相互接続された支柱を備え、
前記複数の相互接続された支柱が、実質的に矩形の断面を有する実質的に平坦なリボンを備える、
請求項37に記載のシステム。
【請求項47】
前記付勢ステントが、複数の相互接続された支柱を備え、
前記複数の相互接続された支柱が、円形の断面を含む、
請求項37に記載のシステム。
【請求項48】
前記治療部分が、前記近位点と前記遠位点との間に長手方向に配置される、請求項37に記載のシステム。
【請求項49】
前記遠位点が、前記治療部分の前記非活動側に配置される、請求項37に記載のシステム。
【請求項50】
前記遠位点が、前記第1のカテーテル本体の遠位先端部の近位に配置される、請求項37に記載のシステム。
【請求項51】
前記付勢ステントが、接着剤またはポリマーによって前記第1のカテーテル本体に前記遠位点および前記近位点で固定的に結合される、請求項37に記載のシステム。
【請求項52】
前記近位点または前記遠位点のうちの少なくとも一方が、前記第1のカテーテル本体内にトラックを少なくとも部分的に画定し、前記付勢ステントの少なくとも一部分が、前記第1のカテーテル本体の前記トラック内で延長位置と低プロファイル位置との間を摺動するように構成される、請求項37に記載のシステム。
【請求項53】
前記第1のカテーテルが、前記第1のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイを備える、請求項37に記載のシステム。
【請求項54】
前記近位点が、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部の近位に配置され、前記遠位点が、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの前記少なくとも1つのアレイの第2の端部の遠位に配置され、これにより前記付勢ステントが、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの前記少なくとも1つのアレイを長手方向に跨ぐ、
請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記近位点または前記遠位点のうちの少なくとも一方が、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部と、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの前記少なくとも1つのアレイの第2の端部との間に長手方向に配置される、請求項53に記載のシステム。
【請求項56】
前記第1のカテーテルが、第1の血管内に配置されるように構成され、前記第2のカテーテルが、前記第1の血管に隣接する第2の血管内に配置されるように構成される、請求項37に記載のシステム。
【請求項57】
前記第2のカテーテルが、前記第2のカテーテルの活動側を画定する凹状領域をさらに備え、前記凹状領域が、前記第1のカテーテルの前記電極を受け入れるように構成される、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記第2のカテーテルが、
第2のカテーテル本体と、
第2の付勢ステントとをさらに備え、
前記第2の付勢ステントが、前記第2のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、前記第2のカテーテル本体から離れるように近位点と遠位点との間で径方向に延びるように構成され、
前記第2の付勢ステントが、前記第2のカテーテル本体の非活動側から延び、これにより前記第2の付勢ステントが、第2の血管壁に対して前記凹状領域を付勢するように構成される、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記凹状領域が、前記近位点と前記遠位点との間に長手方向に配置される、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記第2のカテーテルが、前記第2のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイをさらに備える、請求項58に記載のシステム。
【請求項61】
カテーテル本体、電極、および付勢ステントを備えるカテーテルであって、
前記電極が、前記カテーテルの治療部分から突出し、前記カテーテルの活動側を画定するように構成され、
前記付勢ステントが、前記カテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、前記カテーテル本体から離れるように近位点と遠位点との間で径方向に延びるように構成され、
前記付勢ステントが、前記カテーテル本体の非活動側から延び、これにより前記付勢ステントが、第1の血管壁に対して前記治療部分を付勢するように構成される、カテーテル。
【請求項62】
前記付勢ステントが、
第1のテーパ区間と、
第2のテーパ区間と、
前記第1のテーパ区間と前記第2のテーパ区間との間に長手方向に配置された第3の区間とを備える、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項63】
前記第1のテーパ区間が、前記第1のテーパ区間の近位点で前記カテーテル本体に結合され、前記第1のテーパ区間が、前記第1のテーパ区間の遠位点で前記付勢ステントの前記第3の区間に接続し、
前記第2のテーパ区間が、前記第2のテーパ区間の遠位点で前記カテーテル本体に結合され、前記第2のテーパ区間が、前記第2のテーパ区間の近位点で前記付勢ステントの前記第3の区間に接続する、
請求項62に記載のカテーテル。
【請求項64】
前記付勢ステントが延長構成にあるとき、
前記第1のテーパ区間の前記遠位点が、前記カテーテル本体から前記第1のテーパ区間の前記近位点より大きい距離をあけて位置し、
前記第2のテーパ区間の前記近位点が、前記カテーテル本体から前記第2のテーパ区間の前記遠位点より大きい距離をあけて位置する、請求項63に記載のカテーテル。
【請求項65】
前記付勢ステントが延長構成にあるとき、
前記第1のテーパ区間が、前記カテーテル本体から前記付勢ステントの前記第3の区間へ傾斜し、
前記第2のテーパ区間が、前記カテーテル本体から前記付勢ステントの前記第3の区間へ傾斜する、請求項62に記載のカテーテル。
【請求項66】
前記付勢ステントが、楕円形の断面を含む、請求項62に記載のカテーテル。
【請求項67】
前記付勢ステントが、半楕円形の断面を含む、請求項62に記載のカテーテル。
【請求項68】
遠位に前進させられて前記付勢ステントを前記カテーテル本体に対して圧迫するように構成されたシースをさらに備える、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項69】
前記付勢ステントが、ニチノール、ステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、またはポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項70】
前記付勢ステントが、複数の相互接続された支柱を備え、
前記複数の相互接続された支柱が、実質的に矩形の断面を有する実質的に平坦なリボンを備える、
請求項61に記載のカテーテル。
【請求項71】
前記付勢ステントが、複数の相互接続された支柱を備え、
前記複数の相互接続された支柱が、円形の断面を含む、
請求項61に記載のカテーテル。
【請求項72】
前記治療部分が、前記近位点と前記遠位点との間に長手方向に配置される、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項73】
前記遠位点が、前記治療部分の前記非活動側に配置される、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項74】
前記遠位点が、前記カテーテル本体の遠位先端部の近位に配置される、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項75】
前記付勢ステントが、接着剤またはポリマーによって前記カテーテル本体に前記遠位点および前記近位点で堅く結合される、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項76】
前記近位点または前記遠位点のうちの少なくとも一方が、前記カテーテル本体内にトラックを少なくとも部分的に画定し、前記付勢ステントの少なくとも一部分が、前記カテーテル本体の前記トラック内で延長位置と低プロファイル位置との間を摺動するように構成される、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項77】
前記カテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイをさらに備える、請求項61に記載のカテーテル。
【請求項78】
前記近位点が、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部の近位に配置され、前記遠位点が、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの前記少なくとも1つのアレイの第2の端部の遠位に配置され、これにより前記付勢ステントが、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの前記少なくとも1つのアレイを長手方向に跨ぐ、
請求項77に記載のカテーテル。
【請求項79】
前記近位点または前記遠位点のうちの少なくとも一方が、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部と、前記1つまたは複数の磁石アレイのうちの前記少なくとも1つのアレイの第2の端部との間に長手方向に配置される、請求項77に記載のカテーテル。
【請求項80】
第1の血管と第2の血管との間に瘻孔を形成する方法であって、
第1のカテーテルを前記第1の血管内へ前進させるステップであって、前記第1のカテーテルが、
第1のカテーテル本体、電極、および第1の付勢ステントを備え、
前記電極が、前記第1のカテーテルの治療部分から突出し、前記第1のカテーテルの活動側を画定するように構成され、
前記第1の付勢ステントが、前記第1のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、前記第1のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、
前記第1の付勢ステントが、前記第1のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって前記第1の付勢ステントが、第1の血管壁に対して前記治療部分を付勢するように構成される、ステップと、
前記電極によって組織を焼灼して前記瘻孔を形成するステップとを含む方法。
【請求項81】
前記治療部分が、前記近位点と前記遠位点との間に長手方向に配置される、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
第2のカテーテルを前記第2の血管内へ前進させるステップと、
前記第1のカテーテルの前記電極を前記第2のカテーテルと位置合わせするステップと
をさらに含む、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記第2のカテーテルが凹部を備え、前記第1のカテーテルの前記電極を前記第2のカテーテルと位置合わせするステップが、前記電極を前記凹部と位置合わせすることを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記第1のカテーテルが、前記第1のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイをさらに備え、
前記第2のカテーテルが、第2のカテーテル本体と、前記第2のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイとをさらに備え、
前記第1のカテーテルの前記電極が、前記第1のカテーテルの前記1つまたは複数の磁石アレイおよび前記第2のカテーテルの前記1つまたは複数の磁石アレイを介して前記第2のカテーテルと位置合わせされる、
請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記第2のカテーテルが、
第2の付勢ステントをさらに備え、
前記第2の付勢ステントが、前記第2のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、前記第2のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、
前記第2の付勢ステントが、前記第2のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって前記第2の付勢ステントが、第2の血管壁に対して前記凹部を付勢するように構成される、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記凹部が、前記近位点と前記遠位点との間に長手方向に配置される、請求項85に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、全体として参照により本明細書に組み込まれている2020年11月30日に出願された「Systems, Methods, and Catheters for Endovascular Treatment of a Blood Vessel」という名称の同時係属の米国仮特許出願第63/119,239号の利益を主張する。
【0002】
[0002]本明細書は、一般に、血管の治療のためのシステム、方法、およびカテーテルに関し、より詳細には、血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003]血管内治療は、治療を送達するために血管内に配置されるカテーテルと呼ばれる長く細い管を使用して、血管内から様々な血管障害を治療する。血管内治療としては、それだけに限定されるものではないが、血管内動静脈瘻(endoAVF)形成、動静脈(AV)治療、および末梢動脈疾患(PAD)治療を挙げることができる。血管内治療の最も困難な態様のうちの1つは、カテーテルの治療部分と血管の正しい治療位置とを適切に位置合わせすることである。加えて、血管内瘻孔形成などの治療では、隣接する血管内に2つのカテーテルを位置決めしてその間に瘻孔を形成することが必要になることがある。しかし、2つの別個のカテーテルを位置合わせして配置することも、医師にとって困難かつ厄介な可能性がある。
【0004】
[0004]加えて、血管内のカテーテルの位置合わせを視覚化するための撮像システムもまた、克服すべき多数の障害をもたらす可能性がある。特に蛍光透視機器は非常に高価であり、したがって手術室以外または地方ではそのような機器が利用できない可能性がある。さらに、蛍光透視機器を繰り返し使用すると、患者だけでなく医師も放射線を被曝する可能性がある。そのように被曝を繰り返すと、いずれ医師の健康に影響するおそれがある。加えて、蛍光透視法で使用される造影剤は、特定の症状(たとえば、慢性腎臓疾患)を有する患者にとって好適でない可能性がある。
【0005】
[0005]したがって、血管内のカテーテルの位置合わせ技法を改善する血管の血管内治療のための代替システム、方法、およびカテーテル、ならびに/または治療を血管へより簡単に送達することを可能にする血管の血管内治療のためのカテーテルが必要とされている。
【課題を解決する手段】
【0006】
[0006]本実施形態は、上記の問題に対処する。特に、本開示は、1つまたは複数のカテーテルを使用して治療(たとえば、瘻孔形成)を血管へ送達するための改善された視覚化および位置合わせ技法に対するシステム、方法、およびカテーテルを対象とする。加えて、いくつかの実施形態は、現在の2カテーテルシステムの複雑さを低減させることができる単一カテーテルシステムを対象とする。
【0007】
[0007]第1の態様では、血管の血管内治療のためのシステムが、制御ユニットと、超音波デバイスと、アクチュエータと、治療部分を有するカテーテルとを含む。超音波デバイスは、制御ユニットに通信可能に結合される。超音波デバイスは、被術者接触面を有する超音波プローブを含む。アクチュエータは、超音波プローブに結合されており、超音波プローブの被術者接触面を被術者の治療区域に対して動かすように動作可能である。制御ユニットは、カテーテルが血管を前進するにつれてカテーテルの治療部分の位置を判定し、カテーテルが血管を前進するにつれてアクチュエータによって超音波プローブの被術者接触面を被術者の治療区域に対して動かしてカテーテルの位置に追従するように構成される。
【0008】
[0008]第2の態様では、本開示は、第1の態様によるシステムを含み、システムは、制御ユニットに通信可能に結合された1つまたは複数のユーザ入力デバイスをさらに含み、制御ユニットは、1つまたは複数のユーザ入力デバイスからのユーザ入力を受け取り、自動追従モードから手動動作モードに切り換わって、1つまたは複数のユーザ入力デバイスからの入力に基づいた超音波プローブの動きの手動制御を可能にするようにさらに構成される。
【0009】
[0009]第3の態様では、本開示は、いずれかの前述の態様によるシステムを含み、システムは、制御ユニットに通信可能に結合されたディスプレイをさらに含み、制御ユニットは、カテーテルが血管を前進するにつれて1つまたは複数の超音波画像をディスプレイによって実時間で表示するようにさらに構成される。
【0010】
[0010]第4の態様では、本開示は、第3の態様によるシステムを含み、制御ユニットは、血管内のカテーテルの治療部分の向きを判定し、カテーテルの治療部分の向きの指示をディスプレイによって出力するようにさらに構成される。
【0011】
[0011]第5の態様では、本開示は、いずれかの前述の態様によるシステムを含み、超音波デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成される。
【0012】
[0012]第6の態様では、本開示は、いずれかの前述の態様によるシステムを含み、超音波デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つまたは複数の脈管を認識し、1つまたは複数の脈管の3Dモデルをディスプレイに表示するように構成される。
【0013】
[0013]第7の態様では、本開示は、いずれかの前述の態様によるシステムを含み、システムは、被術者の治療区域の上に配置されるように構成された媒体槽をさらに含み、超音波デバイスは媒体槽内を動く。
【0014】
[0014]第8の態様では、本開示は、第7の態様によるシステムを含み、媒体槽は可撓性の被術者インターフェースを備え、可撓性の被術者インターフェースは、被術者の治療区域の形状と共形となる。
【0015】
[0015]第9の態様では、本開示は、第7の態様または第8の態様によるシステムを含み、媒体槽は、トラックを備えるハウジングを備え、超音波デバイスは、トラックに沿って可動である。
【0016】
[0016]第10の態様では、本開示は、いずれかの前述の態様によるシステムを含み、カテーテルは、ハウジング、切断デバイス、および付勢機構を備え、付勢機構は、カテーテルのハウジングに結合されており、血管の壁に対して切断デバイスを付勢するように構成される。
【0017】
[0017]第11の態様では、本開示は、第10の態様によるシステムを含み、付勢機構はバルーンである。
[0018]第12の態様では、本開示は、第10の態様によるシステムを含み、付勢機構は拡張可能ケージである。
【0018】
[0019]第13の態様では、本開示は、第10から第12の態様のいずれかによるシステムを含み、付勢機構は、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを備え、1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分は、カテーテルのハウジングの外壁から離間して配置される。
【0019】
[0020]第14の態様では、本開示は、第10から第13の態様のいずれかによるシステムを含み、カテーテルは、1つまたは複数のエコー源性マーカを備え、1つまたは複数のエコー源性マーカは、カテーテルの切断デバイスの回転方向の位置合わせを示す。
【0020】
[0021]第15の態様では、血管の血管内治療のためのシステムが、制御ユニットと、撮像デバイスと、ディスプレイと、治療部分を有するカテーテルとを含む。撮像デバイスおよびディスプレイは、制御ユニットに通信可能に結合される。制御ユニットは、血管の画像を表示し、血管内のカテーテルの治療部分の回転方向の向きを判定し、カテーテルの治療部分の回転方向の向きの指示をディスプレイによって出力するように構成される。
【0021】
[0022]第16の態様では、本開示は、第15の態様によるシステムを含み、指示は、血管の画像の上に投影されるオーバーレイを含み、オーバーレイは、カテーテルの治療部分の回転方向の向きの指標を提供する。
【0022】
[0023]第17の態様では、本開示は、第15の態様または第16の態様によるシステムを含み、撮像デバイスは超音波撮像デバイスである。
[0024]第18の態様では、本開示は、第15の態様から第17の態様のいずれかによるシステムを含み、撮像デバイスは血管内撮像デバイスである。
【0023】
[0025]第19の態様では、本開示は、第15の態様から第18の態様のいずれかによるシステムを含み、撮像デバイスは、治療部分に対して遠位の位置でカテーテルに結合される。
【0024】
[0026]第20の態様では、本開示は、第15の態様から第19の態様のいずれかによるシステムを含み、撮像デバイスは、治療部分に対して近位の位置でカテーテルに結合される。
【0025】
[0027]第21の態様では、本開示は、第15の態様から第20の態様のいずれかによるシステムを含み、撮像デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上をディスプレイによって表示するように構成される。
【0026】
[0028]第22の態様では、本開示は、第15の態様から第21の態様のいずれかによるシステムを含み、超音波デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つまたは複数の脈管を認識し、1つまたは複数の脈管の3Dモデルをディスプレイに表示するように構成される。
【0027】
[0029]第23の態様では、本開示は、第15の態様から第22の態様のいずれかによるシステムを含み、カテーテルはハウジングを備え、カテーテルの治療部分は、第1の径方向位置でカテーテルのハウジングに結合される。
【0028】
[0030]第24の態様では、本開示は、第23の態様によるシステムを含み、カテーテルは、カテーテルのハウジングに結合された付勢機構をさらに備え、付勢機構は、カテーテルの治療部分を血管の壁の方へ付勢するように構成される。
【0029】
[0031]第25の態様では、本開示は、第24の態様によるシステムを含み、付勢機構は、治療部分に近接してカテーテルのハウジングに結合される。
[0032]第26の態様では、本開示は、第15の態様から第25の態様のいずれかによるシステムを含み、治療部分は切断デバイスを備える。
【0030】
[0033]第27の態様では、本開示は、第24の態様に従属するとき、第24の態様から第26の態様のいずれかによるシステムを含み、付勢機構はバルーンである。
[0034]第29の態様では、本開示は、第24の態様に従属するとき、第24の態様から第26の態様のいずれかによるシステムを含み、付勢機構は、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを備え、1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分は、カテーテルのハウジングの外壁から離間して配置される。
【0031】
[0035]第30の態様では、本開示は、第15の態様から第29の態様のいずれかによるシステムを含み、カテーテルは、1つまたは複数のエコー源性マーカを備え、1つまたは複数のエコー源性マーカは、カテーテルの切断デバイスの回転方向の位置合わせを示す。
【0032】
[0036]第31の態様では、本開示は、血管の血管内治療のためのカテーテルを含み、カテーテルは、ハウジングと、ハウジングに結合された治療部分と、ハウジングに結合された血管内撮像デバイスと、ハウジングに結合された付勢機構とを含む。付勢機構は、血管の壁に接触し、治療部分を付勢して血管の壁に接触させるように構成される。
【0033】
[0037]第32の態様では、本開示は、第31の態様によるシステムを含み、付勢機構は、血管の壁の第1の径方向部分に接触し、治療部分を第1の径方向部分とは反対に位置する血管の壁の第2の径方向部分の方へ付勢するように構成される。
【0034】
[0038]第33の態様では、本開示は、第31の態様または第32の態様によるシステムを含み、血管内撮像デバイスは、治療部分に対して遠位の位置でカテーテルのハウジングに結合される。
【0035】
[0039]第34の態様では、本開示は、第31の態様または第32の態様によるシステムを含み、血管内撮像デバイスは、治療部分に対して近位の位置でカテーテルのハウジングに結合される。
【0036】
[0040]第35の態様では、本開示は、第31の態様または第32の態様によるシステムを含み、血管内撮像デバイスは、カテーテルの治療部分と長手方向に位置合わせされた位置でカテーテルのハウジングに結合される。
【0037】
[0041]第36の態様では、本開示は、第31の態様から第35の態様のいずれかによるシステムを含み、治療部分は、ハウジングから延びるアークを含む電極を備え、血管内撮像デバイスは、アークの頂点でカテーテルの長手方向に直交して得られたカテーテルの断面の画像データを捕捉するように配置される。
【0038】
[0042]第37の態様では、本開示は、第31の態様から第36の態様のいずれかによるシステムを含み、血管内撮像デバイスは、カテーテルの治療部分内に長手方向に配置される。
【0039】
[0043]第38の態様では、本開示は、第31の態様から第37の態様のいずれかによるシステムを含み、治療部分は電極を備え、血管内撮像デバイスは、電極の断面の画像データを捕捉するように、カテーテルの治療部分に対して長手方向に配置される。
【0040】
[0044]第39の態様では、本開示は、第31の態様から第38の態様のいずれかによるシステムを含み、付勢機構は、治療部分に近接してカテーテルのハウジングに結合される。
【0041】
[0045]第40の態様では、本開示は、第31の態様から第39の態様のいずれかによるシステムを含み、治療部分は切断デバイスを備える。
[0046]第41の態様では、本開示は、第31の態様から第40の態様のいずれかによるシステムを含み、付勢機構はバルーンである。
【0042】
[0047]第42の態様では、本開示は、第31の態様から第40の態様のいずれかによるシステムを含み、付勢機構は拡張可能ケージである。
[0048]第43の態様では、血管の血管内治療のための方法が、カテーテルを血管内で血管の治療位置まで前進させるステップと、カテーテルの治療部分を血管の治療位置と位置合わせするステップと、カテーテルの本体に結合された付勢機構によってカテーテルを展開するステップとを含む。付勢機構は、血管の第1の径方向部分に接触し、カテーテルの治療部分を第1の径方向部分とは反対に位置する血管の治療位置の方へ付勢するように構成される。
【0043】
[0049]第44の態様では、本開示は、第43の態様による方法を含み、治療部分は切断デバイスを備える。
[0050]第45の態様では、本開示は、第43の態様または第44の態様による方法を含み、付勢機構はバルーンである。
【0044】
[0051]第46の態様では、本開示は、第43の態様または第44の態様による方法を含み、付勢機構は拡張可能ケージである。
[0052]第47の態様では、本開示は、第43の態様から第46の態様のいずれかによる方法を含み、付勢機構は、治療部分に近接してカテーテルのハウジングに結合される。
【0045】
[0053]第48の態様では、本開示は、第43の態様から第47の態様のいずれかによる方法を含み、カテーテルが血管を前進するにつれて制御ユニットによってカテーテルの治療部分の位置を判定するステップと、カテーテルが血管を前進するにつれてアクチュエータによって撮像デバイスを動かしてカテーテルの位置に追従するステップと、カテーテルが血管を前進するにつれて撮像デバイスからの1つまたは複数の画像をディスプレイによって実時間で表示するステップとをさらに含む。
【0046】
[0054]第49の態様では、本開示は、第43の態様から第48の態様のいずれかによる方法を含み、この方法は、カテーテルに結合された撮像デバイスによって画像データを捕捉するステップと、カテーテルが血管を前進するにつれて撮像デバイスからの画像データをディスプレイによって実時間で表示するステップとをさらに含む。
【0047】
[0055]第50の態様では、本開示は、第43の態様から第49の態様のいずれかによる方法を含み、この方法は、カテーテルの回転方向の位置合わせを判定するステップと、カテーテルの回転方向の位置合わせの指示をディスプレイによって表示するステップとをさらに含む。
【0048】
[0056]第51の態様では、本開示は、第43の態様から第50の態様のいずれかによる方法を含み、この方法は、カテーテルの治療部分の回転方向の位置合わせを判定するステップと、カテーテルの治療部分の回転方向の位置合わせの指示をディスプレイによって表示するステップとをさらに含む。
【0049】
[0057]第52の態様では、本開示は、第43の態様から第51の態様のいずれかによる方法を含み、この方法は、撮像デバイスを自動で調整して、撮像デバイスをカテーテルの治療部分に自動で集束させ、1つまたは複数の位置センサおよび/またはエコー源性マーカを使用して画像品質を調整するステップをさらに含む。
【0050】
[0058]第53の態様では、本開示は、第15から第30の態様のいずれかによるシステムを含み、撮像デバイスは超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラー機能を使用して動脈血流を認識し、超音波デバイスのドップラー機能を使用して静脈血流を認識し、動脈血流および静脈血流に基づいて血管マップを表示するように構成される。
【0051】
[0059]第54の態様では、本開示は、第53の態様によるシステムを含み、血管マップにおいて動脈血流は第1の色で描かれ、静脈血流は第1の色とは異なる第2の色で描かれる。
【0052】
[0060]第55の態様では、本開示は、第53の態様または第54の態様によるシステムを含み、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラー機能を使用して隣接する動脈と静脈との間の血流を識別することによって瘻孔作製を認識するように構成される。
【0053】
[0061]第56の態様では、本開示は、1つまたは複数のカテーテルを有する血管の血管内治療のための制御ユニットを含む。制御ユニットは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに通信可能に結合された1つまたは複数のメモリモジュールとを含む。制御ユニットは、撮像デバイスおよびディスプレイに通信可能に結合されるように構成される。1つまたは複数のプロセッサが1つまたは複数のメモリモジュールに記憶された論理を実行するとき、制御ユニットは、撮像デバイスからの血管の画像データを表示し、血管内のカテーテルの治療部分の回転方向の向きを判定し、カテーテルの治療部分の回転方向の向きの指示をディスプレイによって出力する。
【0054】
[0062]第57の態様では、本開示は、第56の態様による制御ユニットを含み、指示は、血管の画像の上に投影されるオーバーレイを含み、オーバーレイは、カテーテルの治療部分の回転方向の向きの指標を提供する。
【0055】
[0063]第58の態様では、本開示は、第56の態様または第57の態様による制御ユニットを含み、撮像デバイスは超音波撮像デバイスである。
[0064]第59の態様では、本開示は、第56の態様から第58の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、撮像デバイスは血管内撮像デバイスである。
【0056】
[0065]第60の態様では、本開示は、第56の態様から第59の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、撮像デバイスは、治療部分に対して遠位の位置でカテーテルに結合される。
【0057】
[0066]第61の態様では、本開示は、第56の態様から第59の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、撮像デバイスは、治療部分に対して近位の位置でカテーテルに結合される。
【0058】
[0067]第62の態様では、本開示は、第56の態様から第61の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、撮像デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上をディスプレイによって表示するように構成される。
【0059】
[0068]第63の態様では、本開示は、第56の態様から第62の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、超音波デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つまたは複数の脈管を認識し、1つまたは複数の脈管の3Dモデルをディスプレイに表示するように構成される。
【0060】
[0069]第64の態様では、本開示は、第56の態様から第63の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、制御ユニットは、カテーテルに結合された1つまたは複数の位置センサに通信可能に結合されるように構成され、1つまたは複数の位置センサは、治療部分の位置を示す位置信号を出力し、制御ユニットは、1つまたは複数の位置センサからの信号に基づいて治療部分の位置を判定するように構成される。
【0061】
[0070]第65の態様では、本開示は、第56の態様から第64の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、撮像デバイスは超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラー機能を使用して動脈血流を認識し、超音波デバイスのドップラー機能を使用して静脈血流を認識し、動脈血流および静脈血流に基づいて血管マップを表示するように構成される。
【0062】
[0071]第66の態様では、本開示は、第65の態様による制御ユニットを含み、血管マップにおいて動脈血流は第1の色で描かれ、静脈血流は第1の色とは異なる第2の色で描かれる。
【0063】
[0072]第67の態様では、本開示は、第56の態様から第66の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、ここで、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラー機能を使用して隣接する動脈と静脈との間の血流を識別することによって瘻孔作製を認識するように構成される。
【0064】
[0073]第68の態様では、本開示は、1つまたは複数のカテーテルを使用する血管の血管内治療のための制御ユニットを含む。制御ユニットは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに通信可能に結合された1つまたは複数のメモリモジュールとを含む。制御ユニットは、被術者接触面を有する超音波プローブと、超音波プローブに結合されたアクチュエータとに通信可能に結合されるように構成される。1つまたは複数のプロセッサが1つまたは複数のメモリモジュールによって記憶された論理を実行するとき、制御ユニットは、カテーテルが血管を前進するにつれてカテーテルの治療部分の位置を判定し、カテーテルが血管を前進するにつれてアクチュエータによって超音波プローブの被術者接触面を被術者の治療区域に対して動かしてカテーテルの位置に追従する。
【0065】
[0074]第69の態様では、本開示は、第68の態様による制御ユニットを含み、制御ユニットは、1つまたは複数のユーザ入力デバイスに通信可能に結合されるように構成され、制御ユニットは、1つまたは複数のユーザ入力デバイスからのユーザ入力を受け取り、自動追従モードから手動動作モードに切り換わって、1つまたは複数のユーザ入力デバイスからの入力に基づいた超音波プローブの動きの手動制御を可能にするようにさらに構成される。
【0066】
[0075]第70の態様では、本開示は、第68の態様または第69の態様による制御ユニットを含み、制御ユニットは、ディスプレイに通信可能に結合されるように構成され、制御ユニットは、カテーテルが血管を前進するにつれて1つまたは複数の超音波画像をディスプレイによって実時間で表示するようにさらに構成される。
【0067】
[0076]第71の態様では、本開示は、第68の態様から第70の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、制御ユニットは、血管内のカテーテルの治療部分の向きを判定し、カテーテルの治療部分の向きの指示をディスプレイによって出力するようにさらに構成される。
【0068】
[0077]第72の態様では、本開示は、第68の態様から第71の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、超音波デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成される。
【0069】
[0078]第73の態様では、本開示は、第68の態様から第72の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、超音波デバイスは3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つまたは複数の脈管を認識し、1つまたは複数の脈管の3Dモデルをディスプレイに表示するように構成される。
【0070】
[0079]第74の態様では、本開示は、第68の態様から第73の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、カテーテルは、1つまたは複数のエコー源性マーカを備え、制御ユニットは、1つまたは複数のエコー源性マーカの認識に基づいてカテーテルの回転方向の向きを判定するように構成される。
【0071】
[0080]第75の態様では、本開示は、第68の態様から第74の態様のいずれかによる制御ユニットを含み、制御ユニットは、カテーテルに結合された1つまたは複数の位置センサに通信可能に結合されるように構成され、1つまたは複数の位置センサは、治療部分の位置を示す位置信号を出力し、制御ユニットは、1つまたは複数の位置センサからの信号に基づいて治療部分の位置を判定するように構成される。
【0072】
[0081]第76の態様では、本開示は、血管の血管内治療のためのカテーテルを含み、カテーテルは、ハウジングと、治療部分と、瘻孔形成要素と、血管内超音波撮像デバイスとを備える。
【0073】
[0082]第77の態様では、本開示は、第76の態様によるカテーテルを含み、血管内超音波撮像デバイスは、固体トランスデューサアレイをさらに備える。
[0083]第78の態様では、本開示は、第76から第77の態様のいずれかによるカテーテルを含み、固体トランスデューサアレイは、瘻孔形成要素の遠位に配置される。
【0074】
[0084]第79の態様では、本開示は、第76から第78の態様のいずれかによるカテーテルを含み、固体トランスデューサアレイは、瘻孔形成要素の近位に配置される。
[0085]第80の態様では、本開示は、第76から第79の態様のいずれかによるカテーテルを含み、固体トランスデューサアレイは、カテーテルのハウジングに結合される。
【0075】
[0086]第81の態様では、本開示は、第76から第80の態様のいずれかによるカテーテルを含み、固体トランスデューサアレイは、カテーテルのハウジングの周りに円周方向に配置される。
【0076】
[0087]第82の態様では、本開示は、第76から第81の態様のいずれかによるカテーテルを含み、血管内超音波撮像デバイスは、固体トランスデューサアレイに電気的に結合された1つまたは複数のフレキシブル回路要素をさらに備える。
【0077】
[0088]第83の態様では、本開示は、第76から第82の態様のいずれかによるカテーテルを含み、1つまたは複数のフレキシブル回路要素は、1つまたは複数の多重化特定用途向け集積回路をさらに備える。
【0078】
[0089]第84の態様では、本開示は、第76から第83の態様のいずれかによるカテーテルを含み、1つまたは複数のフレキシブル回路要素は、カテーテルのハウジング内に配置される。
【0079】
[0090]第85の態様では、本開示は、第76から第84の態様のいずれかによるカテーテルを含み、カテーテルは、1つまたは複数のフレキシブル回路要素からカテーテルのハウジングを通って近位に延びる血管内超音波撮像デバイスワイヤをさらに備える。
【0080】
[0091]第86の態様では、本開示は、第76から第85の態様のいずれかによるカテーテルを含み、1つまたは複数のフレキシブル回路要素は、瘻孔形成要素の遠位かつ固体トランスデューサアレイの近位に配置される。
【0081】
[0092]第87の態様では、本開示は、第76から第86の態様のいずれかによるカテーテルを含み、1つまたは複数のフレキシブル回路要素は、固体トランスデューサアレイの近位に配置され、固体トランスデューサアレイは、瘻孔形成要素の近位に配置される。
【0082】
[0093]第88の態様では、本開示は、第76から第87の態様のいずれかによるカテーテルを含み、瘻孔形成要素は、組織を焼灼するように構成された電極である。
[0094]第89の態様では、本開示は、第76から第88の態様のいずれかによるカテーテルを含み、電極ハウジングは、カテーテルの治療部分に沿って配置され、電極ハウジングは、カテーテルのハウジング内に少なくとも部分的に配置される。
【0083】
[0095]第90の態様では、本開示は、第76から第89の態様のいずれかによるカテーテルを含み、電極が低プロファイル構成にあるとき、電極は電極ハウジング内に収容される。
【0084】
[0096]第91の態様では、本開示は、第76から第90の態様のいずれかによるカテーテルを含み、電極は、電極が延長構成にあるとき、電極ハウジングおよびカテーテルのハウジングから径方向に延びるように構成される。
【0085】
[0097]第92の態様では、本開示は、第76から第91の態様のいずれかによるカテーテルを含み、電極は、電極が電極ハウジング内に収容される低プロファイル構成から、電極が電極ハウジングおよびカテーテルのハウジングから径方向に延びる延長構成へ、ばねで付勢される。
【0086】
[0098]第93の態様では、本開示は、第76から第92の態様のいずれかによるカテーテルを含み、血管内超音波撮像デバイスは、固体トランスデューサアレイと、固体トランスデューサアレイに電気的に結合された1つまたは複数のフレキシブル回路要素と、1つまたは複数のフレキシブル回路要素からカテーテルのハウジングを通って近位に延びる血管内超音波撮像デバイスワイヤとをさらに備える。
【0087】
[0099]第94の態様では、本開示は、第76から第93の態様のいずれかによるカテーテルを含み、電極ハウジングは、電極ハウジングを通って延びるチャネルをさらに備え、固体トランスデューサアレイは、電極ハウジングの遠位に配置され、1つまたは複数のフレキシブル回路要素は、電極ハウジングの遠位に配置され、血管内超音波撮像デバイスワイヤは、電極ハウジングを通って延びるチャネルを通って延びる。
【0088】
[00100]第95の態様では、本開示は、第76から第94の態様のいずれかによるカテーテルを含み、カテーテルは、カテーテルのハウジングを通って延びる第1の内腔と、カテーテルのハウジングを通って延びる第2の内腔とをさらに備え、電極は、電極に電気的に結合された電極ワイヤをさらに備え、電極ワイヤは、電極からカテーテルのハウジングを通って第1の内腔内を近位に延び、血管内超音波撮像デバイスワイヤは、第2の内腔を通って延びる。
【0089】
[00101]第96の態様では、本開示は、第76から第95の態様のいずれかによるカテーテルを含み、第1の内腔は、絶縁スリーブをさらに備える。
[00102]第97の態様では、本開示は、第76から第96の態様のいずれかによるカテーテルを含み、カテーテルは、ハウジングに結合された付勢機構をさらに備え、付勢機構は、血管の壁に接触し、治療部分を付勢して血管の壁に接触させるように構成される。
【0090】
[00103]第98の態様では、本開示は、第76から第97の態様のいずれかによるカテーテルを含み、付勢機構は、血管の壁の第1の径方向部分に接触し、治療部分を第1の径方向部分とは反対に位置する血管の壁の第2の径方向部分の方へ付勢するように構成される。
【0091】
[00104]第99の態様では、本開示は、第76から第98の態様のいずれかによるカテーテルを含み、付勢機構はバルーンである。
[00105]第100の態様では、本開示は、第76から第99の態様のいずれかによるカテーテルを含み、付勢機構は拡張可能ケージである。
【0092】
[00106]第101の態様では、本開示は、第76から第100の態様のいずれかによるカテーテルを含み、付勢機構は、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを備え、1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分は、カテーテルのハウジングの外壁から離間して配置される。
【0093】
[00107]第102の態様では、本開示は、第76から第101の態様のいずれかによるカテーテルを含み、ハウジングは、カテーテルの遠位端に急速交換用先端部をさらに備える。
【0094】
[00108]第103の態様では、本開示は、第76から第102の態様のいずれかによるカテーテルを含み、ハウジングは、1つまたは複数のポリマーから構成される。
[00109]第104の態様では、本開示は、第76から第103の態様のいずれかによるカテーテルを含み、ハウジングは、シリコーンゴム、ナイロン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ラテックス、または熱可塑性エラストマから構成される。
【0095】
[00110]第105の態様では、本開示は、第76から第104の態様のいずれかによるカテーテルを含み、ハウジングは、編組ポリマーからさらに構成される。
[00111]第106の態様では、本開示は、血管内に瘻孔を形成するための方法を含み、この方法は、カテーテルを血管内で血管の治療位置まで前進させるステップと、カテーテルの血管内超音波撮像デバイスから収集したデータから血管の画像を生成するステップと、カテーテルの治療部分を血管の治療位置と位置合わせするステップと、カテーテルのハウジングに結合された付勢機構によってカテーテルを展開するステップであって、付勢機構が、血管の第1の径方向部分に接触し、カテーテルの治療部分を第1の径方向部分とは反対に位置する血管の治療位置の方へ付勢するように構成される、ステップと、治療部分から電極を展開するステップと、治療位置で血管を焼灼するステップとを含む。
【0096】
[00112]第107の態様では、本開示は、第106の態様による方法を含み、血管内超音波撮像デバイスは、固体トランスデューサアレイと、固体トランスデューサアレイに電気的に結合され、カテーテルのハウジング内に配置された1つまたは複数のフレキシブル回路要素と、1つまたは複数のフレキシブル回路要素からカテーテルのハウジングを通って近位に延びる血管内超音波撮像デバイスワイヤとをさらに備える。
【0097】
[00113]第108の態様では、本開示は、第106から第107の態様のいずれかによる方法を含み、固体トランスデューサアレイは、カテーテルのハウジングの周りに円周方向に配置される。
【0098】
[00114]第109の態様では、本開示は、第106から第108の態様のいずれかによる方法を含み、付勢機構はバルーンである。
[00115]第110の態様では、本開示は、第106から第109の態様のいずれかによる方法を含み、付勢機構は拡張可能ケージである。
【0099】
[00116]第111の態様では、本開示は、第106から第110の態様のいずれかによる方法を含み、付勢機構は、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを備え、1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分は、カテーテルのハウジングの外壁から離間して配置される。
【0100】
[00117]第112の態様では、本開示は、2つの血管間に瘻孔を形成するためのシステムを含み、システムは、第1のカテーテル本体、電極、および付勢ステントを備える第1のカテーテルを備え、電極が、第1のカテーテルの治療部分から突出し、第1のカテーテルの活動側を画定するように構成され、付勢ステントが、第1のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、第1のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、付勢ステントが、第1のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって付勢ステントが、第1の血管壁に対して治療部分を付勢するように構成され、システムがさらに、第2のカテーテルを備える。
【0101】
[00118]第113の態様では、本開示は、第112の態様によるシステムを含み、付勢ステントは、第1のテーパ区間と、第2のテーパ区間と、第1のテーパ区間と第2のテーパ区間との間に長手方向に配置された第3の区間とを含む。
【0102】
[00119]第114の態様では、本開示は、第112から第113の態様のいずれかのシステムを含み、第1のテーパ区間は、第1のテーパ区間の近位点で第1のカテーテル本体に結合され、第1のテーパ区間は、第1のテーパ区間の遠位点で付勢ステントの第3の区間に接続し、第2のテーパ区間は、第2のテーパ区間の遠位点で第1のカテーテル本体に結合され、第2のテーパ区間は、第2のテーパ区間の近位点で付勢ステントの第3の区間に接続する。
【0103】
[00120]第115の態様では、本開示は、第112から第114の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントが延長構成にあるとき、第1のテーパ区間の遠位点は、第1のカテーテル本体から第1のテーパ区間の近位点より大きい距離をあけて位置し、第2のテーパ区間の近位点は、第1のカテーテル本体から第2のテーパ区間の遠位点より大きい距離をあけて位置する。
【0104】
[00121]第116の態様では、本開示は、第112から第115の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントが延長構成にあるとき、第1のテーパ区間は、第1のカテーテル本体から付勢ステントの第3の区間へ傾斜し、第2のテーパ区間は、第1のカテーテル本体から付勢ステントの第3の区間へ傾斜する。
【0105】
[00122]第117の態様では、本開示は、第112から第116の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントは、楕円形の断面を含む。
[00123]第118の態様では、本開示は、第112から第117の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントは、半楕円形の断面を含む。
【0106】
[00124]第119の態様では、本開示は、第112から第118の態様のいずれかのシステムを含み、第1のカテーテルは、遠位に前進させて付勢ステントを第1のカテーテル本体に対して圧迫するように構成されたシースをさらに備える。
【0107】
[00125]第120の態様では、本開示は、第112から第119の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントは、ニチノール、ステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、またはポリテトラフルオロエチレンを含む。
【0108】
[00126]第121の態様では、本開示は、第112から第120の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントは、複数の相互接続された支柱を備え、複数の相互接続された支柱は、実質的に矩形の断面を有する実質的に平坦なリボンを備える。
【0109】
[00127]第122の態様では、本開示は、第112から第121の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントは、複数の相互接続された支柱を備え、複数の相互接続された支柱は、円形の断面を含む。
【0110】
[00128]第123の態様では、本開示は、第112から第122の態様のいずれかのシステムを含み、治療部分は、近位点と遠位点との間に長手方向に配置される。
[00129]第124の態様では、本開示は、第112から第123の態様のいずれかのシステムを含み、遠位点は、治療部分の非活動側に配置される。
【0111】
[00130]第125の態様では、本開示は、第112から第124の態様のいずれかのシステムを含み、遠位点は、第1のカテーテル本体の遠位先端部の近位に配置される。
[00131]第126の態様では、本開示は、第112から第125の態様のいずれかのシステムを含み、付勢ステントは、接着剤またはポリマーによって第1のカテーテル本体に遠位点および近位点で堅く結合される。
【0112】
[00132]第127の態様では、本開示は、第112から第126の態様のいずれかのシステムを含み、近位点または遠位点のうちの少なくとも一方は、第1のカテーテル本体内にトラックを少なくとも部分的に画定し、付勢ステントの少なくとも一部分は、第1のカテーテル本体のトラック内で延長位置と低プロファイル位置との間を摺動するように構成される。
【0113】
[00133]第128の態様では、本開示は、第112から第127の態様のいずれかのシステムを含み、第1のカテーテルは、第1のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイを備える。
【0114】
[00134]第129の態様では、本開示は、第112から第128の態様のいずれかのシステムを含み、近位点は、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部の近位に配置され、遠位点は、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第2の端部の遠位に配置され、それによって付勢ステントは、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイを長手方向に跨ぐ。
【0115】
[00135]第130の態様では、本開示は、第112から第129の態様のいずれかのシステムを含み、近位点または遠位点のうちの少なくとも一方は、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部と、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第2の端部との間に長手方向に配置される。
【0116】
[00136]第131の態様では、本開示は、第112から第130の態様のいずれかのシステムを含み、第1のカテーテルは、第1の血管内に配置されるように構成され、第2のカテーテルは、第1の血管に隣接する第2の血管内に配置されるように構成される。
【0117】
[00137]第132の態様では、本開示は、第112から第131の態様のいずれかのシステムを含み、第2のカテーテルは、第2のカテーテルの活動側を画定する凹状領域をさらに備え、凹状領域は、第1のカテーテルの電極を受け取るように構成される。
【0118】
[00138]第133の態様では、本開示は、第112から第132の態様のいずれかのシステムを含み、第2のカテーテルは、第2のカテーテル本体と、第2の付勢ステントとをさらに備え、第2の付勢ステントは、第2のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、第2のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、第2の付勢ステントは、第2のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって第2の付勢ステントは、第2の血管壁に対して凹状領域を付勢するように構成される。
【0119】
[00139]第134の態様では、本開示は、第112から第133の態様のいずれかのシステムを含み、凹状領域は、近位点と遠位点との間に長手方向に配置される。
[00140]第135の態様では、本開示は、第112から第134の態様のいずれかのシステムを含み、第2のカテーテルは、第2のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイをさらに備える。
【0120】
[00141]第136の態様では、本開示はカテーテルを含み、カテーテルは、カテーテル本体、電極、および付勢ステントを備え、電極は、カテーテルの治療部分から突出し、カテーテルの活動側を画定するように構成され、付勢ステントは、カテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、カテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、付勢ステントは、カテーテル本体の非活動側から延び、それによって付勢ステントは、第1の血管壁に対して治療部分を付勢するように構成される。
【0121】
[00142]第137の態様では、本開示は、第136の態様によるカテーテルを含み、付勢ステントは、第1のテーパ区間と、第2のテーパ区間と、第1のテーパ区間と第2のテーパ区間との間に長手方向に配置された第3の区間とを備える。
【0122】
[00143]第138の態様では、本開示は、第136から第137の態様のいずれかのカテーテルを含み、第1のテーパ区間は、第1のテーパ区間の近位点でカテーテル本体に結合され、第1のテーパ区間は、第1のテーパ区間の遠位点で付勢ステントの第3の区間に接続し、第2のテーパ区間は、第2のテーパ区間の遠位点でカテーテル本体に結合され、第2のテーパ区間は、第2のテーパ区間の近位点で付勢ステントの第3の区間に接続する。
【0123】
[00144]第139の態様では、本開示は、第136から第138の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントが延長構成にあるとき、第1のテーパ区間の遠位点は、カテーテル本体から第1のテーパ区間の近位点より大きい距離をあけて位置し、第2のテーパ区間の近位点は、カテーテル本体から第2のテーパ区間の遠位点より大きい距離をあけて位置する。
【0124】
[00145]第140の態様では、本開示は、第136から第139の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントが延長構成にあるとき、第1のテーパ区間は、カテーテル本体から付勢ステントの第3の区間へ傾斜し、第2のテーパ区間は、カテーテル本体から付勢ステントの第3の区間へ傾斜する。
【0125】
[00146]第141の態様では、本開示は、第136から第140の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントは、楕円形の断面を含む。
[00147]第142の態様では、本開示は、第136から第141の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントは、半楕円形の断面を含む。
【0126】
[00148]第143の態様では、本開示は、第136から第142の態様のいずれかのカテーテルを含み、遠位に前進させて付勢ステントをカテーテル本体に対して圧迫するように構成されたシースをさらに備える。
【0127】
[00149]第144の態様では、本開示は、第136から第143の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントは、ニチノール、ステンレス鋼、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、またはポリテトラフルオロエチレンを含む。
【0128】
[00150]第145の態様では、本開示は、第136から第144の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントは、複数の相互接続された支柱を備え、複数の相互接続された支柱は、実質的に矩形の断面を有する実質的に平坦なリボンを備える。
【0129】
[00151]第146の態様では、本開示は、第136から第145の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントは、複数の相互接続された支柱を備え、複数の相互接続された支柱は、円形の断面を含む。
【0130】
[00152]第147の態様では、本開示は、第136から第146の態様のいずれかのカテーテルを含み、治療部分は、近位点と遠位点との間に長手方向に配置される。
[00153]第148の態様では、本開示は、第136から第147の態様のいずれかのカテーテルを含み、遠位点は、治療部分の非活動側に配置される。
【0131】
[00154]第149の態様では、本開示は、第136から第148の態様のいずれかのカテーテルを含み、遠位点は、カテーテル本体の遠位先端部の近位に配置される。
[00155]第150の態様では、本開示は、第136から第149の態様のいずれかのカテーテルを含み、付勢ステントは、接着剤またはポリマーによってカテーテル本体に遠位点および近位点で堅く結合される。
【0132】
[00156]第151の態様では、本開示は、第136から第150の態様のいずれかのカテーテルを含み、近位点または遠位点のうちの少なくとも一方は、カテーテル本体内にトラックを少なくとも部分的に画定し、付勢ステントの少なくとも一部分は、カテーテル本体のトラック内で延長位置と低プロファイル位置との間を摺動するように構成される。
【0133】
[00157]第152の態様では、本開示は、第136から第151の態様のいずれかのカテーテルを含み、カテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイをさらに備える。
【0134】
[00158]第153の態様では、本開示は、第136から第152の態様のいずれかのカテーテルを含み、近位点は、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部の近位に配置され、遠位点は、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第2の端部の遠位に配置され、それによって付勢ステントは、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイを長手方向に跨ぐ。
【0135】
[00159]第154の態様では、本開示は、第136から第153の態様のいずれかのカテーテルを含み、近位点または遠位点のうちの少なくとも一方は、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部と、1つまたは複数の磁石アレイのうちの少なくとも1つのアレイの第2の端部との間に長手方向に配置される。
【0136】
[00160]第155の態様では、本開示は、第1の血管と第2の血管との間に瘻孔を形成する方法を含み、この方法は、第1のカテーテルを第1の血管内へ前進させるステップであって、第1のカテーテルが、第1のカテーテル本体、電極、および第1の付勢ステントを備え、電極が、第1のカテーテルの治療部分から突出し、第1のカテーテルの活動側を画定するように構成され、第1の付勢ステントが、第1のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、第1のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、第1の付勢ステントが、第1のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって第1の付勢ステントが、第1の血管壁に対して治療部分を付勢するように構成される、ステップと、電極によって組織を焼灼して瘻孔を形成するステップとを含む。
【0137】
[00161]第156の態様では、本開示は、第155の態様による方法を含み、治療部分は、近位点と遠位点との間に長手方向に配置される。
[00162]第157の態様では、本開示は、第155から第156の態様のいずれかの方法を含み、第2のカテーテルを第2の血管内へ前進させるステップと、第1のカテーテルの電極を第2のカテーテルと位置合わせするステップとをさらに含む。
【0138】
[00163]第158の態様では、本開示は、第155から第157の態様のいずれかの方法を含み、第2のカテーテルは凹部を備え、第1のカテーテルの電極を第2のカテーテルと位置合わせするステップは、電極を凹部と位置合わせすることを含む。
【0139】
[00164]第159の態様では、本開示は、第155から第158の態様のいずれかの方法を含み、第1のカテーテルは、第1のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイをさらに備え、第2のカテーテルは、第2のカテーテル本体と、第2のカテーテル本体に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイとをさらに備え、第1のカテーテルの電極は、第1のカテーテルの1つまたは複数の磁石アレイおよび第2のカテーテルの1つまたは複数の磁石アレイを介して第2のカテーテルと位置合わせされる。
【0140】
[00165]第160の態様では、本開示は、第155から第159の態様のいずれかの方法を含み、第2のカテーテルは、第2の付勢ステントをさらに備え、第2の付勢ステントは、第2のカテーテル本体の長さに沿って長手方向に延び、第2のカテーテル本体から離れる方へ近位点と遠位点との間に径方向に延びるように構成され、第2の付勢ステントは、第2のカテーテル本体の非活動側から延び、それによって第2の付勢ステントは、第2の血管壁に対して凹部を付勢するように構成される。
【0141】
[00166]第161の態様では、本開示は、第155から第160の態様のいずれかの方法を含み、凹部は、近位点と遠位点との間に長手方向に配置される。
[00167]本明細書に記載する実施形態によって提供されるこれらおよびその追加の特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮するとより完全に理解されよう。
【0142】
[00168]図面に示す実施形態は、本質的に説明的かつ例示的であり、特許請求の範囲によって画定される主題を限定することを意図したものではない。説明的な実施形態の以下の詳細な説明は、以下の図面と併せて読むと理解することができ、同様の構造は同様の参照番号で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0143】
図1】[00169]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管内治療を送達することができる腕の血管構造の説明図である。
図2】[00170]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による2カテーテルシステムを描く図である。
図3】[00171]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による単一カテーテルシステムを描く図である。
図4】[00172]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図5A】[00173]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図5B】[00174]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管内に展開された図5Aのカテーテルの軸方向断面図である。
図6】[00175]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図7】[00176]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図8A】[00177]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による単一の付勢ばねを有する図7のカテーテルの軸方向断面図である。
図8B】[00178]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による2つの付勢ばねを有するカテーテルの軸方向断面図である。
図8C】[00179]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による3つの付勢ばねを有するカテーテルの軸方向断面図である。
図9】[00180]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図10A】[00181]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による非拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図10B】[00182]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある図10Aの単一カテーテルシステムの断面図である。
図11A】[00183]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による非拡張状態にある単一カテーテルシステムを描く図である。
図11B】[00184]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある図11Aの単一カテーテルシステムを描く図である。
図12A】[00185]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による非拡張状態にある単一カテーテルシステムを描く図である。
図12B】[00186]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による非拡張状態にある単一カテーテルシステムを描く図である。
図13A】[00187]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による拡張状態にある単一カテーテルシステムの断面図である。
図13B】[00188]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図13Aのカテーテルの出口点および再入点を描く図である。
図14A】[00189]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図13Aおよび図13Bのカテーテルシステムが配置された脈管を描く図である。
図14B】[00190]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による切断デバイスが第1の脈管から第2の脈管に入って再び第1の脈管へ戻った図14Aの脈管を描く図である。
図14C】[00191]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態によるさらに前進させられた図14Bの切断デバイスを描く図である。
図14D】[00192]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態によるカテーテルならびに図14Cの第1および第2の脈管の軸方向断面図である。
図15】[00193]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管の血管内治療のためのシステムの様々なモジュール間の通信を概略的に描く図である。
図16A】[00194]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管の血管内治療を示すディスプレイを描く図である。
図16B】[00195]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態によるオーバーレイを伴う図16Aのディスプレイを描く図である。
図16C】[00196]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管内治療を提供するためにカテーテルが展開された図16Aのディスプレイを描く図である。
図16D】[00197]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による瘻孔形成を描く図である。
図17】[00198]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管の血管内治療のためのシステムの様々なモジュール間の通信を概略的に描く図である。
図18】[00199]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図17のシステムの斜視図である。
図19A】[00200]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による撮像デバイスからのいくつかの図を示すディスプレイを描く図である。
図19B】[00201]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による被術者の血管構造の3次元モデルを示すディスプレイを描く図である。
図20】[00202]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態によるユーザ入力デバイスを示す図である。
図21】[00203]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管内治療が被術者に対して実行されているところを示す図である。
図22】[00204]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による媒体槽および撮像デバイスを示す図である。
図23A】[00205]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による媒体槽および撮像デバイスの斜視図である。
図23B】[00206]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図23Aの媒体槽および撮像デバイスの正面図である。
図24A】[00207]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管治療中の撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描く図である。
図24B】[00208]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管治療中の撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描く図である。
図24C】[00209]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管治療中の撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描く図である。
図24D】[00210]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による血管治療中の撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描く図である。
図25A】[00211]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による単一カテーテルシステムの断面図である。
図25B】[00212]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による単一カテーテルシステムの断面図である。
図26A】[00213]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントを含むカテーテルの概略的な側面図である。
図26B】[00214]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図26Aのカテーテルの概略的な上面図である。
図26C】[00215]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図26Aのカテーテルの上を遠位に前進させられたシースの概略的な側面図である。
図27A】[00216]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図26Aのカテーテルおよび付勢ステントの概略的な軸方向断面図である。
図27B】[00217]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による図26Aのカテーテルおよび付勢ステントの概略的な軸方向断面図である。
図28A】[00218]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントおよびトラックを含むカテーテルの概略的な上面図である。
図28B】[00219]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントが延長構成にある図28Aのカテーテルの概略的な断面図である。
図28C】[00220]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントが低プロファイル構成にある図28Aのカテーテルの概略的な断面図である。
図28D】[00221]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントが低プロファイル構成にある図28Aのカテーテルの概略的な断面図である。
図28E】[00222]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントが延長構成にある図28Aのカテーテルの概略的な断面図である。
図29A】[00223]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による2カテーテルシステムを概略的に描く図である。
図29B】[00224]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による2カテーテルシステムを概略的に描く図である。
図30】[00225]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントを含む別のカテーテルの概略的な側面図である。
図31】[00226]本明細書に図示および記載する1つまたは複数の実施形態による付勢ステントを含む単一カテーテルシステムの概略的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0144】
[00227]本明細書に記載する実施形態は、血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルを対象とする。血管内治療は、それだけに限定されるものではないが、瘻孔形成、脈管閉塞、血管形成、血栓切除、アテレクトミー、クロッシング、薬剤コーティングバルーン血管形成、ステント留置(カバーなしおよびカバーあり)、溶解療法を含むことができる。したがって、様々な実施形態は2つの血管間の瘻孔形成を対象とするが、他の血管治療も企図されており、それも可能である。これらの図は、全体として、手術者が、血管へ治療を提供する(たとえば、隣接する血管間に瘻孔を形成する)ための正しい位置にカテーテルがいつ到達したか視覚化して判定することを可能にする様々なシステム、方法、およびデバイスを描く。特に、カテーテルが治療のために所望される位置にいつ到達したか判定することは、手術者にとって非常に困難になる可能性がある。特に、視覚化システム(たとえば、超音波、蛍光透視法など)は、患者の血管構造への1つまたは複数のカテーテルの前進も制御しながら制御するのが困難になる可能性がある機器の必要を含む可能性がある。加えて、そのような機器は高価なことがあり、したがって治療施設は、そのような視覚化システムを手術室などにしか含むことができない。したがって、本明細書に記載するシステムにより、様々な用途のために視覚化がより容易かつ/またはよりアクセス可能になる。
【0145】
[00228]加えて、2つのカテーテルを使用して瘻孔を形成すること、または他の方法で治療を提供すること(たとえば、1つの血管から別の血管へワイヤを前進させること)は、全体として参照により本明細書に組み込まれている2011年11月16日に出願された「Devices and Methods for Forming Fistula」という名称の米国特許第9,017,323号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2013年10月11日に出願された「Devices and Methods for Fistula Formation」という名称の米国特許第9,486,276号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2014年3月14日に出願された「Fistula Formation Devices and Methods Therefor」という名称の米国特許出願公開第2014/0276335号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2015年3月13日に出願された米国特許出願公開第2015/0258308号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2016年2月9日に出願された「Methods for Treating Hypertension」という名称の米国特許出願第15/019,962号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2017年1月15日に出願された「Devices and Methods for Forming a Fistula」という名称の米国特許出願公開第2017/0202616号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2017年1月15日に出願された「Systems and Methods for Increasing Blood Flow」という名称の米国特許出願公開第2017/0202603号、全体として参照により本明細書に組み込まれている2018年6月29日に出願された「Systems and Methods for Adhering Vessels」という名称の米国特許出願第16/024,241号、および全体として参照により本明細書に組み込まれている2018年6月29日に出願された「Devices and Methods for Advancing a Wire」という名称の米国特許出願第16/024,345号に記載されている。しかし、2つのカテーテルを操作しながら同時に両方のカテーテルの位置の視覚化を試みることは、使用者にとって非常に厄介となる可能性がある。したがって、本明細書に記載する様々な実施形態は、カテーテルの数を単一のカテーテルまで低減させながら、視覚化を提供して使用者がカテーテルの治療部分の位置を容易に判定することを可能にすることを対象とする。さらに、カテーテルの可撓性、脈管の間隔、脈管壁の厚さ、および/または脈管の蛇行構造により、瘻孔形成のために十分な脈管間の接合および/または位置合わせを提供することが困難になる可能性がある。したがって、本明細書に記載する実施形態は、上述した1つまたは複数の制限に対処する。
【0146】
[00229]これらおよび追加の特徴は、以下でよりに詳細に論じる。
[00230]潜在的な被術者(たとえば、患者)の血管構造は、蛇行している可能性がある。加えて、各被術者の血管構造は、固有に配置された血管(たとえば、静脈および動脈)を各被術者に提供するために変動する可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、血管治療の前に、記載するシステムを使用して、被術者の治療部分の周りの血管構造を走査して、被術者の血管構造をマッピングし、かつ/または治療(たとえば、瘻孔形成)のための適切な位置を判定することができる。図1は、典型的な血管構造の簡略図を示し、腕10の肘関節12の周りに、血管治療の標的とすることができる1つまたは複数の血管を含む。示されているように、上腕動脈20は、上腕から表面的に遠位に延び、肘関節12付近で腕の中へ深く沈み、上腕動脈20は、橈骨動脈22および尺骨動脈24に分岐する。尺骨動脈24の上部は、腕の中で屈筋群(図示せず)の下に深く位置し、前腕の尺側を手首につなげる。さらに腕を下へ行くと、典型的には橈骨(図示せず)の橈骨粗面のすぐ下に、骨間動脈26が尺骨動脈24から分岐し、最終的に後骨間動脈および前骨間動脈(図示せず)につながる。
【0147】
[00231]図1には、上腕橈側皮静脈42、橈側正中皮静脈44、および前腕橈側皮静脈46を含む橈側皮静脈40、ならびに上腕尺側皮静脈52、尺側正中皮静脈54、および前腕尺側皮静脈56を含む尺側皮静脈50も示されている。上腕橈側皮静脈42は、二頭筋(図示せず)の外側境界に沿って走り、前腕橈側皮静脈46として前腕まで続く。橈側正中皮静脈44は、肘関節12付近で橈側皮静脈40に合流する。上腕尺側皮静脈52は、二頭筋(図示せず)の内側に沿って走り、前腕尺側皮静脈56として前腕まで続く。前腕の前腕尺側皮静脈56は、総尺骨静脈と呼ばれることもある。尺側正中皮静脈54(いくつかの事例では、肘正中皮静脈と呼ばれる)は、上腕尺側皮静脈52および前腕尺側皮静脈56に合流する。尺側正中皮静脈54および橈側正中皮静脈44は、前腕正中皮静脈58の分岐に形成される。前腕正中皮静脈58が尺側正中皮静脈54および橈側正中皮静脈44に分岐する付近で、貫通枝30が、前腕筋膜(図示せず)を介してこれらの脈管を腕の深部静脈に接続する。
【0148】
[00232]図1に示すように、貫通枝30は、第1の深部尺骨静脈23および第2の深部尺骨静脈24と連通する。これらの深部尺骨静脈23/24は、上腕動脈14と骨間動脈18との間で尺骨動脈22の両側に実質的に平行に走ることができ、骨間動脈16に対して遠位で尺骨動脈24から分岐することができる。上腕動脈20と骨間動脈26との間では、深部尺骨静脈23/24は典型的に尺骨動脈20に密接して位置しており、通常は尺骨動脈22が深部尺骨静脈23/24から2mm未満しか離れていない。深部尺骨静脈23/24の長さに沿って、場合によっては横枝(図示せず)が深部尺骨静脈23/24に接続することもできる。図1には、第1の上腕静脈13および第2の上腕静脈15も示されている。上腕静脈13/15は、概して上腕動脈14に沿って走り、深部尺骨静脈23/24が肘関節付近で上腕静脈13/15につながる。加えて、1対の橈骨静脈17/19が、橈骨動脈18に沿って走ることができ、上腕静脈13/15の一方または両方につながることができる。
【0149】
[00233]様々な実施形態では、手首またはさらに腕から表在静脈または動脈内へ形成されるアクセス部位を介して、尺骨動脈および/または尺骨静脈へのアクセスを実現することができる。次いで、血管構造を通ってカテーテルを治療位置まで前進させることができる。たとえば、透析などの目的で、深部動脈から表在静脈への血流を増大させるために、貫通枝(たとえば、貫通枝30)に近接して静脈と動脈との間に瘻孔を形成することが望ましいことが多い。表在静脈または動脈からカテーテルを前進させることで、深部動脈/静脈系内の瘻孔形成のための部位にアクセスすることがより容易になる。
【0150】
[00234]腕の血管構造は、例示のみを目的として示されていることに留意されたい。本明細書に記載するシステムは、ヒトまたは動物(たとえば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)の体内のどこでも、血管を治療するために使用することができることが企図される。たとえば、いくつかの実施形態では、標的とされて治療される血管は、大腿動脈および大腿静脈または腸骨動脈および腸骨静脈を含むことができる。他の実施形態では、体内導管間の治療は、静脈/動脈の治療に限定されるものではなく、隣接する静脈、隣接する動脈、または任意の他の体内導管(たとえば、胆管、食道など)の間の治療または瘻孔形成も含むことができる。
【0151】
[00235]カテーテル
[00236]概して、本明細書に記載するシステムは、血管の血管内治療を対象とする。たとえば、本明細書に記載するシステムは、瘻孔を形成するための組織の測定、修正、および/または焼灼に有用となりうる。本明細書に記載するシステムは、典型的には1つまたは複数のカテーテルを含む。1つまたは複数のカテーテルは、1つまたは複数の治療部分を備えることができる。瘻孔形成処置の場合、1つまたは複数の治療部分は、1つまたは複数の瘻孔形成要素を含むことができる。記載するカテーテルは、本明細書により詳細に説明するように、1つまたは複数のカテーテルの視覚化および/または位置合わせを支援するための要素をさらに備えることができる。本明細書に記載する方法を使用して他の瘻孔を形成するために、任意の好適な1つまたは複数のカテーテルを、本明細書に記載するシステムとともに使用することができる。
【0152】
[00237]カテーテルは、たとえば約4フレンチ、約5.7フレンチ、約6.1フレンチ、約7フレンチ、約8.3フレンチ、約4フレンチ~約9フレンチ、約4フレンチ~約7フレンチ、約4フレンチ~約6フレンチなど、血管内使用のために任意の好適な直径を有することができる。
【0153】
[00238]図2および図3を次に参照すると、1つまたは複数のカテーテルの様々な実施形態が描かれている。図2は、全体として、2カテーテルシステムの一実施形態を示し、図3は、単一カテーテルシステムの一実施形態を示す。したがって、単一カテーテルシステムを組み込む実施形態では、所望される治療を血管へ供給するために第2のカテーテルは必要ない。しかし、2カテーテルシステムまたは単一カテーテルシステムの様々な特徴を、これら2つのシステムのいずれかに組み込むこともできることに留意されたい。たとえば、単一カテーテルシステムに示すような電極は、2カテーテルシステムで使用される電極と同じものとすることができる。
【0154】
[00239]上述したように、図2は、全体として、瘻孔を形成するために使用されるように構成された2カテーテルシステムの一実施形態を示す。図2に示すように、システムは、第1のカテーテル101および第2のカテーテル103を含むことができる。第1のカテーテル101は、カテーテル本体105、1つまたは複数の磁気要素107、および治療部分109を備えることができる。本明細書に記載するように、実施形態は瘻孔形成を対象とすることができ、したがって第1のカテーテルは、瘻孔を形成するために使用することができる瘻孔形成要素110を含むことができる。いくつかの変形例では、カテーテル本体105内の開口111から突出するように、瘻孔形成要素110を前進させることができる。瘻孔形成要素110は電極106を備えることができ、電極106は、低プロファイル(換言すれば、輪郭)構成と、電極106がカテーテル本体105から延びる延長(換言すれば、伸長)構成との間を動くように構成される。いくつかの変形例では、瘻孔形成要素は、延長構成の方へばねで付勢することができる。すなわち、電極106は、低プロファイル構成から延長構成へ自己拡張するように構成することができる。言い換えれば、電極106は、延長構成で自然の休止状態とすることができる。低プロファイル構成と延長構成との間を動く電極のいくつかの変形例では、電極は、カテーテルの配置中に低プロファイル構成で保持することができる。たとえば、いくつかの変形例では、電極は、カテーテル本体によって低プロファイル構成で保持することができる。電極が瘻孔形成のための位置へ送達されたとき、電極を低プロファイル構成から解放することができる。たとえば、いくつかの変形例では、全体として参照により本明細書に組み込まれている2011年11月16日に出願された「Devices and Methods for Forming Fistula」という名称の米国特許第9,017,323号に記載されているように、近位制御を使用して電極をハウジングに対して近位方向に動かすことによって、電極を解放することができる。他の変形例では、全体として参照により本明細書に組み込まれている2017年1月15日に出願された「Devices and Methods for Forming a Fistula」という名称の米国特許出願公開第2017/0202616号に記載されているように、送達中に脈管壁から電極にかかる外部からの径方向内向きの力によって、電極を低プロファイル構成で保持することができる。
【0155】
[00240]いくつかの変形例では、第1のカテーテル101は、ハウジング113を備えることができ、ハウジング113は、瘻孔形成中に第1のカテーテル101の他の構成要素を保護することを助けることができる。たとえば、瘻孔形成要素110が、組織を焼灼するように構成された電極106を備えるとき、ハウジング113は、使用中に電極106によって生成されうる熱から第1のカテーテル101の1つまたは複数の構成要素を遮蔽または他の形で保護することができる1つまたは複数の絶縁材料を含むことができる。
【0156】
[00241]図2に示すように、第2のカテーテル103もまた、カテーテル本体115および1つまたは複数の磁気要素107を備えることができる。図2に描かれている変形例など、第1のカテーテル101が第1のカテーテル101のカテーテル本体105から突出するように構成された瘻孔形成要素110を備える変形例では、第2のカテーテル103のカテーテル本体115は、凹部117を含む治療部分116を備えることができ、凹部117は、組織を通過するとき、瘻孔形成要素110を受け入れるように構成することができる。図2には凹部117を有するものとして示すが、いくつかの変形例では、第2のカテーテル103の治療部分116が凹部117を含まないこともあることも理解されたい。いくつかの変形例では、第2のカテーテル103の治療部分116は、第1のカテーテル101の瘻孔形成要素110に加えて、またはその代わりに、瘻孔形成要素(図示せず)を含むことができる。したがって、いくつかの変形例では、1つのカテーテルの1つまたは複数の電極によって瘻孔を形成することができ、他の変形例では、各々電極を備える2つのカテーテルが、組織を両側から同時に切断して、瘻孔を形成することができる。
【0157】
[00242]いくつかの変形例では、1つまたは複数のカテーテルの各々は、カテーテルが被術者(たとえば、患者)の血管を通って前進させられるときにシステムの制御ユニットがカテーテルの治療部分の位置を判定することを可能にするように構成された1つまたは複数の位置指標119を含むことができる。たとえば、一実施形態では、第1のカテーテル101および第2のカテーテル103の各々が、エコー源性マーカを含むことができる。エコー源性マーカは、カテーテルの治療部分に近接して配置することができ、超音波撮像デバイスの撮像デバイスに見えるようにすることができる。エコー源性マーカは、特定のカテーテルの認識を可能にすることができる特定のパターン(たとえば、バーコードに類似した特有の間隔をあけた一連の異なるサイズのエコー源性リング)を形成することができる。そのようなパターンまたはリングは、たとえばカテーテルの治療部分に近接してカテーテルに塗布された白金、イリジウム、またはこれらの組合せから作られたマーカバンドを含むことができる。いくつかの実施形態では、以下でより詳細に説明するように、エコー源性マーカに基づいて、撮像デバイスを使用して1つまたは複数のカテーテルの画像データを捕捉する制御ユニットは、1つまたは複数のカテーテルの治療部分の位置を判定するように構成することができる。図2に示すような2カテーテルシステムでは、第1および第2のカテーテル101/103の各々がエコー源性マーカを含むことができ、エコー源性マーカは、互いに同一であっても互いに異なってもよい。第1および第2のカテーテル101/103の各々のエコー源性マーカが互いに異なる場合、制御ユニットは、どのカテーテルがどれかを判定することを可能とすることができる。いくつかの実施形態では、エコー源性マーカを使用して、1つまたは複数のカテーテルの回転方向の向きを示すことができる。たとえば、超音波下で見たエコー源性マーカのパターンは、特定のカテーテルの治療部分がどの方向を向いているかを示すことができる。
【0158】
[00243]いくつかの実施形態では、エコー源性マーカに加えて、またはエコー源性マーカの代わりに、カテーテル101/103は、カテーテル101/103(たとえば、カテーテルの治療部分)の位置を示す信号を出力するように構成された1つまたは複数の位置センサ121/123を含むことができる。たとえば、位置センサ121/123は、能動電磁センサ、受動電磁センサ、永久磁石、RFIDデバイス、および/または超音波トランシーバを含むことができる。位置センサ121は、カテーテルの治療部分に近接した位置で、カテーテルのハウジングに結合することができ、またはカテーテルのハウジング内に配置することができる。たとえば、カテーテル101/103の治療部分109/116内に長手方向に位置センサを配置することができる。いくつかの実施形態では、カテーテル101/103の治療部分109/116に対して近位に、かつ/またはカテーテル101/103の治療部分109/116から遠位に、位置センサを配置することができる。以下でより詳細に説明するように、制御ユニットは、位置センサ121から受け取った信号に基づいて、カテーテル101/103の治療部分109/116の位置を判定し、撮像デバイスによってカテーテル101/103の位置を実時間で追従することができる。1つまたは複数の位置センサ121/123が治療部分109/116に密接しているものとして示されているが、カテーテル101/103のハウジングに沿って任意の場所に1つまたは複数の位置センサを配置することもできることに留意されたい。
【0159】
[00244]位置センサを電源につなぐ必要があるため、エコー源性マーカは、電動式の位置センサより有利となりうることに留意されたい。したがって、いくつかのエコー源性マーカは、電源への接続を必要しなくてよい。
【0160】
[00245]図3は、単一のカテーテル200を含むシステムの一実施形態を示す。カテーテル200は、上述したカテーテル101に実質的に類似したものとすることができる。図2に関連して上述した第1のカテーテル101と同様に、カテーテル200は、ハウジング202を含むことができ、ハウジング202に結合することができ、治療部分210を含むことができる。血管内治療が瘻孔形成を対象とする実施形態では、治療部分210は、電極214または瘻孔を形成するための他の切断デバイスを含むことができる。示されている実施形態は、アークを有する(換言すれば、弓形の)電極214を描くが、電極214は、上述したもの、および2カテーテルシステムに関連して上述した電極に実質的に類似したものとすることができる。加えて、上述したように、単一カテーテルシステムの電極は、全体として参照により本明細書に組み込まれている2011年11月16日に出願された「Devices and Methods for Forming Fistula」という名称の米国特許第9,017,323号、および全体として参照により本明細書に組み込まれている2017年1月15日に出願された「Devices and Methods for Forming a Fistula」という名称の米国特許出願公開第2017/0202616号に記載されているような特徴を有することができる。
【0161】
[00246]カテーテル200は、図1に関連して上述したように、1つもしくは複数のエコー源性マーカ216および/または1つもしくは複数の位置センサ218を含むことができることも企図される。1つまたは複数のエコー源性マーカ216および1つまたは複数の位置センサ218は、カテーテル200のハウジング202に沿って任意の場所に配置することができる。たとえば、1つまたは複数のエコー源性マーカ216は、治療部分210に対して近位もしくは遠位、および/または治療部分210内に配置することができる。同様に、1つまたは複数の位置センサ218は、治療部分210に対して近位もしくは遠位、および/または治療部分210内に配置することができる。
【0162】
[00247]加えて、カテーテル200は、1つまたは複数の付勢機構220を含むことができる。付勢機構220は、血管の壁に接触し、カテーテル200の治療部分210を付勢して血管の壁(たとえば、標的治療位置)に接触させるように構成することができる。たとえば、付勢機構220は、拡張してホスト血管の第1の径方向部分に接触し、第1の径方向部分とは反対に位置するホスト血管の第2の径方向部分の方へ治療部分210を付勢するように構成することができる。すなわち、付勢機構220は、拡張してカテーテル200をホスト血管内で横方向に動かし、治療部分210(たとえば、切断デバイス、電極など)を血管の壁に接触させることができる。いくつかの実施形態では、付勢機構220の力は、血管の形状を変えて、付勢機構の動きとは反対の方向に血管を延ばすことができる。したがって、1つまたは複数の付勢機構220は、カテーテルを血管内で横方向に動かし、カテーテルの治療部分を血管内で治療位置に接触させるように構成された任意の機構とすることができる。そのような付勢機構220は、カテーテル200の治療部分210からハウジング202の両側に配置することができる。付勢機構220は、それだけに限定されるものではないが、バルーン、ケージ、拡張可能ワイヤ、後退機構などを含むことができる。付勢機構の様々な実施形態については、図4図13Bを参照してより詳細に論じる。
【0163】
[00248]いくつかの実施形態では、カテーテル200は、ハウジング202内に治療部分210に隣接して配置された血管内撮像デバイス240をさらに含むことができる。たとえば、血管内撮像デバイス240は、血管内超音波(「IVUS」)、光干渉断層撮影(「OCT」)、心臓内超音波(「ICE」)などを含むことができる。血管内撮像デバイス240は、血管内撮像デバイス240の位置の断面画像を提供するように構成することができる。本明細書により詳細に説明するように、血管内撮像デバイス240を使用して、血管内のカテーテル200の位置、および/またはカテーテル200、たとえばカテーテル200の治療部分210の回転方向の位置合わせを判定することができる。血管内撮像デバイス200は、治療部分210に対して遠位の位置でハウジング202に結合することができ、治療部分210に対して近位の位置でハウジング202に結合することができ、またはカテーテル200の治療部分210と長手方向に位置合わせすることができ、かつ/もしくはカテーテル200の治療部分210内で長手方向に位置合わせすることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の位置センサ220を血管内撮像デバイス240に組み込むことができ、または血管内撮像デバイス240に近接して配置することができる。血管内撮像デバイスの様々な実施形態について、図4図13Bおよび図25A図25Bを参照してより詳細に説明する。いくつかの実施形態では、血管内撮像デバイスが存在しなくてもよく、代わりに外部撮像デバイス(たとえば、外部超音波プローブ)を使用することもできることに留意されたい。
【0164】
[00249]図4を次に参照すると、治療部分305および付勢機構310を有するカテーテル300の一実施形態の断面が描かれている。描かれている実施形態では、付勢機構310は、制御可能に拡張する(たとえば、生理食塩水を制御可能に充填する)ことができるバルーンとすることができる。示されている実施形態では、バルーンは、ハウジング302の反対側でカテーテル300の治療部分302にわたって長手方向に延びる非対称のバルーン312である。たとえば、この実施形態では、治療部分302は電極303を含み、非対称のバルーン312は、電極303から正反対の位置に配置される。示されている実施形態では、カテーテル300は、治療部分の遠位(すなわち、カテーテルの先端部により近く)に配置された上述した血管内撮像デバイス340を含む。本明細書により詳細に説明するように、付勢機構310が拡張すると、治療部分305を付勢して血管の治療位置に接触させることができる。
【0165】
[00250]図5Aおよび図5Bは、図4に示したものに類似のカテーテル400を示す。示されている実施形態では、カテーテル400は、治療部分405および付勢機構410を含む。図4と同様に、付勢機構410は、ハウジング402の反対側でカテーテルの治療部分にわたって延びる非対称のバルーン412とすることができる。たとえば、この実施形態では、治療部分405は、ハウジング402から延びるアークを有する電極403を含み、非対称のバルーン412は、電極403から正反対の位置に配置される。示されている実施形態では、カテーテル300は、ハウジング402内で電極403のアークの中間点または頂点404に配置された血管内撮像デバイス440を含む。上述したように、血管内撮像デバイス440は、血管内撮像デバイスにおけるカテーテルの断面を描く画像データを出力することができる。たとえば、断面は、線B-Bによって示すように、電極403の頂点404と位置合わせすることができる。図5Bは、血管内撮像デバイス440のディスプレイ450に出力された例示的な画像を描き、血管442内の断面が電極403の頂点404で切り取られている。電極404の頂点404で断面を切り取ることによって、血管内撮像デバイス440の画像データによって判定される電極の頂点404の位置に基づいて、カテーテルの回転方向の位置合わせを判定することを可能にすることができる。さらに、血管内撮像デバイス440は、電極403によって瘻孔形成中に伝送を継続することができるため、電極が第1の脈管442から第2の血管444に入り、瘻孔446が作製されたことを判定することができる。
【0166】
[00251]図6は、第1の付勢機構510および第2の付勢機構514を含むカテーテル500の別の実施形態を示す。第1および第2の付勢機構は、治療部分405に対して近位かつ治療部分405から遠位に配置することができる。そのような実施形態では、第1および第2の付勢機構は、バルーン512/516(たとえば、非対称のバルーン)を含むことができる。しかし、第1および第2の付勢機構は、本明細書で論じるいずれの付勢機構であってもよいことも企図される。治療部分に対して遠位および近位にバルーンを配置することによって、バルーン512/516を充填するために使用される流体(たとえば、生理食塩水)から電極を分離することをより容易にすることもできることに留意されたい。
【0167】
[00252]さらに、カテーテル500は、血管内撮像デバイス540を含むことができる。血管内撮像デバイス540が治療部分505(たとえば、電極503)に対して遠位に位置するものとして示されているが、血管内撮像デバイス540は、カテーテル500に沿って任意の場所に配置することができる。
【0168】
[00253]図7は、治療部分603、血管内撮像デバイス640、および付勢機構610を含むカテーテル600の別の実施形態を示す。そのような実施形態では、付勢機構は、治療部分603を付勢して血管に接触させるように構成された付勢ばね611などの1つまたは複数の拡張可能ワイヤ(たとえば、ニチノールリボン、ワイヤなど)を含む。付勢ばね610は、ハウジング602における治療部分603とは反対側で治療部分603に跨るように、治療部分に対して近位および遠位の第1の端部612および第2の端部614でカテーテルのハウジング602に結合することができる。いくつかの実施形態では、付勢機構610は、単一の付勢ばね611(図8A)、2つの付勢ばね611A、611B(図8B)、または3つの付勢ばね611A、611B、611C(図8C)を含むことができる。しかし、より多数の付勢ばねも企図されており、それも可能である。付勢ばねは、図8A図8Cに示すように、ハウジングから径方向に延びることができる。
【0169】
[00254]上述したように、カテーテル600は、血管内撮像デバイス640を含むことができる。血管内撮像デバイス640が治療部分603(たとえば、電極605)に対して遠位に位置するものとして示されているが、血管内撮像デバイス640は、カテーテル600に沿って任意の場所に配置することができる。
【0170】
[00255]図9は、治療部分703、血管内撮像デバイス740、および付勢機構710を含むカテーテル700の別の実施形態を示す。そのような実施形態では、付勢機構700は、治療部分703(たとえば、電極705)とは反対の位置でカテーテル700のハウジングに結合された自己拡張式ケージ712(たとえば、ニチノールケージ)を含む。自己拡張式ケージ712は、治療部分703を付勢して血管に接触させるように構成される。自己拡張式ケージ712は、治療部分703を跨ぐように、治療部分703とは反対の位置でカテーテル700のハウジング702に結合することができる。
【0171】
[00256]上述したように、カテーテル700は、血管内撮像デバイス740を含むことができる。血管内撮像デバイス740が治療部分703(たとえば、電極705)に対して遠位に位置するものとして示されているが、血管内撮像デバイス740は、カテーテル700に沿って任意の場所に配置することができる。
【0172】
[00257]図31は、治療部分4003、血管内撮像デバイス4040、および付勢機構4010を含むカテーテル4000の別の実施形態を示す。そのような実施形態では、付勢機構4010は、治療部分4003(たとえば、電極4005)とは反対の位置でカテーテル4000のハウジングに結合された自己拡張式の付勢ステント4012(以下でより詳細に説明)を含む。付勢ステント4012は、治療部分4003を付勢して血管に接触させるように構成される。付勢ステント4012は、治療部分4003を跨ぐように、治療部分4003とは反対の位置でカテーテル4000のハウジング4002に結合することができる。
【0173】
[00258]上述したように、カテーテル4000は、血管内撮像デバイス4040を含むことができる。血管内撮像デバイス4040が治療部分4003(たとえば、電極4005)に対して遠位に位置するものとして示されているが、血管内撮像デバイス4040は、カテーテル4000に沿って任意の場所に配置することができる。
【0174】
[00259]付勢機構の実施形態の各々は、後退可能なシース(図示せず)を介して非拡張位置に配置することもできることに留意されたい。他の実施形態では、付勢機構は、手術者によって作動させることができる。
【0175】
[00260]図10および図10Bは、ハウジング801、後退可能なシース804、付勢機構806、および治療部分808を含むカテーテル800の一実施形態を示す。治療部分808は、上述したように、ばね付勢式の電極810の含むことができる。後退可能なシース804は、ばね付勢式の電極810を後退位置で保持することができる。付勢機構806は、治療部分808に近接した位置でハウジング801に結合することができる。付勢機構806は、折畳み位置と拡張位置との間で可動である1つまたは複数の拡張可能ワイヤを含むことができ、1つまたは複数の拡張可能ワイヤの少なくとも一部分は、カテーテル801のハウジングの外壁から離間して配置される。たとえば、この実施形態では、付勢機構806は付勢ばね814として示されており、付勢ばね814は、ハウジング801内の位置へ後退可能であり、カテーテル800の治療部分808を付勢するためにハウジング801の外側の位置へ拡張可能である。後退可能なシース804は、展開(換言すれば、配備)が所望されるまで、付勢機構806を後退位置で保持するように構成される。したがって、シース804を後退させることで、ばね付勢式の電極810および付勢ばね814の両方を同時に展開することができる。
【0176】
[00261]カテーテル800は、血管内撮像デバイス840を含むことができる。血管内撮像デバイス840が治療部分808(たとえば、電極810)に対して遠位に位置するものとして示されているが、血管内撮像デバイス840は、カテーテル800に沿って任意の場所に配置することができる。
【0177】
[00262]図11Aおよび図11Bは、ハウジング901、治療部分908、および付勢機構906を含むカテーテル900の一実施形態を示す。そのような実施形態では、ハウジング901は、ハウジング901を通って延びる1つまたは複数の内腔910を画定する。撓み(換言すれば、偏向)ワイヤ912が、ハウジング901を通って延びて、治療部分908の遠位の位置でハウジング901に結合することができる。ハウジング901は、開口909をさらに画定することができ、それによってハウジング901を撓みワイヤ912の周りで撓ませることができる。そのような撓みにより、治療部分908を血管内の治療位置の方へ付勢することを可能にすることができる。動作の際、手術者は撓みワイヤの運動を制限しながら(たとえば、撓みワイヤ912の近位端を保持することによる)、カテーテル900を治療位置へ前進させることができ、次いでハウジング901を遠位に押すことができる。図11Bに示すように、そのような運動により、治療部分908(たとえば、電極914)を含むハウジング901を、撓みワイヤ912から離れる方へ撓ませる。他の実施形態では、手術者は代わりに、ハウジング901の運動を制限し、撓みワイヤ912を引っ張って、ハウジング901を撓みワイヤ912から離れる方へ撓ませることができる。実施形態では、撓みワイヤ912は、ハウジング901より大きい剛性を有することができる。
【0178】
[00263]カテーテル900は、血管内撮像デバイス940を含むことができる。血管内撮像デバイス940が治療部分908内に位置合わせされ、電極914の頂点と位置合わせされたものとして示されているが、血管内撮像デバイス940は、カテーテル900に沿って任意の場所に配置することができる。
【0179】
[00264]図12Aおよび図12Bは、図11Aおよび図11Bに示すものに類似した一実施形態を示す。特に、図12Aおよび図12Bは、ハウジング1001、治療部分1008、および付勢機構1006を含むカテーテル1000を描く。そのような実施形態では、ハウジング1001は、ハウジング1001を通って延びる1つまたは複数の内腔1010を画定する。撓みワイヤ1011が、ハウジング1001を通って延びて、治療部分1008の遠位の位置でハウジング1001に結合することができる。ハウジング1001は、開口1012をさらに画定することができ、それによって撓みワイヤ1011は、ハウジング1001を通って出入りし、治療部分1008を付勢して血管の治療位置に接触させるための付勢力を提供する。したがって、撓みワイヤ1011は、撓みワイヤ1001がハウジング内に配置される後退構成(図12Aに示す)と、撓みワイヤ1011がハウジングの外側に配置される延長構成(図12Bに示す)とを有する。
【0180】
[00265]いくつかの実施形態では、撓みワイヤ1011は形状記憶材料を含むことができ、撓みワイヤ1011は、その自然の状態で撓んでハウジング1001から出る。たとえば、撓みワイヤ1011は、板ばねとすることができる。そのような実施形態では、使用者は、撓みワイヤを(たとえば、シースとともに)後退構成で保持することができ、カテーテルが所望される位置に到達すると、撓みワイヤ1001を解放することができる。他の実施形態では、使用者は代わりに、撓みワイヤ1011を後退または延長させるように、撓みワイヤ1011を手動で前進または後退させることができる(たとえば、撓みワイヤ1011の近位端を引っ張る/押すことができる)。
【0181】
[00266]カテーテル1000は、血管内撮像デバイス1040を含むことができる。血管内撮像デバイス1040が治療部分1008内に位置合わせされ、電極1014の頂点と位置合わせされたものとして示されているが、血管内撮像デバイス1040は、カテーテル1000に沿って任意の場所に配置することができる。
【0182】
[00267]図13A図13Fは、カテーテル1100の代替実施形態を示す。そのような実施形態では、カテーテル1100は、ハウジング1101、治療部分1108、および付勢機構1106を含む。付勢機構1106は、たとえば非対称のバルーン、ケージ、ワイヤ、または本明細書で論じる任意の他の撓み機構など、任意の付勢機構を含むことができる。カテーテル1100は、血管内撮像デバイス1140をさらに含むことができる。
【0183】
[00268]図13Aおよび図13Bを参照すると、ハウジング1101は、ハウジング1101を通って延びる内腔1120を画定することができる。内腔1120は、カテーテル1100の治療部分1108内に出口点1122および再入点を画定することができる。内腔1120を通って切断デバイス1110(たとえば、ニチノール針)を近位位置から遠位位置へ前進させることができ、切断デバイス1110は、出口点1122および再入点1124を通って延ばされる。切断デバイス1110は、形状記憶材料から作製することができ、そのような形状記憶材料は、出口点1122を出るときに屈曲し、再入点1124を通って再入するために自身を位置合わせするように構成される。切断デバイス1110は、電極または他の切断デバイスとすることができる。
【0184】
[00269]付勢機構1106は、出口点および再入点1122/1124とは反対の位置でハウジング1101に結合することができる。したがって、付勢機構1106は、出口点および再入点1122/1124を付勢して血管内の治療位置に接触させることができる。
【0185】
[00270]この実施形態では、血管内撮像デバイス1140は、カテーテル1100の治療部分1108内でハウジングの出口点と再入点との間に長手方向に配置することができる。他の実施形態では、血管内撮像デバイスは、治療部分1108から近位または遠位に長手方向に配置することができる。
【0186】
[00271]図25Aおよび図25Bを次に参照すると、カテーテル2000のさらに別の代替実施形態が概略的に描かれている。カテーテル2000は、別途記載されない限り、または明らかでない限り、上述した実施形態に実質的に類似している。特にカテーテル2000は、ハウジング2008、治療部分2013、および付勢機構2030を含む。付勢機構2030は、たとえば非対称のバルーン、ケージ、ワイヤ、または本明細書で論じる任意の他の撓み機構など、任意の付勢機構を含むことができる。カテーテル2000は、血管内撮像デバイス2040(たとえば、上述したように、固体血管内超音波デバイス、機械血管内超音波デバイスなど)をさらに含むことができる。実施形態では、血管内撮像デバイス2040は、支持構造の周りに円周方向(たとえば、360度)に配置することができる固体トランスデューサアレイ2012を含む。上述した実施形態と同様に、治療部分2013は、電極または他の切断要素などの瘻孔形成要素2014を含むことができる。たとえば、瘻孔形成要素2014は、自然のばね付勢下などで弧を描いてハウジング2008の外側に延びるように構成された板ばね電極とすることができる。電極ワイヤ2020が電極から延びることができ、ハウジング2008内に延びることができ、またエネルギー源に結合することができる。
【0187】
[00272]描かれている実施形態では、ハウジング2008は、上述した実施形態に実質的に類似している。しかし、描かれている実施形態では、ハウジング2008は、ガイドワイヤを通過するために、遠位端2004にラピッドエクスチェンジ(換言すれば、急速交換)用先端部2002を含む。ハウジング2008は、シリコーンゴム、ナイロン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ラテックス、熱可塑性エラストマなどのポリマーの任意の組合せから形成することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング2008は、編組ポリマーとすることができる。いくつかの実施形態では、ハウジング2008は、2つの内腔を画定することができる。たとえば、ハウジング2008内の第1の内腔2050が、カテーテル2000の電極ワイヤ2020を収容することができ、ハウジング2008の第2の内腔2060が、血管内撮像デバイス2040、固体トランスデューサアレイ2012、そのワイヤなどに関する構成要素などの様々な他の構成要素を収容することができる。いくつかの実施形態では、電極ワイヤ2020を収容する第1の内腔2050は、電極ワイヤ2020を電気的および/または熱的に絶縁する絶縁スリーブを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の内腔2050は、第2の内腔2060内に径方向に配置することができる。
【0188】
[00273]上述したように、カテーテル2000の治療部分2013は、電極を含むことができる。電極は、カテーテル2000内に配置された電極ハウジング2016を有することができる。電極ハウジング2016は、カテーテルハウジング2008内に配置することができ、概して治療部分2013と位置合わせすることができる。電極は、電極ハウジング2016でカテーテルハウジング2008から径方向に延びることができる。電極が低プロファイル構成にあるとき、電極を電極ハウジング2016内に収容することができる。電極ハウジング2016は、血管内撮像デバイス2040、固体トランスデューサアレイ2012などのためのワイヤを通すためのチャネル2026を、電極ハウジング2016を通って画定することができる。
【0189】
[00274]固体トランスデューサアレイ2012は、圧電超音波トランスデューサとすることができる。いくつかの実施形態では、固体トランスデューサアレイ2012は、カテーテルハウジング2008の円周全体に延びることができる。いくつかの実施形態では、固体トランスデューサアレイ2012は、カテーテルハウジング2008の円周の一部分に延びることができる。固体トランスデューサアレイ2012は、カテーテル2000内またはカテーテル2000上に、任意の好適な方法によって固定することができる。固体トランスデューサアレイ2012は、カテーテルハウジング2008内に埋め込むことができる。他の実施形態では、固体トランスデューサアレイ2012は、カテーテルハウジング2008の外面に固定することができる。他の実施形態では、固体トランスデューサアレイ2012は、カテーテルハウジング2008内に摩擦嵌めすることができる。固体トランスデューサアレイ2012は、以下でより詳細に論じるように、瘻孔形成要素2014の近位または遠位に配置することができる。
【0190】
[00275]固体トランスデューサアレイ2012は、それだけに限定されるものではないが、1つまたは複数のマルチプレックス(換言すれば、多重送信)用途向け集積回路2022など、カテーテルハウジング2008内に収容された1つまたは複数のフレキシブル回路要素に結合することができる。1つまたは複数のマルチプレックス用途向け集積回路2022は、固体トランスデューサアレイ2012付近でカテーテルハウジング2008内に配置することができる。1つまたは複数のマルチプレックス用途向け集積回路2022は、固体トランスデューサアレイ2012によって生成されたデータのフロントエンド処理を可能にすることができる。1つまたは複数のマルチプレックス用途向け集積回路2022を固体トランスデューサアレイ2012付近でカテーテルハウジング2008内に配置することで、カテーテルハウジング2008を通ってバックエンドプロセッサおよび/またはディスプレイデバイスに戻るケーブルおよび/またはワイヤをさらに低減させることができる。特に、IVUSワイヤ2024が、固体トランスデューサアレイ2012および/または1つもしくは複数のマルチプレックス用途向け集積回路2022からカテーテルハウジング2008を通って近位に延びることができる。
【0191】
[00276]実施形態では、固体トランスデューサアレイ2012は、電極ハウジング2016とカテーテル2000の遠位端2004との間に配置することができる。すなわち、固体トランスデューサアレイ2012は、電極ハウジング2016とラピッドエクスチェンジ用先端部2002との間に配置することができる。そのような実施形態では、1つまたは複数のマルチプレックス用途向け集積回路2022は、固体トランスデューサアレイ2012と電極ハウジング2016との間に配置することができる。電極ハウジング2016のチャネル2026は、IVUSワイヤ2024がマルチプレックス用途向け集積回路2022から電極ハウジング2016を通り、カテーテルハウジング2008を通って近位に延びることを可能にすることができる。
【0192】
[00277]いくつかの実施形態では、電極ハウジング2016は、固体トランスデューサアレイ2012とカテーテル2000の遠位端2004との間に配置することができる。すなわち、電極ハウジング2016は、固体トランスデューサアレイ2012と急速交換用先端部2002との間に配置することができる。そのような実施形態では、固体トランスデューサアレイ2012は、1つまたは複数の多重化特定用途向け集積回路2022と電極ハウジング2016との間に配置することができる。
【0193】
[00278]図14A図14Dは、図13Aおよび図13Bに示すカテーテル1100を使用して瘻孔を形成するための可能性のある方法を示す。そのような実施形態では、カテーテル1100は、第1の血管1180(たとえば、動脈または静脈)内を、第1の血管1180が第2の標的脈管1182(たとえば、静脈または動脈)に近接して配置された位置まで前進させることができる。カテーテルは静脈または動脈を通って前進させることができるが、いくつかの実施形態では、動脈を通ってカテーテルを前進させ、瘻孔を静脈側ではなく動脈側から形成することが有益であることに留意されたい。なぜなら、より高い圧力の動脈からより低い圧力の静脈へ進むことで、改善された瘻孔形成を提供することができるからである。しかし、他の実施形態では、代わりに静脈を通ってカテーテルを所望される位置まで前進させることができる。さらなる実施形態では、上記で論じた2カテーテルシステムなどのように、動脈を通って第1のカテーテルを前進させることができ、静脈を通って第2のカテーテルを前進させることができる。
【0194】
[00279]図14Aを次に参照すると、カテーテル1100は、第1の血管1180内の治療位置まで前進させられる。たとえば血管内撮像デバイス1140からの撮像に基づいて、手術者は、カテーテル1100が治療(たとえば、動脈と近くに位置する静脈との間の瘻孔形成)のために正しい位置にあることを判定することができる。定位置についた後、付勢機構1106を作動させて、カテーテルの治療部分1108を付勢して第1の血管1180の治療位置(たとえば、脈管壁の所望される部分)に接触させることができる。そのような場合、血管内撮像デバイス1140を使用した撮像により、治療部分1108が血管の所望される治療位置と回転方向に位置合わせされたことを、手術者が判定することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、血管内撮像デバイス1140が、血管内撮像デバイス1140の回転方向の位置合わせの指示を出力するセンサ(たとえば、位置センサ)を含むことができ、血管内撮像デバイス1140の回転方向の位置合わせの指示は、カテーテル1100の治療部分1108の回転方向の位置合わせの指示に相関することができ、またはそのような指示を他の方法で提供することもできることに留意されたい。
【0195】
[00280]定位置についた後、内腔に沿って出口点1122を通って第2の血管1182内へ切断デバイス1110を前進させることができる。図14Bで、切断デバイス1110を引き続き前進させることができ、それによって切断デバイス1110は、再び第2の血管1182から出てカテーテル1100の再入点1124に入る。図14Cを参照すると、切断デバイス1110を引き続き前進させることで、第1および第2の血管1180/1182の壁を切断デバイス1110とカテーテルのハウジング1101との間により密接に挟むことができる。図14Dは、血管内撮像デバイス1140に通信可能に結合されたディスプレイ1190上に表示することができる血管内撮像デバイス1140からの画像データを示す。画像データは、血管内撮像デバイス1140の位置におけるカテーテル1100および血管1180/1182の軸方向断面とすることができる。そのような断面は、付勢機構1106がカテーテル1100の治療部分1108を付勢して血管1180の治療位置に接触させることを示す。加えて、切断デバイス1110は、第2の血管1182内に配置されたものとして示されている。したがって、切断デバイスが第2の血管に入ったことを確認することができる。定位置にあるとき、切断デバイス1110を起動して(たとえば、RFエネルギーによる)、第1の血管1180と第2の血管1182との間に瘻孔を作製することができる。ドップラー、蛍光透視法、または他の撮像機能を使用して、瘻孔を通る2つの脈管間の血流を監視することによって、瘻孔が作製されたことを確認することができる。
【0196】
[00281]図26Aを次に参照すると、瘻孔を形成するためのシステムの別のカテーテル3100(たとえば、第1のカテーテル)が描かれている。本明細書により詳細に説明するように、システムは、第2のカテーテル3400(図29A)をさらに含むことができる。第1のカテーテル3100の構造について詳細に論じるが、第2のカテーテル3400(図29A)の構造は、記載されている内容を除いて、第1のカテーテル3100によく似たものとすることができることを理解されたい。カテーテル3100は、概してカテーテル本体3102を含み、カテーテル本体3102は、カテーテル3100が血管を通って前進することを支援するように特に構成された遠位先端部3140を含むことができる。たとえば、遠位先端部3140は、血管を通って前進するために、尖っているおよび/または傷つけないものとすることができる。カテーテル本体3102は、血管内使用のために任意の望ましい断面形状および任意の好適な直径を有することができる。カテーテル3100は、カテーテル本体3102に沿ってまたはカテーテル本体3102を通って少なくとも部分的に延びる1つまたは複数の内腔または他の通路をさらに含むことができる。たとえば、1つまたは複数の内腔は、図26Aの座標軸のx軸の方向に、カテーテル本体3102を通って少なくとも部分的に長手方向に延びることができる。
【0197】
[00282]カテーテル3100は、カテーテル本体3102に沿って配置された治療部分3135をさらに含むことができる。治療部分3135は、本明細書に記載するように、カテーテル本体3102に沿って配置されたカテーテル3100のうち、血管を修正(たとえば、切断、焼灼など)するように構成された部分を指す。特に、本開示の実施形態では、カテーテル3100は、第1の血管3300(図29A)と第2の血管3302(図29A)との間に1つまたは複数の瘻孔を形成するように構成された治療部分3135を含むことができる。実施形態では、治療部分3135は、カテーテル本体3102に沿って遠位先端部3140に対して近位の位置(たとえば、図26Aの座標軸の-x方向)に配置することができ、活動側3134を画定することができる。治療部分3135は、脈管を修正するために1つまたは複数の器具がカテーテル本体3102内および/またはカテーテル本体3102外へ通過することを可能にする1つまたは複数の開口を、治療部分3135の活動側3134に備えることができる。たとえば、治療部分3135の活動側3134は、治療部分3135のうち、修正がなされるべき脈管の領域に当接または対向する部分である。たとえば、電極3108が、治療部分3135の活動側3134から突出し、カテーテル3100の長手方向中心線から離れる方へ径方向に延びて、血管3300の壁に接触することができる(たとえば、図29B参照)。
【0198】
[00283]電極3108は、組織を焼灼するために活動状態にすることができる露出された焼灼面と、焼灼面に取り付けられたリードワイヤまたは他の導体とを含むことができる。特に、活動状態にされたとき、瘻孔を形成するための組織の焼灼または蒸発を容易にするために、焼灼面を介して組織および流体へ電流を供給することができ、かつ/または組織および流体から電流を運ぶことができる。いくつかの実施形態では、電極3108は、ばねワイヤまたは板ばね電極とすることができ、電極3108がカテーテル3100内に保持される低プロファイル構成と、電極3108がカテーテル本体3102の表面から突出する延長構成との間で可動とすることができる。電極3108は、カテーテル本体3102から突出するように自然に付勢されても付勢されなくてもよい。電極3108が自然に付勢されてカテーテル本体3102から突出するとき、後退可能なシース3160などの構造を使用して、展開が所望されるまで、電極3108を低プロファイル構成で保持または維持することができる。いくつかの実施形態では、カテーテル本体3102は、使用中に電極3108によって生成される熱からカテーテル3100およびその構成要素を遮蔽または他の方法で保護することができる1つまたは複数の絶縁材料(図示せず)を含むことができる。
【0199】
[00284]図26Aをさらに参照すると、カテーテル3100は、治療部分3135の活動側3134とは反対の位置に配置された非活動側3103または領域を含む。たとえば、非活動側3103は、カテーテル3100のうち切断および/または焼灼手段を含まない方を指す。カテーテル3100の非活動側3103は、カテーテル本体3102および治療部分3135にわたって延びる。言い換えれば、カテーテル本体3102および治療部分3135はどちらも、非活動側3103を画定することができる。カテーテル本体3102および治療部分3135の非活動側3103は、治療部分3135の活動側3134から正反対の位置にある。したがって、カテーテル本体3102および治療部分3135の非活動側3103は、電極3108とは反対の位置に配置される。言い換えれば、カテーテル本体3102および治療部分3135の非活動側3103は、治療部分3135の活動側3134を介して血管3300(図29A)内に形成される修正部に当接または対向しない。代わりに、カテーテル本体3102の非活動側3103は、電極3108によって、カテーテル本体3102の少なくとも一部分の直径または高さ(たとえば、図26Aの座標軸のz軸の方向)だけ、血管3300(図29A)内に形成される修正部から離間して配置することができる。
【0200】
[00285]図26Aをさらに参照すると、カテーテル3100は、カテーテル本体3102に沿って長手方向に配置された1つまたは複数の磁石アレイを含むことができる。たとえば、カテーテル3100は、第1の磁石アレイ3104を含むことができ、第1の磁石アレイ3104は、カテーテル本体3102に沿って長手方向に延び、治療部分3135に対して近位(たとえば、図26Aの座標軸の-x方向)に配置される。カテーテル3100は、第2の磁石アレイ3106を含むことができ、第2の磁石アレイ3106は、カテーテル本体3102に沿って長手方向に延び、治療部分3135に対して遠位(たとえば、図26Aの座標軸の+x方向)に配置される。いくつかの実施形態では、第2の磁石アレイ3106は、治療部分3135とカテーテル本体3102の遠位先端部3140との間に長手方向(たとえば、図26Aの座標軸のx軸の方向)に配置することができる。実施形態では、カテーテル3100は、治療部分3135内で治療部分3135の活動側3134の後ろ(換言すれば、背面側)、たとえば活動側3134のすぐ後ろに配置された第3の磁石アレイ3150を含むことができる。より詳細には、第3の磁石アレイ3150は、治療部分3135の非活動側3103に沿って配置することができ、かつ/または治療部分3135の非活動側3103内に配置することができる。実施形態では、カテーテル3100は、第1の磁石アレイ3104、第2の磁石アレイ3106、および第3の磁石アレイ3150を個々にまたは任意の組合せで含むことができる。「磁石アレイ」という語句を本明細書で使用するが、磁石アレイ3104、3106、および3150の各々を、カテーテル本体3102および/または治療部分3135に沿って単一の磁石として構成することもできることを理解されたい。
【0201】
[00286]本明細書に記載する磁石アレイ3104、3106、および3150は、それだけに限定されるものではないが、希土類元素の合金(たとえば、サマリウム-コバルト磁石、またはN52磁石などのネオジム磁石)、またはアルニコなど、1つまたは複数の硬磁性材料を含む永久磁石とすることができる。いくつかの変形例では、磁石アレイ3104、3106、および3150は、異方性磁石を含むことができ、他の変形例では、磁石アレイ3104、3106、および3150は、等方性磁石を含むことができる。いくつかの変形例では、磁石アレイ3104、3106、および3150は、圧縮粉末から形成することができる。いくつかの変形例では、磁石アレイ3104、3106、および3150の一部分(たとえば、透明の裏打ち材)は、それだけに限定されるものではないが、鉄、コバルト、ニッケル、またはフェライトなど、1つまたは複数の軟磁性材料を含むことができる。2つのカテーテルを備えるシステムでは、第1のカテーテル3100または第2のカテーテル3400(図29Aおよび図29B)が、強磁性元素(すなわち、永久磁場に引き付けられるが永久磁場を生成しない元素)を含むことができることを理解されたい。たとえば、いくつかの変形例では、第1のカテーテル3100は、1つまたは複数の強磁性元素のみを含むことができ、第2のカテーテル3400(図29Aおよび図29B)は、1つまたは複数の永久磁石を備えることができる。他の変形例では、第2のカテーテル3400(図29Aおよび図29B)は、1つまたは複数の強磁性元素のみを含むことができ、第1のカテーテル3100は、1つまたは複数の永久磁石を備えることができる。しかし、他の変形例では、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400(図29Aおよび図29B)の一方または両方が、強磁性磁石、永久磁石、および/または他の好適な種類の磁石の任意の好適な組合せを含むことができる。
【0202】
[00287]概して、本明細書に記載する磁石アレイ3104、3106、および3150の寸法は、磁石アレイ3104、3106、および3150を保持するカテーテル3100のサイズに基づいて選択することができ、カテーテル3100のサイズは、カテーテル3100を前進させることができる選択された血管の解剖学的寸法に基づいて選択することができる。たとえば、約3mmの内径を有する血管3300(図29Aおよび図29B)を通ってカテーテル3100を前進させる場合、カテーテル3100の前進および操作中の脈管壁に対する負傷のリスクを低減させるために、いずれの磁石アレイ3104、3106、および3150も断面が最も広い部分で約3mm未満になるように構成することが望ましい場合がある。各磁石アレイ3104、3106、および3150は、任意の好適な長さ(たとえば、約5mm、約10mm、約15mm、約20mmなど)を有することができるが、いくつかの事例では、より長い磁石アレイは、脈管を通って操作するためのカテーテル3100の柔軟性を制限する可能性があることを理解されたい。いくつかの変形例では、磁石アレイ3104、3106、および3150は、複数の方形の磁石を含むことができる。他の実施形態では、磁石アレイ3104、3106、および3150の各磁石は、カテーテルの内側または外側に配置するための任意の好適な形状を有することができる。磁石は、円筒形、半円筒形、管形、箱形などとすることができる。
【0203】
[00288]実施形態では、磁石アレイ3104、3106、および3150の外面は、カテーテル本体3102の外面と同一平面または一直線とすることができる。他の実施形態では、磁石3104、3106、および3150は、カテーテル本体3102内にカテーテル本体3102の外面から離れて径方向に配置することができる。他の実施形態では、磁石アレイ3104、3106、および3150の外面は、カテーテル本体3102の外面を越えて径方向に距離をあけて延びることができる。
【0204】
[00289]各磁石アレイ3104、3106、3150は、カテーテル3100内またはカテーテル3100上に、任意の好適な方法によって固定することができる。たとえば、いくつかの変形例では、1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、および3150は、カテーテル3100に埋め込むことができ、カテーテル3100に付着させることができ、またはカテーテル3100に摩擦嵌めすることができる。
【0205】
[00290]図26Aをさらに参照すると、カテーテル3100は、付勢ステント3120をさらに含むことができる。付勢ステント3120は、概して、任意の知られているまたは所望されるステント構造をとることができる。たとえば、付勢ステント3120は、概して、複数の相互接続された支柱3170を含む。支柱3170は、複数のセルを形成することができ、これらのセルは、概して、付勢ステント3120の小さい反復構造である。セルは、複数のリングを形成することができ、隣接するリングは、コネクタによって取り付けることができる。
【0206】
[00291]付勢ステント3120は、カテーテル本体3102の長さに沿って長手方向(たとえば、図26Aの座標軸のx軸の方向)に延びることができる。付勢ステント3120は、カテーテル本体3102の近位点3130と遠位点3132との間で、カテーテル本体3102から離れて径方向に弓形になることができる。近位点3130は、磁石アレイ3104、3106、3150のうちの少なくとも1つのアレイの第1の端部の近位(たとえば、図26Aの座標軸の-x方向)に配置することができ、遠位点3132は、磁石アレイ3104、3106、3150のうちの少なくとも1つのアレイの第2の端部の遠位(たとえば、図26Aの座標軸の+x方向)に配置することができる。したがって、付勢ステント3120は、磁石アレイ3104、3106、3150のうちの少なくとも1つのアレイに長手方向に跨るように構成することができる。言い換えれば、第1の磁石アレイ3104、第2の磁石アレイ3106、および第3の磁石アレイ3150のうちの少なくとも1つを、近位点3130と遠位点3132との間に長手方向(たとえば、図26Aの座標軸のx軸の方向)に配置することができる。実施形態では、図29Aおよび図29Bに関連してさらに詳細に論じるように、付勢ステント3120は、1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150を血管壁に対して付勢するように配置することができる。実施形態では、近位点3130および/または遠位点3132は、1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150内に配置することができる。
【0207】
[00292]実施形態では、付勢ステント3120は、カテーテル3100の非活動側3103から径方向に延びることができる。言い換えれば、近位点3130および遠位点3132は、カテーテル本体3102の非活動側3103に沿って配置することができる。より詳細には、実施形態では、付勢ステント3120の横方向中心点3137(図26B)は、治療部分3135の活動側3134と正反対に位置することができる。横方向中心点3137は、付勢ステント3120の横方向(たとえば、図26Bの座標軸のy軸の方向)外縁部から等距離にある点とすることができる。実施形態では、治療部分3135は、近位点3130と遠位点3132との間に長手方向(たとえば、図26Aの座標軸のx軸の方向)に配置することができる。実施形態では、図29Aおよび図29Bに関してさらに詳細に論じるように、付勢ステント3120は、治療部分3135、より具体的には治療部分3135の活動側3134を、血管壁に対して付勢するように構成することができる。
【0208】
[00293]実施形態では、付勢ステント3120は、第1のテーパ区間3121と、第2のテーパ区間3122と、第1のテーパ区間3121と第2のテーパ区間3122との間に長手方向に配置された第3の区間3123とを含むことができる。第1のテーパ区間3121は、第2のテーパ区間3122の近位に配置することができる。第1のテーパ区間3121は、第1のテーパ区間3121の近位点3124でカテーテル本体3102に結合することができる。特に、第1のテーパ区間3121の近位点3124は、近位点3130でカテーテル本体3102に結合することができる。第1のテーパ区間3121は、第1のテーパ区間3121の遠位点3125で付勢ステント3120の第3の区間3123にさらに接続することができる。第2のテーパ区間3122は、第2のテーパ区間3122の遠位点3126でカテーテル本体3102に結合することができる。特に、第2のテーパ区間3122の遠位点3126は、遠位点3132でカテーテル本体3102に結合することができる。第2のテーパ区間3122は、第2のテーパ区間3122の近位点3127で付勢ステント3120の第3の区間3123にさらに接続することができる。
【0209】
[00294]上述したように、付勢ステント3120は、近位点3130と遠位点3132との間で、カテーテル3100のカテーテル本体3102から離れて径方向に弓形になることができる。いくつかの実施形態では、付勢ステント3120は、近位点3130および遠位点3132でカテーテル本体3102に固定して取り付けることができる。言い換えれば、第1のテーパ区間3121の近位点3124は、近位点3130でカテーテル本体3102に固定して取り付けることができ、第2のテーパ区間3122の遠位点3126は、遠位点3132でカテーテル本体3102に固定して取り付けることができる。そのような実施形態では、付勢ステント3120は、好適なポリマーまたは糊などの接着剤、レーザ溶接、熱収縮プラスチックラップなどによって、近位点3130および遠位点3132でカテーテル本体3102に固定することができる。
【0210】
[00295]実施形態では、付勢ステント3120の支柱3170は、円形の断面を有することができる。実施形態では、付勢ステント3120の支柱3170は、実質的に矩形の断面を有する平坦なリボンとすることができる。実施形態では、付勢ステント3120は、金属、プラスチック、ポリマー、プラスチックで被覆された金属、上記材料のいずれかの複合物などから作ることができる。たとえば、付勢ステント3120は、ニチノール、ステンレス鋼、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドなどとすることができる。付勢ステント3120は、蛍光透視下で付勢ステント3120を可視化することを可能にする高い放射線不透過性を呈する材料から作ることができる。付勢ステント3120は、形状記憶を呈し、設定または所望される形状に戻る材料とすることができる。
【0211】
[00296]いくつかの実施形態では、付勢ステント3120は、低プロファイル構成から、図26Aに描かれている延長構成へ拡張することができる。低プロファイル構成で、付勢ステント3120は、非接触状態または非付勢状態に配置することができ、付勢ステント3120は、カテーテル3100を血管3300(図29A)内で横方向に付勢するための付勢力を血管3300(図29A)の壁に印加しない。低プロファイル構成で、付勢ステント3120は、カテーテル3100のカテーテル本体3102と実質的に同一平面で維持することができる。したがって、付勢ステント3120がカテーテル本体3102から径方向に延びて、カテーテル3100を血管3300(図29A)内で横方向に付勢するための付勢力を血管3300(図29A)の壁に印加することなく、カテーテル3100を血管3300(図29A)内の所望される位置へ前進させることができる。延長構成で、付勢ステント3120の少なくとも一部分が、カテーテル本体3102の外面から外方へ径方向に延びて接触状態になることができ、接触状態で、付勢ステント3120の少なくとも一部分は、血管3300(図29A)の壁に付勢力を印加する。したがって、延長構成にあるときに付勢ステント3120がカテーテル本体3102の外面から径方向に撓む最大距離は、低プロファイル構成にあるときに付勢ステント3120がカテーテル本体3102の外面から径方向に撓む最大距離より大きくすることができる。
【0212】
[00297]付勢ステント3120が延長構成にあるとき、第1のテーパ区間3121の遠位点3125は、カテーテル本体3102から第1のテーパ区間3121の近位点3124より大きい距離をあけて位置する。また、延長構成にあるとき、第2のテーパ区間3122の近位点3127は、カテーテル本体3102から第2のテーパ区間3122の遠位点3126より大きい距離をあけて位置する。したがって、付勢ステント3120が延長構成にあるとき、第1のテーパ区間3121は、カテーテル本体3102から付勢ステント3120の第3の区間3123へ傾斜し、第2のテーパ区間3122は、カテーテル本体3102から付勢ステント3120の第3の区間3123へ傾斜する。実施形態では、第1のテーパ区間3121の径方向外縁部3142は、カテーテル本体3102の非活動側3103から付勢ステント3120の第3の区間3123の径方向外縁部3146へ線形に傾斜することができ、第2のテーパ区間3122の径方向外縁部3144は、カテーテル本体3102の非活動側3103から付勢ステント3120の第3の区間3123の径方向外縁部3146へ線形に傾斜することができる。傾斜した第1のテーパ区間3121および第2のテーパ区間3122により、付勢ステント3120が露出された状態で、脈管壁に過度の応力を引き起こすことなく、カテーテル3100を血管3300(図29A)内で前進および後退させることを可能にすることができる。
【0213】
[00298]実施形態では、本明細書に記載する付勢ステント3120は、延長構成の方へ付勢することができる。すなわち、付勢ステント3120は、低プロファイル構成から延長構成へ自己拡張するように構成することができる。言い換えれば、付勢ステント3120は、カテーテル本体3102の外面から離れて所定の距離だけ延びた延長構成で自然の休止状態とすることができる。そのような実施形態では、付勢ステント3120を低プロファイル構成で保持するための力が必要とされうる。たとえば、図26A図26Cを参照すると、付勢ステント3120を低プロファイル構成で維持するために、シース3160を遠位(たとえば、図26A図26Cの座標軸の+x方向)に前進させることができる。シース3160は、図26Cに描かれているように、カテーテル3100のカテーテル本体3102および1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150より大きい直径を有する内腔を含むことができ、それによってカテーテル本体3102および1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150上でシース3160を遠位に前進させることを可能にすることができる。したがって、シース3160がカテーテル本体3102および1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150上で遠位に前進させられた状態で、シース3160によって付勢ステント3120をカテーテル本体3102に対して圧迫することができる。言い換えれば、カテーテル本体3102とシース3160との間の空間内で付勢ステント3120を圧迫し、低プロファイル構成で維持することができる。たとえば、シース3160内のカテーテル3100を血管3300(図29A)内で望ましい位置へ前進させて、瘻孔を形成することができ、その時点で、シース3160を近位方向(たとえば、図26A図26Cの座標軸の-x方向)に後退させ、それによって付勢ステント3120を露出させることができる。シース3160が付勢ステント3120を低プロファイル構成で維持するための力を付勢ステント3120に印加しなくなったとき、付勢ステント3120の自然の付勢により、付勢ステント3120は自然に拡張して、図26Aに示す延長構成になることができる。
【0214】
[00299]いくつかの実施形態では、付勢ステント3120は、銅-アルミニウム-ニッケルおよびニッケル-チタンなど、温度などの環境要因によって形状を変化させる形状記憶合金から作ることができる。たとえば、付勢ステント3120の活動状態の形状は、図26Aに描かれている延長構成とすることができる。形状記憶合金の遷移温度は、標準的な室温を上回ることができる。いくつかの実施形態では、形状記憶合金の遷移温度は、ほぼ体内温度とすることができる。したがって、患者の体外で標準的な室温において、付勢ステント3120は低プロファイル構成に変形することができ、低プロファイル構成で付勢ステント3120は非接触状態にあり、血管3300(図29A)の壁に付勢力を印加するためにカテーテル本体3102の外面から離れる方へ径方向には延びない。付勢ステント3120の温度が増大するにつれて、付勢ステント3120は低プロファイル構成から延長構成へ自然に遷移することができ、延長構成で付勢ステント3120は接触状態になり、カテーテル本体3102の外面から離れる方へ径方向に延び、カテーテル3100を血管3300(図29A)内で横方向に付勢するための付勢力を血管3300(図29A)の壁に印加する。実施形態では、付勢ステント3120は、30℃を上回る温度、32℃を上回る温度、35℃を上回る温度、および20℃の標準的な室温と37℃の体内温度との間の同様の温度で、低プロファイル構成から延長構成へ遷移することができる。
【0215】
[00300]図27Aおよび図27Bを次に参照すると、カテーテル3100の断面が描かれている。これらの断面は特に、カテーテル本体3102および付勢ステント3120の第3の区間3123を切り取ったものである。図27Aに描かれているように、実施形態では、付勢ステント3120は、半長円形の断面を有することができる。付勢ステント3120は、特に延長構成にあるとき、半長円形の断面を形成することができる。図27Bに描かれているように、他の実施形態では、付勢ステント3120は、長円形の断面を有することができる。
【0216】
[00301]いくつかの実施形態では、本明細書に記載する付勢ステント3120は、付勢ステント3120がカテーテル3100のカテーテル本体3102に沿って長手方向(たとえば、図28Aのx軸の方向)に可動になるように構成することができる。たとえば、図28A図28Cを参照すると、付勢ステント3120は、トラック3200内を摺動可能とすることができる。トラック3200は、カテーテル本体3102の外面における開口とすることができる。実施形態では、付勢ステント3120は、近位点3130でカテーテル本体3102内のトラック3200から延びることができる。すなわち、近位点3130は、カテーテル本体3102内のトラック3200の少なくとも一部分を画定することができる。より詳細には、近位点3130は、トラック3200の遠位端を画定することができる。付勢ステント3120は、トラック3200内をカテーテル本体3102に沿って近位点3130から近位(たとえば、図28A図28Cの座標軸の-x方向)に動くことができる。
【0217】
[00302]第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)は、トラック3200内に配置することができ、トラック3200内を摺動することができる。実施形態では、第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)は、アンカ部材3210を含むことができる、またはアンカ部材3210に結合することができる。アンカ部材3210は、アンカ部材3210がトラック3200内を摺動することができ、アンカ部材3210がトラック3200を出ることができないようなサイズおよび形状とすることができる。すなわち、アンカ部材3210は、トラック3200を出てカテーテル本体3102の外面から離れる方へ径方向に延びることができないようにすることができる。
【0218】
[00303]低プロファイル構成で、図28Cに描かれているように、アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)は、トラック3200の近位端に配置することができる。アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)は、図28Bに描かれているように、トラック3200内をトラック3200の遠位端まで遠位に動くことができ、それによって付勢ステント3120を近位点3130と遠位点3132との間でカテーテル本体3102から離れる方へ径方向に延ばして延長構成にする。
【0219】
[00304]実施形態では、付勢ステント3120を付勢して延長構成にすることができる。言い換えれば、アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)を付勢して、トラック3200内を遠位に摺動させることができる。シース3160は、付勢ステント3120を低プロファイル構成で維持することができる。たとえば、カテーテル3100を介してシース3160を遠位(たとえば、図28A図28Cの座標軸の+x方向)に前進させることができる。シース3160は、内向きの力を付勢ステント3120に印加して付勢ステント3120を圧迫することができ、それによってアンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)は、トラック3200内を近位(たとえば、図28A図28Cの座標軸の-x方向)に摺動する。シース3160は、アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)がトラック3200内を遠位に摺動することをさらに防止することができる。したがって、アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)を、トラック3200の近位端で維持することができ、付勢ステント3120を、低プロファイル構成で維持することができる。さらに、シース3160を近位(たとえば、図28A図28Cの座標軸の-x方向)に取り除くことで、アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)がトラック3200内をトラック3200の遠位端まで、または言い換えればカテーテル本体3102の近位点3130まで、遠位に摺動することを可能にすることができる。したがって、付勢ステント3120は、図28Bに描かれている延長構成をとることができる。
【0220】
[00305]実施形態では、付勢ステント3120は、遠位点3132でカテーテル本体3102に固定することができ、近位点3130からトラック3200内を摺動することができることを理解されたい。他の実施形態では、付勢ステント3120は、同様に、近位点3130でカテーテル本体3102に固定することができ、遠位点3132からトラック3200内を摺動することができる。そのような実施形態では、遠位点3132は、カテーテル本体3102内のトラック3200の少なくとも一部分を画定することができる。より詳細には、遠位点3132は、トラック3200の近位端を画定することができる。付勢ステント3120は、トラック3200内をカテーテル本体3102に沿って遠位点3132から遠位(たとえば、図28A図28Cの座標軸の+x方向)に動くことができる。そのような実施形態では、付勢ステント3120は、トラック3200内のアンカ部材3210および第2のテーパ区間3122の遠位点3126(図26A)の位置に応じて、付勢ステント3120が低プロファイル構成と延長構成との間を遷移することができることから、上述したように動作することができる。いくつかの実施形態では、付勢ステント3120は、第1のトラック3200内を近位点3130から摺動することができ、第2のトラック3200内を遠位点3132から摺動することができる。
【0221】
[00306]論じているカテーテル3100の実施形態では、付勢ステント3120の自然の付勢により、第1の状態において血管構造を通って送達するための低プロファイル構成で付勢ステント3120を保持し、第2の状態において付勢ステント3120が付勢力を血管3300(図29A)の壁に印加するための延長構成に入ることを可能にする使用者作動制御の必要をなくすことができる。付勢ステント3120は、低プロファイル構成と延長構成との間で可動とすることができるが、この動きは、付勢ステント3120の付勢と外力(シース3160などから)とを組み合わせた自然の結果として発生することができ、付勢ステント3120は、使用中ずっと単一の状態のままである。すなわち、血管構造を介したカテーテル3100の前進および組織の焼灼のどちらにおいても、カテーテル3100は、付勢ステント3120を圧迫する外力がなくても、付勢ステント3120が延長構成をとることが可能になる状態にある。付勢ステント3120の形状記憶および付勢ステント3120の自然の付勢により、付勢ステント3120は、設定された形状(たとえば、延長構成)に戻ることができる。したがって、延長構成における付勢ステント3120のカテーテル本体3102からの径方向延長の角度、形状、湾曲、および距離を特に選択することができる。付勢ステント3120のカテーテル本体3102からの径方向延長の距離は、カテーテル3100のサイズおよびカテーテル3100が前進させられる血管3300(図29A)のサイズに基づいて、特に選択および/または構成することができる。たとえば、付勢ステント3120の径方向延長の距離は、約2mm~約4mm、4mm超、6mm超、8mm超、約10mmなどの直径を有する血管内の血管壁に対してカテーテル3100を付勢するように選択することができる。
【0222】
[00307]図28Dおよび図28Eを次に参照すると、いくつかの実施形態では、付勢ステント3120は、低プロファイル構成から延長構成へ使用者が操作することができる。たとえば、付勢ステント3120がトラック3200内を摺動可能である実施形態では、アンカ部材3210をロッド3220に結合することができる。ロッド3220は、ロッド3220に結合されたハンドコントロール(換言すれば、手動制御部材)、スイッチ、アクチュエータ、または他の使用者操作式デバイスまで、カテーテル本体3102の内腔を通って近位(たとえば、図28Dおよび図28Eの座標軸の-x方向)に延びることができる。トラック3200は、その近位端に、トラック3200を通ってロッド3220を前進させることを可能にするための開口を含むことができる。トラック3200の近位端にある開口は、アンカ部材3210が開口を通って動くことができないようなサイズとすることができる。使用者操作式デバイスの作動によって、使用者は、アンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)をトラック3200内で遠位(たとえば、図28Dおよび図28Eの座標軸の+x方向)に前進させることができ、かつ/またはアンカ部材3210および第1のテーパ区間3121の近位点3124(図26A)をトラック3200内で近位(たとえば、図28Dおよび図28Eの座標軸の-x方向)に後退させることができる。そのような実施形態では、付勢ステント3120は、遠位点3132でカテーテル本体3102に固定することができる。したがって、アンカ部材3210をトラック3200内で後退させることで、図28Dに示すように、付勢ステント3120を折り畳んで低プロファイル構成にすることができ、アンカ部材3210をトラック3200内で前進させることで、図28Eに示すように、付勢ステント3120を拡張させて延長構成にすることができる。
【0223】
[00308]図29Aおよび図29Bを次に参照すると、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400によって第1の血管3300と第2の血管3302との間に瘻孔を形成するためのシステムおよび方法について次に論じる。図29Aをまず参照すると、血管3300の内腔で第1のカテーテル3100を前進させることができる。血管3300に隣接した血管3302内に、第2のカテーテル3400を配置することができる。第2のカテーテル3400は、本明細書で論じる第1のカテーテル3100に類似したものとすることができる。いくつかの実施形態では、第2のカテーテル3400は電極3108を含まなくてよい。第2のカテーテル3400は、カテーテル本体3402を含む。カテーテル本体3402は、活動側3434を有する治療部分3435をさらに画定する。第2のカテーテル3400は、カテーテル本体3402および治療部分3435によって画定される非活動側3403をさらに含む。具体的には、治療部分3435の活動側3434は、第1のカテーテル3100の電極3108を受け取るように構成された凹部3408を含むことができる。凹部3408は特に、第1のカテーテル3100の電極3108を凹部3408内に受け取るような形状、サイズなどとすることができる。他の実施形態では、第2のカテーテル3400は、カテーテル本体3402から離れる方へ径方向に治療部分3435から延びる電極を含むことができる。第2のカテーテル3400の第2のカテーテル本体3402は、1つまたは複数の磁石アレイをさらに含むことができる。たとえば、第2のカテーテル3400は、治療部分3435に対して近位(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の-x方向)に配置された第1の磁石アレイ3404、治療部分3435に対して遠位(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の+x方向)に配置された第2の磁石アレイ3406、および/または治療部分3435に沿って、特にいくつかの実施形態では治療部分3435の非活動側3403に沿って配置された第3の磁石アレイ3450を含むことができる。実施形態では、第2のカテーテル3400は、構造および動作に関して第1のカテーテル3100の第1の付勢ステント3120によく似ている第2の付勢ステント3420を含むことができる。後述する実施形態では、第1のカテーテル3100が第1の付勢ステント3120を含み、第2のカテーテル3400が第2の付勢ステント3420を含むが、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400のうちの1つのみが付勢ステントを含むこともできることを理解されたい。
【0224】
[00309]第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450は、カテーテル3100および3400の回転方向および軸方向の位置合わせを促進するように構成することができる。カテーテル3100および3400間の適切な軸方向および回転方向の位置合わせは、それぞれ第1および第2のカテーテル3100、3400の治療部分3135、3435など、1つまたは複数の瘻孔形成要素の位置合わせを容易にすることができる。より具体的には、第1のカテーテル3100と第2のカテーテル3400との間の適切な軸方向および回転方向の位置合わせは、凹部3408に対する電極3108の位置合わせを容易にすることができる。第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150は、1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150によって生成される磁界が、治療部分3135の活動側3134の方向(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の-z方向)において、治療部分3135の非活動側3103の方向(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の+z方向)より強くなるように配置することができる。同様に、第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450は、1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450によって生成される磁界が、治療部分3435の活動側3434の方向(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の+z方向)において、治療部分3435の非活動側3403の方向(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の-z方向)より強くなるように配置することができる。そのような実施形態では、それぞれ治療部分3135、3435の活動側3134、3434の方向における磁界の強度により、第1の血管3300内の第1のカテーテル3100の治療部分3135の活動側3134と、第2の血管3302内の第2のカテーテル3400の治療部分3435の活動側3434との間の回転方向の位置合わせを促進することができる。
【0225】
[00310]カテーテル3100および3400は、図29Aに描かれているように、軸方向に位置合わせがずれており、それによって図29Aおよび図29Bの座標軸のx方向において、第1のカテーテル3100の電極3108は第2のカテーテル3400の凹部3408と位置合わせされない。さらに、たとえば図29Aに描かれているように、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400の接合は弱い。接合が弱いとき、第1のカテーテル3100の治療部分3135の活動側3134および血管3300の隣接する壁のうちの少なくとも1つと、第2のカテーテル3400の治療部分3435の活動側3434および血管3302の隣接する壁との間に、空間が残ることがある。したがって、接合が弱いとき、治療部分3135の活動側3134および治療部分3435の活動側3434は、互いに密に接近していない(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸のz軸の方向)。
【0226】
[00311]第2のカテーテル3400の各磁石アレイ3404、3406、3450は、第1のカテーテル3100の対応する磁石アレイ3104、3106、3150と対合するように構成することができ、また逆も同様であり、それによって第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400を位置合わせおよび接合することができる。本明細書で使用される「接合(coapted)」および/または「強い接合(coaptation)」という用語は、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400が密に接近して(in close approximation)おり(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸のz軸の方向)、それによって第1のカテーテル3100の電極3108が第2のカテーテル3400の凹部3408に入ることができることを意味するものと理解されうる。本明細書で使用される「対合(mate)」という用語は、第1のカテーテル3100の磁石アレイと第2のカテーテル3400の磁石アレイとの間の相互引力を意味するものと理解されうる。たとえば、カテーテル3100の治療部分3135の近位(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の-x方向)に配置された第1の磁石アレイ3104は、第2のカテーテル3400の治療部分3435の近位(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の-x方向)に配置された第1の磁石アレイ3404と対合するように構成することができる。カテーテル3100の治療部分3135の遠位(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の+x方向)に配置された第2の磁石アレイ3106は、第2のカテーテル3400の治療部分3435の遠位(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の+x方向)に配置された第2の磁石アレイ3406と対合するように構成することができる。同様に、第1のカテーテル3100の治療部分3135の非活動側3103に沿って配置された第3の磁石アレイ3150は、第2のカテーテル3400の治療部分3435の非活動側3403に沿って配置された第3の磁石アレイ3450と対合するように構成することができる。第1のカテーテル3100の第3の磁石アレイ3150および第2のカテーテル3400の第3の磁石アレイ3450は、対合されたとき、治療部分3135の活動側3134と治療部分3435の活動側3434との間の接合が促進されるように構成及び配置することができ、このとき、第3の磁石アレイ3150および第3の磁石アレイ3450が治療部分3135、3435によって分離(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸のz軸の方向)されたままになることができることを理解されたい。
【0227】
[00312]しかし瘻孔形成処置中、第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、および3150ならびに第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、および3450は、それだけで第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400を位置合わせおよび接合するには不十分な可能性がある。たとえば、第1のカテーテル3100の1つもしくは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つもしくは複数の磁石アレイ3404、3406、3450の強度の制限、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400の柔軟度の制限、脈管3300および3302間の距離、ならびに/または第1の血管3300および/もしくは第2の血管3302の蛇行した解剖学的構造により、第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450が対合することができない可能性がある。したがって、図29Aに描かれているように、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400は、軸方向に位置合わせがずれる可能性があり、かつ/または接合が弱くなる可能性がある。
【0228】
[00313]第1のカテーテル3100の付勢ステント3120および/または第2のカテーテル3400の付勢ステント3420は、第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450が、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400を位置合わせおよび接合することを支援することができる。たとえば、図29Aを参照すると、カテーテル3100および3400の遠位方向の前進(たとえば、図29Aおよび図29Bの座標軸の+x方向)を容易にするために、それぞれ、低プロファイル構成の付勢ステント3120および/または付勢ステント3420と共に、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400を血管3300および3302内に前進させることができる。第1のカテーテル3100の付勢ステント3120および/または第2のカテーテル3400の付勢ステント3420は、たとえば図26A図26Cおよび図28A図28Eに関連して上記で論じた方法のいずれかによって、低プロファイル構成で維持することができる。第1のカテーテル3100の付勢ステント3120および/または第2のカテーテル3400の付勢ステント3420が低プロファイル構成にある状態で、第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400をそれぞれ血管3300および3302内に前進させることができ、その後、第1のカテーテル3100の治療部分3135および第2のカテーテル3400の治療部分3435は、血管3300および3302間に瘻孔を形成するための所望される部位に概して配置される。しかし、上述しかつ図29Aに描くように、第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450は、それだけでカテーテル3100および3400を位置合わせおよび接合することができない可能性がある。
【0229】
[00314]図29Bを次に参照すると、第1のカテーテル3100と第2のカテーテル3400との間の位置合わせおよび接合を促進するために、第1のカテーテル3100の付勢ステント3120および/または第2のカテーテル3400の付勢ステント3420を低プロファイル構成から延長構成へ遷移させることができる。いくつかの実施形態では、第1のカテーテル3100と第2のカテーテル3400との間の位置合わせおよび接合を促進するために、第1のカテーテル3100の付勢ステント3120のみを低プロファイル構成から延長構成へ遷移させることができる。いくつかの実施形態では、第1のカテーテル3100と第2のカテーテル3400との間の位置合わせおよび接合を促進するために、第2のカテーテル3400の付勢ステント3420のみを低プロファイル構成から延長構成へ遷移させることができる。実施形態では、付勢ステント3120および/または付勢ステント3420は、図26A図26Cおよび図28A図28Eを参照して論じる任意のデバイスまたは方法によって、低プロファイル構成から延長構成へ遷移することができる。
【0230】
[00315]付勢ステント3120および3420が低プロファイル構成から延長構成へ自然に付勢される実施形態では、付勢ステント3120および3420は、それぞれカテーテル本体3102および3402から離れる方へ径方向に延び始めることができる。たとえば、付勢ステント3120は、付勢ステント3120が血管3300の壁に接触するまで、延長構成の最大高さに向かって延びることができる。したがって、付勢ステント3120は、血管3300の壁に対する付勢力を印加することができ、その結果、付勢反力がカテーテル3100に印加されて、活動側3134および/または1つもしくは複数の磁気アレイを血管3300の壁に押し付ける。より具体的には、付勢ステント3120の横方向中心点3137(図26B)が治療部分3135の活動側3134とは正反対の位置にあるため、付勢反力により、付勢ステント3120の横方向中心点3137(図26B)とは正反対の位置で、治療部分3135の活動側3134を血管3300の壁に対して誘導することができる。
【0231】
[00316]同様に、第2のカテーテル3400の付勢ステント3420は、延長構成に遷移して、第2の血管3302の壁に接触することができ、その結果、付勢反力が、第2のカテーテル3400の治療部分3435の活動側3434を第2の血管3302の壁に対して誘導する。たとえば、第2のカテーテル3400の治療部分3435の活動側3434が第1のカテーテル3100の治療部分3135の活動側3134と実質的に位置合わせされたとき、第2のカテーテル3400の付勢ステント3420を展開することができる。したがって、付勢ステント3120および3420は、第1のカテーテル3100と第2のカテーテル3400との間の接合を強化することができる。たとえば、上述したように、第1のカテーテル3100の付勢ステント3120は、治療部分3135の活動側3134に加えて、1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150を第1の血管3300の壁に対して付勢することができ、第2のカテーテル3400の付勢ステント3420は、治療部分3435の活動側3434に加えて、1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450を第2の血管3302の壁に対して付勢することができ、それによって第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3105、3150と、第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450との間の引力を、これらの間の距離を減少させることによって増大させる。たとえば、密に接近した後、第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450は、磁石間の距離、カテーテル3100、3400の柔軟性、脈管3300、3302間の距離、第1および第2の血管3300、3302の蛇行した解剖学的構造などのあらゆる前述の障壁を乗り越えて、対合することができる。第1のカテーテル3100の1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150および第2のカテーテル3400の1つまたは複数の磁石アレイ3404、3406、3450が対合することで、カテーテル3100および3400を接合および位置合わせすることができる。第1のカテーテル3100および第2のカテーテル3400が接合および位置合わせされた後、電極3108を前進および励磁させて、第1の血管3300の壁および第2の血管3302の壁を焼灼し、第2のカテーテル3400の凹部3408内へ前進させて、それによって第1および第2の血管3300、3302間に瘻孔を形成することができる。
【0232】
[00317]他の実施形態では、第1の血管3300と第2の血管3302との間に瘻孔を形成するための方法において、カテーテル3100、3400のうちの一方のみを使用することができる。たとえば、蛍光透視下で第2の血管3302を見ることができるように、第2の血管3302に造影剤を注入することができる。次いで、第1のカテーテル3100を第1の血管3300内に前進させることができ、その後、治療部分3135が、第1および第2の血管3300、3302間に瘻孔を形成するための所望される部位と概して位置合わせされる。付勢ステント3120は、蛍光透視下で第1のカテーテル3100の付勢ステント3120を視覚化することを可能にする高い放射線不透過性を呈する材料から作ることができ、それによって使用者が第1の血管3300内で付勢ステント3120および第1のカテーテル3100の治療部分3135の位置を識別することを支援する。第1のカテーテル3100の付勢ステント3120は、図26A図26Cおよび図28A図28Eを参照して論じた任意のデバイスまたは方法によって、低プロファイル構成から延長構成へ遷移することができる。その際、第1のカテーテル3100の付勢ステント3120は、第1の血管3300と第2の血管3302との間に瘻孔を形成するために所望される部位で、治療部分3135の活動側3134を第1の血管3300の壁に対して付勢することができる。次いで、電極3108を前進および励磁させて、第1の血管3300の壁および第2の血管3302の壁を焼灼し、それによって第1および第2の血管3300、3302間に瘻孔を形成することができる。
【0233】
[00318]図30を次に参照すると、カテーテル3500の側面図が描かれている。カテーテル3500は、本明細書で論じたものを除くすべての態様において、図26A図29Bで論じたカテーテル3100に類似したものとすることができる。たとえば、カテーテル3100と同様に、カテーテル3500は、治療部分3135および1つまたは複数の磁石アレイ3104、3106、3150を画定するカテーテル本体3102を含むことができる。治療部分3135は、非活動側3103とは正反対に位置する活動側3134を含むことができる。カテーテル3500は、近位点3130と遠位点3132との間でカテーテル本体3102から離れて径方向に弓形になることができる付勢ステント3120を含む。上記で論じたカテーテル3100とは異なり、カテーテル3500の遠位点3132は、治療部分3135の非活動側3103に沿って配置することができる。そのような実施形態では、第1の磁石アレイ3104は、近位点3130と遠位点3132との間に配置することができる。実施形態では、遠位点3132は、第3の磁石アレイ3150に沿って長手方向(たとえば、図30の座標軸のx軸の方向)に配置することができる。実施形態では、遠位点3132の位置、ならびに/または第3の磁石アレイ3150の位置および/もしくは長さは、第3の磁石アレイ150が近位点3130と遠位点3132との間(たとえば、図30の座標軸のx軸の方向)に配置されるように調整することができる。いくつかの実施形態では、近位点3130は、治療部分3135の非活動側3103に沿って配置することができ、遠位点3132は、第2の磁石アレイ3106が近位点3130と遠位点3132との間に配置されるように、遠位先端部3140の近位端(たとえば、図30の座標軸の-x方向)に位置することができる。そのような実施形態では、第3の磁石アレイ3150は、近位点3130と遠位点3132との間に配置することができる。カテーテル3100と同様に、カテーテル3500の付勢ステント3120は、近位点3130でカテーテル本体3102に結合することができ、またはカテーテル本体3102のトラック内で可動とすることができ、付勢ステント3120は、遠位点3132でカテーテル本体3102に結合することができ、またはカテーテル本体3102のトラック内で可動とすることができる。
【0234】
[00319]システムおよび方法
[00320]上述したカテーテルの様々な実施形態を含む様々なシステムおよび方法について、次に説明する。図面では特有の実施形態のみを示すことがあることに留意されたい。本システムおよび方法は、本明細書に記載するカテーテルシステムのいずれにも適用可能とすることができる。
【0235】
[00321]図15は、全体として、血管の血管内治療のためのシステム1200内の様々なモジュール間の通信を概略的に描く。特に、システム1200は、通信経路1202、制御ユニット1204、撮像デバイス1206、およびディスプレイ1240を含む。様々な実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、より少数またはより多数のモジュールをシステム1200内に含むこともできることに留意されたい。加えて、システムは、本明細書に上述した2カテーテルまたは単一カテーテルシステムのいずれかなどの1つまたは複数のカテーテルを含む。すなわち、システムは、瘻孔を生成しもしくは別のタイプの血管治療を脈管内の標的位置へ送達するように構成された単一カテーテルシステム、または2つのカテーテル間に瘻孔を生成しもしくは何らかの他のタイプの血管治療を送達するように構成された2カテーテルシステムを含むことができる。
【0236】
[00322]システム1200の様々なモジュールは、通信経路1202を介して互いに通信可能に結合することができる。通信経路1202は、たとえば導電ワイヤ、導電トレース、光導波管など、信号を伝送することが可能な任意の媒体から形成することができる。さらに、通信経路1202は、信号を伝送することが可能な媒体の組合せから形成することができる。いくつかの実施形態では、通信経路1202は、プロセッサ、メモリ、センサ、入力デバイス、出力デバイス、および通信デバイスなどの構成要素のうちの様々な構成要素間で電気データ信号の伝送を可能にするように協働する導電トレース、導電ワイヤ、コネクタ、およびバスの組合せを含む。加えて、「信号」という用語は、媒体を通って進むことが可能なDC、AC、正弦波、三角波、方形波、振動などの波形(たとえば、電気、光、磁気、機械、または電磁)を意味することに留意されたい。
【0237】
[00323]制御ユニット1204は、任意のタイプのコンピューティングデバイスとすることができ、1つまたは複数のプロセッサおよび1つまたは複数のメモリモジュールを含む。1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のメモリモジュールに記憶されたものなど、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された機械可読命令を実行することが可能な任意のデバイスを含むことができる。したがって、1つまたは複数のプロセッサの各々は、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、および/または任意の他のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0238】
[00324]制御ユニット1204の1つまたは複数のメモリモジュールは、1つまたは複数のプロセッサに通信可能に結合される。1つまたは複数のメモリモジュールは、揮発性および/または不揮発性メモリとして構成することができ、したがって、ランダムアクセスメモリ(SRAM、DRAM、および/または他のタイプのRAMを含む)、フラッシュメモリ、セキュアデジタル(SD)メモリ、レジスタ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、および/または他のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。特定の実施形態に応じて、これらの非一時的コンピュータ可読媒体は、示されているように制御ユニット1304内に常駐することができ、かつ/または制御ユニット1304の外部に位置することができる。1つまたは複数のメモリモジュールは、論理(すなわち、機械可読命令)を記憶するように構成することができ、そのような論理は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、制御ユニットが、以下でより詳細に説明する様々な機能を実行することを可能にする。
【0239】
[00325]撮像デバイス1206は、カテーテルが血管を前進するにつれて1つまたは複数のカテーテルおよび周辺の血管構造の画像データを捕捉するように構成された任意の撮像デバイスとすることができる。たとえば、上述したように、撮像デバイス1306は、カテーテルのハウジングに結合された血管内撮像デバイス(たとえば、IVUS、ICE、OCTなど)とすることができる。血管内撮像デバイスについては、上記でより詳細に説明している。他の実施形態では、撮像デバイス1306は、たとえば超音波デバイス(たとえば、2D超音波デバイスおよび/または3D超音波デバイス)などの外部撮像デバイスとすることができる。
【0240】
[00326]撮像デバイス1206は、通信経路を介して制御ユニットに通信可能に結合することができる。撮像デバイス1306から受け取ったデータに基づいて、制御ユニットは、画像データを処理して、カテーテルの回転方向の向き、より具体的にはカテーテルの治療部分の回転方向の向きを判定することを可能にすることができる。2カテーテルシステムでは、制御ユニットは、血管治療の送達のために2つのカテーテル間の適切な位置合わせ(たとえば、長手方向、回転方向、および距離)を判定することを可能にすることができる。
【0241】
[00327]上述したように、システム1200は、通信経路1202を介してシステム1200の他のモジュールに通信可能に結合されたディスプレイ1240をさらに含む。ディスプレイ1240は、撮像デバイス1206からの画像データを表示するように構成された任意のタイプのディスプレイとすることができる。いくつかの実施形態では、制御ユニット1204は、画像データを処理し、ディスプレイによって画像上へ指標を投影して、たとえば血管、血管ラベル(動脈、カテーテル、貫通枝など)などの間の回転方向の位置合わせ、長手方向の位置合わせ、距離を示すことができる。撮像デバイスがドップラー機能を備える実施形態では、制御ユニットは、流量、体積、脈圧などを含むドップラー情報を表示するように構成することができる。様々な実施形態では、制御ユニットは、治療部分が患者の血管構造を前進するにつれてカテーテルの治療部分を実時間で表示することができる。
【0242】
[00328]本明細書で論じるように、方法は、アクセスするための血管を選択することを含むことができる。上述したように、手首または他の場所で、静脈または動脈へのアクセスを提供することができる。血管を通って貫通枝付近などの所望される位置へ、カテーテルを前進させることができる。たとえば、図16A図16Dを参照すると、撮像デバイス1206からの軸方向断面画像データを示すディスプレイ1240の図が全体として描かれている。撮像デバイス1206は、カテーテルCが動脈Aを通って前進させられていることを示すことができ、動脈Aの両側に伴走静脈Vが位置することができる。カテーテルCは、静脈のうちの1つへの貫通枝Pがディスプレイ上に見えるまで前進させることができる。カテーテルCは、貫通枝が延びる静脈Vにその貫通枝が取り入れられたことが示されるまで、引き続き前進または後退させることができる。これは、貫通枝Pの起点に近接しているため、血管治療(たとえば、瘻孔形成)のための所望される位置と考えることができる。
【0243】
[00329]上述したように、制御ユニット1204は、カテーテル、より具体的にはカテーテルの治療部分の回転位置を判定するように構成することができる。たとえば、上述したように、カテーテルCは、1つまたは複数の位置センサ(たとえば、本明細書に記載する血管内撮像デバイスからの情報を含む)および/またはエコー源性マーカを含むことができ、1つまたは複数の位置センサおよび/またはエコー源性マーカは、制御ユニット1204によって(たとえば、画像認識処理によって)認識可能とすることができ、または制御ユニット1204に通信可能に結合することができる。1つまたは複数の位置センサおよび/またはエコー源性マーカは、システムが、カテーテルCの治療部分(たとえば、電極)の向きおよび/または位置を追従および/または追跡し、医師または他の使用者を案内するための図16Bに示すようなオーバーレイを作製することを可能にすることができる。特に、図16Bは、カテーテルCの治療部分の回転位置を示す指標1250を表示するオーバーレイを示す。たとえば、矢印1252は、治療部分の位置および切断方向を示し、それによって治療部分の位置および切断方向がディスプレイ1240上で容易に認識可能になる。加えて、オーバーレイは、カテーテルCの治療部分の全体的な切断深さの指示を提供することができる切断深さ指標1254を描くことができる。図16Bは、血管内の治療位置の方へ誘導するために所望される向きへのカテーテルの回転をさらに示す。瘻孔形成中、治療位置は、ホスト血管のうち、標的血管の最も近くに配置された部分とすることができる。
【0244】
[00330]手術者がディスプレイおよびディスプレイ上に投影されたオーバーレイから判定することができる所望される位置合わせがなされた後、手術者は、図16Cに示すように、上記で論じたような付勢機構Dを展開し、治療部分を付勢して血管の治療位置に接触させることができる。図16Dで、次いで手術者は血管治療を施すことができ、示されている実施形態では瘻孔1260が形成される。次いで、ドップラーおよび/または蛍光透視法を使用して、治療の成功を確認することができる。
【0245】
[00331]上記で提供した例は、単一のカテーテルを使用した瘻孔形成を対象とするが、他の治療も企図されており、それも可能であることに留意されたい。加えて、2つのカテーテルを組み込むシステムも同様に使用することができる。そのような場合、各カテーテルが血管内撮像デバイスを含むことができ、オーバーレイは、両方のカテーテルの回転方向の向きを提供することができる。
【0246】
[00332]しかし、本明細書に記載するように、様々な実施形態では、撮像デバイスが血管内撮像デバイスでなくてもよい。そのような実施形態では、以下でより詳細に説明するように、撮像デバイスにアクチュエータを結合し、制御ユニットに通信可能に結合することができ、それによって制御ユニットは、アクチュエータによって撮像デバイスの運動を制御することができる。そのような実施形態では、制御ユニットは、撮像デバイスによってカテーテルの治療部分の位置に追従し、それによって手術者による撮像デバイスの直接制御を必要とすることなく、カテーテルの治療部分の実時間撮像をディスプレイ上に示すことができる。
【0247】
[00333]図17は、血管の血管内治療のためのシステム1300の代替実施形態を概略的に示す。上述したシステム1200と同様に、システム1300は、通信経路1302、制御ユニット1304、撮像デバイス1306、およびディスプレイ1310を含むことができる。以下に別途記載しない限り、通信経路1302、制御ユニット1304、およびディスプレイ1310は、システム1200に関連して上記で説明したものと実質的に同一のものとすることができる。加えて、システム1300は、ユーザ入力デバイス1330、アクチュエータ1340、電磁場生成器1360、1つまたは複数の位置センサ1380、およびエネルギー源1370をさらに含むことができる。様々な実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、より少数またはより多数のモジュールをシステム1300内に含むこともできることに留意されたい。加えて、システム1300は、本明細書に上述したカテーテルなどの1つまたは複数のカテーテルを含む。すなわち、システム1300は、瘻孔を生成しもしくは別のタイプの血管治療を脈管内の標的位置へ送達するように構成された単一カテーテルシステム、または2つのカテーテル間に瘻孔を生成しもしくは何らかの他のタイプの血管治療を送達するように構成された2カテーテルシステムを含むことができる。加えて、様々なモジュールについてシステム1300に関連して説明するが、本開示の範囲から逸脱することなく、そのようなモジュールを上述したシステム1200内に組み込むこともできることに留意されたい。
【0248】
[00334]図18は、全体として、検査室または診療所内に提供することができる血管の血管内治療のためのシステム1300の部分を示す。示されているように、システムの様々なモジュールは、部屋から部屋へ移動させることが可能な可動カート1390に取り付けることができる。したがって、システム1300を使用者まで動かすことができるため、血管内治療のための治療位置を改善することができる。他の実施形態では、可動カートがなくてもよい。可動カート1300は、それだけに限定されるものではないが、制御ユニット1304、撮像デバイス1306、ユーザ入力デバイス1304、アクチュエータ1340などを含む、システムの様々な構成要素を支持することができる。
【0249】
[00335]図18をさらに参照すると、上述したように、システム1300は、通信経路1302を介して制御ユニット1304に通信可能に結合された撮像デバイス1306を含むことができる。撮像デバイス1306は、上述したように血管内撮像デバイスとすることができ、または図18に示すように外部撮像デバイスとすることができる。撮像デバイス1306は、被術者の血管の画像を提供するように構成された任意のデバイスとすることができる。たとえば、少なくとも1つの実施形態では、撮像デバイスは超音波撮像デバイスである。いくつかの実施形態では、撮像デバイスは、前頭面(冠状面)、軸平面(横断面/断面)、および/または矢状面に沿って所望される血管の画像を捕捉することが可能な2D超音波デバイスまたは3D超音波デバイスである。超音波デバイスは、それだけに限定されるものではないが、カラードップラー、パワードップラー、およびドップラーベクトルフローを含む様々なドップラー機能を実行することを可能とすることができる。ドップラー機能を使用して、システム1300は、血管の流れを分析して動脈および静脈を判定することを可能とすることができる。システム1300は、どの脈管が動脈および/または静脈であるかを手術者が迅速かつ効率的に判定することを可能にするために、たとえばディスプレイ1310上で異なる色のオーバーレイを使用して、これらの異なる脈管を示すことができる。加えて、ドップラー機能を使用して、治療の成功を確実にすることができる。たとえば、ドップラー機能は、成功した瘻孔作製を判定することを可能とすることができる。たとえば、ドップラーを使用して、2つの血管間に形成された瘻孔を通る血流を識別または確認することができる。蛍光透視法を含む他の撮像デバイス/解決策を使用することもできることに留意されたい。
【0250】
[00336]図18を次に参照すると、撮像デバイス1306は、超音波プローブ1340を含む。超音波プローブ1340は、アクチュエータ1340(たとえば、ロボットアーム1342)を介して可動カート1390に結合することができる。他の実施形態では、超音波プローブ1340は、可動カート1390に結合されなくてもよい。
【0251】
[00337]図17および図18を合わせて参照すると、いくつかの実施形態では、撮像デバイス1306は、超音波プローブ1320に結合されたカテーテル追跡センサ1380を含むことができる。制御ユニット1304は、カテーテル追跡センサ1380からカテーテル追跡信号を受け取り、カテーテルの治療部分の位置を判定することができる。本明細書により詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、超音波プローブ1320は、アクチュエータ1340に結合することができ、アクチュエータ1340は、カテーテルの治療部分とともに超音波プローブ1380を動かして、カテーテルの治療部分の位置を実時間(たとえば、カテーテルが血管を前進するにつれて)で追従するように構成される。いくつかの実施形態では、制御ユニット1304は、超音波画像上で画像認識を実行し、カテーテルの治療部分を認識して、撮像デバイス1306に対するカテーテルの治療部分の位置を判定するように構成することができる。たとえば、上述したように、1つまたは複数のカテーテルはエコー源性マーカを含むことができ、制御ユニットは、撮像デバイス1306によってエコー源性マーカを認識するように構成することができる。エコー源性マーカを認識したことに基づいて、制御ユニット1304は、アクチュエータ134によって撮像デバイス1406の運動を制御し、カテーテルが血管を前進するにつれてカテーテルの治療部分の位置に実時間で追従することができる。加えて、制御ユニットは、カテーテルの治療部分および周辺の血管構造に自動でフォーカスして、フォーカスされた画像をディスプレイ1310上に表示するように、超音波プローブ1320の設定を調整することができる。たとえば、エコー源性マーカの位置に基づいて、制御ユニットは、エコー源性マーカの深さを自動で追跡し、画像品質設定を調整することができる。
【0252】
[00338]いくつかの実施形態では、カテーテル追跡センサ1380は、1つまたは複数のカテーテルに組み込まれた位置センサと相互作用することができる。たとえば、カテーテル追跡センサ1380は、カテーテルに組み込まれた位置センサによって出力された信号を検出して、カテーテルの治療部分の位置に追従することを可能とすることができる。いくつかの実施形態では、システム1300は、電磁場を生成してカテーテル追跡センサ1340とカテーテルの位置センサとの間の追跡を容易にする電磁場生成器ボード1360を含むことができる。そのような電磁場生成器ボード1360は、たとえば、使用者の治療部分の周りに電磁場を生成するように、使用者の治療部分の下に位置することができる。図18を参照すると、電磁場生成器ボード1360は、被術者支持面1362に結合することができる。制御ユニット1304は、電磁場生成器ボード1360の起動および停止を制御するように動作可能とすることができる。
【0253】
[00339]本明細書に記載するように、位置センサおよび/または追跡センサ1340の信号に基づいて、制御ユニット1304は、カテーテルの治療部分の位置を判定することができ、撮像デバイスの設定を自動でフォーカスさせて、矢状面図、軸平面図、および/または前頭面図を含むカテーテルの治療部分の様々な図を表示するように構成することができる。たとえば、位置センサの信号に基づいて、制御ユニットは、センサの深さを自動で追跡し、画像品質設定を調整することができる。そのような図は、各図が矢状面、軸平面、および/または前頭面に沿ってカテーテルの断面を示すように、カテーテルの治療部分の中心を切り取ることができる。図19Aは、動脈Aに近接して配置された静脈Vを通って治療部分が前進させられたカテーテル200を前頭面、軸平面、および矢状面で示すディスプレイ1310を示す。いくつかの実施形態では、制御ユニット200は、3つすべての図を同時に表示させる。他の実施形態では、制御ユニット200は、2つまたはそれより少ない図のみを表示することができる。本明細書に記載するように、制御ユニット200は、血管構造の様々な部分を認識し、血管構造を識別するオーバーレイを提供するように構成することができる。そのようなオーバーレイは、ラベル、色などを含むことができる。たとえば、オーバーレイは、動脈に青色オーバーレイを提供して動脈の流れを示し、静脈に青色オーバーレイを提供して静脈の流れを示すことができる。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、被術者の血管構造の3次元モデルを生成するように構成することができる。図19Bを参照すると、被術者の血管構造の一部分の例示的な3次元モデル1312が示されている。たとえば、撮像デバイス(たとえば、2Dまたは3D超音波デバイス)を使用して、位置センサおよび/またはエコー源性マーカを有するカテーテルが動脈または静脈を介して追跡される場合、制御ユニット200は、動脈または静脈A/Vの3次元モデル1312を生成し、これをディスプレイ1310上に表示することができる。周辺の静脈および動脈も識別し、3次元マップの一部として生成することができる。動脈および静脈は、手術者がこれら2つを区別することを可能にするために、異なる色(たとえば、赤色または青色)で表すことができ、または他の方法でラベル付けすることができる。
【0254】
[00340]図17および図18を再び参照すると、システム1300は、制御ユニット1304に通信可能に結合された1つまたは複数のユーザ入力デバイス1330をさらに含むことができる。1つまたは複数のユーザ入力デバイス1330は、機械、光、可聴、または電気信号を、通信経路1302によって伝送することが可能なデータ信号に変換することが可能な任意のデバイスを含むことができる。具体的には、ユーザ入力デバイス1330は、たとえばジョイスティック、ボタン、キーボード、スイッチ、ノブ、マイクロフォンなど、物理的な運動を、通信経路1302を介して伝送することができるデータ信号に変換する任意の数の可動の物体を含むことができる。図18は、可動カートに取り付けられたユーザ入力デバイス1330を示す。したがって、手術者は、ユーザ入力デバイス1330によって制御ユニット1304にコマンドを入力することができる。そのようなコマンドは、それだけに限定されるものではないが、特定の図または特定のオーバーレイを選択する撮像デバイスの手動制御を含むことができる。図20を参照すると、代替のユーザ入力デバイス1330が全体として描かれている。そのようなユーザ入力デバイス1330’は、ジョイスティック1332’を含むものとして示されている。1つまたは複数のユーザ入力デバイス1330’からの使用者入力に基づいて、制御ユニットは、自動追従モードから手動動作モードに切り換わって、1つまたは複数のユーザ入力デバイス1330’からの入力に基づく超音波プローブ1380の手動制御を可能にするように構成することができる。
【0255】
[00341]上述したように、システム1300は、制御ユニット1304に通信可能に結合されかつ撮像デバイス1306(たとえば、超音波プローブ1320)に物理的に結合されたアクチュエータ1340をさらに含むことができる。本明細書に記載するように、制御ユニット1304は、アクチュエータ1340によって撮像デバイス1306を動かすように構成することができる。図18は、撮像デバイス1340が超音波プローブ1320(たとえば、3D超音波プローブおよび/または2D超音波プローブ)を含む一実施形態を示す。アクチュエータ1340は、超音波プローブ1340に結合されたロボットアーム1342を含むことができる。ロボットアーム1342は、超音波プローブ1320の運動を制御するために、6自由度(またはそれ以上)の運動が可能とすることができる。ロボットアーム1342は、可動カート1390によって可動になるように、可動カート1390に結合することができる。
【0256】
[00342]外部超音波撮像デバイスを使用するとき、超音波プローブ1320は、被術者接触面1322を含むことができる。被術者接触面1322は、可撓性の被術者インターフェース/流体障壁を介して、被術者の治療区域(たとえば、腕、脚、胴など)に接触させることができる。すなわち、被術者接触面1322は、患者の治療区域(たとえば、腕、脚など)に直接接触することができ、または被術者の治療区域に直接接触する可撓性の流体障壁1408に直接接触することができる。そのような流体障壁は、被術者の治療区域の上に配置されるように構成された媒体槽1400の一部として提供することができる。たとえば、図18に示すような媒体槽1400は、被術者の治療区域の周りに流体を保持するように構成された流体ハウジング1402を含むことができる。流体ハウジング1402は、成形された開口1406を含むことができ、成形された開口1406を通して被術者の治療区域(たとえば、腕、脚など)を配置することができる。たとえば、図21は、腕1502が成形された開口1406内に配置された被術者1500を示す。可撓性の流体障壁1408(たとえば、プラスチック)は、被術者1500と流体ハウジング1402内に配置された流体との間に位置することができ、被術者1500の治療区域の形状と一致することができる。
【0257】
[00343]被術者1500が配置された後、制御ユニット1304によって実行される論理に基づいて、超音波プローブを媒体槽1400内に配置し、被術者接触面1322を被術者1500に接触させるように、ロボットアーム1342を手動または自動で制御することができる。様々な実施形態では、カテーテルなしでシステム1300を使用して、まず被術者の血管構造をマッピングして、血管治療(たとえば、瘻孔形成)のための所望される位置を探すことができる。本明細書に記載するように、システム1300を自動カテーテル追従モードにすることができ、自動カテーテル追従モードでは、カテーテルが被術者の血管構造を通って標的治療位置へ前進するにつれて、超音波プローブ1306がカテーテルの治療部分の位置を追従するように、制御ユニット1304がロボットアーム1342を自動で制御する。
【0258】
[00344]図22は、システム1400の代替実施形態を示し、アクチュエータ1440および撮像デバイス1306が、媒体槽1480の流体ハウジング1482に組み込まれている。そのような実施形態では、流体ハウジング1482は、トラック1484A/1484Bを備えることができ、トラック1484A/1484Bに沿って、1つまたは複数の超音波プローブ1420A/1420B(たとえば、2つのプローブ)が前後に追従することができる。そのような実施形態では、アクチュエータ1440は、1つまたは複数の線形アクチュエータを含むことができ、1つまたは複数の線形アクチュエータは、1つまたは複数の超音波プローブ1420A/1420Bと相互作用して、1つまたは複数の超音波プローブ1420A/1420Bをトラック1484A/1484Bに沿って動かす。2つのカテーテルが被術者の血管内に別個に配置される実施形態などのいくつかの場合、各プローブを別個に制御して各カテーテルを別個に追跡し、各カテーテルの治療部分の画像データを提供することができる。
【0259】
[00345]図23Aおよび図23Bは、流体ハウジング1482’および超音波プローブ1420’を含む代替媒体槽1480’を示す。示されている実施形態では、流体ハウジング1482’は、湾曲した超音波プローブ1420’が進む湾曲面1484’を画定する。たとえば、トラック1486’を、湾曲面1484’の頂点で流体ハウジング1482’に結合することができる。線形アクチュエータを使用して、湾曲した超音波プローブが流体ハウジング1482’の硬化面1484’を横断するようにすることができる。
【0260】
[00346]図17および図18を再び参照すると、システム1300は、制御ユニット1304に通信可能に結合されたエネルギー源1370をさらに含むことができる。エネルギー源1370は、電気リードを介して1つまたは複数のカテーテルに動作可能に結合することができる。エネルギー源1370は、上述したように、カテーテルの治療部分の電極にエネルギーを提供するためのRFエネルギー源とすることができる。1つまたは複数のユーザ入力デバイス1330を使用して、制御ユニット1304にコマンドを入力し、瘻孔形成のための電極を励起することができる。いくつかの実施形態では、エネルギー源1370を可動カート1390に取り付けることができる。
【0261】
[00347]上述したように、いくつかの実施形態では、本明細書に提供するシステムを使用して解剖学的透視領域を走査し、静脈および/または動脈の2Dまたは3Dマップを構築し、そのようなマップをディスプレイ上に表示することができる。たとえば、上述したように、ドップラー機能を使用して、システムが動脈および静脈の血流を判定することを可能にすることができる(たとえば、ドップラー機能により、判定を可能にするための流れの方向、速度などを測定することができる)。制御ユニットは、論理を実行して、2Dまたは3D動脈マップを構築することができる。いくつかの実施形態では、生成された2Dまたは3Dマップは、異なる色(たとえば、赤色/青色)を使用して、静脈および/または動脈の血流を示すことができる。さらに、カテーテルがシステムを通って前進させられるとき、カテーテルが血管構造を前進するにつれて、生成されたマップ上にカテーテルを示すことができる。そのようなマッピングをより大きい脈管マップ(たとえば、腕、脚、体全体などの脈管マップ)に一体化することで、医師が適切な治療位置/区域を判定するために被術者の解剖学的全体を検討することを可能にすることができる。ドップラーを使用して、治療の成功を識別または確認し、2Dまたは3Dマップ上に示すことができる。たとえば、瘻孔が作製された場合、ドップラー機能を使用して、隣接する脈管間の新しい流れを識別し、瘻孔が作製されたことを判定し、その瘻孔を示すように2Dまたは3Dマップを調整することができる。
【0262】
[00348]いくつかの実施形態では、示されていないが、血管治療中に、撮像デバイスの案内下で、その先端部に近接して一体化された追跡センサを有するガイドワイヤを所望される静脈または動脈に挿入し、標的治療位置へ前進させることができる。次いで、本明細書に記載する1つもしくは複数の位置センサまたは1つもしくは複数のエコー源性マーカもしくはリングを使用して、ガイドワイヤを介してカテーテルを標的治療位置へ前進させることができ、蛍光透視法の使用の有無にかかわらず、ディスプレイデバイスを使用して、カテーテルの治療部分を実時間で追跡および表示することができる。
【0263】
[00349]本明細書に記載するように、様々な実施形態では、撮像デバイスからの画像の上にオーバーレイを配置し、ディスプレイ上に表示して、回転方向の位置合わせ、長手方向の位置合わせ、および距離(たとえば、血管および/またはカテーテル間)に関する指示を提供することができる。加えて、オーバーレイはまた、治療部分が血管内の治療位置に接触しているかどうかを使用者が判定することを可能にすることができる。たとえば、より詳細に上記で説明したように、付勢機構を起動して、治療を送達する(たとえば、瘻孔を形成する)ための脈管内の正しい位置へカテーテルを付勢することができる。
【0264】
[00350]図24A図24Dは、上述したように、2カテーテルシステムの位置合わせを示す。カテーテルは、第1の血管1500を通って前進させられた第1のカテーテル101と、第2の血管1502を通って前進させられた第2のカテーテル103とを含む。第1のカテーテル101は、第1の治療部分110(たとえば、電極106)と、第1の治療部分110に近接して配置された1つまたは複数の位置センサ121A/121Bとを有する。第2のカテーテル103は、第2の治療部分116(たとえば、凹部117)と、第2の治療部分116に近接して配置された1つまたは複数の位置センサ123A/123Bとを有する。ディスプレイ1310上には、血管1500/1502内の第1および第2のカテーテル101/103の前頭面図が表示されている。ディスプレイ1310上に指標1311を表示して、1つまたは複数の位置合わせ指標を示すことができる。たとえば、長手方向の位置合わせ指標は、第1および第2のカテーテル101/103の長手方向の位置合わせを示し、近接指標は、第1および第2のカテーテル101/103が治療を送達する(たとえば、瘻孔を形成する)のに互いに十分に近接しているかどうかを示し、回転指標は、第1および第2の治療部分110/116が互いに回転方向に位置合わせされているかどうかを示す。
【0265】
[00351]近接を判定するとき、制御ユニットは、上記で論じた1つもしくは複数の位置センサ121A/121B/123A/123Bおよび/または1つもしくは複数の追跡センサからの信号に基づいて、第1および第2の治療部分110/116の各々の位置を追跡することができる。これらの信号に基づいて、制御ユニットは、瘻孔形成が配置される所定の距離範囲内(たとえば、2mm未満)にカテーテルが配置されているか否かを判定することができる。図24Bは、第1および第2の治療部分110/116が互いに長手方向に位置合わせされていることが制御ユニットによって判定されたときの長手方向指標の起動を示す。図24Cは、第1および第2のカテーテル101/103が、瘻孔を形成することができるように、互いに好適な近接位置へ動かされたことを示す。図24Dは、第1のカテーテル101および第2のカテーテル103の両方が、瘻孔を形成することができるように、適切な回転方向の位置合わせを有することを示す。この時点で、第1のカテーテル101の治療部分110の電極106を起動して、第1の治療部分110と第2の治療部分116との間に挟まれた組織を焼灼することができる。次いで、撮像デバイスのドップラー機能を使用して、第1の血管1500と第2の血管1502との間の血流を判定し、瘻孔形成を確認することができる。
【0266】
[00352]単一カテーテルシステムを追跡および配置するために、本明細書に記載する外部撮像デバイスも同様に使用することができることに留意されたい。
[00353]本明細書に記載するように、本明細書に提供するデバイスおよび方法は、瘻孔形成以外の目的にも使用することができる。たとえば、本明細書に提供するデバイスは、血管構造のマッピングの目的、動脈化の目的(たとえば、脚の虚血の場合の静脈の動脈化)、脈管閉塞、血管形成、血栓切除、アテレクトミー、クロッシング、薬剤コーティングバルーン血管形成、ステント留置(カバーなしおよびカバーあり)、溶解療法などに使用することができる。加えて、本明細書に提供する方法は、複数の治療および/または複数の治療部位を含むことができる。
【0267】
[00354]本明細書に記載する実施形態は、血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルを対象とすることを、ここで理解されたい。特に、本明細書に記載する実施形態は、カテーテルの実時間撮像を提供して手術者がカテーテルの治療部分の位置および位置合わせを迅速かつ効率的に判定することを可能にする撮像デバイス(たとえば、外部または血管内撮像デバイス)を含む。さらに、本明細書に記載する実施形態は、瘻孔形成などの治療のために単一のカテーテルの使用を可能にすることができる。したがって、手術者および患者にとって同様にそのような処置が簡略化される。
【0268】
[00355]本明細書では、「実質的」および「約」という用語は、何らかの定量的な比較、値、測定、または他の表現に起因しうる本質的な不特定性を表すために利用することができることに留意されたい。本明細書では、これらの用語はまた、問題となっている主題の基本機能に変化を生じることなく定量的な表現が記載の基準から変動しうる程度を表すために利用される。
【0269】
[00356]特定の実施形態について本明細書に例示および説明したが、特許請求される主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な他の変更および修正を加えることができることを理解されたい。さらに、特許請求される主題の様々な態様について本明細書に説明したが、そのような態様を組み合わせて利用する必要はない。したがって、添付の特許請求の範囲は、特許請求される主題の範囲内に入るすべてのそのような変更および修正を包含することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17
図18
図19A
図19B
図20
図21
図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図24C
図24D
図25A
図25B
図26A
図26B
図26C
図27A
図27B
図28A
図28B
図28C
図28D
図28E
図29A
図29B
図30
図31
【国際調査報告】