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特表2023-552432頭皮の健康におけるアゾキシストロビンの効力
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】頭皮の健康におけるアゾキシストロビンの効力
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20231208BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20231208BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20231208BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20231208BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
A61K8/49
A61Q5/02
A61Q5/12
A61Q19/00
A61Q5/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534251
(86)(22)【出願日】2021-12-15
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 US2021063453
(87)【国際公開番号】W WO2022132864
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】17/126,975
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャネット アンシア リチャーズ
(72)【発明者】
【氏名】キャスリーン マリー ケル
(72)【発明者】
【氏名】アンジェラ マリー フィエノ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC112
4C083AC122
4C083AC152
4C083AC172
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC392
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC582
4C083AC642
4C083AC662
4C083AC692
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC792
4C083AC851
4C083AC852
4C083AD072
4C083AD152
4C083AD162
4C083AD242
4C083AD282
4C083AD392
4C083AD532
4C083AD632
4C083BB05
4C083BB06
4C083BB07
4C083BB34
4C083BB53
4C083CC03
4C083CC33
4C083CC38
4C083EE12
4C083EE13
4C083EE23
(57)【要約】
本発明は、表面におけるフレークの数を減少させるためのアゾキシストロビンの使用;ユーザによって知覚される表面の痒みを減少させるためのアゾキシストロビンの使用;酸化ストレス及び損傷の減少の指標としての表面におけるミエロペルオキシダーゼのレベルを低下させるためのアゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、アゾキシストロビンがシャンプー、コンディショナー、又はリーブオントリートメント等のパーソナルケア組成物から適用される、アゾキシストロビンの使用を対象とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面におけるフレークの数を減少させるためのアゾキシストロビンの使用。
【請求項2】
ユーザによって知覚される表面の痒みを減少させるための、請求項1に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項3】
酸化ストレス及び損傷の減少の指標としての表面におけるミエロペルオキシダーゼのレベルを低下させるための、請求項1又は2に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項4】
前記表面が、皮膚、頭皮、又はヒト頭皮、及びそれらの混合からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項5】
アゾキシストロビンのレベルが、0.01%~10%、好ましくは0.01%~10%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項6】
前記アゾキシストロビンが、パーソナルケア組成物から適用され、好ましくは、前記パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項7】
粘着性頭皮フレーク化スコア(ASFS)が4.7単位低下し、プラセボ対照と比較して剥脱が45%減少し、3週間の処理後に剥脱が30%減少する、請求項1~6のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項8】
プラセボ対照と比較してインターロイキン-1(IL-1RA:IL-1α)が58%減少する、請求項1~7のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項9】
プラセボ対照と比較してS100A12レベルが71%減少する、請求項1~8のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項10】
ベースラインから変化してヒト血清アルブミン(HSA)が54%減少することによって頭皮の健康バリアが改善される、請求項1~9のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項11】
プラセボ対照と比較してケラチン1及び10が86%増加する、請求項1~10のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項12】
プラセボ対照と比較して痒み知覚が48%減少する、請求項1~11のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項13】
プラセボ対照と比較してミエロペルオキシダーゼが64%減少する、請求項1~12のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項14】
前記パーソナルケア組成物が、2%~50%の1つ以上のアニオン性界面活性剤を更に含む、請求項6~13のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【請求項15】
前記パーソナルケア組成物が、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、コンディショニング剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される成分を更に含む、請求項6~14のいずれか一項に記載のアゾキシストロビンの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭皮におけるフレークの低減、頭皮の炎症の低減、並びに頭皮の痒み知覚の低減を含む頭皮の健康の改善を提供するアゾキシストロビンを対象とする。本発明は更に、頭皮バリアの改善を提供するためのアゾキシストロビンの使用を対象とする。
【背景技術】
【0002】
フケ及び脂漏性皮膚炎は、不健康な頭皮/皮膚の症状の惹起及び/又は増悪の原因生物としてマラセチア属(Malassezia)の酵母が関与するヒトの頭皮及び皮膚の状態である。これらの状態に対処する消費者製品を開発するためには局所抗真菌剤が日常的に使用されており、頭皮又は皮膚におけるマラセチア属の成長及び作用をより有効に制御する抗真菌剤を見出すことが、多くの研究の焦点である。ストロビルリンは、マラセチア属の成長制御及びその関連する皮膚疾患についてほとんど研究されていない、作物保護のために農業において使用される1つのそのようなクラスの抗真菌剤を表す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、特定の合成ストロビルリンであるアゾキシストロビンが、マラセチア属に対する抗真菌効力において、このクラスの他の化合物の中でも独特であることを見出した。フケを有する消費者の頭皮においてアゾキシストロビンを評価した結果、剥脱が解消され、他の頭皮の健康症状が改善される。局所抗真菌薬は、重症状態の炎症及び痒み等の症状を最も有効に管理するために、コルチコステロイド等の抗炎症薬と併用されることが多い。アゾキシストロビンは、フケ状態にあるヒト頭皮を治療するために使用された場合、単独で全体的な頭皮健康の改善において予想外の有効性を有することが見出された。これらの頭皮の健康に対する利益は、炎症及び痒み知覚の低減を含み、これらは、その抗真菌効力のみからは予測することができない利益である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、表面におけるフレークの数を減少させるためのアゾキシストロビンの使用;ユーザによって知覚される表面の痒みを減少させるためのアゾキシストロビンの使用;酸化ストレス及び損傷の減少の指標としての表面におけるミエロペルオキシダーゼのレベルを低下させるためのアゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、アゾキシストロビンがシャンプー、コンディショナー、又はリーブオントリートメント等のパーソナルケア組成物から適用される、アゾキシストロビンの使用を対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書は、本発明を具体的に示しかつ明確に特許請求する特許請求の範囲で完結するが、本発明は以下の説明によってより深く理解されると考えられる。
【0006】
本発明は、本明細書に記載される本発明の必要不可欠な要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるあらゆる追加的な若しくは任意選択的な成分、構成要素、又は制限事項のうちのいずれかを含むことができ、これらからなることができ、又はこれらから本質的になることができる。
【0007】
特に指定がない限り、本明細書において使用する全ての百分率及び比率は、組成物全体の重量基準である。特に指示がない限り、全ての測定は周囲条件で実施されるものと理解され、「周囲条件」とは、約25℃、約1気圧未満、及び約50%の相対湿度(relative humidity、RH)における条件を意味する。全ての数値範囲は、より狭い範囲を含む。記述された上下の範囲限界は組み合わせ可能であり、明示的に記述されていない更なる範囲を作る。
【0008】
本発明の組成物は、本明細書に記載の必須成分及び任意成分を含むことができ、それらから本質的になることができ、又はそれらからなることができる。本明細書で使用するとき、「~から本質的になる」とは、組成物又は構成成分が、追加成分を含み得るが、追加成分が、特許請求される組成物又は方法の基本的及び新規な特性を実質的に変えない場合に限ることを意味する。
【0009】
組成物に関連して使用される「適用する」又は「適用」は、本発明の組成物を毛髪などの角質組織上に塗布したり広げたりすることを意味する。
【0010】
「皮膚科学的に許容可能な」とは、記載される組成物又は構成成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの皮膚組織と接触させて使用するのに好適であることを意味する。
【0011】
「安全かつ有効な量」とは、有益な効果を有意に誘導するのに十分な化合物又は組成物の量を意味する。
【0012】
組成物に関する「リーブオン」は、適用して、角質組織上に放置することが意図される組成物を意味する。これらのリーブオン組成物は、毛髪に適用され、その後(数分以内に)洗浄、すすぎ、拭い等のいずれかによって除去される組成物とは区別されるべきである。リーブオン組成物では、シャンプー、リンスオフコンディショナー、洗顔料、手洗浄剤、ボディウォッシュ、又は身体用洗浄剤などのリンスオフ型の適用を除外する。リーブオン組成物は、洗浄用界面活性剤又は洗浄性界面活性剤を実質的に含まなくてよい。例えば、「リーブオン組成物」は、少なくとも15分間、角質組織上に付着させたままにしておくことができる。例えば、リーブオン組成物は、1%未満の洗浄性界面活性剤、0.5%未満の洗浄性界面活性剤、又は0%の洗浄性界面活性剤を含むことができる。しかしながら、本組成物は、毛髪に局所的に適用した際に、何らかの有意なクレンジングによる恩恵をもたらすことを意図するものではない、乳化剤、分散剤、又は他の加工用界面活性剤を含有してもよい。
【0013】
「可溶性」とは、25℃及び圧力1atmにおいて、少なくとも約0.1gの溶質が100mLの溶媒に溶解することを意味する。
【0014】
特に記載のない限り、百分率は全て、組成物全体の重量基準である。特に具体的な記載のない限り、全ての比率は重量比である。全ての範囲は、端点を含み、組み合わせ可能である。有効桁数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。用語「分子量」又は「M.Wt.」は、本明細書で使用するとき、特に記載のない限り、重量平均分子量を指す。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定することができる。「QS」は、100%とするために十分な量を意味する。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」は、組成物の総重量基準で、約1%未満、又は約0.8%未満、又は約0.5%未満、又は約0.3%未満、又は約0%を意味する。
【0016】
本明細書で使用するとき、「毛髪」は、頭皮の毛、顔面の毛及び身体の毛を含めた、哺乳動物の毛、具体的にはヒトの頭部及び頭皮上の毛を意味する。
【0017】
「化粧品として許容可能な」とは、本明細書で使用するとき、記載されている組成物、配合物、又は構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの角質組織と接触させて使用するのに好適であることを意味する。本明細書に記載され、角質組織に直接適用するという目的を有する全ての組成物は、化粧品として許容可能であるものに限定される。
【0018】
本明細書で使用するとき、「誘導体」としては、以下に限定されるものではないが、所与の化合物のアミド誘導体、エーテル誘導体、エステル誘導体、アミノ誘導体、カルボキシル誘導体、アセチル誘導体、酸誘導体、塩誘導体、及び/又はアルコール誘導体が挙げられる。
【0019】
本明細書で使用するとき、「ポリマー」は、2つ以上のモノマーの重合から形成される化学物質を意味する。本明細書で使用するとき、用語「ポリマー」は、モノマーの重合によって作製される全ての物質、及び天然ポリマーを含むものとする。1種類のモノマーだけで作製されるポリマーをホモポリマーと呼ぶ。2種類以上の異なるモノマーから作製されるポリマーをコポリマーと呼ぶ。異なるモノマーの分布は、統計的に計算することができ、又はブロック毎に計算することもでき、どちらの可能性も本発明に好適である。特に記述のない限り、本明細書において使用される用語「ポリマー」には、ホモポリマー及びコポリマーを含めた、あらゆる種類のポリマーが含まれる。
【0020】
アゾキシストロビン及び他のストロビルリン系化合物(strobilurins)
アゾキシストロビン、CAS番号:131860-33-8、IUPAC:メチル-(E)-(2-{2-[6-(2-シアノフェノキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-フェニル}-3-メトキシアクリレート)は、ストロビルリン系化合物の部類に属する農業用殺菌剤である。ストロビルリン系化合物は、Strobilurus tenacellus及びOudemansiella mucidaなどの様々なBasidiomycete真菌によって生合成されるか、又は天然のストロビルリンをモデルにして、主要なβ-メトキシアクリレート担毒体を保持して合成される。合成されたストロビルリン系化合物の中には、修飾担毒体、例えばメチルメトキシイミノアセテート又はメチル-N-メトキシカルバメートを有するものもある。合成ストロビルリン系化合物の中には、アゾキシストロビン(CAS番号:131860-33-8)、クモキシストロビン(CAS番号850881-70-8)、ジモキシストロビン(CAS番号149961-52-4)、エノキサストロビン(CAS番号238410-11-2)、フルオキサストロビン(CAS番号193740-76-0)、クレソキシムメチル(CAS番号143390-89-0)、マンデストロビン(CAS番号173662-97-0)、メトミノストロビン(CAS番号133408-50-1)、オリサストロビン(CAS番号248593-16-0)、ピコキシストロビン(CAS番号117428-22-5)、ピラクロストロビン(CAS番号175013-18-0)、ピラオキシストロビン(CAS番号862588-11-2)、及びトリフロキシストロビン(CAS番号141517-21-7)もある。
【0021】
アゾキシストロビン及び他の合成ストロビルリン系化合物は、広範囲の植物真菌病を防除し、世界中の作物保護に多用されている。ストロビルリン系化合物は、ミトコンドリアの呼吸を阻害することで作用する。アゾキシストロビン及び他のストロビルリン系化合物の具体的な作用機序は、電子伝達系のシトクロムb複合体IIIのユビキノール酸化部位(Q部位)に結合し、シトクロムbとシトクロムcとの間の電子伝達を阻害することによるものである。このような具体的な作用機序を持つ他の化合物としては、Oudemansiella mucidaから最初に単離されたoudemansinsとして知られる主要なβ-メトキシアクリレート担毒体の合成及び天然由来の誘導体、Myxococcus flavusなどの粘液細菌からの合成及び天然由来のミクソチアゾール、Stigmatella auranticaなどの粘液細菌由来のスティグマテリン、並びに合成農薬のファモキサドン及びフェナミドンなどが挙げられる。
【0022】
農業用殺菌剤としてのアゾキシストロビンは、保護作用、治癒作用、駆除作用、トランスラミナー作用、全身作用を有し、胞子の発芽や菌糸の成長を阻害し、また抗胞子活性も示す。表示された散布量で、アゾキシストロビンは、数多くの植物病原菌、例えば、温帯穀物のErysiphe graminis、Puccinia spp.、Lepiosphaeria nodorum、Septoria tritici、及びPyrenophora teres;イネのPyricularia oryzae及びRhizoctonia solani;ブドウの木のPlasmopara viticola及びUncinula necator;ウリ科のSphaerotheca fuliginea及びPseudoperonospora cubensis;ジャガイモ及びトマトのPhytophthora infestans及びAlternaria solani;ピーナッツのMycosphaerella arachidis、Rhizoctonia solani、及びSclerotium rolfsii;モモのMonilinia spp、及びCladosporium carpophilum;芝生のPythium spp.及びRhizoctonia solani;バナナのMycosphaerella spp.;ピーカンのCladosporium caryigenum;柑橘類のElsinoe fawcetii、Colletotrichum spp.及びGuignardia citricarpa;コーヒーのColletotrichum spp.及びHemileia vastatrixを防除する。アゾキシストロビンは、水への溶解度が低い固体物質である。
【0023】
アゾキシストロビンの商品名には、ABOUND FLOWABLE FUNGICIDE、Aframe、Azoxystar、Azoxyzone、AZteroid 1.65 SC Fungicide、AZURE AGRICULTURAL FUNGICIDE、Endow、QUADRIS FLOWABLE FUNGICIDE、Satori Fungicide、Strobe 2L、Willowood Azoxy 2SCなどがある。アゾキシストロビンは、例えばSigma-Aldrich(St.Louis,MO)及びAk Scientific,Inc(Union City,CA)から市販されている。
【0024】
本発明では、パーソナルケア組成物は、約0.02%~約10%のアゾキシストロビン;約0.05%~約2%のアゾキシストロビン;約0.1%~約1%のアゾキシストロビンを含み得る。
【0025】
本発明では、パーソナルケア組成物は、約0.02%~約10%のストロビルリン;約0.05%~約2%のストロビルリン;約0.1%~約1%のストロビルリンを含み得る。
【0026】
本発明において、アゾキシストロビンの粒径は、約0.5マイクロメートル~約200マイクロメートル;約0.5マイクロメートル~約100マイクロメートル;約1マイクロメートル~約50マイクロメートル;約1マイクロメートル~約25マイクロメートル、約1マイクロメートル~約10マイクロメートル、約1マイクロメートル~約3マイクロメートルであり得る。
【0027】
シャンプー組成物
洗浄性界面活性剤
パーソナルケア組成物は、組成物に洗浄性能を提供する約10重量%超の界面活性剤系を含んでもよく、組成物に洗浄性能を提供する約12重量%超の界面活性剤系であり得る。界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、並びに/又はアニオン性界面活性剤の組み合わせ、並びに/又はアニオン性界面活性剤と両性、双性イオン性、非イオン性及びこれらの混合物からなる群から選択される共界面活性剤との組み合わせを含む。洗浄性界面活性剤の様々な例及び説明が、米国特許第8,440,605号、米国特許出願公開第2009/155383号、及び米国特許出願公開第2009/0221463号に記載されており、これらは全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0028】
パーソナルケア組成物は、約10重量%~約25重量%、約10重量%~約18重量%、約10重量%~約14重量%、約10重量%~約12重量%、約11重量%~約20重量%、約12重量%~約20重量%、及び/又は約12重量%~約18重量%の1種以上の界面活性剤を含み得る。
【0029】
本組成物における使用に好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。その他の好適なアニオン性界面活性剤は、有機の硫酸反応生成物の水溶性塩である。更に他の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物である。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
【0030】
パーソナルケア組成物にて使用される例示的なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、C10~15パレス硫酸アンモニウム、C10~15アルキル硫酸アンモニウム、C11~15アルキル硫酸アンモニウム、デシル硫酸アンモニウム、デセス硫酸アンモニウム、ウンデシル硫酸アンモニウム、ウンデセス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、C10~15パレス硫酸ナトリウム、C10~15アルキル硫酸ナトリウム、C11~15アルキル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、デセス硫酸ナトリウム、ウンデシル硫酸ナトリウム、ウンデセス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、C10~15パレス硫酸カリウム、C10~15アルキル硫酸カリウム、C11~15アルキル硫酸カリウム、デシル硫酸カリウム、デセス硫酸カリウム、ウンデシル硫酸カリウム、ウンデセス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム又はラウレス硫酸ナトリウムであり得る。
【0031】
本発明の組成物はまた、
a)RO(CHCHRO)SOM、
b)CH(CHCHRCHO(CHCHRO)SOM、及び
c)これらの混合物
(式中、Rは、CH(CH10を表し、Rは、H、又はz及びRにおける炭素原子の合計が8となるように1~4個の炭素原子を含む炭化水素基を表し、Rは、H又はCHであり、yは0~7であり、yがゼロ(0)でないときyの平均値は約1であり、Mは、一価又は二価の正電荷カチオンである)からなる群から選択されるアニオン性界面活性剤を含むことができる。
【0032】
好適なアニオン性アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェート界面活性剤としては、ガーベットアルコール、アルドール縮合誘導アルコール、オキソアルコール、F-Tオキソアルコール及びこれらの混合物からなる群から選択され得るC8~C18分岐状アルコールから合成される分岐状アルキル鎖を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。2-アルキル分岐状アルコールの非限定的な例としては、2-メチル-1-ウンデカノール、2-エチル-1-デカノール、2-プロピル-1-ノナノール、2-ブチル1-オクタノール、2-メチル-1-ドデカノール、2-エチル-1-ウンデカノール、2-プロピル-1-デカノール、2-ブチル-1-ノナノール、2-ペンチル-1-オクタノール、2-ペンチル-1-ヘプタノール、並びに商標名LIAL(登録商標)(Sasol)、ISALCHEM(登録商標)(Sasol)、及びNEODOL(登録商標)(Shell)で販売されるものなどのオキソアルコール、並びに2-エチル-1-ヘキサノール、2-プロピル-1-ブタノール、2-ブチル-1-オクタノール、2-ブチル-1-デカノール、2-ペンチル-1-ノナノール、2-ヘキシル-1-オクタノール、2-ヘキシル-1-デカノール、並びに商標名ISOFOL(登録商標)(Sasol)で販売されるもの、又は商標名LUTENSOL XP(登録商標)(BASF)及びLUTENSOL XL(登録商標)(BASF)でアルコールエトキシレート及びアルコキシレートとして販売されるものなどのガーベット及びアルドール縮合誘導アルコールが挙げられる。
【0033】
アニオン性アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートとしてはまた、商標名EXXAL(商標)(Exxon)及びMarlipal(登録商標)(Sasol)で販売されているブチレン又はプロピレンから誘導されるC8~C18分岐状アルコールから合成されるものを挙げることができる。これは、トリデセス-n硫酸ナトリウム(STnS)の亜分類のアニオン性界面活性剤を含み、nは、約0.5~約3.5である。この亜分類の例示的な界面活性剤は、トリデセス-2硫酸ナトリウム及びトリデセス-3硫酸ナトリウムである。本発明の組成物は、トリデシル硫酸ナトリウムも含み得る。
【0034】
本発明の組成物はまた、アニオン性アルキル及びアルキルエーテルスルホスクシネート、並びに/又はジアルキル及びジアルキルエーテルスルホスクシネート並びにこれらの混合物を含むことができる。ジアルキル及びジアルキルエーテルスルホスクシネートは、C6~15直鎖又は分岐状ジアルキル又はジアルキルエーテルスルホスクシネートであってよい。アルキル部分は、対称(すなわち、同じアルキル部分)であっても非対称(すなわち、異なるアルキル部分)であってもよい。非限定的な例としては、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ビストリデシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソブチルスルホコハク酸ナトリウム、直鎖ビス(トリデシル)スルホコハク酸塩及びこれらの混合物が挙げられる。
【0035】
パーソナルケア組成物は、共界面活性剤を含んでいてもよい。共界面活性剤は、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。共界面活性剤としては、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、コカミドモノエタノールアミド、及びこれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0036】
パーソナルケア組成物は、約0.25重量%~約15重量%、約1重量%~約14重量%、約2重量%~約13重量%の1種以上の両性、双性イオン性、非イオン性共界面活性剤、又はこれらの混合物を更に含んでもよい。
【0037】
本明細書のパーソナルケア組成物での使用に好適な両性又は双性イオン性の界面活性剤としては、シャンプー又は他のパーソナルケアクレンジングに使用する周知のものが挙げられる。好適な双性イオン性又は両性の界面活性剤の非限定的な例が、米国特許第5,104,646号及び同第5,106,609号に記載されており、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
組成物での使用に好適な両性共界面活性剤としては、脂肪族基が直鎖状又は分岐状であることができる脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として説明され、脂肪族置換基のうちの1つは約8~約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する、界面活性剤が挙げられる。好適な両性界面活性剤としては、コカミノプロピオン酸ナトリウム、コカミノジプロピオン酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ二酢酸ナトリウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸ナトリウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、コカミノプロピオン酸アンモニウム、コカミノジプロピオン酸アンモニウム、ココアンホ酢酸アンモニウム、ココアンホ二酢酸アンモニウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸アンモニウム、ココアンホプロピオン酸アンモニウム、コーンアンホプロピオン酸アンモニウム、ラウラミノプロピオン酸アンモニウム、ラウロアンホ酢酸アンモニウム、ラウロアンホ二酢酸アンモニウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸アンモニウム、ラウロアンホプロピオン酸アンモニウム、コーンアンホプロピオン酸アンモニウム、ラウリミノジプロピオン酸アンモニウム、コカミノプロピオン酸トリエタノールアミン、コカミノジプロピオン酸トリエタノールアミン、ココアンホ酢酸トリエタノールアミン、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸トリエタノールアミン、ココアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、コーンアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウラミノプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウロアンホ酢酸トリエタノールアミン、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸トリエタノールアミン、ラウロアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、コーンアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウリミノジプロピオン酸トリエタノールアミン、ココアンホジプロピオン酸、カプロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホジプロピオン酸二ナトリウム(disodium capryloamphodipriopionate)、ココアンホカルボキシエチルヒドロキシプロピルスルホン酸二ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ジカルボキシエチルココプロピレンジアミン二ナトリウム、ラウレス-5カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、オレオアンホジプロピオン酸二ナトリウム、PPG-2-イソデセチル-7カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸、ラウロアンホジプロピオン酸、ラウリルアミノプロピルグリシン、ラウリルジエチレンジアミノグリシン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本組成物は、双性イオン性共界面活性剤を含んでもよく、この双性イオン性界面活性剤は、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体であり、脂肪族基は直鎖状又は分岐状であってよく、脂肪族置換基のうちの1つは約8~約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。双性イオン性界面活性剤は、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルジメチルアミノヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、コカミドプロピルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココベタインアミドアンホプロピオネート、ココ-ベタイン、ココ-ヒドロキシスルタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココ-スルタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルスルタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0040】
本発明での使用に好適な非イオン性界面活性剤としては、McCutcheion’s Detergents and Emulsifiers,North American edition(1986年)、Allured Publishing Corp.、及びMcCutcheion’s Functional Materials,North American edition(1992年)に記載されているものが挙げられる。本発明のパーソナルケア組成物での使用に好適な非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン化アルキルフェノール、ポリオキシエチレン化アルコール、ポリオキシエチレン化ポリオキシプロピレングリコール、アルカン酸のグリセリルエステル、アルカン酸のポリグリセリルエステル、アルカン酸のプロピレングリコールエステル、アルカン酸のソルビトールエステル、アルカン酸のポリオキシエチレン化ソルビトールエステル、アルカン酸のポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン化アルカン酸、アルカノールアミド、N-アルキルピロリドン、アルキルグリコシド、アルキルポリグルコシド、アルキルアミンオキシド、及びポリオキシエチレン化シリコーンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
共界面活性剤は、コカミド、コカミドメチルMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、ラウラミドDEA、ラウラミドMEA、ラウラミドMIPA、ミリスタミドDEA、ミリスタミドMEA、PEG-20コカミドMEA、PEG-2コカミド、PEG-3コカミド、PEG-4コカミド、PEG-5コカミド、PEG-6コカミド、PEG-7コカミド、PEG-3ラウラミド、PEG-5ラウラミド、PEG-3オレアミド、PPG-2コカミド、PPG-2ヒドロキシエチルコカミド、PPG-2ヒドロキシエチルイソステアラミド及びこれらの混合物を含むアルカノールアミドの群から選択される非イオン性界面活性剤であることができる。
【0042】
代表的なポリオキシエチレン化アルコールとしては、C9~C16の範囲であり、かつ約1~約110個のアルコキシ基を有するアルキル鎖が挙げられ、それには、ラウレス-3、ラウレス-23、セテス-10、ステアレス-10、ステアレス-100、べへネス-10、及びShell Chemicals(Houston,Texas)から商標名Neodol(登録商標)91、Neodol(登録商標)23、Neodol(登録商標)25、Neodol(登録商標)45、Neodol(登録商標)135、Neodo(登録商標)l67、Neodol(登録商標)PC100、Neodol(登録商標)PC200、Neodol(登録商標)PC600で市販されているもの、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
同様に市販されているものは、Brij(登録商標)の商標名でUniqema(Wilmington,Delaware)から市販されているポリオキシエチレン脂肪族エーテルであり、限定するものではないが、Brij(登録商標)30、Brij(登録商標)35、Brij(登録商標)52、Brij(登録商標)56、Brij(登録商標)58、Brij(登録商標)72、Brij(登録商標)76、Brij(登録商標)78、Brij(登録商標)93、Brij(登録商標)97、Brij(登録商標)98、Brij(登録商標)721、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0044】
好適なアルキルグリコシド及びアルキルポリグルコシドは、式(S)n-O-Rで表すことができ、式中、Sは、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースなどの糖部分であり、nは、約1~約1000の整数であり、Rは、C8~C30アルキル基である。アルキル基を誘導することができる長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、及び同様のものが挙げられる。これらの界面活性剤の例としては、アルキルポリグルコシドが挙げられ、この場合、Sは、グルコース部分であり、Rは、C8~20アルキル基であり、nは、約1~約9の整数である。これらの界面活性剤の市販例としては、Cognis(Ambler,Pa)から商標名APG(登録商標)325CS、APG(登録商標)600CS、及びAPG(登録商標)625CSで入手可能な、デシルポリグルコシド及びラウリルポリグルコシドが挙げられる。同様に本明細書で有用なのは、スクロースココエート及びスクロースラウレートなどのスクロースエステル界面活性剤、並びにDow Chemical Company(Houston,Tx)から商標名Triton(商標)BG-10及びTriton(商標)CG-110で入手可能なアルキルポリグルコシドである。
【0045】
本発明での使用に好適な他の非イオン性界面活性剤は、グリセリルエステル及びポリグリセリルエステルであり、限定するものではないが、グリセリルモノエステル、例えばグリセリルオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノパルミテート、グリセリルモノベヘネート及びこれらの混合物といったC12~22の飽和、不飽和及び分岐状脂肪酸のグリセリルモノエステル、並びに例えばポリグリセリル-4イソステアレート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-2-セスキオレエート、トリグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルモノオレエート、テトラグリセリルモノオレエート、及びこれらの混合物といったC12~22の飽和、不飽和及び分岐状脂肪酸のポリグリセリルエステルが挙げられる。
【0046】
同様に非イオン性界面活性剤として本明細書で有用なものは、ソルビタンエステルである。C12~22の飽和、不飽和、及び分岐状脂肪酸のソルビタンエステルが、本明細書で有用である。これらのソルビタンエステルは、通常、モノエステル、ジエステル、トリエステルなどのエステルの混合物を含む。好適なソルビタンエステルの代表的な例としては、ソルビタンモノラウレート(SPAN(登録商標)20)、ソルビタンモノパルミテート(SPAN(登録商標)40)、ソルビタンモノステアレート(SPAN(登録商標)60)、ソルビタントリステアレート(SPAN(登録商標)65)、ソルビタンモノオレエート(SPAN(登録商標)80)、ソルビタントリオレエート(SPAN(登録商標)85)、及びソルビタンイソステアレートが挙げられる。
【0047】
同様に本明細書に用いるのに好適なものは、ソルビタンエステルのアルコキシル化誘導体であり、限定するものではないが、全てUniqemaから入手可能である、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween(登録商標)40)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)80)、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)21)、ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)61)、ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)81)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0048】
同様に本明細書に用いるのに好適なものは、アルキルフェノールエトキシレートであり、限定するものではないが、ノニルフェノールエトキシレート(Dow Chemical Company(Houston,Tx)から入手可能であるTergitol(商標)NP-4、NP-6、NP-7、NP-8、NP-9、NP-10、NP-11、NP-12、NP-13、NP-15、NP-30、NP-40、NP-50、NP-55、NP-70)及びオクチルフェノールエトキシレート(Dow Chemical Company(Houston,TX)から入手可能であるTriton(商標)X-15、X-35、X-45、X-114、X-100、X-102、X-165、X-305、X-405、X-705)が挙げられる。
【0049】
同様に本明細書での使用に好適なものは、ラウラミンオキシド及びコカミンオキシドを含む三級アルキルアミンオキシドである。
【0050】
パーソナルケア組成物における使用に好適な他のアニオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び追加の非イオン性界面活性剤の非限定的な例は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、McCutcheonの「Emulsifiers and Detergents,1989 Annual」(M.C.Publishing Co.発行)、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号において記載されており、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0051】
好適な界面活性剤の組み合わせは、約0.5重量%~約30重量%、あるいは約1重量%~約25重量%、あるいは約2重量%~約20重量%の平均重量%のアルキル分枝を含む。界面活性剤の組み合わせは、約7.5重量%~約25重量%、あるいは約10重量%~約22.5重量%、あるいは約10重量%~約20重量%の累積平均C8~C12アルキル鎖長重量%を有することができる。界面活性剤の組み合わせは、約3~約200、あるいは約25~約175.5、あるいは約50~約150、あるいは約75~約125の平均C8~C12/C13~C18アルキル鎖率を有することができる。
【0052】
付着助剤
本発明のシャンプー組成物は、カチオン性ポリマー又はカチオン性付着ポリマーなどの付着助剤を更に含み得る。本明細書で有用なカチオン性ポリマーは、少なくとも約5,000、あるいは約10,000~約10,000,000、あるいは約100,000~約2,000,000の平均分子量を有するものである。
【0053】
カチオン性ポリマーとしては、2,200,000g/mol未満、又は約150,000~約2,200,000g/mol、又は約200,000~約2,200,000g/mol、又は約300,000~約1,200,000g/mol、又は約750,000(750,000 thousand)~約1,000,000g/molの重量平均分子量を有するカチオン性グアーポリマーを挙げることができるが、これらに限定されない。カチオン性グアーポリマーは、約0.2~約2.2meq/g、又は約0.3~約2.0meq/g、又は約0.4~約1.8meq/g、又は約0.5meq/g~約1.8meq/gの電荷密度を有し得る。
【0054】
カチオン性グアーポリマーは、約1,500,000g/モル未満の重量平均分子量を有してもよく、約0.1meq/g~約2.5meq/gの電荷密度を有する。カチオン性グアーポリマーは、900,000g/mol未満、又は約150,000~約800,000g/mol、又は約200,000~約700,000g/mol、又は約300,000~約700,000g/mol、又は約400,000~約600,000g/mol、又は約150,000~約800,000g/mol、又は約200,000~約700,000g/mol、又は約300,000~約700,000g/mol、又は約400,000~約600,000g/molの重量平均分子量を有し得る。カチオン性グアーポリマーは、約0.2~約2.2meq/g、又は約0.3~約2.0meq/g、又は約0.4~約1.8meq/g、又は約0.5meq/g~約1.5meq/gの電荷密度を有し得る。
【0055】
好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、水溶性スペーサーモノマー(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、並びにビニルピロリドン)とのコポリマーが挙げられる。他の好適なスペーサーモノマーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加水分解によって作製される)、無水マレイン酸、プロピレングリコール、及びエチレングリコールが挙げられる。本明細書で有用な他の好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性セルロース、カチオン性デンプン、及びカチオン性グアーガムが挙げられる。カチオン性ポリマーの非限定的な例は、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドである。
【0056】
カチオン性ポリマーは、本発明のヘアケア組成物中に約0.001重量%~約10重量%のレベルで含まれていてもよい。本発明では、カチオン性ポリマーは、組成物の重量に基づいて最大約5重量%の量で存在し得る。
【0057】
水性担体
パーソナルケア組成物は、水性担体を含む。したがって、パーソナルケア組成物の配合物は、(周囲条件下で)注ぐことのできる液状の形態とすることができる。そのため、このような組成物は、典型的に、水性担体を含むが、これは、約20重量%~約95重量%、又は約60重量%~約85重量%のレベルで存在する。この水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよく、一態様では、特に他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意な濃度の有機溶媒を有していない水を含んでもよい。
【0058】
パーソナルケア組成物において有用な水性担体としては、水、並びに低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1~6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書において有用な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
【0059】
乳化剤
パーソナルケア組成物がゲルマトリックスを含まない場合、1,2-ジオールを事前乳化した後、パーソナルケア組成物に添加することができる。各コンディショニング活性物質についての乳化剤の選択は、乳化剤の親水性-親油性-バランス値(HLB値)が指針となる。HLB値の好適な範囲は、6~16、より好ましくは8~14である。10超のHLBを有する乳化剤は、水溶性である。低いHLBを有する乳化剤は、脂溶性である。好適なHLB値を得るために、2つ以上の乳化剤の混合物を使用してもよい。好適な乳化剤としては、非イオン性、カチオン性、アニオン性及び両性の乳化剤が挙げられる。
【0060】
レオロジー変性剤/増粘剤
上記のパーソナルケア組成物はまた、より良好な感触、使用時の特性、及び組成物の懸濁安定性のために組成物のレオロジー特徴を調節する、1種以上のレオロジー変性剤/増粘剤を含有してもよい。例えば、組成物が保管及び輸送中に均質のままであるように、及び使用中に身体の他の領域、衣類又は家具に滴るという望ましくない状態が生じないように、レオロジー特性が調節される。任意の好適なレオロジー変性剤を使用することができる。更に、リーブオントリートメントは、約0.01%~約3%のレオロジー変性剤、あるいは、約0.1%~約1%のレオロジー変性剤を含んでもよい。
【0061】
1種以上のレオロジー変性剤は、ポリアクリルアミド増粘剤、カチオン変性多糖類、会合性増粘剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。会合性増粘剤としては、例えば、疎水変性セルロース誘導体;PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、ポリウレタン-39などの疎水変性アルコキシル化ウレタンポリマー;疎水変性ポリポリアクリレート(polypolyacrylates)、疎水変性ポリアクリル酸、及び疎水変性ポリアクリルアミドなどの疎水変性アルカリ膨潤性エマルション;疎水変性ポリエーテルなどの多種多様な物質クラスが挙げられる。これらの物質は、セチル、ステアリル、オレアイル(oleayl)、及びこれらの組み合わせから選択することができる疎水性部分、及び10~300、あるいは30~200、あるいは40~150の繰り返し単位を有する繰り返しエチレンオキシド基の親水性部分を有してもよい。この部類の例としては、PEG-120-メチルグルコースジオレエート、PEG-(40又は60)ソルビタンテトラオレエート、PEG-150ペンタエリスリチルテトラステアレート、PEG-55プロピレングリコールオレエート、PEG-150ジステアレートが挙げられる。
【0062】
追加のレオロジー変性剤の非限定な例としては、アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80;アクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10~C30アルキルアクリレートルクロスポリマー;アクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー;アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG-40ヒマシ油;C12~16アルキルPEG-2ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルエチルセルロース(HM-EHEC);カルボマー;架橋ポリビニルピロリドン(PVP);ジベンジリデンソルビトール;ヒドロキシエチルエチルセルロース(EHEC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルセルロース(HPC);メチルセルロース(MC);メチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC);PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス-7;ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20;ポリアクリレートクロスポリマー-6;ポリアミド-3;ポリクオタニウム-37(及び)水素添加ポリデセン(及び)トリデセス-6;ポリウレタン-39;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレート/ジメチルアクリルアミド;クロスポリマー(及び)イソヘキサデカン(及び)ポリソルベート60;ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。例示的な市販のレオロジー変性剤としては、ACULYN(商標)28、Klucel M CS、Klucel H CS、Klucel G CS、SYLVACLEAR AF1900V、SYLVACLEAR PA1200V、Benecel E10M、Benecel K35M、Optasense RMC70、ACULYN(商標)33、ACULYN(商標)46、ACULYN(商標)22、ACULYN(商標)44、Carbopol Ultrez20、Carbopol Ultrez21、Carbopol Ultrez10、Carbopol1342、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Sepimax Zen、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0063】
本明細書において使用するのに好適な増粘剤の非包括的なリストには、キサンタン、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、スクレログルカン、メチルセルロース、エチルセルロース(Aquacote(登録商標)として市販されている)、ヒドロキシエチルセルロース(Natrosol(登録商標))、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel(登録商標))、ヒドロキシエチルエチルセルロース、セチルヒドロキシエチルセルロース(Natrosol(登録商標)Plus330)、N-ビニルピロリリドン(vinylpyrollidone)(Povidone(登録商標))、アクリレート/セテス-20イタコネートコポリマー(Structure(登録商標)3001)、ヒドロキシプロピルデンプンホスフェート(Structure(登録商標)ZEA)、ポリエトキシル化ウレタン又はポリカルバミルポリグリコールエステル(例えば、PEG-150/デシル/SMDIコポリマー=Aculyn(登録商標)44)、PEG-150/ステアリル/SMDIコポリマー=Aculyn46(登録商標)、トリヒドロキシステアリン(Thixcin(登録商標))アクリレートコポリマー(例えば、Aculyn(登録商標)33)又は疎水変性アクリレートコポリマー(例えば、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー=Aculyn(登録商標)22)、及び脂肪アルコール(セチルアルコール及びステアリルアルコールなど)、並びにそれらの組み合わせが含まれる。
【0064】
コンディショナー組成物
本発明のパーソナルケア組成物は、ヘアコンディショナーとすることができる。ヘアコンディショナー組成物により、シャンプー時に、頭皮へのフケ防止効果の利点に加えて、潤いのある感覚、櫛通り性、色調保持、毛髪損傷からの保護、損傷修復、乾いた感覚、縮れ防止効果などの望ましい利点を消費者にもたらす。
【0065】
コンディショナー組成物は、リンスオフコンディショナーを含み得る。更に、コンディショナー組成物は、シリコーン又は有機コンディショニング剤、毛髪健康活性物質、フケ防止活性物質、及び他の成分などの他の任意選択の成分を含んでもよい。
【0066】
ヘアコンディショナーは典型的に、毛髪からシャンプー組成物をすすいだ後に毛髪に適用される。本明細書に記載されるコンディショナー組成物は、消費者にフケ防止の利点に加えて、所望のヘアコンディショニングをもたらす。
【0067】
本明細書に記載されるコンディショニング組成物はまた、(1)1種以上の高融点脂肪族化合物、(2)カチオン性界面活性剤系、及び(3)第2の水性担体を含むコンディショナーゲルマトリックスを含むことができる。毛髪にコンディショナー組成物を適用した後、水を使用して、コンディショナーを毛髪からすすぐ。
【0068】
A.カチオン性界面活性剤系
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、カチオン性界面活性剤系を含む。カチオン性界面活性剤系は、1種のカチオン性界面活性剤、又は2種以上のカチオン性界面活性剤の混合物とすることができる。カチオン性界面活性剤系は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせから選択することができる。
【0069】
カチオン性界面活性剤系は、約0.1重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.8重量%~約5重量%、及び約1.0重量%~約4重量%のレベルで組成物中に含まれ得る。
【0070】
モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
本明細書において有用なモノアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する1本のアルキル長鎖を有するものであり、C22アルキル基であってよい。窒素に結合している残りの基は、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有する、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から独立して選択される。
【0071】
本明細書で有用なモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、式(I):
【0072】
【化1】
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうち1つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R75、R76、R77、及びR78のうちの残りは、独立して、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、Xは、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、クロリド、ブロミド)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、スルホネート、サルフェート、アルキルサルフェート、及びアルキルスルホネート基から選択されるものである)を有するものである。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素数が約22個以上のものは、飽和又は不飽和であってよい。R75、R76、R77及びR78のうちの1つは、約22個の炭素原子のアルキル基から選択することができ、R75、R76、R77及びR78のうちの残りは、独立して、CH、C、COH及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CHOSO、COSO及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0073】
そのようなモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
【0074】
モノ長鎖アルキルアミドアミン塩
モノ長鎖アルキルアミンも、カチオン性界面活性剤として好適である。一級、二級、及び三級脂肪族アミンが有用である。特に有用なものは、約22個の炭素のアルキル基を有する第三級アミドアミンである。例示的な第三級アミドアミンとしては、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミンが挙げられる。本発明で有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。これらのアミンはまた、λ-グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、λ-グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物等の酸と併用してもよく、λ-グルタミン酸、乳酸、及び/又はクエン酸であってよい。本明細書におけるアミンは、いずれかの酸によって、アミンの酸に対するモル比が約1:0.3~約1:2及び/又は約1:0.4~約1:1で部分的に中和され得る。
【0075】
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩と組み合わせることができる。そのような組み合わせは、モノアルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩の単独使用と比べて、容易なすすぎの感覚を与えることができると考えられている。モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩とのこのような組み合わせでは、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤系中のジアルキル四級化アンモニウム塩の重量%が、約10%~約50%及び/又は約30%~約45%の範囲になるようなレベルで使用される。
【0076】
本明細書において有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する2本のアルキル長鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有する、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から独立して選択される。
【0077】
本明細書で有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、式(II):
【0078】
【化2】
(式中、R75、R76、R77及びR78のうちの2つは、22個の炭素原子からのアルキル基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R75、R76、R77、及びR78のうちの残りは、独立して、1~約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、Xは、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、クロリド、ブロミド)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、スルホネート、サルフェート、アルキルサルフェート、及びアルキルスルホネート基から選択されるものである)を有するものである。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素数が約22個以上のものは、飽和又は不飽和であってよい。R75、R76、R77及びR78のうちの1つは、22個からの炭素原子のアルキル基から選択することができ、R75、R76、R77及びR78のうちの残りは、独立して、CH、C、COH及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CHOSO、COSO及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0079】
このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(C22)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。また、かかるジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、不斉ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤が挙げられる。
【0080】
B.高融点脂肪族化合物
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、1種以上の高融点脂肪族化合物を含む。本明細書において有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有することができ、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本明細書のこの項に開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属し得る(例えば、いくつかの脂肪族アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体としても分類され得る)ということが当業者には理解される。しかしながら、所与の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類及び命名法の便宜上そのようになされている。更に、二重結合の数及び位置、並びに分枝の長さ及び位置に応じて、特定の炭素原子を有する特定の化合物が、25℃未満の融点を有し得ることが当業者によって理解される。低融点のこのような化合物は、このセクションに含めることを意図していない。高融点化合物の非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,1992に見出される。
【0081】
様々な高融点脂肪族化合物のうち、脂肪族アルコールが本コンディショナー組成物中で使用するのに好適である。本明細書で有用な脂肪族アルコールは、約14~約30個の炭素原子、約16~約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪アルコールは飽和しており、直鎖又は分枝鎖アルコールであってもよい。好適な脂肪族アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0082】
高純度の単一化合物の高融点脂肪族化合物が使用され得る。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールの群から選択される、純粋な脂肪族アルコールの単一化合物も使用され得る。本明細書で、「純粋な」とは、化合物が、少なくとも約90%及び/又は少なくとも約95%の純度を有することを意味する。これらの高純度の単一化合物は、消費者が組成物を洗い流すときに、毛髪からの良好な洗い流し易さをもたらす。
【0083】
高融点脂肪族化合物は、濡れた毛髪への適用中のスベスベ感、乾いた毛髪における柔らかさ及びしっとり感等の改善されたコンディショニング効果を提供することを考慮して、組成物の約0.1重量%~約20重量%、あるいは約1重量%~約15重量%、あるいは約1.5重量%~約8重量%のレベルでコンディショナー組成物中に含まれ得る。
【0084】
リーブオントリートメント
本発明のパーソナルケア組成物は、リーブオントリートメントであってもよい。リーブオントリートメント組成物は、頭皮へのフケ防止効果の利点の他に、消費者に、所望のヘアコンディショニング又はスタイリングの利点をもたらす。
【0085】
リーブオントリートメント組成物は、ドライシャンプー、ムース、ペースト、ゲル、及びミルクを含み得る。リーブオントリートメントはまた、(1)1種以上のレオロジー変性剤を含んでもよい。更に、リーブオントリートメントは、シリコーン又は有機コンディショニング剤、増粘剤、毛髪健康活性物質、フケ防止活性物質、及び他の成分などの他の(pother)任意選択の成分を含んでもよい。
【0086】
したがって、リーブオントリートメントの配合物は、(周囲条件下で)注ぐことのできる液体の形態とすることができる。
【0087】
リーブオン組成物がゲルマトリックスを含まない場合、組成物は、事前乳化された後に、パーソナルケア組成物に添加されることが好ましい。リーブオン組成物がゲルマトリックスを含まない場合、組成物は、レオロジー変性剤/増粘剤も含むことが好ましい。
【0088】
本発明では、リーブオントリートメントは、水、乳化剤及び増粘剤(Sepigel305)の混合物中に、これらの物質の1%w/w溶液を適用することを含む場合がある。好ましい物質としては、1-2-ジオールについて、1,2-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,2-オクタンジオール、及び固体粒子について、シリル化シリカ、サリチル酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、4-クロロレゾルシノール、1,2,4-トリヒドロキシベンゼン及び炭酸亜鉛が挙げられる。
【0089】
アゾキシストロビン含有製品は、液体、固体、若しくは粉末、又はそれらの組み合わせであってもよく、容器から分注され得るか、あるいは単回使用製品であり得る。単回使用製品の非限定的な例としては、固体発泡体、カプセル、丸剤、ポッド、シート、フィルム、錠剤、圧縮粉末、カプセル化液体、パウチ、又は繊維の形態である個別の製品が挙げられ得る。粉末は、容器から分注され得るか、又はドライシャンプーとしてエアロゾルから送達され得る。製品はまた、シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュ、又は顔クレンジングを含む、皮膚又は毛髪を洗浄するためのものであり、すすぎ落とされる液体洗浄組成物であり得る。パーソナルケア製品は、固体又はエアロゾル又はポンプスプレーの形態の脱臭剤であり得る。
【0090】
pH
上記のパーソナルケア組成物はまた、1つ以上のpH調整物質を含んでもよい。組成物は、25℃において、約2~約10の範囲のpHを有することができる。リンスオフコンディショナー組成物、及び/又はリーブオントリートメントは、約2~約6、あるいは約3.5~約5、あるいは約5.25~約7の範囲のpHを有することができる。
【0091】
上記のパーソナルケア組成物は、1つ以上のpH緩衝化剤を更に含んでいてもよい。好適な緩衝化剤は、当該技術分野で周知であり、例えばアンモニア/酢酸アンモニウム混合物及びモノエタノールアミン(monoethanolamine、MEA)を含む。リンスオフコンディショナー組成物は、クエン酸を含んでもよく、クエン酸は緩衝剤として作用する。
【0092】
任意選択的成分
本明細書に記載されるコンディショナー組成物、プレウォッシュ組成物及び/又はリーブオントリートメントは、任意選択で、パーソナルケア又はパーソナルケア製品で使用するのに既知の1種以上の追加成分を含んでいてもよいが、ただし、この追加成分が、本明細書に記載の必須成分と物理的及び化学的に適合するか、又はそうでなくとも製品の安定性、審美性若しくは性能を過度に損なわないことを条件とする。このような追加成分は、最も典型的には、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992などの参考文献に記載されているものである。このような追加成分の個々の濃度は、パーソナルケア組成物の約0.001重量%~約10重量%の範囲であり得る。
【0093】
パーソナルケア組成物において使用するための追加成分の非限定的な例としては、コンディショニング剤、天然カチオン性付着ポリマー、合成カチオン性付着ポリマー、他の抗フケ剤、粒子、懸濁剤、パラフィン系炭化水素、噴射剤、粘度調整剤、染料、非揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、シラミ駆除剤(pediculocides)、pH調整剤、香料、防腐剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け防止剤、UV吸収剤、及びビタミンが挙げられる。
【0094】
1.コンディショニング剤
パーソナルケア組成物は、1種以上のコンディショニング剤を含んでもよい。コンディショニング剤としては、毛髪に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される物質が挙げられる。本発明のパーソナルケア組成物に有用なコンディショニング剤は、典型的に、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性非揮発性液体を含む。パーソナルケア組成物において使用するのに好適なコンディショニング剤は、一般に、シリコーン、有機コンディショニングオイル若しくはこれらの組み合わせを特徴とするコンディショニング剤、又は他の方法で水性界面活性剤マトリックス中に液体分散粒子を形成するコンディショニング剤である。
【0095】
1種又は複数のコンディショニング剤が、組成物の重量で約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約8重量%、及び約0.2重量%~約4重量%存在する。
【0096】
シリコーンコンディショニング剤
本発明の組成物は、1種以上のシリコーンコンディショニング剤を含有していてもよい。シリコーンの例としては、ジメチコーン、ジメチコノール、環状シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、及びアミノ基、四級アンモニウム塩の基、脂肪族基、アルコール基、カルボン酸基、エーテル基、エポキシ基、糖又は多糖基、フッ素変性アルキル基、アルコキシ基、又はこのような基の組み合わせなどの様々な官能基を有する変性シリコーンが挙げられる。このようなシリコーンは、水性(又は非水性)製品キャリア中で可溶性であっても不溶性であってもよい。不溶性液体シリコーンの場合、ポリマーは、液滴サイズが約10nm~約30マイクロメートルの乳化形態であり得る。
【0097】
有機コンディショニング物質
本発明の組成物のコンディショニング剤はまた、単独で、又は上記のシリコーンなどの他のコンディショニング剤との組み合わせのいずれかで、油又はワックスなどの少なくとも1つの有機コンディショニング物質を含んでいてもよい。有機物質は、非ポリマー、オリゴマー又はポリマーであり得る。これは、油又はワックスの形態であってもよく、配合物にそのまま添加してもよいし、予備乳化した形態で添加してもよい。有機コンディショニング材料のいくつかの非限定例としては、i)炭化水素油、ii)ポリオレフィン、iii)脂肪族エステル、iv)フッ素化コンディショニング化合物、v)脂肪族アルコール、vi)アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体、vii)四級アンモニウム化合物、viii)CTFA名称がPEG-20 200、PEG-400、PEG-600、PEG-1000、PEG-2M、PEG-7M、PEG-14M、PEG-45Mであるもの、及びこれらの混合物などの、最大約2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、が挙げられる。
【0098】
有益剤
パーソナルケア組成物は、1種以上の追加の有益剤を更に含んでもよい。有益剤は、フケ防止剤、抗真菌剤、痒み止め剤、抗菌剤、抗細菌剤、保湿剤、抗酸化剤、ビタミン、脂溶性ビタミン、香料、美白剤、酵素、感覚剤、誘引剤、染料、顔料、漂白剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質を含む。
【0099】
本発明のパーソナルケア組成物は、典型的なパーソナルケアの配合物中に存在してもよい。この組成物は、溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル状、球体、スポンジャー、固形剤形、泡、及びその他の送達機構の形態であってよい。本発明の組成物は、ヘアトニック、トリートメント、及びスタイリング製品などのリーブオンヘア製品、ヘアコンディショナーなどのリンスオフヘア製品、及びトリートメント製品、並びに毛髪に適用可能な任意の他の形態であってもよい。パーソナルケア組成物は、ヘアマスク、コウォッシュ(co-wash)、ヘアワックス、ヘアクレイ、ヘアフード、ヘアミルク、ヘアプディング、及びヘアジェルであり得る。
【0100】
パーソナルケア組成物は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2009/0232873号及び同第2010/0179083号に開示されているものなどの多孔質溶解性固体構造体の形態で提供されてもよい。したがって、パーソナルケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、約23%~約75%の界面活性剤と、約10%~約50%の水溶性ポリマーと、任意選択で約1%~約15%の可塑剤と、を含み、その結果、パーソナルケア組成物は、可撓性の多孔質溶解性固体構造体の形態となり、当該構造体は、約80%~約100%の連続気泡含有率を有する。
【0101】
パーソナルケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、約23%~約75%の界面活性剤であって、ここで、当該界面活性剤は約0.001~約0.45の平均エトキシレート/アルキル比を有する、界面活性剤と、約10%~約50%の水溶性ポリマーと、約1%~約15%の可塑剤と、を含み、当該物品は、約0.03g/cm~約0.20g/cmの密度を有する、多孔質溶解性固体構造体の形態であってもよい。
【0102】
パーソナルケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、5~20%の界面活性剤と、ポリカルボキシレートレオロジー変性剤とを含む粘性の液体の形態であってもよく、ポリカルボキシレートは、具体的には、本発明に使用される主要な緩衝系及びキレート剤を組み込むことにより生じる高い電解質レベルで有効であるように選択されるものである。非限定的な例としては、Lubrizol製のCarbopol EDT2020、1342、1382などの、アクリレート/C10~C30アルキルアクリレートクロスポリマーが挙げられる。これらの活性物質のレオロジー利点としては、安定性、分注の容易さ、塗り広げる際の滑らかさなどを挙げることができる。
【0103】
パーソナルケア組成物は、一般に、組成物を作製する当該技術分野において既知であるものなどの従来法により調製される。このような方法は、典型的には、加熱、冷却、真空の適用などを用いて又は用いずに、成分を1つ以上の工程で比較的均一な状態になるまで混合することを含む。組成物は、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)及び/又は活性物質の送達を最適化するように調製される。パーソナルケア組成物は、単相若しくは単一製品中に存在してもよく、又はパーソナルケア組成物は、別個の相若しくは別個の製品中に存在してもよい。2つの製品を使用する場合、それらの製品は、一緒に、同時に又は逐次に使用してもよい。逐次使用は、1つの製品の使用直後などの短時間に行われてもよく、あるいは数時間又は数日の期間にわたって行われてもよい。
【0104】
方法
抗真菌効力のインビトロ評価
癜風菌(Malassezia furfur)(CBS 7982)を、mDixon培地およそ100mL及び記載されたのと同じ条件を用いて調製した完全に成長させた癜風菌培養物5mLを含む250mLのベントキャップ付ポリカーボネート製三角フラスコで約24時間成長させる。細胞を、mDixon培地50mL当たり2.5mLの24時間培養物を混合することによって希釈する。Versetteロボット(ThermoFisher Scientific)を使用して、292.5μLの希釈細胞をBeckman267007ポリプロピレン製丸底ディープウェルプレートの各ウェルに移す。全ての化合物は、Sigma Aldrich(St.Louis,MO)から供給され、DMSO中10mg/mLとして調製される。半透性aeraseal膜をプレートに適用し、次いで、水に浸した詰綿で覆う。サンプルを、およそ72時間にわたって1500rpmのHeidolph Titramax 100シェーカーにおいて31℃で振盪する。プレートをEppendorf MixMateシェーカーにおいて1250rpmで振盪して細胞を分散させた後、200μLをCorning 3596ポリスチレン製プレートに移す。サンプルを再びMixMateシェーカーにおいて950rpmで振盪した後、Molecular Devices製のSpectraMaxプレートリーダーを用いて600nmにおける吸光度を読み取る。
【0105】
頭皮の健康効力のインビボ評価
対象を全ての試験群について二重盲検無作為化試験に登録し、フレーク、痒み、及び頭皮の健康のエンドポイントについてベースライン及び第3週の頭皮の健康の測定を行う。対象は試験製品を持ち帰り、試験全体を通して試験製品の使用について指示を受ける。試験製品を含水アルコールリーブオン製剤に可溶化する。アゾキシストロビン原料は、純度97%以上としてAK Scientific Inc.(Union City,CA)から供給される。アゾキシストロビン頭皮トリートメントは、50%エタノール、0.35%Ultrez 21(レオロジー変性剤)、0.05%neutrol TE、及び水の(適量)ベースシャーシにおいて0.1%(w/v)なるように処方される、エタノール中のアゾキシストロビンのスラリーから調製される。アゾキシストロビン原料を添加しないことを除いて同様に、ビヒクル頭皮トリートメントを調製する。対象は、アゾキシストロビン又はビヒクル頭皮トリートメントのいずれかを3週間にわたって毎日適用する。
【0106】
公開されている方法に記載の通り、粘着性頭皮フレーク化スコア(ASFS)に関する資格を有する専門の採点者によって、頭皮の採点を行う。詳細な方法は、参照により本明細書に組み込まれる、Journal of Dermatological Treatment 2014,25,232-236に見出すことができる。簡潔に述べると、昼光条件を模倣する照明を照射した頭皮を検査することによって、対象の剥脱の重症度を評価する。頭皮を8つのセクションに分割し、各セクションを、0~10(2単位ずつ増加)スケールを使用して、頭皮の皮膚に付着しているフケ片の存在について評価する。毛髪におけるぼろぼろの片は、採点において考慮されない。最終的な又は合計のASFSは、8つ全ての頭皮セクションについての評点の合計であり、0~80単位の範囲のスケールが得られる。第3週の時点でのベースラインからの変化として、剥脱の経時的変化を報告する。
【0107】
炎症、痒み、酸化ストレス、及びバリアの完全性のバイオマーカーを含む頭皮の健康のバイオマーカーを、頭皮表面の非侵襲性テープストリップサンプリングによって評価して、治療的回復を判定する。アゾキシストロビン又はビヒクルのいずれかによる頭皮処理の前後(それぞれベースライン及び第3週)に対象の頭皮から収集されたD-squame(登録商標)頭皮テープサンプルから、全てのバイオマーカーを分析する。これらを、公開されている方法(参照により本明細書に組み込まれるInternational Journal of Dermatology 2011,50,102-113)に従って抽出及び分析する。データ分析は、標準統計法及び計算を用いて行う。簡潔に説明すると、D-Squame(登録商標)テープストリップサンプル(標準サンプリングディスク、直径22mm;CuDerm Corp.(Dallas,TX,USA)のテープストリップを、ベースラインフレーク評価において資格を有する採点者によって決定されたフレークの最も多い八分円から、各時点(ベースライン及び処理の3週間後)で各対象から収集する。(櫛及びクリップを使用して)毛髪に良好な分け目を作製することによって頭皮を分離することにより、テープサンプルを収集する。次いで、テープを分け目上に置き、確実に良好に接触させるためにピンセットの鈍端で繰り返し(15~20往復)擦る。テープを除去し、次のテープを同じ位置に置き、6つの連続テープが収集されるまでこのプロセスを繰り返す。
【0108】
ヒト炎症性サイトカインを分析して、皮膚刺激及び炎症プロセスを評価する。ヒト頭皮からサンプリングしたD-Squame(登録商標)テープストリップを、氷上で超音波処理しながら30分間にわたって、追加の0.25M NaClと広域スペクトル阻害特異性を有するプロテアーゼ阻害剤の混合物を含む市販のプロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche Applied Science,Inc.(Indianapolis,IN,USA))とを含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で抽出する。Milliplex Human Cytokine Multiplex Kit(Millipore Corp.(Billerica,MA,USA))を使用して、複数のヒトサイトカイン(IL-1α、IL-1 RA)を同時に定量する。これらの抽出物のアリコートを、参照標準としてウシ血清アルブミン(BSA)を使用し、BCA(商標)Protein Assay Kit(Pierce Biotechnology/Thermo Scientific(Rockford,IL,USA))を使用して、可溶性タンパク質について分析する。サイトカインのデータは、可溶性タンパク質1μgのpgとして報告する。
【0109】
ヒスタミンを勾配逆相HPLC/MS/MSによって分析して、頭皮の痒みを評価する。ヒト頭皮からサンプリングしたD-Squame(登録商標)テープストリップを個々のポリプロピレン製バイアルに入れ、各バイアルに安定な同位体標識ヒスタミン(D4-ヒスタミン)内部標準(ISTD)を添加し、次いで、10分間超音波処理を用いて酸性化水(蒸留脱イオン水中0.1%ギ酸)で抽出する。各抽出溶液をテープストリップから単離し、各サンプルのアリコートを96ウェルポリプロピレンプレートの指定の位置に入れる。ヒスタミン標準のセットを、酸性化水中適切な較正範囲にわたって96ウェルポリプロピレンプレートにおいて調製し、ISTDを添加する。頭皮テープストリップの標準及び抽出物を、勾配逆相HPLC/MS/MSを用いて分析する。ヒスタミン及びISTDを、112m/z(ヒスタミン)及び116m/z(ISTD)の前駆イオン並びに95m/z(ヒスタミン)及び99m/z(ISTD)の生成イオンによる多重反応モニタリングを使用して、陽イオンエレクトロスプレー(ESI)によってモニタリングする。シグナルをプロットすることにより標準曲線を構築し、ここで、標準曲線は、各標準のピーク面積比(ピーク面積ヒスタミン/ピーク面積ISTD)に対する、対応する標準のヒスタミンの質量として定義される。次に、作成した回帰式を用いて、較正標準物質及びヒト頭皮抽出サンプル中のヒスタミンの質量を逆算する。BCA(商標)Protein Assay Kit(Pierce Biotechnology/Thermo Scientific(Rockford,IL,USA))を用いて求めたときのテープストリップ抽出物中にみられるタンパク質1μgあたりのヒスタミンの質量(ng)として、結果を報告する。
【0110】
S100A12タンパク質を分析して、活動性炎症疾患に対する頭皮処理の影響を判定する。ヒト頭皮からサンプリングしたD-Squame(登録商標)テープストリップを標準抽出緩衝液で抽出し、抽出物をMeso Scale Discovery(Rockville,MD)製のS100A12用カスタム抗体キットで分析する。得られたS100A12の量も、テープストリップ抽出物中で測定された可溶性タンパク質の量で除することによって標準化する。
【0111】
ミエロペルオキシダーゼタンパク質を分析して、酸化ストレス及び潜在的な酸化損傷に対する頭皮処理の影響を判定する。ヒト頭皮からサンプリングしたD-Squame(登録商標)テープストリップを標準抽出緩衝液で抽出し、抽出物をMeso Scale Discovery(Rockville,MD)製のミエロペルオキシダーゼイムノアッセイキットで分析する。得られたミエロペルオキシダーゼの量も、テープストリップ抽出物中で測定された可溶性タンパク質の量で除することによって標準化する。
【0112】
皮膚/頭皮バリアの完全性の生化学的マーカーを分析して、バリアの健康に対する改善を評価する。ヒト頭皮のD-Squame(登録商標)テープストリップサンプルを、氷上で超音波処理しながら30分間にわたって、0.2%SDS及び0.5%プロピレングリコール(PG)を含有するPBSで抽出する。3-plex Human Skin Panel LINCOplexKit(Millipore Corp.)を使用して、ヒト皮膚分析物(ケラチン1、ケラチン10、ヒト血清アルブミン)を同時に定量する。BCA(商標)Protein Assay Kitを使用して、可溶性タンパク質を測定する。バリア完全性のデータは、可溶性タンパク質1μgあたりのpg又はngのいずれかとして報告される。
【0113】
ベースライン及び第3週に、各対象に対して痒み知覚についての自己評価アンケートを行う。痒み知覚は、各対象によって、過去24時間にわたる症状の重症度として7点スケールで定量化される:0=なし、1=わずか、2=わずか~中等度、3=中等度、4=中等度~重度、5=重度、6=非常に重度。
【0114】
結果
抗真菌効力
以下のデータは、アゾキシストロビンが、マラセチア属の酵母に対するその例外的に強力な抗真菌効力において、他のストロビルリンの中でも独特であることを実証する。アゾキシストロビンは、癜風菌に対して0.39~0.49ppmの最小阻害濃度(MIC)を示し、これは、次に強力なストロビルリンであるピラクロストロビン(1.95ppm)よりも4倍強力であり、一般的に使用される抗真菌剤ベースの抗フケ活性物質であるジンクピリチオン(3.13ppm)よりも8倍強力である。農業において使用される別のストロビルリン抗真菌剤であるオリサストロビンは、アゾキシストロビンよりも64倍効力が低い31.25ppmのMICをもたらした。
【0115】
【表1】
【0116】
頭皮の剥脱
以下のデータは、頭皮及び毛髪の利益のために頭皮のフレークを低減するアゾキシストロビンの能力を実証する。頭皮フレーク化スコア(ASFS)のベースラインからの変化が、共分散分析(ANCOVA)モデルを使用して分析されている。このモデルは、処理、試験部位、性別、ベースライン測定値、及び年齢を共変量として含む。アゾキシストロビンは、3週間の処理後に、粘着性頭皮フレーク化スコア(ASFS)をプラセボ(アゾキシストロビンを含まない)よりも4.7単位多く減少させる(p=0.002)。試験を完了し、登録基準及び試験手順の順守に基づいて評価される、この実施例におけるフケ臨床集団は、53%が女性、47%が男性である。全体的な剥脱の結果は、男性及び女性の両対象について実証された有効性を有する処理応答の効力を反映する。
【0117】
【表2】
【0118】
炎症
以下のデータは、アゾキシストロビンが、3週間の処理後に消費者における頭皮の健康の炎症促進性バイオマーカーを有意に低減することを実証する。不健康な頭皮の指標としてフケにおいて上昇することが確立されているインターロイキン-1受容体アンタゴニストのインターロイキン-1に対する比(IL-1RA:IL-1a)は、アゾキシストロビンによる処理によって低下する。アゾキシストロビン頭皮処理はまた、プラセボ対照と比較して、炎症疾患において発現するサイトカイン様抗菌ペプチドであるS100A12のレベルを有意に低下させる(p=0.1042)。
【0119】
【表3】
は、処理間の有意差を示す(P<=0.20)。
【0120】
【表4】
は、処理間の有意差を示す(P<=0.20)。
【0121】
痒み
以下のデータは、アゾキシストロビンがプラセボ対照又はベースライン値と比較してヒスタミンを有意には低減しないことを示す。それにもかかわらず、アゾキシストロビン処理群の対象は、ベースライン時の痒みの重症度及びプラセボ対照処理群の対象によって知覚される痒みの重症度から有意に改善された頭皮の痒みの低減を知覚する。これは、アゾキシストロビンが、驚くべきことに、痒みに関する利益を提供することができるが、痒み知覚の低減と正比例することが既に証明されているフケ保有者におけるヒスタミンの減少及び頭皮痒みのヒスタミン依存性経路を介して痒みを低減する機能を有するものではないことを示す。
【0122】
【表5】
【0123】
【表6】
p値=アゾキシストロビンとビヒクルとの間の処理平均ペアワイズ比較について0.05
【0124】
酸化ストレス
以下のデータは、アゾキシストロビンが、3週間の処理後に酸化ストレスの生化学的マーカーであるミエロペルオキシダーゼを有意に減少させることを実証する。ミエロペルオキシダーゼは、微生物病原体から防御する免疫応答の一部として上昇する酵素である。マラセチア属を含む病原体に対するその化学的防御は、殺生物機能を発揮する強力な酸化剤である次亜塩素酸の生成を伴うが、付随的な組織損傷を引き起こし得る有毒な活性酸素種も生成する。酸化ストレス及び結果として生じる頭皮組織の損傷は、頭皮の健康及び毛髪の健康の両方に対する影響が確立されている(参照により本明細書に組み込まれるInternational Journal of Trichology 2018,10,262-270)。アゾキシストロビンによる頭皮ミエロペルオキシダーゼの低減は、頭皮及び毛髪の健康に影響を及ぼす頭皮の酸化損傷を低減する利益を示す。
【0125】
【表7】
は、処理間の有意差を示す(P<=0.20)。
【0126】
表皮バリアの健康
アゾキシストロビンによる頭皮処理は、頭皮の健康効果の指標としての表皮バリアの完全性の生化学的マーカーを有意に調節する。無傷の表皮バリアは、細菌、真菌、汚染、及び他の環境障害に対する防御の第一線である。アゾキシストロビンは、ヒト血清アルブミン(HSA)を有意に減少させ、このことは、頭皮バリアの漏出性及び外部からの侵襲に対する透過性が低くなることを示す。アゾキシストロビンはまた、プラセボ対照と比べてケラチン1及び10を有意に増加させ、これは表皮バリア組成及び機能の改善の指標である。
【0127】
【表8】
は、処理間の有意差を示す(P<=0.20)。
【0128】
本発明は、表面におけるフレークの数を減少させるためのアゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、ユーザによって知覚される表面の痒みを減少させるためのアゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、酸化ストレス及び損傷の減少の指標としての表面におけるミエロペルオキシダーゼのレベルを低下させるためのアゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、表面が皮膚、頭皮、又はヒト頭皮、及びそれらの混合からなる群から選択される、アゾキシストロビンの使用を対象とする。
【0129】
本発明は、粘着性頭皮フレーク化スコア(ASFS)が4.7単位低下し、プラセボ対照と比較して剥脱が45%減少し、3週間の処理後に剥脱が30%減少する、アゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、プラセボ対照と比較してインターロイキン-1(IL-1RA:IL-1α)が58%減少する、アゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、プラセボ対照と比較してS100A12レベルが71%減少する、アゾキシストロビンの使用を対象とする。本発明は、ベースラインから変化してヒト血清アルブミン(HSA)が54%減少することによって頭皮の健康バリアが改善される、アゾキシストロビンの使用を対象とする。
【実施例
【0130】
非限定的な実施例
以下の実施例で示されるシャンプー組成物は、従来の配合及び混合方法により調製される。全ての例示された量は、活性基準の重量パーセンテージとして記載されており、希釈剤、防腐剤などの微量材料を除外し、色のパーセンテージは、特に指定がない限り、重量に基づいている。
【0131】
【表9】
【0132】
上記は全て活性基準である。例えば、11%のSLE1Sの場合、25%活性SLE1S溶液の44%を添加する必要がある。以下の表は、上記の表の各注記を説明している。
【0133】
【表10】
【0134】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある非限定的な実施例を更に説明し、実証する。これらの実施例は、例示目的でのみ提供され、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくそれらの多くの変更が可能であることから、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。適用可能な場合には、成分を、化学名又はCTFA名で特定し、そうでない場合は、以下で定義する。
【0135】
【表11】
【0136】
【表12】
1 Pride Solvents製のSD-40B 200 Alcohol
2 Ashland製のFlexithix
3 Ashland製のBenecel K200M
4 AkzoNobel製のStructure XL
5 Kerry Ingredients and Flavors製のメントール
6 Lonza製のナイアシンアミド
7 Merck製のカフェイン
8 BASF製のD-パンテノール
9 BASF製のCremophor RH-40
10 Sigma Aldrich製のプロピレングリコール
【0137】
組み合わせ
パラグラフA 表面におけるフレークの数を減少させるためのアゾキシストロビンの使用。
【0138】
パラグラフB ユーザによって知覚される表面の痒みを減少させるための、パラグラフAに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0139】
パラグラフC 酸化ストレス及び損傷の減少の指標としての表面におけるミエロペルオキシダーゼのレベルを低下させるための、パラグラフA~Bに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0140】
パラグラフD 表面が、皮膚、頭皮、又はヒト頭皮、及びそれらの混合からなる群から選択される、パラグラフA~Cに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0141】
パラグラフE 表面が、皮膚、頭皮、又はヒト頭皮、及びそれらの混合からなる群から選択される、パラグラフA~Dに記載のアゾキシの使用。
【0142】
パラグラフF 表面が、皮膚、頭皮、又はヒト頭皮、及びそれらの混合からなる群から選択される、パラグラフA~Eに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0143】
パラグラフG アゾキシストロビンのレベルが約0.01%~約10%である、パラグラフA~Fに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0144】
パラグラフH アゾキシストロビンのレベルが約0.01%~約10%である、パラグラフA~Gに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0145】
パラグラフI アゾキシストロビンのレベルが約0.01%~約10%である、パラグラフA~Hに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0146】
パラグラフJ アゾキシストロビンがパーソナルケア組成物から適用される、パラグラフA~Iに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0147】
パラグラフK アゾキシストロビンがパーソナルケア組成物から適用される、パラグラフA~Jに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0148】
パラグラフL アゾキシストロビンがパーソナルケア組成物から適用される、パラグラフA~Kに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0149】
パラグラフM パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナーからなる群から選択される、パラグラフA~Lに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0150】
パラグラフN パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナーからなる群から選択される、パラグラフA~Mに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0151】
パラグラフO パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナーからなる群から選択される、パラグラフA~Nに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0152】
パラグラフP パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナーからなる群から選択される、パラグラフA~Oに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0153】
パラグラフQ パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナーからなる群から選択される、パラグラフA~Pに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0154】
パラグラフR パーソナルケア組成物が、リーブオントリートメント、シャンプー、又はコンディショナーからなる群から選択される、パラグラフA~Qに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0155】
パラグラフS 粘着性頭皮フレーク化スコア(ASFS)が4.7単位低下し、プラセボ対照と比較して剥脱が45%減少し、3週間の処理後に剥脱が30%減少する、パラグラフA~Rに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0156】
パラグラフT プラセボ対照と比較してインターロイキン-1(IL-1RA:IL-1α)が58%減少する、パラグラフA~Sに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0157】
パラグラフU プラセボ対照と比較してS100A12レベルが71%減少する、パラグラフA~Tに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0158】
パラグラフV ベースラインから変化してヒト血清アルブミン(HSA)が54%減少することによって頭皮の健康バリアが改善される、パラグラフA~Uに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0159】
パラグラフW プラセボ対照と比較してケラチン1及び10が86%増加する、パラグラフA~Vに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0160】
パラグラフX プラセボ対照と比較して痒み知覚が48%減少する、パラグラフA~Wに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0161】
パラグラフY プラセボ対照と比較してミエロペルオキシダーゼが64%減少する、パラグラフA~Xに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0162】
パラグラフZ パーソナルケア組成物が、2%~50%の1つ以上のアニオン性界面活性剤を更に含む、パラグラフA~Yに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0163】
パラグラフAA パーソナルケア組成物が、2%~50%の1つ以上のアニオン性界面活性剤を更に含む、パラグラフA~Zに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0164】
パラグラフBB パーソナルケア組成物が、2%~50%の1つ以上のアニオン性界面活性剤を更に含む、パラグラフA~AAに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0165】
パラグラフCC パーソナルケア組成物が、非イオン性、両性、カチオン性、又は双性イオン性の界面活性剤、及びこれらの混合物を更に含む、パラグラフA~BBに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0166】
パラグラフDD パーソナルケア組成物が、非イオン性、両性、カチオン性、又は双性イオン性の界面活性剤、及びこれらの混合物を更に含む、パラグラフA~CCに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0167】
パラグラフEE パーソナルケア組成物が、非イオン性、両性、カチオン性、又は双性イオン性の界面活性剤、及びこれらの混合物を更に含む、パラグラフA~CDに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0168】
パラグラフFF パーソナルケア組成物が、カチオン性ポリマーを更に含む、パラグラフA~EEに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0169】
パラグラフGG パーソナルケア組成物が、カチオン性ポリマーを更に含む、パラグラフA~FFに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0170】
パラグラフHH パーソナルケア組成物が、カチオン性ポリマーを更に含む、パラグラフA~GGに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0171】
パラグラフII パーソナルケア組成物が、コンディショニング剤を更に含む、パラグラフA~HHに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0172】
パラグラフJJ パーソナルケア組成物が、コンディショニング剤を更に含む、パラグラフA~IIに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0173】
パラグラフKK パーソナルケア組成物が、コンディショニング剤を更に含む、パラグラフA~JJに記載のアゾキシストロビンの使用。
【0174】
製品形態
本発明のパーソナルケア組成物は、典型的なパーソナルケアの配合物中に存在してもよい。この組成物は、溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル状、球体、スポンジャー、固形剤形、泡、及びその他の送達機構の形態であってよい。本発明の組成物は、ヘアトニック、トリートメント及びスタイリング製品のようなリーブオンヘア製品、シャンプー、プレウォッシュ製品、コウォッシュ製品、及びパーソナルクレンジング製品のようなリンスオフヘア製品、及びトリートメント製品、並びに毛髪又は皮膚に適用可能な任意のその他の形態とすることができる。
【0175】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0176】
上記に加えて、本発明は、上で具体的に言及したバリエーションと比べて何らかのやり方で狭い範囲の本発明の全ての実施形態を追加的な態様として含む。属として記述されている本発明の態様に関しては、全ての個々の種はそれぞれ独立の本発明の別個の態様であると見なされる。「a」又は「an」を付して記載又は主張されている本発明の態様に関しては、文脈においてより制約的な意味が明確に必要とされない限りは、これらの用語は「1つ以上」を意味するものと理解されなくてはならない。セットの範囲内で1つ以上として記述されている要素に関しては、そのセットに含まれる全ての組み合わせが企図されるものと理解されなくてはならない。本発明の態様が、ある特徴を「含む/備える(comprising)」として記述されている場合は、実施形態もまた、その特徴「からなる(consisting of)」又は「から本質的になる(consisting essentially of)」ものと企図される。
【0177】
「発明を実施するための形態」の中で引用される文献は全て、関連部分において参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文献における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
【0178】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【国際調査報告】