(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】腰部パネルを含む吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/49 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
A61F13/49 311A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533679
(86)(22)【出願日】2021-12-15
(85)【翻訳文提出日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 US2021063474
(87)【国際公開番号】W WO2022132875
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】アーミッシュ、ポパトラル、ダラル
(72)【発明者】
【氏名】ダイナ、ハッサン
(72)【発明者】
【氏名】トルシュテン、リナート
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー、クラーセン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ビットリオ、セグロ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ、レスリー、グロルメス
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー、プライス、パーマー
(72)【発明者】
【氏名】フレドリック、ウィリアム、ギブソン
(72)【発明者】
【氏名】ルイ、エドゥアルド、ヌーニェス
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200BA09
3B200BA13
3B200BB03
3B200BB09
3B200CA05
3B200CA09
3B200DA11
3B200EA24
(57)【要約】
本開示は、組み立ての複雑さを軽減するための物理的特性を伴って構成された腰部パネルを有する吸収性物品に関する。いくつかの構成では、腰部パネルは、少なくとも約0.19Nのピーク負荷を有する長手方向曲げ剛性、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率、MD引張試験に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重、及び/又は厚さ試験に従って測定される際、最小の約0.4mmの厚さを含む。かかる物理的特性は、腰部パネルの所望の機械方向長さを一貫して切断する能力を増強すること、腰部パネルが、組み立て中にそれ自体の上に望ましくなく折り返される可能性を低減すること、損傷なしに熱を吸収し、かつ変形装置間で別個の弾性部分をより一貫して移送する能力を増強すること、によって、組み立て中の製造問題及び/又は欠陥製品の事例を防止及び/又は低減するのに役立ち得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品であって、
前側腰部領域(116)、後側腰部領域(118)、及び前記前側腰部領域(116)と前記後側腰部領域(118)との間に配設された股部領域(119)と、
第1の腰部縁部(120)、前記第1の腰部縁部(120)から長手方向に分離された第2の腰部縁部(122)、第1の側縁部(128)と、前記第1の側縁部(128)から横方向に分離された第2の側縁部(130)と、
トップシート(138)、バックシート(136)、及び前記トップシート(138)と前記バックシート(136)との間に位置決めされた吸収性コア(140)を含む、シャーシ(102)と、
第1の腰部パネル(158a)であって、内側横方向縁部(172)から長手方向に対向する外側横方向縁部(170)と、第2の長手方向縁部(182)から横方向に対向する第1の長手方向縁部(180)と、を備え、前記第1の腰部パネル(158a)が、少なくとも約0.19Nの長手方向曲げ剛性ピーク負荷を含み、前記第1の腰部パネル(158a)が、前記シャーシ(102)に接続されており、かつ前記前側腰部領域(116)又は前記後側腰部領域(118)に位置決めされている、第1の腰部パネル(158a)と、を備え、
前記第1の腰部パネル(158a)の前記外側横方向縁部(170)に隣接する領域(174)が、前記シャーシ(102)に接着接合されており、前記第1の腰部パネル(158a)の前記第1及び第2の長手方向縁部(180、182)に隣接する領域(184、186)が、前記シャーシ(102)に圧力接合されている、吸収性物品。
【請求項2】
前記第1の腰部パネル(158a)が、MD引張試験に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重を含む、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記第1の腰部パネル(158a)が、弾性フィルムを備える、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記弾性フィルムが、第1の不織布と第2の不織布との間に位置決めされている、請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記第1の腰部パネル(158a)が、厚さ試験に従って測定される際、少なくとも約0.4mmの厚さを含む、請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記第1の不織布が、前記シャーシと接着接合されている、請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第1の腰部パネル(158a)の前記内側横方向縁部(172)の少なくとも一部分が、前記シャーシ(102)に取り付けられていない、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記前側腰部領域(116)から前記後側腰部領域(118)まで延在し、かつ前記第1の腰部パネル(158a)と前記シャーシ(102)との間に位置決めされている、脚部ガスケット要素(156)を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記第1の腰部パネル(158a)の前記第1及び第2の長手方向縁部(180、182)に隣接する領域(184、186)が、超音波接合によって、前記シャーシ(102)及び前記脚部ガスケット要素(156)に圧力接合されている、請求項8に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記第1の腰部パネル(158a)の前記外側横方向縁部(170)が、前記第1の腰部縁部(120)の長手方向内側に位置決めされている、請求項1~9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
前記第1の腰部パネル(158a)が、前記後側腰部領域(118)に位置決めされており、前記シャーシ(102)に接続されかつ前記前側腰部領域(116)に位置決めされた第2の腰部パネル(158b)を更に備え、前記第2の腰部パネル(158b)が、少なくとも約0.19Nの長手方向曲げ剛性ピーク負荷を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、腰部パネルを含む吸収性物品に関し、より具体的には、組み立ての複雑さを軽減するための物理的特性を有するように構成された腰部パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
組み立てラインに沿って、前進する連続的な材料ウェブに構成要素を加え、かつ/又は別様にこのウェブを修正することによって、例えば、おむつ及び他の吸収性物品などの様々なタイプの物品を組み立てることができる。例えば、いくつかのプロセスでは、前進する材料ウェブが、他の前進する材料ウェブと組み合わされる。他の例では、前進する材料ウェブから作り出された個々の構成要素が、前進する材料ウェブと組み合わされ、次いで、これらが他の前進する材料ウェブと組み合わされる。いくつかの例では、前進するウェブ(単数又は複数)から作り出された個々の構成要素は、他の前進するウェブから作り出された他の個々の構成要素と組み合わされる。おむつを製造するために使用される、材料のウェブ及び構成要素部分は、バックシート、トップシート、脚部カフ、腰部バンド、吸収性コア構成要素、前側耳部及び/又は後側耳部、締結する構成要素、並びに脚部弾性体、バリア脚部カフ弾性体、伸張サイドパネル、及び腰部弾性体などの、様々なタイプの弾性ウェブ及び部分を含み得る。いったん所望の構成部分が組み立てられると、前進するウェブ及び構成部分は、最終的なナイフカットに供されて、ウェブを別個のおむつ又は他の吸収性物品に分離する。
【0003】
おむつなどのいくつかの吸収性物品は、腰部バンドとも称され得る腰部パネルを含む構成要素を有する。いくつかの構成では、腰部バンドは、弾性フィルムなどの単層の弾性材料として提供され得る。いくつかの構成では、腰部バンドは、不織布などの1つ以上の基材に接合された弾性材料を含み得る弾性積層体として提供され得、弾性材料は、弾性フィルム及び/又は弾性ストランドを含み得る。いくつかの組み立て動作では、腰部バンドは、連続的なトップシート又はバックシートウェブなどの、前進するキャリアウェブに連結され、腰部バンドは、伸張状態にある。したがって、腰部バンドが弛緩すると、キャリアウェブギャザーが波形を形成する。得られる積層体は、波形によって腰部バンドが伸長し得る程度に伸張可能である。
【0004】
おむつを製造するとき、腰部バンドは、伸張され得、別個の腰部バンドに切断され得、かつ腰部バンドが伸張状態にある間に、連続的なトップシート又はバックシートウェブなどの、前進するキャリアウェブと接合され得る、連続的な長さの腰部バンド材料として提供され得る。しかしながら、特定の物理的属性を有する材料から、腰部バンドを有するおむつを組み立てることは、特定の製造課題を生み出す場合があり、これは、いくつかの吸収性物品プロセスの高速製造速度において悪化する場合がある。例えば、比較的低い弾性率を有する腰部バンド材料は、所望の長さの別個の腰部バンドを一貫して切断する能力に悪影響を及ぼす場合がある。別の例では、組み立て動作を通して前進する間に腰部バンドに対して作用する空気は、腰部バンド材料が比較的低い曲げ剛性を有する状態で腰部バンドがそれ自体の上に望ましくなく折り返されることを引き起こし得る。更に別の例では、比較的薄い厚さを有する腰部バンド材料は、ホットメルト接着剤の塗布を伴う動作を受けたときに、かかる材料が損傷することなく熱を吸収する能力に悪影響を与える可能性がある。加えて、比較的薄い厚さを有する腰部バンド材料は、別個の腰部バンドをアセンブリ変形装置から別のものに一貫して移送する能力に悪影響を与える場合がある。かかる悪影響は、より遅くかつ非効率的な製造作業、及び/又は廃棄される必要がある欠陥製品につながり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、組み立て中の製造上の問題及び/又は欠陥製品の事例を防止及び/又は低減するのに役立つように、弾性率、剛性、及び厚さなどの物理的特性を有するように構成された腰部パネルを備える吸収性物品を提供することが有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一形態では、吸収性物品が、前側腰部領域、後側腰部領域、及び前側腰部領域と後側腰部領域との間に配設された股部領域と、第1の腰部縁部、第1の腰部縁部から長手方向に分離された第2の腰部縁部、第1の側縁部、及び第1の側縁部から横方向に分離された第2の側縁部と、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に位置決めされた吸収性コアを備える、シャーシと、第1の腰部パネルであって、内側横方向縁部から長手方向に対向する外側横方向縁部と、第2の長手方向縁部から横方向に対向する第1の長手方向縁部と、を備え、第1の腰部パネルが、少なくとも約0.19Nの長手方向曲げ剛性ピーク負荷を含み、第1の腰部パネルが、シャーシに接続されており、前側腰部領域又は後側腰部領域に位置決めされており、第1の腰部パネルの外側横方向縁部に隣接する領域が、シャーシに接着接合されており、第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域が、シャーシに圧力接合されている、第1の腰部パネルと、を備える。
【0007】
別の形態では、吸収性物品が、前側腰部領域、後側腰部領域、及び前側腰部領域と後側腰部領域との間に配設された股部領域と、第1の腰部縁部、第1の腰部縁部から長手方向に分離された第2の腰部縁部、第1の側縁部、及び第1の側縁部から横方向に分離された第2の側縁部と、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に位置決めされた吸収性コアを備える、シャーシと、第1の腰部パネルであって、内側横方向縁部から長手方向に対向する外側横方向縁部と、第2の長手方向縁部から横方向に対向する第1の長手方向縁部と、を備え、第1の腰部パネルが、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率を含み、第1の腰部パネルが、シャーシに接続されており、前側腰部領域又は後側腰部領域に位置決めされており、第1の腰部パネルの外側横方向縁部に隣接する領域が、シャーシに接着接合されており、第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域が、シャーシに圧力接合されている、第1の腰部パネルと、を備える。
【0008】
更に別の形態では、吸収性物品を組み立てる方法は、キャリア基材を前進させるステップであって、キャリア基材が、第1の長手方向縁部と、第1の長手方向縁部から分離された第2の長手方向縁部と、を備える、前進させるステップと、連続弾性基材を機械方向に前進させるステップであって、連続弾性基材が、第1の長手方向縁部と、第1の長手方向縁部から分離された第2の長手方向縁部と、を備え、連続弾性基材が、横断方向に伸張可能であり、連続弾性基材が、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率を含む、前進させるステップと、連続弾性基材から弾性部分を切断するステップであって、弾性部分が、第1の端部領域と、中央領域によって横断方向において第1の端部領域から分離された第2の端部領域と、を備える、切断するステップと、別個の弾性部分の中央領域を横断方向に伸張させるステップと、伸張された中央領域がキャリア基材の第1の長手方向縁部と第2の長手方向縁部との間で横断方向に延在するように、弾性部分をキャリア基材上に位置決めするステップと、弾性部分の伸張された中央領域をキャリア基板に接着接合するステップと、弾性部分の第1の端部領域及び第2の端部領域をキャリア基板に機械的に接合するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】着用者から見て外方を向くおむつの部分が観察者に向いて配向されている、本開示に従って組み立てられた1つ以上の基材を含み得る、テープ式おむつの形態の吸収性物品の部分切欠平面図である。
【
図1B】着用者に面するおむつの部分が観察者に向いて配向されている、本開示に従って組み立てられた1つ以上の基材を含み得る、
図1Aの吸収性物品の平面図である。
【
図2】着用者に面するおむつの部分が観察者に向いて配向されている、第1の腰部パネルの詳細図である。
【
図2A】接合構成を示す
図2の第1の腰部パネルの詳細図である。
【
図3】着用者に面するおむつの部分が観察者に向いて配向されている、第2の腰部パネルの詳細図である。
【
図3A】接合構成を示す
図3の第2の腰部パネルの詳細図である。
【
図4】前進するキャリアウェブに弾性部分を接合するための装置の概略側面図である。
【
図4A】超音波接合デバイスを備える押圧表面を有する接合デバイスの詳細な模式図である。
【
図5】
図4の断面5-5に沿ったキャリア基材の図である。
【
図5A】
図4の断面5-5に沿った、脚部カフを有するキャリア基材の図である。
【
図6】
図4の断面6-6に沿った、連続的な弾性基材の図である。
【
図7】
図4の断面7-7に沿った、接着剤の別個のパッチを有する連続的な弾性基材の図である。
【
図8】
図4の断面8-8に沿った、接着剤のゾーンを上に有する、平坦に広げられた別個の弾性部分の図である。
【
図9】
図4の断面9-9に沿った、切断デバイス、移送デバイス、及び接合デバイスの図である。
【
図10】
図9の断面10-10に沿った、移送デバイス及び接合デバイスの図である。
【
図11】
図10の断面11-11に沿った、スプレッダ機構の詳細図である。
【
図11A】ディスクの外側リム上の半径方向に突出するナブの詳細図である。
【
図12】
図4の断面12-12に沿った、接着剤のゾーンを上に有する、平坦に広げられた伸張した別個の弾性部分の図である。
【
図13】線13-13に沿った、外周表面から半径方向外向きに延在する接合要素を示す、
図9のパターンロールの詳細断面図である。
【
図13A】線13A-13Aに沿った、
図13の接合要素を示すパターンロールの外周表面の一部分の詳細図である。
【
図14】
図4の断面14-14に沿った、弾性部分及びキャリア基材を含む積層体の図である。
【
図14A】キャリア基材及び別個の弾性部分を通して切断線を適用する最終的なナイフ切断動作に供された後の弾性部分及びキャリア基材を含む
図14の積層体の図である。
【
図14B】
図4の断面14-14に沿った、弾性部分及びキャリア基材を含む積層体の別の構成の図である。
【
図14C】キャリア基材及び別個の弾性部分を通して切断線を適用する最終的なナイフ切断動作に供された後の弾性部分及びキャリア基材を含む
図14の積層体の図である。
【
図15】
図14の断面15-15に沿った、弾性部分及びキャリア基材を含む積層体の図である。
【
図16】
図4の断面16-16に沿った、キャリア基材及び接着剤の図である。
【
図18】弛緩収縮状態にある、
図17の腰部パネルの断面図である。
【
図19A】ウェブ弾性率試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図19B】ウェブ弾性率試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図19C】ウェブ弾性率試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図19D】ウェブ弾性率試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図19E】ウェブ弾性率試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図19F】ウェブ弾性率試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図20A】曲げ試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図20B】曲げ試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【
図20C】曲げ試験方法による試験構成の様々な例示を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示を理解する上で、以下の用語説明が有用であり得る。
【0011】
本明細書において「吸収性物品」とは、主な機能が汚物及び排泄物を吸収かつ保持することである消費者製品を指すために用いられる。吸収性物品には、生理用ナプキン、タンポン、パンティライナー、陰唇間デバイス、創傷包帯、拭き取り用品、テープ式おむつ及びおむつパンツを含む使い捨ておむつ、再利用可能な外側カバーを有するおむつ用のインサート、成人失禁用おむつ、成人失禁用パッド、並びに成人失禁用パンツが含まれ得る。本明細書で「使い捨て」という用語は、洗濯されること又は他の方法で吸収性物品として再生又は再使用されることが一般に意図されていない吸収性物品を説明するために使用される(例えば、これらは1回の使用後に廃棄されるように意図され、またリサイクル、堆肥化、ないしは別の方法で環境に適合する様式で処分するように構成され得る)。
【0012】
「弾性」、「エラストマー」、又は「エラストマー性」とは、弾性性状を示す材料を指し、これには、弛緩した初期長さに力を加えると、初期長さの10%を超えて上回る伸長された長さに伸張又は伸長することができ、加えられた力が解放されると、ほぼ初期長さに実質的に回復することになる任意の材料が含まれる。
【0013】
「圧密」、「圧密化」、及び「圧密化された」とは、第1の伸張された長さから、第1の伸張された長さより小さく、ゼロより大きい、第2の伸張された長さまでの伸長の低減を受ける材料を指す。
【0014】
「弛緩状態」は、加えられた力によって伸張されていないときの材料の長さを画定するものである。
【0015】
本明細書の文脈において、0%の伸長は、Lの弛緩長さを有する弛緩状態の材料を指し、150%の伸長は、材料の2.5倍の弛緩長さLを表す。例えば、100ミリメートルの弛緩長さを有する弾性フィルムは、150%の伸長において250ミリメートルの長さを有することになる。また、100ミリメートルの弛緩長さを有する弾性フィルムは、80%の伸長において180ミリメートルの長さを有することになる。
【0016】
本明細書の文脈において、60%の収縮は、材料の初期伸張長さLの0.6倍収縮を表す。例えば、250ミリメートルの初期伸張長さを有する弾性フィルムは、60%の収縮において100ミリメートルの収縮長さを有することになる。また、180ミリメートルの初期伸張長さを有する弾性フィルムは、44%の収縮において100ミリメートルの長さを有することになる。
【0017】
本明細書で使用するとき、「連結された」という用語は、ある要素を他の要素に直接付着させることによって、その要素が別の要素に直接固着される構成、並びにある要素を中間部材に付着させて、その中間部材を他の要素に付着させることによってその要素が別の要素に間接的に固着される構成を包含する。
【0018】
本明細書において「基材」という用語は、主として二次元(すなわち、XY面内)であり、その長さ(X方向)及び幅(Y方向)に比べてその厚さ(Z方向)が比較的小さい(すなわち、1/10以下)材料を説明するために使用される。基材の非限定的な例としては、ウェブ、層(1つ又は複数)又は繊維性材料、不織布、高分子フィルム又は金属箔などのフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用される場合もあり、又は一緒に積層された2つ以上の層を含む場合もある。したがって、ウェブは、基材である。
【0019】
本明細書で「不織布」という用語は、スパンボンド、メルトブロー、カーディングなどのプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。いくつかの構成では、不織布は、限定するものではないが、ポリプロピレン繊維及び/若しくはポリエチレン繊維、並びに/又はポリオレフィンを含むバイコンポーネント繊維を有する不織布を含めて、ポリオレフィン系不織布を含み得る。好適な繊維の非限定的な例としては、スパンボンド、スパンレイド、メルトブローン、スパンメルト、溶媒紡糸、電界紡糸、カーディング、フィルムフィブリル化、メルトフィルムフィブリル化、エアレイド、ドライレイド、ウェットレイド短繊維、及び当該技術分野において既知のポリマー繊維の一部又は全体に形成された他の不織布ウェブ材料、並びにこれらの加工可能な組み合わせが挙げられる。不織布は、織られた又は編まれたフィラメントパターンを有さない。様々な坪量を有する不織布が本明細書の方法に従って使用され得ることを理解されたい。例えば、一部の不織布は、少なくとも約8gsm、12gsm、16gsm、20gsm、25gsm、30gsm、40gsm、又は65gsmの坪量を有し得る。いくつかの不織布は、約8gsm~約65gsmの坪量を有し得、具体的には、上記の範囲及びその範囲内又はその範囲によって形成される全ての範囲内で、全て1gsm刻みで列挙される。
【0020】
様々な坪量を有するフィルムが、本開示に従って使用され得ることを理解されたい。例えば、一部のフィルムが、少なくとも約8gsm、12gsm、16gsm、20gsm、25gsm、30gsm、40gsm、又は60gsmの坪量を有し得る。いくつかのフィルムは、約5gsm~約150gsmの坪量を有し得、具体的には、上記の範囲及びその範囲内又はその範囲によって形成される全ての範囲内で、全て1gsm刻みで列挙される。
【0021】
本明細書で考察される弾性フィルムは、様々な材料及び/又は構成要素を含み得ることを理解されたい。いくつかのエラストマー組成物は、スチレン系ブロックコポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される熱可塑性エラストマーを含み得る。好適なスチレン系ブロックコポリマーは、ジブロック、トリブロック、テトラブロック、又は少なくとも1つのスチレンブロックを有する他のマルチブロックコポリマーであり得る。例示的なスチレン系ブロックコポリマーとしては、スチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン、スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン等が挙げられる。市販されているスチレン系ブロックコポリマーとしては、KRATON(スチレン系ブロックコポリマー;Kraton Chemical Company(Houston、TX)から入手可能)、SEPTON(スチレン系ブロックコポリマー;Kuraray America,Inc.(New York、NY)から入手可能)、VECTOR(スチレン系ブロックコポリマー;TSRC Dexco Chemical Company(Houston、TX)から入手可能)が挙げられ、使用され得る。更なる市販のエラストマーは、ESTANE(ポリウレタン;Lubrizol,Inc(Ohio)から入手可能)、PEBAX(ポリエーテル系ブロックアミド;Arkema Chemicals(Philadelphia,PA)から入手可能)、及びHYTREL(ポリエステル;DuPont(Wilmington、DE)から入手可能)である。
【0022】
半結晶性ポリオレフィン又はメタロセンポリオレフィンは、使い捨て吸収性製品において使用され得る。本明細書におけるポリオレフィンエラストマー材料としては、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィンの任意のポリマー又はコポリマーが挙げられ得るが、これらに限定されない。エラストマーポリプロピレンの例としては、弾性ランダムポリ(プロピレン/オレフィン)コポリマー、立体不規則性を含有するアイソタクチックポリプロピレン、アイソタクチック/アタクチックポリプロピレンブロックコポリマー、アイソタクチックポリプロピレン/ランダムポリ(プロピレン/オレフィン)コポリマーブロックコポリマー、ステレオブロック弾性ポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンブロックポリ(エチレン-co-プロピレン)ブロックシンジオタクチックポリプロピレントリブロックコポリマー、アイソタクチックポリプロピレンブロックレジオレギュラーポリプロピレンブロックアイソタクチックポリプロピレントリブロックコポリマー、ポリエチレンランダム(エチレン/オレフィン)コポリマーブロックコポリマー、リアクタブレンドポリプロピレン、極めて低密度のポリプロピレン(又は同様な意味合いで、超低密度ポリプロピレン)、メタロセンポリプロピレン、及びこれらのブレンド又は組み合わせが挙げられる。一部のホモポリオレフィン及びランダムコポリマー、並びにExxonMobilから入手可能な商標Vistamaxx(商標)及びDowから入手可能なVERSIFY(商標)によって周知の、かかるランダムコポリマーのブレンドは、弾性性能を示す傾向がある。いくつかの実施形態では、2つ以上のエラストマーをブレンドして、所望の弾性性能を達成し得る。例えば、スチレン系ブロックコポリマーをポリオレフィン系エラストマーとブレンドし得る、又はポリプロピレン系エラストマーを他のポリオレフィン系エラストマーとブレンドし得る。
【0023】
本明細書に記載される使い捨て吸収性物品(すなわち、おむつ、使い捨てパンツ、成人用失禁物品、生理用ナプキン、パンティライナー等)の構成要素は、2007年9月20日に公開されたHirdらの米国特許出願公開第2007/0219521(A1)号、2011年6月16日に公開されたHirdらの米国特許出願公開第2011/0139658(A1)号、2011年6月16日に公開されたHirdらの米国特許出願公開第2011/0139657(A1)号、2011年6月23日に公開されたHirdらの米国特許出願公開第2011/0152812(A1)号、2011年6月16日に公開されたHirdらの米国特許出願公開第2011/0139662(A1)号、及び2011年6月16日に公開されたHirdらの米国特許出願公開第2011/0139659(A1)号に記載されているバイオ源含有物から少なくとも部分的に構成され得る。これらの構成要素としては、トップシート不織布、バックシートフィルム、バックシート不織布、サイドパネル不織布、バリア脚部カフ不織布、超吸収体、不織布捕捉層、コアラップ不織布、接着剤、ファスナフック、及びファスナランディング領域不織布、並びにフィルムベースが挙げられるが、これらに限定されない。少なくとも1つの実施形態では、使い捨て吸収性物品の構成要素は、ASTM D6866-10の試験法Bを使用して約10%~約100%、別の実施形態では約25%~約75%、更に別の実施形態では、ASTM D6866-10の試験法Bを使用して約50%~約60%のバイオベース含有量値を有する。ASTM D6866-10の方法を適用して任意の使い捨て吸収性物品の構成要素のバイオベース含有量を判定するには、使い捨て吸収性物品の構成要素の代表的なサンプルを試験のために得る必要がある。少なくとも1つの実施形態では、使い捨て吸収性物品の構成要素を、既知の粉砕方法(例えば、Wiley(登録商標)ミル)を使用して、約20メッシュ未満の微粒子に粉砕し、ランダムに混合された粒子から好適な質量の代表的なサンプルを取り出すことができる。
【0024】
本明細書で「機械方向」(machine direction、MD)という用語は、プロセスを通過する材料の流れの方向を指すために使用される。加えて、材料の相対的配置及び動きは、あるプロセスを通過してそのプロセスの上流からそのプロセスの下流に向かう機械方向に流れているものとして説明することができる。
【0025】
本明細書で「横断方向」(cross direction、CD)という用語は、機械方向に対してほぼ垂直な方向を指すために使用される。
【0026】
本開示の態様は、腰部パネルを有する吸収性物品、及び組み立ての複雑さを軽減するための物理的特性を有するように構成された腰部パネルを備える吸収性物品を組み立てる方法に関する。以下で考察されるように、吸収性物品は、前側腰部領域と、後側腰部領域と、前側腰部領域と後側腰部領域との間に配設された股部領域と、を備え得る。加えて、吸収性物品は、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置決めされた吸収性コアと、を備えるシャーシを更に備え得る。腰部パネルは、シャーシと接続され、前側腰部領域又は後側腰部領域に位置決めされ得る。いくつかの構成では、同様に構成された又は異なる構成の腰部パネルが、前側腰部領域及び後側腰部領域の両方に位置決めされ得る。腰部パネルは、内側横方向縁部、外側横方向縁部、第1の長手方向縁部、及び第2の長手方向縁部を備え得る。腰部パネルの外側横方向縁部に隣接する領域は、シャーシに接着接合されており、第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域は、シャーシに圧力接合されている。吸収性物品を組み立てる方法において、弾性部分は、横断方向に伸張可能である連続弾性基材から切断され得る。弾性部分は、横断方向に伸張され、前進するキャリア基材と接合され得る。したがって、キャリア基材は、シャーシ構成要素に変換され得、弾性部分は、腰部パネルに対応し得る。いくつかの構成では、腰部パネル、弾性部分、及び/又は連続弾性基材は、少なくとも約0.19Nのピーク負荷を有する長手方向曲げ剛性、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率、MD引張試験に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重、及び/又は最小の約0.4mmの厚さを含む。かかる物理的特性は、腰部パネル又は弾性部分の所望の機械方向MD長さを一貫して切断する能力を増強すること、弾性部分が、組み立て中にそれ自体の上に望ましくなく折り返される可能性を低減すること、損傷なしに熱を吸収し、かつ変形装置間で別個の弾性部分をより一貫して移送する能力を増強することによって、組み立て中の製造問題及び/又は欠陥製品の事例を防止及び/又は低減するのに役立ち得る。
【0027】
「テープ式おむつ」という用語(「開放型おむつ」とも称される)は、着用者に適用される前、包装の際に、互いに締結、予備締結、又は結合されていない初期前側腰部領域及び初期後側腰部領域を有する使い捨て吸収性物品を指す。テープ式おむつは、腰部領域を一緒に締結又は連結することなく、一方の腰部領域の内部が反対の腰部領域の内部と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれ得る。様々な好適な構成のテープ式おむつの例は、米国特許第5,167,897号、同第5,360,420号、同第5,599,335号、同第5,643,588号、同第5,674,216号、同第5,702,551号、同第5,968,025号、同第6,107,537号、同第6,118,041号、同第6,153,209号、同第6,410,129号、同第6,426,444号、同第6,586,652号、同第6,627,787号、同第6,617,016号、同第6,825,393号、及び同第6,861,571号、並びに米国特許公開第2013/0072887(A1)号、同第2013/0211356(A1)号、及び同第2013/0306226(A1)号に開示されており、それらは全て参照により本明細書により組み込まれる。
【0028】
本明細書で「パンツ」(「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「おむつパンツ」、「パンツ型おむつ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)という用語は、乳児又は成人の着用者のために設計された、外辺部の連続的な腰部開口部及び外辺部の連続的な脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続的な又は閉じた腰部開口部及び少なくとも1つの連続的な閉じた脚部開口部を有して構成され得る。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的な閉鎖部材(例えば、シーム、熱接合、圧力溶接、接着剤、粘着接合、機械的締結具など)を使用して、物品の一部分を一緒に連結することを含むが、これらに限定されない、様々な技術で予備成形又は予備締結され得る。パンツは、腰部領域において物品の外周部に沿った任意の場所で予備成形され得る(例えば、側部が締結又は継ぎ合わされている、前側腰部が締結又は継ぎ合わされている、後側腰部が締結又は継ぎ合わされている)。様々な構成のおむつパンツの例が、米国特許第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,246,433号、同第5,569,234号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第7,569,039号、並びに、米国特許出願公開第2003/0233082(A1)号、同第2005/0107764(A1)号、同第2012/0061016(A1)号、同第2012/0061015(A1)号、同第2013/0255861(A1)号、同第2013/0255862(A1)号、同第2013/0255863(A1)号、同第2013/0255864(A1)号、及び同第2013/0255865(A1)号に開示されており、それらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
具体的な例示を目的として、
図1A及び
図1Bは、本開示に従って組み立てられ得る吸収性物品100の例を示す。特に、
図1Aは、着用者から見て外方を向くおむつの部分が観察者に向いて配向されている、テープ式おむつ100Tとして構成されている吸収性物品100の平面図の一例を示す。また、
図1Bは、着用者に面するおむつの部分が観察者に向いて配向されているおむつ100の平面図を示す。
図1A及び
図1Bに示されるテープ式おむつ100Tは、吸収性シャーシ102、第1の後側側部パネル104及び第2の後側側部パネル106、並びに第1の前側側部パネル108及び第2の前側側部パネル110を含む。
【0030】
図1A及び
図1Bに示されるように、吸収性物品100及びシャーシ102は各々、第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、及び第1の腰部領域と第2の腰部領域との中間に配設された股部領域119を含む。第1の腰部領域116は、前側腰部領域として構成され得、第2の腰部領域118は、後側腰部領域として構成され得る。いくつかの実施形態では、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域の各々の長さは、吸収性物品100の長さの1/3であり得る。吸収性物品100はまた、第1の腰部領域116に、横方向に延在する第1の腰部縁部120を含み得、第1の腰部縁部120は、前側腰部縁部として構成され得る。加えて、吸収性物品100は、第2の腰部領域118に、横方向に延在する第2の腰部縁部122を含み得、第2の腰部縁部122は、後側腰部縁部として構成され得る。本考察に対する基準枠を提供するため、
図1A及び
図1Bのおむつ100Tは、長手方向軸線124及び横方向軸線126を伴って示される。長手方向軸線124は、前側腰部縁部120の中点を通って、かつ、後側腰部縁部122の中点を通って、延在し得る。また、横方向軸線126は、第1の長手方向又は右側縁部128の中点を通って、かつ、第2の長手方向又は左側縁部130を通って、延在し得る。
【0031】
図1A及び
図1Bに示されるように、吸収性物品100は、内側の着用者対向表面132と、外側の衣類対向表面134と、を含む。したがって、以下に記載される吸収性物品の様々な構成要素は各々、内部の着用者対向表面132と、外部の衣類対向表面134と、を含み得ることも理解されたい。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含み得る。シャーシ102はまた、トップシート138の一部とバックシート136との間に配設された吸収性コア142を含む吸収性アセンブリ140を含み得る。下記でより詳細に考察されるように、吸収性物品100はまた、着用者の脚部及び腰部の周りのフィット感を増強するため、着用者の脚部の周りのフィット感を増強するために、脚部弾性体及び/若しくは脚部ガスケット要素、腰部ガスケット要素、及び/又は、フラップ、例えば、側部パネル及び/又は耳部など、他の特徴部を含み得る。
【0032】
図1A及び
図1Bに示されるように、シャーシ102の外周部は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部領域116内に配設された第1の横方向に延在する端縁部144、及び第2の腰部領域118内に配置された第2の横方向に延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130はいずれも、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間に長手方向に延在する。
図1Aに示されるように、横方向に延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116内の横方向に延在する前側腰部縁部120の一部、及び後側腰部領域118内の長手方向に反対側にありかつ横方向に延在する後側腰部縁部122の一部を形成し得る。第1の横方向端縁部144と第2の横方向端縁部146との間の距離は、シャーシ102のピッチ長さ(pitch length、PL)を画定し得る。吸収性物品100が着用者の下部胴体に着用されるとき、前側腰部縁部120及び後側腰部縁部122は、着用者の腰部の一部分を取り囲み得る。同時に側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部分を取り囲み得る。また股部領域119は概ね、着用者の脚の間に位置決めされ得、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域119を通って後側腰部領域118まで延在する。
【0033】
吸収性物品100の一部分又は全体が、横方向に延伸性にされ得ることもまた理解されるべきである。この追加の延伸性は、着用者が動いている間、吸収性物品100が着用者の身体に適合することを可能にすることに役立つ場合がある。この付加的な延伸性はまた、例えば、様々なサイズの着用者に対して更なる身体被覆率を提供するために、すなわち、個々の着用者に合わせて吸収性物品を仕立てるために、延伸前の特定のサイズを有するシャーシ102を含んだ吸収性物品100のユーザが、吸収性物品100及び/又はシャーシ102の前側腰部領域116、後側腰部領域118、又は両方の腰部領域を延伸させるのを支援し得る。1つ又は複数の腰部領域のかかる延伸は、股部領域が、1つ又は複数の腰部領域より相対的に小さい程度に延在する限り、吸収性物品に概ね砂時計形状を与え得、また、物品が着用されたとき、ぴったり調整された外観を物品に付与し得る。
【0034】
以前に言及されるように、吸収性物品100は、バックシート136を含み得る。バックシート136はまた、シャーシ102の外面134を画定し得る。バックシート136は、液体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)に対して不透過性であり得、薄いプラスチックフィルムから部分的に製造され得るが、他の可撓性の液体不透過性材料も使用され得る。バックシート136は、吸収性コアに吸収及び収容された排泄物が、ベッドシーツ、パジャマ、及び下着などの吸収性物品100と接触する物品を湿潤させるのを防止し得る。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどの高分子フィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む(例えば、内側フィルム層及び外側不織布層を有する)多層若しくは複合材料を含み得る。バックシート136はまた、エラストマーフィルムを含み得る。例示のバックシート136は、厚さが約0.012mm(0.5ミル)~約0.051mm(2.0ミル)のポリエチレンフィルムであり得る。例示的なポリエチレンフィルムは、Clopay Corporation(Cincinnati,Ohio)によってBR-120及びBR-121の製品名にて、またTredegar Film Products(Terre Haute,Ind.)によってXP-39385の製品名にて製造されている。バックシート136はまた、より布様の外観を提供するために、エンボス加工及び/又はつや消し仕上げされ得る。更に、バックシート136は、蒸気を吸収性コアから逃がすことを可能にしながらも(すなわち、バックシートは通気性である)、なお排出物がバックシート136を通過するのを防止し得る。バックシート136のサイズは、吸収性コア142のサイズ及び/又は吸収性物品100の特定の構造又はサイズによって決定され得る。
【0035】
また上で説明されるように、吸収性物品100は、トップシート138を備え得る。トップシート138はまた、シャーシ102の内面132の全て又は一部を画定し得る。トップシート138は、順応性で、柔らかな感触であり、着用者の皮膚に対して非刺激性であり得る。トップシートは、一方向又は二方向に弾性的に伸張可能であり得る。更に、トップシート138は、液体透過性であって、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)が浸透可能であり得る。トップシート138は、織布材料及び不織布材料、有孔又はハイドロフォーミング成形された熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、及び熱可塑性スクリムなどの、広範囲の材料から製造され得る。織布又は不織布材料は、木部繊維若しくは綿繊維などの天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン若しくはポリエチレン繊維などの合成繊維、又はこれらの組み合わせなどの、幅広い範囲の材料から製造され得る。トップシート138が繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド法、カーディング法、湿式法、メルトブローン法、水流交絡法、又は当該技術分野において既知の別の方法で処理され得る。
【0036】
トップシート138は、嵩高不織布トップシート、有孔フィルムトップシート及び有孔不織布トップシートから選択され得る。有孔フィルムトップシートは、身体排泄物に対して透過性であり得るが、実質的に非吸収性であり、流体がトップシートを通過して戻って着用者の皮膚を再度濡らす傾向が少ないものであり得る。例示的な有孔フィルムとしては、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に開示されたものを含み得、それらは全て参照により本開示に組み込まれる。
【0037】
上で言及されるように、吸収性物品100はまた、シャーシ102に連結される吸収性アセンブリ140を含み得る。
図1A及び
図1Bに示されるように、吸収性アセンブリ140は、横方向に延在する前側縁部148を前側腰部領域116内に有し得、長手方向に反対側にありかつ横方向に延在する後側縁部150を後側腰部領域118内に有し得る。吸収性アセンブリは、長手方向に延在する右側縁部152を有し得、横方向に反対側にありかつ長手方向に延在する左側縁部154を有し得、吸収性アセンブリの側縁部152及び154は両方とも、前側縁部148と後側縁部150との間に長手方向に延在し得る。吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を追加で含み得る。吸収性コア142は、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配設され得、吸収性物品と適合性のある様々なサイズ及び形状で形成され得る。本開示の吸収性コアとして使用するための例示的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号、及び同第4,834,735号に記載されており、それらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、低減された量のセルロース系エアフェルト材料を含有する流体貯蔵コアを備え得る。例えば、かかるコアは、約40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は更には約1%未満のセルロース系エアフェルト材料を含み得る。かかるコアは、主として、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量で、吸収性ゲル材料を含み得、その場合コアの残部はマイクロファイバ接着剤を含む(適用可能な場合)。かかるコア、マイクロファイバ接着剤、及び吸収性ゲル材料は、米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号及び同第6,790,798号、並びに米国特許公開第2004/0158212(A1)号及び同第2004/0097895(A1)号に記載されており、それらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
テープ式おむつは、着用者に適用される前に、包装されるときに、前側腰部領域及び後側腰部領域が互いに締結、予備締結、又は接続されていない構成で製造され、また消費者に提供され得る。例えば、テープ式おむつ100Tは、腰部領域を一緒に締結又は連結せずに、第1の腰部領域116の内面132が第2の腰部領域118の内面132と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれ得る。後側側部パネル104及び106並びに/又は前側側部パネル108及び110もまた、腰部領域116及び118の内面132に向かって横方向内方に折り畳まれ得る。
【0040】
吸収性物品100はまた、吸収性物品が着用者に位置決めされると、閉じた腰部周辺部及び脚部開口部を形成するように、前側腰部領域116及び後側腰部領域118を共に締結することを可能にする、様々な構成の締結要素を含み得る。例えば、
図1A及び
図1Bに示されるように、吸収性物品100は、それぞれ、第1の後側側部パネル104及び第2の後側側部パネル106と接続された、タブとも称される、第1の締結部材162及び第2の締結部材164を含み得る。吸収性物品はまた、第1の前側側部パネル108及び第2の前側側部パネル110を含み得、それらは、締結部材を含む場合又は含まない場合がある。
【0041】
図1A及び
図1Bを続けて参照すると、各側部パネル104、106及び/又は締結部材162及び164は、前側腰部領域116若しくは後側腰部領域118のうちの1つにおいて、側縁部128及び130から横方向内方に、シャーシ102の一部を形成し得るか、又はそのシャーシに直接若しくは間接的に、恒久的に接合、接着、ないしは別の方法で連結され得る。代替的に、締結部材162、164は、第1の後側パネル104及び第2の後側パネル106、並びに/又は第1の前側側部パネル108及び第2の前側側部パネル110の一部分を形成し得るか、あるいは第1の後側パネル104及び第2の後側パネル106の遠位縁部に若しくは遠位縁部に隣接して、並びに/又は第1の前側側部パネル108及び第2の前側側部パネル110の遠位縁部に若しくは遠位縁部に隣接して、直接若しくは間接的に、恒久的に接合、接着、ないしは別の方法で連結され得る。締結部材及び/又は側部パネルは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,371,302号に開示されているものなど、様々な方式で組み立てられ得ることを理解されたい。締結部材162、164及び/又は側部パネル104、106、108、110はまた、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,702,551号に開示されているものなど、例えば、接着接合、音波接合、圧力接合、熱接合、又はこれらの組み合わせなどの様々な方式で、シャーシ102の側縁部128及び130において、又はそれらに隣接して、恒久的に接合又は連結され得る。
【0042】
次に
図1Bを参照すると、第1の締結部材162及び/又は第2の締結部材164は、様々なタイプの取り外し可能に係合できる締結具を含み得る。第1の締結部材162及び/又は第2の締結部材164はまた、様々なタイプの再締結可能な締結構造を含み得る。例えば、第1の締結部材162及び第2の締結部材164は、フック・ループ式締結具、フック・フック式締結具、マクロ締結具、ボタン、スナップ、タブ及びスロット締結具、テープ締結具、接着剤締結具、粘着性締結具、磁気締結具、両性型締結具などの形式の、機械的締結具166を含み得る。固定システム及び/又は締結部材162、164のいくつかの例は、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第5,242,436号、同第6,251,097号、同第6,669,618号、同第6,432,098号、米国特許公開第2007/0078427(A1)号及び同第2007/0093769(A1)号、及び米国特許出願第16/685,230号で考察されており、これらは全て参照によって本明細書に組み込まれる。
【0043】
以前に言及されるように、締結部材162及び164は、様々な材料から構築され得、積層構造として構築され得る。締結部材162及び164はまた、吸収性物品100の別の部分と、取り外し可能に及び/又は再締結可能に、係合又は接続するように適合され得る。例えば、
図1Aに示されるように、吸収性物品100は、第1の腰部領域116内に、ランディングゾーンと称されることもある接続ゾーン168を含み得る。したがって、テープ式吸収性物品100が着用者に配置されると、締結部材162及び164は、着用者の腰部の周囲で引っ張られ、第1の腰部領域116にある接続ゾーン168と接続されて、閉じた腰部周辺部及び一対の横方向に反対側にある脚部開口部を形成し得る。接続ゾーンは、吸収性物品のシャーシ102と接続されている別の基材から構築され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、接続ゾーンは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,735,840号及び同第5,928,212号に記載されているものなど、吸収性物品100のバックシート136の一部として一体化して形成され得るか、又は第1の前側パネル108及び第2の前側パネル110の一部として形成され得る。
【0044】
引き続き
図1Bを参照すると、吸収性物品100はまた、脚部ガスケット要素156を含み得る。脚部ガスケット要素156は、脚部カフ、脚部バンド、サイドフラップ、バリヤカフ、弾性カフ又はガスケットカフであり得、場合によってはそのように称されることが理解されよう。脚部ガスケット要素156は、脚部領域における身体排泄物の漏れを低減するのに役立つように様々な方式で弾性化及び構成され得る。例示的な脚部ガスケット要素156には、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、及び米国特許公開第2009/0312730(A1)号に記載されているものが挙げられ得、それらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
図1Bに示されるように、吸収性物品100は、着用者に向かって内方に面し、かつ着用者に接触する、シャーシ102の内部表面132上に配設されている、長手方向に延在しかつ横方向に対向する脚部ガスケット要素156を含み得る。各脚部ガスケット要素156は、第1の側縁部157及び第2の側縁部159を有し得、第1の側縁部157は、第2の側縁部159の横方向内側に位置決めされている。脚部ガスケット要素156はまた、吸収性アセンブリ140と重なり合ってもよく、第1の側縁部157は、吸収性アセンブリ140のそれぞれの側縁部152及び154の横方向内向きに延在する。いくつかの構成では、脚部ガスケット要素156は、吸収性アセンブリ140と重なり合わない場合がある。脚部ガスケット要素156は、様々な方式で、例えば、シャーシ102の一部を横方向に、内方に、すなわち、長手方向軸線124へ向かって折り畳み、シャーシ102のそれぞれの側部ガスケット要素と側縁部128及び130との両方を形成することなどによって、形成され得ることを、理解されたい。別の例では、脚部ガスケット要素156は、シャーシ102の対応する側縁部の各々に又はそれに隣接して追加の層をシャーシに取り付けることによって形成され得る。脚部ガスケット要素156の各々は、前側腰部領域116内の脚部ガスケット要素取り付けゾーン、及び後側腰部領域118内の脚部ガスケット要素取り付けゾーンにおいて、シャーシ及び/又は吸収性アセンブリ140の内部表面132に連結され得る。脚部ガスケット要素156は、吸収性物品100と同一の長手方向範囲まで延在し得るか、又は代替的に、脚部ガスケット要素156は、吸収性物品100よりも狭い長手方向範囲を有し得る。いくつかの構成では、脚部ガスケット要素は、内側カフ、外側カフ、又は内側カフと外側カフとの両方を画定するように構成され得る。
【0046】
吸収性物品100はまた、
図1Bに示されるように、1つ以上の腰部パネル158を含み得る。腰部パネル158は、改善された適合性及び閉じ込めを提供し得るものであり、また、着用者の腰部に動的に適合するように弾性的に拡張及び収縮し得る、吸収性物品100の一部分又はゾーンであり得る。吸収性物品100はまた、例えば、第1の腰部領域116内に位置決めされた第1のパネル158aを有する複数の腰部パネル158と、第2の腰部領域118内に位置決めされた第2のパネル158bと、を含み得るが、他の構成が、単一の腰部パネル158を用いて構成され得る。腰部パネル158は、米国特許第4,515,595号及び同第5,151,092号、並びに米国特許出願第63/020,043号、同第16/885622号、同第16/864267号、同第16/864292号、同第17/029,211号、及び同第17/029,486号に記載されているものを含む、いくつかの異なる構成で構築され得、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
本明細書の腰部パネル158は、様々な方式で構成され得、例えば、弾性フィルム及び/又はストランドなどの1つ以上の弾性材料を含み得ることを理解されたい。例えば、腰部パネル158は、弾性フィルムの単層として構成され得る。いくつかの構成では、腰部パネル158は、2つ以上の基材の積層体として構成され得る。例えば、腰部パネル158は、2つ以上の不織布基材間に接合された弾性フィルムとして構成され得、かつ/又は1つ以上の不織布基材と接合され得る。例えば、腰部パネル158は、単一の不織布基材と接合された弾性フィルムを備えた二層積層体として構成され得る。別の例では、腰部パネル158は、2つ以上の基材間に接合された弾性フィルムとして構成され得、基材は不織布を含み得る。腰部パネル158の不織布基材は、同じか若しくは異なる材料及び/又は坪量であり得、エラストマー不織布又は非弾性不織布として構成され得ることも理解されたい。いくつかの構成では、腰部パネル158の1つ以上の不織布基材は、トップシート138、バックシート136、及び/又は脚部ガスケット要素156の1つ以上の不織布基材と同じか若しくは異なる材料及び/又は坪量であり得る。
【0048】
本明細書の腰部パネル158は、様々な方式で形成され得、様々な方式で互いに接合され、異なる又は同一の接合パターンを有する様々な構成要素を含み得ることを理解されたい。例えば、本明細書の腰部パネル158は、伸張状態にある少なくとも1つの不織布と接合された弾性フィルムの積層体を含み得る。例えば、
図17及び
図18は、第1の基材402と、第2の基材410と、第1の基材402と第2の基材410との間に位置決めされた弾性フィルム408と、を含む積層体400として構成された腰部パネル158の断面図を示し、第1の基材402及び/又は第2の基材410は、上で考察されたように不織布として構成され得る。いくつかの構成では、積層体は、連続的に接合されても、不連続的に接合され得る。いくつかの構成では、積層体は、複数の個々の接合部位と接合され得るが、それらの接合部位は、視覚的に識別可能なパターンを形成する場合又はしない場合がある。腰部パネル158の第1の基材402及び第2の基材410は、同じタイプの不織布であっても、異なるタイプの不織布であり得、かつ/又は同じ坪量若しくは異なる坪量を有し得る。加えて、シャーシ102は、1つ以上の不織布基材を含み得る。したがって、腰部パネル158の第1の基材402及び/又は第2の基材410は、同じタイプ若しくは異なるタイプの不織布であり得、かつ/又はシャーシ102の不織布基材と同じ坪量若しくは異なる坪量を有し得る。加えて、例えば、第1の基材402及び/又は第2の基材410などの腰部パネル158の不織布基材は、シャーシ102の不織布基材と同じ繊維配向又は異なる繊維配向を有する不織布基材を含み得る。次に、腰部パネル158及び吸収性物品内のトップシート又はバックシートは各々、同じタイプ若しくは異なるタイプの不織布である不織布基材を含み得、かつ/又は、同じ坪量若しくは異なる坪量を有し得、かつ/又は、同じ繊維配向若しくは異なる繊維配向を有し得る。
【0049】
腰部パネル158の構成要素は、例えば、接着接合、超音波接合、圧力接合、熱接合、押出接合、又はそれらの組み合わせなどによって、様々な方式で一緒に接合され得ることを理解されたい。腰部パネル158の構成要素は、例えば、スプレーノズル及び/又はスロットコーティングデバイスなどの様々な方式で適用された接着剤と一緒に接合され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、腰部パネル158の構成要素は、接着剤で連続的に接合され得るか、又はパターン化された接着剤と連続的に接合され得る。いくつかの構成では、接着剤は、米国特許第8,186,296号、同第9,265,672号、同第9,248,054号、及び同第9,295,590号、並びに米国特許公開第2014/0148773(A1)号に記載された装置及び/又は方法に従って構成され得る。いくつかの構成では、腰部パネル158の構成要素は、例えば、全て参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第4,854,984号、同第6,248,195号、同第8,778,127号、同第9,005,392号、同第9,962,297号及び同第10,052,237号に開示された機械的接合デバイス及び方法など、様々な方式で圧力(また任意選択的に熱)を加えることを伴って、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156に機械的に(圧力)接合され得る。いくつかの構成では、腰部パネル158の構成要素は、例えば、直線又は回転型の構成など、また例えば、米国特許第3,113,225号、同第3,562,041号、同第3,733,238号、同第5,110,403号、同第6,036,796号、同第6,508,641号、及び同第6,645,330号において開示されるなど、様々な方式で構成された超音波接合方法の使用を伴って、機械的に(圧力)接合され得る。
【0050】
いくつかの構成では、弾性フィルム408は、第1の基材402及び/又は第2の基材410と一緒に接合され得、第1の基材402は、腰部パネル158のエリアで第2の基材410に直接接合され得る。いくつかの構成では、第1の基材402及び第2の基材410は、弾性フィルム408の開口を通して互いに直接接合され得、かかる開口は、接合プロセス中に形成され得る。いくつかの構成では、弾性フィルム408は、第1の基材402と第2の基材410との間の接合に関与すること又は関係することがあり得るが、「関与する」とは、弾性フィルム408がある程度まで、第1の基材402及び第2の基材410の一方又は両方と密接に接触し得、かつ場合によっては、部分的に組み合わされ得ることを意味し得る。この関与は、接合部位の周囲における実際の溶融接合に起因し得るか、又は、同様に接合部位の周囲における繊維状不織布層間の繊維状弾性層の絡み合いなどによる機械的相互作用に起因し得る。腰部パネル158は、例えば、全て組み込まれる、米国特許第6,572,595号、同第6,830,800号、同第7,087,287号及び同第7,803,244号、並びに、米国特許出願公開第2018/0042778(A1)号、同第2018/0042787(A1)号、同第2018/0042779(A1)号及び同第2018/0042780(A1)号に開示されているような様々なタイプの接合構成を作り出すように適合され得ることを理解されたい。
【0051】
いくつかの構成では、腰部パネル158は、伸張状態でシャーシ102と接続され得るゼロ歪み伸張積層体として形成され得る。いくつかの構成では、ゼロ歪み伸張積層体は、少なくとも不織布材料の層と、エラストマー要素を含み得る。エラストマー要素は、弛緩状態又は実質的に弛緩状態にある間に、接着剤、熱、超音波、圧力、押出接合、及び/又はこれらの組み合わせによって不織布材料の層に取り付けられ得る。得られた積層体は、不織布層を恒久的に伸長させ、エラストマー要素を一時的に伸長させる漸増的伸張などの活性化プロセスに積層体を供することによって伸張可能(又は更なる範囲にわたってより伸張可能)にされる。いくつかの構成では、不織布層は、個別の構成要素であり得、この場合、エラストマー要素が不織布層に取り付けられて積層体が形成され、次いで、この積層体がシャーシ102に接続される。いくつかの構成では、不織布層は、シャーシ102の少なくとも一部分と一体的であり得、この場合、エラストマー要素は、不織布層に取り付けられ得、続いて、不織布/エラストマー要素の積層体が活性化される。いくつかの構成では、不織布及び/又は弾性構成要素は、例えばリングロール加工及び/又は穿孔されるなど、前処理される。いくつかの構成では、例えば不織布又は他の様々な基材などの腰部パネル構成要素は、例えば水流交絡不織布、カード不織布、及び/又はスパンレース不織布などの不織布又は基材が、活性化又は伸張中に非常に低い力で比較的容易に延在するような方式で作製され得る。腰部パネル158の1つ以上の層が別々に設けられる場合、腰部パネル158は、シャーシ102への取り付けの前か又は後のいずれかに活性化され得る。ゼロ歪み活性化プロセスの例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,167,897号及び同第5,156,793号に開示されている。
【0052】
腰部パネル158は、様々な吸収性物品構成要素の衣類対向表面132及び着用者対向表面134に対して様々な位置に位置し得ることを理解されたい。いくつかの構成では、腰部パネル要素158は、トップシート138の着用者対向表面132上に位置決めされ得る。いくつかの構成では、腰部パネル要素158は、トップシート138の着用者対向表面132及び脚部ガスケット要素156上に位置決めされ得る。いくつかの構成では、腰部パネル158は、トップシート138の着用者に面する表面132上に配置され得、腰部パネル158の横方向に対向する端部領域は、脚部ガスケット要素156とトップシート138との間に配置され得る。いくつかの構成では、腰部パネル158は、トップシート138の衣類対向表面132とバックシート136の着用者対向表面132との間に位置決めされ得る。またいくつかの構成では、腰部パネル158は、バックシート136の衣類対向表面134上に位置決めされ得る。
【0053】
図2及び
図3に示されるように、本明細書における第1の腰部パネル158a及び第2の腰部パネル158bは各々、第1の横方向縁部170及び第2の横方向縁部172を備え得、第2の横方向縁部172は、第1の横方向縁部170に対して長手方向内向きに位置決めされている。したがって、第1の横方向縁部170は、外側横方向縁部として構成され得、第2の横方向縁部172は、内側横方向縁部として構成され得る。加えて、第1の腰部パネル158a及び第2の腰部パネル158bは、第1の横方向縁部170に隣接する第1の長手方向端部領域174と、第2の横方向縁部172に隣接する第2の長手方向端部領域176とを備え得、第1の長手方向端部領域174と第2の長手方向端部領域176は、中央領域178によって分離されている。第1の横方向縁部170及び第2の横方向縁部172は、第1の長手方向縁部180及び第2の長手方向縁部182と接続されても、また分離され得る。したがって、第1の腰部パネル158a及び第2の腰部パネル158bはまた、第1の横方向縁部180に隣接する第1の長手方向端部領域184と、第2の横方向縁部182に隣接する第2の長手方向端部領域186とを含み得、第1の横方向端部領域184と第2の横方向端部領域186は、中央領域178によって分離されている。いくつかの構成では、第1の横方向縁部170、第2の横方向縁部172、第1の長手方向縁部180、及び/又は第2の長手方向縁部182は、折り目によって画定され得、腰部パネル158の1つ以上の層は、組み立て中にそれ自体又は別の層上に折り畳まれている場合がある。いくつかの構成では、第1の横方向縁部170、第2の横方向縁部172、第1の長手方向縁部180、及び/又は第2の長手方向縁部182は、折り畳まれていない縁部又は切断線によって画定され得、腰部パネル158の1つ以上の層は、組み立て中に切断又はトリミングされ得る。
【0054】
上で考察されたように、本明細書の腰部パネル158は弾性であり得、少なくとも1つの伸張方向を含み得る。いくつかの構成では、伸張方向は、第1の長手方向縁部180と第2の長手方向縁部182との間に横方向に配向され得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bは、0超~約3Nの加えられた力によって少なくとも約10mm伸展するように構成され得る。また、第1の腰部パネル158aは、第2の腰部パネル158bの伸張特性と同じ又は異なる伸張特性を備え得ることも理解されたい。かかる伸張特性は、収縮率又は伸長率を含み得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158aの伸張特性は、第1の横方向縁部170と第2の横方向縁部172との間、及び/又は第1の長手方向縁部180と第2の長手方向縁部182との間で、同じであり得るか、又は異なり得る。また、いくつかの構成では、第2の腰部パネル158bの伸張特性は、第1の横方向縁部170と第2の横方向縁部172との間、及び/又は第1の長手方向縁部180と第2の長手方向縁部182との間で、同じであり得るか、又は異なり得る。
【0055】
本明細書の腰部パネル158は、様々な形状及び/又はサイズで構成され得ることを理解されたい。例えば、
図2及び
図3に示されるように、第1の腰部パネル158aは、第1の長手方向縁部180と第2の長手方向縁部182との間に延在する第1の幅PW1を含み得、第2の腰部パネル158bは、第1の長手方向縁部180と第2の長手方向縁部182との間に延在する第2の幅PW2を含み得る。第1の幅PW1と第2の幅PW2は、等しい、又は異なり得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の幅PW1及び/又は第2の幅PW2は、約80mm~約250mmであり得、具体的に言えば、上述の範囲及びその中に若しくはそれによって形成されるあらゆる範囲内の全ての1mmの増分が列挙される。第1の腰部パネル158aは、第1の長手方向縁部170と第2の長手方向縁部172との間に延在する第1の長さPL1を含み得、第2の腰部パネル158bは、第1の長手方向縁部170と第2の長手方向縁部172との間に延在する第2の長さPL2を含み得る。第1の長さPL1と第2の長さPL2は、等しいか、又は異なり得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の長さPL1及び/又は第2の長さPL2は、約5mm~約80mmであり得、具体的に言えば、上述の範囲及びその中に若しくはそれによって形成されるあらゆる範囲内の全ての1mmの増分が列挙される。
【0056】
腰部パネル158は、様々な吸収性物品構成要素に対して様々な横方向位置及び長手方向位置に位置し得ることを理解されたい。いくつかの構成では、腰部パネル158は、腰部パネル158の第1の長手方向縁部180及び第2の長手方向縁部182が脚部ガスケット要素156の横方向内側に位置するように位置決めされ得る。いくつかの構成では、腰部パネル158は、第1の長手方向縁部180及び第2の長手方向縁部182、並びに腰部パネル158の第1の長手方向端部領域174及び第2の長手方向端部領域176が脚部ガスケット要素156と重なり合うように位置決めされ得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158aは、吸収性物品100の第1の腰部縁部120から長手方向内側に、かつ/又は吸収性コア142の第1の横方向縁部148に向かって若しくは重なり合うように位置決めされ得、第2の腰部パネル158bは、吸収性物品100の第2の腰部縁部122から長手方向内側に、かつ/又は吸収性コア142の第2の横方向縁部150に向かって若しくは重なり合うように位置決めされ得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158aの第1の横方向縁部170は、ゼロよりも大きいオフセット距離OD1だけ、第1の腰部縁部120から長手方向内側に位置決めされ得る。いくつかの構成では、第2の腰部パネル158bの第1の横方向縁部170は、ゼロよりも大きいオフセット距離OD2だけ、第2の腰部縁部122から長手方向内側に位置決めされ得る。いくつかの構成では、オフセット距離OD1及び/又はオフセット距離OD2は、少なくとも5mmであり得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158aの第1の横方向縁部170は、オフセット距離OD1がゼロになるように、第1の腰部縁部120と境を接し得る。いくつかの構成では、第2の腰部パネル158bの第1の横方向縁部170は、オフセット距離OD2がゼロになるように、第2の腰部縁部122と境を接し得る。
【0057】
第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bは、例えば、接着接合、超音波接合、圧力接合、熱接合、又はそれらの組み合わせなどによって、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と様々な方式で接合され得ることを理解されたい。第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bは、例えば、スプレーノズル及び/又はスロットコーティングデバイスなど、様々な方式で適用された接着剤を用いて、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bは、接着剤によってシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と連続的に接着され得るか、又はパターン化された接着剤と連続的に接合され得る。いくつかの構成では、接着剤は、米国特許第8,186,296号、同第9,265,672号、同第9,248,054号、及び同第9,295,590号、並びに米国特許公開第2014/0148773(A1)号に記載された装置及び/又は方法に従って構成され得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bは、例えば、全て参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第4,854,984号、同第6,248,195号、同第8,778,127号、同第9,005,392号、同第9,962,297号及び同第10,052,237号に開示された機械的接合デバイス及び方法など、様々な方式で圧力(また任意選択的に熱)を加えることを伴って、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156に機械的に(圧力)接合され得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bは、例えば、直線又は回転型の構成など、また、例えば、米国特許第3,113,225号、同第3,562,041号、同第3,733,238号、同第5,110,403号、同第6,036,796号、同第6,508,641号、及び同第6,645,330号において開示されるなど、様々な方式で構成された超音波接合方法の使用を伴って、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156に機械的に(圧力)接合され得る。
【0058】
以前に言及されるように、本明細書の腰部パネル158は、接着接合と圧力接合との組み合わせでシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合され得ることを理解されたい。例えば、
図2Aに示されるように、第1の腰部パネル158aの第1の長手方向端部領域174は、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接着接合部188によって接着され得、これは、全体的に影付き領域によって示されている。加えて、第1の腰部パネル158aの第1の横方向端部領域184及び第2の横方向端部領域186は、圧力接合部190によってシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合され得る。いくつかの構成では、第1の腰部パネル158aの第1の横方向端部領域184及び第2の横方向端部領域186は、脚部ガスケット要素156の内側カフ及び/又は外側カフと接合され得る。
図3Aに示されるように、第2の腰部パネル158bの第1の長手方向端部領域174は、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接着接合部188によって接着され得、これは、全体的に影付き領域によって表されている。加えて、第2の腰部パネル158bの第1の横方向端部領域184及び第2の横方向端部領域186は、圧力接合部190によってシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合され得る。いくつかの構成では、第2の腰部パネル158bの第1の横方向端部領域184及び第2の横方向端部領域186は、脚部ガスケット要素156の内側カフ及び/又は外側カフと接合され得る。いくつかの構成では、圧力接合部190は、別個の接合部位の不連続的なパターンであり得る。別個の接合部位は、様々なサイズ及び形状を画定し得、様々な距離だけ互いに分離され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの構成では、別個の接合部位は、少なくとも0.2mmだけ互いに分離され得る。別個の接合部位は、腰部パネルの様々な異なるサイズのエリアを被覆し得ることも理解されたい。例えば、いくつかの構成では、複数の別個の接合部位は、腰部パネルのエリアの約5%~約50%を含み得る。いくつかの構成では、第1の長手方向縁部180及び第2の長手方向縁部182に沿って延在する、第1の横方向端部領域184及び第2の横方向端部領域186は、シールされた縁部を画定する連続的な接合部によって、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合され得る。
【0059】
いくつかの構成では、腰部パネル158の1つ以上の領域(本明細書では接合領域191と称される)は、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合され得、腰部パネル158の1つ以上の領域(非接合領域192と称される)は、シャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合されなくても(取り付けられなくても)よく、それによって、腰部パネル158とシャーシ102との間にポケット194が形成される。例えば、
図2Aに示されるように、第1の腰部パネル158aは、第1の腰部パネル158aの第1の長手方向端部領域174、第1の横方向端部領域184、及び第2の横方向端部領域186がシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合される接合領域191aを備え得、第1の腰部パネル158aは、第2の長手方向端部領域176の一部分及び第2の横方向縁部172の少なくとも一部分がシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156に取り付けられていない場合がある少なくとも1つの非接合領域192a(破線の境界線を有する矩形によって全般的に示される)を含み得る。引き続き
図3Aを参照すると、第2の腰部パネル158bは、第2の腰部パネル158bの第1の長手方向端部領域174、第1の横方向端部領域184、及び第2の横方向端部領域186がシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156と接合される接合領域191bを備え得、第2の腰部パネル158bは、第2の長手方向端部領域176の一部分及び第2の横方向縁部172の少なくとも一部分がシャーシ102及び/又は脚部ガスケット要素156に取り付けられていない場合がある少なくとも1つの非接合領域192b(破線の境界線を有する矩形によって全般的に示される)を含み得る。
【0060】
本明細書の腰部パネル158は、様々な形状及び/又はサイズを有する1つ以上の非接合領域を伴って構成され得ることを理解されたい。例えば、
図2A及び
図3Aに示されるように、第1の腰部パネル158aは、第1の非接合領域192aを含み得、かつ/又は第2の腰部パネル158bは、第2の非接合領域192bを含み得る。したがって、第1の非接合領域192aは、横方向に延在する第1の幅UW1及び長手方向に延在する第1の長さUL1を含み得、第2の非接合領域192bは、横方向に延在する第2の幅UW2及び長手方向に延在する第2の長さUL2を含み得る。第1の幅UW1と第2の幅UW2は、等しい、又は異なり得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の幅UW1及び/又は第2の幅UW2は、約40mm~約200mmであり得、具体的に言えば、上述の範囲及びその中に若しくはそれによって形成されるあらゆる範囲内の全ての1mmの増分が列挙される。また、第1の長さUL1と第2の長さUL2は、等しい、又は異なり得ることを理解されたい。いくつかの構成では、第1の長さUL1及び/又は第2の長さUL2は、約10mm~約50mmであり得、具体的に言えば、上述の範囲及びその中に若しくはそれによって形成されるあらゆる範囲内の全ての1mmの増分が列挙される。いくつかの構成では、第1の非接合領域192aは、第1のエリアA1を含み得、かつ/又は第2の非接合領域192bは、第2のエリアA2を含み得、第1のエリアA1と第2のエリアは、等しい、又は異なり得る。いくつかの構成では、第1のエリアA1及び/又は第2のエリアA2は、約400mm
2~約10000mm
2であり得、具体的に言えば、上述の範囲及びその中に若しくはそれによって形成されるあらゆる範囲内の全ての1mm
2の増分が列挙される。いくつかの構成では、第1及び/又は第2の腰部パネル158a、158bの接合領域191は、第1の横方向縁部170と第2の横方向縁部172との間に延在する第1の長さPL1及び/又は第2の長さPL2以下の距離にわたって長手方向に延在し得る。いくつかの構成では、第1及び/又は第2の腰部パネル158a、158bの接合領域191は、第1の長手方向縁部180と第2の長手方向縁部182との間に延在する第1の幅PW1及び/又は第2の幅PW2以下の距離にわたって横方向に延在し得る。
【0061】
吸収性物品100は、様々な方式で本明細書に記載される、腰部パネル158を含む様々な構成要素と共に組み立てられ得ることを理解されたい。したがって、前述の考察の文脈において、様々な装置及び方法は、組み立て中の製造問題及び/又は欠陥製品の事例を防止及び/又は低減するのに役立ち得る物理的特性を有する第1の腰部パネル158a及び/又は第2の腰部パネル158bと共に、吸収性物品100を組み立てるように適合され得る。以下により詳細に考察されるように、かかる物理的特性は、少なくとも約0.19Nのピーク負荷を有する長手方向曲げ剛性、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率、MD引張試験に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重、及び/又は最小の約0.4mmの厚さを含み得る。例えば、
図4は、吸収性物品100の組み立て中に積層体204を形成するために、張力下で別個の弾性部分200を、前進するキャリア基材202と接合する、装置又はシステム300を含む変換プロセスの概略図を示す。
図4に示される装置300及び関連するアセンブリの様々な態様は、米国特許出願第16/864,267号、同第16/864292号、同第17/029,211号、及び同第17/029,486号に開示されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
図4及び
図5に示されるように、キャリア基材202は、第1の速度S1で機械方向MDに前進し得る。キャリア基材は、第1の長手方向縁部206と、幅W
CSを画定するように第1の長手方向縁部206から横断方向CDに分離された第2の長手方向縁部208と、を備える。キャリア基材202はまた、第1の表面210と、対向する第2の表面212と、を含む。以下でより詳細に考察されるように、別個の弾性部分200は、キャリア基材202の第1の表面210と接合される。
【0063】
上で考察された吸収性物品100の構成要素及びその組み立てプロセスの文脈において、弾性部分200は、腰部パネル158として構成され得る。いくつかの構成では、各別個の弾性部分200は、第1の腰部パネル158a、第2の腰部パネル158bとして構成され得るか、又は、第1の腰部パネル158a及び第2の腰部パネル158bへと形成されるように後にキャリア基材202と共に切断される部分であり得る。キャリア基材202は、連続的なトップシート138、バックシート136、又は連続的な長さのシャーシ102の一部分であり得る組み合わされたトップシート138とバックシート136の連続的な積層体として構成され得る。積層体204は、連続的な長さの吸収性物品100として構成され得る。いくつかの構成では、キャリア基材202の第1の表面210は、トップシート138又はバックシート136の着用者対向表面132又は衣類対向表面134に対応し得る。いくつかの構成では、弾性部分200は、トップシート138とバックシート136との間に接合され得る。例えば、弾性部分200は、後にトップシート138と接合されるバックシート136の着用者対向表面132と接合され得る。別の例では、弾性部分200は、後にバックシート136と接合されるトップシート138の衣類対向表面134と接合され得る。更に別の例では、弾性部分200は、バックシート136の衣類対向表面134と接合され得、バックシート136の着用者対向表面132は、トップシート138と以前に接合されている場合があるか、又は後にトップシート138と接合され得る。別の例では、弾性部分200は、バックシート136の着用者対向表面132と接合され得、トップシート138の衣類対向表面134は、バックシート136と以前に接合されている場合があるか、又は後にバックシート136と接合され得る。
図17及び
図18を参照して上で考察されたように、腰部パネル158及びシャーシ102は、様々な材料の組み合わせ及び構成を含み得、したがって、かかる組み合わせはまた、弾性基材200a、弾性部分200、及びキャリア基材202にも適用可能であることを理解されたい。
【0064】
図5Aに示されるように、キャリア基材202はまた、第1の長手方向縁部206及び第2の長手方向縁部208に隣接して第1の表面210上に位置決めされた脚部ガスケット要素156を含み得る。したがって、別個の弾性部分200の各部もまた、脚部ガスケット要素156と接合され得る。いくつかの構成では、別個の弾性部分200は、キャリア基材202と接合され得、脚部ガスケット要素156は、その後にキャリア基材202と接合され得る。脚部ガスケット要素156は、脚部ガスケット要素156が弾性部分200の対向する端部部分と部分的に重複し得るように、又は重複し得ないように、弾性部分200に対して位置決めされ得る。いくつかの構成では、脚部ガスケット要素156は、弾性部分200とキャリア基材202との間に挟まれ得る。また、いくつかの構成では、弾性部分200は、脚部ガスケット要素156とキャリア基材202との間に挟まれ得る。
【0065】
ここで
図4及び
図6を参照すると、連続的な弾性基材200aが、機械方向MDに第2の速度S2で前進されており、第2の速度S2は、第1の速度S1よりも遅い。連続的な弾性基材200aは、第1の長手方向縁部214と、幅W
ESを画定するように第1の長手方向縁部214から横断方向CDに分離された第2の長手方向縁216と、を備える。連続的な弾性基材200aはまた、第1の表面218と、対向する第2の表面220と、を含む。連続的な弾性基材200aは、少なくとも1つの方向に伸張可能であり、連続的な弾性基材200aが横断方向CDに伸張可能となるように配向される。したがって、連続的な弾性基材の幅W
ESは、非伸張時の幅であり得る。いくつかの構成では、連続的な弾性基材200aの幅W
ESは、部分的伸張時の幅であり得る。
【0066】
図4、
図6、及び
図7を引き続き参照すると、システム300は、接着剤222を連続的な弾性基材200aの第2の表面220上に堆積させる接着剤アプリケータデバイス302を含み得る。この接着剤アプリケータデバイス302は、例えば、スプレーノズル及び/又はスロットコーティングデバイスなどの様々な方式で構成され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、接着剤アプリケータデバイス302は、例えば、全て参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第8,186,296号、同第9,265,672号、同第9,248,054号、及び同第9,295,590号、並びに米国特許公開第2014/0148773(A1)号に開示される装置及び/又は方法に従って構成され得る。
【0067】
接着剤222は、連続的な弾性基材200aに対して様々な形状及びサイズを有する接着剤222の領域を第2の表面220上に画定するように、連続的な弾性基材200aに適用され得ることを理解されたい。例えば、
図7に示されるように、接着剤222は、機械方向MD及び横断方向CDに連続的に延在する接着剤222の領域224を画定するように、連続的な弾性基材200aの第2の表面220に適用され得る。接着剤222は、幅W
ADHを画定するように横断方向CDに延在し得る。いくつかの構成では、接着剤222の幅W
ADHは、連続的な弾性基材200aの幅W
ESよりも短くあり得、またいくつかの構成では、幅W
ADHは、連続的な弾性基材200aの幅W
ESに等しくあり得る。
【0068】
図4、
図7、及び
図8に示されるように、連続的な弾性基材200aは、接着剤アプリケータデバイス302から、連続的な弾性基材200aから別個の弾性部分200を切断及び分離する切断デバイス304へと、機械方向MDに前進し得る。したがって、別個の弾性部分200は各々、前縁部230及び後縁部232を含み、前縁部230から後縁部232へと機械方向MDに延在する長さL
EPを画定する。弾性部分200はまた、前縁部230と後縁部232との間に延在する連続的な弾性基材200aの長手方向縁部214、216に対応する第1の長手方向縁部214及び第2の長手方向縁部216を含む。加えて、弾性部分200は、連続的な弾性基材200aの第1の表面218及び第2の表面220に対応する第1の表面218及び第2の表面220を含む。
【0069】
図8に示されるように、別個の弾性部分200はまた、第1の長手方向縁部214に隣接する第1の端部領域234と、第2の長手方向縁部216に隣接する第2の端部領域236とを含み、第2の端部領域236は、中央領域238によって横断方向CDにおいて第1の端部領域234から分離されている。上で考察されたように、連続的な弾性基材200aの第2の表面220に接着剤222が適用され得る。したがって、別個の弾性部分200は、第2の表面220上に接着剤222のゾーン240を含み得る。接着剤222のゾーン240は、弾性部分200に対して様々なサイズ及び形状を画定し得ることを理解されたい。例えば、
図8に示されるように、接着剤のゾーン240は、別個の弾性部分200の全幅W1未満にわたって横断方向CDに延在し得る。いくつかの構成では、接着剤222のゾーン240は、別個の弾性部分200の中央領域238上にのみ位置決めされ得、そのため、別個の弾性部分200の第2の表面220の第1の端部領域234及び第2の端部領域236がいかなる接着剤222も含まない場合がある。
【0070】
図4及び
図9に示されるように、切断デバイス304は、それらの間にニップ310を画定するようにアンビルロール308に隣接して位置決めされたナイフロール306を含み得る。ナイフロール306は、外周表面312と、軸316を中心として第1の方向Dir1に回転するように適合された1つ以上のブレード314と、を含み得る。アンビルロール308は、軸320を中心として、第1の方向Dir1の反対側の第2の方向Dir2に回転するように適合された外周表面318を含み得、そのため、外周表面318は、第3の速度S3で前進し、第3の速度S3は、第2の速度S2よりも高速である。引き続き
図4を参照すると、連続的な弾性基材200aがナイフロール306とアンビルロール310との間のニップ310を通って前進するとき、ブレード314は、連続的な弾性基材200aから別個の弾性部分200を切断するように動作する。アンビルロール308の外周表面318は第3の速度S3で前進するため、切断された別個の弾性部分200は、次いで、アンビルロール308の外周表面318上で第2の速度S2から第3の速度S3へと加速し得る。また、切断デバイス304の1つ以上の構成要素は、一定及び/又は可変速度で動作するように構成され得ることも理解されたい。例えば、ナイフロール306及び/又はアンビルロール308は、例えば、ナイフロール306及び/又はアンビルロール308を一定及び/又は可変の角速度で回転させ得るサーボモータなどの様々なタイプのモータと接続され得る。
【0071】
いくつかの構成では、第3の速度S3は、前進するキャリア基材202の第1の速度S1に等しくあり得る。いくつかの構成では、第3の速度S3は、前進するキャリア基材202の第1の速度S1よりも小さくあり得るか、又はそれよりも大きくあり得、したがって、別個の弾性部分は、キャリア基材202と組み合わされる前に、第3の速度S3から第1の速度S1へと、アンビルロール308の下流で加速又は減速され得る。キャリア基材の第1の速度S1は第2の速度S2よりも大きいため、別個の弾性部分200は、キャリア基材202と接合する前に第2の速度S2から第1の速度S1へと加速される。別個の弾性部分200を第2の速度S2から第1の速度S1へと加速することによって、連続的に切断された別個の弾性部分200の後縁部232(又は前縁部230)は、
図1A及び
図1Bを参照して上で説明されるピッチ長PLに対応し得る、
図14に示されるようなピッチ距離PDだけ機械方向MDに互いに分離され得る。アンビルロール308はまた、アンビルロール308が回転するときに、別個の弾性部分200を外周表面318上に保持するのを助けるために、別個の弾性部分200に真空圧力を加えるように構成され得る。
【0072】
切断デバイス304が様々な方式で構成され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの構成では、ブレード314は、結果として生じる切断線及び別個の弾性部分200の対応する前縁部230及び後縁部232が直線状及び/又は湾曲状となり得るように構成され得る。また、前縁部230及び後縁部232に隣接する切断線に沿った材料が互いに融合及び/又は圧力接合されるようにするため、切断デバイス304は、別個の弾性部分200を切断するように適合され得る。ナイフロール306及びアンビルロール308の位置は、
図4に示されるものとは反対であり得、したがって、別個の弾性部分200は、アンビルロール308とは対照的に、ナイフロール306の外周表面312上に留まり得ることも理解されたい。切断デバイス304は、異なる方式で別個の弾性部分200を移送及び/又は切断するように構成され得ることも理解されたい。
【0073】
図4を参照すると、装置300は、別個の弾性部分200を切断デバイス304から接合デバイス324に移送する回転可能な移送デバイス322を含み得、これにより、弾性部分200はキャリア基材202と組み合わされる。移送デバイス322はまた、別個の弾性部分200を横断方向CDに伸張するように構成され得る。したがって、移送デバイス322は、
図9及び
図10に示されるようなスプレッダ機構326として構成され得る。
図4、
図9、及び
図10を引き続き参照すると、移送デバイス322は、それらの間にニップ328を画定するように、アンビルロール308に隣接して位置決めされ得る。以下でより詳細に考察されるように、別個の弾性部分200は、アンビルロール308から受容され、スプレッダ機構326は、別個の弾性部分200を横断方向CDに伸張するように動作する。次いで、伸張された別個の弾性部分200は、スプレッダ機構326から接合デバイス324の回転構成要素上に前進され、次いで、伸張された別個の弾性部分200がキャリア基材202上に接合される。
【0074】
図9及び
図10に示されるように、スプレッダ機構326は、第1のディスク330及び第2のディスク332を含み得、第1のディスク330は、第2のディスク332から横断方向CDに変位される。第1のディスク330は、回転軸330aを中心に回転するように適合され、第2のディスク332は、回転軸332aを中心に回転するように適合され、第1のディスク330及び第2のディスク332は、第2の方向Dir2の反対側の第3の方向Dir3に回転し得る。
図11に示されるように、第1のディスク330は、内部縁330cと外縁部330dとの間で軸方向に延在する外側リム330bを含み、第2のディスク332は、内部縁332cと外縁部332dとの間で軸方向に延在する外側リム332bを含む。
【0075】
図9~
図11に示されるように、第1のディスク330及び第2のディスク332は、外側リム330b、332bが、第1の場所における最小距離Dminから第2の場所における最大距離Dmaxまで増加する距離Dだけ互いに分離されるように、互いに対して傾斜している。以下で考察されるように、別個の弾性部分200は、動作中に切断デバイス304から外側リム330b、332b上に移送される。第1のディスク330及び第2のディスク332が傾斜しているため、ディスク330、332の回転により、リム330b、332bが別個の弾性部分200の第1の端部領域234及び第2の端部領域236上を引っ張り、別個の弾性部分200が接合デバイス324に移送される前に、別個の弾性部分200の中央領域238を横断方向CDに伸張させる。
図4、
図8、及び
図12に示されるように、スプレッダ機構326は、第1の幅W1から、第1の幅W1よりも大きい第2の幅W2まで、別個の弾性部分200を横断方向に伸張するように動作し得る。
【0076】
図4、
図9、及び
図10を参照すると、ディスク330、332はまた、動作中に別個の弾性部分200の対向する第1の端部領域234及び第2の端部領域236を把持するのを助けるように構成され得る。例えば、第1のディスク330及び第2のディスク332は各々、真空圧力源334と流体接続され得る。したがって、動作中に別個の弾性部分200をリム330b、332b上に保持するのを助けるために、真空圧が使用され得る。
図11及び
図11Aに示されるように、ディスク330、332はまた、リム330b、332bから半径方向外向きに突出するナブ336を含み得る。したがって、ナブ336はまた、別個の弾性部分200の第1の端部領域234及び第2の端部領域236が、別個の弾性部分200の中央領域238を伸張させながらリム330b、332bに沿って摺動するのを防止するのに役立ち得る。別個の弾性部分200の第1の端部領域234及び第2の端部領域236は伸張動作中にリム330b、332b上に保持されるので、別個の弾性部分200の中央領域238は伸張されるが、第1の端部領域234及び第2の端部領域236は伸張されない場合があり、又は中央領域238よりもはるかに小さい程度にしか伸張されない場合があることにも留意されたい。
【0077】
図8を参照して前で考察されたように、弾性部分200は、別個の弾性部分200の中央領域238上に位置決めされた接着剤222のゾーン240を含み得、別個の弾性部分200の第2の表面220の第1の端部領域234及び第2の端部領域236の一部又は全ては接着剤222をまったく含まない場合がある。
図4、
図9、及び
図10に示されるように、移送デバイス322に移送されると、弾性部分200は、第1の表面218が半径方向外向きに面し得、接着剤222の第2の表面220及びゾーン240が半径方向内向きに面し得るように配向され得る。したがって、スプレッダ機構326のディスク330、322の構成配置は、接着剤222をディスク330、332と接触させる必要なく、半径方向内向きに面する接着剤222のゾーン240を用いて、弾性部分200を切断デバイス304から接合デバイス324へと回転可能に搬送する能力を提供する。
【0078】
上で考察されたように、切断された別個の弾性部分200は、アンビルロール308の外周表面318上で第2の速度S2から第3の速度S3へと加速し、いくつかの構成では、第3の速度S3は、前進するキャリア基材202の第1の速度S1よりも小さくあり得るか、又は大きくあり得る。したがって、移送デバイス322は、別個の弾性部分200を第1の速度S1へと加速又は減速するために、可変角速度で回転するように構成され得る。例えば、第3の速度S3が第1の速度S1よりも小さい場合、移送デバイス322は、第1のディスク330及び第2のディスク332のリム330b、332bが第3の速度S3でニップ328を通って移動する間に、アンビルロール308から別個の弾性部分200を受容するように構成され得る。次いで、ディスク330、332の角速度は、別個の弾性部分200を接合デバイス324に移送する前に、別個の弾性部分200を第1の速度S1へと加速させるように変更され得る。別の例では、第3の速度S3が第1の速度S1よりも大きい場合、ディスク330、332の角速度は、別個の弾性部分200を接合デバイス324に移送する前に、別個の弾性部分200を第1の速度S1へと減速させるように変更され得る。第3の速度S3が第1の速度S1に等しい状況では、ディスク330、332は、一定の角速度で回転し得る。スプレッダ機構326は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる欧州特許公開第2260813(B1)号に開示されているような可変角速度で回転する必要性に対処するために様々な方式で構成され得ることを理解されたい。可変角速度で移送デバイス326において回転する能力は、より小さいサイズ又はより大きいサイズの吸収性物品100を組み立てるときに装置300の構成要素を交換する必要性を低減するのに役立ち得るが、これは、連続的に切断された別個の弾性部分200間のピッチ距離の低減又は増加を必要とし得る。
【0079】
以前に言及されるように、回転可能な移送デバイス322は、別個の弾性部分200を切断デバイス304から接合デバイス324に移送するように構成され得る。
図4、
図9、及び
図10に示されるように、接合デバイス324は、それらの間にニップ338を画定するように、スプレッダデバイス326の第1のディスク330及び第2のディスク332に隣接して位置決めされ得る。いくつかの構成では、第1のディスク330及び第2のディスク332は、接合デバイス324への移送中にディスク330、332から別個の弾性部分200を取り外すのを助けるために、ブローオフ空気と称されることもある正の空気圧をニップ338に隣接する別個の弾性部分200に適用するように構成され得る。以下でより詳細に考察されるように、別個の弾性部分200は、中央領域238が横断方向CDに伸張された状態でスプレッダ機構326から受容され、接合デバイス324は、別個の弾性部分200を伸張状態で、前進するキャリア基材202に移送及び接合する。
【0080】
接合デバイス324が様々な方式で構成され得ることを理解されたい。例えば、
図4、
図9、及び
図10に示されるように、接合デバイス324は、パターンロール340及びパターンロール340に隣接する押圧表面342によってそれらの間にニップ344を画定するように構成され得る。パターンロール340は、外周表面346を含み、回転軸348を中心に回転し、パターンロール340は、第3の方向Dir3の反対側の第4の方向Dir4に回転し得る。加えて、パターンロール340は、外周表面346が第1の速度S1で、又はおおよその速度で前進するように回転し得る。動作中、伸張状態にある別個の弾性部分200は、第1のディスク330及び第2のディスク332からパターンロール340の外周表面346に移送される。パターンロール340は、パターンロールの外周表面346と前進するキャリア基材202との間で、伸張した弾性部分200を前進させるように回転する。具体的には、別個の弾性部分200の第1の表面218は、パターンロール340の外周表面346と向かい合う関係をなして、またそれと直接接触して位置決めされ得る。したがって、接着剤222のゾーン240及び別個の弾性部分200の第2の表面は、回転軸348から半径方向外向きに面し得る。キャリア基材202は、キャリア基材200の第1の表面210がパターンロール340の外周表面346と直接接触し、またそれと対向関係をなすように、パターンロール340へと前進する。パターンロール340が回転すると、別個の弾性部分200の第2の表面220は、キャリア基材200の第1の表面210と直接接触し、それと対向関係をなして位置決めされる。組み合わされた別個の弾性部分200とキャリア基材202は、パターンロール340と押圧表面342との間のニップ344を通って前進して、別個の弾性部分200とキャリア基材202とを一緒に機械的に接合する。
【0081】
図4に示されるように、接合デバイス324は、アンビルロール350を含む機械的接合デバイスとして構成され得る。アンビルロール350は、外周表面352を含み、回転軸354を中心に回転し、アンビルロール350は、第4の方向Dir4の反対側の第5の方向Dir5に回転し得る。アンビルロール350の外周表面352は、パターンロール340と共に動作する押圧表面342を画定し得る。
図13及び
図13Aに示されるように、パターンロール340の外周表面346はまた、半径方向外向きに延在する接合要素358によって画定された1つ以上の接合表面356を備え得る。パターンロール340が回転すると、別個の弾性部分200及びキャリア基材200は、接合表面356と押圧表面342との間で前進されて、弾性部分200及びキャリア基材202を一緒に機械的に接合又は溶接して、弾性部分200とキャリア基材202との間に接合部242を作り出す。押圧表面342とパターンロール340との間の熱及び/又は圧力は、パターンロール340上の接合表面356によって支持されるエリアにおいて、キャリア基材202と弾性部分200を一緒に溶融及び接合し得る。
図14に示されるように、機械的接合部及び/又は接合領域242は、接合表面356の形状に対応し、接合表面356の形状を反映し得る形状を有し得る。
【0082】
したがって、積層体204がニップ344を通って前進するとき、キャリア基材202と別個の弾性部分200は、一緒に機械的に接合又は溶接される。本明細書における接合デバイス324は、別個の弾性部分200をキャリア基材202と接合するための、本明細書に記載の様々な特徴を伴って、様々な方式で構成され得ることを理解されたい。したがって、パターンロール340及び/又はアンビルロール350は、例えば、米国特許第4,854,984号、同第6,248,195号、同第8,778,127号、同第9,005,392号、同第9,962,297号、及び同第10,052,237号において開示される、機械的接合デバイス及び方法などの機械的接合を実行するために、様々な方式で、熱及び圧力を加えるように構成され得る。また、パターンロール340及びアンビルロール350の位置は、
図4に示されたものとは反対であり得、したがって、別個の弾性部分200は、パターンロール340とは対照的に、移送デバイス322からアンビルロール350の外周表面352に移送され得ることも理解されたい。また、接合デバイス324の1つ以上の構成要素は、一定及び/又は可変速度で動作するように構成され得ることも理解されたい。例えば、パターンロール340及び/又はアンビルロール350は、例えば、パターンロール340及び/又はアンビルロール350を一定及び/又は可変の角速度で回転させ得るサーボモータなどの様々なタイプのモータと接続され得る。
【0083】
いくつかの構成では、キャリア基材202は、パターンロール340の外周表面346の周りに部分的に巻き付けられ得る。したがって、接合デバイス324は、キャリア基材202をパターンロール340にかつ/又はパターンロール340から誘導するのに役立つ1つ以上のロールを含み得る。例えば、
図4に示されるように、接合デバイスは、弾性部分202が移送デバイス322から受容されるニップ338の下流で、かつパターンロール340と押圧表面342との間にあるニップ344の上流で、キャリア基材202をパターンロール340の外周表面346上へと誘導するのに役立つガイドロール360を含み得る。ガイドロール360はまた、接着ゾーン240の接着剤222とキャリア基材202との接合を増強するのを助けるために、キャリア基材202及び弾性部分200に対して圧力を加えるように構成され得る。
【0084】
接合デバイス324は、加熱された若しくは加熱されていないパターンロール、アンビルロール及び/又は超音波接合デバイスなどの様々な方式で構成され得ることを理解されたい。例えば、
図4Aに概略的に示される接合デバイス324は、パターンロール340と、超音波接合デバイス364のエネルギー伝達表面362を含む押圧表面342と、を含み得る。したがって、接合デバイス364は、ホーン366を含み得、パターンロール340上の組み合わされた弾性部分200とキャリア基材202に超音波エネルギーを付与するように構成され得る。
【0085】
超音波接合デバイス364の態様は、例えば、直線又は回転型の構成など、また例えば、米国特許第3,113,225号、同第3,562,041号、同第3,733,238号、同第5,110,403号、同第6,036,796号、同第6,508,641号、及び同第6,645,330号において開示されるなど、様々な方式で構成され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、超音波接合デバイス364は、例えば、Herrmann Ultrasonic,Inc.から入手可能な、線形振動型ソノトロードとして構成され得る。いくつかの構成では、ソノトロードは、横断方向CDに一緒に入れ子にされた複数のソノトロードを含み得る。回転ホーンはまた、一定及び/又は可変角速度で回転するように構成され得ることも理解されたい。
【0086】
上で考察されたように、パターンロール340は、接合表面356を画定するように半径方向外向きに延在する接合要素358を含む。次に、別個の弾性部分200とキャリア基材202との間の接合部及び/又は接合領域242は、接合表面356に対応し、接合表面356の形状を反映し得る形状を有し得る。パターンロール340は、様々な量及び/又は形状の接合表面356を有し得、かかる接合表面356は、パターンロール340上の様々な場所に位置決めされ得ることを理解されたい。例えば、
図13、
図13A、
図14、及び
図15に示されるように、接合要素358及び接合表面356は、別個の弾性部分200の第1の端部領域234及び第2の端部領域236に対応するように位置決めされ得る。したがって、接合デバイス340は、伸張した中央領域238を機械的に接合することなく、弾性部分200の第1の端部領域234及び第2の端部領域236を機械的に接合するように動作し得る。いくつかの構成では、接合要素358及び接合表面356は、別個の弾性部分200の中央領域238とキャリア基材202とを一緒に接合するために、機械的接合部242も適用されるように位置決めされ得る。
【0087】
パターンロール340はまた、パターンロール340が回転するときに、別個の弾性部分200を外周表面346上に保持するのを助けるために、別個の弾性部分200に真空圧力を加えるように構成され得る。真空圧力はまた、パターンロール340上に位置決めされている間に、別個の弾性部分200を伸張状態に保持するのに役立ち得る。加えて、接合要素358及び接合表面356はまた、弾性部分200を把持するのに役立ち、弾性部分200を伸張状態に保持するのに役立ち得る。加えて、パターンロール340はまた、接合要素358の接合表面356を通して真空圧力を加えるように構成され得る。更に、パターンロール340は、スプレッダ機構326の第1のディスク330及び第2のディスク332とインターフェース接続して、ニップ338におけるパターンロール340への移送中に別個の弾性部分200の伸張状態を維持するのを助けるように構成され得る。例えば、上で考察されるように、スプレッダ機構326のディスク330、332は、リム330b、332bから半径方向外向きに突出する様々な量のナブ336を含み得、ナブ336は、弾性部分200の第1の端部領域234及び第2の端部領域236が、別個の弾性部分200を伸張させる間にリム330b、332bに沿って互いに向かって摺動するのを防止するのに役立ち得る。ナブ336は、様々な形状及びサイズ、間隔で構成され得、様々なタイプの材料から構成され得ることを理解されたい。いくつかの構成では、パターンロール340上の接合要素358は、第1のディスク330及び第2のディスク332のリム330b、332bから突出するナブ336と噛み合うように構成され得る。ナブ336と接合要素358との間の噛み合いは、装置300が、移送デバイス322から接合デバイス324に移送するときに、別個の弾性部分200の伸張状態を維持するのに役立ち得る。
【0088】
図4に示されるように、別個の弾性部分200がキャリア基材202と接合されて積層体204を作り出した後、積層体204は、接合デバイス324から機械方向MDに前進し続けることができ、また切断、折り畳み、及び/又は包装作業などの追加の変換作業に供され得る。いくつかの構成では、積層体204は、連続的な長さの吸収性物品を画定し得るか、又は連続的な長さの吸収性物品を画定するように追加の基材及び/若しくは構成要素と組み合わされ得る。次に、連続的な長さの吸収性物品は、別個の吸収性物品を連続的な長さの吸収性物品から分離する最終ナイフ切断に供され得る。
【0089】
以前に言及されるように、別個の弾性部分200は、吸収性物品100上の腰部バンド158に対応し得、キャリア基材202は、トップシート基材138又はバックシート基材136に対応し得る。いくつかの構成では、本明細書の装置及び方法は、別個の弾性部分200を別個の前側及び/又は後側腰部バンド158として適用するように構成され得る。いくつかの構成では、別個の弾性部分200は、キャリア基材202に適用され得、その後に別個の弾性部分200は、最終的なナイフ切断動作中に、前側腰部領域116に位置決めされる前側腰部バンド158、及び後側腰部領域118に位置決めされる後側腰部バンド158へと切断される。かかる最終的なナイフ切断動作は、キャリア基材202及び別個の弾性部分200を通じた直線状及び/又は曲線状の切断線を適用するように構成され得ることを理解されたい。例えば、
図14Aは、キャリア基材202及び別個の弾性部分200を通じた切断線231を適用する最終的なナイフ切断動作に供された後の、弾性部分200及びキャリア基材202を示す積層体204の図を示す。したがって、別個の弾性部分200は、第1の弾性部分200bと第2の弾性部分200cとに切断され得る。いくつかの構成では、第1の弾性部分200bは、前側腰部領域116内に位置決めされた前側腰部バンド158に対応し得、第2の弾性部分200cは、後側腰部領域118に位置決めされた後側腰部バンド158に対応し得る。いくつかの構成では、湾曲状の切断線231は、両方が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,608,720号及び米国特許公開第2017/0246052(A1)号に開示されているような臍帯ノッチを作り出すように適合され得る。
【0090】
いくつかの構成では、弾性部分200は、切断されない場合があり、むしろ第1の腰部パネル158a又は第2の腰部パネル158bに対応し得る。例えば、
図14Bに示される弾性部分202は、第1の腰部パネル158a又は第2の腰部パネル158bに対応し得る。
図14Bに示されるかかる構成はまた、最終的なナイフ切断に供され得ることを理解されたい。例えば、
図14Cは、キャリア基材202及び別個の弾性部分200を通じた切断線231を適用する最終的なナイフ切断動作に供された後の、弾性部分200及びキャリア基材202を示す
図14Bの積層体204の図である。したがって、別個の弾性部分200は、第1の弾性部分200bと第2の弾性部分200cとに切断され得る。いくつかの構成では、第1の弾性部分200bは、前側腰部領域116内に位置決めされた前側腰部パネル158aに対応し得、第2の弾性部分200cは、後側腰部領域118に位置決めされた後側腰部パネル158bに対応し得る。
【0091】
以前に言及されるように、別個の弾性部分200は、吸収性物品100上の腰部パネル158に対応し得、キャリア基材202は、トップシート基材138又はバックシート基材136に対応し得る。いくつかの構成では、本明細書の装置及び方法は、別個の弾性部分200を別個の前側及び/又は後側腰部パネル158として適用するように構成され得る。いくつかの構成では、別個の弾性部分200は、キャリア基材202に適用され得、その後に別個の弾性部分200は、
図14Aに示すなどのように、最終的なナイフ切断動作中に、前側腰部領域116に位置決めされる前側腰部パネル158a及び後側腰部領域118に位置決めされる後側腰部パネル158bへと切断される。かかる最終的なナイフ切断動作は、キャリア基材202及び別個の弾性部分200を通じた直線状及び/又は曲線状の切断線を適用するように構成され得ることを理解されたい。キャリア基材202は、例えば、接合デバイス324の上流に取り付けられた横方向に延在する側部パネルなどの部分を含み得ることも理解されたい。したがって、システム300はまた、キャリア基材202を誘導及び制御することを助けるためのレール及び/又はコンベヤ、特にかかる横方向に延在する特徴部を、かかる特徴部の意図しない接合を防止するのを助けるために、接合デバイス324内に含むことができる。
【0092】
上で考察されたように、別個の弾性部分は、キャリア基材接着剤及び/又は機械的接合部と組み合わされ得る。接着剤及び機械的接合部が様々な方式で構成され得ることを理解されたい。接着剤222のゾーン240は、別個の弾性部分200及び/又はキャリア基材202に対して様々な異なる形状及びサイズを画定するように適用され得ることも理解されたい。例えば、
図14に示されるように、接着剤222のゾーン240は、機械方向MDに長さL
AZ、及び横断方向CDに幅W
AZを画定し得る。接着剤222のゾーン240の幅W
AZは、弾性部分200の幅W
EP以下であり得る。いくつかの構成では、接着剤222のゾーン240の長さL
AZは、別個の弾性部分200の全長L
EP未満にわたって延在し得る。いくつかの構成では、接着剤222のゾーン240は、機械方向及び/又は横断方向CDに延在して、弾性部分200の前縁部230及び後縁部232のうちの1つ又は両方と境を接し得る。いくつかの構成では、接着剤222のゾーン240の長さL
AZは、前縁部230から後縁部232へと延在する別個の弾性部分200の全長L
EPにわたって延在し得る。
【0093】
図4を参照して上で考察されたように、システム300は、ナイフロール306とアンビルロール308との間のニップ310の上流の連続的な弾性基材200aに接着剤222を適用するように構成され得る接着剤アプリケータデバイス302を含み得る。次に、連続的な弾性基材200aから分離された別個の弾性部分200は、弾性部分200をキャリア基材202と接着接合するように適合された接着剤222のゾーン240を含み得る。接着剤222のゾーン240は、連続的な弾性基材200a、弾性部分200、及び/又はキャリア基材202に適用された接着剤222を組み立てプロセスにおける様々な構成及び/又は位置において備え得ることを理解されたい。例えば、
図4に示されるように、システム300は、ナイフロール306とアンビルロール308との間のニップ310の下流の位置において別個の弾性部分200に接着剤222を適用するように構成され得る接着剤アプリケータデバイス302aを含み得る。別の例では、
図4に示されるように、装置300は、弾性部分200をキャリア基材202と接合する接着剤222のゾーン240を画定するために、接着剤222をキャリア基材202の第1の表面210上に堆積させる接着剤アプリケータデバイス302bを含み得る。接着剤アプリケータデバイス302aは、接着剤アプリケータ302、302bに加えて、又はその代わりに動作するように構成され得、接着剤アプリケータデバイス302bは、接着剤アプリケータ302、302aに加えて、又はその代わりに動作するように構成され得ることを理解されたい。接着剤アプリケータデバイス302a、302bは、例えば、スプレーノズル及び/又はスロットコーティングデバイスなどとして、上記の接着剤アプリケータ302など、様々な方式で構成され得ることも理解されたい。いくつかの構成では、別個の弾性部分200は、機械的接合のみを用いて、かつ接着剤を使用せずに、又は弾性部分200のいくつかのエリア若しくは複数のエリア又は全エリアにおいて接着剤及び機械的接合の両方の組み合わせを用いて、キャリア基材202と組み合わされ得ることも理解されたい。
【0094】
接着剤222のゾーン240の様々な形状及びサイズに関する上記の考察によれば、接着剤222は、接着剤222のゾーン240を画定するように、様々な方式で連続的な弾性基材200a及び/又はキャリア基材202に適用され得ることを理解されたい。例えば、
図4及び
図7を参照して上で考察されたように、接着剤222は、連続的な弾性基材200a上で互いに分離された別個のパッチ226内に接着剤222の領域224を機械方向MDに画定するように、連続的な弾性基材200aに適用され得る。別の例では、接着剤222は、機械方向MD及び/又は横断方向CDに連続的に延在するように、連続的な弾性基材200aの第2の表面220に適用され得る。別の例では、
図16に示されるように、接着剤222は、キャリア基材202上で機械方向MDに互いに分離された別個のパッチ226内のキャリア基材202の第1の表面210に適用され得る。接着剤222は、弾性部分200とキャリア基材202とを一緒に接合する接着剤222のゾーン240を画定する形状及びサイズにて、連続的な弾性基材200a、弾性部分200、及び/又はキャリア基材202に適用され得ることを理解されたい。接着剤222の別個のパッチ226は、キャリア基材202上で、ピッチ距離PDだけ機械方向MDに互いに分離され得る。
【0095】
また、本明細書の腰部パネル158は、例えば、全て参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第6,572,595号、同第6,830,800号、同第7,087,287号及び同第7,803,244号、並びに、米国特許出願公開第2018/0042778(A1)号、同第2018/0042787(A1)号、同第2018/0042779(A1)号、及び同第2018/0042780(A1)号、並びに米国特許出願第63/020,043号、同第16/885622号、同第16/864267号、同第16/864292号、同第17/029,211号、及び同第17/029,486号に開示されているような連続的な弾性基材200a及び個別の弾性部分200など、様々な方式で、組み立てられ得ることを理解されたい。
【0096】
本明細書の連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、様々な方式で構成され得、例えば、弾性フィルム及び/又はストランドなどの1つ以上の弾性材料を含み得ることを理解されたい。例えば、連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、単層の弾性フィルムとして構成され得る。いくつかの構成では、連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、2つ以上の基材の積層体として構成され得る。例えば、連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、2つ以上の不織布基材間に接合された弾性フィルムとして構成され得、かつ/又は1つ以上の不織布基材と接合され得る。例えば、連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、単一の不織布基材と接合された弾性フィルムを備えた二層積層体として構成され得る。別の例では、連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、不織布を含み得る2つ以上の基材の間に接合された弾性フィルムとして構成され得る。弾性基材200aと別個の弾性部分200の不織布基材は、同じ材料及び/又は坪量のものであっても、異なる材料及び/又は坪量のものであり得ることを理解されたい。いくつかの構成では、弾性基材200a及び別個の弾性部分200の1つ以上の不織布基材は、キャリア基材202の1つ以上の不織布基材と同じ材料及び/又は坪量及び/又は構造のものであっても、異なる材料及び/又は坪量及び/又は構造のものであり得る。また、連続的な弾性基材200a及び別個の弾性部分200は、全て参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第6,572,595号、同第6,830,800号、同第7,087,287号及び同第7,803,244号、並びに、米国特許出願公開第2018/0042778(A1)号、同第2018/0042787(A1)号、同第2018/0042779(A1)号及び同第2018/0042780(A1)号に開示されているような様々な方式で組み立てられ得ることを理解されたい。
【0097】
以前に言及されるように、連続弾性基材200a、弾性部分200、したがって腰部パネル158は、
図4などを参照して例示及び説明されるような様々な組み立てプロセス中の製造問題及び/又は欠陥製品の事例を防止及び/又は低減するのに役立ち得る物理的特性を含むように構成され得る。
【0098】
例えば、いくつかの構成では、腰部パネル158、弾性部分200、及び/又は連続弾性基材200aは、本明細書に記載の長手方向曲げ剛性試験方法に従って測定される際、少なくとも約0.19Nのピーク負荷を有する長手方向曲げ剛性を含み得る。かかる長手方向曲げ剛性値は、弾性部分200が、別個の弾性部分200を切断デバイス304から接合デバイス324に移送する回転可能な移送デバイス322上で前進する間など、様々な組み立て変形中にそれ自体の上に望ましくなく折り返される可能性を低減するのに役立ち得る。
【0099】
別の例では、腰部パネル158、弾性部分200、及び/又は連続弾性基材200aは、本明細書に記載の機械方向ウェブ弾性率試験方法に従って測定される際、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率を含み得る。また、いくつかの構成では、腰部パネル158、弾性部分200、及び/又は連続弾性基材200aは、本明細書に記載のMD引張試験方法に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重を含み得る。かかる機械方向ウェブ弾性率値及び/又はピーク値での引張荷重は、連続弾性基材200aがナイフロール306とアンビルロール310との間のニップ310を通って前進し、ブレード314が連続弾性基材200aから別個の弾性部分200を切断するように動作するときなどに、機械方向MDに沿って所望の長さの弾性部分を一貫して切断する能力を高めるのに役立ち得る。
【0100】
別の例では、腰部パネル158、弾性部分200、及び/又は連続弾性基材200aは、本明細書に記載される厚さ試験方法によって測定される際、最小の約0.4mmの厚さを含み得る。かかる厚さ値は、腰部パネル158、弾性部分200、及び/又は連続弾性基材200aが、弾性フィルムなどのそれらの構成要素を損傷することなく熱を吸収する能力を高めるのに役立ち得る。
図4を参照して上で考察されたように、上で考察された接着剤アプリケータデバイス302、接着剤アプリケータデバイス302a、及び/又は接着剤アプリケータデバイス302bから堆積された接着剤222から、腰部パネル158、弾性部分200、及び/又は連続弾性基材200aに熱が導入され得る。いくつかの構成では、かかる厚さ値は、アンビルロール308と移送デバイス322との間のニップ328、移送デバイス322と接合デバイス324との間のニップ338、及び/又はパターンロール340と押圧表面342との間のニップ340を通して弾性部分200を移送するなど、変形装置間で別個の弾性部分200をより一貫して移送する能力を増強させ、移送するのに役立ち得る。
【0101】
以下の表1は、連続弾性基材200a、弾性部分200、及び腰部パネル158を構成するために使用され得る材料のサンプルにおけるかかる物理的特性の例についてのパラメータ範囲を例示する。
【0102】
【0103】
サンプル材料及び結果
材料X40112は、Tredegar Corporation,Richmond,VAから入手可能である。材料X40112は、30~33gsmの弾性フィルムの両側に接合された12gsmのスパンボンド不織布で作製される。材料X40112はまた、活性化されるか、又は横断方向CDに漸増的に伸張されて、横断方向CDの弾性を解放する。しかしながら、材料X40112が、本明細書に記載の組み立てプロセスにおいて連続弾性基材200aとして利用された場合、連続弾性基材200aから切断された弾性部分200は、連続弾性基材200aがナイフロール306とアンビルロール310との間のニップ310を通って前進し、ブレード314が連続弾性基材200aから別個の弾性部分200を切断するように動作するときなどに、機械方向MDにおいて比較的高い切断長さ変動を有することが観察された。加えて、材料X40112が、連続弾性基材200aとして利用された場合、連続弾性基材200aから切断された弾性部分200は、アンビルロール308と移送デバイス322との間のニップ328、移送デバイス322と接合デバイス324との間のニップ338、及び/又はパターンロール340と押圧表面342との間のニップ340を通して弾性部分200を移送するなど、変形装置間で別個の弾性部分200をより一貫して移送する能力を損なうことが観察された。
【0104】
材料X40215-145は、Tredegar Corporation,Richmond,VAから入手可能である。材料X40215-145は、30~33gsmの弾性フィルムの両側に接合された22gsmのカード不織布で作製される。材料X40215-145はまた、活性化されるか、又は横断方向CDに漸増的に伸張されて、横断方向CDの弾性を解放する。
【0105】
材料X40265は、Tredegar Corporation,Richmond,VAから入手可能である。材料X40265は、30~33gsmの弾性フィルムの両側に接合された18gsmのカード不織布で作製される。材料X40265はまた、活性化されるか、又は横断方向CDに漸増的に伸張されて、横断方向CDの弾性を解放する。
【0106】
材料EP7020は、Berry Film Products Company,Inc.,Augusta,KYから入手可能である。材料EP7020は、30gsmの弾性フィルムの両側に接合された17gsmのスパンボンド不織布及び10gsmのスパンボンド不織布で作製される。材料EP7020の弾性フィルムは、不織布の間に接合される前に、横断方向CDに伸張される。
【0107】
材料X40272は、Tredegar Corporation,Richmond,VAから入手可能である。材料X40272は、30~33gsmの弾性フィルムの両側に接合された22gsmのカード不織布及び12gsmのスパンボンド不織布で作製される。材料X40272は、活性化されるか、又は横断方向CDに漸増的に伸張されて、横断方向CDの弾性を解放する。
【0108】
材料X40215-145、材料X40265、材料X40272、及び材料EP7020のうちのいずれか1つが、本明細書に記載の組み立てプロセスにおいて連続弾性基材200aとして利用された場合、連続弾性基材200aから切断された弾性部分200は、連続弾性基材200aがナイフロール306とアンビルロール310との間のニップ310を通って前進し、ブレード314が連続弾性基材200aから不連続弾性部分200を切断するように動作するときなどに、機械方向MDにおいて比較的低い切断長さ変動を有することが観察された。加えて、材料X40215-145、材料X40265、材料X40272及び材料EP7020のうちのいずれか1つが連続弾性基材200aとして利用された場合、連続弾性基材200aから切断された弾性部分200は、アンビルロール308と移送装置322との間のニップ328、移送デバイス322と接合デバイス324との間のニップ338、及び/又はパターンロール340と押圧表面342との間のニップ340を通して弾性部分200を移送するなど、変形装置間で別個の弾性部分200をより一貫して移送する能力を増強することが観察された。
【0109】
材料X40215-145、材料X40265、材料X40272、及び材料EP7020の各1つは、1インチの機械方向MDサンプルを1インチの横断方向CD距離(伸張性活性化又は波形エリアから収集される)で把持し、4Nの力で10インチ/分の試験速度で引っ張ったときに、横断方向CD長さの少なくとも50%まで延伸することができる。
【0110】
MD引張試験法
MD引張試験サンプル調製
(a)腰部パネルウェブの引張試験
腰部パネルウェブ材料の伸張性活性化部分又は波形部分から最低3つの試験片を収集し、切断する。腰部パネル機械方向MDは、腰部パネルウェブ製造プロセス方向として定義される。明確に定義することができないか又は不明である場合、腰部パネルの伸張しやすい方向は横断方向として扱われ、反対方向は機械方向とみなされる。引張試験のために、機械方向に少なくとも58mmの長さかつ横断方向に25.4mmの長さである試験片を収集する。より大きいサンプルを調製することができない場合、腰部パネルウェブの機械方向に17mmかつ反対方向に10mmの寸法のより小さいサンプルを使用することができる。より小さいサンプルのための試験設定は、以下の表に記載されるように選択されるべきである。
【0111】
(b)吸収性物品からの試験片の引張試験
最低3つの試験片を収集し、同一の吸収性物品製品の同じ腰部パネル部分から切断し、分離プロセス中の試験片の損傷を防止するように注意を払わなければならない。腰部パネルの機械方向(MD)が容易に定義され得るか、又は既知であり得る場合、上で言及されるサイズのサンプルは、腰部パネルの伸張性領域から収集される。サンプルサイズが大きすぎる場合、より小さいサンプルを使用することができる。腰部パネルの伸張性領域から、MDに17mmかつ横断方向(CD)に10mmの寸法のサンプルを切断する。腰部パネルのMDを定義することができない場合、腰部パネルの横断方向(すなわち、最大直線寸法)は、伸張しやすい方向として定義され、これは、ほとんどの場合、製品上の腰部パネルの横方向である。腰部パネルサンプルの試験設定は、以下の表に記載されるように選択されるべきである。
【0112】
MD引張試験設定
TestWorks4(登録商標)ソフトウェア又は同等のものを備えたMTSモデルAlliance RT/1などの、コンピュータと接続された好適な引張試験機が使用される。引張試験機は、22℃±2℃及び相対湿度50±10%の温度調節室内に置かれる。製造元の指示書に従って計器を較正する。データ取得速度は少なくとも50ヘルツに設定される。試験に使用される把持部は、サンプルよりも広く、試験に好ましいゲージ長さでの試験を可能にすべきである。幅50.8mmの把持部が使用され得る。把持部は、全把持力を試験応力の方向に対して垂直な単一の線に沿って集中させるように設計された、1つの平坦な表面及び対向面を有する空気圧式の把持部であり、対向面からは、試験片の滑りを最小限に抑えるための半円形(半径=6mm、例えばMTS Systems Corp.からの部品番号:56-163-827)が突出している、又は同等な把持部である。ロードセルは、測定される力が使用されるロードセルの容量の10%~90%であるように選択される。把持力の線間の初期距離(ゲージ長さ)は、以下の表のように設定される。固定具及びグリップの質量を補正するために、計器上の負荷読取り値をゼロにする。
【0113】
たるみがなく、かつ測定される負荷が0.00N~0.02Nであるように、試験片を把持部に装着する。試験片の伸張方向が加えられた引張応力と平行になるように、試験片を把持部の中央に装着する。
【0114】
MD引張試験
機器をセットアップし、かつ試験片を上記の引張試験の設定に記載されているように装着する。引張試験を開始し、かつ試験片が破断するまで、典型的には50~1000%の歪みとなるまで、少なくとも50ヘルツのデータ取得速度で、試験片を、以下の表に記載の速度で延伸させる。%伸長データでの力を記録する。%伸長(ここでは%歪みと互いに交換可能に使用される)は、次の式を使用して、把持部ライン間の長さL、及び初期ゲージ長Liniから計算する。
【0115】
【0116】
【0117】
記録された力データは、試験されたサンプルの幅(CD幅)によって正規化されて、N/インチ又はN/cmの力データを得る。各セットの3つの試験片を測定し、1インチ幅(試験片CD幅)当たり0.5N/インチ力での%伸長、1.5N/インチ力での%伸長、3N/インチ力での%伸長、ピークでの負荷(N/cm)、及びピーク負荷での%伸長の算術平均を記録する。
【0118】
機械方向ウェブ弾性率試験方法
ウェブ弾性率サンプル調製
おむつ内製造に使用される腰部パネルウェブ(おむつ製造に使用される幅で)をサンプル調製に使用する。最低3つの試験片を収集し、腰部パネル材料の同じ部分から切断する。腰部パネルウェブ機械方向(MD)は、腰部パネルウェブ製造プロセス方向として定義される。引張試験のために、MD方向に少なくとも56cmの長さである試験片を、おむつ製造に使用される腰部パネルの幅で収集する(
図19A)。例えば、100mm幅の腰部パネルがおむつ製造に使用される場合、MDに少なくとも56cmの長さ及びCDに100mm幅である試験片が、腰部パネルウェブから収集される。ウェブ幅(CD)を測定し、mm単位で記録する。サンプルが、使用される把持部よりも幅広である場合、サンプルは以下のステップに従って調製されなければならない。
・直径1cmのロッドをウェブの上にMDに、かつウェブを横切って約1/3のところに置く。ロッドは、後で除去するのがより容易になるように、各端部で2~3cm突き出ているべきである(
図19B)。
・ウェブをロッドの上に折り畳み、平坦に置く(
図19C)。
・皺を回避するように注意し、ロッドをウェブの縁部に平行に保ちながら、ウェブをロッドの周りにたくし込み、ウェブを巻き上げる(
図19D)。(ロッドを取り外すことが困難になるので、あまりきつく回転させない)。
・ロッドを部分的に5~6cm除去し、ロッドが突き出ている端部と反対側のロール状のウェブの端部を平坦化する。この端部を2回、平坦化されたウェブの複数の層を通して(サンプルに対して垂直に)ステープル留めして、これらの層が試験中に滑り込まないように、これらの層を連結させる(
図19E)。
・ウェブを巻き戻さないように注意しながら、ロッドを他方の端部から最後まで引っ張る。第1の端部と同じ平面にあるように、第2の端部を平坦化し、第1の端部上のステープルから約53cmの距離で2回ステープル留めする(
図19F)。これにより、引張試験機用の50.8cmゲージ長の試験サンプルが提供される。
【0119】
ウェブ弾性率試験設定
好適な引張試験機設定を、MD引張試験設定の下で、上で説明されるように使用する。ウェブ弾性率試験のために、少なくとも25.4mm幅を有する把持部が使用され得、50.8cmの初期ゲージ長が使用される。
【0120】
ウェブ弾性率試験
機器をセットアップし、かつ試験片を上記の設定に記載されているように装着する。引張試験を開始し、かつクロスヘッドが5%歪みと同等の2.54cm進むまで、少なくとも50ヘルツのデータ取得速度で、試験片を25.4cm/分で延伸させる。%歪みは、次の式を使用して、把持部ライン間の長さL、及び初期ゲージ長Liniから計算する。
【0121】
【0122】
各セットの少なくとも2つの試験片を測定し、力データ(N)を%歪みと共に記録する。データに基づいて、1%歪み、2%歪み、及び3%歪み(N/%)での勾配及びウェブ弾性率の算術平均を計算する。2%歪みについての以下の実施例は、ウェブ弾性率及び勾配の計算を実証する。
【0123】
【0124】
長手方向曲げ剛性試験方法
サンプルの曲げ特性を、測定される力がセルの限界の1%~99%以内となるロードセルを使用した定速の延伸引張試験機(好適な計器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,MN)から入手可能なTestworks 4.0 Software又はTestSuite Softwareを使用したMTS Allianceである)で、超高感度3点曲げ試験を使用して測定する。全ての試験は、23℃±3℃及び相対湿度50%±2%に制御された室内で行われる。
【0125】
超高感度3点曲げ法は、非常に低い曲げ力で材料を試験するときに、力信号対雑音比を最大にするように設計される。力信号は、高感度ロードセル(例えば、5N)を使用し、小さいスパン(負荷はスパンの3乗に比例する)を使用し、広い試験片幅(測定された全負荷は幅に正比例する)を使用することによって最大化される。固定具は、曲げ測定が張力下で行われるように設計され、固定具質量を最小に保つことを可能にする。力信号のノイズは、ロードセルを静止状態に保持して機械的振動及び慣性効果を低減し、ロードセルに取り付けられた固定具の質量を可能な限り小さくすることによって最小限に抑えられる。
【0126】
図20A~
図20Cを参照すると、ロードセル1001は、引張試験機の固定クロスヘッドに装着されている。超高感度固定具1000は、軽量剛性材料(アルミニウム又は同等物など)から構築される3つの薄いブレードからなる。各ブレードは、1.0mmの厚さ、丸みを帯びた縁部、及び85mmの曲げ幅を収容することができる長さを有する。ブレードの各々は、それらの水平縁部に沿ってブレード材料の5mmの高さhを作り出すように切り抜かれた空洞1004a及び1004b(外側ブレード)並びに1005(中央ブレード)を有する。2つの外側ブレード1003a及び1003bは、引張試験機の移動可能なクロスヘッドに水平に装着されており、互いに平行に整列されており、それらの水平縁部が垂直に整列されている。2つの外側ブレード1003aと1003bとの間のスパンsは、5mm±0.1mm(内縁から内縁まで)である。中央ブレード1002は、引張試験機の固定クロスヘッド上のロードセルに装着されている。所定の位置にあるとき、中央ブレード1002は、2つの外側ブレード1003a及び1003bに平行であり、外側ブレード1003aと1003bとの間の中間点に中心が置かれる。ブレード固定具は、引張試験機上のそれぞれの位置に嵌合して所定の位置に固定するのに適切な一体型のアダプタを含み、その結果、ブレードの水平縁部は引張試験機のクロスビームの運動と直交する。
【0127】
試験2時間前に、23℃±3℃及び相対湿度50%±2%でサンプルを調整する。試験片は、元のサンプルの一部ではない折り目、しわ、又は継ぎ目がないサンプルのエリアから採取される。試験片を、CD(横断方向)に沿って85.0mmの幅かつMD(機械方向)に沿って少なくとも15.0mmの長さに切断し、切断後にそれらの配向を維持し、側面性(完成物品の内側又は外側に面する、又は面することが意図される)を記録することによって、MD曲げのために調製する。サンプルは、材料の伸張性活性化エリア又は波形エリアから収集される。
【0128】
試験は張力下で行われる。引張試験機は、移動可能なクロスヘッドが1.0mm/秒の速度で固定クロスヘッドの反対方向に移動するように設定されるようにプログラムされる。クロスヘッド移動は、試験片1006が外側ブレード1003a及び1003b上に平坦かつ偏向されていない状態で始まり、中央ブレード1002内の空洞1005の内側水平縁部が試験片1006の上面と接触する状態で続き、追加の10mmのクロスヘッド移動が更に続く。力(N)及び変位(mm)は、全体を通して50Hzで収集される。
【0129】
試験片1006を装填する前に、外側ブレード1003a及び1003bは、外側ブレード1003a及び1003b内の空洞1004a及び1004bの内側水平縁部と、中央ブレード1002内の空洞1005の内側水平縁部との間に約3mmのクリアランスcが存在するまで、中央ブレード1002に向かって移動され、次いで、中央ブレード1002を通過する(
図20C参照)。試験片1006は、試験片のMD(短辺)がブレードの水平縁部に垂直であるように配向された、外側ブレード1003a及び1003b内の空洞1004a及び1004bの内側水平縁部にまたがるように、クリアランスc内に配置される。試験片1006のどの側が中央ブレード1002に面しているかに留意されたい。外側ブレード1003aと1003bとの間に試験片1006を中心に置く。中央ブレード1002内の空洞1005の内側水平縁部が試験片1006の上面に接触するまで、外側ブレード1003a及び1003bを固定クロスヘッドと反対の方向にゆっくり移動させる。
【0130】
力(N)を変位(mm)に対してプロットする。最大ピーク力を0.001N単位で記録する。最大ピーク力までの曲線下面積を計算し、0.001N-mm単位で記録する。同様にして、サンプルの各側について合計3つの試験片に対して全試験シーケンスを繰り返し、各複製についてどの側が固定クロスヘッド上の中央ブレード1002に面するかを記録する。
【0131】
サンプルの各側について、試験片間の最大ピーク力の算術平均を0.001N単位で計算し、ピーク負荷として記録する。サンプルの各側について、試験片間の最大ピークまでの曲線下面積の算術平均を、0.001N-mm単位で計算し、エネルギー対ピークとして記録する。より大きい最大ピーク力を生じた側についてのピーク負荷及びエネルギー対ピーク値が、各サンプルについて報告される値である。
【0132】
厚さ試験法
サンプルの厚さは、Thwing-Albertから入手可能なProGage Thickness Tester機器(SN:44740、部品番号89-2014)を使用して測定される。厚さゲージは、少なくとも0.01mmの精度を得るように選択される。厚さを測定するために、直径56.4mmのディスクを使用する。機器は、22℃±2℃及び相対湿度50±10%の温度調節室内に置かれる。機器は、いかなる顕著な振動もない固体レベルの表面上に装着される。製造元の指示書に従って計器を較正する。直径が少なくとも60mmであるサンプルを、独立型腰部パネル又は吸収性物品から分離されている腰部パネルの伸張性エリア(波形又は活性化)から収集する。サンプルを収集する間、外部(圧縮又は引張)力によってサンプルを変形させないように注意すべきである。そのように収集された腰部パネルサンプルは、それに付着した余分な材料を有してはならない。異なるエリアにわたって3回以上の測定(各測定は少なくとも60mm直径エリアを必要とする)を行うことができる、より大きいサンプルが利用可能である場合、1つのサンプルで十分である。そうでない場合、3つの異なるサンプルを収集すべきである。各サンプルを分析する前に、製造元によって説明されるように、厚さゲージをゼロにする。厚さを測定するために使用される設定は、0.5KPa圧力、10秒の滞留時間、及び0.3インチ/秒の落下速度である。正確な結果を得るために、各測定及び較正の前に、ディスク/フット及びアンビル表面を洗浄する。ディスクが上の位置にあるとき、測定される必要があるサンプルエリアをディスクの下に装填する。試験を開始し、ディスクをゆっくりと下げる。事前設定された滞留時間で計器によって表示されるキャリパを記録する。少なくとも3つの測定値の算術平均を使用して、サンプルの厚さを記録する。
【0133】
組み合わせ
A.吸収性物品であって、前側腰部領域、後側腰部領域、及び前側腰部領域と後側腰部領域との間に配設された股部領域と、第1の腰部縁部、第1の腰部縁部から長手方向に分離された第2の腰部縁部、第1の側縁部、及び第1の側縁部から横方向に分離された第2の側縁部と、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に位置決めされた吸収性コアを備える、シャーシと、第1の腰部パネルであって、内側横方向縁部から長手方向に対向する外側横方向縁部と、第2の長手方向縁部から横方向に対向する第1の長手方向縁部と、を備え、第1の腰部パネルが、少なくとも約0.19Nの長手方向曲げ剛性ピーク負荷を含み、第1の腰部パネルが、シャーシに接続されており、前側腰部領域又は後側腰部領域に位置決めされており、第1の腰部パネルの外側横方向縁部に隣接する領域が、シャーシに接着接合されており、第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域が、シャーシに圧力接合されている、第1の腰部パネルと、を備える、吸収性物品。
【0134】
B.第1の腰部パネルは、MD引張試験に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重を含む、段落Aに記載の吸収性物品。
【0135】
C.第1の腰部パネルが、弾性フィルムを備える、段落A又はBに記載の吸収性物品。
【0136】
D.弾性フィルムが、第1の不織布と第2の不織布との間に位置決めされている、段落Cに記載の吸収性物品。
【0137】
E.第1の腰部パネルが、厚さ試験に従って測定される際、少なくとも約0.4mmの厚さを含む、段落Dに記載の吸収性物品。
【0138】
F.第1の不織布が、シャーシと接着接合されている、段落Dに記載の吸収性物品。
【0139】
G.第1の腰部パネルの内側横方向縁部の少なくとも一部分が、シャーシ(102)に取り付けられていない、段落A~Fのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0140】
F.第1の腰部領域から第2の腰部領域まで延在し、かつ第1の腰部パネルとシャーシとの間に位置決めされた脚部ガスケット要素を更に備える、段落A~Gのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0141】
I.第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域が、超音波接合によって、シャーシ及び脚部ガスケット要素に圧力接合されている、段落Hに記載の吸収性物品。
【0142】
J.第1の腰部パネルの外側横方向縁部が、第1の腰部縁部の長手方向内側に位置決めされている、段落A~Iのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0143】
K.第1の腰部パネルが、後側腰部領域に位置決めされており、シャーシに接続されかつ腰部領域に位置決めされた第2の腰部パネルを更に備え、第2の腰部パネルが、少なくとも約0.19Nの長手方向曲げ剛性ピーク負荷を含む、段落A~Lのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0144】
AA.吸収性物品であって、前側腰部領域、後側腰部領域、及び前側腰部領域と後側腰部領域との間に配設された股部領域と、第1の腰部縁部、第1の腰部縁部から長手方向に分離された第2の腰部縁部、第1の側縁部、及び第1の側縁部から横方向に分離された第2の側縁部と、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に位置決めされた吸収性コアを備える、シャーシと、第1の腰部パネルであって、内側横方向縁部から長手方向に対向する外側横方向縁部と、第2の長手方向縁部から横方向に対向する第1の長手方向縁部と、を備え、第1の腰部パネルが、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率を含み、第1の腰部パネルが、シャーシに接続されており、かつ前側腰部領域又は後側腰部領域に位置決めされており、第1の腰部パネルの外側横方向縁部に隣接する領域が、シャーシに接着接合されており、第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域が、シャーシに圧力接合されている、第1の腰部パネルと、を備える、吸収性物品。
【0145】
BB.第1の腰部パネルが、MD引張試験に従って測定される際、少なくとも約7N/cmのピークでの引張荷重を含む、段落AAに記載の吸収性物品。
【0146】
CC.第1の腰部パネルが、弾性フィルムを備える、段落AA又はBBに記載の吸収性物品。
【0147】
DD.第1の腰部パネルが、第1の不織布及び第2の不織布を更に備え、弾性フィルムが、第1の不織布と第2の不織布との間に位置決めされている、段落CCに記載の吸収性物品。
【0148】
EE.第1の腰部パネルが、厚さ試験に従って測定される際、少なくとも約0.4mmの厚さを含む、段落DDに記載の吸収性物品。
【0149】
FF.第1の不織布が、シャーシと接着接合されている、段落EEに記載の吸収性物品。
【0150】
GG.第1腰部パネルの内側横方向縁部の少なくとも一部分が、シャーシに取り付けられていない、段落AA~FFのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0151】
HH.第1の腰部領域から第2の腰部領域まで延在し、かつ第1の腰部パネルとシャーシとの間に位置決めされた脚部ガスケット要素を更に備える、段落AA~GGのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0152】
II.第1の腰部パネルの第1及び第2の長手方向縁部に隣接する領域は、超音波接合によってシャーシ及び脚部ガスケット要素に圧力接合されている、段落HHに記載の吸収性物品。
【0153】
JJ.第1の腰部パネルが、後側腰部領域に位置決めされており、シャーシに接続され、前側腰部領域に位置決めされた第2の腰部パネルを更に備え、第2の腰部パネが、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率を含む、段落AA~IIのいずれか1つに記載の吸収性物品。
【0154】
KK.第2腰部パネルが、内側横方向縁部から長手方向に対向する外側横方向縁部と、第2長手方向縁部から横方向に対向する第1長手方向縁部と、を備え、第2腰部パネルの外側横方向縁部が、第2腰部縁部と境を接しており、第1腰部パネルの外側横方向縁部が、第1腰部縁部と境を接している、段落JJに記載の吸収性物品。
【0155】
AAA.吸収性物品を組み立てる方法であって、キャリア基材を前進させるステップであって、キャリア基材が、第1の長手方向縁部と、第1の長手方向縁部から分離された第2の長手方向縁部と、を備える、前進させるステップと、連続弾性基材を機械方向に前進させるステップであって、連続弾性基材が、第1の長手方向縁部と、第1の長手方向縁部から分離された第2の長手方向縁部と、を備え、連続弾性基材が、横断方向に伸張可能であり、連続弾性基材が、少なくとも約72N/%の2%での機械方向ウェブ弾性率を含む、前進させるステップと、連続弾性基材から弾性部分を切断するステップであって、弾性部分が、第1の端部領域と、中央領域によって横断方向において第1の端部領域から分離された第2の端部領域と、を備える、切断するステップと、別個の弾性部分の中央領域を横断方向に伸張させるステップと、伸張された中央領域がキャリア基材の第1の長手方向縁部と第2の長手方向縁部との間で横断方向に延在するように、弾性部分をキャリア基材上に位置決めするステップと、弾性部分の伸張された中央領域をキャリア基板に接着接合するステップと、弾性部分の第1の端部領域及び第2の端部領域をキャリア基板に機械的に接合するステップと、を含む、方法。
【0156】
BBB.弾性部分を通して横断方向に沿ってキャリア基材を切断することによって、弾性部分を第1の腰部パネル及び第2の腰部パネルに分割するステップを更に含む、段落AAAに記載の方法。
【0157】
CCC.弾性部分が、弾性フィルムを備える、段落AAA又はBBBに記載の方法。
【0158】
DDD.弾性部分が、第1の不織布及び第2の不織布を更に備え、弾性フィルムが、第1の不織布と第2の不織布との間に位置決めされている、段落CCCに記載の方法。
【0159】
EEE.弾性部分が、厚さ試験に従って測定される際、少なくとも約0.4mmの厚さを含む、段落DDDに記載の方法。
【0160】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、各かかる寸法は、列挙された値、及びその値を囲む機能的に同等な範囲と、の両方を意味することが意図される。例えば「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0161】
いかなる相互参照される又は関連する特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張するいかなる特許出願又は特許も含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、又はそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、かかるいかなる発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0162】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのかかる変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【国際調査報告】