(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】ショー要素のための可撓性シェル構造
(51)【国際特許分類】
A63H 11/00 20060101AFI20231212BHJP
A63H 13/00 20060101ALI20231212BHJP
B25J 19/00 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
A63H11/00 Z
A63H13/00
B25J19/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534149
(86)(22)【出願日】2021-12-07
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 US2021062181
(87)【国際公開番号】W WO2022125534
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】エック ティモシー ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴヤス アニーシャ
(72)【発明者】
【氏名】ミノール ハス
(72)【発明者】
【氏名】サイド フィル
【テーマコード(参考)】
2C150
3C707
【Fターム(参考)】
2C150BC02
2C150CA01
2C150CA02
2C150CA04
2C150FB12
2C150FB14
2C150FB16
2C150FB42
2C150FB43
2C150FB44
2C150FB46
3C707AS36
3C707MT14
3C707MT16
(57)【要約】
本開示の態様は、可撓性シェル構造に関する。可撓性シェル構造は、キャラクタ形態の少なくとも1つの部分の3次元形状を集合的に画定する複数の剛性支持ストリップを含む。可撓性シェル構造は、複数の剛性支持ストリップのうちの2つ以上の剛性支持ストリップを結合するように構成された少なくとも1つの結合部材を更に含む。少なくとも1つの結合部材は、第1の力が可撓性シェル構造に第1の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓むことを可能にし、第2の力が可撓性シェル構造に第2の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓みに抵抗することを可能にする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性シェル構造であって、
キャラクタ形態の少なくとも1つの部分の3次元形状を集合的に画定する複数の剛性支持ストリップと、
前記複数の剛性支持ストリップのうちの2つ以上の剛性支持ストリップを結合するように構成された少なくとも1つの結合部材と、を備え、
前記少なくとも1つの結合部材が、第1の力が前記可撓性シェル構造に第1の方向に加えられたときに前記可撓性シェル構造が撓むことを可能にし、第2の力が前記可撓性シェル構造に第2の方向に加えられたときに前記可撓性シェル構造が撓みに抵抗することを可能にする、
可撓性シェル構造。
【請求項2】
前記可撓性シェル構造の少なくとも一部分が、ショー要素構造に取り付けられる、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項3】
前記ショー要素構造が、アニメフィギュア、ロボットフィギュア、人形、歩き回るキャラクタ、対話型キャラクタ、劇場の小道具、静的な小道具、又はアニメ化された小道具を含む、請求項2に記載の可撓性シェル構造。
【請求項4】
前記可撓性シェル構造の少なくとも一部は、前記ショー要素構造の可動関節に又はその近くに構成され、前記可撓性シェル構造が、前記可動関節の動きに応じて撓むように構成される、請求項2に記載の可撓性シェル構造。
【請求項5】
前記第1の方向が、前記第2の方向にほぼ垂直である、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項6】
前記可撓性シェル構造の可撓性が、前記少なくとも1つの結合部材の長さ又は厚さのうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項7】
前記複数の剛性支持ストリップが、分離距離で離隔され、前記可撓性シェル構造の前記可撓性が、前記分離距離に更に基づく、請求項6に記載の可撓性シェル構造。
【請求項8】
前記分離距離のうちの少なくとも2つが異なる、請求項7に記載の可撓性シェル構造。
【請求項9】
前記複数の支持ストリップのうちの少なくとも1つの剛性支持ストリップが、少なくとも第1の幅及び第2の幅を有する、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項10】
前記複数の支持ストリップのうちの少なくとも1つの剛性支持ストリップが、少なくとも第1の厚さ及び第2の厚さを有する、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項11】
前記複数の剛性支持ストリップの各剛性支持ストリップの剛性が、前記複数の支持ストリップの各剛性支持ストリップの幅又は厚さのうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項12】
前記可撓性シェル構造の異なる領域が、異なる量の可撓性を有し、前記異なる量の可撓性が、前記複数の剛性支持ストリップの各剛性支持ストリップのそれぞれの形状に関連付けられる、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項13】
前記複数の支持ストリップのうちの少なくとも1つの剛性支持ストリップが、湾曲形状を有する、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項14】
前記複数の剛性支持ストリップのうちの少なくとも2つの剛性支持ストリップに結合されたライナー材料を更に備える、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項15】
前記少なくとも2つの剛性支持ストリップが、第1の剛性支持ストリップ及び第2の剛性支持ストリップを含み、前記ライナー材料が、
前記第1の剛性支持ストリップの第1の背面、及び前記第2の剛性支持ストリップの第2の背面、
前記第1の剛性支持ストリップの第1の前面、及び前記第2の剛性支持ストリップの第2の前面、又は、
前記第1の剛性支持ストリップの第1の側面、及び前記第2の剛性支持ストリップの第2の側面、
に結合される、請求項14に記載の可撓性シェル構造。
【請求項16】
前記ライナー材料が、天然繊維、合成繊維、又は可撓性プラスチックシートのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の可撓性シェル構造。
【請求項17】
前記可撓性シェル構造が、ショー要素の一部である、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項18】
前記ショー要素が、有形のフィギュア、有形の物体、有形のデバイス、又は有形のシステムを含む、請求項17に記載の可撓性シェル構造。
【請求項19】
前記キャラクタ形態が、人間のキャラクタ形態、動物若しくは生物のキャラクタ形態、又は物体のキャラクタ形態を含む、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項20】
前記可撓性シェル構造が、前記キャラクタ形態のための皮膚をシミュレートするために可撓性材料で覆われ、前記可撓性材料が、シリコーン材料、ウレタン材料、発泡材料、又はゴム材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項21】
前記可撓性シェル構造が、覆いの下における前記キャラクタ形態の存在をシミュレートする、請求項1に記載の可撓性シェル構造。
【請求項22】
前記覆いが少なくとも1つの衣類の項目を含む、請求項21に記載の可撓性シェル構造。
【請求項23】
前記覆いが可撓性材料を含み、前記可撓性材料が、ゴム材料、シリコーン材料、ビニル材料、ウレタン材料、ネオプレン材料、発泡材料、布、又は繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の可撓性シェル構造。
【請求項24】
可撓性シェル構造を生成するための方法であって、
キャラクタ形態の少なくとも1つの部分の3次元形状を集合的に画定する複数の剛性支持ストリップを生成することと、
前記複数の剛性支持ストリップのうちの2つ以上の剛性支持ストリップを少なくとも1つの結合部材で結合することと、を含み、
前記少なくとも1つの結合部材が、第1の力が前記可撓性シェル構造に第1の方向に加えられたときに前記可撓性シェル構造が撓むことを可能にし、第2の力が前記可撓性シェル構造に第2の方向に加えられたときに前記可撓性シェル構造が撓みに抵抗することを可能にする、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年12月6日に出願された「FLEXIBLE SHELL STRUCTURE FOR SHOW ELEMENTS」と題する米国実用出願第17/543,584号の優先権及び利益を主張し、
これは、2020年12月7日に出願された「FLEXIBLE SHELL STRUCTURE FOR SHOW ELEMENTS」と題する米国特許仮出願第63/122,454号の優先権及び利益を主張するもので、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
以下に説明する技術は、概してシェル構造に関し、より具体的には、ショー要素のための可撓性シェル構造に関する。
【背景技術】
【0003】
アニメフィギュア(例えば、ロボット)などのショー要素は、所望の美的外観を達成するためにシェル構造を組み込むことがある。例えば、キャラクタ形態の一部(例えば、人間の胸又は胴体、架空の生物の一部など)に似るように成形された剛性のシェル構造を使用して、ショー要素の動きを制御するハードウェア(例えば、電気機械アクチュエータ、電子機器、ケーブルなど)を封入することがある。これらのシェル構造のサイズ及び形状は、典型的には、ショー要素の美的要件によって画定される。結果として、これらのシェル構造は、ショー要素の機械的能力(例えば、可動域)を制限する場合が多い。
【発明の概要】
【0004】
以下では、本開示の1つ以上の態様の基本的な理解を提供するために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、本開示の全ての企図される特徴の広範な概観ではなく、本開示の全ての態様の主要な要素又は重要な要素を識別することも、本開示のいずれか又は全ての態様の範囲を叙述することも意図されていない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、本開示の1つ以上の態様のいくつかの概念を簡略化した形態で提示することである。
【0005】
本開示の態様は、可撓性シェル構造に関する。可撓性シェル構造は、キャラクタ形態の少なくとも1つの部分の3次元形状を集合的に画定する複数の剛性支持ストリップを含む。可撓性シェル構造は、複数の剛性支持ストリップのうちの2つ以上の剛性支持ストリップを結合するように構成された少なくとも1つの結合部材を更に含む。少なくとも1つの結合部材は、第1の力が可撓性シェル構造に第1の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓むことを可能にし、第2の力が可撓性シェル構造に第2の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓みに抵抗することを可能にする。
【0006】
一例において、可撓性シェル構造を生成するための方法が開示される。この方法は、キャラクタ形態の少なくとも1つの部分の3次元形状を集合的に画定する複数の剛性支持ストリップを生成することを含む。本方法は、複数の剛性支持ストリップのうちの2つ以上の剛性支持ストリップを少なくとも1つの結合部材で結合することを更に含む。少なくとも1つの結合部材は、第1の力が可撓性シェル構造に第1の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓むことを可能にし、第2の力が可撓性シェル構造に第2の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓みに抵抗することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】(
図1A~
図1Dを含む)アニメフィギュアの関節アームの可動域の例を示す。
【
図2】(
図2A~
図2Dを含む)アニメフィギュアの関節アームの可動域の更なる例を示す。
【
図3】(
図3A~
図3Dを含む)アニメフィギュアの関節アームの可動域の更なる例を示す。
【
図4】本開示の様々な態様による可撓性シェル構造を示す。
【
図5】本開示の様々な態様による可撓性シェル構造内の剛性支持ストリップ及び結合部材の詳細図を示す。
【
図6】本開示の様々な態様による結合部材の断面を示す。
【
図7】本開示の様々な態様による剛性支持ストリップの側面図を示す。
【
図8】本開示の様々な態様による剛性支持ストリップの側面図を示す。
【
図9】本開示の様々な態様による剛性支持ストリップに結合されたライナー材料の一部を示す。
【
図10】本開示の様々な態様による可撓性シェル構造を示す。
【
図11】本開示の様々な態様によるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図面に関して以下に記載される発明を実施するための形態は、様々な構成を説明するものであり、本明細書で説明する概念が実施され得る唯一の構成を表すことを意図するものではない。発明を実施するための形態は、様々な概念の完全な理解を提供するために特定の詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。場合によっては、そのような概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造及び構成要素がブロック図の形態で示される。態様及び実施形態が、いくつかの例への例示によって本出願において説明されるが、当業者は、追加の実施形態及び使用事例が多くの異なる構成及びシナリオにおいて生じ得ることを理解するであろう。本明細書で説明される革新は、多くの異なるプラットフォームのタイプ、デバイス、システム、形状、サイズ、及び/又はパッケージ構成にわたって実施され得る。
【0009】
図1(
図1A~
図1Dを含む)は、アニメフィギュア100(ロボットとも呼ばれる)を示し、
図1Aは、アニメフィギュア100の正面図を示し、
図1Bは、アニメフィギュア100の側面図を示し、
図1Cは、アニメフィギュア100の正面斜視図を示し、
図1Dは、アニメフィギュア100の背面斜視図を示す。アニメフィギュア100は、関節アーム102、104、及び関節脚106、108を有する。
図1Aに示すように、関節アーム102、104は、それぞれの電気機械アクチュエータ110、112によって制御されてもよく、関節脚106、108は、それぞれの電気機械アクチュエータ114、116によって制御されてもよい。
【0010】
いくつかの例では、アニメフィギュア100は、ショー要素として使用するために、又は他の娯楽目的のために構成されてもよい。本明細書で使用される場合、「ショー要素」という用語は、劇場若しくは娯楽目的のために作成若しくは製造された有形のフィギュア、有形の物体、有形のデバイス、又は有形のシステムを指すことがある。例えば、アニメフィギュア100は、ライブショー、アトラクション(例えば、テーマパーク内の乗り物又はディスプレイ)、テレビ番組、長編映画、及び/又は他の適切な娯楽用途のためのキャラクタとして構成されてもよい。したがって、
図1Aに示すように、アニメフィギュア100は、アニメフィギュアに所望の美的外観を提供する1つ以上の固体シェル構造(例えば、固体シェル構造118、120、122、124)を含んでもよい。いくつかの例では、固体シェル構造のそれぞれは、剛性材料(例えば、プラスチック、3Dプリント部品、又は他の好適な材料)を使用して形成されてもよく、キャラクタ形態又はキャラクタ形態の一部の形状を有してもよい。いくつかの例では、固体シェル構造のそれぞれは、アニメフィギュア100に実物そっくりの外皮の外観を与えるために、可撓性材料(例えば、シリコーン、ウレタン、発泡体、ゴム、及び/又は他の適切な材料)で覆われてもよい。
【0011】
他の例では、ショー要素はアニメ化されなくてもよい(例えば、電気機械アクチュエータで作動されなくてもよい)。例えば、ショー要素は、劇場作品で使用される自動車のバンパーなどの静的な小道具であってもよい。この例では、本明細書で説明される可撓性シェルは、バンパーの形状で実装され得る。したがって、生身の俳優(例えば、優れた力を持つスーパーヒーローキャラクタの役割を演じる生身の俳優)がバンパーを押すと、そのバンパーは少なくとも1方向にゆがみ、バンパーが変形したような錯覚を与えることができる。
【0012】
本明細書で使用するとき、「キャラクタ形態」という用語は、特定のキャラクタの外観、類似性、及び/又は美的品質を指すことがある。いくつかの例では、キャラクタは、架空の人物、動物、又は生物などの架空のキャラクタであってもよい。他の例では、キャラクタは、擬人化された物体(例えば、会話する木、又はアニメ化された腕及び/若しくは脚を有するランプ)であってもよい。更に他の例では、キャラクタは、人物(例えば、歴史的な人物)又は本物のような動物(例えば、馬、犬など)などの架空ではないキャラクタであってもよい。
【0013】
アニメフィギュア100の固体シェル構造のうちの1つ以上は、覆いを支持するための構造として機能してもよい。いくつかの例では、覆いは、ステージ衣装、制服、服装一揃いなどであってもよく、シャツ、ドレス、コート、ローブ、及び/又は他の適切な衣料品などの1つ以上の衣類を含んでもよい。例えば、固体シェル構造118は、アニメフィギュア100のシャツを支持してもよく、固体シェル構造118の形状は、シャツの下における人間の胴体の存在をシミュレートする。
【0014】
アニメフィギュア100の関節アーム102、104、及び関節脚106、108のそれぞれは、可動域を有してもよい。例えば、
図1Aに示すように、アニメフィギュア100の関節アーム104は、最低位置126及び最高位置130によって画定される横方向の可動域を有してもよい。したがって、この例では、関節アーム104は、最低位置126と最高位置130との間の中間横方向位置(例えば、中間横方向位置128)に横方向に移動され得る。
図1Aに示すように、固体シェル構造118は、関節アーム104の電気機械アクチュエータ112を露出させる関節クリアランス機構132など、各関節アームの電気機械アクチュエータに又はその近くに関節クリアランス機構を含み得る。関節クリアランス機構132は、固体シェル構造118によって妨げられることなく、関節アーム104の昇降を可能にし得る。
【0015】
図2(
図2A~2Dを含む)は、関節アーム104の可動域の更なる例を示す。
図2Aは、アニメフィギュア100の正面図を示し、
図2Bは、アニメフィギュア100の側面図を示し、
図2Cは、アニメフィギュア100の正面斜視図を示し、
図2Dは、アニメフィギュア100の背面斜視図を示す。
図2A及び
図2Bに示すように、電気機械アクチュエータ112は、アニメフィギュア100の関節アーム104を回転させることができる。例えば、関節アーム104は、最低位置126、前方水平位置216、最高位置130、後方水平位置220、又は中間位置(例えば、中間位置218、222)に移動され得る。
図2Aに示すように、関節クリアランス機構132は、固体シェル構造118によって妨げられることなく関節アーム104が回転することを可能にし得る。
【0016】
図3(
図3A~
図3Dを含む)は、関節アーム104の可動域の更なる例を示す。
図3Aは、アニメフィギュア100の正面図を示し、
図3Bは、アニメフィギュア100の側面図を示し、
図3Cは、アニメフィギュア100の正面斜視図を示し、
図3Dは、アニメフィギュア100の背面斜視図を示す。
図3Aに示すように、アニメフィギュア100の関節アーム104は、左右に移動され得る。例えば、関節アーム104は、第1の位置320から第2の位置322に移動され得る。別の例として、関節アーム104は、第3の位置324から第4の位置326に移動され得る。固体シェル構造118は、関節アーム104の動きを妨げることがあり(例えば、関節アーム104が第2の位置322又は第4の位置326に移動されるとき)、関節アーム104の可動域(例えば、左右の可動域)を制限し得る。
図3Cを参照すると、関節クリアランス機構132は、関節アーム104が第2の位置322又は第4の位置326に移動されるとき、関節アーム104に十分なクリアランスを提供しない場合があることに留意されたい。いくつかのシナリオでは、関節アーム104は、(例えば、領域328において)固体シェル構造118に衝撃を与えることがあり、固体シェル構造118を損傷することがある。
【0017】
図4は、本開示の様々な態様による可撓性シェル構造400を示す。いくつかの例では、本明細書で説明されるように、可撓性シェル構造400は、ショー要素の一部であってもよく、又は他の娯楽目的のために構成されてもよい。例えば、可撓性シェル構造400の少なくとも一部分は、ショー要素構造に結合又は取り付けられてもよい(例えば、可撓性シェル構造400は、
図1のアニメフィギュア100上の領域119にしっかりと取り付けられてもよい)。いくつかの例では、ショー要素構造は、アニメフィギュア、ロボットフィギュア、人形、歩き回るキャラクタ、対話型キャラクタ、劇場の小道具、静的な小道具、又はアニメ化された小道具であってもよい。一例では、可撓性シェル構造400は、本明細書に記載の固体シェル構造118に取って代わってもよい。
【0018】
いくつかの例では、可撓性シェル構造400は、キャラクタ形態のための皮膚をシミュレートする可撓性材料(例えば、シリコーン材料、ウレタン材料、発泡材料、ゴム材料、及び/又は他の適切な材料)で覆われてもよい。例えば、可撓性材料は、人間の胴体の本物のような外観を達成するために、人間の皮膚の色及び質感を有してもよい。他の例では、本明細書で説明される態様が、動物のキャラクタ形態のための可撓性シェル構造を構成するために使用される場合、可撓性材料は、意図された動物に適切な色及び質感(例えば、毛皮の質感)を有し得る。
【0019】
可撓性シェル構造400は、覆いを支持するための構造として機能してもよい。本開示のいくつかの態様では、覆いは、ゴム材料、シリコーン材料、ビニル材料、ウレタン材料、ネオプレン材料、発泡材料、布、及び/又は繊維などの可撓性材料を含んでもよい。いくつかの例では、覆いは、本明細書に記載されるようなステージ衣装(例えば、少なくとも1つの衣類の項目)であってもよい。例えば、可撓性シェル構造400は、アニメフィギュア100のシャツを支持してもよく、可撓性シェル構造400の形状は、シャツの下における人間の胴体の存在をシミュレートする。
【0020】
図4に示すように、可撓性シェル構造400は、剛性支持ストリップ401、402、404、406、408などのいくつかの剛性支持ストリップを含んでもよい。いくつかの例では、剛性支持ストリップのうちの1つ以上は、プラスチック又は他の好適な材料などの剛性かつ比較的軽量の材料を使用して形成されてもよい。いくつかの例では、剛性支持ストリップのうちの1つ以上は、3次元(3D)部品を製造するためのプリンタ(例えば、3Dプリンタ)を使用して形成されてもよい。
【0021】
本開示のいくつかの態様では、剛性支持ストリップは、キャラクタ形態又はキャラクタ形態の一部の3次元形状を集合的に画定するように設計されてもよい。例えば、
図4の実施態様では、剛性支持ストリップ(例えば、剛性支持ストリップ401、402、404、406、408)は、人間の胴体の3次元形状を画定する。いくつかの例示的な実施形態では、3次元形状は、人間のキャラクタ形態の異なる部分、動物若しくは生物のキャラクタ形態の一部、又は物体のキャラクタ形態の一部であり得る。例えば、3次元形状は、動物のキャラクタ形態の身体、脚、又は尾であってもよい。
【0022】
図4に示すように、剛性支持ストリップは、1つ以上の結合部材で互いに結合されてもよい。例えば、剛性支持ストリップ404及び406は、結合部材440(例えば、結合部材440の部分444)及び結合部材448で互いに結合されてもよい。別の例として、剛性支持ストリップ406及び408は、結合部材428(例えば、結合部材428の部分430)、結合部材440(例えば、結合部材440の部分446)、並びに結合部材420、422、424、及び426で互いに結合されてもよい。結合部材のうちの少なくともいくつかは、第1の力が可撓性シェル構造400に第1の方向(例えば、水平方向)に加えられたときに可撓性シェル構造400が撓むことを可能にし、第2の力が可撓性シェル構造400に第2の方向(例えば、垂直方向)に加えられたときに撓みに抵抗するように成形される。
【0023】
本開示のいくつかの態様では、可撓性シェル構造400の少なくとも一部は、ショー要素構造の可動関節(例えば、
図1Aに示す関節アーム104の肩関節105)に、又はその近くに構成されてもよく、可撓性シェル構造400は、可動関節の動きに応じて(例えば、関節アーム104が肩関節105を中心に回転して可撓性シェル構造400と接触するときに)撓むように構成される。本開示のいくつかの態様では、本明細書に記載される可撓性シェル構造400の特徴は、アニメフィギュア100の肩関節(例えば、肩の筋肉の外観をシミュレートするため)、肘関節、手関節、股関節、距関節、及び/又は他の適切な関節をシミュレートする可撓性シェル構造を形成するために使用されてもよい。
【0024】
例えば、結合部材(例えば、結合部材420、422、424、426、428、440)は、剛性又は部分的に剛性の材料(例えば、プラスチック、3Dプリント部品)で形成されてもよい。本開示のいくつかの態様では、結合部材は、円筒形状又は管形状を有してもよく、1つ以上のねじれ、曲がり、湾曲、及び/又は撓みを可能にする他の好適な特徴を含んでもよい。いくつかの例では、結合部材の全体的な外観は、波線形状、コイル形状、又はばね形状として説明されてもよい。結合部材は、第1の力(例えば、力F
1432又は力F
3436)に応じて撓み(例えば、屈曲又はゆがみ)、第2の力(例えば、力F
2434)に応じて撓みに抵抗するように構成されてもよい。
図4に示すように、第1の力(例えば、力F
1432又は力F
3436)の方向は、第2の力(例えば、力F
2434)の方向にほぼ垂直であってもよい。可撓性シェル構造400の結合部材は、第1の力(例えば、力F
1432又は力F
3436)がもはや印加されなくなると、可撓性シェル構造400がその元の形状に戻ることを可能にすることを理解されたい。
【0025】
本開示のいくつかの態様では、可撓性シェル構造400の可撓性は、各結合部材の長さ及び/又は各結合部材の厚さに基づいてもよい。これについては、
図5及び
図6を参照して詳細に説明する。
図5は、剛性支持ストリップ404、406及び結合部材448の詳細図を示す。
図5に示すように、剛性支持ストリップ404は、前面514、第1の側面516、及び第2の側面518を含み得る。剛性支持ストリップ406は、前面520、第1の側面522、及び第2の側面524を含み得る。
図5に更に示すように、結合部材448の第1の端部は、第2の側面518に結合されてもよく、結合部材448の第2の端部は、第1の側面522に結合されてもよい。
図5の例では、可撓性シェル構造400の可撓性は、結合部材448の長さ506が増加するにつれて増加し得る。他の例では、用途が、可撓性シェル構造400がより剛性であることを必要とする場合(例えば、重いステージ衣装を支持するときの安定性を改善するために)、結合部材448の長さ506は縮小されてもよい。
【0026】
別の例として、可撓性シェル構造400の可撓性は、結合部材448の厚さが減少するにつれて増加し得る。例えば、
図6は、線502に沿った
図5の結合部材448の断面を示す。一例では、可撓性シェル構造400の可撓性は、結合部材448の直径622が減少するにつれて増加し得る。他の例では、用途が、可撓性シェル構造400がより剛性であることを要求する場合、結合部材448の直径622は増加されてもよい。本開示のいくつかの態様では、結合部材448の厚さは、結合部材448の長さ506に沿って変化してもよい。
【0027】
本開示のいくつかの態様では、剛性支持ストリップの幅は、剛性支持ストリップの異なる部分において異なっていてもよい。例えば、剛性支持ストリップ404は、第1の幅504及び第2の幅512を有してもよく、第2の幅512は、第1の幅504よりも大きい。本開示のいくつかの態様では、剛性支持ストリップの部分は、剛性支持ストリップの剛性及び/又は強度を増加させるために、より厚く作られてもよい。
【0028】
本開示のいくつかの態様では、剛性支持ストリップの厚さは、剛性支持ストリップの異なる部分において異なっていてもよい。例えば、
図7は、(例えば、
図5の矢印510の方向から剛性支持ストリップ404を観察したときの)剛性支持ストリップ404の側面図を示す。
図7に示すように、剛性支持ストリップ404は、第1の厚さ716及び第2の厚さ718を有してもよく、第2の厚さ718は、第1の厚さ716よりも大きい。本開示のいくつかの態様では、剛性支持ストリップの部分は、剛性支持ストリップの剛性及び/又は強度を増加させるために、より厚く作られてもよい。
【0029】
本開示のいくつかの態様では、剛性支持ストリップは、均一な厚さを有してもよい。例えば、
図8は、(例えば、
図5の矢印526の方向から剛性支持ストリップ406を観察したときの)剛性支持ストリップ406の側面図を示す。
図8に示すように、剛性支持ストリップ406は、厚さ818を有してもよい。
【0030】
本開示のいくつかの態様では、本明細書に説明される剛性支持ストリップは、1つ以上の分離距離で離隔されてもよい。本開示のこれらの態様では、より大きな分離距離は、可撓性シェル構造400の可撓性を増加させることができ、より短い分離距離は、可撓性シェル構造400の可撓性を減少させることができる。例えば、
図5を参照すると、剛性支持ストリップ404及び406は、分離距離508で分離することができる。この例では、可撓性シェル構造400の可撓性は、分離距離508が増加するにつれて増加し得る。他の例では、用途が、可撓性シェル構造400がより剛性であることを必要とする場合、分離距離508は縮小されてもよい。本開示のいくつかの態様では、分離距離のうちの少なくとも2つは異なってもよい。例えば、可撓性シェル構造400の中央部に近接する剛性支持ストリップ(例えば、剛性支持ストリップ406及び408)は、可撓性シェル構造400の端部に近接する剛性支持ストリップよりも短い分離距離を有してもよい。
【0031】
本開示のいくつかの態様では、可撓性シェル構造400は、剛性支持ストリップのうちの少なくとも2つに結合されたライナー材料(裏地材料とも呼ばれる)を含んでもよい。ライナー材料は、可撓性シェル構造400のための追加の支持及び/又は機械的保護を提供するために、剛性支持ストリップ間の間隙に広がってもよい。一例では、ライナー材料は、第1の剛性支持ストリップの第1の前面(例えば、剛性支持ストリップ404の前面514)及び第2の剛性支持ストリップの第2の前面(例えば、剛性支持ストリップ406の前面520)に結合されてもよい。別の例では、ライナー材料は、第1の剛性支持ストリップの側面(例えば、剛性支持ストリップ404の第2の側面518)及び第2の剛性支持ストリップの側面(例えば、剛性支持ストリップ406の第1の側面522)に結合されてもよい。更に別の例では、ライナー材料は、第1の剛性支持ストリップの背面(例えば、剛性支持ストリップ404の背面720)及び第2の剛性支持ストリップの背面(例えば、剛性支持ストリップ406の背面820)に結合されてもよい。
【0032】
いくつかの構成では、ライナー材料は、剛性支持ストリップのゆがみを制御し得る(例えば、剛性支持ストリップの屈曲を制限する)。これにより、可撓性シェル構造400が、その元の形状の反りを低減しながら、より大きな重量(例えば、重いステージ衣装)を支持することが可能になり得る。例えば、
図9は、剛性支持ストリップ404及び406に結合されたライナー材料902の一部を示す。いくつかの例では、ライナー材料902は、
図4に示す可撓性シェル構造400の剛性支持ストリップの全てに結合されてもよい。例えば、ライナー材料は、天然繊維(例えば、綿織物)、合成繊維(例えば、ポリエステル織物)、可撓性プラスチックシート、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0033】
本開示のいくつかの態様では、各剛性支持ストリップ(例えば、剛性支持ストリップ401、402、404、406、408)のそれぞれの寸法及び形状と、各結合部材(例えば、結合部材420、422、424、426、428、440)のそれぞれの寸法及び形状との間に、相関関係があってもよい。例えば、各剛性支持ストリップの幅及び厚さ、並びに各結合部材の直径は、可撓性シェル構造の可撓性を低減しながら、可撓性シェル構造の全体的な強度を増加させるように増加されてもよい。しかしながら、可撓性シェル構造のいくつかの構成は、前述の相関に従わない場合がある。例えば、所与の用途の強度及び可撓性の必要性に適合させるために、1つ以上の結合部材の直径は、剛性支持ストリップのうちの1つ以上の幅及び/又は厚さより大きくてもよい。
【0034】
本開示のいくつかの態様では、可撓性シェル構造400の異なる領域(又は可撓性シェル構造1002の異なる領域)は、異なる量の可撓性を有してもよい。例えば、
図4の可撓性シェル構造400を参照すると、剛性支持ストリップ401を含む可撓性シェル構造400の端部領域は、剛性支持ストリップ406、408を含む可撓性シェル構造400の中央領域と比較して、より大きな可撓性を有し得る。この構成は、可撓性シェル構造400が、アニメフィギュア又は人形のステージ衣装を支持するための適切な量の剛性(例えば、強度)を提供しながら、アニメフィギュア又は人形の可動関節の近くにより大きな可撓性を提供することを可能にし得る。
【0035】
図10は、本開示の様々な態様による可撓性シェル構造1002を示す。
図10に示すように、可撓性シェル構造1002は、剛性支持ストリップ1004、1006、1008、1010、1012などのいくつかの剛性支持ストリップを含んでもよい。いくつかの例では、剛性支持ストリップのうちの1つ以上は、可撓性シェル構造400を参照して前述したように、剛性かつ比較的軽量の材料を使用して形成されてもよい。
図10を参照して説明される態様では、剛性支持ストリップのうちの1つ以上(例えば、剛性支持ストリップ1004、1006、1008、1010、1012)は、湾曲形状を有してもよい。
【0036】
図10の例示的な実施形態では、湾曲形状を有する剛性支持ストリップ(例えば、剛性支持ストリップ1004、1006、1008、1010、1012)は、人間の胴体の3次元形状を画定する。いくつかの例示的な実施形態では、3次元形状は、人間のキャラクタ形態の異なる部分、動物若しくは生物のキャラクタ形態の一部、又は物体のキャラクタ形態の一部であり得る。例えば、3次元形状は、動物のキャラクタ形態の身体、脚、又は尾であってもよい。
【0037】
可撓性シェル構造1002の剛性支持ストリップは、結合部材1014、1016などの1つ以上の結合部材で互いに結合されてもよい。1つ以上の結合部材は、剛性支持ストリップの少なくともいくつか(例えば、剛性支持ストリップ1004、1006、1008、1010、及び/又は1012)が、第1の力(例えば、可撓性シェル構造1002に向かう関節アーム1018の動きから生じる力F
11022)に応じて撓み、第2の力(例えば、力F
21024)に応じて撓みに抵抗することを可能にし得る。
図10に示すように、第1の力(例えば、力F
11022)の方向は、第2の力(例えば、力F
21024)の方向にほぼ垂直であってもよい。可撓性シェル構造1002の結合部材は、第1の力(例えば、力F
11022)がもはや印加されなくなると、可撓性シェル構造1002がその元の形状に戻ることを可能にすることを理解されたい。
【0038】
例えば、
図10を参照すると、剛性支持ストリップ1004、1006を含む可撓性シェル構造1002の領域は、剛性支持ストリップ1010、1012を含む可撓性シェル構造1002の領域と比較して、より大きな可撓性を有し得る。いくつかの態様では、異なる量の可撓性は、複数の剛性支持ストリップの各剛性支持ストリップのそれぞれの形状に関連付けられてもよい。例えば、剛性支持ストリップ1010、1012は、剛性支持ストリップ1002、1004と比較して、より短く、より広くてもよく、より小さい曲率を有してもよい。この例では、可撓性シェル構造1002の中央部(例えば、剛性支持ストリップ1010、1012を含む領域)は、可撓性シェル構造1002の端部(例えば、剛性支持ストリップ1004、1006を含む領域)と比較して、より低い可撓性及びより高い強度を有し得る。
【0039】
図4~
図10に示す前述の態様では、説明される可撓性シェル構造(例えば、可撓性シェル構造400、1002)の可撓性は、アニメフィギュア、人形、又は他の物体の可動域を改善し得る。例えば、固体シェル構造118の代わりに、可撓性シェル構造400(又は可撓性シェル構造1002)が
図3Cに示すアニメフィギュア100に結合される場合、可撓性シェル構造400は、関節アーム104が第2の位置322又は第4の位置326に移動されるときに撓んでもよい。これは、固体シェル構造118によって可能となる動きの範囲と比較して、関節アーム104のより大きな動きの範囲を可能にし得る。更に、可撓性シェル構造400の可撓性は、関節アーム104が可撓性シェル構造400と接触するシナリオにおいて、可撓性シェル構造400の損傷を回避し得る。
【0040】
可撓性シェル構造400(又は可撓性シェル構造1002)は、力が一方向に加えられたときに撓み(例えば、第2の位置322又は第4の位置326への関節アーム104の動きから生じる
図4の力F
3436)、別の力が異なる方向に加えられたときに撓みに抵抗する(例えば、ステージ衣装の重量から生じ、力F
3436に垂直な方向に加えられる
図4の力F
2434)ように構成されることに留意されたい。したがって、可撓性シェル構造400の設計は、覆い(例えば、比較的重いステージ衣装又は他の好適な覆い)を支持するのに十分な剛性を提供しながら、(例えば、アニメフィギュア又は人形の)可動域を改善するように撓み得る。
【0041】
図11は、本開示の一態様による可撓性シェル構造(例えば、可撓性シェル構造400又は可撓性シェル構造1002)を生成するための、例示的なプロセス1100を示すフローチャートである。以下に説明するように、いくつかの又は全ての図示された特徴は、本開示の範囲内の特定の実施において省略されてもよく、いくつかの図示された特徴は、全ての実施形態の実施のために必要とされなくてもよい。プロセス1100は、以下で説明される機能又はアルゴリズムを実行するための任意の適切な装置又は手段によって実行され得る。いくつかの例では、装置は、3Dプリントデバイスであってもよい。
【0042】
ブロック1102において、装置は、キャラクタ形態の少なくとも1つの部分の3次元形状を集合的に画定する複数の剛性支持ストリップ(例えば、剛性支持ストリップ401、402、404、406、408、又は剛性支持ストリップ1004、1006、1008、1010、1012)を生成する。いくつかの例では、キャラクタ形態は、人間のキャラクタ形態、動物のキャラクタ形態、架空の生物のキャラクタ形態、又は物体のキャラクタ形態(例えば、本明細書で説明されるような擬人化された物体)に基づいてもよい。
【0043】
ブロック1104において、装置は、複数の剛性支持ストリップのうちの2つ以上の剛性支持ストリップを、少なくとも1つの結合部材(例えば、結合部材448、又は結合部材1014、1016)と結合する。少なくとも1つの結合部材は、第1の力が可撓性シェル構造に第1の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓むことを可能にし、第2の力が可撓性シェル構造に第2の方向に加えられたときに可撓性シェル構造が撓みに抵抗することを可能にする。いくつかの例では、第1の方向は、第2の方向にほぼ垂直であってもよい。いくつかの例では、可撓性シェル構造の可撓性は、少なくとも1つの結合部材の長さ又は厚さのうちの少なくとも1つに基づいてもよい。
【0044】
本開示内で、「例示的」という語は、「例、事例、又は例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明される任意の実施形態又は態様は、必ずしも、本開示の他の態様よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。同様に、「態様」という用語は、本開示の全ての態様が、説明される特徴、利点、又は動作モードを含むことを必要としない。「結合された」という用語は、本明細書では、2つの物体間の直接的又は間接的な結合を指すために使用される。例えば、物体Aが物体Bに物理的に接触し、物体Bが物体Cに接触する場合、物体A及びCは、それらが互いに直接物理的に接触しない場合であっても、依然として互いに結合されていると見なされ得る。例えば、第1の物体が第2の物体と直接物理的に接触していなくても、第1の物体を第2の物体に結合することができる。
【0045】
図1~
図11に示される構成要素、ステップ、特徴、及び/又は機能のうちの1つ以上は、単一の構成要素、ステップ、特徴、若しくは機能に再配置及び/又は組み合わされてもよく、あるいは、いくつかの構成要素、ステップ、又は機能で具現化されてもよい。追加の要素、構成要素、ステップ、及び/又は機能はまた、本明細書で開示する新規の特徴から逸脱することなく追加されてもよい。
図1~
図11に示される装置、デバイス、及び/又は構成要素は、本明細書で説明される方法、特徴、又はステップのうちの1つ以上を実行するように構成されてもよい。本明細書で説明される新規のアルゴリズムはまた、ソフトウェアで効率的に実装され、及び/又はハードウェアに組み込まれてもよい。
【0046】
開示された方法におけるステップの特定の順序又は階層は、例示的なプロセスの例示であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、方法におけるステップの特定の順序又は階層は、並べ替えてもよいことが理解される。添付の方法の特許請求の範囲は、様々なステップの要素を例示的な順序で提示しており、その中に特に列挙されていない限り、提示された特定の順序又は階層に限定されることを意味しない。
【0047】
先の説明は、本明細書で説明された様々な態様を当業者が実施することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す態様に限定されることを意図しておらず、特許請求の範囲の文言に合致した全範囲を認められるべきであり、単数形による要素への言及は、特に断りのない限り、「唯一の(one and only one)」を意味するものではなく、むしろ「1つ以上の(one or more)」を意味することを意図している。特に断りのない限り、「いくつか」という用語は、1つ以上を指す。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一の要素を含む、それらの項目の任意の組み合せを指す。例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、並びに、a、b及びcを包含することを意図している。当業者に知られている、又は後に知られるようになる、本開示全体にわたって説明される様々な態様の要素に対する全ての構造的及び機能的等価物は、参照によって本明細書に明示的に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。更に、本明細書で開示されるものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられることを意図されていない。いかなるクレーム要素も、要素が、表現「~のための手段(means for)」を使用して明示的に列挙されるか、又は方法クレームの場合には、要素が、表現「~のためのステップ(step for)」を使用して列挙されない限り、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されるべきではない。
【国際調査報告】