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特表2023-552279硬質材料を切断及び破砕するための装置
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  • 特表-硬質材料を切断及び破砕するための装置 図1
  • 特表-硬質材料を切断及び破砕するための装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】硬質材料を切断及び破砕するための装置
(51)【国際特許分類】
   B02C 1/06 20060101AFI20231208BHJP
   E04G 23/08 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
B02C1/06
E04G23/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023527993
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2023-05-02
(86)【国際出願番号】 PL2021050077
(87)【国際公開番号】W WO2022098249
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】P.435945
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523165846
【氏名又は名称】トプホー・ポルスカ・スプウカ・ス・オグラニチョノン・オドポヴィエジャルノシチョン
【氏名又は名称原語表記】TOPHOE POLSKA SPOLKA Z OGRANICZONA ODPOWIEDZIALNOSCIA
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100197561
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 三喜男
(72)【発明者】
【氏名】ミキタ,カタジナ
(72)【発明者】
【氏名】ヤシャリ,ピョートル
(72)【発明者】
【氏名】スカルニャク,ミエチスワフ
(72)【発明者】
【氏名】ヘンツ,トマシュ
【テーマコード(参考)】
2E176
4D063
【Fターム(参考)】
2E176DD03
2E176DD06
4D063AA13
4D063AA18
4D063GA02
4D063GA07
4D063GD04
4D063GD20
(57)【要約】
本発明は、硬質材料を切断及び破砕するための、特にコンクリートを破砕する及び補強筋を切断するための装置(1)であって、ベース(2)と、ベース(2)に第1端部が取り付けられたハウジング(3)と、ハウジング(3)の第1端部とは反対側のハウジング(3)の第2端部に旋回可能に接続された一対の切断アーム(4)と、切断アーム(4)の第1端部に旋回可能に接続された作動部材(5)とを備える装置(1)に関する。2つの中間バンド(7)は、ハウジング(3)に対する切断アーム(4)の旋回接続点において切断アーム(4)とハウジング(4)の第2端部との間に配置され、切断アーム(4)の2つの側面のそれぞれに1つの中間バンド(7)がある。中間バンド(7)は、装置(1)の他の要素とは別の要素である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質材料を切断及び破砕するための装置(1)であって、
ベース(2)と、
前記ベース(2)に第1端部が取り付けられたハウジング(3)と、
前記ハウジング(3)の第1端部とは反対側の前記ハウジング(3)の第2端部に旋回可能に接続された一対の切断アーム(4)と、
前記切断アーム(4)の第1端部に旋回可能に接続された作動部材(5)とを備え、
2つの中間バンド(7)が、前記ハウジング(3)に対する前記切断アーム(4)の旋回接続点において前記切断アーム(4)と前記ハウジング(3)の第2端部との間に配置され、前記切断アーム(4)の2つの側面のそれぞれに1つの中間バンド(7)があり、前記中間バンド(7)は、前記装置(1)の他の要素とは別の要素である、
ことを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記ハウジング(3)は、1つの単一部品である、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記ハウジング(3)は、2つの別の半部分を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記ハウジング(3)は、曲げ加工されたシートメタルから作られる、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記作動部材(5)は、油圧アクチュエータである、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記ベース(2)は、前記ハウジング(3)が取り付けられるベースプレート(21)と、前記ベースプレート(21)に取り付けられた回転子(22)と、前記装置(1)の動作を制御するための機械の構成要素に前記装置(1)を接続するためのアダプタ(23)とを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記ハウジング(3)に対する前記切断アーム(4)の旋回接続は、前記切断アーム(4)の開口部(41)に挿入されたブッシュ(8)と、前記中間バンド(7)の対応する開口部(71)及び前記ハウジング(3)の開口部(31)を通る、ともにねじ留めされるボルト(9)及びナット(10)とを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬質材料を切断及び破砕するための装置、特に補強筋を切断し、コンクリートを破砕するためのせん断式装置に関する。
【背景技術】
【0002】
技術水準は、補強筋を切断し、コンクリートを破砕するためのせん断機を開示し、せん断機は、ベースを有し、ベースに、ハウジングが一端部において取り付けられる。切断アームは、ハウジングの第2端部に旋回可能に取り付けられる。端部の一方において、アームはそれぞれ、サーボモータなどの作動部材に接続され、第2の反対側の端部に、アームは、切断取付具を有する。作動部材を伸長する又は短縮することは、切断アームがハウジングに対する旋回接続点において回転することを引き起こし、その結果、補強筋が切断され、コンクリートが破砕される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既知の解決法では、補強筋及びコンクリートなどの硬質材料を切断及び/又は破砕する場合、非常に大きい荷重が、これらの要素間の旋回接続を介して切断アームからハウジングに伝達される。これは、切断アームとの接続部分においてハウジングの連続的な変形、又はさらに破壊を引き起こす。時間とともに、ハウジングに対する切断アームの接続部分に、遊び又はさらに亀裂が生じ、それは、せん断機が有効に機能することを阻む。そのとき、ハウジング全体を新しいものに交換する必要がある。
【0004】
さらに、そのようなハウジングを作るコストは高い。ハウジングによってかなり大きな力を伝達する必要があるため、フライス加工、厚さが異なる要素の曲げ加工など多くの加工ステップが必要である。ハウジングへの損傷の場合、製造業者は通常、ハウジング全体を交換することを推奨し、それはさらにこのような作業の高いコストをもたらす。
【0005】
本発明の1つの目的は、硬質材料を切断及び破砕するための装置を提供することであり、この装置は、装置の個々の部品を迅速、簡単且つ比較的安価な方法で交換することを可能にする。
【0006】
本発明の他の目的は、切断アームに対するハウジングの旋回接続点においてより強い硬質材料を切断及び破砕するための装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
硬質材料を切断及び破砕するための装置は、ベースと、ベースに第1端部が取り付けられたハウジングと、ハウジングの第1端部とは反対側のハウジングの第2端部に旋回可能に(pivotally)接続された一対の切断アームと、切断アームの第1端部に旋回可能に接続された作動部材とを備え、本発明に係る装置は、2つの中間バンド(intermediary bands)が、ハウジングに対する切断アームの旋回接続点において切断アームとハウジングの第2端部との間に配置され、切断アームの2つの側面のそれぞれに1つの中間バンドがあり、中間バンドは、装置の他の要素とは別の要素である、ことを特徴とする。
【0008】
好ましくは、ハウジングは、1つの単一部品である。
【0009】
好ましくは、ハウジングは、2つの別の半部分(halves)を有する。
【0010】
好ましくは、ハウジングは、曲げ加工されたシートメタルから作られる。
【0011】
好ましくは、作動部材は、油圧アクチュエータである。
【0012】
好ましくは、ベースは、ハウジングが取り付けられるベースプレートと、ベースプレートに取り付けられた回転子と、装置の動作を制御するための機械の構成要素に装置を接続するためのアダプタとを有する。
【0013】
好ましくは、ハウジングに対する切断アームの旋回接続は、切断アームの開口部に挿入されたブッシュと、中間バンドの対応する開口部及びハウジングの開口部を通る、ともにねじ留めされるボルト及びナットとを有する。
【0014】
本発明では、切断アームからの荷重は、ハウジングに直接伝達されない。装置の他の要素、特に切断アーム及びハウジングとは別の要素である中間バンドの使用のため、荷重のほとんどは、中間バンド自体に集中される。その結果、主に中間バンドが摩耗及び/又は変形する。中間バンドが過度に摩耗し、その結果切断アームに遊びが生じた場合、これらの中間バンドのみが交換される必要がある。中間バンドは、迅速且つ簡単に交換することができる。
【0015】
本発明による装置の場合、製造コストがより低く、ハウジング全体を変更することなく、装置の強度をより大きくしたい場合に、中間バンドの厚さを容易に変化させることができる。また、ハウジングの厚さが表面全体に亘って同じにできるという事実のため、ハウジングの曲げ加工が容易である。この解決策の大きな利点は、ハウジング以外の材料から作られる中間バンドを使用する可能性もあることである。例えば、中間バンドは、非溶接性スチールから作ることができ、硬化させることができるなどである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の主題は、実施形態において図面に示される。
【0017】
図1】組立状態にある、硬質材料を切断及び破砕するための装置の斜視図を示す。
図2】前記装置の分解図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
硬質材料、特にコンクリート及び補強筋を切断及び破砕するための装置1は、ベース2を有する。ベース2は、装置1の残りの要素が取り付けられるとともに、装置1の動作を制御する及び装置1を支持するための機械/装置(図示せず)に反対側において接続される部分組立品である。
【0019】
図示される実施形態では、ベース2は、回転子/回転ユニット22が取り付けられるベースプレート21と、回転子22に取り付けられるアダプタ/中間要素23とを有する。ベース2の構成要素は、種々の接続手段、例えばナット及びワッシャを備えたボルトによって互いに接続することができる。
【0020】
回転子22及びアダプタ23の役割は、それぞれ、装置1の動作を制御するための機械に対して装置1を回転させることと、装置1の動作を制御するための機械に装置1を(例えば支持アームなどによって)接続することである。
【0021】
しかしながら、図示しない本発明の他の実施形態では、ベース2は、異なる形態をとってもよい。例えば、ベースプレート21、回転子22及びアダプタ23は、1つのユニットに単一に一体化することができる。さらに、ベース2は、いくつかの要素、例えば回転子22を欠いてもよく、欠けている要素の機能は、装置1の動作を制御するための機械のさらなる要素によって実行される。
【0022】
装置1はさらに、第1端部において、ベース2に、特に図示される本発明の実施形態ではベース2のベースプレート21に取り付けられる又は接続されるハウジング3を備える。図示される実施形態では、ハウジング3は、ハウジング3の2つの別の半部分の形をしており、半部分は、第1端部においてベース2に、特にベースプレート21に接続される。第1端部とは反対側の第2端部において、ハウジング3の半部分は、開口部31を有しており、開口部は、以下に詳細に説明されるように、一対の切断アーム4を旋回可能に留めるために使用される。
【0023】
図示しない本発明の別の実施形態では、ハウジング3は、1つの単一部品であり、ベース2に、特にベースプレート21に第1端部が取り付けられ、第1端部とは反対側の第2端部に、ハウジング3は同様に、切断アーム4を旋回可能に留めるために使用される開口部31を有する。
【0024】
ハウジング3は、例えば、曲げ加工されたシートメタルから作ることができる。
【0025】
図示される本発明の実施形態では、ハウジング3は、切断アーム4を囲む。
【0026】
装置1はさらに、一対の切断アーム4を有する。切断アーム4は、第1端部において作動部材5によって接続される。切断アーム4と、特にその第1端部と作動部材5との間の接続は、旋回可能であり、すなわち切断アーム4が作動部材5に対して、結果として装置1の他の要素に対して回転することを可能にする。このような旋回接続は、例えば、切断アーム4の第1端部及び作動部材5の端部に挿入されたブッシュによって実現することができる。ボルトは次に、ブッシュに挿入され、ボルトは、ナットによって所定位置に固定される。
【0027】
作動部材5に接続された第1端部とは反対側の第2端部において、切断アーム4は、処理物質を切断及び/又は破砕する切断取付具42を有する。切断取付具42は、ボルトによって切断アーム4に固定された交換可能な要素であってもよい。しかしながら、図示しない本発明の別の実施形態では、用途に応じて、切断アーム4は、切断取付具42を有する必要はない。この場合、切断アーム4は、それ自体が所定の材料を破砕及び/又は切断できるように十分に硬い。
【0028】
作動部材5は、ニーズ及び特定の用途に応じて、油圧、電動、又は空気圧式アクチュエータであってもよい。必要に応じて、作動部材5に、及び装置1の動作を制御するための機械の他の要素に配管によって接続された追加の油圧増幅器12、いわゆるブースターを設けることができる。油圧ブースター12は、圧力を「増加(boosts)」させ、切断アーム4の脈動動作を保証する。例えば、油圧ブースター12は、切断アーム4に供給される165バールの圧力で500バールを得ることを可能にする。
【0029】
切断アーム4は、ベース2に取り付けられたハウジング3の第1端部とは反対側のハウジング3の第2端部に旋回可能に接続される。そのために、作動部材5に取り付けられた第1端部と切断取付具42を備える又は材料を切断することを意図した第2端部との間に、各切断アーム4は、開口部41を有し、開口部41は、装置1のハウジング3に対して切断アーム4を旋回可能に接続するのに役立つ。開口部41は、ハウジング3の開口部31と位置調整される。ブッシュ8は、少なくとも切断アーム4の開口部41に挿入される。螺合されるボルト9及びナット10は、ブッシュ8に挿入され、以下に詳細に説明される中間バンド7の対応する開口部71と、ハウジング3の対応する開口部31とを順番に通過する。ボルト9及びナット10は、それぞれのフランジ及び/又はヘッド、切断アーム4、ベースワッシャ10、中間バンド7及びハウジング3によって何らかの形で囲んで回転可能に互いに接続する。ボルト9は、例えば、ナット10の外部にねじが付けられた胴部を受け入れるための内部にねじが付けられた穴を有してもよく、明らかに逆にされたねじパターンも可能である。
【0030】
しかしながら、図示しない本発明の他の実施形態では、切断アーム4とハウジング3との間の旋回接続は、異なる方法で実施されてもよい。例えば、用途によっては、ブッシュ8を使用する必要はなく、ボルト9とナット10で十分である。
【0031】
一般に、作動部材5の伸長は、切断アーム4を、ハウジング3に対する旋回接続点の周りに、特にブッシュ8/ボルト9上において回転させ、切断アーム4の第2端部/切断取付具42を互いに近づける。逆に、作動部材5の短縮は、切断アーム4を、ハウジング3に対する旋回接続点の周りに反対方向に回転させ、切断アーム4の第2端部/切断取付具42を離間させる。切断アーム4の互いに対する同期運動は、切断アーム4の開口部41の近傍においてロック11の使用によって実現される。ロック11は、一方の切断アーム4に設けられた凹部と、他方の切断アーム4に設けられた対応する突起とを有する。突起は、凹部内に配置され、それは、作動部材5を伸長する及び短縮する間、切断アームを同期して回転させることを強制する。
【0032】
装置1はまた、2つの中間バンド7を有し、切断アーム4の2つの側面のそれぞれに1つの中間バンド7があり、これらの側面は、ハウジング3の第2端部に面し、特に切断アーム4を囲むハウジング3の場合、切断アーム4のこれらの2つの側面は、切断アーム4が取り付けられるハウジング3の2つの部分の方に指向される。中間バンド7は、ハウジング3に対する切断アーム4の旋回接続点に、すなわち図示される本発明の実施形態では、切断アーム4とハウジング3の第2端部との間に配置される。中間バンド7は、装置1の他の要素、特に切断アーム4及びハウジング3とは別の要素である。各中間バンド7は、切断アーム4の開口部41及びハウジング3の開口部31と位置調整された2つの開口部71を有する。ボルト9及び必要に応じてナット10は、中間バンド7の開口部71を通過して、ハウジング3に対して切断アーム4の旋回接続を可能にする。
【0033】
中間バンド7の使用のため、所定の材料を切断又は破砕するときに切断アーム4から来る荷重のほとんどは、中間バンド7に集中され、ハウジング3などの装置1の他の敏感な要素に集中されない。その結果、主に中間バンド7が摩耗を受けやすい。中間バンド7は、装置1の他の要素とは別の要素であるので、その交換は、迅速且つ簡単で安価であり、中間バンド7自体は、ハウジング以外の材料から作ることができ、非溶接性である、硬化させるなど可能である。
【0034】
さらに、中間バンド7自体は、作動部材5が伸長される及び短縮されるとき、切断アーム4がその下部において横方向にそれないことを確保する役割を果たす。その一方、処理物質(コンクリート及び補強筋など)の破砕及び切断の間、切断アーム4は、作動部材5の移動に直交する面において移動することは許されない。
【0035】
装置1は、切断アーム4と中間バンド7との間に配置され、好ましくは銅、青銅、真鍮又はPA6ポリアミドから作られる、開口部101を備えた2つのベースワッシャ10を有することもできる。ベースワッシャ10は、切断アーム4を中間バンド7から分離する役割を果たし、それによって、切断アーム4の移動から生じ得るあらゆる起こり得る摩擦は、ベースワッシャ10に移され、中間バンド7に直接移されない。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質材料を切断及び破砕するための装置(1)であって、
ベース(2)と、
前記ベース(2)に第1端部が取り付けられたハウジング(3)と、
前記ハウジング(3)の第1端部とは反対側の前記ハウジング(3)の第2端部に旋回可能に接続された一対の切断アーム(4)と、
前記切断アーム(4)の第1端部に旋回可能に接続された作動部材(5)とを備え、
2つの中間バンド(7)が、前記ハウジング(3)に対する前記切断アーム(4)の旋回接続点において前記切断アーム(4)と前記ハウジング(3)の第2端部との間に配置され、前記切断アーム(4)の2つの側面のそれぞれに1つの中間バンド(7)があり、前記中間バンド(7)は、前記装置(1)の他の要素とは別の要素であり、材料を切断又は破砕するとき前記切断アーム(4)から来る荷重を集中させるのに役立つ、
ことを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記ハウジング(3)は、1つの単一部品である、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記ハウジング(3)は、2つの別の半部分を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記ハウジング(3)は、曲げ加工されたシートメタルから作られる、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記作動部材(5)は、油圧アクチュエータである、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記ベース(2)は、前記ハウジング(3)が取り付けられるベースプレート(21)と、前記ベースプレート(21)に取り付けられた回転子(22)と、前記装置(1)の動作を制御するための機械の構成要素に前記装置(1)を接続するためのアダプタ(23)とを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記ハウジング(3)に対する前記切断アーム(4)の旋回接続は、前記切断アーム(4)の開口部(41)に挿入されたブッシュ(8)と、前記中間バンド(7)の対応する開口部(71)及び前記ハウジング(3)の開口部(31)を通る、ともにねじ留めされるボルト(9)及びナット(10)とを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の装置(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬質材料を切断及び破砕するための装置、特に補強筋を切断し、コンクリートを破砕するためのせん断式装置に関する。
【背景技術】
【0002】
技術水準は、補強筋を切断し、コンクリートを破砕するためのせん断機を開示し、せん断機は、ベースを有し、ベースに、ハウジングが一端部において取り付けられる。切断アームは、ハウジングの第2端部に旋回可能に取り付けられる。端部の一方において、アームはそれぞれ、サーボモータなどの作動部材に接続され、第2の反対側の端部に、アームは、切断取付具を有する。作動部材を伸長する又は短縮することは、切断アームがハウジングに対する旋回接続点において回転することを引き起こし、その結果、補強筋が切断され、コンクリートが破砕される。
【0003】
KR20150000840U及びJP2008057192Aは、硬質材料を切断及び破砕するための切断装置であって、ベースと、ベースに第1端部が取り付けられたハウジングと、ハウジングの第1端部とは反対側のハウジングの第2端部に旋回可能に接続された一対の切断アームと、切断アームを回転させるための作動部材とを備える、切断装置を開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知の解決法では、補強筋及びコンクリートなどの硬質材料を切断及び/又は破砕する場合、非常に大きい荷重が、これらの要素間の旋回接続を介して切断アームからハウジングに伝達される。これは、切断アームとの接続部分においてハウジングの連続的な変形、又はさらに破壊を引き起こす。時間とともに、ハウジングに対する切断アームの接続部分に、遊び又はさらに亀裂が生じ、それは、せん断機が有効に機能することを阻む。そのとき、ハウジング全体を新しいものに交換する必要がある。
【0005】
さらに、そのようなハウジングを作るコストは高い。ハウジングによってかなり大きな力を伝達する必要があるため、フライス加工、厚さが異なる要素の曲げ加工など多くの加工ステップが必要である。ハウジングへの損傷の場合、製造業者は通常、ハウジング全体を交換することを推奨し、それはさらにこのような作業の高いコストをもたらす。
【0006】
本発明の1つの目的は、硬質材料を切断及び破砕するための装置を提供することであり、この装置は、装置の個々の部品を迅速、簡単且つ比較的安価な方法で交換することを可能にする。
【0007】
本発明の他の目的は、切断アームに対するハウジングの旋回接続点においてより強い硬質材料を切断及び破砕するための装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
硬質材料を切断及び破砕するための装置は、ベースと、ベースに第1端部が取り付けられたハウジングと、ハウジングの第1端部とは反対側のハウジングの第2端部に旋回可能に(pivotally)接続された一対の切断アームと、切断アームの第1端部に旋回可能に接続された作動部材とを備え、本発明に係る装置は、2つの中間バンド(intermediary bands)が、ハウジングに対する切断アームの旋回接続点において切断アームとハウジングの第2端部との間に配置され、切断アームの2つの側面のそれぞれに1つの中間バンドがあり、中間バンドは、装置の他の要素とは別の要素であり、材料を切断又は破砕するとき前記切断アーム(4)から来る荷重を集中させるのに役立つ、ことを特徴とする。
【0009】
好ましくは、ハウジングは、1つの単一部品である。
【0010】
好ましくは、ハウジングは、2つの別の半部分(halves)を有する。
【0011】
好ましくは、ハウジングは、曲げ加工されたシートメタルから作られる。
【0012】
好ましくは、作動部材は、油圧アクチュエータである。
【0013】
好ましくは、ベースは、ハウジングが取り付けられるベースプレートと、ベースプレートに取り付けられた回転子と、装置の動作を制御するための機械の構成要素に装置を接続するためのアダプタとを有する。
【0014】
好ましくは、ハウジングに対する切断アームの旋回接続は、切断アームの開口部に挿入されたブッシュと、中間バンドの対応する開口部及びハウジングの開口部を通る、ともにねじ留めされるボルト及びナットとを有する。
【0015】
本発明では、切断アームからの荷重は、ハウジングに直接伝達されない。装置の他の要素、特に切断アーム及びハウジングとは別の要素である中間バンドの使用のため、荷重のほとんどは、中間バンド自体に集中される。その結果、主に中間バンドが摩耗及び/又は変形する。中間バンドが過度に摩耗し、その結果切断アームに遊びが生じた場合、これらの中間バンドのみが交換される必要がある。中間バンドは、迅速且つ簡単に交換することができる。
【0016】
本発明による装置の場合、製造コストがより低く、ハウジング全体を変更することなく、装置の強度をより大きくしたい場合に、中間バンドの厚さを容易に変化させることができる。また、ハウジングの厚さが表面全体に亘って同じにできるという事実のため、ハウジングの曲げ加工が容易である。この解決策の大きな利点は、ハウジング以外の材料から作られる中間バンドを使用する可能性もあることである。例えば、中間バンドは、非溶接性スチールから作ることができ、硬化させることができるなどである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の主題は、実施形態において図面に示される。
【0018】
図1】組立状態にある、硬質材料を切断及び破砕するための装置の斜視図を示す。
図2】前記装置の分解図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
硬質材料、特にコンクリート及び補強筋を切断及び破砕するための装置1は、ベース2を有する。ベース2は、装置1の残りの要素が取り付けられるとともに、装置1の動作を制御する及び装置1を支持するための機械/装置(図示せず)に反対側において接続される部分組立品である。
【0020】
図示される実施形態では、ベース2は、回転子/回転ユニット22が取り付けられるベースプレート21と、回転子22に取り付けられるアダプタ/中間要素23とを有する。ベース2の構成要素は、種々の接続手段、例えばナット及びワッシャを備えたボルトによって互いに接続することができる。
【0021】
回転子22及びアダプタ23の役割は、それぞれ、装置1の動作を制御するための機械に対して装置1を回転させることと、装置1の動作を制御するための機械に装置1を(例えば支持アームなどによって)接続することである。
【0022】
しかしながら、図示しない本発明の他の実施形態では、ベース2は、異なる形態をとってもよい。例えば、ベースプレート21、回転子22及びアダプタ23は、1つのユニットに単一に一体化することができる。さらに、ベース2は、いくつかの要素、例えば回転子22を欠いてもよく、欠けている要素の機能は、装置1の動作を制御するための機械のさらなる要素によって実行される。
【0023】
装置1はさらに、第1端部において、ベース2に、特に図示される本発明の実施形態ではベース2のベースプレート21に取り付けられる又は接続されるハウジング3を備える。図示される実施形態では、ハウジング3は、ハウジング3の2つの別の半部分の形をしており、半部分は、第1端部においてベース2に、特にベースプレート21に接続される。第1端部とは反対側の第2端部において、ハウジング3の半部分は、開口部31を有しており、開口部は、以下に詳細に説明されるように、一対の切断アーム4を旋回可能に留めるために使用される。
【0024】
図示しない本発明の別の実施形態では、ハウジング3は、1つの単一部品であり、ベース2に、特にベースプレート21に第1端部が取り付けられ、第1端部とは反対側の第2端部に、ハウジング3は同様に、切断アーム4を旋回可能に留めるために使用される開口部31を有する。
【0025】
ハウジング3は、例えば、曲げ加工されたシートメタルから作ることができる。
【0026】
図示される本発明の実施形態では、ハウジング3は、切断アーム4を囲む。
【0027】
装置1はさらに、一対の切断アーム4を有する。切断アーム4は、第1端部において作動部材5によって接続される。切断アーム4と、特にその第1端部と作動部材5との間の接続は、旋回可能であり、すなわち切断アーム4が作動部材5に対して、結果として装置1の他の要素に対して回転することを可能にする。このような旋回接続は、例えば、切断アーム4の第1端部及び作動部材5の端部に挿入されたブッシュによって実現することができる。ボルトは次に、ブッシュに挿入され、ボルトは、ナットによって所定位置に固定される。
【0028】
作動部材5に接続された第1端部とは反対側の第2端部において、切断アーム4は、処理物質を切断及び/又は破砕する切断取付具42を有する。切断取付具42は、ボルトによって切断アーム4に固定された交換可能な要素であってもよい。しかしながら、図示しない本発明の別の実施形態では、用途に応じて、切断アーム4は、切断取付具42を有する必要はない。この場合、切断アーム4は、それ自体が所定の材料を破砕及び/又は切断できるように十分に硬い。
【0029】
作動部材5は、ニーズ及び特定の用途に応じて、油圧、電動、又は空気圧式アクチュエータであってもよい。必要に応じて、作動部材5に、及び装置1の動作を制御するための機械の他の要素に配管によって接続された追加の油圧増幅器12、いわゆるブースターを設けることができる。油圧ブースター12は、圧力を「増加(boosts)」させ、切断アーム4の脈動動作を保証する。例えば、油圧ブースター12は、切断アーム4に供給される165バールの圧力で500バールを得ることを可能にする。
【0030】
切断アーム4は、ベース2に取り付けられたハウジング3の第1端部とは反対側のハウジング3の第2端部に旋回可能に接続される。そのために、作動部材5に取り付けられた第1端部と切断取付具42を備える又は材料を切断することを意図した第2端部との間に、各切断アーム4は、開口部41を有し、開口部41は、装置1のハウジング3に対して切断アーム4を旋回可能に接続するのに役立つ。開口部41は、ハウジング3の開口部31と位置調整される。ブッシュ8は、少なくとも切断アーム4の開口部41に挿入される。螺合されるボルト9及びナット10は、ブッシュ8に挿入され、以下に詳細に説明される中間バンド7の対応する開口部71と、ハウジング3の対応する開口部31とを順番に通過する。ボルト9及びナット10は、それぞれのフランジ及び/又はヘッド、切断アーム4、ベースワッシャ10、中間バンド7及びハウジング3によって何らかの形で囲んで回転可能に互いに接続する。ボルト9は、例えば、ナット10の外部にねじが付けられた胴部を受け入れるための内部にねじが付けられた穴を有してもよく、明らかに逆にされたねじパターンも可能である。
【0031】
しかしながら、図示しない本発明の他の実施形態では、切断アーム4とハウジング3との間の旋回接続は、異なる方法で実施されてもよい。例えば、用途によっては、ブッシュ8を使用する必要はなく、ボルト9とナット10で十分である。
【0032】
一般に、作動部材5の伸長は、切断アーム4を、ハウジング3に対する旋回接続点の周りに、特にブッシュ8/ボルト9上において回転させ、切断アーム4の第2端部/切断取付具42を互いに近づける。逆に、作動部材5の短縮は、切断アーム4を、ハウジング3に対する旋回接続点の周りに反対方向に回転させ、切断アーム4の第2端部/切断取付具42を離間させる。切断アーム4の互いに対する同期運動は、切断アーム4の開口部41の近傍においてロック11の使用によって実現される。ロック11は、一方の切断アーム4に設けられた凹部と、他方の切断アーム4に設けられた対応する突起とを有する。突起は、凹部内に配置され、それは、作動部材5を伸長する及び短縮する間、切断アームを同期して回転させることを強制する。
【0033】
装置1はまた、2つの中間バンド7を有し、切断アーム4の2つの側面のそれぞれに1つの中間バンド7があり、これらの側面は、ハウジング3の第2端部に面し、特に切断アーム4を囲むハウジング3の場合、切断アーム4のこれらの2つの側面は、切断アーム4が取り付けられるハウジング3の2つの部分の方に指向される。中間バンド7は、ハウジング3に対する切断アーム4の旋回接続点に、すなわち図示される本発明の実施形態では、切断アーム4とハウジング3の第2端部との間に配置される。中間バンド7は、装置1の他の要素、特に切断アーム4及びハウジング3とは別の要素である。各中間バンド7は、切断アーム4の開口部41及びハウジング3の開口部31と位置調整された2つの開口部71を有する。ボルト9及び必要に応じてナット10は、中間バンド7の開口部71を通過して、ハウジング3に対して切断アーム4の旋回接続を可能にする。
【0034】
中間バンド7の使用のため、所定の材料を切断又は破砕するときに切断アーム4から来る荷重のほとんどは、中間バンド7に集中され、ハウジング3などの装置1の他の敏感な要素に集中されない。その結果、主に中間バンド7が摩耗を受けやすい。中間バンド7は、装置1の他の要素とは別の要素であるので、その交換は、迅速且つ簡単で安価であり、中間バンド7自体は、ハウジング以外の材料から作ることができ、非溶接性である、硬化させるなど可能である。
【0035】
さらに、中間バンド7自体は、作動部材5が伸長される及び短縮されるとき、切断アーム4がその下部において横方向にそれないことを確保する役割を果たす。その一方、処理物質(コンクリート及び補強筋など)の破砕及び切断の間、切断アーム4は、作動部材5の移動に直交する面において移動することは許されない。
【0036】
装置1は、切断アーム4と中間バンド7との間に配置され、好ましくは銅、青銅、真鍮又はPA6ポリアミドから作られる、開口部101を備えた2つのベースワッシャ10を有することもできる。ベースワッシャ10は、切断アーム4を中間バンド7から分離する役割を果たし、それによって、切断アーム4の移動から生じ得るあらゆる起こり得る摩擦は、ベースワッシャ10に移され、中間バンド7に直接移されない。
【国際調査報告】