(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】電池パック、電池パックの制御方法及び車両
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20231208BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20231208BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H01M10/44 Q
H02J7/00 Y
H02H7/18
H02J7/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534162
(86)(22)【出願日】2021-05-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 CN2021092423
(87)【国際公開番号】W WO2022134429
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】202011541853.8
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】彭青波
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼▲衛▼▲しん▼
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G053AA16
5G053DA01
5G053EA01
5G053EC01
5G053FA05
5G503BB01
5G503CC02
5G503EA08
5G503FA06
5G503FA19
5G503GD02
5G503GD06
5H030AA06
5H030AS08
5H030BB01
(57)【要約】
電池パック、電池パックの制御方法及び車両であり、電池パックは、制御モジュール(101)、セル(102)、漏液検出モジュール(103)及びプリチャージスイッチモジュール(104)を含み、漏液検出モジュール(103)は、制御モジュール(101)に接続され、セル(102)に漏液が発生したことを検出した場合、制御モジュール(101)に漏液信号を送信し、制御モジュール(101)は、セル(102)を起動する起動信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュール(104)にプリチャージオン信号を送信することを禁止し、プリチャージスイッチモジュール(104)は、プリチャージオン信号を受信していない場合、プリチャージ電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セル(102)が電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含む電池パックであって、
前記漏液検出モジュールは、前記制御モジュールに接続され、前記セルに漏液が発生したことを検出した場合、前記漏液検出モジュールは前記制御モジュールに漏液信号を送信し、
前記制御モジュールは、前記プリチャージスイッチモジュールに接続され、前記制御モジュールは、前記セルを起動する起動信号を受信している間に、前記漏液信号を受信すると、前記プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止し、
前記プリチャージスイッチモジュールの一端は、前記セルのプリチャージ電圧端に接続され、前記プリチャージスイッチモジュールの他端は、前記電池パックの電力出力端に接続され、前記プリチャージスイッチモジュールは、前記プリチャージオン信号を受信していない場合、前記プリチャージ電圧端と前記電力出力端との接続を禁止して、前記セルが前記電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する、ことを特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記制御モジュールは、さらに、前記起動信号を受信している間に、前記漏液信号を受信していない場合は、前記プリチャージスイッチモジュールに前記プリチャージオン信号を送信し、
前記プリチャージスイッチモジュールは、さらに、前記プリチャージオン信号を受信した場合、前記プリチャージ電圧端と前記電力出力端とを接続することにより、前記セルが前記プリチャージ電圧を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
一端が前記セルの運転電圧端に接続され、他端が前記電力出力端に接続された動作スイッチモジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、さらに、プリチャージ完了信号を受信しているときに、前記漏液信号を受信した場合、前記動作スイッチモジュールに動作オン信号を送信することを禁止し、前記プリチャージ完了信号により、前記セルは、前記プリチャージ電圧の出力を停止し、かつ運転電圧を出力し、
前記動作スイッチモジュールは、前記動作オン信号を受信していない場合、前記運転電圧端と前記電力出力端との接続を禁止することにより、前記セルが前記電力出力端により前記運転電圧を出力することを禁止する、ことを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項4】
前記制御モジュールは、さらに、動作停止権限を有する場合、前記漏液信号を受信すると、前記動作スイッチモジュールに動作オフ信号を送信し、
前記動作スイッチモジュールは、さらに、前記動作オフ信号を受信した場合、前記運転電圧端と前記電力出力端との接続を切断することにより、前記セルが前記運転電圧を出力することを禁止する、ことを特徴とする請求項3に記載の電池パック。
【請求項5】
前記制御モジュールに接続され、前記制御モジュールに独立電源を提供する電源モジュールをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項6】
前記漏液検出モジュールは、信号出力導線及び信号入力導線を含む漏液検出ベルトを含み、前記信号出力導線の一端は、前記制御モジュールに接続され、前記信号出力導線の他端は未接続であり、前記信号入力導線の一端は前記制御モジュールに接続され、前記信号入力導線の他端は未接続であり、
前記信号出力導線は、前記セルに漏液が発生した場合、前記信号入力導線と短絡されることにより、前記制御モジュールから送信された検出信号を前記信号入力導線に伝達し、前記信号入力導線は、前記検出信号を受信した場合、前記検出信号を前記漏液信号として前記制御モジュールに伝達し、
前記信号出力導線は、さらに、前記セルに漏液が発生していない場合、前記信号入力導線との接続を切断することにより、前記信号入力導線が前記検出信号を前記漏液信号として前記制御モジュールに伝達することを禁止する、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項7】
防爆弁をさらに含み、前記漏液検出モジュールは、前記防爆弁の検出位置に配置されている、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項8】
電池パックの制御方法であって、
前記電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、前記漏液検出モジュールは、前記制御モジュールに接続され、前記制御モジュールは、前記プリチャージスイッチモジュールに接続され、前記プリチャージスイッチモジュールの一端は、前記セルのプリチャージ電圧端に接続され、前記プリチャージスイッチモジュールの他端は、前記電池パックの電力出力端に接続され、
前記方法は、前記制御モジュールに適用され、前記方法は、
セルを起動する起動信号を受信するステップと、
前記漏液検出モジュールから送信された前記セルの漏液信号を受信すると、前記プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止して、前記プリチャージスイッチモジュールが、前記プリチャージオン信号を受信していない場合、前記プリチャージスイッチモジュールは、前記セルのプリチャージ電圧端と前記電池パックの電力出力端との接続を禁止することにより、前記セルが前記電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止するステップとを含む、ことを特徴とする電池パックの制御方法。
【請求項9】
前記漏液信号を受信していないと、前記プリチャージスイッチモジュールに前記プリチャージオン信号を送信するステップをさらに含み、前記プリチャージオン信号により、前記プリチャージスイッチモジュールは、前記プリチャージ電圧端と前記電力出力端とを接続することにより、前記セルが前記プリチャージ電圧を出力する、ことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
【請求項10】
前記電池パックは、動作スイッチモジュールをさらに含み、、動作スイッチモジュールの一端は、前記セルの運転電圧端に接続され、動作スイッチモジュールの他端は、前記電力出力端に接続され、
前記方法は、
プリチャージ完了信号を受信した場合、前記漏液信号を受信すると、前記動作スイッチモジュールに動作オン信号を送信することを禁止し、前記動作スイッチモジュールが、前記動作オン信号を受信していない場合、前記セルの運転電圧端と前記電力出力端との接続を禁止することにより、前記セルが前記電力出力端により運転電圧を出力することを禁止するステップをさらに含み、前記プリチャージ完了信号により、前記セルは、前記プリチャージ電圧の出力を停止し、かつ運転電圧を出力する、ことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
【請求項11】
動作停止権限を有する場合、前記漏液信号を受信すると、前記動作スイッチモジュールに動作オフ信号を送信するステップをさらに含み、前記動作オフ信号により、前記動作スイッチモジュールは、前記運転電圧端と前記電力出力端との接続を切断することにより、前記セルが前記運転電圧を出力することを禁止する、ことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
【請求項12】
請求項1~7のいずれか一項に記載の電池パックを含む、ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年12月23日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202011541853.8で、出願名称が「電池パック、電池パックの制御方法及び車両」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、電子の技術分野に属し、具体的には、電池パック、電池パックの制御方法及び車両に関する。
【背景技術】
【0003】
電池技術の発展に伴い、新エネルギー自動車は、既に人々の日常生活に入って、主な交通手段の1つとなっている。電池パックは、新エネルギー自動車の動力源として、その動作状況が、新エネルギー自動車が安全で安定して運転することができるか否かを決定する。
【0004】
電池パックは、セルを含み、セルが故障するときに電解液が溢れ、電池パックの安全動作に影響を与える。電池パックが漏液状態で動作することを回避するために、一般的に、電池パックの外部に漏液検出装置が設置され、漏液検出装置は、電池パックに漏液が発生したことを検出した場合、漏液警報信号を送信することにより、ユーザに、動作中の電池パックの電源を切るように注意を促し、電池パックが漏液状態で動作することを回避し、新エネルギー自動車の安全に影響を与える。
【0005】
従来の技術において、漏液検出装置は、漏液状況のみを検出することができ、漏液が発生した電池パックを制御することができないため、電池パックが漏液状態で動作し続ける状況が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の実施形態の目的は、従来技術における、漏液検出装置が漏液状況のみを検出することができ、漏液が発生した電池パックを制御することができないという問題を解決するために、電池パック、電池パックの制御方法及び車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するために、本願は、以下のようにして実現される。
【0008】
第1態様において、本願の実施例に係る電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、
前記漏液検出モジュールは、前記制御モジュールに接続され、前記セルに漏液が発生したことを検出した場合、前記制御モジュールに漏液信号を送信し、
前記制御モジュールは、前記プリチャージスイッチモジュールに接続され、前記セルを起動する起動信号を受信した場合、前記漏液信号を受信すると、前記プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止し、
前記プリチャージスイッチモジュールは、一端が前記セルのプリチャージ電圧端に接続され、他端が前記電池パックの電力出力端に接続され、前記プリチャージスイッチモジュールは、前記プリチャージオン信号を受信していない場合、前記プリチャージ電圧端と前記電力出力端との接続を禁止することにより、前記セルが前記電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。
【0009】
第2態様において、本願の実施例は、電池パックの制御方法を提供し、前記電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、前記漏液検出モジュールは、前記制御モジュールに接続され、前記制御モジュールは、前記プリチャージスイッチモジュールに接続され、前記プリチャージスイッチモジュールは、一端が前記セルのプリチャージ電圧端に接続され、他端が前記電池パックの電力出力端に接続され、前記方法は、前記制御モジュールに応用され、
セルを起動する起動信号を受信するステップと、
前記漏液検出モジュールから送信された前記セルの漏液信号を受信すると、前記プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止して、前記プリチャージスイッチモジュールが、前記プリチャージオン信号を受信していない場合、前記セルのプリチャージ電圧端と前記電池パックの電力出力端との接続を禁止することにより、前記セルが前記電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止するステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
本願の実施例において、電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、漏液検出モジュールは、制御モジュールに接続され、セルに漏液が発生したことを検出した場合、制御モジュールに漏液信号を送信し、制御モジュールは、セルを起動する起動信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止し、プリチャージスイッチモジュールは、プリチャージオン信号を受信していない場合、プリチャージ電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。通電起動段階で、制御モジュールは、漏液信号を受信すると、セルを制御してプリチャージ電圧の出力を禁止することにより、電池パックが漏液状態で起動されることを回避することができ、それにより電池パックを効果的に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】1つの例示的な実施例に係る電池パックの概略構成図である。
【
図2】1つの例示的な実施例に係る電池パックのハードウェアの概略構成図である。
【
図3】
図2におけるA位置の部分拡大概略図である。
【
図4】1つの例示的な実施例に係る電池管理システムの概略構成図である。
【
図5】1つの例示的な実施例に係る電池パックの制御方法のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術手段を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は、本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得る他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものである。
【0013】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」などは、類似した対象を区別するためのものであり、特定の順序又は優先順位を説明するものではない。本願の実施例がここでの図示又は説明以外の順序でも実施できるように、このように使用されたデータは、適宜入れ替えてもよいことを理解されたい。また、明細書及び特許請求の範囲における「及び/又は」は、接続対象の少なくとも1つを表し、符号「/」は、一般的に前後の関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0014】
以下、図面を参照しながら、具体的な実施例及びその応用シーンにより本願の実施例に係る電池パックを詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、
図1は、1つの例示的な実施例に係る電池パックの概略構成図である。
図1に示すように、電池パックは、制御モジュール101、セル102、漏液検出モジュール103及びプリチャージスイッチモジュール104を含む。
【0016】
漏液検出モジュールは、制御モジュールに接続され、セルに漏液が発生したことを検出した場合、制御モジュールに漏液信号を送信する。
【0017】
本実施例において、漏液検出モジュール103は、セル102の漏液状況を検出することにより、セル102に漏液が発生したことを特徴づけることができる漏液信号を取得し、かつ制御モジュール101に漏液信号を送信する。
図2に示すように、
図2は、1つの例示的な実施例に係る電池パックのハードウェアの概略構成図である。電池パックの底部にトレイ201が設置されてもよく、トレイに複数のセル102が配置され、複数のセル102が順に直列接続されて電池パックの電源部分を構成することができ、電池パックにおけるセルの数が実際の需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0018】
好ましくは、漏液検出モジュールは、信号出力導線及び信号入力導線を含む漏液検出ベルトを含み、信号出力導線は、一端が制御モジュールに接続され、他端が未接続であり、信号入力導線は、一端が制御モジュールに接続され、他端が未接続であり、
信号出力導線は、セルに漏液が発生した場合、信号入力導線と短絡されることにより、制御モジュールから送信された検出信号を信号入力導線に伝達し、信号入力導線は、検出信号を受信した場合、検出信号を漏液信号として制御モジュールに伝達し、
信号出力導線は、さらに、セルに漏液が発生していない場合、信号入力導線との接続を切断することにより、信号入力導線が検出信号を漏液信号として制御モジュールに伝達することを禁止する。
【0019】
一実施例において、漏液検出モジュール103は、電池パック内の所定の位置に配置されることにより、電池セルの漏液状況を検出する漏液検出ベルトを含んでもよい。
図3に示すように、
図3は、
図2におけるA位置の部分拡大概略図である。漏液検出ベルトは、信号出力導線1031及び信号入力導線1032で構成され、信号出力導線は、一端が制御モジュールの信号出力端に接続され、他端が未接続であり、信号入力導線は、一端が制御モジュール101の信号入力端に接続され、他端がぶら下がる。信号出力導線は、絶縁層及び絶縁層内に位置する金属導線を含み、信号入力導線も絶縁層及び絶縁層内に位置する金属導線を含み、信号出力導線の絶縁層及び信号入力導線の絶縁層にいずれも複数の開孔1033が間隔を隔てて設置されている。
【0020】
漏液検出ベルトの動作中に、制御モジュール101の信号出力端は、検出信号を出力することができ、検出信号は、例えば、所定の周波数のパルス信号であり、セルから漏れた液体が漏液検出ベルトを浸漬すると、液体は、絶縁層上の開孔から絶縁層に入って、信号出力導線1031の金属導線及び信号入力導線1032の金属導線と接触することができる。このとき、信号出力導線1031及び信号入力導線1032は、液体により短絡され、信号出力端から出力された検出信号は、信号出力導線1031により信号入力導線1032に伝達され、信号入力導線1032は、検出信号を漏液信号として制御モジュール101の信号入力端に伝達する。逆に、セルに漏れが発生していない場合、信号出力導線1031と信号入力導線1032との接続が切断され、検出信号が制御モジュールに戻ることができないため、制御モジュールは、漏液信号を受信することができない。検出信号は、一定の電圧信号であってもよく、検出信号の具体的なタイプは、需要に応じて設定されてもよい。
【0021】
実際の応用において、漏液検出モジュールは、漏液検出ベルトの形式であり、電池パック内の所定の位置に配置されやすい。また、漏液検出ベルトの長さを増加させることにより、漏液検出モジュールの検出範囲を増加させることができる。
【0022】
一実施例において、漏液検出ベルトは、電池パックにおける電解液が漏れやすい位置、例えば、電池パックにおける冷却管の継手、ケースとカバーとの溶接部、単体防爆弁部に配置されてもよい。
【0023】
好ましくは、電池パックは、防爆弁をさらに含んでもよく、漏液検出モジュールは、防爆弁の検出位置に設置される。
【0024】
図3に示すように、電池パックは、単体防爆弁202を含んでもよく、漏液検出ベルトは、単体防爆弁の底部、すなわち防爆弁の検出位置に設置されてもよく、トレイ201の表面に密着して配置されてもよい。検出位置の電池パックにおける具体的な位置は、需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0025】
実際の応用において、防爆弁で電解液が漏れるリスクが高いため、漏液検出モジュールを単体防爆弁の検出位置に設置することにより、漏液検出の適時性及び正確性を向上させることができる。
【0026】
好ましくは、電池パックは、ケースをさらに含んでもよく、セルは、ケース内に位置し、検出モジュールは、ケース内の所定の位置に設置される。
【0027】
図2に示すように、電池パックは、ケースをさらに含んでもよく、ケースとトレイ201とが嵌合することにより、制御モジュール101、セル102、漏液検出モジュール103、プリチャージスイッチモジュール104などの部品は、密封されたケース内に位置してもよい。漏液検出ベルトは、
図2に示すケース内の所定の位置にあってもよい。漏液検出ベルトがケース内に位置する場合、ケース内部の漏液状況をタイムリーに検出し、漏液検出の適時性及び正確性を向上させることができる。
【0028】
一実施例において、検出需要に応じて、電池パックに複数組の漏液検出ベルトを設置してもよい。上記例を参照すると、電池パックの冷却管の継手に1組の漏液検出ベルトを設置することにより、冷却管から漏れた冷却液を検出することができる。また、電極に漏れた電解液を検出するように、セルの電極に1組の漏液検出ベルトを設置してもよい。或いは、ケースとトレイとの間に漏れた液体を検出するように、ケースとトレイとの溶接箇所に1組の漏液検出ベルトを設置してもよい。漏液検出ベルトの設置において、漏れた液体が漏液検出ベルトを迅速に浸漬するように、漏液検出ベルトをトレイの表面に密着して設置してもよい。或いは、漏れた液体が信号出力導線及び信号入力導線を迅速に短絡するように、電池パックにおける液体堆積が発生しやすい箇所に漏液検出ベルトを配置してもよい。漏液検出ベルトの具体的な配置方法及び配置位置は、需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0029】
なお、漏液検出モジュールは、上記漏液検出ベルトを含むが、これに限定されず、本分野における他のタイプの液体検出モジュールは、いずれも本実施例に応用することができ、本実施例は、漏液検出モジュールの具体的なタイプを限定しない。電池パックは、冷却システムをさらに含んでもよく、漏液検出モジュールは、冷却システムから漏れた冷却液などの液体を検出することもできる。また、漏液検出ベルトについて、電池パックの特徴に基づいて、電池パックに1つ又は複数の漏液検出モジュールを配置してもよく、本実施例は、漏液検出モジュールの配置位置及び配置数を具体的に限定しない。
【0030】
制御モジュールは、プリチャージスイッチモジュールに接続され、セルを起動する起動信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止する。
【0031】
本実施例において、制御モジュール101は、電池パックの充放電を制御し、制御モジュール101は、例えば、電池管理システム(Battery Management System、BMS)における電池管理ユニット(Battery Management Unit、BMU)であり、BMUは、電池パックにおけるセルの状態を監視し、かつ電池パックの充放電を制御する。
図4に示すように、
図4は、1つの例示的な実施例に係る電池管理システムの概略構成図である。電池パックは、複数のセルを含み、各セルに電池情報収集器(Battery Information Collector、BIC)が配置され、BMUは、それぞれ各BICに接続され、BICによりセルの温度、残量、電圧などの情報を収集することができる。複数のセルは、直列接続されて電池パックの電源部分を構成し、電源部分の負極は、高圧サンプリングユニット(High Voltage Sampling Unit、HVSU)によりBMUに接続され、BMUは、HVSUにより電源部分全体の電圧情報を収集することができる。
【0032】
起動信号は、電池パックを起動するためのものであり、電池パックは、起動された後に、車両の運転中の異なる段階で、車両に異なる電圧を提供することができる。例示的には、BMUは、車両における車両制御ユニット(Vehicle Control Unit、VCU)に接続され、VCUから送信された起動信号を受信することができ、BMUは、起動信号を受信した後、電池パックを起動することにより、電池パックは、車両の起動段階で、電池パックにおける電源部分(すなわち電池パックにおける複数のセル)を制御して車両にプリチャージ電圧を提供し、かつ運転段階で、電源部分を制御して車両に運転電圧を提供する。プリチャージ電圧は、起動段階で車両内の電力使用部分に低いバッファ電圧を提供し、運転電圧は、運転段階で車両内の電力使用部分に高い定格電圧を提供する。制御モジュールが起動信号を取得する具体的な過程は、需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0033】
本実施例において、制御モジュールは、起動信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止することにより、電源部分の動作を禁止し、車両にプリチャージ電圧を提供する。
【0034】
プリチャージスイッチモジュールは、一端がセルのプリチャージ電圧端に接続され、他端が電池パックの電力出力端に接続され、プリチャージスイッチモジュールは、プリチャージオン信号を受信していない場合、プリチャージ電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。
【0035】
例示的には、
図4に示すように、電池パックにさらに安全モジュール及び降圧モジュールが設置されてもよく、安全モジュールは、例えば、ヒューズであり、降圧モジュールは、プリチャージ抵抗で構成されてもよい。安全モジュールは、電池パックに過電圧及び過電流などの状況の発生を防止することができ、降圧モジュールは、電源部分の出力電圧を低下させ、プリチャージ電圧を取得することができる。電池パックにさらに高圧コネクタが設置されてもよく、プリチャージスイッチモジュールは、プリチャージリレーであってもよく、複数のセルが直列接続されて電源部分を構成した後、電源部分の正極が安全モジュールの入力端に接続され、安全モジュールの出力端が降圧モジュールの入力端に接続され、降圧モジュールの出力がプリチャージリレーの一端に接続され、プリチャージリレーの他端が高圧コネクタ内の正極電源端子に接続される。安全モジュール、降圧モジュール、プリチャージリレー及び正極電源端子は、プリチャージ電圧出力回路を構成し、電源部分の動作過程において、降圧モジュールは、電源部分の出力電圧を低下させ、降圧モジュールの出力端でプリチャージ電圧を取得して、すなわち、降圧モジュールの出力端は、プリチャージ電圧端である。プリチャージリレーをオンにした後、プリチャージ電圧を高圧コネクタ内の正極電源端子に伝達することができ、正極電源端子は、電池パックの電力出力端を構成する。
【0036】
また、電池パックは、負極リレーをさらに含んでもよく、電源部分の負極は、HVSUを介して負極リレーの一端に接続され、負極リレーの他端は、高圧コネクタ内の負極電源端子に接続される。負極リレー及びプリチャージリレーをオンにした後、電源部分の正極を正極電源端子に接続し、電源部分の負極を負極電源端子に接続してもよく、電源部分が電力出力端(正極電源端子)によりプリチャージ電圧を出力し、正極電源端子及び負極電源端子により車両にプリチャージ電圧を提供し、車両にプリチャージを行う。
【0037】
上記例を参照すると、プリチャージオン信号は、プリチャージリレーのオン信号であってもよく、プリチャージリレーは、BMUから送信されたプリチャージオン信号を受信していない場合、オンになることを禁止し、プリチャージ電圧端と電力出力端との接続を切断し、プリチャージ電圧を電力出力端に伝達することができず、車両は、プリチャージ電圧を取得することができず、起動することができず、セルは、外部に放電しておらず、停止状態にある。
【0038】
なお、プリチャージスイッチモジュールのタイプは、上記プリチャージリレーを含むが、これに限定されず、プリチャージ電圧出力回路の具体的な構成は、需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0039】
以上より、本実施例において、電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、漏液検出モジュールは、制御モジュールに接続され、セルに漏液が発生したことを検出した場合、制御モジュールに漏液信号を送信し、制御モジュールは、セルを起動する起動信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止し、プリチャージスイッチモジュールは、プリチャージオン信号を受信していない場合、プリチャージ電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。通電起動段階で、制御モジュールは、漏液信号を受信すると、セルを制御してプリチャージ電圧の出力を禁止することにより、電池パックが漏液状態で起動されることを回避することができ、それにより電池パックを効果的に保護することができる。
【0040】
好ましくは、制御モジュールは、さらに、起動信号を受信した場合、漏液信号を受信していないと、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信し、
プリチャージスイッチモジュールは、さらに、プリチャージオン信号を受信した場合、プリチャージ電圧端と電力出力端とを接続することにより、セルがプリチャージ電圧を出力する。
【0041】
一実施例において、制御モジュールは、起動信号を受信した後、漏液信号を受信していないと、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することができる。上記例を参照すると、BMUは、VCUから送信された起動信号を受信した後、漏液検出ベルトから伝達されてきた検出信号を受信していないと、漏液信号を受信していないことを決定することができ、このとき、BMUは、プリチャージリレーにプリチャージオン信号を送信することができ、プリチャージオン信号は、プリチャージリレーのオン信号である。
【0042】
それに応じて、プリチャージリレーは、プリチャージオン信号を受信した後にオンになることにより、プリチャージ電圧端と電力出力端とを接続することができる。このとき、電源部分は、電力出力端によりプリチャージ電圧を出力し、車両にプリチャージ電圧を提供することができる。
【0043】
実際の応用において、制御モジュールは、起動信号を受信した後、漏液信号を受信していないと、セルを制御してプリチャージ電圧を出力し、起動段階で車両にプリチャージ電圧を提供することにより、車両を安全状態で起動して運転することができる。
【0044】
好ましくは、電池パックは、一端がセルの運転電圧端に接続され、他端が電力出力端に接続された動作スイッチモジュールをさらに含んでもよい。
【0045】
制御モジュールは、さらに、プリチャージ完了信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、動作スイッチモジュールに動作オン信号を送信することを禁止し、プリチャージ完了信号により、セルは、プリチャージ電圧の出力を停止し、かつ運転電圧を出力し、
動作スイッチモジュールは、動作オン信号を受信していない場合、運転電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端により運転電圧を出力することを禁止する。
【0046】
例示的には、
図4に示すように、動作スイッチモジュールは、動作リレーであってもよく、安全モジュールの出力端は、動作リレーの一端に同時に接続されてもよく、動作リレーの他端が正極電源端子に接続され、安全モジュール、動作リレー及び正極電源端子は、運転電圧出力回路を構成する。安全モジュールの出力端は、電源部分の電圧、すなわち運転電圧を直接出力し、安全モジュールの出力端は、運転電圧端である。車両は、起動段階のプリチャージを完了した後、起動段階から運転段階に切り替えることができ、このとき、VCUは、BMUにプリチャージ完了信号を送信することができる。BMUは、プリチャージ完了信号を受信した後、プリチャージリレーにプリチャージオフ信号を送信し、かつ動作リレーに動作オン信号を送信することができる。それに応じて、プリチャージリレーは、プリチャージオフ信号を受信した後にオフになることにより、プリチャージ電圧端と電力出力端との間の接続を切断する。また、動作リレーは、動作オン信号を受信した後にオンになり、運転電圧端と電力出力端とを接続することにより、電源部分に運転電圧を出力させ、車両に運転電圧を提供することができる。
【0047】
BMUは、VCUから送信されたプリチャージ完了信号を受信した後、漏液信号を受信すると、動作リレーに動作オン信号を送信することを禁止することができる。それに応じて、動作リレーは、動作オン信号を受信する前に、オンになることを禁止することにより、運転電圧端と電力出力端との接続を回避することができ、それによりセルが運転電圧を出力することを回避し、セルが漏液状態で動作することを回避することができる。
【0048】
なお、制御モジュールは、VCUから送信されたプリチャージ完了信号を直接受信してもよく、車両の状態を能動的に検出して、プリチャージ完了信号を取得してもよく、プリチャージ完了信号の取得方法は、需要に応じて設定されてもよい。動作スイッチモジュールのタイプは、上記動作リレーを含むが、これに限定されず、運転電圧出力回路の具体的な構成は、需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0049】
実際の応用において、制御モジュールは、プリチャージ完了信号を受信した後、動作スイッチモジュールが運転電圧端と電力出力端とを接続することを禁止することにより、セルが運転電圧を出力することを禁止することができ、それによりセルが漏液状態で運転電圧を出力することを回避し、セルを効果的に保護することができる。
【0050】
好ましくは、制御モジュールは、さらに、動作停止権限を有する場合、漏液信号を受信すると、動作スイッチモジュールに動作オフ信号を送信し、
動作スイッチモジュールは、さらに、動作オフ信号を受信した場合、運転電圧端と電力出力端との接続を切断することにより、セルが運転電圧を出力することを禁止する。
【0051】
本実施例において、制御モジュールは、動作停止権限を有する場合、漏液信号を受信すると、電池パックの動作を停止することができる。上記例を参照すると、BMUは、動作停止権限を有する場合、動作リレーに動作オフ信号を送信し、動作リレーは、動作オフ信号を受信した後にオフになって、運転電圧端と電力出力端との接続を切断することにより、セルが運転電圧を出力することを禁止することができる。このとき、車両に運転電圧がない場合、運転を停止する。
【0052】
一実施例において、VCUは、車両が起動状態にあり、かつ走行状態にないことを決定した場合、BMUに許可コマンドを送信することができる。BMUは、許可コマンドを受信した後、動作停止権限を有し、漏液信号を受信した場合、動作リレーに動作オフ信号を送信することができる。逆に、BMUは、許可コマンドを受信していない場合、動作停止権限を有せず、このとき、BMUは、漏液信号を受信した場合、動作オフ信号を送信しない。
【0053】
実際の応用において、制御モジュールは、動作停止権限を有する場合、漏液信号を受信すると、動作オフ信号を送信し、セルが運転電圧を出力することを禁止することにより、セルが漏液状態で動作し続けることを回避し、セルを効果的に保護することができる。
【0054】
好ましくは、電池パックは、制御モジュールに接続され、制御モジュールに独立電源を提供する電源モジュールをさらに含んでもよい。
【0055】
本実施例において、独立電源により制御モジュールに電力を供給することにより、電池パックが故障した場合に制御モジュールが動作を停止することを回避することができる。例示的には、
図4に示すように、電池パックにさらに低圧コネクタが設置されてもよく、電源モジュールは、12ボルトの蓄電池又は12ボルトの低圧電源システムであってもよく、BMUの電源入力端は、低圧コネクタを介して蓄電池の電力出力端に接続されることにより、BMUに外付けの独立電源を提供する。電源モジュールの具体的なタイプは、需要に応じて設定されてもよく、本実施例は、これを限定しない。
【0056】
実際の応用において、電源モジュールによって制御モジュールに独立電源を提供することにより、制御モジュールは、電池パックが故障した場合、依然として漏液状況を検出し、電池パックを効果的に保護することができる。
【0057】
一実施例において、制御モジュールは、漏液信号を受信した後、警報信号を出力することができる。例えば、電池パックに警報モジュール(例えば、スピーカ)が設置されてもよく、制御モジュールは、漏液信号を受信した後、スピーカを制御して音声警報信号を出力することにより、ユーザに漏液が発生したように注意を促すことができる。
【0058】
図5に示すように、
図5は、1つの例示的な実施例に係る電池パックの制御方法のステップを示すフローチャートである。電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、漏液検出モジュールは、制御モジュールに接続され、制御モジュールは、プリチャージスイッチモジュールに接続され、プリチャージスイッチモジュールは、一端がセルのプリチャージ電圧端に接続され、他端が電池パックの電力出力端に接続される。
図5に示すように、該方法は、制御モジュールに応用することができ、
セルを起動する起動信号を受信するステップ501と、
漏液検出モジュールから送信されたセルの漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止するステップ502とを含んでもよい。
【0059】
プリチャージオン信号は、プリチャージスイッチモジュールがプリチャージオン信号を受信していない場合、セルのプリチャージ電圧端と電池パックの電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。
【0060】
好ましくは、該方法は、
漏液信号を受信していないと、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信するステップをさらに含んでもよい。
【0061】
プリチャージオン信号により、プリチャージスイッチモジュールは、プリチャージ電圧端と電力出力端とを接続することにより、セルがプリチャージ電圧を出力する。
【0062】
好ましくは、電池パックは、一端がセルの運転電圧端に接続され、他端が電力出力端に接続された動作スイッチモジュールをさらに含む。該方法は、
プリチャージ完了信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、動作スイッチモジュールに動作オン信号を送信することを禁止し、動作スイッチモジュールが、動作オン信号を受信していない場合、セルの運転電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端により運転電圧を出力することを禁止するステップをさらに含んでもよい。プリチャージ完了信号により、セルは、プリチャージ電圧の出力を停止し、かつ運転電圧を出力する。
【0063】
好ましくは、該方法は、
動作停止権限を有する場合、漏液信号を受信すると、動作スイッチモジュールに動作オフ信号を送信するステップをさらに含んでもよい。動作オフ信号により、動作スイッチモジュールは、運転電圧端と電力出力端との接続を切断することにより、セルが運転電圧を出力することを禁止する。
【0064】
本実施例において、電池パックの制御方法は、
図1に示す制御モジュールにより実行されてもよく、電池パックの制御方法の具体的な実現過程について、上記実施例を参照することができ、本実施例は、これについて、説明を省略する。
【0065】
以上より、本実施例において、電池パックは、制御モジュール、セル、漏液検出モジュール及びプリチャージスイッチモジュールを含み、漏液検出モジュールは、制御モジュールに接続され、セルに漏液が発生したことを検出した場合、制御モジュールに漏液信号を送信し、制御モジュールは、セルを起動する起動信号を受信した場合、漏液信号を受信すると、プリチャージスイッチモジュールにプリチャージオン信号を送信することを禁止し、プリチャージスイッチモジュールは、プリチャージオン信号を受信していない場合、プリチャージ電圧端と電力出力端との接続を禁止することにより、セルが電力出力端によりプリチャージ電圧を出力することを禁止する。通電起動段階で、制御モジュールは、漏液信号を受信すると、セルを制御してプリチャージ電圧の出力を禁止することにより、電池パックが漏液状態で起動されることを回避することができ、それにより電池パックを効果的に保護することができる。
【0066】
本願の実施例に係る可読記憶媒体は、プログラム又はコマンドが記憶されており、該プログラム又はコマンドがプロセッサによって実行されると、上記電池パックの制御方法の各プロセスを実現し、かつ同様な技術的効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0067】
本願の実施例に係るチップは、プロセッサ及び通信インタフェースを含み、上記通信インタフェースは、上記プロセッサに結合され、上記プロセッサは、プログラム又はコマンドを実行し、上記電池パックの制御方法の各プロセスを実現し、かつ同様な技術的効果を達成することができ、重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0068】
なお、本明細書において、用語「含む」、「含有」又はその如何なる他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図することにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけでなく、明確に例示されていない他の要素をさらに含むか、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置固有の要素をさらに含む。より多くの限定がない場合、語句「1つ…を含む」により限定された要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同一の要素がさらに存在することを排除するものではない。なお、本願の実施形態における方法及び装置の範囲は、示されたか又は議論された順序で機能を実行することに限定されず、関連する機能に基づいて基本的に同時に又は逆の順序で機能を実行することをさらに含んでもよく、例えば、説明された方法を、説明された順序とは異なる順序で実行してもよく、様々なステップを追加しても、省略しても、組み合わせてもよい。また、いくつかの例に関して説明された特徴は、他の例において組み合わせることができる。
【0069】
以上、添付図面を参照して本願の実施例を説明したが、本願は、上記具体的な実施形態に限定されるものではなく、上記具体的な実施形態は、限定的なものではなく、例示的なものに過ぎず、当業者であれば、本願の示唆で、本願の趣旨及び特許請求の範囲の保護範囲から逸脱せずに様々な態様が可能であり、これらはいずれも本願の保護範囲内に属する。
【国際調査報告】