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特表2023-552192エンドキャップ、エンドキャップアセンブリ、電池セル、電池及び電力消費機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】エンドキャップ、エンドキャップアセンブリ、電池セル、電池及び電力消費機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/179 20210101AFI20231207BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20231207BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20231207BHJP
【FI】
H01M50/179
H01M50/107
H01M50/342 101
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533708
(86)(22)【出願日】2022-08-23
(85)【翻訳文提出日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 CN2022114233
(87)【国際公開番号】W WO2023045672
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202122325362.6
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王学輝
(72)【発明者】
【氏名】顧明光
(72)【発明者】
【氏名】陳小波
(72)【発明者】
【氏名】高雄偉
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼浴滄
【テーマコード(参考)】
5H011
5H012
【Fターム(参考)】
5H011AA13
5H011KK00
5H011KK01
5H012AA01
5H012BB02
5H012DD05
(57)【要約】
本出願は、エンドキャップ、エンドキャップアセンブリ、電池セル、電池及び電力消費機器に関する。エンドキャップは、エンドキャップを貫通し、電極端子を取り付けるための二つの貫通孔と、エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、凹溝の底壁が放圧機構を形成する凹溝と、電池セルの内部圧力が閾値に達する時に脆弱部に沿って裂けるように配置される放圧機構上に設置される脆弱部とを含み、ここで、二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、垂直二等分線から離れる方向へ、脆弱部の深さは、徐々に小さくなる。本出願によるエンドキャップには接続欠陥が存在せず、エンドキャップの構造強度は、比較的に高く、エンドキャップ上の放圧機構は、方向制御可能に放圧することができ、このエンドキャップは、電池の安全性を効果的に向上させることができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルに用いられるエンドキャップであって、
前記エンドキャップを貫通し、電極端子を取り付けるための二つの貫通孔と、
前記エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、前記凹溝の底壁が放圧機構を形成する凹溝と、
前記電池セルの内部圧力を逃すための前記放圧機構上に設置される脆弱部とを含み、
ここで、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、前記垂直二等分線から離れる方向へ、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる、エンドキャップ。
【請求項2】
前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線は、前記脆弱部の中央部を通る、請求項1に記載のエンドキャップ。
【請求項3】
前記脆弱部は、前記垂直二等分線に関して対称である、請求項2に記載のエンドキャップ。
【請求項4】
前記凹溝は、前記垂直二等分線に関して対称である、請求項2又は3に記載のエンドキャップ。
【請求項5】
前記エンドキャップは、円形であり、前記垂直二等分線は、前記エンドキャップの円心を通り、前記脆弱部は、前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する、請求項2から4のいずれか1項に記載のエンドキャップ。
【請求項6】
前記凹溝は、円弧状壁と平坦壁とを含み、前記円弧状壁と前記平坦壁は囲み合い、前記円弧状壁は、前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する、請求項1から5のいずれか1項に記載のエンドキャップ。
【請求項7】
前記円弧状壁により囲まれる円弧状角は、180°以下である、請求項6に記載のエンドキャップ。
【請求項8】
前記脆弱部と前記円弧状壁は、第一の間隔距離を有し、及び/又は
前記脆弱部の両端と前記平坦壁は、第二の間隔距離を有し、及び/又は
前記円弧状壁と前記エンドキャップのエッジは、第三の間隔距離を有する、請求項6又は7に記載のエンドキャップ。
【請求項9】
前記円弧状壁と前記平坦壁との間は、円弧で移行する、請求項6又は7に記載のエンドキャップ。
【請求項10】
前記凹溝の側壁上に段差面が形成され、前記段差面は、前記凹溝の周方向に沿って延伸する、請求項1から9のいずれか1項に記載のエンドキャップ。
【請求項11】
エンドキャップアセンブリであって、
エンドキャップと、
前記エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、前記凹溝の底壁が放圧機構を形成し、前記凹溝が前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する円弧状壁を含む凹溝と、
前記放圧機構が作動する時に裂けるように配置され、前記円弧状壁の形状に対応して設置される脆弱部とを含む、エンドキャップアセンブリ。
【請求項12】
前記脆弱部は、円弧状であり、前記円弧状の周方向の延伸方向に沿って、前記脆弱部の深さ寸法は、異なる、請求項11に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項13】
前記エンドキャップアセンブリは、電極端子をさらに含み、前記電極端子は、平坦な第一の壁を含み、前記凹溝は、前記円弧状壁の両端を接続する平坦壁をさらに含み、前記第一の壁は、前記平坦壁にほぼ平行である、請求項11又は12に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項14】
前記円弧状壁の中間部分から両端への延伸方向に沿って、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる、請求項13に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項15】
前記エンドキャップアセンブリは、二つの貫通孔をさらに含み、前記貫通孔は、前記電極端子を取り付けるために用いられ、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、前記垂直二等分線から離れる方向へ、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる、請求項13又は14に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項16】
電池であって、請求項1から10のいずれか1項に記載のエンドキャップを含み、又は請求項11から15のいずれか1項に記載のエンドキャップアセンブリを含む、電池。
【請求項17】
電力消費機器であって、請求項16に記載の電池を含む、電力消費機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、具体的に言えば、エンドキャップ、エンドキャップアセンブリ、電池セル、電池及び電力消費機器に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年09月24日に提出された名称が「エンドキャップ、エンドキャップアセンブリ、電池セル、電池及び電力消費機器」の中国特許出願202122325362.6の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
省エネと汚染物質の排出削減を求めるマクロ環境で、電動車両は、省エネと環境保護の優位性により、自動車産業の発展の新たな傾向となり、自動車産業の持続可能な発展の重要な構成部分である。電動車両の使用、及び他の電力消費機器の使用において、それが携帯する電池は充放電プロセスで、内圧が異常に上昇すると安全問題が発生しやすく、電池の安全性は、機器の安全と利用者の人身の安全に関連し、どのように電池の安全性を向上させるかは、重要な研究開発方向である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、電池の安全性を向上させるエンドキャップ、エンドキャップアセンブリ、電池セル、電池及び電力消費機器を提供することを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施例は、以下のように実現される。
【0006】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、電池セルに用いられるエンドキャップを提供し、このエンドキャップは、
前記エンドキャップを貫通し、電極端子を取り付けるための二つの貫通孔と、
前記エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、前記凹溝の底壁が放圧機構を形成する凹溝と、
前記電池セルの内部圧力を逃すための前記放圧機構上に設置される脆弱部とを含み、
ここで、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、前記垂直二等分線から離れる方向へ、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる。
【0007】
従来の放圧機構は、一般的には独立して成形した後でエンドキャップ上に接続され、接続箇所には接続欠陥が発生しやすく、本出願によるエンドキャップについて、放圧機構は、エンドキャップ上に直接に成形され、接続する必要がなく、接続欠陥の問題が存在しない。放圧機構の脆弱部での厚さは、小さくなり、脆弱部の深さが大きければ大きいほど、放圧機構の脆弱部での厚さは、小さくなり、放圧機構は、電池セルの内部圧力を逃すために用いられ、放圧機構は、自発的に放圧することができ、受動的に放圧することもでき、選択的に、電池セルの内部圧力が閾値に達する時に、放圧機構は、脆弱部に沿って裂けて、電池セルの内部圧力を逃す。
【0008】
従来の放圧機構上の脆弱部は、エンドキャップの構造強度に影響を与えやすく、本出願の脆弱部は、局所のみの深さが最も大きく、他の箇所の深さが小さくなり、脆弱部の深さが小さくなるにつれて、放圧機構の厚さが徐々に増加し、放圧機構の構造強度を向上させ、エンドキャップの構造強度を向上させる。
【0009】
電池セルの内部圧力が大きくなる時に、エンドキャップが膨張して変形し、二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線がエンドキャップの応力変形の中心線であり、応力変形の中心線上でエンドキャップの応力が相対的に集中するため、放圧機構の脆弱部の深さが最大の位置を二つの貫通孔の垂直二等分線上に設置することによって、電池セルの内部圧力が閾値に達する時に、エンドキャップが受けた最大の応力は、脆弱部の深さが最大の位置に作用し、放圧機構の脆弱部が深さが最大の位置で裂けることを保証し、脆弱部が裂けた後で、電池セルの内部圧力の作用で、放圧機構は、脆弱部に沿って裂け続けやすく、弁開き面積を増加させ、効果的な放圧を実現し、電池の安全性を保証する。放圧機構は、脆弱部が裂けた方向に沿って放圧機構の開弁方向を限定することで、事前に対策を取り、電池の安全性をさらに向上させる。
【0010】
そのため、本出願によるエンドキャップには接続欠陥が存在せず、エンドキャップの構造強度は、比較的に高く、エンドキャップ上の放圧機構は、方向制御可能に放圧することができ、このエンドキャップは、電池の安全性を効果的に向上させることができる。
【0011】
本出願のいくつかの実施例では、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線は、前記脆弱部の中央部を通る。
【0012】
上記技術案では、脆弱部の最も深い位置は、中央部にあり、電池セルの内部圧力が閾値に達する時に放圧機構は、脆弱部に沿って中央部から両側へ裂け、放圧機構の開弁の速度が速く、迅速に放圧し、安全性を向上させることができる。
【0013】
本出願のいくつかの実施例では、前記脆弱部は、前記垂直二等分線に関して対称である。
【0014】
上記技術案では、脆弱部は、垂直二等分線の両側で受けた力が一致し、放圧機構が脆弱部に沿って中央部から両側へ裂けることを保証し、放圧機構の開弁方向をさらに制御し、安全性を向上させる。
【0015】
本出願のいくつかの実施例では、前記凹溝は、前記垂直二等分線に関して対称である。
【0016】
上記技術案では、凹溝は、垂直二等分線に関して対称であり、脆弱部は、垂直二等分線に関して対称であり、放圧機構は、垂直二等分線に関して対称であり、放圧機構の垂直二等分線の両側での構造強度は、一致し、応力受け能力は、一致し、電池セルの内圧が閾値に達する時に放圧機構の両側が同期的に開くことを保証し、放圧機構の開弁方向は、より正確であり、安全性は、より高い。
【0017】
本出願のいくつかの実施例では、前記エンドキャップは、円形であり、前記垂直二等分線は、前記エンドキャップの円心を通り、前記脆弱部は、前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する。
【0018】
上記技術案では、エンドキャップ全体の垂直二等分線の両側での二つの部分の構造強度が一致し、受け能力が一致し、エンドキャップの応力が垂直二等分線上に集中することを確保し、エンドキャップが先ず垂直二等分線上の脆弱部の最も深い位置から裂けることを保証し、放圧機構の開弁方向を確保し、電池の安全性を保証する。
【0019】
また、脆弱部をエンドキャップの周方向に沿って延伸させることによって、脆弱部は、エンドキャップの中心から相対的に離れてエンドキャップのエッジに接近し、円形のエンドキャップが内圧作用で変形する時に中心位置の変形が比較的に大きく、エッジ位置の変形が比較的に小さいため、同等の開弁圧力で、脆弱部がエンドキャップのエッジに接近する位置に設置される時に、放圧機構が内圧で脆弱部に沿って裂けて開弁を実現することができることを保証するように脆弱部の深さを相対的に比較的に大きく設置する必要がある。エンドキャップ全体の厚さが小さいため、放圧機構、脆弱部は、より精密であり、脆弱部の深さが相対的に比較的に大きい時に、加工難度は、比較的に小さく、加工しやすい。
【0020】
本出願のいくつかの実施例では、前記凹溝は、円弧状壁と平坦壁とを含み、前記円弧状壁と前記平坦壁は囲み合い、前記円弧状壁は、前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する。
【0021】
上記技術案では、凹溝は、弓形に設置され、脆弱部を加工する時、円弧状壁を基準とすることができ、円弧状壁に沿って脆弱部を加工すればよく、加工しやすい。そして、同様に円弧状部を有する腰の形又は他の形状に対し、脆弱部の長さが一定である場合、即ち円弧状壁の長さが一定である場合、弓形は、他の形状に対して開弁面積がより大きく、安全性をさらに向上させる。
【0022】
本出願のいくつかの実施例では、前記円弧状壁により囲まれる円弧状角は、180°以下である。
【0023】
上記技術案では、エンドキャップの中心位置は、凹溝内に位置せず、エンドキャップの構造強度を保証し、且つエンドキャップ上に他の機能部材を設置するために位置を残す。
【0024】
本出願のいくつかの実施例では、前記脆弱部と前記円弧状壁は、第一の間隔距離を有する。
【0025】
上記技術案では、脆弱部と円弧状壁は、間隔をあけて設置され、円弧状壁と凹溝の底壁との接続位置が平坦でない時に、第一の間隔距離が設けられるため、脆弱部に成形不良という問題が発生にくく、脆弱部の良好な成形を確保し、放圧機構が脆弱部に沿って裂けることを保証する。
【0026】
本出願のいくつかの実施例では、前記脆弱部の両端と前記平坦壁は、第二の間隔距離を有する。
【0027】
上記技術案では、エンドキャップのエッジが押し出される時に、平坦壁によって変形を脆弱部に伝達しにくく、脆弱部は、裂けにくく、エンドキャップの構造強度は、高く、電池セルの内圧が閾値に達していない時に、放圧機構は、脆弱部に沿って裂けにくく、エンドキャップの正常使用を保証する。
【0028】
本出願のいくつかの実施例では、前記円弧状壁と前記エンドキャップのエッジは、第三の間隔距離を有する。
【0029】
上記技術案では、凹溝の円弧状壁とエンドキャップのエッジは、間隔をあけ、エンドキャップの円弧状壁に対応するエッジの構造強度を向上させる。
【0030】
本出願のいくつかの実施例では、前記円弧状壁と前記平坦壁との間は、円弧で移行する。
【0031】
上記技術案では、円弧状壁と平坦壁との接続位置の曲がり角は、丸み面取りであり、曲がり角に応力が集中するという問題を緩和し、エンドキャップのエッジが押し出される時に、エンドキャップが凹溝の曲がり角から破損することを回避し、エンドキャップの構造強度を向上させる。
【0032】
本出願のいくつかの実施例では、前記凹溝の側壁上に段差面が形成され、前記段差面は、前記凹溝の周方向に沿って延伸する。
【0033】
エンドキャップのエッジが押し出される時に、先ず段差面以上の側壁によって変形を抵抗し、次に応力が段差面によって段差面以下の側壁と底壁に伝達されるため、上記方案は、エンドキャップのエッジが押し出されて脆弱部が破損することを引き起こすという問題を効果的に緩和し、エンドキャップの構造強度を向上させることができる。
【0034】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、エンドキャップアセンブリを提供し、このエンドキャップアセンブリは、
エンドキャップと、前記エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、前記凹溝の底壁が放圧機構を形成し、前記凹溝が前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する円弧状壁を含む凹溝と、前記放圧機構が作動する時に裂けるように配置され、前記円弧状壁の形状に対応して設置される脆弱部とを含む。
【0035】
本出願によるエンドキャップアセンブリは、構造強度が高く、効果的且つ方向制御可能に弁を開いて放圧し、電池の安全性を向上させることができる。
【0036】
本出願のいくつかの実施例では、前記脆弱部は、円弧状であり、前記円弧状の周方向の延伸方向に沿って、前記脆弱部の深さ寸法は、異なる。
【0037】
上記技術案では、脆弱部の設置形式は、円弧状壁の形状にマッチングし、加工しやすく、円弧状の周方向の延伸方向に沿って、脆弱部の深さ寸法は、異なり、脆弱部が裂けることを容易にし、放圧機構が電池セルの内部圧力を逃すことを容易にする。
【0038】
本出願のいくつかの実施例では、前記エンドキャップアセンブリは、電極端子をさらに含み、前記電極端子は、平坦な第一の壁を含み、前記凹溝は、前記円弧状壁の両端を接続する平坦壁をさらに含み、前記第一の壁は、前記平坦壁にほぼ平行である。
【0039】
上記技術案では、第一の壁は、平坦壁にほぼ平行であり、一方で、凹溝と電極端子との間の距離は、比較的に小さく、占有空間を小さくし、もう一方で、放圧機構の裂け方向を制限し、放圧機構が破壊された後で電極端子に接触するリスクを低減させることができる。
【0040】
本出願のいくつかの実施例では、前記円弧状壁の中間部分から両端への延伸方向に沿って、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる。
【0041】
上記技術案では、脆弱部の深さは、上記の設置方式を採用し、放圧機構が作動する時に、脆弱部は、円弧状壁の中間から両端へ裂け、放圧機構の裂け方向を制限して、放圧機構の放圧を容易にする。
【0042】
本出願のいくつかの実施例では、前記エンドキャップアセンブリは、二つの貫通孔をさらに含み、前記貫通孔は、前記電極端子を取り付けるために用いられ、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、前記垂直二等分線から離れる方向へ、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる。
【0043】
上記技術案では、脆弱部の最も深い位置は、垂直二等分線にあり、放圧機構が作動する時に、脆弱部は、垂直二等分線に対応する位置から垂直二等分線から離れる方向へ裂け、放圧機構の迅速な放圧を容易にし、安全性を向上させる。
【0044】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、電池セルを提供し、この電池セルは、
開口を有するケースと、
前述したエンドキャップアセンブリであって、前記エンドキャップが前記開口を密閉するエンドキャップアセンブリとを含む。
【0045】
本出願による電池セルについて、そのエンドキャップは、破損しにくく、構造全体が安定であり、そのエンドキャップ上の放圧機構は、効果的且つ方向制御可能に弁を開いて放圧することができ、安全性が高い。
【0046】
本出願のいくつかの実施例では、前記凹溝は、前記エンドキャップの前記ケースから離反する片側に設置される。
【0047】
上記技術案では、凹溝は、エンドキャップの外面が凹むことで成形され、放圧機構は、エンドキャップの外面から離れ、放圧機構は、他の物体に接触して破損を引き起こしにくい。
【0048】
第四の態様によれば、本出願の実施例は、電池を提供し、この電池は、前述したエンドキャップ又は前述したエンドキャップアセンブリを含む。
【0049】
本出願による電池が前述した安全性が比較的に高い電池セルを有するため、電池の安全性は、比較的に高く、性能が安定である。
【0050】
第五の態様によれば、本出願の実施例は、電力消費機器を提供し、この電力消費機器は、前述した電池を含む。
【0051】
本出願による電力消費機器は、安全性が高く、性能が安定である電池を採用し、安定して作動することを実現する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本出願の実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下に記述された図面は、ただ本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本出願の一実施例による車両の構造概略図である。
図2】本出願の一実施例による電池の分解概略図である。
図3】本出願の一実施例による電池モジュールの構造概略図である。
図4】本出願の一実施例による電池セルの構造概略図である。
図5】本出願の一実施例による電池セルの分解概略図である。
図6】本出願の一実施例によるエンドキャップの平面概略図である。
図7図6のA-A断面図である。
図8図7のB部分拡大図である。
図9】本出願の一実施例によるエンドキャップの斜視概略図である。
図10図9のC部分拡大図である。
図11】本出願の一実施例によるエンドキャップアセンブリの平面概略図である。
図12】本出願の別の実施例によるエンドキャップアセンブリの平面概略図である。 図面において、図面は、実際の縮尺通りに描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、図面を結び付けながら本出願の技術案の実施例を詳細に記述する。以下の実施例が本出願の技術案をより明瞭に説明するためのものに過ぎないため、例のみとし、これによって本出願の保護範囲を限定してはならない。
【0054】
特に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術的と科学的用語は、本出願の技術分野に属する当業者によって一般的に理解される意味と同じであり、本明細書に使用される用語は、具体的な実施例を記述するためのものに過ぎず、本出願を限定することを意図しておらず、本出願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における用語である「含む」と「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものである。
【0055】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「第一」、「第二」などは、異なる対象を区別するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は示唆し又は指示される技術的特徴の数、特定の順序又は主従関係を暗黙的に明示すると理解されるべきではない。本出願の実施例の記述において、特に具体的な限定が明確化されない限り、「複数」の意味は、二つ以上である。
【0056】
本明細書に言及された「実施例」は、実施例を結び付けて記述された特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施例に含まれ得ることを意味している。明細書における各位置でのこのフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本明細書に記述された実施例が他の実施例と組み合わされることが可能であることを明示的且つ非明示的に理解することができる。
【0057】
本出願の実施例の記述において、用語である「及び/又は」は、ただ関連対象を記述する関連関係に過ぎず、三つの関係が存在し得ることを表し、例えばA及び/又はBは、単独のA、AとBとの組み合わせ、単独のBの3つのケースを表してもよい。また、本明細書における文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0058】
本出願の実施例の記述において、特に具体的な限定が明確化されない限り、用語である「複数」は、二つ以上(二つを含む)を指し、同様に、「複数組」は、二組以上(二組を含む)を指し、「複数枚」は、二枚以上(二枚を含む)を指す。
【0059】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などにより指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本出願の実施例の記述を容易にし記述を簡略化するためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願の実施例に対する限定として理解してはならない。
【0060】
本出願の実施例の記述において、特に明確に規定、限定されていない限り、技術用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよく、二つの素子内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願の実施例での具体的な意味を理解してもよい。
【0061】
本出願の実施例に言及された電池は、より高い電圧と容量を提供するために一つ又は複数の電池セルを含む単一の物理モジュールを指す。例えば、本出願に言及された電池は、電池モジュール又は電池パックなどを含んでもよい。電池は、一般的には一つ又は複数の電池セルをパッケージングするための筐体を含む。筐体は、液体又は他の異物による電池セルの充電又は放電への影響を回避することができる。
【0062】
電池セルは、電極アセンブリと電解液を含み、電極アセンブリは、正極極板、負極極板とセパレータにより構成される。電池セルは、主に金属イオンが正極極板と負極極板との間で移動することで作動する。正極極板は、正極集電体と正極活物質層とを含み、正極活物質層は、正極集電体の表面に塗覆されており、正極活物質層が塗布されていない集電体は、正極活物質層が塗覆された集電体から突出し、正極活物質層が塗布されていない集電体は、正極タブとされる。リチウムイオン電池を例にすると、正極集電体の材料は、アルミニウムであってもよく、正極活物質は、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極極板は、負極集電体と負極活物質層とを含み、負極活物質層は、負極集電体の表面に塗覆されており、負極活物質層が塗布されていない集電体は、負極活物質層が塗覆された集電体から突出し、負極活物質層が塗布されていない集電体は、負極タブとされる。負極集電体の材料は、銅であってもよく、負極活物質は、炭素又はケイ素などであってもよい。大電流を流しても溶断しないことを保証するために、正極タブの数が複数であり、且つ積層されており、負極タブの数が複数であり、且つ積層されている。セパレータの材質は、PP又はPEなどであってもよい。なお、電極アセンブリは、捲回型構造であってもよく、積層型構造であってもよく、本出願の実施例は、これに限らない。電池技術の発展は、多岐にわたる設計因子、例えばエネルギー密度、サイクル寿命、放電容量、充放電倍率などの性能パラメータを同時に考慮する必要があり、また、電池の安全性を考慮する必要もある。
【0063】
電池セルにとっては、主な安全上の危険は、充電と放電プロセスに由来し、同時に適切な環境温度設計にも由来し、必要のない損失を効果的に回避するために、電池セルに対して一般的には少なくとも三重の保護手段がある。具体的には、保護手段は、少なくともスイッチ素子、適切なセパレータ材料の選択及び放圧機構を含む。スイッチ素子とは、電池セル内の温度又は抵抗が一定の閾値に達する時に電池に充電又は放電を停止させることができる素子である。セパレータは、正極極板と負極極板とを仕切るためのものであり、温度が一定の数値に上昇する時にその上に付着されるミクロンオーダー(ひいてはナノメートルオーダー)の微細穴を自動的に溶解でき、それによって金属イオンがセパレータ上を通過できなくなり、電池セルの内部反応を停止させる。
【0064】
放圧機構とは、電池セルの内部圧力又は温度が所定閾値に達する時に作動して内部圧力又は温度を逃す素子又は部材である。この閾値設計は、設計需要によって異なる。前記閾値は、電池セルにおける正極極板、負極極板、電解液とセパレータのうちの一つ又は複数の材料に依存し得る。本出願に言及された「作動」とは、放圧機構が動作したり一定の状態に活性化したりすることによって、電池セルの内部圧力及び温度が逃されることである。放圧機構による動作は、放圧機構の少なくとも一部の破裂、破砕、引き裂き又は開きなどを含んでもよいが、それらに限らない。放圧機構の作動時、電池セルの内部の高温高圧物質は、排出物として作動する箇所から外へ排出される。この方式により圧力又は温度が制御可能である場合電池セルに放圧を発生させることができ、それによって潜在的でより深刻な事故の発生を回避する。本出願に言及された電池セルからの排出物は、電解液、溶解又は分裂された正負極極板、セパレータの破片、反応により発生した高温高圧気体、火炎などを含むが、それらに限らない。
【0065】
電池セル上の放圧機構は、電池の安全性に重要な影響を与える。例えば、短絡、過充電などの現象が発生する時に、電池セルの内部の熱暴走の発生による圧力又は温度の急激な上昇を引き起こす恐れがある。このような場合放圧機構の作動によって内部圧力及び温度を外へリリースすることができ、それにより電池セルの爆発、失火を防止する。放圧機構は、防爆弁、空気弁、放圧弁又は安全弁などのような形式を採用でき、且つ具体的に感圧又は感温の素子又は構造を採用でき、即ち、電池セルの内部圧力又は温度が所定閾値に達すると、放圧機構が動作を実行し、又は放圧機構に設けられる脆弱構造が破壊され、それによって内部圧力又は温度を逃すための貫通口又はチャンネルを形成する。
【0066】
現在、一般的にはエンドキャップ上に放圧用のチャンネルを設置し、放圧機構は、エンドキャップ上に接続され且つ放圧のチャンネルを密閉する。しかしながら、従来の電池セルは、放圧機構を設置した後で、依然として一定の安全リスク、例えば、放圧機構が作動する時に発生した破片が飛び出し、放圧機構が作動する時の排出物(例えば高温高圧気体)が突き出すなどが存在するとともに、電池セルに漏液が発生しやすい。さらに研究によって、エンドキャップに放圧機構を設置するチャンネルを開設する必要があるため、構造強度の低減を引き起こし、エンドキャップが破損し漏液を引き起こしやすく、そして放圧機構とエンドキャップとの接続箇所には接続欠陥が発生しやすく、接続の不厳密による漏液を引き起こし、例えば、放圧機構とエンドキャップとの溶接継目に気泡、クラックなどが発生することを発見した。
【0067】
これに鑑み、放圧機構の作動による安全問題と漏液による安全問題を解決するために、本出願は、エンドキャップを提供し、エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで凹溝を形成し、凹溝の底壁は放圧機構を形成し、放圧機構上に脆弱部が設置され、放圧機構は、電池セルの内部圧力が閾値に達する時に脆弱部に沿って裂けるように配置され、エンドキャップ上に二つの電極端子を取り付けるための貫通孔が形成され、二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線と脆弱部は、交差し、二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、垂直二等分線から離れる方向へ、脆弱部の深さは、徐々に小さくなる。
【0068】
本出願によるエンドキャップについて、エンドキャップ上に凹溝を設置することによって、凹溝の底壁の厚さは、エンドキャップの厚さよりも薄く、厚さが比較的に薄い凹溝の底壁を放圧機構とし、この放圧機構は、エンドキャップ上に直接に成形され、放圧機構とエンドキャップを接続する必要がなく、接続欠陥の問題が存在せず、接続欠陥による漏液問題が発生しない。
【0069】
放圧機構上に脆弱部をさらに設置し、放圧機構の脆弱部での厚さをさらに薄くし、脆弱部は、放圧機構上に形成された凹部であってもよく、この凹部は、放圧機構の厚さ(即ち前述凹溝の底壁の厚さ)を薄くするために用いられ、この凹部は、切り込みであってもよく、押し出し、打ち抜き、一体鋳造成形などの方式によって放圧機構上に形成された溝体であってもよい。従来の技術において放圧機構の脆弱部全体の深さは一致するが、本出願の脆弱部の深さは変化し、脆弱部は、脆弱部と二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線との交差位置のみでの深さが最大であり、この垂直二等分線から離れる方向に沿って、脆弱部の深さは、徐々に小さくなり、放圧機構の脆弱部での厚さを徐々に増加させ、放圧機構の構造強度を向上させ、エンドキャップの構造強度を向上させ、電池セルの内圧が閾値に達していない時に、エンドキャップは、不意に破損し漏液しにくい。
【0070】
電池セルの内部圧力が大きくなる時に、エンドキャップは、膨張して変形し、二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線は、エンドキャップの応力変形の中心線であり、応力変形の中心線上でエンドキャップの応力が相対的に集中し、放圧機構の脆弱部の深さが最大の位置を二つの貫通孔の垂直二等分線上に設置することによって、電池セルの内部圧力が閾値に達する時に、エンドキャップが受けた最大の応力は、脆弱部の深さが最大の位置に作用し、放圧機構の脆弱部が深さが最大の位置で裂けることを保証し、脆弱部が裂けた後で、電池セルの内部圧力の作用で、放圧機構は、脆弱部に沿って裂け続けやすく、開弁面積を拡大させ、効果的な放圧を実現し、電池の安全性を保証する。
【0071】
そして、脆弱部の深さの設置によって、脆弱部の初期裂け位置と裂け方向を決定し、それによって放圧機構の開弁方向を画定することで、事前に対策を取り、放圧機構が作動する時に破片が飛び出し、排出物が突き出すことによる安全問題を緩和し、電池の安全性をさらに向上させる。
【0072】
本出願の実施例に開示されたエンドキャップは、電池セルに用いられ、電池セルは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、本出願の実施例は、これを限定しない。電池セルは、円筒体、扁平体、直方体又は他の形状などをなしてもよく、本出願の実施例は、これにも限定しない。
【0073】
本実施例に開示された電池セルは、車両、船舶又は航空機などの電力消費機器内に用いられてもよいが、それらに限らない。本出願に開示された電池セル、電池などを使用してこの電力消費機器の電源システムを構成してもよく、このように、電池漏液と充放電による安全リスクの緩和に有利であり、電池性能の安全性と電池の耐用年数を高める。
【0074】
本出願の実施例は、電池を電源として使用する電力消費機器を提供し、電力消費機器は、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、電動玩具、電動工具、電気バイク、電気自動車、汽船、宇宙航空機などであってもよいが、それらに限らない。ここで、電動玩具は、据置型又は移動型の電動玩具、例えば、ゲーム機、電気自動車玩具、電気汽船玩具と電気飛行機玩具などを含んでもよく、宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルと宇宙船などを含んでもよい。
【0075】
以下の実施例では、説明を容易にするために、本出願の一実施例の一つの電力消費機器が車両であることを例にして説明する。
【0076】
例えば、図1に示すように、図1は、本出願の一実施例の一つの車両1000を示し、車両1000は、燃料油自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両1000の内部には電池100、コントローラ300及びモータ200が設置されてもよく、コントローラ300は、モータ200に給電するように電池100を制御するために用いられる。例えば、車両1000の底部又は先頭又は後尾に電池100が設置されてもよい。電池100は、車両1000に給電するために用いられてもよく、例えば、電池100は、車両1000の操作電源としてもよく、車両1000の回路システムに用いられ、例えば、車両1000の起動、ナビゲーションと運行時の作動電力消費需要に用いられる。本出願の別の実施例では、電池100は、車両1000の操作電源とすることができるだけでなく、さらに車両1000の駆動電源とし、燃料油又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両1000に駆動動力を提供することもできる。
【0077】
様々な電力使用需要を満たすために、電池100は、複数の電池セル1を含んでもよく、ここで、複数の電池セル1の間は、直列接続又は並列接続又は直並列接続されてもよく、直並列接続とは、直列接続と並列接続との混合である。電池100は、電池100パックと称されてもよい。選択的に、図2図3を参照すると、複数の電池セル1は、先ず直列接続又は並列接続又は直並列接続されて電池モジュール102を構成してもよく、複数の電池モジュール102は、次に直列接続又は並列接続又は直並列接続されて電池100を構成する。つまり、複数の電池セル1は、電池100を直接に構成してもよく、先ず電池モジュール102を構成し、そして、電池モジュール102によって電池100を構成してもよい。
【0078】
電池100は、複数の電池セル1を含んでもよい。電池100は、筐体101(又はカバーと称される)をさらに含んでもよく、筐体101内部は、中空構造であり、複数の電池セル1は、筐体101内に収容される。筐体101は、二つの収容用の部分(図2を参照してもよい)を含んでもよく、ここでそれぞれ第一の部分1011と第二の部分1012と称され、第一の部分1011と第二の部分1012は係合される。第一の部分1011と第二の部分1012の形状は、複数の電池セル1の組み合わせの形状に応じて決めされてもよく、第一の部分1011と第二の部分1012は、いずれも一つの開口を有してもよい。例えば、第一の部分1011と第二の部分1012は、いずれも中空直方体且つそれぞれ一つのみの面が開口面であってもよく、第一の部分1011の開口と第二の部分1012の開口は、対向して設置されるとともに、第一の部分1011と第二の部分1012は、相互係合されて密閉チャンバーを有する筐体101を形成する。第一の部分1011と第二の部分1012とのうちの一つは、開口を有する直方体であり、もう一つは、直方体の開口を密閉するカバープレート構造であってもよい。複数の電池セル1は、相互に並列接続又は直列接続又は直並列接続されて組み合わせられた後に、第一の部分1011と第二の部分1012が係合された後で形成された筐体101内に置かれる。
【0079】
選択的に、電池100は、他の構造をさらに含んでもよい。例えば、この電池100は、バスバー部材をさらに含んでもよく、バスバー部材は、複数の電池セル1の間の電気的な接続、例えば、並列接続又は直列接続又は直並列接続を実現するために用いられる。具体的には、バスバー部材は、電池セル1の電極端子を接続することによって電池セル1の間の電気的な接続を実現することができる。さらに、バスバー部材は、溶接によって電池セル1の電極端子に固定できる。複数の電池セル1の電気エネルギーは、さらに導電機構によって筐体101を通して導出されることができる。選択的に、導電機構もバスバー部材に属してもよい。
【0080】
以下、いずれか一つの電池セル1を詳細に記述し、図4図5に示すように、電池セル1は、電極アセンブリ11と、ケース12と、エンドキャップアセンブリ13とを含む。
【0081】
電極アセンブリ11は、電池セル1内で電気化学反応を発生させる部材である。一つの電池セル1は、一つ又は複数の電極アセンブリ11を含んでもよい。電極アセンブリ11は、主に正極極板と負極極板を捲回又は積層して置くことで形成されるとともに、一般的には正極極板と負極極板との間にセパレータが設けられる。正極極板と負極極板の活物質を有する部分は、電極アセンブリ11の本体部を構成し、正極極板と負極極板の活物質を有していない部分は、それぞれタブを構成する。正極タブと負極タブは、共に本体部の一端に位置してもよく、又はそれぞれ本体部の両端に位置してもよい。電池100の充放電プロセスにおいて、正極活物質と負極活物質は、電解液と反応が発生し、電流回路を形成するようにタブは電極端子132に接続される。
【0082】
ケース12は、電池セル1の内部環境を形成するようにエンドキャップ131に嵌合されるためのアセンブリであり、ここで、形成された内部環境は、電極アセンブリ11、電解液及び他の部材を収容するために用いられてもよい。ケース12とエンドキャップ131は、独立した部材であってもよく、ケース12上に開口121が設置されてもよく、エンドキャップ131を開口121に被せることによって電池セル1の内部環境を形成する。それに限らず、エンドキャップ131とケース12を一体化させてもよく、具体的には、エンドキャップ131とケース12は、他の部材がケースに入る前に先ず一つの共通の接続面を形成しておいてもよく、ケース12の内部をパッケージングする必要がある時に、さらにエンドキャップ131をケース12に被せる。ケース12は、様々な形状と様々なサイズ、例えば、直方体形、円筒体形、六角柱形などであってもよい。具体的には、ケース12の形状は、電極アセンブリ11の具体的な形状とサイズの大きさに応じて決定されてもよい。ケース12の材質は、様々、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレス、アルミニウム合金、プラスチックなどであってもよく、本出願の実施例は、これに対して特に限定しない。
【0083】
エンドキャップアセンブリ13は、電池セル1の内部環境を外部環境と隔絶するようにケース12の開口121に嵌合される部材である。エンドキャップアセンブリ13は、エンドキャップ131と、電極端子132と、放圧機構134と、他の機能部材とを含み、ここで、エンドキャップ131は、開口121を密閉するようにケース12に接続されるために用いられる。それに限らず、エンドキャップ131の形状は、ケース12と嵌合されるようにケース12の形状に合わせてもよい。選択的に、エンドキャップ131は、一定の硬度と強度を有する材質(例えばアルミニウム合金)で製造されてもよく、このように、エンドキャップ131は、押し出されて衝突する時に変形が発生しにくく、電池セル1はより高い構造強度を備えることができ、安全性能も向上できる。エンドキャップ131の材質は、様々、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレス、アルミニウム合金、プラスチックなどであってもよく、本出願の実施例は、これに対して特に限定しない。いくつかの実施例では、エンドキャップ131の内側に絶縁部材がさらに設置されてもよく、短絡のリスクを低減させるように、絶縁部材は、ケース12内の電気的接続部材とエンドキャップ131とを仕切るために用いられてもよい。例示的には、絶縁部材は、プラスチック、ゴムなどであってもよい。電極端子132は、エンドキャップ131に設置され、電池セル1の電気エネルギーの出力又は入力に用いられるように電極端子132は、電極アセンブリ11のタブとの電気的な接続に用いられてもよい。放圧機構134は、エンドキャップ131に設置され、電池セル1の内部圧力又は温度が閾値に達する時に内部圧力を逃すために用いられる。
【0084】
本出願のいくつかの実施例によれば、図6図7図8に示すように、本出願は、電池セル1(図5に示す)に用いられるエンドキャップ131を提供する。エンドキャップ131上に凹溝133と二つの貫通孔135が設けられ、凹溝133は、エンドキャップ131の表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成され、凹溝133の底壁は、放圧機構134を形成し、放圧機構134上に脆弱部1341が設置され、放圧機構134は、電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に脆弱部1341に沿って裂けるように配置され、二つの貫通孔135は、エンドキャップ131を貫通し、電極端子132を取り付けるために用いられ、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αの片側又は両側に沿って、垂直二等分線αから離れる方向へ、脆弱部1341の深さは、徐々に小さくなる。
【0085】
図に示すように、β方向は、エンドキャップの厚さ方向であり、凹溝133の凹み方向、脆弱部1341の深さ方向は、いずれもエンドキャップの厚さ方向βに沿う。
【0086】
放圧機構134は、電池セル1の内部圧力を逃すために用いられ、放圧機構134は、自発的に放圧することができ、受動的に放圧することもできる。選択的に、放圧機構134は、受動的に放圧し、例えば、放圧機構134は、電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に脆弱部1341に沿って裂けるように配置される。
【0087】
図7に示すように、エンドキャップ131上に凹溝133を設置することによって、凹溝133の底壁の厚さは、エンドキャップ131の厚さよりも薄く、この厚さが比較的に薄い凹溝133の底壁を放圧機構134とし、即ち電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に、凹溝133の底壁は、破壊されて内圧を逃す。凹溝133は、エンドキャップ131上に切削などの方式によって成形されてもよく、エンドキャップ131と一体鋳造成形されてもよく、さらに凹溝133は、エンドキャップ131と一次打ち抜き成形されてもよく、又は原料を打ち抜いて凹溝133を形成してから、エンドキャップ131を打ち抜いて形成してもよい。
【0088】
図8に示すように、脆弱部1341は、放圧機構134上に形成された凹部であり、即ち凹溝133の底壁上に形成された別の凹溝133(区別を容易にするために、以下、第二の凹溝と称される)であり、凹溝133の底壁は、表面がエンドキャップの厚さ方向βに沿って凹むことで第二の凹溝を形成し、第二の凹溝は、凹溝133の底壁の厚さを薄くする(即ち放圧機構134の厚さを薄くする)。第二の凹溝は、放圧機構134の表面に設置された切り込みであってもよく、放圧機構134上に二次打ち抜きによって形成されてもよく、又はエンドキャップ131の鋳造時に一体成形されてもよい。脆弱部1341は、放圧機構134の優先破壊位置を画定するために用いられ、電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に、放圧機構134は、脆弱部1341から優先的に破壊して内圧を逃す。
【0089】
エンドキャップ131上の二つの貫通孔135について、二つの貫通孔135は、エンドキャップの厚さ方向βに沿ってエンドキャップ131を貫通し、二つの電極端子132は、それぞれ二つの貫通孔135に取り付けられ、漏液を回避するように各電極端子132と貫通孔135との接続箇所は、シールされる。選択的に、エンドキャップ131の帯電を回避するように各電極端子132と貫通孔135との接続箇所に絶縁部材が設置され、エンドキャップ131の帯電による短絡の安全上の恐れを減少させる。二つの電極端子132の極性は、同じであってもよく、異なってもよい。
【0090】
電池セル1の内部圧力が大きくなる時に、エンドキャップ131は、押し出されひいては膨張して変形し、エンドキャップ131の貫通孔135での構造強度は、相対的に比較的に低く、且つ二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αは、エンドキャップ131の応力変形の中心線であり、つまり、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線α上で、エンドキャップ131の応力は、相対的に集中する。垂直二等分線αは、線分の垂直二等分線を指し、即ち、二つの貫通孔135の接続線の中点を通って作成された垂線である。それに限らず、二つの貫通孔135の形状は、円形であり、他の実施例における二つの貫通孔135は、他の形状であってもよい。二つの貫通孔135の接続線は、二つの貫通孔135の図心の接続線を指し、例えば、二つの貫通孔135が円形である時に、二つの貫通孔135の接続線は、二つの貫通孔135の円心の接続線である。
【0091】
二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線α(以下、垂直二等分線αと略称される)は、脆弱部1341を通り、即ち垂直二等分線αは、脆弱部1341と交差し、垂直二等分線αと脆弱部1341との間に交点があり、脆弱部1341は、交点での深さが最大であり、且つ脆弱部1341の深さが垂直二等分線αの片側又は両側へ、垂直二等分線αから離れる方向に沿って小さくなるように配置され、換言すれば、脆弱部1341の延伸方向に沿って、脆弱部1341と垂直二等分線αとの交点から離れるほど、脆弱部1341の深さは、小さくなり、放圧機構134の脆弱部1341により薄くされた後で残された厚さは、大きくなる。
【0092】
エンドキャップ131上に放圧機構134を直接に形成し、放圧機構134上に深さが徐々に変化する脆弱部1341を設置し、且つ脆弱部1341の最も深い位置を二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線α上に設置することにより、エンドキャップ131全体の強度は、比較的に高く、放圧機構134とエンドキャップ131には接続欠陥が存在せず、漏液問題を効果的に緩和し、エンドキャップ131上の放圧機構134が脆弱部1341の最も深い特定位置から裂けることをさらに保証して、放圧機構134が内圧で効果的に作動することを確保するとともに、放圧機構134は、電池セル1の内圧でさらに脆弱部1341に沿って裂けて、開弁面積を拡大させ、放圧機構134の初期破壊位置と後続の裂け方向が限定された場合、放圧機構134の開弁位置と方向は、制御可能であり、放圧機構134に対して予め準備することを容易にし、例えば、放圧機構134の逃す方向上に防護を設置し、それによって電池100の安全性を向上させる。放圧機構134が裂けた後で形成された電池セル1内部と外部を連通させるチャンネルは、排出物を逃すために用いられ、本出願に言及された開弁面積は、このチャンネルの流通断面積を指す。
【0093】
本出願のいくつかの実施例によれば、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αは、脆弱部1341の中央部を通る。
【0094】
前述のように、脆弱部1341の延伸方向と垂直二等分線αは、一定の角度をなし、脆弱部1341と垂直二等分線αとの交点は、脆弱部1341の延伸方向の中点位置にある。
【0095】
脆弱部1341の最も深い位置が中央部にあるため、電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に、放圧機構134は、脆弱部1341に沿って中央部から両側へ同期的に裂け、放圧機構134の開弁の速度が速く、電池セル1を迅速に放圧させ、安全性を向上させる。
【0096】
本出願のいくつかの実施例によれば、脆弱部1341は、垂直二等分線αに関して対称である。
【0097】
脆弱部1341と垂直二等分線αとの交点は、脆弱部1341の延伸方向の中点位置にあり、脆弱部1341の延伸方向は、垂直二等分線αに垂直であり、脆弱部1341は、垂直二等分線αに関して対称である。
【0098】
垂直二等分線αが応力集中線であるため、応力集中線の両側の応力の分布は接近し、脆弱部1341が垂直二等分線αの両側で受けた力は、一致し、放圧機構134が脆弱部1341に沿って中央部から両側へ裂けることを保証し、放圧機構134の開弁方向をさらに制御し、安全性を向上させる。
【0099】
本出願のいくつかの実施例によれば、凹溝133は、垂直二等分線αに関して対称である。
【0100】
凹溝133を垂直二等分線αに関して対称にさせることによって、エンドキャップ131の応力集中位置が垂直二等分線α上にあることをさらに保証し、放圧機構134が脆弱部1341と垂直二等分線αとの交点から破壊することをさらに保証し、開弁位置を制御する。凹溝133が垂直二等分線αに関して対称であり、且つ脆弱部1341が垂直二等分線αに関して対称である時に、放圧機構134は、垂直二等分線αに関して対称であり、放圧機構134の垂直二等分線αの両側での構造強度は、一致し、応力受け能力は、一致し、放圧機構134について電池セル1の内圧が閾値に達する時に、放圧機構134が脆弱部1341と垂直二等分線αとの交点から垂直二等分線αの両側へ同期的に開くことを保証し、開弁方向は、より正確であり、開弁の速度は、より迅速であり、安全性は、より高い。
【0101】
本出願のいくつかの実施例によれば、エンドキャップ131は、円形であり、垂直二等分線αは、エンドキャップ131の円心を通り、脆弱部1341は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸する。
【0102】
再び、図6を参照すると、二つの貫通孔135は、円形のエンドキャップ131上に対称に配置され、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αは、円形のエンドキャップ131の円心を通り、二つの貫通孔135は、垂直二等分線αに関して対称である。脆弱部1341は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸し、即ち、脆弱部1341は、円弧状方向に沿って延伸し、円弧状の円心は、円形のエンドキャップ131の円心と重なる。本出願に言及された重なりは、完全重なりであってもよく、円弧状の円心がエンドキャップ131の円心の付近にあり、重なりに接近する状態をなしてもよい。
【0103】
上記設置によって、エンドキャップ131全体は、垂直二等分線αに関して対称であり、エンドキャップ131の垂直二等分線αの両側での二つの部分の構造強度は、一致し、受け能力は、一致し、エンドキャップ131の応力が垂直二等分線α上に集中することを確保し、エンドキャップ131が先ず垂直二等分線α上の脆弱部1341の最も深い位置から裂けることをさらに保証し、放圧機構134の開弁方向をさらに保証する。
【0104】
円形のエンドキャップ131が内圧作用で変形する時に中心位置(円心)の変形は、比較的に大きく、エッジ位置の変形は、比較的に小さい。脆弱部1341がエンドキャップ131の周方向に沿って延伸するため、脆弱部1341は、相対的にエンドキャップ131のエッジにより接近し、相対的にエンドキャップ131の中心位置から離れ、脆弱部1341が変形が比較的に小さいエンドキャップ131のエッジに接近する時に、同等の開弁圧力で、脆弱部1341が裂けることを保証するように脆弱部1341の深さを相対的に比較的に大きく設置する必要がある。エンドキャップ131全体の厚さが小さいため、放圧機構134、脆弱部1341は、より精密であり、加工精度に対する要求が比較的に高く、脆弱部1341の深さを相対的に比較的に大きく設置することによって、加工難度を効果的に小さくなる。
【0105】
本出願のいくつかの実施例によれば、凹溝133は、円弧状壁1331と平坦壁1332とを含み、円弧状壁1331と平坦壁1332は囲み合い、円弧状壁1331は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸する。
【0106】
再び、図6を参照すると、円弧状壁1331のエンドキャップ131上での投影は、円弧であり、円弧の円心は、円形のエンドキャップ131の円心と重なる。本出願に言及された重なりは、完全重なりであってもよく、円弧の円心がエンドキャップ131の円心の付近にあり、重なりに接近する状態をなしてもよい。平坦壁1332のエンドキャップ131上での投影は、直線線分であり、直線線分の両端は、円弧の両端に接続され、弓形を形成する。即ち、凹溝133のエンドキャップ131上での投影形状は、弓形であり、又は凹溝133の形状は、弓形である。
【0107】
脆弱部1341を加工する時に、例えば、彫り刻み、打ち抜きなどの方式によって放圧機構134上で脆弱部1341を加工する時に、円弧状壁1331を基準とし、円弧状壁1331に沿って脆弱部1341を加工すればよく、加工しやすい。
【0108】
放圧機構134が脆弱部1341に沿って裂けた後で、放圧機構134は、平坦壁1332に接続され、放圧機構134が破壊された後で飛び出すことを防止し、放圧機構134の開口方向は、エンドキャップ131のエッジ方向に向き、排出物がエンドキャップ131のエッジ方向に逃されるように限定する。
【0109】
他の実施例では、凹溝133は、さらに他の形状、例えば腰の形に設置されてもよく、腰の形は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸する二つの円弧状壁1331を有し、ここで、一つの円弧状壁1331は、相対的にエンドキャップ131の中心に接近し、もう一つの円弧状壁1331は、相対的にエンドキャップ131のエッジに接近する。選択的に、エンドキャップ131のエッジに接近する円弧状壁1331に沿って脆弱部1341を加工することによって、放圧機構134が脆弱部1341に沿って裂けた後で、放圧機構134は、エンドキャップ131の中心に接近する円弧状壁1331に接続され、放圧機構134が破壊された後で飛び出すことを防止し、且つ放圧機構134の開口方向は、エンドキャップ131のエッジ方向に向き、排出物がエンドキャップ131のエッジ方向に逃されるように限定する。
【0110】
脆弱部1341の長さが一定である場合、腰の形に比べ、弓形の開弁面積は大きく、安全性をさらに向上させることができる。開弁面積が一定である場合、腰の形に比べ、弓形はエンドキャップ131のエッジに沿う延伸長さが、より小さく、凹溝133のエンドキャップ131の構造強度への影響は、比較的に小さく、弓形を設置するエンドキャップ131の構造強度は、より高い。
【0111】
本出願のいくつかの実施例によれば、円弧状壁1331により囲まれる円弧状角γは、180°以下である。
【0112】
再び、図6を参照すると、図に弓形の円弧状壁1331により囲まれる円弧状角γを示し、円弧状角γ≦180°にさせることによって、エンドキャップ131の中心位置が凹溝133内にないようにさせ、エンドキャップ131の構造強度を保証し、且つエンドキャップ131上に他の機能部材を設置するために位置を残す。
【0113】
本出願のいくつかの実施例によれば、脆弱部1341と円弧状壁1331は、第一の間隔距離L1を有する。
【0114】
再び、図6を参照すると、脆弱部1341は、円弧状壁1331と凹溝133の底壁との接続位置に密着して設置されることではなく、脆弱部1341と円弧状壁1331との間に第一の間隔距離L1を有させる。選択的に、第一の間隔距離L1>1mmである。
【0115】
円弧状壁1331と凹溝133の底壁との接続位置が平坦でない時に、第一の間隔距離L1が設置されるため、脆弱部1341の形状に影響を与えにくく、脆弱部1341に成形不良という問題の発生を回避し、脆弱部1341の良好な成形を確保し、放圧機構134が脆弱部1341に沿って裂けることを保証する。
【0116】
第一の間隔距離L1の設置によって、さらに凹溝133が一定の加工誤差を有することを許容し、加工誤差によって脆弱部1341の位置が凹溝133以外にあることを回避する。
【0117】
本出願のいくつかの実施例によれば、脆弱部1341の両端と平坦壁1332は、第一の間隔距離L1を有する。
【0118】
再び、図6を参照すると、脆弱部1341の両端は、平坦壁1332と凹溝133の底壁との接続位置に延伸せず、脆弱部1341の両端と平坦壁1332との間に第二の間隔距離L2を有させる。選択的に、第二の間隔距離L2≧0.5mmである。
【0119】
脆弱部1341の両端と平坦壁1332が第二の間隔距離L2を有するため、エンドキャップ131のエッジが押し出される時に、平坦壁1332によって変形を脆弱部1341に伝達しにくく、脆弱部1341は、裂けにくく、エンドキャップ131の構造強度は、高く、電池セル1の内圧が閾値に達していない時に、放圧機構134は、脆弱部1341に沿って不意に裂けにくい。
【0120】
本出願のいくつかの実施例によれば、円弧状壁1331とエンドキャップ131のエッジは、第三の間隔距離L3を有する。
【0121】
再び、図6を参照すると、エンドキャップ131の円弧状壁1331に対応するエッジの構造強度を保証するように、凹溝133の円弧状壁1331とエンドキャップ131のエッジに第三の間隔距離L3が設置される。選択的に、第三の間隔距離L3>3mmである。
【0122】
本出願のいくつかの実施例によれば、円弧状壁1331と平坦壁1332との間は、円弧で移行する。
【0123】
再び、図6を参照すると、円弧状壁1331と平坦壁1332との円弧移行を実現するように、円弧状壁1331と平坦壁1332との接続位置の曲がり角は、丸み面取りである。
【0124】
円弧状壁1331と平坦壁1332を円弧移行に設置することによって、円弧状壁1331と平坦壁1332との曲がり角に応力が集中するという問題を緩和し、エンドキャップ131のエッジが押し出される時に、エンドキャップ131が凹溝133の曲がり角から破損することを回避し、エンドキャップ131の構造強度を向上させる。
【0125】
本出願のいくつかの実施例によれば、凹溝133の側壁上に段差面1333が形成され、段差面1333は、凹溝133の周方向に沿って延伸する。
【0126】
凹溝133の側壁は、円弧状壁1331と平坦壁1332とを含み、図9図10に示すように、段差面1333は、円弧状壁1331と平坦壁1332に対して垂直であり、且つエンドキャップの厚さ方向β上で、円弧状壁1331と平坦壁1332により構成される側壁を上下の二つの部分に分け、ここで、上部分の側壁と下部分の側壁はずれており、凹溝133の開口面積は、凹溝133の底壁面積よりも大きい。他の実施例では、凹溝133の開口面積は、凹溝133の底壁面積よりも小さくてもよい。
【0127】
段差面1333の設置によって、エンドキャップ131のエッジが円心に向かう押し出し力を受ければ、先ず上部分の側壁は、変形に抵抗し、次に応力は、段差面1333によって下部分の側壁に伝達され、さらに底壁に伝達され、エンドキャップ131のエッジが押し出されて脆弱部1341に与える影響を効果的に緩和し、電池セル1の内部圧力が閾値に達していない場合に脆弱部1341を破壊することを回避し、エンドキャップ131の構造強度を向上させる。
【0128】
本出願のいくつかの実施例によれば、図11に示すように、本出願の実施例は、エンドキャップアセンブリ13を提供し、エンドキャップアセンブリ13は、以上のいずれか一つの方案に記載のエンドキャップ131と電極端子132とを含む。電池セル1の電気エネルギーを取り出し、又は電池セル1内に電気エネルギーを入力するように二つの電極端子132は、エンドキャップ131の二つの貫通孔135内に設置される。
【0129】
本出願のいくつかの実施例によれば、図11に示すように、本出願の実施例は、エンドキャップアセンブリ13を提供し、エンドキャップアセンブリ13は、エンドキャップ131と、凹溝133と、脆弱部1341とを含む。凹溝133は、エンドキャップ131の表面が厚さ方向βに沿って凹むことで形成され、凹溝133の底壁は、放圧機構134を形成し、凹溝133は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸する円弧状壁1331を含む。脆弱部1341は、放圧機構134が作動する時に裂けるように配置され、脆弱部1341は、円弧状壁1331の形状に対応して設置される。
【0130】
エンドキャップ131の輪郭は、円形をなし、円弧状壁1331は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸し、放圧機構134は、凹溝133の底壁に形成され、脆弱部1341は、放圧機構134上に設置され、脆弱部1341は、円弧状壁1331の形状に対応して設置される。
【0131】
脆弱部1341は、放圧機構134上に形成された凹部であり、即ち凹溝133の底壁上に形成された別の凹溝(区別を容易にするために、以下、第二の凹溝と略称される)であり、凹溝133の底壁は、表面がエンドキャップ131の厚さ方向βに沿って凹むことで第二の凹溝を形成し、第二の凹溝は、凹溝133の底壁の厚さを薄くする(即ち放圧機構134の厚さを薄くする)。脆弱部1341は、放圧機構134の表面に設置された切り込みであってもよく、放圧機構134上に二次打ち抜きによって形成されてもよく、又はエンドキャップ131の鋳造時に一体成形されてもよい。脆弱部1341は、放圧機構134の優先破壊位置を画定するために用いられ、選択的に、電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に、放圧機構134は、作動し、放圧機構134は、脆弱部1341から優先的に裂けて内圧を逃す。
【0132】
放圧機構134は、脆弱部1341に沿って裂けて、開弁面積を拡大させ、放圧機構134の初期破壊位置と後続の裂け方向が限定された場合、放圧機構134の開弁位置と方向は、制御可能であり、放圧機構134に対して予め準備することを容易にし、例えば、放圧機構134の逃す方向上に防護を設置し、それによって電池100の安全性を向上させる。放圧機構134が裂けた後で形成された電池セル1内部と外部を連通させるチャンネルは、排出物を逃すために用いられ、本出願に言及された開弁面積は、このチャンネルの流通断面積を指す。
【0133】
本出願によるエンドキャップアセンブリ13は、構造強度が高く、効果的且つ方向制御可能に弁を開いて放圧し、電池100の安全性を向上させることができる。
【0134】
本出願のいくつかの実施例によれば、図11に示すように、脆弱部1341は、円弧状であり、円弧状の周方向の延伸方向に沿って、脆弱部1341の深さ寸法は、異なる。
【0135】
脆弱部1341は、円弧状であり、且つ円弧状壁1331の形状に対応して設置され、加工成形を容易にする。
【0136】
円弧状の周方向の延伸方向に沿って、脆弱部1341の深さ寸法は、異なり、脆弱部を円弧状に裂けさせ、放圧機構が電池セルの内部圧力を逃すことを容易にする。
【0137】
本出願のいくつかの実施例によれば、図11に示すように、エンドキャップアセンブリ13は、電極端子132をさらに含み、電極端子132は、平坦な第一の壁1321を含み、凹溝133は、円弧状壁1331の両端を接続する平坦壁1332をさらに含み、第一の壁1321は、平坦壁1332にほぼ平行である。
【0138】
第一の壁1321は、電極端子132の一つの壁であり、この壁は、凹溝133の平坦壁1332にほぼ平行である。第一の壁1321が平坦壁1332にほぼ平行であることは、第一の壁1321が平坦壁1332に平行であり、又は第一の壁1321と平坦壁1332との間の角度が比較的に小さい(例えば5°よりも小さい)ことを指す。
【0139】
第一の壁1321は、電極端子132の凹溝133に接近する壁であってもよく、第一の壁1321は、電極端子132の他の壁より凹溝133に接近する。
【0140】
第一の壁1321は、平坦壁1332にほぼ平行であり、一方で、凹溝133と電極端子132との間の距離は、比較的に小さく、占有空間を小さくし、もう一方で、放圧機構134の裂け方向を制限し、放圧機構134が破壊された後で電極端子132に接触するリスクを低減させることができる。
【0141】
本出願のいくつかの実施例によれば、円弧状壁1331の中間部分から両端への延伸方向に沿って、脆弱部1341の深さは、徐々に小さくなる。
【0142】
上記技術案では、脆弱部1341の深さは、上記の設置方式を採用し、放圧機構134が作動する時に、脆弱部1341は、円弧状壁1331の中間から両端へ裂け、放圧機構134の裂け方向を制限して、放圧機構134の放圧を容易にする。
【0143】
本出願のいくつかの実施例によれば、図6図11に示すように、エンドキャップアセンブリ13は、二つの貫通孔135をさらに含み、貫通孔135は、電極端子132を取り付けるために用いられ、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αの片側又は両側に沿って、垂直二等分線αから離れる方向へ、脆弱部1341の深さは、徐々に小さくなる。
【0144】
二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αの片側に沿って、垂直二等分線αから離れる方向へ、脆弱部1341の深さは、徐々に小さくなってもよく、又は、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αの両側に沿って、垂直二等分線αから離れる方向へ、脆弱部1341の深さは、徐々に小さくなってもよい。
【0145】
上記技術案では、脆弱部1341の最も深い位置は、垂直二等分線αにあり、放圧機構134が作動する時に、脆弱部1341は、垂直二等分線αに対応する位置から垂直二等分線αから離れる方向へ裂け、放圧機構134の迅速な放圧を容易にし、安全性を向上させる。
【0146】
本出願のいくつかの実施例によれば、図4図5図11に示すように、本出願の実施例は、電池セル1を提供し、電池セル1は、ケース12と前述したエンドキャップアセンブリ13とを含む。ケース12上に開口があり、エンドキャップ131は、この開口を密閉する。
【0147】
本出願のいくつかの実施例によれば、凹溝133は、エンドキャップ131のケース12から離反する片側に設置される。
【0148】
凹溝133はエンドキャップ131の外面が凹むことで成形されることによって、放圧機構134は、エンドキャップ131の外面から離れ、放圧機構134は、他の物体に接触して破損を引き起こしにくい。ここで言及されたエンドキャップ131の外面は、エンドキャップ131のケース12から離反する片側の表面を指す。
【0149】
いくつかの実施例では、図12に示すように、電池セル1のエンドキャップアセンブリ13は、防護膜136をさらに含み、放圧機構134を保護するように防護膜136は、凹溝133の開口を覆う。
【0150】
本出願のいくつかの実施例によれば、本出願の実施例は、電池100を提供し、電池100は、前述した電池セル1を含む。
【0151】
本出願のいくつかの実施例によれば、本出願の実施例は、電池100を提供し、電池100は、前述したエンドキャップ131又は前述したエンドキャップアセンブリ13を含む。
【0152】
本出願のいくつかの実施例によれば、本出願の実施例は、電力消費機器を提供し、この電力消費機器は、前述した電池100を含む。
【0153】
電力消費機器は、前述いずれか一つの、電池100を応用する機器又はシステムであってもよい。
【0154】
本出願のいくつかの実施例によれば、図6図10を参照すると、本出願は、エンドキャップ131を提供し、エンドキャップ131は、円形であり、エンドキャップ131に二つの電極端子132を取り付けるための貫通孔135が設けられ、二つの貫通孔135は、エンドキャップ131の円心に関して対称に配置され、二つの貫通孔135の接続線の垂直二等分線αは、エンドキャップ131の円心を通る。
【0155】
エンドキャップ131に凹溝133がさらに設けられ、凹溝133は、垂直二等分線αに関して対称である。凹溝133の側壁は、円弧状壁1331と平坦壁1332とを含み、円弧状壁1331の両端と平坦壁1332との両端は、接続され、凹溝133の側壁は弓形を囲み合わせて形成し、且つ円弧状壁1331と平坦壁1332は、円弧で移行し、凹溝133の側壁の曲がり角を丸み面取りにさせる。円弧状壁1331は、エンドキャップ131の周方向に沿って延伸し、円弧状壁1331とエンドキャップ131のエッジは、第三の間隔距離L3をあけ、第三の間隔距離L3は、3.5mmである。凹溝133はエンドキャップ131の電池セル1のケース12から離反する表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成されることによって、凹溝133の底壁の厚さは、エンドキャップ131の厚さと比べて薄くなり、凹溝133の底壁を放圧機構134とし、放圧機構134上に脆弱部1341が設置され、脆弱部1341は、打ち抜きによって形成された第二の凹溝又は切り込みであり、凹溝133の底壁の脆弱部1341は、さらに薄くなる。脆弱部1341は、垂直二等分線αに関して対称であり、脆弱部1341の深さは、連続的に徐々に変化する形式に設置され、脆弱部1341は、垂直二等分線αとの交点で最も深く、垂直二等分線αから離れる方向に沿って、脆弱部1341の深さは、垂直二等分線αの両側へ徐々に小さくなる。電池セル1の内部圧力が閾値に達する時に、エンドキャップ131の垂直二等分線α上での応力は、相対的に集中し、放圧機構134全体上で、脆弱部1341と垂直二等分線αとの交点の厚さは、最も薄いが、受けた力は、最も大きく、特定の位置で破壊する効果を果たし、放圧機構134が交点から破裂することを保証し、電池セル1の内圧作用で、放圧機構134は、さらに脆弱部1341に沿って裂け、放圧機構134は、裂けた後で依然として平坦壁1332に接続され、放圧機構134が破壊された後で飛び出すことを防止し、且つ排出物がエンドキャップ131のエッジ方向に逃されるように限定し、安全性を向上させる。
【0156】
凹溝133の側壁上に段差面1333が形成され、段差面1333は、凹溝133の側壁をエンドキャップの厚さ方向βに沿って上下の二つの部分に分け、上部分の側壁と下部分の側壁はずれており、排出物を逃すことを容易にするように凹溝133の開口面積は、凹溝133の底壁面積よりも大きい。
【0157】
上述したものは、本出願の好ましい実施例に過ぎず、本出願を限定するためのものではなく、当業者にとって、本出願は、様々な変更と変化が可能である。本出願の精神と原則の範囲内で行われた任意の修正、同等置換、改良などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0158】
1000-車両、100-電池、200-モータ、300-コントローラ、101-筐体、1011-第一の部分、1012-第二の部分、102-電池モジュール、1-電池セル、11-電極アセンブリ、12-ケース、121-開口、13-エンドキャップアセンブリ、131-エンドキャップ、132-電極端子、1321-第一の壁、133-凹溝、1331-円弧状壁、1332-平坦壁、1333-段差面、134-放圧機構、1341-脆弱部、135-貫通孔、136-防護膜、L1-第一の間隔距離、L2-第二の間隔距離、L3-第三の間隔距離、α-垂直二等分線、β-エンドキャップの厚さ方向、γ-円弧状角。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルに用いられるエンドキャップであって、
前記エンドキャップを貫通し、電極端子を取り付けるための二つの貫通孔と、
前記エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、前記凹溝の底壁が放圧機構を形成する凹溝と、
前記電池セルの内部圧力を逃すための前記放圧機構上に設置される脆弱部とを含み、
ここで、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、前記垂直二等分線から離れる方向へ、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる、エンドキャップ。
【請求項2】
前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線は、前記脆弱部の中央部を通る、請求項1に記載のエンドキャップ。
【請求項3】
前記脆弱部は、前記垂直二等分線に関して対称である、請求項2に記載のエンドキャップ。
【請求項4】
前記凹溝は、前記垂直二等分線に関して対称である、請求項2記載のエンドキャップ。
【請求項5】
前記エンドキャップは、円形であり、前記垂直二等分線は、前記エンドキャップの円心を通り、前記脆弱部は、前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する、請求項2記載のエンドキャップ。
【請求項6】
前記凹溝は、円弧状壁と平坦壁とを含み、前記円弧状壁と前記平坦壁は囲み合い、前記円弧状壁は、前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する、請求項1記載のエンドキャップ。
【請求項7】
前記円弧状壁により囲まれる円弧状角は、180°以下である、請求項6に記載のエンドキャップ。
【請求項8】
前記脆弱部と前記円弧状壁は、第一の間隔距離を有し、及び/又は
前記脆弱部の両端と前記平坦壁は、第二の間隔距離を有し、及び/又は
前記円弧状壁と前記エンドキャップのエッジは、第三の間隔距離を有する、請求項6記載のエンドキャップ。
【請求項9】
前記円弧状壁と前記平坦壁との間は、円弧で移行する、請求項6記載のエンドキャップ。
【請求項10】
前記凹溝の側壁上に段差面が形成され、前記段差面は、前記凹溝の周方向に沿って延伸する、請求項1から9のいずれか1項に記載のエンドキャップ。
【請求項11】
エンドキャップアセンブリであって、
エンドキャップと、
前記エンドキャップの表面が厚さ方向に沿って凹むことで形成される凹溝であって、前記凹溝の底壁が放圧機構を形成し、前記凹溝が前記エンドキャップの周方向に沿って延伸する円弧状壁を含む凹溝と、
前記放圧機構が作動する時に裂けるように配置され、前記円弧状壁の形状に対応して設置される脆弱部とを含む、エンドキャップアセンブリ。
【請求項12】
前記脆弱部は、円弧状であり、前記円弧状の周方向の延伸方向に沿って、前記脆弱部の深さ寸法は、異なる、請求項11に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項13】
前記エンドキャップアセンブリは、電極端子をさらに含み、前記電極端子は、平坦な第一の壁を含み、前記凹溝は、前記円弧状壁の両端を接続する平坦壁をさらに含み、前記第一の壁は、前記平坦壁にほぼ平行である、請求項11又は12に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項14】
前記円弧状壁の中間部分から両端への延伸方向に沿って、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる、請求項13に記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項15】
前記エンドキャップアセンブリは、二つの貫通孔をさらに含み、前記貫通孔は、前記電極端子を取り付けるために用いられ、前記二つの貫通孔の接続線の垂直二等分線の片側又は両側に沿って、前記垂直二等分線から離れる方向へ、前記脆弱部の深さは、徐々に小さくなる、請求項13記載のエンドキャップアセンブリ。
【請求項16】
電池であって、請求項1記載のエンドキャップを含み、又は請求項11記載のエンドキャップアセンブリを含む、電池。
【請求項17】
電力消費機器であって、請求項16に記載の電池を含む、電力消費機器。
【国際調査報告】