(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-19
(54)【発明の名称】動的シール構造を有するロボット関節およびそれを適用した4足ロボット
(51)【国際特許分類】
B25J 19/00 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
B25J19/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536023
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2021134226
(87)【国際公開番号】W WO2022135077
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】202023195286.3
(32)【優先日】2020-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521161428
【氏名又は名称】杭州宇▲樹▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼知雨
(72)【発明者】
【氏名】王▲興▼▲興▼
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707CS08
3C707CY25
3C707CY27
3C707WA14
(57)【要約】
本実用新案の動的シール構造を有するロボット関節は、パワーユニットハウジング(1)と、パワーユニットハウジング(1)に対して相対的に回転する出力軸(2)と、を備え、パワーユニットハウジング(1)と出力軸(2)間に軟質と硬質の複合シールリングが設けられ、軟質の第1シールリング(5)は関節に密着して回転関節を効果的にシールすることができ、硬質の第2シールリング(6)は関節をシールしながら間接に対して摺動して間接運動に対する障害を低減することができる。また、本実用新案は、動的シール構造を有するロボット関節を適用した4足ロボットをさらに開示する。硬度の異なる2つのシールリングを突き合わせることで、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持することができる関節動的シール構造を形成し、雨水や塵などが関節内部に侵入することを効果的に防止し、さらにロボットの関節を保護することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワーユニットハウジング(1)と、前記パワーユニットハウジング(1)に対して相対的に回転する出力軸(2)とを備え、前記パワーユニットハウジング(1)と前記出力軸(2)間に動的シールアセンブリが設けられ、
前記動的シールアセンブリは、互いに当接し、相対的に静止して封止された状態を保つ第1シールリング(5)および第2シールリング(6)を含み、
前記第1シールリング(5)の摩擦係数は前記第2シールリング(6)の摩擦係数よりも大きく、前記第2シールリング(6)は第1シールリング(5)よりも高い構造強度を有し、
前記パワーユニットハウジング(1)、出力軸(2)の一方は第1シールリング(5)に直接または間接的に当接し、他方は第2シールリング(6)に直接または間接的に摺動可能に接触し、
前記第1シールリング(5)が押されると変形して予備締付力を発生させ、前記動的シールアセンブリがそれぞれ前記パワーユニットハウジング(1)と前記出力軸(2)に直接または間接的に当接して、関節をシールし、関節の正常な運動を維持することができる動的シール構造を形成する、ことを特徴とする動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項2】
前記第1シールリング(5)はゴムまたはシリコンなどの弾性材料で作られるが、これらに限定されなく、前記第2シールリング(6)の材料はセラミック、プラスチックまたは金属を含むが、これらに限定されない、ことを特徴とする請求項1に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項3】
前記ロボット関節はグランド(11)をさらに備え、前記グランド(11)は前記パワーユニットハウジング(1)の出力軸(2)に近い側面に固定され、前記第2シールリング(6)は前記第1シールリング(5)の押圧下でパワーユニットハウジング(1)、グランド(11)または出力軸(2)に摺動可能に密着して当接する、ことを特徴とする請求項2に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項4】
前記第2シールリング(6)の前記パワーユニットハウジング(1)、グランド(11)または前記出力軸(2)に当接される面に環状溝(61)が設けられ、前記環状溝(61)は潤滑油で満たされている、ことを特徴とする請求項3に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項5】
前記グランド(11)と前記パワーユニットハウジング(1)間に第3シールリング(7)が設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項6】
前記ロボット関節は、関節コネクタ(3)をさらに備え、前記関節コネクタ(3)は前記出力軸(2)に固定的に接続され、両者の間に第4シールリング(8)が設けられる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項7】
前記パワーユニットハウジング(1)の側部にエンドキャップ(4)が固定され、前記パワーユニットハウジング(1)と前記エンドキャップ(4)間に第5シールリング(9)が設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項8】
動的シールアセンブリを備え、
前記動的シールアセンブリは、第1シールリング(5)および第2シールリング(6)を含み、
前記第1シールリング(5)の摩擦係数は前記第2シールリング(6)の摩擦係数よりも大きく、前記第2シールリング(6)は第1シールリング(5)よりも高い構造強度を有し、
前記第1シールリング(5)が押されると変形して関節をシールしながら関節の正常な運動を維持することができる動的シール構造を形成する、ことを特徴とする動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項9】
パワーユニットハウジング(1)と、前記パワーユニットハウジング(1)に対して相対的に回転する出力軸(2)をさらに備え、前記パワーユニットハウジング(1)と前記出力軸(2)間に前記動的シールアセンブリが設けられ、
前記パワーユニットハウジング(1)、出力軸(2)の一方は第1シールリング(5)に直接または間接的に当接し、他方は第2シールリング(6)に直接または間接的に摺動可能に接触し、
前記第1シールリング(5)が押されると変形して予備締付力を発生させ、前記動的シールアセンブリがそれぞれ前記パワーユニットハウジング(1)と前記出力軸(2)に直接または間接的に当接する、ことを特徴とする請求項8に記載の動的シール構造を有するロボット関節。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の動的シール構造を有するロボット関節を備える、ことを特徴とする4足ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実用新案(または発明)は、ロボット装置の技術分野に関し、特に、動的シール構造を有するロボット関節およびそれを適用した4足ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ロボットは人に代わって保安検査、現場救助探査などの作業を行うことができ、上記の作業の実施において、ロボットは必然的に塵や雨水などの厳しい環境に遭遇し、塵や雨水がロボットの関節内に入りやすく、関節が摩耗し、ひいては正常に作業できないことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存のシールリングをそのまま装着すると、摩擦抵抗が大きく、寿命が短いため、関節の正常な運動に影響を与えることになる。したがって、関節の正常な運動に影響を与えることなく、外部環境の塵や雨水などの関節内部への侵入を効果的に防止することができるロボットの関節シール構造が急務となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
先行技術の欠点を克服するために、本実用新案の目的の1つは、軟質と硬質の複合シールリングが設けられ、硬度の異なる2つのシールリングを突き合わせることで、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する関節動的シール構造を形成し、摺動摩擦力が小さく、シールリングの使用摩耗に対する適応性や、関節荷重変動に対する耐性が高く、雨水や塵などが関節内部に侵入することを効果的に防止し、さらにロボットの関節を保護することができるロボット関節を提供することである。
【0005】
本実用新案の目的のもう1つは、関節部に関節動的シール構造が設けられ、雨水や塵などが関節内部に侵入することを効果的に防止し、4足ロボットの関節を保護することができる4足ロボットを提供することである。
【0006】
上記の目的の1つを達成するために、本実用新案の第1技術的解決策は以下の通りである。
【0007】
動的シール構造を有するロボット関節は、パワーユニットハウジングと、前記パワーユニットハウジングに対して相対的に回転する出力軸とを備え、前記パワーユニットハウジングと前記出力軸間に動的シールアセンブリが設けられ、
前記動的シールアセンブリは、互いに当接し、相対的に静止して封止された状態を保つ第1シールリングおよび第2シールリングを含み、
前記第1シールリングの摩擦係数は前記第2シールリングの摩擦係数よりも大きく、前記第2シールリングは第1シールリングよりも高い構造強度を有し、第2シールリングの摩擦力が小さく、摩耗が低い。
【0008】
前記パワーユニットハウジング、出力軸の一方は第1シールリングに直接または間接的に当接し、他方は第2シールリングに直接または間接的に摺動可能に接触し、
前記第1シールリングが押されると変形して予備締付力を発生させ、前記動的シールアセンブリがそれぞれ前記パワーユニットハウジングと前記出力軸に直接または間接的に当接して、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する動的シール構造を形成する。第2シールリングの使用摩耗に対する適応性や、関節荷重変動に対する耐性が高い。
【0009】
本実用新案では、継続的な探求と試験の結果、軟質と硬質の複合シールリングが設けられ、軟質の第1シールリングは関節に密着して、回転関節を効果的にシールすることができ、硬質の第2シールリングは関節をシールしながら間接に対して摺動して間接運動に対する障害を低減することができ、簡単で実用的かつ独創的な解決策である。本実用新案では、硬度の異なる2つのシールリングを突き合わせることで、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する関節動的シール構造を形成し、雨水や塵などが関節内部に侵入することを効果的に防止し、さらにロボットの関節を保護することができる。
【0010】
好ましい技術的解決策として、
前記第1シールリングはゴムまたはシリコンなどの弾性材料で作られるが、これらに限定されなく、前記第2シールリングの材料はセラミック、プラスチックまたは金属を含むが、これらに限定されなく、製造コストが低く、幅広い普及に適している。
【0011】
好ましい技術的解決策として、
前記ロボット関節はグランドをさらに備え、前記グランドは前記パワーユニットハウジングの出力軸に近い側面に固定され、前記第2シールリングは前記第1シールリングの押圧下でパワーユニットハウジング、グランドまたは出力軸に摺動可能に密着して当接する。
【0012】
好ましい技術的解決策として、
前記第2シールリングの前記パワーユニットハウジング、グランドまたは前記出力軸に当接される面に環状溝が設けられ、前記環状溝は潤滑油で満たされている。
【0013】
本実用新案では、環状溝を設けることで、その内部が潤滑油で満たされて第2シールリングの回転中の摩擦抵抗を減らし、関節部材の回転に対する障害を低減する同時に防水効果が得られる一方、環状溝を設けることで、第2シールリングの変形空間を多く残し、グランドまたは出力軸により密着してより良好な防水効果が得られる。
【0014】
好ましい技術的解決策として、
前記グランドと前記パワーユニットハウジング間に第3シールリングが設けられ、その防水・防塵効果をさらに向上させる。
【0015】
前記出力軸、前記グランド、前記パワーユニットハウジングの境界部に防塵層が設けられる。防塵層を設けることで、塵や石などが隙間から関節内部、特に相互回転のグランドと出力軸間に侵入し、関節内の部品の摩耗を引き起こすことを防止する。
【0016】
好ましい技術的解決策として、前記ロボット関節は、関節コネクタをさらに備え、前記関節コネクタは前記出力軸に固定的に接続され、両者の間に第4シールリングが設けられ、その防水・防塵効果をさらに向上させる。
【0017】
好ましい技術的解決策として、
前記パワーユニットハウジングの側部にエンドキャップが設けられ、前記パワーユニットハウジングと前記エンドキャップ間に第5シールリングが設けられる。エンドキャップとパワーユニットハウジングの接続部がパワーユニットの内部と直接連通し、ここで、第5シールリングを設けることで外部の塵や雨水などのパワーユニット内部への侵入を回避することができる。
【0018】
上記の目的の1つを達成するために、本実用新案の第2技術的解決策は以下の通りである。
【0019】
動的シール構造を有するロボット関節は、動的シールアセンブリを備え、
前記動的シールアセンブリは、第1シールリングおよび第2シールリングを含み、
前記第1シールリングの摩擦係数は前記第2シールリングの摩擦係数よりも大きく、前記第2シールリングは第1シールリングよりも高い構造強度を有し、
前記第1シールリングが押されると変形して関節をシールしながら関節の正常な運動を維持することができる動的シール構造を形成する。
【0020】
本実用新案では、継続的な探求と試験の結果、硬度の異なる2つのシールリングを突き合わせることで、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する関節動的シール構造を形成し、雨水や塵などが関節内部に侵入することを効果的に防止し、さらにロボットの関節を保護することができる。
【0021】
さらに、本実用新案では、軟質と硬質の複合シールリングが設けられ、軟質の第1シールリングは関節に密着して、回転関節を効果的にシールすることができ、硬質の第2シールリングは関節をシールしながら間接に対して摺動して間接運動に対する障害を低減することができ、簡単で実用的かつ独創的な解決策である。
【0022】
好ましい技術的解決策として、
パワーユニットハウジングと、前記パワーユニットハウジングに対して相対的に回転する出力軸をさらに備え、前記パワーユニットハウジングと前記出力軸間に前記動的シールアセンブリが設けられ、
前記パワーユニットハウジング、出力軸の一方は第1シールリングに直接または間接的に当接し、他方は第2シールリングに直接または間接的に摺動可能に接触し、
前記第1シールリングが押されると変形して予備締付力を発生させ、前記動的シールアセンブリがそれぞれ前記パワーユニットハウジングと前記出力軸に直接または間接的に当接する。
【0023】
本実用新案は構造が簡単で実用的であり、実現しやすく、製造コストが低い。
【0024】
上記の目的のもう1つを達成するために、本実用新案の技術的解決策は以下の通りである。
【0025】
4足ロボットは、上記の動的シール構造を有するロボット関節を備える。
【0026】
本実用新案が提供する4足ロボットでは、その関節部に上記の動的シール構造が設けられ、相対的に回転するパワーユニットハウジングと出力軸間に動的シールアセンブリを設けることで、外部環境の雨水や塵などが回転時の隙間からパワーユニット内部に侵入してパワーユニットが摩耗したり破損することを効果的に防止し、構造が簡単で、実用的かつ独創的な解決策である。
【発明の効果】
【0027】
本実用新案では、継続的な探求と試験の結果、軟質と硬質の複合シールリングが設けられ、硬度の異なる2つのシールリングを突き合わせることで、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する関節動的シール構造を形成し、摺動摩擦力が小さく、シールリングの使用摩耗に対する適応性や、関節荷重変動に対する耐性が高く、外部環境の雨水や塵などが回転時の隙間からパワーユニット内部に侵入してパワーユニットが摩耗したり破損することを効果的に防止し、さらにロボットの関節を保護することができる。
【0028】
さらに、本実用新案が提供する4足ロボットでは、その関節部に動的シール構造が設けられ、相対的に回転するパワーユニットハウジングと出力軸間に動的シールアセンブリを設けることで、摺動摩擦力が小さく、シールリングの使用摩耗に対する適応性や、関節荷重変動に対する耐性が高く、外部環境の雨水や塵などが回転時の隙間からパワーユニット内部に侵入してパワーユニットが摩耗したり破損することを効果的に防止し、構造が簡単で、実用的かつ独創的な解決策である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【符号の説明】
【0030】
1 パワーユニットハウジング
11 グランド
2 出力軸
3 関節コネクタ
4 エンドキャップ
5 第1シールリング
6 第2シールリング
61 環状溝
7 第3シールリング
8 第4シールリング
9 第5シールリング
10 防塵層
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面および具体的な実施形態を参照しながら、本実用新案をさらに説明する。なお、互いに矛盾しない限り、以下で説明される各実施例間または各技術的特徴間の任意の組合せにより新しい実施例を形成することができることに留意されたい。
【0032】
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術および科学用語は、すべて本実用新案の技術分野に属する当業者によって一般的に理解されると同じ意味を有する。本明細書で説明される用語は具体的な実施例を説明する目的でのみ使用され、本実用新案を限定することを意図するものではない。
【0033】
図1~
図3に示すように、動的シール構造を有するロボット関節は、パワーユニットハウジング1と、前記パワーユニットハウジング1に対して相対的に回転する出力軸2とを備え、前記パワーユニットハウジング1と前記出力軸2間に動的シールアセンブリが設けられる。
【0034】
前記動的シールアセンブリは、互いに当接し、相対的に静止して封止された状態を保つ第1シールリング5および第2シールリング6を含む。
【0035】
前記第1シールリング5の摩擦係数は前記第2シールリング6の摩擦係数よりも大きく、前記第2シールリング6は第1シールリング5よりも高い構造強度を有する。
【0036】
前記パワーユニットハウジング1、出力軸2の一方は第1シールリング5に直接または間接的に当接し、他方は第2シールリング6に直接または間接的に摺動可能に接触する。
【0037】
前記第1シールリング5が押されると変形して予備締付力を発生させ、前記動的シールアセンブリがそれぞれ前記パワーユニットハウジング1と前記出力軸2に直接または間接的に当接して、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する動的シール構造を形成する。
【0038】
本実用新案では、継続的な探求と試験の結果、軟質と硬質の複合シールリングが設けられ、軟質の第1シールリング5は関節に密着して、回転関節を効果的にシールすることができ、硬質の第2シールリング6は関節をシールしながら間接に対して摺動して間接運動に対する障害を低減することができ、簡単で実用的かつ独創的な解決策である。本実用新案では、硬度の異なる2つのシールリングを突き合わせることで、関節をシールしながら関節の正常な運動を維持する関節動的シール構造を形成し、雨水や塵などが関節内部に侵入することを効果的に防止し、さらにロボットの関節を保護することができる。
【0039】
本実用新案シールリングの材料についての具体的な実施例は以下の通りである。
【0040】
前記第1シールリング5は、ゴムまたはシリコンなどの弾性材料で作られるが、これらに限定されなく、前記第2シールリング6の材料は、セラミック、プラスチックまたは金属を含むが、これらに限定されなく、製造コストが低く、幅広い普及に適している。
【0041】
本実用新案では、グランド11構造を設ける具体的な実施例は以下の通りである。
【0042】
前記ロボット関節はグランド11をさらに備え、前記グランド11は前記パワーユニットハウジング1の出力軸2に近い側面に固定され、前記第2シールリング6は前記第1シールリング5の押圧下でユニットハウジング、グランド11または出力軸2に摺動可能に密着する。
【0043】
本実用新案では、環状溝61を追加する具体的な実施例は以下の通りである。
【0044】
前記第2シールリング6の前記パワーユニットハウジング1、グランド11または前記出力軸2に当接する面に環状溝61が設けられ、前記環状溝61は潤滑油で満たされている。
【0045】
本実用新案では、環状溝61を設けることで、その内部が潤滑油で満たされて第2シールリング6の回転中の摩擦抵抗を減らし、関節部材の回転に対する障害を低減する同時に防水効果が得られる一方、環状溝61を設けることで、第2シールリング6の変形空間を多く残し、グランド11または出力軸2により密着してより良好な防水効果が得られる。
【0046】
本実用新案では、第3シールリング7を追加する具体的な実施例は以下の通りである。
【0047】
前記グランド11と前記パワーユニットハウジング1間に第3シールリング7を設けることで、その防水・防塵効果をさらに向上させる。
【0048】
前記出力軸2、前記グランド11、前記パワーユニットハウジング1の境界部に防塵層10が設けられる。防塵層10を設けることで、塵や石などが隙間から関節内部、特に相互回転のグランド11と出力軸2間に侵入し、関節内の部品の摩耗を引き起こすことを防止する。
【0049】
本実用新案では、第4シールリング8を追加する具体的な実施例は以下の通りである。
【0050】
前記ロボット関節は、関節コネクタ3をさらに備え、前記関節コネクタ3は前記出力軸2に固定的に接続され、両者の間に第4シールリング8が設けられ、その防水・防塵効果をさらに向上させる。
【0051】
本実用新案では、第5シールリング9を追加する具体的な実施例は以下の通りである。
【0052】
前記パワーユニットハウジング1の側部にエンドキャップ4が設けられ、前記パワーユニットハウジング1と前記エンドキャップ4間に第5シールリング9が設けられる。エンドキャップ4とパワーユニットハウジング1の接続部がパワーユニットの内部と直接連通し、ここで、第5シールリング9を設けることで外部の塵や雨水などのパワーユニット内部への侵入を回避することができる。
【0053】
本実用新案の動的シール構造を有するロボット関節を適用する実施例は以下の通りである。
【0054】
4足ロボットは、上記の動的シール構造を有するロボット関節を備える。
【0055】
上記実施形態は本実用新案の好ましい実施形態に過ぎず、本実用新案の保護範囲を限定するものではなく、当業者は本実用新案に基づいて行った非実質的な変更および置換はすべて本実用新案の保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】