(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】コンダクタンスおよびアドミタンス測定のための電極アセンブリパッチ
(51)【国際特許分類】
A61M 60/816 20210101AFI20231213BHJP
A61M 60/174 20210101ALI20231213BHJP
A61M 60/237 20210101ALI20231213BHJP
A61M 60/416 20210101ALI20231213BHJP
A61M 60/414 20210101ALI20231213BHJP
【FI】
A61M60/816
A61M60/174
A61M60/237
A61M60/416
A61M60/414
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522358
(86)(22)【出願日】2021-10-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2021077732
(87)【国際公開番号】W WO2022074136
(87)【国際公開日】2022-04-14
(32)【優先日】2020-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507116684
【氏名又は名称】アビオメド オイローパ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニックス クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ラジャラム ミスン
(72)【発明者】
【氏名】チェルリク ヴェレーナ
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA04
4C077DD10
4C077EE01
4C077FF04
4C077HH03
4C077HH09
(57)【要約】
コンダクタンスおよびアドミタンス測定のために構成された電極アセンブリパッチ、ならびにそれらの製造方法を開示する。本技術は、装置の全径、プロファイル、および機能性にほとんどまたは全く変化がないように、コンダクタンスまたはアドミタンス電極アセンブリパッチが可撓性を有し、薄型であり、かつ血管内血液ポンプまたは他の装置に容易に付着されることを可能にし得る設計および製造方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を備える、血管内装置に取り付け可能な電極アセンブリパッチ。
【請求項2】
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、請求項1記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項3】
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、請求項2記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項4】
前記第1の安定化タブが、前記第1の電極タブと前記第2の電極タブとの間に横方向に位置決めされている、請求項3記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項5】
前記第2の安定化タブが、前記第3の電極タブと前記第4の電極タブとの間に横方向に位置決めされている、請求項4記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項6】
可撓性であるように構成された、請求項1~5のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項7】
非展開状態で二次元構成を有するように構成され、かつ展開状態で三次元構成を有するようにさらに構成された、請求項1~6のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項8】
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブの各々が、前記タブ内に延在する電極を含む、請求項1~7のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項9】
前記電極が金または白金の一方または両方を含む、請求項8記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項10】
前記第2のタブが第1の距離だけ前記第1のタブから離隔しており、前記第3のタブが第2の距離だけ前記第2のタブから離隔しており、かつ前記第4のタブが前記第1の距離だけ前記第3のタブから離隔している、請求項1~8のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項11】
前記第2の距離が前記第1の距離および前記第3の距離よりも大きい、請求項10記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項12】
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブの各々と、前記第1の安定化タブおよび前記第2の安定化タブの各々とが、前記ストリップに対して垂直に延在する、請求項3~11のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項13】
前記第1の安定化タブの幅が、前記第1の電極タブと前記第2の電極タブとの間の第1の横方向距離以下であり、前記第2の安定化タブの幅が、前記第3の電極タブと前記第4の電極タブとの間の第2の横方向距離以下である、請求項3~12のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項14】
前記パッチが4層を含み、各層が5μmの厚さを有する、請求項1~13のいずれか一項記載の電極アセンブリパッチ。
【請求項15】
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置と、
前記血管内装置の少なくとも一部分に取り付けられた可撓性電極アセンブリパッチであって、アドミタンスおよび/またはコンダクタンスを決定するように構成された2つ以上の電極を含む、可撓性電極アセンブリパッチと
を備える、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステム。
【請求項16】
前記可撓性電極アセンブリパッチが、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記可撓性電極アセンブリパッチが、近位端および遠位端を有するストリップを含む、請求項15~18のいずれか一項記載のシステム。
【請求項20】
前記電極アセンブリパッチに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1の電極タブおよび前記第4の電極タブの電極に交流電流を供給し、
前記第2の電極タブおよび前記第3の電極タブの電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
をさらに備える、請求項15~19のいずれか一項記載のシステム。
【請求項21】
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置;および
前記血管内装置の少なくとも一部分に取り付けられた電極アセンブリパッチであって、
前記血管内装置の前記部分に付着するように構成された第1の非導電層と、
1本または複数のワイヤーを有する第2の層と、
前記1本または複数のワイヤーを電気的に絶縁するように構成された第3の非導電層と、
1つまたは複数の電極を含む第4の層と
を備える多層構造を含む、電極アセンブリパッチ
を備える、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステム。
【請求項22】
前記第1の非導電層が、
前記血管内装置の前記部分に接着され、接合され、かつ/または熱成形されるように構成されたポリマー材料
から形成され得る、請求項21記載のシステム。
【請求項23】
前記1本または複数のワイヤーの各々が、非導電性材料によって離隔されている、請求項21または22記載のシステム。
【請求項24】
前記1本または複数のワイヤーが、導電性材料から形成されている、請求項21~23のいずれか一項記載のシステム。
【請求項25】
前記導電性材料が、白金、金、銀、および/または銅を含む、請求項24記載のシステム。
【請求項26】
前記第4の層内の前記1つまたは複数の電極が、少なくとも部分的に露出している、請求項21~25のいずれか一項記載のシステム。
【請求項27】
前記多層構造が4つのサンドイッチ層を含む、請求項21~26のいずれか一項記載のシステム。
【請求項28】
前記層が、互いに接着され、接合され、かつ/または熱成形されている、請求項21~27のいずれか一項記載のシステム。
【請求項29】
前記電極アセンブリパッチが、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む、請求項21~28のいずれか一項記載のシステム。
【請求項30】
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、請求項29記載のシステム。
【請求項31】
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、請求項30記載のシステム。
【請求項32】
前記電極アセンブリパッチが、近位端および遠位端を有するストリップを含む、請求項31~31のいずれか一項記載のシステム。
【請求項33】
前記電極アセンブリパッチに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1の電極タブおよび前記第4の電極タブの電極に交流電流を供給し、
前記第2の電極タブおよび前記第3の電極タブの電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
をさらに備える、請求項16記載のシステム。
【請求項34】
アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステムを形成する方法であって、
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置の少なくとも一部分に対して、可撓性電極アセンブリパッチを巻き、かつ/または可撓性電極アセンブリパッチで包む工程、および
前記可撓性電極アセンブリパッチを前記血管内装置の前記部分に取り付ける工程
を含む、方法。
【請求項35】
取り付ける工程が、前記可撓性電極アセンブリパッチを前記血管内装置の前記部分に熱成形することを含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記可撓性電極アセンブリパッチが多層構造を含む、請求項34または35記載の方法。
【請求項37】
前記可撓性電極アセンブリパッチが、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む、請求項34~36のいずれか一項記載の方法。
【請求項38】
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、請求項37記載の方法。
【請求項39】
前記可撓性電極アセンブリパッチが、
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記可撓性電極アセンブリパッチが、前記血管内装置に巻かれかつ/または前記血管内装置を包む前は、前記可撓性電極アセンブリパッチが二次元構成を含む、請求項34~39のいずれか一項記載の方法。
【請求項41】
カニューレを通して血液入口から血液出口に血液を送り込むように構成された、血管内血液ポンプ;
前記カニューレの少なくとも一部分に結合された電極アセンブリであって、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第1のタブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された電極を有する、第1のタブと、
前記第1のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第2のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2のタブと、
前記第2のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第3のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3のタブと、
前記第3のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第4のタブであって、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4のタブと
を備える、電極アセンブリ;
前記電極アセンブリに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1のタブおよび前記第4のタブの前記電極に交流電流を供給し、
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
を備える、血管内血液ポンプシステム。
【請求項42】
前記第2のタブが第1の距離だけ前記第1のタブから遠位に離隔しており、前記第3のタブが第2の距離だけ前記第2のタブから遠位に離隔しており、前記第4のタブが前記第1の距離だけ前記第3のタブから遠位に離隔している、請求項41記載のシステム。
【請求項43】
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの遠位かつ前記第2のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第3のタブの遠位かつ前記第4のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、請求項42記載のシステム。
【請求項44】
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が、前記第1の距離以下であるように構成される、請求項43記載のシステム。
【請求項45】
前記第1の距離が3mmである、請求項44記載のシステム。
【請求項46】
前記第5のタブの前記幅および前記第6のタブの前記幅が2.5mmである、請求項45記載のシステム。
【請求項47】
前記第2の距離が10mmである、請求項45記載のシステム。
【請求項48】
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第2のタブの遠位かつ前記第3のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、請求項42記載のシステム。
【請求項49】
前記第1の距離が3mmである、請求項48記載のシステム。
【請求項50】
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が3mmである、請求項49記載のシステム。
【請求項51】
前記第2の距離が10mmである、請求項49記載のシステム。
【請求項52】
前記電極アセンブリが可撓性であるように構成される、請求項41記載のシステム。
【請求項53】
前記第1のタブ、前記第2のタブ、前記第3のタブ、および前記第4のタブの前記電極が、金または白金の一方または両方を含む、請求項41記載のシステム。
【請求項54】
前記電極アセンブリが4層を備え、各層が5μmの厚さを有する、請求項41記載のシステム。
【請求項55】
前記電流源が、20kHzで10μAおよび100μAの実質的に一定の交流電流を供給するように構成される、請求項41記載のシステム。
【請求項56】
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置;
前記血管内装置の少なくとも一部分に結合された電極アセンブリであって、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第1のタブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された電極を有する、第1のタブと、
前記第1のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第2のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2のタブと、
前記第2のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第3のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3のタブと、
前記第3のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第4のタブであって、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4のタブと
を備える、電極アセンブリ;
前記電極アセンブリに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1のタブおよび前記第4のタブの前記電極に交流電流を供給し、
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
を備える、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステム。
【請求項57】
前記第2のタブが第1の距離だけ前記第1のタブから遠位に離隔しており、前記第3のタブが第2の距離だけ前記第2のタブから遠位に離隔しており、かつ前記第4のタブが前記第1の距離だけ前記第3のタブから遠位に離隔している、請求項56記載のシステム。
【請求項58】
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの遠位かつ前記第2のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第3のタブの遠位かつ前記第4のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、請求項57記載のシステム。
【請求項59】
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が、前記第1の距離以下であるように構成される、請求項58記載のシステム。
【請求項60】
前記第1の距離が3mmである、請求項59記載のシステム。
【請求項61】
前記第5のタブの前記幅および前記第6のタブの前記幅が2.5mmである、請求項60記載のシステム。
【請求項62】
前記第2の距離が10mmである、請求項60記載のシステム。
【請求項63】
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第2のタブの遠位かつ前記第3のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、請求項57記載のシステム。
【請求項64】
前記第1の距離が3mmである、請求項63記載のシステム。
【請求項65】
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が3mmである、請求項64記載のシステム。
【請求項66】
前記第2の距離が10mmである、請求項64記載のシステム。
【請求項67】
前記電極アセンブリが可撓性であるように構成される、請求項56記載のシステム。
【請求項68】
前記第1のタブ、前記第2のタブ、前記第3のタブ、および前記第4のタブの前記電極が、金または白金の一方または両方を含む、請求項56記載のシステム。
【請求項69】
前記電極アセンブリが4層を備え、各層が5μmの厚さを有する、請求項56記載のシステム。
【請求項70】
前記電流源が、20kHzで10μAおよび100μAの実質的に一定の交流電流を供給するように構成される、請求項56記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年10月7日に出願された米国仮出願第63/088,784号、2021年4月12日に出願された米国仮出願第63/173,709号、および2021年10月5日に出願された米国仮出願第63/252,434号の優先権を主張し、これらの全開示は参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
技術分野
本開示は、血管内血液ポンプ用の電極アセンブリなどの電極アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
血管内血液ポンプは、外科的または経皮的に患者に導入し、心臓または循環系のある位置から心臓または循環系の別の位置に血液を送達するために使用することができる。例えば、左心に展開されると、血管内血液ポンプは、心臓の左心室から大動脈に血液を送り込むことができる。同様に、右心に展開されると、血管内血液ポンプは、下大静脈から肺動脈に血液を送り込むことができる。血管内血液ポンプは、細長い駆動シャフトを介して患者の体外に配置されたモータによって、または患者の体内に配置された内蔵モータによって駆動することができる。血管内血液ポンプの中には、自己心と並行して動作して、心拍出量を補い、心臓の構成要素の負担を部分的または完全に軽減することができるものもある。
【発明の概要】
【0004】
簡単な概要
本技術は、コンダクタンスおよびアドミタンス測定のために構成された電極アセンブリ、ならびに該電極アセンブリの製造方法に関する。その点に関して、本技術は、リアルタイムの心室容積測定が関連し得る血管内血液ポンプおよび他の装置と共に使用するように適合された電極アセンブリを説明する。
【0005】
一態様では、血管内装置に取り付け可能な電極アセンブリパッチは、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を備える。
【0006】
一態様では、第1、第2、第3、および第4の電極タブは、第1の方向にストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する。
【0007】
一態様では、電極アセンブリパッチは、第1の方向と反対の第2の方向にストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する第1の安定化タブと、第1の安定化タブから離隔しかつ第2の方向にストリップから外向きに離れる方向で延在する第2の安定化タブとを、さらに備える。
【0008】
一態様では、電極アセンブリは、ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の非導電性タブと、ストリップから外向きに離れる方向で延在する第2の非導電性タブとをさらに備えてもよい。
【0009】
第1および第2の非導電性タブは、(血管内装置を包み込んだときに)電極タブの分離および/または適切な整列を確実にするように構成され得る。
【0010】
加えて、または代替として、第1および第2の非導電性タブは、電極アセンブリパッチの付着性を高めるように構成されてもよく、血管内血液ポンプまたは他の装置の一部分に貼り付けられているときに電極アセンブリパッチを安定させるようにさらに構成されてもよい。
【0011】
第1および第2の非導電性タブは、非導電性スタビライザタブであってもよい。
【0012】
一態様では、第1の安定化タブは、第1の電極タブと第2の電極タブとの間に横方向に位置決めされる。
【0013】
一態様では、第2の安定化タブは、第3の電極タブと第4の電極タブとの間に横方向に位置決めされる。
【0014】
第2の側は、第1の側と反対であり得る。
【0015】
一態様では、電極アセンブリパッチは、可撓性であるように構成される。
【0016】
電極アセンブリパッチは、サンドイッチ構成を有してもよい。
【0017】
電極アセンブリパッチは2層以上を含んでもよく、例えば、電極パッチは4層を含んでもよい。
【0018】
電極アセンブリパッチは、多層構成を有してもよい。
【0019】
電極パッチアセンブリの層は、例えば熱成形によって互いに融着または溶接されてもよいし、互いに接着されてもよい。
【0020】
電極アセンブリパッチは、基層、例えば非導電性基層を備えてもよい。
【0021】
電極アセンブリパッチは、1つまたは複数の非導電層と、1つまたは複数の導電層とを備えてもよい。
【0022】
基層は、非導電層であってもよい。
【0023】
電極アセンブリは、外層を含んでもよい。
【0024】
電極アセンブリパッチの外層は、1つまたは複数の露出電極を含んでもよい。
【0025】
一態様では、電極アセンブリパッチは、非展開状態で二次元構成を有するように構成され、電極アセンブリパッチは、展開状態で三次元構成を有するようにさらに構成される。
【0026】
例えば、電極アセンブリパッチは、包むかまたは巻いて三次元構成にすることができる。
【0027】
一態様では、第1、第2、第3、および第4の電極タブの各々は、タブ内に延在する電極を含む。
【0028】
一態様では、電極は、金または白金の一方または両方を含む。
【0029】
一態様では、第2のタブは第1の距離だけ第1のタブから離隔しており、第3のタブは第2の距離だけ第2のタブから離隔しており、第4のタブは第1の距離だけ第3のタブから離隔している。
【0030】
一態様では、第2の距離は第1および第3の距離よりも大きい。
【0031】
一態様では、第1、第2、第3、および第4の電極タブの各々と、第1および第2の安定化タブの各々とは、ストリップに対して垂直に延在する。
【0032】
一態様では、第1の安定化タブの幅は、第1の電極タブと第2の電極タブとの間の第1の横方向距離以下であり、第2の安定化タブの幅は、第3の電極タブと第4の電極タブとの間の第2の横方向距離以下である。
【0033】
一態様では、電極アセンブリパッチは4層を含み、各層は5μmの厚さを有する。
【0034】
一態様では、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステムは、
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置と、
血管内装置の少なくとも一部分に取り付けられた可撓性電極アセンブリパッチであって、アドミタンスおよび/またはコンダクタンスを決定するように構成された2つ以上の電極を含む、可撓性電極アセンブリパッチと
を備える。
【0035】
一態様では、可撓性電極アセンブリパッチは、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む。
【0036】
一態様では、第1、第2、第3、および第4の電極タブは、第1の方向にストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する。
【0037】
一態様では、システムは、第1の方向と反対の第2の方向にストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する第1の安定化タブと、第1の安定化タブから離隔しかつ第2の方向にストリップから外向きに離れる方向で延在する第2の安定化タブとを、さらに備える。
【0038】
一態様では、可撓性電極アセンブリパッチは、近位端および遠位端を有するストリップを含む。
【0039】
一態様では、システムは、電極アセンブリパッチに電気的に接続されたコントローラをさらに備え、コントローラは、
電流源と、
メモリと、
メモリに結合され、かつ
第1の電極タブおよび第4の電極タブの電極に交流電流を供給し、
第2の電極タブおよび第3の電極タブの電極を通る電圧を測定し、かつ
第2のタブおよび第3のタブの測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える。
【0040】
一態様では、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステムは、患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置と、血管内装置の少なくとも一部分に取り付けられた電極アセンブリパッチとを備え、
電極アセンブリパッチは、
血管内装置の一部分に付着するように構成された第1の非導電層と、1本または複数のワイヤーを有する第2の層と、該1本または複数のワイヤーを電気的に絶縁するように構成された第3の非導電層と、1つまたは複数の電極を含む第4の層と
を備える多層構造を含む。
【0041】
一態様では、第1の非導電層は、血管内装置の一部分に接着され、接合され、かつ/または熱成形されるように構成されたポリマー材料から形成され得る。
【0042】
一態様では、1本または複数のワイヤーの各々は、非導電性材料によって離隔される。
【0043】
一態様では、1本または複数のワイヤーは、導電性材料から形成される。
【0044】
一態様では、導電性材料は、白金、金、銀、および/または銅を含む。
【0045】
一態様では、第4の層内の1つまたは複数の電極は、少なくとも部分的に露出する。
【0046】
一態様では、多層構造は、4つのサンドイッチ層を含む。
【0047】
一態様では、層は、互いに接着され、接合され、かつ/または熱成形される。
【0048】
一態様では、電極アセンブリパッチは、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む。
【0049】
一態様では、第1、第2、第3、および第4の電極タブは、第1の方向にストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する。
【0050】
一態様では、システムは、第1の方向と反対の第2の方向にストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する第1の安定化タブと、第1の安定化タブから離隔しかつ第2の方向にストリップから外向きに離れる方向で延在する第2の安定化タブとを、さらに備える。
【0051】
一態様では、電極アセンブリパッチは、近位端および遠位端を有するストリップを含む。
【0052】
一態様では、システムは、電極アセンブリパッチに電気的に接続されたコントローラをさらに備え、コントローラは、
電流源と、
メモリと、
メモリに結合され、かつ
第1の電極タブおよび第4の電極タブの電極に交流電流を供給し、
第2の電極タブおよび第3の電極タブの電極を通る電圧を測定し、かつ
第2のタブおよび第3のタブの測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える。
【0053】
一態様では、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステムを形成する方法は、患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置の少なくとも一部分に対して、可撓性電極アセンブリパッチを巻き、かつ/または可撓性電極アセンブリパッチで包む工程;および可撓性電極アセンブリパッチを血管内装置の一部分に取り付ける工程を含む。
【0054】
例えば、血管内血液ポンプのカニューレは、電極アセンブリパッチによって少なくとも部分的に形成されることが可能である。
【0055】
例えば、カニューレは、電極アセンブリパッチを巻き、かつ/または電極アセンブリパッチで包むことによって少なくとも部分的に形成されてもよい。
【0056】
カニューレは支持構造を備えてもよく、電極アセンブリパッチは支持構造の周りに巻かれ、かつ/または支持構造を包み込んでもよい。
【0057】
支持構造は、ニチノールなどの形状記憶材料の1本または複数の撚り線またはコイルを備えてもよい。
【0058】
電極アセンブリパッチは、カニューレの液密外殻を形成し得る。
【0059】
一態様では、取り付ける工程は、可撓性電極アセンブリパッチを血管内装置の一部分に熱成形することを含む。
【0060】
一態様では、可撓性電極アセンブリパッチは、多層構造を含む。
【0061】
一態様では、可撓性電極アセンブリパッチは、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、ストリップから外向きに離れる方向で延在し、周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む。
【0062】
一態様では、第1、第2、第3、および第4の電極タブは、第1の方向にストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する。
【0063】
一態様では、可撓性電極アセンブリパッチは、第1の方向と反対の第2の方向にストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する第1の安定化タブと、第1の安定化タブから離隔しかつ第2の方向にストリップから外向きに離れる方向で延在する第2の安定化タブとを、さらに備える。
【0064】
一態様では、可撓性電極アセンブリパッチが血管内装置に巻かれ、かつ/または血管内装置を包む前に、可撓性電極アセンブリパッチは二次元構成を含む。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1】
図1は、本開示の局面による、左心補助のために構成された例示的な血管内血液ポンプの概略斜視図を示す。
【
図2】
図2は、本開示の局面による、右心補助のために構成された例示的な血管内血液ポンプの概略斜視図を示す。
【
図3】
図3は、本開示の局面による、例示的なシステムの機能ブロック図である。
【
図4A】
図4Aは、本開示の局面による、例示的な電極アセンブリパッチの概略上面図を示す。
【
図4B】
図4Bは、本開示の局面による、
図4Aの電極アセンブリパッチの選択された寸法を示す。
【
図4C】
図4Cは、本開示の局面による、線X-Xに沿った
図4Aの電極アセンブリパッチの概略断面図を示す。
【
図4D】
図4Dは、本開示の局面による、線Y-Yに沿った
図4Aの電極アセンブリパッチの概略断面図を示す。
【
図4E】血管内ポンプのカニューレに取り付けられた
図4Aの電極アセンブリパッチの概略断面上面図を示す。
【
図5】本開示の局面による、
図1の例示的な血管内血液ポンプの一部分に対する
図4Aの電極アセンブリパッチの例示的な貼付の概略斜視図を示す。
【
図6A】
図6Aは、本開示の局面による、例示的な電極アセンブリパッチの概略上面図を示す。
【
図6B】
図6Bは、本開示の局面による、
図6Aの電極アセンブリパッチの選択された寸法を示す。
【
図7A】
図7Aは、本開示の局面による、例示的な電極アセンブリパッチの概略上面図を示す。
【
図7B】
図7Bは、本開示の局面による、
図7Aの電極アセンブリパッチの選択された寸法を示す。
【
図8】
図8は、本開示の局面による、例示的な電極アセンブリパッチの概略上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0066】
詳細な説明
本開示の態様を、同様の符番で類似の要素または同一の要素を識別する図を参照して詳細に説明する。開示の態様は、本開示の単なる例であり、様々な形態で具現化され得ることを理解されたい。本開示を不必要な詳細で不明瞭にすることを避けるために、周知の機能または構造は詳細に説明されていない。したがって、本明細書において開示される特定の構造的詳細および機能的詳細は、限定として解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、および実質的に任意の適切に詳細な構造において本開示を様々に使用することを当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0067】
本明細書において記載されるシステム、方法、および装置の全体的な理解を提供するために、特定の説明例について説明する。様々な例で血管内血液ポンプを説明し得るが、本技術の改善形態は、電気生理学的研究およびカテーテルアブレーション装置、血管形成術およびステント留置装置、血管造影カテーテル、末梢挿入中心静脈カテーテル、中心静脈カテーテル、ミッドラインカテーテル、末梢カテーテル、下大静脈フィルタ、腹部大動脈瘤治療装置、血栓除去装置、TAVR送達システム、バルーンポンプを含む心臓治療および心臓補助装置、外科的切開を使用して埋め込まれた心臓補助装置、ならびに任意の他の静脈または動脈ベースの導入カテーテルおよび装置などの他のタイプの医療機器にも適合および適用され得ることが理解されよう。公知のように、血管内血液ポンプは、心臓または循環系のある位置から心臓または循環系の別の位置に血液を送達するために外科的または経皮的に患者に導入することができる。例えば、左心に展開されると、血管内血液ポンプは、心臓の左心室から大動脈に血液を送り込むことができる。右心に展開されると、血管内血液ポンプは、下大静脈から肺動脈に血液を送り込むことができる。
【0068】
本発明者らは、血管内血液ポンプが動作している間にそのような血管内血液ポンプが連続測定を行うことを可能にする利点を認識した。例えば、血管内ポンプまたは他の装置が患者の心臓内に留まっている間などに、心室容積を決定することによって利点が実現され得る。ある場合には、心室容積は、血管内血液ポンプおよび他の装置の機能性を改善するために使用され得る。心室容積はまた、心機能および心臓除荷を評価するために使用されてもよい。
【0069】
本明細書において記載される態様によれば、心室容積は、コンダクタンスまたはアドミタンス法を使用して決定され得る。そのようなリアルタイムの心室容積測定値は、次いで、そこから心機能および心臓除荷のレベルが評価され得る圧容積ループを生成するために使用され得る。いくつかの態様では、心室容積は、専用のコンダクタンスまたはアドミタンスカテーテルを挿入する必要なしに評価され得る。
【0070】
上記を考慮して、本発明者らは、心室容積を測定するために、血管内血液ポンプに、例えばそのようなポンプのカニューレに取り付けられるかまたは取り付け可能な電極アセンブリパッチ(本明細書においては「パッチ」とも呼ばれる)の利点を認識した。理解されるように、血管内血液ポンプに取り付け可能であるように図示および説明されているが、そのような電極アセンブリパッチは、他の態様では、カテーテル装置の一部分などの他の適切な医療機器に取り付け可能であり得る。さらに理解されるように、心室容積を測定するために図示および説明されているが、電極アセンブリパッチは、他の適切なパラメータを測定するように構成されてもよい。あるいは、電極アセンブリパッチは、組織のアブレーションのために構成されてもよい。例えば、そのような電極アセンブリパッチは、カテーテルアブレーション装置に取り付けられるか、または取り付け可能であってもよい。
【0071】
本明細書において説明するように、電極アセンブリパッチは、電極アセンブリパッチ上の1つまたは複数の電極の適切な整列および分離を維持するように構成され得る。例えば、いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、電圧を測定する1つまたは複数の内部電極と、電流を誘導するように構成された1つまたは複数の外部電極とを含んでいてもよい(電極のうちの1つが接地として使用される)。そのような態様では、電極アセンブリパッチは、内部電極間の距離が互いに対して固定された状態に維持され、可能な限り大きい所定の距離に維持されることを可能にし得る。いくつかの態様では、電極アセンブリパッチはまた、内部電極と外部電極との間の距離が互いに対して固定されることも可能にし得る。いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、電極が直列配置に配置されることを可能にし得る。電極アセンブリパッチはまた、装置に貼付されたときに装置の全周を取り囲まない(例えば、環形状を含まない)ように構成されてもよい。
【0072】
いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、可撓性構造を含む。例えば、本明細書において開示するように、電極アセンブリパッチは、電極アセンブリパッチを装置上に設置するために、装置(例えば、カニューレ)の外部を包み込むか、装置(例えば、カニューレ)の外部の周りに折り曲げられるか、(例えばらせん状に)巻かれるか、または他の方法で配置されてもよい。そのような態様では、電極アセンブリパッチは、非展開状態にあるときには二次元構成を有し、展開状態の間には三次元構成を有し得る。
【0073】
いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、多層構造を含み得る。そのような態様では、電極アセンブリパッチは、配線が完全に包み込まれ、多層構造を介して装置上の所望の位置まで(例えば、流出ケージまで)に配線されることを可能にし得る。そのような態様では、電極の少なくとも一部分が露出していてもよい。いくつかの態様では、電極アセンブリパッチはまた、非導電層を含み得る。
【0074】
いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、電極アセンブリパッチの取り付け後に装置(例えば、カニューレ)の外径にほとんどまたは全く変化がないように薄型に構成される。そのような態様では、薄型構成は、装置の全体的なプロファイルおよび機能性にほとんどまたは全く変化をもたらさない可能性がある。
【0075】
いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、装置(例えば、カニューレに)に貼付しやすいように構成され得る。例えば、本明細書において説明するように、電極アセンブリパッチは、装置の外面に(例えば、カニューレに)熱成形されるか、接着されるか、接合されるか、またはその他の方法で適切に取り付けられてもよい。
【0076】
いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、装置上の電極アセンブリパッチの適切な貼付および電極間の適切な間隔を可能にする1つまたは複数のタブを含み得る。いくつかの態様では、タブはまた、電極アセンブリパッチが装置に取り付けられている間に電極アセンブリパッチに機械的安定性を提供し得る。
【0077】
図1は、本開示の局面による、左心補助のために適合された例示的な血管内血液ポンプ100を示している。その点に関して、血管内血液ポンプ100は、細長いカテーテル102と、モータ104と、カニューレ110と、カニューレ110の遠位端112またはその付近に配置された血液流入ケージ114、カニューレ110の近位端108またはその付近に配置された血液流出ケージ106と、血液流入ケージ114の遠位端に配置された任意の非外傷性延長部116とを含む。
【0078】
モータ104は、インペラ(図示せず)を回転駆動し、それによって血液流入ケージ114を通してカニューレ110に血液を引き込み、血液流出ケージ106を通してカニューレ110から血液を排出するのに十分な吸引力を発生させるように構成される。その点に関して、インペラは、血液流出ケージ106の遠位、例えば、カニューレ110の近位端108内、またはカニューレ110の近位端108に結合されたポンプハウジング107内に位置決めされ得る。本技術のいくつかの局面では、インペラが内蔵モータ104によって駆動されるのではなく、インペラは、代わりに、患者の外部に配置されたモータによって駆動される細長い駆動シャフトに結合され得る。
【0079】
カテーテル102は、モータ104を1つまたは複数の電気コントローラまたは他のセンサに結合する電線を収容してもよい。あるいは、インペラが外部モータによって駆動される場合、細長い駆動シャフトがカテーテル102を通ってもよい。カテーテル102はまた、本明細書において記載される電極を患者の体外に配置された(例えば、後述する
図3のコントローラ302に含まれるような)1つまたは複数のコントローラ、電源などに接続する1本または複数のワイヤー(例えば、後述する
図5のワイヤー502)のための導管として機能してもよい。カテーテル102はまた、パージ流体導管、ガイドワイヤーを受けるように構成された管腔などを含んでもよい。
【0080】
血液流入ケージ114は、モータ104が動作しているときに血液がカニューレ110に引き込まれることを可能にするように構成された1つまたは複数の開口または開口部を含む。同様に、血液流出ケージ106も、血液が血管内血液ポンプ100から出てカニューレ110から流出することを可能にするように構成された1つまたは複数の開口部または開口部を含む。血液流入ケージ114および血液流出ケージ106は、(1つまたは複数の)任意の適切な生体適合性材料で構成されてもよい。例えば、血液流入ケージ114および/または血液流出ケージ106は、ステンレス鋼、チタンなどの生体適合性金属、またはポリウレタンなどの生体適合性ポリマーから形成されてもよい。加えて、血液流入ケージ114および/または血液流出ケージ106の表面は、エッチング、テクスチャ加工、または別の材料でのコーティングもしくはめっきを含むがそれらに限定されない様々な方法で処理されてもよい。例えば、血液流入ケージ114および/または血液流出ケージ106の表面は、レーザテクスチャ加工されてもよい。
【0081】
カニューレ110は、可撓性ホース部分を含んでもよい。例えば、カニューレ110は、少なくとも部分的にポリウレタン材料で構成されてもよい。加えて、カニューレ110は、形状記憶材料を含んでもよい。例えば、カニューレ110は、ポリウレタン材料と、ニチノールなどの形状記憶材料の1本または複数の撚り線またはコイルとの組み合わせを備えてもよい。カニューレ110は、その弛緩状態で1つまたは複数の屈曲部または湾曲部を含むように形成されてもよいし、その弛緩状態で真っ直ぐになるように構成されてもよい。その点に関して、
図1に示される例示的な配置では、カニューレ110は、そこで動作することが意図されている左心の部分に基づいて単一の予め形成された解剖学的屈曲部118を有する。この屈曲部118にもかかわらず、カニューレ110は、それでもなお可撓性を有してもよく、よって(例えば、ガイドワイヤー上で挿入中に)真っ直ぐにすること、または(例えば、解剖学的形態がより狭い寸法を有する患者において)さらに屈曲することが可能であってもよい。さらにその点に関して、カニューレ110は、カニューレ110が室温で異なる形状(例えば、直線状またはほぼ直線状)であることを可能にし、形状記憶材料が患者の身体の熱にさらされると屈曲部118を形成するように構成された形状記憶材料を含んでもよい。
【0082】
非外傷性延長部116は、血管内血液ポンプ100を患者の心臓内の正しい位置に安定させ位置決めするのを補助し得る。非外傷性延長部116は、中実または管状であってもよい。管状の場合、非外傷性延長部116は、血管内血液ポンプ100の位置決めをさらに補助するために、ガイドワイヤーが非外傷性延長部116に通されることを可能にするように構成されてもよい。非外傷性延長部116は、任意の適切なサイズであってもよい。例えば、非外傷性延長部116は、4~8Frの範囲内の外径を有してもよい。非外傷性延長部116は、少なくとも部分的に可撓性材料で構成されてもよく、直線構成、部分的に湾曲した構成、
図1などの例に示されるようなピグテール形状構成などの任意の適切な形状または構成であってもよい。非外傷性延長部116はまた、異なる剛性を有するセクションを有してもよい。例えば、非外傷性延長部116は、座屈するのを防止するのに十分な剛性を有し、それによって血液流入ケージ114を所望の位置に保持する近位セクションと、より柔らかく、より低い剛性を有し、それによって患者の心臓の壁と接触するための非外傷性先端部を提供し、ガイドワイヤー装填を可能にする遠位セクションとを含んでもよい。そのような場合、非外傷性延長部116の近位セクションと遠位セクションとは、異なる材料から構成されてもよいし、異なる剛性を提供するように処理された同じ材料から構成されてもよい。
【0083】
上記にもかかわらず、前述したように、非外傷性延長部116は任意の構造である。その点に関して、本技術はまた、異なるタイプ、形状、材料、および品質の延長部を含む血管内血液ポンプおよび他の心臓内装置と共に使用されてもよい。同様に、本技術は、いかなる種類の遠位延長部も有さない血管内血液ポンプおよび他の心臓内装置と共に使用されてもよい。
【0084】
血管内血液ポンプ100は、経皮的に挿入されてもよい。例えば、左心補助に使用される場合、血管内血液ポンプ100は、カテーテル法により、大腿動脈または腋窩動脈を通って大動脈に入り、大動脈弁を横切って左心室に挿入されてもよい。このようにして位置決めされると、血管内血液ポンプ100は、左心室内に載置され得る血液流入ケージ114から、カニューレ110を通して、上行大動脈内に載置され得る血液流出ケージ106に血液を送達し得る。本技術のいくつかの局面では、血管内血液ポンプ100は、血管内血液ポンプ100が所望の位置にあるときに屈曲部118が患者の心臓の所定の部分に当接するように構成され得る。同様に、非外傷性延長部116は、血管内血液ポンプ100が所望の位置にあるときに患者の心臓の異なる所定の部分に当接するように構成されてもよい。
【0085】
図2は、本開示の局面による、右心補助のために適合された例示的な血管内血液ポンプ200を示している。その点に関して、血管内血液ポンプ200は、細長いカテーテル202と、モータ204と、カニューレ210と、カニューレ210の近位端208またはその付近に配置された血液流入ケージ214と、カニューレ210の遠位端212またはその付近に配置された血液流出ケージ206と、血液流出ケージ206の遠位端に配置された任意の非外傷性延長部216とを含む。
【0086】
図1の例示的な血液ポンプと同様に、モータ204は、インペラ(図示せず)を回転駆動し、それによって血液流入ケージ214を通してカニューレ210に血液を引き込み、血液流出ケージ206を通してカニューレ210から血液を排出するのに十分な吸引力を発生させるように構成される。その点に関して、インペラは、血液流入ケージ214の遠位、例えば、カニューレ210の近位端208内、またはカニューレ210の近位端208に結合されたポンプハウジング207内に配置され得る。ここでも、本技術のいくつかの局面では、インペラが内蔵モータ204によって駆動されるのではなく、インペラは、代わりに、患者の外部に配置されたモータによって駆動される細長い駆動シャフトに結合され得る。
【0087】
図2のカニューレ210は、
図1のカニューレ110に関して上述されたのと同じ目的を果たしてもよく、同じ特性および特徴を有してもよい。しかしながら、
図2に示される例示的な配置では、カニューレ210は、そこで動作することが意図されている右心の部分に基づいて2つの予め形成された解剖学的屈曲部218、220を有する。ここでもやはり、屈曲部218、220が存在するにもかかわらず、カニューレ210は、それでもなお可撓性を有してもよく、よって(例えば、ガイドワイヤー上で挿入中に)真っ直ぐにすること、または(例えば、解剖学的形態がより狭い寸法を有する患者において)さらに屈曲することが可能であってもよい。さらにその点に関して、カニューレ210は、カニューレ210が室温で異なる形状(例えば、直線状またはほぼ直線状)であることを可能にし、形状記憶材料が患者の身体の熱にさらされると屈曲部218および/または220を形成するように構成された形状記憶材料を含んでもよい。
【0088】
図2のカテーテル202および非外傷性延長部216は、
図1のカテーテル102および非外傷性延長部116に関して上述されたのと同じ目的を果たしてもよく、同じ特性および特徴を有してもよい。同様に、
図2の血液流入ケージ214および血液流出ケージ206も、
図1のそれらとカニューレの反対端に配置されている以外には、
図1の血液流入ケージ114および血液流出ケージ106と同様であり、よって、上述されたのと同じ特性および特徴を有し得る。
【0089】
図1の例示的な血液ポンプと同様に、
図2の血管内血液ポンプ200も経皮的に挿入されてもよい。例えば、右心補助に使用される場合、血管内血液ポンプ200は、カテーテル法により、大腿静脈を通って下大静脈に入り、右心房を通り、三尖弁を横切り、右心室に入り、肺動脈弁を通って肺動脈に挿入されてもよい。このようにして配置されると、血管内血液ポンプ200は、下大静脈内に載置され得る血液流入ケージ214から、カニューレ210を通して、肺動脈内に載置され得る血液流出ケージ206に血液を送達し得る。
【0090】
本明細書において説明するように、血管内ポンプは、患者の心臓内に留まっている間に、血管内血液ポンプまたは他の装置が電流を誘導する1つまたは複数の電極および電圧を測定する1つまたは複数の電極を介して心室容積(よって、心機能および心臓除荷)を評価するように構成され得る。
図3は、本開示の局面による、例示的なシステムの機能ブロック図である。
図3の例では、システム300は、血管内血液ポンプ318とコントローラ302とを含む。血管内血液ポンプ318は、
図1または
図2の例示的な血管内血液ポンプ100および200にそれぞれ示されているものを含む、任意の形態をとり得る。
図3の例に示されるように、
図3の血管内血液ポンプ318は、1つまたは複数の圧力センサ322およびモータ324を含み得る。血管内血液ポンプ318は、
図4A、
図4B、
図6A、
図6B、
図7A、
図7B、および
図8に示される電極アセンブリパッチ400、600、700、800のような取り付けられた電極アセンブリパッチ320を含んでもよい。
【0091】
本明細書において説明するように、電極アセンブリパッチ320は、1つまたは複数の電極を含み得る。例えば、
図4Dに示されるように、電極アセンブリパッチ400は、電流を供給する(例えば、誘導する)ように構成された少なくとも2つの電極(例えば、以下でさらに説明するように、
図4Dの電極454a、454d、
図6の電極タブ606a、606dの電極、
図7の電極タブ706a、706dの電極、および
図8の電極806a、806d)と、電圧を測定するように構成された少なくとも2つの電極(例えば、以下でさらに説明するように、
図4Dの電極454b、454c、
図6の電極タブ606b、606cの電極、
図7の電極タブ706b、706cの電極、および
図8の電極806b、806c)とを含んでもよい。
【0092】
いくつかの態様では、1つまたは複数の圧力センサ322は、電極アセンブリパッチ320の電極またはその付近の圧力を測定するように構成された任意の適切なタイプの圧力センサまたは圧力センサの組み合わせを含み得る。よって、本技術のいくつかの局面では、(1つまたは複数の)圧力センサ322は、カニューレ(例えば、カニューレ110や210)の遠位端またはその付近に配置された単一の圧力センサであってもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、(1つまたは複数の)圧力センサ322は、電極アセンブリパッチ320の電極セットの近傍の推定圧力を導出するためにその読み取り値が組み合わせされ得る圧力センサの組み合わせであってもよい。
【0093】
図3の例では、コントローラ302は、命令308およびデータ310を記憶するメモリ306、血管内血液ポンプ318との装置インターフェース312、電流源314、電源316、および電圧測定ユニット317に結合された1つまたは複数のプロセッサ304を含み得る。装置インターフェース312は、電流源314から電極アセンブリパッチ320の電極に電流を供給し、電極アセンブリパッチ320の電極から電圧読み取り値を受け取り、(1つまたは複数の)圧力センサ322から圧力読み取り値を受け取り、電源316からモータ324に電力を供給することができる、コントローラ302と血管内血液ポンプ318との間の任意の適切なタイプのインターフェースであってもよい。電流源314は、コンダクタンス測定またはアドミタンス測定を行うための適切な電流を提供することができる任意の装置であってもよい。例えば、電流源314は、20kHzで10μAおよび100μAの実質的に一定の交流電流を供給するように構成されてもよい。理解されるように、本技術のいくつかの局面では、電流源314および電源316は、モータ324に電力を供給すると共に、電極アセンブリパッチ320の電極に適切な電流を供給するようにも構成された単一のユニットとして実装されてもよい。
【0094】
コントローラ302は任意の形態をとってもよい。その点に関して、コントローラ302は、単一のモジュール式ユニットを備えてもよいし、その構成要素が2つ以上の物理ユニット間に分散されてもよい。コントローラ302は、ユーザインターフェースなどのコンピューティング装置に関連して通常使用される任意の他の構成要素をさらに含んでもよい。その点に関して、コントローラ302は、1つもしくは複数のユーザ入力(例えば、ボタン、タッチスクリーン、キーパッド、キーボード、マウス、マイクロフォンなど)、1つもしくは複数の電子ディスプレイ(例えば、スクリーンを有するモニタまたは情報、1つもしくは複数のライトを表示するように動作する任意の他の電気装置など)、1つもしくは複数のスピーカ、チャイム、もしくは他のオーディオ出力装置、および/または振動要素、パルス要素、または触覚要素などの1つもしくは複数の他の出力装置を含むユーザインターフェースを有してもよい。
【0095】
本明細書において説明される1つまたは複数のプロセッサ304およびメモリ306は、カスタマイズされたハードウェアまたは任意のタイプの汎用コンピューティング装置を含む、任意のタイプの(1つまたは複数の)コンピューティング装置上に実装されてもよい。メモリ306は、ハードドライブ、メモリカード、光ディスク、ソリッドステートドライブ、テープメモリ、または同様の構造など、(1つまたは複数の)プロセッサ304によってアクセス可能な情報を記憶することができる任意の非一時的なタイプのものであってもよい。
【0096】
命令308は、電極セット320および1つまたは複数の圧力センサ322からの読み取り値を受け取って処理するように構成されたプログラミングを含み得る。その点に関して、命令308は、(例えば、電圧測定ユニット317を使用して)電極アセンブリパッチ320の電極(例えば、以下でさらに説明するように、
図4Dの電極454b、454c、
図6の電極タブ606b、606cの電極、
図7の電極タブ706b、706cの電極、および
図8の電極806b、806c)の電圧読み取り電極間の電圧降下および/または位相シフトを計算し、電極アセンブリパッチ320の電極および1つまたは複数の圧力センサ322から受け取られた読み取り値に基づいてコンダクタンスまたはアドミタンスを計算し、コンダクタンスまたはアドミタンスの計算に基づいて心室容積を推定し、推定された心室容積に基づいて圧容積ループを生成し、生成された圧容積ループに基づいて心機能の推定値を生成し、かつ/または生成された圧容積ループに基づいて血管内血液ポンプ318の動作によって提供される心室除荷の推定値を生成するのに必要なプログラミングを含んでもよい。コントローラ302は、電極セット320および1つまたは複数の圧力センサ322からの読み取り値、ならびに読み取り値に基づく計算をメモリ306に記憶するようにさらに構成されてもよい。いくつかの態様では、コントローラ302はまた、電極アセンブリパッチ320の電極からの読み取り値および/または心室除荷もしくは心機能の生成された推定値を、外部装置に、例えば、ユーザインターフェース(図示せず)および/または読み取り値および/または生成された推定値が記憶され得るクラウドベースの記憶装置などに送信するように構成されてもよい。
【0097】
データ310は、血管内血液ポンプ318を動作させるための任意の関連データを含み得る。例えば、データ310は、血管内血液ポンプ318からの信号の解釈、電極アセンブリパッチ320または1つもしくは複数の圧力センサ322の電極の信号の較正および/または解釈などに関連するルックアップテーブルおよび他のデータを含んでもよい。
【0098】
図4Aは、本開示の局面による、例示的な電極アセンブリパッチ400を示している。
図4Dに示されるように、例示的な電極アセンブリパッチ400は、近位端402から遠位端410まで長手方向(例えば、線Y-Yの方向に)に延在する多層ストリップ404として構成される。
【0099】
いくつかの態様では、
図4Aおよび
図4Bに示されるように、電極アセンブリパッチ400は、ストリップから外向きに離れる方向で延在する1つまたは複数のタブを含んでもよい。例えば、1つまたは複数のタブが、第1の方向にストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在してもよく、1つまたは複数のタブが、第2の反対方向にストリップの第2の反対側から外向きに離れる方向で延在してもよい。いくつかの態様では、タブは、ストリップの左右に延在し得る。
【0100】
図4Aおよび
図4Bに示されるように、いくつかの態様では、タブは、ストリップに対して垂直であってもよい。他の態様では、1つまたは複数のタブは、ストリップに対して他の適切な角度で延在してもよい。例えば、タブは、ストリップの横軸に対して±45度延在してもよい。いくつかの態様では、
図4Aおよび
図4Bに示されるように、タブは、互いに平行に位置決めされてもよい。理解されるように、他の態様では、1つまたは複数のタブは、別のタブ(または場合により複数のタブ)に対して非平行な方向に延在してもよい。
【0101】
図4Aに示されるように、406a、406b、406c、および406dとラベル付けされ、ストリップ404の右側に延在するタブは、電極タブである。本明細書の目的では、電極タブは、電極が少なくとも部分的にその中に延在するタブを含む。本明細書において説明するように、電極は、いくつかの態様では電流を誘導し、かつ/または他の態様では電圧を測定し得る。いくつかの態様では、408aおよび408bとラベル付けされ、ストリップの左側に延在するタブは、非導電性スタビライザタブである。いくつかの態様では、非導電性スタビライザタブは、(血管内装置を包み込んだときに)電極タブの分離および/または適切な整列を確実にすると共に、(例えば、熱成形、接合、接着などを使用して)血管内血液ポンプまたは他の装置の一部分に貼り付けられているときに電極アセンブリパッチの付着性を高めて安定させるために使用され得る。
【0102】
いくつかの態様では、
図4Eに示されるように、血管内装置に取り付けられると、電極タブ(例えば、
図4Eの電極タブ406a)は、血管内装置470の一部分のみを包み込むように構成される。すなわち、そのような態様では、電極タブは、装置の全周を取り囲まない。言い換えれば、そのような態様では、電極アセンブリパッチの電極は、電極アセンブリパッチが装置に取り付けられたときに、閉じた環を形成しない(例えば、電極タブの遠位端は、ストリップの隣接部分から離隔している)。
【0103】
図4Aの例は、ストリップ404の右側に延在するすべての電極タブ、およびストリップ404の左側に延在するすべてのスタビライザタブを示しているが、任意の適切な配置が使用されてもよいことが理解されよう。例えば、本技術のいくつかの局面では、各タブの方向は、
図4Aに示されているものとは逆であってもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、406a、406b、および408bとラベル付けされたタブは、ストリップ404の左側に各々延在してもよく、408a、406c、および406dとラベル付けされたタブは、ストリップ404の右側に各々延在してもよい。
【0104】
図4Aの例は、電極タブとスタビライザタブの両方を有する電極アセンブリパッチを示しているが、他の態様では、電極アセンブリパッチは、電極タブのみを含んでもよい。理解されるように、そのような例では、電極タブは、ストリップに対して任意の適切な配置を有し得る。
【0105】
図4Aに示されるように、ストリップ404は、近位端402またはその付近にテーパーセクションを有してもよい。そのような態様では、ストリップ404は、近位端402またはその付近で遠位端410(またはストリップの別の適切な部分)よりも幅が広くてもよい。いくつかの態様では、近位端402またはその付近のより幅が広い部分は、外部ワイヤー(例えば、
図5のワイヤー504)を近位端402またはその付近に配置された接点(例えば、
図5の接点462a~462d)に溶接または接合するために使用されてもよい。1本または複数のワイヤーが各接点に溶接される場合、露出したワイヤーおよび/または溶接部を周囲流体から電気的に絶縁するために、非導電性材料のさらなる層が溶接部の上部に施されてもよい。
【0106】
図4Aの例示的な電極アセンブリパッチ400は4つの電極タブと共に示されているが、本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチ400は、(例えば、電極タブの総数が2、6、8、10、12などになるように)追加のまたはより少ない電極タブで実装されてもよい。加えて、例示的な電極アセンブリパッチ400は、
図4Cおよび
図4Dにおいて、4層を有して示されているが、任意の他の層数および導体の配置が使用されてもよい。
【0107】
図4Aの例示的な電極アセンブリパッチ400は、任意の適切な血管内血液ポンプに適合されてもよく、その寸法は、何であれ、電極アセンブリパッチ400が貼付される装置に合わせてカスタマイズされてもよいことが理解されよう。その点に関して、
図4Bは、アセンブリを異なる血管内血液ポンプまたは他の装置に適合させるように修正され得る様々な特徴および寸法を示すよう注釈が付けられた、
図4Aの例示的な電極アセンブリパッチ400のコピーを示している。例示のために、
図4Bに示される特徴および寸法の各々を、電極アセンブリパッチが血管内血液ポンプのカニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)の外面に貼付(例えば、熱成形、接着、接着など)されることになるという仮定を使用して以下で説明する。カニューレは、少なくとも70mmの長さおよび約14Fr(4.67mm)の直径を有するとさらに仮定する。
図4Aと
図4Bとは同じ例示的な電極アセンブリパッチ400を示しているが、明確にするために、
図4Aで識別された要素は
図4Bでは再び識別されていない。
【0108】
上記の仮定を使用すると、
図4Bの電極アセンブリパッチ400は、70mmの全長428を有し得る。ストリップ404の近位端402は、6mmの幅420および2.5mmの長さ422を有し、その後、3mmの幅442まで先細になる接触パッチを有し得る。テーパーセクションは、2.5mmの長さ424、および約149°のテーパー角426を有し得る。
【0109】
4つの電極タブは、3mmの幅446を各々有していてもよく、第1のタブと第2のタブ(
図4Aの406aと406b)および第3のタブと第4のタブ(
図4Aの406cと406d)が3mmの距離436だけ離隔するように、かつ第2のタブと第3のタブ(
図4Aの406bと406c)が10mmの距離430だけ離隔するように配置されてもよい。よって、4つの電極タブのセットは、28mmの全長432に及び得る。本技術のいくつかの局面では、第2のタブと第3のタブ(
図4Aの406bと406c)との間の距離430を最大にすることが望ましい場合がある。よって、血管内血液ポンプおよび/または患者の解剖学的形態の寸法が距離430を増加させることを許容する場合には、4つすべての電極タブが測定されるべき容積(例えば、患者の左心室)内に依然として収まり得るならば、そうすることが有利である場合がある。
【0110】
各電極タブの長さ444は、タブがカニューレの外側を包み込んだときに、各タブの端部がストリップの左縁部に接近するが重ならないように構成され得る。その点に関して、14Frの直径を有するカニューレが約14.66mmの円周を有するとし、ストリップが3mmの幅442を有するとすると、各電極タブは、タブがカニューレを包み込んだときに約0.16mmの間隙が残るように、11.5mmの長さ444を有し得る。重なりを回避することは、本技術にとって必須ではないが、特定の場合には利点を提供し得ることが理解されよう。例えば、電極アセンブリパッチ400が血管内血液ポンプの一部分に熱成形される場合、重なりが原因で電極タブの端部がストリップの一部分と共に溶融する可能性があり、これにより、電極(例えば、
図4Cの電極454a)と別の電極用の導体(例えば、
図4Cのワイヤー456b、456c、または456d)のうちの1つとの間に短絡が形成され得る。同様に、電極アセンブリパッチ400の材料は、それがカニューレ(または何であれそれが貼付され得る血管内血液ポンプの他の部分)に付着するほど強くそれ自体に付着しない場合があるので、重なりは、タブが剥がれて層間剥離し始める可能性のある脆弱領域を生成し得る。さらに、重なりを回避することは、血管内血液ポンプの全径を最小にするために、かつ/または電極アセンブリパッチ400が血管内血液ポンプの表面に貼付されるときにより滑らかな外側プロファイルを達成するために望ましい場合がある。
【0111】
図4Aおよび
図4Bの例では、第1のスタビライザタブ(
図4Aの408a)は、電極アセンブリパッチ400が血管内血液ポンプを包み込んだときに第1の電極タブと第2の電極タブ(
図4Aの406aと406b)の遠位端の間に収まり得るように位置決めされており、第2のスタビライザタブ(
図4Aの408b)は、第3の電極タブと第4の電極タブ(
図4Aの406cと406d)の遠位端の間に収まり得るように位置決めされている。よって、本例では、各スタビライザタブの長さ440は5mmであってもよく、幅434は2.5mmであってもよい。2.5mmの幅434を使用することにより、各スタビライザタブの縁部とその2つの隣接する電極タブとの間に0.25mmの空間を残すことが可能になる。ここでも、スタビライザタブの縁部とその隣接する電極タブとの間に空間を残すことは、製造中に、外側プロファイルの全径および/または滑らかさに悪影響を及ぼしたり、電極アセンブリパッチ400とカニューレとの間の接合に弱点を生じさせたりする可能性がある重なりが生じないようにするために有利であり得る。
【0112】
電極タブの各々は、
図4Aでは同じ幅および長さを有するものとして示されているが、タブの幅および/または長さは、タブごとに(またはタブのサブセット間で)異なり得ることが理解されよう。同様に、スタビライザタブの各々は、
図4Aでは同じ幅および長さを有するものとして示されているが、タブの幅および/または長さは、タブごとに異なり得ることが理解されよう。また、電極の各々およびスタビライザタブの各々は均一な幅を有するものとして示されているが、他の態様では、1つまたは複数のタブは、近位端と遠位端との間で変化する幅であってもよい(例えば、
図6Aの電極タブを参照されたい)。本明細書の目的では、タブの近位端は、ストリップに最も近いタブの端部である。
【0113】
図4Cおよび
図4Dは、本開示の局面による、
図4Aの電極アセンブリパッチの例示的な断面図を示している。より具体的には、
図4Cは、線X-Xに沿った
図4Aの電極アセンブリパッチの例示的な断面図を示しており、よって、ストリップ404の左縁部450から電極タブ406aの右縁部452までに及ぶ横断面を示している。
図4Dは、線Y-Yに沿った
図4Aの電極アセンブリパッチの例示的な断面図を示しており、よって、
図4Aの電極アセンブリパッチの近位端402から遠位端410までに及ぶ長手方向断面を示している。
【0114】
図4Cの例に示されるように、電極アセンブリパッチは、(
図4Cおよび
図4Dで1~4とラベル付けされた)4つのサンドイッチ層を含み得る。層1は、血管内血液ポンプ(または他の装置)の特定の部分に付着し、何であれ、電極アセンブリパッチが貼付される表面から第2の層を電気的に絶縁するように構成された非導電性(誘電体)層であり得る。例えば、電極アセンブリパッチが血管内血液ポンプ(例えば、
図1の血管内血液ポンプ100)の可撓性カニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)に貼付される場合、層1は、カニューレへの接着、接合、または熱成形に適したポリマー(例えば、ポリアミド膜)から作製され得る。
【0115】
層2は、ワイヤー456a~456dを含んでもよく、ワイヤー456a~456dの各々は、電極アセンブリパッチの近位端402付近の接触パッチ(例えば、接触パッチ462a)とそれぞれの電極(454a~454d)との間に通る。ワイヤー456a~456dは、白金、金、銀、銅などといった任意の適切な金属または他の導電性材料から形成されてもよい。
図4Cに示されるように、ワイヤー456a~456dの各々は、非導電性材料(層1~4のすべての白色部分は非導電性材料を表す)によって離隔および分離され得る。加えて、非導電性材料はまた、ワイヤー456aおよびワイヤー456dも周囲流体から絶縁されたままになるように、ワイヤー456dとストリップ404の左縁部450との間、および456aとストリップ404の右縁部との間の空間を埋めるために使用されてもよい。
【0116】
本技術のいくつかの局面では、層2における非導電性材料の部分のうちの1つまたは複数は、電極アセンブリパッチの層を(例えば、熱成形を使用いて)互いに融着する前の非導電性ストリップの挿入の結果として得られてもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチの層が熱成形を使用して融着される場合、層2における非導電性材料の部分のうちの1つまたは複数は、非導電性材料が溶融して、熱成形中に1つまたは複数の隣接する層(例えば、層1または層3)から層2に流入した結果として得られてもよい。ここでも、非導電性材料は、他の層で使用された非導電性材料のいずれかを含む、ポリマー(例えば、ポリアミド)または他の適切な非導電性材料であってもよい。
【0117】
層3は、ワイヤー456a~456dを層4から電気的に絶縁するように構成された別の非導電層であってもよいが、ただし、導電性ブリッジが、ワイヤーのうちの所与の1つ(例えば、ワイヤー456a)をそのそれぞれのコンタクトパッチ(例えば、接触パッチ462a)またはそのそれぞれの電極(例えば、電極454a)に接続するために設けられる場合を除く。例えば、
図4Cおよび
図4Dに示されるように、層3の電極タブ406aに近い部分には、ワイヤー456aを電極454aに電気的に接続するための導電性ブリッジ458aが設けられている。同様に、
図4Dに示されるように、層3の近位端402に近い部分には、ワイヤー456aを接触パッチ462aに電気的に接続するために導電性ブリッジ460aが設けられている。ここでも、導電性ブリッジ(例えば、458a、460a)は、白金、金、銀、銅などといった任意の適切な金属または他の導電性材料から形成されてもよい。
【0118】
上記のように、層3における非導電性材料の部分のうちの1つまたは複数は、電極アセンブリパッチの層を(例えば、熱成形を使用いて)互いに融着する前の非導電性ストリップの挿入から得られてもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチの層が熱成形を使用して融着される場合、層3における非導電性材料の部分のうちの1つまたは複数は、非導電性材料が溶融して、熱成形中に1つまたは複数の隣接する層(例えば、層2または層4)から層3に流入した結果として得られてもよい。ここでも、層3の非導電性材料は、他の層で使用された非導電性材料のいずれかを含む、ポリマー(例えば、ポリアミド)または他の適切な非導電性材料であってもよい。
【0119】
層4は、電極454a~454dを含んでもよく、その各々は、対応する電極タブ(406a~406d)と一致するように配置され得る。
図4Dに示されるように、電極454a~454dの各々は、非導電性材料によって離隔および分離され得る。同様に、
図4Cは、電極454aの左端部とストリップ404の左縁部450との間の少量の非導電性材料、および電極454aの右端部と電極タブ406aの右縁部452との間の別の少量の非導電性材料を示している。しかしながら、本技術のいくつかの局面では、電極454aは、ストリップ404の左縁部450から電極タブ406aの右縁部452までの全長に通っていてもよい。
【0120】
各電極454a~454dの上面は、周囲流体(例えば、患者の左心室内の血液)に電流を供給するため、またはその周囲流体から電圧を感知するために使用できるように露出されてもよい。ここでも、白金、金、銀、銅などといった任意の適切な金属または他の導電性材料が電極454a~454dに使用されてもよい。加えて、電極454a~454dは導電性材料の組み合わせを含んでもよい。例えば、本技術のいくつかの局面では、電極454a~454dは、金から形成され、次いで、白金の薄い(例えば、100nm)最上層でコーティングまたはめっきされてもよい。
【0121】
上記のように、層4における非導電性材料の部分のうちの1つまたは複数は、電極アセンブリパッチの層を(例えば、熱成形を使用いて)互いに融着する前の非導電性ストリップの挿入から得られてもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチの層が熱成形を使用して融着される場合、層4における非導電性材料の部分のうちの1つまたは複数は、非導電性材料が溶融して、熱成形中に隣接する層(例えば、層3)から層4に流入した結果として得られてもよい。ここでも、層4の非導電性材料は、他の層で使用された非導電性材料のいずれかを含む、ポリマー(例えば、ポリアミド)または他の適切な非導電性材料であってもよい。
【0122】
層1~4の各々は、任意の適切な厚さであってもよい。例えば、本技術のいくつかの局面では、各層は、電極アセンブリパッチが20μmの総厚を有し得るように、5μmの厚さを有してもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、各層は、1~10μmの厚さを有してもよい。しかしながら、
図4Cおよび
図4Dは等しい厚さの層を示しているが、本技術のいくつかの局面では、層のうちの1つまたは複数はその他の層とは異なる厚さであってもよい。同様に、
図4Cおよび
図4Dの例は一定の厚さを有する層を示しているが、本技術のいくつかの局面では、層の厚さは、左から右へ、または近位から遠位へ変化してもよい。例えば、本技術のいくつかの局面では、層1および層2は、導電性膜の選択されたパッチのみが残るようにエッチングされた非導電性(誘電体)ベースに接合された導電性フィルムを有する第1の予備成形シートを使用して形成されてもよく、層3および層4も同様の組成の第2の予備成形シートから同様に形成されてもよい。そのような場合、2つのシートが熱成形を使用して組み合わされると、層1および層3からの非導電性材料は、隣接する層2および層4に流入して、2つのシートを互いに接合し、層2および層4に残っている任意の導電性材料に対して封止し、結果として、電極アセンブリパッチの厚さが、導電性フィルムがある領域と導電性膜がない領域とでわずかに異なることになり得る。
【0123】
加えて、層1~4の厚さおよび材料は、所与の用途に対して適した材料特性が得られるように選択されてもよい。例えば、電極アセンブリパッチがカニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)などの血管内血液ポンプの可撓性セクションに貼り付けられる場合、電極アセンブリパッチ全体がそれが貼り付けられる血管内血液ポンプのセクションと共に屈曲することができるように、非導電性部分に比較的薄い層(例えば、5μm)が使用されてもよく、比較的可撓性を有する材料が使用されてもよい(例えば、ポリアミド)。
【0124】
図5は、本開示の局面による、
図1の例示的な血液ポンプの一部分に対する
図4Aの電極アセンブリパッチの例示的な貼付を示している。その点に関して、
図5は、血液流出ケージ106の支柱のうちの1つに沿って、モータ104の外側に沿って配線されたワイヤー502を示しており、ワイヤー502は広がって個別のワイヤー504になり、その各々が接点462a~462dのうちの異なる1つに接続する。本技術のいくつかの局面では、ワイヤー502は、(
図5では見えない)細長いカテーテル102内を移動してもよく、モータ104の近位端付近の点で出てもよい。上記のように、非導電性材料のコーティングまたは層が、接触パッチ462a~462dを周囲流体から絶縁するために接触パッチ462a~462dの上に施されてもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、非導電性材料のコーティングまたは層はまた、ワイヤー504の上に施されてもよい。本技術のいくつかの局面では、非導電性材料は、ワイヤー504および/または接点462a~462dの上を覆って熱成形されたポリマースリーブ(例えば、ポリアミドスリーブ)であってもよい。
【0125】
理解されるように、電極アセンブリパッチは、血管内ポンプの他の適切な位置に配置された接点に接合されてもよい。例えば、一態様では、電極アセンブリパッチは、流出ケージ106の少なくとも一部分を覆って延在し、血管内血液ポンプのカテーテル内に延在してもよい。そのような態様では、接点および電極アセンブリパッチは、接続のために血管内血液ポンプのカテーテル内に配置されてもよい。
【0126】
図5の例では、
図4Aの電極アセンブリパッチは、可撓性カニューレ110に貼付されている。理解されるように、ストリップ404の近位端402は、カニューレ110の近位端108付近に位置決めされてもよく、ストリップ404の遠位端410は、カニューレ110の遠位端112付近に位置決めされてもよい。例えば、いくつかの態様では、遠位端は、カニューレの遠位端に取り付けられた入口流入ケージ(図示せず)付近に位置決めされてもよい。加えて、電極タブ406a~406dは、カニューレ110内の予め形成された解剖学的屈曲部118の遠位に配置される。本技術のいくつかの局面では、血管内血液ポンプ100は、解剖学的屈曲部118が大動脈弁またはその付近に載置されるように構成され得る。そのような場合、電極タブ406a~406dを予め形成された解剖学的屈曲部118の遠位に配置することにより、電極タブ406a~406dを、左心室容積を測定するために使用できるように、ポンプが動作しているときに患者の左心室内に位置決めし得る。
【0127】
本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチは、ストリップ404内のワイヤー456a~456dが(解剖学的屈曲部118の外側または内側を通るのとは対照的に)カニューレの側面に沿って通るように構成および/または貼付され得る。電極アセンブリパッチは、(上述したように)薄くて可撓性を有するように形成されてもよいが、このようにして貼り付けることにより、破損につながり得るワイヤー456a~456dにかかる応力が低減され、かつ/またはカニューレ110の曲げに起因して電極アセンブリパッチが層間剥離する可能性が低減され得る。
【0128】
電極アセンブリパッチは、任意の適切な接合、接着、熱成形などの方法を使用してカニューレ110に貼り付けられてもよい。例えば、本技術のいくつかの局面では、
図4A~
図4Dの電極アセンブリパッチは、非導電性材料としての1つまたは複数のポリアミド、導電性材料としての金を使用して(電極454a~454dの上面に白金めっきありまたはなしで)形成されてもよく、カニューレ110の外面に熱成形されてもよい。そのような場合、電極アセンブリパッチは、カニューレ110の上に被せて置かれ、熱収縮チューブで覆われ、層1のポリアミド(および潜在的に他の層の縁部のポリアミドの一部または全部)がカニューレ110の材料(例えば、ポリウレタン)と融着するまで加熱され得る。
【0129】
図6Aは、本開示の局面による、別の例示的な電極アセンブリパッチ600を示している。ここでも、例示的な電極アセンブリパッチ600は、
図4Cおよび
図4Dに関して上述した構成に基づく構成を含む、任意の適切な数および構成の層を有し得る多層ストリップ604として構成されてもよい。
図4Aの例と同様に、ストリップ604は、近位端602から遠位端610まで長手方向に延在し、一連の電極タブ606a、606b、606c、606dは右側に垂直に延在し、2つのスタビライザタブ608a、608bは左側に延在する。
図6Aの例では、非導電性スタビライザタブは、医療機器を包み込んだときに電極タブの間に位置決めされない。その点に関して、スタビライザタブは、電極アセンブリパッチが(例えば、熱成形、接着、接着などを使用して)血管内血液ポンプまたは他の装置の一部分に貼付されているときに電極アセンブリパッチを安定させ、付着性を高めるように機能し得るが、セパレータタブとしては機能しない。
図4Aと同様に、ストリップ604は、その近位端602付近にテーパーセクションを有し、結果として、ストリップ604は、外部ワイヤーをその上に配置された接点に溶接または接合するために使用され得るより幅が広い部分を近位端602に有することになる。
【0130】
ここでも、
図6Aの例は、ストリップ604の右側に延在するすべての電極タブ、およびストリップ604の左側に延在するすべてのスタビライザタブを示しているが、任意の適切な配置が使用されてもよいことが理解されよう。例えば、本技術のいくつかの局面では、各タブの方向は、
図6Aに示されているものとは逆であってもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、606a、606b、および608bとラベル付けされたタブは、ストリップ604の左側に各々延在してもよく、608a、606c、および606dとラベル付けされたタブは、ストリップ404の右側に各々延在してもよい。さらに、
図6Aの例示的な電極アセンブリパッチ600は4つの電極タブと共に示されているが、本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチ600は、(例えば、電極タブの総数が2、6、8、10、12などになるように)より多いかまたはより少ない追加の電極タブセットで実装されてもよい。やはり、上記と同様に、電極アセンブリパッチは2つのスタビライザタブと共に示されているが、電極アセンブリパッチは、スタビライザタブを含まなくてもよいか、またはより多いかもしくはより少ないタブを有してもよいことが理解されよう。また、ストリップの長手方向軸に沿ったタブの位置は、他の態様では異なり得る。
【0131】
図6Aの例示的な電極アセンブリパッチ600は、任意の適切な血管内血液ポンプに適合されてもよく、その寸法は、何であれ、電極アセンブリパッチ600が貼付される装置に合わせてカスタマイズされてもよいことが理解されよう。その点に関して、
図6Bは、アセンブリを異なる血管内血液ポンプまたは他の装置に適合させるように修正され得る様々な特徴および寸法を示すよう注釈が付けられた、
図6Aの例示的な電極アセンブリパッチ600のコピーを示している。例示のために、
図6Bに示される特徴および寸法の各々を、電極アセンブリパッチが血管内血液ポンプのカニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)の外面に貼付(例えば、熱成形、接着、接着など)されることになるという仮定を使用して以下で説明する。カニューレは、少なくとも55mmの長さおよび約14Fr(4.67mm)の直径を有するとさらに仮定する。
図6Aと
図6Bとは同じ例示的な電極アセンブリパッチ600を示しているが、明確にするために、
図6Aで識別された要素は
図6Bでは再び識別されていない。
【0132】
上記の仮定を使用すると、
図6Bの電極アセンブリパッチ600は、55mmの全長628を有し得る。ストリップの近位端は、6mmの幅620および2.5mmの長さ622を有し、その後、3mmの幅638まで先細になる接触パッチを有し得る。テーパーセクションは、2.5mmの長さ624、および約149°のテーパー角626を有し得る。
【0133】
4つの電極タブは、3mmの幅642を各々有していてもよく、第1のタブと第2のタブ(
図6Aの606aと606b)および第3のタブと第4のタブ(
図6Aの606cと606d)が3mmの距離644だけ離隔するように、かつ第2のタブと第3のタブ(
図6Aの606bと606c)が10mmの距離632だけ離隔するように配置されてもよい。よって、4つの電極タブのセットは、28mmの全長634に及び得る。ここでも、本技術のいくつかの局面では、第2のタブと第3のタブ(
図6Aの606bと606c)との間の距離632を最大にすることが望ましい場合がある。よって、ポンプおよび/または患者の解剖学的形態の寸法が距離632を増加させることを許容する場合には、4つすべての電極タブが測定されるべき容積(例えば、患者の左心室)内に依然として収まり得るならば、そうすることが有利である場合がある。
【0134】
図4Bと同様に、各電極タブの長さ640は、タブがカニューレの外側を包み込んだときに、各タブの端部がストリップの左縁部に接近するが重ならないように構成され得る。その点に関して、14Frの直径を有するカニューレが約14.66mmの円周を有するとし、ストリップが3mmの幅638を有するとすると、各電極タブは、タブがカニューレを包み込んだときに約0.16mmの間隙が残るように、11.5mmの長さ640を有し得る。ここでも、上述したように、重なりを回避することは、本技術にとって必須ではないが、特定の場合には利点を提供し得ることが理解されよう。
【0135】
図6Aおよび
図6Bの例では、第1のスタビライザタブ(
図6Aの608a)は、第1の電極タブ(
図6Aの606a)の近位に位置決めされており、第2のスタビライザタブ(
図6Aの608b)は、第2の電極タブと第3の電極タブ(
図6Aの606bと606c)との間に、第2の電極タブと第3の電極タブとの間の領域における電極アセンブリパッチの付着性を安定させて強化し得るように位置決めされている。
図6Aおよび
図6Bのスタビライザタブは、第1の電極タブと第2の電極タブとの間、または第3の電極タブと第4の電極タブとの間の距離644内に収まる必要がないため、
図4Aおよび
図4Bの寸法よりも広い範囲の寸法を有し得る。この例では、各スタビライザタブは、5mmの長さ636および3mmの幅630を有すると仮定する。
【0136】
図6Aおよび
図6Bに示されるように、スタビライザタブ608a、608bの各々および電極タブ606a~606dの各々は、それらがストリップ604と接合する湾曲セクション(例えば、646)を有する。いくつかの態様では、このようにして角を丸めることにより、これらの接合部で電極アセンブリパッチの裂けおよび/または層間剥離が生じ得る可能性を低減し得る。任意の適切なプロファイルがこれらの湾曲セクションに使用されてもよい。例えば、本技術のいくつかの局面では、湾曲セクションは、一定の半径(例えば、1mm)を有してもよい。
【0137】
図7Aは、本開示の局面による、さらなる例示的な電極アセンブリパッチ700を示している。ここでも、例示的な電極アセンブリパッチ700は、
図4Cおよび
図4Dに関して上述した構成に基づく構成を含む、任意の適切な数および構成の層を有し得る多層ストリップ704として構成されてもよい。
図7Aの例では、ストリップ704は、近位端702から遠位端708まで長手方向に延在し、一連の電極タブ706a、706b、706c、706dを有し、各電極タブは、ストリップ704に対して左右両方の方向に垂直に延在する。上記と同様に、他の態様では、タブは、ストリップと他のタブに対して他の適切な角度で延在してもよい。
図7Aの例に示されるように、ストリップ704は、ストリップの近位端またはその付近のセクション(例えば、第1の電極ストリップ706aの近位)においてより幅が広くてもよく、これは、外部ワイヤーをその上に配置された接触パッチに溶接または接合するのに役立ち得る。
【0138】
図4Aおよび
図6Aの例示的な電極アセンブリ400および600とは異なり、近位端702のストリップ704のより広い部分は、第1の電極ストリップ706aに直接当接する。この結果として、700の例示的な電極アセンブリパッチは
図4Aおよび
図6Aの例示的な電極アセンブリ400および600よりも全体的に短くなる可能性があり、このことは、各接触パッチに接続されるワイヤーがカニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)の管腔または壁内などで配線される、電極アセンブリパッチが血管内血液ポンプまたは他の装置のより短い部分に貼り付けられる必要がある場合に有利であり得る。対照的に、
図4Aおよび
図6Aの例示的な電極アセンブリ400および600は、電極タブ(例えば、
図4Aのタブ406a~406d、
図6Aのタブ606a~606d)が、各接触パッチに接続されるワイヤーがカテーテル(例えば、
図1のカテーテル102)から突出する位置からより長い距離に位置決めされる必要がある場合に有利であり得、というのは、近位端(例えば、
図4Aの近位端402、
図6Aの近位端602)と第1の電極タブ(例えば、
図4Aの電極タブ406a、
図6Aの電極タブ606a)との間のストリップ(例えば、
図4Aのストリップ404、
図6Aのストリップ604)の部分が、標準的なワイヤー(例えば、ワイヤー502)がカニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)に固定された場合よりも薄型であり、より可撓性があり、より耐久性があり、かつ/またはカニューレに貼り付けやすい可能性があるからである。
【0139】
図7Aの例は、すべての電極タブがストリップ704の左側と右側の両方に延在することを示しているが、任意の適切な配置が使用されてもよい。例えば、本技術のいくつかの局面では、すべてのタブは、右側のみ、または左側のみに延在してもよい。同様に、本技術のいくつかの局面では、706aおよび706bとラベル付けされたタブは、ストリップ704の右側に各々延在してもよく、706cおよび706dとラベル付けされたタブは、ストリップ704の左側に各々延在してもよく、その逆も同様である。さらに、
図7Aの例示的な電極アセンブリパッチ700は4つの電極タブと共に示されているが、本技術のいくつかの局面では、電極アセンブリパッチ700は、(例えば、電極タブの総数が2、6、8、10、12などになるように)より多いかまたはより少ない電極タブセットで実装されてもよい。
【0140】
図7Aの例示的な電極アセンブリパッチ700は、任意の適切な血管内血液ポンプに適合されてもよく、その寸法は、何であれ、電極アセンブリパッチ700が貼付される装置に合わせてカスタマイズされてもよいことが理解されよう。その点に関して、
図7Bは、アセンブリを異なる血管内血液ポンプまたは他の装置に適合させるように修正され得る様々な特徴および寸法を示すよう注釈が付けられた、
図7Aの例示的な電極アセンブリパッチ700のコピーを示している。例示のために、
図7Bに示される特徴および寸法の各々を、電極アセンブリパッチが血管内血液ポンプのカニューレ(例えば、
図1のカニューレ110)の外面に貼付(例えば、熱成形、接着、接着など)されるように構成されるという仮定を使用して以下で説明する。カニューレは、少なくとも30mmの長さおよび約14Fr(4.67mm)の直径を有するとさらに仮定する。
図7Aと
図7Bとは同じ例示的な電極アセンブリパッチ700を示しているが、明確にするために、
図7Aで識別された要素は
図7Bでは再び識別されていない。
【0141】
上記の仮定を使用すると、
図7Bの電極アセンブリパッチ700は、30mmの全長730を有し得る。ストリップの近位端は、4mmの幅720および2mmの長さ722を有する接触パッチを有し得る。
【0142】
4つの電極タブは、3mmの幅726を各々有していてもよく、第1のタブと第2のタブ(
図7Aの706aと706b)および第3のタブと第4のタブ(
図7Aの706cと706d)が3mmの距離724だけ離隔するように、かつ第2のタブと第3のタブ(
図7Aの706bと706c)が10mmの距離728だけ離隔するように配置されてもよい。ここでも、本技術のいくつかの局面では、第2のタブと第3のタブ(
図7Aの706bと706c)との間の距離728を最大にすることが望ましい場合がある。よって、ポンプおよび/または患者の解剖学的形態の寸法が距離728を増加させることを許容する場合には、4つすべての電極タブが測定されるべき容積(例えば、患者の左心室)内に依然として収まり得るならば、そうすることが有利である場合がある。
【0143】
各電極タブは、5.5mmの距離732だけストリップの左側と右側とに延在し得る。ここでも、この距離732は、各タブの端部が互いに接近するが重ならないように選択され得る。その点に関して、14Frの直径を有するカニューレが約14.66mmの円周を有するとし、ストリップが3mmの幅734を有するとすると、各電極タブは、タブがカニューレを包み込んだときに約0.66mmの間隙が残るように、5.5mmの距離732だけ左側と右側とに延在し得る。ここでも、上述したように、重なりを回避することは、本技術にとって必須ではないが、特定の場合には利点を提供し得ることが理解されよう。
【0144】
パッチは、電極がその中に延在し得るタブを有するものとして図示および説明されているが、電極アセンブリパッチは、
図8に示されるように、電極がストリップの異なる領域内に延在するストリップのみを含んでもよいことが理解されよう。例えば、
図8に示されるように、電極アセンブリパッチ800は、4つの電極(806a~806d)を含んでもよい。いくつかの態様では、ストリップ804は、他の例示的なパッチ(例えば、
図4Aおよび
図6Aを参照)に示されるストリップの厚さよりも大きい、近位端802と遠位端808との間の均一な厚さを有し得る。上記と同様に、電極間の距離は、電極アセンブリパッチ800を介して互いに対して維持されてもよく、タブを有する電極アセンブリパッチに関して上述された距離と同様であってもよい。電極の長さもまた、上記の例示的なパッチに示された電極タブ内に延在する電極と同じであってもよい。
【0145】
以上から様々な図を参照して、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示に対して特定の修正を行うこともできることを理解するであろう。図には本開示のいくつかの局面が示されているが、本開示をこれに限定することは意図されておらず、本開示は、当技術分野で許容されるのと同程度の広さの範囲を有し、明細書も同様に読み取られるべきであることが意図されている。したがって、上記の説明は限定として解釈されるべきではなく、単に本技術の特定の局面の例示として解釈されるべきである。
【0146】
いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、血管内血液ポンプのカニューレの少なくとも一部分を形成するように構成され得る。例えば、いくつかの態様では、電極アセンブリパッチは、血管内血液ポンプのカニューレの外層を形成してもよい。そのような態様では。電極アセンブリパッチは、支持構造を包み込むか、支持構造に巻かれるか、または他の方法で配置されてもよい。一態様では、支持構造は、ニチノールなどの形状記憶材料の1本または複数の撚り線またはコイルを含んでもよい。いくつかの態様では、カニューレは、ポリウレタン内層と、支持構造(例えば、ニチノールコイル)から形成された層と、電極アセンブリパッチから形成された外層とを含む多層構造を含み得る。いくつかの態様では、電極アセンブリパッチの非導電層はまた、非導電性材料としてポリウレタンを含んでもよい。
【0147】
例示的な実装形態
既に説明したように、本明細書において記載される技術は、様々な方法で実装され得る。その点に関して、以上の開示は、以下の例示的な実装形態のカテゴリに記載されているシステム、方法、ならびにそれらの組み合わせおよび部分的組み合わせを含むが、これらに限定されないことが意図されている。
【0148】
カテゴリーA:
A1.
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を備える、血管内装置に取り付け可能な電極アセンブリパッチ。
A2.
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、A1の電極アセンブリパッチ。
A3.
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、A2の電極アセンブリパッチ。
A4.
前記第1の安定化タブが、前記第1の電極タブと前記第2の電極タブとの間に横方向に位置決めされている、A3の電極アセンブリパッチ。
A5.
前記第2の安定化タブが、前記第3の電極タブと前記第4の電極タブとの間に横方向に位置決めされている、A4の電極アセンブリパッチ。
A6.
可撓性であるように構成された、A1~A5のいずれかの電極アセンブリパッチ。
A7.
非展開状態で二次元構成を有するように構成され、展開状態で三次元構成を有するようにさらに構成された、A1~A6のいずれかの電極アセンブリパッチ。
A8.
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブの各々が、前記タブ内に延在する電極を含む、A1~A7の電極アセンブリパッチ。
A9.
前記電極が金または白金の一方または両方を含む、A8の電極アセンブリパッチ。
A10.
前記第2のタブが第1の距離だけ前記第1のタブから離隔しており、前記第3のタブが第2の距離だけ前記第2のタブから離隔しており、前記第4のタブが前記第1の距離だけ前記第3のタブから離隔している、A1~A8のいずれかの電極アセンブリパッチ。
A11.
前記第2の距離が前記第1の距離および前記第3の距離よりも大きい、A10の電極アセンブリパッチ。
A12.
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブの各々と、前記第1の安定化タブおよび前記第2の安定化タブの各々とが、前記ストリップに対して垂直に延在する、A3~A11のいずれかの電極アセンブリパッチ。
A13.
前記第1の安定化タブの幅が、前記第1の電極タブと前記第2の電極タブとの間の第1の横方向距離以下であり、前記第2の安定化タブの幅が、前記第3の電極タブと前記第4の電極タブとの間の第2の横方向距離以下である、A3~A12のいずれかの電極アセンブリパッチ。
A14.
前記パッチが4層を含み、各層が5μmの厚さを有する、A1~A13のいずれかの電極アセンブリパッチ。
【0149】
カテゴリーB:
B15.
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置と、
前記血管内装置の少なくとも一部分に取り付けられた可撓性電極アセンブリパッチであって、アドミタンスおよび/またはコンダクタンスを決定するように構成された2つ以上の電極を含む、可撓性電極アセンブリパッチと
を備える、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステム。
B16.
前記可撓性電極アセンブリパッチが、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む、B15のシステム。
B17.
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、B16のシステム。
B18.
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、B17のシステム。
B19.
前記可撓性電極アセンブリパッチが、近位端および遠位端を有するストリップを含む、B15~B18のシステム。
B20.
前記電極アセンブリパッチに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1の電極タブおよび前記第4の電極タブの電極に交流電流を供給し、
前記第2の電極タブおよび前記第3の電極タブの電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
をさらに備える、B15~B19のいずれかのシステム。
【0150】
カテゴリーC:
C21.
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置;および
前記血管内装置の少なくとも一部分に取り付けられた電極アセンブリパッチであって、
前記血管内装置の前記部分に付着するように構成された第1の非導電層と、
1本または複数のワイヤーを有する第2の層と、
前記1本または複数のワイヤーを電気的に絶縁するように構成された第3の非導電層と、
1つまたは複数の電極を含む第4の層と
を備える多層構造を含む、電極アセンブリパッチ
を備える、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステム。
C22.
前記第1の非導電層が、
前記血管内装置の前記部分に接着され、接合され、かつ/または熱成形されるように構成されたポリマー材料
から形成され得る、C21のシステム。
C23.
前記1本または複数のワイヤーの各々が、非導電性材料によって離隔されている、C21またはC22のシステム。
C24.
前記1本または複数のワイヤーが、導電性材料から形成されている、C21~C23のいずれかのシステム。
C25.
前記導電性材料が、白金、金、銀、および/または銅を含む、C24のシステム。
C26.
前記第4の層内の前記1つまたは複数の電極が、少なくとも部分的に露出している、C21~C25のいずれかのシステム。
C27.
前記多層構造が4つのサンドイッチ層を含む、C21~C26のいずれかのシステム。
C28.
前記層が、互いに接着され、接合され、かつ/または熱成形されている、C21~C27のいずれかのシステム。
C29.
前記電極アセンブリパッチが、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む、C21~C28のいずれかのシステム。
C30.
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、C29のシステム。
C31.
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、C30のシステム。
C32.
前記電極アセンブリパッチが、近位端および遠位端を有するストリップを含む、C31~C31のいずれかのシステム。
C33.
前記電極アセンブリパッチに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1の電極タブおよび前記第4の電極タブの電極に交流電流を供給し、
前記第2の電極タブおよび前記第3の電極タブの電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
をさらに備える、C16のシステム。
【0151】
カテゴリーD:
D34.
アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステムを形成する方法であって、
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置の少なくとも一部分に対して、可撓性電極アセンブリパッチを巻き、かつ/または可撓性電極アセンブリパッチで包む工程、および
前記可撓性電極アセンブリパッチを前記血管内装置の前記部分に取り付ける工程
を含む、方法。
D35.
取り付ける工程が、前記可撓性電極アセンブリパッチを前記血管内装置の前記部分に熱成形することを含む、D34の方法。
D36.
前記可撓性電極アセンブリパッチが多層構造を含む、D34またはD35の方法。
D37.
前記可撓性電極アセンブリパッチが、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する第1の電極タブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された、第1の電極タブと、
前記第1の電極タブから離隔した第2の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2の電極タブと、
前記第2の電極タブから離隔した第3の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3の電極タブと、
前記第3のタブから離隔した第4の電極タブであって、前記ストリップから外向きに離れる方向で延在し、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4の電極タブと
を含む、D34~D36のいずれかの方法。
D38.
前記第1の電極タブ、前記第2の電極タブ、前記第3の電極タブ、および前記第4の電極タブが、第1の方向に前記ストリップの第1の側から外向きに離れる方向で延在する、D37の方法。
D39.
前記可撓性電極アセンブリパッチが、
前記第1の方向と反対の第2の方向に前記ストリップの第2の側から外向きに離れる方向で延在する、第1の安定化タブと、
前記第1の安定化タブから離隔し、かつ前記第2の方向に前記ストリップから外向きに離れる方向で延在する、第2の安定化タブと
をさらに備える、D38の方法。
D40.
前記可撓性電極アセンブリパッチが、前記血管内装置に巻かれかつ/または前記血管内装置を包む前は、前記可撓性電極アセンブリパッチが二次元構成を含む、D34~D39のいずれかの方法。
【0152】
カテゴリーE:
E41.
カニューレを通して血液入口から血液出口に血液を送り込むように構成された、血管内血液ポンプ;
前記カニューレの少なくとも一部分に結合された電極アセンブリであって、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第1のタブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された電極を有する、第1のタブと、
前記第1のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第2のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2のタブと、
前記第2のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第3のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3のタブと、
前記第3のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第4のタブであって、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4のタブと
を備える、電極アセンブリ;
前記電極アセンブリに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1のタブおよび前記第4のタブの前記電極に交流電流を供給し、
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
を備える、血管内血液ポンプシステム。
E42.
前記第2のタブが第1の距離だけ前記第1のタブから遠位に離隔しており、前記第3のタブが第2の距離だけ前記第2のタブから遠位に離隔しており、前記第4のタブが前記第1の距離だけ前記第3のタブから遠位に離隔している、E41のシステム。
E43.
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの遠位かつ前記第2のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第3のタブの遠位かつ前記第4のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、E42のシステム。
E44.
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が、前記第1の距離以下であるように構成される、E43のシステム。
E45.
前記第1の距離が3mmである、E44のシステム。
E46.
前記第5のタブの前記幅および前記第6のタブの前記幅が2.5mmである、E45のシステム。
E47.
前記第2の距離が10mmである、E45のシステム。
E48.
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第2のタブの遠位かつ前記第3のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、E42のシステム。
E49.
前記第1の距離が3mmである、E48のシステム。
E50.
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が3mmである、E49のシステム。
E51.
前記第2の距離が10mmである、E49のシステム。
E52.
前記電極アセンブリが可撓性であるように構成される、E41のシステム。
E53.
前記第1のタブ、前記第2のタブ、前記第3のタブ、および前記第4のタブの前記電極が、金または白金の一方または両方を含む、E41のシステム。
E54.
前記電極アセンブリが4層を備え、各層が5μmの厚さを有する、E41のシステム。
E55.
前記電流源が、20kHzで10μAおよび100μAの実質的に一定の交流電流を供給するように構成される、E41のシステム。
【0153】
カテゴリーF:
F56.
患者の心臓に挿入されるように構成された血管内装置;
前記血管内装置の少なくとも一部分に結合された電極アセンブリであって、
近位端から遠位端まで延在するストリップと、
前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第1のタブであって、周囲流体に電流を供給するように構成された電極を有する、第1のタブと、
前記第1のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第2のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第2のタブと、
前記第2のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第3のタブであって、前記周囲流体中の電圧を測定するように構成された、第3のタブと、
前記第3のタブの遠位に位置決めされかつ前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する第4のタブであって、前記周囲流体に電流を供給するように構成された、第4のタブと
を備える、電極アセンブリ;
前記電極アセンブリに電気的に接続されたコントローラであって、
電流源と、
メモリと、
前記メモリに結合され、かつ
前記第1のタブおよび前記第4のタブの前記電極に交流電流を供給し、
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記電極を通る電圧を測定し、かつ
前記第2のタブおよび前記第3のタブの前記測定された電圧に基づいてアドミタンスまたはコンダクタンスを決定する
ように構成された、1つまたは複数のプロセッサと
を備える、コントローラ
を備える、アドミタンスまたはコンダクタンスを決定するためのシステム。
F57.
前記第2のタブが第1の距離だけ前記第1のタブから遠位に離隔しており、前記第3のタブが第2の距離だけ前記第2のタブから遠位に離隔しており、前記第4のタブが前記第1の距離だけ前記第3のタブから遠位に離隔している、F56のシステム。
F58.
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの遠位かつ前記第2のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第3のタブの遠位かつ前記第4のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、F57のシステム。
F59.
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が、前記第1の距離以下であるように構成される、F58のシステム。
F60.
前記第1の距離が3mmである、F59のシステム。
F61.
前記第5のタブの前記幅および前記第6のタブの前記幅が2.5mmである、F60のシステム。
F62.
前記第2の距離が10mmである、F60のシステム。
F63.
前記電極アセンブリが、
前記第1のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第1のタブおよび前記第2のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第5のタブと、
前記第2のタブの遠位かつ前記第3のタブの近位に位置決めされ、かつ前記第3のタブおよび前記第4のタブとは反対方向に前記ストリップから垂直に離れる方向で延在する、第6のタブと
をさらに備える、F57のシステム。
F64.
前記第1の距離が3mmである、F63のシステム。
F65.
前記第5のタブの幅および前記第6のタブの幅が3mmである、F64のシステム。
F66.
前記第2の距離が10mmである、F64のシステム。
F67.
前記電極アセンブリが可撓性であるように構成される、F56のシステム。
F68.
前記第1のタブ、前記第2のタブ、前記第3のタブ、および前記第4のタブの前記電極が、金または白金の一方または両方を含む、F56のシステム。
F69.
前記電極アセンブリが4層を備え、各層が5μmの厚さを有する、F56のシステム。
F70.
前記電流源が、20kHzで10μAおよび100μAの実質的に一定の交流電流を供給するように構成される、F56のシステム。
【国際調査報告】