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特表2023-552325眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20231208BHJP
【FI】
A61F9/007 160
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531633
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-05-24
(86)【国際出願番号】 EP2021077459
(87)【国際公開番号】W WO2022111892
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】20210723.1
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515288959
【氏名又は名称】ユニフェルシテイト マーストリヒト
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITEIT MAASTRICHT
【住所又は居所原語表記】Minderbroedersberg 4-6 Maastricht The Netherlands
(71)【出願人】
【識別番号】517079054
【氏名又は名称】アカデミシュ ジーケンハウス マーストリヒト
【氏名又は名称原語表記】ACADEMISCH ZIEKENHUIS MAASTRICHT
(71)【出願人】
【識別番号】501276430
【氏名又は名称】テクニーシェ・ユニバーシタイト・アイントホーベン
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】フィゲイレード ペレイラ、イネス カロリーナ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デ ヴァイデベン、ロザンナ フランシスカ
(72)【発明者】
【氏名】フレデリヒ、セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】シェニング、アルベルトゥス ペトラス ヘンドリクス ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィース、 ハンス マーカス
(72)【発明者】
【氏名】ベッカーズ、ヘレナ ジャクリーン マリア
(72)【発明者】
【氏名】デン トゥーンダー、ヤコブ マリナス ジャン
(57)【要約】
【解決手段】本発明は、少なくとも一つのドレナージチャネルおよび少なくとも一つの磁気制御メカニズムを備える、眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス(IOP)に関する。少なくとも一つの磁気制御メカニズムは、少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを規制するように構成される磁気バルブメカニズムである。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのドレナージチャネルおよび少なくとも一つの磁気制御メカニズムを備え、
前記少なくとも一つの磁気制御メカニズムは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを規制するように構成される磁気バルブメカニズムであり、
前記磁気バルブメカニズムは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルに設けられる少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメントと、前記少なくとも一つのドレナージチャネルの外部において、前記ドレナージチャネルにおける流れを制御するために前記少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメント上に磁気引力を提供するための磁石と、を備える、
ことを特徴とする眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス。
【請求項2】
前記磁気バルブメカニズムは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを自己規制するように構成され、
前記磁気バルブエレメントは、前記眼内圧に応じて前記ドレナージチャネルにおける流れを制御するために、前記少なくとも一つのドレナージチャネルにおいて自動的に駆動される、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも一つの磁気バルブエレメントは、前記眼内圧によって、最大開位置および最大閉位置およびこれらの間の位置に変位できる、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記磁石は、前記磁気バルブエレメント上に一定の磁気引力を提供するために、前記インプラント可能な眼ドレナージデバイスに設けられうる、請求項2または3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記磁石は、前記磁気バルブエレメント上の前記磁気引力の変動に対して、前記磁気バルブエレメントに対する所定位置の間で変位するように適合される、請求項1から4のいずれかに記載のデバイス。
【請求項6】
前記インプラント可能な眼ドレナージデバイスは、ハウジングを備え、
前記少なくとも一つのドレナージチャネルは、前記ハウジングのインレット側および前記ハウジングのアウトレット側の間に延びる、
請求項1から5のいずれかに記載のデバイス。
【請求項7】
前記ハウジング内に前記少なくとも一つの磁気バルブメカニズムが設けられる、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも一つのドレナージチャネルは、使用中に前眼房から房水を集めるドレナージチューブに接続可能または接続される、請求項1から7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
ハウジングの内部において、前記少なくとも一つのドレナージチャネルは、主チャネルおよび副チャネルに細分化され、
前記主チャネルおよび前記副チャネルは、前記ハウジングの内部において、前記少なくとも一つのドレナージチャネルの流路を定める、
請求項6から8のいずれかに記載のデバイス。
【請求項10】
前記主チャネルおよび前記副チャネルの少なくとも一つに、前記少なくとも一つの磁気バルブエレメントが設けられる、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記主チャネルまたは前記副チャネルに、前記少なくとも一つの磁気バルブエレメントが設けられ、
前記磁気バルブエレメントが設けられない他方のチャネルは、恒久的に開いている、
請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記磁気バルブエレメントが設けられない前記チャネルは、前記磁気バルブエレメントが設けられる前記チャネルより小さい断面領域を有する、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記磁気バルブメカニズムの前記磁気バルブエレメントは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルに位置するフラップを備え、
前記フラップは、前記眼内圧が上昇する/下降する場合、前記ドレナージチャネルを通じてより多い/より少ない流れを提供するように適合され、
好ましくは、前記フラップの一方側が移動不能に固定される一方で、前記フラップの反対側が流れを規制するために前記ドレナージチャネルを開閉するために駆動されうる、
請求項1から12のいずれかに記載のデバイス。
【請求項14】
前記磁気バルブメカニズムの前記磁気バルブエレメントは、磁気バルブブロックを備え、
好ましくは、前記磁気バルブブロックは、前記ドレナージチャネルを通じた流れを許容する開位置および前記ドレナージチャネルを通じた流れを遮断する閉位置の間で移動可能である、
請求項1から12のいずれかに記載のデバイス。
【請求項15】
前記磁気バルブエレメントは、前記ドレナージチャネルより大きい断面領域を有するチャンバ内に位置し、
前記チャンバは、前記ドレナージチャネル内に一体化される、
請求項1から14のいずれかに記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一つのドレナージチャネルおよび少なくとも一つの磁気制御メカニズムを備える、眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
緑内障は目の病気であり、世界中で予防可能な盲目の主要原因である。眼内圧(IOP)の上昇が、緑内障にとっての主要リスクファクタと考えられており、房水の流出に対する抵抗の異常な増加による房水の生成およびドレナージの間のアンバランスと関連している。緑内障ドレナージデバイス(典型的には、外科的に眼内にインプラントされる中空のチューブ状のシャントである)は、房水を効果的に排出して眼内IOPを下げる代替的な経路を提供する。しかし、手術後のIOPは予測不能であり、しばしば従来のシャントはIOPを最適なレベルに維持できない。この背景にある理由は、房水のドレナージがシャントの固定の流体力学抵抗に依存するためである。しかし、多くの場合、手術後のIOPが変わると、シャントの固定の流体力学抵抗では不適切になり、抵抗が高すぎる場合には高すぎる眼内IOPに繋がり、抵抗が低すぎる場合には望ましくないオーバードレナージに繋がる恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公知の眼ドレナージデバイスのための磁気駆動制御メカニズムが、例えばWO2019/051475に開示されている。この公知のデバイスは、モバイル磁気エレメントを備える。このモバイル磁気エレメントは、エレメントがドレナージチューブを通じた自由な流れを許容する第1位置から、モバイルエレメントがドレナージチューブを通じた流れを遅くするまたは遮断する第2位置まで、外部磁力の適用によって駆動されうる。この公知のデバイスは、眼ドレナージデバイスをインプラントした後のIOPを規制するように構成される磁気駆動制御メカニズムを提供する。しかし、公知の眼ドレナージデバイスの欠点は、ハウジング内の少なくとも二つの静止磁石およびモバイルエレメントのための別の移動空間を必要とすることである。
【0004】
本発明の目的は、磁気制御メカニズムを備える、改良された眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス、および/または、より簡素およびよりコンパクトなインプラント可能な眼ドレナージデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1で定められるようなインプラント可能な眼ドレナージデバイスによって達成される。
【0006】
眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイスは、少なくとも一つのドレナージチャネルおよび少なくとも一つの磁気制御メカニズムを備える。少なくとも一つの磁気制御メカニズムは、少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを規制するように構成される磁気バルブメカニズムである。磁気バルブメカニズムは、少なくとも一つのドレナージチャネルに設けられる少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメントと、少なくとも一つのドレナージチャネルの外部において、ドレナージチャネルにおける流れを制御するために少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメント上に磁気引力を提供するための磁石と、を備える。
【0007】
磁気マイクロバルブメカニズムの磁石は、磁気マイクロバルブメカニズムの磁気バルブエレメントが一体化されるドレナージチャネルの近くに設けられるまたは配置されうる。少なくとも一つの磁気制御メカニズムは、少なくとも一つのドレナージチャネルを通じた流れを制御するための磁石を一つだけ必要とする。このため、比較的コンパクトに作られうる改良されたインプラント可能な眼ドレナージデバイスを提供できる。加えて、インプラント可能な眼ドレナージデバイスのコンポーネントの数が比較的少なくなり、より簡素なデバイスを提供することが可能になる。更に、磁気バルブメカニズムを使用することによって、少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメントが少なくとも一つのドレナージチャネルに設けられるため、磁気バルブエレメントのための追加的な空間がデバイスにおいて全くまたはほとんど必要とされない。磁石は、磁気バルブエレメントに作用する引力を提供する。この磁気引力の影響下で、少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメントが、ドレナージチャネルにおける流れを制御するために駆動されうる。このように、磁気マイクロバルブメカニズムは、例えば、眼ドレナージデバイスを通じた房水の流れの制限または遮断を可能にすることによって、低眼圧(低いIOP)の予防または克服を支援する。低眼圧は、例えば、手術後初期において珍しくない。例えば、この初期低眼圧期間が終わった後に眼内圧が再び上昇した場合、磁気バルブメカニズムは、ドレナージチャネルを通じた流れを許容または増加させて眼内圧を健全な値に維持するために、磁石の磁気引力の影響下で磁気バルブエレメントを、少なくとも部分的に少なくともより開いた位置に駆動することによって、流れを促進するように構成される。
【0008】
一態様では、磁気バルブメカニズムが、少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを自己規制するように構成される。磁気バルブエレメントは、眼内圧に応じてドレナージチャネルにおける流れを制御するために、少なくとも一つのドレナージチャネルにおいて自動的に駆動される。磁気バルブエレメント上の磁石の磁気引力は、磁気バルブエレメントひいては磁気バルブメカニズムが、特定の圧力閾値より高い場合に開状態または部分的に開状態となることを可能にし、この圧力より低い場合に閉状態に留まることを可能にする。換言すれば、自己規制する受動的なインプラント可能な眼ドレナージデバイスが提案される。このようなデバイスは、眼内圧に応じてインプラントを通じた房水の流れを自己調整する磁気マイクロバルブメカニズムを使用する。この磁気バルブメカニズムは、圧力制御のための外部信号に依存しない。すなわち、ドレナージチャネルにおける圧力自体が、磁気バルブエレメントによってドレナージチャネルを開閉するための駆動信号として使用される。加えて、このインプラント可能な眼ドレナージデバイスは、この自己規制デバイスが比較的コンパクトおよび/または比較的容易に製造されるように、最小限のコンポーネントおよび/またはデバイス中で比較的小さい容量を必要とするコンポーネントも備える。加えて、外部磁力の使用(より具体的には、静止磁石の近くの二つの所定位置のいずれかに向かう、移動空間におけるモバイルエレメントの移動)によって磁気エレメントが「オン」位置または「オフ」位置の間のみで駆動されうるWO2019/051475と対照的に、自己規制磁気バルブメカニズムの磁気バルブエレメントは、二つより多い位置を取りうる。自己規制する受動的なインプラント可能な眼ドレナージデバイスの少なくとも一つの磁気バルブエレメントは、眼内圧によって、最大開位置および最大閉位置およびこれらの間の位置に変位できる。このように、自己規制する受動的なインプラント可能な眼ドレナージデバイスは、眼内圧の変化に直ちに反応できるため、眼内圧が連続的に健全な値に維持されうる。
【0009】
更なる態様では、磁石が、磁気バルブエレメント上の磁気引力の変動に対して、磁気バルブエレメントに対する所定位置の間で変位するように適合される。デバイスを患者にインプラントする前に、デバイスにおいて磁石を磁気バルブエレメントに対して動かすことによって、患者の状況にデバイスを適合させられるという利点がある。インプラント後、磁石は、磁気バルブエレメント上に一定の磁気引力を提供するために、インプラント可能な眼ドレナージデバイスに設けられる。しかし、例えば、インプラント後の眼内の状況が変わり、磁気バルブエレメント上の磁気引力の調整が必要になった場合、インプラント後にデバイスの流体力学抵抗を変えるために、磁気バルブエレメントを別の所定位置に動かすようにデバイスが適合されることも可能である。磁気バルブエレメントに対する磁石の移動による調整後、磁気バルブエレメント上の磁気引力は再び一定になる。磁気バルブエレメント上の磁気引力が一定のまま、磁気バルブエレメントに対する磁石の変位によって変わらないように、デバイスは変位できない静止磁石を備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下では、例示的な実施形態を示す以下の添付された図を参照して、本発明がより詳細に説明される。
【0011】
図1A、Bは、インプラント可能な眼ドレナージデバイスの第1実施形態を模式的に示す。
【0012】
図2A-Cは、インプラント可能な眼ドレナージデバイスの第2実施形態を断面視で模式的に示す。
【0013】
図3A、Bは、インプラント可能な眼ドレナージデバイスの第3実施形態を上面視で模式的に示す。
【0014】
図4A-Cは、インプラント可能な眼ドレナージデバイスの第4実施形態を模式的に示す。
【0015】
図5A-Dは、インプラント可能な眼ドレナージデバイスの第5実施形態を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の記述では、同じまたは対応する部分が、同じまたは対応する参照番号を有する。具体的な図を参照して開示される各特徴は、これらの特徴が両立しないことが当業者にとって明らかでない限り、本開示において開示される他の特徴と組み合わされうる。
【0017】
図1A-3Bにおいて、眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス1;101;201;301;401が示される。デバイス1;101;201;301;401は、ドレナージチャネル3;103;203;303;403および磁気制御メカニズムを備える。磁気制御メカニズムは、ドレナージチャネル3;103;203;303;403における流れを規制するように構成される磁気バルブメカニズム4;104;204;304;404である。磁気バルブメカニズム4;104;204;304;404は、ドレナージチャネル3;103;203;303;403に設けられる少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメント5;105;205;305;405と、ドレナージチャネル3;103;203;303;403の外部において、ドレナージチャネル3;103;203;303;403における流れを制御するために少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメント5;105;205;305;405上に磁気引力を提供するための磁石7;107;207;307;407と、を備える。
【0018】
デバイス1;101;201;301;401は、ハウジング9;109;209;409(図4A-Cでは不図示)を更に備える。ここで、ドレナージチャネル3;103;203;303;403は、ハウジング9、109、209;409のインレット側11;111;211およびハウジング9;109;209のアウトレット側の間に延びる。インレット側およびアウトレット側は、ハウジングの同じ側でもよい(不図示)。示される実施形態では、少なくとも一つのドレナージチャネル3;103;203;303;403が、使用中に前眼房(不図示)から房水を集めるドレナージチューブ21に接続可能または接続される。加えて、模式的に図示されるハウジング9、109、209;409は、実際には異なる配置(例えば、目または効率的なインプラント手順に適合された配置(例えば、丸い))を有してもよい。磁気バルブエレメント5;105;205;305は、ドレナージチャネル3;103;203;303;403より大きい断面領域を有するチャンバ25;125;225;325;425内に位置し、チャンバ25;125;225;325;425は、ドレナージチャネル3;103;203;303;403内に一体化される。
【0019】
図1A-2Cに示される磁気バルブメカニズム4;104は、少なくとも一つのドレナージチャネル3;103における流れを自己規制するように構成される。ここで、磁気バルブエレメント5;105は、眼内圧に応じてドレナージチャネルにおける流れを制御するために、ドレナージチャネル3;103の一部を形成するチャンバ25;125において自動的に駆動される。磁気バルブエレメント5;105上の磁石7;107の磁気引力は、磁気バルブエレメント5;105が、特定の圧力閾値より高い場合に開状態または部分的に開状態となることを可能にし、この圧力より低い場合に閉状態に留まることを可能にする。デバイス1;101は、眼内圧に応じてインプラントを通じた房水の流れを自己調整する磁気マイクロバルブメカニズムを使用する。磁気バルブエレメント5;105は、有利なことに眼内圧を健全な値に維持するために、眼内圧によって最大開位置(高いIOP)および最大閉位置(低いIOP)およびこれらの間の位置(中程度のIOP)に変位できる。チャンバ25;125内には、磁気バルブメカニズム4;104が設けられる。すなわち、磁石7;107および磁気バルブエレメント5;105を含むチャンバ25;125は、ハウジング9;109内に位置する。磁気バルブエレメント5;105は、ドレナージチャネル3;103の一部を形成するチャンバ25、125内に位置する部分的に移動可能なフラップである、または、を備える。フラップは、眼内圧が上昇する/下降する場合、ドレナージチャネルを通じてより多い/より少ない流れを提供するように適合される。フラップの一方側5a;105aが移動不能に固定される一方で、フラップの反対側5b;105bが流れを規制するためにドレナージチャネル3;103を開閉するために駆動されうる。図1A、Bに示されるフラップの一方側5aは、反対側5bが眼内圧に応じて閉位置(図1B)または開位置(図1A)に移動できるように、旋回可能な態様でチャンバ25に接続される。図2A、Bに示されるフラップの一方側105aは、反対側部5bが眼内圧に応じて閉位置(図2A)または開位置(図2B)に曲がることによって移動できるように、チャンバ25の壁に移動不能に固定される。図1A-2Cの図示の都合上、バルブエレメント5;105が閉および開チャンバ5、25の間の位置も取りうることを観察するのは難しいが、例えば、バルブエレメント105によってチャンバアウトレット126(図2B)を部分的に閉じることによって、または、バルブエレメントによって互いに独立に開閉されうる複数のチャンバアウトレット(不図示)を使用することによって、これらのデバイス1、101は中程度の圧力(すなわち、中程度のIOP)にも対処できる。なお、図2Cは、図2A、Bと異なる側からのデバイス101の断面を示す。ここで、バルブエレメント105は、図2Aに示されるバルブエレメント105の閉位置の近くの位置に示される。図2Cのバルブエレメント105の不完全な閉位置では、ハウジング109のインレット側111およびアウトレット側113の間でドレナージチャネル103を通じた流れが発生する。しかし、この流れは、例えば図2Bに示されるより開いた位置におけるバルブエレメント105による流れと比べて、弱められたドレナージチャネル103を通じた流れである。
【0020】
デバイス1の永久磁石7(図1A、B)は、磁気バルブエレメント5上の磁気引力の変動に対して、磁気バルブエレメント5に対する所定位置の間(不図示)で変位できる(矢印P1で示される)。磁石7は、磁気バルブエレメント5上の磁気引力を、特定の患者の状況に応じて適合または調整するために変位できる。患者へのデバイス1のインプラント後、磁石7は磁気バルブエレメント5上の一定の磁気引力を提供するためにデバイス1に設けられる。しかし、デバイス1の流体力学抵抗を変えるために永久磁石7を他の所定位置に動かすことによって、インプラント後にデバイス1を再構成することも可能である。例えば、永久磁石7は、矢印P1によって示されるように、外部から提供される磁場(不図示)を使用することによって、非侵襲的にハウジング9内で変位できる。この再構成後、磁気バルブエレメント上の磁気引力は再び一定になる。デバイス101(図2A-C)は、磁気バルブエレメント105上の磁気引力が一定になるように、変位できない静止永久磁石107を備える。磁気バルブエレメント5;105と磁石7;107の距離を変えることに加えてまたは代えて、個々の患者に適合された磁気バルブエレメント5;105の所望の圧力閾値を得るために、磁気バルブエレメント5;105の寸法を適合させることも可能である。
【0021】
デバイス1;201では、ハウジング9;109の内部において、ドレナージチャネル3;203が、主チャネル3a;203aおよび副チャネル3b;203bに細分化される。ここで、主チャネル3a;203aおよび副チャネル3b;203bは、ハウジング9;109の内部において、ドレナージチャネル3;203の流路を定める。主チャネル3a;203aおよび副チャネル3b;203bの少なくとも一つには、磁気バルブエレメント5;205が設けられる。デバイス1;201では、磁気バルブエレメント5;205が、主チャネル3a;203aの一部を形成するチャンバ25;225内に設けられる。磁気バルブエレメントが設けられない副チャネル3b;203bは、恒久的に開いている。好ましくは、副チャネル3b;203bは、磁気バルブエレメント5;205が設けられる主チャネル3a;203aより小さい断面領域(不図示)を有する。主アウトレットチャネル3a;203aより小さい断面領域を有する副アウトレットチャネル3b;203bは、デバイス1;201の「低フロー」または「高フロー」モードの両方において開いたままである。副アウトレットチャネル3b;203bの寸法は、所望の最小ドレナージを達成するように(すなわち、デバイス1;201が「低フロー」モードになるように)予め定められている。主アウトレットチャネルにおける磁気バルブエレメントより長く開いているように構成されてもよい磁気バルブエレメント(不図示)を、副アウトレットチャネルに含めることも可能である。
【0022】
デバイス1;101;201における複数の磁気バルブメカニズムの存在は、示されていないが可能である。インプラント可能な眼ドレナージデバイスにおける複数のドレナージチャネルにおける複数の磁気バルブメカニズムは、例えば、より多くの房水が前眼房から出られるように複数のドレナージチャネルが同時に開いて比較的高い眼内圧を大幅に低減するため、より広い範囲の圧力の制御を可能にする。更に、デバイスにおいて複数の自己規制磁気バルブメカニズム(不図示)を適用する場合、第1および第2磁気バルブエレメントが異なる圧力閾値で開閉するように、第1磁気バルブエレメント上と第2磁気バルブエレメント上で異なる磁気引力を使用できる。更に、一つのインプラント可能な眼ドレナージデバイスにおける複数のバルブ(不図示)が、異なる磁場方向で独立に稼働することも可能である。二つより多いバルブが提供されるデバイスでは、ドレナージチャネル(または、チャネル)における流れを制御するために、バルブ(開または閉位置)の多くの組合せが可能である。加えて、図2A-Cに示されるような細分化されないドレナージチャネル103を使用する代わりに、デバイス101のハウジングの内部において、ドレナージチャネル103を主チャネルおよび副チャネルに細分化することも可能である。
【0023】
図3A、3Bに示されるデバイス201では、磁気バルブメカニズム204の磁気バルブエレメント205が磁気バルブブロックである。この磁気バルブブロックは、ハウジング209の左側または右側において磁石207を配置または活性化することによって、完全に移動可能である。磁石207およびその磁場は、例えば、図3Bにおいて矢印P2によって示されるように、図3Aに示される開位置から図3Bに示される閉位置まで磁気バルブブロックを動かす。開位置は、ドレナージチャネル203の主チャネル203aを通じた流れを許容し、閉位置は、ドレナージチャネル203の主チャネル203aを通じた流れを遮断する。
【0024】
本書では、インプラント可能な眼ドレナージデバイスについて、二つの異なるバルブメカニズム(能動型204;304;404および受動型4;104)が開示される。能動型の磁気調整可能デバイス201;301;401は、磁気マイクロバルブおよびハウジング209;409を含むドレナージチャネル203によって構成される。デバイス201のインプラント後、房水はドレナージチャネル203に入り、主203aおよび副203bアウトレットチャネルに更に細分化される。主チャネル203aでは、矩形バルブブロックの形態のマイクロバルブ磁気エレメント205を有する駆動チャンバ225が設けられる。磁気バルブエレメント205およびチャンバ225は矩形状に限定されず、磁気バルブエレメントによって主チャネル203aを開閉できる限り任意の形状を有する。この磁気バルブエレメント205を「閉」または「開」位置に動かすために、外部磁石207が使用されてもよい。(i)閉位置では、デバイス201は流体力学抵抗が最大になる「低フロー」モードになり、(ii)開位置では、デバイス201は流体力学抵抗が最小になる「高フロー」モードになる。能動型デバイス201の場合、磁気バルブエレメント205は、通常、手術後初期の低眼圧を予防するために、閉状態(「低フロー」モード)に切り替えられて維持されるべきである。そして、この初期の重要な期間が終わって医師が圧力の再上昇を認めた場合、流れを増やしてIOPを健全な値に維持するために、磁石207(図3Bとデバイス201の反対側に配置される)を使用することによって、磁気バルブエレメント205は開位置に切り替えられる。このように、デバイス201を通じた流体の流れは、バルブが開かれるべきか閉じられるべきかに応じて、所望の方向に外部磁石207を目の近くに単純に動かすことによって、眼科医によって容易に変えられる。外部磁石207は、特定の磁場(例えば、電磁石によって生成されるもの)を生成できる特別にデザインされた器具でもよい。
【0025】
図示されるチャンバを使用することなく、少なくとも一つのドレナージチャネル内にマイクロバルブエレメントを直接的に設けることも可能である。
【0026】
図4A-Cに示されるデバイス301では、磁気バルブエレメント305が鉛筆状デザイン、すなわち、本体部305aおよび雄端部305bを有する。雄端部305bは、本体部305aと一体的に形成される円錐状の突出部である。デバイス301は、磁気バルブエレメント305の一部を受けるための雌部または受部328を備える。受部328は、雄端部305bを受けるように適合される。図4A-Cに示される実施形態では、受部328が、雄端部305bおよび雄端部305bの近くの本体部305aの一部を受けるように適合される。すなわち、受部328は、第1受部328aおよび第2受部328bを有する。第1受部328aは、雄端部305bの近くの本体部305aの一部と相補的な形状および大きさを有する。雄端部305bの近くの本体部305aは、例えば円筒状でもよい。第2受部328bは、雄端部305bと相補的な形状および大きさを有する。図示されるように、受部328は、チャンバ325の端壁からの突出部によって提供される。鉛筆デザインによって、磁気バルブエレメント305は、閉位置(図4c)および開位置(図4b)の間または開および閉位置の間の位置(不図示)に、外部磁石307によって比較的確実および安定的に駆動されうる。
【0027】
図5A-Dは、インプラント可能な眼ドレナージデバイス401の他の実施形態を示す。デバイス401は、能動型バルブメカニズム404(図5b)、すなわち、回転可能磁気バルブエレメント405および外部磁石407を備える。
【0028】
ハウジング409には、回転可能磁気バルブエレメント405を受けるための中央切欠425が提供される。
【0029】
磁気バルブエレメント405は、図5A、Bにおいて見られるようにキノコ形状、すなわち、頭部405aおよび茎部405bを有する。頭部405aおよび茎部405bは円筒状である。ここで、茎部405bは頭部405aより小さい直径を有する。頭部405aおよび茎部405bは、ハウジング409によって回転可能に支持される(特に、頭部405aがハウジング409の内部エッジ406上で支持される)。このようなキノコデザインは、外部磁石407を使用する場合、磁気バルブエレメント405の正確、安定および確実な回転移動を容易にする。頭部405a(より大きい直径)は、後述するように、エレメントのこの一部が部分的にハウジングチャネルの頂部上に載ることを可能にし、エレメント405の位置を安定化し、閉じられたミクロ流体ハウジングチャネルからの望ましくない流れをブロックする。
【0030】
磁気バルブエレメント405のコアは中空であり、底部から頂部までチャネルチャンバ420を形成する。チャネルチャンバ420は、磁気バルブエレメント405の内部チャネル408との間で流体が流通可能である。チャネルチャンバ420の中央線(デバイス401の中央線と一致している)は、回転可能磁気バルブエレメント405の回転軸と一致している。この回転軸から見て、内部チャネル408は、チャネルチャンバ420から径方向の外側に延びている。図示の内部チャネル408は、くさび形状を有する。ここで、内部チャネル408の断面は、チャネルチャンバ420から離れるにつれて大きくなる。
【0031】
磁気バルブエレメント405を受けるための切欠425を囲むハウジング409の一部は、異なる流出抵抗をもたらす異なる寸法を有する複数のハウジングチャネル414a-cを備える。ハウジング409には、磁気バルブエレメント405の頂部上に配置されて図5A、Bに示されるハウジング部分を囲む、ディスク状の蓋(不図示)が更に提供されてもよい。ディスク状の蓋には、ハウジング409のアウトレット側を提供するドレナージ孔が提供されてもよい。ドレナージチャネル403は、このドレナージ孔およびハウジングチャネル414a-cの外端(回転軸に対して径方向に見える)の一つの間に延びる。
【0032】
双方向矢印P5によって示される方向の一つに磁気バルブエレメント405が回転する際、内部チャネル408は、開位置(図5A-C)または少なくとも部分的な開位置(不図示)におけるハウジングチャネル414a-cの一つの開口に向かって配置されうる、または、閉位置におけるハウジング409の内壁422(図5D)に向かって配置されうる。回転可能磁気バルブエレメント405の主機能は、ハウジングチャネル414a-cを開けてドレナージを可能にすること、または、それを閉じてインプラントからのドレナージを制限することである。例えば図5A-Cに示されるハウジングチャネル414bのように、ハウジングチャネル414a-cの一つの開口に向かって配置される場合、このハウジングチャネルを通じて流れる流体は、内部チャネル408およびチャネルチャンバ420を介して頂部のアウトレットに向かって流れ、インプラント可能な眼ドレナージデバイス401から流出する。磁気バルブエレメント405の副機能は、いずれのハウジングチャネル414a-cを開けるべきかを選択することでもよい。例えば、内部チャネル408およびチャネル414a(図5Cにおいて点線が内部チャネル408を示す)の間の流通は高いドレナージを提供し、内部チャネル408(図5Cを参照)およびチャネル414bの間の流通は中程度のドレナージを提供し、および/または、内部チャネル408およびチャネル414c(図5Cにおいて点線が内部チャネル408を示す)の間の流通は低いドレナージを提供する。内部チャネル408がハウジング409の内壁422(図5D)に向かって配置される場合は、前述のようにドレナージが提供されない。
【0033】
ハウジングチャネル414a-cの外端は、デバイス401を囲むリング(不図示)にチューブによって接続されてもよい。ここで、前眼房からの房水は、チューブを介してリングおよびデバイス401内に排出される。
【0034】
図示されるインプラント可能な眼ドレナージデバイス401の実施形態では、デバイス401が三つのハウジングチャネル414a-cを備えるが、より多いまたはより少ないハウジングチャネルを提供することも可能である。単一のハウジングチャネルを提供することも可能である。この場合、単一のハウジングチャネルの開口に対する、回転可能磁気バルブエレメント405の内部チャネル408のアライメントによって流れが制御されうる。このような一実施形態では、内部チャネル408および単一のハウジングチャネルの開口の間の「全」アライメントが、内部チャネルおよび単一のハウジングチャネルの間の最大の流れを意味し、「半」アライメントまたは「半」および「全」アライメントの間の位置への回転が、内部チャネルおよび単一のハウジングチャネルの間の最大の流れに対して低減された流れを意味する。また、内部チャネル408がハウジング409の内壁422に向かって配置される場合は、前述のようにドレナージ/流れが提供されない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
【手続補正書】
【提出日】2023-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのドレナージチャネルおよび少なくとも一つの磁気制御メカニズムを備え、
前記少なくとも一つの磁気制御メカニズムは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを規制するように構成される磁気バルブメカニズムであり、
前記磁気バルブメカニズムは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルに設けられる少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメントと、前記少なくとも一つのドレナージチャネルの外部において、前記ドレナージチャネルにおける流れを制御するために前記少なくとも部分的に移動可能な磁気バルブエレメント上に磁気引力を提供するための磁石と、を備える、
ことを特徴とする眼内圧を制御するためのインプラント可能な眼ドレナージデバイス。
【請求項2】
前記磁気バルブメカニズムは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルにおける流れを自己規制するように構成され、
前記磁気バルブエレメントは、前記眼内圧に応じて前記ドレナージチャネルにおける流れを制御するために、前記少なくとも一つのドレナージチャネルにおいて自動的に駆動される、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも一つの磁気バルブエレメントは、前記眼内圧によって、最大開位置および最大閉位置およびこれらの間の位置に変位できる、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記磁石は、前記磁気バルブエレメント上に一定の磁気引力を提供するために、前記インプラント可能な眼ドレナージデバイスに設けられうる、請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記磁石は、前記磁気バルブエレメント上の前記磁気引力の変動に対して、前記磁気バルブエレメントに対する所定位置の間で変位するように適合される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記インプラント可能な眼ドレナージデバイスは、ハウジングを備え、
前記少なくとも一つのドレナージチャネルは、前記ハウジングのインレット側および前記ハウジングのアウトレット側の間に延びる、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ハウジング内に前記少なくとも一つの磁気バルブメカニズムが設けられる、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも一つのドレナージチャネルは、使用中に前眼房から房水を集めるドレナージチューブに接続可能または接続される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
ハウジングの内部において、前記少なくとも一つのドレナージチャネルは、主チャネルおよび副チャネルに細分化され、
前記主チャネルおよび前記副チャネルは、前記ハウジングの内部において、前記少なくとも一つのドレナージチャネルの流路を定める、
請求項6または8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記主チャネルおよび前記副チャネルの少なくとも一つに、前記少なくとも一つの磁気バルブエレメントが設けられる、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記主チャネルまたは前記副チャネルに、前記少なくとも一つの磁気バルブエレメントが設けられ、
前記磁気バルブエレメントが設けられない他方のチャネルは、恒久的に開いている、
請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記磁気バルブエレメントが設けられない前記チャネルは、前記磁気バルブエレメントが設けられる前記チャネルより小さい断面領域を有する、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記磁気バルブメカニズムの前記磁気バルブエレメントは、前記少なくとも一つのドレナージチャネルに位置するフラップを備え、
前記フラップは、前記眼内圧が上昇する/下降する場合、前記ドレナージチャネルを通じてより多い/より少ない流れを提供するように適合され、
前記フラップの一方側が移動不能に固定される一方で、前記フラップの反対側が流れを規制するために前記ドレナージチャネルを開閉するために駆動されうる、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記磁気バルブメカニズムの前記磁気バルブエレメントは、磁気バルブブロックを備え、
前記磁気バルブブロックは、前記ドレナージチャネルを通じた流れを許容する開位置および前記ドレナージチャネルを通じた流れを遮断する閉位置の間で移動可能である、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記磁気バルブエレメントは、前記ドレナージチャネルより大きい断面領域を有するチャンバ内に位置し、
前記チャンバは、前記ドレナージチャネル内に一体化される、
請求項1に記載のデバイス。
【国際調査報告】