(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】成分濃度を測定するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/31 20060101AFI20231212BHJP
G01N 21/03 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
G01N21/31 610Z
G01N21/03 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535968
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-27
(86)【国際出願番号】 IL2021051472
(87)【国際公開番号】W WO2022123574
(87)【国際公開日】2022-06-16
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523216492
【氏名又は名称】ニノックス メディカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】メドベデフ,ドミトリー
(72)【発明者】
【氏名】イリエフ,ロマン
【テーマコード(参考)】
2G057
2G059
【Fターム(参考)】
2G057AA01
2G057AB01
2G057AB03
2G057AB04
2G057AC03
2G057BA01
2G057DA03
2G059AA01
2G059BB01
2G059DD12
2G059EE01
2G059GG01
2G059GG02
2G059KK02
2G059KK03
2G059LL03
(57)【要約】
試料中の成分濃度を測定するための方法であって、方法は、第1の光源から第1の光センサに試料を通して光を通過させることと、第1の光センサで受け取られた光の第1の光強度を測定することと、第1の光強度で第2の光源から第2の光センサに試料を通して光を通過させることと、第2の光センサで受け取られた光の第2の光強度を測定することと、第1の光源から放出された光の強度および第2の光強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、吸着レベルならびに第1の光源および光センサと第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算することとで構成される、方法。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中の成分濃度を測定するためのシステムであって、前記システムは、
前記試料を収容するための容器と、
前記容器中の前記試料を通して光を放出するように配置された第1の光源と、
前記容器中の前記試料を通過した前記第1の光源からの光を受け取るように配置された第1の光センサと、
前記容器中の前記試料を通して光を放出するように配置された第2の光源と、
前記容器中の前記試料を通過した前記第2の光源からの光を受け取るように配置された第2の光センサと、
前記第1の光センサおよび前記第2の光源・光センサと通信する制御回路であって、前記制御回路は、
前記第1の光センサから光強度測定値を受け取り、
前記受け取った光強度に基づいて前記第2の光源に光を放出させ、
前記第2の光センサから光強度を受け取り、
前記第1の光源から放出された前記光および前記第2の光センサで受け取られた前記光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定し、
前記吸着レベル、ならびに前記第1の光源および光センサと前記第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて、前記試料中の成分濃度を計算する
ように構成される、制御回路と
を備える、システム。
【請求項2】
1つ以上の追加の光源および光センサをさらに備え、前記制御回路は、
各先行する光センサで測定された強度に基づいて各連続光源から光を放出し、
最初の光源から放出された光および最後の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定し、
前記吸着レベル、ならびに各光源および光センサの間を通った光の全光路長に基づいて、前記試料中の成分濃度を計算する
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、前記容器内で前記試料と接触している、請求項1または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記容器は、1つ以上の透明部分を備え、前記第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、前記1つ以上の透明部分を通して光を向けるかまたは受け取るように前記容器の外側に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記容器は、試料を前記容器に出入りさせる入口および出口を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記成分濃度は、二酸化窒素(NO
2)の濃度である、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の光源は、約350nm~約400nmの波長の光を放出する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の光源は、1つ以上の発光ダイオードまたはレーザーダイオードを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の光センサは、1つ以上のフォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタを備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2の光源から放出される前記光は、前記受け取った光強度に等しい強度である、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の光源から放出される前記光は、前記受け取った光強度より強い強度である、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の光源から放出される前記光は、前記受け取った光強度より弱い強度である、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
試料中の成分濃度を測定するための方法であって、前記方法は、
第1の光源から第1の光センサに試料を通して光を通過させることと、
前記第1の光センサで受け取られた光の第1の光強度を測定することと、
前記第1の光強度で第2の光源から第2の光センサに前記試料を通して光を通過させることと、
前記第2の光センサで受け取られた光の第2の光強度を測定することと、
前記第1の光源から放出された光の強度および前記第2の光強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、
前記吸着レベル、ならびに前記第1の光源および光センサと前記第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて、前記試料中の成分濃度を計算することと
を含む、方法。
【請求項14】
1つ以上の先行する光センサの各々で測定された強度に基づいて、1つ以上の連続光源の各々から光を放出することと、
最初の光源から放出された光および最後の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、
前記吸着レベル、ならびに各光源および光センサの間を通った光の全光路長に基づいて、前記試料中の成分濃度を計算することと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、容器内で前記試料と接触している、請求項13または請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記試料は、1つ以上の透明部分を備える容器内にあり、前記第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、前記1つ以上の透明部分を通して光を向けるかまたは受け取るように前記容器の外側に配置される、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記容器は、入口および出口を備え、前記方法は、前記入口および出口を通して前記試料を前記容器に出入りさせることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記成分濃度は、二酸化窒素(NO
2)の濃度である、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の光源は、約350nm~約400nmの波長の光を放出する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の光源は、1つ以上の発光ダイオードまたはレーザーダイオードを備える、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の光センサは、1つ以上のフォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタを備える、請求項13~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の光源から放出される前記光は、前記受け取った光強度に等しい強度である、請求項13~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の光源から放出される前記光は、前記受け取った光強度より強い強度である、請求項13~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の光源から放出される前記光は、前記受け取った光強度より弱い強度である、請求項13~20のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月9日に出願され、「光センシング(Optical Sensing)」と題された米国特許出願第63/123,167号からの優先権を主張し、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、光吸着による混合物濃度の測定に関する。
【背景技術】
【0003】
ガスおよび液体クロマトグラフィー質量分析を含む、ガスおよび液体組成物の分析に使用される多くの方法が存在する。様々な混合物の吸着の差に基づくクロマトグラフィー法は、ガスおよび液体混合物中の低い濃度を高い選択性で検出する能力を含む利点を提供する。質量分析は、質量分析計を利用して物質中に存在する粒子を同定する。粒子はイオン化され、電磁場を通過する。粒子が偏向される方法は、それらの質量、したがってそれらの同一性を示す。クロマトグラフィーおよび質量分析は両方とも正確な方法であるが、高価で複雑な機器の使用を必要とする。また、それらの方法は、比較的遅いため、組成物のリアルタイムの分析に適さないものとなる。例えば、そのような方法は、医療用途における呼気のリアルタイムの分析には実用的でない。
【0004】
電気化学ベースの分析システムは、試料からのガスが、膜などの半透過性障壁中に拡散し、次いで電解質溶液中に拡散し、次いで典型的には3つの電極のうちの1つに拡散する、電気化学ガスセンサを使用する。3つの電極の1つにおいて、酸化還元反応の検出が生じる。第2の対極において、相補的な逆の酸化還元反応が生じる。第3の電極は、典型的には参照電極として提供される。検出電極における混合成分(例えば、酸化窒素)の酸化または還元時に、検出電極表面で反応する物質の量に比例する、検出電極と対極との間の電流を測定することができる。参照電極は、検出電極を一定電圧に維持するために使用される。電気化学ベースの装置は、高い感度および正確度を有するが、頻繁な較正および点検を必要とする。また、この方法は、低濃度の測定混合物に対する選択性の問題を有する。
【0005】
大抵の簡便かつ信頼性のあるガス分析方法は、様々な波長の光の吸着によるガス成分の直接的な光学測定である。この方法の主な利点は、吸着係数が基礎定数であることによる、経時的な吸着の安定性である。したがって、そのようなガス分析計は、頻繁な較正を必要とせず、光学系が清浄に保たれている限り、安定な測定値を提供する。光吸着に基づく現在のガス分析計10(
図1参照)は、測定されるガス成分によって吸着される波長の放射線を発生させる光源20、含有されたガスに光を通す光学キュベット25であって、各端部にシーリング26および光学窓27を備える光学キュベット、ガス入力30、ガス出力40、ならびにガスを通過した光源20からの光を電圧信号に変換することができる、レンズ55によって供給される光センサ50からなる。好適な光源20としては、LEDおよびレーザーダイオードが挙げられ、好適な光センサ50としては、フォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタが挙げられ、事実上無制限の耐用年数および十分に安定な特性を有する。
【発明の概要】
【0006】
したがって、先行技術のプラズマ発生システムの欠点の少なくともいくつかを克服することが、本発明の主要な目的である。これは、一実施形態において、試料中の成分濃度を測定するためのシステムによって提供され、システムは、試料を含有するための容器と、容器中の試料を通して光を放出するように配置された第1の光源と、容器中の試料を通過した第1の光源からの光を受け取るように配置された第1の光センサと、容器中の試料を通して光を放出するように配置された第2の光源と、容器中の試料を通過した第2の光源からの光を受け取るように配置された第2の光センサと、第1の光センサおよび第2の光源・光センサと通信する制御回路であって、第1の光センサから光強度測定値を受け取り、受け取った光強度に基づいて第2の光源に光を放出させ、第2の光センサから光強度を受け取り、第1の光源から放出された光および第2の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定し、吸着レベルならびに第1の光源および光センサと第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算するように構成される、制御回路とを備える。
【0007】
一実施形態では、システムは、1つ以上の追加の光源および光センサをさらに備え、制御回路は、各先行する光センサで測定された強度に基づいて各連続光源から光を放出し、最初の光源から放出された光および最後の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定し、吸着レベルならびに各光源および光センサの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算するように構成される。
【0008】
別の実施形態では、第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、容器内で試料と接触している。
【0009】
一実施形態では、容器は、1つ以上の透明部分を備え、第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、1つ以上の透明部分を通して光を向けるかまたは受け取るように容器の外側に配置される。
【0010】
別の実施形態では、容器は、試料を容器に出入りさせる入口および出口を備える。
【0011】
一実施形態では、成分濃度は、NO2の濃度である。
【0012】
別の実施形態では、第1の光源は、約350nm~約400nmの波長の光を放出する。
【0013】
一実施形態では、第1の光源は、1つ以上の発光ダイオードまたはレーザーダイオードを備える。
【0014】
別の実施形態では、第1の光センサは、1つ以上のフォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタを備える。
【0015】
一実施形態では、第2の光源から放出される光は、受け取った光強度に等しい強度である。
【0016】
別の実施形態では、第2の光源から放出される光は、受け取った光強度より強い強度である。
【0017】
一実施形態では、第2の光源から放出される光は、受け取った光強度より弱い強度である。
【0018】
1つの独立した実施形態では、試料中の成分濃度を測定するための方法が提供され、方法は、第1の光源から第1の光センサに試料を通して光を通過させることと、第1の光センサで受け取られた光の第1の光強度を測定することと、第1の光強度で第2の光源から第2の光センサに試料を通して光を通過させることと、第2の光センサで受け取られた光の第2の光強度を測定することと、第1の光源から放出された光の強度および第2の光強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、吸着レベルならびに第1の光源および光センサと第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算することとを含む。
【0019】
一実施形態では、方法は、1つ以上の先行する光センサの各々で測定された強度に基づいて、1つ以上の連続光源の各々から光を放出することと、最初の光源から放出された光および最後の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、吸着レベルならびに各光源および光センサの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算することとをさらに含む。
【0020】
別の実施形態では、第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、容器内で試料と接触している。
【0021】
一実施形態では、試料は、1つ以上の透明部分を備える容器内にあり、第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、1つ以上の透明部分を通して光を向けるかまたは受け取るように容器の外側に配置される。
【0022】
別の実施形態では、容器は、入口および出口を備え、方法は、入口および出口を通して試料を容器に出入りさせることをさらに含む。
【0023】
一実施形態では、成分濃度は、NO2の濃度である。
【0024】
別の実施形態では、第1の光源は、約350nm~約400nmの波長の光を放出する。
【0025】
一実施形態では、第1の光源は、1つ以上の発光ダイオードまたはレーザーダイオードを備える。
【0026】
別の実施形態では、第1の光センサは、1つ以上のフォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタを備える。
【0027】
一実施形態では、第2の光源から放出される光は、受け取った光強度に等しい強度である。
【0028】
別の実施形態では、第2の光源から放出される光は、受け取った光強度より強い強度である。
【0029】
一実施形態では、第2の光源から放出される光は、受け取った光強度より弱い強度である。
【0030】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の図面および説明から明らかになるであろう。
【0031】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。抵触する場合、定義を含む特許明細書が支配する。本明細書で使用される冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、文脈上明白に別のことを指示しない限り、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味する。本明細書で利用される「および/または」は、「および/または」によって連結されるリストの項目のいずれか1つまたは複数を意味する。例として、「xおよび/またはy」は、3つの要素のセット{(x),(y),(x,y)}のいずれかの要素を意味する。言い換えれば、「xおよび/またはy」は、「x、y、またはxおよびyの両方」を意味する。別の例として、「x、y、および/またはz」は、7つの要素のセット{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のいずれかの要素を意味する。
【0032】
さらに、明示的に反対の記載がない限り、「または(or)」は、包括的なorを指し、排他的なorを指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在し)かつBが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在せず)かつBが真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)。
【0033】
さらに、「1つの(a)」または「1つの(an)」の使用は、本発明概念の実施形態の要素および構成要素を記載するために用いられる。これは、単に便宜上、発明概念の大まかな理解を与えるために行われ、「1つの(a)」および「1つの(an)」は、1つまたは少なくとも1つを含むように意図され、単数形は、他を意味することが明らかでない限り複数形も含む。
【0034】
本明細書で使用される「約」という用語は、量、期間などの測定可能な値を指す場合、指定された値から±10%、より好ましくは±5%、さらに好ましくは±1%、さらに好ましくは±0.1%の変動を包含するように意図され、そのような変動は、開示される装置および/または方法を行うのに適切であるようなものである。
【0035】
以下の実施形態およびその態様は、システム、ツール、および方法と関連して記載および説明され、それらは、例示的(exemplary)および例示的(illustrative)であるが、範囲を限定するものではないことを意図されている。様々な実施形態において、上記問題の1つ以上が低減または排除された一方で、他の実施形態は、他の利点または改善に向けられた。
【0036】
本発明をより良く理解し、同じことがどのようにして実行され得るのかを示すために、
次に、単なる例として添付の図面を参照し、図面全体を通して、同様の符号は対応するセクションまたは要素を指定する。
【0037】
ここで、図面を特に詳細に参照すると、示される詳細は、単なる例であり、本発明の好ましい実施形態を例示的に論じるためのものにすぎず、本発明の原理および概念的側面の最も有用かつ理解しやすい説明であると考えられるものを提供するために提示されることが強調される。この点で、本発明の基本的理解に必要なものより詳細に本発明の構造細部を示す試みは行われておらず、図面とともに見られる説明は、本発明のいくつかの形態が実際に具現化され得る方法を当業者に明らかにする。添付の図面は以下の通りである:
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】先行技術による、光-吸着ベースの濃度センサを示す。
【
図2A-2B】先行技術による、ビーム光路長の増加のための平行ミラーを備える例示的センサを示す。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、ビーム光路長を電子的に増加させるための一連の連続した光センサおよび光源を使用する例示的光-吸着ベースのセンサを示す。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、測定および放出された光強度の間の比例関係を示す。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による、測定および放出された光強度の間の比例より強い関係を示す。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による、測定および放出された光強度の間の比例より弱い関係を示す。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による、測定および放出される光を関連付けるための例示的回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用途において、以下の説明に記載されるかまたは図面に示された構成要素の構成および配置の詳細に限定されないことを理解すべきである。本発明は、様々な方法で実施または実行される他の実施形態に適用可能である。また、本明細書で用いられる表現および専門用語は、説明を目的とし、限定と見なされるべきではないことを理解すべきである。
【0040】
図1のシステム10などの光吸着システムでの1つの潜在的な欠点は、低濃度の測定にある。その欠点は、ガスを通過する光の光路長を伸ばすことによって対処され得る。光は多量の被験ガスを通過するため、吸着は、低濃度でも容易に測定可能な量に増加され得る。光路長の増加は、被験ガスを含有し、光が通過する光学キュベットのサイズを増加させることによって達成され得る。しかしながら、光学キュベットのサイズを増加させることは、パッケージングの問題をもたらし得る。光路長はまた、光学キュベットのサイズを増加させずに、ミラーを使用して被験ガスを通る光を複数回反射させることによって増加され得る(
図2A~2B参照)。
【0041】
図2Aは、多重パス光学キュベットシステム100の断面図を示し、
図2Bは、キュベット100の斜視図を示す。キュベットシステム100は、互いに対向する1対のミラー110、任意選択でレーザーである光源120、レーザー調整システム130、ビーム入力チャネル140、ビーム出力チャネル150、シーリング160、および光センサ170を備える。レーザービーム180は、ビーム入力チャネル140から入り、ビーム出力チャネル150を介して出るまでミラー110間で複数回反射され、光センサ170によって測定される。ミラー110を使用して、低濃度に対する感度を何倍にも高めることが可能であるが、そのようなキュベットシステム100の光路長および感度は、レーザービームの発散によって制限される。連続ビーム反射中の自然なビーム発散およびエラーの蓄積は、そのような装置で到達することができる最大光路長を制限する。
【0042】
本開示のシステムおよび方法は、光センサおよび光源ユニットからなる1つ以上の電子ミラーを提供することによってその欠点に対処する。各光センサは、連鎖内の先行する光源から光を受け取り、その強度を測定することができ、次いで、結合された光源からその測定された強度で光を再放出することができる。プロセスを、所望の光路長を達成するのに必要なだけ繰り返すことができ、累積吸着を、連鎖内の最初の光源から連鎖内の最後の光センサまでの全強度低下として測定することができる。
【0043】
光源および光センサの連鎖は、各連続光源が、先行する光センサで受け取られた光の強度に比例する強度、比例より強い強度、または比例より弱い強度で光を放出するように、電子回路を通して結合され得る。光センサおよび光源は、基本回路によって直接結合および制御され得るか、またはプロセッサおよびメモリを備え、光センサからの様々な強度測定値を受け取り、様々な光源からの比例発光を向けるように構成される演算システムと通信し得る。
【0044】
本開示の態様は、試料中の成分濃度を測定するためのシステムを含み得る。そのようなシステムは、試料を含有するための容器、容器中の試料を通して光を放出するように配置された第1の光源、容器中の試料を通過した第1の光源からの光を受け取るように配置された第1の光センサ、容器中の試料を通して光を放出するように配置された第2の光源、容器中の試料を通過した第2の光源からの光を受け取るように配置された第2の光センサ、ならびに第1の光センサおよび第2の光源・光センサと通信するプロセッサまたは制御回路を含み得る。プロセッサまたは制御回路は、第1の光センサから光強度測定値を受け取り、受け取った光強度に基づいて第2の光源に光を放出させ、第2の光センサから光強度を受け取り、第1の光源から放出された光および第2の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定し、吸着レベルならびに第1の光源および光センサと第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算するように構成され得る。
【0045】
本明細書で使用される「制御回路」という用語は、任意の好適な回路を含み、プロセッサが挙げられるが、これに限定されない。
【0046】
ある実施形態では、システムは、1つ以上の追加の光源および光センサをさらに備え得、プロセッサは、各先行する光センサで測定された強度に基づいて各連続光源から光を放出し、最初の光源から放出された光および最後の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定し、吸着レベルならびに各光源および光センサの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算するように構成される。
【0047】
第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、容器内に試料と接触して配置され得る。ある実施形態では、容器は、1つ以上の透明部分を備え得、第1または第2のセンサまたは光源の1つ以上は、1つ以上の透明部分を通して光を向けるかまたは受け取るように容器の外側に配置される。容器は、試料を容器に出入りさせる入口および出口を含み得る。成分濃度は、二酸化窒素(NO2)の濃度であり得る。第1の光源は、約350nm~約400nmの波長の光を放出し得る。
【0048】
様々な実施形態では、第1の光源は、1つ以上の発光ダイオードまたはレーザーダイオードを備え得る。第1の光センサは、1つ以上のフォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタを備え得る。第2の光源から放出される光は、受け取った光強度に等しい強度、それより強い強度、またはそれより弱い強度であり得る。
【0049】
本開示の態様は、試料中の成分濃度を測定するための方法を含み得る。そのような方法は、第1の光源から第1の光センサに試料を通して光を通過させることと、第1の光センサで受け取られた光の第1の光強度を測定することと、第1の光強度で第2の光源から第2の光センサに試料を通して光を通過させることと、第2の光センサで受け取られた光の第2の光強度を測定することと、第1の光源から放出された光の強度および第2の光強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、吸着レベルならびに第1の光源および光センサと第2の光源および光センサとの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算することとを含み得る。
【0050】
ある実施形態では、方法は、1つ以上の先行する光センサの各々で測定された強度に基づいて1つ以上の連続光源の各々から光を放出することと、最初の光源から放出された光および最後の光センサで受け取られた光からの強度の差に基づいて吸着レベルを決定することと、吸着レベルならびに各光源および光センサの間を通った光の全光路長に基づいて試料中の成分濃度を計算することとをさらに含み得る。
【0051】
本開示のシステムおよび方法は、光吸着による試料成分濃度の測定に関する。述べられたように、ある波長の光の吸着によるガス成分の直接的な光学測定は、医療分野および工業分野における多くのものを含む様々な用途のための簡便かつ信頼性のあるガス分析を提供する。そのような方法の主な利点は、吸着係数が基本的に一定であることによる、経時的な吸着の安定性であるが、そのような方法は、特に空間的制約が試料を通過するビーム光路長を制限する場合に、低濃度を検出するその能力を制限される。光路長を増加させるための(例えば、ミラーを使用した)物理的なビーム操作は、ビーム発散に関連する欠点に直面する。
【0052】
本開示のシステムおよび方法は、吸着を決定する強度の累積的低下を測定しながら、一連の接続された光センサおよび光源に頼って光を試料中に複数回通す(それにより、光路長を実質的に伸ばす)多重パスセンサ提供することによって、先の欠点に対処する。放出される光の波長は、標的ガス成分によって吸着されるものとして選択され得、光センサは、放出された光がガスを通過した後に、光強度を測定することができる。したがって、吸着および関連するガス成分濃度を決定することができる。光源は、容易に入手可能なLEDまたはレーザーダイオードを含み得、光センサは、フォトダイオード、フォトレジスタ、またはフォトトランジスタから選択され得、それらのすべては、事実上無制限の寿命および安定な特性を有する。
【0053】
本開示の例示的システム200を
図3に示す。一連の電子的に結合された光センサ210および光源220は、試料が含有される容器230の両側に配置される。一実施形態では、各光センサ210は、フォトトランジスタ(PT)として実装される。別の実施形態では、各光源220は、1つ以上の発光ダイオード(LED)として実装される。一連の透明窓240は、連続する光源220およびセンサ210の間で容器230に光を出入りさせる。一実施形態では、システム200は、一対の透明窓240の間に各々配置される複数のキュベット250をさらに含み、一対の透明窓240は、容器230の対向する側に配置される。システム200は、複数のキュベット250を含むように示されているが、これは、決して限定することを意図したものではなく、システム200は、キュベット250なしで同様に動作することができる。(簡潔にするために示されていない)一実施形態では、容器230は、キュベットシステム100および分析計10に関連して上で記載されたように、入口および出口を備える。
【0054】
一実施形態では、各センサ210の出力が、それぞれの光源220の入力を制御する。一例では、各センサ210のエミッタは、それぞれのトランジスタ260のベースに結合され、それぞれのトランジスタ260のエミッタは、それぞれの光源220のアノードに結合される。一実施形態では、最後のセンサ210の出力は、レジスタ270を介してアナログ-デジタル変換器(ADC)の入力に結合される。
【0055】
本開示のシステムおよび方法は、ppb範囲の濃度を有する試料成分を高速応答時間で測定するのに特に有用である。規則的な多重パスキュベット(例えば、
図2A~2Bに示されたようなミラーの実施形態)と同様に、光路長の増加が達成されるが、小さい容器内で何回も物理的に光ビームを折り返す代わりに、本開示のシステムおよび方法は、各別個のキュベットの開始部に設置されたLEDによる光の連続再放出を使用することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、各光源220の光強度は、トランジスタもしくは他の電流増幅器を使用する電流増幅回路によって駆動される前のセンサ210またはキュベットの光強度に比例する。したがって、すべてのキュベット250は、小型のパッケージングをなお可能としながら必要なだけ長くすることができる連続キュベット250の量によって決定される任意の光路長を有する、1つのキュベットとして機能する。本開示のシステムおよび方法は、複雑で精密な光学的サービスおよび調整手順を必要としない。そのようなキュベット250は、(単純なルーチンクリーニングおよびメンテナンスを必要とする)規則的な光学キュベットとして働くが、事実上無制限の光路長を有する。
【0057】
ある実施形態では、各光源220の光強度は、前のセンサまたはキュベットの光強度に正比例しない場合があり、比例より強い関係を有し得る。関係は、例えば、
図4に示すような、指数関数的な依存性、またはx軸の非ゼロ点から開始する直線的な依存性、または他の強い依存性であり得る。連続する光センサ210および光源220の間の関係は、単純な電子回路、またはプログラムされたアルゴリズムに従うコンピュータシステムによって支配され得る。比例より強い依存性の電流増幅は、感度の向上を可能とするが、測定される濃度の動的領域はより狭くなる。
【0058】
いくつかの実施形態では、各光源220の光強度は、前のキュベットまたはセンサの光強度に正比例しない場合があり、比例より弱い関係を有し得る。関係は、例えば、
図5に示すような、曲線的な依存性(曲線280によって示される)、またはx軸の非ゼロ点から開始する直線的な依存性(直線281によって示される)、または他の弱い依存性であり得る。あるいは、各光源220の光強度は、
図6に示すような、対数的な依存性(曲線282によって示される)、またはy軸の非ゼロ点から開始する直線的な依存性(直線283によって示される)などの、比例より強い関係を有し得る。
【0059】
関係は、例えば、
図7に示すような、トランジスタまたは他の電流増幅器を使用する電流増幅回路によって支配され得る。具体的には、
図7は、ツェナーダイオード310、レジスタ320、バイポーラ接合トランジスタ330、およびレジスタ340を備える増幅回路300を示す。ツェナーダイオード310のアノードは、共通電位に結合され、ツェナーダイオード310のカソードは、レジスタ320の第1の端部に結合される。レジスタ320の第2の端部は、トランジスタ330のベースおよびフォトトランジスタ210のエミッタに結合される。トランジスタ330のコレクタは、LED 220のカソードに結合され、トランジスタ330のエミッタは、レジスタ340を介して共通電位に結合される。一実施形態では、レジスタ320は、調整可能レジスタであり、レジスタ320の制御端子は、PD 210のエミッタに結合される。したがって、依存性は、ツェナーダイオード310のツェナー電圧に応答する。具体的には、ツェナー電圧がトランジスタ330のベース-エミッタ電圧に等しいか、それより低いか、またはそれより高いかが、LED 220とPD 210との間の依存性を決定することになる。
【0060】
比例より弱い依存性の電流増幅は、感度の低下を提供するが、測定される濃度の動的領域はより広くなる。様々な方針の例示的な感度および範囲を、以下の実施例で論じる。
【0061】
実施例:
実施例1:
空気中オゾン分析計
ガス流量:4~40l/時間
一連の正比例結合されたセンサおよび光源を使用する、8つの0.5mセクションからなる光路長4mの多重パス光学キュベット。
光源のLED波長:265nm
測定範囲:10ppb~2ppm
【0062】
実施例2:
空気中オゾン分析計
水流量:0.4~4l/時間
一連の正比例結合されたセンサおよび光源を使用する、8つの0.5mセクションからなる光路長4mの多重パス光学キュベット。
LEDの波長:265nm
測定領域:10ppb~2ppm
【0063】
実施例3:
空気中オゾン分析計
ガス流量:4~40l/時間
一連の比例より強く結合されたセンサおよび光源を使用する、8つの0.5mセクションからなる光路長4mの多重パス光学キュベット。
LEDの波長:265nm
測定領域:1ppb~50ppb
【0064】
実施例4:
空気中オゾン分析計
ガス流量:4~40l/時間
一連の正比例より弱く結合されたセンサおよび光源を使用する、8つの0.5mセクションからなる光路長4mの多重パス光学キュベット。
LEDの波長:265nm
測定領域:20ppb~100ppm
【0065】
実施例#5:
空気中二酸化窒素分析計
ガス流量:4~40l/時間
一連の正比例結合されたセンサおよび光源を使用する、8つの0.5mセクションからなる光路長4mの多重パス光学キュベット。
LEDの波長:405nm
測定領域:40ppb~8ppm
【0066】
当業者が、本開示のシステムおよび方法に必要なように、またはもっとも良く適するように認識するとおり、本開示のシステムおよび方法は、1つ以上のプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)など)、コンピュータ可読記憶装置(例えば、メインメモリ、スタティックメモリなど)、またはバスを介して互いに通信するそれらの組み合わせを含み得る、演算装置を含み得る。演算装置は、携帯機器(例えば、携帯電話)、パーソナルコンピュータ、およびサーバーコンピュータを含み得る。様々な実施形態では、演算装置は、ネットワークを介して互いに通信するように構成され得る。
【0067】
演算装置は、バルブおよびポンプの動作、NOセンサからのセンサデータの処理、ならびにフィルタ関連センサを含む、本明細書に記載されたシステムを制御するのに使用され得る。
【0068】
プロセッサは、Intel(Santa Clara、CA)からXEON E7という商標で販売されているプロセッサ、またはAMD(Sunnyvale、CA)からOPTERON 6200という商標で販売されているプロセッサなどの、当該技術分野で知られている任意の好適なプロセッサを含み得る。
【0069】
メモリは、好ましくは、システムに本明細書に記載の機能を行わせるように実行可能な命令の1つ以上のセット(例えば、本明細書に見られるいずれかの方法論または機能を具現化するソフトウェア)、データ(例えば、メモリスタランドにエンコードされるデータ)、または両方を格納することができる、少なくとも1つの有形の非一時的媒体を含む。コンピュータ可読記憶装置は、例示的実施形態では、単一の媒体であり得るが、「コンピュータ可読記憶装置」という用語は、命令またはデータを格納する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベース、ならびに/または関連するキャッシュおよびサーバー)を含むように解釈されるべきである。「コンピュータ可読記憶装置」という用語は、したがって、非限定的に、固体メモリ(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード、セキュアデジタルカード(SDカード)、マイクロSDカード、またはソリッドステートドライブ(SSD))、光学および磁気媒体、ハードドライブ、ディスクドライブ、および任意の他の有形記憶媒体を含むように解釈されるものとする。
【0070】
例えば、アマゾンウェブサービス、クラウドストレージ、別のサーバー、または他のコンピュータ可読ストレージなどの任意の好適なサービスを、保存のために使用することができる。クラウドストレージは、データが論理プールに保存され、物理ストレージが複数のサーバーおよび複数の場所に広がり得る、データ保存スキームを指し得る。ストレージは、ホスティング会社によって所有および管理され得る。好ましくは、ストレージは、必要に応じて記録を保存して、本明細書に記載の動作を実行および支持するために使用される。
【0071】
本開示による入力/出力装置は、ビデオ表示ユニット(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)もしくは陰極線管(CRT)モニタ)、英数字入力装置(例えば、キーボード)、カーソル制御装置(例えば、マウスもしくはトラックパッド)、ディスクドライブユニット、信号生成装置(例えば、スピーカー)、タッチスクリーン、ボタン、加速度計、マイクロホン、セルラー方式無線周波数アンテナ、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)、Wi-Fiカード、もしくはセルラー方式モデムであり得るネットワークインターフェース装置、またはそれらの任意の組み合わせの1つ以上を含み得る。入力/出力装置は、所望のNO濃度レベルおよび流量を入力し、センサ読み取り値およびフィルタ交換の必要性に関してユーザに警告するために使用され得る。
【0072】
当業者なら、本開示の様々なシステムおよび方法のための本明細書に記載の操作性を可能にするために、任意の好適な開発環境またはプログラミング言語が採用され得ることを認識するであろう。例えば、本明細書のシステムおよび方法は、C++、C#、Java、JavaScript、Visual Basic、Ruby on Rails、GroovyおよびGrails、または任意の他の好適なツールを使用して実装され得る。演算装置のために、ネイティブxCodeまたはAndroid Javaを使用することが好ましい場合がある。
【0073】
明確にするために別個の実施形態に関連して記載された本発明の特定の特徴が、単一の実施形態において組み合わせで提供されてもよいことが理解される。反対に、簡潔にするために単一の実施形態に関連して記載された本発明の様々な特徴が、別々に、または任意の好適なサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0074】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものに類似のまたは均等な方法を、本発明の実施または試験に使用することができるが、好適な方法が本明細書に記載されている。
【0075】
本明細書で言及されたすべての文献、特許出願、特許、および他の参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。抵触する場合、定義を含む特許明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は、例に過ぎず、限定することを意図するものではない。
【0076】
本発明は、上で具体的に示され、説明されたものに限定されないことを、当業者なら理解するであろう。むしろ本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義され、上に記載された様々な特徴の組み合わせおよびサブコンビネーションの両方、ならびに前述の記載を読めば当業者は気付くであろうそれらの変形および修正を含む。
【国際調査報告】