(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】車載表示装置、車載表示システム及び車両
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20231213BHJP
【FI】
B60R11/02 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571377
(86)(22)【出願日】2021-11-26
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 CN2021133335
(87)【国際公開番号】W WO2023087362
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202111355803.5
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517264292
【氏名又は名称】武漢華星光電技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Building C5, Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,Wuhan East Lake High-tech Development Zone, Wuhan,Hubei 430079,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】弁理士法人IP-FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】徐 成成
(72)【発明者】
【氏名】賀 強
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BB01
3D020BC03
3D020BD03
3D020BD09
(57)【要約】
本発明によれば、車載表示装置、車載表示システム及び車両が提供される。当該車載表示装置は、平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数1】
から
【数2】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数3】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数4】
からbである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネル及び光学モジュールを含む車載表示装置であって、
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数1】
から
【数2】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数3】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数4】
からbであり、
Lは、前記光学モジュールと運転席シートヘッドレストの幾何中心との間の距離であり、
L’は、運転者頭部の水平方向の標準幅であり、
L”は、前記運転者頭部の鉛直方向の標準長さであり、
αは、前記光学モジュールの水平方向における視界角であり、
βは、前記光学モジュールの鉛直方向における視界角であり、
θは、前記車載表示装置と鉛直面との間の載置角であり、
aは、前記表示パネルの水平方向における標準長さであり、
bは、前記表示パネルが位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネルの標準長さである、
車載表示装置。
【請求項2】
前記光学モジュールは、前記表示パネルの前記運転席シートヘッドレストから離れた側に設けられ、
前記光学モジュールの受光面の法線と前記表示パネルの表示面の法線とが平行する、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項3】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記表示パネルは、前記表示パネルの幾何中心を通過するとともに前記表示パネルの下辺縁と垂直する第1対称軸を含み、
前記光学モジュールは、前記第1対称軸に設けられる、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項4】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの幾何中心との間の距離は、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離よりも大きい、
請求項3に記載の車載表示装置。
【請求項5】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数5】
から
【数6】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁又は下辺縁との間の距離は、いずれも
【数7】
から
【数8】
である、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項6】
前記車載表示装置は、前記運転席シートヘッドレストから離れた方向に向かって傾斜し、
θは、0°から20°である、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項7】
αは、30°から60°であり、
βは、20°から40°である、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項8】
前記光学モジュールは、可視光撮像部、赤外線撮像部及び距離センサのうちのいずれか一つを含む、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項9】
前記光学モジュールの設置領域は、第1領域及び第2領域に分割され、
前記第1領域及び第2領域は、それぞれ二等辺三角形からなり、
前記二等辺三角形の底辺は、前記表示パネルの下辺縁と平行し、
前記二等辺三角形の二つの斜辺の交点は、前記表示パネルの幾何中心である、
請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項10】
表示パネル及び光学モジュールを含む車載表示装置と、前記車載表示装置と接続され前記車載表示装置と他の機器との通信に用いられる電子制御ユニットと、を備える車載表示システムであって、
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数9】
から
【数10】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数11】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数12】
からbであり、
Lは、前記光学モジュールと運転席シートヘッドレストの幾何中心との間の距離であり、
L’は、運転者頭部の水平方向の標準幅であり、
L”は、前記運転者頭部の鉛直方向の標準長さであり、
αは、前記光学モジュールの水平方向における視界角であり、
βは、前記光学モジュールの鉛直方向における視界角であり、
θは、前記車載表示装置と鉛直面との間の載置角であり、
aは、前記表示パネルの水平方向における標準長さであり、
bは、前記表示パネルが位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネルの標準長さである、
車載表示システム。
【請求項11】
前記電子制御ユニットと接続され車両周囲環境情報を収集して前記車載表示装置により表示する運転補助システムをさらに備える、
請求項10に記載の車載表示システム。
【請求項12】
車両バスを介して前記電子制御ユニットと接続され車両情報を伝達して前記車載表示装置により表示する車両情報通信ユニットをさらに備える、
請求項10に記載の車載表示システム。
【請求項13】
車体と、前記車体に設けられ表示パネル及び光学モジュールを含む車載表示装置とを備える車両であって、
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数13】
から
【数14】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数15】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数16】
からbであり、
Lは、前記光学モジュールと運転席シートヘッドレストの幾何中心との間の距離であり、
L’は、運転者頭部の水平方向の標準幅であり、
L”は、前記運転者頭部の鉛直方向の標準長さであり、
αは、前記光学モジュールの水平方向における視界角であり、
βは、前記光学モジュールの鉛直方向における視界角であり、
θは、前記車載表示装置と鉛直面との間の載置角であり、
aは、前記表示パネルの水平方向における標準長さであり、
bは、前記表示パネルが位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネルの標準長さである、
車両。
【請求項14】
前記光学モジュールは、前記表示パネルの前記運転席シートヘッドレストから離れた側に設けられ、
前記光学モジュールの受光面の法線と前記表示パネルの表示面の法線とが平行する、
請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記表示パネルは、前記表示パネルの幾何中心を通過するとともに前記表示パネルの下辺縁と垂直する第1対称軸を含み、
前記光学モジュールは、前記第1対称軸に設けられる、
請求項13に記載の車両。
【請求項16】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの幾何中心との間の距離は、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離よりも大きい、
請求項15に記載の車両。
【請求項17】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数17】
から
【数18】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁又は下辺縁との間の距離は、いずれも
【数19】
から
【数20】
である、
請求項13に記載の車両。
【請求項18】
αは、30°から60°であり、
βは、20°から40°である、
請求項13に記載の車両。
【請求項19】
前記光学モジュールは、可視光撮像部、赤外線撮像部及び距離センサのうちのいずれか一つを含む、
請求項13に記載の車両。
【請求項20】
前記車体は、運転者の前方に位置するダッシュボードを含み、
前記車載表示装置は、前記ダッシュボードに設けられる、
請求項13に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載表示装置、車載表示システム及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車のスマートセキュリティは、幅広く注目されている。DMS(Driver Monitor System、運転者状態監視システム)は、運転者の疲労を監視するものであって、自動運転、車両ネットワーク通信及びこれらに関する技術の漸次進化及び多機能の更新に伴い、DMSに光学モジュールと表示パネルとを組み合わせて設ける必要がある。そして、情報収集や監視通信を行いやすいように光学モジュールをどのように車載表示装置の位置に設けるかは、重要である。
【0003】
そこで、上記技術問題を解決することができる車載表示装置、車載表示システム及び車両が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明によれば、現状車載表示装置における光学モジュールの設置位置の選択が困難である技術問題を解消することができる車載表示装置、車載表示システム及び車両が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様によれば、表示パネル及び光学モジュールを含む車載表示装置であって、前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数1】
から
【数2】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数3】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数4】
からbであり、Lは、前記光学モジュールと運転席シートヘッドレストの幾何中心との間の距離であり、L’は、運転者頭部の水平方向の標準幅であり、L”は、前記運転者頭部の鉛直方向の標準長さであり、αは、前記光学モジュールの水平方向における視界角であり、βは、前記光学モジュールの鉛直方向における視界角であり、θは、前記車載表示装置と鉛直面との間の載置角であり、aは、前記表示パネルの水平方向における標準長さであり、bは、前記表示パネルが位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネルの標準長さである車載表示装置が提供される。
【0006】
前記光学モジュールは、前記表示パネルの前記運転席シートヘッドレストから離れた側に設けられ、前記光学モジュールの受光面の法線と前記表示パネルの表示面の法線とが平行することが好ましい。
【0007】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記表示パネルは、前記表示パネルの幾何中心を通過するとともに前記表示パネルの下辺縁と垂直する第1対称軸を含み、前記光学モジュールは、前記第1対称軸に設けられることが好ましい。
【0008】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの幾何中心との間の距離は、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離よりも大きいことが好ましい。
【0009】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数5】
から
【数6】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁又は下辺縁との間の距離は、いずれも
【数7】
から
【数8】
であることが好ましい。
【0010】
前記車載表示装置は、前記運転席シートヘッドレストから離れた方向に向かって傾斜し、θは、0°から20°であることが好ましい。
【0011】
αは、30°から60°であり、βは、20°から40°であることが好ましい。
【0012】
前記光学モジュールは、可視光撮像部、赤外線撮像部及び距離センサのうちのいずれか一つを含むことが好ましい。
【0013】
前記光学モジュールの設置領域は、第1領域及び第2領域に分割され、前記第1領域及び第2領域は、それぞれ二等辺三角形からなり、前記二等辺三角形の底辺は、前記表示パネルの下辺縁と平行し、前記二等辺三角形の二つの斜辺の交点は、前記表示パネルの幾何中心であることが好ましい。
【0014】
本発明の他の態様によれば、表示パネル及び光学モジュールを含む車載表示装置と、前記車載表示装置と接続され前記車載表示装置と他の機器との通信に用いられる電子制御ユニットと、を備える車載表示システムであって、前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数9】
から
【数10】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数11】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数12】
からbであり、Lは、前記光学モジュールと運転席シートヘッドレストの幾何中心との間の距離であり、L’は、運転者頭部の水平方向の標準幅であり、L”は、前記運転者頭部の鉛直方向の標準長さであり、αは、前記光学モジュールの水平方向における視界角であり、βは、前記光学モジュールの鉛直方向における視界角であり、θは、前記車載表示装置と鉛直面との間の載置角であり、aは、前記表示パネルの水平方向における標準長さであり、bは、前記表示パネルが位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネルの標準長さである車載表示システムが提供される。
【0015】
前記電子制御ユニットと接続され車両周囲環境情報を収集して前記車載表示装置により表示する運転補助システムをさらに備えることが好ましい。
【0016】
車両バスを介して前記電子制御ユニットと接続され車両情報を伝達して前記車載表示装置により表示する車両情報通信ユニットをさらに備えることが好ましい。
【0017】
本発明のその他の態様によれば、車体と、前記車体に設けられ表示パネル及び光学モジュールを含む車載表示装置とを備える車両であって、前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数13】
から
【数14】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数15】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数16】
からbであり、Lは、前記光学モジュールと運転席シートヘッドレストの幾何中心との間の距離であり、L’は、運転者頭部の水平方向の標準幅であり、L”は、前記運転者頭部の鉛直方向の標準長さであり、αは、前記光学モジュールの水平方向における視界角であり、βは、前記光学モジュールの鉛直方向における視界角であり、θは、前記車載表示装置と鉛直面との間の載置角であり、aは、前記表示パネルの水平方向における標準長さであり、bは、前記表示パネルが位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネルの標準長さである車両が提供される。
【0018】
前記光学モジュールは、前記表示パネルの前記運転席シートヘッドレストから離れた側に設けられ、前記光学モジュールの受光面の法線と前記表示パネルの表示面の法線とが平行することが好ましい。
【0019】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記表示パネルは、前記表示パネルの幾何中心を通過するとともに前記表示パネルの下辺縁と垂直する第1対称軸を含み、前記光学モジュールは、前記第1対称軸に設けられることが好ましい。
【0020】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの幾何中心との間の距離は、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離よりも大きいことが好ましい。
【0021】
前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数17】
から
【数18】
であり、前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁又は下辺縁との間の距離は、いずれも
【数19】
から
【数20】
であることが好ましい。
【0022】
αは、30°から60°であり、βは、20°から40°であることが好ましい。
【0023】
前記光学モジュールは、可視光撮像部、赤外線撮像部及び距離センサのうちのいずれか一つを含むことが好ましい。
【0024】
前記車体は、運転者の前方に位置するダッシュボードを含み、前記車載表示装置は、前記ダッシュボードに設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、光学モジュールと運転席シートヘッドレストとの間の距離、光学モジュールの視界角、運転者頭部の標準寸法及び車載表示装置の載置角度に基づいて、情報収集及び監視通信を行いやすいようにモデリングして車載表示装置における光学モジュールの設置位置を企画することで、運転者の運転安全及び交通安全を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明実施例に係る車載表示装置を示すモデリングシチュエーション概略図である。
【
図2】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第1モデリング構成概略図である。
【
図3】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第2モデリング構成概略図である。
【
図4】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第3モデリング構成概略図である。
【
図5】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第1平面概略図である。
【
図6】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第2平面概略図である。
【
図7】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第3平面概略図である。
【
図8】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第4平面概略図である。
【
図9】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第5平面概略図である。
【
図10】本発明実施例に係る車載表示装置を示す第6平面概略図である。
【
図11】本発明実施例に係る車載表示システムを示す構成概略図である。
【
図12】本発明実施例に係る車両を示す構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明によれば、車載表示装置、車載表示システム及び車両が提供される。本発明の目的、技術手段及び効果をより明確にするために、図面を参照しながら実施例を用いて本発明を詳細に説明する。なお、説明される具体的な実施例は、本発明を解釈するものにすぎず、本発明を限定するものではない。
【0028】
本発明によれば、車載表示装置、車載表示システム及び車両が提供される。以下、これらのそれぞれについて詳細に説明する。なお、実施例の説明順番は、実施例の優先順番を限定するものではない。
【0029】
図1から
図10に示すように、本発明の実施例によれば、表示パネル200及び光学モジュール300を含む車載表示装置100が提供される。
【0030】
前記車載表示装置100の平面視の方向において、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数21】
から
【数22】
であり、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の上辺縁との間の距離は、0から
【数23】
であり、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の下辺縁との間の距離は、
【数24】
からbであり、Lは、前記光学モジュール300と運転席シートヘッドレスト410の幾何中心との間の距離であり、L’は、運転者頭部420の水平方向の標準幅であり、L”は、前記運転者頭部420の鉛直方向の標準長さであり、αは、前記光学モジュール300の水平方向における視界角であり、βは、前記光学モジュール300の鉛直方向における視界角であり、θは、前記車載表示装置100と鉛直面との間の載置角であり、aは、前記表示パネル200の水平方向における標準長さであり、bは、前記表示パネル200が位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネル200の標準長さである。
【0031】
本発明によれば、光学モジュール300と運転席シートヘッドレスト410との間の距離、光学モジュール300の視界角、運転者頭部420の標準寸法及び車載表示装置100の載置角度に基づいて、情報収集及び監視通信を行いやすいようにモデリングして車載表示装置100における光学モジュール300の設置位置を企画することで、運転者の運転安全及び交通安全を向上させることができる。
【0032】
次に、具体的な実施例を参照しながら本発明の技術手段について説明する。
【0033】
DMSのコア機能は、疲労監視、集中力低下監視及び危険行為監視を含む。
【0034】
疲労監視について、走行中において、撮像部は、運転者の目閉じや欠伸の行為を収集し、DMSは、走行時間、走行速度等のパラメータに基づいて、運転者が疲労しているか及び疲労のレベルを判定する。システムは、疲労レベルに応じて例えば、音警報、音声メッセージ警報、シートベルトの締め付けやメータ警報等の警告を運転者に発信する。
【0035】
集中力低下監視について、走行中において、撮像部は、運転者の視線シフト及び顔角度シフトを収集し、シフトの角度閾値に基づいて判定を行う。そして、閾値を超えると、時間のカウントを開始し、時間の長さに基づいて集中力低下のレベルを判定し、例えば、音警報、音声メッセージ警報、シートベルトの締め付けやメータ警報等の注意を運転者に与える。
【0036】
危険行為監視について、危険行為監視は、運転者の喫煙、電話通話、飲食行為を含む。本実施例では、車載表示装置100は、表示パネル200及び光学モジュール300を含む。前記光学モジュール300は、前記表示パネル200の発光方向から離れた側に設けられる。
【0037】
ある実施例では、前記光学モジュール300は、前記表示パネル200の下に設けられる。これにより、車載表示装置100により良好な表示効果を与えることができる。そして、オフ時又は非表示時に、一体黒の外観表現に優れる。
【0038】
ある実施例では、
図1に示すように、表示パネル200における光学モジュール300の位置限定を見つけるために、前記光学モジュール300は、運転者の顎から額(すなわち、運転者頭部420の全体光学情報)を収集する必要がある。前記光学モジュール300の視界角は、水平方向及び鉛直方向の角度であり、自動車のコックピットをそれぞれ水平方向及び鉛直方向によりモデリングする。そして、水平方向のモデリングを例として
図2を参照されたい。
【0039】
図3に示すように、水平方向を例とすると、
図3において、Gは、重力方向を示し、矢印Gの重力方向は、鉛直方向であり、×Gは、水平方向を示し、αは、前記光学モジュール300の水平方向の視界角であり、L’は、運転者頭部420の水平方向の標準幅であり、運転席シートヘッドレスト410の幾何中心と前記光学モジュールとの間の垂直距離Lを、運転者頭部420から表示パネル200までの距離とする。この場合に、運転者頭部420が前記光学モジュール300の水平視界角の範囲内にある必要があり、すなわち、前記光学モジュール300の水平視界角の範囲は、h’=2Ltan(α/2)である。そして、前記光学モジュール300を左右移動させて設ける際に、境目の状況を考慮し、前記光学モジュール300の水平位置範囲を
【数25】
とすることができる。
【0040】
図4に示すように、鉛直方向を例とすると、βは、前記光学モジュール300の鉛直方向の視界角であり、L”は、前記運転者頭部420の鉛直方向の標準長さであり、運転席シートヘッドレスト410の幾何中心と前記光学モジュールとの間の垂直距離Lを運転者頭部420から表示パネル200までの距離とする。この場合に、運転者頭部420が前記光学モジュール300の鉛直視界角の範囲内にある必要があり、すなわち、前記光学モジュール300の鉛直視界角の範囲は、
【数26】
である。そして、前記光学モジュール300を上下移動させて設ける際に、境目の状況を考慮し、前記光学モジュール300の鉛直位置範囲を
【数27】
とすることができる。前記車載表示装置100が傾斜するときがあることを考慮し、前記表示パネル200と鉛直方向との間に傾斜角が存在し、傾斜角θが
図4に示す場合に、前記光学モジュール300の前記表示パネル200においての水平方向と垂直する方向における範囲を補正する必要があり、前記光学モジュール300の水平方向と垂直する方向における位置範囲を
【数28】
とすることができる。
【0041】
図5に示すように、前記光学モジュール300の設置領域をモデリング演算により取得することができる。取得された前記光学モジュール300の設置領域をBで示す。
【0042】
図5から
図9に示すように、前記表示パネル200の幾何中心をAで示す。
【0043】
ある実施例では、前記車載表示装置100がダッシュボード30に設けられるときがあることを考慮し、ダッシュボード30と運転者頭部420との間にハンドルが存在し、前記光学モジュール300とハンドルとの間の位置関係を考慮する必要がある。通常、表示パネル200の中上方にある場合に高い光線透過率が得られる。前記光学モジュール300を設ける際に、前記表示パネル200の幾何中心を原点とし、下辺領域境目、左辺領域境目、右辺領域境目の左右下の三方向の設置を行うことができる。上辺縁寄りの上辺領域境目の設置を行う際に、光学モジュール300は、前記表示パネル200の上辺縁に近接する側に設けられてもよい。極端な場合に、光学モジュール300は、前記表示パネル200の上辺縁に設けられてもよい。
【0044】
図6に示すように、前記車載表示装置100の平面視の方向において、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数29】
から
【数30】
であり、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の上辺縁との間の距離は、0から
【数31】
であり、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の下辺縁との間の距離は、
【数32】
からbであり、Lは、前記光学モジュール300と運転席シートヘッドレスト410の幾何中心との間の距離であり、L’は、運転者頭部420の水平方向の標準幅であり、L”は、前記運転者頭部420の鉛直方向の標準長さであり、αは、前記光学モジュール300の水平方向における視界角であり、βは、前記光学モジュール300の鉛直方向における視界角であり、θは、前記車載表示装置100と鉛直面との間の載置角であり、aは、前記表示パネル200の水平方向における標準長さであり、bは、前記表示パネル200が位置する平面内において、水平方向と垂直する方向における前記表示パネル200の標準長さである。
【0045】
ある実施例では、L’は、運転者頭部420の水平方向の標準幅であり、L”は、前記運転者頭部420の鉛直方向の標準長さである。運転者頭部420の水平方向の標準幅は、15.0cmから15.5cmであって、平均値が15.4cmであってもよい。運転者頭部420の鉛直方向の標準長さは、22.0cmから22.5cmであって、平均値が22.3cmであってもよい。
【0046】
他の実施例では、
図2に示すように、前記光学モジュール300は、前記表示パネル200の下方に設けられる光学モジュール300である。前記光学モジュール300は、前記表示パネル200の前記運転席シートヘッドレスト410から離れた側に設けられる。前記光学モジュール300の受光面の法線と前記表示パネル200の表示面の法線とは、平行となる。前記光学モジュール300は、光線射出方向に近接する前記表示パネル200の側に設けられる。前記光学モジュール300の受光面の法線を破線310により示し、前記表示パネル200の表示面の法線を破線210により示す。そして、前記表示パネル200と鉛直方向との間に傾斜角が存在するとき、前記光学モジュール300と前記表示パネル200とが一緒に組み付けられることで、モジュールの一体化に優れ、素子空間を減少させ、集約化を向上させることができる。
【0047】
ある実施例では、前記表示パネル200の形状は、規則形状であってもよく、不規則形状であってもよい。前記表示パネル200の少なくとも一つの辺は、水平方向と水平となる。具体的には、前記表示パネル200の下辺縁が前記水平方向と平行となる。ここでは、前記表示パネル200の標準化処理を行うことができる。便宜上、矩形を標準化の例として説明する。
【0048】
ある実施例では、
図7に示すように、前記車載表示装置100の平面視の方向において、前記表示パネル200は、前記表示パネル200の幾何中心を通過するとともに前記表示パネル200の下辺縁と垂直する第1対称軸500を含む。前記光学モジュール300は、前記第1対称軸500に設けられる。
【0049】
前記表示パネル200が矩形である場合に、前記第1対称軸500は、上辺縁の中心点と下辺縁の中心点とを接続するための接続線である。通常、前記表示パネル200が左右対称の形状であり、第1対称軸500は、前記表示パネル200の左右対称の軸線上に設けられる。同時に、前記光学モジュール300と上辺縁及び下辺縁との距離は、それぞれ0から
【数33】
であり、
【数34】
からbである。
【0050】
ある実施例では、前記車載表示装置100がダッシュボード30に設けられるときがあることを考慮し、ダッシュボード30と運転者頭部420との間にハンドルが存在し、前記光学モジュール300とハンドルとの間の位置関係を考慮する必要がある。通常、表示パネル200の中上方にある場合に高い光線透過率が得られる。前記光学モジュール300を設ける際に、前記光学モジュール300を前記表示パネル200の上辺縁に近接する側に設ける。
【0051】
図8に示すように、前記車載表示装置100の平面図の方向において、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の幾何中心との間の距離は、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の上辺縁との間の距離よりも大きい。
【0052】
ある実施例では、前記車載表示装置100がダッシュボード30に設けられるときがあることを考慮し、例えば、新エネルギー車において、より多くの上方が表示されるように、ダッシュボード30が比較的高い位置に設けられる。ダッシュボード30と運転者頭部420との間にハンドルが存在しないため、前記光学モジュール300を前記表示パネル200の幾何中心に近接する位置の周囲に設けることができ、情報収集の全面性を向上させることができる。
【0053】
図9に示すように、前記車載表示装置100の平面図の方向において、前記光学モジュール300と前記表示パネル200の左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数35】
から
【数36】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁又は下辺縁との間の距離は、いずれも
【数37】
から
【数38】
である。
【0054】
前記光学モジュール300を前記表示パネル200の幾何中心に近接する位置の周囲に設ける。これにより、運転者が前記表示パネル200の中心領域を注目する確率が高くなり、情報収集の全面性を向上させることに優れる。また、情報収集の正確性を向上させることができる。
【0055】
ある実施例では、車載表示装置100は、前記運転席シートヘッドレスト410から離れた方向に向かって傾斜し、θは、0°から20°である。
【0056】
ある実施例では、運転者が前記表示パネル200を観察する際の見やすさ、情報収集利便性及び安全性の両立を図るため、θは、10°から15°である。そして、θは、13.7°であることが好ましい。
【0057】
ある実施例では、αは、30°から60°であり、βは、20°から40°である。
【0058】
ある実施例では、ハンドル40等の遮蔽物が存在するときを考慮し、αを37°から40°とし、βを25°から30°とすることができる。αを38°とし、βを27°とすることが好ましい。
【0059】
ある実施例では、
図10に示すように、設置領域の選択困難を考慮し、前記光学モジュールの設置領域を二等辺三角形からなる第1領域B1及び第2領域B2に分割する。二等辺三角形の底辺は、前記表示パネル200の下辺縁と平行し、二等辺三角形の二つの斜辺の交点は、前記表示パネル200の幾何中心Aである。
【0060】
ある実施例では、視線の絶対集中領域が回避されるように、第1領域B1又は第2領域B2のみを保留してもよい。
【0061】
ある実施例では、前記第2領域B2を保留することを例として説明すると、二等辺三角形の底辺の長さが8cmであり、二等辺三角形の高さが2cmである場合に、ΔH1/2=4cmであり、ΔH’/2=2cmである。
【0062】
ある実施例では、前記光学モジュール300を前記表示パネル200の幾何中心の上方又は下方の1cmから2cm箇所に設ける。そして、人の視線が大部分集中する箇所は、通常物体の幾何中心であるため、前記光学モジュール300及び前記表示パネル200の高い製造要求が求められる。例えば、一体黒の外観又はHD高解像度のパネル下の表示という一体の外観が求められる。また、十分の光線透過率が求められる。そして、前記光学モジュール300を前記表示パネル200の幾何中心の上方又は下方の1cmから2cm箇所に設けることで、運転者の視線絶対集中点を回避することができる。この結果、高い製造水準を必要とせず、製作難易度を低減させるとともにコストダウンを図ることができる。また、十分の光線透過率の要求を満たすことができる。
【0063】
ある実施例では、本発明は、前記表示パネル200の寸法を具体的に限定しない。例えば、車両が透明なフロントガラスの非常に大きなサイズとなる特殊な車両10である場合に、車載表示装置100の前記表示パネル200の寸法が大きくなってもよい。本発明の設置領域は、特殊寸法の表示パネル200に応じて、その比率を拡大又は縮小してもよい。
【0064】
ある実施例では、前記光学モジュール300は、可視光撮像部、赤外線撮像部及び距離センサのうちのいずれか一つを含む。前記光学モジュール300は、前記表示パネル200の下方モジュールであってもよい。ここでは、赤外線撮像部は、光線の透過率要求が可視光撮像部の要求よりも低いため、光情報収集の正確性を向上させることができる。
【0065】
ある実施例では、前記表示パネル200は、液晶表示パネル200であってもよく、例えば、OLED表示パネル200、AMOLED表示パネル200、QLED表示パネル200、Mini-LED表示パネル200、Micro-LED表示パネル200等の自発光表示パネル200であってもよい。前記表示パネル200は、具体的に限定されるものではない。
【0066】
ある実施例では、液晶表示パネル200を前記表示パネル200の例として簡単に説明する。
【0067】
車載表示装置100は、車両に取り付けられ、運転監視システムに用いられる。車載表示装置100は、表示機能及び撮像機能を有するため、運転監視システムが連続運転及び運転者の状態を監視する要求を満たすことができる。
【0068】
車載表示装置は、バックライトモジュール、第1偏光シート及び第2偏光シートを含む。表示パネルは、非表示透光領域と、前記非表示透光領域の周囲に位置する表示領域と、を有する。バックライトモジュールは、表示パネルの光射出面の背側に位置する。バックライトモジュールは、バックライトモジュールが貫通されるように非表示透光領域と対応して設けられる第2貫通孔を有する。
【0069】
光学モジュールは、第2貫通孔に設けられる。すなわち、光学モジュールは、非表示透光領域と対応するように表示パネルの光射出面の背側に位置する。第1偏光シートは、バックライトモジュールと表示パネルとの間に設けられる。第2偏光シートは、表示パネルの第1偏光シートから離れた側に設けられる。第1偏光シート及び第2偏光シートは、いずれも表示パネルの両側に設けられる。
【0070】
前記表示パネルは、アレイ基板と、前記アレイ基板に位置する液晶層と、前記液晶層に位置するカラーフィルム層と、を含む。
【0071】
ある実施例では、前記表示パネルは、前記液晶層の両側に位置する電極層をさらに含む。
【0072】
ある実施例では、前記表示パネルは、前記液晶層と前記カラーフィルム層との間に位置するスペーサ層をさらに含む。前記スペーサ層は、モジュールの厚さの制御及び段差の提供を行うことができるため、前記表示パネルを保護することができる。
【0073】
ある実施例では、前記アレイ基板は、活性層と、前記活性層に位置するゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層に位置するゲート層と、前記ゲート層に位置する層間絶縁層と、前記層間絶縁層に位置するソースドレイン層と、を含む。
【0074】
ある実施例では、前記カラーフィルム層は、複数の赤色抵抗と、複数の緑色抵抗と、複数の青色抵抗と、隣接する色抵抗の間に位置する遮光ユニットと、を含む。
【0075】
ある実施例では、前記車載表示装置100は、前記表示パネル200の背面側に位置するバックライトモジュールをさらに含む。前記バックライトモジュールは、光源及び拡散ユニットを含む。
【0076】
本発明によれば、光学モジュールと運転席シートヘッドレストとの間の距離、光学モジュールの視界角、運転者頭部の標準寸法及び車載表示装置の載置角度に基づいて、情報収集及び監視通信を行いやすいようにモデリングして車載表示装置における光学モジュールの設置位置を企画することで、運転者の運転安全及び交通安全を向上させることができる。
【0077】
図11に示すように、本発明の実施例によれば、上述した車載表示装置100と、前記車載表示装置100と接続され前記車載表示装置100と他の機器との通信に用いられる電子制御ユニットと、を備える車載表示システムが提供される。
【0078】
次に、具体的な実施例を参照しながら本発明の技術手段を説明する。
【0079】
ある実施例では、前記車載表示システムは、前記電子制御ユニットと接続され車両周囲環境情報を収集して前記車載表示装置100により表示する運転補助システムをさらに含む。
【0080】
ある実施例では、前記車載表示システムは、車両バスを介して前記電子制御ユニットに接続され、車両10の情報を伝達して前記車載表示装置100により表示する車両情報通信ユニットをさらに含む。
【0081】
例えば、車両周囲風景又はスマート補助運転の物体識別情報等を前記車載表示システムにおける車載表示装置100に表示させることで、運転の楽しさ及び運転安全性を向上させることができる。
【0082】
図12に示すように、本発明の実施によれば、車体20と、前記車体20に設けられた上述の車載表示装置100とを備える車両10が提供される。
【0083】
次に、具体的な実施例を参照しながら本発明の技術手段を説明する。
【0084】
ある実施例では、前記車体20は、ダッシュボード30及び運転席シートを含む。前記運転席シートは、運転席シートヘッドレスト410及び運転席シート背もたれを含む。前記ダッシュボード30は、前記運転者の前方に位置する。
【0085】
ある実施例では、前記車載表示装置100は、運転席シートに着席した運転者が情報収集を行いやすいように前記ダッシュボード30に設けられてもよい。
【0086】
ある実施例では、前記車体20は、ハンドル40をさらに含む。前記ハンドル40は、前記車載表示装置100と運転者頭部420とを接続する接続線に位置してもよく、当該接続線以外に位置してもよい。そして、車種に応じて具体的に設ければよい。
【0087】
ある実施例では、前記車体20は、中央制御ボードをさらに含む。前記車載表示装置100は、中央制御ボードに設けられてもよい。
【0088】
ある実施例では、前記車体20は、フロントガラスをさらに含む。前記車載表示装置100は、前記フロントガラスに設けられてもよい。前記車載表示装置100は、透明表示である必要がある。透明表示を実現するための具体的な構成は、本発明のポイントではないため、ここでは、具体的な限定をしない。
【0089】
本発明の実施例によれば、車載表示装置、車載表示システム及び車両が提供される。車載表示装置は、表示パネル及び光学モジュールを含み、前記車載表示装置の平面視の方向において、前記光学モジュールと前記表示パネルの左辺縁又は右辺縁との間の距離は、いずれも
【数39】
から
【数40】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの上辺縁との間の距離は、0から
【数41】
であり、
前記光学モジュールと前記表示パネルの下辺縁との間の距離は、
【数42】
からbである。本発明によれば、光学モジュールと運転席シートヘッドレストとの間の距離、光学モジュールの視界角、運転者頭部の標準寸法及び車載表示装置の載置角度に基づいて、情報収集及び監視通信を行いやすいようにモデリングして車載表示装置における光学モジュールの設置位置を企画することで、運転者の運転安全及び交通安全を向上させることができる。
【0090】
以上、本実施形態について説明したが、上述した実施形態は、本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上述した実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【図】
【国際調査報告】