(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】作動システム及び方法
(51)【国際特許分類】
F16K 31/70 20060101AFI20231212BHJP
G01N 37/00 20060101ALI20231212BHJP
F16K 31/02 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
F16K31/70 B
G01N37/00 101
F16K31/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580748
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2023-01-31
(86)【国際出願番号】 US2021058914
(87)【国際公開番号】W WO2022108813
(87)【国際公開日】2022-05-27
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】500358711
【氏名又は名称】イルミナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ショック,レト
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,シュアンツェー
(72)【発明者】
【氏名】クラナ,タルン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン,チェータンヤ
(72)【発明者】
【氏名】スエマツ,グレゴリー
【テーマコード(参考)】
3H057
3H062
【Fターム(参考)】
3H057AA16
3H057BB22
3H057CC01
3H057DD13
3H057DD21
3H057FA23
3H057FC04
3H057FC08
3H057HH02
3H057HH23
3H062AA12
3H062BB04
3H062CC10
3H062FF20
3H062FF21
3H062HH03
(57)【要約】
作動システム及び方法が開示される。装置は、フローセルレセプタクルと、一対の形状記憶合金ワイヤを含む形状記憶合金アクチュエータを含むバルブ駆動アセンブリと、を含む、システムと、フローセルレセプタクル内に配置可能であり、かつ膜バルブを有するフローセルと、を含む。システムは、形状記憶合金アクチュエータを介して、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加し、システムが形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加しないことによって、膜バルブを作動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
形状記憶合金アクチュエータアセンブリを備え、前記形状記憶合金アクチュエータアセンブリが、
第1の端部及び第2の端部を各々有する一対の横方向側部、及び前記横方向側部を連結する横断セクションを備える、ハウジングと、
前記ハウジングの前記第1の端部に連結されたプリント回路基板と、
前記ハウジングの前記第2の端部に連結された端板と、
前記プリント回路基板と前記端板との間に位置付けられた複数の形状記憶合金アクチュエータと、を備え、各形状記憶合金アクチュエータが、
前記プリント回路基板の対向する側部に連結された一対のワイヤマウントと、
前記ハウジングの側壁の間に位置付けられ、かつワイヤガイドを含むアクチュエータロッドと、
前記ワイヤマウントに連結され、かつ前記ワイヤガイドの周りに位置付けられた形状記憶合金ワイヤと、を備え、
前記形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することは、形状記憶合金ワイヤを後退させ、対応する前記アクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させる、装置。
【請求項2】
前記ハウジングを取り囲み、かつ前記形状記憶合金ワイヤにわたる空気流を可能にするように位置付けられた1つ以上のベントを画定する、エンクロージャを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ベントが、前記形状記憶合金ワイヤのうちの1つ以上に対して延在する細長い開口部である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記エンクロージャが、開放側部を有する、請求項2~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記形状記憶合金ワイヤを取り囲むエンクロージャを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記エンクロージャが、第1のエンクロージャアセンブリ及び第2のエンクロージャアセンブリを有し、前記第1のエンクロージャアセンブリ及び前記第2のエンクロージャアセンブリの各々が、前記ハウジングに連結されたエンクロージャ本体及び入口ポートアセンブリを有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記入口ポートアセンブリが、入口ポート及びディフューザを有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記入口ポートアセンブリが、圧力ホモジナイザ及びノズルアレイを更に備え、前記圧力ホモジナイザが、前記ノズルアレイと前記ディフューザとの間に位置付けられ、前記ディフューザが、前記圧力ホモジナイザと前記入口ポートとの間に位置付けられた、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記ノズルアレイのノズルの軸が、前記入口ポートの軸に実質的に平行である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記形状記憶合金ワイヤにわたって空気又はガスを流すための空気流アセンブリを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記空気流アセンブリが、ファンを更に備える、請求項6に記載の装置。
【請求項12】
前記形状記憶合金アクチュエータアセンブリが、第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリであり、前記第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリに対向する第2の形状記憶合金アクチュエータアセンブリを更に備える、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリの前記複数の形状記憶合金アクチュエータの各々が、引張力を適用し、前記第2の形状記憶合金アクチュエータアセンブリの複数の形状記憶合金アクチュエータの各々が、押圧力を適用する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記引張力が、前記押圧力未満である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記アクチュエータロッドを前記第1の位置に向かって付勢するように位置付けられた複数の付勢要素を更に備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記第1の位置が、関連付けられたバルブの閉鎖位置にある、請求項1~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の位置が、関連付けられたバルブの開放位置にある、請求項1~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記付勢要素が、前記プリント回路基板と前記アクチュエータロッドのばねシートとの間に位置付けられている、請求項15~17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記付勢要素が、コイルばねを備える、請求項15~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記横断セクションが、複数の横方向ガイドスロットを含み、各アクチュエータロッドが、対応する横方向ガイドスロット内に位置付けられている、請求項1~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記横方向ガイドスロットが、前記横断セクションの第1の側部に画定された第1の横方向ガイドスロットと、前記横断セクションの第2の側部に画定された第2の横方向ガイドスロットと、を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記第1の横方向ガイドスロットが、前記第2の横方向ガイドスロットに対して互い違いになっている、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
各アクチュエータロッドが、関連付けられたバルブを作動させるように配置されたプランジャ部分を含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記端板が、前記プランジャ部分を受容するように位置付けられた複数のスロットを画定する、請求項23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
装置であって、
フローセルレセプタクルと、一対の形状記憶合金ワイヤを含む形状記憶合金アクチュエータを含むバルブ駆動アセンブリと、を含む、システムと、
フローセルレセプタクル内に使い捨てであり、かつ膜バルブを有するフローセルと、を備え、
前記システムが、前記形状記憶合金アクチュエータを介して、前記形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加し、前記システムが前記形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに前記電圧を印加しないことによって、前記膜バルブを作動させる、装置。
【請求項26】
前記システムが、前記システムが前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加したインスタンス数をカウントするカウンタを備え、前記インスタンス数が基準数を満たすときに、前記システムが、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第2のものに前記電圧を印加し、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加しない、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記システムが、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものの動作可能性を試験し、前記システムが、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものが動作不能であると識別するときに、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第2のものに前記電圧を印加し、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加しない、請求項25~26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記形状記憶合金ワイヤを冷却するために前記システムに装着されたファンを更に備え、前記ファンが、前記形状記憶合金アクチュエータから離間して、前記ファンからの振動が前記形状記憶合金アクチュエータに付与されることを阻止する、請求項25~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記フローセル及び前記関連付けられた膜バルブが前記ファンから第1の距離だけ離間されるときに、前記ファンが第1の速度で動作可能であり、前記フローセル及び前記関連付けられた膜バルブが前記ファンから第2の距離だけ離間されるときに、前記ファンが第2の速度で動作可能である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
方法であって、
形状記憶合金アクチュエータの形状記憶合金ワイヤの第1のものに電圧を印加し、前記形状記憶合金アクチュエータの前記形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに前記電圧を印加しないことと、
前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加することに応答して、前記形状記憶合金アクチュエータを有する膜バルブを作動させることと、を含む、方法。
【請求項31】
前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加したインスタンス数をカウントすることと、前記インスタンス数が基準数を満たすときに、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第2のものに前記電圧を印加し、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加しないことと、を更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものの動作可能性を試験することを更に含む、請求項30~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものが動作不能であると識別することと、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものが動作不能であると識別した後に、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第2のものに前記電圧を印加し、前記形状記憶合金ワイヤのうちの前記第1のものに前記電圧を印加しないことと、を更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記形状記憶合金ワイヤを冷却することを更に含む、請求項30~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記形状記憶合金ワイヤを冷却することが、ファンを使用することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ファンからの振動が前記形状記憶合金アクチュエータに付与されることを阻止することを更に含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
装置であって、
複数の形状記憶合金アクチュエータを含む、バルブ駆動アセンブリを含む、システムと、
フローセル入口、フローセル出口、フローセル、及びマニホールドアセンブリを備える、フローセルアセンブリと、を備え、前記マニホールドアセンブリが、
第1の側部及び第2の側部を有する共通流体ラインであって、前記フローセルが、前記共通流体ラインに連結されている、共通流体ラインと、
前記共通流体ラインの前記第2の側部に配設された複数の試薬流体ラインと、
前記共通流体ラインと、前記複数の試薬流体ラインのうちの対応する1つとを選択的に流体的に連結する複数の膜バルブと、を備え、
各形状記憶合金アクチュエータが、前記膜バルブのうちの1つに対応し、前記試薬流体ラインの各々と前記共通流体ラインとの間の試薬の流れを選択的に制御するように作動可能である、装置。
【請求項38】
前記膜バルブが、ボルケーノバルブである、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
各形状記憶合金アクチュエータが、プランジャと、前記プランジャを付勢するばねと、形状記憶合金ワイヤと、を含む、請求項37~38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記形状記憶合金アクチュエータを作動させることが、前記システムが前記プランジャを前記ばねの力に対して後退させる前記形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することを含む、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記形状記憶合金アクチュエータの各々が、一対の形状記憶合金ワイヤを備え、前記形状記憶合金アクチュエータを作動させることが、前記システムが前記形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加し、前記システムが前記形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに前記電圧を印加しないことを含む、請求項38~40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
装置であって、
形状記憶合金アクチュエータを備え、前記形状記憶合金アクチュエータが、
開口部を画定し、かつワイヤマウントを含む、ガイドと、
前記開口部を通って移動可能であり、かつ遠位端部におけるプランジャ、ワイヤガイド、及びばねシートを含む、アクチュエータロッドと、
前記ガイドと前記ばねシートとの間に位置付けられたばねと、
前記ワイヤマウントに連結され、かつ前記ワイヤガイドの周りに位置付けられた形状記憶合金ワイヤと、を備え、
形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することが、前記形状記憶合金ワイヤを後退させ、前記アクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させる、装置。
【請求項43】
前記形状記憶合金ワイヤが、第1の形状記憶合金ワイヤであり、前記アクチュエータロッドが、第2のワイヤガイドを含み、前記ワイヤマウントに連結され、かつ前記第2のワイヤガイドの周りに位置付けられた第2の形状記憶合金ワイヤを更に備える、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
電圧が前記第2の形状記憶合金ワイヤに印加されないときに、前記電圧が、前記第1の形状記憶合金ワイヤに印加されて、前記形状記憶合金アクチュエータを作動させる、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
電圧が前記第1の形状記憶合金ワイヤに印加されないときに、前記第2の形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することを更に含む、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記電圧が、閾値時間量の後、閾値サイクル数の後、又は前記第1の形状記憶合金ワイヤが損傷している場合、前記第1の形状記憶合金ワイヤに印加されない、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記形状記憶合金ワイヤが、第1の形状記憶合金ワイヤであり、前記ガイドが、第1のガイドであり、前記アクチュエータロッドが、第2のワイヤガイドを含み、ワイヤマウントを有する第2のガイドと、前記第2のガイドの前記ワイヤマウントに連結され、かつ前記第2のワイヤガイドの周りに位置付けられた第2の形状記憶合金ワイヤと、を更に備える、請求項42~46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
前記第1の形状記憶合金ワイヤに前記電圧を印加することが、前記第1の形状記憶合金ワイヤを後退させ、前記アクチュエータロッドを前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させ、前記第2の形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することが、前記第2の形状記憶合金ワイヤを後退させ、前記アクチュエータロッドを前記第2の位置と前記第1の位置との間で移動させる、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
装置であって、
システムであって、
フローセルレセプタクルと、
複数の形状記憶合金アクチュエータと、を備える、システムを備える、装置。
【請求項50】
前記複数の形状記憶合金アクチュエータが、第1の行の形状記憶合金アクチュエータ及び第2の行の前記形状記憶合金アクチュエータを備え、前記第1の行の前記形状記憶合金アクチュエータが、前記第2の行の前記形状記憶合金アクチュエータに対して互い違いになっている、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記複数の形状記憶合金アクチュエータが、前記フローセルレセプタクルの第1の側部に第1の形状記憶合金アクチュエータと、前記フローセルレセプタクルの第2の側部に第2の形状記憶合金アクチュエータと、を備える、請求項49~50のいずれか一項に記載の装置。
【請求項52】
前記第1の形状記憶合金アクチュエータが、前記第2の形状記憶合金アクチュエータに対向する、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記第1の形状記憶合金アクチュエータが、引張力を適用し、前記第2の形状記憶合金アクチュエータが、押圧力を適用する、請求項49~52のいずれか一項に記載の装置。
【請求項54】
前記引張力が、前記押圧力未満である、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記複数の形状記憶合金アクチュエータに向かって空気を流すように位置付けられたファンを更に備える、請求項49~54のいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
装置であって、
形状記憶合金アクチュエータアセンブリを備え、前記形状記憶合金アクチュエータアセンブリが、
第1の端部及び第2の端部を各々有する一対の横方向側部、及び前記横方向側部を連結する横断セクションを含むハウジングと、
前記ハウジングの前記第1の端部に連結されたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板と前記第2の端部との間に位置付けられた複数の形状記憶合金アクチュエータであって、各形状記憶合金アクチュエータが、
前記プリント回路基板の対向する側部に連結された一対のワイヤマウントと、
前記ハウジングの側壁の間に位置付けられ、かつワイヤガイドを含むアクチュエータロッドであって、前記アクチュエータロッドが、側部ポート並びに真空ポート及びプランジャ部分を有する端面を備え、前記側部ポートが、前記真空ポートに流体的に連結されている、アクチュエータロッドと、
前記ワイヤマウントに連結され、前記ワイヤガイドの周りに位置付けられた形状記憶合金ワイヤと、を備える、複数の形状記憶合金アクチュエータと、
前記プリント回路基板に連結されたアクチュエータマニホールドアセンブリであって、前記アクチュエータマニホールドアセンブリが、
出口ポート及び複数の入口ポートを有する、本体と、
前記アクチュエータロッドのうちの1つの前記側部ポートと、前記アクチュエータマニホールドアセンブリの前記入口ポートのうちの1つとの間に各々連結された、複数の空気ラインと、を備える、アクチュエータマニホールドアセンブリと、を備え、
前記形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することが、前記形状記憶合金ワイヤを後退させ、対応する前記アクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させる、装置。
【請求項57】
各形状記憶合金アクチュエータが、前記アクチュエータロッドによって担持されたセンサ又はターゲットを備え、前記ハウジングが、前記センサ又は前記ターゲットの他方を担持する、請求項56のいずれか一項に記載の装置。
【請求項58】
フローセルアセンブリであって、
フローセル入口と、
フローセル出口と、
フローセルと、
マニホールドアセンブリと、を備える、フローセルアセンブリを更に備え、前記マニホールドアセンブリが、
共通流体ラインであって、前記フローセルが、前記共通流体ラインに連結されている、共通流体ラインと、
複数の試薬流体ラインと、
前記共通流体ラインと、前記複数の試薬流体ラインのうちの対応する1つと、を選択的に流体的に連結する複数の膜バルブであって、前記各膜バルブが、本体と、前記本体の表面に連結された膜と、を備え、前記本体が、バルブシートを含み、対応する前記試薬流体ラインに流体的に連結され、かつ前記膜の一部分によって覆われたチャンバを画定する、複数の膜バルブと、を備える、請求項56~57のいずれか一項に記載の装置。
【請求項59】
前記膜バルブを開放することが、対応する前記形状記憶アクチュエータの前記真空ポートが、前記膜の前記一部分と封止係合し、前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動することを含む、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
各形状記憶合金アクチュエータが、前記アクチュエータロッドによって担持されたセンサ又は担持されたターゲットを備え、各膜バルブが、前記センサ又は前記ターゲットの他方を担持する、請求項58~59のいずれか一項に記載の装置。
【請求項61】
前記センサと前記ターゲットとの間の距離が閾値よりも大きいことに応答して、前記形状記憶合金アクチュエータが、前記アクチュエータロッドを、前記膜の前記一部分に向かって移動させ、対応する前記形状記憶アクチュエータの前記真空ポートに対して前記膜の前記一部分と封止係合させる、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
前記チャンバ及び前記膜の前記一部分が、前記バルブシートの幅よりも大きい幅を有する、請求項58~61のいずれか一項に記載の装置。
【請求項63】
前記チャンバ及び前記膜の前記一部分が、円形形状である、請求項58~62のいずれか一項に記載の装置。
【請求項64】
前記チャンバ及び前記膜の前記一部分が、ティアドロップ形状である、請求項58~63のいずれか一項に記載の装置。
【請求項65】
前記膜バルブを閉鎖することが、対応する前記形状記憶アクチュエータの前記プランジャ部分が、前記膜を前記第2の位置から前記第1の位置に移動させ、前記膜を前記バルブシートと係合させるように付勢することを含む、請求項58~64のいずれか一項に記載の装置。
【請求項66】
前記アクチュエータロッドが、第2の側部ポートを備え、前記端面が、第2の真空ポートを有し、前記プランジャ部分が、前記真空ポートと前記第2の真空ポートとの間に位置付けられている、請求項56~65のいずれか一項に記載の装置。
【請求項67】
各膜バルブが、前記膜の第2の部分によって覆われた第2のチャンバを画定し、前記バルブシートが、前記チャンバと前記第2のチャンバとの間に位置付けられている、請求項58~66のいずれか一項に記載の装置。
【請求項68】
前記膜バルブを開放することが、対応する前記形状記憶アクチュエータの前記第2の真空ポートが、前記膜の前記第2の部分と封止係合し、前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動することを更に含む、請求項67に記載の装置。
【請求項69】
前記アクチュエータマニホールドアセンブリの前記空気ラインが、前記アクチュエータロッドの第2の側部ポートと、前記アクチュエータマニホールドアセンブリの対応する入口ポートとの間に連結されている、請求項56~68のいずれか一項に記載の装置。
【請求項70】
方法であって、
形状記憶合金アクチュエータのアクチュエータロッドの真空ポートで膜バルブの膜の一部分と封止係合することと、
前記形状記憶合金アクチュエータの形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することと、
前記形状記憶合金ワイヤに前記電圧を印加することに応答して、前記アクチュエータロッド及び前記膜の前記一部分を第1の位置と第2の位置との間で移動させることと、を含む、方法。
【請求項71】
前記アクチュエータロッドと膜バルブとの間の距離が閾値よりも大きいと識別することと、前記アクチュエータロッドと前記膜バルブとの間の距離が前記閾値よりも大きいことに応答して、前記アクチュエータロッドを、前記膜の前記一部分に向かって移動させ、前記形状記憶アクチュエータの前記真空ポートに対して前記膜の前記一部分と封止係合させることと、を更に含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記アクチュエータロッドのプランジャ部分を使用して前記膜の前記一部分を前記第2の位置から前記第1の位置に移動させ、前記膜のバルブシートと係合するように前記膜の前記一部分を付勢することによって、前記膜バルブを閉鎖することを更に含む、請求項70~71のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年11月20日出願の米国仮特許出願第63/116,765号の利益及び優先権を主張するものであり、その内容は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
試薬を保持する流体カートリッジ及びフローセルは、流体システムと関連して使用されることがある。流体カートリッジは、フローセルに流体連結され得る。流体カートリッジには、試薬がフローセルに流れる流体ラインが含まれる。
【発明の概要】
【0003】
先行技術の欠点は克服することができ、本開示で後述するような利点及び利点は、作動システム及び方法の提供を通じて達成することができる。装置及び方法の様々な実装形態が以下に記載され、任意の組み合わせ(これらの組み合わせが矛盾しない場合)で以下に列挙される追加の実装形態を含む、及び除外する装置及び方法は、これらの欠点を克服し、本明細書に記載の利点及び利益を達成することができる。
【0004】
第1の実装形態によれば、装置は、一対の横方向側部を含むハウジングを有する形状記憶合金アクチュエータアセンブリを含み、各々が第1の端部及び第2の端部を有し、横断セクションが側壁を連結する。プリント回路基板は、ハウジングの第1の端部に連結され、端板は、ハウジングの第2の端部に連結され、複数の形状記憶合金アクチュエータは、プリント回路基板と端板との間に位置付けられる。各形状記憶合金アクチュエータは、プリント回路基板の対向する側部に連結された一対のワイヤマウントを含み、アクチュエータロッドは、ハウジングの横方向側部間に位置付けられ、ワイヤガイドと、ワイヤマウントに連結され、かつワイヤガイドの周りに位置付けられた形状記憶合金ワイヤと、を含む。形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することは、形状記憶合金ワイヤを後退させ、対応するアクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させる。
【0005】
第2の実装形態によれば、装置は、フローセルレセプタクルと、一対の形状記憶合金ワイヤを含む形状記憶合金アクチュエータを含むバルブ駆動アセンブリと、を含むシステムと、フローセルレセプタクル内に配置可能であり、かつ膜バルブを有するフローセルと、を含む。システムが、形状記憶合金アクチュエータを介して、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加し、システムが形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加しないことによって、膜バルブを作動させる。
【0006】
第3の実装形態によれば、装置は、複数の形状記憶合金アクチュエータを含むバルブ駆動アセンブリと、フローセル入口、フローセル出口、フローセル、及びマニホールドアセンブリを含むフローセルアセンブリと、を含むシステムを含む。マニホールドアセンブリは、第1の側部及び第2の側部を有する共通流体ラインを含む。フローセルは、共通流体ラインに連結され、複数の試薬流体ラインは、共通流体ラインの第2の側部に配設され、複数の膜バルブは、共通の流体ライン及び複数の試薬流体ラインのうちの対応する1つを選択的に流体的に連結する。各形状記憶合金アクチュエータが、膜バルブのうちの1つに対応し、試薬流体ラインの各々と共通流体ラインとの間の試薬の流れを選択的に制御するように作動可能である。
【0007】
第4の実装形態によれば、装置は、開口部を画定し、かつワイヤマウントを含むガイドを含む形状記憶合金アクチュエータを含む。アクチュエータロッドは、開口部を通って移動可能であり、遠位端部におけるプランジャ、ワイヤガイド、及びばねシートを含む。バネは、ガイドとばねシートとの間に位置付けられている。形状記憶合金ワイヤは、ワイヤマウントに連結され、かつワイヤガイドの周りに位置付けられる。形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することが、形状記憶合金ワイヤを後退させ、アクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させる。
【0008】
第5の実装形態によれば、装置は、ハウジング、プリント回路基板、複数の形状記憶合金アクチュエータ、及びアクチュエータマニホールドアセンブリを含む形状記憶合金アクチュエータアセンブリを含む。ハウジングは、第1の端部及び第2の端部を各々有する一対の横方向側部、及び横方向側部を連結する横断セクションを含む。プリント回路基板は、ハウジングの第1の端部に連結され、複数の形状記憶合金アクチュエータは、プリント回路基板と第2の端部との間に位置付けられる。各形状記憶合金アクチュエータは、一対のワイヤマウント、アクチュエータロッド、及び形状記憶合金ワイヤを含む。一対のワイヤマウントは、プリント回路基板の対向する側部に連結され、アクチュエータロッドは、ハウジングの側壁の間に位置付けられ、ワイヤガイドを含む。アクチュエータロッドは、側部ポートと、真空ポート及びプランジャ部分を有する端面と、を含む。側部ポートは、真空ポートに流体的に連結されている。形状記憶合金ワイヤは、ワイヤマウントに連結され、かつワイヤガイドの周りに位置付けられる。アクチュエータマニホールドアセンブリは、プリント回路基板に連結され、本体及び複数の空気圧ラインを含む。本体は、出口ポート及び複数の入口ポートを有し、各空気圧ラインは、アクチュエータロッドの側部ポートとアクチュエータマニホールドアセンブリの入口ポートとの間に連結されている。形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することは、形状記憶合金ワイヤを後退させ、対応するアクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させる。
【0009】
第6の実装形態によれば、装置は、フローセルレセプタクル及び複数の形状記憶合金アクチュエータを有するシステムを含む。
【0010】
第7の実装形態によれば、方法は、形状記憶合金アクチュエータの形状記憶合金ワイヤの第1のものに電圧を印加し、形状記憶合金アクチュエータの形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加しないことと、を含む。本方法はまた、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加することに応答して、形状記憶合金アクチュエータを有する膜バルブを作動させることを含む。
【0011】
第8の実装形態によれば、方法は、形状記憶合金アクチュエータのアクチュエータロッドの真空ポートで膜バルブの膜の一部分と封止係合することと、形状記憶合金アクチュエータの形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することと、を含む。本方法は、形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することに応答して、アクチュエータロッド及び膜の一部分を第1の位置と第2の位置との間で移動させることを含む。
【0012】
更に前述の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、及び/又は第8の実装形態によれば、装置及び/又は方法は、以下のうちのいずれか1つ以上を備えるか、又は含み得る。
【0013】
一実装形態では、装置は、ハウジングを取り囲み、かつ形状記憶合金ワイヤにわたる空気流(空気又はガス)を可能にするように位置付けられた1つ以上のベントを画定するエンクロージャを更に含む。
【0014】
別の実装形態では、ベントは、形状記憶合金ワイヤのうちの1つ以上に対して延在する細長い開口部である。
【0015】
別の実装形態では、エンクロージャは、開放側部を有する。
【0016】
別の実装形態では、装置は、形状記憶合金ワイヤにわたって空気を流すための空気流アセンブリを更に含む。
【0017】
別の実装形態では、空気流アセンブリは、ファンを含む。
【0018】
別の実装形態では、形状記憶合金アクチュエータアセンブリは、第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリであり、装置は、第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリに対向する第2の形状記憶合金アクチュエータアセンブリを更に含む。
【0019】
別の実装形態では、第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリの複数の形状記憶合金アクチュエータの各々は、引張力を適用し、第2の形状記憶合金アクチュエータアセンブリの複数の形状記憶合金アクチュエータの各々が、押圧力を適用する。
【0020】
別の実装形態では、引張力は、押圧力未満である。
【0021】
別の実装形態では、装置は、アクチュエータロッドを第1の位置に向かって付勢するように位置付けられた複数の付勢要素を更に含む。
【0022】
別の実装形態では、第1の位置は、関連付けられたバルブの閉鎖位置である。
【0023】
別の実装形態では、第1の位置は、関連付けられたバルブの開放位置である。
【0024】
別の実装形態では、付勢要素は、プリント回路基板とアクチュエータロッドのばねシートとの間に位置付けられる。
【0025】
別の実装形態では、各アクチュエータロッドの端部は、付勢ロッド開口部を画定する。付勢ロッドは、対応する付勢ロッド開口部内に位置付けられ、付勢要素に向かって延在する。ブッシュは、各付勢ロッドの周りに位置付けられ、対応する付勢要素と相互作用するように位置付けられる。
【0026】
別の実装形態では、付勢要素は、板ばねを含む。
【0027】
別の実装形態では、横断セクションは、複数の横方向ガイドスロットを含み、各アクチュエータロッドは、対応する横方向ガイドスロット内に位置付けられている。
【0028】
別の実装形態では、横方向ガイドスロットは、横断セクションの第1の側部に画定された第1の横方向ガイドスロットと、横断セクションの第2の側部に画定された第2の横方向ガイドスロットと、を含む。
【0029】
別の実装形態では、第1の横方向ガイドスロットは、第2の横方向ガイドスロットに対して互い違いになっている。
【0030】
別の実装形態では、横断セクションは、複数のガイドロッド開口部を画定し、各アクチュエータロッドは、対応するガイドロッド開口部を通って延在するガイドロッドを含む。
【0031】
別の実装形態では、ガイドロッド開口部は、横方向側部間で互い違いになっている。
【0032】
別の実装形態では、各アクチュエータロッドは、関連付けられたバルブを作動させるように配置されたプランジャ部分を含む。
【0033】
別の実装形態では、各アクチュエータロッドは、本体、プランジャ部分、及び本体とプランジャ部分との間に連結された1つ以上の横方向ガイドを含む。
【0034】
別の実装形態では、1つ以上の横方向ガイドは、一対の対向する横方向ガイドを含む。
【0035】
別の実装形態では、端板は、プランジャ部分を受容するように位置付けられた複数のスロットを画定する。
【0036】
別の実装形態では、各アクチュエータロッドは、対応する形状記憶合金ワイヤが延在する横断ワイヤガイドを画定する。
【0037】
別の実装形態では、横断ワイヤガイドは、湾曲表面を含む。
【0038】
別の実装形態では、システムは、システムが形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加したインスタンス数をカウントするカウンタを含み、インスタンス数が基準数を満たすときに、システムは、形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加し、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加しない。
【0039】
別の実装形態では、システムは、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものの動作可能性を試験し、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものが動作不能であるとシステムが識別するときに、形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加し、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加しない。
【0040】
別の実装形態では、システムは、形状記憶合金ワイヤを冷却するためにシステムに装着されたファンを含み、ファンは、形状記憶合金アクチュエータから離間して、ファンからの振動が形状記憶合金アクチュエータに付与されることを阻止する。
【0041】
別の実装形態では、フローセル及び関連付けられた膜バルブがファンから第1の距離だけ離間されるときに、ファンが第1の速度で動作可能であり、フローセル及び関連付けられた膜バルブがファンから第2の距離だけ離間されるときに、ファンが第2の速度で動作可能である。
【0042】
別の実装形態では、膜バルブは、ボルケーノバルブである。
【0043】
別の実装形態では、各形状記憶合金アクチュエータは、プランジャと、プランジャを付勢するばねと、形状記憶合金ワイヤと、を含む。
【0044】
別の実装形態では、形状記憶合金アクチュエータを作動させることは、システムがプランジャをばねの力に対して後退させる形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することを含む。
【0045】
別の実装形態では、形状記憶合金アクチュエータの各々は、一対の形状記憶合金ワイヤを含み、形状記憶合金アクチュエータを作動させることは、システムが形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加し、システムが形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加しないことを含む。
【0046】
別の実装形態では、形状記憶合金ワイヤは、第1の形状記憶合金ワイヤであり、アクチュエータロッドは、第2のワイヤガイドを含む。第2の形状記憶合金ワイヤは、ワイヤマウントに連結され、かつ第2のワイヤガイドの周りに位置付けられる。
【0047】
別の実装形態では、電圧が第2の形状記憶合金ワイヤに印加されないときに、電圧が、第1の形状記憶合金ワイヤに印加されて形状記憶合金アクチュエータを作動させる。
【0048】
別の実装形態では、電圧が第1の形状記憶合金ワイヤに印加されないときに、第2の形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することを更に含む。
【0049】
別の実装形態では、電圧が、閾値時間量の後、閾値サイクル数の後、又は第1の形状記憶合金ワイヤが損傷している場合、第1の形状記憶合金ワイヤに印加されない。
【0050】
別の実装形態では、形状記憶合金ワイヤは、第1の形状記憶合金ワイヤであり、ガイドは、第1のガイドであり、アクチュエータロッドは、第2のワイヤガイドを含む。装置はまた、ワイヤマウントを有する第2のガイドを含み、第2の形状記憶合金ワイヤは、第2のガイドのワイヤマウントに連結され、かつ第2のワイヤガイドの周りに位置付けられる。
【0051】
別の実装形態では、実質的に同時に第1及び第2のワイヤに電圧を印加することを更に含む。
【0052】
別の実装形態では、並列に第1及び第2のワイヤに電圧を印加することを更に含む。
【0053】
別の実装形態では、第1の形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することは、第1の形状記憶合金ワイヤを後退させ、アクチュエータロッドを第1の位置と第2の位置との間で移動させ、第2の形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することは、第2の形状記憶合金ワイヤを後退させ、アクチュエータロッドを第2の位置と第1の位置との間で移動させる。
【0054】
別の実装形態では、複数の形状記憶合金アクチュエータは、第1の行の形状記憶合金アクチュエータ及び形状記憶合金アクチュエータの第2の行を含み、第1の行の形状記憶合金アクチュエータは、第2の行の形状記憶合金アクチュエータに対して互い違いになっている。
【0055】
別の実装形態では、複数の形状記憶合金アクチュエータは、フローセルレセプタクルの第1の側部に第1の形状記憶合金アクチュエータと、フローセルレセプタクルの第2の側部に第2の形状記憶合金アクチュエータと、を含む。
【0056】
別の実装形態では、第1の形状記憶合金アクチュエータは、第2の形状記憶合金アクチュエータに対向する。
【0057】
別の実装形態では、第1の形状記憶合金アクチュエータは、引張力を適用し、第2の形状記憶合金アクチュエータは、押圧力を適用する。
【0058】
別の実装形態では、引張力は、押圧力未満である。
【0059】
別の実装形態では、システムは、複数の形状記憶合金アクチュエータに向かって空気を流すように位置付けられたファンを含む。
【0060】
別の実装形態では、装置は、形状記憶合金ワイヤを取り囲むエンクロージャを含む。
【0061】
別の実装形態では、エンクロージャは、第1のエンクロージャアセンブリ及び第2のエンクロージャアセンブリを有し、第1のエンクロージャアセンブリ及び第2のエンクロージャアセンブリの各々は、ハウジングに連結されたエンクロージャ本体及び入口ポートアセンブリを有する。
【0062】
別の実装形態では、入口ポートアセンブリは、入口ポート及びディフューザを有する。
【0063】
別の実装形態では、入口ポートアセンブリは、圧力ホモジナイザ及びノズルアレイを更に含む。圧力ホモジナイザは、ノズルアレイとディフューザとの間に位置付けられ、ディフューザは、圧力ホモジナイザと入口ポートとの間に位置付けられている。
【0064】
別の実装形態では、ノズルアレイのノズルの軸は、入口ポートの軸に実質的に平行である。
【0065】
別の実装形態では、各形状記憶合金アクチュエータは、アクチュエータロッドによって担持されたセンサ又はターゲットを含み、ハウジングは、センサ又はターゲットの他方を担持する。
【0066】
別の実装形態では、装置は、フローセル入口、フローセル出口、フローセル、及びマニホールドアセンブリを含むフローセルアセンブリを含む。マニホールドアセンブリは、共通流体ライン、複数の試薬流体ライン、及び複数の膜バルブを含む。フローセルは、共通流体ラインに連結され、膜バルブは、共通流体ラインと複数の試薬流体ラインのうちの対応する1つとを選択的に流体的に連結する。各膜バルブは、本体と、本体の表面に連結された膜と、を有する。本体は、バルブシートを含み、対応する試薬流体ラインに流体的に連結され、かつ膜の一部分によって覆われたチャンバを画定する。
【0067】
別の実装形態では、膜バルブを開放することは、対応する形状記憶アクチュエータの真空ポートが、膜の一部分と封止係合し、第1の位置と第2の位置との間で移動することを含む。
【0068】
別の実装形態では、各形状記憶合金アクチュエータは、アクチュエータロッドによって担持されたセンサ又はターゲットを含み、各膜バルブは、センサ又はターゲットの他方を担持する。
【0069】
別の実装形態では、センサとターゲットとの間の距離が閾値よりも大きいことに応答して、形状記憶合金アクチュエータは、アクチュエータロッドを膜の一部分に向かって移動させ、対応する形状記憶アクチュエータの真空ポートに対して膜の一部分と封止係合させる。
【0070】
別の実装形態では、チャンバ及び膜の一部分は、バルブシートの幅よりも大きい幅を有する。
【0071】
別の実装形態では、チャンバ及び膜の一部分は、円形形状である。
【0072】
別の実装形態では、チャンバ及び膜の一部分は、ティアドロップ形状である。
【0073】
別の実装形態では、膜バルブを閉鎖することは、対応する形状記憶アクチュエータのプランジャ部分が、膜を第2の位置から第1の位置に移動させ、膜をバルブシートと係合させるように付勢することを含む。
【0074】
別の実装形態では、アクチュエータロッドの各々は、第2の側部ポートを含み、端面は、第2の真空ポートを有する。プランジャ部分は、真空ポートと第2の真空ポートとの間に位置付けられる。
【0075】
別の実装形態では、各膜バルブは、膜の第2の部分によって覆われた第2のチャンバを画定する。バルブシートは、チャンバと第2のチャンバとの間に位置付けられる。
【0076】
別の実装形態では、膜バルブを開放することは、対応する形状記憶アクチュエータの第2の真空ポートが、膜の第2の部分と封止係合し、第1の位置と第2の位置との間で移動することを含む。
【0077】
別の実装形態では、アクチュエータマニホールドアセンブリの空気圧ラインは、アクチュエータロッドの第2の側部ポートとアクチュエータマニホールドアセンブリの対応する入口ポートとの間に連結されている。
【0078】
別の実装形態では、方法は、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加したインスタンス数をカウントすることと、インスタンス数が基準数を満たすときに、形状記憶合金ワイヤのうちの第2のものに電圧を印加し、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものに電圧を印加しないことと、を含む。
【0079】
別の実装形態では、方法は、形状記憶合金ワイヤのうちの第1のものの動作可能性を試験することを含む。
【0080】
別の実装形態では、方法は、形状記憶合金ワイヤの第1のものが動作不能であることを識別すること、形状記憶合金ワイヤの第1のものが動作不能であると識別した後に、形状記憶合金ワイヤの第2のものに電圧を印加し、形状記憶合金ワイヤの第1のものに電圧を印加しないことと、を含む。
【0081】
別の実装形態では、方法は、形状記憶合金ワイヤを冷却することを含む。
【0082】
別の実装形態では、方法は、形状記憶合金ワイヤを冷却することが、ファンを使用することを含むことを含む。
【0083】
別の実装形態では、方法は、ファンからの振動が形状記憶合金アクチュエータに付与されることを阻止することを含む。
【0084】
別の実装形態では、方法は、アクチュエータロッドと膜バルブとの間の距離が閾値よりも大きいと識別することと、アクチュエータロッドと膜バルブとの間の距離が閾値よりも大きいことに応答して、アクチュエータロッドを、膜の一部分に向かって移動させ、形状記憶アクチュエータの真空ポートに対して膜の一部分と封止係合させることと、を含む。
【0085】
別の実装形態では、方法は、アクチュエータロッドのプランジャ部分を使用して膜の一部分を第2の位置から第1の位置に移動させ、膜のバルブシートと係合するように膜の一部分を付勢することによって、膜バルブを閉鎖することを含む。
【0086】
以下で更に詳細に考察される、前述の概念及び更なる概念の全ての組み合わせは(かかる概念が相互に矛盾しないという前提で)、本明細書に開示される主題の一部であると考えられ、かつ/又は特定の態様の特定の利益を達成するように組み合わせることができることを理解されたい。具体的には、本開示の終わりに現れる特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される主題の一部であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【
図1】本開示の教示によるシステムの実装形態の概略図を示す。
【
図2】関連付けられたバルブが閉鎖位置にある、
図1のマニホールドアセンブリの実装形態の断面図である。
【
図3】関連付けられたバルブが開放位置にある、
図2のマニホールドアセンブリの実装形態の断面図である。
【
図4】マニホールドアセンブリと、共通試薬流体ラインの第1の側部に位置付けられた膜バルブ及び共通流体ラインの第2の側部に位置付けられた膜バルブを含むフローセルの例示的な実装形態の上面図である。
【
図5A】
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリを実装するために使用することができる、バルブ駆動アセンブリ、マニホールドアセンブリ、フローセルの例示的な実装形態の等角図である。
【
図5B】
図5Aのバルブ駆動アセンブリ及びマニホールドアセンブリの別の等角図である。
【
図5C】
図5Aの第1のアクチュエータアセンブリの上面断面概略図である。
【
図6】
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリを実装するために使用することができる、バルブ駆動バルブアセンブリ、マニホールドアセンブリ、及びフローセルの別の例示的な実装形態の等角図である。
【
図7】
図6の第1のアクチュエータアセンブリと第2のアクチュエータアセンブリとの間の界面の等角詳細図である。
【
図8A】アクチュエータロッドを第1の位置に向かって付勢するように位置付けられた複数の付勢要素を示す、
図6の第1のアクチュエータアセンブリの等角図である。
【
図8B】
図6のアクチュエータアセンブリのワイヤを取り囲むエンクロージャを示す。
【
図8C】
図8Bの線8C-8Cに沿って取られた
図8Bのエンクロージャの第2のエンクロージャアセンブリの部分断面図を示す。
【
図9】
図6の第1のアクチュエータアセンブリの等角図である。
【
図10】
図6の第1のアクチュエータアセンブリの複数の付勢要素の等角図である。
【
図11】
図6の第1のアクチュエータアセンブリのハウジング及びアクチュエータロッドの等角図である。
【
図12】
図6の第1のアクチュエータアセンブリのアクチュエータロッドの等角図である。
【
図13】
図6の第1のアクチュエータアセンブリのアクチュエータロッドの横方向ガイドを受容するスロットを示す、ハウジング及び端板の等角図である。
【
図14】
図6の第1のアクチュエータアセンブリのアクチュエータロッド及び端板の側面図である。
【
図15】
図5A又は開示された実装形態のいずれかにおけるマニホールドアセンブリの膜、及び第1及び/又は第2のアクチュエータアセンブリのアクチュエータロッドの代替的な実装形態の断面拡大図である。
【
図16】
図5A又は開示された実装形態のいずれかにおける膜、及び第1及び/又は第2のアクチュエータアセンブリのアクチュエータロッドの代替的な実装形態の断面拡大図である。
【
図17】
図5A又は開示された実装形態のいずれかにおける膜、及び第1及び/又は第2のアクチュエータアセンブリのアクチュエータロッドの代替的な実装形態の断面拡大図である。
【
図18】
図5Aのアクチュエータを実装するために使用することができる第1の位置における形状記憶合金アクチュエータの別の例示的な実装形態の断面図を示す。
【
図19】第2の位置における
図18の形状記憶合金アクチュエータの断面図を示す。
【
図20】
図5Aのアクチュエータを実装するために使用することができる形状記憶合金アクチュエータの別の例示的な実装形態の断面図を示す。
【
図21】
図5Aのアクチュエータを実装するために使用することができる形状記憶合金アクチュエータの別の例示的な実装形態の断面図を示す。
【
図22】
図5Aのアクチュエータを実装するために使用することができる形状記憶合金アクチュエータの別の例示的な実装形態の断面図を示す。
【
図23】プリント回路基板を通って延在し、関連付けられたマニホールドアセンブリと界面接続するように作動可能であるアクチュエータロッドのプランジャ部分を示す、
図6の第2のアクチュエータアセンブリの等角図を示す。
【
図24】ハウジング、複数のアクチュエータロッド、及び回路基板を示す、
図6の第2のアクチュエータアセンブリの別の等角図を示す。
【
図25】
図6の第2のアクチュエータアセンブリのばねシートを含む複数のアクチュエータロッドの別の等角図を示す。
【
図26】
図1のマニホールドアセンブリの別の例示的な実装形態の上面図である。
【
図28】
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリを実装するために使用することができる例示的なバルブ駆動アセンブリの等角図である。
【
図29】
図28のアクチュエータアセンブリのプリント回路基板及び複数の形状記憶合金アクチュエータの等角図である。
【
図30】
図1のフローセルアセンブリを実装するために使用することができるマニホールドアセンブリ及びフローセルを含む例示的なフローセルアセンブリの上面図である。
【
図31】
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリを実装するために使用することができる例示的なバルブ駆動アセンブリの一部分の等角図である。
【
図32】プリント回路基板に連結され、かつ本体及び流体ラインを含むアクチュエータマニホールドアセンブリを含む、
図31のバルブ駆動アセンブリの等角図である。
【
図33】プランジャ部分が真空ポート432間に位置付けられた、第1及び第2の真空ポートを含むアクチュエータロッドのうちの1つの端面の詳細図である。
【
図34】
図1のフローセルアセンブリを実装するために使用することができるマニホールドアセンブリ及びフローセルを含む例示的なフローセルアセンブリの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0088】
以下のテキストは、方法、装置、及び/又は製品の実装形態の詳細な説明を開示しているが、所有権の法的範囲は、本特許の最後に記載された特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。したがって、以下の「発明を実施するための形態」は、例としてのみ解釈されるべきであり、可能な全ての実装形態を説明することは、不可能ではないにしても、非現実的であろうことから、可能な全ての実装形態を説明しているわけではない。現在の技術又は本特許の出願日の後に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替的な実装形態が実装され得る。そのような代替的な例は、依然として特許請求の範囲内に含まれることが想定される。
【0089】
幅、高さ、及び深さを含む小さな全体的なフットプリントを維持しながら、場合によっては加圧され得る小さいボリュームの流体(例えば、液体試薬)の精密かつ正確な分配を提供するバルブアクチュエータを有することが有利又は有益であり得る。
【0090】
本開示は、試薬カートリッジ及び膜バルブを含むフローセルアセンブリと界面接続するシステム(例えば、配列システム)のバルブ駆動アセンブリに関する。システムは、形状記憶合金(SMA)アクチュエータを含み、膜バルブは、マニホールドアセンブリの一部である。SMAアクチュエータは、回路基板上で互いに非常に近接して、例えば、10ミリメートル(mm)以下の間隔で位置付けられ得る。SMAアクチュエータの使用により、膜バルブをより密接に互いに離間させて(最小限のフットプリント)、それによって流体ネットワーク内のデッドボリュームの量を低減することが可能である。例えば、開示されるSMAアクチュエータは、試薬流体ラインと共通流体ラインとの間のデッドボリュームを低減するように膜バルブを離間させることが可能である。結果として、試薬などの消耗品の使用が少なくなることがある。更に、膜バルブをより密接に互いに離間させることによって、共通試薬ラインの長さを低減し、それによって、開示された例を実装する器具/システムのサイクル時間及びラン時間を短縮することができる。
【0091】
SMAアクチュエータは、いくつかの実装形態では、プランジャ、プランジャを付勢するばね、及びSMAワイヤを含む。SMAアクチュエータは、SMAワイヤに電圧を印加することによって作動され、これは、SMAワイヤ及びプランジャをバネの力に対して後退させる。他の実装形態では、SMAアクチュエータは各々、一対のSMAワイヤを含み、SMAワイヤのうちの1つは、SMAアクチュエータの耐用年数を増加させるために作動される。システムは、一例として、SMAワイヤのうちの第1のものに電圧を印加しながら、SMAワイヤのうちの第2のものに電圧を印加しないことによって、SMAアクチュエータを作動させ得る。システムが、SMAワイヤのうちの第1のものが閾値回数使用されたか、又はもはや動作可能でないことを識別する場合、システムは、SMAワイヤのうちの第2のものに電圧を印加しながら、SMAワイヤのうちの第1のものに電圧を印加しないで、SMAアクチュエータを作動させることによって、SMAアクチュエータを作動させ得る。
【0092】
図1Aは、本開示の教示によるシステム100の実装形態の概略図を示す。システム100を使用して、1つ以上の対象とする試料に対して分析を実行することができる。試料は、一本鎖DNA(single stranded DNA、sstDNA)を形成するように線形化される1つ以上のDNAクラスターを含み得る。図示される実装形態では、システム100は、試薬カートリッジ104を受容することができる試薬カートリッジレセプタクル102を含む。試薬カートリッジ104は、フローセルアセンブリ106を担持する。
【0093】
図示される実装形態では、システム100は、駆動アセンブリ108、コントローラ110、撮像システム112、及び廃棄物リザーバ114を部分的に含む。駆動アセンブリ108は、ポンプ駆動アセンブリ116、及びバルブ駆動アセンブリ118、並びに例えば、バルブ駆動アセンブリ118を含むシステム100の1つ以上の構成要素上に空気を流すように配置された空気流アセンブリ120を含む。空気流アセンブリ120は、振動を低減する方式でシステム100に装着され得、バルブ駆動アセンブリ118が空気流アセンブリ120から第1の距離に位置付けられたときに、第1の速度で動作され得、バルブ駆動アセンブリ118が空気流アセンブリ120から第2の距離に位置付けられたときに、第2の速度で動作され得る。空気流アセンブリ120は、バルブ駆動アセンブリ118に直接装着されない場合があり、それにより、空気流アセンブリ120からバルブ駆動アセンブリ118により多くの振動を付与する。
【0094】
コントローラ110に戻って参照すると、図示される実装形態では、コントローラ110は、駆動アセンブリ108、撮像システム112、及び空気流アセンブリ120に電気的及び/又は通信可能に連結され、駆動アセンブリ108、撮像システム112、及び/又は空気流アセンブリ120に、本明細書に開示されるような様々な機能を実行させることができる。廃棄物リザーバ114は、システム100の廃棄物リザーバレセプタクル122内に選択的に受容可能であり得る。他の実装形態では、廃棄物リザーバ114は、試薬カートリッジ104に含まれ得る。
【0095】
試薬カートリッジ104は、1つ以上の対象とするサンプルを担持し得る。駆動アセンブリ108は、試薬カートリッジ104と界面接続して、試薬カートリッジ104及び/又はフローセルアセンブリ106を介して試料と相互作用する1種以上の試薬(例えば、A、T、G、Cヌクレオチド)を流す。
【0096】
実装形態では、可逆的ターミネータが試薬に取り付けられて、サイクル毎にsstDNAによって単一のヌクレオチドが組み込まれることを可能にする。いくつかのそのような実装形態では、ヌクレオチドのうちの1つ以上は、励起されると色を発する固有の蛍光標識を有する。色(又はその欠如)を使用して、対応するヌクレオチドを検出する。図示される実装形態では、撮像システム112は、識別可能な標識(例えば、蛍光標識)のうちの1つ以上を励起し、その後、識別可能な標識の画像データを取得することができる。標識は、入射光及び/又はレーザによって励起され得、画像データは、励起に応答してそれぞれの標識によって放たれる1つ以上の色を含み得る。画像データ(例えば、検出データ)は、システム100によって分析され得る。撮像システム112は、対物レンズ及び/又は固体撮像デバイスを含む蛍光分光光度計であり得る。固体撮像デバイスは、電荷結合デバイス(charge coupled device、CCD)及び/又は相補的金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)を含み得る。
【0097】
画像データが取得された後、駆動アセンブリ108は、試薬カートリッジ104に界面接続して、試薬カートリッジ104を通って別の反応成分(例えば、試薬)を流し、その後、それは廃棄物リザーバ114によって受容され、及び/又は他の方法で試薬カートリッジ104によって排出される。反応成分は、蛍光標識及び可逆的ターミネータをsstDNAから化学的に切断するフラッシング動作を行う。次いで、sstDNAは、別のサイクルのために準備ができている。
【0098】
フローセルアセンブリ106は、ハウジング124、及びフローセル126を含む。本明細書で使用するとき、「フローセル」は、反応構造の上に延在して、反応構造の複数の反応部位と連通しているフローチャネルをそれらの間に形成する蓋を有するデバイスを含むことができ、又は反応部位で、若しくは反応部位の近くで生じる指定された反応を検出する検出デバイスを含むことができる。フローセル126は、少なくとも1つのチャネル128、フローセル入口130、及びフローセル出口132を含む。チャネル128は、U字型であり得るか、又は直線状でフローセル126にわたって延在し得る。チャネル128の他の構成も好適であることが立証され得る。チャネル128の各々は、専用のフローセル入口130及び専用のフローセル出口132を有し得る。単一のフローセル入口130は、代替的に、例えば入口マニホールドを介して、2つ以上のチャネル128に流体連結され得る。単一のフローセル出口132は、代替的に、例えば出口マニホールドを介して2つ以上のチャネルに連結され得る。一実装形態では、フローセルアセンブリ106は、例えばラミネート層などの複数の層によって形成され得る。フローセル126及び/又はチャネル128は、そのような実装形態では、1つ以上の微細構造又はナノ構造を含み得る。微細構造は、ナノインプリントリソグラフィパターン又はエンボス加工を使用して形成され得る。他の製造技術が好適であることが立証され得る。ナノ構造は、ウェル、ピラー、電極、格子などを含み得る。
【0099】
図示される実装形態では、試薬カートリッジ104は、フローセルレセプタクル134と、共通流体ライン136と、複数の試薬流体ライン138と、マニホールドアセンブリ139と、を含む。他の実装形態では、マニホールドアセンブリ139は、フローセルアセンブリ106の一部及び/又はシステム100の一部である。試薬カートリッジ104は、試薬カートリッジ本体140を含む。
【0100】
フローセルレセプタクル134は、フローセルアセンブリ106を受容することができる。代替的に、フローセルアセンブリ106は、試薬カートリッジ104に一体化することができる。そのような実装形態では、フローセルレセプタクル134は含まれない場合があるか、又は、少なくとも、フローセルアセンブリ106は、試薬カートリッジ104内に取り外し可能に受容可能ではない場合がある。フローセルアセンブリ106は、いくつかの実装形態では、試薬カートリッジ104とは別個であり、システム100のフローセルレセプタクル134内に受容可能であり得る。
【0101】
試薬流体ライン138の各々は、流体(例えば、試薬及び/又は別の反応成分)を含み得る対応する試薬リザーバ142に連結され得る。試薬カートリッジ本体140は、射出成形技術及び/又は付加製造技術を使用して固体プラスチックから形成され得る。いくつかの実装形態では、試薬リザーバ142は、試薬カートリッジ本体140と一体化して形成されている。他の実装形態では、試薬リザーバ142は、別個に形成され、試薬カートリッジ本体140に連結されている。
【0102】
図示される実装形態では、マニホールドアセンブリ139は、複数の膜バルブ144と、マニホールドアセンブリ139内に配設された複数のアクチュエータ146と、を含む。他の実装形態では、アクチュエータ146のうちの1つ以上が除外され得る。膜バルブ144は、ロッドフラップバルブ又はボルケーノバルブであり得る。マニホールドアセンブリ139は、共通流体ライン136と試薬流体ライン138の各々とを流体的に連結する。各膜バルブ144は、共通流体ライン136と対応する試薬流体ライン138との間に連結されている。代替的に、アクチュエータ146は省略され得る。
【0103】
バルブ駆動アセンブリ118は、試薬流体ライン138と共通流体ライン136との間の試薬の流れを制御するために動作中にアクチュエータ146及び/又は膜バルブ144と界面接続する。いくつかの実装形態では、以下に更に開示されるように、バルブ駆動アセンブリ118は、対応するアクチュエータ146及び/又は膜バルブ144の位置を制御するように選択的に作動可能である複数の形状記憶合金アクチュエータを含む。形状記憶合金アクチュエータは、形状記憶合金ワイヤに電圧を印加することによって(作動される)第1の位置と第2の位置との間で移動され、これは、ワイヤの温度を増加させ、ワイヤを収縮させる。電圧がワイヤにもはや印加されなくなると、ワイヤの温度が減少し、ワイヤが弛緩する。ワイヤの温度が減少する速度を増加させるために、図示される実装形態では、システム100は、ワイヤの上に空気を流して放熱を増加させ、ワイヤが収縮位置から弛緩位置に移動する時間の量を減少させる空気流アセンブリ120を含む。空気流アセンブリ120は、1つ以上のファン又は加圧空気源(例えば、
図1の圧力源)などの別の空気源とすることができる。単一のより大きなファンが使用され得るか、又は、代替的に、いくつかの実装形態では、複数のより小さいファンが使用され得る。空気流アセンブリ120は、ワイヤが冷却又は弛緩する速度を約7.3倍減少させ得る。空気流アセンブリ120は、システム100が動作している間、及び/又は形状記憶合金アクチュエータが作動するときに、ワイヤの上に空気を流し得る。
【0104】
ここで、マニホールドアセンブリ139を参照すると、図示される実装形態では、マニホールドアセンブリ139は、ポリプロピレン、環状オレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、及び/又は他のポリマーから形成され得るマニホールド本体148を含む。マニホールド本体148は、共通流体ライン136の一部分150及び試薬流体ライン138の一部分152を画定する。膜154は、マニホールド本体148の部分156に連結されているが、膜154の別の部分157は、マニホールド本体148に連結されていない。したがって、膜154は、マニホールド本体148のバルブシート158より上の部分157が膜154に接合されていない一方で、マニホールド本体148に局所的に接合され得、流体通路が作成されることを可能にする。膜154は、平坦なシートで形成され得る。膜154は、エラストマーであり得る。
【0105】
膜バルブ144は、図示される実装形態において、膜154及びマニホールド本体148によって形成されている。マニホールド本体148は、マニホールド本体148の部分156間に配設されたバルブシート158を含み、バルブシート158は、膜154に連結されていない。したがって、膜154は、バルブシート158から離れる方向に移動して、流体が対応する膜バルブ144にわたって流れることを可能にし得る。アクチュエータ146は、作動されたときに膜154をバルブシート158から離れる方向に移動させて、対応する膜バルブ144を通る流体の流れを可能にし得る。アクチュエータ146を使用すると、流体が、例えば、負圧(例えば、シリンジポンプ)を使用して膜バルブ144にわたって引き出されるときに有利であり得る。膜154は、アクチュエータ146を省略することを可能にする試薬の正圧に応答して、他の実装形態では、バルブシート158から離れる方向に移動し得る。
【0106】
膜バルブ144を閉鎖するために、バルブ駆動アセンブリ118は、膜154と界面接続し、膜154をバルブシート158に対して駆動する。バルブ駆動アセンブリ118は、膜154がバルブシート158から離れる方向に移動して、膜バルブ144を開放することを可能にし得る。バルブ駆動アセンブリ118が複数のプランジャを含む実装形態では、プランジャは、バルブシート158から離れる方向に選択的に移動して、膜154がバルブシート158から離れる方向に移動することを可能にし得る。別の実装形態では、バルブ駆動アセンブリ118は、膜154に連結されたプランジャを含む。プランジャと膜154との間の連結は、スナップ嵌め接続又は磁気接続であり得る。他の種類の連結が好適であることが立証され得る。例えば、バルブ駆動アセンブリ118は、膜154に機械的にリンクされ得る。
【0107】
マニホールドアセンブリ139は、バルブ駆動アセンブリ118と界面接続し得、かつ試薬流体ライン138のうちの少なくとも1つと共通流体ライン136との間の流れを更に制御し得る、図示される実装形態における遮断バルブ160を含む。遮断バルブ160は、例えば、対応する試薬リザーバ142から試薬を使用するプロセスが完了した後に閉鎖位置に作動され得る。遮断バルブ160は、それぞれの膜バルブ144の上流又は下流に位置付けられ得る。そのようなアプローチは、異なる試薬間で発生する交差汚染を更に阻止し得る。交差汚染の可能性が低いので、より少ない洗浄バッファが使用され得る。
【0108】
いくつかの実装形態では、システム100は、試薬カートリッジ104を加圧するために使用され得る圧力源162を含む。試薬は、圧力源162を介した圧力下で、マニホールドアセンブリ139を通ってフローセルアセンブリ106に向かって付勢され得る。圧力源162は、別の実装形態では、試薬カートリッジ104によって担持され得る。レギュレータ164は、ガス源162とマニホールド139との間に位置付けられ、マニホールド139に供給されるガスの圧力を調整するように適合される。ガスは、空気、窒素、及び/又はアルゴンであり得る。他のガスが好適であることが立証され得る。代替的に、レギュレータ164及び/又は圧力源162は、含まれない場合がある。
【0109】
ここで駆動アセンブリ108を参照すると、図示される実装形態では、駆動アセンブリ108は、ポンプ駆動アセンブリ116及びバルブ駆動アセンブリ118を含む。ポンプ駆動アセンブリ116は、1つ以上のポンプ166と界面接続して、試薬カートリッジ104を通って流体をポンプ輸送することができる。ポンプ166は、シリンジポンプ、蠕動ポンプ、ダイアフラムポンプなどによって実装され得る。ポンプ166は、フローセルアセンブリ106と廃棄物リザーバ114との間に位置付けられ得るが、他の実装形態では、ポンプ166は、フローセル106の上流に位置付けられ得るか、又は完全に省略され得る。
【0110】
コントローラ110を参照すると、図示される実装形態では、コントローラ110は、ユーザインターフェース168と、通信インターフェース170と、1つ以上のプロセッサ172と、開示される実装形態を含む様々な機能を実行するための、1つ以上のプロセッサ172によって実行可能な命令を記憶するメモリ174と、を含む。ユーザインターフェース168、通信インターフェース170、及びメモリ174は、1つ以上のプロセッサ172に電気的及び/又は通信可能に連結されている。
【0111】
実装形態では、ユーザインターフェース168は、ユーザからの入力を受信することができ、システム100の動作及び/又は行われる分析と関連付けられた情報をユーザに提供する。ユーザインターフェース168は、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、スピーカ、マウス、トラックボール、及び/又は音声認識システムを含み得る。タッチスクリーン及び/又はディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)を表示することができる。
【0112】
実装形態では、通信インターフェース170は、ネットワークを介してシステム100と遠隔システム(例えば、コンピュータ)との間の通信を可能にすることができる。ネットワークとしては、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(local-area network、LAN)、広域ネットワーク(wide-area network、WAN)、同軸ケーブルネットワーク、無線ネットワーク、有線ネットワーク、衛星ネットワーク、デジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL)ネットワーク、セルラーネットワーク、Bluetooth接続、近距離無線通信(near field communication、NFC)接続などを挙げることができる。遠隔システムに提供される通信の一部は、システム100によって生成された、又は別の方法で取得された、分析結果、撮像データなどと関連付けられ得る。システム100に提供される通信のうちの一部は、システム100によって実行される流体分析動作、患者記録、及び/又はプロトコルと関連付けられ得る。
【0113】
1つ以上のプロセッサ172及び/又はシステム100は、プロセッサベースのシステム又はマイクロプロセッサベースのシステムのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実装形態では、1つ以上のプロセッサ172及び/又はシステム100は、プログラマブルプロセッサ、プログラマブルコントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィック処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、縮小命令セットコンピュータ(reduced-instruction set computer、RISC)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、フィールドプログラマブル論理デバイス(field programmable logic device、FPLD)、論理回路、及び/又は本明細書に記載されるものを含む様々な機能を実行する別の論理ベースデバイスのうちの1つ以上を含む。
【0114】
メモリ174は、半導体メモリ、磁気読み取り可能メモリ、光学メモリ、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、光学記憶ドライブ、ソリッドステート記憶デバイス、ソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、不揮発性RAM(non-volatile RAM、NVRAM)メモリ、コンパクトディスク(compact disc、CD)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)、Blu-rayディスク、独立ディスクの冗長アレイ(redundant array of independent disks、RAID)システム、キャッシュ、及び/又は任意の持続時間にわたって(例えば、永続的に、一時的に、長期にわたって、バッファリングのために、キャッシングのために)情報が記憶される任意の他の記憶デバイス若しくは記憶ディスクのうちの1つ以上を含むことができる。
【0115】
図2は、
図1の膜バルブ144及びバルブ駆動アセンブリ118を含むマニホールドアセンブリ139の実装形態の断面図である。膜バルブ144は、図示される実装形態において、閉鎖位置にあるロッドフラップバルブであり、バルブ駆動アセンブリ118は、マニホールドアセンブリ139の両側に部分を含む。したがって、バルブ駆動アセンブリ118は、マニホールドアセンブリ139の第1の側部175で膜バルブ144と、マニホールドアセンブリ139の第2の側部176でアクチュエータ146と、を界面接続する。
【0116】
マニホールドアセンブリ139は、図示される実装形態において、マニホールド本体148と、マニホールド本体148に連結された対向する膜154、177を含む。アクチュエータ146は、試薬流体ライン138の一部分も形成する対向する膜154、177の間に捕捉される。膜154及び/又は177は、約1ミリメートル(mm)の厚さを有し得る。しかしながら、他の厚さが好適であることが立証され得る。
【0117】
アクチュエータ146は、図示される実装形態において、膜154、177に対して移動可能な遠位端180と、マニホールド本体148に連結された近位端182と、を有する、カンチレバーである。マニホールド本体148は、膜177に損傷を与え得るような方式で膜177に応力をかけることなく、概して矢印184で示される方向に、バルブ駆動アセンブリ118を介して、膜177が付勢されることを可能にする、アクチュエータ146の遠位端180に隣接する凹状切り欠き188を含む。アクチュエータ146は、図示されるように、バルブ駆動アセンブリ118を介して動作中に作動されて、伸長位置と後退位置との間で、概して矢印184で示される方向に遠位端180を移動させることができる。したがって、遠位端180は、バルブ駆動アセンブリ118のバルブプランジャ186によって係合されることに応答して、対応するバルブシート158から離れる方向に膜154を移動させることができる。
【0118】
図2に示される配向に対してマニホールドアセンブリ139の底部に位置付けられたバルブ駆動アセンブリ118は、膜バルブ144を作動させる。膜バルブ144は、閉鎖位置に示されており、バルブプランジャ186は、バルブシート158に対して膜154を付勢する伸長位置にある。
【0119】
図3は、関連付けられた膜バルブ144が開放位置にある、
図2のマニホールドアセンブリ139の実装形態の別の断面図である。図示されるように、マニホールドアセンブリ139より上にあるバルブ駆動アセンブリ118は、膜177と界面接続して、アクチュエータ146及び対向する膜154をバルブシート158から離れる方向に移動させる。マニホールドアセンブリ139より下にあるバルブ駆動アセンブリ118は、膜154から離間して、膜154とバルブシート158との間の流体の流れを可能にする。
【0120】
図4は、
図1のフローセルアセンブリ106を実装するために使用することができるマニホールドアセンブリ196及びフローセル126を含む例示的なフローセルアセンブリ195の上面図である。フローセルアセンブリ195は、共通流体ライン136の第1の側190に位置付けられた膜バルブ144と、共通流体ライン136の第2の側部192に位置付けられた膜バルブ144と、を含む。膜バルブ144は、動作中に開放され、試薬は、フローセルセル126に、かつ廃棄物リザーバ114に関連付けられた出口194に向かって流される。膜バルブ144は、約4ミリメートル(mm)離間され得る。例えば、共通試薬流体ライン136の各側での膜バルブ144は、約4mm離間され得(約4mmの膜バルブ144の中心間のピッチ)、それによって一般的な流体ライン136の長さを低減することが可能となる。
【0121】
図5Aは、
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリ118を実装するために使用することができる、バルブ駆動アセンブリ118、マニホールドアセンブリ139、及びフローセル126の例示的な実装形態の等角図である。バルブ駆動アセンブリ118は、図示される実装形態において、マニホールドアセンブリ139の第1の側部175で膜バルブ144と界面接続するように位置付けられた第1の形状記憶合金アクチュエータアセンブリ200と、第1のアクチュエータアセンブリ200に対向し、かつマニホールドアセンブリ139の第2の側部176でマニホールドアセンブリ139と界面接続するように位置付けられた第2の形状記憶合金アクチュエータアセンブリ202と、を含む。バッキングプレート205は、マニホールドアセンブリ139に連結して示されており、膜バルブ144が作動されているときに、マニホールドアセンブリ139が曲がることを阻止する。第1のアクチュエータアセンブリ200は、約85ミリメートル(mm)の高さを有し得、第2のマニホールドアセンブリ202は、約89mmの高さを有し得る。しかしながら、第1及び/又は第2のアクチュエータアセンブリ200、202のいずれかは、同じ高さを含む任意の好適な高さを有し得る。
【0122】
図示される実装形態では、第1のアクチュエータアセンブリ200は、各々が第1の端部208及び第2の端部210を有する一対の横方向側部206、並びに横方向側部206を連結する横断セクション212を含むハウジング204を含む。ハウジング204は、H字形フレームであり得、横方向側部206は、H字形フレームの側壁であり得る。ハウジング204は、フレームとして示されているが、ハウジング204は、アクチュエータロッドボアを画定する1つ以上の固体ブロック又は材料片を含み得る。第1のアクチュエータアセンブリ200はまた、ハウジング204の第1の端部208に連結されたプリント回路基板214、及びハウジング204の第2の端部210に連結された端板216を含む。第1のアクチュエータアセンブリ200の端板216は、マニホールドアセンブリ139に直接隣接して位置付けられ、プリント回路基板214は、マニホールドアセンブリ139から離間されている。対照的に、第2のアクチュエータアセンブリ202の端板216は、マニホールドアセンブリ139から離間されている一方で、プリント回路基板214は、マニホールドアセンブリ139に直接隣接して位置付けられている。
【0123】
第1のアクチュエータアセンブリ200はまた、プリント回路基板214と端板216との間に位置付けられた複数の形状記憶合金アクチュエータ218を含む。各アクチュエータ218は、図示される実装形態において、プリント回路基板214の対向する側部222、224に連結されたワイヤマウント220、及びハウジング204の横方向側部206の間に位置付けられ、かつワイヤガイド228を含むアクチュエータロッド226を含む。アクチュエータ218はまた、ワイヤマウント220に連結され、かつワイヤガイド228を通って位置付けられた形状記憶合金ワイヤ230を含む。ワイヤ230は、60umのワイヤ直径を有し得、超純合金を含み得る。第1のアクチュエータアセンブリ200及び第2のアクチュエータアセンブリ202の各々が、7つのアクチュエータ218を含むように示されているが、任意の数のアクチュエータ218が含まれ得、第1のアクチュエータアセンブリ200は、第2のアクチュエータアセンブリ200と同じ数のアクチュエータ218又は異なる数のアクチュエータ218を有し得る。
【0124】
依然として第1のアクチュエータアセンブリ200を参照すると、複数の付勢要素231が、アクチュエータロッド226を第1の位置に向かって付勢するように位置付けられている。図示される実装形態では、付勢要素231は、プリント回路基板214とアクチュエータロッド226のばねシート233との間に位置付けられ、アクチュエータロッド226をマニホールドアセンブリ139に向かって付勢し、関連付けられた膜バルブ144を閉鎖する。付勢要素231は、コイルばねとして示されているが、他のタイプの付勢要素が使用され得る。例えば、Bellevilleワッシャ、ねじりばね、板ばねなどが使用され得る。更に、付勢要素231は、アクチュエータロッド226を取り囲み、アクチュエータロッド226のばねシート233に対して着座して示されているが、付勢要素231は、異なって配置され得る。アクチュエータロッド226の端部は、ばねシートを含み得、付勢要素231は、例えば、プリント回路基板214とアクチュエータロッド226の端部との間に位置付けられ得る。第1のアクチュエータアセンブリ200のアクチュエータロッド226は、マニホールドアセンブリ139に向かって付勢されているが、第2のアクチュエータアセンブリ202の付勢要素231は、アクチュエータロッド226をマニホールドアセンブリ139から離れる方向に付勢するように位置付けられ、関連付けられた膜バルブ144が閉鎖する、及び/又はアクチュエータ146が非作動位置に移動することを可能にする(
図2を参照)。
【0125】
第1のアクチュエータアセンブリ200のアクチュエータ218を、概して矢印232で示される方向に作動させ、アクチュエータロッド226を関連付けられた膜バルブ144から離れる方向に移動させるために、ワイヤ230を後退させ、対応するアクチュエータロッド226を第1の位置と第2の位置との間で移動させる電圧がワイヤ230に印加される。第1の位置と第2の位置との間の距離は、約0.8ミリメートル(mm)であり得る。しかしながら、異なるストローク長が達成可能である。更に、第1及び第2のアクチュエータアセンブリ200、202を使用して、膜バルブ144を、約90ミリ秒未満で開放位置と閉鎖位置との間で移動させることができる。有利には、膜バルブ144のより速いサイクル時間に基づいて、試薬が正圧下で移動しているときに、例えば、約24μLなどのより小さい体積の試薬を分配することができる。
【0126】
いくつかの実装形態では、第1のアクチュエータアセンブリ200のワイヤ230に通電することにより、アクチュエータ218に約2.4ニュートン(N)の力が、概ね矢印232で示される方向に適用され、第2のアクチュエータアセンブリ202のワイヤ230に通電することにより、アクチュエータ218に約3.7Nの力が、概ね矢印232で示される方向に適用される。しかしながら、他の力が達成され得る。第1のアクチュエータアセンブリ200のアクチュエータ218は、膜154をバルブシート158に付勢するために使用され得、第2のアクチュエータアセンブリ202のアクチュエータ218は、マニホールドアセンブリ139のロッドフラップバルブ(
図3を参照)のアクチュエータ146を移動させるために使用され得る。
【0127】
いくつかの実装形態では、パルス幅変調(PWM)は、約45ミリ秒(ms)に調整及び適用されて、例えば、振動を低減しながら、膜バルブ144が比較的急速に開放及び/又は閉鎖されることを可能にする。いくつかの実装形態では、より少ない量の電力がワイヤ230に適用され得、ワイヤ230を第1の位置から第2の位置によりゆっくりと移動させるが、ワイヤ230が第2の位置から第1の位置に戻る速度を増加させる(例えば、冷却速度の増加)。更に、異なる直径ワイヤ230が使用されて、電圧が印加されるワイヤ230の冷却時間を増加又は減少させ得る。
【0128】
上記の説明は、第1のアクチュエータアセンブリ200を説明するが、第2のアクチュエータアセンブリ202は、同様の構造を有し、同様の方式で動作することができる。しかしながら、対照的に、第2のアクチュエータアセンブリ202のワイヤ230に電圧を印加することは、アクチュエータロッド226を、関連付けられた膜バルブ144に向かって、したがって、概して矢印232で示される方向に移動させる。言い換えれば、第1のアクチュエータアセンブリ200を作動させることにより、アクチュエータロッド226をマニホールドアセンブリ139から離れる方向に引っ張り、第2のアクチュエータアセンブリを作動させることにより、アクチュエータロッド226をマニホールドアセンブリ139に向かって押す。更に、第2のアクチュエータアセンブリ202のアクチュエータロッド226が使用されて、マニホールドアセンブリ139内に捕捉されたアクチュエータ146を作動させ得るので、第2のアクチュエータアセンブリ202は、第1のアクチュエータアセンブリ200によって生成される力と比較して、より大きな力を生成して、膜154をバルブシート158に対して保持し得る。
【0129】
図5Bは、
図5Aのバルブ駆動アセンブリ118及びマニホールドアセンブリ139の別の等角図である。マニホールドアセンブリ139は、図示される実装形態では、試薬を試薬流体ライン138に流すために使用されるポート234が視認可能であるように配向される。
図5Bはまた、第1及び第2のアクチュエータアセンブリ200、202の両方が、ハウジング204を取り囲むエンクロージャ236、238を有することを示す。エンクロージャ236、238は、ワイヤ230にわたる空気流を可能にするように位置付けられた1つ以上のベント240を画定する。ベント240は、エンクロージャ236、238の対向する側部上に画定され得るか、又はより一般的には、エンクロージャ236、238の1つ以上の側部上に画定され得る。ベント240は、例えば、空気流アセンブリ120から流れる空気を有利に濃縮して、ワイヤ230の温度をより急速に低減し、対応するアクチュエータ218を弛緩位置に戻すことを可能にする。ベント240は、ワイヤ230のうちの1つ以上に対して延在する細長い開口部242で示されている。しかしながら、ベント240は、任意の形状及び/又は任意のサイズであり得る。エンクロージャ236、238の側部237は、追加的に開放し得る。したがって、空気は、概して矢印239で示される方向に、エンクロージャ236、239を通って自由に、かつワイヤ230によって画定される空間を通ってその周囲に流れることができる。
【0130】
図5Cは、
図5Aの第1のアクチュエータアセンブリ200の上面断面概略図である。横断セクション212は、図示される実装形態において、複数の横方向ガイドスロット292を含み、各アクチュエータロッド226は、対応する横方向ガイドスロット292内に位置付けられている。第1の横方向ガイドスロット296は、横断セクション212の第1の側部298に画定され、第2の横方向ガイドスロット300は、横断セクション212の第2の側部301に画定される。第1の横方向ガイドスロット296は、図示される実装形態において、第2の横方向ガイドスロット300に対して互い違いになっており、アクチュエータロッド226が
図4に示されるバルブ配置などの膜バルブ144の互い違いの配置と界面接続することを可能にする。
【0131】
図6は、
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリ118を実装するために使用することができる、バルブ駆動アセンブリ118、マニホールドアセンブリ139、及びフローセル126の別の例示的な実装形態の等角図である。
図6のバルブ駆動アセンブリ118は、
図5Aのバルブ駆動アセンブリ118と同様である。しかしながら、対照的に、
図6のバルブ駆動アセンブリ118のアクチュエータロッド226は、一対の横断ワイヤガイド228を含む。
【0132】
図7は、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200と第2のアクチュエータアセンブリ202との間の界面243の等角詳細図である。アクチュエータロッド226は、図示される実装形態において、プランジャ部分244、246を含み、第1のアクチュエータアセンブリ200のプランジャ部分244は、平坦な端部248を有し、第2のアクチュエータアセンブリ202のプランジャ部分246は、丸みを帯びた端部250を有する。
【0133】
図8Aは、アクチュエータロッド226が第2の位置にあるときにトリップされるように位置付けられた複数のスイッチ252を示す、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200の等角図である。スイッチ252のうちの1つがトリップされるときに、対応するワイヤ230への更なる電気の流れが低減され、ワイヤ230が第2の位置に留まるが、前よりも低減された温度で留まることを可能にする。今度は、これにより、第1の位置が命令されると、ワイヤ230がより速く第1の位置に戻ることが可能となる(そうでなければ、第1の位置から第2の位置への温度差(デルタ)は、より高い電気流れによってより高くなり、それによって、位置1から位置2への急速な切り替えが妨げられる)。図示される実装形態では、スイッチ252は、プリント回路基板214とアクチュエータロッド226の端部254との間に位置付けられる。
【0134】
図8Bは、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200のワイヤ230を取り囲むエンクロージャ800を示す。エンクロージャ800は、ハウジング204の第1の側部806に位置付けられた第1のエンクロージャアセンブリ802と、筐体204の第2の側部808に位置付けられた第2の筐体アセンブリ804と、を有する。エンクロージャアセンブリ802、804の各々は、ハウジング204に連結されたエンクロージャ本体810を有し、入口ポートアセンブリ812を有する。エンクロージャ本体810は、入口ポートアセンブリ812からハウジング204の端板216に向かって先細になり、それによって、流体(例えば、空気又は気体)の流れを概して矢印811、813で示される方向に方向付ける。図示されるように、端板216は、ハウジング204と一体であるフランジである。代替的に、端板216は、ハウジング204に連結され得る。
【0135】
入口ポートアセンブリ812は各々、図示される実装形態において、流体を入口ポート814内及びワイヤ230の上に流して放熱を増加させる空気流アセンブリ120に流体的に連結され得る入口ポート814を有する。ワイヤ230の上に流体を流すことはまた、ワイヤ230が収縮位置から弛緩位置に移動する時間の量を、例えば、50%以上、より具体的には約33.7ミリ秒(ms)、48.4ms、54.4ms、56.0ms減少させる。入口ポートアセンブリ812は、エンクロージャアセンブリ802及び/又は804内の流れを均質化し、及び/又はエンクロージャアセンブリ802、804内の圧力を均質化する。
【0136】
図8Cは、
図8Bの線8C-8Cに沿って取られた第2のエンクロージャアセンブリ804の部分断面図を示す。第2のエンクロージャアセンブリ804は、入口ポート814、ディフューザ816、圧力ホモジナイザ818、及び複数のノズル822を有するノズルアレイ820を含む。ノズルアレイ820は、15個のノズル822を含む矩形アレイである。ノズル822のうちの1つ以上(ノズル802のうちの2つ)は、第2の筐体アセンブリ804の外側部821に隣接し、異なる数で離間され得、及び/又はノズル822の異なる配置が含まれ得る。
【0137】
圧力ホモジナイザ818は、ノズルアレイ820とディフューザ816との間に位置付けられ、ディフューザ816は、圧力ホモジナイザ818と入口ポート814の間に位置付けられ、ノズル822の軸は、入口ポート814の軸に実質的に平行に示されている。入口ポート814の軸は、代替的に、ノズル822の軸に対して実質的に垂直な角度であり得る。ノズル822の軸及び入口ポート814の軸は、異なって配置され得る。本明細書に記載されるように、実質的に平行とは、平行そのものを含む約5°の平行を意味し、実質的に垂直とは、垂直自体を含む約5°の垂直を意味する。
【0138】
図9は、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200の等角図である。各アクチュエータロッド226の端部254は、図示される実装形態において、ロッド開口部256を画定する。ロッド258は、対応するロッド開口部256内に位置付けられ、スイッチ252に向かって延在する。ロッド開口部256は、ロッド258がスイッチ252をプリント回路基板214に向かって移動させることができるように、ブラインドボアであり得る。ブッシュ260は、各ロッド258の周りに位置付けられ、対応するスイッチ252と相互作用するように位置付けられ得る。そのような例では、ロッド258を使用して、ブッシュ260の位置をアクチュエータロッド226に対して保持し、ブッシュ260が使用されて、スイッチ252の力をアクチュエータロッド226に伝達することができる。
【0139】
図10は、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200の複数のスイッチ252の等角図である。スイッチ252は、図示される実装形態では、スイッチ252をプリント回路基板214に連結するために使用することができる一対の突起264を有する板ばね262である。板ばね262の端部266は、プリント回路基板214の接点と係合し、対応するスイッチ252がトリップされるように位置付けられている。板ばね262の位置は、アクチュエータロッド226の対応する位置に基づく。したがって、いくつかの板ばね262の係合部分290は、プリント回路基板214の第1の側部222に隣接して(例えば、下に)位置付けられるように配置され、他の板ばね262の係合部分290は、プリント回路基板214の第2の側部224に比較的隣接して位置付けられるように配置されている。
【0140】
図11は、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200のハウジング204及びアクチュエータロッド226の等角図である。横断セクション212は、図示される実装形態において、複数の横方向ガイドスロット292を含み、各アクチュエータロッド226は、対応する横方向ガイドスロット292内に位置付けられた脚部294を有し、第1の横方向ガイドスロット296は、横断セクション212の第1の側部298に画定され、第2の横方向ガイドスロット300は、横断セクション212の第2の側部301に画定される。第1の横方向ガイドスロット296は、図示される実装形態において、第2の横方向ガイドスロット300に対して互い違いになっている。横断セクション212は、複数のガイドロッド開口部302を画定し、各アクチュエータロッド226は、対応するガイドロッド開口部302を通って延在するガイドロッド304を含む。ガイドロッド304とガイドロッド開口部302を画定する横断セクション212の表面との間の相互作用は、アクチュエータロッド226の相対的な移動をガイドする。ガイドロッド開口部302は、横方向側部206の間で互い違いになっている。
【0141】
図12は、
図6の第1のアクチュエータアセンブリ200のアクチュエータロッド226の等角図である。アクチュエータロッド226の各々は、図示される実装形態において、本体306、プランジャ部分244、及び本体306とプランジャ部分244との間に連結された1つ以上の横方向ガイド308を含む。
図12の横方向ガイド308は、端板216によって画定された対応するスロット310(
図13を参照)によって受容されるようにサイズ決めされた一対の対向する横方向ガイド308を含む。
【0142】
図13は、アクチュエータロッド226の横方向ガイド308を受容するスロット310を示す、ハウジング204及び端板216の等角図である。図示される実装形態のスロット310は、互い違いになっており、横方向ガイド308を受容し、アクチュエータロッド226のプランジャ部分244を受容する円形中央部分314の両側に位置付けられた長方形部分312を含む。
【0143】
図14は、
図1の第1のアクチュエータアセンブリ200のアクチュエータロッド226及び端板216の側面図である。各アクチュエータロッド226は、図示される実装形態において、対応するワイヤ230が延在する横断ワイヤガイド316を画定する。横断ワイヤガイド316は、ワイヤ230が摩耗を低減するように係合する湾曲表面318を有する。また、図示されるような横断ワイヤガイド228の各々は、ワイヤ230が摩耗を低減するように係合する湾曲表面322を含むスロット320を画定する。
【0144】
図15は、
図5A又は開示された実装形態のいずれかのマニホールドアセンブリ139の膜154及びアクチュエータロッド226の代替的な実装形態の断面拡大図である。アクチュエータロッド226は、図示される実装形態において、膜154に連結されている。アクチュエータロッド226は、雄部分324を含み、膜154は、雌部分326を含む。雌部分326は、矢印形状のブラインドボアによって画定される。雄部分324の断面は、雌部分326の断面に対応する。
【0145】
図示されるように雄部分324は、雌部分326によって受容される。アクチュエータロッド226と膜154との間にスナップ嵌め接続が形成されている。アクチュエータロッド226が概ね矢印328で示される方向に移動するときに、アクチュエータロッド226と膜154との間の連結は、膜154を略同じ方向に物理的に移動させる。したがって、試薬は、いくつかの実装形態では加圧され得ず、アクチュエータロッド226は、ポンプが試薬を共通流体ライン136に押し込む及び/又は引き込むことができるように、膜154をバルブシート158から離れる方向に引っ張ることができる。
【0146】
図16は、
図5A又は開示された実装形態のいずれかの膜154及びアクチュエータロッド226の代替的な実装形態の断面拡大図である。アクチュエータロッド226は、図示される実装形態において、膜154に連結されている。アクチュエータロッド226は、第1の磁石330を含み、雄部分324は、第2の磁石332を含む。第1の磁石330は、アクチュエータロッド226を移動させることに対応して膜154を移動させるように、第2の磁石332に引き付けられる。代替としては、第1の磁石330又は第2の磁石332のうちの一方は磁石とすることができ、他方は磁石に引き付けられる材料(強磁性材料)を含むことができる。第2の磁石332は、いくつかの実装形態において、膜154に埋め込まれ、及び/又は含浸され得る。
【0147】
図17は、
図5Aのアクチュエータ218又は本明細書に開示されたアクチュエータのいずれかを実装するために使用することができる膜154及びアクチュエータロッド226の代替的な実装形態の断面拡大図である。アクチュエータロッド226は、図示される実装形態において、膜154に連結されている。アクチュエータロッド226は、雄部分324を含み、膜154は、雌部分326を含む。
図15の実装形態とは対照的に、雄部分324が雌部分326によって受容されるときに、スナップ嵌め接続が形成されない。雌部分326は、雄部分324の内向きの先細側部336に対応する内向きテーパ側部334を含む。内向きの先細側部334、336は、対応する丸みを帯びた端部に合流する。
【0148】
図18及び
図19は、
図5Aのアクチュエータ218又は本明細書に開示されたアクチュエータのいずれかを実装するために使用することができる、形状記憶合金アクチュエータ218の別の例示的な実装形態の断面図を示す。図示される実装形態では、アクチュエータ218は、開口部340を画定し、かつワイヤマウント342を含む、ガイド338を含む。アクチュエータ218はまた、開口部340を通って移動可能であり、かつ遠位端348においてプランジャ346、ワイヤガイド350、及びばねシート352を含む、アクチュエータロッド344を含む。ワイヤガイド350は、ワイヤ230がアクチュエータロッド344に切り込むこと、及び/又は別様に摩耗させることを阻止することによって、アクチュエータ218の耐用年数を増加させるために耐摩耗材料353で形成され得る。ワイヤ230がアクチュエータロッド344に切り込む場合、アクチュエータ218のストローク長を低減し得る。材料353は、剛性及び絶縁材料であり得、摩擦摩耗に耐性がある。
【0149】
ばね354は、ガイド338とばねシート352との間に位置付けられ、アクチュエータロッド344を概ね矢印356で示される方向に付勢する。形状記憶合金ワイヤ230は、ワイヤマウント342に連結され、ワイヤガイド350の周りに位置付けられる。アクチュエータ218のフットプリントを減少させるために、ワイヤガイド350との界面における角度358は比較的小さい。実際には、
図19に示されるように、ワイヤ230は、電圧が印加されると後退し、アクチュエータロッド344を、第1の位置と第2の位置との間で、かつ矢印356の略反対の方向に移動させる。
【0150】
図20は、
図5Aのアクチュエータ218又は開示されたアクチュエータのいずれかを実装するために使用することができる形状記憶合金アクチュエータ218の別の例示的な実装形態の断面図を示す。アクチュエータ218は、
図18及び
図19のアクチュエータ218と同様である。しかしながら、対照的に、アクチュエータロッド34は、第2のワイヤガイド360を含み、第2の形状記憶合金ワイヤ230は、ワイヤマウント342に連結され、第2のワイヤガイド360の周りに位置付けられる。電圧は、いくつかの実装形態において、ワイヤ230に順次印加され、電圧が第2の形状記憶合金ワイヤ230に印加されないときに、アクチュエータ218を作動させるために第1の形状記憶合金ワイヤ230に印加され、電圧が第1の形状記憶合金ワイヤ230に印加されないときに、第2の形状記憶合金ワイヤ230に印加されるようにする。第1のワイヤ230は、システム100の耐用年数の第1の半分に対して使用され得、第2のワイヤ230は、システム100の耐用年数の第2の半分に対して使用され得る。言い換えれば、電圧は、閾値時間量の後、閾値サイクルの後、又は第1の形状記憶合金ワイヤ230が損傷しているか、及び/又は別様に故障している場合、第1の形状記憶合金ワイヤ230にもはや適用されない場合がある。システム100は、例えば、ワイヤ230のインピーダンスを測定し、測定されたインピーダンス値を基準インピーダンス値と比較して、測定されたインピーダンス値が、基準インピーダンス値の閾値外にあり、ワイヤ230がもはや適切に機能しないことを示すかどうかを判定することによってワイヤ230が機能しているかどうかを判定し得る。
【0151】
第2のワイヤ230が使用されるべきであるときに、第1のワイヤは、過剰電流を使用して引退させられる(もはや使用されない)、及び/又は燃焼され得る。より長いワイヤ230は、より長い耐用年数を有する。しかしながら、
図20に示されるようにより短い2つ以上のワイヤ230を提供することによって、アクチュエータ218の高さ362を減少させながら、アクチュエータ218の同じ又は同様の有用寿命が達成され得る。ワイヤ230の長さが増加すると、ワイヤ230の各々の有効寿命が比例的に増加され得る。2つのワイヤ230が示されているが、任意の数のワイヤ230が含まれ得る(例えば、3、4、5など)。しかしながら、特定の実装形態は、(他の制限の中でも)アクチュエータの幅について制限を有し、それによって、単一のアクチュエータに対して互いに隣に位置し得るワイヤの数を制限し得る。更に、順次ワイヤ230に電圧を印加しながら、電圧が並列にワイヤ230に印加され得る。ワイヤ230の両方に電圧を同時に印加するこのようなアプローチは、ワイヤ230の長さが減少し、及び/又はワイヤ230の直径が減少することを可能にしながら、各アクチュエータ218によって生成される力を増加させ得る。より短いワイヤ及び/又はより小さい直径を有するワイヤは、より速く冷却され得、したがって、対応するバルブをより速く作動させることができる。
【0152】
図21は、
図5Aのアクチュエータ218又は開示されたアクチュエータのいずれかを実装するために使用することができる形状記憶合金アクチュエータ218の別の例示的な実装形態の断面図を示す。
図21のアクチュエータ218は、
図20のアクチュエータ218と同様である。しかしながら、対照的に、第2のワイヤ230が、第2のガイド364のワイヤマウント342に連結されている。電圧を第1のワイヤ230に印加することにより、第1のワイヤ230を有利に後退させ、アクチュエータロッド344を第1の位置と第2の位置との間で、かつ概して矢印366で示される方向に移動させ、電圧を第2の形状記憶合金ワイヤ230に電圧を印加することにより、第2の形状記憶合金ワイヤ230を後退させ、アクチュエータロッド344を第2の位置と第1の位置との間で、かつ概して矢印366で示される方向に移動させる。
図21に示されるように、第2のワイヤ230を使用すると、アクチュエータ218が第1の位置に戻る時間を低減し、したがって、関連付けられた膜バルブ144を作動させる(開放及び/又は閉鎖する)ための時間を低減し得る。言い換えれば、2次ワイヤ230は、ばね354が関連付けられた膜バルブ144をより速く閉鎖することを支援する。
【0153】
図22は、
図5Aのアクチュエータ218又は開示されたアクチュエータのいずれかを実装するために使用することができる形状記憶合金アクチュエータ218の別の例示的な実装形態の断面図を示す。
図22のアクチュエータ218は、
図21のアクチュエータ218と同様である。しかしながら、対照的に、第1のワイヤ230が、第1のワイヤガイド350に連結されており、第2のワイヤ230が、第1のワイヤガイド350から離間した第2のワイヤガイド350に連結されている。第1のワイヤガイド350は、アクチュエータロッド226の遠位端に向かって位置付けられ、第2のワイヤガイド350は、ワイヤ230が互いに交差するが、接触しないようにアクチュエータロッド226の近位端に向かって位置付けられ、それによって、アクチュエータ218のプロファイルを低減することを可能にする。更に、図示される実装形態では、第1及び第2のワイヤ230は、ほぼ同じ長さであるか、又は少なくとも第2のワイヤ230は、
図21の第2のワイヤ230よりも長い。
【0154】
図23は、プリント回路基板214を通って延在し、関連付けられたマニホールドアセンブリ139と界面接続するように作動可能であるアクチュエータロッド226のプランジャ部分244を示す、
図6のバルブ駆動アセンブリ118の第2のアクチュエータアセンブリ202の等角図を示す。
【0155】
図24は、ハウジング204、複数のアクチュエータロッド226、及びプリント回路基板214を示す、
図6の第2のアクチュエータアセンブリ202の別の等角図を示す。
【0156】
図25は、
図6の第2のアクチュエータアセンブリ202のばねシート363を含む複数のアクチュエータロッド226の別の等角図を示す。コイルばねなどのばねは、ばねシート363内に着座され、プリント回路基板214に対して作用し、概して矢印364で示される方向に、アクチュエータロッド226を付勢するように位置付けられ得る。
【0157】
図26及び
図27は、
図1のマニホールドアセンブリ139の別の例示的な実装形態の上面図及び底面図である。
図4のマニホールドアセンブリ139とは対照的に、
図24及び
図25のマニホールドアセンブリ139は、ボルケーノバルブ366を含む。
【0158】
図28は、
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリ118を実装するために使用することができる例示的なバルブ駆動アセンブリ400の等角図である。図示される実装形態では、バルブ駆動アセンブリ400は、
図1のマニホールドアセンブリ139の膜バルブ144と界面接続することができる形状記憶合金アクチュエータアセンブリ402を含む。バルブ駆動アセンブリ400は、約56ミリメートル(mm)の高さ404及び約76mmの長さ406を有することができる。しかしながら、バルブ駆動アセンブリ400は、異なる寸法を有し得る。
【0159】
アクチュエータアセンブリ402は、各々が第1の端部410及び第2の端部412を有する一対の横方向側部409、及び横方向側部206を連結する横断セクション413を含むハウジング408を含む。ハウジング204は、H字形フレームであり得、横方向側部409は、H字形フレームの側壁であり得る。ハウジング408は、フレームとして示されているが、ハウジング408は、アクチュエータロッドボアを画定する1つ以上の固体ブロック又は材料片を含み得る。アクチュエータアセンブリ500はまた、ハウジング408の第1の端部410に連結されたプリント回路基板414を含む。
【0160】
図29は、
図28のアクチュエータアセンブリ402のプリント回路基板414及び複数の形状記憶合金アクチュエータ416の等角図である。各形状記憶合金アクチュエータ416は、プリント回路基板414の対向する側部420、422に連結された一対のワイヤマウント418と、ワイヤガイド426を含むアクチュエータロッド424と、を含む。アクチュエータロッド424の各々は、側部ポート428、及び側部ポート428に流体的に連結された真空ポート432と、膜154をバルブシート158に対して付勢することによって対応する膜バルブ144を閉鎖するために使用することができるプランジャ部分434と、を有する、端面430を含む。
【0161】
図28に戻って参照すると、アクチュエータアセンブリ402のハウジング408は、アクチュエータ416のワイヤ230が内部を通過することを可能にするスロット439を含む。アクチュエータアセンブリ402はまた、プリント回路基板414に連結され、かつ本体442及び複数の空気圧ライン444を含むアクチュエータマニホールドアセンブリ440を有する。本体442は、出口ポート446及び複数の入口ポート448を有する。出口ポート446は、本体442の端部450に位置付けられ、入口ポート448は、本体442の側部452上に位置付けられる。空気圧ライン444は、アクチュエータロッド424の側部ポート428とアクチュエータマニホールドアセンブリ440の入口ポート448との間に連結されている。空気圧ライン444は、空気圧ライン444がアクチュエータロッド424とアクチュエータマニホールドアセンブリ440の本体442との間の相対的な移動に基づいて移動することを可能にするために、可撓性流体ラインであり得る。
【0162】
図1のシステム100のポンプ166などのポンプは、出口ポート446に接続され、対応するアクチュエータ416の真空ポート432及び側部ポート428を通して、アクチュエータマニホールドアセンブリ440の入口ポート448を通して、かつ出口ポート446の外に空気が引き抜かれる真空を作成するために使用することができる。真空ポート432で作成された真空は、真空ポート448が膜バルブ144の膜154と封止係合し、アクチュエータロッド424の対応する移動に基づいて、膜154をバルブシート158から離れる方向に移動させることを可能にする。
【0163】
各アクチュエータロッド424は、ターゲット454を担持し(
図29を参照)、ハウジング408及び/又はプリント回路基板414は、各ターゲット454に対するセンサ456を担持する。ターゲット454は、磁性(例えば、磁石又は強磁性材料)であり得、センサ456は、対応するアクチュエータロッド424のストローク距離を判定するために使用することができ、それによってアクチュエータ416がアクチュエータロッド424のストロークを制御することを可能にするホール効果センサであり得る。ストロークは、約0.1μm~約100μmであるか、又は別の距離であり得る。アクチュエータロッド424は、ターゲット454を担持しており、ハウジング408及び/又はプリント回路基板414は、センサ456を担持していると言及されているが、アクチュエータロッド424は、センサ456を担持することができ、ハウジング408及び/又はプリント回路基板414は、ターゲット454を担持することができる。アクチュエータロッド424の各々は、追加的又は代替的に、センサ456を含み得、対応する膜バルブ144は、ターゲット454を含むことができ、それによって、端面430と膜154との間の相対位置が判定されることを可能にする。アクチュエータロッド424によって担持されたセンサ556と、膜バルブ144によって担持されるターゲット454との間の距離が閾値よりも大きいことに応答して、アクチュエータ416は、そのような実装形態において、アクチュエータロッド424を、膜154に向かって移動させ、対応するアクチュエータ416の真空ポート432に対して膜154と封止係合させることができる。アクチュエータロッド424と膜バルブ144との間の相対関係を監視するためにセンサ557を使用して、アクチュエータ416及び/又は対応するシステム100が、アクチュエータロッド424と膜154との間に封止接続がもはや存在しないときを判定することを可能にする。
【0164】
図29を参照すると、各アクチュエータロッド424は、部分458と、ボア462が部分458を受容し、ばねシート464を画定する可動部分460と、を含む。可動部分460は、対応する膜バルブ144の膜154と選択的に係合して膜バルブ144を閉鎖するプランジャ部分434を有するバルブプラグとして使用され得る。アクチュエータロッド424は、可動部分460の表面と相互作用して、可動部分460の移動を概して矢印466で示される方向に、第1の位置と第2の位置との間で移動をガイドする。付勢要素468は、アクチュエータロッド424の各々を取り囲み、対応するアクチュエータロッド424を、概して矢印466で示される方向と概して反対方向に付勢する。
【0165】
図30は、
図1のフローセルアセンブリ106を実装するために使用することができるマニホールドアセンブリ502及びフローセル126を含む例示的なフローセルアセンブリ500の上面図である。マニホールドアセンブリ502は、マニホールド本体148及びマニホールド本体148の表面に連結された膜154によって形成される膜バルブ504を含む。膜バルブ504は、高い流量を支持し、例えば、0.01psi/分/mLにインピーダンスを低減する。各膜バルブ504に対して、マニホールド本体148は、バルブシート506を含み、試薬流体ライン138に流体的に連結され、試薬流体ライン138とバルブシート506との間に位置付けられるチャンバ508を画定する。膜154の部分510は、チャンバ508を覆う。チャンバ508及び膜154の部分510は、図示される実装形態では、バルブシート506の幅よりも大きい幅を有する。
【0166】
チャンバ508及び部分510の幅は、チャンバ508の表面積を増加させ、部分510は、膜154上により大きな力を適用し、アクチュエータ416が対応する膜バルブ504を開放するときにクラッキング圧力を著しく低減する。クラッキング圧力は、約0.4ポンド毎平方インチ(psi)~約1.2psi、具体的には、例えば、約0.45psi、約0.54psi、約0.74psi、約0.75psi、約0.77psi、約1.1psi、約1.12psi、約1.2psiであり得る。
【0167】
チャンバ508及び部分510は、円形の形状、ティアドロップ形状などであることが示されている。チャンバ508及び部分510の他の形状は、例えば、楕円形、三角形形状、円形、ダイヤモンド形、スタジウム形状、及び/又は丸みを帯びた角を有する形状などのチャンバ508のフラッシングを促進する他の形状などの低減されたクラッキング圧力を達成するのに好適である。
【0168】
膜バルブ504は、膜154の部分510と封止係合する対応するアクチュエータ416の真空ポート432によって開かれ得、アクチュエータロッド424は、第1の位置と第2の位置との間で移動する。膜バルブ504は、膜154を第2の位置から第1の位置に移動させ、膜をバルブシート506と係合するように付勢する、対応するアクチュエータ416のプランジャ部分434によって閉鎖することができる。
【0169】
図31は、
図1、
図2、及び
図3のバルブ駆動アセンブリ118を実装するために使用することができる例示的なバルブ駆動アセンブリ600の一部分の等角図である。
図31のバルブ駆動アセンブリ600は、
図28のバルブ駆動アセンブリ400と同様である。しかしながら、対照的に、アクチュエータロッド424の各々は、第1及び第2の側部ポート428、429を含み、アクチュエータロッド424の端面430は、対応する側部ポート428、429に流体的に連結された第1及び第2の真空ポート432、433を有する。プランジャ部分434は、第1の真空ポート432と第2の真空ポート433との間に位置付けられる。
【0170】
図32は、プリント回路基板414に連結され、かつ本体604及び空気圧ライン444を含むアクチュエータマニホールドアセンブリ602を含む、
図31のバルブ駆動アセンブリ600の等角図である。本体604は、本体604の端部450に位置付けられた出口ポート446と、本体442の側部452、606に位置付けられた入口ポート448と、を有する。空気圧ライン444は、アクチュエータロッド424の側部ポート428とアクチュエータマニホールドアセンブリ440の対応する入口ポート448との間に連結されている。バルブ駆動アセンブリ600は、約56ミリメートル(mm)の高さ607、約76mmの長さ608、及び約55mmの幅610を有し得る。しかしながら、バルブ駆動アセンブリ600は、異なる寸法を有し得る。
【0171】
図33は、プランジャ部分434が真空ポート432間に位置付けられた、第1及び第2の真空ポート432、433を含むアクチュエータロッド226のうちの1つの端面430の詳細図である。真空ポート432、433の各々は、図示される実装形態では、側壁612によって画定されたレセプタクル610と、真空ポート432、433が対応する側部ポート428に流体的に連結されることを可能にする開口部616を有する基部614と、を含む。レセプタクル610は、真空ポート432、433が膜バルブ144の膜154により大きな真空力を適用することを可能にし、したがって、膜154を、アクチュエータ416によってバルブシート158から離れる方向に容易に移動させることを可能にする。代替的に、レセプタクル610は省略され得、基部614及び開口部616は、膜バルブ144の膜154に直接隣接して、及び/又は膜154と係合するように位置し得る。
【0172】
図34は、
図1のフローセルアセンブリ106を実装するために使用することができるマニホールドアセンブリ702及びフローセル126を含む例示的なフローセルアセンブリ700の上面図である。マニホールドアセンブリ702は、
図30のマニホールドアセンブリ502の膜バルブ504と同様の膜バルブ704を含む。
図30のマニホールドアセンブリ502の膜バルブ504とは対照的に、膜バルブ704の各々は、第1及び第2のチャンバ508、509、並びに第1及び第2のチャンバ508、509を覆う膜154の第1及び第2の部分510、511を含む。膜バルブ504は、高い流量及び双方向の流れを支持し、インピーダンスを低減する。バルブシート506は、第1のチャンバ508と第2のチャンバ509との間に位置付けられている。
【0173】
前述の説明は、当業者が本明細書に記載される様々な構成を実践することを可能にするために提供される。対象技術は、様々な図及び構成を参照して特に説明されてきたが、これらは例示目的のみのためであり、対象技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0174】
本明細書で使用する際、単数形で記載され、かつ「a」又は「an」という語に続く要素又は工程は、かかる除外が明示的に記載されていない限り、複数のこれらの要素又は工程を除外しないものとして理解されるべきである。更に、「一実装形態」への言及は、列挙された特徴をまた組み込む追加の実装形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図するものではない。更に、反対に明示的に記載されない限り、特定の特性を有する1つの要素又は複数の要素を「備える(comprising)」、「含む(including)」、又は「有する(having)」実装形態は、その特性を有するか否かにかかわらず、追加の要素を含み得る。更に、「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などという用語は、本明細書において互換的に使用される。
【0175】
本明細書全体を通して使用される「実質的に」、「およそ(approximately)」、及び「約」という用語は、処理のばらつきなどに起因する小さな変動を説明及び考慮するために使用されている。例えば、それらは、±5%以下、例えば±2%以下、例えば±1%以下、例えば±0.5%以下、例えば±0.2%以下、例えば±0.1%以下、例えば±0.05%以下を指すことができる。
【0176】
主題技術を実施するための多くの他の方法が存在し得る。本明細書に記載される様々な機能及び要素は、主題技術の範囲から逸脱することなく、示されるものとは異なって分割され得る。これらの実装形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義される一般的な原理は、他の実装形態に適用することができる。したがって、主題技術の範囲から逸脱することなく、当業者によって、多くの変更及び修正を主題技術に行うことができる。例えば、異なる数の所与のモジュール又はユニットが用いられ得、異なる種類若しくは複数の種類の所与のモジュール又はユニットが用いられ得るか、所与のモジュール又はユニットが追加され得るか、あるいは所与のモジュール又はユニットが省略され得る。
【0177】
下線付き及び/又はイタリック体の見出し及び副見出しは、便宜上のみのために使用され、主題技術を限定するものではなく、主題技術の説明の解釈と関連して言及されない。当業者に既知である、又は後に知られることになる、本開示全体を通って記載される様々な実装形態の要素に対する全ての構造的及び機能的等価物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、主題技術に包含されることが意図される。更に、本明細書に開示された何物も、そのような開示が上記の説明において明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公開専用であることを意図するものではない。
【0178】
以下に更に詳細に考察される、前述の概念及び更なる概念の全ての組み合わせが、(かかる概念が相互に矛盾しなければ)本明細書に開示される発明の主題の一部であると企図されることを理解されたい。具体的には、本開示の終わりに現れる特許請求される主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される発明の主題の一部であると企図される。
【国際調査報告】