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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-18
(54)【発明の名称】液相自動化合成装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/06 20060101AFI20231211BHJP
   G01N 30/20 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
G01N30/06 Z
G01N30/20 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535356
(86)(22)【出願日】2021-12-18
(85)【翻訳文提出日】2023-06-07
(86)【国際出願番号】 CN2021139399
(87)【国際公開番号】W WO2022127927
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011508994.X
(32)【優先日】2020-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507232478
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称原語表記】PEKING UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.5, Yiheyuan Road, Haidian District, Beijing 100871, China
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】葉 新山
(72)【発明者】
【氏名】姚 文龍
(72)【発明者】
【氏名】熊 徳彩
(57)【要約】
本発明は、液相自動化合成装置に関する。自動サンプルローディングシステム、液相合成補助システム、液相合成自動モニタリングシステム、及びマスターコンピュータを設置し、前記自動サンプルローディングシステムは、前記マスターコンピュータからのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させ、前記液相合成補助システムは、前記マスターコンピュータからの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させ、前記自動モニタリングシステムは、反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成し、前記マスターコンピュータは、前記モニタリングレポートに従って実験分析結果を生成することにより、液相実験過程中のサンプルローディングからレポート作成への自動化を実現し、さらに、実験の手間及びコストを削減し、実験の効率を向上させる液相自動化合成装置。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動サンプルローディングシステム、液相合成補助システム、液相合成自動モニタリングシステム、及びマスターコンピュータを含み、
前記自動サンプルローディングシステム、前記液相合成補助システム、及び前記液相合成自動モニタリングシステムは、いずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記自動サンプルローディングシステムは、前記マスターコンピュータからのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させるためのものであり、前記液相合成補助システムは、前記マスターコンピュータからの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させるためのものであり、前記自動モニタリングシステムは、反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成するためのものであり、前記マスターコンピュータは、前記モニタリングレポートに従って実験分析結果を生成するためのものである、ことを特徴とする液相自動化合成装置。
【請求項2】
さらに、新規反応器を含み、
前記新規反応器は、管路を介して前記自動サンプルローディングシステム、前記液相合成補助システム、及び前記液相合成自動モニタリングシステムにそれぞれ接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の液相自動化合成装置。
【請求項3】
前記新規反応器は、ボトル口、ボトル本体、サンプルローディング口、排気口、サンプリング口、循環液排出口、及び循環液注入口を含み、
前記サンプリング口は、前記ボトル口に対して設定角度を形成し、前記排気口の中心線は、前記ボトル口の中心線に対して垂直になり、
前記ボトル本体は、内側から外側に向かって反応ライナー、温度循環層、及び真空層を順に含み、前記反応ライナーの底部は円弧状の構造であり、
前記サンプリング口は、前記反応ライナーに連通され、
前記循環液排出口と前記循環液注入口は、いずれも前記温度循環層に連通され、且つ前記循環液排出口と前記循環液注入口は対角的に設置されていることである、ことを特徴とする請求項2に記載の液相自動化合成装置。
【請求項4】
前記自動サンプルローディングシステムは、不活性ガス供給モジュール、サンプリングチャネル切り替えモジュール、定量モジュール、処置モジュール、及び液体貯蔵モジュールを含み、
前記液体貯蔵モジュール及び前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、いずれも管路を介して前記不活性ガス供給モジュールに接続され、前記定量モジュールは、管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュール及び前記処置モジュールにそれぞれ接続され、前記液体貯蔵モジュールは、管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、
前記不活性ガス供給モジュール、前記サンプリングチャネル切り替えモジュール、及び前記定量モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記不活性ガス供給モジュールは、内部に貯蔵された不活性ガスを管路を介して前記液体貯蔵モジュール及び前記サンプリングチャネル切り替えモジュールにそれぞれ供給するためのものであり、前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、前記液体貯蔵モジュールに貯蔵された反応待ち溶液を抽出し、且つ前記反応待ち溶液を抽出するチャネルを切り替えるためのものであり、前記定量モジュールは、前記処置モジュール内の反応待ち溶液の量を決定するためのものであり、
前記マスターコンピュータは、前記不活性ガス供給モジュール及び前記定量モジュールのオン・オフを制御し、且つ前記サンプリングチャネル切り替えモジュールのチャネル切り替えを制御するためのものである、ことを特徴とする請求項2に記載の液相自動化合成装置。
【請求項5】
前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、第1のマルチチャネル切り替えバルブ及び第2のマルチチャネル切り替えバルブを含み、
前記第1のマルチチャネル切り替えバルブは、管路を介してM個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、前記第2のマルチチャネル切り替えバルブは、管路を介してN-M個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、
前記定量モジュールは、シリンジポンプユニット、圧力センサー、流量計、及び第2の電磁弁ユニットを含み、
前記シリンジポンプユニットの入口は、管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、前記シリンジポンプユニットの出口は、管路を介して前記流量計に接続され、前記流量計は、管路を介して前記処置モジュールに接続され、前記第2の電磁弁ユニットは、前記流量計と前記処置モジュールが接続された管路に設置され、前記圧力センサーは、前記シリンジポンプユニットと前記流量計が接続された管路に設置され、前記第2の電磁弁ユニット、前記圧力センサー、及び前記流量計は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記処置モジュールは、溶液チューブ及び廃液ボトルを含み、
前記新規反応器のサンプリング口及び前記廃液ボトルの注液口は、いずれも管路を介して前記第2の電磁弁ユニットに接続され、前記溶液チューブは、管路を介して前記新規反応器の排気口に接続され、
前記第2の電磁弁ユニットは、前記新規反応器内の溶液が一定量に達する場合に、前記流量計と前記新規反応器の間での接続された管路を閉じ、且つ前記流量計と前記廃液ボトルの接続された管路を開くためのものである、ことを特徴とする請求項4に記載の液相自動化合成装置。
【請求項6】
前記シリンジポンプユニットは、第1のシリンジポンプ及び第2のシリンジポンプを含み、
前記第1のシリンジポンプは、管路を介して前記第1のマルチチャネル切り替えバルブ中の1っのチャネルに接続され、前記第2のシリンジポンプは、管路を介して前記第2のマルチチャネル切り替えバルブ中の1っのチャネルに接続され、前記第1のシリンジポンプのレンジは、前記第2のシリンジポンプのレンジよりも小さくなる、ことを特徴とする請求項5に記載の液相自動化合成装置。
【請求項7】
前記液相合成補助システムは、混合装置、及び温度制御装置を含み、
前記新規反応器は、前記混合装置に設置され、前記混合装置及び前記温度制御装置は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項2に記載の液相自動化合成装置。
【請求項8】
前記温度制御装置は、紫外光光源及び低温循環装置を含み、
前記低温循環装置の排液口は、管路を介して前記循環液注入口に接続され、前記低温循環装置の注液口は、管路を介して前記循環液排出口に接続され、前記紫外光光源は、前記新規反応器を照射するためのものであり、
前記混合装置は、自動撹拌機及び恒温盤を含み、
前記自動撹拌機及び前記恒温盤は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、前記自動撹拌機は、前記マスターコンピュータからの撹拌指令に従って前記新規反応器内の混合液を撹拌するためのものであり、前記新規反応器は、前記自動撹拌機に配置され、前記恒温盤は、前記新規反応器の温度を一定に維持するためのものである、ことを特徴とする請求項7に記載の液相自動化合成装置。
【請求項9】
前記液相合成自動モニタリングシステムは、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及び洗浄モジュールを含み、
前記サンプリングモジュールは、管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記パワーモジュールは前記モニタリング・分析モジュールに管路を介して接続され、前記サンプリングモジュール、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記サンプリングモジュールは、前記新規反応器に収容され反応溶液を吸引するためのものであり、前記パワーモジュールは、前記マスターコンピュータからの吸引指令に従って前記サンプリングモジュールに吸引力を与えるとともに、吸引された反応溶液を前記モニタリング・分析モジュールに注入するためのものであり、前記モニタリング・分析モジュールは、反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータに送信するためのものであり、前記マスターコンピュータはモニタリングレポートに基づいて分析結果が生じ、
前記洗浄モジュールは、管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記パワーモジュールにそれぞれ接続されている、ことを特徴とする請求項2に記載の液相自動化合成装置。
【請求項10】
前記サンプリングモジュールは、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含み、
前記ステンレス針は、第1の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記第1の管路は前記スライドレールに配置され、且つ前記スライドレールは、水平線に対して設定角度を形成し、前記ステンレス針は、前記スライドレールの一端に固定配置され、前記スライドレールの他端は自由端であり、前記スライドレールは、前記ステンレス針を駆動しスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針は、新規反応器へ進入して反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレールは、前記回転盤に固定設置され、前記回転盤と前記スライドレールはいずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記パワーモジュールはパワーポンプを含み、前記パワーポンプは、シリンジポンプ又はプランジャーポンプであり、
前記パワーポンプは、管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記モニタリング・分析モジュールにそれぞれ接続され、
前記モニタリング・分析モジュールは、高速液体クロマトグラフィーであり、
前記洗浄モジュールは、第1の液体容器、第2の液体容器、及び電磁弁を含み、
前記ステンレス針は、前記第1の液体容器中の洗浄液を吸引するためのものであり、前記第2の液体容器、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも管路を介して前記電磁弁に接続されている、ことを特徴とする請求項9に記載の液相自動化合成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実験装置の技術分野に関し、特に、液相自動化合成装置を関する。
【背景技術】
【0002】
液相実験は、学術研究に欠かせない一環である。現在の液相実験は、いずれも反応・相溶について定量的に添加する必要があり、且つ撹拌反応を手動で制御することにより混合溶液を得る。混合溶液を検出する過程中では、反応液をモニターに手動で添加する必要もあり、且つモニターにより作成されたモニタリングレポートを手動で分類してチェックする必要もあるため、液相実験及びモニタリングの過程に時間及び手間がかかる。
【0003】
それに基づいて、いくつかの自動サンプルローディング装置が先行技術で提供されており、それらのサンプルローディング手段は、主に、以下の2つのタイプを含む。(一)管路転送サンプルローディングとしては、現在、ペプチド固相合成機、オリゴ糖固相合成機、自動固相抽出機などが市場に出回っている。その利点は、気密性、安全性、外部干渉なし、および強い体系化であり、欠点は、研究開発サイクルが長く、単一の完成品の設計および開発コストが高いことである。それは、以下の2つの方法で設計されている。即ち、1、コンポーネントは購入して組み立てられ、柔軟に調整および変更できるため、プログラム(シリンジポンプユニット、マルチチャネル切り替えバルブ、光源、低温循環、磁力撹拌など、他のオンラインモニタリング)集積化が容易になるが、再設計が必要で、サイクルが長く、あらゆる面での才能が求められるなど、組み立て後の運転結果に影響を与える要因は数多くある。2、市販の類似製品からの変換及びアップグレード、つまり成熟した自動化製品の適切な改造は、サイクルが短く、手間をあまり必要とせず、通常の作業が保証されるが、成熟した製品は、独自の特許によって開発された成熟したソフトウェア制御システムを備えているため、プログラムの集積化が面倒であり、ソースコードがなく、集積回路チップの再設計が必要になる場合がある。(二)自動ピペッティング・サンプルローディングとしては、目市場には成熟した自動液体ピペッティング ワークステーションがあり(価格は10万元から40万元の間)、直接購入してわずかに変更することができる。その利点は、簡単で高速であり、機器へ手動操作を直接固定化することができ、欠点は、すべての操作を機械アームによって置き換える必要があるため、故障率が高く、見通しが立ち、同様に成熟した製品であり、およびプログラムの集積化は不便になる。
【0004】
さらに、液相実験過程中では、温度制御及び光照射制御も実験の重要な部分であり、既存の実験液相合成過程中に普通の二口の石英反応器を使用することが多く、且つ-80℃低温槽の内で側面照射方式で行うことで実験をする。側面照射過程中では、一般的に光源装置としてロングアーク水銀灯光源及び石英コールドトラップを使用し、該光源装置には、循環温度(-20℃、低すぎる温度で水銀ランプが起動できない)が低温槽の温度(-80℃)より高くするように石英コールドトラップに配合される低温循環装置を設ける必要があるため、低温槽の温度を正確に制御することが困難であり、さらに単独で低温循環装置をセットし、水銀ランプを点灯する直前にオンにする必要があり、コールドトラップの低温循環装置を点灯することを忘れた状態で、水銀ランプを点灯させると、水銀ランプの点灯と長時間の照射に伴い、非常に高い火事リスクがある。
【0005】
上記のような問題点を解決するために、照射方式を行う際には、ロングアーク水銀ランプ光源と石英材質のコールドトラップを使用するが、コールドトラップを横置き、紫外光を上から下へ反応器に照射し、反応器をエタノール/ドライアイスの低温浴デュワボトルに置く必要がある。この方式によれば、温度をコントロールしやすく安定しており、モデル反応合成効果は以前の実験室側照方式と一致し、ややよいになる傾向もあるが、コールドトラップを冷却しながら、コールドトラップのために追加の低温循環装置を起動する必要が依然として存在し、機器の組み立てが容易ではなく、安全ではなく、紫外光の利用率が非常に低く、追加の紫外線防護装置も必要である。
【0006】
従って、液相実験自動化を実現できる高効率・高精度の液相自動化合成装置を提供することは、当分野で早急に解決すべき技術難題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、液相合成実験の自動化を実現し、さらに提高液相合成実験の実験効率及び精度を向上させるための液相自動化合成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するために、本発明は、以下の態様を提供する。
【0009】
自動サンプルローディングシステム、液相合成補助システム、液相合成自動モニタリングシステム、及びマスターコンピュータを含み、
前記自動サンプルローディングシステム、前記液相合成補助システム、及び前記液相合成自動モニタリングシステムは、いずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記自動サンプルローディングシステムは、前記マスターコンピュータからのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させるためのものであり、前記液相合成補助システムは、前記マスターコンピュータからの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させるためのものであり、前記自動モニタリングシステムは、反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成するためのものであり、前記マスターコンピュータは、前記モニタリングレポートに従って実験分析結果を生成するためのものである、液相自動化合成装置。
【0010】
好ましくは、さらに、新規反応器を含み、
前記新規反応器は、管路を介して前記自動サンプルローディングシステム、前記液相合成補助システム、及び前記液相合成自動モニタリングシステムにそれぞれ接続されている。
【0011】
好ましくは、前記新規反応器は、ボトル口、ボトル本体、サンプルローディング口、排気口、サンプリング口、循環液排出口、及び循環液注入口を含み、
前記サンプリング口は、前記ボトル本体に対して設定角度を形成し、前記排気口と前記サンプルローディング口は前記ボトル口の中心線を中心として対称に配置され、
前記ボトル本体は、内側から外側に向かって反応ライナー、温度循環層、及び真空層を順に含み、前記反応ライナーの底部は、円弧状の構造であり、
前記サンプリング口は、前記反応ライナーに連通され、
前記循環液排出口と前記循環液注入口は、いずれも前記温度循環層に連通され、且つ前記循環液排出口と前記循環液注入口は対角的に設置されていることである。
【0012】
好ましくは、前記自動サンプルローディングシステムは、不活性ガス供給モジュール、サンプリングチャネル切り替えモジュール、定量モジュール、処置モジュール、及び液体貯蔵モジュールを含み、
前記液体貯蔵モジュール及び前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、いずれも管路を介して前記不活性ガス供給モジュールに接続され、前記定量モジュールは、管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュール及び前記処置モジュールにそれぞれ接続され、前記液体貯蔵モジュールは、管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、
前記不活性ガス供給モジュール、前記サンプリングチャネル切り替えモジュール、及び前記定量モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記不活性ガス供給モジュールは、内部に貯蔵された不活性ガスを管路を介して前記液体貯蔵モジュール及び前記サンプリングチャネル切り替えモジュールにそれぞれ供給するためのものであり、前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、前記液体貯蔵モジュールに貯蔵された反応待ち溶液を抽出し、且つ前記反応待ち溶液を抽出するチャネルを切り替えるためのものであり、前記定量モジュールは、前記処置モジュール内の反応待ち溶液の量を決定するためのものであり、
前記マスターコンピュータは、前記不活性ガス供給モジュール及び前記定量モジュールのオン・オフを制御し、且つ前記サンプリングチャネル切り替えモジュールのチャネル切り替えを制御するためのものである。
【0013】
好ましくは、前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、第1のマルチチャネル切り替えバルブ及び第2のマルチチャネル切り替えバルブを含み、
前記第1のマルチチャネル切り替えバルブは、管路を介してM個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、前記第2のマルチチャネル切り替えバルブは、管路を介してN-M個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、
前記定量モジュールは、シリンジポンプユニット、圧力センサー、流量計、及び第2の電磁弁ユニットを含み、
前記シリンジポンプユニットの入口は、管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、前記シリンジポンプユニットの出口は、管路を介して前記流量計に接続され、前記流量計は、管路を介して前記処置モジュールに接続され、前記第2の電磁弁ユニットは、前記流量計と前記処置モジュールが接続された管路に設置され、前記圧力センサーは、前記シリンジポンプユニットと前記流量計が接続された管路に設置され、前記第2の電磁弁ユニット、前記圧力センサー、及び前記流量計は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記処置モジュールは、溶液チューブ及び廃液ボトルを含み、
前記新規反応器のサンプリング口及び前記廃液ボトルの注液口は、いずれも管路を介して前記第2の電磁弁ユニットに接続され、前記溶液チューブは、管路を介して前記新規反応器の循環液注入口に接続され、
前記第2の電磁弁ユニットは、前記新規反応器内の溶液が一定量に達する場合に、前記流量計と前記新規反応器の間での接続された管路を閉じ、且つ前記流量計と前記廃液ボトルの接続された管路を開くためのものである。
【0014】
好ましくは、前記シリンジポンプユニットは、第1のシリンジポンプ及び第2のシリンジポンプを含み、
前記第1のシリンジポンプは、管路を介して前記第1のマルチチャネル切り替えバルブ中の1っのチャネルに接続され、前記第2のシリンジポンプは、管路を介して前記第2のマルチチャネル切り替えバルブ中の1っのチャネルに接続され、前記第1のシリンジポンプのレンジは、前記第2のシリンジポンプのレンジよりも小さくなる。
【0015】
好ましくは、前記液相合成補助システムは、混合装置、及び温度制御装置を含み、
前記新規反応器は、前記混合装置に設置され、前記混合装置及び前記温度制御装置は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続されている。
【0016】
好ましくは、前記温度制御装置は、紫外光光源、及び低温循環装置を含み、
前記低温循環装置の排液口は、管路を介して前記循環液注入口に接続され、前記低温循環装置的注液口は管路を介して前記循環液排出口に接続され、前記紫外光光源は、前記新規反応器を照射するためのものであり、
前記混合装置は、自動撹拌機及び恒温盤を含み、
前記自動撹拌機及び前記恒温盤は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、前記自動撹拌機は、前記マスターコンピュータからの撹拌指令に従って前記新規反応器内の混合液を撹拌するためのものであり、前記新規反応器は、前記自動撹拌機に配置され、前記恒温盤は、前記新規反応器の温度を一定に維持するためのものである。
【0017】
好ましくは、前記液相合成自動モニタリングシステムは、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及び洗浄モジュールを含み、
前記サンプリングモジュールは、管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記パワーモジュールは前記モニタリング・分析モジュールに管路を介して接続され、前記サンプリングモジュール、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記サンプリングモジュールは、前記新規反応器に収容され反応溶液を吸引するためのものであり、前記パワーモジュールは、前記マスターコンピュータからの吸引指令に従って前記サンプリングモジュールに吸引力を与えるとともに、吸引された反応溶液を前記モニタリング・分析モジュールに注入するためのものであり、前記モニタリング・分析モジュールは、反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータに送信するためのものであり、前記マスターコンピュータはモニタリングレポートに基づいて分析結果が生じ、
前記洗浄モジュールは、管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記パワーモジュールにそれぞれ接続されている。
【0018】
好ましくは、前記サンプリングモジュールは、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含み、
前記ステンレス針は、第1の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記第1の管路は前記スライドレールに配置され、且つ前記スライドレールは、水平線に対して設定角度を形成し、前記ステンレス針は、前記スライドレールの一端に固定配置され、前記スライドレールの他端は自由端であり、前記スライドレールは、前記ステンレス針を駆動しスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針は、新規反応器へ進入して反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレールは、前記回転盤に固定設置され、前記回転盤と前記スライドレールは、いずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記パワーモジュールは、パワーポンプを含み、前記パワーポンプは、シリンジポンプ又は前記プランジャーポンプであり、
前記パワーポンプは、管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記モニタリング・分析モジュールにそれぞれ接続され、
前記モニタリング・分析モジュールは、高速液体クロマトグラフィーであり、
前記洗浄モジュールは、第1の液体容器、第2の液体容器、及び電磁弁を含み、
前記ステンレス針は、前記第1の液体容器中の洗浄液を吸引するためのものであり、前記第2の液体容器、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも管路を介して前記電磁弁に接続されている。
【発明の効果】
【0019】
本発明が提供する具体的な実施例によれば、本発明は以下の技術的効果を開示する。
本発明で提供される液相自動化合成装置は、自動サンプルローディングシステム、液相合成補助システム、液相合成自動モニタリングシステム、及びマスターコンピュータを設置し、前記自動サンプルローディングシステムが前記マスターコンピュータからのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させ、前記液相合成補助システムが前記マスターコンピュータからの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させ、前記自動モニタリングシステムが反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成し、前記マスターコンピュータが前記モニタリングレポートに従って実験分析結果を生成することにより、液相実験過程中でのサンプルローディングからレポート作成の自動化を完成し、さらに、実験の手間及びコストを削減し、実験の効率を向上させる。
【0020】
本発明の実施例又は従来技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下、実施例に使用する必要がある図面を簡単に説明する。下記の図面は本発明のいくつかの実施例のみであり、当業者にとっては、創造的な労働性を払うことなく、これらの図面に基づいて他の図面も取得できることが明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は本発明で提供される液相自動化合成装置の構造概略図であり;
図2図2は本発明で提供される液相自動化合成装置の構造概略図であり;
図3図3は本発明の実施例で提供される新規反応器の構造概略図であり;
図4図4は本発明の実施例で提供される自動サンプルローディングシステムの構造概略図であり;
図5図5は本発明の実施例で提供される液相合成補助システムの構造概略図であり;
図6図6は本発明の実施例で提供される液相合成自動モニタリングシステムの構造概略図であり;
図7図7は本発明の実施例で提供される液相自動化合成装置の実物図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例における図面を組み合わせて、本発明の実施例における技術的態様を明確に、完全に説明する、前記実施例は、本発明に係る実施例の一部のみであるが、すべての実施例ではないことが明らかになる。本発明に係る実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他の実施例のいずれも本発明の保護範囲に属する。
【0023】
本発明は、液相合成実験の自動化を実現し、さらに、液相合成実験の実験効率及び精度を向上させる液相自動化合成装置を提供することを目的とする。
【0024】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確にわかりやすくするために、以下、図面及び具体的な実施方式を組み合わせて本発明をさらに詳しく説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明で提供される液相自動化合成装置は、自動サンプルローディングシステム1、液相合成補助システム2、液相合成自動モニタリングシステム3、及びマスターコンピュータ5を含む。
自動サンプルローディングシステム1、液相合成補助システム2、及び液相合成自動モニタリングシステム3は、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0026】
自動サンプルローディングシステム1は、マスターコンピュータ5からのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させるためのものである。液相合成補助システム2は、マスターコンピュータ5からの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させるためのものである。自動モニタリングシステムは、反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成するためのものである。マスターコンピュータ5は、モニタリングレポートに基づいて実験分析結果を生成する。
【0027】
液相自動化合成装置は液相実験の過程中に使用されるため、機器が反応器内の溶液を撹拌する必要とするが、既存の反応器では撹拌過程中で非常に飛び散りやすく、また、低温実験が行われる場合、既存の反応器の外壁は水蒸気を非常に発生しやすいので、反応器内の反応溶液を直接観察することは不可能である。従って、本発明で提供される液相自動化合成装置によれば、本発明では、液相自動化合成装置全体に適合する反応器として新規反応器1-41を相応に提供する。本発明で提供される新規反応器1-41は、他の既存の反応器が匹敵できない利点を有するため、他の実験装置にも使用できることは勿論である。
【0028】
本発明で提供される新規反応器1-41は、自動サンプルローディングシステム1、液相合成補助システム2、及び液相合成自動モニタリングシステム3の管路にそれぞれ接続されている。
【0029】
図3に示すように、該新規反応器1-41は、ボトル口1-411、サンプリング口1-412、排気口1-413、サンプリング口1-414、ボトル本体1-415、及び循環液排出口1-416を含む。
【0030】
サンプリング口1-412は、ボトル本体1-415に対して設定角度(好ましくは60°)を形成する。排気口1-413とサンプリング口1-412は、ボトル口1-411の中心線を中心として対称に配置されている。サンプリング口1-414の中心線は、排気口1-413の中心線に対する空間的な角度が60°であり、その特定の角度の設定は、反応液が撹拌過程中反応器外へ飛び散ることを回避するためのことである。
【0031】
ボトル本体1-415は、内側から外側に向かって、反応ライナー1-4151、温度循環層1-4152、及び真空層1-4153を順に含む。反応ライナー1-4151の底部は、円弧状の構造である。
【0032】
サンプリング口1-414は、反応ライナー1-4151に連通されている。
循環液排出口1-416及び循環液注入口は、いずれも温度循環層1-4152に連通され、且つ循環液排出口1-416と循環液注入口とは、対角的に設置されている。
【0033】
また、ボトル口1-411には上蓋1-417を設けるか、又はボトル口1-411を密封構造とする。設けられた上蓋1-417は、好ましくは高光透過率石英シートである。ボトル口1-411に上蓋1-417を設けていている場合には、密封性を向上させるために提供された新規反応器1-41は、さらに、シーリングクリップを含むことが好ましい。シーリングクリップは、ボトル口1-411と上蓋1-417を挟み込むためのものである。シーリングクリップは、二重ジャケットのナス型構造であり、具体的には、2つのフランジクランプを使用し、これらのフランジクランプを改良し、2つのフランジクランプの間で形成される形状をU型からナス型に変更する。
【0034】
図4に示すように、本発明で提供される自動サンプルローディングシステム1は、不活性ガス供給モジュール1-1、サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2、定量モジュール1-3、処置モジュール1-4、及び液体貯蔵モジュール1-5を含む。
【0035】
液体貯蔵モジュール1-5及びサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2は、いずれも管路を介して不活性ガス供給モジュール1-1に接続されている。定量モジュール1-3は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2及び処置モジュール1-4にそれぞれ接続されている。液体貯蔵モジュール1-5は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2に接続されている。
【0036】
不活性ガス供給モジュール1-1、サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2、及び定量モジュール1-3は、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0037】
不活性ガス供給モジュール1-1は、内部に貯蔵された不活性ガスを管路にて液体貯蔵モジュール1-5及びサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2にそれぞれ供給するためのものである。サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2は、液体貯蔵モジュール1-5に貯蔵された反応待ち溶液を抽出し、反応待ち溶液を抽出するチャネルを切り替えるためのものである。定量モジュール1-3は、処置モジュール1-4に注入される反応待ち溶液の量を決定するためのものである。
【0038】
マスターコンピュータ5は、不活性ガス供給モジュール1-1及び定量モジュール1-3のオン・オフを制御し、サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2のチャネル切り替えを制御するためのものである。
他の外部デバイスは、自動化プログラムの正常な動作を満足するために、通信プロトコルを介してマスターコンピュータ5によってプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)を制御してプログラムによる制御を行う。
【0039】
なかでも、上記不活性ガス供給モジュール1-1は、不活性ガス貯蔵器1-11、調圧フィルター1-12、及び第1の電磁弁ユニット1-13を含む。
【0040】
不活性ガス貯蔵器1-11は、管路を介して液体貯蔵モジュール1-5、及びサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2にそれぞれ接続されている。調圧フィルター1-12及び第1の電磁弁ユニット1-13は、不活性ガス貯蔵器1-11と液体貯蔵モジュール1-5とが接続された管路に設置されているか、又は不活性ガス貯蔵器1-11とサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2とが接続された管路に設置されている。
【0041】
なかでも、第1の電磁弁ユニット1-13は、第1の二方電磁弁1-131、第2の二方電磁弁1-132、及び三方電磁弁1-133を含む。
【0042】
第1の二方電磁弁1-131及び三方電磁弁1-133は、不活性ガス貯蔵器1-11とサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2が接続された管路に設置されている。第2の二方電磁弁1-132は、不活性ガス貯蔵器1-11と液体貯蔵モジュール1-5とが接続された管路に設置されている。
【0043】
好ましくは、調圧フィルター1-12の数は、2つであり、2つの調圧フィルター1-12は、不活性ガス貯蔵器1-11とサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2とが接続された管路に、及び不活性ガス貯蔵器1-11と液体貯蔵モジュール1-5とが接続された管路にそれぞれ設置されている。
【0044】
上記液体貯蔵モジュール1-5は、N個の液体貯蔵ボトル1-51を含む。
【0045】
各液体貯蔵ボトル1-51は、いずれも管路を介して不活性ガス供給モジュール1-1に接続されている。液体貯蔵ボトル1-51の底は、円錐形または円弧形である。
【0046】
各液体貯蔵ボトル1-51は、いずれも第1のチャネル口、第2のチャネル口、第3のチャネル口、及びボトル蓋である。
【0047】
第1のチャネル口は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2に接続されるためのものである。第2のチャネル口は、管路を介して不活性ガス供給モジュール1-1に接続されるためのものである。第3のチャネル口は、液体貯蔵ボトル1-51内のガス又は液体を排出するためのものである。
【0048】
ボトル蓋と液体貯蔵ボトル1-51のボトル口1-411とは、ねじ込みで接続されている。
【0049】
各液体貯蔵ボトル1-51には不活性ガスが微正圧で満たされているため、密閉された液体貯蔵ボトル1-51で液体の減少による負圧を生じなく、さらに、サンプリングの正確性に影響を与えるいようになる。
【0050】
本発明で提供される液体貯蔵ボトル1-51は、好ましくは、10mLの尖底液体貯蔵ボトル、20mLの尖底液体貯蔵ボトル、500mLの丸底液体貯蔵ボトル、及び125mLの二口液体貯蔵ボトルという4種がある。10mL及び20mLの尖底液体貯蔵ボトルは、主に、ビルディングブロックサンプル及び試薬触媒を保管するために使用され、尖底という設計の目的は、管路がボトル底1-512に当たって導入するようにして貯蔵液のロス及びムダを回避し、雌ネジという設計は、カスタマイズされたポリテトラフルオロエチレンボトル蓋に配合しやすくなるためである。500mLの丸底液体貯蔵ボトルは、主に、超乾燥有機溶液を保管するために使用され、125mLの二口ボトルは、主に、反応液を希釈する有機溶液、ひいては廃棄液を保管するために使用される。側面のサンプルローディング口1-412は、主にオンラインモニタリング時のサンプリング針の挿抜に使用される。全ての液体貯蔵ボトル1-51は、いずれも透明密閉管型ガラス材であり、耐圧能を有し、茶色や黒色を使用していない主な目的は使用者が貯蔵液の残留量を容易に確認できるようにすることである。
自動サンプリング全体の構造から示すように、合成装置の研究開発の過程中では、最も重要な反応器と光源と自動化サンプリングとマスターコンピュータ5のソフトウェアとの緊密な配合以外は、補助的かつ基本的な役割を果たす、カスタマイズされた付属品の設計もあり、主に、各種の液体貯蔵ボトル1-51及び相応したボトル蓋であることが分かる。
【0051】
カスタマイズされた液体貯蔵ボトル1-51にマッチするカスタマイズされたボトル蓋の設計は、調査、検証、修正を繰り返しておる。上記ボトル蓋には、3つのチャネルがあり、それぞれ、通気、通液、及び放気のためである。貯蔵液の濃度の安定性及び自動サンプルローディングの正確性を保証するために、ボトル蓋はしっかりと密閉され、開閉が容易で、耐腐食性及び耐久性が求められることを必要とする。PTFEボトル蓋の長さを増加させ、ボトル蓋の内部にオン/オフスイッチを埋め込み、ボトル蓋の底を薄くして逆円錐で接続することにより、シールリングなしに締固めてシールするとともにしっかりと接続されており、ボトル蓋の上方は、逆円錐が三角形の配置によって接続され、接続管路の密封性を確保して最初にカスタマイズされたボトル蓋を取得する。テストを繰り返したところ、上記の最初のボトル蓋の内部へ埋め込まれたオン/オフスイッチに液漏れがあることが判明したために、オン/オフスイッチの箇所にも通常の弾性シールガスケットを追加し、そのガスケットは、ボトル蓋の外側にあり、耐食機能を必要としなく、つまり、PTFE製3チャネル締固性ボトル蓋を取得する。
【0052】
上記サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2は、第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21、及び第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22を含む。
【0053】
第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21は、管路を介してM個の液体貯蔵ボトル1-51に接続されている。第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22は、管路を介してN-M個の液体貯蔵ボトル1-51に接続されている。
【0054】
2つの10チャネル切り替えバルブは、仕様の異なる液体貯蔵ボトル1-51を並列またはクロス接続できる。使いやすいように、2つの切り替えバルブにおける10番目のチャネルはいつも不活性ガスに接続され、9番目のチャネルは通常の超乾燥溶液(例えば、ジクロロメタン)に接続され、8番目のチャネルは、第二選択の超乾燥溶液(例えば、アセトニトリルやトルエンなど)に接続され、他の各チャネルは、異なるまたは同じ貯蔵液にそれぞれ独立的、又は交差的に接続されているため、交差汚染が起きることはない。
【0055】
一般的に、実験の必要に応じて、サンプルローディング量は1mL未満又はそれに近い場合には、第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21と接続され、大于或者接近1mLより多く又はそれに近い場合には、第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22と接続され、マルチチャネル切り替えバルブのそれぞれのチャネル番号は、各液体貯蔵ボトル1-51内の物質と1対1に対応する必要がある。不活性ガス貯蔵器1-11は、減圧弁及び調圧フィルター1-12を介して順次に減圧され、ろ過されて使用され、正圧の与え及び管路の洗浄という作用を果たす。
【0056】
上記定量モジュール1-3は、シリンジポンプユニット1-31、圧力センサー1-32、流量計1-33、及び第2の電磁弁ユニット1-34を含む。
【0057】
シリンジポンプユニット1-31の入口は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2に接続されている。シリンジポンプユニット1-31の出口は、管路を介して流量計1-33に接続されている。流量計1-33は、管路を介して処置モジュール1-4に接続されている。第2の電磁弁ユニット1-34は、流量計1-33と処置モジュール1-4とが接続された管路に設置されている。圧力センサー1-32は、シリンジポンプユニット1-31と流量計1-33とが接続された管路に設置されている。第2の電磁弁ユニット1-34、圧力センサー1-32、及び流量計1-33は、いずれもマスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【0058】
シリンジポンプユニット1-31は、第1のシリンジポンプ1-311、及び第2のシリンジポンプ1-312を含む。
【0059】
第1のシリンジポンプ1-311は、管路を介して第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21での1つのチャネルに接続されている。第2のシリンジポンプ1-312は、管路を介して第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22での1つのチャネルに接続されている。第1のシリンジポンプ1-311のレンジは、第2のシリンジポンプ1-312のレンジよりも小さくなる。
【0060】
サンプルローディングの正確度を確保するために、本発明で提供されるサンプルローディングシステム全体のサンプルローディング量が1mL未満又はそれに近い場合には、レンジが小さいシリンジポンプ(即ち、第1のシリンジポンプ1-311)に接続された管路から注入される。サンプルローディング量が1mLよりも高いか又はそれに近い場合には、レンジが大きなシリンジポンプ(即ち、第2のシリンジポンプ1-312)に接続された管路から注入され、両方の管路は、最初に平行に進行し、その後、一体的に結合されて反応器へ進入する。シリンジポンプでのシリンジは交換可能で、最小で500μL、最大で25mL、且つ可以モジュールとして切り替えバルブ及びシリンジポンプの数を増加して拡張することができる。各管路には、いずれもシリンジポンプによってサンプルローディングパワーを与える。各管路には、いずれもサンプルローディングの正確性を保証するために独立したシリンジポンプ及び後にある高精度流量計1-33により相乗的に配合し、二重制御をしており、また、シリンジポンプと流量計1-33の間で流量計1-33の計測量を最終的なサンプルローディング量とする。その設定の理由では、一方、シリンジポンプ自体の精度(1%)は流量計1-3333自体の精度(2‰)よりも低くなる。他方、シリンジポンプは、気泡又は貯蔵液の有無を識別できず、流量計1-33はガスと液体との間の計測差が比較的に大きく、ガスが通過する場合には計測の変動が大きく、流量計1-33及びシリンジポンプの二重自己補正にフィードバックできる。
【0061】
上記処置モジュール1-4は、新規反応器1-41、溶液チューブ1-42、及び廃液ボトル1-43を含む。
【0062】
新規反応器1-41のサンプルローディング口1-412及び廃液ボトルの注液口は、いずれも管路を介して第2の電磁弁ユニット1-34に接続されている。溶液チューブ1-42は、管路を介して新規反応器1-41の排気口1-413に接続されている。
【0063】
第2の電磁弁ユニット1-34は、用于当新規反応器1-41内の溶液が一定量に達する場合に流量計1-33と新規反応器1-41の間で接続された管路を閉じ、流量計1-33と廃液ボトル1-43が接続された管路を開く。
【0064】
高精度流量計1-33は必要なサンプルローディング量を満足するまでに制御した後、流量計1-33に隣接される電磁弁は、余分な反応待ち溶液をすぐに廃液ボトル1-43に切り替え、新規反応器1-41へのサンプルローディング量の正確を保証することになる。毎回のサンプルローディング後に、必要に応じてマスターコンピュータ5で管路洗浄を実行するか否かの指令を書き込むことができ、管路洗浄からの廃液も廃液ボトル1-43に入れる。新規反応器1-41の注液口に接続されているのは、サックバック防止可能なミネラルオイルバブラーであり、そのようにする目的は、新規反応器1-41内の気圧が正常になり、且つ外部からのガス又は水蒸気が該反応器に侵入しないようにし、さらに自動サンプルローディングシステム1全体の密閉要件を満たすことができる。
図5に示すように、上記液相合成補助システム2は、温度制御装置2-1、及び混合装置2-2を含む。
【0065】
マスターコンピュータ5には、混合装置2-2及び温度制御装置2-1の具体的なワークフローを制御するのに使用されるソフトウェアプログラムを組み込んでいる。
新規反応器1-41は、混合装置2-2に設けられ、混合装置2-2及び温度制御装置2-1は、いずれもマスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【0066】
上記温度制御装置2-1は、紫外光光源2-11、及び低温循環装置2-12を含む。
【0067】
低温循環装置2-12の排液口は、循環液注入口1-416の管路に接続されている。低温循環装置2-12の注液口は、循環液排出口の管路に接続されている。
【0068】
紫外光光源2-11は、新規反応器1-41を照射するために使用される。本発明において、紫外光光源2-11は、型番がCEL-Mシリーズである水銀ランプ光源であることが好ましい。
【0069】
混合装置2-2は、自動撹拌機2-21、及び恒温盤2-22を含む。
【0070】
自動撹拌機2-21及び恒温盤2-22は、いずれもマスターコンピュータ5に電気的に接続されている。自動撹拌機2-21は、マスターコンピュータ5からの撹拌指令に従って新規反応器1-41内の混合液を撹拌するために使用される。新規反応器1-41は、自動撹拌機2-21に設置されている。自動撹拌機2-21は、恒温盤2-22に設置されている。自動撹拌機2-21は、回転して新規反応器1-41の回転を駆動し、遠心力の作用により撹拌機能を実現する。恒温盤2-22は、新規反応器1-41の温度を一定に維持するために使用される。
【0071】
さらに、本発明における自動撹拌機2-21は、撹拌棒であってもよく、反応器内の混合液を撹拌することにより溶液を均一に混合させるために新規反応器1-41の上方に配置されている。
【0072】
図6に示すように、液相合成自動モニタリングシステム3は、サンプリングモジュール3-1、パワーモジュール3-2、及びモニタリング・分析モジュール3-3を含む。
【0073】
サンプリングモジュール3-1は、パワーモジュール3-2の管路に接続されている。パワーモジュール3-2は、モニタリング・分析モジュール3-3の管路に接続されている。サンプリングモジュール3-1、パワーモジュール3-2、及びモニタリング・分析モジュール3-3は、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0074】
サンプリングモジュール3-1は、新規反応器1-41に収容された反応溶液を吸引するためのものである。パワーモジュール3-2は、マスターコンピュータ5からの吸引指令に従ってサンプリングモジュール3-1に吸引力を与え、吸引された反応溶液をモニタリング・分析モジュール3-3に注入するためものである。モニタリング・分析モジュール3-3は、反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、モニタリングレポートをマスターコンピュータ5に送信するためのものである。マスターコンピュータ5は、モニタリングレポートに基づいて分析結果が生じる。
【0075】
以下、本発明で提供される上記モジュールの各々の具体的な構造を説明する。
【0076】
上記サンプリングモジュール3-1は、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含む。
【0077】
ステンレス針は、第1の管路を介してパワーモジュール3-2に接続されている。第1の管路は、スライドレールに設置され、且つスライドレールは水平線に対して設定角度(好ましくは60°)を形成している。ステンレス針は、スライドレールの一端に固定設置され、スライドレールの他端は自由端である。スライドレールは、ステンレス針を駆動しスライドさせるためのものであり、ステンレス針は、新規反応器1-41へ進入して反応溶液を吸引するためのものである。スライドレールは、回転盤に固定設置されている。回転盤及びスライドレールは、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0078】
中でも、スライドレールは、スライドプレート、及びサポートフレームを含む。スライドプレートは、サポートフレームに沿って下方に移動し、ステンレス針が新規反応器1-41に進入して反応溶液を吸引するようになる。サポートフレームは、回転盤に固定されており、回転盤は、スライドレール全体を駆動して回転させることができるため、ステンレス針が異なるが容器内の液体を吸引することは容易である。スライドレールは、上下に調整可能で新規反応器1-41の位置と合わせて固定されている。第1の管路の固定をより強固にするために、スライドレールには第1の管路を固定しやすくなるようにスライドウェイを設置してもよい。回転盤(機械加工モジュール群)は、スライドレールを駆動しながら支持し、異なる方向に向かって設定角度でさまざまな位置に回転して留まる。
【0079】
本発明において、ステンレス針は、9#針であることが好ましい。ステンレス針と第1の管路の接続位置にも、突き刺し可能な気密ゴムガスケット及び有機フィルターヘッドが設けられている。ここで、有機フィルターヘッドの選択仕様には、0.22μm、0.45μm、及び0.8μmを含む。使用の場合には、有機フィルターヘッドの前端に脱脂綿を軽く塞ぎ、反応溶液を初回ろ過するモレキュラーシーブに相当し、さらに有機フィルターヘッドのろ過膜を通してろ過して、液相への要求を満足し、二重ろ過を実現し、これにより有機フィルターヘッドの目詰まりを効果的に回避できる。
【0080】
上記パワーモジュール3-2は、パワーポンプを含む。パワーポンプは、シリンジポンプ又はプランジャーポンプである。本発明で選定されたパワーポンプは、強力な吸引力を有しながら逆吸引機能も有する。逆吸引機能の設置は、液相合成自動モニタリングシステム3全体の管路を洗浄しやすいためである。
【0081】
パワーポンプは、サンプリングモジュール3-1及びモニタリング・分析モジュール3-3の管路にそれぞれ接続されている。
【0082】
上記モニタリング・分析モジュール3-3は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)であることが好ましい。本発明では、自動モニタリング機能の実現を容易にするために、該液体クロマトグラフィーについて、サンプルローディング部分を取り外して調整し、ループを介してオンラインサンプルローディング6方弁に接続し、マスターコンピュータ5を受信してトリガー動作を制御し、動作方法を決定して選択し、動作終了後に自動フラッシュ洗浄を行うという改良を加える。高速液体クロマトグラフィーは、抽出された反応溶液サンプルに基づいてTXT形式でレポートを提供し、マスターコンピュータ5へ供給してデータを抽出して分析レポートを生成する。
【0083】
上記により、システム全体の洗浄を容易にするために、本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステム3は、さらに、洗浄モジュール3-4を含む。
【0084】
洗浄モジュール3-4は、サンプリングモジュール3-1及びパワーモジュール3-2の管路にそれぞれ接続されている。
【0085】
該洗浄モジュール3-4は、第1の液体容器3-41、第2の液体容器3-42、及び電磁弁3-43を含む。
【0086】
回転盤の駆動により、ステンレス針は、第1の液体容器3-41内の洗浄液を吸引することができる。第2の液体容器3-42、パワーモジュール3-2、及びモニタリング・分析モジュール3-3は、いずれも電磁弁3-43管路に接続されている。パワーモジュール3-2は、逆吸引機能により第2の液体容器3-42内の洗浄液をパワーポンプへ吸引するあと、洗浄を容易にするようにモニタリング・分析モジュール3-3に注入してもよい。本発明で使用される洗浄液は、有機溶液であることが好ましい。
【0087】
中でも、電磁弁3-43は、オンラインサンプルローディング6方弁(高圧流路切り替えバルブ)であることが好ましい。それは、高速液体クロマトグラフィーにおけるサンプルローダのサンプルローディング6方弁に相当し、HPLCのループを廃棄液と接続している。それはHPLC中の6方弁との区別が、単独でオンラインになり、マスターコンピュータ5又はHPLCによって制御されることになる。
【0088】
本発明で実現されるスライドレールと回転盤の摺動及び回転は、いずれも既存の従来技術であるサーボモータを使用して行われるので、ここでは贅言しない。
【0089】
本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステム3を利用して反応溶液への自動サンプリング、モニタリング、及びレポート分析を行う過程中には、ソフトウェアプログラムに依存する必要がある。以下、本発明で提供される液相合成自動モニタリングシステム3の具体的な利点は、マスターコンピュータ5に埋め込まれたソフトウェアプログラムと組み合わせて詳しく説明される。本発明の注目点はハードウェア構造を保護することにあるため、ソフトウェアの制御への思想レベルの説明のみを行うる。
【0090】
本発明は、島津のDBバージョン(データベースバージョン)を使用して液相を分析し、予にトリガー制御用の短絡ジョイントを準備し、マスターコンピュータ5からPLCへの短絡信号を組み合わせて液相を制御し、必要に応じて自動的に動作し、動作終了後にPDFバージョンのレポート及び元データのASCIIコードのTXTレポートを自動的に生成し、マスターコンピュータ5によりTXTレポートを抽出する。
【0091】
マスターコンピュータ5では、「オンラインモニタリング」というインターフェイスを設置し、新たに生じるTXTレポートをずっと抽出している。液相の命名方法によると、マスターコンピュータ5の抽出を容易するために新たに生じるTXTレポートの命名を前のTXTレポートの以後に位置させるようになり、マスターコンピュータ5は新たなTXTレポートを抽出してから内部に埋め込まれたロジック関係に従って比較、判断、及び分析できる。
【0092】
「予備活性化」ワンポットの反応原理を例として、一般的な活性化方法でも光誘導活性化方法でも、ドナー活性化後に「サンプリング・モニタリング」は、ドナーが完全に活性化されているかどうかをモニタリングする必要があり、即ち、活性化モニタリング、活性化結果のフィードバックを与え、活性化が完了していないと、活性化し続けるか、又は活性化し繰り返すか、又は光照射で活性化し続け、完全に活性化されていると、「反応時間」に進入し、一定の時間及び温度後に受容体が完全に消失したかどうか、同時に新しい化合物が生成されたかどうかを「サンプリング・モニタリング」し、即ち、反応モニタリングであり、その後、反応結果のフィードバックを与える。受容体が残っているかどうかは、次のサイクルの反応を継続するかどうかの判断の鍵となる、受容体が残っていると、反応時間を延長するか、又は反応温度を上げて反応を継続させ、受容体が消失したり、一定の限界値を下回ったりすると、次のサイクルをデフォルトで継続してもよく、活性化反応を継続してモニタリングしてもよく。受容体が一定の限界を超えて持続的に存在すると、自動化合成を終了することを考える。
【0093】
上記の内容に基づいて、本発明で提供される各システムが有機的に統合され、得られた液相自動化合成装置の実物は、図7に示されるようになり、この組み合わせモードでの液相自動化合成装置の長さ、幅、および高さは、それぞれ870cm、730cm、及び600cmである。この組み合わせモードは、本発明で提供される液相自動化合成装置の唯一の組み立て方法ではなく、本発明の上記の内容と組み合わせて当業者によって得ることができる組み合わせ方法はすべて本発明の保護範囲に属する。
【0094】
ここで、該液相自動化合成装置では、液相自動化合成装置全体に電気エネルギーを供給するために配電キャビネットが設置されている。しかも、レイアウトスペースを節約するために、本発明で提供される液相自動化合成装置の内部は、多層構造であり、各層構造に対応していずれもドアを設けており、ドアにはステンレス製のハンドルが配置されている。ドアの材料は、オペレーターが内部の実験プロセスを観察しながら光及び熱を遮断しやすいために、主に茶色の有機ガラスである。中でも、ドアでは、下部ドア、サイドドア、及び上部ドアに分けられ、サイドドアは、左サイドドア及び右サイドドアを含む。各ドアには、いずれも液相自動化合成装置全体の密封性を確保するためにドアストッパー及びドアホールを設置している。
【0095】
さらに、サンプルの採取を容易にするために、液体貯蔵モジュール1-5の下方には、底板に固定されているリニアスライドレールが設置されている。サイドバッフルにて液体貯蔵モジュール1-5を混合装置2-2から分ける。
本明細書における各実施例は、漸進的な方式を使用して説明されたが、各実施例が他の実施例と異なる点を重点的に説明され、各実施例の間の同じ類似部分は互いに参照すればよい。
【0096】
本書類では、本発明の原理及び実施形態について具体的な例を用いて説明したが、以上の実施例の説明は本発明の方法及びその核心思想の理解を支援するために用いられるだけである。同時に、当業者には、本発明の思想に基づいて、具体的な実施形態及び応用範囲において変更点がある。以上のように、本明細書の内容は本発明に対する制限と理解すべきではない。
【符号の説明】
【0097】
1 自動サンプルローディングシステム、1-1 不活性ガス供給モジュール、1-11 不活性ガス貯蔵器、1-12 調圧フィルター、1-13 第1の電磁弁ユニット、1-131 第1の二方電磁弁、1-132 第2の二方電磁弁、1-133 三方電磁弁、1-2 サンプリングチャネル切り替えモジュール、1-21 第1のマルチチャネル切り替えバルブ、1-22 第2のマルチチャネル切り替えバルブ、1-3 定量モジュール、1-31 シリンジポンプユニット、1-311 第1のシリンジポンプ、1-312 第2のシリンジポンプ、1-32 圧力センサー、1-33 流量計、1-34 第2の電磁弁ユニット、1-4 処置モジュール、1-41 新規反応器、1-42 溶液チューブ、1-43 廃液ボトル、1-5 液体貯蔵モジュール、1-51 液体貯蔵ボトル、2- 液相合成補助システム、2-1 温度制御装置、2-11 紫外光光源、2-12 低温循環装置、2-2 混合装置、2-21 自動撹拌機、2-22 恒温盤、3- 液相合成自動モニタリングシステム、3-1 サンプリングモジュール、3-2 パワーモジュール、3-3 モニタリング・分析モジュール、3-4 洗浄モジュール、3-41 第1の液体容器、3-42 第2の液体容器、3-43 電磁弁、1-411 ボトル口、1-412 サンプリング口、1-413 排気口、1-414 サンプリング口、1-415 ボトル本体、1-4151 反応ライナー、1-4152 温度循環層、1-4153 真空層、1-416 循環液排出口、1-417 上蓋、5 マスターコンピュータ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項5】
前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、第1のマルチチャネル切り替えバルブ及び第2のマルチチャネル切り替えバルブを含み、
前記第1のマルチチャネル切り替えバルブは、第5の管路を介してM個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、前記第2のマルチチャネル切り替えバルブは、第6の管路を介してN-M個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、前記Mは前記第1のマルチチャネル切り替えバ
ルブに接続される液体貯蔵ボトルの数である、Nは液体貯蔵瓶の総数であり、N-MはN
個の液体貯蔵ボトルとM個の液体貯蔵ボトルの差であり、
前記定量モジュールは、シリンジポンプユニット、圧力センサー、流量計、及び第2の電磁弁ユニットを含み、
前記シリンジポンプユニットの入口は、第7の管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、前記シリンジポンプユニットの出口は、第8の管路を介して前記流量計に接続され、前記流量計は、第9の管路を介して前記処置モジュールに接続され、前記第2の電磁弁ユニットは、前記流量計と前記処置モジュールが接続された 8の管路に設置され、前記圧力センサーは、前記シリンジポンプユニットと前記流量計が接続された管路に設置され、前記第2の電磁弁ユニット、前記圧力センサー、及び前記流量計は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記処置モジュールは、溶液チューブ及び廃液ボトルを含み、
前記反応器のサンプリング口及び前記廃液ボトルの注液口は、いずれも第10の管路を介して前記第2の電磁弁ユニットに接続され、前記溶液チューブは、第11の管路を介して前記反応器の排気口に接続され、
前記第2の電磁弁ユニットは、前記反応器内の溶液が一定量に達する場合に、前記流量計と前記反応器の間での接続された第12の管路を閉じ、且つ前記流量計と前記廃液ボトルの接続された第13の管路を開くためのものである、ことを特徴とする請求項4に記載の液相自動化合成装置。
【請求項9】
前記液相合成オンライン自動モニタリングシステムは、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及び洗浄モジュールを含み、
前記サンプリングモジュールは、第18の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記パワーモジュールは前記モニタリング・分析モジュールに第19の管路を介して接続され、前記サンプリングモジュール、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記サンプリングモジュールは、前記反応器に収容され第2の反応溶液を吸引するためのものであり、前記パワーモジュールは、前記マスターコンピュータからの吸引指令に従って前記サンプリングモジュールに吸引力を与えるとともに、サンプリングモジュールに より吸引された第2の反応溶液を前記モニタリング・分析モジュールに注入し第1の反応
溶液として使用するためのものであり、前記モニタリング・分析モジュールは、第1の
応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータに送信するためのものであり、前記マスターコンピュータはモニタリングレポートに基づいて分析結果が生じ、
前記洗浄モジュールは、第20の管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記パワーモジュールにそれぞれ接続されている、ことを特徴とする請求項2に記載の液相自動化合成装置。
【請求項2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実験装置の技術分野に関し、特に、液相自動化合成装置を関する。
【背景技術】
【0002】
液相実験は、学術研究に欠かせない一環である。現在の液相実験は、いずれも反応・相溶について定量的に添加する必要があり、且つ撹拌反応を手動で制御することにより混合溶液を得る。混合溶液を検出する過程中では、反応液をモニターに手動で添加する必要もあり、且つモニターにより作成されたモニタリングレポートを手動で分類してチェックする必要もあるため、液相実験及びモニタリングの過程に時間及び手間がかかる。
【0003】
それに基づいて、いくつかの自動サンプルローディング装置が先行技術で提供されており、それらのサンプルローディング手段は、主に、以下の2つのタイプを含む。(一)管路転送サンプルローディングとしては、現在、ペプチド固相合成機、オリゴ糖固相合成機、自動固相抽出機などが市場に出回っている。その利点は、気密性、安全性、外部干渉なし、および強い体系化であり、欠点は、研究開発サイクルが長く、単一の完成品の設計および開発コストが高いことである。それは、以下の2つの方法で設計されている。即ち、1、コンポーネントは購入して組み立てられ、柔軟に調整および変更できるため、プログラム(シリンジポンプユニット、マルチチャネル切り替えバルブ、光源、低温循環、磁力撹拌など、他のオンラインモニタリング)集積化が容易になるが、再設計が必要で、サイクルが長く、あらゆる面での才能が求められるなど、組み立て後の運転結果に影響を与える要因は数多くある。2、市販の類似製品からの変換及びアップグレード、つまり成熟した自動化製品の適切な改造は、サイクルが短く、手間をあまり必要とせず、通常の作業が保証されるが、成熟した製品は、独自の特許によって開発された成熟したソフトウェア制御システムを備えているため、プログラムの集積化が面倒であり、ソースコードがなく、集積回路チップの再設計が必要になる場合がある。(二)自動ピペッティング・サンプルローディングとしては、目市場には成熟した自動液体ピペッティング ワークステーショ
ンがあり(価格は10万元から40万元の間)、直接購入してわずかに変更することができる。その利点は、簡単で高速であり、機器へ手動操作を直接固定化することができ、欠点は、すべての操作を機械アームによって置き換える必要があるため、故障率が高く、見通しが立ち、同様に成熟した製品であり、およびプログラムの集積化は不便になる。
【0004】
さらに、液相実験過程中では、温度制御及び光照射制御も実験の重要な部分であり、既存の実験液相合成過程中に普通の二口の石英反応器を使用することが多く、且つ-80℃低温槽の内で側面照射方式で行うことで実験をする。側面照射過程中では、一般的に光源装置としてロングアーク水銀灯光源及び石英コールドトラップを使用し、該光源装置には、循環温度(-20℃、低すぎる温度で水銀ランプが起動できない)が低温槽の温度(-80℃)より高くするように石英コールドトラップに配合される低温循環装置を設ける必要があるため、低温槽の温度を正確に制御することが困難であり、さらに単独で低温循環装置をセットし、水銀ランプを点灯する直前にオンにする必要があり、コールドトラップの低温循環装置を点灯することを忘れた状態で、水銀ランプを点灯させると、水銀ランプの点灯と長時間の照射に伴い、非常に高い火事リスクがある。
【0005】
上記のような問題点を解決するために、照射方式を行う際には、ロングアーク水銀ランプ光源と石英材質のコールドトラップを使用するが、コールドトラップを横置き、紫外光を上から下へ反応器に照射し、反応器をエタノール/ドライアイスの低温浴デュワボトルに置く必要がある。この方式によれば、温度をコントロールしやすく安定しており、モデル反応合成効果は以前の実験室側照方式と一致し、ややよいになる傾向もあるが、コールドトラップを冷却しながら、コールドトラップのために追加の低温循環装置を起動する必要が依然として存在し、機器の組み立てが容易ではなく、安全ではなく、紫外光の利用率が非常に低く、追加の紫外線防護装置も必要である。
【0006】
従って、液相実験自動化を実現できる高効率・高精度の液相自動化合成装置を提供することは、当分野で早急に解決すべき技術難題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、液相合成実験の自動化を実現し、さらに提高液相合成実験の実験効率及び精度を向上させるための液相自動化合成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するために、本発明は、以下の態様を提供する。
【0009】
自動サンプルローディングシステム、液相合成補助システム、液相合成オンライン自動モニタリングシステム、及びマスターコンピュータを含み、
前記自動サンプルローディングシステム、前記液相合成補助システム、及び前記液相合成オンライン自動モニタリングシステムは、いずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記自動サンプルローディングシステムは、前記マスターコンピュータからのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させるためのものであり、前記液相合成補助システムは、前記マスターコンピュータからの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させるためのものであり、前記自動モニタリングシステムは、反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成するためのものであり、前記マスターコンピュータは、前記モニタリングレポートに従って実験分析結果を生成するためのものである、液相自動化合成装置。
【0010】
好ましくは、さらに、反応器を含み、
前記反応器は、第1の管路を介して前記自動サンプルローディングシステム、前記液相合成補助システム、及び前記液相合成オンライン自動モニタリングシステムにそれぞれ接続されている。
【0011】
好ましくは、前記反応器は、ボトル口、ボトル本体、サンプルローディング口、排気口、サンプリング口、循環液排出口、及び循環液注入口を含み、
前記サンプリング口の中心線は、前記ボトル本体本体の中心線に対して設定角度を形成し、前記排気口と前記サンプルローディング口は前記ボトル口の中心線を中心として対称に配置され、
前記ボトル本体は、内側から外側に向かって反応ライナー、温度循環層、及び真空層を順に含み、前記反応ライナーの底部は、円弧状の構造であり、
前記サンプリング口は、前記反応ライナーに連通され、
前記循環液排出口と前記循環液注入口は、いずれも前記温度循環層に連通され、且つ前記循環液排出口と前記循環液注入口は対角的に設置されていることである。
【0012】
好ましくは、前記自動サンプルローディングシステムは、不活性ガス供給モジュール、サンプリングチャネル切り替えモジュール、定量モジュール、処置モジュール、及び液体貯蔵モジュールを含み、
前記液体貯蔵モジュール及び前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、いずれも第2の管路を介して前記不活性ガス供給モジュールに接続され、前記定量モジュールは、第3の管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュール及び前記処置モジュールにそれぞれ接続され、前記液体貯蔵モジュールは、第4の管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、
前記不活性ガス供給モジュール、前記サンプリングチャネル切り替えモジュール、及び前記定量モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記不活性ガス供給モジュールは、内部に貯蔵された不活性ガスを第2の管路を介して前記液体貯蔵モジュール及び前記サンプリングチャネル切り替えモジュールにそれぞれ供給するためのものであり、前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、前記液体貯蔵モジュールに貯蔵された反応待ち溶液を抽出し、且つ前記反応待ち溶液を抽出するチャネルを切り替えるためのものであり、前記定量モジュールは、前記処置モジュール内の反応待ち溶液の量を決定するためのものであり、
前記マスターコンピュータは、前記不活性ガス供給モジュール及び前記定量モジュールのオン・オフを制御し、且つ前記サンプリングチャネル切り替えモジュールのチャネル切り替えを制御するためのものである。
【0013】
好ましくは、前記サンプリングチャネル切り替えモジュールは、第1のマルチチャネル切り替えバルブ及び第2のマルチチャネル切り替えバルブを含み、
前記第1のマルチチャネル切り替えバルブは、第5の管路を介してM個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、前記第2のマルチチャネル切り替えバルブは、第6の管路を介してN-M個の前記液体貯蔵ボトルに接続され、前記Mは前記第1のマルチチャネル切り替えバ
ルブに接続される液体貯蔵ボトルの数である、Nは液体貯蔵瓶の総数であり、N-MはN
個の液体貯蔵ボトルとM個の液体貯蔵ボトルの差であり、
前記定量モジュールは、シリンジポンプユニット、圧力センサー、流量計、及び第2の電磁弁ユニットを含み、
前記シリンジポンプユニットの入口は、第7の管路を介して前記サンプリングチャネル切り替えモジュールに接続され、前記シリンジポンプユニットの出口は、第8の管路を介して前記流量計に接続され、前記流量計は、第9の管管路を介して前記処置モジュールに接続され、前記第2の電磁弁ユニットは、前記流量計と前記処置モジュールが接続された第8の管路に設置され、前記圧力センサーは、前記シリンジポンプユニットと前記流量計が接続された管路に設置され、前記第2の電磁弁ユニット、前記圧力センサー、及び前記流量計は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記処置モジュールは、溶液チューブ及び廃液ボトルを含み、
前記反応器のサンプリング口及び前記廃液ボトルの注液口は、いずれも第10の管路を介して前記第2の電磁弁ユニットに接続され、前記溶液チューブは、第11の管路を介して前記反応器の循環液注入口に接続され、
前記第2の電磁弁ユニットは、前記反応器内の溶液が一定量に達する場合に、前記流量計と前記反応器の間での接続された第12の管路を閉じ、且つ前記流量計と前記廃液ボトルの接続された第13の管路を開くためのものである。
【0014】
好ましくは、前記シリンジポンプユニットは、第1のシリンジポンプ及び第2のシリンジポンプを含み、
前記第1のシリンジポンプは、第14の管路を介して前記第1のマルチチャネル切り替えバルブ中の1っのチャネルに接続され、前記第2のシリンジポンプは、第15の管路を介して前記第2のマルチチャネル切り替えバルブ中の1っのチャネルに接続され、前記第1のシリンジポンプのレンジは、前記第2のシリンジポンプのレンジよりも小さくなる。
【0015】
好ましくは、前記液相合成補助システムは、混合装置、及び温度制御装置を含み、
前記反応器は、前記混合装置に設置され、前記混合装置及び前記温度制御装置は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続されている。
【0016】
好ましくは、前記温度制御装置は、紫外光光源、及び低温循環装置を含み、
前記低温循環装置の排液口は、第16の管路を介して前記循環液注入口に接続され、前記低温循環装置的注液口は第17の管路を介して前記循環液排出口に接続され、前記紫外光光源は、前記反応器を照射するためのものであり、
前記混合装置は、自動撹拌機及び恒温盤を含み、
前記自動撹拌機及び前記恒温盤は、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、前記自動撹拌機は、前記マスターコンピュータからの撹拌指令に従って前記反応器内の混合液を撹拌するためのものであり、前記反応器は、前記自動撹拌機に配置され、前記恒温盤は、前記反応器の温度を一定に維持するためのものである。
【0017】
好ましくは、前記液相合成オンライン自動モニタリングシステムは、サンプリングモジュール、パワーモジュール、モニタリング・分析モジュール、及び洗浄モジュールを含み、
前記サンプリングモジュールは、第18の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記パワーモジュールは前記モニタリング・分析モジュールに第19の管路を介して接続され、前記サンプリングモジュール、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも前記マスターコンピュータと電気的に接続され、
前記サンプリングモジュールは、前記反応器に収容され第2の反応溶液を吸引するためのものであり、前記パワーモジュールは、前記マスターコンピュータからの吸引指令に従って前記サンプリングモジュールに吸引力を与えるとともに、サンプリングモジュールに より吸引された第2の反応溶液を前記モニタリング・分析モジュールに注入し第1の反応
溶液として使用するためのものであり、前記モニタリング・分析モジュールは、第1の
応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、前記モニタリングレポートを前記マスターコンピュータに送信するためのものであり、前記マスターコンピュータはモニタリングレポートに基づいて分析結果が生じ、
前記洗浄モジュールは、第20の管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記パワーモジュールにそれぞれ接続されている。
【0018】
好ましくは、前記サンプリングモジュールは、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含み、
前記ステンレス針は、第1の管路を介して前記パワーモジュールに接続され、前記第1の管路は前記スライドレールに配置され、且つ前記スライドレールは、水平線に対して設定角度を形成し、前記ステンレス針は、前記スライドレールの一端に固定配置され、前記スライドレールの他端は自由端であり、前記スライドレールは、前記ステンレス針を駆動しスライドさせるためのものであり、前記ステンレス針は、反応器へ進入して第2の反応溶液を吸引するためのものであり、前記スライドレールは、前記回転盤に固定設置され、前記回転盤と前記スライドレールは、いずれも前記マスターコンピュータに電気的に接続され、
前記パワーモジュールは、パワーポンプを含み、前記パワーポンプは、シリンジポンプ又は前記プランジャーポンプであり、
前記パワーポンプは、第21の管路を介して前記サンプリングモジュール及び前記モニタリング・分析モジュールにそれぞれ接続され、
前記モニタリング・分析モジュールは、高速液体クロマトグラフィーであり、
前記洗浄モジュールは、第1の液体容器、第2の液体容器、及び電磁弁を含み、
前記ステンレス針は、前記第1の液体容器中の洗浄液を吸引するためのものであり、前記第2の液体容器、前記パワーモジュール、及び前記モニタリング・分析モジュールは、いずれも第22の管路を介して前記電磁弁に接続されている。
【発明の効果】
【0019】
本発明が提供する具体的な実施例によれば、本発明は以下の技術的効果を開示する。
本発明で提供される液相自動化合成装置は、自動サンプルローディングシステム、液相合成補助システム、液相合成オンライン自動モニタリングシステム、及びマスターコンピュータを設置し、前記自動サンプルローディングシステムが前記マスターコンピュータからのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させ、前記液相合成補助システムが前記マスターコンピュータからの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させ、前記自動モニタリングシステムが反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成し、前記マスターコンピュータが前記モニタリングレポートに従って実験分析結果を生成することにより、液相実験過程中でのサンプルローディングからレポート作成の自動化を完成し、さらに、実験の手間及びコストを削減し、実験の効率を向上させる。
【0020】
本発明の実施例又は従来技術における技術的態様をより明確に説明するために、以下、実施例に使用する必要がある図面を簡単に説明する。下記の図面は本発明のいくつかの実施例のみであり、当業者にとっては、創造的な労働性を払うことなく、これらの図面に基づいて他の図面も取得できることが明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は本発明で提供される液相自動化合成装置の構造概略図であり;
図2図2は本発明で提供される液相自動化合成装置の構造概略図であり;
図3図3は本発明の実施例で提供される反応器の構造概略図であり;
図4図4は本発明の実施例で提供される自動サンプルローディングシステムの構造概略図であり;
図5図5は本発明の実施例で提供される液相合成補助システムの構造概略図であり;
図6図6は本発明の実施例で提供される液相合成オンライン自動モニタリングシステムの構造概略図であり;
図7図7は本発明の実施例で提供される液相自動化合成装置の実物図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例における図面を組み合わせて、本発明の実施例における技術的態様を明確に、完全に説明する、前記実施例は、本発明に係る実施例の一部のみであるが、すべての実施例ではないことが明らかになる。本発明に係る実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他の実施例のいずれも本発明の保護範囲に属する。
【0023】
本発明は、液相合成実験の自動化を実現し、さらに、液相合成実験の実験効率及び精度を向上させる液相自動化合成装置を提供することを目的とする。
【0024】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確にわかりやすくするために、以下、図面及び具体的な実施方式を組み合わせて本発明をさらに詳しく説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明で提供される液相自動化合成装置は、自動サンプルローディングシステム1、液相合成補助システム2、液相合成オンライン自動モニタリングシステム3、及びマスターコンピュータ5を含む。
自動サンプルローディングシステム1、液相合成補助システム2、及び液相合成オンラ イン自動モニタリングシステム3は、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0026】
自動サンプルローディングシステム1は、マスターコンピュータ5からのサンプルローディング指令に従って自動サンプルローディング操作を完了させるためのものである。液相合成補助システム2は、マスターコンピュータ5からの温度制御指令及び光照射制御指令に従って反応待ち溶液への温度及び光照射制御を完了させるためのものである。自動モニタリングシステムは、反応溶液をモニタリングし、モニタリングレポートを作成するためのものである。マスターコンピュータ5は、モニタリングレポートに基づいて実験分析結果を生成する。
【0027】
液相自動化合成装置は液相実験の過程中に使用されるため、機器が反応器内の溶液を撹拌する必要とするが、既存の反応器では撹拌過程中で非常に飛び散りやすく、また、低温実験が行われる場合、既存の反応器の外壁は水蒸気を非常に発生しやすいので、反応器内の反応溶液を直接観察することは不可能である。従って、本発明で提供される液相自動化合成装置によれば、本発明では、液相自動化合成装置全体に適合する反応器として反応器1-41を相応に提供する。本発明で提供される反応器1-41は、他の既存の反応器が匹敵できない利点を有するため、他の実験装置にも使用できることは勿論である。
【0028】
本発明で提供される反応器1-41は、自動サンプルローディングシステム1、液相合成補助システム2、及び液相合成オンライン自動モニタリングシステム3の管路にそれぞれ接続されている。
【0029】
図3に示すように、該反応器1-41は、ボトル口1-411、サンプリング口1-412、排気口1-413、サンプリング口1-414、ボトル本体1-415、及び循環液排出口1-416を含む。
【0030】
サンプリング口1-412は、ボトル本体1-415に対して設定角度(好ましくは60°)を形成する。排気口1-413とサンプリング口1-412は、ボトル口1-411の中心線を中心として対称に配置されている。サンプリング口1-414の中心線は、排気口1-413の中心線に対する空間的な角度が60°であり、その特定の角度の設定は、反応液が撹拌過程中反応器外へ飛び散ることを回避するためのことである。
【0031】
ボトル本体1-415は、内側から外側に向かって、反応ライナー1-4151、温度循環層1-4152、及び真空層1-4153を順に含む。反応ライナー1-4151の底部は、円弧状の構造である。
【0032】
サンプリング口1-414は、反応ライナー1-4151に連通されている。
循環液排出口1-416及び循環液注入口は、いずれも温度循環層1-4152に連通され、且つ循環液排出口1-416と循環液注入口とは、対角的に設置されている。
【0033】
また、ボトル口1-411には上蓋1-417を設けるか、又はボトル口1-411を密封構造とする。設けられた上蓋1-417は、好ましくは高光透過率石英シートである。ボトル口1-411に上蓋1-417を設けていている場合には、密封性を向上させるために提供された反応器1-41は、さらに、シーリングクリップを含むことが好ましい。シーリングクリップは、ボトル口1-411と上蓋1-417を挟み込むためのものである。シーリングクリップは、二重ジャケットのナス型構造であり、具体的には、2つのフランジクランプを使用し、これらのフランジクランプを改良し、2つのフランジクランプの間で形成される形状をU型からナス型に変更する。
【0034】
図4に示すように、本発明で提供される自動サンプルローディングシステム1は、不活性ガス供給モジュール1-1、サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2、定量モジュール1-3、処置モジュール1-4、及び液体貯蔵モジュール1-5を含む。
【0035】
液体貯蔵モジュール1-5及びサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2は、いずれも管路を介して不活性ガス供給モジュール1-1に接続されている。定量モジュール1-3は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2及び処置モジュール1-4にそれぞれ接続されている。液体貯蔵モジュール1-5は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2に接続されている。
【0036】
不活性ガス供給モジュール1-1、サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2、及び定量モジュール1-3は、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0037】
不活性ガス供給モジュール1-1は、内部に貯蔵された不活性ガスを管路にて液体貯蔵モジュール1-5及びサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2にそれぞれ供給するためのものである。サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2は、液体貯蔵モジュール1-5に貯蔵された反応待ち溶液を抽出し、反応待ち溶液を抽出するチャネルを切り替えるためのものである。定量モジュール1-3は、処置モジュール1-4に注入される反応待ち溶液の量を決定するためのものである。
【0038】
マスターコンピュータ5は、不活性ガス供給モジュール1-1及び定量モジュール1-3のオン・オフを制御し、サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2のチャネル切り替えを制御するためのものである。
他の外部デバイスは、自動化プログラムの正常な動作を満足するために、通信プロトコルを介してマスターコンピュータ5によってプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)を制御してプログラムによる制御を行う。
【0039】
なかでも、上記不活性ガス供給モジュール1-1は、不活性ガス貯蔵器1-11、調圧フィルター1-12、及び第1の電磁弁ユニット1-13を含む。
【0040】
不活性ガス貯蔵器1-11は、管路を介して液体貯蔵モジュール1-5、及びサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2にそれぞれ接続されている。調圧フィルター1-12及び第1の電磁弁ユニット1-13は、不活性ガス貯蔵器1-11と液体貯蔵モジュール1-5とが接続された管路に設置されているか、又は不活性ガス貯蔵器1-11とサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2とが接続された管路に設置されている。
【0041】
なかでも、第1の電磁弁ユニット1-13は、第1の二方電磁弁1-131、第2の二方電磁弁1-132、及び三方電磁弁1-133を含む。
【0042】
第1の二方電磁弁1-131及び三方電磁弁1-133は、不活性ガス貯蔵器1-11とサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2が接続された管路に設置されている。第2の二方電磁弁1-132は、不活性ガス貯蔵器1-11と液体貯蔵モジュール1-5とが接続された管路に設置されている。
【0043】
好ましくは、調圧フィルター1-12の数は、2つであり、2つの調圧フィルター1-12は、不活性ガス貯蔵器1-11とサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2とが接続された管路に、及び不活性ガス貯蔵器1-11と液体貯蔵モジュール1-5とが接続された管路にそれぞれ設置されている。
【0044】
上記液体貯蔵モジュール1-5は、N個の液体貯蔵ボトル1-51を含む。
【0045】
各液体貯蔵ボトル1-51は、いずれも管路を介して不活性ガス供給モジュール1-1に接続されている。液体貯蔵ボトル1-51の底は、円錐形または円弧形である。
【0046】
各液体貯蔵ボトル1-51は、いずれも第1のチャネル口、第2のチャネル口、第3のチャネル口、及びボトル蓋である。
【0047】
第1のチャネル口は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2に接続されるためのものである。第2のチャネル口は、管路を介して不活性ガス供給モジュール1-1に接続されるためのものである。第3のチャネル口は、液体貯蔵ボトル1-51内のガス又は液体を排出するためのものである。
【0048】
ボトル蓋と液体貯蔵ボトル1-51のボトル口1-411とは、ねじ込みで接続されている。
【0049】
各液体貯蔵ボトル1-51には不活性ガスが微正圧で満たされているため、密閉された液体貯蔵ボトル1-51で液体の減少による負圧を生じなく、さらに、サンプリングの正確性に影響を与えるいようになる。
【0050】
本発明で提供される液体貯蔵ボトル1-51は、好ましくは、10mLの尖底液体貯蔵ボトル、20mLの尖底液体貯蔵ボトル、500mLの丸底液体貯蔵ボトル、及び125mLの二口液体貯蔵ボトルという4種がある。10mL及び20mLの尖底液体貯蔵ボトルは、主に、ビルディングブロックサンプル及び試薬触媒を保管するために使用され、尖底という設計の目的は、管路がボトル底1-512に当たって導入するようにして貯蔵液のロス及びムダを回避し、雌ネジという設計は、カスタマイズされたポリテトラフルオロエチレンボトル蓋に配合しやすくなるためである。500mLの丸底液体貯蔵ボトルは、主に、超乾燥有機溶液を保管するために使用され、125mLの二口ボトルは、主に、反応液を希釈する有機溶液、ひいては廃棄液を保管するために使用される。側面のサンプルローディング口1-412は、主にオンラインモニタリング時のサンプリング針の挿抜に使用される。全ての液体貯蔵ボトル1-51は、いずれも透明密閉管型ガラス材であり、耐圧能を有し、茶色や黒色を使用していない主な目的は使用者が貯蔵液の残留量を容易に確認できるようにすることである。
自動サンプリング全体の構造から示すように、合成装置の研究開発の過程中では、最も重要な反応器と光源と自動化サンプリングとマスターコンピュータ5のソフトウェアとの緊密な配合以外は、補助的かつ基本的な役割を果たす、カスタマイズされた付属品の設計もあり、主に、各種の液体貯蔵ボトル1-51及び相応したボトル蓋であることが分かる。
【0051】
カスタマイズされた液体貯蔵ボトル1-51にマッチするカスタマイズされたボトル蓋の設計は、調査、検証、修正を繰り返しておる。上記ボトル蓋には、3つのチャネルがあり、それぞれ、通気、通液、及び放気のためである。貯蔵液の濃度の安定性及び自動サンプルローディングの正確性を保証するために、ボトル蓋はしっかりと密閉され、開閉が容易で、耐腐食性及び耐久性が求められることを必要とする。PTFEボトル蓋の長さを増加させ、ボトル蓋の内部にオン/オフスイッチを埋め込み、ボトル蓋の底を薄くして逆円錐で接続することにより、シールリングなしに締固めてシールするとともにしっかりと接続されており、ボトル蓋の上方は、逆円錐が三角形の配置によって接続され、接続管路の密封性を確保して最初にカスタマイズされたボトル蓋を取得する。テストを繰り返したところ、上記の最初のボトル蓋の内部へ埋め込まれたオン/オフスイッチに液漏れがあることが判明したために、オン/オフスイッチの箇所にも通常の弾性シールガスケットを追加し、そのガスケットは、ボトル蓋の外側にあり、耐食機能を必要としなく、つまり、PTFE製3チャネル締固性ボトル蓋を取得する。
【0052】
上記サンプリングチャネル切り替えモジュール1-2は、第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21、及び第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22を含む。
【0053】
第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21は、管路を介してM個の液体貯蔵ボトル1-51に接続されている。第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22は、管路を介してN-M個の液体貯蔵ボトル1-51に接続されている。
【0054】
2つの10チャネル切り替えバルブは、仕様の異なる液体貯蔵ボトル1-51を並列またはクロス接続できる。使いやすいように、2つの切り替えバルブにおける10番目のチャネルはいつも不活性ガスに接続され、9番目のチャネルは通常の超乾燥溶液(例えば、ジクロロメタン)に接続され、8番目のチャネルは、第二選択の超乾燥溶液(例えば、アセトニトリルやトルエンなど)に接続され、他の各チャネルは、異なるまたは同じ貯蔵液にそれぞれ独立的、又は交差的に接続されているため、交差汚染が起きることはない。
【0055】
一般的に、実験の必要に応じて、サンプルローディング量は1mL未満又はそれに近い場合には、第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21と接続され、大于或者接近1mLより多く又はそれに近い場合には、第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22と接続され、マルチチャネル切り替えバルブのそれぞれのチャネル番号は、各液体貯蔵ボトル1-51内の物質と1対1に対応する必要がある。不活性ガス貯蔵器1-11は、減圧弁及び調圧フィルター1-12を介して順次に減圧され、ろ過されて使用され、正圧の与え及び管路の洗浄という作用を果たす。
【0056】
上記定量モジュール1-3は、シリンジポンプユニット1-31、圧力センサー1-32、流量計1-33、及び第2の電磁弁ユニット1-34を含む。
【0057】
シリンジポンプユニット1-31の入口は、管路を介してサンプリングチャネル切り替えモジュール1-2に接続されている。シリンジポンプユニット1-31の出口は、管路を介して流量計1-33に接続されている。流量計1-33は、管路を介して処置モジュール1-4に接続されている。第2の電磁弁ユニット1-34は、流量計1-33と処置モジュール1-4とが接続された管路に設置されている。圧力センサー1-32は、シリンジポンプユニット1-31と流量計1-33とが接続された管路に設置されている。第2の電磁弁ユニット1-34、圧力センサー1-32、及び流量計1-33は、いずれもマスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【0058】
シリンジポンプユニット1-31は、第1のシリンジポンプ1-311、及び第2のシリンジポンプ1-312を含む。
【0059】
第1のシリンジポンプ1-311は、管路を介して第1のマルチチャネル切り替えバルブ1-21での1つのチャネルに接続されている。第2のシリンジポンプ1-312は、管路を介して第2のマルチチャネル切り替えバルブ1-22での1つのチャネルに接続されている。第1のシリンジポンプ1-311のレンジは、第2のシリンジポンプ1-312のレンジよりも小さくなる。
【0060】
サンプルローディングの正確度を確保するために、本発明で提供されるサンプルローディングシステム全体のサンプルローディング量が1mL未満又はそれに近い場合には、レンジが小さいシリンジポンプ(即ち、第1のシリンジポンプ1-311)に接続された管路から注入される。サンプルローディング量が1mLよりも高いか又はそれに近い場合には、レンジが大きなシリンジポンプ(即ち、第2のシリンジポンプ1-312)に接続された管路から注入され、両方の管路は、最初に平行に進行し、その後、一体的に結合されて反応器へ進入する。シリンジポンプでのシリンジは交換可能で、最小で500μL、最大で25mL、且つ可以モジュールとして切り替えバルブ及びシリンジポンプの数を増加して拡張することができる。各管路には、いずれもシリンジポンプによってサンプルローディングパワーを与える。各管路には、いずれもサンプルローディングの正確性を保証するために独立したシリンジポンプ及び後にある高精度流量計1-33により相乗的に配合し、二重制御をしており、また、シリンジポンプと流量計1-33の間で流量計1-33の計測量を最終的なサンプルローディング量とする。その設定の理由では、一方、シリンジポンプ自体の精度(1%)は流量計1-3333自体の精度(2‰)よりも低くなる。他方、シリンジポンプは、気泡又は貯蔵液の有無を識別できず、流量計1-33はガスと液体との間の計測差が比較的に大きく、ガスが通過する場合には計測の変動が大きく、流量計1-33及びシリンジポンプの二重自己補正にフィードバックできる。
【0061】
上記処置モジュール1-4は、反応器1-41、溶液チューブ1-42、及び廃液ボトル1-43を含む。
【0062】
反応器1-41のサンプルローディング口1-412及び廃液ボトルの注液口は、いずれも管路を介して第2の電磁弁ユニット1-34に接続されている。溶液チューブ1-42は、管路を介して反応器1-41の排気口1-413に接続されている。
【0063】
第2の電磁弁ユニット1-34は、用于当反応器1-41内の溶液が一定量に達する場合に流量計1-33と反応器1-41の間で接続された管路を閉じ、流量計1-33と廃液ボトル1-43が接続された管路を開く。
【0064】
高精度流量計1-33は必要なサンプルローディング量を満足するまでに制御した後、流量計1-33に隣接される電磁弁は、余分な反応待ち溶液をすぐに廃液ボトル1-43に切り替え、反応器1-41へのサンプルローディング量の正確を保証することになる。毎回のサンプルローディング後に、必要に応じてマスターコンピュータ5で管路洗浄を実行するか否かの指令を書き込むことができ、管路洗浄からの廃液も廃液ボトル1-43に入れる。反応器1-41の注液口に接続されているのは、サックバック防止可能なミネラルオイルバブラーであり、そのようにする目的は、反応器1-41内の気圧が正常になり、且つ外部からのガス又は水蒸気が該反応器に侵入しないようにし、さらに自動サンプルローディングシステム1全体の密閉要件を満たすことができる。
図5に示すように、上記液相合成補助システム2は、温度制御装置2-1、及び混合装置2-2を含む。
【0065】
マスターコンピュータ5には、混合装置2-2及び温度制御装置2-1の具体的なワークフローを制御するのに使用されるソフトウェアプログラムを組み込んでいる。
反応器1-41は、混合装置2-2に設けられ、混合装置2-2及び温度制御装置2-1は、いずれもマスターコンピュータ5に電気的に接続されている。
【0066】
上記温度制御装置2-1は、紫外光光源2-11、及び低温循環装置2-12を含む。
【0067】
低温循環装置2-12の排液口は、循環液注入口1-416の管路に接続されている。低温循環装置2-12の注液口は、循環液排出口の管路に接続されている。
【0068】
紫外光光源2-11は、反応器1-41を照射するために使用される。本発明において、紫外光光源2-11は、型番がCEL-Mシリーズである水銀ランプ光源であることが好ましい。
【0069】
混合装置2-2は、自動撹拌機2-21、及び恒温盤2-22を含む。
【0070】
自動撹拌機2-21及び恒温盤2-22は、いずれもマスターコンピュータ5に電気的に接続されている。自動撹拌機2-21は、マスターコンピュータ5からの撹拌指令に従って反応器1-41内の混合液を撹拌するために使用される。反応器1-41は、自動撹拌機2-21に設置されている。自動撹拌機2-21は、恒温盤2-22に設置されている。自動撹拌機2-21は、回転して反応器1-41の回転を駆動し、遠心力の作用により撹拌機能を実現する。恒温盤2-22は、反応器1-41の温度を一定に維持するために使用される。
【0071】
さらに、本発明における自動撹拌機2-21は、撹拌棒であってもよく、反応器内の混合液を撹拌することにより溶液を均一に混合させるために反応器1-41の上方に配置されている。
【0072】
図6に示すように、液相合成オンライン自動モニタリングシステム3は、サンプリングモジュール3-1、パワーモジュール3-2、及びモニタリング・分析モジュール3-3を含む。
【0073】
サンプリングモジュール3-1は、パワーモジュール3-2の管路に接続されている。パワーモジュール3-2は、モニタリング・分析モジュール3-3の管路に接続されている。サンプリングモジュール3-1、パワーモジュール3-2、及びモニタリング・分析モジュール3-3は、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0074】
サンプリングモジュール3-1は、反応器1-41に収容された反応溶液を吸引するためのものである。パワーモジュール3-2は、マスターコンピュータ5からの吸引指令に従ってサンプリングモジュール3-1に吸引力を与え、吸引された反応溶液をモニタリング・分析モジュール3-3に注入するためものである。モニタリング・分析モジュール3-3は、反応溶液によりモニタリングレポートを生成した後、モニタリングレポートをマスターコンピュータ5に送信するためのものである。マスターコンピュータ5は、モニタリングレポートに基づいて分析結果が生じる。
【0075】
以下、本発明で提供される上記モジュールの各々の具体的な構造を説明する。
【0076】
上記サンプリングモジュール3-1は、ステンレス針、スライドレール、及び回転盤を含む。
【0077】
ステンレス針は、第1の管路を介してパワーモジュール3-2に接続されている。第1の管路は、スライドレールに設置され、且つスライドレールは水平線に対して設定角度(好ましくは60°)を形成している。ステンレス針は、スライドレールの一端に固定設置され、スライドレールの他端は自由端である。スライドレールは、ステンレス針を駆動しスライドさせるためのものであり、ステンレス針は、反応器1-41へ進入して反応溶液を吸引するためのものである。スライドレールは、回転盤に固定設置されている。回転盤及びスライドレールは、いずれもマスターコンピュータ5と電気的に接続されている。
【0078】
中でも、スライドレールは、スライドプレート、及びサポートフレームを含む。スライドプレートは、サポートフレームに沿って下方に移動し、ステンレス針が反応器1-41に進入して反応溶液を吸引するようになる。サポートフレームは、回転盤に固定されており、回転盤は、スライドレール全体を駆動して回転させることができるため、ステンレス針が異なるが容器内の液体を吸引することは容易である。スライドレールは、上下に調整可能で反応器1-41の位置と合わせて固定されている。第1の管路の固定をより強固にするために、スライドレールには第1の管路を固定しやすくなるようにスライドウェイを設置してもよい。回転盤(機械加工モジュール群)は、スライドレールを駆動しながら支持し、異なる方向に向かって設定角度でさまざまな位置に回転して留まる。
【0079】
本発明において、ステンレス針は、9#針であることが好ましい。ステンレス針と第1の管路の接続位置にも、突き刺し可能な気密ゴムガスケット及び有機フィルターヘッドが設けられている。ここで、有機フィルターヘッドの選択仕様には、0.22μm、0.45μm、及び0.8μmを含む。使用の場合には、有機フィルターヘッドの前端に脱脂綿を軽く塞ぎ、反応溶液を初回ろ過するモレキュラーシーブに相当し、さらに有機フィルターヘッドのろ過膜を通してろ過して、液相への要求を満足し、二重ろ過を実現し、これにより有機フィルターヘッドの目詰まりを効果的に回避できる。
【0080】
上記パワーモジュール3-2は、パワーポンプを含む。パワーポンプは、シリンジポンプ又はプランジャーポンプである。本発明で選定されたパワーポンプは、強力な吸引力を有しながら逆吸引機能も有する。逆吸引機能の設置は、液相合成オンライン自動モニタリングシステム3全体の管路を洗浄しやすいためである。
【0081】
パワーポンプは、サンプリングモジュール3-1及びモニタリング・分析モジュール3-3の管路にそれぞれ接続されている。
【0082】
上記モニタリング・分析モジュール3-3は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)であることが好ましい。本発明では、自動モニタリング機能の実現を容易にするために、該液体クロマトグラフィーについて、サンプルローディング部分を取り外して調整し、ループを介してオンラインサンプルローディング6方弁に接続し、マスターコンピュータ5を受信してトリガー動作を制御し、動作方法を決定して選択し、動作終了後に自動フラッシュ洗浄を行うという改良を加える。高速液体クロマトグラフィーは、抽出された反応溶液サンプルに基づいてTXT形式でレポートを提供し、マスターコンピュータ5へ供給してデータを抽出して分析レポートを生成する。
【0083】
上記により、システム全体の洗浄を容易にするために、本発明で提供される液相合成 ンライン自動モニタリングシステム3は、さらに、洗浄モジュール3-4を含む。
【0084】
洗浄モジュール3-4は、サンプリングモジュール3-1及びパワーモジュール3-2の管路にそれぞれ接続されている。
【0085】
該洗浄モジュール3-4は、第1の液体容器3-41、第2の液体容器3-42、及び電磁弁3-43を含む。
【0086】
回転盤の駆動により、ステンレス針は、第1の液体容器3-41内の洗浄液を吸引することができる。第2の液体容器3-42、パワーモジュール3-2、及びモニタリング・分析モジュール3-3は、いずれも電磁弁3-43管路に接続されている。パワーモジュール3-2は、逆吸引機能により第2の液体容器3-42内の洗浄液をパワーポンプへ吸引するあと、洗浄を容易にするようにモニタリング・分析モジュール3-3に注入してもよい。本発明で使用される洗浄液は、有機溶液であることが好ましい。
【0087】
中でも、電磁弁3-43は、オンラインサンプルローディング6方弁(高圧流路切り替えバルブ)であることが好ましい。それは、高速液体クロマトグラフィーにおけるサンプルローダのサンプルローディング6方弁に相当し、HPLCのループを廃棄液と接続している。それはHPLC中の6方弁との区別が、単独でオンラインになり、マスターコンピュータ5又はHPLCによって制御されることになる。
【0088】
本発明で実現されるスライドレールと回転盤の摺動及び回転は、いずれも既存の従来技術であるサーボモータを使用して行われるので、ここでは贅言しない。
【0089】
本発明で提供される液相合成オンライン自動モニタリングシステム3を利用して反応溶液への自動サンプリング、モニタリング、及びレポート分析を行う過程中には、ソフトウェアプログラムに依存する必要がある。以下、本発明で提供される液相合成オンライン自動モニタリングシステム3の具体的な利点は、マスターコンピュータ5に埋め込まれたソフトウェアプログラムと組み合わせて詳しく説明される。本発明の注目点はハードウェア構造を保護することにあるため、ソフトウェアの制御への思想レベルの説明のみを行うる。
【0090】
本発明は、島津のDBバージョン(データベースバージョン)を使用して液相を分析し、予にトリガー制御用の短絡ジョイントを準備し、マスターコンピュータ5からPLCへの短絡信号を組み合わせて液相を制御し、必要に応じて自動的に動作し、動作終了後にPDFバージョンのレポート及び元データのASCIIコードのTXTレポートを自動的に生成し、マスターコンピュータ5によりTXTレポートを抽出する。
【0091】
マスターコンピュータ5では、「オンラインモニタリング」というインターフェイスを設置し、新たに生じるTXTレポートをずっと抽出している。液相の命名方法によると、マスターコンピュータ5の抽出を容易するために新たに生じるTXTレポートの命名を前のTXTレポートの以後に位置させるようになり、マスターコンピュータ5は新たなTXTレポートを抽出してから内部に埋め込まれたロジック関係に従って比較、判断、及び分析できる。
【0092】
「予備活性化」ワンポットの反応原理を例として、一般的な活性化方法でも光誘導活性化方法でも、ドナー活性化後に「サンプリング・モニタリング」は、ドナーが完全に活性化されているかどうかをモニタリングする必要があり、即ち、活性化モニタリング、活性化結果のフィードバックを与え、活性化が完了していないと、活性化し続けるか、又は活性化し繰り返すか、又は光照射で活性化し続け、完全に活性化されていると、「反応時間」に進入し、一定の時間及び温度後に受容体が完全に消失したかどうか、同時に新しい化合物が生成されたかどうかを「サンプリング・モニタリング」し、即ち、反応モニタリングであり、その後、反応結果のフィードバックを与える。受容体が残っているかどうかは、次のサイクルの反応を継続するかどうかの判断の鍵となる、受容体が残っていると、反応時間を延長するか、又は反応温度を上げて反応を継続させ、受容体が消失したり、一定の限界値を下回ったりすると、次のサイクルをデフォルトで継続してもよく、活性化反応を継続してモニタリングしてもよく。受容体が一定の限界を超えて持続的に存在すると、自動化合成を終了することを考える。
【0093】
上記の内容に基づいて、本発明で提供される各システムが有機的に統合され、得られた液相自動化合成装置の実物は、図7に示されるようになり、この組み合わせモードでの液相自動化合成装置の長さ、幅、および高さは、それぞれ870cm、730cm、及び600cmである。この組み合わせモードは、本発明で提供される液相自動化合成装置の唯一の組み立て方法ではなく、本発明の上記の内容と組み合わせて当業者によって得ることができる組み合わせ方法はすべて本発明の保護範囲に属する。
【0094】
ここで、該液相自動化合成装置では、液相自動化合成装置全体に電気エネルギーを供給するために配電キャビネットが設置されている。しかも、レイアウトスペースを節約するために、本発明で提供される液相自動化合成装置の内部は、多層構造であり、各層構造に対応していずれもドアを設けており、ドアにはステンレス製のハンドルが配置されている。ドアの材料は、オペレーターが内部の実験プロセスを観察しながら光及び熱を遮断しやすいために、主に茶色の有機ガラスである。中でも、ドアでは、下部ドア、サイドドア、及び上部ドアに分けられ、サイドドアは、左サイドドア及び右サイドドアを含む。各ドアには、いずれも液相自動化合成装置全体の密封性を確保するためにドアストッパー及びドアホールを設置している。
【0095】
さらに、サンプルの採取を容易にするために、液体貯蔵モジュール1-5の下方には、底板に固定されているリニアスライドレールが設置されている。サイドバッフルにて液体貯蔵モジュール1-5を混合装置2-2から分ける。
本明細書における各実施例は、漸進的な方式を使用して説明されたが、各実施例が他の実施例と異なる点を重点的に説明され、各実施例の間の同じ類似部分は互いに参照すればよい。
【0096】
本書類では、本発明の原理及び実施形態について具体的な例を用いて説明したが、以上の実施例の説明は本発明の方法及びその核心思想の理解を支援するために用いられるだけである。同時に、当業者には、本発明の思想に基づいて、具体的な実施形態及び応用範囲において変更点がある。以上のように、本明細書の内容は本発明に対する制限と理解すべきではない。
【符号の説明】
【0097】
1 自動サンプルローディングシステム、1-1 不活性ガス供給モジュール、1-11
不活性ガス貯蔵器、1-12 調圧フィルター、1-13 第1の電磁弁ユニット、1-131 第1の二方電磁弁、1-132 第2の二方電磁弁、1-133 三方電磁弁、1-2 サンプリングチャネル切り替えモジュール、1-21 第1のマルチチャネル切り替えバルブ、1-22 第2のマルチチャネル切り替えバルブ、1-3 定量モジュール、1-31 シリンジポンプユニット、1-311 第1のシリンジポンプ、1-312 第2のシリンジポンプ、1-32 圧力センサー、1-33 流量計、1-34 第2の電磁弁ユニット、1-4 処置モジュール、1-41 反応器、1-42 溶液チューブ、1-43 廃液ボトル、1-5 液体貯蔵モジュール、1-51 液体貯蔵ボトル、2- 液相合成補助システム、2-1 温度制御装置、2-11 紫外光光源、2-12 低温循環装置、2-2 混合装置、2-21 自動撹拌機、2-22 恒温盤、3- 液相合成オンライン自動モニタリングシステム、3-1 サンプリングモジュール、3-2 パワーモジュール、3-3 モニタリング・分析モジュール、3-4 洗浄モジュール、3-41 第1の液体容器、3-42 第2の液体容器、3-43 電磁弁、1-411 ボトル口、1-412 サンプリング口、1-413 排気口、1-414 サンプリング口、1-415 ボトル本体、1-4151 反応ライナー、1-4152
温度循環層、1-4153 真空層、1-416 循環液排出口、1-417 上蓋、5 マスターコンピュータ
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】