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  • 特表-薬剤搬送システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-14
(54)【発明の名称】薬剤搬送システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20231207BHJP
   B65G 43/08 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G43/08 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557470
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 CN2020135733
(87)【国際公開番号】W WO2022116253
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】202011411426.8
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523211796
【氏名又は名称】スウジョウ アイロン テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SUZHOU IRON TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.27 Xinfa Road, Suzhou Industrial Park, Suzhou Area Of China (Jiangsu) Pilot Free Trade Zone Suzhou, Jiangsu 215000 China
(71)【出願人】
【識別番号】523211800
【氏名又は名称】ヂェァジァン アイロン テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG IRON TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Floor1-4, The West Of Factory No.10, High-Tech Venture Park, Industrial Road 1, Wuxing District Huzhou, Zhejiang 313000 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120019
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 敏安
(72)【発明者】
【氏名】イェン ジャンジュン
【テーマコード(参考)】
3F027
3F522
【Fターム(参考)】
3F027AA02
3F027CA01
3F027DA15
3F027EA01
3F522BB15
3F522CC02
3F522DD03
3F522DD05
3F522DD22
3F522DD32
3F522EE16
3F522GG13
3F522HH02
3F522HH37
3F522JJ01
3F522LL57
3F522LL58
(57)【要約】
本発明は、薬剤搬送システムを開示し、この薬剤搬送システムは、互いに平行かつ対向して配置された2つの搬送ベルト装置を含み、搬送ベルト装置の一方の上方に薬剤出口が設けられ、処方箋に従って薬剤を分配する場合、薬剤の一部が分配された後、薬剤籠を他方の搬送ベルト装置によって移送して薬剤の他部分を分配するため、高効率という利点を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1搬送ベルト装置(1)と、第2搬送ベルト装置(2)と第1籠移動装置(4)を含み、前記第1および第2搬送ベルト装置は両方ともその上にある薬剤籠を搬送するか、または前記薬剤籠を静止状態に保持することができ、前記第1搬送ベルト装置(1)の搬送方向は第1方向であり、前記第2搬送ベルト装置(2)の搬送方向は第2方向であり、前記第1および第2方向は互いに反対であり、前記第1籠移動装置(4)は前記第1および第2搬送ベルト装置間で前記薬剤籠を移動することができ、
前記第1搬送ベルト装置(1)の上方に、複数の薬剤出口が設けられ、前記複数の薬剤出口は前記第1搬送ベルト装置(1)の搬送方向に沿って分布しており、前記第1搬送ベルト装置(1)上の前記薬剤籠がいずれかの前記薬剤出口の下方に位置する場合、前記薬剤出口から排出された薬剤を受け取ることができ、
制御装置をさらに含み、前記制御装置は、処理すべき第1処方箋を受信したとき、前記処理すべき第1処方箋に対応するM個の前記薬剤出口を取得し、第1送方向に沿って、前記M個の薬剤出口は順に第1薬剤出口、第2薬剤出口、...、第M薬剤出口とし、その後、前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から前記第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取り、次に、前記第1籠移動装置(4)を制御して前記第1薬剤籠を前記第2搬送ベルト装置(2)に移動させ、前記第2搬送ベルト装置(2)を制御して前記第2方向に沿って前記第1薬剤籠を搬送し、その後、前記第1籠移動装置(4)を制御して前記第1薬剤籠を前記第1搬送ベルト装置(1)に移動させ、前記第1方向に沿って前記第1薬剤籠を前記第1薬剤出口の前面に位置させ、次に、前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して前記第1薬剤籠を前記第1薬剤出口から第I-1薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取り、MとIはいずれも自然数であり、1≦I≦Mである、ことを特徴とする薬剤搬送システム。
【請求項2】
前記第1搬送ベルト装置(1)および前記第2搬送ベルト装置(2)は両方とも対向して設けられた第1端部および第2端部を含み、前記第1方向は前記第1端部から前記第2端部に向かい、前記第2方向は前記第2端部から前記第1端部に向かい、前記第1搬送ベルト装置(1)の前記第2端部に調剤窓が設けられ、
前記制御装置が、前記処理すべき第1処方箋に調剤された薬剤が含まれると判断したとき、前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して前記第1薬剤籠を前記第M薬剤出口を通過させて薬剤を受け取った後、前記第1薬剤籠を前記調剤窓に搬送し、その後、前記第1薬剤籠が前記第2搬送ベルト装置(2)の前記第2端部に配置されていることを検出したとき、前記第2搬送ベルト装置(2)を制御して前記第1薬剤籠を搬送させ、前記第1籠移動装置(4)を制御して前記第1薬剤籠を前記第1搬送ベルト装置(1)に移動させ、前記第1方向に沿って、前記第1薬剤籠を前記第1薬剤出口の前面または同じ位置に位置させ、次に、前記第1薬剤籠を制御して前記第1薬剤籠を前記第1薬剤出口から前記第I-1薬剤出口まで順に通過させて薬剤を受け取る、ことを特徴とする請求項1に記載の薬剤搬送システム。
【請求項3】
複数の前記第1籠移動装置(4)は前記第1および第2搬送ベルト装置の延伸方向に沿って分布され、前記第1方向に沿って、少なくとも1つの前記第1籠移動装置(4)が最前面の薬剤出口の前面または同じ位置に位置し、少なくとも1つの前記第1籠移動装置(4)は最後面の薬剤出口の後面または同じ位置に位置し、
前記「前記第1籠移動装置(4)を制御して前記第1薬剤籠を前記第2搬送ベルト装置(2)に移動させる」は具体的に、前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して前記第1薬剤籠を前記第1籠移動装置の位置に移動させた後、前記第1籠移動装置を制御して前記第1薬剤籠を前記第2搬送ベルト装置(2)に移動させることを含み、前記第1方向において、前記第1籠移動装置は前記第M薬剤出口の後面または同じ位置に位置し、
前記「前記第1籠移動装置(4)を制御して前記第1薬剤籠を前記第1搬送ベルト装置
(1)に移動させ、前記第1方向に沿って、前記第1薬剤籠の位置は前記第1薬剤出口の前方に位置する」は具体的に、前記第2搬送ベルト装置(2)を制御して前記第1薬剤籠を第2籠移動装置の位置に移動させた後、前記第2籠移動装置を制御して前記第1薬剤籠を前記第1搬送ベルト装置(1)に移動させることを含み、前記第1方向において、前記第2搬送ベルト装置は前記第1薬剤出口の前面または同じ位置に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の薬剤搬送システム。
【請求項4】
前記第1搬送ベルト装置(1)の延伸方向に沿って分布する複数の空籠保管装置(5)であって、前記第1方向に沿って、少なくとも1つの前記空籠保管装置(5)が最前面の薬剤出口の前面または同じ位置に位置する前記空籠保管装置(5)をさらに含み、
前記「前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から前記第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取る」は具体的に、第1空籠保管装置から空の前記第1薬剤籠を取り出し、前記第1薬剤籠を前記第1搬送ベルト装置(1)に載せ、前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して前記第1薬剤籠を前記第I薬剤出口から前記第M薬剤出口に順次通過させて薬剤を受け取り、前記第1空籠保管装置は、前記第I薬剤出口の前面または同じ位置に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の薬剤搬送システム。
【請求項5】
複数の第3搬送ベルト装置(3)をさらに含み、前記第3搬送ベルト装置(3)の一端が前記第1搬送ベルト装置(1)に接続され、他端が薬剤分配窓に接続され、前記第1搬送ベルト装置(1)中の前記薬剤籠が前記第3搬送ベルト装置(3)内に移動でき、
前記制御装置は、さらに、前記処理すべき第1処方箋を受信したとき、前記処理すべき第1処方箋に対応する前記第3搬送ベルト装置(3)を取得するために使用され、前記第1方向において、前記対応する第3搬送ベルト装置(3)と前記第1搬送ベルト装置(1)の接続部は前記第I-1薬剤出口の後方または同じ位置に位置し、
前記「前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から前記第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取る」は具体的に、前記第1搬送ベルト装置(1)を制御して1つの空の前記第1薬剤籠を前記第I薬剤出口から前記第M薬剤出口まで通過させて薬剤を受け取り、前記第1薬剤籠が継続的に移動するように制御し、前記第1薬剤籠を前記処理すべき第1処方箋に対応する前記第3搬送ベルト装置(3)に移動させた後、対応する前記第3搬送ベルト装置(3)を制御して前記第1薬剤籠を前記薬剤分配窓に移動させることを含む、ことを特徴とする請求項4に記載の薬剤搬送システム。
【請求項6】
前記第3搬送ベルト装置(3)と前記第1搬送ベルト装置(1)の接続部に設けられた第2籠移動装置をさらに含み、
前記「前記第1薬剤籠を前記処理すべき第1処方箋に対応する前記第3搬送ベルト装置(3)に移動させる」は具体的に、前記第2籠移動装置を制御して前記第1薬剤籠を前記処理すべき第1処方箋に対応する前記第3搬送ベルト装置(3)に移動させることを含む、ことを特徴とする請求項5に記載の薬剤搬送システム。
【請求項7】
前記薬剤出口、前記第1籠移動装置(4)、前記第2籠移動装置および前記第3搬送ベルト装置(3)の数は同じであり、1対1で対応し、
前記第1方向において、1対1で対応する前記第1籠移動装置(4)、前記第2籠移動装置および前記第3搬送ベルト装置(3)は同じ位置に位置する、ことを特徴とする請求項6に記載の薬剤搬送システム。
【請求項8】
前記第3搬送ベルト装置(3)の下方に1つの前記空籠保管装置(5)が設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の薬剤搬送システム。
【請求項9】
前記空籠保管装置(5)は搬送ベルトであり、前記搬送ベルトの一端が対応する前記第1籠移動装置(4)に接続される、ことを特徴とする請求項8に記載の薬剤搬送システム。
【請求項10】
前記制御装置は、さらに、処理すべき第2処方箋を受信したとき、前記処理すべき第2処方箋が唯一の薬剤出口にのみ対応し、前記唯一の薬剤出口が前記処理すべき第2処方箋に対応する前記第3搬送ベルト装置(3)と1対1で対応することが決定されると、前記唯一の薬剤出口に対応する前記第1籠移動装置(4)、前記第2籠移動装置および前記空籠保管装置(5)を取得し、対応する前記第1籠移動装置(4)を制御して対応する前記空籠保管装置(5)から1つの空の第2薬剤籠を取得し、前記第2薬剤籠を前記唯一の薬剤出口の下方に載せて薬剤を受け取った後、前記第2籠移動装置を制御して前記第2薬剤籠を対応する前記第3搬送ベルト装置(3)に移動させ、その後対応する前記第3搬送ベルト装置(3)を制御して前記第2薬剤籠を前記薬剤分配窓に移動させる、ことを特徴とする請求項9に記載の薬剤搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年12月3日に出願された、出願番号202011411426.8、発明名称「薬剤搬送システム」の中国発明特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容は参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、薬剤保管の技術分野に関し、特に、薬剤搬送システムに関する。
【背景技術】
【0003】
病院の薬剤倉庫は、通常、複数の薬剤保管棚が設置され、薬剤保管棚上に薬剤が保管され、同時に複数の薬剤分配窓が設けられ、各薬剤分配窓に作業員がいる。作業員がこの薬剤分配窓で処方箋情報を入力すると、薬剤保管棚から薬剤籠に薬剤が排出され、最終的に薬剤籠がこの作業員のいる薬剤分配窓に搬送され、実際には、1つの処方箋が複数の薬剤保管棚に対応し、すなわち複数の薬剤保管棚から薬剤を分配してこの処方箋に従った薬剤分配作業を完了する必要があり、また、作業効率を高めるために、複数の薬剤分配窓が同時に動作し、この薬剤倉庫では複数の処方箋に従った薬剤分配が同時行われ、薬剤搬送システムについて、同時に多くの薬剤が搬送されるため、この薬剤搬送システムが同時に効率的かつ正確に複数の処方箋に従った薬剤搬送作業を行うことが求められている。
【発明の概要】
【0004】
これを鑑み、本発明の主な目的は薬剤搬送システムを提供することである。
【0005】
上記発明の目的の1つを達成するために、本発明の一実施形態は以下の薬剤搬送システムを提供し、それは、
第1搬送ベルト装置と、第2搬送ベルト装置と第1籠移動装置を含み、第1および第2搬送ベルト装置は両方ともその上にある薬剤籠を搬送するか、または薬剤籠を静止状態に保持することができ、第1搬送ベルト装置の搬送方向は第1方向であり、第2搬送ベルト装置の搬送方向は第2方向であり、第1および第2方向は互いに反対であり、前記第1籠移動装置は第1および第2搬送ベルト装置間で薬剤籠を移動することができ、
第1搬送ベルト装置の上方に、複数の薬剤出口が設けられ、複数の薬剤出口は第1搬送ベルト装置の搬送方向に沿って分布しており、第1搬送ベルト装置上の薬剤籠がいずれかの薬剤出口の下方に位置する場合、前記薬剤出口から排出された薬剤を受け取ることができ、
制御装置をさらに含み、前記制御装置は、処理すべき第1処方箋を受信したとき、処理すべき第1処方箋に対応するM個の薬剤出口を取得し、第1送方向に沿って、前記M個の薬剤出口は順に第1薬剤出口、第2薬剤出口、...、第M薬剤出口とし、その後、第1搬送ベルト装置を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取り、次に、第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置に移動させ、第2搬送ベルト装置を制御して第2方向に沿って第1薬剤籠を搬送し、その後、第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置に移動させ、第1方向に沿って第1薬剤籠を第1薬剤出口の前面に位置させ、次に、第1搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を第1薬剤出口から第I-1薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取り、MとIはいずれも自然数であり、1≦I≦Mである。
【0006】
本発明の実施例の改良として、第1搬送ベルト装置および第2搬送ベルト装置は両方とも対向して設けられた第1端部および第2端部を含み、第1方向は第1端部から第2端部に向かい、第2方向は第2端部から第1端部に向かい、第1搬送ベルト装置の第2端部に
調剤窓が設けられ、
制御装置が、処理すべき第1処方箋に調剤された薬剤が含まれると判断したとき、第1搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を第M薬剤出口を通過させて薬剤を受け取った後、第1薬剤籠を前記調剤窓に搬送し、その後、第1薬剤籠が第2搬送ベルト装置の第2端部に配置されていることを検出したとき、第2搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を搬送させ、第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置に移動させ、第1方向に沿って、第1薬剤籠を第1薬剤出口の前面または同じ位置に位置させ、次に、第1薬剤籠を制御して第1薬剤籠を第1薬剤出口から第I-1薬剤出口まで順に通過させて薬剤を受け取る。
【0007】
本発明の実施例の改良として、複数の前記第1籠移動装置は第1および第2搬送ベルト装置の延伸方向に沿って分布され、第1方向に沿って、少なくとも1つの第1籠移動装置が最前面の薬剤出口の前面または同じ位置に位置し、少なくとも1つの第1籠移動装置は最後面の薬剤出口の後面または同じ位置に位置し、
前記「第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置に移動させる」は具体的に、第1搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を第1籠移動装置の位置に移動させた後、第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置に移動させることを含み、第1方向において、第1籠移動装置は第M薬剤出口の後面または同じ位置に位置し、
前記「第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置に移動させ、第1方向に沿って、第1薬剤籠の位置は第1薬剤出口の前方に位置する」は具体的に、第2搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を第2籠移動装置の位置に移動させた後、第2籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置に移動させることを含み、第1方向において、第2搬送ベルト装置は第1薬剤出口の前面または同じ位置に位置する。
【0008】
本発明の実施例の改良として、第1搬送ベルト装置の延伸方向に沿って分布する複数の空籠保管装置であって、第1方向に沿って、少なくとも1つの空籠保管装置が最前面の薬剤出口の前面または同じ位置に位置する空籠保管装置をさらに含み、
前記「第1搬送ベルト装置を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取る」は具体的に、第1空籠保管装置から空の第1薬剤籠を取り出し、第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置に載せ、第1搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に順次通過させて薬剤を受け取り、第1空籠保管装置は、第I薬剤出口の前面または同じ位置に位置する。
【0009】
本発明の実施例の改良として、複数の第3搬送ベルト装置をさらに含み、前記第3搬送ベルト装置の一端が第1搬送ベルト装置に接続され、他端が薬剤分配窓に接続され、第1搬送ベルト装置中の薬剤籠が第3搬送ベルト装置内に移動でき、前記制御装置は、さらに、処理すべき第1処方箋を受信したとき、処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置を取得するために使用され、第1方向において、前記対応する第3搬送ベルト装置と第1搬送ベルト装置の接続部は第I-1薬剤出口の後方または同じ位置に位置し、前記「第1搬送ベルト装置を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取る」は具体的に、第1搬送ベルト装置を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口まで通過させて薬剤を受け取り、第1薬剤籠が継続的に移動するように制御し、第1薬剤籠を処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置に移動させた後、対応する第3搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を薬剤分配窓に移動させることを含む。
【0010】
本発明の実施例の改良として、第3搬送ベルト装置と第1搬送ベルト装置の接続部に設けられた第2籠移動装置をさらに含み、前記「第1薬剤籠を処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置に移動させる」は具体的に、第2籠移動装置を制御して第1薬剤籠を処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置に移動させることを含む。
【0011】
本発明の実施例の改良として、前記薬剤出口、第1籠移動装置、第2籠移動装置および第3搬送ベルト装置の数は同じであり、1対1で対応し、第1方向において、1対1で対応する第1籠移動装置、第2籠移動装置および第3搬送ベルト装置は同じ位置に位置する。
【0012】
本発明の実施例の改良として、第3搬送ベルト装置の下方に1つの空籠保管装置が設けられる。
【0013】
本発明の実施例の改良として、前記空籠保管装置は搬送ベルトであり、前記搬送ベルトの一端が対応する第1籠移動装置に接続される。
【0014】
本発明の実施例の改良として、前記制御装置は、さらに、処理すべき第2処方箋を受信したとき、処理すべき第2処方箋が唯一の薬剤出口にのみ対応し、前記唯一の薬剤出口が処理すべき第2処方箋に対応する第3搬送ベルト装置と1対1で対応することが決定されると、前記唯一の薬剤出口に対応する第1籠移動装置、第2籠移動装置および空籠保管装置を取得し、対応する第1籠移動装置を制御して対応する空籠保管装置から1つの空の第2薬剤籠を取得し、第2薬剤籠を前記唯一の薬剤出口の下方に載せて薬剤を受け取った後、第2籠移動装置を制御して第2薬剤籠を対応する第3搬送ベルト装置に移動させ、その後対応する第3搬送ベルト装置を制御して第2薬剤籠を薬剤分配窓に移動させる。
【発明の効果】
【0015】
先行技術と比較すると、本発明は以下の技術的効果を有する。本発明の実施例は薬剤搬送システムを開示し、この薬剤搬送システムは、互いに平行かつ対向して配置された2つの搬送ベルト装置を含み、搬送ベルト装置の一方の上方に薬剤出口が設けられ、処方箋に従って薬剤を分配する場合、薬剤の一部が分配された後、薬剤籠を他方の搬送ベルト装置によって移送して薬剤の他部分を分配するため、高効率という利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例が提供する薬剤搬送システムの立体構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に示す実施形態を参照しながら本発明を詳細に説明する。しかしながら、これらの実施形態は本発明を制限することを意図せず、当業者はこの実施形態に基づいて加えた構造、方法、または機能上の変更は、すべて本発明の保護範囲内に含まれる。
【0018】
以下の説明および添付図面は、当業者が本発明を実践できるように本文の具体的な実施形態を完全に説明する。いくつかの実施形態の部分および特徴は、他の実施形態の部分および特徴に含まれるか、または他の実施形態の部分および特徴によって置き換えることができる。本発明の実施形態の範囲は、特許請求の範囲の全範囲だけでなく、特許請求の範囲の利用可能なすべての等価物を含む。本発明において、「第1」及び「第2」といった用語は、単にある要素を別の要素から区別するために使用され、これらの要素が実際の関係又は順序を有することを要求又は示唆するものではない。実際には、第1の要素は第2の要素とも呼ばれることがあり、その逆もまた然りである。さらに、用語「含む」、「含有する」、またはその他の変形は、一連の要素を含む構造、デバイス、または装置が、それらの要素を含むだけでなく、他の不明確に列挙された要素も含むか、または、かかる構造、デバイス、または装置の固有の要素も含むように、非排他的に含むことを対象とすることを意図する。さらに限定しない限り、「……を含む」という表現で定義される要素は、そのような要素を含む構造、装置、または機器における他の同じ要素の存在を排除するものではない。本発明における様々な実施形態は漸進的に説明され、各実施形態は他の実
施形態との相違点に焦点を当て、様々な実施形態間の同一部分及び類似部分は互いに参照され得る。
【0019】
本発明において、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等の用語によって示される方位または位置関係は、図面に基づく方位または位置関係に過ぎず、本発明の説明および説明の簡略化の目的でのみ使用され、かかる装置またはデバイスは必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作することを指示または暗示するものではないので、本発明の制限として理解されない。本発明の説明いおいて、特に明示的に規定および制限しない限り、「取付」、「連結」、「接続」などの用語は広義的に理解されるべきであり、例えば、機械的に接続してもよく、電気的に接続してもよいし、2つのデバイス内部の連通であってもよく、直接に連結してもよく、中間媒体を介して間接的に連結してもよく、当業者は具体的な状況に応じて上記用語の具体的な意味を理解すればよい。
【0020】
図1において、「FE」は第1端部を意味し、「SE」は第2端部を意味する。
【0021】
本発明の実施例が提供する薬剤搬送システムは、図1に示すように、
第1搬送ベルト装置1、第2搬送ベルト装置2および第1籠移動装置4を含み、第1および第2搬送ベルト装置は、その上にある薬剤籠を搬送するか、または薬剤籠を静止状態に保持することができ、第1搬送ベルト装置1の搬送方向は第1方向であり、第2搬送ベルト装置2の搬送方向は第2方向であり、第1および第2方向は反対であり、前記第1籠移動装置4は第1および第2搬送ベルト装置間で薬剤籠を移動することができ、ここで、この第1搬送ベルト装置1および第2搬送ベルト装置2は両方ともその搬送方向に沿って薬剤籠を搬送することができ、作業効率を高めるために、同じ瞬間に、第1搬送ベルト装置1および第2搬送ベルト装置2のそれぞれに複数の薬剤籠が載せられ、一部の薬剤籠を搬送し、他の薬剤籠を静止状態とすることができる。
【0022】
図1に示すように、この第1搬送ベルト装置1は第1方向(すなわち、図1中の実線矢印)に沿って薬剤籠を搬送することができ、すなわち第1端部から第2端部まで搬送することができ、この第2搬送ベルト装置2は第2方向(すなわち、図1中の点線矢印)に沿って薬剤籠を搬送することができ、すなわち第2端部から第1端部まで搬送することができ、ここで、第1方向において、第1位置は第2位置の前方にあり、したがって、第1搬送ベルト装置1において、薬剤籠を第1位置から第2位置に搬送することができ、その後、第1籠移動装置4により第1搬送ベルト装置1の第2位置にある薬剤籠を、第2搬送ベルト装置2上の第2位置に移動させ、その後、第2搬送ベルト装置2はこの薬剤籠を第1位置に搬送することができる。以上のように、第1搬送ベルト装置1、第2搬送ベルト装置2および第1籠移動装置4に基づいて、この薬剤籠を双方向に移動することができる。
【0023】
ここで、第1搬送ベルト装置1および第2搬送ベルト装置2のそれぞれは、複数の伝動ベルトを直列に連結して形成され得、複数の第1籠移動装置4は第1搬送ベルト装置1および第2搬送ベルト装置2の延伸方向に沿って分布され、それぞれの第1籠移動装置41の位置は固定される。さらに、軌道を設けてもよく、この軌道は第1および第2搬送ベルト装置と平行かつ対向して配置され、この第1籠移動装置4はこの軌道に沿って移動可能であり、このとき、第1籠移動装置4も複数である。ここで、第1籠移動装置4はロボットハンドであってもよく、このロボットハンドはある搬送ベルト装置から1つの薬剤籠を掴んで別の伝動ベルト装置にのせることができ、また、搬送ベルトや昇降装置などであってもよい(例えば、第1および第2搬送ベルト装置の一方が他方の上に配置され、この昇降装置は第1および第2搬送ベルト装置間で薬剤籠を搬送することができる)。
【0024】
第1搬送ベルト装置1の上方に複数の薬剤出口が設けられ、複数の薬剤出口は第1搬送
ベルト装置1の搬送方向に沿って分布され、第1搬送ベルト装置上の薬剤籠がいずれかの薬剤出口の下方に位置する場合、前記薬剤出口から排出された薬剤を受け取ることができ、ここで、薬剤倉庫では、複数の薬剤保管棚が設けられ、それぞれの薬剤保管棚に複数の薬剤が保管され、各薬剤保管棚に1つの薬剤出口が設けられ、薬剤保管棚に保管された薬剤がこの薬剤出口から排出される。
【0025】
制御装置をさらに含み、前記制御装置は、処理すべき第1処方箋を受信したとき、処理すべき第1処方箋に対応するM個の薬剤出口を取得し、第1送方向に沿って、前記M個の薬剤出口は順に第1薬剤出口、第2薬剤出口、...、第M薬剤出口とし、その後、第1搬送ベルト装置1を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取り、次に、第1籠移動装置4を制御して第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置2に移動させ、第2搬送ベルト装置2を制御して第2方向に沿って第1薬剤籠を搬送し、その後、第1籠移動装置4を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置1に移動させ、第1方向に沿って第1薬剤籠を第1薬剤出口の前面に位置させ、次に、第1搬送ベルト装置1を制御して第1薬剤籠を第1薬剤出口から第I-1薬剤出口に順に通過させて薬剤を受け取り、MとIはいずれも自然数であり、1≦I≦Mである。
【0026】
ここで、第1方向において、前面とは図1の実線矢印の尾の方向を指し、後面とは図1中の実線矢印の頭の方向を指し、第2方向において、前面とは図1中の点線矢印の尾の方向を指し、後面とは図1中の点線矢印の頭の方向を指す。
【0027】
ここで、実際の使用においては、各薬局は薬局管理システムを備えており、この薬局管理システムは各薬剤保管棚中の薬剤情報(各薬剤保管棚に保管されたすべての薬剤の薬剤種類、保管数、貯蔵位置などの情報を少なくとも含む)を記憶している。この薬局には、通常、複数の薬剤分配窓が設けられ、それぞれの窓に作業員が勤務し、この作業員は処方箋を受け取り(例えば、患者が処方箋レシートを作業員に渡すか、またはシステムが自動的に分配するか)、この処方箋に複数の薬剤種類、および各薬剤種類に対応する数が含まれ、作業員が薬局管理システムに処方箋の情報を入力すると(例えば、処方箋番号を入力するか、または薬剤分配窓に配置されたカードリーダーで処方箋番号を読み取る)、薬局管理システムはこの処方箋に含まれる複数の薬剤種類、および各薬剤種類に対応する数などの情報を取得し、その後、予設アルゴリズムで処理した後、どの薬剤保管棚から薬剤を取るか、各薬剤保管棚から排出する必要がある複数の薬剤の薬剤種類、および各薬剤に対応する数などの情報を取得し、次に対応する薬剤出口から関連する薬剤を排出すればよく、したがって、第1方向に沿って、M個の薬剤出口を第1薬剤出口、第2薬剤出口、...、第M薬剤出口と表記する。薬剤籠がM個の薬剤出口を通過して各薬剤出口から薬剤を受け取り、薬剤で満たされた薬剤籠が薬剤分配窓に搬送され、作業員は薬剤籠から薬剤を取り出し、包装して患者に渡すことになる。
【0028】
ここで、すべての薬剤籠が厳密に最初に第1薬剤出口を通過し、次に第2薬剤出口、...を通過し、最後に第M薬剤出口を通過すると、ある薬剤出口(例えば、第I-1薬剤出口)が混んでいる場合、この薬剤出口を通過する必要のある薬剤籠はすべて一定時間待つ必要があり、薬剤搬送システムの効率が大幅に低下することが理解され、このとき、一の薬剤籠をまず第I-1薬剤出口の後面のある薬剤出口(例えば、第I薬剤出口)に搬送し、その後の薬剤出口の薬剤排出操作を順に実行し(第I薬剤出口から第M薬剤出口まで順に通過させ)、次に第2搬送ベルト装置2により該薬剤籠(該薬剤籠は第I薬剤出口から第M薬剤出口までの薬剤排出操作が完了した)を第1薬剤出口の前面の位置に搬送し、その後第1薬剤出口から第I-1薬剤出口までの薬剤排出操作を完了させ、以上のように、薬剤搬送システムの効率を大幅に向上させ、高い秩序性があり、エラーの可能性が低い。
【0029】
選択可能に、薬剤でみたされた薬剤籠が薬剤分配窓に搬送される際に、例えば、音声放送や表示装置による処方箋関連情報の表示などによって、作業員または患者に薬剤の取得を促すようにしてもよい。
【0030】
ここで、第1搬送ベルト装置1および第2搬送ベルト装置2のそれぞれに複数の検出器が配置され、各薬剤籠に、該薬剤籠の唯一識別コードを記憶する保管装置が設けられ、該薬剤籠がこれらの検出器を通過するとき、検出器は保管装置から該唯一識別コードを読み取ることができ、薬剤籠を正確に識別できるし、薬剤籠の所在位置などの情報も取得することができ、同時に唯一識別コードと処方箋間の対応関係を構築することもできる。例えば、検出器は二次元コード走査装置であってもよく、薬剤籠の外面に二次元コードを印刷し、この二次元コードに薬剤籠の唯一識別コードが記憶され、検出器はNFC(Near
Field Communication、近距離無線通信)読取装置であってもよく、薬剤籠にNFC通信装置が設けられ、このNFC通信装置に薬剤籠の唯一識別コードが記憶されている。
【0031】
ここで、図1に示すように、第1および第2搬送ベルト装置の搬送方向は直線でなくてもよい。
【0032】
本実施例では、第1搬送ベルト装置1および第2搬送ベルト装置2のそれぞれは、対向して設けられた第1端部および第2端部を有し、第1方向は第1端部から第2端部に向かい、第2方向は第2端部から第1端部に向かい、第1搬送ベルト装置1の第2端部に調剤窓が設けられ、
制御装置が、処理すべき第1処方箋に調剤された薬剤が含まれると判断したとき、第1搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を第M薬剤出口を通過させて薬剤を受け取った後、第1薬剤籠を前記調剤窓に搬送し、その後、第1薬剤籠が第2搬送ベルト装置の第2端部に配置されていることを検出したとき、第2搬送ベルト装置を制御して第1薬剤籠を搬送させ、第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置に移動させ、第1方向に沿って、第1薬剤籠を第1薬剤出口の前面または同じ位置に位置させ、次に、第1薬剤籠を制御して第1薬剤籠を第1薬剤出口から第I-1薬剤出口まで順に通過させて薬剤を受け取る。
【0033】
ここで、選択可能に、第1搬送ベルト装置1の第1端部および第2搬送ベルト装置2の第1端部は同じ位置に位置し、第1搬送ベルト装置1の第2端部および第2搬送ベルト装置2の第2端部は同じ位置に位置する。
【0034】
ここで、薬剤調剤とは、処方箋調剤(処方箋に基づく調剤)、非処方箋調剤(処方箋によらない調剤、例えば非処方薬は社会薬局で販売されている)、およびそれに含まれる医薬剤情報サービスなどの医薬技術サービスを広義に指す。一般的には、処方箋の受付、処方箋の検討、処方箋の策定(薬剤の入手、副包装、一時処方薬の作成など異なる内容を含む)、包装、チェック、薬剤の分配、薬剤の使用指導などの工程を含むが、狭義には、薬剤調剤とは「医師の処方箋に基づき、患者のために特別に調製された薬剤を、用法・用量を指示して調剤する操作」を指し、広義には、処方箋を策定するステップで仮処方薬(病院薬の固定処方薬に対する)を調製するという、薬剤調剤の操作単位であると理解され、以上のように、調剤が必要な薬剤は上記の調剤薬剤である。
【0035】
ここで、調剤薬剤は、医師による手作業で処理される必要があることが多く、この場合、第1搬送ベルト装置1は第1薬剤籠を調剤窓に搬送し、医師が第1薬剤籠を取り、第1薬剤籠に調剤薬を入れ、その後第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置2の第2端部に載せ、そうすると第2搬送ベルト装置2は第1薬剤籠を第1端部の方向に搬送し、最後に、第1籠移動装置4は第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置1に移動させ、第1搬送ベルト装置1の搬
送方向に沿って、第1薬剤籠の位置は第1薬剤出口の前方または同じ位置に位置する。
【0036】
ここで、第2搬送ベルト装置2の第2端部にセンサーが設けられ、このセンサーは第1薬剤籠が第2端部に配置されかどうかを検出することができ、同様に、第1搬送ベルト装置1の第2端部にセンサーが設けられ、このセンサーは第1薬剤籠が第2端部に搬送されるかどうかを検出することができ、さらに、第1搬送ベルト装置1の第2端部に提示装置が設けられ、第1薬剤籠が第2端部に搬送されることを検出したとき、この提示装置は音声や表示画面を介して調剤薬剤の関連情報を提示する。
【0037】
本実施例では、前記第1籠移動装置4は複数であり、第1および第2搬送ベルト装置の延伸方向に沿って分布され、第1方向に沿って、少なくとも1つの第1籠移動装置4は最前面の薬剤出口の前面または同じ位置に位置し、少なくとも1つの第1籠移動装置4は最後面の薬剤出口の後面または同じ位置に位置し、
前記「第1籠移動装置4を制御して第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置2に移動させる」は具体的に、第1搬送ベルト装置1を制御して第1薬剤籠を第1籠移動装置の位置に移動させた後、第1籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第2搬送ベルト装置2に移動させることを含み、第1方向において、第1籠移動装置は第M薬剤出口の後面または同じ位置に位置し、ここで、第1薬剤籠が第M薬剤出口から排出された薬剤を受け取った後、第1薬剤籠を籠退避位置が出るまで継続的に後方に搬送し、または第1薬剤籠が第M薬剤出口から排出された薬剤を受け取った後、第1薬剤籠を継続的に後方に搬送せず、このときの位置は籠退避位置である。
【0038】
前記「第1籠移動装置4を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置1に移動させ、第1方向に沿って、第1薬剤籠の位置は第1薬剤出口の前方に位置する」は具体的に、第2搬送ベルト装置2を制御して第1薬剤籠を第2籠移動装置の位置に移動させた後、第2籠移動装置を制御して第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置1に移動させることを含み、第1方向において、第2搬送ベルト装置は第1薬剤出口の前面または同じ位置に位置する。
【0039】
選択可能に、第1籠移動装置4は垂直昇降装置であってもよく、第1および第2搬送ベルト装置は複数の搬送ベルトを直列に連結して形成され、2つの搬送ベルトの接続部にステアリング装置が配置される。第1搬送ベルト装置1の高さは第2搬送ベルト装置2の高さよりも高く、この垂直昇降装置の頂端が第1搬送ベルト装置1に接続され、底端が第2搬送ベルト装置2に接続され、説明の便宜上、第1および第2搬送ベルト装置のそれぞれに2つの隣接する搬送ベルト、すなわち第1および第2搬送ベルトが設けられ、ステアリング装置の両端がそれぞれ第1搬送ベルトおよび第2搬送ベルトに接続されると仮定する。このステアリング装置は具体的に以下の機能を有する。(1)第1搬送ベルトから搬送される薬剤籠を受け取り、その後該ステアリング装置は薬剤籠を第2搬送ベルトに搬送することができる。(2)第2搬送ベルトから搬送される薬剤籠を受け取り、その後該ステアリング装置は薬剤籠を第1搬送ベルトに搬送することができる。(3)第1搬送ベルト装置1では、ステアリング装置は第1搬送ベルトまたは第2搬送ベルトから搬送される薬剤籠を受け取り、その後該ステアリング装置は該薬剤籠を該垂直昇降装置に搬送した後、この昇降装置が下方に移動して、該薬剤籠を第2搬送ベルト装置2中のステアリング装置に搬送し、そうすると、第1搬送ベルト装置1から第2搬送ベルト装置2に籠を移動する操作を完了できる。(4)第2搬送ベルト装置2では、ステアリング装置は第1搬送ベルトまたは第2搬送ベルトから搬送される薬剤籠を受け取り、その後該ステアリング装置は該薬剤籠を該垂直昇降装置に搬送した後、この昇降装置は上方に移動して該薬剤籠を第1搬送ベルト装置1中のステアリング装置に搬送し、そうすると、第2搬送ベルト装置2から第1搬送ベルト装置1に籠を移動する操作を完了できる。
【0040】
本実施例では、第1搬送ベルト装置1の延伸方向に沿って分布される複数の空籠保管装
置5をさらに含み、第1方向に沿って、少なくとも1つの空籠保管装置5は最前面の薬剤出口の前面または同じ位置に位置し、前記「第1搬送ベルト装置1を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に通過させて薬剤を受け取る」は具体的に、第1空籠保管装置から空の第1薬剤籠を取り出し、第1薬剤籠を第1搬送ベルト装置1に載せ、第1搬送ベルト装置1を制御して第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口に順次通過させて薬剤を受け取り、第1空籠保管装置は、第I薬剤出口の前面または同じ位置に位置する。ここで、各薬剤分配窓で、作業員が薬剤籠中の薬剤を包装して患者に渡した後、空籠を該空籠保管装置5に置く。
【0041】
本実施例では、複数の第3搬送ベルト装置3をさらに含み、前記第3搬送ベルト装置3の一端が第1搬送ベルト装置1に接続され、他端が薬剤分配窓に接続され、第1搬送ベルト装置1中の薬剤籠が第3搬送ベルト装置3内に移動でき、前記制御装置は、さらに、処理すべき第1処方箋を受信したとき、処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置3を取得するために使用され、第1方向において、前記対応する第3搬送ベルト装置3と第1搬送ベルト装置1の接続部は第I-1薬剤出口の後方または同じ位置に位置し、
前記「第1搬送ベルト装置1を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口まで順に通過させて薬剤を受け取る」は具体的に、第1搬送ベルト装置1を制御して1つの空の第1薬剤籠を第I薬剤出口から第M薬剤出口まで通過させて薬剤を受け取り、第1薬剤籠が継続的に移動するように制御し、第1薬剤籠を処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置3に移動させた後、対応する第3搬送ベルト装置3を制御して第1薬剤籠を薬剤分配窓に移動させることを含む。
【0042】
ここで、実際には、作業員は薬剤分配窓の横に座って、薬剤で満たされた薬剤籠が第3搬送ベルト装置3によって薬剤分配窓に搬送されると、作業員が薬剤籠を取って、その中の薬剤を包装して患者に分配する。したがって、対応する第3搬送ベルト装置3と第1搬送ベルト装置1の接続部が第I-1薬剤出口の後方または同じ位置にあることが必要である。
【0043】
本実施例では、第3搬送ベルト装置3と第1搬送ベルト装置1の接続部に設けられた第2籠移動装置をさらに含み、
前記「第1薬剤籠を処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置3に移動させる」は具体的に、第2籠移動装置を制御して第1薬剤籠を処理すべき第1処方箋に対応する第3搬送ベルト装置3に移動させることを含む。ここで、この第2籠移動装置はロボットハンドなどであってもよく、さらに、第1搬送ベルト装置1は複数の搬送ベルトを直列に連結して形成されてもよく、2つの搬送ベルトの接続部にステアリング装置が設けられ、該ステアリング装置はさらに第3搬送ベルト装置3の一端部に接続され、したがって、薬剤籠が該ステアリング装置上に位置すると、このステアリング装置は該薬剤籠を第3搬送ベルト装置3の一端部に搬送することができ、すなわち該ステアリング装置は第3搬送ベルト装置3である。
【0044】
本実施例では、前記薬剤出口、第1籠移動装置4、第2籠移動装置および第3搬送ベルト装置3の数は同じであり、1対1で対応し、第1方向において、1対1で対応する第1籠移動装置4、第2籠移動装置および第3搬送ベルト装置3は同じ位置に位置する。
【0045】
本実施例では、第3搬送ベルト装置3の下方に1つの空籠保管装置5が設けられる。ここで、薬剤分配窓で、作業員が薬剤を分配した後、空の薬剤籠を直接に第3搬送ベルト装置3の下方の空籠保管装置5に置くことができ、使い勝手が良い。
【0046】
本実施例では、前記空籠保管装置5は搬送ベルトであり、前記搬送ベルトの一端は対応する第1籠移動装置4に接続される。
【0047】
本実施例では、前記制御装置は、さらに、処理すべき第2処方箋を受信したとき、処理すべき第2処方箋が唯一の薬剤出口にのみ対応し、前記唯一の薬剤出口が処理すべき第2処方箋に対応する第3搬送ベルト装置3と1対1で対応することが決定されると、前記唯一の薬剤出口に対応する第1籠移動装置4、第2籠移動装置および空籠保管装置5を取得し、対応する第1籠移動装置4を制御して対応する空籠保管装置5から1つの空の第2薬剤籠を取得し、第2薬剤籠を前記唯一の薬剤出口の下方に載せて薬剤を受け取った後、第2籠移動装置を制御して第2薬剤籠を対応する第3搬送ベルト装置3に移動させ、その後対応する第3搬送ベルト装置3を制御して第2薬剤籠を薬剤分配窓に移動させる。ここで、日常的な使用において、第1および第2搬送ベルト装置は通常、かなり忙しいことが理解され、1つの処方箋に従った薬剤が1つの薬剤出口から得られるだけでよい場合、第2、第2搬送ベルト装置は使用されないことがあり、これにより効率を大幅に向上させることができる。
【0048】
図1に示した場合に、薬剤出口、第1籠移動装置4、第2籠移動装置、第3搬送ベルト装置3および空籠保管装置5はいずれも8であり、薬剤分配窓も8である。第1搬送ベルト装置1、第2搬送ベルト装置2、薬剤出口、第1籠移動装置4、第2籠移動装置、第3搬送ベルト装置3および空籠保管装置5は互いに独立して動作し、協働のために、これらの構成要素は、例えばRPC(Remote Procedure Call、リモートプロシージャコール)メカニズムなどに基づいて互いに通信してもよい。
【0049】
なお、本明細書を実施形態の順に従って説明したが、各実施形態は1つの独立した技術的解決策のみを含むわけではなく、明細書の説明方式は明瞭化の目的でのみ使用、当業者は明細書を全体として理解すべきであり、当業者であれば、各実施形態中の技術的解決策を組み合わせて他の実施形態を形成することもできる。
【0050】
以上の内容は本発明の実行可能な実施形態を具体的に説明するものであり、本発明の保護範囲を制限することを意図せず、本発明の精神から逸脱することなくなされた等価の実施形態または変更は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
【国際調査報告】