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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】可溶性固形化粧品
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20231212BHJP
   A61K 8/9794 20170101ALI20231212BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20231212BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 17/02 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20231212BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20231212BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
A61K8/73
A61K8/9794
A61K8/36
A61K8/49
A61Q1/00
A61Q1/14
A61Q17/02
A61Q17/04
A61Q19/00
A61Q19/08
A61Q19/10
A61K8/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535966
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2023-06-07
(86)【国際出願番号】 IB2021061569
(87)【国際公開番号】W WO2022123518
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】20212948.2
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523216403
【氏名又は名称】カスタラロ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003007
【氏名又は名称】弁理士法人謝国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミアス、ローリーアンマリー
(72)【発明者】
【氏名】ミリス、ガエタン
(72)【発明者】
【氏名】ロベルティ、デルフィーヌ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AB192
4C083AB271
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC251
4C083AC252
4C083AC301
4C083AC302
4C083AC311
4C083AC312
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC662
4C083AC681
4C083AC841
4C083AD211
4C083AD212
4C083AD241
4C083AD242
4C083AD631
4C083BB01
4C083BB11
4C083BB44
4C083BB47
4C083BB48
4C083CC02
4C083CC19
4C083CC22
4C083CC38
4C083DD08
4C083DD15
4C083DD16
4C083DD21
4C083DD23
4C083DD31
4C083EE12
4C083EE17
4C083EE18
4C083FF05
4C083FF06
(57)【要約】
本発明は、可溶性の化粧活性剤を含む固体形態の組成物およびそれを製造する方法に関する。2種以上の固体形態の組成物および液体化粧品を再構成し、保持し、分配するためのバイアルを含むキットも提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体化粧品に溶解するための固体形態の組成物であって、
好ましくは20~45%の凝集剤および20~45%の分散剤を含む40~90%の担体、
1~10%の水溶性防腐剤、
0.1~10%の1種以上の水溶性pH調整剤、および
1~20%の1種以上の水溶性および分散性の化粧活性剤
を含む、組成物。
【請求項2】
前記化粧活性剤が、スキンケア用活性剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記固体形態の組成物における前記水溶性防腐剤、水溶性pH調整剤、および水溶性および分散性の化粧活性剤の量が、所与量の水で再構成されたときに、活性液体化粧品を得るために必要とされる成分の量に対応する、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記固体形態の組成物が5~25グラムの質量を有し、前記所与量の水が10~250 mlである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記化粧活性剤が、低分子多糖、パンテノール、アロエベラ抽出物、リュウゼツラン属抽出物、アラントイン、イヌリン、亜鉛塩、および銅塩のうちの少なくとも1種から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記凝集剤が、マルトデキストリンであり、前記分散剤が、オリゴ糖である、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記水溶性防腐剤が、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸、レブリン酸、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、およびp-アニシン酸のうちの1種以上から選択される、上記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記pH調整剤が、弱酸または天然緩衝剤から選択される、上記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
精油および乳化剤をさらに含む、上記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記固体形態の組成物が、錠剤または球体である、上記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
水への再構成により、下記の液体化粧品のひとつが得られる、上記請求項のいずれか1項に記載の組成物:
a. ミセル化粧品融解剤などの化粧品除去剤、
b. 超低刺激の石鹸不使用洗浄剤などのフェイスクレンザー、
c. pH調整トナーなどのフェイストナー、
d. 微細皮膚剥離フェイススクラブなどのフェイススクラブ、
e. 抗酸化保湿フェイスケアなどのフェイスケア製品、
f. 顔面、毛髪および/もしくは身体ミスト用の汚れ防止保湿ミスト、
g. 消臭剤、
h. ハンドソープおよび/もしくはボディソープ、
i. 光線防御製品および生物防護製品などの日光からの皮膚保護製品、
j. 蚊よけ製品、
k. ヨガマット洗浄スプレー、
l. 顔面保湿剤もしくはフェイスマスク、または、
m. 優れた膨化活性を有する強力なバイオエリキシル剤などのフェイスセラム。
【請求項12】
2種以上の、上記請求項のいずれか1項に記載の固体形態の組成物と、液体化粧品を保持および分配するのに適した少なくとも1本の空のバイアルとを含む、キット。
【請求項13】
前記化粧品を分配するのに適したバイアルヘッドをさらに含む、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
液体化粧品を製造するための方法であって、前記化粧活性剤を所定容積中の前記液体化粧品に必要な濃度に対応する濃度で含む請求項1~10のいずれか1項に記載の固体形態の組成物を前記所定容積に対応する容積の水中に溶解することを含む、前記方法。
【請求項15】
請求項1~10のいずれか1項に記載の固形化粧品を製造する方法であって、(a)粒径が0.2 mmを超える成分を粉砕すること、
(b)前記成分を均質な塊に混合すること、
(c)前記均質な塊を鋳型内に提供すること、
(d)前記鋳型内の塊を加圧すること、および
(e)前記固体形態の組成物を鋳型から外すこと
を含む、前記方法。
【請求項16】
前記工程(d)が、前記塊をスタンププレスで加圧し、それにより前記固体形態の組成物上にロゴまたはテキストを得ることを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【分野】
【0001】
本発明は、包装および廃棄物を低減できる液体化粧品の新規製剤に関する。
【背景】
【0002】
化粧品産業は、化粧品をすぐに使用できる仕様および製剤で提供する。一般に、皮膚、身体および毛髪のための化粧品は、比較的大きな包装単位で提供される水性分散液または乳濁液の形態である。包装サイズは、多くの包装材料を必要とし、保管および輸送に空間を取るという点で、いくつかの欠点を有する。多くの包装材料および空間は、環境に悪影響を及ぼす。また、化粧品を含むバイアルは、ある程度のリサイクルが可能であっても、単回使用のためのものであるため、多くの廃棄物を産生する。
【0003】
従って、環境への影響が低減された化粧品が必要とされている。
【要約】
【0004】
本発明は、特に以下の独立した実施形態に基づいている。
【0005】
第1態様では、本出願は、水等の液体化粧剤への希釈のために、化粧剤を含む固体形態の組成物を提供する。より具体的には、前記組成物は、1種以上の水溶性および分散性の化粧活性剤と、安定な液体化粧剤中に固体形態の組成物に製剤化できることを確実にする追加成分とを含む。特定の実施形態では、前記組成物は、1種以上の水溶性および分散性の化粧活性剤、1種以上の凝集剤または担体、1種以上の水溶性防腐剤、1種以上の水溶性pH調整剤、および任意選択で1種以上の水溶性界面活性剤を含む。特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、20~90%の担体(例えば糖類、より具体的にはマルトデキストリンおよび/または二糖類)、1~10%の水溶性防腐剤、1~10%の1種以上の水溶性および分散性の化粧活性剤、および任意選択で0.1~10%の1種以上の水溶性pH調整剤、および1~20%の水溶性界面活性剤を含む。
【0006】
特定の実施形態では、前記化粧活性剤は、スキンケア製品である。さらなる特定の実施形態では、前記固体形態の組成物における前記水溶性防腐剤、水溶性pH調整剤、水溶性界面活性剤(存在する場合)、および水溶性および分散性の化粧活性剤の量は、所与量の水で再構成されたときに活性化粧品を得るために必要とされる成分の量に対応する。特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、5~25グラムの質量を有し、前記所与量の水は、10~250 mlである。特定の実施形態では、前記化粧活性剤は、低分子多糖類、パンテノール、アロエベラ抽出物、リュウゼツラン属抽出物、アラントイン、イヌリン、亜鉛塩、および銅塩のうちの少なくとも1種から選択される。特定の実施形態では、前記低分子多糖類は、キトサンまたはヒアルロン酸から選択される。特定の実施形態では、前記水溶性防腐剤は、安息香酸、レブリン酸、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、およびp-アニシン酸のうちの1種以上から選択される。特定の実施形態では、前記pH調整剤は、弱酸または天然緩衝剤である。
【0007】
特定の実施形態では、前記固体形態の組成物の形態は、錠剤または球体から選択される。
【0008】
本明細書に記載された組成物は、再構成されると、ミセルメイクアップ融液等のメイク除去剤、超緩やかな石鹸不使用のクレンザー等の洗顔料、pH調整用トナー等の顔トナー、マイクロ皮膚擦傷術用フェイススクラブ等のフェイススクラブ、抗酸化保湿フェイスケア等のフェイスケア製品、顔面、毛髪、および/または身体用の汚染防止保湿ミスト、消臭剤、ハンドソープおよび/またはボディソープ、光防御製品や生物防御製品等の太陽光から皮膚を保護する製品、蚊よけ製品、ヨガマット洗浄スプレー、顔面保湿剤、フェイスマスクまたはフェイスセラムのような異なる用途を有することができる液体化粧品を生成することが想定される。特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、その表面の少なくとも一部に名称またはブランドを示す画定を含む。前記画定は、例えば、印刷された標識または文字、典型的には、名称またはブランドのような表面に設けられた2次元のものであってもよい。また、前記画定は、前記固体形態の組成物の表面上のくぼみまたは隆起の形の3次元のものであってもよい。
【0009】
本発明のさらなる態様は、2種以上の本明細書に記載の固体形態の組成物と、液体化粧品を保持および分配するのに適した少なくとも1本の空のバイアルとを含むキットに関する。特定の実施形態では、前記キットは、前記液体化粧品を分配するのに適した少なくとも1つのバイアルヘッドをさらに含む。
【0010】
さらなる関連態様は、液体化粧品を製造するための方法を提供し、該方法は、前記化粧活性剤を所定容積中の前記液体化粧品に必要な濃度に対応する濃度で含む本明細書に記載の固体形態の組成物を前記所定容積に対応する容積の水中に溶解することを含む。
【0011】
さらなる関連態様は、本明細書に記載されているような前記固形化粧品の製造するための方法を提供し、該方法は、(a) 0.2 mmより大きい粒径の成分を粉砕する工程;(b) 前記成分を均一な塊になるまで混合する工程;(c) 前記均質な塊を鋳型内に提供し、該塊を前記鋳型内で加圧する工程;および(d) 前記固体形態の組成物を鋳型から外す工程を含む。特定の実施形態では、工程(d)は、前記塊をスタンププレスで加圧し、それにより前記固体形態の組成物上にロゴまたはテキストを得ることを含む。従って、本発明は、本発明の方法によって得られたまたは得られる固形化粧品も包含する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1は、本発明の特定の実施形態による固体形態の組成物を例示する。
図2は、本発明の固体形態の組成物を製造する方法の一実施形態を示し、または図示する。
図3は、本発明の一実施形態による液体化粧品を再構成するための方法を示し、または図示する。
【詳細な説明】
【0013】
本明細書における本発明の背景に関する議論は、本発明の文脈を説明するために含まれる。これは、請求項のいずれかの優先日の任意の国における一般知識の公開、既知、またはその部分公開を承認するものではない。
【0014】
本開示を通じて、様々な刊行物、特許、および公開された特許明細書は、識別する引用によって参照される。本明細書で引用された全ての文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特に、本明細書において具体的に参照されるそのような文書の教示または部分は、参照により組み込まれる。
【0015】
特に断りのない限り、技術的および科学的用語を含む本発明を開示する際に使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。さらなるガイダンスによって、本明細書で使用される用語の定義は、本発明の教示をよりよく理解するために含まれる。さらなるガイダンスによって、用語定義は、本発明の教示をよりよく理解するために含まれる。本発明の特定の態様または本発明の特定の態様と関連して特定の用語が定義される場合、そのような表記または意味は、特に断りのない限り、本明細書全体を通して、即ち本発明の他の態様または実施形態の文脈においても適用することを意味する。
【0016】
本明細書で使用される場合、単数形"1つ"および"該"は、文脈がそうでないことを明示しない限り、1つおよび複数の参照物の両方を含む。
【0017】
本明細書で使用される"含んでいる"、"含む"、および"構成される"という用語は、"包含している"、"包含する"、または"含有している"、"含有する"と同義であり、または無制限のであり、追加の、記載されていない要因、要素、または方法工程を除外しない。用語はまた、"からなる"および"本質的に・・・からなる"も包含し、これらは、特許用語においてよく確立された意味を有する。
【0018】
エンドポイントによる数値範囲の記載には、全ての整数値と、必要に応じてその範囲内に含まれる分数が含まれる(例えば、1~10%は、例えば多数の要素を言及する場合には1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%を含めることができ、例えば量について言及する場合には1.5%、2.75%、3.80%、7.65%も含めることができる)。エンドポイントの記載はまた、エンドポイント値自体を含む(例えば、1%~10%は、1%および10%の両方を含む)。本明細書に記載される任意の数値範囲は、その中に包含される全てのサブ範囲を含むことを意図している。これは、"・・・から・・・まで"という表現で記載されているか否かに関わらず、数値範囲に適用する。
【0019】
本明細書で使用される"約"という用語は、パラメータ、量、持続時間等の測定可能な値を参照する場合、特定の値の変動を包含することを意味し、例えば、開示された発明において実施するのに適切なものであれば、特定の値の+/-10%以下、好ましくは+/-5%以下、より好ましくは+/-1%以下、さらに好ましくは+/-0.1%以下を包含する。「約」または「およそ」という修飾語が指す値自体も、具体的に、かつ好ましくは開示されることが理解されるべきである。
【0020】
"1つ以上"または"少なくとも1つ"、例えば、1つ以上の構成員または構成員のグル~プの少なくとも1つの構成員は、別の例示によって明らかにされているのに対し、該用語は、とりわけ、任意の1つの構成員、または、例えば、任意の>3、>4、>5、>6、または>7等、および全ての構成員まで等の任意の2つ以上の構成員を包含する。別の例では、"1つ以上"または"少なくとも1つ"は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、またはそれ以上を指してもよい。
【0021】
本明細書全体を通して、"一実施形態"または"1つの実施形態"への参照は、本発明の少なくとも1つの実施形態に、該実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が含まれることを意味する。従って、本明細書全体を通して様々な場所での"一実施形態では"または"1つの実施形態では"という語句の出現は、全て同じ実施形態を必ずしも参照するわけではないが、それらを参照してもよい。さらに、前記特定の特徴、構造、または特性は、本開示から当業者には明らかなように、1つ以上の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わせてもよい。さらに、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの他の特徴を含むが、当技術分野で理解されるように、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内にあり、異なる実施形態を形成することを意味する。
【0022】
本明細書で使用される"化粧活性剤"または"化粧活性成分"という用語は、顔面および身体のためのケアで使用でき、または人の外観を強調または変化させる分子を指す。従って、化粧剤には、抗しわ、アンチエイジング、抗フリーラジカル、細胞促進、皮膚のバリア機能強化、外部刺激からの皮膚および/または毛髪の保護、皮膚炎症の軽減、皮膚鎮静、皮膚状態の改善等のうちの少なくとも1つを含む、皮膚、身体、および/または毛髪の細胞にプラスの効果をもたらす分子が含まれるが、これらに限定されない。
【0023】
本明細書で使用される"界面活性剤"という用語は、表面張力を低下させる界面活性剤を指す。例えば、界面活性剤は、限定されるものではないが、ラウリル硫酸ナトリウムおよびココイルイセチオン酸ナトリウムであってもよい。
【0024】
本明細書に記載のものと同一または同等な全ての方法、組成物、およびキットは、本発明の実施または試験において使用してもよいが、好ましい方法、組成物、およびキットについて説明する。
【0025】
本明細書では、皮膚、毛髪、および/または身体用の化粧品をコンパクトな固体形態で配合する新規な手段が提供される。該固形製品は、使用前に所定量の液体中に分散するために、濃縮形態で1種以上の化粧活性剤を含有する。該固体形態の配合物は、包装サイズおよび廃棄物を減少させる。
【0026】
本発明の概念として、前記組成物は、コンパクトな形態で提供されるが、該組成物の全ての成分が可溶性であるため、水等の液体が該組成物に添加されると、均質なテクスチャの生成物をもたらす。特定の実施形態では、水に溶解したときの生成物は、透明な組成物である。特定の実施形態では、溶解後の生成物の全透過率は、80~99%、好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは95%超である。本発明の組成物は、混合装置を必要とせず、バイアルを手で振ることによって、水等の液体中で容易に再構成することを可能にする。特定の実施形態では、手振れによる液体中の再構成は、1~5分間、好ましくは1分間以内で行う。
【0027】
より具体的には、本発明は、1種以上の化粧活性剤と、1種以上の担体または凝集剤、1種以上の防腐剤、および任意選択で1種以上の水溶性pH調整剤、および/または1種以上の水溶性界面活性剤を含む固体形態の組成物を提供する。
【0028】
化粧剤の性質は、本発明にとって重要ではない。しかし、本発明の文脈では、前記活性剤は、好ましくは固体である。さらに、通常、バイアル内の液体として提供される化粧剤の文脈において、技術的効果は特に有利である。このような化粧品の例は、メイクアップ除去剤、洗顔料、フェイストナー、フェイススクラビング、および他のフェイスケア製品、脱臭剤、ハンドソープおよび/またはボディソープを含む。対応する化粧活性剤の例は、
- ラウリル硫酸ナトリウム、C14-C16スルホン酸ナトリウム;エチルアスコルビン酸、ココイルグルコシド、デシルグルコシド、コカミドプロピルベタイン、ワセリン等のメチルココイルタウリンナトリウム皮膚軟化剤、ラノリン、鉱油、ココグリセリド、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、PEG-6-カプリル酸/カプリン酸グリセリド、ミリスチン酸イソプレニル、ジメチコン、セラミド、およびセテアリルアルコール等の脂肪族アルコール等の洗剤、肌のテカリを抑える試薬、抗しわ剤、抗赤み剤、抗酸化剤、コラーゲン刺激剤
- 過酸化ベンゾイル、クエン酸、サリチル酸、αヒドロキシ酸(AHA)、または果実酸等の剥離剤
- グリセリン、プロピレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム、レチノール、および硫黄等の湿潤剤
を含むが、これらに限定されない。
【0029】
また、有効成分は、
- ベンゾフェノン-3-ブチル、メトキシジベンゾイルメタン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル等の有機物、または二酸化チタンまたは酸化亜鉛等の無機物であり得る日焼け止め剤
- 1種以上の、キシリトールのようなプレバイオティクス糖と任意に組み合わせられた乳酸桿菌、ビフィズス菌、ビトレオシラ等の細菌
- 腸内有益菌
- 植物または藻類抽出物
から選択してもよい。
【0030】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物中の化粧活性剤は、低分子多糖、パンテノール、アロエベラ抽出物、リュウゼツラン属抽出物、アラントイン、イヌリン、亜鉛塩、および銅塩等の化粧品の少なくとも1種以上を含むが、これらに限定されない。好ましくは、前記活性剤は、天然化合物である。さらなる特定の実施形態では、前記化粧活性剤は、キトサンまたはヒアルロン酸から選択される低分子多糖である。特定の実施形態では、前記組成物は、スキンケア組成物であり、皮膚上の有益な細菌叢をブーストするためにイヌリンを有効成分として含む。
【0031】
特定の実施形態では、前記組成物は、複数の活性成分を含む。より具体的には、特定の実施形態では、前記組成物は、同じまたは異なる活性を有する異なる活性物質を含む。例えば、スキンケア化粧品として使用するための組成物は、1種以上の活性物質と組み合わせて、浄化および修復機能を有する1種以上の活性物質を含むことができ、例えば、腸内有益菌や保湿剤等、および/または浄化、抗ニキビ、皮脂調節機能を持つ1種以上の活性物質と組み合わせる。前記活性剤の性質は、化粧品の意図された使用に基づいて選択され、例えば、以下の活性剤または活性剤の組み合わせが想定され得る。
- 新鮮なテクスチャの保湿セラム:イヌリン、錠剤βグルカン
- 水性の生物活性抗しわ剤:ヒアルロン酸、イヌリン、ビタミンC誘導体(エチル-アスコルビン酸等)
- 緩やかな修復セラム:イヌリン、アラントイン
- 精製水:イヌリン
- 洗浄水:界面活性剤、イヌリン
- ヘアケアセラム:イヌリン
【0032】
特定の実施形態では、前記化粧品は、フェイスケア製品であり、1種以上の有効成分は、イヌリン、アロエベラ、および亜鉛である。
【0033】
前記有効成分は、好ましくは、0.1~10%、例えば、1~10%や2~8%の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、前記有効成分は、3~5%の濃度で前記組成物に存在する。いくつかの実施形態では、前記有効成分は、0.1~3%の濃度で前記組成物に存在する。特定の実施形態では、いくつかの有効成分が組み合わされる。これらの実施形態では、有効成分の総量は、0.1~25%であってもよい。本明細書で詳述するように、特定の実施形態では、例えば、前記製品が洗浄用製品である場合、1種以上の前記活性成分は、洗浄および発泡を確実にする界面活性剤(例えば、ラウリン酸ポリグリセリル-10等)と組み合わせてもよい。さらなる実施形態では、前記製品が洗浄用製品でない場合、前記組成物は、洗浄および発泡を確実にする界面活性剤を含まない。
【0034】
本発明の組成物は、1種以上の担体をさらに含む。前記担体分子は、前記組成物の基礎を構成する。前記担体分子は、凝集助剤または凝集剤、構造化助剤、および/または分散助剤等の1つ以上の追加機能を有することができる。前記凝集助剤または凝集剤は、粒子を一緒に凝集させることができる分子である。前記凝集剤の性質は、本発明にとって重要ではないが、再構成時に化粧品の性質を決定するであろう。好適な凝集剤の例は、限定されないが、 (改変された)デンプンおよびマルトデキストリンを含む。特定の実施形態では、前記凝集剤は、マルトデキストリンである。構造化剤は、構造を安定化し、無水製剤中の温度抵抗を増加させる。特定の実施形態では、前記凝集剤はまた、構造化助剤でもある。分散剤または分散助剤は、典型的には、液体(コロイドまたは乳濁液等)中の固体または液体粒子の懸濁液に添加され、粒子の分離を改善し、その沈殿または凝集を防止する界面活性剤である。分散剤の例としては、スクロース等の二糖類等のオリゴ糖を含む組成物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、分散剤である担体は、杖糖であってもよい。特定の実施形態では、前記担体は、構造化剤/凝集剤および分散剤の両方を含む。実際に、本発明者らは、凝集剤の凝集/構造化の効果と分散剤とを組み合わせて、錠剤の固さと水への分散能力との間の良好なバランスを達成した。
【0035】
理解されることであろうが、本発明の文脈では、組成物を乾燥形態でコンパクトに保つための凝集剤と、液体と接触した後の組成物の分散能力を向上させる分散剤の両方を含むことが興味深い。理想的には、これらの試薬は、構造化剤としても機能するであろう。特定の実施形態では、さらなる構造化剤を添加してもよい。
【0036】
前記組成物中の担体の量は、40~90重量%であることが想定される。特定の実施形態では、前記組成物は、20~90%、好ましくは25~45%の凝集剤および/または20~90%、好ましくは25~45%の分散剤を含む。特定の実施形態では、前記組成物は、25~45%の構造化剤および25~45%の分散剤を含む。特定の実施形態では、前記組成物は、25~45%の構造化助剤および凝集助剤の両方として機能する担体および25~45%の分散助剤として機能する担体を含む。特定の実施形態では、前記組成物は、25~45%のマルトデキストリン等の多糖類および25~45%の杖糖を含む。
【0037】
本発明の組成物は、水溶性pH調整剤をさらに含んでもよい。前記水溶性pH調整剤の性質は、本発明にとって重要ではないが、塩基または酸のいずれかであってもよい。特定の実施形態では、前記酸は、クエン酸または乳酸である。特定の実施形態では、前記塩基は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、またはトリエタノールアミンである。
【0038】
特定の実施形態では、前記pH調整剤は、クエン酸等の酸である。皮膚のバリア機能を確実にするために、特に、年寄の皮膚に使用するためのスキンケア製品が想定される場合、皮膚における酸性環境が推奨される。皮膚は、年代ごとによりアルカリ性になり、様々な望ましくない変化およびしわ、色素沈着、およびニキビ等の皮膚障害をもたらす。皮膚のpHレベルを5.5付近(わずかに酸性)に維持することは最適である。従って、特定の実施形態では、再構成されたときの化粧品は、約5、+/-0.5、例えば5.2~5.5のpHを有する。特定の実施形態では、これは、有効成分の組み合わせによって達成される。特定の実施形態では、これは、クエン酸等のpH調整剤を含むことによって達成される。
【0039】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物は、少なくとも1種の水溶性pH調整剤を、前記組成物の総重量に対して、0.1~10%、好ましくは0.1~5%、より好ましくは0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1~10%の量で含む。本明細書に記載の組成物中のpH調整剤は、弱酸または天然緩衝剤から選択される。例えば、クエン酸、乳酸、サリチル酸、およびピルビン酸は、0.1~10%等の低強度で使用されることが好ましいが、他の組成物では、例えば、12%まで、または20%まであってもよい。特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物は、pH調整剤を含まない。
【0040】
前記組成物はまた、1種以上の界面活性剤、分散剤、または可溶化剤(一般に本明細書では"界面活性剤"と呼ばれる)を含むことができる。界面活性剤は、異なる特性を有し得る。前記製品が洗浄用製品である場合、前記界面活性剤は、典型的には、発泡を確実にするものである。前記界面活性剤の性質は、水溶性であること以外は、本発明にとって重要ではない。特定の実施形態では、前記界面活性剤は、フッ素系の界面活性剤、シリコーン系の界面活性剤、または陰イオン性の界面活性剤のうちの1種以上を含み得る。好ましい実施形態では、前記界面活性剤は、フッ素系またはシリコーン系の界面活性剤である。
【0041】
界面活性剤はまた、スキンケア製品における活性成分であることが知られている。例えば、界面活性剤は、抗しわ、抗赤み、洗浄、発泡、および他の活性を有し得る。これらの実施形態では、前記組成物は、1種以上の界面活性剤に加えて、さらなる活性成分を含まなくてもよいことが理解されよう。活性界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、C14-C16スルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ココイルグルコシド、デシルグルコシド、コカミドプロピルベタイン、ココアンホカルボキシグリシネート、アルファオレフィンスルホン酸塩、およびメチルココイルタウリンナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、前記組成物は、少なくとも1種の水溶性界面活性剤を、前記組成物の総重量に対して、1~20%、好ましくは5~10%、より好ましくは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20%の量で含む。化粧品に使用するための界面活性剤が広く記載されている。特定の実施形態では、前記活性界面活性剤は、他の活性剤と組み合わされる。例えば、洗剤および起泡性界面活性剤は、皮膚上の細菌叢をブーストする活性剤と組み合わされる。例えば、特定の実施形態では、ラウリン酸ポリグリセリル-10は、イヌリンと組み合わされる。
【0042】
しかし、特定の実施形態では、前記組成物は、界面活性剤および/または潤滑剤を含まない。特定の実施形態では、前記組成物は、洗剤および/または発泡性の1種以外の界面活性剤を含まない。より具体的には、前記組成物は、典型的には、界面活性剤または潤滑剤としてのみ作用する成分を含まないであろう。従って、前記組成物は、例えば、潤滑剤としても作用する凝集剤を含むが、典型的には、滑りまたは潤滑のみを確実にする試薬を含まないであろう。同様に、好ましくは、前記組成物は、単に発泡を確保する界面活性剤を含まないであろう。潤滑剤は、典型的には水溶性ではなく、得られる生成物の透明性を損なうことに留意されたい。
【0043】
好ましくは、記載された組成物で使用するための界面活性剤は、陰イオン性または陽イオン性の界面活性剤から選択され、好ましくはアルキル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、イセチオネート、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、および/またはアミノ酸系の界面活性剤、より好ましくはアルキルスルホコハク酸塩および/またはアミノ酸系の界面活性剤から選択される。
【0044】
前記組成物は、1種以上の乳化剤も含み得る。典型的には、乳化剤は、水と油とを混合するために使用される。従って、乳化剤の添加は、前記組成物が精油も含む場合、特に好ましい。これらの実施形態では、乳化剤の添加量は、全組成物の2~20重量%、例えば約15%であってもよい。好ましい乳化剤は、セテアリルグルコシド、スクロースステアレート等のスクロエステル類等の有機乳化剤、ラウリン酸ポリグリセリル-10、カプリル酸ポリグリセリル-3等のグリセロエステル類、および例えばセテアリルアルコール、ソルビタンオリベート、およびセテアリルオリベート等であるが、これらに限定されない他の乳化剤である。
【0045】
前記組成物は、好ましくは、1種以上の防腐剤も含む。防腐剤の性質は、水溶性であること以外は、本発明にとって重要ではない。特定の実施形態では、前記1種以上の防腐剤は、安息香酸および安息香酸の塩(安息香酸ナトリウム等)、プロピオン酸およびその塩、サリシン酸およびその塩、ヘキサ-2,4ジエン酸およびその塩、ソルビン酸カリウム、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド(または 1223/2009/EC指令にリストされているその他の防腐剤)、並びにアニス酸、レブルン酸、カプリル酸グリセロール等のリストされていない防腐剤の1種以上を含む。特定の実施形態では、前記組成物は、前記防腐剤(ソルビン酸カリウムおよび安息香酸ナトリウム)を含む。
【0046】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物は、少なくとも1種の水溶性防腐剤を、該組成物の総重量に対して、0.1~10%、好ましくは0.1~10%、例えば1~5%、より好ましくは1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10%の量で含む。特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物中の水溶性防腐剤は、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸、レブリン酸、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、およびp-アニシン酸のうちの1種以上から選択される。特定の実施形態では、前記組成物は、防腐剤の組み合わせ量が上記の防腐剤の量に対応する2種以上の異なる防腐剤を含む。
【0047】
特定の実施形態では、上記の他の成分のうちの1種は、防腐剤としても機能し得る。例えば、特定の実施形態では、前記乳化剤は、防腐剤としても機能し得る。
【0048】
本発明の文脈において、成分は機能的に定義されているが、所与の成分は1つ以上の機能を有し得ることが理解されるであろう。例えば、特定の実施形態では、前記活性成分は、pH調整または乳化の作用も有し得る。同様に、乳化剤は、防腐効果も有し得る。
【0049】
特定の実施形態では、固体形態の組成物は、
- 40~90%の担体、例えば20~90%、好ましくは25~45%の凝集剤、好ましくはマルトデキストリンおよび20~90%、好ましくは25~45%の杖糖等の分散助剤
- 1~10%の水溶性防腐剤、
- 1~10%の1種以上の水溶性および分散性の化粧活性剤、および
- 任意選択で0.1~10%の1種以上の水溶性pH調整剤、
- 任意選択で1~20%の1種以上の水溶性界面活性剤
を含む。
【0050】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の組成物は、担体試薬を、該組成物の総重量に対して、40~90%、好ましくは40~70%、より好ましくは40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、または90%の量で含む。特定の実施形態では、前記担体は、各々が約20、25、30、35、40、または45%存在する凝集剤および分散剤の両方を含む。特定の実施形態では、前記組成物は、上記の成分からなる。
【0051】
特定の実施形態では、固体形態の組成物は、
- 40~90%の凝集剤、好ましくはマルトデキストリン、
- 1~10%の水溶性防腐剤、
- 0.1~10%の1種以上の水溶性pH調整剤、
- 1~20%の1種以上の水溶性界面活性剤、および
- 1~10%の1種以上の水溶性および分散性の化粧活性剤
を含む。
【0052】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の組成物は、凝集剤を、該組成物の総重量に対して、40~90%、好ましくは40~70%、より好ましくは40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、または90%の量で含む。
【0053】
本発明の固体形態の組成物は、所与量の液体中で再構成し、これにより液体の化粧品が得られることに想定される。前記組成物中に存在する1種以上の化粧活性剤の量は、再構成された化粧品において想定される化粧活性剤の量によって決定される。同様に、前記固体形態の組成物における、前記水溶性防腐剤、および任意選択で前記水溶性pH調整剤および/または水溶性界面活性剤の量は、所与量の水に再構成されたときに、活性化粧品を得るために必要とされる成分の量に対応する。前記固体形態の組成物は、それ自体が固体であり、化粧品活性剤の量が直接使用に適していないことを考慮すると、化粧品としては適していない。
【0054】
特定の実施形態では、上記の成分は、前記組成物の100%を構成する。しかし、特定の実施形態では、(天然)香料、着色剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミンのうちの1種以上のような上記成分に加えて、1つ以上の追加成分が加えられる。
【0055】
本発明の組成物は、例えば、1種以上の香料のような1つ以上の追加成分を含み得る。適切な芳香剤の異なる例は、当技術分野で知られているが、シトロネラ、ライム、レモングラス、ベルガモット、パルモルサ、ベンティバー、パチョリ、ジャスミン、マリーゴールド、スズラン、スガンドマントリ、ネロリ等のような天然物から製造された精油を含むが、これらに限定されない。特定の実施形態では、前記組成物は、0.01~5%、好ましくは0.1~5%、例えば0.3%の精油を含む。特定の実施形態では、前記組成物は、0.3%のネロリ精油を含む。
【0056】
特定の実施形態では、本発明の組成物は、色顔料または光輝剤をさらに含有する。特定の実施形態では、前記組成物は、0.01~5%の色顔料を含む。
【0057】
特定の実施形態では、前記組成物の成分の大部分または全ては、天然成分である。
【0058】
特定の実施形態では、本発明の固体形態の組成物は、発泡剤を含まない。
【0059】
本明細書に記載される組成物は、外部使用についてのみ想定され、そのようなものは、非可食性である。前記組成物は、コンパクトな固体であり、水または他の水溶液を含有しない。
【0060】
特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、所与の質量を有し、所与量の水における再構成のために想定される。特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、5~25グラムの質量を有し、5~1000 ml、好ましくは10~500 ml、より好ましくは10~250 ml、または25~100 ml、または50~150 mlの液量で再構成するために想定される。特定の実施形態によれば、前記固体形態の組成物は、80~125 ml液体当たり1単位として(例えば、約100 mlの水あたり1単位等)使用されるように投与される。代替的に、200 mlのバイアルを使用する場合、単位用量が100 ml当たり1単位である場合、2単位が必要とされ得る。
【0061】
特定の実施形態によれば、本明細書に記載の組成物は、少なくとも1種の水溶性の化粧活性剤を、組成物の総重量に対して、1~10%、好ましくは3~6%、より好ましくは1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10%の量で含む。前記組成物が所定量の液体中に固体形態で溶解すると、皮膚での使用に適した特性を有する化粧品が得られる。
【0062】
本発明の固体形態の組成物は、化粧品を得るために水中で再構成するために想定される。特定の実施形態では、前記化粧品は、上記のような固体形態の組成物の成分が前記スキンケア製品、ヘアケア製品、またはボディケア製品における再構成を確実にするように選択されるスキンケア製品、ヘアケア製品、またはボディケア製品である。さらなる特定の実施形態では、前記化粧品は、
(a)ミセル化粧品融解剤などの化粧品除去剤、
(b)超低刺激の石鹸不使用洗浄剤などのフェイスクレンザー、
(c)pH調整トナーなどのフェイストナー、
(d)微細皮膚剥離フェイススクラブなどのフェイススクラブ、
(e)抗酸化保湿フェイスケアなどのフェイスケア製品、
(f)顔面、毛髪および/もしくは身体ミスト用の汚れ防止保湿ミスト、
(g)消臭剤、
(h)ハンドソープおよび/もしくはボディソープ、
(i)光線防御製品および生物防護製品などの日光からの皮膚保護製品、
(j)蚊よけ製品、
(k)ヨガマット洗浄スプレー、
(l)顔面保湿剤もしくはフェイスマスク、または、
(m)優れた膨化活性を有する強力なバイオエリキシル剤などのフェイスセラム
から選択される。
【0063】
本発明の固体形態の組成物の性質は、重要ではない。固体形態の組成物の想定された形態には、錠剤、球体、立方体、ひし形等が含まれるが、これらに限定されない。
【0064】
特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、1~7 cm、好ましくは2~3 cmの直径を有する球体である。特定の実施形態では、前記直径は、少なくとも1.5 cmである。
【0065】
本明細書に記載の錠剤は、特定の寸法を有し、例えば、錠剤が立方体の形態である場合、前記寸法は、例えば、約2 cm×2 cmであるが、本質的に任意のサイズが想定される。
【0066】
特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、高さ少なくとも2 mmおよび直径少なくとも5 mmを有する錠剤の形状である。特定の実施形態では、前記固体形態の組成物は、直径約1.0~3.0 cm、高さ1.0~4.0 cm、および容積0.9~28.3 cm3を有する円筒の形状である。最も好ましい実施形態では、直径約2.0 cm、高さ2.25~3.06 cm、および容積7.07~9.62 cm3を有する円筒形の錠剤が想定される。
【0067】
本発明の固体形態の組成物は、本発明の文脈における関心のある多数の特徴をさらに有する。特に、固体形態の組成物の特性は、液体と接触したときに、液体中の前記組成物の分散または乳濁化を促進するような特性である。
【0068】
本発明の固体形態の組成物のさらなる特徴として、コンパクトで、刺激性がなく、ベタつかない、常温で固い(溶けない)(扱い易さ)、均一性、堅牢性、水等の液体への溶解性が含まれる。
【0069】
本発明のさらなる態様は、本発明の固体形態の組成物を使用して化粧品を製造する方法に関する。
【0070】
従って、本発明は、化粧品を製造する方法にも関し、該方法は、本明細書に記載の固体形態の組成物を液体中に分散させることを含む。より具体的には、前記組成物は、化粧活性剤を、最終化粧品中の化粧活性剤に必要な濃度に対応する濃度で含む。従って、固体形態の組成物を所定容積に分散させると、前記化粧品が再構成される。前記固体形態の組成物を分散させることは、好ましくはバイアル、より具体的に、再構成後に該化粧品を保持および分配するのに適したバイアルの中で行る。特定の実施形態では、所定量の液体が最初にバイアルに導入され、その後、前記固体形態の組成物が該バイアルに添加される。代替的に、前記固体形態の組成物は、最初にバイアルに導入され、その後、液体が添加される。特定の実施形態では、前記方法は、前記固体形態の組成物の分散または乳濁化を促進するようにバイアルを振ることを含み得る。さらなる実施形態では、前記方法は、前記バイアルを揺らすことを含み得る。特定の実施形態では、前記方法は、前記固体形態の組成物のさらなる溶解のために、前記バイアル内の撹拌道具で撹拌することを含み得る。特定の実施形態では、前記方法は、前記固体形態の組成物を粉砕道具で粉砕することを含み得る。特定の実施形態では、前記方法は、上記工程のうちの1つ以上を含む。
【0071】
特定の実施形態では、加圧することは、特別な技術、特殊な鋳型、強い力、または温度制御を必要としない。実際には、前記固体形態の組成物の調製には、圧力(レバーまたはアクチュエータを用いた機械式であり得る)および単純な鋳型(即ち、鋼のアンダーカットが十分である)だけが必要であり、その形状は、典型的には、複雑な設計を必要とせず、また、鋳型の数は、パンチ、マトリックス、底部の3つに低減される。これは、錠剤を自由にするためにいくつかの開口部を必要とするか、またはパンチを正しい場所に設置するためにスチールガイドを必要とする複雑な鋳型とは対照的である。これは、本発明の製造方法の重要なコスト上および物流上の利点である。
【0072】
特定の実施形態では、前記液体は、水道水、ボトル詰めの水、蒸留水、脱イオン水、発泡水等のような水性組成物である。
【0073】
特定の実施形態では、前記液体は、緩衝溶液である。
【0074】
上記で詳しく説明したように、本発明の固体形態の組成物は、所与の容積の液体中で再構成するために想定される。本発明のさらなる態様は、液体化粧品を製造する方法に関し、該方法は、所定容積で該化粧品に要求される濃度に対応する濃度で1種以上の化粧用活性剤を含む本明細書に記載の固形形態の組成物を溶解させることを含み、これにより、該固体形態の組成物が、前記所与の容積に対応する容積の水に溶解される。本発明の方法は、空のバイアルを提供すること、該空のバイアルに所与の容積の水道水等の液体を充填すること、前記固体形態の組成物を添加すること、および該固体形態の組成物を該バイアル内の所与の容積の液体に溶解させることを含み得る。特定の実施形態では、前記方法は、前記バイアルをキャップで閉め、前記固体形態の組成物をさらに溶解させるために該バイアルを振ることを含む。特定の実施形態では、前記バイアルは、バイアルに提供されたときの所定の体積の液体のレベルを示す境界線を含む。前記組成物の特徴として、単に手動で混合するのみで前記固体形態の組成物を流体に溶解させることで、生成物を再構成することができる。
【0075】
上記で詳しく説明したように、本発明の固体形態の組成物は、液体化粧品を得るために、所与の容積の液体中で再構成するために想定される。正しい量の液体での再構成を確実にするために、(a)本発明の固体形態の組成物を容易に再構成することを可能にし、また任意選択で、(b)再構成された化粧品を容易に比例させることを可能にする適切なバイアルを提供することができる。
【0076】
従って、本発明のさらなる態様は、本発明の組成物および1本のバイアル、より詳細には、化粧品の再構成に適したバイアル、即ち、該組成物を適切な容積の液体で再構成できることを確実にするバイアルを含むキットを提供する。特定の実施形態では、前記バイアルは、適量の適切な液体を充填できる1本の空のバイアルである。同じバイアルを用いて、1種以上の固体形態の組成物を連続に再構成することができ、包装を減少させることができる。従って、特定の実施形態では、本発明のキットは、2種以上の本発明による固体形態の組成物および液体化粧品を保持するのに適した少なくとも1本の空のバイアルまたは容器を含む。
【0077】
好ましくは、少なくとも1本のバイアルは、1種以上の固体形態の組成物と共にキット内に一緒に提供される。より好ましくは6、12、または24個の固体形態の組成物が1つのキットに提供される。特定の実施形態では、前記バイアルは、空のバイアルである。
【0078】
本明細書に記載のキットに設けられたバイアルは、再充填可能である。前記バイアルは、50~1000 ml、好ましくは100~500 ml、または150~250 mlの容積を含有するように比例してもよい。前記バイアルは、液体化粧品を再構成して保持するために必要に応じて任意の容積を含んでもよい。前記バイアルは、ガラス、セラミック、ステンレス鋼、植物系のプラスチック、または2または3種類の材料の混合物で作られてもよい。
【0079】
特定の実施形態では、前記バイアルは、液体化粧品を容易に分配することを可能にする。前記バイアルの形状は重要ではない。しかし、特定の実施形態では、前記バイアルの開口部は、前記固体形態の組成物をバイアル内に容易に通過させることを可能にするようなものである。さらなる特定の実施形態では、前記バイアルは、その内部液体の部分化された分配を可能にする。典型的には、これは、ポンプディスペンサやスプレー等のディスペンサキャップまたはバイアルヘッドを提供することを意味する。従って、特定の実施形態では、本発明のキットは、バイアルヘッド、より詳細にはポンプ、ロールオン、またはスプレーヘッドをさらに含む。従って、本明細書に記載のキットは、前記液体化粧品と組み合わせて使用されるように適合された少なくとも1つのバイアルヘッドを含み得る。
【0080】
特定の実施形態では、前記バイアルは、前記液体化粧品の再構成に使用されるべき適切なレベルの液体に関する画定を含む。さらなる実施形態では、前記バイアルは、再構成されるべき液体化粧品の1つ以上の容積の再構成に対応する複数の画定を含む。典型的には、前記画定は、水平線または交差線のようなバイアルの側面上の視覚要素である。
【0081】
特定の実施形態では、前記キットは、複数のバイアルヘッドを含み、これにより、適切なバイアルヘッドを選択することができる。
【0082】
特定の実施形態では、前記キットは、バイアル内の組成物の分散または乳濁化を促進するために、本発明の固体形態の組成物を粉砕するためおよび/または前記バイアル内で撹拌するための装置を含んでもよい。特定の実施形態では、前記装置は、粉砕および撹拌のための複合道具である。特定の実施形態では、前記装置は、バイアルの底部に向かって導入できる長さを有し、即ち、その長さが前記キット内にあるバイアルの長さよりも長い。
【0083】
特定の実施形態では、前記キットは、1本以上の空のバイアルおよび本明細書に記載の1種以上の固体形態の組成物を含む。前記1種以上の固体形態の組成物は、同一であってもよく、また、異なっていてもよい。例えば、それぞれ異なる化粧用途のための、2種の異なる固体形態の組成物は、前記キット内に存在する。例えば、前記キットは、メイクアップ除去剤、洗顔料、フェイストナー、フェイススクラブ、フェイスケア製品、顔面、毛髪、および/または身体用の汚染防止保湿ミスト、消臭剤、ハンドソープおよびボディソープ、太陽光から皮膚を保護する製品、蚊よけ製品、およびフェイスセラムに再構成できる組成物から選択される少なくとも2種、好ましくは少なくとも3種、少なくとも4種、または少なくとも5種の別個の固体形態の組成物を含み得る。
【0084】
特定の実施形態では、前記キットは、本発明の固体形態の組成物を本明細書に記載の化粧品に再構成するのに適した液体を含む追加の容器を含む。好ましくは、前記容器は、1種以上の本発明の固体組成物を再構成するのに十分な液体を含むようなサイズを有する。
【0085】
本発明によるキットの特定の実施形態では、本明細書に記載の化粧品の製造/再構成方法で、本明細書に記載のバイアルおよび液体を用いて、どのようにして本発明の固体形態の組成物を化粧品に再構成できるかを説明するリーフレットが提供される。好ましくは、該リーフレットは、キット内にある固体形態の組成物、バイアル、バイアルヘッド、および容器のうちの1つ以上を記載する。
【0086】
本発明のさらなる態様は、本明細書に記載の本発明の固体形態の組成物を製造する方法に関する。より具体的には、本発明は、化粧品への再構成に適した固体形態の組成物を製造する方法を提供する。
【0087】
特定の実施形態では、前記固形化粧品を製造する方法は、粉砕する工程、混合する工程、加圧する工程、および鋳型から外す工程を含む。さらなる特定の実施形態では、前記方法は、
(a)本明細書に記載の固体形態の組成物の、粒径が0.2 mmを超える成分を粉砕する工程、
(b)前記成分を均質な塊に混合する工程、
(c)前記均質な塊を鋳型内に提供する工程、
(d)前記鋳型内の塊を加圧する工程、および
(e)前記固体形態の組成物を鋳型から外す工程
を含む。
【0088】
前記組成物の性質に応じて、少なくともいくつかの成分は、(粉末または顆粒として提供される)粒子性のものであるが、他の成分は、液体/油として提供される。好ましくは、前記成分の大部分は、固体形態で、即ち粒子として提供される。本発明の特定の実施形態によれば、特定の成分の粉砕は、粉砕機を用いて行われる。前記粉砕機は、例えば、IKA社のマルチドライブベーシック粉砕機または産業用の大型粉砕機のような当該技術分野で知られている任意の粉砕機であり得る。
【0089】
特定の実施形態では、本発明の方法は、油性成分を別々に混合することをさらに含み、その後、混合された油性混合物が粉砕された成分と混合され、均質なペーストになる。
【0090】
本発明の文脈で使用される鋳型は、本発明の固体形態の組成物の形状を確実にする。成形金型は、例えばChigods成形構造等、本明細書に記載の成分から構成される均質な塊を成形するのに適した、当技術分野で知られている任意の鋳型であり得る。
【0091】
鋳型内の塊を加圧する工程は、典型的には、圧縮機を使用して実施される。特定の実施形態では、前記塊は、約100~1000 kgの圧力を用いて鋳型内で加圧される。
【0092】
特定の実施形態では、上記方法の工程(d)は、前記固体形態の組成物上にロゴ、ブランド、またはテキストを得るために、前記塊をスタンププレスで加圧することを含む。代替的に、前記ロゴ、ブランド、またはテキストは、上記方法の工程(d)または(e)の後の別の工程で、前記固体形態の組成物上に印刷することができる。
【0093】
特定の実施形態では、前記方法は、前記固体形態の組成物の形状、密度、均質性、堅牢性、可溶化時間のうちの1つ以上を確認することを含む品質管理工程を含んでもよい。特定の実施形態では、前記方法は、前記組成物が、室温において、0~30分間で水に完全に溶解できると測定することを含む。
【0094】
特定の実施形態に関連して本発明を説明してきたが、上記の説明から多くの代替、改変、および変形が当業者には明らかであろうことは明白である。従って、添付される請求項の主旨および範囲において、以下のような全ての代替、改変、および変形を包含することが意図される。
【0095】
本明細書に開示される態様および本発明の実施形態は、以下の非限定的な例によってさらに裏付けられる。
【実施例
【0096】
実施例1:スキンケア製品の固体形態の組成物への配合
皮膚に水分を補給し、有用な共生細菌を保護する洗浄用製品である活性化粧品のため、以下の成分を(割合値が四捨五入されている)。
- 担体/凝集剤:マルトデキスチン:24%
- 担体/分散剤:杖糖:39%
- 水分補給効果と有用な共生細菌の保護効果の活性剤:イヌリン:16%
- pH調整剤:クエン酸:1%
- 精油:0.3%
- 乳化剤:カプリル酸ポリグリセリル-3:8%
- 乳化剤:ラウリン酸ポリグリセリル-10:6%
- 防腐剤:ソルビン酸カリウム:2.5%
- 防腐剤:安息香酸ナトリウム:2.5%
【0097】
前記固形成分を粉砕機で粉砕し、液体またはペースト状の成分(精油、乳化剤)を一緒に混合する。粉砕された成分を前記成分の残りと混合し、均質な塊にする。次いで、該均質な塊をタブレット鋳型内に提供し、その後、該鋳型内でこの塊を加圧する。
【0098】
最後に、前記固体形態の組成物を鋳型から外し、10.5 gの固体形態の組成物を得る。固体物の例を図1に示す。
【0099】
成分を調節し、異なるタイプの皮膚に用いるスキンケア製品のための固体形態の組成物を製造する。洗浄および起泡活性を有する界面活性剤の存在により、得られる製品の、洗浄および起泡の特性が保証される。
【0100】
実施例2:スキンケア製品の固体形態の組成物への配合
皮膚用の活性化粧品のため、以下の成分を組み合わせた。
- 担体/凝集剤:マルトデキスチン:約40%
- 担体/分散剤:杖糖:約40%
- 活性剤:エチルアスコルビン酸:約1% + チコリ根抽出物:約1%(抗しわ、抗酸化剤、コラーゲン刺激)
- pH調整剤:クエン酸:約1%
- タンゲリンおよび甘草精油:約2.5%
- 乳化剤:カプリル酸ポリグリセリル-3:約8%
- 防腐剤:ソルビン酸カリウム:2.5%
- 防腐剤:安息香酸ナトリウム:2.5%
【0101】
前記固形成分を粉砕機で粉砕し、液体またはペースト状の成分(精油、乳化剤)を一緒に混合する。粉砕された成分を前記成分の残りと混合し、均質な塊にする。次いで、該均質な塊をタブレット鋳型内に提供し、その後、該鋳型内でこの塊を加圧する。
【0102】
最後に、前記固体形態の組成物を鋳型から外し、10.5 gの固体形態の組成物を得る。固体物の例を図1に示す。
【0103】
実施例3:スキンケア製品の固体形態の組成物への配合
脂性肌用の活性調整化粧品のため、以下の成分を組み合わせた。
- 凝集剤:マルトデキストリン:4.9 g
- 浄化および修復機能の活性剤:アロエベラ:0.5 g
- 腸内有益菌+保湿の活性剤:イヌリン:l g
- 浄化 + 抗ニキビ+皮脂調節の活性剤:亜鉛:0.1 g
- 防腐剤:アニス酸ナトリウム:0.3 gおよびカプリル酸ポリグリセリル-3:l g
- 分精油の散剤/可溶化剤:カプリル/カプリルグルコシド + ココイルグルタミン酸ナトリウム + 他の界面活性剤:2 g
- 香料用精油:0.1 g(変更可能)
- 香料用精油:コーンミス:0.5 g
- pH調整剤:クエン酸:0.1 g
【0104】
前記固形成分を粉砕機で粉砕し、液体またはペースト状の成分(精油、カプリル/カプリルグルコシド + ココイルグルタミン酸ナトリウム + 他の界面活性剤)を一緒に混合する。粉砕された成分を前記成分の残りと混合し、均質な塊にする。次いで、該均質な塊をタブレット鋳型内に提供し、その後、該鋳型内でこの塊を加圧する。
【0105】
最後に、前記固体形態の組成物を鋳型から外し、10.5 gの固体形態の組成物を得る。固体物の例を図1に示す。
【0106】
成分を調節し、異なるタイプの皮膚に用いるスキンケア製品のための固体形態の組成物を製造する。
【0107】
実施例4:本発明による固体形態の組成物を用いた化粧品の作製
実施例1、2、または3に記載のように製造された本発明の組成物を化粧品の製造に使用する。より具体的には、1種の固体形態の組成物を、液体を含む適切なバイアルに提供する。より具体的には、100 mlの空のバイアルに100 mlの脱イオン水を充填して、それに実施例1の固体形態の組成物を導入する。該バイアルをキャップまたはバイアルヘッドで閉めて振とうし、前記固体形態の組成物の分散または乳濁化を促進する。
【0108】
例示的な方法を図2に記載する。

図1
図2
図3
【国際調査報告】