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特表2023-552532電極組立体の製造装置および製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-18
(54)【発明の名称】電極組立体の製造装置および製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20231211BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532836
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 KR2022010009
(87)【国際公開番号】W WO2023282722
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0090588
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0090589
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0090592
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨーン、セ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ベオムス
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒーヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ドン ヒュク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドン ミュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジェ ハン
【テーマコード(参考)】
5H028
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028BB04
5H028BB05
5H028BB15
5H028BB19
5H028CC08
5H028CC15
5H028HH05
5H028HH08
5H028HH09
(57)【要約】
本発明は、スタックテーブル、グリッパーおよび第1プレス部を含む電極組立体の製造装置に関する。スタックは、第1電極、第2電極、および第1電極と第2電極との間の分離膜の区間を含む。スタックテーブルは、スタックを支持するように構成される。グリッパーは、スタックを固定するように構成される。第1プレス部は、グリッパーによって固定されたスタックを加熱および圧縮するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極、第2電極、および前記第1電極と前記第2電極との間の分離膜の第2電極部を含む積層物を製造するための電極組立体の製造装置において、
前記積層物を支持するスタックテーブル;
前記積層物を固定するグリッパーおよび
前記グリッパーによって固定された前記積層物を加熱および圧縮する第1プレス部
を含む、電極組立体の製造装置。
【請求項2】
前記第1プレス部は、前記積層物の対向する表面を圧縮するように構成された一対の加圧ブロックを含み、
前記一対の加圧ブロックは、互いを向かう方向に移動可能であり、前記積層物および前記グリッパーのいずれか一つまたは両方を圧縮する、請求項1に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項3】
前記グリッパーは、前記積層物の上部表面によって定義される上部面および前記積層物の下部表面によって定義される下部面のいずれか一つまたは両方に平行な方向に延びる柱またはプレートの形態で設けられ、
前記グリッパーは、前記積層物を固定するために、前記積層物の上部面および下部面のいずれか一つまたは両方の一部を加圧し、
前記第1プレス部の一対の加圧ブロックの少なくとも1つ以上は、前記グリッパーの形状に対応する形態のグリッパー溝を含む、請求項2に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項4】
前記積層物を加熱および圧着する第2プレス部をさらに含み、
前記第2プレス部の一対の加圧ブロックは、前記積層物と接触し、前記積層物を加圧する平坦な加圧面を備える、請求項3に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項5】
前記積層物を加熱して加圧する第2プレス部をさらに含み、
前記グリッパーは、前記積層物の上部表面によって定義される上部面および前記積層物の下部表面によって定義される下部面のいずれか一つまたは両方に平行な方向に延びる柱またはプレートの形態で設けられ、
前記グリッパーは、前記積層物の上部面および下部面のいずれか一つまたは両方の一部を固定し、
前記第1プレス部の一対の加圧ブロックのそれぞれは、前記積層物と接触して前記積層物を圧着する平坦な加圧面を有し、
前記第2プレス部の一対の加圧ブロックの少なくとも1つ以上は、前記積層物の対応する圧縮部分の上に置かれるように構成された少なくとも1つ以上の第2加圧ブロック溝を含む、請求項2に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項6】
前記グリッパーは、前記積層物の上部表面によって定義される上部面および前記積層物の下部表面によって定義される下部面のいずれか一つまたは両方に平行な方向に延びる柱またはプレートの形態で設けられ、
前記グリッパーは、前記積層物を固定するために、前記積層物の上部面および下部面のいずれか一つまたは両方の一部を加圧し、
前記第1プレス部の一対の加圧ブロックの少なくとも1つ以上は、前記グリッパーが前記積層物を加圧するように前記グリッパーを加圧する、請求項2に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項7】
前記第1プレス部は、一対の加圧ブロックを加熱するプレスヒータを含む、請求項2に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項8】
前記一対の加圧ブロックの加圧面の長さおよび幅は、前記積層物の長さおよび前記積層物の幅よりも大きい、請求項2に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項9】
前記スタックテーブルに前記分離膜を供給する分離膜供給部、
前記スタックテーブルに支持された前記分離膜の第1電極部に前記第1電極を積層する第1電極供給部は、前記分離膜に前記第1電極が積層される前に前記第1電極を取り付ける第1電極取り付けテーブル;および前記第1電極を仮固定し、前記第1電極が仮固定された状態で前記スタックテーブルに支持された分離膜に前記第1電極を前記第1電極取り付けテーブルから第1電極部に移送する第1移送ヘッドを含み、
前記第2電極部が前記スタックテーブルに支持される場合、前記分離膜の第2電極部に前記第2電極を積層する第2電極供給部は、前記分離膜に前記第2電極が積層される前に前記第2電極が取り付けられる第2電極取り付けテーブルおよび前記第2電極を仮固定し、前記第2電極が仮固定された状態で前記第2電極取り付けテーブルから前記スタックテーブルに支持された分離膜の前記第2電極部へと前記第2電極を移送する第2移送ヘッドを含む、請求項1に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項10】
前記スタックテーブルを回転させる回転部をさらに含み、
前記第1電極供給部は、前記回転部の一側に設けられ、前記第2電極供給部は、前記回転部の一側と反対の他側に設けられ、
前記第2電極が積層されるときに前記第2移送ヘッドに向かうように前記スタックテーブルを第2側に回転させる、請求項9に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項11】
前記回転部は、前記スタックテーブルを前記第1電極供給部の方向と前記第2電極供給部の方向へと交代に回転させる、請求項10に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項12】
前記第1プレス部は、周囲温度が45℃~75℃の範囲であり、1MPa~2.5MPaの範囲の圧力が印加される環境で、5秒~20秒の範囲の時間、前記積層物を加圧する、請求項1に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項13】
前記積層物を加熱および加圧する第2プレス部は、前記第1プレス部により50℃~90℃の周囲温度を有し、1MPa~6MPaの圧力が印加される環境で、5秒~60秒間前記積層物を加圧する、請求項1に記載の電極組立体の製造装置。
【請求項14】
第1電極、分離膜および第2電極を供給して積層し、前記第1電極と前記第2電極との間に前記分離膜を配置して前記第1電極と前記第2電極の積層物を製造する段階;
グリッパーを用いて前記積層物を固定する間に、第1プレス部でスタックを加熱および加圧する段階および
前記第1プレス部で前記積層物を加熱および加圧する段階の後に、第2プレス部を用いて前記積層物を加熱および加圧する段階
を含む電極組立体の製造方法。
【請求項15】
前記第2プレス部を用いて前記積層物を加熱および加圧する段階は、前記グリッパーが除去された後に前記積層物を加熱および加圧する、請求項14に記載の電極組立体の製造方法。
【請求項16】
前記第1プレス部で前記積層物を加熱および加圧する段階は、前記グリッパーが位置しない前記積層物の表面が加圧される、請求項14に記載の電極組立体の製造方法。
【請求項17】
前記第1プレス部で前記積層物を加熱および加圧する段階は、前記グリッパーが前記積層物の表面に設けられた前記積層物の表面を加圧する、請求項14に記載の電極組立体の製造方法。
【請求項18】
前記積層物を第1プレス部で加熱および加圧する段階は、45℃~75℃の周囲温度を有し、1MPa~2.5MPaの圧力が印加される環境内で5秒~20秒の時間加圧される、請求項14に記載の電極組立体の製造方法。
【請求項19】
前記積層物を前記第2プレス部で加熱および加圧する段階は、周囲温度が50℃~90℃であり、1MPa~6MPaの範囲の圧力が印加される環境内で5秒~60秒間加圧される、請求項14に記載の電極組立体の製造方法。
【請求項20】
第1電極、第2電極、前記第1電極に基づく分離膜の第1電極部、および前記第1電極と第2電極との間の分離膜の第2電極部を含む積層物を製造するための電極組立体の製造装置において、
前記積層物を支持するように構成されたスタックテーブル;
前記スタックテーブルに前記分離膜を供給するために構成された分離膜供給装置;
前記スタックテーブルによって支持される前記分離膜の第1電極部に前記第1電極を積層するように構成された第1電極供給部;
前記スタックテーブルによって支持される前記分離膜の第2電極部に前記第2電極を積層するように構成された第2電極供給部;
前記積層物を固定するために構成されたグリッパー;
前記グリッパーによって固定された前記積層物を加熱および加圧するように構成された第1プレス部および
前記積層物を加熱および加圧するために構成された第2プレス部
を含む、電極組立体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年7月9日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2021-0090592号、2021年7月9日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2021-0090588号、2021年7月9日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2021-0090589号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に含まれる。
【0002】
本発明は、電極組立体の製造装置および製造方法に関する。具体的に、本発明は、グリッパーを用いて陽極、分離膜、陰極が積層された積層物を固定した後、積層物を加圧し、加圧時に電極が歪むことを防止する電極組立体の製造装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、一次電池とは異なり、再充電が可能であり、また小型および大容量化の可能性のため、近年多く研究開発されている。モバイル機器に対する技術開発と需要が増加するにつれて、エネルギー源としての二次電池の需要が急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池、ポーチ型電池に分類される。二次電池において電池ケースの内部に取り付けられる電極組立体は、電極および分離膜の積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート型の陽極と陰極との間に分離膜を介在して巻き取ったゼリーロール(Jelly-roll)型、多数の陽極と陰極を分離膜が介在された状態で順次積層したスタック型、およびスタック型の単位セルを長い長さの分離フィルムで巻き取ったスタックアンドフォールディング型に代替分類することができる。
【0006】
従来のスタックアンドフォールディング型電極組立体を製造する工程は、電極と分離膜を積層した積層物を加熱および加圧して電極と分離膜を接着して電極組立体を製造していた。ところで、従来の電極組立体の製造工程で積層物が圧縮されると、電極が歪む現象が発生することが知られている。
【0007】
このような従来の電極組立体の問題点を解決するために、電極と分離膜を加熱して積層することにより、各層を積層しながら加圧して積層と同時に接着し、分離膜が電極と分離膜が積層された積層物の最外郭を包み込んで電極組立体を製造した。
【0008】
しかし、後に積層された電極では、この利点が減少する。複数のプレス工程を通じて最初の積層電極の接着力は増加するが、最後に積層された電極が一度のプレス工程のみ経るため、以降の積層電極の場合、接着力が相対的に低く、最後の積層電極の接着力が最も小さい。
【0009】
すなわち、積層方向に行くほど接着力が減少する。したがって、電極組立体の積層物の全体にわたって接着力がより均一に提供される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、電極と分離膜が積層された積層物の上面と下面を加圧固定した後、積層物を加熱および加圧する電極組立体の製造装置およびその製造方法を提供する。
【0011】
本発明は、2回の加圧工程を通じて電極組立体の接着力の均一性を確保することのできる電極組立体の製造装置およびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施態様は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と前記第2電極との間の分離膜の第2電極部を含む積層物を製造するための電極組立体の製造装置において、前記積層物を支持するスタックテーブル;前記積層物を固定するグリッパーおよび、前記グリッパーによって固定された前記積層物を加熱および圧縮する第1プレス部を含む電極組立体の製造装置を提供する。
【0013】
本発明の一実施態様は、積層物を固定する際において、グリッパーは、第1プレス部に対する同一位置、第1プレス部に対する同一方向および同一構成のいずれか一つまたは任意の組み合わせで積層物を保持してもよい。本発明の一実施態様は、積層物を同一構成に維持するにおいて、積層物の1つ以上の層、例えば、隣接した第1および第2電極を互いに相対する位置に維持されてもよい。一実施態様および他の実施態様において、積層物を同一構成で維持する際において、グリッパーによって加圧された積層物の表面、例えば積層物の上端および下端のうち1つ以上が互いに相対する位置に維持され得る。
【0014】
本発明の一実施態様において、前記第1プレス部は、前記積層物の対向する表面を圧縮するように構成された一対の加圧ブロックを含み、前記一対の加圧ブロックは、互いを向かう方向に移動可能であり、前記積層物および前記グリッパーのいずれか一つまたは両方を圧縮する、電極組立体の製造装置を提供する。
【0015】
本発明の一実施態様において、前記グリッパーは、前記積層物の上部表面によって定義される上部面および前記積層物の下部表面によって定義される下部面のいずれか一つまたは両方に平行な方向に延びる柱またはプレート形態で設けられ、前記グリッパーは、前記積層物を固定するために、前記固定部の上部面および下部面のいずれか一つまたは両方の一部を加圧し、前記第1プレス部の一対の加圧ブロックの少なくとも1つ以上は、前記グリッパーの形状に対応する形態のグリッパー溝を含む、電極組立体の製造装置を提供する。
【0016】
本発明の一実施態様は、前記積層物を加熱および圧着する第2プレス部をさらに含み、前記第2プレス部の一対の加圧ブロックは、前記積層物と接触して前記積層物を加圧する平坦な加圧面を設ける、電極組立体の製造装置を提供する。
【0017】
本発明の一実施態様は、前記積層物を加熱して加圧する第2プレス部をさらに含み、前記グリッパーは、前記積層物の上部表面によって定義される上部面および、前記積層物の下部表面によって定義される下部面のいずれか一つまたは両方に平行な方向に延びる柱またはプレートの形態で設けられ、前記グリッパーは、前記積層物の上部面および下部面のいずれか一つまたは両方の一部を固定し、前記第1プレス部の一対の加圧ブロックのそれぞれは、前記積層物と接触して前記積層物を圧着する平坦な加圧面を有し、前記第2プレス部の一対の加圧ブロックの少なくとも1つ以上は、前記積層物の対応する圧縮部分の上に置かれるように構成された少なくとも1つ以上の第2加圧ブロック溝を含む、電極組立体の製造装置を提供する。
【0018】
本発明の一実施態様において、前記グリッパーは、前記積層物の上部表面によって定義される上部面および前記積層物の下部表面によって定義される下部面のいずれか一つまたは両方に平行な方向に延びる柱またはプレートの形態で設けられ、前記グリッパーは、前記積層物を固定するために前記積層物の上部面および下部面のいずれか一つまたは両方の一部を加圧し、前記第1プレス部の一対の加圧ブロックの少なくとも1つ以上は、前記グリッパーが前記積層物を加圧するように前記グリッパーを加圧する、電極組立体の製造装置を提供する。
【0019】
本発明の一実施態様において、前記第1プレス部は、一対の加圧ブロックを加熱するプレスヒータを含む、電極組立体の製造装置を提供する。
【0020】
本発明の一実施態様において、前記一対の加圧ブロックの加圧面の長さおよび幅は、前記積層物の長さおよび前記積層物の幅より大きい、電極組立体の製造装置を提供する。
【0021】
本発明の一実施態様は、前記スタックテーブルに前記分離膜を供給する分離膜供給部、前記スタックテーブルに支持された前記分離膜の第1電極部に前記第1電極を積層する第1電極供給部は、前記分離膜に前記第1電極が積層される前に前記第1電極を取り付ける第1電極取り付けテーブル;および前記第1電極を仮固定し、前記第1電極が仮固定された状態で、前記スタックテーブルに支持された分離膜に前記第1電極を前記第1電極取り付けテーブルから前記第1電極部に移送する第1移送ヘッドを含み、前記第2電極部が前記スタックテーブルに支持される場合、前記分離膜の第2電極部に前記第2電極を積層する第2電極供給部は、前記分離膜に前記第2電極が積層される前に、前記第2電極が取り付けられる第2電極取り付けテーブルおよび前記第2電極を仮固定し、前記第2電極が仮固定された状態で、前記第2電極取り付けテーブルから前記スタックテーブルに支持された分離膜の前記第2電極部に前記第2電極を移送する第2移送ヘッドを含む、電極組立体の製造装置を提供する。
【0022】
本発明の一実施態様において、第1移送ヘッドおよび第2移送ヘッドはそれぞれ、第1電極および第2電極を仮固定するための真空装置を含んでもよい。
【0023】
本発明の一実施態様は、前記スタックテーブルを回転させる回転部をさらに含み、前記第1電極供給部は、前記回転部の一側に設けられ、前記第2電極供給部は、前記回転部の一側と反対の他側に設けられ、前記第2電極が積層されるときに前記第2移送ヘッドに向かうように前記スタックテーブルを第2側に回転させる、電極組立体の製造装置を提供する。
【0024】
本発明の一実施態様において、前記回転部は、前記スタックテーブルを前記第1電極供給部の方向と前記第2電極供給部の方向に交互に回転させる、電極組立体の製造装置を提供する。
【0025】
本発明の一実施態様において、前記第1プレス部は、周囲温度が45℃~75℃の範囲であり、1MPa~2.5MPaの範囲の圧力が印加される環境で、5秒~20秒の範囲の時間、前記積層物を加圧する、電極組立体の製造装置を提供する。
【0026】
本発明の一実施態様において、前記積層物を加熱および加圧する第2プレス部は、前記第1プレス部により50℃~90℃の周囲温度を有し、1MPa~6MPaの圧力が印加される環境で5秒~60秒間、前記積層物を加圧する、電極組立体の製造装置を提供する。
【0027】
本発明の他の実施態様は、第1電極、分離膜および第2電極を供給して積層し、前記第1電極と前記第2電極との間に前記分離膜を配置して、前記第1電極と前記第2電極との積層物を提供す段階;グリッパーを用いて前記積層物を固定する間に、第1プレス部でスタックを加熱および加圧する段階および、前記第1プレス部で前記積層物を加熱および加圧する段階の後に、第2プレス部を用いて前記積層物を加熱および加圧する段階を含む、電極組立体の製造方法を提供する。
【0028】
本発明の他の実施態様において、前記第2プレス部を用いて前記積層物を加熱および加圧する段階は、前記グリッパーが除去された後に、前記積層物を加熱および加圧する、電極組立体の製造方法を提供する。
【0029】
本発明の他の実施態様において、第2プレス部は、グリッパーが除去された第1プレス部であってもよい。
【0030】
本発明の他の実施態様において、前記第1プレス部で前記積層物を加熱および加圧する段階は、前記グリッパーが位置しない前記積層物の表面が加圧される、電極組立体の製造方法を提供する。
【0031】
本発明の他の実施態様において、前記第1プレス部で前記積層物を加熱および加圧する段階は、前記グリッパーが前記積層物の表面に備えられた前記積層物の表面を加圧する、電極組立体の製造方法を提供する。
【0032】
本発明の他の実施態様において、前記積層物を第1プレス部で加熱および加圧する段階は、45℃~75℃の周囲温度を有し、1MPa~2.5MPaの圧力が印加される環境内で5秒~20秒の時間で加圧される、電極組立体の製造方法を提供する。
【0033】
本発明の他の実施態様において、前記積層物を前記第2プレス部で加熱および加圧する段階は、周囲温度が50℃~90℃であり、1MPa~6MPaの範囲の圧力が印加される環境内で5秒~60秒間加圧される、電極組立体の製造方法を提供する。
【0034】
本発明のまた他の実施態様は、第1電極、第2電極、前記第1電極に基づく分離膜の第1電極部、および前記第1電極と第2電極との間の分離膜の第2電極部を含む積層物を製造するための電極組立体の製造装置において、前記積層物を支持するように構成されたスタックテーブル;前記スタックテーブルに前記分離膜を供給するために構成された分離膜供給装置;前記スタックテーブルによって支持される前記分離膜の第1電極部に前記第1電極を積層するように構成された第1電極供給部;前記スタックテーブルによって支持される前記分離膜の第2電極部に前記第2電極を積層するように構成された第2電極供給部;前記積層物を固定するために構成されたグリッパー;前記グリッパーによって固定された前記積層物を加熱および加圧するように構成された第1プレス部および前記積層物を加熱および加圧するために構成された第2プレス部を含む、電極組立体の製造装置を提供する。
【発明の効果】
【0035】
前記電極組立体の製造装置および電極組立体の製造方法によれば、製造される電極組立体内の積層物は、複数の第1電極および第2電極を含んでもよい。一実施態様において、複数の第1電極および第2電極は、分離膜の積層部の間に交互に配置されてもよい。
【0036】
本発明に係る電極組立体の製造装置および電極組立体の製造方法によれば、電極と分離膜を積層した後、積層物を固定した後に加熱および加圧して電極組立体の圧縮時に電極組立体の電極が変形することを防止あるいは少なくとも抑制することができる。
【0037】
また、積層物を固定する部材を除去した後、積層物を加熱および加圧して積層物を固定する部材によって加熱および加圧されないため、接着力が確保されない部分に接着力を提供することができる。そして、電極組立体の均一な接着力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施態様による電極組立体を示す断面図である。
図2図1の電極組立体の積層物を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施態様による電極組立体の製造装置を示す平面図である。
図4図1の電極組立体の製造装置を示す正面図である。
図5(a)】また他の実施態様による第1プレス部およびグリッパーを示す斜視図である。
図5(b)】また他の実施態様による第2プレス部を示す斜視図である。
図5(c)】また他の実施態様による第2プレス部を示す斜視図である。
図6】また他の実施態様による第1プレス部およびグリッパーを示す斜視図である。
図7】また他の実施態様による電極組立体の製造方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
S ・・・積層物
1 ・・・第1電極
1a ・・・第1電極タブ
2 ・・・第2電極
2a ・・・第2電極タブ
4 ・・・第1分離膜
4a ・・・積層部
4b ・・・フォールディング部
5 ・・・第2分離膜
100 ・・・電極組立体の製造装置
10 ・・・スタックテーブル
20 ・・・分離膜供給部
21 ・・・分離膜ロール
30 ・・・第1電極供給部
31 ・・・第1電極取り付けテーブル
32 ・・・第1移送ヘッド
33 ・・・第1電極ロール
34 ・・・第1カッター
35 ・・・第1コンベヤー
36 ・・・第1電極供給ヘッド
37 ・・・第1移動部
40 ・・・第2電極供給部
41 ・・・第2電極取り付けテーブル
42 ・・・第2移送ヘッド
43 ・・・第2電極ロール
44 ・・・第2カッター
45 ・・・第2コンベヤー
46 ・・・第2電極供給ヘッド
47 ・・・第2移動部
50、150 ・・・第1プレス部
50a、50b、150a、150b ・・・第1加圧ブロック
51 ・・・グリッパー
51a ・・・本体
51b ・・・固定部
52 ・・・グリッパー溝
60、160 ・・・第2プレス部
60a、60b、160a、160b ・・・第2加圧ブロック
162 ・・・第2加圧ブロック溝
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明に対する詳細な説明は、当業界の通常の知識を有する者に本発明を完全に説明するためのものである。本明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする場合、またはある構造と形状を「特徴」とするとした場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外したり、他の構造と形状を排除するのではなく、他の構成要素、構造および形状を含んでもよいことを意味する。
【0041】
本発明は、様々な変換を加えることができ、様々な実施態様を有することができるため、特定の実施態様を提示し、詳細な説明に詳しく説明しようとする。しかし、これは実施態様による発明の内容を限定することを意図するものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変換、均等物または代替物を含むものと理解されるべきである。
【0042】
以下では、図面を参照して本発明を詳細に説明する。しかしながら、図面は本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲が図面によって限定されるものではない。
【0043】
図1および図2を参照すると、電極組立体は、積層物Sおよび積層物Sを取り囲む第2分離膜5を含んでもよい。
【0044】
図示したように、積層物Sにおいて、第1電極1および第2電極2は、第1分離膜4の積層部4aの間に交互に配置されてもよい。さらに、図示されたように、第1分離膜4は、積層部4aを形成するためにジグザグ状に折り畳まれてもよい。
【0045】
図3図5を参照すると、電極組立体の製造装置100は、スタックテーブル10、分離膜供給部20、第1電極供給部30、第2電極供給部40および第2プレス部60を含む。
スタックテーブル10は、第1電極1、第1分離膜4の積層部および第2電極2の順に積層された1つの支持面を有してもよい。積層物Sは、第1組合せおよび第1組合せ上に積層された第1電極1、第2電極2および、第1電極および第2電極の間に配置された第1分離膜4の追加部を含む。第1分離膜4は、ジグザグ状に折り畳まれて、第1分離膜4の積層部4aおよび分離膜の各積層部4aの対向する側面にフォールディング部4bを形成してもよい。フォールディング部4bは、積層物Sのフォールディング部を含む。このような方式で、第1分離膜4の各積層部4aは、それぞれの第1電極1が第2電極2のそれぞれと交互に配置された積層物S内で第1電極1と第2電極2のそれぞれの電極の間に配置される。
【0046】
スタックテーブル10は、第1電極1がスタックテーブル10によって支持される第1分離膜4の各積層部4aと、先に積層された電極および分離膜の積層部4a上に積層されるように供給されるそれぞれの第1電極1に向かって一方向に回転可能であり、スタックテーブル10によって支持される第1分離膜4の積層部4aと先に積層された電極および分離膜の積層部4aのそれぞれに第2電極2が積層されるように供給されるそれぞれの第2電極2に向かって一方向とは反対の他の方向に回転することができる。したがって、電極組立体の製造装置100は、スタックテーブル10を回転させる回転部(図示せず)をさらに含んでもよい。このような回転部に関する詳細な内容は、本明細書に参照により組み込まれた韓国公開特許公報第10-2020-0023853号を参照する。
【0047】
電極組立体の製造装置100において、第1電極供給部30はスタックテーブル10の一側に位置し、第2電極供給部40はスタックテーブル10の他側に位置してもよい。図示の電極組立体の製造装置100の構成において、回転部は、第1電極供給部30の方向および第2電極供給部40の方向にスタックテーブル10を交互に回転させてもよい。
【0048】
例えば、分離膜供給部20は、スタックテーブル10の上部、すなわち積層物Sの積層方向に沿って位置してもよい。このような構成において、第1電極供給部30はスタックテーブル10の左側に位置し、第2電極供給部40は積層物Sの積層方向を基準にスタックテーブル10の右側に位置してもよい。
【0049】
図示の電極組立体の製造装置100の構成において、回転部は、第1電極1を積層する際にスタックテーブル10が第1移送ヘッド32または第1電極1を一時的に保持するための他の第1取付装置に向かうようにスタックテーブル10を回転させてもよい。回転部は、第2電極2を積層する際に、第2電極2を一時的に保持するための第2取付装置または第2移送ヘッド42とスタックテーブル10が向かい合うようにスタックテーブル10を回転させてもよい。
【0050】
電極組立体の製造装置100を用いるに当たって、第1分離膜4の積層部4aおよびフォールディング部4bは、分離膜供給部20によって供給され、スタックテーブル10上に配置され、一部配列として置かれてもよい。回転部は、スタックテーブル10を左側に回転させると、第1分離膜4の上に第1電極供給部30から供給された第1電極1が供給され得る。また、回転部はスタックテーブル10を右側に回転させてもよく、このとき第1分離膜4が供給されると同時に、このような回転が起こることができる。このような回転部の回転構成において、第1分離膜4は、積層物Sの第1電極1の下面、右側面および上面を覆う左側ポケット形態の第1ポケットを形成してもよい。ここで、積層物Sの第1電極1は、第1電極1の上面が第1分離膜4の一部分により覆われるようにスタックテーブル10上に配置されてもよい。この場合、第2電極2は、第2電極供給部40から第1電極1の上面を覆う第1分離膜4の部分に供給されてもよい。
【0051】
上記のような過程を繰り返すと、第1分離膜4は、分離膜供給部20からスタックテーブル10上に左側ポケットと、左側ポケットと対向する位置に右側ポケットの形態で置かれてもよい。この構成において、第1分離膜4の各部分がスタックテーブル10の上に位置するように配置されるとき、左側および右側ポケットは、交互にそれぞれの左側および右側の開口を形成し、ここで、このような左側および右側の開口は、第1電極供給部30および第2電極供給部40によってそれぞれ供給される第1電極1および第2電極2を収容するように構成されてもよい。また、第1分離膜4が折り畳まれるとき、折り曲げられた部分の形態であり得る第1分離膜4のフォールディング部4bは、左右の開口に対面する位置に提供されてもよい(図2参照)。電極組立体の製造装置100の配列に対する、ミラー配置であってもよい。いくつかの代案の配列において、第1分離膜4は、第2電極2の下部表面、左側表面、および上部表面を覆う右側ポケット形態の第1ポケットを形成してもよい。一実施態様において、第2電極2は、スタックテーブル10上に配置された積層物Sの最初の電極であってもよい。
【0052】
スタックテーブル10は、スタックテーブル10の形状を決定するテーブル本体(図示せず)およびテーブルヒータ(図示せず)をさらに含んでもよく、テーブルヒータは、例えば、スタックテーブル10本体の上、下または内部に組み込まれた抵抗コイルであってもよい。テーブルヒータは、テーブル本体を加熱してスタックテーブル10に取り付けた積層物Sを加熱してもよい。
【0053】
テーブルヒータは、電極組立体の製造装置100の第1プレス部50によって積層物Sが加熱および圧縮される前に積層物Sを加熱することができる。このようなテーブルヒータによる積層物Sの予熱は、積層物Sの中心に熱が伝導する時間を短縮し、第1プレス部50による十分な加圧に要する加圧時間を減少させることができる。
【0054】
また、テーブルヒータによって予熱された積層物Sは、本明細書でさらに説明される第1プレス部50のグリッパー51によって加圧および固定されたときに、グリッパー51によって加圧される部分が一次接着され、第1プレス部50の加圧によって二次接着されてもよい。
【0055】
図3および図4を参照すると、電極組立体の製造装置100の例のように、分離膜供給部20は、第1分離膜4をスタックテーブル10に供給するように構成されてもよい。このような分離膜供給部の詳細な内容は、大韓民国公開特許公報第10-2020-0023853号を参照する。例えば、図4に示すように、分離膜供給部20は、スタックテーブル10の上部に位置してもよい。また、分離膜供給部20は、第1分離膜4が巻き取られる分離膜ロール21を含んでもよい。分離膜ロール21に巻かれた第1分離膜4は、重力によって徐々に巻き出されてスタックテーブル10に供給されることができる。
【0056】
分離膜供給部20には、第1分離膜4が通過する通路が形成される。分離膜供給部20は、通過する第1分離膜4を加熱するための分離膜加熱部(図示せず)を含んでもよい。このような分離膜加熱部の詳細については、大韓民国公開特許公報第10-2020-0023853号を参照する。
【0057】
分離膜加熱部は、一対の本体(図示せず)と、本体を加熱する分離膜ヒータ(図示せず)を含んでもよい。一対の本体は、第1分離膜4が通過できるように、所定の間隔離間されて第1分離膜4の両側に位されることができる。第1分離膜4は、例えば、第1分離膜4が非接触方式で加熱されるように、非接触で分離膜加熱部を通過してもよい。一実施態様において、分離膜加熱部の一対の本体は、例えば長方形のブロック状に形成されてもよい。
【0058】
電極組立体の製造装置100の例示のように、第1電極供給部30は、第1電極1をスタックテーブル10に供給し、第1電極1をスタックテーブル10に積層するように構成されてもよい。第1電極供給部30は、スタックテーブル10に積層される前に、第1電極1が取り付けられる第1電極取り付けテーブル31を含んでもよい。
【0059】
また、第1電極供給部30は、第1電極ロール33、第1カッター34、第1コンベヤー35、および第1電極供給ヘッド36を含んでもよい。第1電極供給部30は、第1電極1のいずれかを第1電極取り付けテーブル31に供給しながら、第1電極1が形成された第1電極シートを第1電極ロール33に巻いて徐々に巻き戻す。第1カッター34は、第1電極ロール33から供給される第1電極シートから第1電極1を既に設定された長さに切断することができる。第1カッター34は、第1電極1の端部から第1電極タブ1aが突出するように、第1電極シートを切断してもよい。
【0060】
第1カッター34によって切断された第1電極1は、第1コンベヤー35に供給されてもよく、図示のようにベルト状であってもよい第1コンベヤー35は、第1電極1を第1電極取り付けテーブル31に移動させることができる。第1電極供給ヘッド36(例えば、真空フィッティング、吸入カップ、またはこれと類似なフィッティング、または磁気付着などのような他の仮の取り付け形態を介して)は、第1コンベヤー35に配置された第1電極1をピックアップして第1電極取り付けテーブル31上に位置させてもよい。
【0061】
図示のように、第1電極供給部30は、第1移送ヘッド32および第1移送ヘッド32が延びて振動できる第1移動部37を含んでもよい。
【0062】
第1移送ヘッド32(例えば、真空フィッティング、吸込カップ、またはこれと類似なフィッティング、または磁気付着などの他の仮の形態の取り付けを介して)は、第1電極取り付けテーブル31に取り付けた第1電極1をピックアップすることができる。一実施態様において、第1移送ヘッド32は、第1電極1を第1移送ヘッド32の底面に取り付けるために、真空吸込口を介して第1電極1を吸込するように構成され得る移送ヘッドの底の表面に真空吸込ユニット(図示せず)を含んでもよい。第1移送ヘッド32に形成された流路は、真空吸込口と真空吸込装置(図示せず)を連結してもよい。
【0063】
第1移動部37は、第1電極取り付けテーブル31に取り付けた第1電極1をピックアップし、第1移送ヘッド32が解除され得る、例えば、第1電極1を移送ヘッドに対して保持するために第1電極1に加わる真空吸込または他の力を減少または除去することによって、スタックテーブル10の上に置かれる位置に第1移送ヘッド32を移動するように構成してもよい。このような方式で、第1移送ヘッド32は、第1電極1を第1電極取り付けテーブル31から他の電極1、2を介してスタックテーブル10上に載置されるか、その上に載せられる第1分離膜4のセクションに移送してもよい。
【0064】
第2電極供給部40は、第1電極供給部30のミラー構成を有してもよく、本質的に有してもよい。このように、第2電極供給部40は、第2電極2をスタックテーブル10に取り付けた積層物Sの一部に供給し、スタックテーブル10上の積層物Sのこのような部分に第2電極2を積層してもよい。
【0065】
第2電極供給部40は、第2電極2がスタックテーブル10上の積層物Sの部分に移動して積層される前に取り付けられる第2電極取り付けテーブル41を含んでもよい。
【0066】
第2電極供給部40は、第2電極2が形成された第2電極シートが巻き取られる第2電極ロール43、第2電極ロール43から第2電極シートを巻き出しながら第2電極シートを一定間隔で切断して一定サイズの第2電極2を形成する第2カッター44と、第2カッター44によって切断された第2電極2を移動させる第2コンベヤー45と、第2コンベヤー45によって移動された第2電極2をピックアップして第2電極取り付けテーブル41に取り付ける第2電極供給ヘッド46を含んでもよい。
【0067】
第2カッター44は、第1カッター34と同様に、形成された第2電極2が第2電極2の端部から突出した第2電極タブ2aを含むように第2電極シートを切断してもよい。
【0068】
また、第2電極供給部40は、第2電極取り付けテーブル41に取り付けた第2電極2をピックアップする第2移送ヘッド42と、例えば、第2電極2を第2移送ヘッド42に対して保持するために第2電極2に加えられる真空吸込または他の力を減少または除去することによって、第2移送ヘッド42が解除されるスタックテーブル10の上部へと移動するように構成された第2移動部47を含んでもよい。このとき、第2移送ヘッド42は、第2電極2をスタックテーブル10上の積層物Sの一部に積層してもよい。第2移送ヘッド42は、第2移送ヘッド42の底面で第2電極2が第2移送ヘッド42に一時的に取り付けられるように、第1移送ヘッド32と同一の方式で形成されてもよい。
【0069】
積層物Sは、スタックテーブル10上に積層物を把持した後、熱プレス作業が行われるプレス部に積層物を移動させるグリッパー51によってプレス部に移動されてもよい。プレス部は、第1プレス部50と第2プレス部60とに区分されてもよい。
【0070】
図5(a)および図5(b)を参照すると、第1プレス部50は、一次的に積層物Sを加熱して固定された状態で加圧してもよい。第1プレス部50は、一対の第1加圧ブロック50a、50bを含み、プレス部による積層物の加圧時に積層物内の電極が乱れないように積層物Sを固定するグリッパー51をさらに含んでもよい。積層物Sを固定する際において、グリッパー51は、第1電極1、第2電極2、および第1電極と第2電極との間に位置する第1分離膜4の積層部4aのそれぞれの相対的な位置を維持することができる。図示の例のように、このような相対位置を維持するために、グリッパー51は、積層物Sの上部および下部表面を加圧してもよい。一実施態様において、積層物Sを固定するとき、グリッパー51は、積層物を第1プレス部50に対する同一位置、特に一対の第1加圧ブロック50a、50bに対する同一方向および同一構成のいずれか一つまたは任意の組み合わせで維持してもよい。一実施態様において、積層物Sを同一構成に維持するにおいて、積層物の1つ以上の層、例えば第1および第2電極1、2は相対する位置に維持されてもよい。一実施態様および他の実施態様において、積層物を同一構成に維持する際に、グリッパーによって加圧される積層物の表面のうち1つ以上、例えば上部および下部表面、すなわち積層物Sの上部および下部表面は、互いに対して相対的な位置に維持されてもよい。
【0071】
第1プレス部50の一対の第1加圧ブロック50a、50bは、互いを向かうか、あるいは遠くなる方向に移動してもよい。一対の第1加圧ブロック50a、50bは、互いを向かって移動する際に積層物Sとグリッパー51のいずれか一つまたは両方を圧縮してもよい。
【0072】
このように、第1プレス部50は、積層物Sを加熱および加圧して第1電極1と第1分離膜4の積層部4aとの間、および第2電極2と積層部4aとの間のスペースを減らすか、無くすことができる。
【0073】
図示されたように、積層物Sとの接触および加圧のために構成された一対の第1加圧ブロック50a、50bのそれぞれの加圧表面は、平面で設けられてもよい。一対の第1加圧ブロック50a、50bの少なくとも一つは、後述するグリッパー51の固定部51bに対応する形状のグリッパー溝52を含んでもよい。図5(a)に示された例では、一対の第1加圧ブロック50a、50bのそれぞれは、4つの固定部51bに対応するように4つのグリッパー溝52を含む。しかし、グリッパー溝の数はより多くても少なくてもよい。好ましくは、グリッパー溝の数は使用する固定部品の数と一致しなければならない。
【0074】
グリッパー51は、本体51aと複数の固定部51bを含んでもよい。図示されたように、本体51aは、積層物の長さおよび高さと同一またはほぼ同一長さxおよび高さy(このような高さは積層物Sの積層方向に測定される)を有してもよい。一実施態様において、本体は、積層物Sの長さxより長く、積層物Sの高さyよりも大きい高さを有してもよい。固定部51bは、本体51aの側面から延びる。固定部51bは、好ましくは、グリッパー51が第1プレス部50の適切な位置にあるときに、積層物Sに向かって延びる棒、柱、またはプレートの形態であってもよい。この適切な位置で、固定部51bは積層物Sを向かう方向に幅zを有する。ここで、積層物Sの長さxは、積層物Sの一端から他端までの距離が最も長い部分を意味し、高さyは、積層物Sが積層される方向への距離を意味し得る。幅zは、長さxおよび高さyの距離が測定された方向に垂直な方向に測定された距離、例えばグリッパー51から遠くなる積層物Sの上部面を横切って測定された距離を意味してもよい。
【0075】
固定部51bは、一列が第1加圧ブロック50aのグリッパー溝52に整列され、他の一列が第1加圧ブロック50bのグリッパー溝52に整列される2列で設けられてもよい。固定部51bのそれぞれの位置は、本体51aの高さ方向に調整されてもよい。このように、固定部51bのそれぞれは、積層物Sの上面と下面に接し、好ましくは、その幅に沿って配置されてもよく、積層物Sの位置と積層物S内の第1電極1および第2電極2の相対的な位置を固定してもよい。
【0076】
一実施態様において、作動の時に、第1プレス部50は、例えば一対の第1加圧ブロック50a、50bを用いて、周囲温度が45℃~75℃であり、圧力が1MPa~2.5MPaの環境で、5秒~20秒間積層物Sを圧縮してもよい。
【0077】
一実施態様において、第2プレス部60は、第1プレス部50によって予め加熱され、圧縮された積層物Sを加熱および加圧することにより、既に一次圧縮された積層物Sを2次圧縮してもよい。
【0078】
図5(b)に示すように、第2プレス部60は、一対の第2加圧ブロック60a、60bを含む。一対の第2加圧ブロック60a、60bは、互いを向かうか、または離れる方向に移動されてもよい。一対の第2加圧ブロック60a、60bは、互いに向かって移動しながら積層物Sの上下面を加圧して積層物を圧縮することができる。
【0079】
図示されたように、積層物Sとの接触および圧縮のために構成された一対の第2加圧ブロック60a、60bのそれぞれの加圧表面は、平面で設けられてもよい。図示された例のように、一実施態様において、固定部51bのための溝のような溝は、第2加圧ブロック60a、60bから除外されてもよい。他の実施態様において、一対の第2加圧ブロック60a、60bのうち少なくとも1つは溝を含んでもよい。図5(c)を参照すると、一実施態様において、そのような溝は、一般に第2プレス部160の第2加圧ブロック溝162の形態であってもよい。ただし、第2加圧ブロック溝162とは異なり、第1プレス部50とグリッパー51を用いた後に使用する第2プレス部(図示せず)の一対の第2加圧ブロックの溝は、第1加圧ブロック50a、50bの一つまたは両方によって圧縮された積層物Sの表面または面に沿って延びてもよい。このような方式で、このような第2加圧ブロックの溝は、積層物Sを加圧するための加圧表面を提供する加圧ブロックの突出部を定義する。
【0080】
一実施態様において、動作の際に、第2プレス部60は、50℃~90℃の範囲の周囲温度を有し、1MPa~6MPaの範囲の圧力が印加される環境内で5秒~60秒の範囲で予め第1プレス部50によって圧縮された積層物を圧縮することができる。一実施態様において、第2プレス部60は、グリッパー51が位置した積層物Sの一部、例えば積層物Sが第1プレス部50によって加熱および加圧されない位置のみを加熱および加圧してもよい。他の実施態様において、第2プレス部50は、積層物Sの上部および下部表面のすべての領域を加熱および加圧してもよい。
【0081】
一実施態様において、第1プレス部50の一対の第1加圧ブロック50a、50bのそれぞれは、グリッパー51の固定部51bに対応する形状を有するグリッパー溝を含み、一対の第2加圧ブロック60a、60bのそれぞれは、第2プレス部60の加圧面は、グリッパー溝のない平坦な加圧面を有する。
【0082】
一実施態様において、第1プレス部50は、加熱された積層物Sを初期に圧縮しながら積層物Sの上部面と下部面をグリッパー51で固定されてもよい。このような方式で、グリッパー51が位置しないスタックの領域または領域において、第1電極1と第1分離膜4の隣接した積層部4aとの間の空間は、このような第1電極1とそれらの隣接した積層部を接合する間に、減少または除去されてもよく、第2電極2とそれらの隣接した積層部との間の空間は、このような第2電極2およびそれらの隣接した積層部を接合する間に減少または除去されてもよい。
【0083】
一実施態様において、第2プレス部60は、第1プレス部50によって予め接合され、グリッパー51が除去された予め加熱された積層物Sを圧縮してさらに加熱してもよい。したがって、第2プレス部60は、接合する間に第1プレス部50によって一次加圧される間に、グリッパー51によって加圧された積層物Sの上面および下面の領域において、第1電極1と第1分離膜4の隣接した積層部4aとの間の空間と、第2電極2とそれらの隣接した積層部との間の空間を減らすか、または除去することができる。一実施態様において、一対の第2加圧ブロック60a、60bのそれぞれは、直六面体状の四角ブロックであってもよい。一実施態様において、一対の第2加圧ブロック60a、60bは、本明細書で以前に説明された平らな加圧表面を有してもよい。
【0084】
ここで図6を参照すると、一実施態様において、第1プレス部150は、第1プレス部150の一対の第1加圧ブロック150a、150bがグリッパー溝52を除外してもよいことを除いては、第1プレス部50と同一形態であってもよい。その代わりに、第1プレス部50の一対の第1加圧ブロック150a、150bのそれぞれは、一対の第2加圧ブロック60a、60bのように平坦な加圧面を有してもよい。このように一対の第1加圧ブロック150a、150bが互いを向かって移動するとき、第1加圧ブロックの平坦な加圧面がグリッパー51の固定部51bとグリッパー51を加圧してスタックSの上面と下面を加圧することができる。一実施態様において、図5(c)に図示したように、第2プレス部160の一対の第2加圧ブロック160a、160bのそれぞれは、第1加圧部150による加圧時、グリッパー51が積層物Sの上部および下部表面を押す箇所に位置する第2加圧ブロック溝162を有してもよい。このように、第2プレス部160による加圧の時に、一対の第2加圧ブロック160a、160bの溝領域が接触しないため、積層物Sが加圧されないように構成されることができる。図5(c)にさらに図示されたように、第2加圧ブロック溝162は、グリッパー51の固定部51bに対応する形状を有してもよい。
【0085】
一実施態様において、固定部51bは熱伝導性材料を含んでもよく、好ましくは金属材料であり、より好ましくはアルミニウムまたはアルミニウム合金、鉄または鉄合金、またはアルミニウムと鉄の組み合わせを含む材料であってもよい。積層物Sに熱を伝達することにより、第1プレス部50がグリッパー51によって固定された積層物Sを圧縮する際に、電極1、2と第1分離膜4の隣接した積層部4aの間の空間が縮小または除去されながら接合されてもよい。
【0086】
一実施態様において、第2プレス部60は、グリッパー51が以前に位置していた積層物Sの領域を圧縮せず、その代わりにグリッパーが以前に位置していなかった積層物Sの領域と、第1プレス部50が加圧しない領域のみを加圧してもよい。このような第2プレス部60による圧縮は、電極1、2と第1分離膜4の隣接する積層部4aとの間の空間を減らすか、または無くして各電極を分離膜と接着させることができる。
【0087】
さらに、一対の第1加圧ブロック50a、50bのそれぞれは、直六面体状の四角形ブロックであってもよい。一実施態様において、一対の第1加圧ブロック50a、50bは、本明細書において以前に説明された平らな加圧面を有してもよい。
【0088】
第1および第2プレス部50、60のいずれか一つまたは両方は、プレスヒータ(図示せず)を含み、各一対の第1および第2加圧ブロック50a、50b、60a、60bが積層物を加圧する際に、第1および第2電極1の積層物Sと第1分離膜4の一部を加熱できるように構成されてもよい。このように、第1および第2プレス部50、60で積層物Sを加圧する場合、第1電極1、第1分離膜4および第2電極2の間の熱融着がよりしっかり行われ、これらの層の間により強い接着が形成されることができる。
【0089】
一対の第1および第2加圧ブロック50a、50b、60a、60bのいずれかにおいて、それぞれの加圧面の長さおよび幅は、いずれも第1電極1、第1分離膜4、および第2電極2が積層された積層物Sの対応する長さxおよび幅zより大きくてもよい。
【0090】
図1および図2に示すように、積層物Sは、第1分離膜4が積層物の最外側面を囲むように構成されてもよい。このように、積層物Sを囲む第1分離膜4の内部表面は、第1および第2電極1、2の対応する外部表面および分離膜の内部表面に対向する第1分離膜4のフォールディング部4bの外部表面に接着されてもよく、第1および第2電極1、2と第1分離膜4の積層部およびフォールディング部4a、4bは第1および第2プレス部50、60の加熱および加圧によって接合されてもよい。ここで、第1分離膜4により囲まれた積層物Sの最外面は、積層体の上面、下面および対向する2つの側面を含んでもよい。積層方向と平行な平面にある積層物Sの2つの側面は、電極タブ1a、2bを含まない。積層物Sの上面および下面は、これらの側面に垂直であってもよい。
【0091】
したがって、第1電極1、第1分離膜4の部分、および第2電極2が積層されて電極組立体を形成する際に、グリッパー51の使用はプレスユニット50、60による加圧時、第1電極1、第2電極2および第1分離膜4の位置が離脱して積層形態が解体されることをより効果的に防止することができる。
【0092】
一実施態様において、電極組立体の製造装置100は、第3移送ヘッド(図示せず)に取り付けられ、回転または他の方法で移動するように構成された第3移動部(図示せず)をさらに含んでもよい。第3移動部および第3移送ヘッドは、それぞれ第1および第2移動部37、47および第1および第2移送ヘッド32、42と同一または類似であってもよい。このように、第3移動部および第3移送ヘッドは、第1プレス部50による一次加圧後、第2プレス部60に積層物Sを移動させることができる。一実施態様において、第3移送ヘッドは、第3移送ヘッドが真空吸込を介して積層物Sを一時的に保持できる吸込ヘッドであってもよい。
【0093】
一実施態様において、第1プレス部50は、積層物を加熱しながら積層物Sを圧縮する。このような方式で、積層物Sは、積層物の形態を維持しながら真空吸込による第3移送ヘッドを介した積層物の移送に耐えるのに必要な最小限の接着力を達成することができる。
【0094】
一部の実施態様において、第3移動部は、回転軸と第3移送ヘッドとを連結する連結部(図示せず)を含んでもよい。このような構成において、第3移送ヘッドが初期に第1プレス部50によって接着された積層物Sを吸込するとき、第3移動部の回転軸が回転して積層物を第1プレス部50から第2プレス部60へと移動させることができる。
【0095】
図6を参照すると、電極組立体製造工程は、積層物Sのような積層物を製造するための積層物を製造する段階(S10)、積層物の初期加熱および加圧のための第1次ヒートプレス段階(S20)、および二次加熱および加圧、例えば初期に圧着された積層物の後続の加熱および加圧のための第二次ヒートプレス段階(S30)を含んでもよい。
【0096】
積層物を製造する段階(S10)は、スタックテーブル(例えばスタックテーブル10)の積層工程中、積層物に第1電極(例えば第1電極1)、分離膜(例えば、第1分離膜4)および第2電極(例えば、第2電極2)を供給して積層することにより積層物を製造してもよい。この段階で処理中の積層物は、スタックテーブルによって支持される。
【0097】
積層物を製造する段階のS11において、分離膜の一部の区間はスタックテーブルに供給されてもよい。一実施態様において、分離膜の一部は、スタックテーブルに積層されてもよい。段階S12において、スタックテーブルは、第1電極供給部、例えば第1電極供給部30を向かう方向に回転される。段階S13において、第1電極は、供給された後、スタックテーブルに装着されるか、そうでなければ取り付けた分離膜部分の上に積層される。段階S14において、スタックテーブルは、第2電極供給部、例えば、第2電極供給部40の方向に回転され、分離膜の追加部分が第1電極上に置かれるように折り畳まれる。段階S15において、第2電極が供給され、その後、分離膜の他の部分上に積層される。段階S16において、段階S12、S13、S14、およびS15が繰り返され、1つ以上の追加の第1電極、分離器の部分、および1つ以上の追加の第2電極を順次に追加する。段階S12を繰り返すことにおいて、分離膜のまた他の部分は、スタックテーブルの回転を介して第2電極上に折り畳まれて重ねられ、次の第1電極が供給され、分離膜の追加の部分上に積層される。スタックテーブルの交代の回転によって、分離膜は第1電極と第2電極との間にジグザグ状に積層されてもよい。
【0098】
また、積層物を製造する段階(S10)のS17段階において、積層物の最外郭の部分は、分離膜を一方向に回転させて分離膜によって取り囲まれてもよい。ここで、積層物の最外郭部は、積層物の上面、下面および両側の対向側面を含む。それぞれの側面は、積層物の積層方向に平行な平面に延びてもよい。前記各側面は、電極タブ、例えば第1電極タブ1aが位置する全ての面を除外してもよい。積層物の上面および下面は、それぞれ積層物の側面の一つまたは両方に垂直な面を含む。
【0099】
第1次ヒートプレス段階(S20)は、積層物全体に接着力を与える段階である。この段階で、積層物の上部面と下部面のいずれか一つまたは両方は、グリッパー、例えばグリッパー51を用いて加圧して固定してもよい。同時に、一対の加圧ブロック50a、50bのような加圧ブロックにより、積層物の上面と下面が加熱された第1プレス部、例えば第1プレス部50で互いを向かう方向に加圧されてもよい。
【0100】
このとき、前記積層物の上面または下面の一部にグリッパーが位置された状態で、前記第1プレス部を用いて前記積層物の上面または下面を加圧してもよい。
【0101】
一実施態様において、第1次ヒートプレス段階(S20)で、グリッパーが位置する面の第1電極、分離膜および第2電極は接合されなくてもよい。すなわち、第1次ヒートプレス段階S20は、積層物のグリッパーが位置しない面のみを加圧して第1電極、分離膜および第2電極を接合することができる。一実施態様において、前記第1プレス部は、前記グリッパーを加圧しないように前記グリッパーの形状に対応する形状の溝を含んでもよい。
【0102】
一実施態様において、第1次ヒートプレス段階(S20)で、グリッパーが位置する積層物の表面は、第1電極、セパレータおよび第2電極を接合するために加圧される。一実施態様において、第1プレス部には、積層物を加圧するための平面が提供されてもよく、グリッパーは熱伝導性材料を含んでもよい。これにより、グリッパーは、加熱された第1プレス部から熱を受けて積層物を加圧することができ、積層物においてグリッパーが位置する部分の第1電極、分離膜および第2電極のみに接着力が与えられることができる。
【0103】
前記第1次ヒートプレス段階(S20)は、積層物の周囲温度が45℃~75℃の範囲の温度を有し、1MPa~2.5MPaの範囲の圧力が印加される環境内で5秒~20秒の範囲でグリッパーにて固定されながら加圧されてもよい。
【0104】
第2次ヒートプレス段階(S30)は、第1次ヒートプレス段階(S20)で、初期接着力が付与された後、積層物に2次接着力を与えることができる。第2次ヒートプレス段階(S30)は、第1次ヒートプレス段階(S20)で接着力が付与されていない積層物の一部または一部にこのような接着力が与えられてもよい。
【0105】
第2次ヒートプレス段階(S30)は、第1次ヒートプレス段階(S20)以降に積層物を加圧してもよく、この場合、積層物からグリッパーを除去した状態で積層物を加圧することができる。第2次ヒートプレス段階(S30)では、加熱された第2プレス部、例えば第2プレス部60を用いて積層物を加圧してもよい。
【0106】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)で、第2プレス部は、加圧される積層物の面と対向する積層物の全面を面圧するための平面を備えてもよい。
【0107】
一実施態様において、前記第2次ヒートプレス段階(S30)で、前記第2プレス部は、前記グリッパーが位置しない積層物の一部のみを加圧するように、前記グリッパーの形状に対応する形状の孔または溝を含んでもよい。このような方式で、接着力はスタック全体に与えられてもよく、実際にスタック全体に均一に与えられることができる。
【0108】
一実施態様において、前記第2次ヒートプレス段階(S30)で、グリッパーが除去され、初期に加熱および加圧された積層物は、周囲温度が50℃~90℃であり、周囲圧力が1MPa~6MPaの環境内で5秒~60秒の範囲の時間で加圧されてもよい。
【0109】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)のための周囲温度は50℃以上であり、好ましくは65℃以上であってもよい。
【0110】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)のための周囲温度は90℃以下であり、好ましくは85℃以下であってもよい。
【0111】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)のための周囲温度は、50℃~90℃、好ましくは65℃~90℃、より好ましくは65℃~85℃であってもよい。最も好ましくは、第2次ヒートプレス段階のための周囲温度は70℃であってもよい。
【0112】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)に印加される圧力は、1MPa以上、好ましくは1.5MPa以上、さらに好ましくは3MPa以上であってもよい。
【0113】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)に印加される圧力は、6MPa以下、好ましくは5.5MPa以下であってもよい。
【0114】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)に印加される圧力は、1MPa~6MPaであり、好ましくは1.5MPa~6MPaであり、より好ましくは3MPa~5.5MPaであってもよい。
【0115】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)における加熱および加圧は、5秒以上、好ましくは7秒以上の時間であってもよい。
【0116】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)における加熱および加圧は、60秒以下、好ましくは30秒以下、さらに好ましくは25秒以下であってもよい。
【0117】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)における加熱および加圧は、5秒~60秒、好ましくは5秒~30秒、より好ましくは7秒~25秒の範囲の時間であってもよい。
【0118】
一実施態様において、第2次ヒートプレス段階(S30)は、50℃~90℃の範囲の周囲温度を有し、1MPa~6MPaの圧力が印加される環境で5秒~60秒、好ましくは、6つの範囲の周囲温度を有する環境で積層物を加熱および加圧してもよい。5℃以上90℃以下、1.5MPa~6MPaの圧力を加えて5秒~30秒の範囲にする。より好ましくは、前記第2次ヒートプレス段階は、周囲温度が65℃~85℃であり、3MPa~5.5MPaの範囲の圧力が印加された環境で7秒~25秒の時間積層物を加熱および加圧してもよい。ここで、第2次ヒートプレス段階(S30)のための環境は、周囲温度が70℃である場合が最も好ましい。
【0119】
ここで、初期加熱および加圧のための圧力と二次加熱および加圧のための圧力は、一対の圧力ブロックによって印加される圧力を意味し、周囲温度は、スタックテーブルの胴体または一対の加圧ブロックによって印加される熱の温度を意味する。さらに、前記一対の加圧ブロックは同一また異なってもよい。すなわち、グリッパーで積層物を把持した状態で、一対の加圧ブロックで積層物を加熱しながら加圧した後、グリッパーによるグリップが緩くなった状態で同一の一対の加圧ブロックにより加熱されることで積層物を加圧することができる。
【0120】
温度、圧力、および時間の条件が満たされないと、電極組立体の電極がしっかりと接着されず、組立体の通気性が過度に高くなる恐れがある。
【0121】
すなわち、温度、圧力、時間の条件が満たされると、電極組立体を構成する電極を個別に加熱または加圧することなく、適切な接着力と適切な接着力を同時に与えて電極組立体を製造してもよい。電極組立体を構成する分離膜と電極との間の通気性を確保しながら、単位電極の損傷を最小化する。
【0122】
一実施態様において、陽極は、例えば、陽極活物質、導電性物質および結合剤を含む陽極コーティング混合物で陽極集電体をコーティングした後、コーティング混合物を乾燥することによって製造されることができる。必要に応じて混合物に充填剤を添加してもよい。このような材料は、関連分野で使用される任意の適切な材料、特に特定の応用分野に一般に使用される材料であってもよい。
【0123】
具体的には、前記陽極活物質は、例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)などの層状化合物や1またはそれ以上の遷移金属で置換された化合物;化学式Li1+xMn2-x(ここで、xは0~0.33である)、LiMnO、LiMn、LiMnOなどのリチウムマンガン酸化物;リチウム銅酸化物(LiCuO);LiV、LiFe、VO5、Cuなどのバナジウム酸化物;化学式LiNi1-x(ここで、M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、BまたはGaであり、x=0.01~0.3である)で表されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物;化学式LiMn2-x(ここで、M=Co、Ni、Fe、Cr、ZnまたはTaであり、x=0.01~0.1である)またはLiMnMO(ここで、M=Fe、Co、Ni、CuまたはZnである)で表されるリチウムマンガン複合酸化物;化学式のLiの一部がアルカリ土類金属イオンで置換されたLiMn;ジスルフィド化合物;Fe(MoOなどが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0124】
陽極集電体に使用できる材料は特に限定されない。陽極集電体は、好ましくは、電池に使用されるときに化学的変化を引き起こすことなく、比較的高い導電度を有する。例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、またはアルミニウムやステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したものなどが用いられてもよい。好ましくは、陽極集電体はアルミニウムであり得る。好ましくは、集電体のコーティング混合物と接する表面に微細な凹凸を含むことにより、集電体と陽極コーティング混合物との間の接着力を高めることができる。また、フィルム、シート、箔、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など様々な形態が可能である。陽極集電体は一般に3μm~500μmの厚さを有することができる。
【0125】
前記陽極コーティング混合物に含まれた導電材は、一般に陽極活物質を含む混合物の全重量の1~50重量%で含まれてもよい。例えば、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サマーブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウイスキー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などが使用されてもよい。
【0126】
陽極コーティング混合物のバインダーは、活物質と導電性物質との間の結合およびコーティング混合物の集電体に結合することを補助する成分である。このようなバインダーは、一般に、陽極活物質を含む混合物の全重量の1~50重量%の量で含まれてもよい。このようなバインダーの例としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンテルポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、様々な共重合体などが挙げられる。
【0127】
陽極コーティング混合物に任意に添加される充填剤は、陽極の膨張を抑制する成分として使用されてもよい。このような充填材は特に限定されず、電池に使用されるときに化学的変化を引き起こさない繊維状物質を含んでもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオリフィン系重合体;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質が使用される。
【0128】
一実施態様において、陰極は、陰極集電体上に陰極活物質を塗布、乾燥および圧着して製造されてもよく、必要に応じて、前記のような導電材、バインダー、充填剤などが選択的にさらに含まれてもよい。この場合も、当該分野で通常使用される物質が使用されてもよい。具体的には、前記陰極活物質は、例えば、難黒鉛化炭素、黒鉛系炭素などの炭素;LiFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、SnMe1-xMe'(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me':Al、B、P、Si、周期律表の1族、2族、3族元素、ハロゲン;0<x≦1;1≦y≦3;1≦z≦8)などの金属複合酸化物;リチウム金属;リチウム合金;ケイ素系合金;錫系合金;SnO、SnO、PbO、PbO、Pb、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、およびBiなどの金属酸化物;ポリアセチレンなどの導電性高分子;Li-Co-Ni系材料などを用いてもよい。
【0129】
陰極集電体に使用できる材料は特に限定されない。陰極集電体は、電池に使用されるときに化学的変化を起こさず、比較的に高い導電度を有するものが好ましい。例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレススチールの表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、アルミニウム-カドミウム合金などが用いられ得る。また、陽極集電体と同様に、表面に微細な凹凸を形成して陰極活物質の結合力を強化させることもできる。フィルム、シート、箔、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など、様々な形態で使用されてもよい。さらに、前記陰極集電体は一般に3μm~500μmの厚さであってもよい。
【0130】
本発明の一実施態様において、前記分離膜は、有/無機複合多孔性のSRS(Safety-Reinforcing Separators)分離膜であってもよい。前記SRS分離膜は、ポリオレフィン系分離膜基材上に無機物粒子とバインダー高分子とを含むコーティング層成分が塗布された構造であってもよい。
【0131】
このようなSRS分離膜は、無機物粒子の耐熱性により高温熱収縮が発生しないため、針状導体によって電極組立体が貫通しても、安全分離膜の延伸率を維持することができる。
【0132】
このようなSRS分離膜は、分離膜基材自体に含まれた気孔構造とともに、コーティング層成分である無機物粒子間の空き空間(interstitial volume)によって形成された均一な気孔構造を有してもよい。前記気孔は、電極組立体に加わる外部の衝撃をかなり緩和することができるだけでなく、気孔を通じてリチウムイオンの円滑な移動が行われ、多量の電解液が充填されて高い含浸率を示すことができるため、電池の性能向上を一緒に図ることができる。
【0133】
本発明の一実施態様において、前記分離膜は、隣接した陽極および陰極と対応する縁を越えて両側から外側に延びる(以下「余剰部」)ように分離膜の幅寸法(分離膜が広げられた長手方向の寸法に直角)で寸法を決まってもよい。また、前記分離膜余剰部の両側部の一面または両面に分離膜の収縮防止のため、分離膜の厚さより厚いコーティング層が形成されている構造で構成されている。分離膜の外側に延びた余剰部の厚いコーティング層に関する詳細は、全内容がここに参照として組み込まれる韓国公開特許公報第10-2016-0054219号を参照する。本発明の一実施態様において、分離膜余剰部は、それぞれ分離膜の幅を基準にして5%~12%の大きさであってもよい。さらに、本発明の一実施態様において、前記コーティング層は、一側の分離膜剰余部の幅を基準にして50%~90%の大きさで分離膜の両面にコーティングされてもよい。さらに、前記両面のコーティング層の幅は、互いに同一または異なるサイズであってもよい。
【0134】
本発明の一実施態様において、前記コーティング層は、無機物粒子およびバインダー高分子を含んでもよい。
【0135】
本発明の一実施態様において、前記ポリオレフィン系分離膜成分の例としては、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレンまたはそれらの誘導体などがある。
【0136】
本発明の一実施態様において、前記コーティング層の厚さは、前記第1電極または第2電極の厚さより小さくてもよい。具体的な例では、前記コーティング層の厚さは、第1電極または第2電極の厚さの30%~99%の大きさであってもよい。
【0137】
本発明の一実施態様において、前記コーティング層は、湿式コーティングまたは乾式コーティングによって形成されてもよい。
【0138】
本発明の一実施態様において、前記基材とコーティング層は、ポリオレフィン系分離膜基材表面の気孔とコーティング層が相互絡み合う形態(anchoring)で存在し、分離膜基材と活性層とが物理的に強固に結合することができる。前記分離膜の基材と活性層の厚さ比は9:1~1:9であってもよい。好ましくは、厚さ比は5:5であり得る。
【0139】
本発明の一実施態様において、前記無機物粒子は、当業界で通常使用される無機物粒子が使用されてもよい。前記無機物粒子は、互いに相互作用して無機物粒子の間に空き空間の形態の微気孔を形成すると同時に、コーティング層の物理的形態を構造的に維持するのに役立てることができる。また、前記無機物粒子は、一般に200℃以上の高温になっても物理特性が変わらない特性を有するため、形成された有/無機複合多孔性フィルムが優れた耐熱性を有することになる。
【0140】
また、無機物粒子に用いることのできる物質は特に限定されないが、好ましくは、電気化学的に安定した物質である。すなわち、本発明で使用できる無機物粒子は、適用される電池の作動電圧範囲(例えば、Li/Li+基準で0~5V)で酸化および/または還元反応が起こらないものであれば、特に限定されない。特に、イオン伝達能力のある無機物粒子を用いる場合、電気化学素子内のイオン伝導度を高めて性能を向上させることができる。したがって、可能な限りイオン伝導度の高い無機物粒子を使用することが好ましい。また、前記無機物粒子が高い密度を有する場合、コーティングの時に無機物粒子の分散が難しく、電池製造の時に電池の重量を増加させるという問題がある。したがって、可能な限り密度の低い無機物粒子を使用することが好ましい。また、誘電率が高い無機物の場合、液体電解質内の電解質塩、例えばリチウム塩の解離度増加に寄与し、電解液のイオン伝導度を向上させることができる。
【0141】
前述の理由から、前記無機物粒子は、圧電性(piezoelectricity)を有する無機物粒子およびリチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子で構成された群から選択された少なくとも1種であってもよい。
【0142】
前記圧電性(piezoelectricity)無機物粒子は、常圧では不導体であり、一定圧力が印加された場合、内部構造の変化により電気が通る物性を有する物質を意味する。また、誘電率定数が100以上の高誘電率特性を示す物質である。圧電性を有する無機物粒子はまた、一定圧力を印加して引張または圧縮される場合、電荷が発生して、一面は陽に、反対側は陰にそれぞれ帯電することにより、両面の間に電位差が発生する機能を有する物質(例えば、分離膜)である。
【0143】
前記のような特徴を有する無機物粒子をコーティング層成分として用いる場合、針状導体のような外部衝撃により両電極の内部短絡が発生する場合、分離膜にコーティングされた無機物粒子により陽極と陰極とが直接接触できないことがあり得る。また、無機物粒子の圧電性により粒子内の電位差が発生し、これにより両電極間の電子移動(すなわち、微細な電流の流れ)を引き起こし、緩やかな電池の電圧減少およびこれによる安全性向上を図ることができる。
【0144】
前記圧電性を有する無機物粒子の例としては、BaTiO3、Pb(Zr、Ti)O(PZT)、Pb1-xLaZr1-yTi(PLZT)、PB(MgNb2/3)O3-PbTiO(PMN-PT)およびhafnia(HfO)からなる群から選択された1種以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0145】
前記リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子は、リチウム元素を含有するが、リチウムを貯蔵せず、代わりにリチウムイオンを移動させる機能を有する無機物粒子を意味する。リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子は、粒子構造の内部に存在する一種の欠陥(defect)によりリチウムイオンを移動および移動させることができる。その結果、電池内のリチウムイオン伝導度が向上し、これにより電池性能向上を図ることができる。
【0146】
前記リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子の例としては、リチウムホスフェート(LiPO)、リチウムチタニウムホスフェート(LiTi(PO、0<x<2、0<y<3)、リチウムアルミニウムチタニウムホスフェート(LiAlTi(PO、0<x<2、0<y<1、0<z<3)、(LiAlTiP)系glass(0<x<4、0<y<13)、リチウムランタンチタネート(LixLayTiO3、0<x<2、0<y<3)、リチウムゲルマニウムチオホスフェート(LiGe、0<x<4、0<y<1、0<z<1、0<w<5)、リチウムナイトライト(Li、0<x<4、0<y<2)、SiS(LiSi、0<x<3、0<y<2、0<z<4)系glassおよびP(Li、0<x<3、0<y<3、0<z<7)系glassからなる群から選択される1種以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0147】
前記分離膜のコーティング層を構成する無機物粒子およびバインダー高分子の組成比は、特に制限されないが、10:90~99:1重量%の範囲内で調節可能であり、80:20~99:1重量%の範囲が好ましい。前記組成比が10:90重量%比未満である場合、高分子の含量が過度に多くなり、無機物粒子の間に形成された空き空間の減少による気孔サイズおよび気孔度が減少し、最終電池の性能の低下が引き起こされることがある。一方、99:1重量%比を超えると、高分子含量が少なすぎるため、無機物間の接着力が弱まり、最終の有/無機複合多孔性分離膜の機械的物性が低下することがある。
【0148】
本発明の一実施態様において、前記バインダー高分子は、当業界で一般的に使用されるバインダー高分子が使用されてもよい。
【0149】
上記有/無機複合多孔性分離膜のうちコーティング層は、前述の無機物粒子およびバインダー高分子の他に、通常知られている他の添加剤をさらに含んでもよい。
【0150】
本発明の一実施態様において、前記コーティング層は活性層とも言える。
【0151】
以上、本発明を構成例を通じて詳細に説明したが、本発明に係る電極組立体の製造装置は、このような構成に限定されない。本発明の技術的思想内で、本技術分野において通常の知識を有する者によって様々な具現が可能である。
【0152】
また、本発明に係る電極組立体の製造装置および装置の構成に関する説明は、本発明に係る電極組立体の製造方法および前記製造方法により製造された電極組立体に適用可能である。電極組立体は、本発明による電極組立体の製造装置によって製造できるものである。
【0153】
上記では、本発明の好ましい実施態様を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を種々変更および変更できることが理解できる。
【0154】
実施例
1)実施例1
陽極供給部、陰極供給部および分離膜供給部からそれぞれ陽極19枚、陰極20枚および分離膜をスタックテーブルに供給した。
【0155】
より具体的に、陽極および陰極は、それぞれ陽極シートおよび陰極シートに切断された形態で供給され、分離膜は分離膜シートの形態で供給された。その後、スタックテーブルを回転させながら供給される分離膜を折り畳み、陽極、陰極および分離膜を積層した。このとき、スタックテーブルの最上部に積層された陽極または陰極の上面をグリッパーで加圧して固定しながら積層を行い、その結果、折り畳まれた分離膜の間に陽極および陰極が交互に配置される形態で陽極、陰極および分離膜をスタックテーブル上に積層して電極39枚を用いた積層物を製造した。
【0156】
積層物の製造後、積層物をグリッパーで把持し、周囲温度70℃および加圧力1.91MPaの環境で積層物を加熱しながら15秒間加圧した(第1次ヒートプレス段階進行)。
【0157】
第1次ヒートプレス段階の後、下記表1のようにスタックテーブルを70℃の温度(温度条件)で加熱し、プレスの加圧ブロックで積層物に2.71MPaの圧力(圧力条件)を10秒間(プレス時間)加圧する第2次ヒートプレス段階を進行して、実施例1の電極組立体を製造した。
【0158】
電極組立体を製造する過程で、上述した本発明の内容が適用されてもよい。
【0159】
2)実施例2~12
下記表1に記載の温度条件、圧力条件およびプレス時間で第2次ヒートプレスを行ったことを除いては、実施例1と同一の方法で実施例2~12の電極組立体を製造した。すなわち、実施例1~12の第1次ヒートプレス条件は同一である。
【0160】
【表1】
【0161】
3)比較例1~5
下記表2に記載の温度条件、圧力条件およびプレス時間で第1次ヒートプレス段階を行い、第2次ヒートプレス段階を進行しなかったことを除いて、実施例1と同一の方法で比較例1~5の電極組立体を製造した。
【0162】
【表2】
【0163】
表1および2の条件で製造された実施例1~12および比較例1~5の電極組立体を本発明に係る電極供給部の条件と同一条件で60秒間真空吸引した結果、比較例1~5の全ての電極組立体から60秒の前に電極と分離膜が分離されることが観察された。
【0164】
これは、比較例1~5の電極組立体は、電極と分離膜の接着状態が不良であることを意味するものであり、第1次および第2次プレスを進めた本発明による電極組立体は、接着状態が良好であり、電極組立体のフォールディングの緩みを防ぐことができる優れた効果がある。
【0165】
比較例6、7の場合、60秒以前には電極と分離膜の分離が観察されなかったが、2.54MPaの圧力条件で真空吸着をして、電極組立体に損傷が発生したことを確認した。
【0166】
3)実験例1-接着力評価および耐電圧評価
真空吸込の結果、60秒以前に電極と分離膜の分離が観察されなかった実施例1~12および比較例6、7の電極組立体を分解分析して上面、下面および中間面の接着力を測定した。具体的には、電極組立体の積層方向を基準として最も下端に位置した陰極と分離膜との間の接着力(陰極接着力)を測定し、これを下面接着力と判断し、電極組立体の積層方向を基準として最も上端に位置する陰極と分離膜の間の接着力(陽極接着力)を測定し、これを上面接着力と判断した。電極組立体の上端と下端との間の中間地点に位置する陰極と分離膜との間の接着力(陰極接着力)を測定し、測定された接着力を中間接着力として決定した。
【0167】
より具体的に、電極組立体の上端、下端、上端と下端の中間位置に該当する部分を電極組立体の積層方向に沿って分離した。
【0168】
それぞれの分離された電極組立体を幅方向に幅55mm、長さ20mmの陰極および分離膜をサンプリングした。
【0169】
サンプリングされたサンプルをスライドガラスの接着面に電極が位置されるようにスライドガラスに接着させた。
【0170】
その後、サンプルが接着されたスライドガラスを接着力測定器に載せた後、スライドガラスが置かれた平面に垂直な方向へと分離膜を引っ張って分離膜が電極から剥離されるときの値を測定した。
【0171】
その結果は下記表3のとおりであった。
【0172】
【表3】
【0173】
前記表3の結果を参照すると、比較例6および7の場合、上述したように、2.54MPaの圧力条件で真空吸着を行って電極組立体に損傷が発生する可能性があり、接着力のばらつきが15gf/20mmよりはるかに大きいことを確認した。これは、位置によって電極組立体の性能が均一でないことを意味する。
【0174】
一方、実施例1~12の場合、接着力のばらつきが15gf/20mm未満と有意ではないことが確認された。すなわち、実施例1~12の電極組立体は、均一な性能を有することを確認した。
【0175】
3)実験例2-通気性評価
実施例1~12のうち第2次プレスの温度条件のみ異なる実施例1、6、12の電極組立体の通気性を評価した。
【0176】
具体的に、実施例1、6、12の電極組立体から分離膜を回収した後、分離膜を切断して5cm×5cm(幅×長さ)サイズの分離膜サンプルを作製した。その後、分離器のサンプルをアセトンで洗浄した。
【0177】
以後、実施例1、6および12の空気透過度は、日本産業標準のJISガーリー測定方法に従い、ToyoseikiのGurley型 Densometer(No.158)を用いて常温および0.05MPaの圧力条件で1平方インチの分離膜に100ml(または100cc)の空気が通過するのにかかる時間を測定した。
【0178】
その結果は表4のとおりであった。
【0179】
【表4】
【0180】
前記表4の結果から、本発明による第2次ヒートプレスの条件を満たしたとき、各位置に該当する通気性が120秒/100ml未満と電極組立体として使用するのに適したレベルの通気性を有することを確認した。また、位置による通気度の偏差も20秒/100ml以下と均一であると判断できる通気度偏差のレベルを有することを確認した。すなわち、本発明による製造方法で製造された電極組立体の性能が均一であることを再び確認した。
【0181】
そのうち、温度条件が70℃である実施例1の場合、通気度偏差が最も小さいことを確認した。前記実験例により、本発明による電極組立体は、適切かつ均一な通気度および接着力を有することを確認した。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【国際調査報告】