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特表2023-553029接合構造及びそれを含むチャイルドシート
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】接合構造及びそれを含むチャイルドシート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20231213BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534243
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(85)【翻訳文提出日】2023-06-05
(86)【国際出願番号】 EP2021084256
(87)【国際公開番号】W WO2022117867
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】202011411737.4
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111108106.X
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、ガンフイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ダーリャン
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ガンチン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE06
3B087DE10
(57)【要約】
【課題】接合構造と、接合構造を含むチャイルドシートとを提供すること。
【解決手段】本発明の接合構造は、固定座であって、第一物体に接続され、側壁を有し、側壁は互いに対向して配置される開放端及び収容端を有する固定座と、第二物体に接続され、側壁を有し、挿入方向に沿って開放端を通して固定座側壁に挿入可能であり、第二物体を第一物体に接合するソケットと、封孔部であって、固定座側壁の内部に配置され、固定座の収容端とソケットとの間に位置し、且つ開放端と収容端との間に移動可能であり、開放端に封孔表面を有し、封孔表面が開放端における固定座側壁の横断面形状に対応する形状を有する封孔部と、弾性封孔部とを含む。
【選択図】図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合構造(100)であって、第一物体を第二物体に取り外し可能に接合するために用いられ、前記接合構造(100)は、
固定座(110)であって、前記第一物体に接続され、前記固定座(110)は、固定座側壁(112)を含み、前記固定座側壁(112)は、互いに対向する開放端(1121)及び収容端(1122)を有する、固定座(110)と、
ソケット(130)であって、前記第二物体に接続され、前記ソケット(130)は、ソケット側壁(131)を含み、且つ前記第二物体を前記第一物体に接合するために前記開放端(1121)を通して前記固定座側壁(112)に挿入可能である、ソケット(130)と、
封孔部(120)であって、前記固定座側壁(112)の内部にあり、前記収容端(1122)と前記ソケット(130)との間に位置し、且つ前記開放端(1121)と前記収容端(1122)との間で移動可能であり、前記封孔部(120)は、前記開放端(1121)に封孔表面(121)を含み、前記封孔表面(121)は、前記開放端(1121)における前記固定座側壁(112)の横断面形状に対応する形状を含む、封孔部(120)と、
弾性封孔部(161)であって、前記封孔部(120)と前記収容端(1122)との間に配置され、前記封孔部(120)を前記開放端(1121)に付勢する力を加え、前記封孔部(120)を前記ソケット(130)に弾性的に当接させるように構成される、弾性封孔部(161)と、含み、
前記ソケット(130)が前記固定座(110)に挿入されていない場合、前記封孔部(120)は、前記弾性封孔部(161)によって前記開放端(1121)に付勢され、前記ソケット(130)が前記固定座(110)に挿入されている場合、前記封孔部(120)は、前記ソケット(130)によって前記収容端(1122)に押される、
ことを特徴とする接合構造(100)。
【請求項2】
前記接合構造(100)は、
ストッパ部(114)であって、前記固定座側壁(112)の内側に配置され、前記ストッパ部(114)は、前記開放端(1121)と前記収容端(1122)との間の位置に位置し、前記固定座側壁(112)の内側から内向きに突出する、ストッパ部(114)と、
突起部(132)であって、前記ソケット側壁(131)の外側に配置され、前記突起部(132)は、前記ソケット側壁(131)の外側から外向きに突出する、突起部(132)と、をさらに含み、
前記ソケット(130)が前記固定座(110)に挿入された場合、前記突起部(132)は、前記ストッパ部(114)を越えて前記固定座に入ることができ、且つ前記収容端の側から前記ストッパ部(114)に当接して前記ソケット(130)が前記固定座(110)から離れることを防止する、
ことを特徴とする請求項1に記載の接合構造(100)。
【請求項3】
前記接合構造(100)は、
前記固定座側壁(112)の内周に沿って一周を形成するか、または前記固定座側壁(112)の内周に対称的に分散する複数のストッパ部(114)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の接合構造(100)。
【請求項4】
前記接合構造(100)は、前記封孔部(120)に配置された返し部(122)をさらに含み、前記返し部(122)は、前記封孔表面(121)から前記収容端(1122)に向かって延在し、且つ端部にフックを有し、前記フックは前記固定座側壁(112)に向かって突出し、
前記返し部(122)は、前記封孔部(120)が前記弾性封孔部(161)によって前記開放端(1121)に付勢される場合、前記収容端の側から前記ストッパ部(114)に当接して前記封孔部(120)が前記固定座(110)から離れることを防止するように構成される、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の接合構造(100)。
【請求項5】
前記固定座側壁(112)は、略矩形の形状の横断面を有し、前記複数のストッパ部(114)は、前記矩形の各長辺及び各短辺に配置され、
前記ソケット側壁(131)は、前記長辺及び/または前記短辺における前記複数のストッパ部(114)に対応する複数の突起部(132)を有し、前記封孔部(120)は、前記長辺及び/または前記短辺における前記複数のストッパ部(114)に対応して配置される複数の返し部(122)を有する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の接合構造(100)。
【請求項6】
前記突起部(132)は、前記挿入方向に対して垂直な方向に沿って前記ソケット側壁(131)上に延在し、前記突起部(132)の両端において、前記挿入方向に対して平行な2つのスロット(133)は前記ソケット側壁(131)に配置される、
ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の接合構造(100)。
【請求項7】
前記接合構造(100)は、解除ボタン(170)をさらに含み、前記解除ボタン(170)は前記ソケット側壁(131)に配置され且つ前記ソケット(130)に部分的に挿入され、前記解除ボタン(170)は、前記ソケット(130)の挿入方向に対して垂直な方向に沿って、前記ソケット(130)から離れるロック位置と前記ソケット(130)に近接する解除位置との間で摺動可能であり、これにより前記ソケット(130)を前記固定座(110)に選択的にロックする、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の接合構造(100)。
【請求項8】
前記解除ボタン(170)は、
前記解除ボタン(170)の前記ソケット(130)から離れる一側に前記ソケット(130)の挿入方向に対して垂直に外側に突出する押圧部(171)と、
前記解除ボタン(170)の前記ソケット(130)から離れる一側に前記ソケット(130)の挿入方向に対して垂直に外側に突出し、且つ前記押圧部(171)よりも前記固定座(110)に近接するロック部(172)と、を含み、
前記ソケット(130)が前記固定座(110)に挿入されている場合、前記押圧部(171)は、前記固定座(110)の外側に残り、前記ロック部(172)は、前記固定座(110)に挿入され且つ前記固定座側壁(112)に配置されたストッパ部(114)の内側に係合される、
ことを特徴とする請求項7に記載の接合構造(100)。
【請求項9】
前記固定座(110)は、固定座エッジ(111)をさらに含み、前記固定座エッジ(111)は、前記固定座側壁(112)の前記開放端(1121)のエッジから外側に延在し、
前記ソケット(130)が前記固定座(110)に挿入されていない場合、前記封孔部(120)の前記封孔表面(121)は、前記固定座エッジ(111)と略面一である、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の接合構造(100)。
【請求項10】
前記ソケット(130)の挿入方向において、前記ソケット(130)と前記封孔部(120)の長さの合計は、前記固定座(110)の長さにほぼ等しく、これにより、前記ソケット(130)が前記固定座(110)に挿入されると、前記封孔部(120)は、前記固定座(110)の前記収容端(1122)に当接する、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の接合構造(100)。
【請求項11】
接合構造(910)であって、
デバイスの固定座(32)に挿入して接続され、且つ前記固定座(32)から取り外し可能なソケット(912)と、
前記固定座(32)内に移動可能に配置され、前記ソケットが前記デバイスの前記固定座(32)に挿入された時に前記ソケットに当接し、前記ソケットが前記固定座(32)から取り外された時に前記固定座(32)の開口を塞ぐように移動可能な封孔部(914)と、を含む、
ことを特徴とする接合構造(910)。
【請求項12】
前記ソケット(912)は、当接端(921)、接続端(922)及び前記当接端(921)と前記接続端(922)との間に配置された中間部(923)を含み、前記当接端(921)は、前記封孔部(914)に当接し、前記接続端(922)は、前記デバイスの付属部品に接続されるように構成される、
ことを特徴とする請求項11に記載の接合構造(910)。
【請求項13】
前記中間部(923)は、ロック部(9231)、ロック解除部(9232)及びリセット部(9233)を含み、前記ロック部(9231)は、前記ソケット(912)を前記デバイスの前記固定座(32)にロックするように構成され、前記ロック解除部(9232)は、前記固定座(32)の外部に露出し、前記ソケット(912)を前記固定座(32)にロックした状態からロック解除し、前記リセット部(9233)は、前記ロック部(9231)をリセットするように構成される、
ことを特徴とする請求項12に記載の接合構造(910)。
【請求項14】
前記ロック部(9231)はフックの形態を有し、前記フックは、前記ソケット(912)の挿入方向に対して略垂直な方向に延在することにより、前記ソケット(912)が前記固定座(32)に挿入された時に前記固定座(32)に対応して配置された係合構造にロックされ、前記ロック解除部(9232)と前記ロック部(9231)は、一体構造として形成され、前記ロック部(9231)は、前記ソケット(912)の前記挿入方向に対して略垂直な方向に前記ロック解除部(9232)を移動させることによって移動可能である、
ことを特徴とする請求項13に記載の接合構造(910)。
【請求項15】
前記ロック解除部(9232)はボタンの形態を有し、前記リセット部(9233)は、前記ロック解除部(9232)に当接するリセット弾性シートの形態を有する、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の接合構造(910)。
【請求項16】
前記封孔部(914)の外輪郭は、前記デバイスの前記固定座(32)の輪郭にマッチングするように形成される、
ことを特徴とする請求項11~15のいずれか一項に記載の接合構造(910)。
【請求項17】
前記接合構造(910)は、弾性部材をさらに含み、前記弾性部材(916)は、前記封孔部(914)と前記固定座(32)の前記開口に対向する底部との間に、または前記封孔部(914)の底部に配置される、
ことを特徴とする請求項11~16のいずれか一項に記載の接合構造(910)。
【請求項18】
前記封孔部(914)は、フードの形態を有し、カバー体(941)と、前記カバー体(941)の周辺から垂直に延在する側壁(942)とを含み、係合部(943)が前記側壁(942)に配置される、
ことを特徴とする請求項17に記載の接合構造(910)。
【請求項19】
前記弾性部材は、前記封孔部(914)の前記側壁(942)によって囲まれた空間内に配置され、且つ前記カバー体(941)と前記固定座(32)の前記底部との間に当接する、
ことを特徴とする請求項18に記載の接合構造(910)。
【請求項20】
チャイルドシートであって、
シート本体(300)と、
前記シート本体(300)の上部に接合可能なキャノピー(200)と、
前記第一物体が前記シート本体(300)であり、前記第二物体が前記キャノピー(200)である請求項1~19のいずれか一項に記載の接合構造(100、910)と、を含み、
2つの前記接合構造(100、910)は、前記シート本体(300)の両側に配置され、各前記固定座(110)の前記収容端(1122)は、前記シート本体(300)の対応側から前記シート本体(300)に埋め込まれ、各前記固定座(110)の前記開放端(1121)は、前記シート本体(300)の側面に露出される、
ことを特徴とするチャイルドシート。
【請求項21】
前記キャノピー(200)は、両方とも略U字形である第一キャノピーロッド(210)及び第二キャノピーロッド(220)を含み、各前記接合構造(100、910)は、第一キャノピーロッド固定部(140)及び第二キャノピーロッド固定部(150)を含み、ここで、前記第一キャノピーロッド固定部(140)は、2つの前記接合構造のうちの対応する1つの前記ソケット(130)に固定され、前記第二キャノピーロッド固定部(150)は、前記第一キャノピーロッド固定部(140)に枢動可能に接続され、
前記第一キャノピーロッド(210)の両端は、2つの前記接合構造(100、910)のうちの対応する1つの前記第一キャノピーロッド固定部(140)に固定的に接続され、前記第二キャノピーロッド(220)の両端は、2つの前記接合構造のうちの対応する1つの前記第二キャノピーロッド固定部(150)に固定的に接続され、これにより前記第二キャノピーロッド(220)は前記第一キャノピーロッド(210)に対して前記ソケット(130)の挿入方向に平行な軸線を中心に回転可能である、
ことを特徴とする請求項20に記載のチャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、接合構造及び該接合構造を含むチャイルドシートに関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドシートは、異なる年齢の子供または乳児が座る場合に使用することができる一般的なデバイスである。チャイルドシートは、自動車または他の車両内の子供の安全のために設計され、走行中の自動車内の子供の危険な挙動を抑制し、突然の自動車衝突や他の事故の場合に子供を負傷から保護することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のチャイルドシートは、通常、キャノピーが設けられていないため、例えばコンバーチブル車や屋外でのチャイルドシートの使用には不利である。チャイルドシートにキャノピーが設けられていても、通常、キャノピーはシートに固定的に取り付けられるように設計されているため、キャノピーを取り外すのは不便である。
【0004】
折り畳み式の乳母車、チャイルドシートなどの子供運搬具は、日差しを遮り、風から保護し、及びプライバシーを保護する目的を達成するために、キャノピー機構を装備する傾向がますます高まっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本発明の一実施形態によるチャイルドシートを示す斜視図であり、キャノピーロッドがシート本体に接合された状態で示されている。
図2図2は、本発明の一実施形態によるチャイルドシートを示す斜視図であり、キャノピーロッドがシート本体から分離された状態で示されている。
図3図3は、本発明の一実施形態によるチャイルドシートのキャノピーの斜視図を示す。
図4A図4Aは、本発明の一実施形態によるチャイルドシートの斜視図であり、接合構造が分解図で示されている。
図4B図4Bは、図4Aの枠で囲まれた部分の拡大図である。
図5A図5Aは、本発明の一実施形態によるチャイルドシートの別の角度からの斜視図であり、接合構造が分解図で示されている。
図5B図5Bは、図5Aの枠で囲まれた部分の拡大図である。
図6A図6A及び図6Bは、それぞれ異なる角度からの封孔部の2つの斜視図である。
図6B図6A及び図6Bは、それぞれ異なる角度からの封孔部の2つの斜視図である。
図7A図7A及び図7Bは、それぞれ異なる角度からのソケット及び第一キャノピーロッド固定部の2つの斜視図である。
図7B図7A及び図7Bは、それぞれ異なる角度からのソケット及び第一キャノピーロッド固定部の2つの斜視図である。
図8A図8A及び図8Bは、それぞれ異なる角度からの第二キャノピーロッド固定部の2つの斜視図である。
図8B図8A及び図8Bは、それぞれ異なる角度からの第二キャノピーロッド固定部の2つの斜視図である。
図9A図9Aは、図1の線A-Aに沿った断面図である。
図9B図9Bは、図9Aの枠で囲まれた部分の部分拡大図である。
図10A図10Aは、図2の線B-Bに沿った断面図である。
図10B図10Bは、図10Aの枠で囲まれた部分の部分拡大図である。
図11A図11Aは、本発明の別の実施形態による接合構造の斜視図である。
図11B図11Bは、図11Aの枠で囲まれた部分の部分拡大図である。
図11C図11Cは、封孔部及びソケットの図11Aの枠で囲まれた部分の反対側の斜視図である。
図12A図12Aは、図11Aの接合構造及びキャノピーロッドの斜視図であり、キャノピーロッドが開いた状態にある。
図12B図12B及び図12Cは、それぞれ図12Aにおける上側枠部及び下側枠部の部分拡大図である。
図12C図12B及び図12Cは、それぞれ図12Aにおける上側枠部及び下側枠部の部分拡大図である。
図13A図13Aは、図11Aの接合構造及びキャノピーロッドの斜視図であり、キャノピーロッドが折り畳まれた状態にある。
図13B図13B及び図13Cは、それぞれ図13Aの上側枠部及び下側枠部の部分拡大図である。
図13C図13B及び図13Cは、それぞれ図13Aの上側枠部及び下側枠部の部分拡大図である。
図14A図14Aは、図11Aの線C-Cに沿った断面図であり、シート本体が省略された図である。
図14B図14B及び図14Cは、それぞれ図14Aの上側枠部及び下側枠部の部分拡大図である。
図14C図14B及び図14Cは、それぞれ図14Aの上側枠部及び下側枠部の部分拡大図である。
図15図15は、本発明の一実施形態によるチャイルドシートの概略図であり、図示されているチャイルドシートにはキャノピー機構が接続されていない。
図16図16は、本発明の一実施形態によるチャイルドシートの概略図であり、図示されているチャイルドシートには接合構造が挿入して接続されている。
図17図17は、本発明の一実施形態による接合構造の概略図であり、図示されている接合構造はキャノピー機構に接続されている。
図18図18は、本発明の一実施形態による接合構造のソケットの概略図である。
図19図19は、本発明の一実施形態による接合構造の封孔部の概略図である。
図20図20は、本発明の一実施形態による接合構造の概略図であり、ソケットと封孔部との間の嵌合関係が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書は、具体的な実施形態を参照して本発明を例示及び説明するが、本開示はこれらに限定されるべきではない。より具体的には、特許請求の範囲に記載のものと等価な解決手段の範囲内で、且つ本開示から逸脱しない範囲で、これらの詳細な説明に開示された態様に様々な変更を行うことができる。
【0008】
明細書の中の「前」、「後」、「上」、「下」などの方向性用語は、理解を容易にするためのものに過ぎない。本開示は、これらの方向性用語に限定されるものではなく、実際の状況に応じて調整することができる。本発明は、典型的な実施形態を参照して説明されるが、使用される用語は、説明及び例示的なものであり、限定的な用語ではない。
【0009】
まず、図1図3を参照して、本発明の一実施形態によるチャイルドシートの全体を説明する。図示のように、チャイルドシートは、ケース301、ヘッドレスト部302、背もたれ部303、及びシート部304を有するシート本体300を含む。また、本実施形態において、開口及び収容空間305は、シート本体300の両側に配置される(図4A参照)。また、開口及び収容空間は、ヘッドレスト部302の上縁に対向するケース301上の位置に位置している。いくつかの他の実施形態において、開口及び収容空間305は、ヘッドレスト部302の上縁とケース301の上縁との間の位置に対応してケース301上に位置してもよい。
【0010】
いくつかの他の実施形態において、側面衝撃保護ブロック310は、シート本体300の両側にさらに配置される。さらに、これらの実施形態において、開口及び収容空間は、側面衝撃保護ブロック310とケース301の上縁との間の位置に位置するが、本開示はこの構成に限定されない。
【0011】
この実施形態で開示されるチャイルドシートは、キャノピー200と、シート本体300とキャノピー200とを接続する接合構造100とをさらに含む。キャノピー200のキャノピーロッドは、本発明の接合構造100を介してシート本体300の左右両側に取り外し可能に接合される。接合構造100は、シート本体300の左右両側に別々にまたは対称的に配置されてもよい。接合構造100のそれぞれは、2つの部分に分割され、一方の部分は、主に、収容空間305に埋め込まれた固定座110であり、他方の部分は、主に、1つのキャノピーロッドに接続されたソケット130である。
【0012】
観察を容易にするために、キャノピー200の2つのキャノピーロッドのみが示されており、示されたキャノピーロッドは、キャノピー布が取り付けられていない。なお、この実施形態のキャノピーは、2つのキャノピーロッド、即ち、第一キャノピーロッド210及び第二キャノピーロッド220を有するように示されており、2つのキャノピーロッドは、互いに相対的に回転してキャノピー200を折り畳むことができる(以下で詳細に説明する)が、本発明の接合構造100は、任意の数のキャノピーロッドに適しており、折り畳み可能なキャノピー構造または折り畳み不可能なキャノピー構造に適している。本発明の接合構造100は、2つのキャノピーロッドが互いに相対的に回転することを可能にする設計を含むが、そのような設計は必須ではなく、キャノピーの形態に基づいて適宜変更することができる。
【0013】
次に、図4A図5Bを参照して、本発明の一実施形態の接合構造100の構成要素を概略的に説明する。
【0014】
図示のように、接合構造100のそれぞれは、固定座110、ソケット130、封孔部120、第一キャノピーロッド固定部140、及び第二キャノピーロッド固定部150、ならびにカバー160、弾性封孔部161、及び弾性キャノピーロッド162を含む。このうち、固定座110は、シート本体300に埋め込まれた部品であり、ソケット130は、キャノピー200に連結された部品であり、ソケット130は、固定座110に挿入してキャノピー200をシート本体300に取り付けることができる。封孔部120は、固定座110に位置し、且つソケット130が固定座110に挿入されていない場合に、固定座110の開口を閉鎖するために使用される。第一キャノピーロッド固定部140及び第二キャノピーロッド固定部150は、第一キャノピーロッド210及び第二キャノピーロッド220にそれぞれ接続されるためにソケット130に接続される。
【0015】
次に、図4B図9B及び図10Bを参照して、固定座110の具体的な構造について説明する。
【0016】
図示のように、固定座110は、筒状の固定座側壁112を有する。固定座側壁112は、互いに対向して配置された開口端1121及び収容端1122を有する。固定座側壁112は、非円形構造、例えば略矩形の横断面を有し、矩形の一対の対向する側部は、円弧状のエッジである。このように、固定座110に対応する形状を有するソケット130が固定座110に挿入されると、ソケット130が固定座110内で回転することを防止することができる。なお、固定座側壁112は、正方形、台形、楕円形などの他の形状を有してもよい。
【0017】
また、固定座110は、固定座エッジ111を有し、固定座エッジ111は、固定座側壁112の開放端1121のエッジから外側に延在する。固定座エッジ111は、固定座110をシート本体300に固定することを容易にし、固定座110の外観を飾ることができる。一実施形態において、固定座エッジ111は、上向きにされ且つ固定座側壁112の開放端1121から収容端1122に向かって延在することにより、固定座110をシート本体300に固定することをさらに容易にし、固定座110とシート本体300とをより良好に移行的に組み合わせることができる。
【0018】
固定座側壁112の開放端1121から収容端1122への方向は挿入方向と呼ばれる。挿入方向において、固定座側壁112の横断面は略均一である。固定座側壁112の内側にはストッパ部114が配置される。ストッパ部114は、開放端1121と収容端1122との間に位置し、且つ固定座側壁112の内側から内向きに突出する。ストッパ部114は、開放端1121に近接してもよく、例えば、挿入方向におけるストッパ部114から開放端1121までの距離は、固定座110の全長の約1/2~1/3である。
【0019】
次に、図6A図6Bを参照して、封孔部120の具体的な構造を説明する。
【0020】
図示のように、封孔部120は、固定座側壁112の内側にあり、且つ開放端1121と収容端1122との間で移動可能な部品である。封孔部120は、開放端1121に封孔表面121を有し、封孔表面121は、開放端1121における固定座側壁112の横断面形状に対応する形状を有する。図示された実施形態において、封孔部120は、略プレートの形状である。しかしながら、封孔部120は、開放端1121の封孔表面121を閉鎖するのに適している限り、ブロック状や円錐状のような適切な形状を有してもよいことを理解されたい。
【0021】
一実施形態において、返し部122が、封孔部120に配置される。返し部122は、封孔表面121から収容端1122に向かって延在し、且つ固定座側壁112に向かって突出するフックを有する。返し部122は、固定座側壁112のストッパ部114に係止するように構成される。封孔部120が弾性封孔部161によって開放端1121に付勢されると、返し部122は、収容端1122の側からストッパ部114に当接し、これにより、封孔部120が固定座110から離れることを防止する。一実施形態において、封孔部120は、複数の返し部122を有し、且つ複数のトッパ部114は、固定座側壁112の長辺及び/または短辺に配置される。複数の返し部122は、固定座側壁112の長辺及び/または短辺上のトッパ部114に対応するようにそれぞれ配置される。他の実施形態において、封孔部120の停止位置決めは、他の形態で達成されてもよく、例えば、開放端1121の横断面は、封孔部120が固定座110から離れることを防止するように、封孔表面121より小さく設定されてもよい。
【0022】
次に、図7A図7Bを参照して、ソケット130及び第一キャノピーロッド固定部140の具体的な構造を説明する。
【0023】
ソケット130は、第一キャノピーロッド固定部140に組み立てられるように開示されているが、ソケット130は、本開示の1つまたは複数の実施形態による異なる物体に適用されてもよいことを理解されたい。
【0024】
ソケット130は、筒状のソケット側壁131を有し、ソケット130は、開放端1121を通って挿入方向に沿って固定座側壁112に挿入されることができる。突起部132が、ソケット側壁131の外側に配置され、突起部132は、ソケット側壁131の外側から外側に突出する。ソケット130が固定座110に挿入される場合、突起部132は、ストッパ部114を越えて固定座110に入り、且つ収容端1122の側からストッパ部114に当接することができ、これによりソケット130が固定座110から離れることを防止する。
【0025】
一実施形態において、ソケット側壁131は、複数の突起部132を有し、複数の突起部132は、固定座側壁112の長辺及び/または短辺上のストッパ部114にそれぞれ対応している。このような設計により、ソケット130のすべての側面が固定座110内にロックされることを可能にし、これによって、キャノピー200の安定性を増加させる。
【0026】
一実施形態において、突起部132は、挿入方向に対して垂直な方向に沿ってソケット側壁131上に延在し、且つ、突起部132の両端において、挿入方向に対して平行なスロット133がソケット側壁131上にそれぞれ配置される。このような設計により、突起部132が弾性変形によって落ち込むことを可能にし、これによりソケット130の挿入プロセス中にストッパ部114を乗り越えることを容易にする。さらに、ユーザがソケット130を引き出す必要がある場合には、わずかな力で、突起部132がストッパ部114を越えて固定座110から離れることができる。
【0027】
他の実施形態において、ソケット130は、スナップ嵌め、摩擦嵌めなどの異なる方法で固定座110に固定されてもよいことを理解されたい。
【0028】
第一キャノピー固定部140は、挿入方向に沿ってソケット130の外表面に取り付けらる。このように、ソケット130が固定座110に完全に挿入される場合、第一キャノピー固定部140は、シート本体300の側部に近接し、且つ接合構造100を部分的に遮蔽しているため、接合構造100全体は外側に露出される部分が少なく、それによって、すっきりとした清潔な外観を形成する。この実施形態において、第一キャノピー固定部140及びソケット130は、1つの構成要素として形成されるが、他の実施形態において、第一キャノピー固定部140及びソケット130は、別個の構成要素として形成されてもよいことを理解されたい。
【0029】
第一キャノピー固定部140は、第一ディスク部141及び第一キャノピーロッド連結部142を含む。第一ディスク部141は、ソケット130の一側に配置される。第一キャノピーロッド連結部142は、一端が第一ディスク部141の外周に接続され、他端がチャイルドシートに向かって斜め上方に延伸し、且つ第一キャノピーロッド210のU字形構造の一端に接続される。中空の収容空間143が、第一ディスク部141の中心に配置され、収容空間143は、第二キャノピーロッド固定部150の少なくとも一部、弾性キャノピーロッド162及びカバー160を収容するために用いられる。複数の位置決め溝144が、収容空間143の内周壁に形成され、位置決め溝144は、第二キャノピーロッド固定部150と第一キャノピーロッド固定部140との間の回転位置決めに用いられる。
【0030】
図8A図8Bを参照して、第二キャノピーロッド固定部150の具体的な構造を説明する。
【0031】
第二キャノピーロッド固定部150は、第二ディスク部151及び第二キャノピー連結部152を含む。第二ディスク部は、第一キャノピー固定部140に回転可能に取り付けられた部分である。第二キャノピー連結部152は、一端が第二ディスク部151の外周に接続され、他端がチャイルドシートに向かって斜め前方に延伸し、且つ第二キャノピーロッド220のU字形構造の一端に接続される。回転部153は、第二ディスク部151の第一ディスク部141に対向する一側に配置される。回転部153が、第一ディスク部141の収容空間143に略対応する大きさを有し、収容空間143に回転可能に収容される。少なくとも1つの位置決め突起154が、回転部153の外周に配置され、位置決め突起154は、収容空間143の内周壁の少なくとも1つの位置決め溝144に対応しており、第二キャノピーロッド固定部150が第一キャノピーロッド固定部140に対して1つ以上の特定の角度位置に位置決めされる。貫通孔155が、回転部153の中心に配置され、カバー160の一部が第二キャノピーロッド固定部150を貫通して第一キャノピーロッド固定部140に接続され、第二キャノピーロッド固定部150と第一キャノピーロッド固定部140との間の回転接続を形成する。
【0032】
ねじりばねのような弾性キャノピーロッド162は、第二ディスク部151と第一ディスク部141との間に配置される。弾性キャノピーロッド162は、第一キャノピーロッド固定部140及び第二キャノピーロッド固定部150を付勢して閉方向に回動させるために用いられる。説明を簡単にするために、弾性キャノピーロッド162の配置については、ここではこれ以上は説明しない。
【0033】
図9A図10Bを参照して、本発明によるチャイルドシートの具体的な組み立てを説明する。
【0034】
図9A図9Bに示す状態では、ソケット130は固定座110に挿入されている。この時、ソケット130の外壁の突起部132は、収容端1122の側から固定座110の内壁のストッパ部114に係止して、ソケット130を固定座110の内部に保持させる。封孔部120は、ソケット130により押圧されることにより、弾性封孔部161の付勢力に抵抗して固定座側壁の収容端1122近傍に移動する。第一キャノピー固定部140(及びこれに取り付けられた第一キャノピーロッド210)は、シート本体300の側表面に近接する。
【0035】
図10A図10Bに示す状態では、ソケット130は、固定座110から引き出されており、それに応じてキャノピーロッドも取り外されている。この時、封孔部120は、弾性封孔部161によって付勢されて固定座110の開放端1121に移動する。封孔部120の返し部122は、収容端1122側から固定座110の内壁のストッパ部114に係止し、封孔部120を固定座110の内部に保持させる。封孔部120のサイズは、返し部122がストッパ部114に係止されると、封孔表面121が開放端1121と面一になるように設計される。このように、封孔表面121は固定座110の開放端1121を閉鎖する。少なくとも1つの実施形態において、封孔表面121は開放端1121と完全に面一である。
【0036】
図11A図14Cを参照して、本発明の一実施形態による接合構造の別の実施形態を説明する。この実施形態は、接合構造が解除ボタン170をさらに有することを除いて、前の実施形態と実質的に同じである。解除ボタン170の機能は、固定座110から接合構造100を分離することを容易にすることである。
【0037】
図示のように、解除ボタン170は、ソケット130の側部に配置され、且つソケット130に部分的に挿入される。より具体的には、解除ボタン170は、ソケット130から離れるロック位置とソケット130に近接する解除位置との間で実質的に上下方向(即ち、ソケット130の挿入方向に対して垂直な方向)に摺動することができる。
【0038】
解除ボタン170のソケット130から離れた一側には、押圧部171及びロック部172が設けられる。押圧部171及びロック部172は、ソケット130の外側に露出しており、いずれもソケット130の挿入方向に対して垂直に外側に突出した形態である。また、ロック部172は、押圧部171よりも固定座110に近い。解除ボタン170のソケット130に向かう一側には、弾性解除ボタン固定部173が設けられる。ばね形態の弾性解除ボタン163は、一端が弾性解除ボタン固定部173に固定され、他端がソケット130の内部に当接して解除ボタン170をロック位置に向けて付勢する。ソケット130には、解除ボタン170がソケット130から離れるように移動することを防止する位置規制部134が設けられる。
【0039】
このように、ソケット130が固定座110に挿入されると、押圧部171は固定座110の外側に留まり、ロック部172は固定座110に挿入されて固定座110のエッジの内側に係止する。したがって、解除ボタン170はソケット130を固定座110に保持させることができる。ユーザが固定座110を解除する必要があるとき、ユーザは押圧部171をソケット130に向かって押し、ソケット130を固定座110から容易に分離することができる。
【0040】
解除ボタン170が設けられた実施形態において、突起部132及びスロット133は、ソケット130に配置されなくてもよい。
【0041】
要するに、本発明の1つ又は複数の実施形態は、チャイルドシートのシート本体300とキャノピー200とを容易に接合することができ、キャノピー200が取り外されても明らかな穴を有さない接合構造100を提供する。本発明による接合構造100は、キャノピー200が取り付けられているか否かにかかわらず、チャイルドシートにほぼ清潔な外観を提供することができる。また、本発明の接合構造100は、チャイルドシートの使用に限らず、任意の2つの物体の接合にも用いることができる。
【0042】
図15図20を参照して、本発明による別の実施形態を説明する。図示のように、本発明の他の実施形態による接合構造910は、子供のキャリア、子供の食事用椅子、車椅子、及びリクライナを含むがこれらに限定されない様々な場合に使用することができる。また、接合構造910は、キャノピー機構50に加えて、様々な他の設備に取り付けることができる。簡潔にするために、以下の説明は、接合構造がチャイルドシートに使用され、キャノピー機構50に取り付けられる例を示す。
【0043】
図15に示すように、図15は本発明の他の実施形態によるチャイルドシートの概略図であり、チャイルドシートは、シート部20及び背もたれ部30を含む。シート部20と背もたれ部30は、例えば、約90度互いに離れており、使用者が座る空間を取り囲む。もちろん、シート部20と背もたれ部30とは、他の角度で離れていてもよい。座り心地を向上させるために、背もたれ部30の上端には、使用者の頭部が載せられる枕部40がさらに配置される。
【0044】
また、日光、雨及び風を遮蔽するために、またはプライバシー及び安全のために、キャノピー機構50をチャイルドシートに追加的に配置する傾向が高まっている。図16を参照すると、図16は本発明の一実施形態によるチャイルドシートの概略図であり、チャイルドシートは、接合構造910によって挿入され、それに接続されることが示されている。具体的には、背もたれ部30の背部に固定座32が設けられる。固定座32は、例えば、止まり穴の形態であってもよく、即ち、開口及び開口に対向する底部を有する。一実施形態において、2つの固定座32は、背もたれ部30の中心縦軸に対して対称に設けられる。2つの固定座32には、それぞれ2つの接合構造910が挿入し、2つの接合構造910は、キャノピー機構50に共通して取り付けられる。説明を容易にするために、キャノピー機構50は、そのキャノピーシールドなしでそのメインフレーム構造によってのみ示される。
【0045】
接合構造910は、ソケット912と封孔部914の2つの主要部を含む。封孔部914は、背もたれ部30に設けられた固定座32に配置され、ソケット912は、固定座32に対して挿抜可能である。具体的には、封孔部914は、常に固定座32に配置され、ソケット912は、固定座32に挿入された状態で封孔部914に当接する。ソケット912が固定座32から取り外されると、封孔部914が移動して固定座32の開口を塞ぐ。図17は、接合構造910のソケット912と、取り付けられたキャノピー機構50とを概略的に示す。図18を参照して、図18は本発明による接合構造のソケットの概略図である。
【0046】
ソケット912は、当接端921と、接続端922と、当接端921と接続端922との間に配置された中間部923とを含む。当接端921は、ソケット912が固定座32に挿入された場合に封孔部914に当接し、接続端922は、例えば、キャノピー機構50の構成要素に取り付けられてもよい。中間部923には、ロック部9231と、ロック解除部9232と、リセット部9233とが設けられる。ロック部は、例えば、フック状であり、ソケット912の挿入方向に対して略垂直な方向に沿って延在する。ロック解除部9232とロック部9231とは、例えば、一体構造として形成されてもよく、ソケット912の挿入方向に対して略垂直な方向において、ロック解除部9232を移動させると、ロック部9231もこの方向に移動する。この実施形態において、リセット部9233は、弾性シートの形態を有し、ロック解除部9232は、リセット部9233の弾性力に抵抗してソケット912の挿入方向に対して略垂直な方向に移動しなければならない。したがって、ロック解除部9232が解除された後、弾性シートの形態のリセット部9233は、その弾性力を解除してロック部9231を押して再びリセットさせ、即ち、初期位置に移動させる。ロック解除部9232は、固定座32の外部に露出するように構成され、これにより固定座32の外部からのロック解除部9232の操作を容易にする。同時に、滑りを回避するために、ロック解除部9232の押圧面に凹凸構造が配置され、摩擦を増加させる。
【0047】
図19は、封孔部914の具体的な構造を示す。好ましい実施形態において、図19に示すように、封孔部914の全体構造は、楕円形の固定座32に適合する楕円形である。もちろん、封孔部914の外輪郭が固定座32の輪郭とマッチングする限り、他の構造形状を封孔部914に適用することもできる。もちろん、製造を容易にし、コストを低減するために、封孔部の外輪郭を固定座32の輪郭より小さくしてもよい。
【0048】
封孔部914は、フード体の形態を有し、即ち、封孔部914は、カバー体941と、カバー体941の周辺から垂直に延在する側壁942とを含む。係合部943が側壁942上に配置される。また、封孔部914がスムーズに移動して固定座32の開口を塞ぐことができるように、封孔部914の移動に対して復元力を提供する弾性部材916がさらに配置される。このために、弾性部材916は、封孔部914のフード体に配置され、即ち、弾性部材916は、カバー体941と固定座32の開口に対向する底部との間に収容される。固定座32に挿入されたソケット912の当接端921が封孔部914のカバー体941に当接すると、弾性部材916は、封孔部のカバー体941と固定座32の底部との間で圧縮される。ソケット912が固定座32から取り外されると、圧縮された弾性部材916は、封孔部914を押して固定座32の開口を塞ぐように移動させる復元力を提供する。
【0049】
次に、図20を参照して、図20は本発明による接合構造910の概略図であり、ソケット912と封孔部914との嵌合関係を示し、本発明の一実施形態による接合構造910の動作プロセスを詳細に説明する。
【0050】
封孔部914は常に固定座32に配置され、弾性部材916は固定座32の底部と封孔部914との間に当接する。図示の実施形態において、弾性部材916は固定座32の底部と封孔部914のカバー体941との間に当接する。図20は、ソケット912が固定座32に挿入された状態を示す。このとき、ソケット912の当接端921は、カバー体941に当接し、ソケット912のロック部9231は、固定座32に対応して設けられた係止構造にロックされる。ソケット912の接続端922が取り付けられたキャノピー機構50は、この状態でチャイルドシートに接続される。
【0051】
キャノピー機構50が長期間使用されないか、または清掃される必要がある場合、ロック解除部9232は、固定座32の外側からソケット912の挿入方向に対して略垂直な方向に押圧されてもよく、したがって、ロック解除部9232は、挿入方向に対して略垂直な方向に沿って移動する。ロック解除部9232とロック部9231とは一体構造として形成されているため、ロック解除部9232の移動によって、ロック部9231も挿入方向に対して略垂直な方向に沿って移動し、したがって、ロック部9231は、固定座32に対応して配置された係止構造から分離され、ソケット912及びそれに取り付けられたキャノピー機構50は、この時点で取り外すことができる。
【0052】
キャノピー機構50を再び取り付ける必要がある場合、ソケット912は、ロック解除部9232が押圧されながら、再び固定座に挿入される。ロック解除部9232が押圧される過程において、リセット部9233は圧縮される。したがって、ソケット912が所定位置に挿入された後にロック部9232が解除されると、ロック部9231は、リセット部9233の復元力の作用で固定座32の中の対応する係止構造と再び協働してソケット12をロックする。このように、ソケット912の接続端922に接続されたキャノピー機構50は、チャイルドシートに再び接続される。
【0053】
本発明の一実施形態による接合構造910において、封孔部914は常に固定座32に配置される。したがって、キャノピー機構50を取り外す必要がある場合には、ソケット912が固定座32から取り外されていても、封孔部914は依然として弾性部材916の弾性力の作用で移動して固定座32の開口を塞ぐことができ、これにより、ソケット912が取り外された後の全体的な美観が向上するとともに、ユーザの指などが固定座に不意に傷つけられることを防止することができ、したがって安全性が向上する。
【0054】
異なる環境での使用要件に適合するようにキャノピーの取り外し及び取り付けを容易にするために、1つまたは複数の実施形態によれば、チャイルドシートがキャノピーとシートとの間に接合構造を有することが好ましい。少なくともいくつかの実施形態において、接合構造は、キャノピーを迅速に接合及び取り外すために使用可能であり、キャノピーが取り外された場合、接合構造は、明らかな穴を示すことなく美学的に清潔である。少なくともいくつかの実施形態において、キャノピー機構が長時間使用されない場合や清掃が必要な場合には、キャノピーを取り外すことが好ましい。
【0055】
本発明の1つ又は複数の実施形態による接合構造は、第一物体を第二物体に分離可能に接合するために用いられる。当該接合構造は、固定座であって、第一物体に接続され、固定座は、筒状の固定座側壁を有し、固定座側壁は、互いに対向して配置された開放端及び収容端を有する、固定座と、ソケットであって、第二物体に接続され、ソケットは、筒状のソケット側壁を含み、且つ第二物体を第一物体に接合するために開放端を通して挿入方向に沿って、固定座側壁に挿入可能である、ソケットと、封孔部であって、固定座側壁の内部に配置され、固定座の収容端とソケットとの間に位置し、且つ開放端と収容端との間で移動可能であり、封孔部は、開放端に封孔表面を有し、封孔表面は、開放端における固定座側壁の横断面形状に対応する形状を有する、封孔部と、弾性封孔部であって、封孔部と収容端との間に配置され、封孔部を開放端に向かって付勢する力を加えるために用いられ、封孔部をソケットに弾性的に当接させる、弾性封孔部と、を含み、ソケットが固定座に挿入されていない場合、封孔部は、弾性封孔部によって開放端に付勢され、ソケットが固定座に挿入されている場合、封孔部は、ソケットによって収容端に向かって押され、開放端から離れる。
【0056】
一実施形態において、ストッパ部が固定座側壁の内側に配置され、ストッパ部は、開放端と収容端との間の位置に位置し、固定座側壁の内側から内向きに突出し、突起部は、ソケット側壁の外側に配置され、突起部は、ソケット側壁の外側から外側に突出し、ソケットが固定座に挿入される場合、突起部は、ストッパ部を越えて固定座に入ることができ、且つ収容端の側からストッパ部に当接してソケットが固定座から離れることを防止する。
【0057】
一実施形態において、ストッパ部は複数のストッパ部を含み、複数のストッパ部は、固定座側壁の内周に沿って一周を形成するか、又は固定座側壁の内周に対称的に配置される。
【0058】
一実施形態において、返し部が封孔部に配置され、返し部は、封孔表面から収容端に向かって延在し、且つ一端部にフックを有し、フックは、固定座側壁に向かって突出し、返し部は、封孔部が弾性封孔部によって開放端に付勢される場合、収容端の側からストッパ部に当接して封孔部が固定座から離れることを防止するように構成される。
【0059】
一実施形態において、固定座側壁は、略矩形の形状の横断面を有し、ストッパ部は、矩形の各長辺及び各短辺に配置され、ソケット側壁は、ストッパ部に対応する複数の突起部を有し、封孔部は、長辺及び/又は短辺におけるストッパ部に対応して配置される複数の返し部を有する。
【0060】
一実施形態において、突起部は、挿入方向に垂直な方向に沿ってソケット側壁上に延在し、突起部の両端において、挿入方向に平行なスロットがソケット側壁にそれぞれ配置される。
【0061】
一実施形態において、接合構造は、ソケット側壁上に配置され、且つソケットに部分的に挿入された解除ボタンをさらに含み、解除ボタンは、ソケットの挿入方向に垂直な方向に沿って、ソケットから離れるロック位置とソケットに近接する解除位置との間で摺動可能であり、これによりソケットを固定座に選択的にロックする。
【0062】
一実施形態において、解除ボタンは、ソケットから離れる一側にソケットの挿入方向に対して垂直に外側に突出する押圧部と、ソケットから離れる一側にソケットの挿入方向に対して垂直に外側に突出し、且つ押圧部よりも固定座に近接するロック部とを含み、ソケットが固定座に挿入されている場合、押圧部は固定座の外側に残り、ロック部は固定座に挿入され、且つ固定座のストッパ部の内側に係止される。
【0063】
一実施形態において、固定座は固定座エッジをさらに含み、固定座エッジは固定座側壁の開放端のエッジから外側に延在し、ソケットが固定座に挿入されていない場合、封孔部の封孔表面は固定座エッジと略面一である。
【0064】
一実施形態において、ソケットの挿入方向において、ソケットと封孔部の長さの合計は、固定座の長さにほぼ等しく、これによりソケットが固定座に挿入されると、封孔部が固定座の収容端に当接する。
【0065】
本発明の実施形態の別の目的は、接合構造と、接合構造を含むチャイルドシートとを提供することである。当該接合構造は、キャノピー機構をチャイルドシートに取り付けるために用いられることができ、また、当該接合構造は、キャノピー機構と共にチャイルドシートから取り外すことができる。さらに、取り外した後、接合構造の封孔部は、ソケットが挿入された固定座を塞ぐことができ、これは、全体的な美観及び安全性を改善する。
【0066】
したがって、本発明の一実施形態によれば、接合構造が提供される。当該接合構造は、デバイスの固定座に挿入して接続され、且つ固定座から取り外し可能であるソケットと、固定座に移動可能に配置され、ソケットがデバイスの固定座に挿入された時にソケットに当接し、且つソケットが固定座から取り外された時に固定座の開口を塞ぐように移動可能である封孔部とを含む。
【0067】
一実施形態において、ソケットは、当接端、接続端及び当接端と接続端との間に配置される中間部を含み、当接端は封孔部に当接し、接続端はデバイスの付属部品に接続するために用いられる。
【0068】
一実施形態において、中間部には、ロック部、ロック解除部、及びリセット部が設けられ、ロック部は、ソケットをデバイスの固定座にロックするために用いられ、ロック解除部は、固定座の外部に露出し、ソケットを固定座にロックした状態からロック解除し、リセット部は、ロック部をリセットするために用いられる。
【0069】
一実施形態において、ロック部はフックの形態を有し、フックは、ソケットの挿入方向に対して略垂直な方向に延在することにより、ソケットが固定座に挿入される時に固定座に対応して配置された係合構造にロックされ、ロック解除部とロック部は一体構造として形成され、ロック部は、ソケットの挿入方向に対して略垂直な方向にロック解除部を移動させることによって移動可能である。
【0070】
一実施形態において、ロック解除部は、凹凸表面を有するボタンの形態を有し、リセット部は、ロック解除部に当接するリセット弾性シートの形態を有する。
【0071】
一実施形態において、封孔部の外輪郭は、デバイスの固定座の輪郭にマッチングするように形成される。
【0072】
一実施形態において、接合構造は弾性部材をさらに含み、弾性部材は、封孔部と固定座の開口に対向する底部との間に、または封孔部の底部に配置される。
【0073】
一実施形態において、封孔部はフード体の形態を有し、カバー体と、カバー体の周辺から垂直に延在する側壁とを含み、係合部が側壁上に配置される。
【0074】
一実施形態において、弾性部材は、封孔部の側壁によって囲まれた空間内に配置され、且つカバー本体と固定座の底部との間に当接する。
【0075】
本発明の別の態様によれば、上記の接合構造を含むチャイルドシートが提供される。そのようなチャイルドシートは、シート部と、背もたれ部と、枕部とを含む。背もたれ部には固定座が形成され、接合構造は固定座に挿入され、接合構造はキャノピー機構に接続される。
【0076】
一実施形態において、キャノピー機構は、上記の2つの接合構造に接続される。2つの固定座は背もたれ部の背面に形成され、2つの接合構造は、2つの固定座にそれぞれ挿入される。
【0077】
本発明の一実施形態によるチャイルドシートが提供され、当該チャイルドシートは、シート本体と、シート本体の上部に接合することができるキャノピーとを含む。また、本発明の実施形態による接合構造において、第一物体はシート本体であり、第二物体はキャノピーであり、2つの接合構造は、シート本体の両側にそれぞれ配置され、各固定座の収容端は、シート本体の対応側からシート本体に埋め込まれ、各固定座の開放端は、シート本体の側面に露出される。
【0078】
一実施形態において、キャノピーは、両方とも略U字形である第一キャノピーロッド及び第二キャノピーロッドを含み、各接合構造は、第一キャノピーロッド固定部及び第二キャノピーロッド固定部を含み、ここで、第一キャノピーロッド固定部は、2つの接合構造のうちの対応する1つのソケットに固定され、第二キャノピーロッド固定部は、第一キャノピーロッド固定部に枢動可能に接続され、第一キャノピーロッドの両端は、それぞれ、2つの接合構造のうちの対応する1つの第一キャノピーロッド固定部に固定的に接続され、第二キャノピーロッドの両端は、2つの接合構造のうちの対応する1つの第二キャノピーロッド固定部にそれぞれ固定的に接続され、これにより、第二キャノピーロッドは、第一キャノピーロッドに対してソケットの挿入方向に平行な軸線を中心に回転可能である。
【0079】
本発明の実施形態による接合構造及び接合構造を含むチャイルドシートによれば、接合構造のソケットが取り外された後、接合構造の封孔部は、ソケットが挿入された固定座を依然として塞ぐことができる。したがって、ソケットが取り外されても、全体的な美観及び安全性を依然として保持することができる。
【0080】
本発明は、本発明の趣旨及び本質から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるので、実施形態は、上記の詳細のいずれにも限定されず、特許請求の範囲によって定義される範囲内で最も広い意味で解釈されるべきであることを理解すべきである。したがって、特許請求の範囲またはその等価物の範囲内に入るすべての変更は、特許請求の範囲によって包含される。
【符号の説明】
【0081】
100 接合構造
110 固定座
111 固定座エッジ
112 固定座側壁
1121 開放端
1122 収容端
114 ストッパ部
120 封孔部
121 封孔表面
122 返し部
130 ソケット
131 ソケット側壁
132 突起部
133 スロット
134 位置規制部
140 第一キャノピーロッド固定部
141 第一ディスク部
142 第一キャノピーロッド連結部
143 収容空間
144 位置決め溝
150 第二キャノピーロッド固定部
151 第二ディスク部
152 第二キャノピーロッド連結部
153 回転部
154 位置決め突起
155 貫通孔
160 カバー
161 弾性封孔部
162 弾性キャノピーロッド
163 弾性解除ボタン
170 解除ボタン
171 押圧部
172 ロック部
173 弾性解除ボタン取付部
200 キャノピー
210 第一キャノピーロッド
220 第二キャノピーロッド
300 シート本体
301 ケース
302 ヘッドレスト部
303 背もたれ部
304 シート部
305 開口及び収容空間
900 接合構造
912 ソケット
921 当接端
922 接続端
923 中間部
9231 ロック部
9232 ロック解除部
9233 リセット部
914 封孔部
941 カバー体
942 側壁
943 係合部
916 弾性部材
20 シート部
30 背もたれ部
32 固定座
40 枕部
50 キャノピー機構
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】