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特表2023-552760滅菌バリアを通した通信インターフェースを有する電動外科用器具
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】滅菌バリアを通した通信インターフェースを有する電動外科用器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533685
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(85)【翻訳文提出日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 IB2021061050
(87)【国際公開番号】W WO2022118160
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】17/109,589
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/109,667
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】506157570
【氏名又は名称】シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】フィービッグ・ケビン・エム
(72)【発明者】
【氏名】ブレイディ・ジョン・イー
(72)【発明者】
【氏名】アダムス・シェーン・アール
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC09
4C160CC23
(57)【要約】
シャフトと、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリと、を備える、外科用器具システム。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、開放構成と閉鎖構成との間で移動可能である。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、制御内側コアとエンドエフェクタとの間でデータ及び電力を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用器具システムであって、
シャフトと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリであって、
滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングであって、
第1のハウジング部分と、
開放構成と閉鎖構成との間で前記第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える、使い捨て外側ハウジングと、
前記開放構成において前記使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアであって、前記使い捨て外側ハウジングが、前記閉鎖構成において前記制御内側コアを前記滅菌バリア内に隔離するように構成されている、制御内側コアと、を備える、ハンドルアセンブリと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、
前記制御内側コアと前記エンドエフェクタとの間でデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリであって、
前記滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、
前記第1の側とは反対側の前記滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分であって、前記第1のインターフェース部分が、前記制御内側コアと前記第2のインターフェース部分との間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分と無線電気インターフェースを形成するように構成されている、第2のインターフェース部分と、
外部実装配線接続であって、前記第2のインターフェース部分と前記エンドエフェクタとの間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である、外部実装配線接続と、を備える、電気インターフェースアセンブリと、を備える、外科用器具システム。
【請求項2】
前記外部実装配線接続が、フレックス回路を備える、請求項1に記載の外科用器具システム。
【請求項3】
前記外部実装配線接続が、第1の外部実装配線接続であり、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の前記有線伝送が、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第1の有線伝送であり、前記電気インターフェースアセンブリが、前記第2のインターフェース部分と前記シャフトとの間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第2の有線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能な第2の外部実装配線接続を備える、請求項1に記載の外科用器具システム。
【請求項4】
前記エンドエフェクタが、前記シャフトに解放可能に結合可能なシャフト部分を備え、前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から延在する、請求項1に記載の外科用器具システム。
【請求項5】
前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から前記ハンドルアセンブリまで前記シャフトの外部に延在するように構成されている、請求項1に記載の外科用器具システム。
【請求項6】
前記外部実装配線接続が、前記第2のインターフェース部分に解放可能に結合可能なコネクタで終端する、請求項1に記載の外科用器具システム。
【請求項7】
外科用器具システムであって、
シャフトと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリであって、
滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングであって、
第1のハウジング部分と、
開放構成と閉鎖構成との間で前記第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える、使い捨て外側ハウジングと、
前記開放構成において前記使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアであって、前記使い捨て外側ハウジングが、前記閉鎖構成において前記制御内側コアを前記滅菌バリア内に隔離するように構成されている、制御内側コアと、を備える、ハンドルアセンブリと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、
電気インターフェースアセンブリであって、
前記滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、
前記第1の側とは反対側の前記滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分であって、前記第1のインターフェース部分及び前記第2のインターフェース部分が、前記滅菌バリアを通して前記制御内側コアと前記記憶媒体との間の通信経路の無線セグメントを協働して形成するように構成されている、第2のインターフェース部分と、
前記制御内側コアと前記記憶媒体との間の前記通信経路の有線セグメントを容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である外部実装配線接続と、を備える、電気インターフェースアセンブリと、を備え、
前記制御内側コアが、前記通信経路を通した通信信号に基づいて前記外科用器具システムの動作パラメータを設定するように構成されている、外科用器具システム。
【請求項8】
前記外部実装配線接続が、フレックス回路を備える、請求項7に記載の外科用器具システム。
【請求項9】
前記外部実装配線接続が、第1の外部実装配線接続であり、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の前記有線伝送が、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第1の有線伝送であり、前記電気インターフェースアセンブリが、前記第2のインターフェース部分と前記シャフトとの間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第2の有線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能な第2の外部実装配線接続を備える、請求項7に記載の外科用器具システム。
【請求項10】
前記エンドエフェクタが、前記シャフトに解放可能に結合可能なシャフト部分を備え、前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から延在する、請求項7に記載の外科用器具システム。
【請求項11】
前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から前記ハンドルアセンブリまで前記シャフトの外部に延在するように構成されている、請求項7に記載の外科用器具システム。
【請求項12】
前記外部実装配線接続が、前記第2のインターフェース部分に解放可能に結合可能なコネクタで終端する、請求項7に記載の外科用器具システム。
【請求項13】
外科用器具システムであって、
回転可能な導電リングを含むノズル部分を備えるシャフトと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリであって、
滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングであって、
第1のハウジング部分と、
開放構成と閉鎖構成との間で前記第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える、使い捨て外側ハウジングと、
前記開放構成において前記使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアであって、前記使い捨て外側ハウジングが、前記閉鎖構成において前記制御内側コアを前記滅菌バリア内に隔離するように構成されている、制御内側コアと、を備える、ハンドルアセンブリと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、
前記制御内側コアと前記エンドエフェクタとの間でデータ及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリであって、
前記滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、
前記第1の側とは反対側の前記滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分であって、前記第1のインターフェース部分及び前記第2のインターフェース部分が、前記電気インターフェースアセンブリを通した電気信号の無線伝送を協働して容易にするように構成されている、第2のインターフェース部分と、を備える、電気インターフェースアセンブリと、
制御回路であって、
前記電気インターフェースアセンブリを通して、前記エンドエフェクタと前記制御内側コアとの間の適合性のある接続を検出することと、
前記電気信号の信号パラメータを調整して、前記エンドエフェクタと前記制御内側コアとの間での前記データ及び電力のうちの少なくとも一方のスループットを改善することと、を行うように構成されている、制御回路と、を備える、外科用器具システム。
【請求項14】
前記適合性のある接続を検出することが、質問サイクルを含む、請求項13に記載の外科用器具システム。
【請求項15】
前記エンドエフェクタが、識別チップを備え、前記適合性のある接続を検出することが、前記識別チップに記憶された識別子に基づく、請求項13に記載の外科用器具システム。
【請求項16】
前記信号パラメータを調整することが、前記電気信号の周波数、振幅、及び帯域幅のうちの少なくとも1つを変更することを含む、請求項13に記載の外科用器具システム。
【請求項17】
前記信号パラメータを調整することが、前記電気インターフェースアセンブリの接続を非アクティブ化することを含む、請求項13に記載の外科用器具システム。
【請求項18】
前記第1のインターフェース部分が、第1の磁気軸受を備え、前記第2のインターフェース部分が、前記滅菌バリアを横切って機械エネルギーを伝達するように、前記第1の磁気軸受と同期して回転可能な第2の磁気軸受を備える、請求項13に記載の外科用器具システム。
【請求項19】
前記第2のインターフェース部分が、前記機械エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成された線形オルタネータを備える、請求項18に記載の外科用器具システム。
【請求項20】
前記第2のインターフェース部分が、前記回転可能な導電リングに摩擦によって取り付けられている、請求項13に記載の外科用器具システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外科用器具に関し、かつ様々な装置において、組織をステープル留めし、切断するために設計された、外科用ステープル留め器具及び切断器具、並びにそれらとともに使用するためのステープルカートリッジに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一態様では、本開示は、シャフトと、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリと、を備える外科用器具システムを提供する。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、第1のハウジング部分と、開放構成と閉鎖構成との間で第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、制御内側コアとエンドエフェクタとの間でデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。第1のインターフェース部分は、第2のインターフェース部分と無線電気インターフェースを形成して、制御内側コアと第2のインターフェース部分との間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を容易にするように構成されている。電気インターフェースアセンブリは、外部実装配線接続を更に備える。外部実装配線接続は、第2のインターフェース部分とエンドエフェクタとの間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送を容易にするために、第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である。
【0003】
別の態様では、本開示は、シャフトと、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリと、を備える、外科用器具システムを提供する。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、第1のハウジング部分と、開放構成と閉鎖構成との間で第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。第1のインターフェース部分及び第2のインターフェース部分は、滅菌バリアを通して、制御内側コアと記憶媒体との間の通信経路の無線セグメントを協働して形成するように構成されている。電気インターフェースアセンブリは、外部実装配線接続を更に備える。外部実装配線接続は、制御内側コアと記憶媒体との間の通信経路の有線セグメントを容易にするために、第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である。制御内側コアは、通信経路を通した通信信号に基づいて外科用器具システムの動作パラメータを設定するように構成されている。
【0004】
別の態様では、本開示は、回転可能な導電リングを含むノズル部分を備えるシャフトを備える外科用器具システムを提供する。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリを更に備える。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、第1のハウジング部分と、開放構成と閉鎖構成との間で第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、制御内側コアとエンドエフェクタとの間でデータ及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。第1のインターフェース部分及び第2のインターフェース部分は、電気インターフェースアセンブリを通した電気信号の無線伝送を協働して容易にするように構成されている。外科用器具システムは、制御回路を更に備える。制御回路は、電気インターフェースアセンブリを通して、エンドエフェクタと制御内側コアとの間の適合性のある接続を検出することと、電気信号の信号パラメータを調整して、エンドエフェクタと制御内側コアとの間でのデータ及び電力のうちの少なくとも一方のスループットを改善することと、を行うように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書に記載する実施形態の様々な特徴は、それらの利点とともに、以下の添付図面と併せて以下の説明によって理解することができる。
図1】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの斜視図を示す。
図2】分解された構成における図1の外科用器具システムのハンドルアセンブリの斜視図を図示し、ハンドルアセンブリは、外側使い捨てハウジング及び内側コアを含む。
図3図1の外科用器具システムのエンドエフェクタと図2の内側コアとの間で電力及びデータのうちの少なくとも1つを伝送するための電気インターフェースの断面図を示す。
図4】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの内側コアをステープルカートリッジ又はエンドエフェクタに電気的に接続するための制御プログラム又は論理構成を図示するプロセスの論理フロー図である。
図5】本開示の少なくとも1つの態様による、駆動部材移動をx軸上に、駆動部材速度をy軸上に示すグラフである。
図6】本開示の少なくとも1つの態様による、駆動部材速度をx軸上に、モータ電流をy軸上に示すグラフである。
図7】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの斜視図である。
図8】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの斜視図である。
図9図8の外科用器具システムのノズル部分の断面図である。
図10】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムのハンドルアセンブリの断面図である。
図11】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式外科用器具システムのモジュール構成の断面図である。
図12】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式外科用器具システムの様々な潜在的モジュール構成要素の抵抗識別子を示すグラフである。
図13】モジュール式外科用器具システム又はアセンブリのモジュール構成を検出及び/又は認証するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセスの論理フロー図である。
図14】モジュール式外科用器具システム又はアセンブリのモジュール構成を検出及び/又は認証するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセスの論理フロー図である。
図15】本開示の少なくとも1つの態様による、モジュール式外科用器具システムのハンドルアセンブリの斜視図であり、ハンドルアセンブリは、使い捨て外側ハウジングと内側コアとを含む。
図16】組み立てられた構成における図15の使い捨て外側ハウジング及び内側コアの近接性及び整列を評価するためのグラフである。
図17】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの斜視図である。
図18図17の外科用器具のハンドルアセンブリの一部分の断面図である。
図19図17の外科用器具アセンブリの構成要素の部分分解図である。
図20図17の外科用器具アセンブリの構成要素の部分断面図である。
図21】寿命終了イベントにおいて外科用器具システムのハンドルアセンブリの内側コアを無効化するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセスの論理フロー図である。
図22】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図23】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図24】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図25】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図26】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図27】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図28】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図29】本開示の少なくとも1つの態様による、外科手術手技における使用後にハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジングを無効化するための安全機構を図示する。
図30】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの斜視図である。
図31図30の外科用器具のハンドルアセンブリの一部分の断面図である。
図32図30の外科用器具システムのハンドルアセンブリの滅菌検出回路の簡略図である。
図33図30の外科用器具システムのハンドルアセンブリの上面図であり、ハンドルアセンブリの発光ダイオード(light-emitting diode、LED)ディスプレイを示す。
図34図33のLEDディスプレイの拡大図である。
図35】本開示の少なくとも1つの態様による、過酸化水素センサのセンサ読み取り値を示すグラフである。
図36】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムの再シリアル化可能な構成要素の寿命の終了を検出するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセスの論理フロー図である。
図37】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムのハンドルアセンブリを再滅菌するプロセスを示す。
図38】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムのハンドルアセンブリを再滅菌するための再シリアル化システムである。
図39】閉鎖構成にある図38の再シリアル化システムを示す。
図40】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムのハンドルアセンブリを再滅菌するための再シリアル化システムである。
図41】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムとともに使用される一次電気インターフェースである。
図42】本開示の少なくとも1つの態様による、外科用器具システムとともに使用するためのアクチュエータである。
図43】本開示の少なくとも1つの態様による、異なる閉鎖力を発生させる異なる構成における図42のアクチュエータを示す。
図44図43の異なる構成に基づいて決定されるような、エンドエフェクタの異なる閉鎖位置及び対応する閉鎖力を示すグラフである。
図45】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドルシステムの使い捨て外側ハウジング及び内側コアの斜視図である。
図46図45のハンドルアセンブリの部分断面図である。
図47】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドルアセンブリの使い捨て外側ハウジング及び内側コアの斜視図である。
図48図47のハンドルアセンブリのアクチュエータの部分断面図である。
図49】x軸上の時間の関数としての、Y軸上の振動のグラフである。
図50】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドルアセンブリの部分拡大図である。
図51図50のハンドルアセンブリのアクチュエータの部分断面図である。
図52】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドルアセンブリの部分拡大図である。
図53】本開示の少なくとも1つの態様による、ハンドルアセンブリのアクチュエータの部分拡大図である。
図54図53のアクチュエータの部分断面図である。
【0006】
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載する例示は、一形態として、本発明のある特定の実施形態を例示するものであり、そのような例示は、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本願の出願人はまた、本願と同日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願、発明の名称「METHOD FOR TISSUE TREATMENT BY SURGICAL INSTRUMENT」、代理人整理番号END9291USNP1/200802-1M、
-米国特許出願、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH INTERACTIVE FEATURES TO REMEDY INCIDENTAL SLED MOVEMENTS」、代理人整理番号END9291USNP2/200802-2、
-米国特許出願、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH SLED LOCATION DETECTION AND ADJUSTMENT FEATURES」、代理人整理番号END9291USNP3/200802-3、
-米国特許出願、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH CARTRIDGE RELEASE MECHANISMS」、代理人整理番号END9291USNP4/200802-4、
-米国特許出願、発明の名称「DUAL-SIDED REINFORCED RELOAD FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号END9291USNP5/200802-5、
-米国特許出願、発明の名称「SURGICAL SYSTEMS WITH DETACHABLE SHAFT RELOAD DETECTION」、代理人整理番号END9291USNP6/200802-6、
-米国特許出願、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ELECTRICAL CONNECTORS FOR POWER TRANSMISSION ACROSS STERILE BARRIER」、代理人整理番号ENDEND9291USNP7/200802-7、
-米国特許出願、発明の名称「DEVICES AND METHODS OF MANAGING ENERGY DISSIPATED WITHIN STERILE BARRIERS OF SURGICAL INSTRUMENT HOUSINGS」、代理人整理番号END9291USNP8/200802-8、
-米国特許出願、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH EXTERNAL CONNECTORS」、代理人整理番号END9291USNP9/200802-9、
-米国特許出願、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH SMART RELOAD WITH SEPARATELY ATTACHABLE EXTERIORLY MOUNTED WIRING CONNECTIONS」、代理人整理番号END9291USNP10/200802-10、及び
-米国特許出願、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTI-PHASE TISSUE TREATMENT」、代理人整理番号END9291USNP12/200802-12。
【0008】
本願の出願人は、2018年12月4日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらの各々の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
・米国特許出願第16/209,385号、発明の名称「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,STORAGE AND DISPLAY」、
・米国特許出願第16/209,395号、発明の名称「METHOD OF HUB COMMUNICATION」、
・米国特許出願第16/209,403号、発明の名称「METHOD OF CLOUD BASED DATA ANALYTICS FOR USE WITH THE HUB」、
・米国特許出願第16/209,407号、発明の名称「METHOD OF ROBOTIC HUB COMMUNICATION,DETECTION,AND CONTROL」、
・米国特許出願第16/209,416号、発明の名称「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,DISPLAY,AND CLOUD ANALYTICS」、
・米国特許出願第16/209,423号、発明の名称「METHOD OF COMPRESSING TISSUE WITHIN A STAPLING DEVICE AND SIMULTANEOUSLY DISPLAYING THE LOCATION OF THE TISSUE WITHIN THE JAWS」、
・米国特許出願第16/209,427号、発明の名称「METHOD OF USING REINFORCED FLEXIBLE CIRCUITS WITH MULTIPLE SENSORS TO OPTIMIZE PERFORMANCE OF RADIO FREQUENCY DEVICES」、
・米国特許出願第16/209,433号、発明の名称「METHOD OF SENSING PARTICULATE FROM SMOKE EVACUATED FROM A PATIENT,ADJUSTING THE PUMP SPEED BASED ON THE SENSED INFORMATION,AND COMMUNICATING THE FUNCTIONAL PARAMETERS OF THE SYSTEM TO THE HUB」、
・米国特許出願第16/209,447号、発明の名称「METHOD FOR SMOKE EVACUATION FOR SURGICAL HUB」、
・米国特許出願第16/209,453号、発明の名称「METHOD FOR CONTROLLING SMART ENERGY DEVICES」、
・米国特許出願第16/209,458号、発明の名称「METHOD FOR SMART ENERGY DEVICE INFRASTRUCTURE」、
・米国特許出願第16/209,465号、発明の名称「METHOD FOR ADAPTIVE CONTROL SCHEMES FOR SURGICAL NETWORK CONTROL AND INTERACTION」、
・米国特許出願第16/209,478号、発明の名称「METHOD FOR SITUATIONAL AWARENESS FOR SURGICAL NETWORK OR SURGICAL NETWORK CONNECTED DEVICE CAPABLE OF ADJUSTING FUNCTION BASED ON A SENSED SITUATION OR USAGE」、
・米国特許出願第16/209,490号、発明の名称「METHOD FOR FACILITY DATA COLLECTION AND INTERPRETATION」、及び
・米国特許出願第16/209,491号、発明の名称「METHOD FOR CIRCULAR STAPLER CONTROL ALGORITHM ADJUSTMENT BASED ON SITUATIONAL AWARENESS」。
【0009】
本明細書に記載され、添付の図面に図示されるように、実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため、詳細に記載されていない。読者は、本明細書に説明及び図示された実施形態が、非限定的な例であり、したがって本明細書に開示された特定の構造的及び機能的詳細が、代表的及び例示的であり得ることを、理解するであろう。特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、それに対する変形及び変更を行うことができる。
【0010】
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば切開外科的処置と関連するものを含む、多くの外科的処置及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、もとからある開口部を通じて、組織に形成された切開部又は穿刺孔を通じてなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接挿入することもでき、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長シャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセスデバイスを通じて挿入することもできる。
【0011】
図1図3を参照すると、例えば、電気機械式外科用器具システム8500などの外科用器具システムが提供される。システム8500は、ハンドルアセンブリ8520と、例えば、シャフトアセンブリ8530などの複数のタイプのアダプタ又はシャフトアセンブリと、例えば、エンドエフェクタ8540などの複数のタイプの装填ユニット又はエンドエフェクタとを含む。ハンドルアセンブリ8520は、いくつかのシャフトアセンブリのうちのいずれか1つ、例えば、シャフトアセンブリ8530に選択的に取り付けられるように構成され、各一意のシャフトアセンブリ8530は、例えば、エンドエフェクタ8540などの任意の数の外科手術装填ユニット又はエンドエフェクタと選択的に接続されるように構成されている。エンドエフェクタ8540及びシャフトアセンブリ8530は、ハンドルアセンブリ8520による作動及び操作のために構成されている。1つのシャフトアセンブリ8530を、例えば、ハンドルアセンブリ8520に接続し、1つのタイプのエンドエフェクタ、例えば、エンドエフェクタ8540などを選択されたシャフトアセンブリ8530に接続すると、電動手持ち式電気機械式外科用器具が形成される。
【0012】
外科用器具システム8500とともに使用するための様々な好適な装填ユニット又はエンドエフェクタが、SURGICAL STAPLING APPARATUSと題され、1999年2月2日に発行された、米国特許第5,865,361号で考察されており、この開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。外科用器具システム8500とともに使用するための様々なハンドルアセンブリが、HANDHELD ELECTROMECHANICAL SURGICAL SYSTEMと題され、2019年10月1日に発行された、米国特許第10,426,468号で考察されており、この開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0013】
ハンドルアセンブリ8520は、内側コア8522と、内側コア8522の周囲に滅菌バリア8525(図3)を確立するために内側コア8522を選択的に受容して包むように構成された使い捨て外側ハウジング8524とを含む。内側コア8522は、モータ操作可能であり、複数のタイプのエンドエフェクタの動作を駆動するように構成されている。内側コア8522は、動作パラメータの複数のセット(例えば、内側コア8522のモータの動作速度、内側コア8522のモータによってシャフトアセンブリに送達される動力量、作動される内側コア8522のモータの選択、内側コア8522によって実行されるエンドエフェクタの機能など)を有する。内側コア8522の動作パラメータの各セットは、エンドエフェクタが内側コア8522に結合されたときに、エンドエフェクタのそれぞれのタイプに対して一意の機能の特定のセットの作動を駆動するように設計される。例えば、内側コア8522は、内側コア8522に結合されるエンドエフェクタのタイプに応じて、その電力出力を変化させ、そのある特定のボタンを非アクティブ化若しくはアクティブ化し、及び/又はその異なるモータを作動させ得る。
【0014】
内側コア8522は、その中に内側ハウジング空洞を画定し、この空洞内に、電源パック8526が位置する。電源パックコアアセンブリ8526は、内側コア8522の様々な動作を制御するように構成されている。電源パック8526は、それに動作可能に係合される複数のモータを含む。モータの回転は、例えば、シャフトアセンブリ8530に取り付けられたエンドエフェクタ、例えば、エンドエフェクタ8540の様々な動作を駆動するために、シャフトアセンブリ8530のシャフト及び/又は歯車構成要素を駆動するように機能する。
【0015】
電源パック8526のモータは、エンドエフェクタ8540が内側コア8522に結合されると、例えば、エンドエフェクタ8540における発射運動、閉鎖運動、及び/又は関節運動を選択的に行うために、シャフトアセンブリ8530のシャフト及び/又は歯車構成要素を駆動するように構成されている。
【0016】
上記に加えて、使い捨て外側ハウジング8524は、内側コア8522との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分8524a、8524bを含む。図示の例では、ハウジング部分8524bは、ハウジング部分8524bの上縁部に沿って位置するヒンジ8525によってハウジング部分8524aに移動可能に結合されている。その結果、ハウジング部分8524a、8524bは、図1に示されるような閉鎖されて完全に結合された構成と、図2に示されるような開放されて部分的に分離された構成との間で互いに対して枢動可能である。ハウジング部分8524a、8524bは、接合されると、その中に空洞を確定し、この空洞内に、内側コア8522が選択的に位置し得る。
【0017】
図示の例では、内側コア8522は、制御回路8560を含む。他の例では、制御回路8560は、使い捨て外側ハウジング8524の内壁上に配設され、内側コア8522が外側ハウジング8524と組み立てられたときに内側コア8522と制御回路8560との間に電気接続が確立されるように、内側コア8522に解放可能に結合可能である。制御回路8560は、プロセッサ8562と、例えばメモリユニット8564などの記憶媒体とを含む。制御回路8560は、例えば、電源パック8526によって電力供給され得る。メモリユニット8564は、プロセッサ8562によって実行されると、プロセッサ8562に外科用器具システム8500の様々な制御機能を調整/実行させ得るプログラム命令を記憶し得る。
【0018】
図示の例では、制御回路8560は、内側コア8522に解放可能に結合可能である。内側コア8522が外側ハウジング8524と組み立てられたときに内側コア8522と制御回路8560との間に電気的接続が確立される。しかしながら、他の例では、制御回路8560は内側コア8522に組み込まれる。
【0019】
様々な例では、メモリユニット8564は、例えば、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリなどの不揮発性メモリであり得る。メモリユニット8564は、1つのタイプのエンドエフェクタ、例えば、エンドエフェクタ8540などのエンドエフェクタ、及び/又は例えば、シャフトアセンブリ8530などの1つのタイプのアダプタアセンブリの動作に対応する、内側コア8522の離散動作パラメータをその中に記憶していてもよい。メモリ8564に記憶される動作パラメータは、内側コア8522のモータの動作速度、内側コア8522のモータの動作中にモータによって送達される動力量、内側コア8522のモータのうちどのモータを、内側コア8522を動作させる際に作動させるか、内側コア8522によって実行されるエンドエフェクタの機能のタイプ、などのうちの少なくとも1つであり得る。
【0020】
依然として図1図3を参照すると、外科用器具システム8500は、内側コア8522とエンドエフェクタ8540との間でデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリ8570を含む。図示の例では、電気インターフェースアセンブリ8570は、滅菌バリア8525の第1の側8525aにある第1のインターフェース部分8580と、第1の側の反対側の滅菌バリア8525の第2の側8525bにある第2のインターフェース部分8590とを含む。様々な態様では、第1のインターフェース部分8580は、第2のインターフェース部分8590と無線電気インターフェースを形成するように構成されている。無線電気インターフェースは、内側コア8522と第2のインターフェース部分8590との間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を容易にする。
【0021】
更に、電気インターフェースアセンブリ8570は、外部実装配線接続8600を含む。図示の例では、外部実装配線接続8600は、第2のインターフェース部分8690とエンドエフェクタ8540との間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送を容易にするために、第2のインターフェース部分8590に別個に取り付け可能である。
【0022】
様々な態様では、第1のインターフェース部分8580及び第2のインターフェース部分8590は、内側コア8522とエンドエフェクタ8540との間の電気経路の無線セグメントを協働して形成するように構成されている。更に、外部実装配線接続8600は、電気経路の配線セグメントを形成する。データ信号及び電力のうちの少なくとも一方は、電気経路を通じて内側コア8522とエンドエフェクタ8540との間で伝送される。
【0023】
更に図1図3を参照すると、外部実装配線接続8600は、第2のインターフェース部分8590に解放可能に結合可能な取り付け部材8602で終端するワイヤフレックス回路8601を含む。ワイヤフレックス回路8601は、取り付け部材8602が第2のインターフェース部分8590に外部から到達することを可能にするのに十分な長さである。
【0024】
取り付け部材8602は、第2のインターフェース部分8590に磁気的に結合可能である。例えば、取り付け部材8602は、ハウジング8604内に配設された磁気要素8606、8608を含む。第1のインターフェース部分8580は、図3に示されるように、外側ハウジング8524上への取り付け部材8602の磁気取り付け及び適切な位置合わせのための鉄要素8576、8578を含む。
【0025】
鉄要素8576、8578は、内側コア8522が使い捨て外側ハウジング8523内に適切に配置され、取り付け部材8602が第2のインターフェース部分8590に対して適切に配置されたときに鉄要素8576、8578及び磁気要素8606、8608が位置合わせされるように、内側コア8522の外側ハウジング8524上に配設される。
【0026】
代替的に、ある特定の例では、磁気要素は、内側コア8522の外側ハウジング8523上に配設することができ、鉄要素は、取り付け部材8602のハウジング8604上に配設することができる。代替的に、ある特定の例では、対応する磁気要素をハウジング8604、8523の両方上に配設することができる。
【0027】
上記に加えて、別の外部実装配線接続8611が、シャフトアセンブリ8530を第2のインターフェース部分8590に接続する。外部実装配線接続8611は、多くの点で外部実装配線接続8600と同様である。例えば、外部実装配線接続8611はまた、外部実装配線接続8600の取り付け部材8602と同様の取り付け部材8613で終端するワイヤフレックス回路8612を含む。取り付け部材8613はまた、シャフトアセンブリ8530と内側コア8522との間でデータ及び電力のうちの少なくとも一方を外部に伝送するために、ハンドルアセンブリ8520に磁気的に結合可能である。
【0028】
上記に加えて、電気インターフェースアセンブリ8570は、滅菌バリア8525の両側に配置可能な誘導要素8603、8583を利用する。図示の例では、誘導要素8603、8583は、それぞれ誘導回路8605、8585の構成要素である巻き線コイルの形態である。誘導要素8603、8583のワイヤコイルは、銅又は銅合金のワイヤを含む。しかしながら、ワイヤコイルは、例えば、アルミニウムなどの任意の好適な導電材料を含んでもよい。ワイヤコイルは、任意の好適な回数中心軸の周りに巻くことができる。
【0029】
図3に示すように、要素8608、8606、8576、8578によって適切な磁気取り付けが確立されると、誘導要素8603、8583のワイヤコイルは、それを通って延びる中心軸の周りに適切に位置合わせされる。誘導要素8603、8583のワイヤコイルの適切な位置合わせは、ワイヤコイルを通るデータ及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を改善する。
【0030】
様々な例では、誘導回路8585は、電源パック8526及び制御回路8560に電気的に結合されている。図示の例では、誘導回路8605は、エンドエフェクタ8540内のトランスポンダ8541に電気的に結合可能である。トランスポンダ8541に信号を伝送し、トランスポンダ8541から信号を受信するために、誘導要素8603は、誘導要素8583に誘導結合されている。トランスポンダ8541は、誘導要素8603から受信した誘導信号の電力の一部を使用してトランスポンダ8541に受動的に電力供給することができる。誘導信号によって十分に電力供給されると、トランスポンダ8541は、誘導回路8605、8585間の誘導結合を介して、ハンドルアセンブリ内の制御回路8560との間でデータを送受信することができる。
【0031】
様々な例では、図1に示されるように、トランスポンダ8541は、エンドエフェクタ8540のシャフト部分8542内に位置する。他の例では、トランスポンダ8541は、エンドエフェクタ8540のジョー内に配設され得る。図示の例では、エンドエフェクタ8540は、ステープルカートリッジ8543を含む。ある特定の事例では、トランスポンダ8541は、ステープルカートリッジ8543内に位置し得る。シャフト部分8542内の内部配線は、外部実装配線接続8600をトランスポンダ8541に接続する。図示の例では、外部実装配線接続8600は、ワイヤフレックス回路8601をシャフト部分8542に接続するように構成された取り付け部材8609を含む。ある特定の事例では、取り付け部材8609は、シャフト部分8542に永続的に接続される。他の事例では、取り付け部材8609は、シャフト部分8542に解放可能に結合されている。
【0032】
トランスポンダ8541に信号を伝送するために、制御ユニット8560は、変調計画に応じて信号を符号化するためのエンコーダー及び信号を変調するための変調器を含むこともある。制御ユニット8560は、任意の好適な無線通信プロトコル及び任意の好適な周波数(例えばISM周波数帯)を使用してトランスポンダ8541と通信することができる。
【0033】
様々な例では、制御回路8560は、クエリ識別デバイス(例えば、無線周波数識別デバイス(radio frequency identification device、RFID))又は暗号識別デバイスを通じて、取り付けられたステープルカートリッジ及び/又はエンドエフェクタが外科用器具システム8500に適合するかどうかを判定することができる。識別チップ及び/又は質問サイクルを利用して、取り付けられたステープルカートリッジ及び/又はエンドエフェクタの適合性を評価することができる。様々な識別技術が、ELECTRICALLY SELF-POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH CRYPTOGRAPHIC IDENTIFICATION OF INTERCHANGEABLE PARTと題され、2014年1月14日に発行された、米国特許第8,672,995号に記載されており、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0034】
図4は、外科用器具システム(例えば、外科用器具システム8500)の内側コア8522をステープルカートリッジ(例えば、ステープルカートリッジ8543)又はエンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ8540)と電気的に接続する制御プログラム又は論理構成を示すプロセス8610の論理フロー図である。プロセス8610は、エンドエフェクタ8540と内側コア8522、より具体的には制御回路8560との間の適合性のある接続を、電気インターフェースアセンブリ8570を通して検出すること8612を含む。プロセス8610は、エンドエフェクタ8540と内側コア8522との間でのデータ及び電力のうちの少なくとも一方のスループットを改善するために、電気インターフェースアセンブリ8570を通過する信号の信号パラメータを調整すること8614を更に含む。
【0035】
図示の例では、プロセス8610は制御回路8560によって実施される。メモリユニット8564は、プロセッサ8562によって実行されると、プロセッサ8562にプロセス8610の1つ又は2つ以上の態様を実行させ得るプログラム命令を記憶し得る。他の例では、プロセス8610の1つ又は2つ以上の態様は、制御回路8560とは別個であるが、制御回路8560と通信することができる接続回路によって実装され得る。接続回路は、例えば、ハンドルアセンブリ8520の使い捨て外側ハウジング8524に組み込むことができる。
【0036】
様々な態様では、エンドエフェクタ8540は、識別コードを記憶するメモリユニットを含む。制御回路8560は、電気インターフェースアセンブリ8570を通してメモリユニットから取り出された識別コードに基づいて、エンドエフェクタ8540と内側コア8522との間に適合性のある接続が存在するかどうかを評価することができる。
【0037】
様々な態様では、電気インターフェースアセンブリ8570は、電気インターフェースアセンブリ8570を通して伝送される信号の態様を検出、測定、及び/又は監視するように構成された1つ又は2つ以上のセンサを含む。制御回路8560は、例えば、信号強度、周波数、及び/若しくは帯域幅などの信号の1つ又は2つ以上の態様を更に調整し、並びに/又は電力レベルを調整して、電気インターフェースアセンブリ8570を介したエンドエフェクタ8540と内側コア8522との間でのデータ及び電力のうちの少なくとも一方のスループットを最適化することができる。様々な態様では、制御回路8560は、外科用器具システム8500が、電気インターフェースアセンブリ8570の1つ若しくは2つ以上の構成要素又は接続が短絡しており、かつ/又は信号が失われている環境内にあるかどうかを判定することができる。それに応答して、制御回路8560は、データ又は電力スループットを改善するために、信号周波数、信号強度、及び/又は信号反復を調整することができる。少なくとも1つの例では、制御回路8560は、電気インターフェースアセンブリ8570の他の接続を改善するために、1つ又は2つ以上の接続をオフにすることによって応答してもよい。
【0038】
主に図5及び図6を参照すると、制御回路8560は、電気インターフェースアセンブリ8570を通して受信された識別子に基づいて、外科用器具システム8500の1つ又は2つ以上の動作パラメータを設定し得る。図5は、メモリユニット8564に記憶することができ、電気インターフェースアセンブリ8570を通して受信した識別子に基づいてプロセッサ8562によって選択することができるいくつかの制御方式(例えば、8621、8622、8623、8624、8625、8626、8627)を表すグラフ8620を示す。グラフ8620は、駆動部材移動距離をミリメートル(mm)で表すx軸と、駆動部材速度をミリメートル/秒(mm/sec)で表すy軸とを含む。
【0039】
駆動部材は、内側コア8522のモータによって動かされて、エンドエフェクタ8540の閉鎖及び/又は発射運動を行う。少なくとも1つの例では、駆動部材は、モルタルによって動かされて、ステープルカートリッジ8543から組織内にステープルを配備するために所定の発射経路に沿ってIビームアセンブリを前進させ、任意選択的に、発射ストロークにおいてステープル留めされた組織を切断するために切断部材を前進させる。そのような例では、駆動部材の動きの速度及び開始位置から移動した距離は、それぞれ、Iビームアセンブリの動きの速度及び所定の発射経路に沿ってIビームアセンブリが移動した距離を表す。
【0040】
グラフ8620に表される例示的な制御方式(8621、8622、8623、8624、8625、8626、8627)は、例えば、テーブル及び/又は等式などの任意の好適な形態でメモリユニット8564に記憶され得る。様々な態様では、制御方式(8621、8622、8623、8624、8625、8626、8627)は、異なる厚さを有する異なる組織タイプを治療するために外科用器具システム8500とともに使用するのに好適な異なるタイプ及びサイズ(例えば、45mm、60mm)のステープルカートリッジを表す。例えば、制御方式8621は、薄い組織を治療するのに好適なカートリッジタイプとともに使用するためのものであり、したがって、駆動部材の比較的速い運動速度を可能にし、それによって、より高い慣性がもたらされ、発射ストロークの終了前に、より早く減速することが必要になる。対照的に、制御方式8627は、厚い組織を治療するのに好適なカートリッジタイプとともに使用するためのものであり、したがって、制御方式8621よりも遅い駆動部材の運動速度を可能にする。したがって、制御方式8627は、制御方式8621よりも低い慣性をもたらし、これによって、制御方式8621と比較して、発射ストロークが終了する前により遅い時間に減速することが必要になる。
【0041】
図6は、追加の制御方式(8721、8722、8723、8724)を表す別のグラフ8720を示す。グラフ8720は、異なる組織タイプ/厚さに好適な異なるカートリッジタイプについて、x軸上に駆動部材速度を示し、y軸上にモータ電流(i)を示す。駆動部材の特定の速度を達成するための内側コア8522のモータの電流引き込みは、カートリッジタイプに応じて異なる。したがって、制御回路8560は、選択された制御方式によって決定される所望の速度を達成するのに十分なモータによる電流引き込みを確保するために、電気インターフェースアセンブリ8570を通して受信された識別子に基づいて制御方式(8721、8722、8723、8724)のいずれかを選択する。
【0042】
ここで図7を参照すると、外科用器具システム8800は、多くの点で外科用器具システム8500に類似している。例えば、外科用器具システム8800はまた、エンドエフェクタ8540において閉鎖運動及び/又は発射運動を行うように構成された駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア8822を含むハンドルアセンブリ8820を含む。内側コア8822は更に、モータアセンブリ及び制御回路8860に電力を供給する内部電源パック8826を含む。様々な態様では、電源パック8826は、1つ又は2つ以上の電池を備え、これらの電池は、再充電可能であり得る。ある特定の態様では、電源パック8826は、内側コア8822に解放可能に結合可能であり得る。
【0043】
制御回路8560と同様に、制御回路8860は、プログラム命令を記憶するメモリユニットを含む。プログラム命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、モータアセンブリ、フィードバックシステム、及び/又は1つ若しくは2つ以上のセンサを制御させる。様々な例では、フィードバックシステムは、例えば、1つ又は2つ以上の所定の条件が満たされたときに警告を発するなど、所定の機能を実行するように制御回路8860によって使用することができる。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えばディスプレイスクリーン、バックライト、及び/又はLEDなど、1つ又は2つ以上の視覚フィードバックシステムを備えてもよい。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えばスピーカ及び/又はブザーなど、1つ又は2つ以上の音声フィードバックシステムを備えてもよい。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えば、1つ又は2つ以上の触覚フィードバックシステムを備えてもよい。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えば、視覚、音声、及び/又は触覚フィードバックシステムの組み合わせを備えてもよい。
【0044】
依然として図7を参照すると、無線電力伝達システム8850は、内側コア8822の周囲に配設される使い捨て外側ハウジング8824によって形成される滅菌バリアを横断して電力を無線で伝送するために利用される。使い捨て外側ハウジング8824は、多くの点で使い捨て外側ハウジング8524と類似している。例えば、使い捨て外側ハウジング8824は、使い捨て外側ハウジング8824内への内側コア8822の挿入を可能にするために互いに着脱可能に結合可能な2つのハウジング部分を含むことができる。内側コア8822は、使い捨て外側ハウジング8824の内部に密閉され、それによって、内側コア8822の周囲に滅菌バリアを生成する。
【0045】
無線電力伝達システム8850は、軸受の磁気結合を利用して、機械的仕事を駆動し、最終的に使用可能な電気エネルギーに変換する。無線電力伝達システム8850は、内部電力伝達ユニット8852と、外部使い捨てエネルギー受信器/変換器8854とを含む。図示の例では、内部電力伝達ユニット8852及び外部使い捨てエネルギー受信器/変換器8854は、使い捨て外側ハウジング8824によって画定される滅菌バリアの両側に配置される。
【0046】
内部電力伝達ユニット8852は、使い捨て外側ハウジング8824の内部に配置され、電源パック8826に配線接続される。一例では、内部電力伝達ユニット8852は、使い捨て外側ハウジング8824の内壁に取り付けられ、電源パック8826に解放可能に接続される。内側コア8822が使い捨て外部ハウジング8824内に適切に配置されると、その外部コネクタは、内部電力伝達ユニット8852の対応するコネクタと嵌合係合される。コネクタが係合すると、電源パック8826と内部電力伝達ユニット8852とが電気的に接続される。しかしながら、他の例では、内側コア8822は、内部電力伝達ユニット8852に手動で接続することができる外部配線を含んでもよい。
【0047】
他の例では、内部電力伝達ユニット8852は、内側コア8822に組み込まれる。そのような例では、内部電力伝達ユニット8852は、内側コア8822が最終的に使い捨て外部ハウジング8824内に配置されたときに内部電力伝達ユニット8852を外部使い捨てエネルギー受信器/変換器8854に適切に動作可能に位置合わせするように、内側コア8822の外部ハウジングの近くに配置される。
【0048】
上記に加えて、内部電力伝達ユニット8852は、磁気軸受8856を含む。制御回路8860は、電流に磁気軸受8856の回転を駆動させる。機械エネルギーは、滅菌バリアを横切って外部使い捨てエネルギー受信器/変換器8854に磁気的に伝達され、線形オルタネータ8857を介して電気エネルギーに再び変換される。外部使い捨てエネルギー受信器/変換器8854は、磁気軸受8858の回転とともに回転するように構成された磁気軸受8856を含む。動作中に、磁気軸受8858は、磁気軸受8856の回転に同期され、これにより、外部の外側電力伝達ユニット8854において機械的仕事が生成される。生成された機械的仕事は、利用され、線形オルタネータ8857を介して電気エネルギーに変換され、次いで、例えば、エンドエフェクタ8540によって利用できるように利用可能である。様々な態様では、歯車アセンブリ8859は、磁気軸受8858からリニアオルタネータ8857に機械エネルギーを伝達するために利用される。
【0049】
様々な事例では、滅菌バリアを横切る電力伝達は、内部環境と外部環境との間の直接的な導電接続を介して達成され得る。外側使い捨てハウジングの特定の領域は、実装されたときに滅菌バリアの厚さに延在する金属ストリップ上にオーバーモールドされ得る。オーバーモールドは、緊密なシールを可能にして汚染物質が通り抜ける可能性をなくし、外側ハウジングが閉鎖構成に移行されて滅菌バリアを形成すると、金属ストリップが、エネルギーが外部環境に直接伝達されることを可能にする導電性ブリッジとして機能する。
【0050】
ここで図8図9を参照すると、外科用器具システム8900は、多くの点で外科用器具システム8500、8800に類似している。例えば、外科用器具システム8900はまた、エンドエフェクタ8940において閉鎖運動及び/又は発射運動を行うように構成された駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア8922を含むハンドルアセンブリ8920を含む。
【0051】
加えて、外科用器具システム8900は、ノズル部分8930aと、ノズル部分8930aから遠位に延在するシャフト部分8930bとを有するシャフト8930を含む。ノズル部分8930aは、ハンドルアセンブリ8920に対するエンドエフェクタ8940の回転を可能にする。フレックス回路8934は、ノズル部分8930aを通してエンドエフェクタ8940に電力を伝送するように構成されている。フレックス回路8934は、ハンドルアセンブリ8920上に配設された近位フレックス回路セグメント8934aと、シャフト部分8930b及びエンドエフェクタ8940上に配設された遠位フレックス回路セグメント8934cと、を備える。
【0052】
加えて、フレックス回路8934は、近位フレックス回路セグメント8934aに摩擦接続され、遠位フレックス回路セグメント8934cに固定接続された導電性金属セグメント8934bを含む。導電性金属セグメント8934bは、ハンドルアセンブリ8920とエンドエフェクタ8940との間の電気的接続を維持しながら、ハンドルアセンブリ8920に対するシャフト8930及びエンドエフェクタ8940の回転を容易にする。図示の例では、導電性金属セグメント8934bは、近位フレックス回路セグメント8934aに摩擦によって取り付けられた導電性リング8935を含む。
【0053】
上記に加えて、フレックス回路8934は、外部電源8926からエンドエフェクタ8940に電力を伝送するように構成されている。外部電源8926は、使い捨て外側ハウジング8924上に配設される。外部電源8926とフレックス回路8934との間の接続は、例えば、使い捨て外側ハウジング8924内に部分的に又は完全に埋め込まれることによって、周囲環境から保護され得る。図示の例では、外部電源8926は、近位フレックス回路セグメント8934aの近位端を受容するように構成された接続ポート8927を含む。
【0054】
追加的に、内側コア8922は、モータアセンブリ及び制御回路に電力を供給する内部電源パックを含むことができる。様々な態様では、電源パックは、外科用器具システム8500に関連して説明したのと同様の方法で、電気インターフェースアセンブリ8570によってフレックス回路8934及び/又は外部電源8926に電気的に結合されている。ある特定の例では、外部電源8926は、内側コア8922の内部電源パックによって完全に置き換えられる。そのような例では、電力は、電気インターフェースアセンブリ8570を介して内部電源パックから滅菌バリアを通してフレックス回路8934に伝送される。
【0055】
上記に加えて、フレックス回路8934はまた、遠位フレックス回路セグメント8934cを、エンドエフェクタ8940に解放可能に結合されたステープルカートリッジ8944に接続するように構成されたエンドエフェクタセグメント8934dを含んでもよい。エンドエフェクタセグメント8930dは、エンドエフェクタの動きによって引き起こされ得るエンドエフェクタセグメント8930dの過剰伸長を防止するのに十分な緩みを含む。
【0056】
ここで図10を参照すると、外科用器具システム9000は、多くの点で外科用器具システム8500に類似している。例えば、外科用器具システム9000はまた、エンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ8540)において閉鎖運動及び/又は発射運動を行うように構成された駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア9022を含むハンドルアセンブリ9020を含む。使い捨て外側ハウジング9024は、内側コア9022の周りに滅菌バリア9025を画定する。
【0057】
ハンドルアセンブリ9020は、使い捨て外側ハウジング9024によって画定される滅菌バリア9025を通して、内側コア8922とエンドエフェクタ8540との間で、データ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリ9070を更に含む。電気インターフェースアセンブリ9070は、内部圧電変換器9071を含み、内部圧電変換器9071は、内部圧電変換器9071に通電するように構成された内部電源パック9026に結合されている。電気インターフェースアセンブリ9070は、内部圧電変換器9071に結合され、内部圧電変換器9071によって生成された超音波エネルギーをゲル状膜9072を通して外部圧電変換器9073に集束させるように構成されたレンズを更に含む。したがって、電源パック9026によって提供される電気エネルギーは、超音波エネルギーに変換され、この超音波エネルギーは、滅菌バリア9025を横切って伝達され、外部圧電変換器9073によって受け取られる。次いで、超音波エネルギーは、外部圧電変換器9073によって電気エネルギーに変換される。ある特定の事例では、フレックス回路は、例えば、電気エネルギーをエンドエフェクタに更に伝送する。
【0058】
図11は、外科用器具システム8500に多くの点で類似するモジュール式外科用器具システム9100を示す。例えば、モジュール式外科用器具システム9100はまた、ハンドルアセンブリ9120と、シャフト9130と、近位シャフト部分9140a及びエンドエフェクタ9140bを含む装填ユニット9140とを含む。装填ユニット9140は、シャフト9130の遠位シャフト部分9130bに解放可能に接続可能である。シャフト9130のノズル部分9130aもまた、ハンドルアセンブリ9120に解放可能に接続可能である。ステープルカートリッジ9144は、エンドエフェクタ9140bに解放可能に接続可能である。他の事例では、ステープルカートリッジは、エンドエフェクタ9140bと一体化されている。
【0059】
ハンドルアセンブリ8520と同様に、ハンドルアセンブリ9120は、内側コア9122と、内側コア9122の周りに滅菌バリア9125を確立するために内側コア9122を選択的に受容して包むように構成された使い捨て外側ハウジング9124とを含む。内側コア9122は、モータ操作可能であり、複数のタイプのエンドエフェクタの動作を駆動するように構成されている。内側コア9122は、動作パラメータの複数のセット(例えば、内側コア9122のモータの動作速度、内側コア9122のモータによってシャフトアセンブリに送達される動力量、作動される内側コア9122のモータの選択、内側コア9122によって実行されるエンドエフェクタの機能など)を有する。内側コア9122の動作パラメータの各セットは、エンドエフェクタが内側コア9122に結合されると、エンドエフェクタのそれぞれのタイプに対して一意の機能の特定のセットの作動を駆動するように設計されている。例えば、内側コア9122は、内側コア9122に結合されるエンドエフェクタのタイプに応じて、その電力出力を変化させ、そのある特定のボタンを非アクティブ化又はアクティブ化し、かつ/又はその異なるモータを作動させ得る。
【0060】
内側コア9122は、電源パック及び電源パックによって電力供給される1つ又は2つ以上のモータを収容する内側ハウジング空洞を画定する。モータの回転は、例えば、それに取り付けられたエンドエフェクタ、例えば、エンドエフェクタ9140の様々な動作を駆動するために、シャフト及び/又はシャフト9130の歯車構成要素を駆動するように機能する。
【0061】
上記に加えて、外側ハウジング9124は、内側コア9122との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分9124a、9124bを含む。図示の例では、ハウジング部分9124bは、ハウジング部分9124bの上縁部に沿って位置するヒンジによってハウジング部分9124aに移動可能に結合されている。その結果、ハウジング部分9124a、9124bは、図11に示されるような閉鎖されて完全に結合された構成と、開放されて部分的に分離された構成との間で互いに対して枢動可能である。ハウジング部分9124a、9124bは、接合されると、その中に空洞を確定し、この空洞内に、内側コア9122が選択的に位置し得る。
【0062】
制御回路8560と同様に、制御回路9160は、プログラム命令を記憶するメモリユニットを含む。プログラム命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、例えば、モータアセンブリ、フィードバックシステム、及び/又は1つ若しくは2つ以上のセンサを制御させる。様々な例では、フィードバックシステムは、例えば、1つ又は2つ以上の所定の条件が満たされたときに警告を発することなど、所定の機能を実行するように制御回路9160によって使用され得る。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えばディスプレイスクリーン、バックライト、及び/又はLEDなど、1つ又は2つ以上の視覚フィードバックシステムを備えてもよい。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えばスピーカ及び/又はブザーなど、1つ又は2つ以上の音声フィードバックシステムを備えてもよい。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えば、1つ又は2つ以上の触覚フィードバックシステムを備えてもよい。ある特定の事例では、フィードバックシステムは、例えば、視覚、音声、及び/又は触覚フィードバックシステムの組み合わせを備えてもよい。
【0063】
様々な態様では、1つ又は2つ以上のセンサは、使い捨て外側ハウジング9124が開放構成又は閉鎖構成にあるかどうかを検出又は測定するように構成することができる。図示の例では、ホール効果センサ9123が、ハウジング部分9124a、9124bの閉構成又は開構成への遷移を検出する。制御回路9160は、使い捨て外側ハウジング9124が開放構成にあるか閉鎖構成にあるかを示す入力信号を受信してもよい。ある特定の例では、例えば、他の磁気センサ、圧力センサ、誘導センサ、及び/又は光学センサなどの他の好適なセンサを、閉鎖構成及び/又は開放構成を検出するために使用することができる。
【0064】
依然として図11を参照すると、モジュール式外科用器具システム9100は、滅菌バリア9125を横切って、滅菌バリア9125の外部に、及び/又は滅菌バリア9125内に、データ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリ9170を含む。データ信号及び電力のうちの少なくとも一方は、モジュール式外科用器具システム9100のモジュール構成要素のうちの1つ又は2つ以上の間で伝送される。図示の例では、電気インターフェースアセンブリ9170は、滅菌バリア9125の第1の側(使い捨て外側ハウジング9124の内部)にある第1のインターフェース部分9180と、第1の側とは反対側の滅菌バリア9125の第2の側(使い捨て外側ハウジング9124の外側)にある第2のインターフェース部分9190と、を含む。
【0065】
更に、電気インターフェースアセンブリ9170は、第2のインターフェース部分9190を装填ユニット9140、装填ユニット-シャフト接続センサ9141、及びノズル部分9130aにそれぞれ電気的に結合する外部実装配線接続9101、9102、9103と、第1のインターフェース部分9180を制御回路9160に結合する対応する内部実装配線接続9101’、9102’、9103’と、を含む配線アセンブリ9171を含む。配線接続9101、9102、9103、9101’、9102’、9103’は、インターフェース部分9180、9190と協働して、以下でより詳細に考察されるように、制御回路9160と、装填ユニット9140、ステープルカートリッジ9144、装填ユニット-シャフト接続センサ9141、及びノズル部分9130aとの間で信号を伝送する。ある特定の事例では、バットレスがステープルカートリッジ9144に取り付けられている。そのような例では、配線接続9101、9101’は、制御回路9160と、例えば、以下でより詳細に考察されるように、バットレス一意の識別子を検出するように構成されたバットレス取り付けセンサとの間の信号の伝送を容易にし得る。
【0066】
加えて、配線アセンブリ9171は、制御回路9160をハンドルアセンブリ-シャフト接続センサ9131、第1のハウジング部分9124a、第2のハウジング部分、及び内側コア-ハンドルアセンブリ接続センサ9121に電気的に結合するように構成された内部実装配線接続9104、9105、9106、9107を更に含む。少なくとも1つの例では、配線アセンブリ9161の配線接続のうちの1つ又は2つ以上は、モジュール式外科用器具システム9100の対応するモジュール構成要素の対応するコネクタ端部に解放可能に結合可能なコネクタ端部を備える。
【0067】
ある特定の例では、ハンドルアセンブリ9120は、滅菌バリア9125を通した有線接続を容易にする電気インターフェースアセンブリを含んでもよい。ワイヤ部分は、使い捨て外側ハウジング9124を通過させられてもよい。例えば、ワイヤ部分は、ハンドルアセンブリの外壁に部分的に埋め込まれ得る。流体の漏れを防止するために好適な絶縁材を設けることができる。
【0068】
図12を参照すると、モジュール式外科用器具システム9100の様々な可能なモジュール構成要素が、列挙されたモジュール構成要素の各々に対する一意の識別子抵抗とともに列挙されている。列挙されたモジュール構成要素は、外科用ステープル留め、外科用超音波エネルギー治療、外科用高周波(radio-frequency、RF)エネルギー治療、及びこれらの様々な組み合わせを容易にし得る。
【0069】
モジュール構成要素は、様々なタイプの内側コア、ハンドルアセンブリ、シャフト、装填ユニット、異なるタイプ及びサイズを有するステープルカートリッジ、並びに/又は異なる形状及びサイズを有するバットレスアタッチメントを含み、これらの構成要素を様々に組み合わせて組み立ててモジュール式外科用器具システム9100を形成することができる。各モジュール構成要素は一意の識別子抵抗を含むので、感知される総抵抗を判定して、そのモジュール構成要素の一意の識別子抵抗に基づいて、接続されたモジュール構成を識別することができる。
【0070】
ある特定の態様では、制御回路9160は、感知される総抵抗の期待値を感知される総抵抗の測定値と比較して、モジュール構成内のモジュール構成要素の識別情報を検証又は確認することができる。少なくとも1つの例では、制御回路9160は、例えば、ユーザインターフェースを通して、モジュール構成の構成要素を識別するユーザ入力を受信し得る。追加的に又は代替的に、制御回路9160は、識別子抵抗の期待値を識別子抵抗の対応する測定値と直接比較して、例えば、モジュール構成内のモジュール構成要素の識別情報を検証又は確認することができる。
【0071】
他の態様では、制御回路9160は、感知される総抵抗の期待値を感知される総抵抗の測定値と比較して、モジュール構成の接続されたモジュール構成要素における不規則性を評価又は検出することができる。追加的に又は代替的に、制御回路9160は、モジュール構成要素の各々について期待値を測定値と比較して、モジュール構成の接続されたモジュール構成要素における不規則性を評価又は検出することができる。
【0072】
図示の例では、グラフ9161は、予想される識別子抵抗値と、測定されるか又は検出された識別子抵抗値とを示す。予想される抵抗識別子値と、測定されるか又は検出された抵抗識別子値との比較に基づいて、制御回路9160は、一意の識別子抵抗R1a、R2a、R3d、R4c、R5b、R6cをそれぞれ有する内側コア、使い捨て外側ハウジング、シャフト、エンドエフェクタ、カートリッジ、及びバットレスが、モジュール構成において接続されていると判定する。
【0073】
図示の例では、線9163、9164は、外側ハウジング及びバットレスがそれぞれ接続されていないか、又は真正ではないシナリオを示す。追加的に、線9165、9166は、外側ハウジング及びバットレスがそれぞれ接続されているが、真正ではないシナリオを示す。このような複雑な構成では、モジュール構成要素の真正性を検査することにより、モジュール構成が適切に機能することが保証される。
【0074】
予想される抵抗識別子値と測定されるか又は検出された抵抗識別子値との間の偏差は、非接続ステータス、非真正ステータス、又は他の不規則性を示し得る。偏差量は、制御回路9160が非接続ステータスを判定するか、非真正ステータスを判定するか、又は接続真正ステータスを判定するかを決定する。ある特定の例では、制御回路9160は、偏差量を計算し、計算された偏差量を所定の閾値と比較して、偏差が非接続ステータスを表すか、非真正ステータスを表すか、又は真正/接続ステータスを表すかを評価することができる。
【0075】
ある特定の例では、0%より大きく約10%までの範囲、0%より大きく約20%までの範囲、0%より大きく約30%までの範囲、0%より大きく約40%までの範囲、又は0%より大きく約50%までの範囲から選択される偏差の大きさは、非真正ステータスを示す。ある特定の例では、非真正ステータスを示す偏差は、非接続ステータスを示す偏差よりも小さい。
【0076】
図13は、モジュール式外科用器具システム又はアセンブリのモジュール構成を検出及び/又は認証するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセス9150の論理フロー図である。プロセス9150の1つ又は2つ以上の態様は、例えば、モジュール式外科用器具システム9100の制御回路9160などの制御回路によって実行され得る。様々な態様では、プロセス9150は、モジュール式外科用器具システム9100の組み立て済みモジュール構成のモジュール構成要素の識別情報を検出又は確認するために、質問信号を生成すること9152を含む。モジュール構成要素の識別情報が確認される場合、識別情報は、例えば、制御回路9160に結合されたユーザインターフェースを通して供給され得る。
【0077】
いずれにしても、質問信号は、配線アセンブリ9171及び/又は電気インターフェースアセンブリ9170を通してモジュール構成のモジュール構成要素に伝送することができる。質問信号は、モジュール構成のモジュール構成要素からの応答信号をトリガすることができる。応答信号は、モジュール構成内のモジュール構成要素の識別情報を検出する9154か又は確認するように制御回路9160によって検出し9153利用することができる。
【0078】
より詳細に上述したように、モジュール式外科用器具システム9100とともに使用するために利用可能なモジュール構成要素の各々は、モジュール構成要素に対して一意の識別子抵抗を含む。したがって、制御回路9160は、応答信号を利用して、モジュール構成のモジュール構成要素の識別子抵抗を計算することができる。次に、計算された識別子抵抗に基づいて、モジュール構成のモジュール構成要素の識別情報を検出する9154か、又は確認することができる。モジュール構成のモジュール構成要素の識別情報の確認は、ユーザインターフェースを通して入力された識別情報を、応答信号に基づいて検出された識別情報と比較することによって、制御回路9160によって達成され得る。
【0079】
ある特定の態様では、制御回路9160は、電流を配線アセンブリ9171及び電気インターフェースアセンブリ9170を通してモジュール構成のモジュール構成要素に流す。次いで、戻り電流をサンプリングして、モジュール構成の感知された総抵抗を計算することができる。個々のモジュール構成要素の各々が一意の識別子抵抗を有するので、制御回路9160は、モジュール構成の感知された総抵抗に基づいて個々のモジュール構成要素の識別情報を判定することができる。
【0080】
ある特定の態様では、制御回路9160は、感知された総抵抗の期待値を感知された総抵抗の判定値と比較して、モジュール構成の適切な組み立てを確認する。少なくとも1つの形態では、期待値は、比較を実行するために制御回路9160によってアクセスされるメモリユニットに記憶される。
【0081】
1つ又は2つ以上のモジュール構成要素の抵抗識別子に等しいか、又は少なくとも実質的に等しい大きさを有する判定地と期待値との間の偏差によって、制御回路9160は、1つ又は2つ以上のモジュール構成要素がモジュール構成において接続されていないと結論する。これに応答して、制御回路9160は、非接続ステータスを割り当てることができる。制御回路9160はまた、ユーザインターフェースを通して、1つ又は2つ以上のモジュール構成要素に関する警告9151を発行してもよい。制御回路9160は、接続されていないとみなされるモジュール構成要素を適切に接続する方法に関する命令を更に提供することができる。
【0082】
ある特定の事例では、プロセス9150は、応答信号に基づいてモジュール構成の真正性を評価すること9155を更に含むことができる。少なくとも1つの例では、制御回路9160は、モジュール構成要素の一意の識別子抵抗の期待値と判定値との比較に基づいて、モジュール構成の真正性を評価する。制御回路9160は、一意の識別子抵抗の期待値と判定値との間の検出された偏差の大きさを所定の閾値と比較して、モジュール構成内の検出されたモジュール構成要素の真正性を評価し得る(9155)。
【0083】
少なくとも1つの例では、所定の閾値は、閾値範囲である。検出された偏差の大きさが所定の閾値を超える場合、制御回路9160は、例えば、モジュール構成要素に非真正ステータスを割り当てること、ユーザインターフェースを通じて警告を発すること、及び/又は外科用器具システム9100を一時的に非アクティブ化することなどの、好適なセキュリティ応答9156を選択し得る。様々な態様では、閾値範囲は、例えば、期待値から約±1%、約±2%、約±3%、約±4%、約±5%、約±10%、又は約±20%である。本開示によって他の範囲が企図される。
【0084】
図14は、モジュール式外科用器具システム又はアセンブリのモジュール構成を検出及び/又は認証するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセス9110の論理フロー図である。プロセス9110の1つ又は2つ以上の態様は、例えば、モジュール式外科用器具システム9100の制御回路9160などの制御回路によって実行され得る。様々な態様では、プロセス9110は、モジュール式外科用器具システム9100の組み立て済みモジュール構成の識別信号を検出すること9111を含む。ある特定の例では、識別信号は、制御回路9160によって生成される質問信号に応答して、モジュール構成のモジュール構成要素によって伝送される結合応答信号である。
【0085】
更に、制御回路9160は、モジュール構成のモジュール構成要素の真正性を評価することができる。識別信号が検出された場合9112、制御回路9160は、モジュール構成の特性を測定し9113、特性の少なくとも1つの測定値に基づいて認証キーを決定し9114、認証キーに基づいて識別信号を認証する9115。モジュール構成が真正でないと制御回路9160が判定した場合9116、制御回路9160は、プロセス9150に関連して説明したように、セキュリティ応答を更に生成することができる。
【0086】
様々な態様では、制御回路9160は、識別信号とは無関係に認証キーを判定するように構成されている。認証キーは、モジュール構成の個々のモジュール構成要素間における共通特性に基づくことができる。少なくとも1つの例では、共通特性は環境特性であり得る。ある特定の例では、共通特性は、位置、無線周波数(RF)強度、音レベル、光レベル、及び/又は磁場強度であり得る。
【0087】
様々な態様では、モジュール構成のモジュール構成要素は、共通特性を測定し、共通特性の少なくとも1つの測定値に基づいて認証キーを生成する。モジュール構成要素は、生成された認証キーに基づいて識別信号を更に符号化することができ、符号化された識別信号を、配線アセンブリ9171及び/又は電気インターフェースアセンブリ9170を通して制御回路9160に伝送する。制御回路9160は、共通特性を独立して測定し、共通特性の少なくとも1つの測定値に基づいて認証キーを決定することができる。制御回路9160は更に、認証キーを利用して、モジュール構成要素から受信した識別信号を認証及び/又は復号することができる。
【0088】
ある特定の例では、ハンドルアセンブリ9120は、モジュール構成内のモジュール構成要素の各々によって測定可能な強度を有する磁場を生成する。モジュール構成要素は、測定された磁場強度を利用して、配線アセンブリ9171及び/又は電気インターフェースアセンブリ9170を通して制御回路9160に伝送される識別信号を符号化することができる。更に、制御回路9160は、磁界の強度を別個に判定する。ある特定の事例では、制御回路9160は、磁場の強度を設定する。他の事例では、制御回路9160は、モジュール構成要素と同様に強度を測定する。
【0089】
制御回路9160は、磁界の強度の1つ又は2つ以上の測定値から生成された認証キーに基づいて、符号化された識別信号を復号する。磁場の測定は、例えば磁力計などの1つ又は2つ以上のセンサによって達成することができる。他の事例では、共通特性は、無線周波数(RF)強度、音レベル、又は光レベルであり、制御回路9160は、それぞれ、RF強度センサ、聴覚センサ、又は光電センサを使用して共通特性を測定する。
【0090】
図15は、モジュール式外科用器具8500、9100と多くの点で類似しているモジュール式外科用器具9200のハンドルアセンブリ9220を示しており、これらのモジュール式外科用器具については、本明細書では説明を簡潔にするために、同じ詳細レベルで繰り返すことはない。例えば、ハンドルアセンブリ9220は、内側コア9222と、内側コア9222の周囲に滅菌バリア9225を確立するために内側コア9222を選択的に受容して包むように構成された使い捨て外側ハウジング9224とを含む。内側コア9222は、モータ操作可能であり、複数のタイプのエンドエフェクタの動作を駆動するように構成されている。内側コア9222は、動作パラメータの複数のセット(例えば、内側コア9222のモータの動作速度、内側コア9222のモータによってシャフトアセンブリに送達される動力量、作動される内側コア9222のモータの選択、内側コア9222によって実行されるエンドエフェクタの機能など)を有する。内側コア9222の動作パラメータの各セットは、エンドエフェクタが内側コア9222に動作可能に結合されると、エンドエフェクタのそれぞれのタイプに対して一意の機能の特定のセットの作動を駆動するように設計される。例えば、内側コア9222は、内側コア9222に動作可能に結合されるエンドエフェクタのタイプに応じて、その電力出力を変化させ、そのある特定のボタンを非アクティブ化若しくはアクティブ化し、及び/又はその異なるモータを作動させてもよい。
【0091】
上記に加えて、外側ハウジング9224は、内側コア9222との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分9224a、9224bを含む。図示の例では、ハウジング部分9224a、9224bは、閉鎖されて完全に結合された構成と、開放されて部分的に分離されるか、又は完全に分離された構成との間で互いに対して移動可能である。ハウジング部分9224a、9224bは、接合されると、その中に空洞を確定し、この空洞内に、内側コア9222が選択的に位置し得る。
【0092】
更に、ハンドルアセンブリ9220は、内側コア9222とモジュール式外科用器具システム9200のモジュール構成要素のうちの少なくとも1つとの間でデータ及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された一次インターフェースアセンブリ9270を含む。一次インターフェースアセンブリ9270は、内側コア9222上に配設された第1のインターフェース部分9270aと、使い捨て外側ハウジング9224の内壁上に配設された第2のインターフェース部分9270bとを含む。インターフェース部分9270a、9270bは、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224と適切に組み立てられたときに電気的に接続されるか、又は電気的接続を形成する、対応する電気接点を含む。様々な態様では、一次インターフェースアセンブリ9270は、内側コア9222の電源パック9226と外部充電システムとの間の電気的接続を容易にする。一次インターフェースアセンブリ9270はまた、内側コア9222とモジュール構成との間で一次インターフェースアセンブリ9270を通して電力及びデータのうちの少なくとも一方を伝送することによって、モジュール式外科用器具システム9200のモジュール構成の検出を容易にする。少なくとも1つの例では、電気接点は、例えば板ばね接点などのばね接点を含む。
【0093】
様々な態様では、ハンドルアセンブリ9220は、使い捨て外側ハウジング9224内の内側コア9222の存在を検出するように構成された1つ又は2つ以上のセンサ9261を含む、二次インターフェース9262を含む。制御回路9260は、センサ9261の少なくとも1つの読み取り値に基づいて、一次インターフェースアセンブリ9270を通した一次接続を確認するように構成されている。センサ9261の位置及び/又は感度は、インターフェース部分9270a、9270b間の有線接続を確立するために、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング内の正しい位置において位置合わせされたときに内側コア9222を検出するように設定することができる。ある特定の事例では、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224内に正しく挿入されていることを制御回路9260に検出させるために、センサ9261からの読み取り値は、所定の閾値以上でなければならない。制御回路9260は、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224内に正しく挿入されているかどうかを判定するために、センサ9261の読み取り値を所定の閾値と連続的に比較してもよい。
【0094】
様々な態様では、センサ9261は、例えば、ホール効果センサなどの磁気センサ、渦電流センサなどの誘導センサ、抵抗センサ、容量センサ、光学センサ、及び/又は他の任意の好適なセンサなどの近接センサを含む。ある特定の例では、制御回路9260は、例えば、QRコード、抵抗識別子、電圧識別子、及び/又は静電容量識別子などの内側コア9222の一意の識別子9263に基づいて、二次インターフェース9262を通して内側コア9222を識別/検出するように構成されている。
【0095】
依然として図15を参照すると、制御回路9260は更に、ハンドルアセンブリ9220の使い捨て外側ハウジング9224の閉鎖構成を検出するように構成されている。制御回路9260は、使い捨て外側ハウジング9224内の少なくとも1つのセンサ9264の少なくとも1つの読み取り値に基づいて、閉鎖構成を検出してもよい。少なくとも1つの例では、センサ9264は近接センサである。図示の例では、センサ9264はホール効果センサである。他の事例では、センサ9264は、渦電流センサ、抵抗センサ、容量センサ、光学センサ、及び/又は他の任意の好適なセンサなどの誘導センサであり得る。
【0096】
追加的に又は代替的に、制御回路9260は、入力信号が閉鎖構成検出回路9265から受信されたときに閉鎖構成を検出し得る。閉鎖構成検出回路9265の電気接点は、使い捨て外側ハウジング9224が閉鎖構成にあるときに閉鎖構成検出回路9265が閉回路になるように、ハウジング部分9224a、9224b上に配設される。閉回路に遷移すると、電気信号が制御回路9260に伝送され、それによって、制御回路9260が、閉鎖構成を検出/確認する。
【0097】
図16を参照すると、グラフ9280が示されている。ハウジング部分9224a、9224b間の距離(δ)がX軸上に示され、内側コア9222から使い捨て外側ハウジング9224まで測定された静電容量がY軸上に示されている。様々な態様では、制御回路9260は、ハウジング部分9224a、9224b間の距離に基づき、かつ内側コア9222から使い捨て外側ハウジング9224まで測定された静電容量に基づいて、内側コア9222と使い捨て外側ハウジング9224との適切な組み立てを評価するように構成されている。代替的に、制御回路9260は、内側コア9222と使い捨て外側ハウジング9224との間の距離に基づき、かつ内側コア9222から使い捨て外側ハウジング9224まで測定された静電容量に基づいて、内側コア9222と使い捨て外側ハウジング9224との適切な組み立てを評価するように構成することができる。
【0098】
様々な態様では、内側コア9222と使い捨て外側ハウジング9224との適切な組み立ては、グラフ9280の曲線9281によって表されるように、2つの条件が満たされたときに制御回路9260によって検出される。第1の条件は、第1のハウジング部分9224a上の第1のデータと第2のハウジング部分9224b上の対応する第2のデータとの間の検出された距離(δ)が、所定の閾値距離以下であることである。第2の条件は、内側コア9222から使い捨て外側ハウジング9224まで測定された静電容量の検出値が、所定の静電容量範囲(μFmin-μFmax)内にあることである。
【0099】
図示の例では、曲線9281は、適切に組み立てられたハンドルアセンブリ9220を表し、内側コア9222は、使い捨て外側ハウジング9224内に適切に配置されており、ハウジング部分9224a、9224bは、閉鎖構成において適切に密閉されている。逆に、曲線9282、9283、9284は、不適切に組み立てられたハンドルアセンブリ9220を表す。曲線9282は、閉鎖構成が達成されていないことを示し、曲線9283は、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224内に適切に配置されていないことを示す。
【0100】
静電容量はまた、内側コア9222及び/又は使い捨て外側ハウジング9224の真正性を示すことができる。図示の例では、所定の静電容量範囲(μFmin-μFmax)は、静電容量ベースの認証範囲も表す。例えば、グラフ9280の曲線9281、9282は、真正な内側コア9222及び/又は使い捨て外側ハウジング9224を表し、一方、グラフ9280上の曲線9283は、真正ではない内側コア9222及び/又は使い捨て外側ハウジング9224を示す。追加的に、曲線9284は、内側コア9222に容量識別子が存在しないことを示す。
【0101】
ここで図17図20を参照すると、外科用器具システム9300は、本明細書の他の箇所に記載される他の外科用器具システム、例えば、外科用器具システム8500、9100、9200などと多くの点で類似しており、これらの外科用器具システムについては、本明細書では説明を簡潔にするために、同じ詳細レベルで繰り返すことはない。例えば、外科用器具システム9300は、ハンドルアセンブリ9320と、シャフトアセンブリ9330と、ステープルカートリッジ9341を解放可能に収容するエンドエフェクタ9340を含む装填ユニットとを含む。ハンドルアセンブリ9320は、滅菌バリア9325を画定するように構成された使い捨て外側ハウジング9324を含む。内側コアは、使い捨て外側ハウジング9324内に配置可能である。内側コアは、他の同様の内側コアに関して本明細書の他の箇所に記載されているように、外科用器具システム9300の様々な機能を駆動及び/又は制御するように構成されている。
【0102】
上記に加えて、外科用器具システム9300は、外部電源9326を含む。図示の例では、外部電源9326は、使い捨て外側ハウジング9324の外壁上に配設されている。他の例では、外部電源9326は、使い捨て外側ハウジング9324に一体化することができる。電気インターフェースアセンブリ9328は、データ及び電力のうちの少なくとも一方をハンドルアセンブリ9320からエンドエフェクタ9340に伝送するように構成されている。図示の例では、電気インターフェースアセンブリ9328は、外部電源9326と、シャフトアセンブリ9330のノズル部分9331内に配設されたデータ通信バンド9332との間に延在し、外部電源9326及びデータ通信バンド9332に結合されたフレックス回路9327を含む。図示の例では、データ通信バンド9332は、ノズル部分9331及びシャフトアセンブリ9330の他の部分の回転をワイヤのもつれなしに可能にする環状形状を含む。
【0103】
更に、シャフトアセンブリ9330は、シャフトアセンブリ9330の表記を妨げることなく、それらの間での電力及びデータのうちの少なくとも一方の伝送を容易にする同心導電性リング9337、9338を含む。導電性リング9337は、内側部分9335の外面上に配設され、導電性リングは、外側部分9336の内側環状表面上に配設される。図示の例では、内側部分9335は、外側部分9336と同心である。
【0104】
図21は、寿命終了イベントにおいて外科用器具システムのハンドルアセンブリの内側コアを無効化するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセス9350の論理フロー図である。内側コアをその寿命を超えて使用することは、患者に深刻なリスクをもたらす。内側コアの様々な回路及び他の特徴は、内側コアの寿命内で内側コアの安全な動作を保証するように慎重に設計される。しかしながら、所定の寿命を超えると、内側コアは適切に機能しない場合があり、そのことは、多くの場合、ハンドルアセンブリが実際に手術に使用されるまで発見されない。
【0105】
様々な態様では、プロセス9350は、例えば、外科用器具システム9200のハンドルアセンブリ9220によって実行され得る。プロセス9350は、内側コア9222と使い捨て外側ハウジング9224との適切な組み立てを検出する9351。プロセス9350の1つ又は2つ以上の態様を実行する制御回路は、外側ハウジング9224内の少なくとも1つのセンサの少なくとも1つの読み取り値に基づいて適切な組み立てを検出するように構成することができる。少なくとも1つの例では、プロセス9350の1つ又は2つ以上の態様は、制御回路9260(図15)によって実行され得る。本明細書の他の場所でより詳細に考察するように、制御回路9260は、例えば、センサ9261、9264からの読み取り値に基づいて、内側コア9222と使い捨て外側ハウジング9224との適切な組み立てを検出するように構成され得る。
【0106】
いずれにしても、適切な組み立てが検出された場合(9352)、内側コア9222の使用カウントが1だけ増やされる(9353)。少なくとも1つの例では、制御回路9260は、内側コア9222の使用カウントを維持するように構成されたカウンタと通信する。ある特定の事例では、制御回路9260は、例えばメモリユニットに使用状況を記憶するように構成されている。
【0107】
更に、使用カウントが所定の閾値数に等しくなった場合9354、プロセス9355は、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224から切断されているかどうかを更に判定する。切断は、使用カウントに基づく寿命終了イベントを構成する、使用の終了又は手順の完了を示す。使用が終了するか又は手順が完了した場合9355、切断は、所定の寿命使用カウントを超える安全でない使用を防止するために、内側コア9222の無効化イベント9356をトリガする。しかしながら、正常動作9357は、切断が検出されるまで継続される。
【0108】
様々な好適な機構を、寿命終了イベントにおいて内側コア9222を無効化するために使用することができる。少なくとも1つの例では、制御回路9260は、正常動作中に内側コア内の電流が確実に所定の閾値未満に維持されるように、電流リミッタを使用する。内側コア9222を無効にするために、制御回路9260は、電流リミッタを除去するか、無効化するか、又は切断することができ、それによって、過剰な電流が内側コア9222の回路を通過し、それによって内側コアを無効化する。内側コアを無効化することは、外科手術におけるハンドルアセンブリの安全な動作を確実にするように慎重に選択された所定の寿命を超えた、内側コアの不正使用を防止する。
【0109】
図22図25は、ハンドルアセンブリ9420の使い捨て外側ハウジング9424を無効化して、その設計能力を超えた使い捨て外側ハウジング9424の危険な再使用から保護するための安全機構を示す。ハンドルアセンブリ9420は、本明細書の他の場所で説明される他のハンドルアセンブリと多くの点で類似しており、これらのハンドルアセンブリについては、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。例えば、使い捨て外側ハウジング9224と同様に、使い捨て外側ハウジング9424は、内側コア9422の周りに滅菌バリアを確立するために、内側コア9422を選択的に受容して包むように構成されている。
【0110】
更に、外側ハウジング9424は、その中への内側コア9422の挿入に適応するように、閉鎖されて完全に結合された構成と、開放されて部分的に取り外されるか、又は完全に取り外された構成との間で互いに対して移動可能な2つのハウジング部分を含む。ハウジング部分は、接合されると、その中に空洞を確定し、この空洞内に、内側コア9222が選択的に位置し得る。
【0111】
内側コア9422は、1つ又は2つ以上の電池の形態であり得る電源9426を含む。組み立て済み構成において、図22に示されるように、コネクタワイヤ9427、9428は、内側コア9422を使い捨て外側ハウジング9424に電気的に接続する。様々な態様では、図23に図示されるように、使い捨て外側ハウジング9424は、切断するように構成された1つ若しくは2つ以上の切断部材9437、9438、又は、いくつかの、コネクタワイヤ9427、9428のうちの一方若しくは両方を含み、それによって、図24に図示されるように、使い捨て外側ハウジング9424を内側コア9422に電気的に結合する回路を永続的に切断し、使い捨て外側ハウジング9424を無効化する。代替実施形態では、図25に示されるように、コネクタワイヤ9427、9428に類似するコネクタワイヤ9447、9448は、使い捨て外側ハウジングのハウジング部分が開放構成に遷移するときに分断される週末又は拘束部分9457、9458を含む。
【0112】
ある特定の事例では、使い捨て外側ハウジングのコネクタワイヤは、使い捨て外側ハウジングの識別子9429に結合されている。図24に図示される例では、コネクタワイヤ9427は、使い捨て外側ハウジング9424の開放構成への遷移中に切断部材9437によって切断されるコネクタワイヤ9427上で無効化されるRFIDチップに結合されている。識別子9429を無効化することは、内側コアが、使用済みの使い捨て外部ハウジングとの接続の確立に成功することを防止する。
【0113】
図26図27は、ハンドルアセンブリ9520の使い捨て外側ハウジング9524を無効化して、使い捨て外側ハウジング9524の設計能力を超えた危険な再使用から保護するための追加の安全機構を示す。ハンドルアセンブリ9520は、本明細書の他の場所で説明される他のハンドルアセンブリと多くの点で類似しており、これらのハンドルアセンブリについては、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。例えば、使い捨て外側ハウジング9224と同様に、使い捨て外側ハウジング9524は、内側コア9522の周りに滅菌バリア9525を確立するために、内側コア9522を選択的に受容して包むように構成されている。
【0114】
更に、外側ハウジング9524は、その中への内側コア9522の挿入に適応するために、閉鎖されて完全に結合された構成(図26)と、開放されて部分的に分離されるか、又は完全に分離された構成(図27)との間で互いに対して移動可能な2つのハウジング部分9524a、9524bを含む。ハンドルアセンブリ9520は、滅菌バリア9525を通って制御回路9560に延びるコネクタワイヤ9527を介して接続された外部電源9526を更に含む。図示の例では、外部電源9526は、使い捨て外側ハウジング9524ハウジング上に解放可能に取り付けられ、コネクタワイヤ9527は、外科的処置の完了後に外部電源9526が使い捨て外側ハウジング9524から解放されるときに分断され、それにより、使い捨て外側ハウジング9524が無効化され、それによって、その安全でない再使用が防止される。更に、ハウジング部分9524a、9524bの間に延在する第2のワイヤコネクタ9528もまた、使い捨て外側ハンドル9524が開放構成に遷移するときに分断することができ、使い捨て外側ハウジング9524の危険な再使用を防止する。
【0115】
上記に加えて、様々な態様では、図28図29に図示されるように、使い捨て外側ハウジング9524’(図28)、9524’’(図29)のハウジング部分9524a、9524bの一方又は両方は、機械的コネクタ9531(図28)、9551(図29)を装備しており、機械的コネクタ9531、9551は、ハウジング部分9524a、9524bを閉鎖構成に維持し、例えば、外科処置の完了後、ハウジング部分9524a、9524bが引き離されるときに、分断又は破壊され、内側コア9522を回収する。
【0116】
ここで図30図34を参照すると、外科用器具システム9600は、多くの点で外科用器具システム8500、8800に類似している。例えば、外科用器具システム9600はまた、エンドエフェクタ9640の閉鎖運動、関節運動、及び/又は発射運動を行うように構成された1つ又は2つ以上の駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コアを含むハンドルアセンブリ9620を含む。シャフトアセンブリ9630は、エンドエフェクタ9640とハンドルアセンブリ9620との間に延在し、内側コアからエンドエフェクタ9640に駆動運動を伝達して、ステープルカートリッジ9641からステープルを展開する。
【0117】
ハンドルアセンブリ9620は、1つ又は2つ以上の電池の形態であり得る電源9626を含む。滅菌-検出回路9660は、電源9626と、ハンドルアセンブリ9620の滅菌ステータスを監視するように構成されたセンサアレイ9670に接続された受信器9663とに結合されている。センサアレイ9670は、使い捨て外側ハウジング9624の外面9623上に配設されたいくつかのセンサ9671を含む。センサ9671は、ハンドルアセンブリ9620の様々な部分又はゾーンの滅菌ステータスを検出するように構成され、滅菌ステータスは次にマイクロコントローラ9661に通信される。マイクロコントローラ9661は、図34に示されるように、ユーザインターフェース9662に滅菌ステータスを提示させる。
【0118】
図示の例では、ユーザインターフェース9662は、LEDディスプレイの形態である。ハンドルアセンブリ9620の表現は、LEDディスプレイ上に表示される。ハンドルアセンブリ9620の様々な部分又はゾーンの各々は、許容可能滅菌ステータス又は許容不能滅菌ステータスのいずれかを表す2つの異なる視覚インジケータのうちの1つにおいて示される。マイクロコントローラ9661は、そのようなゾーン内のセンサ9671のうちの少なくとも1つの少なくとも1つの読み取り値に基づいて、2つの視覚インジケータのうちの一方をゾーンの各々に割り当てる。図示の例では、ゾーン2、5には許容不能滅菌ステータスが割り当てられ、ゾーン1、3、4、6には許容可能滅菌ステータスが割り当てられている。
【0119】
ある特定の事例では、例えばハンドルアセンブリ9620などのハンドルアセンブリは再使用可能である。したがって、ハンドルアセンブリ9620は、外科手術においてハンドルアセンブリ9620を使用する間、各使用前に再滅菌され、滅菌された手術野を維持する。図示の例では、ハンドルアセンブリ9620は、過酸化水素(H)への曝露によって滅菌される。少なくとも1つの例では、臨床医は、ハンドルアセンブリ9620を過酸化水素ワイプで拭いて、ハンドルアセンブリ9620を滅菌することができる。他の例では、本開示の他の箇所でより詳細に説明されるように、過酸化水素を介してハンドルアセンブリ9620を滅菌する他の手段が使用され得る。
【0120】
ある特定の事例では、ハンドルアセンブリは、使い捨て外側ハウジングと再使用可能内側コアとを含んでもよい。そのような事例では、センサ9671を内側コアの外面上に配設して、ハンドルアセンブリ9620に関連して説明したのと同様の方法で、内側コアの様々な部分又はゾーンの滅菌ステータスを評価することができる。
【0121】
過酸化水素が使用される場合、センサアレイ9670のセンサ9671は、ハンドルアセンブリ9620のゾーンの各々内の過酸化水素の存在を検出するように構成された過酸化水素センサである。したがって、センサ9671のセンサ読み取り値は、センサ9671が存在するハンドルアセンブリ9620の部分又はゾーンにおいてセンサ9671によって検出された過酸化水素の量を示すことができる。図35のグラフ9672に示すように、許容可能滅菌ステータスは、所定の閾値9673以上であるセンサ9671の読み取り値に対応する。
【0122】
上記に加えて、図36は、例えばハンドルアセンブリ又は内側コアなどの外科用器具システムの再シリアル化可能な構成要素の寿命の終了を検出するための制御プログラム又は論理構成を示すプロセス9680の論理フロー図である。プロセス9680は、構成要素が再滅菌された回数をカウントすることによって寿命の終了を検出する。
【0123】
少なくとも1つの例では、プロセス9680は滅菌検出回路9660によって実施することができる。マイクロコントローラ9661が所定の閾値9673以上のセンサ読み取り値を検出した場合9681、マイクロコントローラ9661は、任意の好適なカウンタによって保持されたカウントを1増加させる。再滅菌が過酸化水素によって行われる場合、図35に示されるように、センサ読み取り値は増加してピーク値に達し、次いで過酸化水素が蒸発し始めるにつれて減少する。誤カウントを回避するために、マイクロコントローラ9661は、所定の期間にわたってセンサ読み取り値を無視するように構成されている9683。
【0124】
ある特定の事例では、図37に示されるように、例えばハンドルアセンブリ9720などの外科用器具システムの構成要素は、例えば過酸化水素などの滅菌溶液に曝露されると色が変化するコーティングで被覆された外面9723を含む。コーティングは、過酸化水素に十分に曝露されたハンドルアセンブリ9720の領域9720a、及び過酸化水素に十分に曝露されていない領域9720bの視覚的インジケータを提供する。これによって、適切に滅菌されたハンドルアセンブリ9720’をもたらすのに十分な量でハンドルアセンブリ9720の全ての部分に滅菌溶液を確実に適用する機会が臨床医に与えられる。
【0125】
ここで図38図40を参照すると、再滅菌システム9800が示されている。再滅菌システム9800は、外科用器具システムの再使用可能ハンドルアセンブリ9820を収容するように構成された受容チャンバ9801を含む。しかしながら、他の事例では、再滅菌システム9800は、例えば、内側コアハンドルアセンブリなどの外科用器具システムの他の構成要素を収容するように構成され得る。
【0126】
図示の例では、再滅菌システム9800は、再使用可能ハンドルアセンブリ9820を収容するために、開放構成(図38)と閉鎖構成(図39)との間で移動可能な2つの部分9800a、9800bを含む。受容チャンバ9801は、再滅菌システム9800の部分9800aと9800bとの間に画定されている。更に、いくつかの灌注ポート9806が、部分9800bにおいて画定されている。追加的に又は代替的に、灌注ポートが、部分9800aにおいて画定され得る。更に、再滅菌システム9800は、充電ポート9804と、ハンドルアセンブリ9820が受容チャンバ内にある間にハンドルアセンブリ9820を充電システムに接続するように構成された対応するコネクタ9805と、を含む。
【0127】
様々な態様では、灌注ポート9802は、灌注ポート9802を通して受容チャンバ9801の中へ送達される滅菌溶液の供給源に接続される。ポンプを利用して、灌注ポート9802を通して滅菌溶液を注入し、再滅菌サイクルにおいて滅菌溶液を除去することができる。代替実施形態では、図39に示されるように、再滅菌システム9800’は、滅菌溶液で飽和された吸収性材料又は布9812を含む受容チャンバ9811を含む。モータ9814は、ドライバ9813に、ハンドルアセンブリ9820に対して布9812を開始位置と終了位置との間で繰り返し移動させて、ハンドルアセンブリを再滅菌させる。代替的に、モータ9814は、ドライバ9813に、布9812に対してハンドルアセンブリ9820を開始位置と終了位置との間で移動させてもよい。
【0128】
ここで図15及び図41を参照すると、ある特定の事例では、一次インターフェースアセンブリ9270は、無線電気インターフェース9230及び有線電気インターフェース9240を含む。図41に示されるように、無線電気インターフェース9230及び有線電気インターフェース9240は、滅菌バリア9225を通してデータ及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成されている。電力及びデータのうちの少なくとも一方は、内側コア9222と、外科用器具システム9200のエンドエフェクタ及び/又はシャフトアセンブリとの間で伝送され得る。様々な態様では、第1の無線インターフェース部分9231及び第2の無線インターフェース部分9232は協働して、内側コア9222とエンドエフェクタとの間及び/又は内側コア9222とシャフトアセンブリとの間の電気経路の無線セグメントを形成するように構成されている。追加的に、1つ又は2つ以上のフレックス回路は、電気経路の1つ又は2つ以上のセグメントを画定するように構成され得る。
【0129】
図示の例では、無線電気インターフェース9230は、内側コア9222によって収容された第1の無線インターフェース部分9231と、使い捨て外側ハウジング9224の外壁9227に解放可能に取り付け可能な第2の無線インターフェース部分9232と、を含む。他の例では、第2の無線インターフェース部分9232は、使い捨て外側ハウジング9224の外壁9227と一体化される。図示の例では、第1の無線インターフェース部分9231は、内側コア9222の外壁9229内に位置する。しかしながら、他の例では、第1の無線インターフェース部分9231は、外壁9229の外面上に少なくとも部分的に開示され得る。
【0130】
上記に加えて、第2の無線インターフェース部分9232は、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224内に適切に配置されたときに、第1の無線インターフェース部分9231に磁気的に結合可能である。図示の例では、第2の無線インターフェース部分9232は、取り付け要素9233’、9234’を含み、したがって、第1の無線インターフェース部分9231の対応する取り付け要素9233、9234に磁気的に結合可能である。ある特定の事例では、取り付け要素9233’、9234’は磁気要素であり、対応する取り付け要素9233、9234は鉄要素である。他の事例では、取り付け要素9233’、9234’は鉄要素であり、対応する取り付け要素9233、9234は磁気要素である。他の事例では、取り付け要素9233’、9234’及び対応する取り付け要素9233、9234は、磁気要素である。
【0131】
取り付け要素9233、9234、9233’、9234’は協働して、図41に示すように、第1の無線インターフェース部分9231の誘導要素9235と第2の無線インターフェース部分9232の対応する誘導要素9235’との間の適切な位置合わせを確実にする。図示の例では、誘導要素9235、9235’は、それぞれ誘導回路9236、9236’の構成要素である巻き線コイルの形態である。誘導要素9235、9235’のワイヤコイルは、銅又は銅合金のワイヤを含む。しかしながら、ワイヤコイルは、例えば、アルミニウムなどの任意の好適な導電材料を含んでもよい。ワイヤコイルは、任意の好適な回数中心軸の周りに巻くことができる。
【0132】
図41に示すように、要素9233、9234、9233’、9234’によって適切な磁気付着が確立されると、誘導要素9235、9235’のワイヤコイルは、それを通って延びる中心軸の周りに適切に位置合わせされる。誘導要素9235、9235’のワイヤコイルの適切な位置合わせは、それを通るデータ及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を改善する。
【0133】
上記に加えて、有線電気インターフェース9240は、滅菌バリア9225の第1の側にある第1の有線インターフェース部分9241と、滅菌バリア9225の第2の側にある第2の有線インターフェース部分9242と、を含む。図41に示す例では、有線電気インターフェース9240は、第1の有線インターフェース部分9241及び第2の有線インターフェース部分9242と協働して、滅菌バリア9225によって保護された滅菌環境を汚染することなく、滅菌バリア9225を通して少なくとも1つのデータ及び電力の有線伝送を容易にするように構成されたコネクタ9243、9243’を更に含む。
【0134】
図示の例では、有線電気インターフェース9240は、滅菌バリア9225を通って延在する2つの有線電気経路を画定する。しかしながら、他の例では、有線電気インターフェース9240は、2つより多いか又は少ない有線電気経路を画定してもよい。
【0135】
コネクタ9243、9243’は、使い捨て外側ハウジング9224の外壁9227を通って延びる本体9244、9244’を含む。コネクタ9243、9243’は、使い捨て外側ハウジング9224の内部にある内側接点9245、9245’と、使い捨て外側ハウジング9224の外部にある外側接点9246、9246’と、を更に含む。図示の例では、第2の有線インターフェース部分9242は、外側接点9246、9246’との密封接続を形成するように構成されたコネクタ9247、9247’で終端するフレックス回路9250、9250’を含む。図示の例では、コネクタ9247、9247’は、外側接点9246、9246’を受容し、フレックス回路9250、9250’の対応する電気接点と電気的に係合するように誘導するように構成された絶縁性外側ハウジング9248、9248’を備える。
【0136】
様々な例では、本体9244、9244’は、使い捨て外側ハウジング9224の外壁9227にぴったりと嵌められ、流体汚染を防止するか、又は少なくともそれに抵抗する。加えて、絶縁性外側ハウジング9248、9248’は、動作中に外側接点9246、9246’との流体接触を防止するか、又は少なくとも抵抗するために、外壁9227の外面に当接する面一端部を備える。
【0137】
更に、コネクタ9243、9243’の内側接点9245、9245’は、内側コア9222が使い捨て外側ハウジング9224と適切に組み立てられたときに板ばね接点9249、9249’と係合するように構成されている。図示の例では、外壁9227、9229は、第1の無線インターフェース部分9231と第2の無線インターフェース部分9232との間の無線接続を容易にするために、互いに面一である部分を備える。加えて、外壁9227、9229はまた、内側接点9245、9245’と板ばね接点9249、9249’との間の有線接続を容易にするために離間された部分を備える。図示の例では、外壁9227の一部がわずかに隆起しており、外壁9227、9229の間に隔離されたチャンバ9255を形成している。隔離されたチャンバ9255は、図41に示されるように、組み立て済み構成において内側接点9245、9245’と板ばね接点9249、9249’との間の良好な電気的接触を確保する所定の深さを有する。
【0138】
様々な態様では、本開示の外科用器具システムのうちの1つ又は2つ以上は、ユーザにフィードバックを提供するためのディスプレイを含み、フィードバックは、治療されている組織の1つ又は2つ以上の特性及び/又は外科用器具システムの1つ又は2つ以上のパラメータに関する情報を含み得る。例えば、ディスプレイは、外科用器具システムと組み立てられたステープルカートリッジのサイズ及び/又は治療されている組織の測定された厚さに関する情報をユーザに提供してもよい。様々な態様では、ディスプレイは、例えば、可撓性ディスプレイとすることができる。
【0139】
図41に示される例では、可撓性ディスプレイ9201は、使い捨て外側ハウジング9224に組み込まれている。マイクロコントローラ9202は、可撓性ディスプレイ9201の下に存在する。可撓性ディスプレイ9201は、使い捨て外側ハウジング9224の外部に面するように構成され、マイクロコントローラ9202は、使い捨て外側ハウジング9224の内部に面するように構成されている。可撓性ディスプレイ9201は、無線又は有線電気インターフェースを通して好適な電源に接続することができる。少なくとも1つの例では、可撓性ディスプレイ9201は、内側コア9222の電源9226によって電力供給される。少なくとも1つの例では、可撓性ディスプレイ9201は、使い捨て外側ハウジング9224に取り付け可能な外部電源によって電力供給される。
【0140】
他の例では、可撓性ディスプレイ9201は、外科用器具システムのシャフトに組み込むことができる。そのような例では、可撓性ディスプレイ9201は、シャフトの円筒形状に適合するか、又は少なくとも実質的に適合するように曲げられる。ある特定の事例では、可撓性ディスプレイ9201は、シャフトの外壁に組み込まれる。しかしながら、他の事例では、可撓性ディスプレイ9201は、シャフトの下又は内部に配置され、シャフトの透明外壁を通して視認可能である。可撓性ディスプレイ9201を使い捨て外側ハウジング9224上に、又はシャフト内に配置することは、ディスプレイが内側コア9222とともに使い捨て外側ハウジング9224の内部に位置する場合に、内側コア9222のモータアセンブリによって生成される熱に起因して生じ得る、ディスプレイ上の曇りの蓄積を防止するのに役立つ。
【0141】
ここで図42図44を参照すると、アクチュエータ10000は、例えば、外科用器具システム8500のハンドルアセンブリ8520、外科用器具システム9200のハンドルアセンブリ9220、及び/又は外科用器具システム9100のハンドルアセンブリ9120などの、外科用器具システムのハンドルアセンブリに組み込まれ得る。アクチュエータ10000は、内側コア8522に、例えば、エンドエフェクタ8540を閉鎖させ、発射させ、かつ/又は関節運動させる駆動運動を生成させるように構成され得、これらの駆動運動は、アクチュエータ10000によって検出される、ユーザによって印加される機械的圧力に比例する。様々な態様では、アクチュエータ10000は、印加された力の量に応じて磁場を変化させるように構成された磁歪トランスデューサを備える。図43は、アクチュエータ10000の異なる作動構成と、ヌル磁化(構成1)から完全磁化(構成1、5)までに生成される歪みの量とを示す。アクチュエータ10000は、磁歪コア歪み及び磁気誘導に対するそれらの効果において結合される別個の機械的属性及び磁気的属性に分割される。
【0142】
更に図43を参照すると、磁場が印加されない場合、長さの変化もまた、生成される磁気誘導とともにゼロになる。更に、磁場(H)の量は、構成1、5においてその飽和限界(±Hsat)まで増加される。これにより、軸線方向歪みが最大値まで増加する。構成2、4は、構成1、5よりも小さい程度(±H)の、磁化の値の中程度の増加を表す。最大歪み飽和及び磁気誘導は、飽和限界(±Hsat)で得られる。構成1、2に関連する磁束線は、構成4、5の磁束線と反対方向である。生成されたこれらの磁束場は、例えば、ホール効果の原理を使用して測定されるか、又は生成された磁束に対して直角に保たれた導体に生成される電圧を計算することによって測定される。この値は、入力された歪み又は力に比例する。
【0143】
したがって、例えば、制御回路8560は、例えば、ユーザによってアクチュエータ10000に印加される作動力に応答してアクチュエータ10000によって生成される磁束場を測定するように構成された磁気センサの読み取り値に基づいて、内側コア8522によって生成される駆動運動を調整することができる。図44は、アクチュエータ10000によって検出される、例えば、ユーザによって印加される作動力(X軸)に応答した、エンドエフェクタ8540のジョーの閉鎖位置(Y軸)の変化を示すグラフ10001である。図示の例では、エンドエフェクタ8540の完全に閉鎖された構成は、図43に示されるように、アクチュエータ10000の構成5に対応する所定の作動力閾値10002に対応する。磁気センサの読み取り値に基づいて、所定の作動力閾値10002が制御回路8560によって検出された場合、制御回路8560は、例えば、内側コア8522の1つ又は2つ以上のモータを非アクティブ化することによって、駆動運動を停止させる。更に、制御回路8560は、モータの回転方向を更に逆転させて、エンドエフェクタ8540を再び開放構成に遷移させることができる。
【0144】
図42図44に示される例は、エンドエフェクタ閉鎖アクチュエータとしてのアクチュエータ10000の利用を示す。他の例では、アクチュエータ10000を同様に利用して、例えば、エンドエフェクタ8540の発射運動及び/又は関節運動を生じさせ制御することができる。
【0145】
ここで図45及び図46を参照すると、ハンドルアセンブリ9920は、例えば、ハンドルアセンブリ8520、9120、9220などの本明細書の他の場所に説明される他のハンドルアセンブリと多くの点で類似しており、これらのハンドルアセンブリについては、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。例えば、ハンドルアセンブリ9920はまた、エンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ8540)において閉鎖運動、関節運動、及び/又は発射運動を行うように構成された1つ又は2つ以上の駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア9922を含む。ハンドルアセンブリ9920は、内側コア9922との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分9924a、9924bを含む使い捨て外側ハウジング9924を更に含む。ハウジング部分9924a、9924bは、接合されると、その中に空洞を画定し、この空洞内において、内側コア9922が、使い捨て外側ハウジング9924の外壁9927によって画定される滅菌バリア9925内に選択的に位置し得る。
【0146】
上記に加えて、ハンドルアセンブリ9920は、ユーザによってアクチュエータ9901に印加される外部作動力(F)の変化を、ハンドルアセンブリ9920内の1つ又は2つ以上の磁場センサ9902によって検出可能な内部磁場の変化に変換するように構成されたアクチュエータ9901を含む。アクチュエータ9901は、滅菌バリア9925を損なうことなく、外部作動力(F)の変化を内側コア9922によって正確に検出することを可能にする。
【0147】
図示の例では、ハウジング部分9924bは、外部作動力(F)の変化を検出するように構成された感圧作動部材9923を含む。ステム9905は、使い捨て外側ハウジング9924の内部で感圧作動部材9923から延在し、図46に示すように、内側コア9922が使い捨て外側ハウジング9924と適切に組み立てられたときに内側コア9922の剛性表面9906に当接するように構成されている。ワイヤコイル9903は、ステム9905の周りに巻かれており、電流がワイヤコイル9903を通過するときに磁場を形成するように構成されている。少なくとも1つの例では、ワイヤコイル9903は、例えば、内側コア9922の電源9926によって電力供給される回路の一部である。アクチュエータ10000に関連して説明したのと同様に、感圧作動部材9923に印加される外部作動力(F)の変化は、外部作動力(F)の変化に対応する、ワイヤコイル9903によって生成される磁場の変化を引き起こす。
【0148】
図示の例では、内側コア9922は、磁場センサ9902に接続された制御回路9960を含む。制御回路9960はまた、内側コア9922のモータアセンブリ9962に接続され、モータアセンブリ9962に、磁界センサ9902の読み取り値に基づいて制御回路9960によって検出される外部作動力(F)の変化に応じてモータアセンブリ9962によって生成される駆動運動を調整させるように構成されている。様々な態様では、駆動運動は、ハンドアセンブリ9920に動作可能に結合されたエンドエフェクタを閉鎖させ、発射させ、かつ/又は関節運動させるように構成されている。ある特定の態様では、制御回路9960は、例えば、磁場センサ9902の読み取り値に基づいて駆動運動の1つ又は2つ以上のパラメータを選択するために利用することができる1つ又は2つ以上のデータベース、数式、及び/又はテーブルを記憶するメモリユニットなどの記憶媒体を含む。
【0149】
様々な態様では、ワイヤコイル9903は、銅又は銅合金ワイヤを備える。しかしながら、ワイヤコイル9903は、例えば、アルミニウムなどの任意の好適な導電材料からなってもよい。ワイヤコイル9903は、任意の好適な回数シャフト9905の周りに巻くことができる。
【0150】
ここで図47及び図48を参照すると、ハンドルアセンブリ11020は、例えば、ハンドルアセンブリ9920、8520、9120、9220など、本明細書の他の箇所に記載される他のハンドルアセンブリと多くの点で類似しており、これらのハンドルアセンブリについては、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。例えば、ハンドルアセンブリ11020はまた、エンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ8540)において閉鎖運動、関節運動、及び/又は発射運動を行うように構成された1つ又は2つ以上の駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア11022を含む。ハンドルアセンブリ11020は、内側コア11022との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分11024a、11024bを含む使い捨て外側ハウジング11024を更に含む。ハウジング部分11024a、11024bは、接合されると、その中に空洞を画定し、この空洞内において、内側コア11022が、使い捨て外側ハウジング11024の外壁11027によって画定される滅菌バリア11025内に選択的に位置し得る。
【0151】
上記に加えて、ハンドルアセンブリ11020は、図49のグラフ11004に示されるように、ユーザによってアクチュエータ11001に印加される外部圧縮力(F)を検出し、それに応じて、外部作動力(F)が所定の閾値11002以上であるときに、電気機械部材11023に振動を生成させるように構成されたアクチュエータ9901を含む。少なくとも1つの例では、電気機械部材11023は、圧電フィルム、又は代替的にセラミック部材の形態である。電気機械部材11023は、導電部材11003が電気機械部材11023を電源11026に接続する回路を閉じるときに電気機械部材11023に電力を供給する内側コア11022の電源11026に結合されている。
【0152】
ここで図50及び図51を参照すると、ハンドルアセンブリ12020は、例えば、ハンドルアセンブリ9920、8520、9120、9220、11020など、本明細書の他の箇所に記載される他のハンドルアセンブリと多くの点で類似しており、これらのハンドルアセンブリについては、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。例えば、ハンドルアセンブリ12020はまた、エンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ8540)において閉鎖運動、関節運動、及び/又は発射運動を行うように構成された1つ又は2つ以上の駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア12022を含む。ハンドルアセンブリ12020は、内側コア12022との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分を含む使い捨て外側ハウジング12024を更に含む。ハウジング部分は、接合されると、その中に空洞を画定し、この空洞内において、内側コア12022が、使い捨て外側ハウジング12024の外壁12027によって画定される滅菌バリア12025内に選択的に位置し得る。
【0153】
上記に加えて、ハンドルアセンブリ12020は、ユーザによってアクチュエータ12001に印加される外部圧縮力(F)を検出するように構成されたアクチュエータ12001を含む。検出は、滅菌バリア12025を横切って行われる。別の言い方をすれば、外部圧縮力(F)は、滅菌バリア12025を損なうことなく、滅菌バリア12025の第1の側に印加され、滅菌バリア12025の第1の側の反対側の第2の側で検出される。図示の例では、アクチュエータ12001は、滅菌バリア12025を横切る磁気相互作用が可能な構成要素を滅菌バリア12025の両側に含む。強磁性プレート又はフィルム12002は、使い捨て外側ハウジング12024の外部に配置され、対応する磁気センサ12003は、使い捨て外側ハウジング12024の内部に配置される。外部圧縮力(F)に応答した強磁性プレート12002の移動は、外部圧縮力(F)によって引き起こされる強磁性プレート12002の位置の変化に比例した磁気センサ12003の読み取り値の変化を引き起こす。
【0154】
更に、ハンドルアセンブリ12020の制御回路120060は、磁気センサ12003の読み取り値に応じてモータアセンブリ120062の駆動運動を調整するように構成されたマイクロコントローラ120061を含んでもよい。駆動運動によって、例えば、エンドエフェクタの閉鎖運動、発射運動、及び関節運動のうちの1つ又は2つ以上が行われ得る。
【0155】
図示の例では、強磁性プレート12002は、使い捨て外側ハウジング12024の外壁12027において画定される空洞12031を横切って延在する。強磁性プレート12002の縁部又は空洞12031の側壁に取り付けられる。図示の例では、現場成形シール12029、12030は、強磁性プレート12002の縁部を空洞12031の側壁に取り付けるように構成されている。しかしながら、他の例では、他の取付機構が使用され得ることが想定される。少なくとも1つの例では、接着剤を利用して強磁性プレート12002の縁部を空洞12031の側壁に取り付けることができる。
【0156】
上記に加えて、磁気センサ12003は、内側コア12022の外壁12028を通って突出し、ばね12004によって外壁12027に押し付けられる。ばね12004によって、磁気センサ12003は、確実に強磁性プレート12002に十分に近接したままになり、外部圧縮力(F)によって引き起こされる強磁性プレート12002の位置の変化が検出される。
【0157】
内側コア12022が使い捨て外側ハウジング12024と適切に組み立てられたときに、磁気センサ12003及び強磁性板12002は、空洞12031を形成する外壁12027の壁部分の両側で互いに位置合わせされる。強磁性プレート12002は、外部圧縮力(F)に応答して、磁気センサ12003に向かって移動又は屈曲するように構成されている。強磁性プレート12002の移動は、外部圧縮力(F)の大きさに応じて磁気センサ12003の読み取り値を変化させる。ユーザが強磁性プレート12002を解放するか、又は外部圧縮力(F)を低減すると、強磁性プレート12002は、その自然状態に戻り、磁気センサ12003から離れ、外部圧縮力(F)の低減に応じて磁気センサ12003の読み取り値を変化させる。上述したように、マイクロコントローラ120061は、磁気センサ12003と通信する。したがって、磁気センサ12003の読み取り値の変化は、モータアセンブリ120062の変化及び駆動運動に変換される。
【0158】
ここで、図52図54を参照すると、代替アクチュエータ実施形態が示されている。図52は、例えば、ハンドルアセンブリ9920、8520、9120、9220、11020、12020などの本明細書の他の箇所に記載されているハンドルアセンブリと多くの点で類似しているハンドルアセンブリ13020を示しており、これらのハンドルアセンブリについては、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。例えば、ハンドルアセンブリ13020はまた、エンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタ8540)において閉鎖運動、関節運動、及び/又は発射運動を行うように構成された1つ又は2つ以上の駆動部材を動かすためのモータアセンブリを有する内側コア13022を含む。ハンドルアセンブリ13020は、内側コア13022との組み立てを可能にするために互いに解放可能に取り付けられた2つのハウジング部分を含む使い捨て外側ハウジング13024を更に含む。ハウジング部分は、接合されると、その中に空洞を画定し、この空洞内において、内側コア13022が、使い捨て外側ハウジング13024の外壁13027によって画定される滅菌バリア13025内に選択的に位置し得る。
【0159】
上記に加えて、ハンドルアセンブリ13020は、多くの点でアクチュエータ12001に類似するアクチュエータ13001を含み、アクチュエータ12001については、本明細書では簡潔のために、説明を繰り返さない。アクチュエータ13001は、多くの点で強磁性プレート12002と同様の強磁性プレート13002を含む。加えて、強磁性プレート13002は、内側コア13022の外壁を通って延びるワイヤコネクタ13023を介して内側コア13022に接続される。更に、接着剤13029は、外見上、強磁性プレート13002を使い捨て外側ハウジング13024の開口部13031に固定するように構成されている。図示の例では、強磁性プレート13002は、外壁13027の一部分を画定する。
【0160】
図53及び図54に示す例では、可撓性ゴム引き外側カバー13033が、外壁13027の一部分を形成する強磁性プレート13002の上に配設される。可撓性ゴム引き外側カバー13033は、現場成形シール及び/又は接着剤13034を介して外壁13027に取り付けることができる。強磁性プレート13002及び可撓性ゴム引き外側カバー13033は、滅菌バリア13025の完全性を保証する二重シールを提供する。
【0161】
本明細書で説明する外科用器具システムは、電気モータにより動作するが、しかしながら、本明細書に記載された外科用器具システムは、任意の好適な様式で駆動されることができる。ある特定の事例では、本明細書に開示されるモータは、ロボット制御式システムの1つ又は複数の部分を備えることができる。例えば、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,072,535号)は、ロボット外科用器具システムのいくつかの例をより詳細に開示しており、この開示の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。2017年5月18日公開の国際公開第2017/083125号、発明の名称「STAPLER WITH COMPOSITE CARDAN AND SCREW DRIVE」、2017年5月18日公開の国際公開第2017/083126号、発明の名称「STAPLE PUSHER WITH LOST MOTION BETWEEN RAMPS」、2015年10月8日公開の国際公開第2015/153642号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SHIFTABLE TRANSMISSION」、2017年3月17日出願の米国特許出願公開第2017/0265954号、発明の名称「STAPLER WITH CABLE-DRIVEN ADVANCEABLE CLAMPING ELEMENT AND DUAL DISTAL PULLEYS」、2017年2月15日出願の米国特許出願公開第2017/0265865号、発明の名称「STAPLER WITH CABLE-DRIVEN ADVANCEABLE CLAMPING ELEMENT AND DISTAL PULLEY」、及び2017年3月29日出願の米国特許公開第2017/0290586号、発明の名称「STAPLING CARTRIDGE」は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0162】
本明細書に記載される外科用器具システムは、ステープルの配備及び変形に関連して説明されてきたが、しかしながら、本明細書に記載される実施形態は、これに限定されない。例えば、クランプ又はタックなど、ステープル以外のファスナを配備する様々な実施形態が想定される。更に、組織を封止するための任意の好適な手段を利用する、様々な実施形態も想到される。例えば、様々な実施形態によるエンドエフェクタは、組織を加熱して封止するように構成されている電極を備え得る。また、例えば、ある特定の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を封止するために振動エネルギーを加えることができる。
【実施例
【0163】
本明細書に記載される主題の様々な態様は、以下の番号付けされた実施例において説明される。
【0164】
実施例1-シャフトと、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリと、を備える外科用器具システム。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、第1のハウジング部分と、開放構成と閉鎖構成との間で第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、制御内側コアとエンドエフェクタとの間でデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。第1のインターフェース部分は、第2のインターフェース部分と無線電気インターフェースを形成して、制御内側コアと第2のインターフェース部分との間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を容易にするように構成されている。電気インターフェースアセンブリは、外部実装配線接続を更に備える。外部実装配線接続は、第2のインターフェース部分とエンドエフェクタとの間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送を容易にするために、第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である。
【0165】
実施例2-外部実装配線接続が、フレックス回路を備える、実施例1に記載の外科用器具システム。
【0166】
実施例3-外部実装配線接続が、第1の外部実装配線接続であり、データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送が、データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第1の有線伝送であり、電気インターフェースアセンブリが、第2のインターフェース部分とシャフトとの間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第2の有線伝送を容易にするために、第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能な第2の外部実装配線接続を備える、実施例1又は2に記載の外科用器具システム。
【0167】
実施例4-エンドエフェクタが、シャフトに解放可能に結合可能なシャフト部分を備え、外部実装配線接続部は、シャフト部分から延在する、実施例1、2、又は3に記載の外科用器具システム。
【0168】
実施例5-外部実装配線接続部が、シャフト部分からハンドルアセンブリまでシャフトの外側に延在するように構成されている、実施例1、2、3、又は4に記載の外科用器具システム。
【0169】
実施例6-外部実装配線接続が、第2のインターフェース部分に解放可能に結合可能なコネクタで終端する、実施例1、2、3、4、又は5に記載の外科用器具システム。
【0170】
実施例7-シャフトと、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリと、を備える、外科用器具システム。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、第1のハウジング部分と、開放構成と閉鎖構成との間で第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。第1のインターフェース部分及び第2のインターフェース部分は、滅菌バリアを通して、制御内側コアと記憶媒体との間の通信経路の無線セグメントを協働して形成するように構成されている。電気インターフェースアセンブリは、外部実装配線接続を更に備える。外部実装配線接続は、制御内側コアと記憶媒体との間の通信経路の有線セグメントを容易にするために、第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である。制御内側コアは、通信経路を通した通信信号に基づいて外科用器具システムの動作パラメータを設定するように構成されている。
【0171】
実施例8-外部実装配線接続が、フレックス回路を備える、実施例7に記載の外科用器具システム。
【0172】
実施例9-外部実装配線接続が、第1の外部実装配線接続であり、データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送が、データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第1の有線伝送であり、電気インターフェースアセンブリが、第2のインターフェース部分とシャフトとの間でのデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第2の有線伝送を容易にするために、第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能な第2の外部実装配線接続を備える、実施例7又は8に記載の外科用器具システム。
【0173】
実施例10-エンドエフェクタが、シャフトに解放可能に結合可能なシャフト部分を備え、外部実装配線接続部は、シャフト部分から延在する、実施例7、8、又は9に記載の外科用器具システム。
【0174】
実施例11-外部実装配線接続部が、シャフト部分からハンドルアセンブリまでシャフトの外側に延在するように構成されている、実施例7、8、9、又は10に記載の外科用器具システム。
【0175】
実施例12-外部実装配線接続が、第8のインターフェース部分に解放可能に結合可能なコネクタで終端する、実施例7、2、9、10、又は11に記載の外科用器具システム。
【0176】
実施例13-回転可能な導電リングを含むノズル部分を備えるシャフトを備える外科用器具システム。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリを更に備える。ハンドルアセンブリは、滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングを備える。使い捨て外側ハウジングは、第1のハウジング部分と、開放構成と閉鎖構成との間で第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える。ハンドルアセンブリは、開放構成において使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアを更に備える。使い捨て外側ハウジングは、閉鎖構成において制御内側コアを滅菌バリア内に隔離するように構成されている。外科用器具システムは、シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、制御内側コアとエンドエフェクタとの間でデータ及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリと、を更に備える。電気インターフェースアセンブリは、滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、第1の側の反対側の滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分と、を備える。第1のインターフェース部分及び第2のインターフェース部分は、電気インターフェースアセンブリを通した電気信号の無線伝送を協働して容易にするように構成されている。外科用器具システムは、制御回路を更に備える。制御回路は、電気インターフェースアセンブリを通して、エンドエフェクタと制御内側コアとの間の適合性のある接続を検出することと、電気信号の信号パラメータを調整して、エンドエフェクタと制御内側コアとの間でのデータ及び電力のうちの少なくとも一方のスループットを改善することと、を行うように構成されている。
【0177】
実施例14-適合性のある接続を検出することが、質問サイクルを含む、実施例13に記載の外科用器具システム。
【0178】
実施例15-エンドエフェクタが、識別チップを備え、適合性のある接続を検出することが、識別チップ内に記憶された識別子に基づく、実施例13又は14に記載の外科用器具システム。
【0179】
実施例16-信号パラメータを調節することが、電気信号の周波数、振幅、及び帯域幅のうちの少なくとも1つを変更することを含む、実施例13、14、又は15に記載の外科用器具システム。
【0180】
実施例17-信号パラメータを調整することが、電気インターフェースアセンブリの接続を非アクティブ化することを含む、実施例13、14、又は15に記載の外科用器具システム。
【0181】
実施例18-第1のインターフェース部分が、第1の磁気軸受を備え、第2のインターフェース部分が、滅菌バリアを横切って機械エネルギーを伝達するように、第1の磁気軸受と同期して回転可能な第2の磁気軸受を備える、実施例13、14、15、16、又は17に記載の外科用器具システム。
【0182】
実施例19-第2のインターフェース部分が、機械エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成された線形オルタネータを備える、実施例18に記載の外科用器具システム。
【0183】
実施例20-第2のインターフェース部分が、回転可能な導電リングに摩擦によって取り付けられている、実施例13、14、15、16、17、18、又は19に記載の外科用器具システム。
【0184】
いくつかの形態が示され説明されてきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限又は限定することは、本出願人が意図するところではない。多くの修正、変形、変更、置換、組み合わせ及びこれらの形態の等価物を実装することができ、本開示の範囲から逸脱することなく当業者により想到されるであろう。更に、記述する形態に関連した各要素の構造は、その要素によって実施される機能を提供するための手段として代替的に説明することができる。また、材料がある特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。したがって、上記の説明文及び添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、組み合わせ、及び変形を、開示される形態の範囲に含まれるものとして網羅することを意図としたものである点を理解されたい。添付の特許請求の範囲は、全てのそのような修正、変形、変更、置換、修正、及び等価物を網羅することを意図する。
【0185】
上記の詳細な説明は、ブロック図、フロー図及び/又は実施例を用いて、装置及び/又はプロセスの様々な形態について記載してきた。そのようなブロック図、フロー図及び/又は実施例が1つ若しくは2つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、当業者に理解されたいこととして、そのようなブロック図、フロー図及び/又は実施例に含まれる各機能及び/又は動作は、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの事実上の任意の組み合わせによって、個々にかつ/又は集合的に実装することができる。当業者には、本明細書で開示される形態のうちのいくつかの態様の全部又は一部が、1台若しくは2台以上のコンピュータ上で稼働する1つ若しくは2つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば、1台若しくは2台以上のコンピュータシステム上で稼働する1つ若しくは2つ以上のプログラムとして)、1つ若しくは2つ以上のプロセッサ上で稼働する1つ若しくは2つ以上のプログラムとして(例えば、1つ若しくは2つ以上のマイクロプロセッサ上で稼働する1つ若しくは2つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして集積回路上で等価に実装することができ、回路を設計すること、並びに/又はソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを記述することは、本開示を鑑みれば当業者の技能の範囲内に含まれることが理解されよう。加えて、当業者には理解されることとして、本明細書に記載した主題の機構は、多様な形態で1つ又は2つ以上のプログラム製品として配布されることが可能であり、本明細書に記載した主題の具体的な形態は、配布を実際に実行するために使用される信号搬送媒体の特定のタイプにかかわらず適用される。
【0186】
様々な開示された態様を実施するように論理をプログラムするために使用される命令は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリ又は他のストレージなどのシステム内メモリに記憶され得る。更に、命令は、ネットワークを介して、又は他のコンピュータ可読媒体によって配布され得る。したがって、機械可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で情報を記憶又は伝送するための任意の機構が挙げられ得るが、フロッピーディスケット、光ディスク、コンパクトディスク、読み出し専用メモリ(compact disc, read-only memory、CD-ROM)、並びに磁気光学ディスク、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、磁気若しくは光カード、フラッシュメモリ又は、電気的、光学的、音響的、若しくは他の形態の伝播信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)を介してインターネットを介した情報の伝送に使用される有形機械可読ストレージに限定されない。したがって、非一時的コンピュータ可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態で電子命令又は情報を記憶又は伝送するのに好適な任意のタイプの有形機械可読媒体が挙げられる。
【0187】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「制御回路」という用語は、例えば、ハードワイヤード回路、プログラマブル回路(例えば、1つ又は2つ以上の個々の命令処理コアを含むコンピュータプロセッサ、処理ユニット、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコントローラユニット、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、プログラマブル論理装置(programmable logic device、PLD)、プログラマブル論理アレイ(programmable logic array、PLA)、又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA))、状態機械回路、プログラマブル回路によって実行される命令を記憶するファームウェア、及びこれらの任意の組み合わせを指すことができる。制御回路は、集合的に又は個別に、例えば、集積回路(integrated circuit、IC)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、システムオンチップ(system on-chip、SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォンなどの、より大きなシステムの一部を形成する回路として具現化され得る。したがって、本明細書で使用されるとき、「制御回路」は、少なくとも1つの個別の電気回路を有する電気回路、少なくとも1つの集積回路を有する電気回路、少なくとも1つの特定用途向け集積回路を有する電気回路、コンピュータプログラムによって構成された汎用コンピューティング装置(例えば、本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成された汎用コンピュータ、又は本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成されたマイクロプロセッサ)を形成する電気回路、メモリ装置(例えば、ランダムアクセスメモリの形態)を形成する電気回路及び/又は通信装置(例えばモデム、通信スイッチ、又は光-電気設備)を形成する電気回路を含むが、これらに限定されない。当業者は、本明細書で述べた主題が、アナログ形式若しくはデジタル形式、又はこれらのいくつかの組み合わせで実装されてもよいことを認識するであろう。
【0188】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「論理」という用語は、前述の動作のいずれかを実施するように構成されたアプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は回路を指し得る。ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記録されたソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、及び/又はデータとして具現化されてもよい。ファームウェアは、メモリ装置内のコード、命令、若しくは命令セット、及び/又はハードコードされた(例えば、不揮発性の)データとして具現化されてもよい。
【0189】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「構成要素」、「システム」、「モジュール」などという用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかであるコンピュータ関連エンティティを指すことができる。
【0190】
本明細書の任意の態様で使用されるとき、「アルゴリズム」とは、所望の結果につながるステップの自己無撞着シーケンスを指し、「ステップ」とは、必ずしも必要ではないが、記憶、伝達、組み合わせ、比較、及び別様に操作されることが可能な電気信号又は磁気信号の形態をとることができる物理量及び/又は論理状態の操作を指す。これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号などとして言及することが一般的な扱い方である。これらの及び類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、また単に、これらの量及び/又は状態に適用される便利な標識である。
【0191】
ネットワークとしては、パケット交換ネットワークが挙げられ得る。通信装置は、選択されたパケット交換ネットワーク通信プロトコルを使用して、互いに通信することができる。1つの例示的な通信プロトコルとしては、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(Transmission Control Protocol/Internet Protocol、TCP/IP)を使用して通信を可能にすることができるイーサネット通信プロトコルを挙げることができる。イーサネットプロトコルは、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)によって発行された2008年12月発行の表題「IEEE802.3 Standard」、及び/又は本規格の後のバージョンのイーサネット規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信装置は、X.25通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。X.25通信プロトコルは、International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector(ITU-T)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、通信装置は、フレームリレー通信プロトコルを使用して互いに通信することができる。フレームリレー通信プロトコルは、Consultative Committee for International Telegraph and Telephone(CCITT)及び/又はthe American National Standards Institute(ANSI)によって公布された規格に準拠するか、又は互換性があり得る。代替的に又は追加的に、送受信器は、非同期転送モード(Asynchronous Transfer Mode、ATM)通信プロトコルを使用して互いに通信することが可能であり得る。ATM通信プロトコルは、ATM Forumによって「ATM-MPLS Network Interworking 2.0」という題で2001年8月に公開されたATM規格及び/又は本規格の後のバージョンに準拠するか、又は互換性があり得る。当然のことながら、異なる及び/又は後に開発されたコネクション型ネットワーク通信プロトコルは、本明細書で等しく企図される。
【0192】
別段の明確な定めがない限り、前述の開示から明らかなように、前述の開示全体を通じて、「処理すること(processing)」、「計算すること(computing)」、「算出すること(calculating)」、「判定すること(determining)」、「表示すること(displaying)」などの用語を使用する考察は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子的)量として表現されるデータを、コンピュータシステムのメモリ若しくはレジスタ又は他のそのような情報記憶、伝送、若しくは表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータへと操作し変換する、コンピュータシステム又は類似の電子計算装置のアクション及び処理を指していることが理解されよう。
【0193】
1つ又は2つ以上の構成要素が、本明細書中で、「ように構成される(configured to)」、「ように構成可能である(configurable to)」、「動作可能である/ように動作する(operable/operative to)」、「適合される/適合可能である(adapted/adaptable)」、「ことが可能である(able to)」、「準拠可能である/準拠する(conformable/conformed to)」などと言及され得る。当業者は、「ように構成される」は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、アクティブ状態の構成要素及び/又は非アクティブ状態の構成要素及び/又はスタンバイ状態の構成要素を包含し得ることを理解するであろう。
【0194】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0195】
当業者は、一般に、本明細書で使用され、かつ特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、概して「オープンな」用語として意図されるものである(例えば、「含む(including)」という用語は、「~を含むが、それらに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「~を少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「~を含むが、それらに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきであるなど)ことを理解するであろう。更に、導入された請求項記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、かかる意図は当該請求項中に明確に記載され、またかかる記載がない場合は、かかる意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、後続の添付の特許請求の範囲は、「少なくとも1つの(at least one)」及び「1つ又は2つ以上の(one or more)」という導入句の使用を、請求項記載を導入するために含むことがある。しかしながら、かかる語句の使用は、「a」又は「an」という不定冠詞によって請求項記載を導入した場合に、たとえ同一の請求項内に「1つ又は2つ以上の」又は「少なくとも1つの」といった導入句及び「a」又は「an」という不定冠詞が含まれる場合であっても、かかる導入された請求項記載を含むいかなる特定の請求項も、かかる記載事項を1つのみ含む請求項に限定されると示唆されるものと解釈されるべきではない(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つの」又は「1つ又は2つ以上の」を意味するものと解釈されるべきである)。定冠詞を使用して請求項記載を導入する場合にも、同様のことが当てはまる。
【0196】
加えて、導入された請求項記載において特定の数が明示されている場合であっても、かかる記載は、典型的には、少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、一般的に、少なくとも2つの記載事項、又は2つ又は3つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が使用される事例では、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの両方、A及びCの両方、B及びCの両方並びに/又はA、B及びCの全てなどを有するシステムを含む)。「A、B又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が使用される事例では、一般に、かかる構文は、当業者がその表記を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの両方、A及びCの両方、B及びCの両方並びに/又はA、B及びCの全てなどを有するシステムを含む)。更に、典型的には、2つ又は3つ以上の代替的な用語を表すあらゆる選言的な語及び/又は語句は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、明細書内であろうと、特許請求の範囲内であろうと、又は図面内であろうと、それらの用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を意図すると理解されるべきであることが、当業者には理解されよう。例えば、「A又はB」という語句は、典型的には、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されよう。
【0197】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者は、本明細書における引用した動作は一般に、任意の順序で実施され得ることを理解するであろう。また、様々な動作のフロー図がシーケンスで示されているが、様々な動作は、示されたもの以外の順序で実施されてもよく、又は同時に実施されてもよいことが理解されるべきである。かかる代替の順序付けの例は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、重複、交互配置、割り込み、再順序付け、増加的、予備的、追加的、同時、逆又は他の異なる順序付けを含んでもよい。更に、「~に応答する」、「~に関連する」といった用語、又は他の過去時制の形容詞は、一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、かかる変化形を除外することが意図されるものではない。
【0198】
「一態様」、「態様」、「例示」、「一例示」などへの任意の参照は、その態様に関連して記載される特定の特徴部、構造又は特性が少なくとも1つの態様に含まれると意味することは特記に値する。したがって、本明細書の全体を通じて様々な場所に見られる「一態様では」、「態様では」、「例示では」及び「一例示では」という語句は、必ずしも全てが同じ態様を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の態様において任意の好適な様態で組み合わせることができる。
【0199】
本明細書では、特に指示がない限り、本開示で使用される「約」又は「およそ」という用語は、特に指定されない限り、当業者によって決定される特定の値に対する許容誤差を意味し、これは、値が測定又は決定される方法に部分的に依存する。ある特定の実施形態では、「約」又は「およそ」という用語は、1、2、3、又は4つの標準偏差を意味する。ある特定の実施形態では、「約」又は「およそ」という用語は、所与の値又は範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、又は0.05%以内を意味する。
【0200】
本明細書においては、別途示されない限り、全ての数値パラメータは、全ての事例において、「約」という用語により先行及び修飾されているものとして理解すべきであり、かかる数値パラメータは、パラメータの数値を求めるために用いられる基礎となる測定法に一意の変動特性を有するものである。少なくとも、特許請求の範囲の範囲に対して均等論の適用を制限する試みとしてではなく、本明細書に記載される各数値パラメータは、報告された有効数字を考慮し、通常の四捨五入の手法を適用することにより、少なくとも解釈されるべきである。
【0201】
また、本明細書に記載される任意の数値範囲は、記載された範囲内に包含される全ての部分範囲を含む。例えば、「1~10」の範囲には、記載された最小値である1と記載された最大値である10との間(かつ最小値と最大値を含む)の全ての部分範囲、すなわち、1以上の最小値及び10以下の最大値を有する全ての部分範囲が含まれる。また、本明細書に記載される全ての範囲は、記載された範囲の終点を含む。例えば、「1~10」の範囲は、終点1及び10を含む。本明細書に記載されるあらゆる最大の数値限界は、これに包含される全てのより小さい数値限界を含むことを意図し、本明細書に記載されるあらゆる最小の数値限界は、これに包含される全てのより大きい数値限界を含むことを意図している。したがって、出願人は、明示的に記載された範囲内に包含されるあらゆる明示的に記載された部分範囲を含むように、特許請求の範囲を含む本明細書を補正する権利を有するものである。全てのそのような範囲は、本来、本明細書中に記載されている。
【0202】
本明細書で参照され、かつ/又は任意の出願データシートに列挙される任意の特許出願、特許、非特許刊行物、又は他の開示資料は、組み込まれる資料が本明細書と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0203】
要約すると、本明細書に記載した構想を用いる結果として得られる多くの利益が記載されてきた。1つ又は2つ以上の形態の上述の記載は、例示及び説明を目的として提示されているものである。包括的であることも、開示された厳密な形態に限定することも意図されていない。上記の教示を鑑みて、修正又は変形が可能である。1つ又は2つ以上の形態は、原理及び実際の応用について例示し、それによって、様々な形態を様々な修正例とともに、想到される特定の用途に適するものとして当業者が利用することを可能にするようにするために、選択及び記載されたものである。本明細書とともに提示される特許請求の範囲が全体的な範囲を定義することが意図される。
【0204】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具システムであって、
シャフトと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリであって、
滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングであって、
第1のハウジング部分と、
開放構成と閉鎖構成との間で前記第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える、使い捨て外側ハウジングと、
前記開放構成において前記使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアであって、前記使い捨て外側ハウジングが、前記閉鎖構成において前記制御内側コアを前記滅菌バリア内に隔離するように構成されている、制御内側コアと、を備える、ハンドルアセンブリと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、
前記制御内側コアと前記エンドエフェクタとの間でデータ信号及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリであって、
前記滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、
前記第1の側とは反対側の前記滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分であって、前記第1のインターフェース部分が、前記制御内側コアと前記第2のインターフェース部分との間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の無線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分と無線電気インターフェースを形成するように構成されている、第2のインターフェース部分と、
外部実装配線接続であって、前記第2のインターフェース部分と前記エンドエフェクタとの間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の有線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である、外部実装配線接続と、を備える、電気インターフェースアセンブリと、を備える、外科用器具システム。
(2) 前記外部実装配線接続が、フレックス回路を備える、実施態様1に記載の外科用器具システム。
(3) 前記外部実装配線接続が、第1の外部実装配線接続であり、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の前記有線伝送が、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第1の有線伝送であり、前記電気インターフェースアセンブリが、前記第2のインターフェース部分と前記シャフトとの間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第2の有線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能な第2の外部実装配線接続を備える、実施態様1に記載の外科用器具システム。
(4) 前記エンドエフェクタが、前記シャフトに解放可能に結合可能なシャフト部分を備え、前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から延在する、実施態様1に記載の外科用器具システム。
(5) 前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から前記ハンドルアセンブリまで前記シャフトの外部に延在するように構成されている、実施態様1に記載の外科用器具システム。
【0205】
(6) 前記外部実装配線接続が、前記第2のインターフェース部分に解放可能に結合可能なコネクタで終端する、実施態様1に記載の外科用器具システム。
(7) 外科用器具システムであって、
シャフトと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリであって、
滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングであって、
第1のハウジング部分と、
開放構成と閉鎖構成との間で前記第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える、使い捨て外側ハウジングと、
前記開放構成において前記使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアであって、前記使い捨て外側ハウジングが、前記閉鎖構成において前記制御内側コアを前記滅菌バリア内に隔離するように構成されている、制御内側コアと、を備える、ハンドルアセンブリと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、
電気インターフェースアセンブリであって、
前記滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、
前記第1の側とは反対側の前記滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分であって、前記第1のインターフェース部分及び前記第2のインターフェース部分が、前記滅菌バリアを通して前記制御内側コアと前記記憶媒体との間の通信経路の無線セグメントを協働して形成するように構成されている、第2のインターフェース部分と、
前記制御内側コアと前記記憶媒体との間の前記通信経路の有線セグメントを容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能である外部実装配線接続と、を備える、電気インターフェースアセンブリと、を備え、
前記制御内側コアが、前記通信経路を通した通信信号に基づいて前記外科用器具システムの動作パラメータを設定するように構成されている、外科用器具システム。
(8) 前記外部実装配線接続が、フレックス回路を備える、実施態様7に記載の外科用器具システム。
(9) 前記外部実装配線接続が、第1の外部実装配線接続であり、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の前記有線伝送が、前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第1の有線伝送であり、前記電気インターフェースアセンブリが、前記第2のインターフェース部分と前記シャフトとの間での前記データ信号及び電力のうちの少なくとも一方の第2の有線伝送を容易にするために、前記第2のインターフェース部分に別個に取り付け可能な第2の外部実装配線接続を備える、実施態様7に記載の外科用器具システム。
(10) 前記エンドエフェクタが、前記シャフトに解放可能に結合可能なシャフト部分を備え、前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から延在する、実施態様7に記載の外科用器具システム。
【0206】
(11) 前記外部実装配線接続が、前記シャフト部分から前記ハンドルアセンブリまで前記シャフトの外部に延在するように構成されている、実施態様7に記載の外科用器具システム。
(12) 前記外部実装配線接続が、前記第2のインターフェース部分に解放可能に結合可能なコネクタで終端する、実施態様7に記載の外科用器具システム。
(13) 外科用器具システムであって、
回転可能な導電リングを含むノズル部分を備えるシャフトと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なハンドルアセンブリであって、
滅菌バリアを画定する使い捨て外側ハウジングであって、
第1のハウジング部分と、
開放構成と閉鎖構成との間で前記第1のハウジング部分に対して移動可能な第2のハウジング部分と、を備える、使い捨て外側ハウジングと、
前記開放構成において前記使い捨て外側ハウジングの内部に受容可能な制御内側コアであって、前記使い捨て外側ハウジングが、前記閉鎖構成において前記制御内側コアを前記滅菌バリア内に隔離するように構成されている、制御内側コアと、を備える、ハンドルアセンブリと、
前記シャフトに解放可能に結合可能なエンドエフェクタと、
前記制御内側コアと前記エンドエフェクタとの間でデータ及び電力のうちの少なくとも一方を伝送するように構成された電気インターフェースアセンブリであって、
前記滅菌バリアの第1の側にある第1のインターフェース部分と、
前記第1の側とは反対側の前記滅菌バリアの第2の側にある第2のインターフェース部分であって、前記第1のインターフェース部分及び前記第2のインターフェース部分が、前記電気インターフェースアセンブリを通した電気信号の無線伝送を協働して容易にするように構成されている、第2のインターフェース部分と、を備える、電気インターフェースアセンブリと、
制御回路であって、
前記電気インターフェースアセンブリを通して、前記エンドエフェクタと前記制御内側コアとの間の適合性のある接続を検出することと、
前記電気信号の信号パラメータを調整して、前記エンドエフェクタと前記制御内側コアとの間での前記データ及び電力のうちの少なくとも一方のスループットを改善することと、を行うように構成されている、制御回路と、を備える、外科用器具システム。
(14) 前記適合性のある接続を検出することが、質問サイクルを含む、実施態様13に記載の外科用器具システム。
(15) 前記エンドエフェクタが、識別チップを備え、前記適合性のある接続を検出することが、前記識別チップに記憶された識別子に基づく、実施態様13に記載の外科用器具システム。
【0207】
(16) 前記信号パラメータを調整することが、前記電気信号の周波数、振幅、及び帯域幅のうちの少なくとも1つを変更することを含む、実施態様13に記載の外科用器具システム。
(17) 前記信号パラメータを調整することが、前記電気インターフェースアセンブリの接続を非アクティブ化することを含む、実施態様13に記載の外科用器具システム。
(18) 前記第1のインターフェース部分が、第1の磁気軸受を備え、前記第2のインターフェース部分が、前記滅菌バリアを横切って機械エネルギーを伝達するように、前記第1の磁気軸受と同期して回転可能な第2の磁気軸受を備える、実施態様13に記載の外科用器具システム。
(19) 前記第2のインターフェース部分が、前記機械エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成された線形オルタネータを備える、実施態様18に記載の外科用器具システム。
(20) 前記第2のインターフェース部分が、前記回転可能な導電リングに摩擦によって取り付けられている、実施態様13に記載の外科用器具システム。
図1
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【国際調査報告】