(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】N-アシルアミノ酸界面活性剤及びその誘導体
(51)【国際特許分類】
C11D 1/10 20060101AFI20231208BHJP
C07C 231/02 20060101ALI20231208BHJP
C07C 233/47 20060101ALI20231208BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20231208BHJP
C11D 1/74 20060101ALI20231208BHJP
C11D 17/08 20060101ALI20231208BHJP
C11D 17/06 20060101ALI20231208BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20231208BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20231208BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
C11D1/10
C07C231/02
C07C233/47
C11D3/20
C11D1/74
C11D17/08
C11D17/06
A61K8/44
A61Q5/02
A61Q19/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533852
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 US2022072803
(87)【国際公開番号】W WO2022261634
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】アレドンド、ヴィクター・マニュエル
(72)【発明者】
【氏名】ナラシムハン、カルナカラン
(72)【発明者】
【氏名】フットン、ハワード・デイヴィッド・ザ・サード
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
4H006
【Fターム(参考)】
4C083AC302
4C083AC532
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC712
4C083AC852
4C083AD132
4C083BB05
4C083CC23
4C083CC38
4H003AB10
4H003AC12
4H003AD04
4H003AE05
4H003DA01
4H003DA02
4H003DA05
4H003DA17
4H003DA19
4H003EB04
4H003EB08
4H003EB16
4H003ED02
4H003FA16
4H003FA26
4H003FA28
4H006AA02
4H006AB68
4H006AB70
4H006AC53
4H006BA02
4H006BB14
4H006BV22
(57)【要約】
低量の不純物を有する界面活性剤組成物及び誘導体が、その製造方法とともに開示される。界面活性剤組成物は、80重量%を超える式(I)のN-アシルアミノ酸界面活性剤を含み、溶媒及び/又はNaClを実質的に含まない。N-アシルアミノ酸界面活性剤の調製方法は、アミノ酸、無水塩基及び式(III)の脂肪アルキルエステルを組み合わせて、式(II)のアンモ酸塩を含む混合物を形成することを含む。混合物の温度を上昇させて反応混合物を形成する。アルキルアルコールを反応混合物から除去すると、反応混合物は実質的に透明になる。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
80重量%超の、式(I)
【化1】
(式中、RはC
5~C
21アルキル置換基であり、R
1はH、又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基、又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩及び水素からなる群から選択されるカチオン性基である)のN-アシルアミノ酸界面活性剤を含む界面活性剤組成物であって、前記組成物が、溶媒及び/又はNaClを実質的に含まない、界面活性剤組成物。
【請求項2】
前記アルキル置換基が飽和又は不飽和のいずれかである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記アルキル置換基が分枝又は非分枝のいずれかである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
RがC
7~17アルキル置換基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
組成物がポリオール溶媒及び水を実質的に含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
組成物が、85重量%超、好ましくは90重量%超、より好ましくは95重量%超の前記N-アシルアミノ酸界面活性剤を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記アミノ酸界面活性剤が、N-アシルアラニネート、N-アシルサルコシネート、N-アシルグリシネート、N-アシルセリネート、及びN-アシルプロリネートのうちの少なくとも1つから選択され、好ましくはN-アシルアラニネートである、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、2重量%未満、好ましくは1重量%未満のN-アシルアミノ酸ジペプチド塩、トリペプチド塩又はそれらの混合物を含有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、0~1重量%のアルキルアルコール(R’OH)を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤が、約5.0重量%未満、好ましくは約3.0重量%未満、又は最も好ましくは約2.0重量%未満の脂肪酸メチルエステルを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が固体又は溶液である、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、粉末、顆粒、フレーク、ヌードル、ニードル、押出物、リボン、ビーズ、及びペレット、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤組成物が、顆粒状洗剤、棒状洗剤、液体洗濯洗剤、ゲル洗剤、単相又は多相の単位用量洗剤、単相又は多相又は多区画の水溶性パウチに収容された洗剤、液体食器手洗い組成物、洗濯前処理製品、多孔質基材又は不織布シートの上又は中に収容された界面活性剤、自動食器洗浄洗剤、硬質表面洗浄剤、布地柔軟剤組成物、パーソナルケア組成物、及びそれらの混合物により含まれる、請求項1に記載の組成物を含む界面活性剤組成物。
【請求項14】
N-アシルアミノ酸界面活性剤の調製方法であって、
アミノ酸と、
無水塩基と、
式(III)
【化2】
(式中、RはC
5~C
21アルキル置換基であり、R’はC
1又はそれ以上のアルキル置換基、好ましくはメチルである)の脂肪アルキルエステルとを組み合わせて、式(II)
【化3】
(式中、R
1はH又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基、又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩から選択されるカチオン性基である)のアミノ酸塩を含む混合物を形成することと、
前記混合物の温度を約180℃以下まで、好ましくは約160℃以下まで、又はより好ましくは約150℃まで上昇させて、反応混合物を形成することと、
前記反応混合物からアルキルアルコールを連続的に除去することと、
前記反応混合物を実質的に透明にすることと、を含む、方法。
【請求項15】
前記混合物の温度を上昇させる前記工程が、前記混合物の温度を約65℃~約180℃まで、又は好ましくは約90℃~約150℃まで上昇させることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記反応混合物を実質的に透明にすることが、前記反応混合物を2相から単相にすることを含み、前記方法が、不活性ガスヘッドスペース下、大気圧で行われる、請求項14及び15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記アミノ酸が、天然に存在するα-アミノ酸、非天然アミノ酸(逆の「D」立体化学)、又はアラニン、サルコシン、グリシン、セリン、プロリンからなる群から選択されるラセミ混合物を含み、前記無水塩基が、C
1~C
4アルコキシド、好ましくはナトリウム、メタノール溶液中のカリウムメトキシド、又はそれらの組み合わせを含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記混合物が、前記アミノ酸1モル当たり1.00~1.50モル、好ましくは1.02~1.20モル、より好ましくは1.05~1.10モルの前記無水塩基を含む、請求項14~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記混合物が、前記アミノ酸1モル当たり0.90~1.50モル、好ましくは0.95~1.20モル、又はより好ましくは1.00~1.05モルの前記脂肪アルキルエステルを含む、請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記反応混合物中のN-アシルアミノ酸界面活性剤の濃度が80重量%を超える、請求項14~19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、N-アシルアミノ酸界面活性剤及び誘導体に関し、特定の実施形態では、不純物の量が少ないN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
界面活性剤は、洗浄生成物における単一の最も重要な洗浄成分である。環境規制、消費者の習慣、及び消費者の慣行によって、より低コストで、より高性能で、環境に優しい生成物を生成するように、界面活性剤産業における新たな開発が強いられている。
【0003】
界面活性剤は、洗剤、硬質表面洗浄剤、布地柔軟剤、ボディウォッシュ、フェイスウォッシュ、シャンプーコンディショナー、コンディショニングシャンプー、及び他の界面活性剤系組成物などの様々な用途及び消費者製品において重要な役割を果たす主要成分である。多くのカタログ及び特許には、高価すぎて使用できない界面活性剤の選択肢が記載されている。そのような界面活性剤を作製するために使用される出発材料、非効率的な反応スキーム、及び/又は特定の品質属性を満たすためにそれらの製造に必要とされる複雑な方法に起因して、高コストになることが多い。したがって、最小限の不純物又は添加剤を含有する界面活性剤組成物を低コストで生成するための新しい方法が必要とされている。
【0004】
N-アシルアミノ酸界面活性剤は、式1に示されるようなショッテン・バウマン化学を使用して、対応する脂肪酸塩化物及びアミノ酸から商業的に製造され得る。
【0005】
【0006】
このアミド化反応は、典型的には水中で行われるが、混合水-溶媒系の使用が報告されている。典型的には、形成されたナトリウムN-アシルアミノ酸界面活性剤は、20~30%の活性物質を、常に高レベルの望ましくない無機塩(NaCl)とともに含有する水性組成物の形態で得られる。後者は、追加の後反応工程を介して除去することができ、これは、著しいコスト及び複雑さを追加し得る。この界面活性剤作製方法は高価であり、三塩化リン、(PCl3)、五塩化リン(PCl5)、塩化チオニル(SOCl2)、塩化オキサリル(COCl)2、又はホスゲン(有毒ガス)などの塩素化剤を使用する脂肪酸塩化物の製造を必要とする。これらの塩素化剤は、非常に反応性であり、毒性である可能性があり、非常に特殊な取り扱い及び冶金術を必要とし得る。また、使用される特定の化学及び方法に応じて、副生成物及び使用される触媒から脂肪酸塩化物の分離を解決することは、困難であった。したがって、生成物は、対応する界面活性剤の合成に持ち越され得る望ましくない不純物を含有し得る。
【0007】
これらの欠点を克服するための1つの試みは、対応するアミノ酸を脂肪酸自体と反応させることによるN-アシルグリシネート及びN-アシルアラニネートの合成である。この方法は、比較的高レベルのアシル化ジ-及びトリ-ペプチド副産物を著しいレベルの未反応脂肪酸とともに含有する高度に着色した(黄色)界面活性剤組成物を生成する。更に、この方法には100~200モル%過剰の脂肪酸が必要である。
【0008】
脂肪アルキルエステルもまた、出発材料として使用されてきた。例えば、メチルラウレートは、加圧反応器中で、反応温度に応じて5~50psigで変化する反応圧力で、メタノール中でアミノ酸のナトリウム塩及びナトリウムメトキシドと反応し得る。この反応からのN-アシルサルコシネートへの転化率は、わずか22%であり得るが、N-アシルアラニネート転化率は、67%であり得る。形成されたN-アシルアミノ酸界面活性剤は、粗反応混合物により多くのメタノールを添加し、次いでそれを濾別し、得られた固体をより多くのメタノールで洗浄し、最後に、単離された界面活性剤をオーブン中で乾燥させることによって単離され得る。濾液を濃縮し、分析して、メチルラウレート及び/又はアミノ酸のナトリウム塩の割合を決定することができ、次のバッチで再使用することができる。したがって、このアプローチの更なる欠点は、反応生成物を単離するためにいくつかの処理工程を必要とすることである。
【0009】
更に別の従来の反応において、N-アシルアミノ酸界面活性剤は、アミノ酸塩とメチルエステルとを組み合わせた質量の50~70重量%でポリオールを使用して調製される。しかしながら、使用されたポリオール、グリセロール、及び/又はプロピレングリコールは、最終生成物混合物中に残る。ジ-ペプチド不純物は、界面活性剤組成物中に見出され、そのレベルは、反応に使用されるポリオールのレベルに応じて変化する。
【0010】
要約すると、これらの方法を用いて製造されたN-アシルアミノ酸界面活性剤は、塩(NaCl)、ジ及びトリペプチド誘導体などの望ましくない副生成物、又はメタノール、グリセロール及びプロピレングリコールなどの溶媒を高レベルで含有する傾向がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、大気条件下で製造され、低比率の副生成物及び低レベルの溶媒又は添加剤を伴って製造されるN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示は、80重量%超の式(I)
【0013】
【化2】
(式中、RはC
5~C
21アルキル置換基であり、R
1はH又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3は官能部分COOMを表す。Mは、アルカリ金属塩及び水素からなる群から選択されるカチオン性基である)のN-アシルアミノ酸界面活性剤を含む界面活性剤組成物を提供することによって、もう1つの必要性を解決しようと試みる。組成物は、NaCl、並びにメタノール及びグリセロールなどの溶媒を実質的に含まない。特に好ましい実施形態において、本開示はまた、固体である界面活性剤組成物に関し、更に他の実施形態において、水性液体組成物に関する。
【0014】
本開示は更に、アミノ酸、無水塩基、式(III)
【0015】
【化3】
(式中、RはC
5~C
21アルキル置換基から選択され、R’はC
1又はそれ以上のアルキル置換基、好ましくはメチルである)の脂肪族アルキルエステルを組み合わせて、式(II)
【0016】
【化4】
(式中、R
1はH又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基、又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩から選択されるカチオン性基である)のアミノ酸塩を含む混合物を形成することを含む、N-アシルアミノ酸界面活性剤の調製方法に関する。混合物の温度を約180℃以下、好ましくは約160℃以下、より好ましくは約150℃以下に上昇させて反応混合物を形成する。アルキルアルコールを反応混合物から連続的に除去し、反応混合物を実質的に透明にする。
【0017】
別の態様では、本発明は、本組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%~約99.999重量%、好ましくは約0.1重量%~約80重量%の本明細書に記載されるようなN-アシルアラニネート界面活性剤と、0.001重量%~約99.999重量%の1つ以上の追加の洗浄構成成分と、又は1つ以上の追加のパーソナルケア構成成分と、を含む消費者製品洗浄又はパーソナルケア組成物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の特徴点及び利点は、本発明の幅広い表現を与えるよう意図される例を含む以下の記述から明らかになる。様々な修正が本明細書及び本発明の実施から当業者には明白となるであろう。この範囲は開示される特定の形態に限定されるようには意図されず、本発明は、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の趣旨及び範囲内に含まれる全ての修正、均等物、及び代替物を網羅する。
【0019】
本明細書で使用される場合、「the」、「a」及び「an」を含む冠詞は、特許請求の範囲又は明細書において使用されるとき、特許請求又は記載されているものの1つ以上を意味すると理解される。
【0020】
本明細書で使用される場合、「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含む(including)」という用語は、非限定的であることを意味する。
【0021】
本明細書で使用される場合、「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」という用語は、単に別の成分の不純物若しくは意図しない副産物としての成分の完全な欠如又はその最小量のいずれかを指す。ある構成成分「を実質的に含まない/が実質的にない」組成物とは、組成物が、組成物の約0.5重量%、0.25重量%、0.1重量%、0.05重量%、又は0.01重量%未満、又は更には0重量%しか構成成分を含まないことを意味する。
【0022】
本明細書で使用される場合、「固体」という用語は、顆粒、粉末、フレーク、ヌードル、ニードル、押出物、リボン、ビーズ、及びペレット生成物形態を含み、本組成物の約0.5重量%、0.25重量%、0.1重量%、0.05重量%、若しくは0.01重量%未満、又は更には0重量%の水を含む。
【0023】
本明細書で使用される場合、「パーソナル洗浄組成物」は、シャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、シャワーゲル、液体手洗い剤、洗顔料、及び他の界面活性剤系液体組成物などの、パーソナル洗浄生成物を含む。
【0024】
本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値制限は、全てのより低い数値制限を、そのようなより低い数値制限が本明細書に明示的に記載されているのと同程度で、含むことが理解されるべきである。本明細書の全体を通して与えられる全ての最小数値制限は、全てのより高い数値制限を、そのようなより高い数値制限が本明細書に明示的に記載されているのと同程度で、含むものとする。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、そのような広い数値範囲内に入るあらゆる狭い数値範囲を、そのような狭い数値範囲が全て本明細書に明示的に記載されているのと同程度で、含むものとする。
【0025】
本説明において、特に指示がない限り、全ての濃度は、本組成物の重量を基準とする。
【0026】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0027】
N-アシルアミノ酸界面活性剤
本明細書に開示されるN-アシルアミノ酸界面活性剤は、以下の一般式(I)を有する。
【0028】
【化5】
式中、RはC
5~C
21アルキル置換基であり、R
1はH又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表す。Mは、アルカリ金属塩及び水素からなる群から選択されるカチオン性基である。好ましくは、Rは、C
7-17アルキル置換基である。アルキル置換基は、分岐又は非分岐であってもよく、好ましくは非分岐である。
【0029】
本明細書に記載のN-アシルアミノ酸界面活性剤は、典型的には、それらの一般式(I)によって示唆されるような単一化合物ではなく、むしろ、当業者が容易に理解するように、それらは、様々な鎖長及び分子量を有するいくつかの同族体の混合物を含む。本明細書に記載のN-アシルアミノ酸界面活性剤は、飽和又は不飽和のいずれであってもよい。
【0030】
本発明のN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物は、少なくとも50重量%のナトリウムN-アシルアミノ酸界面活性剤を含む。組成物は、好ましくは80~95重量%の当該N-アシルアミノ酸界面活性剤を含む。
【0031】
本発明のN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物は、脂肪酸を更に含む。脂肪酸は、遊離脂肪酸として、又は脂肪酸石鹸の形態で存在し得る。本組成物中の量は、1~約10重量%、好ましくは2~7重量%、より好ましくは3~5重量%の範囲であってもよく、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。
【0032】
有益には、本発明のN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物は、水、塩(NaCl)、ポリオール溶媒、アシル化ジ-及びトリ-ペプチド副生成物、並びにメタノールを含む不純物を実質的に含まなくてもよい。本開示の組成物は、これらの不純物のうちの1つ又は任意の組み合わせを、5%未満、2%未満、1%未満、0.1%未満含んでもよく、実質的に含まず、いくつかの特に好ましい場合は含まない。
【0033】
本開示は、ペーストと称されることが多い濃縮組成物、並びに粉末及び錠剤などの固体も更に包含する。これらの濃縮組成物は、パーソナル洗浄組成物及び洗濯洗剤を含む様々な洗剤生成物を作製するために、様々な補助成分(例えば、水)と組み合わされ得る。
【0034】
典型的には、無機塩(NaCl)を、硫酸化界面活性剤を用いて作製された洗浄配合物に添加して、生成物を増粘させる。驚くべきことに、カチオン性コンディショニングポリマーの存在下で、サルフェート化界面活性剤を実質的に含まない配合物に無機塩を添加すること、及び/又は高無機塩を含有するサルフェート不含界面活性剤を使用することは、本組成物中のゲル様界面活性剤-ポリマー複合体の形成に起因する生成物の不安定性を引き起こし得ることが見出された。したがって、NaClを配合物に添加することを回避するか、若しくは最小限に抑え、かつ/又は低無機塩(NaCl)含有原料を使用することが望ましい。ナトリウムココイルアラニネート、及び他のアミノ酸系界面活性剤などの市販のサルフェート不含界面活性剤は、典型的には、5%以上などの高レベルの無機塩を伴う。サルフェート不含界面活性剤系洗浄配合物中のこれらの高い塩含有(例えば、NaCl)原料の使用は、使用前に生成物中に所望されないゲル様界面活性剤-ポリマー複合体の形成を引き起こし得る。本明細書に記載の本発明の界面活性剤組成物は、サルフェート化界面活性剤を実質的に含まない安定した洗浄生成物の配合を可能にし得る。
【0035】
N-アシルアミノ酸界面活性剤の製造方法
本明細書に記載の方法は、低レベルの不純物を有するN-アシルアミノ酸界面活性剤の調製を可能にする。N-アシルアミノ酸界面活性剤への従来のショッテン-バウマン酸塩化物経路は、NaCl及び他の不純物を生成し、それによって望ましくない生成物を生じさせる。更に、N-アシルアミノ酸界面活性剤を作製するための他の反応は、低沸点溶媒を使用し、大気圧条件下ではなく、加圧下で密閉反応器中で行われる。高圧反応条件は、本質的により危険であり、時間がかかり、複雑であり、費用がかかるため、望ましくない。他のものは、大気圧条件で反応を行うためにポリオール、グリセロール、及びプロピレングリコールなどの高沸点溶媒を使用しているが、除去が困難な溶媒は界面活性剤とともに残る。
【0036】
本明細書に開示されるN-アシルアミノ酸界面活性剤を調製するための好適な方法は、i)アミノ酸を無水塩基で中和して、式(II)のアミノ酸塩を形成する工程を含む。
【0037】
【化6】
式中、R
1はH又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表す。Mは、アルカリ金属塩から選択されるカチオン性基である。無水塩基は、C
1~C
4アルコキシド、好ましくはナトリウム又はカリウムメトキシドを含んでもよく、アミノ酸の1モル当たり1.00~1.50モル、好ましくは1.02~1.20モル、より好ましくは1.05~1.10モルの範囲内の量で使用することができ、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。
【0038】
N-アシルアミノ酸界面活性剤を調製する方法は、式(II)のアラニン塩を式(III)の脂肪アルキルエステルと接触させることを更に含む。
【0039】
【化7】
式中、RはC
5~C
21アルキル置換基から選択され、R’はC
1又はそれ以上のアルキル置換基、好ましくはメチルである。アミノ酸を無水塩基及び脂肪アルキルエステルと任意の順序で組み合わせて、上記式(II)の塩を含む混合物を形成してもよいことは注目に値する。
【0040】
N-アシルアミノ酸界面活性剤を調製する方法は、混合物の温度を180℃、好ましくは160℃、より好ましくは150℃に上昇させて反応混合物を形成することと、反応混合物からアルキルアルコールを連続的に除去することと、反応混合物を実質的に透明にすることと、の工程を更に含む。例えば、混合物の温度は、約65℃~約180℃又は好ましくは約90℃~約150℃であってもよく、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。
【0041】
本開示によれば、アミノ酸は、天然に存在するα-アミノ酸、非天然アミノ酸(反対の「D」立体化学)、又はラセミ混合物である。本開示の方法での使用に好適なアミノ酸は、アラニン、サルコシン、グリシン、セリン、及びプロリンからなる群から選択される。前述のアミノ酸の組み合わせが利用され得ることは注目に値する。例えば、アラニンとグリシンの組み合わせを利用してもよい。
【0042】
使用に好適な無水塩基は、ナトリウム、リチウム、及びカリウムなどのアルカリ金属:ナトリウム-リチウム合金及びナトリウム-カリウム合金などの2つ以上のアルカリ金属の合金;アルカリ金属水素化物、例えば、ナトリウム、リチウム、及びカリウム水素化物;並びにアルカリ金属アルコキシド、特に約1~約4個の炭素原子を含有するもの、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムn-プロポキシド、カリウムn-プロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド、ナトリウムイソブトキシド、カリウムイソブトキシド、ナトリウムsec-ブトキシド、カリウムsec-ブトキシド、及びカリウムtert-ブトキシドからなる群から選択されるものである。アルコキシドは、固体形態で、又はアルコキシドが由来するアルコール中の溶液として利用可能である。
【0043】
アミノ酸の1モル当たり1.00~1.50モル、好ましくは1.02~1.20モル、より好ましくは1.05~1.10の範囲内の量のアルコキシドが工程i)に添加される相対モル量、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。中和で消費されないアルコキシドは、アミノ酸塩と脂肪アルキルエステルとの間の反応を触媒する。したがって、本明細書に記載の方法において、アルコキシド触媒の好ましい量は、2~20モルパーセント又は、より好ましくは5~10モルパーセントの範囲であり、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。
【0044】
本明細書で使用される場合、「脂肪アルキルエステル(複数可)」及び「脂肪酸エステル」という用語は、アルコール部分が容易に除去される任意の化合物、好ましくは揮発性アルコールのエステル、例えば、C1~4アルコール(好ましくはメチル)を含むことが意図される。揮発性アルコールが非常に望ましい。メチルエステルが、最も好ましいエステル反応物である。好適なエステル反応物は、ジアゾアルカンと脂肪酸との反応によって調製され得るか、又は脂肪及び油中に天然に存在する脂肪酸からのアルコール分解によって誘導され得る。非限定的な例は、メチルオクタノエート(カプリレート)、メチルデカノエート(カプレート)、メチルドデカノエート(ラウレート)、メチルテトラデカノエート(ミリステート)、メチルヘキサデカノエート(パルミテート)、メチルオクタデカノエート(ステアレート)、メチルオレエート、エチルドデカノエート(ラウレート)、エチルテトラデカノエート(ミリステート)、イソプロピルドデカノエート(ラウレート)、イソプロピルテトラデカノエート(ミリステート)、及びそれらの混合物である。好適な脂肪酸エステルは、合成又は天然の飽和又は不飽和脂肪酸から誘導され得る。飽和脂肪酸の非限定的な例としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸が挙げられる。ヤシ油、綿実油、パーム核油、大豆油、綿実油、ナタネ油、ベニバナ油、キャノーラ油(低エルカ酸)、及びトウモロコシ油、並びにそれらの混合物に由来する脂肪酸の混合物。ヤシ油が、最も好ましい。
【0045】
脂肪アルキルエステルは、色/臭気材料、酸化生成物、及びそれらの前駆体を除去するために高度に精製されることが好ましい。遊離脂肪酸レベルは、エステルの約0.1重量%未満、好ましくは約0.05重量%未満であるべきである。加えて、存在する一切の水がアルコキシド触媒と反応し、アミド化反応を阻害し、石鹸のレベルを上昇し得るため、脂肪酸アルキルエステルは可能な限り最低レベルの水分を有するべきである。
【0046】
アミノ酸の1モル当たり0.90~1.50モル、好ましくはアミノ酸の1モル当たり0.95~1.20モル、又はより好ましくはアミノ酸の1モル当たり1.00~1.05モルの範囲内の量の脂肪アルキルエステルが工程ii)に添加されるモル比、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。実施例に示されるように、アミノ酸塩及び脂肪アルキルエステルがほぼ等モル量で使用される場合、更なる処理工程なしに、低レベルの不純物を有する高活性界面活性剤組成物が可能である。過剰な脂肪アルキルエステルを使用すると、未反応の脂肪アルキルエステルで汚染された界面活性剤組成物がもたらされ、したがって、その除去のために更なる処理が必要となる。アミノ酸は(i)脂肪アルキルエステルより高価であり、(ii)表面活性特性を有さず、(iii)界面活性剤混合物から未反応アミノ酸塩を回収することが困難かつ費用がかかるため、アミノ酸を過剰に使用することはあまり望ましくない。
【0047】
驚くべきことに、式(II)のアラニン塩と式(III)の脂肪アルキエステルとの間の反応は、反応混合物からアルキルアルコール(例えば、メタノール)を連続的に留去しながら、大気圧又は負圧下でさえ行うことができる。アミド化反応のための温度条件は、約65℃~約180℃、又は好ましくは約90℃~約150℃の範囲であってもよく、具体的には、これらの範囲内及びそれらによって作成される任意の範囲内の全ての値が挙げられる。反応の進行は、収集されたアルキルアルコールの量を追跡することによって、及び/又は定量的1H NMR、若しくは他の分析技術によって監視され得る。これらの比較的温和な条件下で製造された最終N-アシルアミノ酸界面活性剤反応混合物は、アミド化反応温度で流体である。高活性界面活性剤溶融物は、当業者に既知の方法によって、フレーク化、粉砕化、プリル化、ペレット化され、並びに/又はビーズ、ヌードル、ニードル、及びリボンにすることができる。
【0048】
反応は、不活性ガスヘッドスペースを利用して、反応中に利用可能な酸素のレベルを低減するのに役立ち得る。低減された酸素のレベルは、反応の構成成分の酸化量を低減するのに役立つ。構成成分の酸化は、変色を引き起こし得る。利用され得る不活性ガスの好適な例は、窒素である。
【0049】
追加的に、本明細書に記載の反応を大気圧又は更には負圧で実施する利点は、得られる界面活性剤が(所望される場合)実質的に溶媒を一切含まなくてよいことである。追加的に、アルキルアルコール、例えば、メタノールの蒸気を凝縮させ、反応器の外で回収することができる。アルキルアルコール蒸気のこの収集物は、より多くのメチルエステルを作製するために再使用することができる。得られた界面活性剤は、約5.0重量%未満、好ましくは約3.0重量%未満、最も好ましくは約2.0重量%未満の脂肪酸メチルエステルを有することができ、具体的には、これらの範囲及びそれによって生じる任意の範囲内の全ての値を列挙する。
【0050】
本発明の方法の利点の1つは、得られた式(I)のN-アシルアミノ酸界面活性剤を、過剰の反応物を使用することなく、高純度で、追加の精製工程なしに、実質的に溶媒を含まないようにすることができることである。
【0051】
ポンプ輸送可能な界面活性剤組成物(50℃以下でポンプ輸送可能)を作製するために、更なる一切の精製を行わない活性界面活性剤溶融物は、溶融物の20~70重量パーセント、好ましくは溶融物の約25~約50重量パーセントの量の水に希釈され得る。代替的に、水は、良好な混合下で、好ましくは120℃未満、より好ましくは100℃未満の温度で高活性界面活性剤溶融物に添加され得る。必要とされる水の量は、目標界面活性剤活性レベル、目標粘度、及び界面活性剤の可溶性挙動に依存するであろう。実施例4及び7は、水を高活性界面活性剤溶融物に直接添加するか、又は界面活性剤を反応器から水及び適切な混合装置を有する別の容器に排出するかのいずれかによって水性流体界面活性剤組成物を製造することを示す。固体形態の界面活性剤-粉末、フレーク、ペレット、ビーズ、ニードル、ヌードル-も水に溶解して、配合者が洗浄配合物に容易に組み込むためのポンプ輸送可能な界面活性剤組成物を作製することもできる。
【0052】
本開示の方法は、低い触媒装填量を使用し、アミド化反応から水を排除し、反応温度を90℃から約150℃に徐々に増加させることによって形成される、アシル化ジ-及びトリ-ペプチド副生成物、並びに石鹸のレベルを最小化する。実施例5は、より高いレベルの望ましくない石鹸及び他の不純物が、より高い温度及びより高い触媒充填量でどのように生成されるかを示す。
【0053】
本発明の方法は、好適な反応器(複数可)構成を使用して、バッチ、半連続として、又は連続モードで行われ得る。反応物を加熱するための手段、揮発性アルキルアルコールを収集するための蒸気カラム及び凝縮器、反応生成物混合物を撹拌することができる効率的な撹拌機、反応器内容物を窒素で覆うための手段、並びに任意選択で20mm未満のHgの真空を達成することができる真空システムを備えた従来の撹拌タンクバッチ反応器を使用して、本明細書に開示されるN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物を調製することができる。
【0054】
本発明において有用な他の反応器は、適切には、剪断力を使用して液体及び固体物質の液体及び固体混合物を混合することができる装置である。静的ハウジングにおいて、反応混合物の移動は、内部の機械的撹拌又は混合デバイスによってもたらされる。反応装置は、シグマブレード、マスチケーターブレード、又はプラウ型アジテーターを備えた混練機又は混合機であり得る。追加の有用な装置としては、切断ローターと組み合わせて、混合ツール、例えば、シグマブレード、マスチケーターブレード、プラウ型アジテーター、又はスローイングパドルを備えた水平又は垂直強制混合機が挙げられる。
【0055】
好適な水平強制混合機は、ドラムに設置された切断ローターと組み合わせて、混合ツール又は混合ツールの組み合わせ、例えば、シグマブレード、マスチケーターブレード、若しくはプラウ型アジテーターなどを備えたもの、より好ましくは、0.1~6、好ましくは0.25~5、より好ましくは0.4~4のフルード数で動作し、ドラムに設置された切断ローターと組み合わせて、混合ツール又は混合ツールの組み合わせ、例えば、シグマブレード、マスチケーターブレード、若しくはプラウ型アジテーターなどを備えた水平強制混合機である。理論に束縛されることを望むものではないが、混合方法の処理において、フルード数、Frが主要な役割を果たす。この無次元量は、移動する粒子に作用する慣性力と重力との間の関係を示す。ここで、次式が適用可能である:
Fr=v2/rg
式中、
v=周速度[m/s]
r=混合ドラムの半径[m]
g=重力加速度[m/s2]
v=π×D×n/60
式中、
D=混合ドラムの直径[m]
N=シャフトの回転速度[rpm]
【0056】
本明細書に記載のN-アシルアミノ酸界面活性剤組成物及び製造方法は、既知の商業的製造方法よりも多くの利点を有し、以下が挙げられる:
1)溶媒及び塩化ナトリウムのようなハロゲン化物塩を実質的に含まない高活性界面活性剤組成物。
2)手のかかる精製工程及び付随する生成物損失を回避しながら、高い転化率及び収率を達成することができる。
3)エネルギー消費の著しい低減をもたらすことができる、より少ない化学工学ユニット操作。
4)本明細書に記載されるように、毒性及び危険な試薬を含まず、したがって、これらの材料を取り扱う問題が生じない。
5)得られた界面活性剤は、追加の反応後処理工程を通して除去する必要がある溶媒を実質的に含まない。なぜなら、溶媒は、界面活性剤の適用及び/又は配合性を制限及び/又は影響するからである。
【0057】
適用及び使用
別の態様では、本開示は、本組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%~約99.999重量%、好ましくは約0.1重量%~約80重量%の本明細書に記載されるようなN-アシルアミノ酸界面活性剤、例えばアラニネートと、0.001重量%~約99.999重量%の1つ以上の追加の洗浄構成成分、又は1つ以上の追加のパーソナルケア構成成分と、を含む消費者製品洗浄又はパーソナルケア組成物に関する。様々な実施形態では、少なくとも1つの洗浄構成成分は、界面活性剤、酵素、ビルダー、アルカリ系、有機ポリマー化合物、色相染料、漂白化合物、アルカノールアミン、汚れ懸濁剤、再付着防止剤、腐食阻害剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される。ある場合には、本組成物は、顆粒状洗剤、棒状洗剤、液体洗濯洗剤、液体食器手洗い組成物、硬質表面洗浄剤、錠剤、消毒剤、工業用洗浄剤、高圧縮液体、粉末、及び除染剤からなる群から選択される。あるクラスの場合では、本組成物は、サッシェ又は固体区画及び液体区画の両方を含む多区画パウチ内に封入される。
【0058】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのパーソナルケア構成成分は、油、及び皮膚軟化剤、保湿剤、担体、抽出物、ビタミン、ミネラル、老化防止化合物、界面活性剤、溶媒、ポリマー、防腐剤、抗菌剤、ワックス、粒子、着色剤、染料、芳香剤、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。様々な場合では、本組成物は、シャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、フェイシャルソープ、ボディウォッシュ、ボディソープ、フォームバス、化粧落とし、スキンケア製品、ニキビ制御製品、デオドラント、制汗剤、シェービング助剤、化粧品、脱毛剤、芳香剤、及びそれらの混合物である。あるクラスの場合では、本組成物は、ワイプ、クロス、バー、液体、粉末、クリーム、ローション、スプレー、エアロゾル、フォーム、ムース、セラム、カプセル、ゲル、エマルジョン、ドウフット、ロールオンアプリケータ、スティック、スポンジ、軟膏、ペースト、エマルジョンスプレー、トニック、化粧品、及びそれらの混合物からなる群から選択される形態で送達される。様々な実施形態では、本組成物は、デバイス、器具、アプリケータ、用具、櫛、ブラシ、基材、及びそれらの混合物からなる群から選択される製品を更に含む。いくつかの実施形態では、本組成物は、ボトル、ジャー、チューブ、サッシェ、パウチ、容器、ボトル、バイアル、アンプル、コンパクト、ワイプ、及びそれらの混合物からなる群から選択される物品から分配される。
【実施例】
【0059】
実施例1、2、及び3は、溶媒及び塩化ナトリウム(NaCl)を実質的に含まない、85重量%超のナトリウムN-アシルアラニネートの合成/調製/製造を実証する。
【0060】
反応の分析を1H NMR法によって実施した。
【0061】
シンチレーションバイアルにおいて、反応生成物及び(内部標準、internal standard、IS)を精密天秤(0.1mgの可読性)で秤量した。D2O(重水)をバイアルに添加して、試料及び内部標準を完全に溶解した。定量的1H NMRスペクトルを標準1Hパルスシーケンス、12.00のパルス幅、60秒の遅延、及び2.59秒の取得時間を使用して600MHzで記録した。MestReNova10.0.2を使用してNMRデータを処理した。メチン(-CH-)基についてのδ4.15ppmでのピークの積分を使用して、N-アシルアラニネート界面活性剤の重量%を計算した。カルボキシル基に隣接するメチレン(-CH2-)についてのδ2.16ppmでの三重の積分を使用して、脂肪酸石鹸の重量%を計算した。メチン(-CH-)基についてのδ3.30ppmでのピークの積分を使用して、未反応アラニンナトリウム塩の重量%を計算した。メチル(CH3-)についてのδ3.65ppmでの一重の積分を使用して、任意の残留脂肪アルキルメチルエステルの重量%を計算した。積分をISの積分領域と比較し、計算に使用した。以下の式を使用して、各種の重量%を計算した。
【0062】
【数1】
重量%(y)=試料中の「y」種の重量パーセント
A=NMR積分
n=プロトンの数
MW=分子量
P=内部標準の純度
【0063】
実施例1
ガラス反応容器を使用して、一連の実験を行った。これに、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器に、L-アラニン(108.0g、1.20モル)及び、25重量%ナトリウムメトキシド溶液(286.57g、1.32モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら65~68℃に加熱した。この時点で、CE1270(265.86g、1.20)-P&G Chemicalsの製品、メチルラウレート/メチルミリステート混合物-を、良好な混合を維持しながら添加漏斗から反応器に添加し(10~15分)、温度を90℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。90℃に達した後、反応温度を徐々に120℃まで増加させた。最初の2相反応は、この時間の間に1相になり、メタノールの凝縮を停止したとき(2.5時間)に反応が完了したとみなした。溶融流体生成物を反応器から注ぎ出し、周囲温度に冷却した。定量的1H NMR(qNMR)によって分析された透明なガラス状生成物の組成は、89.1%のナトリウムラウロイル/ミリストイルアラニネート、5.9%の脂肪酸石鹸、3.3%のナトリウムアラニネート、1.0%のメタノールであり、残留メチルエステルはなかった。HPLC-MS分析は、0.1%未満のジ及び/又はトリ-アラニネート副生成物を示した。
【0064】
実施例2
ガラス反応容器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器に、L-アラニン(108.0g、1.20モル)、並びに25重量%ナトリウムメトキシド溶液(280.0g、1.30モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら65~68℃に加熱した。この時点で、良好な混合を維持しながら、メチルラウレート(257.81g、1.20モル)を添加漏斗から反応器に添加し(約30分)、温度を90℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。90℃に達した後、反応温度を徐々に120℃まで増加させた。最初の2相反応はこの間に1相になった。メチルエステルの添加開始から4時間後にメタノールの凝縮が停止したとき、反応が完了したとみなした。溶融した流体生成物を反応器から注ぎ出し、周囲温度まで冷却した。定量的1H NMR(qNMR)によって分析された透明なガラス状生成物の組成は、87.2%のナトリウムラウロイルアラニネート、5.7%のナトリウムラウレート、3.2%のナトリウムアラニネート、1.1%のメタノール、及び0.6%のメチルラウレートであった。HPLC-MS分析は、0.1%未満のジ及び/又はトリ-アラニネート副生成物を示した。
【0065】
実施例3
ガラス反応容器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器に、L-アラニン(45.0g、0.50モル)及び25重量%ナトリウムメトキシド溶液(129.8g、0.60モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら65~68℃に加熱した。この時点で、良好な混合を維持しながら、ココイルメチルエステル(119.g、0.525モル)を添加漏斗から反応器に添加し(10分間)、温度を100℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。100℃に達した後、反応温度を徐々に120℃まで増加させた。最初の2相反応はこの間に1相になった。メタノールの凝縮が停止したとき、反応が完了したとみなした。溶融した淡黄色の流体生成物を反応器から注ぎ出し、周囲温度まで冷却した。定量的1H NMR(qNMR)によって分析された透明なガラス状生成物の組成は、86.0%のナトリウムココイルアラニネート、6.4%の石鹸、1.4%のナトリウムアラニネートであった。HPLC-MS分析は、0.1%未満のジ及び/又はトリ-アラニネート副生成物を示した。
【0066】
実施例4
この実施例は、塩化ナトリウム(NaCl)を実質的に含まないナトリウムN-アシルアラニネートの水溶液の合成/調製/製造を実証する。2リットルのガラス反応器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器に、L-アラニン(100.9g、1.12モル)、並びに25重量%ナトリウムメトキシド溶液(279.3g、1.29モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら65~68℃に加熱した。この時点で、良好な混合を維持しながら、メチルラウレート(240.60g、1.12)を添加漏斗から反応器に添加し(10~15分)、温度を110℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。110℃に達した後、反応温度を徐々に120℃まで増加させた。約2時間後、メタノールはもはや凝縮しなかった。加熱を止め、熱い溶融した流体生成物を約110℃に冷却した。脱イオン水(650.8 g)を反応器に添加し、生成物が溶解して透明なわずかに黄色の溶液を形成するまでよく混合した。60℃で得られた溶液を、周囲温度に冷却するまで穏やかに混合した。溶液のpHを適切な酸溶液で13から10に調整した。定量的1H NMRによる分析は、それが22.9%のナトリウムラウロイルアラニネート、1.5%の脂肪酸石鹸、0.8%のナトリウムアラニネート、0.5%未満のメタノールを含有し、残留メチルラウレートを含有しないことを示した。
【0067】
実施例5
この実施例は、より高いレベルの望ましくない石鹸及び他の不純物が、より高い温度及びより高い触媒装填量でどのように生成されるかを実証する。ガラス反応容器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器に、L-アラニン(18.0g、0.20モル)及び、25重量%ナトリウムメトキシド溶液(51.9g、0.24モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら65~68℃に加熱した。この時点で、メチルラウレート(47.4g、0.21モル)を、良好な混合を維持しながら添加漏斗から反応器に添加し、温度を150℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。反応物は、約20分で150℃に達した後、透明かつ泡状になった。反応温度を170℃に上げた。反応は30分後に終了し、もはやメタノールは凝縮しなかった。定量的1H NMR(qNMR)によって分析された透明なガラス状生成物は、71.0%のナトリウムラウロイルアラニネート、11.8%のナトリウムラウレート、及び3.3%のナトリウムアラニネートを含有していた。HPLC-MSは、合わせて約3.4%のジ-アラニネート及びN-メチルアラニネート副生成物の存在を示した。
【0068】
実施例6
プラウ型撹拌器、蒸留カラム及び不活性ガス入口を備えた水平強制混合器中で、ナトリウムメトキシド溶液(1368.3g、6.4モル)及び固体L-アラニン(532.8g、6.0モル)を、単相液体混合物が形成されるまで窒素下で22~35℃の温度で混合した。次に、ココ脂肪酸メチルエステル(1283.8g、6.0モル)を反応器に添加し、反応混合物の温度を131℃まで徐々に上昇させ、組成物のレオロジーに応じて0.4~1のフルード数で混合器を操作した。塩基からのアルコール及び反応中に形成されたアルコールを蒸留によって強制混合器から除去した。メタノールがもはや収集されなくなったとき、反応が完了したとみなした。溶融生成物を反応器から排出し、周囲温度まで急速に冷却した。1255.8gの淡黄色固体が得られた。粉砕後の固体の定量的1H NMR(qNMR)分析によって、以下の組成が得られた:88.7%のナトリウムココイルアラニネート、4.2%の石鹸、2.7%のナトリウムアラニネート、0.3%のメタノール及び1.1%の脂肪酸メチルエステル。
【0069】
本明細書に記載される反応の得られた界面活性剤は、溶媒、例えば水を含有する別の容器に直接排出して、界面活性剤溶液を作製することができる。あるいは、得られた界面活性剤を固体形態で排出することができる。
【0070】
実施例7
プラウ型撹拌器、蒸留カラム及び不活性ガス入口を備えた水平強制混合器中で、ナトリウムメトキシド溶液(1391.4g、6.5モル)及び固体L-アラニン(543.8g、6.1モル)を、単相液体混合物が形成されるまで、窒素下、22~31℃の温度で混合した。次に、ココ脂肪酸メチルエステル(1293.1g、6.1モル)を反応器に添加し、反応混合物の温度を146℃まで徐々に上昇させ、組成物のレオロジーに応じて0.4~1.2のフルード数で混合器を操作した。塩基からのアルコール及び反応中に形成されたアルコールを蒸留によって強制混合器から除去した。メタノールがもはや収集されなくなったとき、反応が完了したとみなした。溶融生成物を反応器から、脱イオン水を含有し、オーバーヘッド混合器及びインペラーを備えた別の容器に直接排出して、界面活性剤溶液を作製した。得られた界面活性剤溶液の定量的1H NMR(qNMR)分析によって、以下の組成が得られた:29.0%のナトリウムココイルアラニネート、1.9%の石鹸、2.2%のナトリウムアラニネート、及び1.4%の脂肪酸メチルエステル。
【0071】
実施例8
プラウ型撹拌器、蒸留カラム及び不活性ガス入口を備えた水平強制混合器中で、ナトリウムメトキシド溶液(1527.1g、7.2モル)及び固体L-アラニン(597.1g、6.7モル)を、単相液体混合物が形成されるまで窒素下で22~32℃の温度で混合した。次いで、ココ脂肪酸メチルエステル(1428.6g、6.7モル)を反応器に添加し、反応混合物の温度を徐々に147℃まで上昇させ、混合器をフルード数0.8で操作した。塩基からのアルコール及び反応中に形成されたアルコールを蒸留によって強制混合器から除去した。メタノールがもはや収集されなくなったとき、反応が完了したとみなした。溶融生成物は、流体生成物を様々な厚さの薄層に広げながら、冷却された表面上に直接排出された。得られた界面活性剤溶液の定量的1H NMR(qNMR)分析によって、以下の組成が得られた:89.9%のナトリウムココイルアラニネート、4.6%の石鹸、4.2%のナトリウムアラニネート、及び2.4%の脂肪酸メチルエステル。
【0072】
実施例9
プラウ型撹拌機、凝縮物受け器を有する蒸留カラム及び不活性ガス入口を備えた130リットルの水平強制混合器に、ナトリウムメトキシド溶液(38.2kg)及び固体L-アラニン(14.6kg)を装填し、0.8のフルード数及び22~32℃の温度で窒素下で20分間混合した。次いで、ココ脂肪酸メチルエステル(35.0kg)を反応器に添加し、反応混合物の温度を徐々に140℃まで上昇させた。塩基からのアルコール及び反応中に形成されたアルコールを蒸留によって強制混合器から除去した。メタノールがもはや収集されなくなったとき、反応が完了したとみなした。溶融生成物を周囲温度に冷却し、固体生成物を様々なサイズの粒子に破砕した。得られた界面活性剤溶液の定量的1H NMR(qNMR)分析によって、以下の組成が得られた:94.8%のナトリウムココイルアラニネート、3.4%の石鹸、1.8%のナトリウムアラニネート、及び0.1%の脂肪酸メチルエステル。
【0073】
比較例10
300mLのステンレス鋼Parr反応器に、L-アラニン(18.0g、0.20モル)、25重量%のナトリウムメトキシド溶液(49.5g、0.23モル)、メチルラウレート(42.9g、0.20モル)、及び追加のメタノール(9.7g、充填された出発物質の量に基づいて約40重量%)を充填した。反応器を密封し、撹拌機を200rpmに設定し、85℃に4時間加熱した。反応器を約40~45℃に冷却し、圧力を注意深く解放した。温かい反応混合物の内容物をガラスベーキングシートに注ぎ、溶媒を蒸発させた。乾燥粗反応生成物を定量的1H NMR及びHPLC-HRMSによって分析した:27~29%のナトリウムラウロイルアラニネート、25%のメチルラウレート、10%のナトリウムラウレート石鹸、及びかなりのレベルの未反応ナトリウムアラニネート。
【0074】
比較例11
300mLのステンレス鋼Parr反応器に、メチルラウレート(47.4g、0.21モル)、及びL-アラニン(18.0g、0.20モル)、25重量%のナトリウムメトキシド溶液(51.8g、0.24モル)を混合することによって別個に作製したナトリウムアラニネートのメタノール溶液を充填した。反応器を密封し、撹拌機を200rpmに設定し、90℃で4時間10分間加熱した。反応器を約40~45℃まで冷却し、圧力を注意深く解放した。温かい反応混合物の内容物をガラスベーキングシートに注ぎ、溶媒を蒸発させた。粗反応生成物の乾燥試料を定量的1H NMRによって分析した:44.3%のナトリウムラウロイルアラニネート、19.1%のメチルラウレート、14.2%のナトリウムラウレート石鹸、及びかなりのレベルの未反応ナトリウムアラニネート。
【0075】
実施例12~15は、この方法を介して、溶媒及び塩化ナトリウム(NaCl)を実質的に含まない85重量%を超える他のナトリウムN-アシルアミノ酸界面活性剤を合成/調製/製造する範囲を実証する。
【0076】
実施例12及び13
実験は、L-アラニンをそれぞれサルコシン及びグリシンに置き換えたことを除いて、実施例1と同一の出発物質及び条件を用いて実施した。
【0077】
【表1】
a反応生成物は1.5%の残留脂肪酸メチルエステルを含有していた。
b反応生成物はもはや流体ではなく、反応の終わりに適切に混合した。
c反応生成物は1.7%の残留脂肪酸メチルエステルを含有していた。
d水に溶解した反応生成物、ロビボンド自動分光比色計(PFX-iシリーズ)、100mmセルパス。
【0078】
実施例14:ナトリウムラウロイルセリナート
ガラス反応容器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器にL-セリン(20.2g、0.19モル)及び25重量%ナトリウムメトキシド溶液(45.2g、0.21モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で加熱し、L-セリンが反応して透明な溶液を形成するまで撹拌した。この時点で、良好な混合を維持しながら、メチルラウレート(40.7g、0.19モル)を添加漏斗から反応器に添加し、温度を100℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。メタノールの凝縮が停止したとき、反応が完了したとみなした。定量的1H NMR(qNMR)によって分析された反応生成物の組成は、89.2%のナトリウムラウロイルセリネート、3.2%の石鹸、1.6%のナトリウムセリネート、0.9%のメチルラウレート及び<0.5%のメタノールであった。
【0079】
実施例15:ナトリウムラウロイルプロリネート
ガラス反応容器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器にL-プロリン(20.1g、0.17モル)及び25重量%ナトリウムメトキシド溶液(41.40g、0.19モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら65~68℃に加熱した。この時点で、良好な混合を維持しながら、メチルラウレート(37.2g、0.17モル)を添加漏斗から反応器に添加し、温度を100℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。100℃に達した後、反応温度を徐々に128℃まで増加させた。最初の2相反応はこの間に1相になった。メタノールの凝縮が停止したとき、反応が完了したとみなした。溶融した淡黄色の流体生成物を反応器から注ぎ出し、周囲温度まで冷却した。定量的1H NMR(qNMR)によって分析した透明なガラス状生成物の組成は、88.4%のナトリウムラウロイルプロリネート、1.7%のナトリウムプロリネートであった。石鹸レベルは不明であり、ピークはプロリネート界面活性剤環ピークと重複する。メチルラウレートは検出されなかった。
【0080】
実施例16
この実施例は、溶媒及び塩化ナトリウム(NaCl)を実質的に含まない、85重量%を超えるナトリウムN-アシルアラニネート/N-アシルグリシネートからなる流体界面活性剤ブレンドの合成/調製/製造を実証する。
【0081】
ガラス反応容器に、テフロン(登録商標)ブレードを有する撹拌棒、凝縮器を備えたディーン-スタークトラップ、窒素入口、添加漏斗、及び温度制御デバイスに接続された熱電対を取り付けた。温度制御デバイスに差し込まれた加熱マントルによって反応器を加熱した。反応器に、L-アラニン(89.1g、1.00モル)及びグリシン(26.3g、0.35モル)、並びに25重量%ナトリウムメトキシド溶液(320.0g、1.49モル)を充填した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら68℃に加熱した。この時点で、CE1270(299.0g、1.35モル)-P&G Chemicalsの製品、メチルラウレート/メチルミリステート混合物-を、良好な混合を維持しながら添加漏斗から反応器に添加し(約45分)、温度を90℃に設定した。蒸発したメタノールをディーン-スタークで収集した。90℃に達した後、反応温度を徐々に125℃まで増加させた。最初の2相反応はこの間に1相になった。メチルエステルの添加開始から3.5時間後にメタノールの凝縮が停止したとき、反応が完了したとみなした。溶融した淡黄色の流体生成物を反応器から注ぎ出し、周囲温度まで冷却した。定量的1H NMR(qNMR)によって分析したガラス状生成物の組成は、67.2%のナトリウムラウロイル/ミリストイルアラニネート、24.2%のナトリウムラウロイル/ミリストイルグリシネート、5.1%の脂肪酸石鹸、2.4%のナトリウムアラニネート、1.3%のメタノール及び0.1%のメチルエステルであった。
【0082】
実施例17~22
以下の表2の実施例17~22は、パーソナルケア製品、例えば、シャンプー、ボディウォッシュなどの成分リストを示す。
【0083】
【表2】
1.本開示に従って作製されたナトリウムココイルアラニネート。
2.Lubrizol製のChemccinate DSLS
3.BASF製のJordapon CI Prill
4.Solvay製のMackam DAB ULS
5.Stepan製のAmphosol HCA-HP
6.BASF製のDehyton AB30
7.Dow製のUCAREポリマーJR-30M
8.Dow製のUCAREポリマーLR-30M
9.Dow製のUCAREポリマーKG-30M
10.SNFから入手可能なFlocare C 106MSS
11.Solvay製のJaguar C500
12.Solvay製のJaguar Excel
13.Dow製のVersene220
14.Emerald Kalama Chemical製のナトリウムベンゾエート
15.JQC(Huayin)Pharmaceutical製のナトリウムサリチレート
16.Dow製のKathon CG
17.ADM製のクエン酸
【0084】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0085】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
[1]80重量%超の、式(I)
【化8】
(式中、RはC
5
~C
21
アルキル置換基であり、R
1
はH、又はC
1
~C
4
アルキル基を表し、R
2
はH、C
1
~C
4
アルキル基、又はC
1
~C
4
ヒドロキシアルキルを表し、R
3
はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩及び水素からなる群から選択されるカチオン性基である)のN-アシルアミノ酸界面活性剤を含む界面活性剤組成物であって、前記組成物が、溶媒及び/又はNaClを実質的に含まない、界面活性剤組成物。
[2]前記アルキル置換基が飽和又は不飽和のいずれかである、[1]に記載の組成物。
[3]前記アルキル置換基が分枝又は非分枝のいずれかである、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]RがC
7~17
アルキル置換基である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]組成物がポリオール溶媒及び水を実質的に含まない、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]組成物が、85重量%超、好ましくは90重量%超、より好ましくは95重量%超の前記N-アシルアミノ酸界面活性剤を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]前記アミノ酸界面活性剤が、N-アシルアラニネート、N-アシルサルコシネート、N-アシルグリシネート、N-アシルセリネート、及びN-アシルプロリネートのうちの少なくとも1つから選択され、好ましくはN-アシルアラニネートである、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]前記組成物が、2重量%未満、好ましくは1重量%未満のN-アシルアミノ酸ジペプチド塩、トリペプチド塩又はそれらの混合物を含有する、[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
[9]前記組成物が、0~1重量%のアルキルアルコール(R’OH)を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]前記界面活性剤が、約5.0重量%未満、好ましくは約3.0重量%未満、又は最も好ましくは約2.0重量%未満の脂肪酸メチルエステルを含む、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11]前記組成物が固体又は溶液である、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12]前記組成物が、粉末、顆粒、フレーク、ヌードル、ニードル、押出物、リボン、ビーズ、及びペレット、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13]前記界面活性剤組成物が、顆粒状洗剤、棒状洗剤、液体洗濯洗剤、ゲル洗剤、単相又は多相の単位用量洗剤、単相又は多相又は多区画の水溶性パウチに収容された洗剤、液体食器手洗い組成物、洗濯前処理製品、多孔質基材又は不織布シートの上又は中に収容された界面活性剤、自動食器洗浄洗剤、硬質表面洗浄剤、布地柔軟剤組成物、パーソナルケア組成物、及びそれらの混合物により含まれる、[1]に記載の組成物を含む界面活性剤組成物。
[14]N-アシルアミノ酸界面活性剤の調製方法であって、
アミノ酸と、
無水塩基と、
式(III)
【化9】
(式中、RはC
5
~C
21
アルキル置換基であり、R’はC
1
又はそれ以上のアルキル置換基、好ましくはメチルである)の脂肪アルキルエステルとを組み合わせて、式(II)
【化10】
(式中、R
1
はH又はC
1
~C
4
アルキル基を表し、R
2
はH、C
1
~C
4
アルキル基、又はC
1
~C
4
ヒドロキシアルキルを表し、R
3
はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩から選択されるカチオン性基である)のアミノ酸塩を含む混合物を形成することと、
前記混合物の温度を約180℃以下まで、好ましくは約160℃以下まで、又はより好ましくは約150℃まで上昇させて、反応混合物を形成することと、
前記反応混合物からアルキルアルコールを連続的に除去することと、
前記反応混合物を実質的に透明にすることと、を含む、方法。
[15]前記混合物の温度を上昇させる前記工程が、前記混合物の温度を約65℃~約180℃まで、又は好ましくは約90℃~約150℃まで上昇させることを含む、[14]に記載の方法。
[16]前記反応混合物を実質的に透明にすることが、前記反応混合物を2相から単相にすることを含み、前記方法が、不活性ガスヘッドスペース下、大気圧で行われる、[14]及び[15]のいずれかに記載の方法。
[17]前記アミノ酸が、天然に存在するα-アミノ酸、非天然アミノ酸(逆の「D」立体化学)、又はアラニン、サルコシン、グリシン、セリン、プロリンからなる群から選択されるラセミ混合物を含み、前記無水塩基が、C
1
~C
4
アルコキシド、好ましくはナトリウム、メタノール溶液中のカリウムメトキシド、又はそれらの組み合わせを含む、[14]~[16]のいずれかに記載の方法。
[18]前記混合物が、前記アミノ酸1モル当たり1.00~1.50モル、好ましくは1.02~1.20モル、より好ましくは1.05~1.10モルの前記無水塩基を含む、[14]~[17]のいずれかに記載の方法。
[19]前記混合物が、前記アミノ酸1モル当たり0.90~1.50モル、好ましくは0.95~1.20モル、又はより好ましくは1.00~1.05モルの前記脂肪アルキルエステルを含む、[14]~[18]のいずれかに記載の方法。
[20]前記反応混合物中のN-アシルアミノ酸界面活性剤の濃度が80重量%を超える、[14]~[19]のいずれかに記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
80重量%超の、式(I)
【化1】
(式中、RはC
5~C
21アルキル置換基であり、R
1はH、又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基、又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩及び水素からなる群から選択されるカチオン性基である)のN-アシルアミノ酸界面活性剤を含む界面活性剤組成物であって、前記組成物が、溶媒及び/又はNaClを実質的に含まない、界面活性剤組成物。
【請求項2】
前記アルキル置換基が飽和又は不飽和のいずれかである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記アルキル置換基が分枝又は非分枝のいずれかである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
RがC
7~17アルキル置換基である、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項5】
組成物がポリオール溶媒及び水を実質的に含まない、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項6】
組成物が、85重量%超、好ましくは90重量%超、より好ましくは95重量%超の前記N-アシルアミノ酸界面活性剤を含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項7】
前記アミノ酸界面活性剤が、N-アシルアラニネート、N-アシルサルコシネート、N-アシルグリシネート、N-アシルセリネート、及びN-アシルプロリネートのうちの少なくとも1つから選択され、好ましくはN-アシルアラニネートである、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、2重量%未満、好ましくは1重量%未満のN-アシルアミノ酸ジペプチド塩、トリペプチド塩又はそれらの混合物を含有する、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、0~1重量%のアルキルアルコール(R’OH)を含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤が、約5.0重量%未満、好ましくは約3.0重量%未満、又は最も好ましくは約2.0重量%未満の脂肪酸メチルエステルを含む、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が固体又は溶液である、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、粉末、顆粒、フレーク、ヌードル、ニードル、押出物、リボン、ビーズ、及びペレット、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤組成物が、顆粒状洗剤、棒状洗剤、液体洗濯洗剤、ゲル洗剤、単相又は多相の単位用量洗剤、単相又は多相又は多区画の水溶性パウチに収容された洗剤、液体食器手洗い組成物、洗濯前処理製品、多孔質基材又は不織布シートの上又は中に収容された界面活性剤、自動食器洗浄洗剤、硬質表面洗浄剤、布地柔軟剤組成物、パーソナルケア組成物、及びそれらの混合物により含まれる、請求項1に記載の組成物を含む界面活性剤組成物。
【請求項14】
N-アシルアミノ酸界面活性剤の調製方法であって、
アミノ酸と、
無水塩基と、
式(III)
【化2】
(式中、RはC
5~C
21アルキル置換基であり、R’はC
1又はそれ以上のアルキル置換基、好ましくはメチルである)の脂肪アルキルエステルとを組み合わせて、式(II)
【化3】
(式中、R
1はH又はC
1~C
4アルキル基を表し、R
2はH、C
1~C
4アルキル基、又はC
1~C
4ヒドロキシアルキルを表し、R
3はCOOMを表し、Mはアルカリ金属塩から選択されるカチオン性基である)のアミノ酸塩を含む混合物を形成することと、
前記混合物の温度を約180℃以下まで、好ましくは約160℃以下まで、又はより好ましくは約150℃まで上昇させて、反応混合物を形成することと、
前記反応混合物からアルキルアルコールを連続的に除去することと、
前記反応混合物を実質的に透明にすることと、を含む、方法。
【請求項15】
前記混合物の温度を上昇させる前記工程が、前記混合物の温度を約65℃~約180℃まで、又は好ましくは約90℃~約150℃まで上昇させることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記反応混合物を実質的に透明にすることが、前記反応混合物を2相から単相にすることを含み、前記方法が、不活性ガスヘッドスペース下、大気圧で行われる、請求項14
又は15
に記載の方法。
【請求項17】
前記アミノ酸が、天然に存在するα-アミノ酸、非天然アミノ酸(逆の「D」立体化学)、又はアラニン、サルコシン、グリシン、セリン、プロリンからなる群から選択されるラセミ混合物を含み、前記無水塩基が、C
1~C
4アルコキシド、好ましくはナトリウム、メタノール溶液中のカリウムメトキシド、又はそれらの組み合わせを含む、請求項14
又は15に記載の方法。
【請求項18】
前記混合物が、前記アミノ酸1モル当たり1.00~1.50モル、好ましくは1.02~1.20モル、より好ましくは1.05~1.10モルの前記無水塩基を含む、請求項14
又は15に記載の方法。
【請求項19】
前記混合物が、前記アミノ酸1モル当たり0.90~1.50モル、好ましくは0.95~1.20モル、又はより好ましくは1.00~1.05モルの前記脂肪アルキルエステルを含む、請求項14
又は15に記載の方法。
【請求項20】
前記反応混合物中のN-アシルアミノ酸界面活性剤の濃度が80重量%を超える、請求項14
又は15に記載の方法。
【国際調査報告】