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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20231208BHJP
【FI】
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023525615
(86)(22)【出願日】2021-12-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 EP2021084531
(87)【国際公開番号】W WO2022122707
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】20213317.9
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ライエル, ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】メイソン, ジョン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB22
4B162AB28
4B162AC02
4B162AC44
(57)【要約】
エアロゾル発生装置(10)は、エアロゾル発生物品(100)を受け入れるように構成された本体(12)を含む。本体(12)は、内面(18a)と外面(18b)とを有する外部ケーシング(18)と、外部ケーシング(18)の内部において、内面(18a)に隣接して配置された内部ケーシング(20)と、内面(22a)と外面(22b)とを有する内部カバー(22)とを含む。内部カバー(22)は、内部ケーシング(20)の周縁部(20c)に固定されて、内部カバー(22)の内面(22a)と、内部ケーシング(20)の内面(20a)との間に空間(27)を画定する。エアロゾル発生装置(10)は、内面(24a)と外面(24b)とを有する外部カバー(24)を更に含む。外部カバー(24)は、内部カバー(22)の上に配置される。外部ケーシング(18)の外面(18b)及び外部カバー(24)の外面(24b)は、エアロゾル発生装置(10)の外側表面(48)を画定し、及び外部カバー(24)の周縁部(24c)は、外部カバー(24)の外面(24b)が外部ケーシング(18)の外面(18b)と実質的に面一になって、連続的な外側表面(48)を画定するように、外部ケーシング(18)の周縁部(18c)に接触する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品(100)を受け入れるように構成された本体(12)を含むエアロゾル発生装置(10)であって、前記本体(12)は、
内面(18a)と外面(18b)とを有する外部ケーシング(18)、
前記外部ケーシング(18)の内部において、前記内面(18a)に隣接して配置された内部ケーシング(20)、
内面(22a)と外面(22b)とを有する内部カバー(22)であって、前記内部ケーシング(20)の周縁部(20c)に固定されて、前記内部カバー(22)の前記内面(22a)と、前記内部ケーシング(20)の内面(20a)との間に空間(27)を画定する内部カバー(22)、
内面(24a)と外面(24b)とを有する外部カバー(24)であって、前記内部カバー(22)の上に配置される外部カバー(24)
を含み、前記外部ケーシング(18)の前記外面(18b)及び前記外部カバー(24)の前記外面(24b)は、前記エアロゾル発生装置(10)の外側表面(48)を画定し、及び前記外部カバー(24)の周縁部(24c)は、前記外部カバー(24)の前記外面(24b)が前記外部ケーシング(18)の前記外面(18b)と実質的に面一になって、連続的な外側表面(48)を画定するように、前記外部ケーシング(18)の周縁部(18c)に接触する、エアロゾル発生装置(10)。
【請求項2】
近位端(16)と、遠位端(14)と、前記近位端(16)と前記遠位端(14)との間に延在する長手方向とを有し、前記外部カバー(24)の前記周縁部(24c)は、前記エアロゾル発生装置(10)の前部と後部との間において、前記長手方向に対して横断方向に湾曲し、及び前記外部ケーシング(18)の前記周縁部(18c)も前記横断方向に湾曲し、それにより、前記外部カバー(24)及び前記外部ケーシング(18)の前記面一の外面(24b、18b)は、前記横断方向において、湾曲した連続的な外側表面(48)を画定する、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記本体(12)は、周囲に延在する溝(62)を含み、
前記外部カバー(24)は、周囲に延在するリム(58)と、前記周囲に延在するリム(58)に対して内側に配置される、周囲に延在するカラー(68)とを含み、及び
前記周囲に延在するカラー(68)は、前記周囲に延在する溝(62)内に配置され、及び前記周囲に延在するリム(58)は、前記外部ケーシング(18)の前記周縁部(18c)に接触する、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記周囲に延在するカラー(68)は、前記外部ケーシング(18)の前記周縁部(18c)から内側に離間される、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記外部ケーシング(18)の前記周縁部(18c)は、周囲に延在する棚状部(56)を含み、及び前記外部カバー(24)の前記周囲に延在するリム(58)は、前記外部ケーシング(18)の前記周囲に延在する棚状部(56)に接触する、請求項3又は4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記周囲に延在する溝(62)は、前記周囲に延在するカラー(68)の深さよりも大きい深さを有する、請求項3~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記周囲に延在する溝(62)は、前記内部カバー(22)の周辺部分(64)と、前記外部ケーシング(18)の周辺部分(66)との間に画定される、請求項3~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記外部カバー(24)を前記内部カバー(22)に解放可能に取り付けるための少なくとも1つの取付要素(50)を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記取付要素(50)は、磁石(52、54)を含む、請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記内部カバー(22)を前記内部ケーシング(20)に固定するためのスナップフィット接続構造(60)を更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記外部ケーシング(18)は、金属、好ましくはアルミニウムを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記外部カバー(24)は、プラスチック材料を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記内部カバー(22)の前記内面(22a)と、前記内部ケーシング(20)の前記内面(20a)との間に画定される前記空間(27)内にエアロゾル発生ユニット(26)を含み、前記エアロゾル発生ユニット(26)は、エアロゾル発生物品(100)を受け入れるための空洞(30)を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、エアロゾル発生装置に関し、より具体的には、エアロゾル発生基材を加熱して、ユーザが吸入するためのエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置に関する。本開示は、特に、携帯型(ハンドヘルド型)エアロゾル発生装置に適用可能である。このような装置は、エアロゾル発生基材を、燃焼させるのではなく、伝導、対流及び/又は放射によって加熱して、吸入のためのエアロゾルを発生させることができる。
【背景技術】
【0002】
近年、(気化器としても知られる)リスク低減装置又はリスク修正装置の人気及び使用は、従来のタバコ製品の使用に代わるものとして急速に成長してきた。エアロゾル発生物質を加熱又は加温して、ユーザが吸入するためのエアロゾルを発生させる様々な装置及びシステムが入手可能である。
【0003】
一般に入手可能なリスク低減装置又はリスク修正装置の1つのタイプは、基材加熱式エアロゾル発生装置又はいわゆる加熱非燃焼式装置である。このタイプの装置は、エアロゾル発生基材を典型的には150℃~300℃の範囲の温度に加熱することにより、エアロゾル又は蒸気を発生させる。エアロゾル発生基材を燃やすか又は燃焼させることなく、エアロゾル発生基材をこの範囲内の温度に加熱すると、蒸気が発生し、蒸気が典型的には冷却及び凝縮されて、装置のユーザが吸入するためのエアロゾルが形成される。
【0004】
別のタイプの一般に入手可能なリスク低減装置又はリスク修正装置は、エアロゾル発生液体を加熱して蒸気を発生させる。蒸気は、冷却及び凝縮されてエアロゾルを形成し、エアロゾルは、その後、ユーザによって吸入される。エアロゾル発生液体は、通常、ニコチン、プロピレングリコール、グリセリン及び香味料を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
両方のタイプのエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生ユニットを収容する本体を含み、本体は、1つ以上のケーシング要素及びカバー要素などの複数の構成部品によって形成され得る。ユーザが許容できる審美的外観をエアロゾル発生装置が有することを確実にするために、構成部品間の密着を確実にする必要性があり、本開示は、この必要性に対処しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様によれば、エアロゾル発生物品を受け入れるように構成された本体を含むエアロゾル発生装置であって、本体は、
内面と外面とを有する外部ケーシング、
外部ケーシングの内部において、内面に隣接して配置された内部ケーシング、
内面と外面とを有する内部カバーであって、内部ケーシングの周縁部に固定されて、内部カバーの内面と内部ケーシングの内面との間に空間を画定する内部カバー、
内面と外面とを有する外部カバーであって、内部カバーの上に配置される外部カバー
を含み、外部ケーシングの外面及び外部カバーの外面は、エアロゾル発生装置の外側表面を画定し、及び外部カバーの周縁部は、外部カバーの外面が外部ケーシングの外面と実質的に面一になって、連続的な外側表面を画定するように、外部ケーシングの周縁部に接触する、エアロゾル発生装置が提供される。
【0007】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基材を含み得る。
【0008】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基材を燃やすことなく、エアロゾル発生基材を加熱して、エアロゾル発生基材の少なくとも1つの成分を揮発させることによって蒸気を発生させ、蒸気は、冷却され、凝縮して、エアロゾル発生装置のユーザが吸入するためのエアロゾルを形成するように適合される。エアロゾル発生装置は、ハンドヘルド携帯型装置であり、これは、ユーザが補助なしに片手で装置を保持及び支持できることを意味する。
【0009】
一般論として、蒸気は、臨界温度よりも低い温度で気相である物質であり、これは、温度を低下させずに圧力を高めることにより、蒸気を液体に凝縮し得ることを意味する。一方、エアロゾルは、空気又は別のガス中に微細な固体粒子又は液滴が浮遊しているものである。しかしながら、本明細書では、「エアロゾル」及び「蒸気」という用語は、特に、ユーザによる吸入のために発生される吸入可能媒体の形態に関して同義で使用され得ることに留意されたい。
【0010】
外部カバーの周縁部と外部ケーシングの周縁部との間の密接により、これらの構成要素の外面が互いに実質的に面一になり、エアロゾル発生装置が、連続的な外側表面を有する魅力的な審美的外観を有することを確実にする。
【0011】
エアロゾル発生装置は、近位端及び遠位端を有し得、且つ近位端と遠位端との間に延在する長手方向を有し得る。エアロゾル発生装置は、前部を有し得、且つ後部を有し得る。外部カバーの周縁部は、エアロゾル発生装置の前部と後部との間で長手方向に対して横断方向に湾曲し得る。外部ケーシングの周縁部も横断方向に湾曲し得る。したがって、外部カバー及び外部ケーシングの面一の外面は、エアロゾル発生装置の前部と後部との間において、横断方向に湾曲した連続的な外側表面を画定し得る。湾曲した連続的な外側表面は、エアロゾル発生装置の審美的外観を更に向上させることができるとともに、エアロゾル発生装置を把持し、操作するときのユーザの快適性を向上させることができる。
【0012】
本体は、周囲に延在する溝を含み得る。外部カバーは、周囲に延在するリムを含み得、且つ周囲に延在するリムに対して内側に配置され得る、周囲に延在するカラーを含み得る。周囲に延在するカラーは、周囲に延在する溝内に配置され得、及び周囲に延在するリムは、外部ケーシングの周縁部に接触し得る。外部カバーの周囲に延在するリムと、外部ケーシングの周縁部との間の接触により、外部カバーの外面と外部ケーシングの外面とが面一になって、特に内部ケーシング及び/又は内部カバーなどの本体の任意の他の構成部品が見えることのないエアロゾル発生装置の連続的な外側表面を画定し得ることを確実にする。
【0013】
周囲に延在するカラーは、外部ケーシングの周縁部から内側に離間され得る。それにより、外部カバーの周縁部と外部ケーシングの周縁部との間の密着が達成され、外部ケーシングの外面と外部カバーの外面とが面一になり、且つ連続することを確実にする。
【0014】
外部ケーシングの周縁部は、周囲に延在する棚状部を含み得る。外部カバーの周囲に延在するリムは、外部ケーシングの周囲に延在する棚状部に接触し得る。それにより、外部カバーと外部ケーシングとの間の良好なアライメント及び密着が達成される。
【0015】
周囲に延在する溝は、周囲に延在するカラーの深さよりも大きい深さを有し得る。これにより、外部カバーの周囲に延在するリムが、外部ケーシングの周囲に延在する棚状部と直接接触できること及びエアロゾル発生装置の審美的外観に影響する可能性のある隙間がこれらの構成要素間に存在しないことを確実にする。
【0016】
周囲に延在する溝は、内部カバーの周辺部分と、外部ケーシングの周辺部分との間に画定され得る。したがって、周囲に延在する溝は、内部カバーと外部ケーシングとが組み立てられると容易に形成され、製造中に任意の単一構成部品内に形成される必要がない。したがって、エアロゾル発生装置の構成部品の製造が簡略化され得る。
【0017】
エアロゾル発生装置は、外部カバーを内部カバーに解放可能に取り付けるための少なくとも1つの取付要素を更に含み得る。したがって、外部カバーは、例えば、エアロゾル発生装置のユーザによって容易に取り外されて交換され得る。これにより、例えば、異なる色及び/又は異なるテクスチャを有する外部カバーをユーザが内部カバーに取り付けることを可能にすることにより、エアロゾル発生装置を個人向けにすることを可能にすることができる。
【0018】
取付要素は、磁石を含み得る。磁石の使用により、外部カバーを内部カバーに確実に取り付けること及び内部カバーから取り外すことを可能にすることができる。
【0019】
エアロゾル発生装置は、内部カバーを内部ケーシングに固定するためのスナップフィット接続構造を更に含み得る。それにより、内部カバーは、内部ケーシングに確実に固定される。
【0020】
内部ケーシングは、外部ケーシングの内部において、外部ケーシングの内面に隣接して適所に固定され得る。
【0021】
外部ケーシングは、金属、好ましくはアルミニウムを含み得る。金属、特にアルミニウムの使用により、エアロゾル発生装置が魅力的な審美的外観を有することを確実にする。更に、金属の使用により、周囲に延在する棚状部が例えば適切な機械加工プロセスによって正確に形成されることを可能にし、外部カバーの周囲に延在するリムと、外部ケーシングの周囲に延在する棚状部との間の正確なアライメント及び密着を確実とする。いくつかの実施形態では、外部ケーシングは、代替的に、プラスチック材料を含み得る。
【0022】
外部カバーは、プラスチック材料を含み得る。プラスチック材料の使用により、有利には、外部カバーの周縁部が曲がって外部ケーシングの周縁部に適合することを可能にする十分な量の柔軟性を外部カバーに提供することができる。これにより、外部カバーの周縁部と外部ケーシングの周縁部との間に密着が達成され得ることを更に確実にすることができる。いくつかの実施形態では、外部カバーは、代替的に、金属を含み得る。
【0023】
エアロゾル発生装置は、内部カバーの内面と、内部ケーシングの内面との間に画定される空間内にエアロゾル発生ユニットを含み得る。エアロゾル発生ユニットは、エアロゾル発生物品を受け入れるための空洞を含み得る。エアロゾル発生ユニットは、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基材の少なくとも1つの成分を揮発させて、例えば蒸気を発生させることができ、蒸気は、冷却され、凝縮して、エアロゾル発生装置のユーザが吸入するためのエアロゾルを形成することができる。
【0024】
エアロゾル発生ユニットは、エアロゾル発生物品を加熱するための、例えば空洞内に配置されたエアロゾル発生基材を加熱するためのヒータを含み得る。「ヒータ」という用語は、エアロゾル発生基材を加熱することにより、蒸気又はエアロゾルを形成するのに十分な熱エネルギーを出力するための任意の装置を意味すると理解されたい。ヒータは、電動式であり得、抵抗性トラック要素(任意選択的に絶縁パッケージングを含む)、誘導加熱システム(例えば、電磁石及び高周波発振器を含む)などを含み得る。ヒータは、空洞、したがってエアロゾル発生基材の外側の周囲に配置され得、空洞、したがってエアロゾル発生基材内に途中まで若しくは完全に貫入し得るか、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0025】
ヒータは、抵抗ヒータを含み得る。抵抗ヒータは、抵抗加熱要素を含み得るか、又は空洞を画定する側壁を含み得る。抵抗加熱要素又は空洞の側壁は、電気抵抗性材料を含み得る。適切な電気抵抗性材料の例としては、金属、金属合金、導電性セラミック、例えばタングステン及びそれらの合金並びに金属材料及びセラミック材料を含む複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
ヒータは、誘導加熱可能サセプタを誘導加熱するための交流電磁場を発生するように構成された誘導コイルを含み得る。誘導コイルは、リッツ線又はリッツケーブルを含み得る。しかしながら、他の材料も使用できることが理解されるであろう。誘導コイルは、空洞の周りに延在し得る。
【0027】
誘導コイルは、実質的に螺旋状の形状であり得る。螺旋状誘導コイルの円形断面は、エアロゾル発生基材、より具体的にはエアロゾル発生基材を含むエアロゾル発生物品及び任意選択的に1つ以上の誘導加熱可能サセプタの、空洞への挿入を容易にすることができ、エアロゾル発生基材の均一な加熱を確実にすることができる。誘導加熱可能サセプタは、空洞を画定する側壁を含み得る。
【0028】
誘導加熱可能サセプタは、アルミニウム、鉄、ニッケル、ステンレス鋼及びそれらの合金、例えばニッケルクロム又はニッケル銅の1つ以上を含み得るが、これらに限定されない。サセプタの近傍に電磁場を印加すると、渦電流及び磁気ヒステリシス損失によって電磁気から熱へのエネルギー変換がもたらされることに起因して、サセプタは、熱を発生させることができる。
【0029】
誘導コイルは、使用時、約20mT~約2.0T(最高密度点)の磁束密度を有する変動電磁場を伴って動作するように構成され得る。
【0030】
エアロゾル発生装置は、コントローラを含み得、コントローラは、電子回路を含み得る。エアロゾル発生装置は、バッテリーなどの電源を含み得る。誘導ヒータを用いる実施形態では、電源及び電子回路は、高周波で動作するように構成され得る。電源及び電子回路は、約80kHz~500kHz、場合により約150kHz~250kHz、場合により約200kHzの周波数で動作するように構成され得る。電源及び電子回路は、使用される誘導加熱可能サセプタの種類に応じて、例えばMHz範囲などのより高い周波数で動作するように構成され得る。
【0031】
一例では、エアロゾル発生基材は、非液体エアロゾル発生基材、例えば任意の種類の固体又は半固体材料を含み得る。エアロゾル発生固体の例示的な種類としては、粉末、顆粒、ペレット、シュレッド、ストランド、粒子、ゲル、ストリップ、ルーズリーフ、カットリーフ、カットフィラー、多孔質材料、発泡材料又はシートが挙げられる。エアロゾル発生基材は、植物由来の物質を含み得、特にタバコを含み得る。エアロゾル発生基材は、有利には、再構成されたタバコを含み得る。
【0032】
したがって、エアロゾル発生装置は、「加熱式タバコ装置」、「加熱非燃焼式タバコ装置」、「タバコ製品気化用装置」などと等しく呼ぶことができ、これらの効果を実現するのに好適な装置として解釈される。したがって、エアロゾル発生基材は、タバコベイパー(t-vapour)基材と呼ばれ得る。本明細書に開示する特徴は、任意のエアロゾル発生基材を気化するように設計された装置に等しく適用可能である。
【0033】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基材を取り囲む紙ラッパーを含み得る。エアロゾル発生物品は、実質的にスティックの形状に形成され得、好適な形態で配置されたエアロゾル発生基材を有する管状領域を有する紙巻きタバコに概ね類似し得る。エアロゾル発生物品は、例えば、酢酸セルロース繊維を含むフィルタを含み得る。フィルタは、エアロゾル発生基材と当接して同軸に整列し得る。一部の設計は、1つ以上の蒸気収集領域、蒸気冷却領域及び他の構造も含み得る。
【0034】
エアロゾル発生基材は、エアロゾルフォーマを含み得る。エアロゾルフォーマの例としては、グリセリン及び/又はプロピレングリコールなどの多価アルコール並びにその混合物が挙げられる。典型的には、エアロゾル発生基材は、乾燥重量ベースで約5%~約50%のエアロゾルフォーマ含有量を含み得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生基材は、乾燥重量ベースで約10%~約20%、場合により乾燥重量ベースで約15%のエアロゾルフォーマ含有量を含み得る。
【0035】
別の例では、エアロゾル発生基材は、エアロゾル発生液体を含み得る。エアロゾル発生液体は、グリセリン及び/又はプロピレングリコールなどの多価アルコール並びにその混合物を含み得る。エアロゾル発生液体は、ニコチンを含有し得、したがってニコチン含有液体に指定され得る。エアロゾル発生液体は、香味料などの1つ以上の添加物を含有し得る。
【0036】
加熱すると、エアロゾル発生基材は、非液体又は液体を問わず、揮発性化合物を放出し得る。揮発性化合物は、ニコチン又はタバコ香味料などの香味化合物を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本開示によるエアロゾル発生装置の概略斜視図である。
図2】エアロゾル発生装置に装填される準備ができているエアロゾル発生物品とともに示される、図1のエアロゾル発生装置の側面からの概略断面図である。
図3】エアロゾル発生装置に装填されたエアロゾル発生物品とともに示される、図1のエアロゾル発生装置の概略斜視図である。
図4】エアロゾル発生装置に装填されたエアロゾル発生物品とともに示される、図1のエアロゾル発生装置の側面からの概略断面図である。
図5】外部ケーシング及び外部カバーの外面によって形成された連続的な外側表面を示す、図1のエアロゾル発生装置の概略斜視図である。
図6】エアロゾル発生装置の構成部品を示す、図1のエアロゾル発生装置の概略分解図である。
図7】外部カバーをエアロゾル発生装置から取り外した図1のエアロゾル発生装置の概略斜視図である。
図8】外部ケーシング及び外部カバーの外面によって形成された連続的な外側表面を示す、図1のエアロゾル発生装置の周縁部の拡大概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
ここで、本開示の実施形態について、単なる例として添付の図面を参照して説明する。
【0039】
最初に図1図4を参照すると、エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生装置10の様々な構成要素を収容する本体12を含む。図示される例では、本体12は不規則な形状を有するが、本明細書に示される様々な実施形態に記述される構成要素に適合し、ユーザによって補助なしに片手で快適に保持されるような大きさに作られる限り、あらゆる形状が可能であることが理解されるであろう。
【0040】
図1図4のそれぞれの下方に示すエアロゾル発生装置10の第1の端部14は、便宜上、エアロゾル発生装置10の、遠位端、底端部、基端部又は下側端部と記述される。図1図4のそれぞれの上方に示すエアロゾル発生装置10の第2の端部16は、エアロゾル発生装置10の近位端、上端部又は上側端部と記述される。使用中、使用者は、典型的には、エアロゾル発生装置10を、第1の端部14を下向きに及び/又は使用者の口に対して遠位位置に、且つ第2の端部16を上向きに及び/又は使用者の口に対して近接位置に方向付ける。
【0041】
図5及び図6も参照すると、本体12は、内面18aと外面18bとを有する外部ケーシング18と、内面20aと外面20bとを有する内部ケーシング20と、内面22aと外面22bとを有する内部カバー22と、内面24aと外面24bとを有する外部カバー24とを含む。外部ケーシング18の外面18bと外部カバー24の外面24bは、エアロゾル発生装置10の外側表面48をともに画定する。
【0042】
エアロゾル発生装置10は、内部ケーシング20の内面20aと内部カバー22の内面22aとの間に画定される空間27内に配置されるエアロゾル発生ユニット26を含む。エアロゾル発生ユニット26は、エアロゾル発生物品100を受け入れるための、実質的に円筒形の断面を有する空洞30を画定する加熱チャンバ28を含む。エアロゾル発生ユニット26は、電源32、例えば充電式であり得る1つ以上のバッテリーと、コントローラ(図示せず)とを更に含む。エアロゾル発生ユニット26は、加熱チャンバ28と電源32とコントローラとが取り付けられる支持体を含み得る。これらの構成要素は、単一のユニットを形成し得る。
【0043】
加熱チャンバ28は、エアロゾル発生装置10の第2の端部16に向かって開放している。換言すると、加熱チャンバ28は、エアロゾル発生装置10の第2の端部16に向かって、開放した第1の端部36を有する。加熱チャンバ28は、本体12への熱伝達を阻止するために、通常、内部ケーシング20の内面20a及び内部カバー22の内面22aから離して保持される。加熱チャンバ28の断熱性を更に高めるために、加熱チャンバ28は、絶縁体、例えば脱脂綿などの繊維状若しくは発泡材料、エアロゲル若しくはガスで取り囲まれ得るか、又は他の例では真空絶縁体が提供され得る。
【0044】
エアロゾル発生装置10は、加熱チャンバ28の開放した第1の端部36を覆って加熱チャンバ28へのアクセスを防ぐ閉鎖位置(図1図2及び図5を参照)と、加熱チャンバ28の開放した第1の端部36を露出させて加熱チャンバ28へのアクセスを提供する開放位置(図3及び図4を参照)との間で横断方向に可動のスライドカバー40を更に含み得る。いくつかの実施形態では、スライドカバー40は閉鎖位置に付勢され得る。
【0045】
加熱チャンバ28、具体的には空洞30は、図2図4に示されるように、対応する形状の略円筒形又は棒状のエアロゾル発生物品100を受け入れるように構成される。典型的には、エアロゾル発生物品100は、事前にパッケージ化されたエアロゾル発生基材102を含む。エアロゾル発生物品100は使い捨て且つ交換可能な物品(「消耗品」としても知られる)であり、例えば、エアロゾル発生基材102としてタバコを含み得る。エアロゾル発生物品100は、近位端104(又は口側端部)及び遠位端106を有する。エアロゾル発生物品100は、エアロゾル発生基材102の下流に配置されたマウスピースセグメント108を更に含む。エアロゾル発生基材102及びマウスピースセグメント108は、ラッパー110(例えば、紙ラッパー)内で同軸に整列配置されて、構成要素を適所に保持して、棒状のエアロゾル発生物品100を形成する。
【0046】
マウスピースセグメント108は、下流方向に、換言すると、エアロゾル発生物品100の遠位端106から近位(口側)端104に向けて順次且つ同軸整列で配置された以下の構成要素(詳細に図示せず)、すなわち冷却セグメント、中心穴セグメント及びフィルタセグメントの1つ以上を含み得る。冷却セグメントは、典型的には、ラッパー110の厚さよりも大きい厚さを有する中空紙管を含む。中心穴セグメントは、酢酸セルロース繊維及び可塑剤を含有する硬化された混合物を含み得、マウスピースセグメント108の強度を増加させるように機能する。フィルタセグメントは、典型的には、酢酸セルロース繊維を含み、マウスピースフィルタとして機能する。加熱された蒸気がエアロゾル発生基材102からエアロゾル発生物品100の近位(口側)端104に向かって流れると、蒸気が、冷却セグメント及び中心穴セグメントを通過するときに冷却及び凝縮して、フィルタセグメントを通してユーザが吸入するのに好適な特性を有するエアロゾルを形成する。
【0047】
他の実施形態では、加熱チャンバ28は、裁断されたバラの材料、他の手法でパッケージ化された固形材料、又はエアロゾル発生物品100に入れられたエアロゾル発生液体などの他の形態のエアロゾル発生基材102を受け入れるように構成され得る。
【0048】
加熱チャンバ28は、基部44(加熱チャンバの第2の端部38に位置する)と、開放した第1の端部36との間に延在する側壁42を有する。側壁42と基部44とは、互いに接続され、単一部品として一体形成され得る。図示される実施形態では、側壁42は、管状、より具体的には円筒状である。しかしながら、他の実施形態では、側壁42は、楕円形又は多角形の断面を有する管などの他の適切な形状を有し得る。更に別の実施形態では、側壁42はテーパ状であり得る。
【0049】
図示される実施形態では、加熱チャンバ28の基部44は、閉じており、例えば密閉されるか又は気密である。すなわち、加熱チャンバ28は、カップ状である。これにより、開放した第1の端部36から引き込まれた空気が第2の端部38から流出することを基部44によって阻止し、代わりにエアロゾル発生基材102を通して案内されることを確実にすることができる。これにより、ユーザがエアロゾル発生物品100を加熱チャンバ28内に意図した距離まで挿入し、それ以上挿入しないようにすることもできる。
【0050】
エアロゾル発生ユニット26は、エアロゾル発生基材102を燃やすことなく、エアロゾル発生基材102を加熱するためのヒータ46を含む。図示される実施形態では、ヒータ46は、加熱チャンバ28の側壁42と同じ範囲にある抵抗ヒータである。当然のことながら、本明細書で先に論じたような他のタイプ及び構成のヒータ46を使用することもできる。図示される実施形態では、ヒータ46は、加熱チャンバ28の内容積と反対に面する管状側壁42の表面上に取り付けられる。これは、エアロゾル発生物品100が、加熱チャンバ28によって画定される空洞30に挿入されるとき、ヒータ46を損傷から保護するのに役立ち得る。
【0051】
第1の実施形態では、エアロゾル発生装置10、より具体的にはエアロゾル発生ユニット26のヒータ46は、電動式である。すなわち、ヒータ46は、電力を使用してエアロゾル発生基材102を加熱するように構成される。この目的のために、電源32は、コントローラ(図示せず)に結合される。更に、コントローラは、ヒータ46に結合される。ユーザは、コントローラを介して電源32をヒータ46に結合させ、電源32をヒータ46から結合解除させるように構成された制御手段(図示せず)を使用して、エアロゾル発生装置10を操作する。
【0052】
エアロゾル発生装置10を使用するために、ユーザは、スライドカバー40(存在する場合)を、図1図2及び図5に示される閉鎖位置から、図3及び図4に示される開放位置に変位させる。その後、ユーザは、エアロゾル発生物品100を、開放した第1の端部36を通して加熱チャンバ28に挿入する。エアロゾル発生基材102は空洞30内に受け入れられ、エアロゾル発生物品100の近位端104は、ユーザの唇による係合を可能とするために、マウスピースセグメント108の少なくとも一部が開放した第1の端部36から突き出た状態で、加熱チャンバ28の開放した第1の端部36に配置される。
【0053】
ユーザによってエアロゾル発生装置10が起動されると、電流がヒータ46に供給されて、ヒータを加熱させる。ヒータ46からの熱は、加熱チャンバ28の側壁42を通して、加熱チャンバ28内に配置された、隣接するエアロゾル発生物品100のエアロゾル発生基材102に、例えば伝導、放射及び対流によって伝達される。これにより、エアロゾル発生基材102の加熱が生じることで、蒸気が発生する。発生した蒸気は、冷却及び凝縮し、エアロゾル発生装置10のユーザがマウスピースセグメント108、より具体的にはフィルタセグメントを通して吸入するエアロゾルを形成する。エアロゾル発生基材102の気化は、加熱チャンバ28の開放した第1の端部36を通した周囲環境からの空気の追加によって促され、空気流は、エアロゾル発生物品100のラッパー110と円筒状側壁42の内面との間に存在する。
【0054】
上述したように、本体12は、外部ケーシング18と、内部ケーシング20と、内部カバー22と、外部カバー24とを含む。これらの構成要素(図6に別々に示されている)が、図1図3及び図5に示されるように完全に組み立てられて本体12を形成すると、内部ケーシング20は、外部ケーシング18内に配置され、より具体的には、内部ケーシング20の外面20bは、外部ケーシング18の内面18aに隣接して配置される。いくつかの実施形態では、内部ケーシング20は、スナップフィット接続構造又は任意の他の適切な手法により、外部ケーシング18内の適所に固定され得る。
【0055】
内部ケーシング20は周縁部20cを有する。内部カバー22も周縁部22cを有する。内部カバー22の周縁部22cは、例えば図8に示されるようなスナップフィット接続構造60又は他の適切な接続手段によって内部ケーシング20の周縁部20cに固定され、それにより内部ケーシング20の内面20aと内部カバー22の内面22aとの間において、エアロゾル発生ユニット26が収容される空間27を画定する。
【0056】
外部カバー24は、内部カバー22の外面22bと外部カバー24の内面24aとが互いに隣接して配置された状態で、内部カバー22の上に配置される。外部カバー24は、周縁部24cを有し、外部ケーシング18の周縁部18cに接触する。特に図3及び図5から明らかなように、外部カバー24が、その周縁部24cが外部ケーシング18の周縁部18cと接触した状態で内部カバー22の上に配置されるとき、エアロゾル発生装置10の外部から見える内部ケーシング20又は内部カバー22の部分はない。
【0057】
外部カバー24の周縁部24cと外部ケーシング18の周縁部18cとの間の接触は、外部カバー24の外面24bが外部ケーシング18の外面18bと実質的に面一になって、エアロゾル発生装置10の連続的な外側表面48を画定するものである。図8を参照すると、外部カバー24の周縁部24c及び外部ケーシング18の周縁部18cは両方ともエアロゾル発生装置10の横断方向に湾曲し、したがって面一の外面24b、18bによって画定される連続的な外側表面48も横断方向に湾曲することが分かる。したがって、エアロゾル発生装置10は、外部カバー24の周縁部24cと外部ケーシング18の周縁部18cとの間の接合部に、例えば滑らかで実質的に連続的な湾曲した外形を有し、人間工学的且つ審美的に魅力的な湾曲した外形をもたらす。
【0058】
外部ケーシング18は、典型的には、金属、例えばアルミニウムを含み、外部カバー24は、典型的には、プラスチック材料を含む。代替的に、外部ケーシング18はプラスチック材料を含み得る及び/又は外部カバー24は金属を含み得る。
【0059】
外部カバー24は、エアロゾル発生装置10の内部カバー22に取り付けられ、この取り付けは、図7に示されるように外部カバー24をエアロゾル発生装置10から取り外すことを可能にするために解除可能であり得る。エアロゾル発生装置10は、典型的には、1つ以上の取付要素50、例えば、磁気結合要素52と磁気相殺結合要素54とを含む磁石を含み、これらは、外部カバー24と内部カバー22との間に解除可能な取り付けを提供する。したがって、外部カバー24の周縁部24cと外部ケーシング18の周縁部18cとの間に接触はあるものの、外部カバー24と外部ケーシング18は、内部ケーシング20及び内部カバー22によって互いに間接的に固定される。
【0060】
図8を再度参照すると、外部ケーシング18の周縁部18cは、横断面内に延在する、周囲に延在する棚状部56を含む。例示的な実施形態では、周囲に延在する棚状部56は、約0.7mmの横断方向寸法を有し得る。外部カバー24は、同じく横断面内に延在する、周囲に延在するリム58を含む。周囲に延在するリム58は、周囲に延在する棚状部56に接触し、且つその上に載ることで、各外面24b、18bが互いに実質的に面一になり、エアロゾル発生装置10の連続的な外側表面48を画定するように、外部カバー24の周縁部24cと外部ケーシング18の周縁部18cとの間に密着があることを確実とする。
【0061】
エアロゾル発生装置10は、内部カバー22の周辺部分64と外部ケーシング18の周辺部分66との間に画定される、周囲に延在する溝62を含む。外部カバー24は、周囲に延在するリム58に対して内側に配置され、外部ケーシング18の周縁部18cに対して内側に離間される、周囲に延在するカラー68を含む。外部カバー24が内部カバー22に取り付けられるとき、周囲に延在するカラー68は、周囲に延在する溝62内に配置される。周囲溝62は、周囲に延在するカラー68の深さよりも大きい深さを有し、それにより、周囲に延在するカラー68と、周囲に延在する溝62の基部との間に接触がないこと、したがって外部カバー24の周囲に延在するリム58が外部ケーシング18の周囲に延在する棚状部56と直接接触できることを確実とする。図8から明らかなように、外部ケーシング18の内向き面70と、周囲に延在するカラー68の対向する外向き面72との間において、一例示的実施形態では約0.15mmの小さい隙間が存在する。この隙間により、外部カバー24が内部カバー22に取り付けられたとき、周囲に延在するカラー68が、周囲に延在する溝62内に確実に位置できることを確実にし、したがって、外部カバー24の周囲に延在するリム58が、エアロゾル発生装置10の周縁部全体で外部ケーシング18の周囲に延在する棚状部56に直接接触できることを確実にし、更には、外部カバー24の周縁部24cと外部ケーシング18の周縁部18cとの間に満足なフィット性があることを確実とする。
【0062】
これまでの段落では、例示的な実施形態について説明してきたが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対する様々な修正形態がなされ得ることを理解されたい。したがって、特許請求の広さ及び範囲は、上述した例示的な実施形態に限定されるべきではない。
【0063】
本明細書において別途記載のない限り又は文脈に明らかに矛盾しない限り、すべての可能な変形形態における上述した特徴の任意の組み合わせは、本開示によって包含される。
【0064】
文脈上、明らかに他の意味に解すべき場合を除き、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して、「含む」、「含んでいる」などの語は、排他的意味又は網羅的意味とは反対に、包括的に、すなわち「含むが、限定されない」という意味で解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】