(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】電池制御装置、その動作方法、および電池制御システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20231212BHJP
H02J 7/34 20060101ALI20231212BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20231212BHJP
B60L 58/18 20190101ALI20231212BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20231212BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20231212BHJP
B60L 58/16 20190101ALI20231212BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20231212BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/34 B
H02J1/00 306L
B60L58/18
B60L3/00 S
B60L58/12
B60L58/16
H01M10/48 P
H01M10/44 P
H02J7/00 302C
H02J7/34 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532643
(86)(22)【出願日】2022-07-11
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 KR2022010029
(87)【国際公開番号】W WO2023013907
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0101623
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ヤン シク
【テーマコード(参考)】
5G165
5G503
5H030
5H125
【Fターム(参考)】
5G165GA09
5G165HA09
5G165HA16
5G165HA20
5G165JA09
5G503BA04
5G503BB01
5G503BB02
5G503CA10
5G503DA04
5G503DA05
5G503DA19
5G503EA08
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD06
5H030AA10
5H030AS08
5H030BB01
5H030BB21
5H030FF22
5H030FF41
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
5H125AA01
5H125AC12
5H125BC05
5H125BC16
5H125BC25
5H125BC28
5H125DD02
5H125EE26
5H125EE27
5H125EE29
5H125EE52
(57)【要約】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置は、モビリティに関する情報、前記モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報、および前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得する情報取得部と、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するコントローラと、を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モビリティに関する情報、前記モビリティに備えられたモジュールに電源を供給する第1電池に関する情報、および前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得する情報取得部と、
前記モビリティ、前記第1電池、および前記第2電池に関する情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するコントローラと、
を含む、電池制御装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記モビリティの速度または瞬間速度に基づいて前記第2電池を充電または放電し、前記第1電池の電源供給を補助するように制御する制御信号を生成する、請求項1に記載の電池制御装置。
【請求項3】
前記第2電池は複数であり、
前記コントローラは、
前記第2電池間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上である場合、前記第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成する、請求項1または2に記載の電池制御装置。
【請求項4】
前記第2電池は複数であり、
前記コントローラは、
前記第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生した場合、前記第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成する、請求項1または2に記載の電池制御装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合、前記第1電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成する、請求項4に記載の電池制御装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記第1電池に異常が発生した場合、前記第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成する、請求項1または2に記載の電池制御装置。
【請求項7】
モビリティに関する情報、前記モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報、および前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得するステップと、
前記モビリティ、前記第1電池、および前記第2電池に関する情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、
を含む、電池制御装置の動作方法。
【請求項8】
前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記モビリティの速度または瞬間速度に基づいて前記第2電池を充電または放電し、前記第1電池の電源供給を補助するように制御する制御信号を生成する、請求項7に記載の電池制御装置の動作方法。
【請求項9】
前記第2電池は複数であり、
前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記第2電池間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上であるか否かを判断するステップと、
前記第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成するステップと、を含む、請求項7または8に記載の電池制御装置の動作方法。
【請求項10】
前記第2電池は複数であり、
前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断するステップと、
前記第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、を含む、請求項7または8に記載の電池制御装置の動作方法。
【請求項11】
前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であるか否かを判断するステップと、
前記第1電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、をさらに含む、請求項10に記載の電池制御装置の動作方法。
【請求項12】
前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、
前記第1電池に異常が発生したか否かを判断するステップと、
前記第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、を含む、請求項7または8に記載の電池制御装置の動作方法。
【請求項13】
モビリティに備えられたモジュールに電源を供給する第1電池と、
前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池と、
前記モビリティ、前記第1電池、および前記第2電池に関する情報を取得し、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御装置と、
を含む、電池制御システム。
【請求項14】
前記制御装置は、
前記モビリティの速度または瞬間速度に基づいて前記第2電池を充電または放電し、前記第1電池の電源供給を補助するように制御する、請求項13に記載の電池制御システム。
【請求項15】
前記第2電池は複数であり、
前記制御装置は、
前記第2電池間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上である場合、前記第2電池間にバランシングを行うように制御する、請求項13または14に記載の電池制御システム。
【請求項16】
前記第2電池は複数であり、
前記制御装置は、
前記第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生した場合、前記第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行う、請求項13または14に記載の電池制御システム。
【請求項17】
前記制御装置は、
前記第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合、前記第1電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行う、請求項16に記載の電池制御システム。
【請求項18】
前記第2電池は複数であり、
前記制御装置は、
前記第1電池に異常が発生した場合、前記第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行う、請求項13または14に記載の電池制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2021年08月02日付けの韓国特許出願第10-2021-0101623号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本文書に開示された実施形態は、電池制御装置、その動作方法、および電池制御システムに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、二次電池に対する研究開発が活発に行われている。ここで、二次電池は、充放電が可能な電池であり、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などと、最近のリチウムイオン電池とをいずれも含む意味である。二次電池の中でも、リチウムイオン電池は、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などに比べて、エネルギー密度が遥かに高いという長所がある。また、リチウムイオン電池は、小型、軽量に作製することができるため、移動機器の電源として用いられており、近年、電気自動車の電源にまでその使用範囲が拡張され、次世代エネルギー貯蔵媒体として注目を浴びている。
【0004】
モビリティは、移動性を有する交通手段を総称する。モビリティで用いられる電池の場合、電池の寿命を増加させるために電池の劣化度の管理が必須である。また、航空モビリティの場合、空で運行するため、地上で運行するモビリティとは異なって停車が不可能であるため、非常時に問題が発生し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本文書に開示された実施形態の1つの目的は、モビリティに備えられた電池の動作を効率的に制御することができる電池制御装置、その動作方法、および電池制御システムを提供することにある。
【0006】
本文書に開示された実施形態の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は、下記の記載から当業者が明らかに理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置は、モビリティに関する情報、前記モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報、および前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得する情報取得部と、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するコントローラと、を含むことができる。
【0008】
一実施形態において、前記コントローラは、前記モビリティの速度または瞬間速度に基づいて前記第2電池を充電または放電し、前記第1電池の電源供給を補助するように制御する制御信号を生成することができる。
【0009】
一実施形態において、前記コントローラは、前記第2電池間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上である場合、前記第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成することができる。
【0010】
一実施形態において、前記コントローラは、前記第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生した場合、前記第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0011】
一実施形態において、前記コントローラは、前記第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合、前記第1電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0012】
一実施形態において、前記コントローラは、前記第1電池に異常が発生した場合、前記第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0013】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法は、モビリティに関する情報、前記モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報、および前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得するステップと、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、を含むことができる。
【0014】
一実施形態において、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記モビリティの速度または瞬間速度に基づいて前記第2電池を充電または放電し、前記第1電池の電源供給を補助するように制御する制御信号を生成することができる。
【0015】
一実施形態において、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記第2電池間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上であるか否かを判断するステップと、前記第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成するステップと、を含むことができる。
【0016】
一実施形態において、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断するステップと、前記第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、を含むことができる。
【0017】
一実施形態において、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であるか否かを判断するステップと、前記第1電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、をさらに含むことができる。
【0018】
一実施形態において、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップは、前記第1電池に異常が発生したか否かを判断するステップと、前記第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うように、前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップと、を含むことができる。
【0019】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御システムは、モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池と、前記モジュールそれぞれに備えられ、前記モビリティの動作に基づいて前記第1電池に対する補助電源として前記モジュールに電源を供給する第2電池と、前記モビリティ、前記第1電池、および前記第2電池に関する情報を取得し、前記取得された情報に基づいて前記第1電池および前記第2電池の動作を制御する制御装置と、を含むことができる。
【0020】
一実施形態において、前記制御装置は、前記モビリティの速度または瞬間速度に基づいて前記第2電池を充電または放電し、前記第1電池の電源供給を補助するように制御することができる。
【0021】
一実施形態において、前記制御装置は、前記第2電池間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上である場合、前記第2電池間にバランシングを行うように制御することができる。
【0022】
一実施形態において、前記制御装置は、前記第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生した場合、前記第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うことができる。
【0023】
一実施形態において、前記制御装置は、前記第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合、前記第1電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うことができる。
【0024】
一実施形態において、前記制御装置は、前記第1電池に異常が発生した場合、前記第2電池の動作に基づいて前記モビリティの非常運転モードを行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置は、モビリティに関する情報およびモビリティに備えられた電池に関する情報に基づいて電池の動作を制御し、電池の劣化度を管理することができる。
【0026】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置は、モビリティに関する情報およびモビリティに備えられた電池に関する情報に基づいて電池の動作を制御し、モビリティが目標速度または瞬間速度に効率的に到達するようにすることができる。
【0027】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置は、モビリティに関する情報およびモビリティに備えられた電池に関する情報に基づいて電池の動作を制御し、モビリティに備えられた電池に異常が発生した場合に非常運転モードを行うようにすることができる。
この他に、本文書により、直接的または間接的に把握される多様な効果が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本文書に開示された一実施形態に係るモビリティを示す図である。
【
図2】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御システムを示すブロック図である。
【
図3】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置を示す図である。
【
図4】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置において、モビリティの速度に基づいて電池を制御する例示を示す図である。
【
図5】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置において、モビリティの瞬間速度に基づいて電池を制御する例示を示す図である。
【
図6】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置において、モビリティの瞬間速度に基づいて電池を制御する例示を示す図である。
【
図7】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法を示すフローチャートである。
【
図8】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法をさらに示す図である。
【
図9】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法をさらに示す図である。
【
図10】本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法をさらに示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本文書に開示された実施形態を例示的な図面により詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付するにおいて、同一の構成要素に対しては他の図面上に表示される際にも可能な限り同一の符号を付するようにしていることに留意しなければならない。また、本文書に開示された実施形態を説明するにおいて、関連した公知の構成または機能に関する具体的な説明が本文書に開示された実施形態に対する理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0030】
本文書に開示された実施形態の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いてもよい。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されることはない。また、他に定義しない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで用いられる全ての用語は、本文書に開示された実施形態が属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に用いられる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0031】
図1は、本文書に開示された一実施形態に係るモビリティを示す図である。
図1を参照すると、モビリティ1000は、移動性を有する手段を意味し得る。例えば、モビリティ1000は、車両、電動キックボード、飛行機、ドローン、ヘリコプタ、電車、自転車、および二輪車のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。他の例を挙げると、モビリティ1000は、電気、水素、または燃料のうち少なくともいずれか1つのエネルギーにより移動性を有し得る手段を含むことができる。
図1ではモビリティ1000が飛行機の形状に示されているが、これに限定されない。
【0032】
モビリティ1000は、モジュール1100を含むことができる。例えば、モビリティ1000は、複数のモジュール1100を含むことができる。
図1ではモジュール1100がプロペラの形状に示されているが、これに限定されない。すなわち、モジュールは、モビリティ1000が移動できるように、エネルギーを用いて駆動される装置を含むことができる。
【0033】
モビリティ1000は、電池により駆動されることができる。例えば、モジュール1100それぞれは電池を含むことができ、含まれた電池のエネルギーに基づいて駆動されることができる。他の例を挙げると、モビリティ1000は、モビリティ1000およびモジュール1100にエネルギー供給が可能な電池を含むことができる。また、モビリティ1000は、電池を効率的に管理および使用(充電または放電)するために電池の動作の制御が可能な電池制御装置を含むことができる。
【0034】
本文書に開示された一実施形態に係るモビリティ1000は、電池制御装置を介して、それぞれのモジュール1100およびモビリティ1000が効率的に運行できるように電池の動作を制御することができる。
【0035】
図2は、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御システムを示すブロック図である。
図2を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御システム100は、第1電池110、第2電池120、および制御装置130を含むことができる。モジュール1100は、
図1のモジュール1100と実質的に同一であってもよい。一実施形態において、モジュール1100それぞれは、駆動装置1110および第2電池120を含むことができる。例えば、駆動装置1110は、モータ(図示せず)およびインバータ(図示せず)を含むことができる。他の例を挙げると、駆動装置1110は、第1電池110および第2電池120の電源の供給を並列に受けることができる。
【0036】
第1電池110は、モビリティに備えられたモジュール1100それぞれに電源を供給することができる。例えば、第1電池110は、基底電池であって、モビリティに備えられた全てのモジュール1100に電源を供給することができる。第1電池110は、例えば、リチウムイオン(Li-ion)電池、リチウムイオンポリマー(Li-ion polymer)電池、ニッケルカドミウム(Ni-Cd)電池、ニッケル水素(Ni-MH)電池などであってもよく、これに限定されない。一実施形態において、第1電池110は、複数の電池セル(図示せず)、複数の電池モジュール(図示せず)、または複数の電池パック(図示せず)のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0037】
第2電池120は、モジュール1100それぞれに備えられることができる。例えば、モジュール1100それぞれは、第2電池120を含むことができる。第2電池120は、例えば、リチウムイオン(Li-ion)電池、リチウムイオンポリマー(Li-ion polymer)電池、ニッケルカドミウム(Ni-Cd)電池、ニッケル水素(Ni-MH)電池などであってもよく、これに限定されない。
【0038】
第2電池120は、モビリティの動作に基づいて第1電池110に対する補助電源としてモジュール1100に電源を供給することができる。例えば、第2電池120は、第1電池110がモジュール1100に供給する電源の他に、更なる電源の充電または放電が必要である場合にモジュール1100それぞれに電源を供給することができる。一実施形態において、モジュール1100それぞれに含まれた第2電池120は、それぞれが連結されたモジュール1100に異なる大きさの電源を供給することができる。一実施形態において、第2電池120は、複数であってもよく、モジュール1100の個数と同一の個数を有してもよい。
【0039】
制御装置130は、第1電池110および第2電池120の動作を制御することができる。例えば、制御装置130は、第1電池110、第2電池120、およびモビリティに関する情報を取得することができ、取得された情報に基づいて第1電池110および第2電池120の動作を制御することができる。一実施形態において、制御装置130は、第1電池110から電源の供給を受けることができる。一実施形態において、制御装置130は、第1電池110および第2電池120の出力(電源供給)を制御することができる。
【0040】
制御装置130は、モビリティの速度または瞬間速度に基づいて第2電池120を充電または放電し、第1電池110の電源供給(出力、動作)を補助するように制御することができる。例えば、制御装置130は、到達すべきモビリティの目標速度が、第1電池110がモジュール1100に電源を供給して得ることができる最大速度よりも高い場合、第2電池120を放電するように制御することでモビリティが目標速度に到達できるように、第1電池110および第2電池120の出力を制御することができる。他の例を挙げると、制御装置130は、モビリティの瞬間速度が低くならなければならない場合、先ず、第2電池120をモジュール1100から電源を回収(充電)するように制御し、モジュール1100に含まれた駆動装置1110の速度を低くすることができ、その後、第1電池110の出力を低くするように制御し、モビリティが目標速度に速く到達できるように、第1電池110および第2電池120の出力を制御することができる。また他の例を挙げると、制御装置130は、モビリティの瞬間速度が高くならなければならない場合、先ず、第2電池120を電源として供給(放電)するように制御し、モジュール1100に含まれた駆動装置1110の速度を低くすることができ、その後、第1電池110の出力を高めるように制御し、モビリティが目標速度に速く到達できるように、第1電池110および第2電池120の動作を制御することができる。
【0041】
制御装置130は、第2電池120間のSOC(state of charge)またはSOH(state of health)の偏差が基準値以上である場合、第2電池120間にバランシングを行うように制御することができる。例えば、制御装置130は、いずれか1つの第2電池が他の第2電池よりも基準値以上の差があるSOCまたはSOH値を有している場合、他の第2電池に対応するモジュールに連結された駆動装置をさらに用いてモビリティの正常な運行を進行しつつ、第2電池120間のSOCおよびSOHのバランスが合うように第2電池120の動作を制御することができる。すなわち、制御装置130は、第2電池120間の劣化度が基準値以下の差が出るように第2電池120の動作を制御することができる。
【0042】
制御装置130は、第2電池120のうち少なくとも1つに異常が発生した場合、第1電池110および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うことができる。例えば、制御装置130は、異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池および第1電池の出力だけで目標速度で運行が可能である場合には、異常が発生した第2電池に連結された駆動装置の電源をオフにして非常運転を行うようにすることができる。すなわち、非常運転モードは、既存の速度でモビリティの運行が可能である場合には、異常が発生した第2電池に連結された駆動装置の電源をオフにするモードであってもよい。
【0043】
制御装置130は、第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合、第1電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うことができる。例えば、制御装置130は、モビリティの目標速度を基準として既設定値を設定することができ、第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であって、目標速度でモビリティの運行が不可能である場合には、第1電池110のみを用いてモビリティを運行するように制御することができる。すなわち、制御装置130は、全ての第2電池120と連結された駆動装置の電源をオフにすることができ、第1電池110の出力だけでモビリティが運行されるように制御することができる。一実施形態において、制御装置130は、第2電池のうち異常が発生した第2電池の位置情報に基づいてモビリティの非常運転モードを行うことができる。
【0044】
制御装置130は、第1電池110に異常が発生した場合、第2電池120の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うことができる。例えば、制御装置130は、第1電池110に異常が発生したと判断した場合、第1電池110の使用を中断し、第2電池120のうちいずれか1つの第2電池から電源の印加を受けることで持続的に動作することができ、第2電池120の動作に基づいてモビリティを運行するように制御することができる。
【0045】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御システム100は、制御装置130を介して第1電池110および第2電池120の動作を制御することで、モビリティが目標速度または目標瞬間速度に到達できるように制御することができ、第2電池120間に劣化度をバランシングすることができ、モビリティの非常状況時に非常運転モードを行うことができる。
【0046】
図3は、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置を示す図である。
図3を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置200は、情報取得部210およびコントローラ220を含むことができる。一実施形態において、電池制御装置200は、
図2の制御装置130と実質的に同一であってもよい。
【0047】
情報取得部210は、モビリティに関する情報を取得することができる。例えば、情報取得部210は、モビリティの目標速度、目標瞬間速度、現在速度、最高速度、最低速度のうち少なくともいずれか1つを取得することができる。
【0048】
情報取得部210は、モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報を取得することができる。例えば、第1電池は、
図2の第1電池110と実質的に同一であってもよい。他の例を挙げると、第1電池に関する情報は、第1電池の電圧、電流、温度、絶縁抵抗、SOC(State of Charge)、SOH(State of Health)、および故障有無に関する情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0049】
情報取得部210は、モビリティの動作に基づいて第1電池に対する補助電源としてモジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得することができる。例えば、第2電池は、
図2の第2電池120と実質的に同一であってもよい。他の例を挙げると、第2電池に関する情報は、第2電池の電圧、電流、温度、絶縁抵抗、SOC(State of Charge)、SOH(State of Health)、および故障有無に関する情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0050】
コントローラ220は、取得された情報に基づいて第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、モビリティ、第1電池、および第2電池に関する情報に基づいて第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することで、モビリティが正常に運行できるように制御することができる。
【0051】
コントローラ220は、モビリティの速度または瞬間速度に基づいて第2電池を充電または放電し、第1電池の出力を補助するように制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、モビリティの目標速度または目標瞬間速度に基づいて第2電池の電源をさらにモジュールに供給するか、またはモジュールに供給される電源を第2電池が用いることで、第1電池の電源供給(出力)を補助するように制御する制御信号を生成することができる。
【0052】
図4は、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置において、モビリティの速度に基づいて電池を制御する例示を示す図である。
図4を参照すると、第1電池の出力では到達できない速度がモビリティの目標速度である場合、コントローラ220は、第2電池の出力をモジュールにさらに供給することでモビリティが目標速度に到達できるように、第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0053】
図5および
図6は、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置において、モビリティの瞬間速度に基づいて電池を制御する例示を示す図である。
図5を参照すると、モビリティが初期速度v0から目標速度v1に速く到達するために、コントローラ220は、第2電池の出力をモジュールにさらに供給することで(第2電池を放電することで)、第1電池の出力を補助して瞬間速度を増加させるように制御する制御信号を生成することができる。コントローラ220は、第2電池の出力を増加させてモビリティの目標速度v1に到達させるとともに、第1電池の出力を増加させることで第2電池の使用を順次減少させるように、第1電池および第2電池の出力を制御する制御信号を生成することができる。すなわち、コントローラ220は、モビリティの目標速度v1に速く到達するために第2電池を放電させることができ、モビリティの目標速度v1を第1電池の出力だけで維持できる場合には、第2電池の放電動作を中断するように制御する制御信号を生成することができる。
【0054】
図6を参照すると、モビリティが初期速度v0から目標速度v1に速く到達するために、コントローラ220は、モジュールに供給される電圧に基づいて第2電池を充電することで、第1電池の電源供給(出力)を補助して瞬間速度を減少させるように制御する制御信号を生成することができる。コントローラ220は、第2電池を充電させてモビリティの目標速度v1に到達させるとともに、第1電池の出力を減少させることで第2電池の充電を順次減少させるように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。すなわち、コントローラ220は、モビリティの目標速度v1に速く到達するために第2電池を充電させることができ、モビリティの目標速度v1を第1電池の出力だけで維持できる場合には、第2電池の電源回収動作を中断するように制御する制御信号を生成することができる。
【0055】
再び
図3を参照すると、コントローラ220は、第2電池間のSOCまたはSOHの偏差が基準値以上である場合、第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、情報取得部210を介して取得された第2電池それぞれのSOCまたはSOHの偏差が基準値以上であるか否かを判断することができ、偏差が基準値以上である第2電池を判断することができる。コントローラ220は、偏差が基準値以上である第2電池を除いた残りの第2電池の出力を増加させる制御信号を生成することで、残りの第2電池を含むモジュールをさらに用いてモビリティが正常に運行できるように制御することができ、第2電池間のバランシングを行うことができる。
【0056】
コントローラ220は、第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生した場合、第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断することができ、異常が発生した第2電池を区分することができる。コントローラ220は、異常が発生した第2電池を除いた第2電池および第1電池の出力に基づいて既存の目標速度でモビリティを運行することが可能である場合、異常が発生した第2電池の使用を中断し、第1電池および異常が発生した第2電池を除いた第2電池の出力に基づいてモビリティが非常運行できるように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0057】
コントローラ220は、第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合、第1電池の出力に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であって、第1電池および異常が発生していない第2電池の出力で既存の運行速度でモビリティを運行することが難しい場合、第2電池の使用を中断し、第1電池の出力だけでモビリティを非常運行するように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0058】
コントローラ220は、第1電池に異常が発生した場合、第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、第1電池に異常が発生した場合、第2電池のうちいずれか1つの電源の供給を受けて動作することができ、第1電池の使用を中断し、第2電池の出力だけでモビリティを非常運行するように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0059】
本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置200は、情報取得部210を介して取得された情報に基づいて、コントローラ220が第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することで、モビリティが目標速度および目標瞬間速度に到達することができ、第2電池間の劣化度を合わせることができ、モビリティの非常運転モードを行うことができる。すなわち、電池制御装置200は、第1電池および第2電池の動作を制御することで、モビリティの運行および電池の使用を効率的に行うことができる。
【0060】
図7は、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法を示すフローチャートである。
図7を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置200の動作方法は、モビリティに関する情報、モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報、およびモジュールそれぞれに備えられ、モビリティの動作に基づいて第1電池に対する補助電源としてモジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得するステップ(S110)と、取得された情報に基づいて第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S120)と、を含むことができる。
【0061】
モビリティに関する情報、モビリティに備えられたモジュールそれぞれに電源を供給する第1電池に関する情報、およびモジュールそれぞれに備えられ、モビリティの動作に基づいて第1電池に対する補助電源としてモジュールに電源を供給する第2電池に関する情報を取得するステップ(S110)において、情報取得部210は、モビリティに関する情報、第1電池に関する情報、および第2電池に関する情報を取得することができる。例えば、モビリティに関する情報は、モビリティの目標速度、目標瞬間速度、現在速度、最高速度、最低速度のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。他の例を挙げると、第1電池および第2電池に関する情報それぞれは、第1電池および第2電池の電圧、電流、温度、絶縁抵抗、SOC(State of Charge)、SOH(State of Health)、および故障有無に関する情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0062】
取得された情報に基づいて第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S120)において、コントローラ220は、情報取得部210を介して取得されたモビリティ、第1電池、および第2電池に関する情報に基づいて第1電池および第2電池の動作を制御することができる。例えば、S120ステップにおいて、コントローラ220は、モビリティの速度または瞬間速度に基づいて第2電池を充電または放電し、第1電池の電源供給(出力)を補助するように制御する制御信号を生成することができる。
【0063】
図8~
図10は、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置の動作方法をさらに示す図である。
図8を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置200の動作方法は、第2電池間のSOCまたはSOHの偏差が基準値以上であるか否かを判断するステップ(S210)と、第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成するステップ(S220)と、を含むことができる。一実施形態において、S210ステップおよびS220ステップは、
図7のS120ステップに含まれることができる。
【0064】
第2電池間のSOCまたはSOHの偏差が基準値以上であるか否かを判断するステップ(S210)において、コントローラ220は、第2電池間のSOCまたはSOHの偏差が基準値以上であるか否かを判断することができる。例えば、コントローラ220は、SOCまたはSOHの偏差が基準値以上である第2電池を区分することができる。
【0065】
第2電池間にバランシングを行うように制御する制御信号を生成するステップ(S220)において、コントローラ220は、第2電池間にバランシングがなされるように制御する制御信号を生成することができる。例えば、コントローラ220は、SOCまたはSOHの偏差が基準値以上である第2電池を除いた残りの第2電池の出力を増加させることで、第2電池間の劣化度を合わせることができる。
【0066】
図9を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置200の動作方法は、第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断するステップ(S310)と、第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であるか否かを判断するステップ(S320)と、第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S330)と、第1電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S340)と、を含むことができる。一実施形態において、S310ステップおよびS330ステップは、
図7のS120ステップに含まれることができる。他の実施形態において、
図7のS120ステップは、S320ステップおよびS340ステップをさらに含むことができる。
【0067】
第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断するステップ(S310)において、コントローラ220は、第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断することができる。例えば、コントローラ220は、情報取得部210を介して取得された故障情報または特定の物理量に基づいて第2電池のうち少なくとも1つに異常が発生したか否かを判断することができる。
【0068】
第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であるか否かを判断するステップ(S320)において、コントローラ220は、モビリティの目標速度に基づいて既設定値を設定することができ、第2電池のうち異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上であるか否かを判断することができる。コントローラ220は、異常が発生した第2電池の個数が既設定値以上である場合にはS340ステップを行うことができ、異常が発生した第2電池の個数が既設定値未満である場合にはS330ステップを行うことができる。
【0069】
第1電池および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S330)において、コントローラ220は、異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の動作および第1電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、第1電池の出力および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の出力に基づいてモビリティの目標速度に到達できる場合であるため、コントローラ220は、異常が発生した第2電池の使用を中断し、残りの第2電池および第1電池の動作を制御する制御信号を生成することで、モビリティを非常運行することができる。
【0070】
第1電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S340)において、コントローラ220は、第1電池の出力のみに基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。例えば、第1電池の出力および異常が発生した第2電池を除いた残りの第2電池の出力に基づいてモビリティの目標速度に到達できない場合であるため、コントローラ220は、第2電池の全ての使用を中断し、第1電池の出力だけでモビリティが運行されるように制御する制御信号を生成することができる。
【0071】
図10を参照すると、本文書に開示された一実施形態に係る電池制御装置200の動作方法は、第1電池に異常が発生したか否かを判断するステップ(S410)と、第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S420)と、を含むことができる。一実施形態において、S410ステップおよびS420ステップは、
図7のS120ステップに含まれることができる。
【0072】
第1電池に異常が発生したか否かを判断するステップ(S410)において、コントローラ220は、情報取得部210を介して取得された情報に基づいて第1電池に異常が発生したか否かを判断することができる。例えば、第1電池に異常が発生していない場合、コントローラ220は、モビリティが正常に運行されるように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0073】
第2電池の動作に基づいてモビリティの非常運転モードを行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成するステップ(S420)において、コントローラ220は、第1電池の出力を使用できない状況であるため、第2電池のうちいずれか1つから電源の供給を受け、第1電池の使用を中断し、第2電池の出力に基づいてモビリティの運行を行うように、第1電池および第2電池の動作を制御する制御信号を生成することができる。
【0074】
以上の説明は、本文書に開示された技術思想を例示的に説明したものにすぎず、本文書に開示された実施形態が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本文書に開示された実施形態の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能である。
【0075】
したがって、本文書に開示された実施形態は本文書に開示された技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであって、このような実施形態により本文書に開示された技術思想の範囲が限定されるものではない。本文書に開示された技術思想の保護範囲は後述の請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本文書の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】