IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシーの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】泡制御剤
(51)【国際特許分類】
   B01D 19/04 20060101AFI20231213BHJP
   C12N 1/00 20060101ALN20231213BHJP
【FI】
B01D19/04 B
B01D19/04 A
C12N1/00 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524604
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-07
(86)【国際出願番号】 US2021055933
(87)【国際公開番号】W WO2022093606
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】63/105,375
(32)【優先日】2020-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】デ サンティ ウンガラト、ラファエル エフ.
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シュエ
【テーマコード(参考)】
4B065
4D011
【Fターム(参考)】
4B065AA80X
4B065AC14
4B065BB06
4B065BC19
4B065CA06
4D011CA01
4D011CB01
4D011CB02
4D011CB04
4D011CB08
4D011CC01
(57)【要約】
泡制御剤、及び泡制御剤を使用することによってバイオエタノール処理のための泡を制御する方法に関し、本剤は、少なくとも分岐鎖アルコールを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオエタノール発酵処理に好適な泡制御剤であって、
【化1】

式中、xが2~14の整数であり、Rが1~14個の炭素原子を有するアルキル基である構成を有する分岐鎖アルコールを含む、泡制御剤。
【請求項2】
前記分岐鎖アルコールの濃度が、重量に基づいて、前記泡制御剤の0.01~100重量%の範囲である、請求項1に記載の泡制御剤。
【請求項3】
前記分枝鎖アルコールがゲルベアルコールである、請求項1に記載の泡制御剤。
【請求項4】
前記分枝鎖アルコールの濃度が、発酵槽において1~500000ppmである、請求項1に記載の泡制御剤。
【請求項5】
前記剤が、2-アルキル基置換アルコールである、請求項1に記載の泡制御剤。
【請求項6】
泡制御剤の使用によるバイオエタノール処理のための泡を制御する方法であって、前記剤が、
【化2】

式中、xが2~14の整数であり、Rが1~14個の炭素原子を有するアルキル基である構成を有する少なくとも1種の分岐鎖アルコールを含む、泡を制御する方法。
【請求項7】
少なくとも1種のその他の泡制御剤又は疎水性材料が添加される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
バイオエタノールを処理する場合に、シリコーン又は界面活性剤もまた添加される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、バイオエタノール処理に使用される、請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、泡制御剤、及びバイオエタノール処理のための泡を制御する方法に関し、本剤は、少なくとも分枝鎖アルコールを含む。
【0002】
序論
エタノールは、サトウキビ原料から生物学的発酵プロセスによって生成されてもよい。このようなエタノールはバイオエタノール(バイオ-エタノールと呼ばれることもある)と呼ばれ、このエタノールを生成するプロセスは、生成培地中の酵母によって生成される泡の存在によって難航する場合が多い。酵母は、サトウキビ原料の連続供給を伴う発酵槽に添加されて、バイオエタノールを生成する。これらのタンクにおける無制御状態の発泡は、生産能力の著しい損失をもたらし得る。発泡はオーバーフローを引き起こす可能性があり、その結果、こぼれたり製品が無駄になったりする。エタノール生成中の発泡は、主要な課題であり、したがって、泡の管理の機械的方法が、限定的な有効性を伴いながら考案されている。
【0003】
泡制御剤(foam control agent、FCA)は、機械的方法よりもより実用的であると広く考えられ、現在、発泡による生産損失を最小限に抑えるために業界にわたってより一般的に用いられている。これらの泡制御剤は、脱泡化学物質及び消泡化学物質の両方を含み得る。消泡剤(技術用語)は、泡を防ぐように設計されているが、脱泡剤(別の技術用語)は、既存の泡を排除する。
【0004】
発酵用途の場合、泡制御剤は、典型的には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシドからなるブロックコポリマー(ポリグリコール)を含む。これらの種類の製品は、高温では溶液に不溶性であると考えられ、それによって系の表面張力の増加を引き起こし、これにより、泡崩壊が生じるため効果的である。一般に、これらの材料は、泡制御の特性を向上させるためにその他の疎水性材料と組み合わせられる。これらの泡制御剤の使用は、業界にとって重要であり、したがって、任意の新規の又は改善された泡制御剤が非常に有用である。
【0005】
これらの全ての理由などにより、泡制御剤及びバイオエタノール処理用の泡を制御する方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
実施形態は、泡制御剤、及びバイオエタノール処理のための泡を制御する方法に関し、本剤は、少なくとも分枝鎖アルコールを含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、バイオエタノール生成のための泡制御剤に関する。前述のように、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシドは、一般的に使用される泡制御剤である。本開示は、予想外に、分枝鎖アルコールが優れた泡制御性能を有することがどのように示されたかを詳述する。本性能は、アルコキシル化コポリマー(ポリグリコール、開始剤としてジオール及びトリオールの両方)よりも泡制御において更に良好であり、これらの材料を、バイオエタノール発酵用途における泡制御剤として利用することを可能にする。分枝鎖アルコールは、2-アルキル-1-アルカノール(ゲルベアルコールとしても知られる)、好ましくは2-エチルヘキサノール(2-EH)及び2-プロピルヘプタノール(2-PH)であってもよい。これらのアルコールは、対応するアルデヒドのアルドール縮合を介して、又は一級直鎖アルコールのゲルベ反応から合成され得る。その他の製造方法もまた利用されてもよい。
【0008】
現在開示されている消泡剤の一般構造は、以下の通りである。
【0009】
【化1】

式中、xは2~14の整数であり、Rは1~14個の炭素原子を有するアルキル基である。
【0010】
泡制御剤はまた、C8~C32の2-アルキル置換アルコールを含むものとして記載されてもよい。アルコールは、主に1つの異性体(>95重量%)であるか、又はアルデヒドの混合物のアルドール縮合によって生成され得るか、若しくはゲルベ反応を介してアルコールの混合物から生成され得る、アルコールの混合物であり得る。
【0011】
2-エチルヘキサノール及び2-プロピルヘプタノールを含むC8~C32ゲルベアルコール、並びにブチルアルデヒド及びバレルアルデヒドのアルドール縮合から生成されるC8、C9、及びC10アルコールの混合物が、いくつかの実施形態において好ましい。
【0012】
配合された泡制御剤中のゲルベアルコールの濃度は、0.01%~100%の範囲であり、好ましくは、消泡剤として使用される場合には40%~100%の範囲であり、脱泡剤として使用される場合には0.01%~25%の範囲である。ゲルベアルコールは、固体又は液体の形態であり得、液体が好ましい。固体である場合、材料は、溶媒中に溶解又は分散されてもよい。当該泡制御剤は、水溶液又は有機溶媒系の溶液であり得る。バイオエタノール発酵処理のための当該泡制御剤の使用量は、発酵槽内に存在する液体の総量に対して10~10000ppmの範囲である。消泡剤として使用される場合、好ましくは50~1000ppmの範囲である。脱泡剤として使用される場合、その投与量は、10~500000ppm、好ましくは50~10000ppmの範囲である。
【0013】
その他の泡制御剤(例えば、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーである、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシドから構成されるコポリマー)又はワックス、油若しくはシリカなどのその他の疎水性材料もまた、分岐鎖ゲルベアルコール(複数可)と共に添加されてもよい。シリコーンを2-アルキルアルコールと共に使用し得る。界面活性剤、特にアルコールのアルコキシレートもまた使用し得る。泡制御剤としての分枝鎖アルコールの使用は、水系又は油系であってもよい。
【0014】
現在開示されている新しい泡制御剤は、固体又は液体の形態であり得る。固体である場合、材料は、泡制御剤として使用する前に溶媒中に溶解又は分散されてもよい。現在開示されている薬剤は、Saccharomyces Cerevisiae、Candida Albicans、Schizosaccharomyces、Brettanomycesなどの異なる株を含むがこれらに限定されない泡を生成し得る、一般的に使用される全てのバイオエタノール発酵酵母の存在下で、機能すると考えられる。
【0015】
化学剤は、消泡剤配合物又は脱泡剤配合物の両方で使用し得る。消泡剤配合物は、泡の形成を回避する気泡のガス-液体界面におけるポリグリコール、エステル、シリコーン、溶媒、水、及びその他の化学物質の混合物によって得られる。ブロックコポリマー系のその他の両親媒性化学物質も同様に使用され得る。脱泡配合物では、上記の生成物に加えて、植物油、鉱油、ワックス、及びその他の油性剤を使用し得る。
【0016】
現在開示されている泡制御剤は、このような配合物のブースター又は主成分として使用され得、泡を防止又は破壊するために使用され得る。サトウキビ粉砕機では、上記は、生成物が酵母処理タンク又は発酵槽自体で使用され得ることを意味する。また、サトウダイコン及びジャガイモの加工に使用して、泡を最小限に抑えることもできる。それは、連続的に又はバッチ式で使用され得、任意の種類の粉砕機の動作に非常に好適である。
【0017】
この化学物質は、酵母を酸及びその他の化学物質で処理するタンクにおいて添加され得るか、又は糖溶液の添加前、添加中、又は添加後に発酵槽において添加され得る。発酵は、通常、34℃未満の温度で実施される。この温度は、熱交換器の使用によって得られる。酵母の分散液が発酵槽に転送された後、糖溶液は、かなりの時間(最大6又は8時間)供給されてもよく、この期間中、最大の発泡が生じる。糖溶液の供給後、エタノール中の糖の効果的な変換を確実にするために、いくらかの追加の時間が必要であり得る。この追加の期間は、糖溶液の供給の開始から合計12時間の間で1~4時間変化し得る。現在の生成物は、発酵プロセスの全期間中に使用されることが示されている。
【0018】
泡制御剤は、前述のように、所望により、溶媒、界面活性剤、乳化剤、又はこれらの組み合わせを更に含んでもよい。一実施形態における泡制御剤は、組成物の0.01~100重量パーセントの分岐鎖アルコールを含有する。あるいは、泡制御剤は、組成物の5~100重量パーセントの分枝鎖アルコール、組成物の10~100重量パーセントの分枝鎖アルコール、組成物の15~100重量パーセントの分枝鎖アルコール、組成物の20~100重量パーセントの分枝鎖アルコール、組成物の25~100重量パーセントの分枝鎖アルコール、あるいは組成物の30~100重量パーセントの分枝鎖アルコールを含有してもよい。
【0019】
泡制御剤に含有される任意の溶媒は、分枝鎖アルコール組成物を溶解又は分散するのに好適であるように選択される。このような溶媒には、水、炭化水素(芳香族及び脂肪族の両方)、及び酸素化溶媒(アルコール、ケトン、アルデヒド、エーテル、グリコールエーテル、エステル、及びグリコールエーテルエステル)が挙げられてもよい。
【0020】
泡制御剤に含有される任意の界面活性剤又は乳化剤は、原料上の泡制御剤の相溶性を改善する、又は分枝鎖アルコールの組成物でエマルジョンを形成するのに好適であるように選択される。任意の界面活性剤又は乳化剤は、分枝鎖アルコールの組成物の0.1~30重量%の範囲の量を有する。
【0021】
任意の界面活性剤又は乳化剤は、アニオン性、カチオン性、又は非イオン性であってもよい。好適なアニオン性界面活性剤又は乳化剤の実施例は、アルカリ金属、アンモニウム及びアミン石鹸であり、このような石鹸の脂肪酸部分は、好ましくは少なくとも10個の炭素原子を含む。石鹸は「その場で」形成され得るが、換言すれば、脂肪酸を油相に添加し、アルカリ性材料を水相に添加し得る。
【0022】
好適なアニオン性界面活性剤又は乳化剤のその他の実施例は、アルキル-アリールスルホン酸のアルカリ金属塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、硫酸化油又はスルホン化油、例えば、硫酸化ヒマシ油、スルホン化獣脂、及び短鎖石油スルホン酸のアルカリ塩である。
【0023】
好適なカチオン性界面活性剤又は乳化剤は、オレイルアミドアセテート、セチルアミンアセテート、乳酸ジドデシルアミン、アミノエチル-アミノエチルステアラミドのアセテート、ジラウロイルトリエチレンテトラミンジアセテート、1-アミノエチル-2-ヘプタデセニルイミダゾリンアセテートなどの長鎖一級、二級、又は三級アミンの塩、並びに臭化セチルピリジニウム、ヘキサデシルエチルモルホリニウムクロリド、及びジエチルジドデシルアンモニウムクロリドなどの四級塩である。
【0024】
好適な非イオン性界面活性剤又は乳化剤の実施例は、高級脂肪アルコールとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばオレイルアルコールと10個のエチレンオキシド単位との反応生成物と、アルキルフェノールとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばイソクチルフェノールと12個のエチレンオキシド単位との反応生成物と、高級脂肪酸アミドと5個以上のエチレンオキシド単位との縮合生成物と、長鎖脂肪酸のポリエチレングリコールエステル類、例えばモノパルミチン酸テトラエチレングリコール、モノラウリン酸ヘキサエチレングリコール、モノステアリン酸ノナエチレングリコール、ジオレイン酸ノナエチレングリコール、モノアラキジン酸トリデカエチレングリコール、モノベヘン酸トリコサエチレングリコール、ジベヘン酸トリコサエチレングリコール、多価アルコール部分高級脂肪酸エステル類、例えばソルビタントリステアレート、多価アルコール部分高級脂肪酸エステル類のエチレンオキシド縮合生成物、及びそれらの分子内無水物(マンニトール無水物、マニタンと呼ばれるもの、ソルビトール無水物、ソルビタンと呼ばれるもの)、例えば、モノパルミチン酸グリセロールに10分子のエチレンオキシドを反応させたもの、モノオレイン酸ペンタエリスリトールに12分子のエチレンオキサイドを反応させたもの、モノステアリン酸ソルビタンに10~15分子のエチレンオキサイドを反応させたもの、モノパルミチン酸マニタンに10~15分子のエチレンオキサイドを反応させたものと、メトキシポリエチレングリコール550モノステアレート(550はポリグリコールエーテルの平均分子量を意味する)などの、1つのヒドロキシル基が高級脂肪酸でエステル化され、その他のヒドロキシル基が低分子量アルコールでエーテル化されている長鎖ポリグリコールと、である。これらの界面活性剤は2種以上併用されてもよく、例えば、陽イオン界面活性剤を非イオン界面活性剤と混合してもよく、陰イオン界面活性剤を非イオン界面活性剤と混合してもよい。
【0025】
泡制御剤は、1つ以上の添加剤を更に含んでもよい。添加剤の実施例としては、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、ブチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、エチレンオキシド/ブチレンオキシドブロックコポリマー、ワックス、又はシリコーン系材料が挙げられる。
【実施例
【0026】
本開示の泡制御剤などの有効性を試験するための実験は、以下のように発酵装置を使用して実行されてもよい。
【0027】
泡制御剤として使用される化学物質は、The Dow Chemical Companyから、FLUENT-CANE(商標)149及びFLUENT-CANE(商標)178の商標で市販されている。2-エチルヘキサノール(2-EH)及び2-プロピルヘプタノール(2-PH)は、Sigma Aldrichから市販されていた。
【0028】
使用した異なる菌株酵母は、ブラジルの現地企業であるLNFから入手した。全ての実験について、20重量%の糖溶液は、10重量%の酵母(同じく水道水で希釈された、全ての異なるサッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)の株)とともに20糖度(Degrees Brix、°Bx)を得るために水道水で生成される。本研究に使用された同じ酵母菌(サッカロマイセス・セレヴィシエ)の特定の異なる株は、CAT、PE2、Fermel及びFleischmanであった。全ての酵母は乾燥形態で得られ、それらを水和する必要があった。分析のためのより良い比較を行うために、泡制御化学物質を添加しない半加工品もまた、対照として実行した。表1は、各実施例に使用される株及び泡制御剤の一覧を提供する。
【0029】
【表1】
【0030】
ある量(例えば、0.135g)の泡制御剤を、300gの酵母調製物と600gの糖溶液との混合物に添加する。本実施例では、0.135gの泡制御剤の添加は、発酵機器に添加された900gの溶液の総重量に対して約150ppmの泡制御剤に達する。次に、全質量を円筒形容器に移し、空気を多孔質プレートを介して注入した。
【0031】
この後、7.0L/分の気流速度を多孔質プレート(16~40μmの孔径)に通し、泡が25cmの高さに達するのに必要な時間を測定した。これは、各酵母株と比較して、泡の挙動及び各試験された薬剤が泡の高さを保持する能力の違いを示した。泡の高さに達する時間が長いほど、生成物の性能が良好である。このパラメータは、表2の「25cmに達するまでの時間」(T25)として表される。
【0032】
【表2】
【0033】
全ての酵母株を全ての泡制御剤と比較して、本発明者らは、驚くべきことに、2-プロピルヘプタノール及び2-エチルヘキサノールを使用して、Fleishman株によって生成された泡を制御した場合に、25cmに達する時間についてより高い値が得られたことを見出した。本株は、その価格がその他の株よりもはるかに低いので、サトウキビ粉砕機によって主に使用される株の1つである。したがって、バイオエタノール生産のためのこのような泡制御剤の使用が非常に望ましい。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
泡制御剤の使用によるバイオエタノール処理のための泡を制御する方法であって、前記剤が、
【化1】

式中、xが2~14の整数であり、Rが1~14個の炭素原子を有するアルキル基である構成を有する少なくとも1種の分岐鎖アルコールであって、前記アルコールが8~10個の炭素原子を含む、泡を制御する方法。
【請求項2】
少なくとも1種のその他の泡制御剤又は疎水性材料が添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
バイオエタノールを処理する場合に、シリコーン又は界面活性剤もまた添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記バイオエタノール処理が発酵槽で実施され、前記分岐鎖アルコールの濃度が、前記発酵槽において1~500000ppmである、請求項1に記載の方法。
【国際調査報告】