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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】インダクタンス制御システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/28 20060101AFI20231213BHJP
【FI】
G01R31/28 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534327
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 US2021062037
(87)【国際公開番号】W WO2022125455
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】17/117,551
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502391840
【氏名又は名称】テラダイン、 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】パリッシュ、 フランク
(72)【発明者】
【氏名】サクセナ、 ディウェイカー
(72)【発明者】
【氏名】ヘルツォーク、 マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ダグェ、 エドワード パトリック
【テーマコード(参考)】
2G132
【Fターム(参考)】
2G132AE11
2G132AE25
2G132AL18
(57)【要約】
例示的な極性反転器は、複数の接触器を含み、その各々は、電流経路を構成するように制御可能なスイッチを含む。複数の接触器の各々は、第1の極性を有する電圧を受け取る第1の接点が、第2の極性を有する電圧を受け取る第2の接点と交互になるようにインターリーブされた接点を含み、第1の極性と第2の極性とは異なる。極性反転器はまた、第1の接点の各々に電気的に接続する第1の導電性プレートと、第2の接点の各々に電気的に接続する第2の導電性プレートとを含む。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートは平行である。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間には誘電体材料が介在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性反転器であって、
複数の接触器であって、前記複数の接触器の各々は、一の電流経路を構成するように制御可能な複数のスイッチを備え、前記複数の接触器の各々は、複数の接点を備え、前記接点は、第1の極性を有する電圧を受け取る第1の接点が、第2の極性を有する電圧を受け取る第2の接点と交互になるようにインターリーブされ、前記第1の極性と前記第2の極性が異なる、複数の接触器と、
前記第1の接点の各々に電気的に接続する第1の導電性プレートと、
前記第2の接点の各々に電気的に接続する第2の導電性プレートであって、前記第1の導電性プレートと前記第2の導電プレートが平行である、第2の導電プレートと、
前記第1の導電性プレートと前記第2の導電性プレートとの間の誘電体材料と
を備える、極性反転器。
【請求項2】
前記接触器の数が、前記極性反転器を通過する電流の量に対応し、かつ、使用される接触器のタイプの仕様に基づく、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項3】
前記接点は、複数の入力接点を備え、
前記複数の接触器の各々が、前記入力接点とは異なる前記スイッチの側に複数の出力接点を備え、前記出力接点は、前記第1の接点を有する電流経路上の第3の接点が前記第2の接点を有する電流経路上の第4の接点と交互になるようにインターリーブされ、
前記極性反転器は、
前記第3の接点の各々に電気的に接続される第1のバスバーと、
前記第4の接点の各々に電気的に接続される第2のバスバーであって、前記第1のバスバーと前記第2のバスバーとが平行である、第2のバスバーと、
前記第1のバスバーと前記第2のバスバーとの間の誘電体材料と
を備える、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項4】
前記スイッチは、電流が前記複数の接触器を通って第1の方向又は第2の方向に流れるように構成するべく制御可能であり、前記第1の方向は、前記第2の方向と反対である、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項5】
前記第1の導電性プレート及び前記第2の導電性プレートの各々が、前記接点のそれぞれに接続する複数の導電性フィンガを備える、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項6】
前記複数の接触器は、少なくとも2つの入力接触器及び少なくとも2つの出力接触器を備え、前記少なくとも2つの入力接触器が、電流源から電流を受け取るように構成され、前記少なくとも2つの出力接触器が、デバイスインターフェースボードへの経路上に電流を出力するように構成される、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項7】
前記誘電体はポリイミドフィルムを含む、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項8】
前記誘電体はポリプロピレンを含む、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項9】
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間の間隔及び前記接点のインターリーブが、前記極性反転器が200ナノヘンリー(nH)未満のインダクタンスを有することを可能にする、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項10】
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間の間隔及び前記接点のインターリーブが、前記極性反転器が100ナノヘンリー(nH)以下のインダクタンスを有することを可能にする、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項11】
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間の前記誘電体材料の厚さが、10分の1ミリメートル程度である、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項12】
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間の前記誘電体材料の厚さが、0.5ミリメートル(mm)以下である、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項13】
前記第1のバスバーと前記第2のバスバーとの間の前記誘電体材料の厚さが、10分の1ミリメートル程度である、請求項3に記載の極性反転器。
【請求項14】
前記第1のバスバーと前記第2のバスバーとの間の前記誘電体材料の厚さが、0.5ミリメートル(mm)以下である、請求項3に記載の極性反転器。
【請求項15】
前記接触器は、複数の入力接触器及び複数の出力接触器を備え、前記入力接触器は、第1の電圧及び第2の電圧にそれぞれ接続された前記第1の導電性プレート及び前記第2の導電性プレートを備え、
前記極性反転器は、前記第1の極性を有する電圧を受け取る第3の接点が前記第2の極性を有する電圧を受け取る第4の接点と交互になるようにインターリーブされた接点を備える出力接触器を備え、
前記極性反転器は、
前記第3の接点の各々に電気的に接続する第3の導電性プレートと、
前記第4の接点の各々に電気的に接続する第4の導電性プレートであって、前記第3の導電性プレートと平行である第4の導電性プレートと
を備える、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項16】
前記第1の極性は、前記第2の極性に対して正の電圧である、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項17】
前記第1の極性が強制高電圧であり、前記第2の極性が強制低電圧であり、前記強制高電圧は前記強制低電圧よりも大きい、請求項1に記載の極性反転器。
【請求項18】
試験システムであって、
被試験デバイス(DUT)に接続するデバイスインターフェースボード(DIB)と、
前記DIBに接続するインターポーザと、
電流源と、
前記電流源から電流を受け取り、前記インターポーザに対する前記電流の流れの方向を制御する極性反転器と
を備え、
前記極性反転器は、
複数の接触器であって、前記複数の接触器の各々が、一の電流経路を構成するように制御可能な複数のスイッチを備え、前記複数の接触器の各々は、複数の接点を備え、前記接点は、第1の極性を有する電圧を受け取る第1の接点が、第2の極性を有する電圧を受け取る第2の接点と交互になるようにインターリーブされ、前記第1の極性と前記第2の極性が異なる、複数の接触器と、
前記第1の接点の各々に電気的に接続する第1の導電性プレートと、
前記第2の接点の各々に電気的に接続する第2の導電性プレートであって、前記第1の導電性プレートと前記第2の導電性プレートとが平行である、第2の導電性プレートと、
前記第1の導電性プレートと前記第2の導電性プレートとの間の誘電体材料と
を備える、試験システム。
【請求項19】
前記スイッチは、電流が前記複数の接触器を通って第1の方向又は第2の方向に流れるように構成するべく制御可能であり、前記第1の方向は、前記第2の方向と逆である、請求項18に記載の極性反転器。
【請求項20】
前記極性反転器は、少なくとも2つの入力接触器と、少なくとも2つの出力接触器とを備え、前記少なくとも2つの入力接触器は、前記電流源から前記電流を受け取るように構成され、前記少なくとも2つの出力接触器は、前記電流を前記インターポーザに出力するように構成される、請求項18に記載の極性反転器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、極性反転器などの電子部品におけるインダクタンスを制御するための例示的な技法について説明する。
【背景技術】
【0002】
例示的な極性反転器は、電圧又は電流などの電気信号の極性を変化させる回路を含む。極性は、一般に、回路内の電位を表す。慣例によれば、電流は、正極端子から負極端子に流れる。しかしながら、物理的には、負極端子から正極端子へ電子が流れる。正極端子は、負極端子よりも電位が高い。したがって、極性は、電流及び電圧の両方に関して理解することができる。
【0003】
インダクタンスは、導電体がそれを通って流れる電流の変化に抵抗する傾向を含む。したがって、インダクタンスは、電流の変化を実現する極性反転器などのデバイスの動作に影響を与えることができる。
【発明の概要】
【0004】
例示的な極性反転器は、複数の接触器を含む。複数の接触器の各々は、電流経路を構成するように制御可能なスイッチを含む。複数の接触器の各々はまた、第1の極性を有する電圧を受け取る第1の接点が、第2の極性を有する電圧を受け取る第2の接点と交互になるようにインターリーブされた接点を含み、第1の極性と第2の極性とは異なる。極性反転器はまた、第1の接点の各々に電気的に接続する第1の導電性プレートと、第2の接点の各々に電気的に接続する第2の導電性プレートとを含む。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートは平行である。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間には誘電体材料が介在する。例示的な極性反転器は、以下の特徴のうちの1つ以上を、単独又は組み合わせのいずれかで含んでもよい。
【0005】
接触器の数は、極性反転器を通過する電流の量に対応してもよく、使用される接触器のタイプの仕様に基づいていてもよい。接点は、入力接点を含んでもよい。複数の接触器の各々は、スイッチの入力接点とは異なる側に出力接点を含み得る。出力接点は、第1の接点を有する電流経路上の第3の接点が、第2の接点を有する電流経路上の第4の接点と交互になるようにインターリーブされてもよい。極性反転器はまた、第3の接点の各々に電気的に接続する第1のバスバーと、第4の接点の各々に電気的に接続する第2のバスバーであって、第1のバスバー及び第2のバスバーが平行である、第2のバスバーと、第1のバスバーと第2のバスバーとの間の誘電材料とを含んでもよい。
【0006】
スイッチは、電流が複数の接触器を通って第1の方向又は第2の方向に流れるように構成するように制御可能であり得る。第1の方向は、第2の方向と反対であってもよい。第1の導電性プレート及び第2の導電性プレートの各々は、接点のそれぞれに接続するための導電生フィンガを含んでもよい。複数の接触器は、少なくとも2つの入力接触器及び少なくとも2つの出力接触器を含み得る。少なくとも2つの入力接触器は、電流源から電流を受け取るように構成されてもよく、少なくとも2つの出力接触器は、デバイスインターフェースボードへの経路上に電流を出力するように構成されてもよい。誘電体は、ポリイミドフィルムであってもよく、又はポリイミドフィルムを含んでもよい。誘電体は、ポリプロピレンであってもよく、又はポリプロピレンを含んでもよい。
【0007】
第1のプレートと第2のプレートとの間の間隔及び接点のインターリーブは、極性反転器が200ナノヘンリー(nH)未満のインダクタンスを有することを可能にし得る。第1のプレートと第2のプレートとの間の間隔及び接点のインターリーブは、極性反転器が100ナノヘンリー(nH)以下のインダクタンスを有することを可能にし得る。
【0008】
第1のプレートと第2のプレートとの間の誘電体材料の厚さは、10分の1ミリメートル程度であり得る。第1のプレートと第2のプレートとの間の誘電体材料の厚さは、0.5ミリメートル(mm)以下であり得る。第1のバスバーと第2のバスバーとの間の誘電体材料の厚さは、10分の1ミリメートル程度であり得る。第1のバスバーと第2のバスバーとの間の誘電体材料の厚さは、0.5ミリメートル(mm)以下であり得る。
【0009】
接触器は、入力接触器及び出力接触器を含んでもよい。入力接触器は、第1の電圧又は電流及び第2の電圧又は電流にそれぞれ接続された第1の導電性プレート及び第2の導電性プレートを含み得る。極性反転器は、第1の極性を有する電圧又は電流を受け取る第3の接点が、第2の極性を有する電圧又は電流を受け取る第4の接点と交互になるようにインターリーブされた接点を有する出力接触器を含み得る。極性反転器はまた、第3の接点の各々に電気的に接続する第3の導電性プレートと、第4の接点の各々に電気的に接続する第4の導電性プレートとを含み得、第3の導電性プレート及び第4の導電性プレートは平行である。第1の極性は、第2の極性に対して正の電圧であってもよい。第1の極性は強制高電圧であってもよく、第2の極性は強制低電圧であってもよく、強制高電圧は強制低電圧よりも大きい。
【0010】
例示的な試験システムは、被試験デバイス(DUT)に接続するデバイスインターフェースボード(DIB)と、DIBに接続するインターポーザと、電流源と、電流源から電流を受け取り、インターポーザに対する電流の流れの方向を制御する極性反転器とを含む。極性反転器は複数の接触器を含み、接触器の各々は、電流経路を構成するように制御可能なスイッチを含む。複数の接触器の各々は、第1の極性を有する電圧を受け取る第1の接点が、第2の極性を有する電圧を受け取る第2の接点と交互になるようにインターリーブされた接点を含み、第1の極性と第2の極性とは異なる。極性反転器はまた、第1の接点の各々に電気的に接続する第1の導電性プレートと、第2の接点の各々に電気的に接続する第2の導電性プレートとを含む。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートは平行である。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間には誘電体材料が介在する。例示的な試験システムは、以下の特徴のうちの1つ以上を、単独又は組み合わせのいずれかで含んでもよい。
【0011】
スイッチは、電流が複数の接触器を通って第1の方向又は第2の方向に流れるように構成するように制御可能であり得る。第1の方向は、第2の方向と逆であってもよい。極性反転器は、少なくとも2つの入力接触器及び少なくとも2つの出力接触器を含み得る。少なくとも2つの入力接触器は、電流源から電流を受け取るように構成されてもよく、少なくとも2つの出力接触器は、電流をインターポーザに出力するように構成されてもよい。
【0012】
この発明の概要の項を含む、本明細書において説明される特徴のうちの任意の2つ以上は、本明細書では具体的に説明されない実装形態を形成するために組み合わされ得る。
【0013】
本明細書で説明されるデバイス及び技法の少なくとも一部は、1つ以上の非一時的機械可読記憶媒体上に記憶された命令を1つ以上の処理デバイス上で実行することによって構成又は制御され得る。非一時的機械可読記憶媒体の例は、読み取り専用メモリ、光ディスクドライブ、メモリディスクドライブ、及びランダムアクセスメモリを含む。本明細書で説明されるデバイス及び技法の少なくとも一部は、1つ以上の処理デバイスと、高電流試験を含む様々な制御動作を実行するために1つ以上の処理デバイスによって実行可能である命令を記憶するメモリを備えるコンピューティングシステムを使用して構成又は制御され得る。本明細書に記載されるデバイス、システム、及び/又は構成要素は、例えば、設計、構築、配列、配置、プログラミング、動作、アクティブ化、非アクティブ化、及び/又は制御によって構成され得る。
【0014】
1つ以上の実装形態の詳細が、添付の図面及び以下の説明に記載される。その他の特徴及び利点は、それらの説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】例示的な極性反転器の構成要素のブロック図である。
図2】インダクタンスの低減のために構成された例示的な極性反転器の右斜視図を示す図である。
図3図2の例示的な極性反転器の左斜視図である。
図4】本明細書に記載される極性反転器に取り付け可能な例示的な導電性平行プレートの斜視図である。
図5】本明細書に記載される極性反転器に取り付け可能な例示的な導電性平行バスバーの斜視図である。
【0016】
異なる図面における同様の参照番号は同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書では、極性反転器などの電子デバイスにおけるインダクタンスを低減するための技法の例について説明する。一例では、極性反転器は、極性反転器の周りのインダクタンスを低減又は最小化するように構成され、それによって、電流源と、被試験デバイス(DUT)などの電流の宛先との間の信号送達経路の少なくとも一部の総インダクタンスを低減する。一例では、極性反転器は複数の接触器を含み、その各々は、電流経路を構成するように制御可能なスイッチを含む。接触器の各々は、第1の極性を有する電圧を受け取る第1の接点が、第1の極性とは異なる第2の極性を有する電圧を受け取る第2の接点と交互になるようにインターリーブされた接点を含む。第1の導電性プレートは、第1の接点の各々に電気的に接続するように構成され、第2の導電性プレートは、第2の接点の各々に電気的に接続するように構成される。第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとは物理的に平行に配置されており、第1の導電性プレートと第2の導電性プレートとの間には誘電体材料が介在する。したがって、電流経路は、導電性プレート及びスイッチによって部分的に画定される。
【0018】
本明細書に記載のタイプの平行プレート、特に互いに近接したプレートを使用することによって、極性反転器の全体的なインダクタンスを低減することができる。例えば、極性反転器の全体的なインダクタンスは、異なる構成を有する従来の極性反転器に対して最小化又は低減され得る。更に、第1の接点と第2の接点とを交互にすることにより、全体のインダクタンスを相殺し、したがって少なくとも部分的に低減し得る。更に、以下に説明するように、誘電体によって分離された平行なバスバーも電流経路の一部となり得る。一例では、極性反転器の各側に1組の平行バスバーがあってもよい。このタイプのバスバー、特に互いに近接したバスバーを使用することによって、極性反転器の全体的なインダクタンスを更に低減することができる。一例では、本明細書に記載のタイプの高電流(例えば、2000アンペア(A))、低インダクタンス極性反転器で測定されたインダクタンスは、例示的な従来の極性反転器における約480nHと比較して、約100ナノヘンリー(nH)である。そうは言っても、本明細書に記載の極性反転器は、これらの値、又は任意の特定のインダクタンス値、電流値、及び/又は電圧値に限定されるものではない。
【0019】
図1は、例示的な極性反転器10に含まれる構成要素のブロック図を示す。この例では、極性反転器10は、6つの接触器11~16を含む。例示的な接触器は、その入力接点からその出力接点に電流を流すためのスイッチ及び他の回路を含む電子デバイスである。他の接触器を代表する接触器13を参照すると、各接触器は、まとめて18とラベル付けされた4つの入力接点と、まとめて19とラベル付けされた4つの出力接点とを含む。しかしながら、本明細書に記載の技術は、この構成を有する接触器に限定されない。スイッチ(図示せず)は、入力接点と出力接点との間の電流経路を制御するために各接触器内に存在する。スイッチは、電子的に又は手動で制御され得る。例えば、コンピューティングシステム又はコントローラ(例えば、図6を参照)は、個々のスイッチを制御して、極性反転器を通る所望の電流経路(複数可)を構成又は作成するために開閉し得る。
【0020】
例示的な動作において、電流源は、図6に示されるように、極性反転器10と直列に接続される。この例では、電流源は高電流源である。高電流の例としては、500Aを超える電流、1000Aを超える電流、2000Aを超える電流、3000Aを超える電流などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実装形態では、電流は、時間の少なくとも一部又は時間の全てにおいてパルス化される。いくつかの例では、パルス化された電流は、「0」などのベースライン値からより高い値又はより低い値への振幅の急速な過渡的な変化と、それに続くベースライン値への急速な戻りとを含む。いくつかの実装形態では、電流は周期的であり、例えば正弦波である。いくつかの実装形態では、電流は、時間の少なくとも一部において定常状態である。電流源は、極性反転器の入力端子と直列に接続され、入力端子20において正極性、例えば、強制高電圧/電流(又は単に「強制高」)を供給し、入力端子21において負極性、例えば、強制低電圧/電流(又は単に「強制低」)を供給する。試験システム(図6参照)のデバイスインターフェースボード(DIB)などのデバイスは、極性反転器の出力端子と直列に接続され、出力端子24及び25において、正極性、例えば、強制高電圧/電流、又は負極性、例えば、強制低電圧/電流を選択的に供給する。この例では、出力端子24及び25は、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)の入力電圧端子及び出力電圧端子を表すために「コレクタ」及び「エミッタ」とラベル付けされている。しかしながら、より一般的には、端子24及び25は、接続されたデバイス又はシステムに異なる極性の電気信号を供給するように構成された任意の端子であってもよい。いくつかの例では、35ボルト(V)~85Vの範囲内の電圧が使用され得る。ただし、本明細書に記載されるシステムは、いかなる電圧範囲にも限定されない。
【0021】
この例では、接触器12、13、15、及び16は入力として構成され、接触器11及び14は出力又は負荷として構成される。例えば、図1に示すように、入力電圧及び電流が入力接触器12、13、15及び16に印加され、その電圧及び電流が出力接触器11及び14に出力され、そこから端子24及び25に出力される。各接触器上の接点は、強制高又は正などの第1の極性を有する電圧及び電流を受け取る第1の組の接点が、強制低又は負などの第2の極性を有する電圧及び電流を受け取る第2の組の接点と交互になるようにインターリーブされる。本明細書で説明するように、各接触器上でこのように接点を交互に配置することにより、接触器を通る電流経路が交互になり、インダクタンスを低減し得る。
【0022】
例として、接触器13の場合、接点1及び5は強制高に接続され、接点3は強制低に接続される。また、接点2及び6は、接点1及び5と同じ電流経路に沿って接続可能であり、接点4及び8は、接点3及び7と同じ電流経路に沿って接続可能である。接点1、3、5、及び7は、2つの隣接する接点が同じ極性の電圧及び電流に接続されないという意味でインターリーブされている。接点2、4、6、及び8についても同様である。別の言い方をすれば、接点は、極性が交互になるという意味でインターリーブされている。一例では、接触器13の入力側26において、接点1は強制高に接続され、接点3は強制低に接続され、接点5は強制高に接続され、接点7は強制低に接続される。一例では、接触器13の出力側27において、接点2は強制高に接続可能であり、接点4は強制低に接続可能であり、接点6は強制高に接続可能であり、接点8は強制低に接続可能である。入力接触器12、15、及び16の各々は、図1に示される入力接触器13と同じ入力及び出力接点の接点構成を有する。
【0023】
例として、出力接触器11の場合、接点1及び5は端子24に接続され、接点3及び7は端子25に接続される。また、接点2及び6は、接点1及び5と同じ電流経路に沿って接続可能であり、接点4及び8は、接点3及び7と同じ電流経路に沿って接続可能である。接点1、3、5、及び7は、2つの隣接する接点が同じ極性の電圧及び電流に接続されないという意味でインターリーブされている。接点2、4、6、及び8についても同様である。別の言い方をすれば、接点は、極性が交互になるという意味でインターリーブされている。一例では、接触器11の入力側34において、接点1は端子24に接続され、接点3は端子25に接続され、接点5は端子24に接続され、接点7は端子25に接続される。一例では、接触器11の出力側27において、接点2は強制高に接続可能であり、接点4は強制低に接続可能であり、接点6は強制高に接続可能であり、接点8は強制低に接続可能である。接触器14は、接触器11と同じ入力及び出力接点の接点構成を有する。更に、出力接触器上の「入力」34及び「出力」35は、慣例に従ってラベル付けされており、必ずしも出力接触器に流入又はそこから流出する電流の流れの方向を示すものではない。
【0024】
例示的な動作では、接触器内のスイッチは、端子24(例えば、コレクタ)に強制高を供給し、端子25(例えば、エミッタ)に強制低を供給するように制御され、例えば、開放又は閉鎖するように制御される。
【0025】
端子24に強制高を供給するために、入力接触器30内のスイッチは、電流経路が接点1と2との間及び接点5と6との間に作成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。出力接触器11内のスイッチは、電流経路が接点1と2との間及び接点5と6の間に生成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。接触器30内のスイッチは、接点3及び4への又は接点3及び4からの電流の流れ、並びに接点7及び8への又は接点7及び8からの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。出力接触器11内のスイッチは、接点3、4、7、及び8への又はそれらからの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。
【0026】
端子25に強制低を供給するために、入力接触器31内のスイッチは、電流経路が接点3と4との間及び接点7と8との間に作成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。出力接触器14内のスイッチは、電流経路が接点3と4との間及び接点7と8の間に生成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。接触器31内のスイッチは、接点1及び2への又は接点1及び2からの電流の流れ、並びに接点5及び6への又は接点5及び6からの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。接触器14内のスイッチは、接点1、2、5、及び6への電流の流れ、又はそれらからの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。
【0027】
異なる例示的な動作では、接触器内のスイッチは、端子25(例えば、エミッタ)に強制高を供給し、端子24(例えば、コレクタ)に強制低を供給するように、例えば、開放又は閉鎖するように制御される。これにより、出力端子24及び25の極性が反転し、したがって、前の段落で説明した構成に対して電流方向が反転する。
【0028】
端子25に強制高を供給するために、入力接触器31内のスイッチは、電流経路が接点1と2との間及び接点5と6との間に作成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。出力接触器14内のスイッチは、電流経路が接点1と2との間及び接点5と6の間に生成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。接触器31内のスイッチは、接点3及び4への又は接点3及び4からの電流の流れ、並びに接点7及び8への又は接点7及び8からの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。出力接触器14内のスイッチは、接点3、4、7、及び8への又はそれらからの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。
【0029】
端子24に強制低を供給するために、入力接触器30内のスイッチは、電流経路が接点3と4との間及び接点7と8との間に作成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。出力接触器11内のスイッチは、電流経路が接点3と4との間及び接点7と8の間に生成されるように、例えば、閉鎖されるように制御される。接触器30内のスイッチは、接点1及び2への又は接点1及び2からの電流の流れ、並びに接点5及び6への又は接点5及び6からの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。接触器11内のスイッチは、接点1、2、5、及び6への電流の流れ、又はそれらからの電流の流れを防止するように、例えば、開放されるように制御される。
【0030】
前の段落では、接触器スイッチの動作を制御することによって、極性反転器10を流れる電流をどのように反転させることができるかの例を説明している。極性反転器の全体的なインダクタンスを低減するために、接触器内の接点及び関連するスイッチは、前述のようにインターリーブされる。また、極性反転器の入力端子及び出力端子への電気的接続は、絶縁体によって分離された平行な導電性プレートを使用して実装されてもよい。
【0031】
強制高電圧/電流及び強制低電圧/電流への接点1、3、5、及び7などの様々な入力接点の電気的接続は、導電性プレートが接触せず、電流経路を形成しないように、誘電体材料によって分離された平行な導電性プレートを使用して実装されてもよい。接点2、4、6、及び8などの様々な出力接点の電気的接続は、導電性バスバーが接触せず、電流経路を形成しないように、誘電体材料によって分離された平行な導電性バスバーを使用して実装されてもよい。図2及び図3は、図1に関して説明した接触器と、本明細書に記載の導電性プレート及び導電性バスバーとを含む極性反転器40の例示的な実装形態を示す。図4は、極性反転器40と共に使用され得る一対の導電性プレート41の斜視図を示し、図5は、極性反転器40と共に使用され得る一対の導電性バスバー42の斜視図を示す。
【0032】
例示的な極性反転器40において、接触器43~48は、図1のそれぞれの接触器11~16と同じ構造及び機能を有し得る。極性反転器40には、2組の導電性プレート50及び51がある。第1の組の導電性プレート51は、図1の端子20及び21などの入力端子に電気的に接続され、第2の組の導電性プレート50は、図1の端子24及び25などの出力端子に電気的に接続される。導電性プレート51は、図6に示すような電流源を含む電流経路内にある。導電性プレート50は、図6に示すような試験システムのDIBなどの出力デバイスへの電流経路内にある。導電性プレート50及び51は、互いに直接電気的に接続されるのではなく、本明細書で説明するように、接触器を介して電気的に接続される。
【0033】
この例では、導電性プレート55は、正極性又は強制高電圧/電流に接続され、導電性プレート56は、負極性又は強制低電圧/電流に接続される。この例では、導電性プレート57は1つの出力端子(例えば、図1のエミッタ)に接続され、導電性プレート58は別の出力端子(例えば、図1のコレクタ)に接続される。導電性プレート55、56、57、及び58上の電流及び電圧の極性は、図1に関して説明したように、接触器内のスイッチを制御することによって制御される。
【0034】
接触器43~48上の入力接点は、図1に示すように、導電性プレート50及び51に接続される。接触器43~48上の出力接点は、図1に示すように平行に配置され、誘電体材料によって分離される導電バスバー42a、42bに接続される。図1図2及び図3を参照すると、出力側に電気接続61を実装するための1組の平行なバスバー42aと、出力側に電気接続60を実装するための1組の平行なバスバー42bとが存在し得る。導電性バスバー及び導電性プレートは、銅又は金を含むが、これらに限定されない、任意の適切な導電性材料から作製され得る。平行な導電性プレートと平行なバスバーとの間に挟まれ得る誘電体の例としては、Formex(登録商標)、Kapton(登録商標)、ポリイミドフィルム、ポリプロピレン、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。別の例では、誘電体は、10ミル(0.254mm)の厚さを有するマイラーテープである。
【0035】
図2及び図3の例では、極性反転器40は、6つの接触器42~48を含む。この例では、各接触器は接点を含み、したがって、6つの接触器は、それらの集合上部64上に24個の接点を有し、それらの集合底部65上に24個の接点を有する。接触器43などの所与の接触器の場合、2つの接触点は、強制高電圧/電流であり、残りの2つの接触点は、強制低電圧/電流である。導電性プレートは、平行な銅板を用いて作製される。入力接触器44、45、47、及び48の導電性プレート51は、上部銅板55からの2つのフィンガが強制高電圧/電流、強制低電圧/電流、強制高電圧/電流、及び強制低電圧/電流で4つの接点に交互に終端されるように構成され、下部銅板56からの2つのフィンガが強制高電圧/電流、強制低電圧/電流、強制高電圧/電流、及び強制低電圧/電流で4つの接点に交互に終端されるように構成される。出力接触器43及び46の導電性プレート50は、上部銅板58の2つの隣接しないフィンガが強制高電圧/電流で2つの接点に終端され、下部銅板57の2つの隣接しないフィンガが強制低電圧/電流で2つの接点に終端されるように構成される。この構成は、極性反転器を通る並列電流経路の数を増加させることによって、インダクタンスを低減し得る。各接触器の出力接点は、図1に示すように、平行なバスバーを介して接続される。
【0036】
導電性プレート間の間隔を減少させることは、導電性プレートに関連するインダクタンスを減少させ、それによって、極性反転器の全体的なインダクタンスを減少させ得る。例えば、任意の2つの平行な導電性プレート間の誘電体材料の厚さは、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm.0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、又は0.9mmなど、10分の1ミリメートル(mm)程度であってもよい。いくつかの実装形態では、任意の2つの平行な導電性プレート間の誘電体材料の厚さは、0.5mm以下であってもよい。同様に、平行なバスバー間の間隔を減少させることは、平行なバスバーに関連するインダクタンスを減少させ、それによって、極性反転器の全体的なインダクタンスを減少させ得る。例えば、任意の2つの平行なバスバー間の誘電体材料の厚さは、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm.0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、又は0.9mmなど、10分の1ミリメートル(mm)程度であってもよい。いくつかの実装形態では、平行なバスバー間の誘電体材料の厚さは、0.5mm以下であってもよい。
【0037】
いくつかの実装形態では、バスバー及びそれらの間の間隔、導電性プレート及びそれらの間の間隔、並びにインターリーブされた接点及びスイッチなど、本明細書に記載される特徴の組み合わせは、極性反転器が200ナノヘンリー(nH)未満又は100nH未満のインダクタンスを有することを可能にする。そうは言っても、本明細書に記載される特徴のうちの1つ以上により、極性反転器又はそれらの特徴を含む任意の適切な電子デバイスが、そのインダクタンスをこれらのレベルまで、又はこれらのレベルよりも高い若しくは低いレベルまで低減することが可能になり得る。
【0038】
本明細書に記載される極性反転器は、自動試験装置ATE70を含む試験システムの一部であってもよい。例えば、図6に示すように、例示的な試験システムは、電流源71、本明細書に記載のタイプの極性反転器72(例えば、図1の極性反転器10又は図2及び図3の極性反転器40)、インターポーザ73、及びDIB74を含み得る。電流は、電流源から極性反転器72を通って流れ、ここで、その極性は、同じに保たれるか、又は本明細書で説明するように変更される。極性反転器からの電流出力は、DIB74への電気的及び/又は機械的インターフェースであるインターポーザ73に渡される。DIBは、上述したように、試験のためにサイト75内にDUTを保持し、試験のためにインターポーザからDUTに電流を分配する。
【0039】
ATE70はまた、制御システム76を含む。制御システムは、本明細書に記載されるような1つ以上のマイクロプロセッサ又は他の適切な処理デバイスから構成されるコンピューティングシステムを含んでもよい。制御システムとATE70の他の構成要素との間の通信は、線77によって概念的に表される。DIB74は、ATEによって試験されている又は試験される予定の1つ以上のDUTへの機械的及び電気的インターフェースを含むプリント回路基板(PCB)を含む。電圧を含む電力は、DIB内の1つ以上の層を介して、DIBに接続されたDUTに送られ得る。DIB74はまた、1つ以上の接地層と、DUTに信号を送信するための接続されたビアを有する1つ以上の信号層とを含んでもよい。
【0040】
DIBは、ピン、導電性トレース、又はDUTが接続し得る他の電気的及び機械的接続点を含み得るサイト75を含む。高電流信号を含む試験信号及び応答信号は、DUTと試験機器との間のサイト上の試験チャネルを介して通過する。DIB74はまた、とりわけ、コネクタ、導電性トレース、導電性層、並びに試験機器、サイト75に接続されたDUT、及び他の回路の間で信号をルーティングするための回路を含み得る。
【0041】
制御システム76は、試験を制御するために試験機器(図示せず)と通信する。制御システム76はまた、試験に必要な極性で電圧/電流を供給するように、極性反転器72内のスイッチを構成してもよい。制御は、極性が所望又は必要に応じて試験中に変更され得るという点で、適応的であり得る。
【0042】
本明細書に記載される試験システム及びそれらの様々な修正の全て又は一部は、1つ以上の非一時的機械可読記憶媒体などの1つ以上の情報担体に有形に具現化された1つ以上のコンピュータプログラムを使用して、制御システム76などの1つ以上のコンピュータによって少なくとも部分的に構成又は制御され得る。コンピュータプログラムは、コンパイラ型又はインタープリタ型言語などの任意の形態のプログラミング言語で記述可能であり、スタンドアロンプログラムとして、又はモジュール、パート、サブルーチン、若しくはコンピューティング環境での使用に好適なその他のユニットとしてなど、任意の形態で配備することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行するように、又は、一箇所にある複数のコンピュータ上、若しくは、複数箇所に分散し、ネットワークで相互接続する複数のコンピュータ上で実行されるように配備することができる。
【0043】
本明細書に記載の試験システムを構成又は制御することに関連する動作は、本明細書に記載の動作の全て又は一部を制御又は実行するための1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラム可能プロセッサによって実行することができる。試験システム及びプロセスの全て又は一部は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)及び/又は特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)又は機器ハードウェアに局所化された埋め込みマイクロプロセッサなどの専用論理回路によって構成又は制御することができる。
【0044】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、例として、汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの両方、並びに、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサが含まれる。一般に、プロセッサは、読み取り専用記憶領域若しくはランダムアクセス記憶領域、又はその双方から、命令及びデータを受信する。コンピュータの要素は、命令を実行するための1つ以上のプロセッサと、命令及びデータを記憶するための1つ以上の記憶領域デバイスとを含む。一般的には、コンピュータはまた、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスクなどの、データを記憶するための大容量記憶デバイスなどの1つ以上の機械可読記憶媒体を含むか、あるいは動作可能に結合され、それらの記憶媒体からデータを受け取るか、又はそれらの記憶媒体にデータを転送するか、若しくはその双方を行う。コンピュータプログラム命令及びデータを具現化するのに適した非一時的機械可読記憶媒体は、全ての形態の不揮発性記憶領域を含み、例として、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory,EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、及びフラッシュ記憶領域デバイスなどの半導体記憶領域デバイス、内蔵ハードディスク又はリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、及びコンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)並びにデジタル多用途ディスク読み取り専用メモリ(digital versatile disc read-only memory,DVD-ROM)を含む。
【0045】
記載される異なる実装の要素を組み合わせることにより、これまで具体的に記載されていない他の実装形態を形成してもよい。要素は、それらの動作又は一般的なシステムの動作に悪影響を及ぼすことなく、前述のシステムから除外されてもよい。更に、本明細書に記載の機能を実行するために、様々な別個の要素が、1つ以上の個別の要素に組み合わされ得る。
【0046】
本明細書に具体的に記載されていない他の実装形態もまた、以下の特許請求の範囲内である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】