(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】スクラップ在庫管理方法
(51)【国際特許分類】
C21C 5/28 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
C21C5/28 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533938
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 IB2021061157
(87)【国際公開番号】W WO2022118201
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2020/061424
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515214729
【氏名又は名称】アルセロールミタル
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エナ・ロドリゲス,ボルハ
(72)【発明者】
【氏名】バレドル・ペリセル,パブロ
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンデス・アロンソ,アレハンドロ
(72)【発明者】
【氏名】ディアス・フィダルゴ,ディエゴ
【テーマコード(参考)】
4K070
【Fターム(参考)】
4K070AC05
(57)【要約】
スクラップストックのより良好な制御を可能にするスクラップ在庫管理方法。本方法は、生産される液体鋼の特徴およびスクラップの特性に基づく、所与のスクラップに対して実行される動作と関連する量との少なくとも1つの組み合わせの計算ステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクラップ在庫を管理する方法であって、各々がそれ自体の特性(SP
n)を有し、ストックヤード(Y
k,t)に保管されている少なくとも2つの異なる種類のスクラップ(S
n)が、少なくとも1つの製鋼プラント(P
k)において液体鋼の特徴(CLS
k)を有する液体鋼(LS
k)を生産するために使用され、方法は、以下のステップ、
-プラント(P
k)ごとに、重量、組成、温度、最大スクラップ重量、最小スクラップ重量、溶銑比、スラグ重量、スラグ組成、熱源の数、および熱源当たりの重量の中から生産される液体鋼の特徴(CLS
k)を画定するステップ(100)と、
-スクラップ(S
n)ごとに、所与のストックヤード(Y
k,t)における利用可能な量、類型、密度、サイズ、汚染レベル、化学組成、エンタルピーの中からスクラップ特性(SP
n)を列挙するステップ(110)と、
-スクラップ(S
n)ごとに、ストックヤード(Y
k,t)間の移送、製鋼プラント(P
k)での使用、ストックヤード(Y
k,t)の補充、および前記スクラップの関連する量(Q
i)の中から実行される動作(X
i)の少なくとも1つの組み合わせを、生産される液体鋼の画定された特徴(CLS
k)および列挙されたスクラップ特性(SP
n)に基づいて計算するステップ(120)と、
-関連する量(Q
i)に対して計算された動作(X
i)を実行するステップ(130)と、を備える、方法。
【請求項2】
計算(120)は、マスバランスモデルを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
液体鋼は、少なくとも2つのプラントP1、P2で生産される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
スクラップの類型は、オールドスクラップ、ニュースクラップ、主要スクラップ、自家発生スクラップ、ピットスクラップ、細断物、プレートおよび構造物スクラップ、重溶融スクラップ、鋳造スクラップ、コイルスクラップ、またはブッセリングスクラップの中から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1種類のスクラップ(S
n)は、主要スクラップである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
計算(120)は、熱力学モデルを使用して実行される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
方法は、新しい製鋼活動が開始されるたびに実行され、活動の最後に補充措置が実行される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
液体鋼は、転炉で生産される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
液体鋼は、電気アーク炉で生産される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる種類の鋼スクラップを使用して液体鋼を生産する、スクラップ在庫管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、鋼スクラップは、液体鋼を生産するための製鋼プロセスで一般的に使用されている。前記スクラップは、製鋼プロセスに沿った異なる段階および異なる製鋼ツールで使用され得る。転炉、塩基性精錬炉(BOF)、電気アーク炉(EAF)は、製鋼生産に特に使用され得るツールの一部である。
【0003】
前記スクラップは、特にそれらの起源またはそれらの前処理に応じて、異なる種類のものであってもよい。鋼スクラップは、そのライフサイクルにおけるスクラップになる時期に応じて、3つの主要なカテゴリー、すなわち自家発生スクラップ、ニュースクラップ、およびオールドスクラップに分類される。
【0004】
自家発生スクラップは、鋼鉄プラントにおける新しい鋼製品の製造中に内部で生成されるスクラップである。それは、ランアラウンドスクラップとしても公知であり、鉄および鋼の生産プロセス中に鋼鉄プラント内で生成されるトリミングまたは排除物の形態の材料である。この形態のスクラップは、ほとんど鋼鉄プラント生産エリアから出ない。代わりに、それは、現場の製鋼炉に戻され、再び溶融される。このスクラップは、公知の物理的特性および化学組成を有する。
【0005】
ニュースクラップ(プライムまたは工業用スクラップとも呼ばれる)は、鋼製品の製造および生産に関与する製造ユニットから生成される。鋼が切断、延伸、押出、または機械加工されると、スクラップが蓄積する。鋳造プロセスはまた、過剰金属としてスクラップを生産する。ニュースクラップは、製造プロセス中に鉄および鋼から部品が生産されるときに残る旋削くず、切り抜きくず、および打ち抜きくずなどの品目を含む。それは通常、スクラップ処理業者およびディーラを通して鋼鉄プラントに迅速に輸送されて戻されるか、または貯蔵スペースおよび在庫管理コストを回避するために再溶融のための鋼鉄プラントに直接戻される。ニュースクラップの供給は、産業活動の機能である。活動が高い場合、より多くの量のニュースクラップが生成される。ニュースクラップの化学組成および物理的特徴は、周知である。このスクラップは、典型的には清浄であり、これは他の材料と混合されないことを意味する。原則として、ニュースクラップは、溶融される前にいかなる主要な前処理プロセスも必要としないが、サイズに合わせた切断が必要な場合がある。
【0006】
オールドスクラップは、消費後スクラップまたは旧式スクラップとしても公知である。それは、産業用および消費者用の鋼製品(例えば、自動車、電化製品、機械、建築物、橋、船舶、缶、ならびに鉄道車両およびワゴンなど)がその耐用年数を経過したときに廃棄された鋼である。オールドスクラップは、消費サイクルの後に、別々にまたは混合されて収集され、その起源および収集システムに大きく依存して、ある程度汚染されることが多い。多くの製品(例えば、建築物および建設物の製品)の寿命は、10年を超える可能性があり、時には50年さえも超える可能性があるため、鋼の生産が大規模に開始されて以来、使用中の鉄鋼製品が蓄積されている。オールドスクラップは、数年または数十年にわたって使用されてきた材料であることが多いため、化学組成および物理的特徴は、通常周知ではない。それは他のごみと混合されることも多い。
【0007】
スクラップの種類およびその利用可能な量は、製造された製品の品質またはプロセスの生産性にかかわらず、それが使用されるプロセスに影響を及ぼすので重要である。
【0008】
製鋼プラント内では、スクラップは、ストックヤードに保管され、それらの混合を回避するためにスクラップの種類ごとに1つのストックヤードである。各ストックヤードには、それが使用されるべき異なる製鋼ツールに必要な量の所与の種類のスクラップがあることを確認することが重要である。しかしながら、多くのストックヤードが現場に存在するため、明確な在庫を有することは容易ではなく、一部のスクラップが欠落している場合がある。
【0009】
プラント中のスクラップストックを制御するためのいくつかの方法が存在する。文献特開2002-068478号公報は、例えば、ストックヤードに保管される前に各種類のスクラップが計量される、スクラップ在庫を管理する方法を記載している。次いで、品質、供給業者、正味重量、受入日、および価格などのスクラップに関連する多くの情報が収集される。次いで、スクラップが消費され、消費量が在庫を更新するための入力として使用される。この方法は、各ストックヤードを個別に扱い、スクラップ消費量を入力として使用するものであり、これはいかなるストック切れを予測することを可能にしない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、特に複数の製鋼プラント内で、複数のスクラップストックのより良好な制御を可能にするスクラップ在庫管理方法を提供することによって、従来技術の欠点を改善することである。さらに、本発明による方法は、各種類のスクラップの利用可能な量にかかわらず、生産される液体鋼の品質および量の必要なレベルを維持することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この問題は、本発明による方法によって解決され、各々がそれ自体の特性を有し、ストックヤードに保管されている少なくとも2つの異なる種類のスクラップが、少なくとも1つの製鋼プラントにおいて液体鋼の特徴を有する液体鋼を生産するために使用され、本方法は、プラントごとに、重量、組成、温度、最大スクラップ重量、最小スクラップ重量、溶銑比、スラグ重量、スラグ組成、熱の数、および熱当たりの重量の中から生産される液体鋼の特徴を画定するステップと、スクラップごとに、所与のストックヤードにおける利用可能な量、類型、密度、サイズ、汚染レベル、化学組成、エンタルピーの中からスクラップの特性を列挙するステップと、スクラップごとに、ストックヤード間の移送、製鋼プラントでの使用、ストックヤードの補充、および前記スクラップの関連する量の中から実行される動作の少なくとも1つの組み合わせを、生産される液体鋼の画定された特徴および列挙されたスクラップの特性に基づいて計算し、計算された動作を実行するステップと、を備える。
【0013】
本発明による方法はまた、個別にまたはすべての可能な技術的組み合わせに従って考慮される、以下の任意選択の特徴を備えてもよい。
-計算は、マスバランスモデルを使用して実行される。
-液体鋼は、少なくとも2つのプラントで生産される
-スクラップの類型は、オールドスクラップ、ニュースクラップ、主要スクラップ、自家発生スクラップ、ピットスクラップ、細断、プレートおよび構造スクラップ、重溶融スクラップ、鋳造スクラップ、コイルスクラップ、またはブッセリングスクラップの中から選択される。
-少なくとも1種類のスクラップは、主要スクラップである。
-計算は、熱力学モデルを使用して実行される。
-本方法は、新しい製鋼活動が開始されるたびに実行され、活動の最後に補充措置が実行される。
-液体鋼は、転炉で生産される。
-液体鋼は、電気アーク炉で生産される。
【0014】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、指示として以下に与えられ、決して限定的ではない本発明の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明が実行され得る製鋼プラントのネットワークの図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図中の要素は、例示であり、縮尺通りに描かれていない場合がある。
【0017】
図1は、本発明が実行され得る製鋼プラントのネットワークを示す。プラントのネットワークは、複数の製鋼プラントP
1、P
2、P
3を備え、それらの各々は、転炉1、2、または電気アーク炉3などの少なくとも1つの製鋼ツールを備える。前記製鋼ツールの各々は、液体鋼LS
1、LS
2、LS
3を生産する。各製鋼プラントP
1、P
2、P
3は、少なくとも1つのストックヤードY
1,1、Y
1,2、Y
2,1、Y
3,1、Y
3,2をさらに備え、製鋼生産に使用される1種類のスクラップS
1、S
2、S
3、S
4が保管される。1つの製鋼プラントが、各々が同じストックヤードを共有しながら液体鋼を生産する複数の製鋼ツールを備え得ることが理解されよう。本発明による方法は、同様に適用される。
【0018】
S1は、例えば、平鋼製品製造プロセスの副産物であるピットスクラップなどの自家発生スクラップであってもよく、S2は、通常、荷重の95%に対していかなる方向にも200mmを超えない断片に断片化されたオールドスクラップに対応する細断スクラップなどのオールドスクラップであってもよい。S3は、配管設備、自動車、または電子機器などの鋼鉄ベースの製品の製造の副産物である主要スクラップであってもよい。スクラップの種類はまた、欧州で使用されているものなどの所与の分類に対応し得る(2007年5月に欧州鉄回収リサイクル連盟によって公開されたEU27 scrap specificationを参照)。
【0019】
図2は、本発明による在庫方法のフローチャートを示す。本発明の第1のステップ100は、プラントP
kごとに、製鋼ツールで生産される液体鋼LS
kの特徴CLS
kを画定することにある。前記特徴は、生産される液体鋼の重量、生産される液体鋼の組成、生産される液体鋼の温度、製鋼ツールに投入される最大スクラップ重量、製鋼ツールに投入される最小スクラップ重量、溶銑比、スラグ重量、スラグ組成、熱源の数、熱源当たりの生産重量の中から選択される。これらの特徴は、互いに一致するように選択された単位で表される。液体鋼の組成は、例えば、炭素、鉄、硫黄、リン、銅、チタン、スズまたはニッケルなどの所与の成分の重量百分率の最大値、最小値、または範囲の中から選択されてもよい。溶銑比は、転炉で使用される溶銑対スクラップの割合である。最大および最小スクラップ重量は、スクラップSnの種類ごとに画定されてもよい。熱源は、転炉での1回の液体鋼の生産に対応し、前記転炉の容量に依存する。所与の液体鋼の生産活動は、複数の熱源を備えてもよく、そのため、熱源の数および各熱源の重量は、画定された特徴の中にあってもよい。
【0020】
第1のステップ100と並行して実行することができる第2のステップ110では、異なる種類のスクラップSnおよびそれらの特性SPnが列挙される。これらの特性は、所与のストックヤードYk,tにおける利用可能な量、密度、サイズ、汚染レベル、化学組成、エンタルピー、類型の中から選択される。スクラップの組成は、例えば、炭素、鉄、硫黄、リン、銅、チタン、スズまたはニッケルなどの所与の成分の重量百分率の最大値、最小値、または範囲の中から選択されてもよい。類型は、主要スクラップ、オールドスクラップ、ニュースクラップ、細断、ピットスクラップ、再利用スクラップ、プレートおよび構造スクラップ、重質溶融スクラップ、コイルスクラップ、鋳鉄スクラップ、またはブッセリングスクラップの中から選択されてもよい。
【0021】
鉄スクラップは、基本的にいくつかの特性、最も注目すべきは(i)化学組成、(ii)不純物元素のレベル、(iii)物理的サイズおよび形状、ならびに(iv)均一性、すなわち所与の仕様内の変動に従って分類される。したがって、1つの類型には、特性のリストが対応し得る。
【0022】
スクラップ産業においてP&Sと呼ばれることが多いプレートおよび構造スクラップは、いかなる汚染物質も含まないと推定される鉄スクラップのカットグレードである。プレートおよび構造スクラップは、清浄な平炉鋼板、構造形状、クロップエンド、剪断、または破損した鋼タイヤを備える。重質溶融鋼(HMS)または重質溶融スクラップは、リサイクル可能な鋼および鍛鉄の名称である。これは、2つの主要なカテゴリーであるHMS1およびHMS2に分けられ、HMS1は亜鉛めっきおよび黒化鋼を含有しないが、HMS2は含有する。HMS1および2の両方は、その寿命の最後に破壊または解体された品物から回収された鉄鋼を備える。ピットスクラップは、スケールのみを含有する平鋼製品生産プロセスの副産物である。コイルスクラップは、例による品質の問題、またはコイル切断の残留物のために、廃棄されたコイルを含有する。鋳鉄スクラップは、多量の炭素を含有する鉄の合金である。炭素含有量は、腐食を受けやすくする。その結果、鋳鉄スクラップは、錆びて摩耗することが多い。鋳鉄スクラップは、加熱システム、車両部品などから得ることができる。別の種類は、清浄な鋼スクラップで構成されたブッセリングスクラップであり、新しい工場ブッセリング(例えば、シートの切り抜き、スタンピングなど)を含む。
【0023】
第1のステップ100および第2のステップ110が実行されると、第3のステップ120が実行され、これは、スクラップSnの種類ごとに、関連する量Qiで実行される動作Xiの少なくとも1つの組み合わせを計算することからなる。これらの動作は、あるストックヤードYk,tから別のストックヤードYk,tへの移送、液体鋼LSkの生産のための原料としての使用、ストックヤードYk,tの補充の中から選択される。この計算は、第1のステップ100で画定された液体鋼の特徴CLSkおよび第2のステップ110で列挙されたスクラップ特性SPnを考慮に入れて実行される。これは、各化学成分が転炉または電気炉でどのように挙動するか、したがって各スクラップのどの部分が液体鋼またはスラグになるかを考慮して、質量バランスモデルを使用して実行されてもよい。これはまた、液体鋼ごとの適正な温度動作点を確保するために、特に各スクラップ、溶銑、およびスラグのエンタルピーを考慮した熱力学モデルを含んでもよい。
【0024】
すべての組み合わせが計算されると、すべての計算Xiが第4のステップ130で実行され、次いで液体鋼LSkが生産される。
【0025】
本発明による方法により、スクラップストックを正確に制御して、要求されるレベルの品質および生産性で液体鋼の連続生産を保証することが可能である。
【0026】
さらに、本発明による方法では、入手可能な種類のスクラップの中から適切なスクラップ混合物を計算することによって、主要スクラップなどのより高いスクラップグレードが入手可能でない場合でも、液体鋼の要求される品質レベルおよび生産レベルを保つことが可能である。
【0027】
実施例
入力データ
本方法は、3つのプラントP1、P2、P3に適用される。
-液体鋼LS1を生産するための転炉を備えたプラントP1。プラントP1は、3つのストックヤードである、スクラップS1を保管するY1,1、スクラップS2を保管するストックヤードY1,2およびスクラップS3を保管するストックヤードS2を有する。
-液体鋼LS2を生産するための転炉を備えたプラントP2。プラントP2は、3つのストックヤードである、スクラップS1を保管するY2,1、スクラップS2を保管するY2,2およびスクラップS4を保管するストックヤードY2,3を有する。
-液体鋼LS3を生産するための転炉を備えたプラント3。プラント3は、4つのストックヤードである、スクラップS1を保管するY3,1、スクラップS2を保管するY3,2およびスクラップS3を保管するストックヤードY3,2ならびにスクラップS4を保管するY3,4を有する。
【0028】
これは、以下の表1にまとめられる:
【0029】
【0030】
-液体鋼の特徴
液体鋼LS1、LS2、およびLS3の特徴CLS1、CL2、CLS3は、以下の表2に列挙される。N/Aは、該当なしを意味し、このパラメータに制約は必要ない。
【0031】
百分率は、重量%wでの百分率である。
【0032】
【0033】
-スクラップの特性
スクラップS1、S2、S3、S4の各種類の特性SP1、SP2、SP3、SP4は、以下の表3に列挙される。
【0034】
示される百分率は、スクラップ中の各成分の重量の平均百分率である。
【0035】
量は、トンで表される。
【0036】
【0037】
結果
次いで、本発明による方法の計算ステップ(130)は、上述の液体鋼特徴およびスクラップ特性に基づいて実行される。結果は、以下の表4に示される。
【0038】
【0039】
本発明による在庫方法を使用すると、利用可能なスクラップを使用して3つの異なるプラントで液体鋼を生産し、次の生産活動のためのスクラップストックを依然として有することが可能であった。
【国際調査報告】