(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-18
(54)【発明の名称】ECGベースのカテーテル位置決めシステム用カテーテルコネクタ
(51)【国際特許分類】
A61B 5/273 20210101AFI20231211BHJP
【FI】
A61B5/273
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023527345
(86)(22)【出願日】2021-11-06
(85)【翻訳文提出日】2023-07-05
(86)【国際出願番号】 IB2021060293
(87)【国際公開番号】W WO2022097103
(87)【国際公開日】2022-05-12
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520081477
【氏名又は名称】ナビ メディカル テクノロジーズ ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】シャン,シン ユエ
(72)【発明者】
【氏名】セダ,クリスティアーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ユサフ,ムビン
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127LL08
4C127LL18
(57)【要約】
本体の第1及び第2の端部間に延設されているルーメンを画定している本体と、第1及び第2の端部間の本体の側壁におけるケーブルポートと、ルーメンに受容された生理食塩水とケーブルポートに受容された電気ケーブルとの間に導電接続を提供するために、側壁及びケーブルポートの端部の内側に配置された電極と、を備えるカテーテルコネクタ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の第1及び第2の端部間に延設されているルーメンを画定している本体と、
前記第1及び第2の端部間の前記本体の側壁におけるケーブルポートと、
前記ルーメンに受容された生理食塩水と前記ケーブルポートに受容された電気ケーブルの端部との間に導電接続を提供するために、前記側壁及び前記ケーブルポートの内側に配置された電極と、
を備える、カテーテルコネクタ。
【請求項2】
前記本体の前記第1及び第2の端部は、ルアーコネクタを介してシリンジ及びカテーテルに直接的又は間接的に取り外し可能に接続する、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項3】
前記電気ケーブルの前記端部は、取り外し可能なコネクタにより、取り外し可能に前記ケーブルポートに接続する、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項4】
前記取り外し可能なコネクタは、バヨネットコネクタ、ルアーコネクタ、磁気コネクタ、又はラジオジャックコネクタを含む、請求項3に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項5】
前記ケーブルポートは、前記電気ケーブルの前記端部が切断されたときに、前記ケーブルポートを封止された状態に保つ自己封止クロージャを有する、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項6】
前記本体及び前記ケーブルポートは、T字型又はY字型に配置される、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項7】
前記電気ケーブルは、前記カテーテルコネクタをECG電子機器に取り外し可能に接続する、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項8】
前記電気ケーブルは、前記ケーブルポートに取り外し可能に接続するプラグ端部と、前記ECG電子機器に取り外し可能に接続するソケット端部と、を有する、請求項7に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項9】
前記電気ケーブルは、前記プラグ端部と前記ソケット端部との間に、前記ECG電子機器用のインライン遠隔制御装置をさらに備える、請求項8に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項10】
前記カテーテルコネクタ及び前記電気ケーブルは、前記ECG電子機器と共に使用される部品のキットとして提供される、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項11】
電気ケーブルを介してECG電子機器に取り外し可能に接続されるとき、カテーテルコネクタを介してカテーテルに接続された前記ECG電子機器を使用して、患者内のカテーテルの先端の位置決めをモニタリングすることと、
前記患者内の前記カテーテルの前記先端の位置決め後に、前記カテーテルコネクタから前記電気ケーブルを切断することと、
前記ECG電子機器を使用して、前記患者内のカテーテルの前記先端の位置決めを確認するために、前記電気ケーブルを前記カテーテルコネクタに再接続することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、一般に、心電図(ECG)ベースのカテーテル先端位置決めシステムと共に使用されるカテーテルコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] ECGベースのカテーテル先端位置決めシステムにおいて使用されるものなどのカテーテルコネクタ(又はアダプタ)は、多くの場合、カテーテル(中心静脈カテーテル(CVC)、末梢挿入式中心カテーテル(PICC)、又は臍帯動脈カテーテル(UVC)など)を生理食塩水を流したシリンジに流体接続する本体と、ECGベースのカテーテル先端位置決めシステムのECG電子機器を、カテーテル内の導電性生理食塩水カラムに電気的に接続するケーブルと、を備える。カテーテルの最適な先端位置には、下大動脈(IVC)又は上大動脈(SVC)の付近の位置が含まれる。
【0003】
[0003] 位置決め後のカテーテル先端の移動は珍しいことではない。カテーテルの先端の位置を確認し、先端の移動又は位置異常を検出するために、位置決め後の胸部X線が定期的に行われる。このプロセスは時間がかかり、患者を放射線にさらし、カテーテル先端位置に関するリアルタイムのフィードバックを与えるものでない。
【0004】
[0004] 既存のECGカテーテルコネクタにはいくつかの欠点があり、位置決め後のカテーテル先端の移動のチェック又は位置確認を定期的に行う胸部X線の代替として定期的に使用されるECGガイドカテーテル先端位置決めシステムの障害となる。
【0005】
[0005] いくつかの既存のECGカテーテルコネクタは、ECG電子機器に接続する固定ケーブルを有する。固定ケーブルは、使用しないときは不便であり、患者に恒久的に接続されるチューブ及びワイヤのもつれを不必要に増やすだけである(「スパゲッティ症候群」と称されることもある)。
【0006】
[0006] 他の既存のECGカテーテルコネクタは、ケーブルをECG電子機器に取り外し可能に接続する外部ケーブル接続端子を有する。外部ケーブル接続端子は、ケーブルが切断された後に露出されるとき、感電及び汚染のリスクがある。さらに、既存の取り外し可能に接続可能なケーブルは、電流負荷が低いこと、信号品位が乏しいこと、電気信号のノイズ及び干渉が大きいこと、並びに、接続後のオープンギャップ及びクリープ、を含む多数の性能及び信頼性の問題を抱えている。
【発明の概要】
【0007】
[0007] このような背景を鑑みると、ECGベースのカテーテル先端位置決めシステムと共に使用するための改良されたカテーテルコネクタに対する、未だ満たされていないニーズがある。
【0008】
[0008] 本発明によると、
本体の第1及び第2の端部間に延設されているルーメンを画定している本体と、
第1及び第2の端部間の本体の側壁におけるケーブルポートと、
ルーメンに受容された生理食塩水とケーブルポートに受容された電気ケーブルの端部との間に導電接続を提供するために、側壁及びケーブルポートの内側に配置された電極と、
を備えるカテーテルコネクタを提供する。
【0009】
[0009] 本体の第1及び第2の端部は、ルアーコネクタを介してシリンジ及びカテーテルに直接的又は間接的に取り外し可能に接続してもよい。
【0010】
[0010] 電気ケーブルの端部は、取り外し可能なコネクタにより、取り外し可能にケーブルポートに接続してもよい。
【0011】
[0011] 取り外し可能なコネクタは、バヨネットコネクタ、ルアーコネクタ、磁気コネクタ、又はラジオジャックコネクタを含んでもよい。
【0012】
[0012] ケーブルポートは、電気ケーブルの端部が切断されたときに、ケーブルポートを封止された状態に保つ自己封止クロージャを有してもよい。
【0013】
[0013] 本体及びケーブルポートは、T字型又はY字型に配置されてもよい。
【0014】
[0014] 電気ケーブルは、カテーテルコネクタをECG電子機器に取り外し可能に接続してもよい。
【0015】
[0015] 電気ケーブルは、ケーブルポートに取り外し可能に接続するプラグ端部と、ECG電子機器に取り外し可能に接続するソケット端部と、を有してもよい。
【0016】
[0016] 電気ケーブルは、プラグ端部とソケット端部との間にECG電子機器用のインライン遠隔制御装置をさらに備えてもよい。
【0017】
[0017] カテーテルコネクタ及び電気ケーブルは、ECG電子機器と共に使用される部品のキットとして提供されてもよい。
【0018】
[0018] 本発明はまた、
電気ケーブルによってECG電子機器に接続されるとき、カテーテルコネクタを介してカテーテルに接続されたECG電子機器を使用して、患者内のカテーテルの先端の位置決めをモニタリングすることと、
患者内のカテーテルの先端の位置決め後に、カテーテルコネクタから電気ケーブルを切断することと、
ECG電子機器を使用して、患者内のカテーテルの先端の位置決めを確認するために、カテーテルコネクタに電気ケーブルを再接続することと、
を含む方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
[0019] 以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を例示としてのみ説明する。
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係るカテーテルコネクタの側面図である。
【
図2】カテーテルコネクタの別の実施形態の斜視図である。
【
図3】カテーテルコネクタの別の実施形態の斜視図である。
【
図4】シリンジ及びカテーテルに接続されたカテーテルコネクタの斜視図である。
【
図5】ECGベースのカテーテル先端位置決めシステムのECG電子機器に接続されたカテーテルコネクタの概略図である。
【
図6】カテーテルコネクタ用の電気ケーブルのプラグ端部の斜視図である。
【
図7】電気ケーブルのソケット端部の斜視図である。
【
図8】電気ケーブルのインライン遠隔制御装置の斜視図である。
【
図9】ガイドワイヤ支援カテーテル先端位置決めシステムのガイドワイヤアダプタと共に使用される電気ケーブルの一実施形態の概略図である。
【
図10】一端にガイドワイヤアダプタを有する電気ケーブルの別の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0020]
図1から
図3を参照すると、本発明の実施形態に係るカテーテルコネクタ100は、本体102の第1及び第2の端部106,108の間に延設されているルーメン104を画定している本体102を備えてもよい。ケーブルポート110は、第1及び第2の端部106,108の間の本体102の側壁112に設けられてもよい。電極114は、ルーメン104に受容された生理食塩水とケーブルポート110に受容された電気ケーブル118の端部116との間に導電接続を提供するために、側壁112とケーブルポート110の内側に配置されてもよい。
【0022】
[0021] 本体102及びケーブルポート110は、
図1に示されるように全体的にY字型に配置されてもよく、あるいは
図2に示されるようにT字型に配置されてもよい。電気ケーブル118の端部116は、取り外し可能なコネクタによりケーブルポート110に取り外し可能に接続してもよい。取り外し可能なコネクタは、例えば、バヨネットコネクタ、ルアーコネクタ、磁気コネクタ、又はラジオジャックコネクタを含んでもよい。他の代替又は同等のタイプの取り外し可能な電気接続が使用されてもよい。
【0023】
[0022]
図1に示されるように、一実施形態において、電気ケーブル118の端部116は、BNC即ちバヨネットネイルコンセルマン(Bayonet Neil-Concelman)嵌合コネクタ対などのバヨネットコネクタ120を介して、ケーブルポート110に取り外し可能に接続してもよい。
図2に示される別の実施形態において、電気ケーブル118の端部116は、ルアーロックコネクタ122を介して、ケーブルポート110に取り外し可能に接続してもよい。ルアーロックコネクタ122は、電気ケーブル118の端部116上で、内側にねじ山を備えたカラーに包囲されたテーパ状雄型コネクタ先端を備えることで、ケーブルポート110上の対応する雌型コネクタ部に対して、摩擦嵌合に加えてねじ嵌合を提供する。
【0024】
[0023]
図2に示されるように、ケーブルポート110は、電気ケーブル118の端部116が切断されたときに、ケーブルポート110を封止された状態に保つ自己封止クロージャ124を有してもよい。自己封止クロージャ124は、例えば、ルアー稼働スプリットセプタムを備えてもよい。
【0025】
[0024]
図4を参照すると、本体102の第1及び第2の端部106,108は、ルアーコネクタを介してシリンジ124及びカテーテル126に直接的又は間接的に取り外し可能に接続してもよい。例えば、本体102の第1の端部106は、シリンジ124の雄型ルアーコネクタに直接的に取り外し可能に接続する雌型ルアーコネクタを備えてもよい。本体102の第2の端部108は、カテーテル124の雌型ルアーコネクタに直接的に取り外し可能に接続する雄型ルアーコネクタを備えてもよい。他の実施形態において、本体102の第1及び第2の端部106,108は、三方活栓及びニードルレスコネクタなど、カテーテルスタック(図示せず)中の他の構成要素を介して、シリンジ124及びカテーテル126に間接的に取り外し可能に接続してもよい。使用中、生理食塩水は、シリンジ124からカテーテルコネクタ100の本体102のルーメン104を通ってカテーテル126内に流されてもよい。
【0026】
[0025]
図5を参照すると、電気ケーブル118は、カテーテルコネクタ100をECG電子機器200に取り外し可能に接続してもよい。ECG電子機器200は、患者216の左腕、右腕、及び左脚(又は左脇腹)上の表面電極210,212,214に導線204,206,208を接続するECG取得モジュール202(又はインタフェース、又は患者導線コネクタ)を備えてもよい。ECG取得モジュール202は、電気ケーブル118によってカテーテルコネクタ100に取り外し可能に接続され、本出願人の国際公開第2019/075529号に記載のNeonav(登録商標)システムなど、固定ケーブル218によってECGベースのカテーテル先端位置決めシステム220に取り外し可能に接続されてもよく、国際公開第2019/075529号はその全体を参照として本明細書中に組み込まれる。
【0027】
[0026]
図6及び
図7を参照すると、電気ケーブル118は、ケーブルポート110に取り外し可能に接続するプラグ端部116と、ECG電子機器200に取り外し可能に接続するソケット端部128と、を有してもよい。プラグ端部116は、電気プラグコネクタ130に嵌合され電気的に接続される電気ケーブル118の第1の端部と称されてもよい。
図6に示されるように、プラグ端部116は、絶縁ハウジング132内に電気プラグコネクタ130を備えてもよい。絶縁ハウジング132は弾性カラー134を備えてもよい。電気プラグコネクタ130は、例えば、側壁112及びケーブルポート110の内側に配置された雌型電極114に電気的に接続する雄型電極130を備えてもよい。他の代替又は同等のタイプの電気プラグコネクタが使用されてもよい。
【0028】
[0027] 電気ケーブル118のプラグ端部116がバヨネットコネクタ120又はルアーロックコネクタ122を介してケーブルポート110に取り外し可能に接続される実施形態において、雄型電極は、雄型/雌型電極130,114の損傷に繋がり、製造公差を原因としたわずかな空隙を許容し得る接続の過剰な締め付けのリスクを低減するために、ばね(又はポゴピン)(図示せず)を有してもよい。ばねは、雄型及び雌型電極130,114が係合され、ルアー/バヨネット接続が確保されたとき、約50~75%で作動されてもよい。バヨネットコネクタ120については、Jノッチ又はトラックが雄型電極130の端部に設けられて、安全な接続のためにノッチ又はトラックに受容され、且つ、これに係合してもよい雌型電極114上の相補ピン又はスタッドに係合するようにしてもよい。
【0029】
[0028] ソケット端部128は、電気ソケットコネクタ136に嵌合され電気的に接続される電気ケーブル118の第2の端部と称されてもよい。
図7に示されるように、ソケット端部128は、絶縁ハウジング140内に電気ソケットコネクタ138を備えてもよい。電気ソケットコネクタ138は、例えば、ECG電子機器200の電気プラグコネクタに電気的に接続するDINコネクタ及び雌型ラジオジャックソケットを備えてもよい。他の代替又は同等のタイプの電気ソケットコネクタが使用されてもよい。
【0030】
[0029]
図8を参照すると、電気ケーブル118は、プラグ端部116とソケット端部128との間にECG電子機器200用のインライン遠隔制御装置142をさらに備えてもよい。インライン遠隔制御装置142は、絶縁ハウジング146内のプリント回路基板(図示せず)上にプッシュ、プレス、タップ、スワイプ、又はタッチ制御144を備えてもよい。インライン遠隔制御装置142は、例えば、進む、戻る、新規読み取り、元に戻す、記録された挿入深さの増加/減少、ECG波形閲覧軸のサイズ変更、インピーダンス可変要素などを含む、ECG電子機器130用の遠隔制御で構成されてもよい。他の代替又は同等の制御又は機能が使用されてもよい。
【0031】
[0030] カテーテルコネクタ100及び電気ケーブル118の非導電性構成要素は、プラスチック材料などの電気的絶縁材料で作られてもよい。プラスチック材料は、洗浄及び滅菌の容易さを提供し、生理食塩水の流動を観察するための透明性と構成要素の確実な接続を提供するように、選択されてもよい。
【0032】
[0031] カテーテルコネクタ100及び電気ケーブル118の導電性構成要素は、金属で作られてもよい。金属は、医療環境及び手順との適合性に合わせて選択されてもよい。例えば、側壁112及びケーブルポート110の内側に配置された電極114は、オーステナイトステンレス鋼で作られることにより、カテーテルコネクタ100がアクティブなMRIスキャナの下方に置かれるようにしてもよい。
【0033】
[0032] ECG電子機器200との電磁干渉や、環境内の装備から出る他の電磁干渉を低減するために、カテーテルコネクタ100と電気ケーブル118の導電性構成要素のために、電磁気遮断材料又は構造が設けられてもよい。例えば、カテーテルコネクタ100の側壁112及びケーブルポート110の内側に配置された電極114の周辺、及び電気ケーブル118のプラグ端部116の電気プラグコネクタ130の周辺など、導電性構成要素の周辺に、電磁気遮断シース、メッシュ、又はケージを形成するために、金属層、テープ、又はフィルムが使用されてもよい。電磁遮断はまた、患者の基準電極にも接続されて電磁干渉の影響をさらに低減するようにしてもよい。
【0034】
[0033] カテーテルコネクタ100及び電気ケーブル118のコネクタ構成要素は、カテーテル124、シリンジ126、及びECG電子機器200の標準サイズ化されたコネクタに正しく接続されるようにガイドし、誤接続を回避又は最少化するように、カラーコード、標準サイズ化、及び非標準サイズ化されてもよい。例えば、電気ケーブル118のプラグ端部116をカテーテルコネクタ100のケーブルポート110に取り外し可能に接続するために使用されるルアーコネクタは、カテーテル124及びシリンジ126の標準サイズ化されたルアーコネクタと比較して非標準化されたサイズであってもよい。
【0035】
[0034] カテーテルコネクタ100及び電気ケーブル118は、ECG電子機器200と共に使用される部品のキットとして提供されてもよい。
【0036】
[0035] カテーテルコネクタ110は、電気ケーブル118によってECG電子機器200に接続されるとき、カテーテルコネクタ100を介してカテーテル124に接続されるECG電子機器200を使用して、患者216内のカテーテル124の先端の位置決めをモニタリングすることによって開始する方法において使用されてもよい。
【0037】
[0036] 次に、電気ケーブル118は、患者216内のカテーテル124の先端の位置決め後に、カテーテルコネクタ100から切断されてもよい。
【0038】
[0037] この方法は、ECG電子機器200を使用して、患者216内のカテーテル124の先端の位置決めを確認するために、カテーテルコネクタ100に電気ケーブル118を再接続することによって終了してもよい。
【0039】
[0038] 所望に応じて、電気ケーブル118は、代わりに、カテーテル124の先端の最初の位置決め後にカテーテルコネクタ100に接続されたままとすることで、次の位置決め確認の前に電気ケーブル118の再接続を不要とするようにしてもよい。さらに又は代替として、電気ケーブル118は、ECGベースのカテーテル先端位置決めシステム220による位置決めの連続モニタリングのため、カテーテル124の先端の最初の位置決め後に、カテーテルコネクタ100に接続されたままであってもよい。
【0040】
[0039]
図9を参照すると、電気ケーブル118は、電気ケーブル118のプラグ端部116をガイドワイヤ支援カテーテル配置システムのガイドワイヤ302に間接的に取り外し可能に接続するためのガイドワイヤアダプタ300によって、ガイドワイヤ支援カテーテル配置システムと協働するように適合されてもよい。ガイドワイヤアダプタ300の一端は、プラグ端部116の雄型ルアーロックコネクタ122との協働のための雌型ルアーコネクタ304を備えてもよく、他端は、ガイドワイヤ302へのスナップ係止のためのスナップ係止ガイドワイヤコネクタ306を備えてもよい。
【0041】
[0040]
図10に示される別の実施形態において、ガイドワイヤアダプタ300は、ガイドワイヤ302を電気ケーブル118に直接的に取り外し可能に接続するために、電気ケーブル118のプラグ端部116に直接置き換えられてもよい。
【0042】
[0041] カテーテルコネクタ100と電気ケーブル118の使用例は、ECGベースのカテーテル先端位置決めシステムと共に使用するために上記した。本発明は、記載した実施例に限定されるものでない。当業者は、先行の実施例において実際に使用されたものについて、本明細書中のどこかで言及した、一般的又は具体的に説明した構成要素のいずれかを代替することにより、これらの実施例が困難を伴うことなく、且つ同様の成功を伴って他のタイプの医療用電子機器で使用されるように再現され得ることを理解するであろう。
【0043】
[0042] 本発明の実施形態は、ECGベースのカテーテル先端位置決めシステムに、一般的及び具体的の両方に有用なカテーテルコネクタ及び電気ケーブルを提供する。
【0044】
[0043] 本明細書の目的のため、「備えている(comprising)」という単語は、「以下を含むが、それらに限定されるものでない」ということを意味し、「備える(comprises)」という単語は、対応する意味を有する。
【0045】
[0044] 以上の実施形態は、例示としてのみ説明したものであり、以下の特許請求の範囲内で変更が可能である。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体であって、前記絶縁体の第1の開放端から第2の開放端まで生理食塩水を搬送する内部チャンネルを画定している、絶縁体と、
前記第1及び第2の開放端の間で前記絶縁体から延設され、電気ケーブルの被覆端を受容するように構成された被覆ケーブルポートと、
前記内部チャンネルと内部で接触可能であるが、前記絶縁体及び前記被覆ケーブルポートにより外部は被覆されている、前記絶縁体内の第1の電極と、
前記第1の電極と内部で接触可能であるが、前記被覆ケーブルポート及び前記電気ケーブルの前記被覆端により外部は被覆されている、前記電気ケーブルの被覆端内の第2の電極と、
を備える、コネクタ。
【請求項2】
前記絶縁体の前記第1及び第2の開放端は、それぞれシリンジ及びカテーテルを受容するように構成されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記絶縁体の前記第1及び第2の開放端は、第1及び第2の嵌合ルアーコネクタ対により、それぞれ前記シリンジ及び前記カテーテルを受容するように構成されている、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記被覆ケーブルポートは、前記電気ケーブルの前記被覆端が前記ケーブルポートの前記被覆から除去されるとき、前記被覆ケーブルポートを封止し、前記第1の電極を外部から被覆する自己封止クロージャを有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記被覆ケーブルポートは、嵌合ルアーコネクタ対又は嵌合バヨネットネイルコンセルマンコネクタ対によって、前記電気ケーブルの被覆端を受容するように構成されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記絶縁体及び前記被覆ケーブルポートは、全体的にT字型又はY字型を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第1及び第2の電極は、それぞれ雌型電極及び雄型電極である、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記電気ケーブルは、ECGモニタ又は分析器に接続可能である、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記電気ケーブルは、ECGモニタ又は分析器用のインライン遠隔制御装置を有する、請求項8に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記コネクタ及び前記電気ケーブルは、共に部品のキットとして提供される、請求項1に記載のコネクタ。
【国際調査報告】