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特表2023-553044弾性部材及びこれを含むディスプレイ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】弾性部材及びこれを含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   B32B 7/022 20190101AFI20231213BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231213BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20231213BHJP
   B32B 17/04 20060101ALI20231213BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
B32B7/022
G09F9/00 366A
H10K77/10
B32B17/04
G09F9/30 308Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534339
(86)(22)【出願日】2022-08-16
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 KR2022012212
(87)【国際公開番号】W WO2023033411
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0118680
(32)【優先日】2021-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】カン,サンウ
【テーマコード(参考)】
3K107
4F100
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC21
3K107CC33
3K107CC43
3K107DD16
3K107DD17
3K107DD18
3K107FF15
4F100AB00A
4F100AD00B
4F100AD11B
4F100AG00B
4F100AR00C
4F100AT00D
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA04
4F100BA07
4F100DD21B
4F100DD21D
4F100DG00B
4F100EJ28
4F100GB41
4F100JK07A
4F100JK17
4F100JL11C
4F100YY00B
5C094AA36
5C094BA27
5C094DA06
5C094FA02
5C094FB02
5C094FB05
5C094HA10
5C094JA08
5G435AA14
5G435BB05
5G435HH18
5G435KK05
5G435LL07
(57)【要約】
実施例に係る弾性部材は、第1領域及び第2領域を含む弾性部材であって、前記弾性部材は、前記弾性部材の幅方向と定義される第1方向及び長手方向と定義される第2方向が定義され、前記第1領域は、前記第1方向をフォールディング軸としてフォールディングされるフォールディング領域と定義され、前記第2領域は、アンフォールディング領域と定義され、前記弾性部材は、第1層及び前記第1層上の第2層を含み、前記第2層は、母材及び前記母材の内部に配置される繊維を含み、前記繊維は、前記第2方向に延びて配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域及び第2領域を含む弾性部材であって、
前記弾性部材は、前記弾性部材の幅方向と定義される第1方向及び長手方向と定義される第2方向が定義され、
前記第1領域は、前記第1方向をフォールディング軸としてフォールディングされるフォールディング領域と定義され、前記第2領域は、アンフォールディング領域と定義され、
前記弾性部材は、第1層及び前記第1層上の第2層を含み、
前記第2層は、母材及び前記母材の内部に配置される繊維を含み、
前記繊維は、前記第2方向に延びて配置される、弾性部材。
【請求項2】
前記繊維は、炭素繊維(carbon fiber)、ガラス繊維(glass fiber)、及びセラミック繊維(ceramic fiber)のうち少なくとも一つの繊維を含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項3】
前記繊維は、前記第2層のフォールディング領域及びアンフォールディング領域のうち少なくとも一つの領域に配置される、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項4】
前記第2層の厚さは、15μm~200μmである、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項5】
前記第2層の表面に配置され、前記繊維の長手方向を定義するアライメントマークをさらに含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項6】
前記第1層は、金属または非金属を含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項7】
前記第1層は、第1母材及び第1繊維を含み、
前記第2層は、第2基材及び第2繊維を含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項8】
前記第1層と前記第2層との間に配置される接着層をさらに含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項9】
前記第1層は、第1空隙を含み、
前記接着層は、第2空隙を含み、
前記第1空隙及び前記第2空隙は、前記第1領域に配置される、請求項8に記載の弾性部材。
【請求項10】
請求項1~9のうちいずれか一項に記載の弾性部材と、
前記弾性部材の下部の保護層と、
前記弾性部材上の接着層と、
前記接着層上のパネル層と、を含み、
前記パネル層は、表示パネル及びタッチパネルのうち少なくとも一つのパネルを含む、ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、弾性部材及びこれを含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、多様なアプリケーション携帯が容易であり、携帯時よりも大きな画面で映像の表示が可能なフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置の要求が増大している。
【0003】
このようなフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイは、携帯や保管するときにはフォールディングするか、一部をベンディングした形態であるが、映像を表示するときはディスプレイを広げた状態で具現することができる。これにより、映像表示領域を増やすとともに、ユーザの携帯を容易にすることができる。
【0004】
このようなフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置は、フォールディングするか、曲げた後に、これを再び広げる元復工程などを繰り返すことができる。
【0005】
即ち、フレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置は、フォールディング及びアンフォールディング動作が繰り返されるので、フレキシブルディスプレイ装置の基板は、繰り返し使用されて平坦度が低下することがある。
【0006】
詳細には、フレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置において、フォールディング領域は、繰り返し折り畳んで広げる過程で応力が集中される領域であって、アンフォールディング領域に比べて平坦度が低下することがある。
【0007】
これにより、フォールディング領域でクラックが発生するか、外部から視認されるしわが発生してフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置の寿命が減少し、信頼性が低下するという問題点がある。
【0008】
したがって、上記のような問題点を解決することができる新しい構造の弾性部材が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施例は、反復的なフォールディング及び元復工程においても改善された平坦性を有することができる弾性部材及びこれを含むディスプレイ装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施例に係る弾性部材は、第1領域及び第2領域を含む弾性部材であって、前記弾性部材は、前記弾性部材の幅方向と定義される第1方向及び長手方向と定義される第2方向が定義され、前記第1領域は、前記第1方向をフォールディング軸としてフォールディングされるフォールディング領域と定義され、前記第2領域は、アンフォールディング領域と定義され、前記弾性部材は、第1層及び前記第1層上の第2層を含み、前記第2層は、母材及び前記母材の内部に配置される繊維を含み、前記繊維は、前記第2方向に延びて配置される。
【発明の効果】
【0011】
実施例に係る弾性部材は、弾性部材を形成する第2層の引張強度及び降伏強度を向上させることができる。詳細には、前記第2層の内部に繊維を配置することによって、前記第2層の全体的な引張強度及び降伏強度を増加させることができる。
【0012】
これにより、弾性部材の反復的なフォールディングにも前記弾性部材の第2層における塑性変形を防止して、弾性部材のフォールディング信頼性及び平坦性を向上させることができる。
【0013】
また、実施例に係る弾性部材は、弾性部材のそれぞれの面で発生する応力及び応力の大きさに応じて層の特性を変化させることによって、弾性部材のフォールディング信頼性を向上させることができる。
【0014】
また、実施例に係る弾性部材は、プラスチックを含む前記第2層200のみがフォールディングされるので、弾性部材の曲率サイズが増加する、即ち曲率半径サイズが減少することがある。また、前述したように、前記第2層200の降伏強度及び引張強度が向上するので、前記第2層200の塑性変形を防止するので、弾性部材のフォールディング信頼性を向上させることができる。即ち、第3実施例に係る弾性部材は、フォールディングされる曲率のサイズを増加させながら向上したフォールディング信頼性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例に係るディスプレイ装置の斜視図を示す図である。
図2】実施例に係る弾性部材の斜視図を示す図である。
図3】実施例に係る弾性部材のフォールディング前の側面図を示す図である。
図4】実施例に係る弾性部材のフォールディング後の側面図を示す図である。
図5】第1実施例に係る弾性部材の層構造の断面図を示す図である。
図6】第1実施例に係る弾性部材の第2層の斜視図を示す図であ。
図7図6のA-A′領域を切断した断面図を示す図である。
図8図6のA-A′領域を切断した断面図を示す図である。
図9図6のA-A′領域を切断した断面図を示す図である。
図10】弾性部材の第2層の繊維の配置を説明するための図である。
図11】弾性部材の第2層の繊維の配置を説明するための図である。
図12】弾性部材の第2層の繊維の配置を説明するための図である。
図13】弾性部材の第2層の繊維の配置を説明するための図である。
図14】第1実施例に係る弾性部材の層構造の断面図を示す図である。
図15】第1実施例に係る弾性部材の層構造の断面図を示す図である。
図16】第2実施例に係る弾性部材の層構造の断面図を示す図である。
図17】第2実施例に係る弾性部材の層構造の断面図を示す図である。
図18】第3実施例に係る弾性部材の層構造の断面図を示す図である。
図19】第3実施例に係る弾性部材がフォールディングされた断面図を示す図である。
図20】実施例に係る弾性部材の上面図を示す図である。
図21】実施例に係る弾性部材の他の上面図を示す図である。
図22】実施例に係る弾性部材を含むフレキシブル支持体の断面図を示す図である。
図23】実施例に係る弾性部材を含むフレキシブル支持体の断面図を示す図である。
図24】実施例に係るフレキシブル支持体を含むディスプレイ装置の断面図を示す図である。
図25】実施例に係るフレキシブル支持体を含むディスプレイ装置の断面図を示す図である。
図26】実施例に係るフレキシブル支持体を含むディスプレイ装置の断面図を示す図である。
図27】実施例に係るディスプレイ装置の適用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。但し、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間のその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。また、本発明の実施例で使用される用語(技術及び科学的用語を含む)は、明らかに特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者に一般的に理解される意味として解釈することができ、事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈できるであろう。
【0017】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書において、単数形は、フレーズで特に言及しない限り、複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」に記載される場合、A、B、Cに結合できるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0018】
また、本発明の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0019】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にある別の構成要素によって「接続」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0020】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されることが記載される場合には、上(うえ)または下(した)は、二つの構成要素が互いに直接接触される場合のみならず、一つ以上の別の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。
【0021】
また、「上(うえ)または下(した)」で表現される場合、一つの構成要素を基準に上方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0022】
以下、図面を参照して、実施例に係る弾性部材及びこれを含むフォールディング支持体及びディスプレイ装置について説明する。
【0023】
図1は、実施例に係るディスプレイ装置の斜視図を示す図であり、図2図4は、実施例に係るディスプレイ装置の弾性部材の斜視図及び断面図を示す図である。
【0024】
図1を参照すると、実施例に係るディスプレイ装置10は、弾性部材1000、前記弾性部材1000上に配置される表示パネル2000、及びタッチパネル3000を含むパネルを含むことができる。
【0025】
前記弾性部材1000は、前記表示パネル2000及び前記タッチパネル3000を支持することができる。即ち、前記弾性部材1000は、前記表示パネル2000及び前記タッチパネル3000を支持する支持基板であり得る。
【0026】
一方、前記タッチパネル3000は、前記表示パネル2000と一体に形成され得る。例えば、前記タッチパネル3000は、オンセル(On-Cell)またはインセル(In-Cell)方式で前記表示パネル2000と一体に形成され得る。
【0027】
前記弾性部材1000は、金属物質及び非金属物質を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、複数の層で形成されることがあり、複数の層は、金属物質及び非金属物質のうち少なくとも一つを含むことができる。例えば、前記弾性部材1000は、金属、金属合金、プラスチック、複合材料(例えば、炭素繊維強化プラスチック、磁性または導電性材料、ガラス繊維強化材料など)、セラミック、サファイア、ガラスなどを含むことができる。
【0028】
前記弾性部材1000は、フレキシブルまたはフォルダブルであり得る。即ち、前記弾性部材1000は、一方向に曲がるか、ベンディングされることがある。即ち、前記弾性部材1000は、フレキシブルディスプレイ装置またはフォルダブルディスプレイ装置に適用されるディスプレイ用基板であり得る。
【0029】
前記弾性部材1000は、第1方向1D及び前記第1方向1Dとは異なる方向である第2方向2Dが定義され得る。例えば、前記第1方向1Dは、前記弾性部材1000のフォールディング軸方向と同一の方向と定義することができ、前記第2方向は、前記第1方向と垂直な方向であり得る。
【0030】
前記第1方向1D及び前記第2方向2Dのうちいずれか一つの方向は、前記弾性部材1000の幅方向と定義することができ、他の一つの方向は、前記弾性部材1000の長手方向と定義することができる。
【0031】
前記弾性部材1000は、前記弾性部材1000の幅方向及び長手方向のうちいずれか一つの方向をフォールディング軸としてフォールディングされ得る。
【0032】
以下では、説明の便宜上、前記第1方向を前記フォールディング軸と同一の方向と定義する。また、前記第1方向を前記弾性部材1000の幅方向と定義し、前記第2方向を前記弾性部材1000の長手方向と定義する。
【0033】
前記弾性部材1000は、少なくとも2つの領域を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、第1領域1A及び第2領域2Aを含むことができる。
【0034】
前記第1領域1Aは、前記弾性部材1000がフォールディングされる領域と定義することができる。即ち、前記第1領域1Aは、前記弾性部材1000及び前記弾性部材1000を含むディスプレイ装置10がフォールディングされる領域と定義することができる。即ち、前記第1領域1Aは、フォールディング域であり得る。
【0035】
また、前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000がフォールディングされない領域と定義することができる。即ち、前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000及び前記弾性部材1000を含むディスプレイ装置10がフォールディングされない領域と定義することができる。即ち、前記第2領域2Aは、アンフォールディング領域であり得る。
【0036】
前記第1領域1A及び第2領域2Aについては、以下で詳細に説明する。
【0037】
前記表示パネル2000は、前記弾性部材1000上に配置され得る。
【0038】
前記表示パネル2000は、スイッチング薄膜トランジスタ、駆動薄膜トランジスタ、蓄電素子、及び有機発光素子OLED(organic light emitting diode)を含む複数の画素を含むことができる。有機発光素子の場合、相対的に低い温度で蒸着が可能であり、低電力、高輝度などの理由でフレキシブルディスプレイ装置に主に適用され得る。ここで、画素とは、画像を表示する最小単位を言い、表示パネル2000は、複数の画素を介して画像を表示する。
【0039】
前記表示パネル2000は、基材、前記基材上に配置されたゲートラインと、ゲートラインと絶縁交差するデータライン及び共通電源ラインとを含むことができる。一般に、1つの画素は、ゲートライン、データライン、及び共通電源ラインを境界と定義することができる。
【0040】
前記基材は、プラスチックフィルムなどのフレキシブル特性を有する物質を含むことができ、前記表示パネル2000は、フレキシブルフィルム上に有機発光ダイオードと画素回路を配置して具現され得る。
【0041】
前記タッチパネル3000は、前記表示パネル2000上に配置され得る。前記タッチパネル3000は、フォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置にタッチ機能を具現することができ、タッチ機能なしで映像のみを表示するフォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置では、前記タッチパネルは省略され得る。
【0042】
前記タッチパネル3000は、基材、前記基材上に配置されるタッチ電極を含むことができる。前記タッチ電極は、静電容量方式または抵抗膜方式により、フォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置にタッチされる入力装置の位置を感知することができる。
【0043】
前記タッチパネル3000の基材は、プラスチックフィルムなどのフレキシブル特性を有する物質を含むことができ、前記タッチパネル3000は、フレキシブルフィルム上にタッチ電極を配置して具現され得る。
【0044】
前述したように、前記タッチパネル3000が前記表示パネル2000と一体に形成される場合、前記タッチパネル3000の基材は、前記表示パネルの基材または前記表示パネルの一部要素になり得る。これにより、前記タッチパネル3000と前記表示パネル2000とを一体に形成することができ、ディスプレイ装置の厚さを減少させることができる。
【0045】
一方、前記弾性部材1000と前記表示パネル2000は、互いに異なるサイズを有することができる。
【0046】
例えば、前記弾性部材1000の面積は、表示パネル2000の面積の90%以上~110%以下であり得る。詳細には、前記弾性部材1000の面積は、表示パネル2000の面積の95%以上~105%以下であり得る。より詳細には、前記弾性部材1000の面積は、表示パネル2000の面積の97%以上~100%以下であり得る。
【0047】
前記弾性部材1000の面積が表示パネル2000の面積の90%未満の場合、前記弾性部材1000が前記表示パネル2000または前記タッチパネル3000を支持する支持力が低下して、前記弾性部材1000のアンフォールディング領域で、縮む(curl)現象などが発生することがある。これにより、ユーザが画面領域を視認するとき、視認性が低下することがあり、タッチを駆動するとき、縮む領域によってタッチ領域の画面が不完全になって、タッチ誤動作が発生することがある。
【0048】
また、前記弾性部材1000の面積が前記表示パネル2000面積の110%を超えて大きくなる場合、前記弾性部材1000により表示パネルまたはタッチパネルを支持する支持力は確保できるが、前記弾性部材、前記表示パネル、及び前記タッチパネルを含むディスプレイ装置のベゼル領域が増加することがある。これにより、ユーザに有効な画面領域を広く持っていくことができず、ディスプレイ装置の使用に不便をもたらすことがある。
【0049】
一方、図面には示されていないが、前記タッチパネル3000の上部または前記表示パネル2000の上部(タッチパネルが省略される場合)には、フォルダブルディスプレイ装置またはフレキシブルディスプレイ装置を保護するカバーウィンドウがさらに配置され得る。
【0050】
一方、前記弾性部材1000、前記表示パネル2000、及び前記タッチパネル3000は、接着層などを介して互いに接着され得る。
【0051】
前述したように、前記ディスプレイ装置は、前記弾性部材1000を含む。
【0052】
図2を参照すると、前記弾性部材1000は、一方向に曲がることがある。
【0053】
詳細には、前記弾性部材1000は、第1面1S及び前記第1面1Sと反対となる第2面2Sを含むことができる。前記弾性部材1000は、前記第1面1Sまたは前記第2面2Sが互いに対向するように曲がることがある。即ち、前記パネルが配置される面が対向するように曲がるか、または前記パネルが配置される面の反対面が対向するよう曲がることがある。
【0054】
しかし、実施例はこれに限定されず、前記弾性部材1000の第2面及び第1面が交互に対向するように曲がることがある。即ち、前記弾性部材1000は、複数の第1領域と複数の第2領域とを含むことができる。
【0055】
以下の説明においては、図2に示すように、前記弾性部材1000で前記第1面1Sが互いに対向する方向に曲がることを中心に説明する。
【0056】
前述したように。前記弾性部材1000は、第1領域1A及び第2領域2Aが定義され得る。前記第1領域1A及び前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000を前記第1面1Sが互いに対向する方向に曲がるときに定義される領域であり得る。
【0057】
詳細には、前記弾性部材1000は、一方向に曲がって、前記弾性部材1000は、フォールディングされる領域(フォールディング領域)である第1領域1Aとフォールディングされない領域(アンフォールディング領域)である第2領域2Aとに区分され得る。
【0058】
図3及び図4を参照すると、前記弾性部材1000は、前記弾性部材1000が曲がる領域である第1領域1Aを含むことができる。また、前記弾性部材1000は、曲がらず、前記第1領域1Aと隣接して配置される第2領域2Aを含むことができる。
【0059】
例えば、前記第2領域2Aは、前記弾性部材1000の曲がる方向を基準に、前記第1領域1Aの左側及び右側にそれぞれ形成され得る。即ち、前記第2領域2Aは、前記第1領域1Aの両端に配置され得る。即ち、前記第1領域1Aは、前記第2領域2Aの間に配置され得る。
【0060】
しかし、実施例はこれに限定されず、前記第2領域2Aの外側には、前記第1領域1Aがさらに形成され得る。
【0061】
前記第1領域1Aと前記第2領域2Aは、同一の弾性部材1000に形成され得る。即ち、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aは、同一の一つの弾性部材1000から分離されずに互いに一体に形成され得る。
【0062】
前記第1領域1Aと前記第2領域2Aのサイズは、互いに異なることがある。詳細には、前記第2領域2Aのサイズは、前記第1領域1Aのサイズよりも大きくてもよい。
【0063】
また、前記弾性部材1000の前記第1領域1Aの面積は、前記弾性部材1000の全面積の1%以上~30%以下であり得る。詳細には、前記弾性部材1000の前記第1領域1Aの面積は、前記弾性部材1000の全面積の5%以上~20%以下であり得る。前記弾性部材1000の前記第1領域1Aの面積は、前記弾性部材1000の全面積の10%以上~15%以下であり得る。
【0064】
前記弾性部材1000の前記第1領域1Aの面積が前記弾性部材1000の全面積の1%未満である場合、前記弾性部材のフォールディング及び復元を繰り返しながら、前記弾性部材のフォールディング領域とアンフォールディング領域との境界面でクラックが発生して、前記弾性部材1000のフォールディング信頼性が低下することがある。
【0065】
また、前記弾性部材1000の前記第1領域1Aの面積が前記弾性部材1000の全面積の30%を超える場合、前記弾性部材をフォールディングするとき、前記表示パネル2000のフォールディング領域で縮み(curl)が発生することがある。これにより、ユーザが画面領域を視認するとき、視認性が低下することがあり、タッチを駆動するとき、縮み領域によってタッチ領域の画面が不完全になって、タッチ誤動作が発生することがある。
【0066】
図面ては、前記第1領域1Aが弾性部材1000の中央部分に位置することを示したが、実施例はこれに限定されない、即ち、前記第1領域1Aは、前記弾性部材1000の一端及び終端領域に位置し得る。即ち、前記第1領域1Aは、前記第1領域1Aのサイズが非対称になるように前記弾性部材1000の一端及び終端領域に位置し得る。
【0067】
図4は、前記弾性部材が、フォールディングされた後を示す弾性部材の側面図である。
【0068】
図4を参照すると、前記弾性部材1000は、フォールディング軸を中心に一方向にフォールディングされ得る。詳細には、フォールディング軸に沿って前記第1面1Sが互いに対向する方向にフォールディングされ得る。
【0069】
前記弾性部材1000が一方向にフォールディングされることにより、前記弾性部材1000には、第1領域1A及び第2領域2Aが形成され得る。即ち、前記弾性部材1000には、前記弾性部材1000が一方向にフォールディングされることによって形成されるフォールディング領域及びフォールディング領域の両終端に位置するアンフォールディング領域が形成され得る。
【0070】
前記フォールディング領域は、曲率(R)が形成される領域と定義することができ、前記アンフォールディング領域は、曲率(R)が形成されないかまたは曲率がゼロに近い領域と定義することができる。
【0071】
図3及び図4を参照すると、前記弾性部材1000は、一方向にフォールディングされて、アンフォールディング領域、フォールディング領域、アンフォールディング領域の順に形成され得る。
【0072】
前記第1領域1A及び前記第2領域2Aのうち少なくとも一つの領域には、前記弾性部材1000をフォールディングするときに発生する応力を低減させ、応力を分散させるために複数のパターン部が形成され得る。前記パターン部については以下で詳細に説明する。
【0073】
一方、図4では、前記弾性部材1000の前記第1面1Sが互いに対向するようにフォールディングされることを示したが、実施例はこれに限定されず、前記第2面2Sが対向するようにフォールディングされることもある。
【0074】
また、図4では、前記弾性部材1000がフォールディング軸の中心から延びながら曲率が減少(曲率半径増加)することを示したが、実施例はこれに限定されない。例えば、前記弾性部材1000は、前記フォールディング軸の中心から延びながら曲率が減少または増加することがある。即ち、前記弾性部材1000は、前記フォールディング軸の中心から伸びながら曲率が減少して増加するか、曲率が減少して増加して再び減少する形状に形成され得る。即ち、前記弾性部材1000のフォールディング形状は、U字形状だけでなく、多様なフォールディング形状に形成され得る。
【0075】
一方、前記弾性部材1000は、弾性部材の強度及びフォールディング特性を具現するために複数の層で形成され得る。例えば、前記弾性部材1000は、降伏強度、伸び率、圧縮率などの特性が互いに異なる複数の層を積層して形成され得る。
【0076】
このとき、弾性部材のフォールディング領域では、フォールディングによって発生する圧縮応力及び引張応力が発生することがある。このとき、前記弾性部材の層のうち引張強度が小さい層は、フォールディング中に発生する引張応力によって層の表面が凹凸となり、これによって弾性部材の全体的な平坦性が低下することがある。
【0077】
以下では、弾性部材をフォールディングするとき、弾性部材を構成する層の特性を制御して、弾性部材をフォールディング及び元復するときにフォールディング領域で平坦度が増加することを防止できる弾性部材について説明する。
【0078】
以下、図面を参照して、前述した弾性部材の層構造について説明する。
【0079】
先ず、図5図9を参照して、第1実施例に係る弾性部材の層構造について説明する。
【0080】
図5を参照すると、前記弾性部材1000は、第1層100、第2層200、及び第3層300を含むことができる。詳細には、前記弾性部材1000は、第1層100、前記第1層100上の第2層200、及び前記第1層100と前記第2層200との間の第3層300を含むことができる。
【0081】
前記第1層100は、金属を含むことができる。詳細には、前記第1層100は、金属及び金属合金を含むことができる。例えば、前記第1層SUSまたは銅(Cu)を含むことができる。または、前記第1層100は、銅(Cu)と共にニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、窒素(N)、アルミニウム(Al)のうち少なくとも一つを含む合金で形成され得る。
【0082】
前記第1層100には、複数のパターン部が配置され得る。詳細には、前記第1層100には、前記弾性部材の第1領域1A及び第2領域2Aのうち少なくとも一つの領域に対応する領域上にパターン部が配置され得る。
【0083】
前記パターン部は、金属を含む第1層100がフォールディングされるときにフォールディングによって発生する応力の大きさを減少させる役割を果たすことができる。
【0084】
前記パターン部は、前記第1層100を全部貫通して形成される孔状または部分的に貫通して形成される溝状に配置され得る。
【0085】
前記第2層200は、前記第1層100上に配置され得る。
【0086】
前記第2層200は、前記第1層100上に配置されて、前記第1層100の表面を平坦化する役割を果たすことができる。前述したように、前記第1層100には、孔状または溝状の複数のパターン部が形成され、前記パターン部によって前記第1層100の表面は、平らでないことがある。これにより、前記第1層100上に直接パネルなどを接着する場合、前記第1層100の表面特性によりパネルとの接着力が低下することがある。
【0087】
これにより、前記弾性部材1000は、前記第1層100上に前記第2層200を配置して、前記弾性部材1000が前記パネルと接着される接着面を平らにすることができる。即ち、前記第2層100は、前記弾性部材1000の平坦化層と定義することができる。
【0088】
前記第2層200は、金属または非金属を含むことができる。詳細には、前記第2層200は、金属またはプラスチックを含むことができる。前記第2層200は、前記弾性部材1000の特性のうち、フォールディング特性及び強度の中で具現しようとする特性によって異なる物質を含むことができる。
【0089】
例えば、前記第2層200は、プラスチックを含むことができる。前記第2層200は、弾性及び強度の高い物質を含むことができる。一例として、前記第2層200は、繊維(fiber)を含む物質を含むことができる。
【0090】
前記第2層200については、以下で詳細に説明する。
【0091】
前記第3層300は、前記第1層100と前記第2層200との間に配置され得る。前記第3層300は、前記第1層100と前記第2層200との間に配置されて、前記第1層100と前記第2層200とを接着することができる。即ち、前記第3層300は、前記弾性部材1000で接着層の役割を果たすことができる。
【0092】
例えば、前記第3層300は、感圧接着剤PSA(Pressure sensitive adhesive)を含むことができるが、実施例はこれに限定されない。
【0093】
図6図8は、前記第2層200の斜視図及び断面図を示す図である。
【0094】
図6は、前記第2層200の一部分の斜視図を示す図であり、図7及び図8は、図6のA-A′領域を切断した断面図を示す図である。
【0095】
図6図8を参照すると、前記第2層200は、母材210及び前記母材210の内部に配置される複数の繊維220を含むことができる。
【0096】
前記母材210は、前記第2層200の内部に配置される前記繊維220を支持する役割を果たすことができる。例えば、前記母材210は、前記母材210の内部に前記繊維220を含浸する構造で形成され得る。
【0097】
前記母材210は、樹脂物質を含むことができる。例えば、前記母材210は、ポリイミド(Polyimid)、ポリスルホン(Polysulfone)、ポリフェニレンスルフィド(Poly Phenylene Sulfide)、ポリアミドイミド(Polyamide-imide)、ポリエーテルエーテルケトン(Polyether ether ketone)、液晶ポリエステル(Liquid-Crystal Polyester)、ポリアミド(Polyamide)、ポリアセタール(Polyoxymethylene)、ポリカーボネート(Polycarbonate)、ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephtalate)、変性ポリフェニレンオキシド(polyphehyleneoxide). エポキシ(Epoxy)、及びアクリレート(Acrylate)のうち少なくとも一つの樹脂物質を含むことができる。
【0098】
前記繊維220は、設定された長さと直径を有する繊維であり得る。例えば、前記繊維220は、0.0001mm~0.01mmの直径を有することができる。また、前記繊維220の長さは、前記第2層200のサイズに応じて変化することがある。
【0099】
前記繊維220は、前記母材210の内部に配置され得る。即ち、前記繊維220は、前記母材210の樹脂物質に含浸されて配置され得る。
【0100】
前記繊維220は、高い弾性を有する物質を含むことができる。例えば、前記繊維220は、炭素繊維(carbon fiber)、ガラス繊維(glass fiber)、及びセラミック繊維(ceramic fiber)のうち少なくとも一つの繊維を含むことができる。
【0101】
前記第2層200は、前記弾性部材1000の第1領域1Aに対応する第1a領域1Aa及び第2領域2Aに対応する第2a領域2Aaを含むことができる。
【0102】
図7図9を参照すると、前記繊維220は、前記第2層200の第1a領域1Aa及び第2a領域2Aaのうち少なくとも一つの領域に配置され得る。
【0103】
例えば、図7を参照すると、前記繊維220は、前記第2層200の第1a領域1Aa及び第2a領域2Aaの両方に配置され得る。これにより、前記第2層200におけるフォールディング領域である第1a領域1Aaとアンフォールディング領域である第2a領域2Aaとの特性を類似にして、前記第2層200の工程中の特性差による第2層200の変形を防止することができる。
【0104】
または、図8を参照すると、前記繊維220は、前記第2層200の第1a領域1Aa及び第2a領域2Aaのうちいずれか一つの領域に配置され得る。例えば、前記繊維220は、前記第2層200のフォールディング領域である第1a領域1Aaにのみ配置されるか、またはアンフォールディング領域である第2a領域2Aaにのみ配置され得る。
【0105】
前記繊維220が前記第2層200のフォールディング領域にのみ配置される場合、前記第2層200のフォールディング領域で十分な強度及び弾性を確保することができるので、フォールディング中の前記第2層200の変形による平坦性の低下を防止することができる。
【0106】
または、図9を参照すると、前記繊維220は、前記第2層200の第1a領域1Aa及び第2a領域2Aaの両方に配置され得る。また、前記繊維220は、第1a領域1Aaにさらに多く配置され得る。
【0107】
例えば、前記繊維220は、前記第1a領域1Aaと重なる領域が前記第2a領域2Aaに重なる領域よりも大きくてもよい。または、前記繊維220は、前記第1a領域1Aaと重なる領域が前記第2a領域2Aaに重なる領域よりも小さくてもよい。しかし、前記第2a領域2Aaの全面積に対する前記繊維220の体積%は、前記第1a領域1Aaの全面積に対する前記繊維220の体積%よりも小さくてもよい。
【0108】
これにより、前記繊維220を前記第2層200のフォールディング領域にさらに多量に配置して、前記第2層200のフォールディング領域で十分な強度及び弾性を確保することができるので、フォールディング中の前記第2層200の変形による平坦性の低下を防止することができる。また、前記第2層200におけるフォールディング領域である第1a領域1Aaとアンフォールディング領域である第2a領域2Aaとの特性差を低減させて、前記第2層200の工程中の特性差による第2層200の変形を防止することができる。
【0109】
前記第2層200は、設定された範囲の厚さを有することができる。前記第2層200の厚さは、前記母材210の厚さと定義することができる。詳細には、前記第2層200の厚さTは、15μm以上であり得る。より詳細には、前記第2層200の厚さTは、15μm~200μmであり得る。より詳細には、前記第2層200の厚さTは、30μm~100μmであり得る。
【0110】
前記第2層200の厚さTを15μm未満とする場合、前記第2層200の内部に繊維を配置しにくいので、工程効率が低下することがある。また、前記第2層200の厚さTを200μm超過とする場合、前記弾性部材を含むディスプレイ装置の全体的な厚さが増加し、弾性部材のフォールディング信頼性が低下することがある。
【0111】
前記第2層200及び前記弾性部材1000は、前記第2層200の前記繊維220の長手方向によってフォールディング方向が定義され得る。
【0112】
詳細には、前記第2層200及び前記弾性部材1000のフォールディング軸は、前記第2層200の長手方向と異なることがある。より詳細には、前記第2層200及び前記弾性部材1000のフォールディング軸は、前記第2層200の長手方向に対して垂直な方向と定義することができる。より詳細には、前記弾性部材1000のフォールディング軸は、前記繊維220の平均長手方向に対して垂直または垂直に近い方向と定義することができる。
【0113】
図10図13は、前記第2層200の前記繊維220の多様な配置を説明するための図である。
【0114】
図10図13を参照すると、前記繊維220は、前記母材210の内部で多様な方向に配置され得る。
【0115】
図10を参照すると、前記繊維220は、前記第2層200の長手方向に一方向に延びて配置され得る。
【0116】
または、図11を参照すると、前記繊維220は、前記第2層200の長手方向と所定の角度で傾斜して一方向に延びて配置され得る。
【0117】
または、図12を参照すると、前記繊維220は、多方向に延びて配置され得る。詳細には、前記繊維220は、前記第2層200の長手方向に一方向に延びる繊維と、前記第2層200の長手方向と所定の角度で傾斜して延びる繊維とが混合して配置され得る。
【0118】
または、図13を参照すると、前記繊維は、曲線を含み、前記第2層200の長手方向に一方向または多方向に延びて配置され得る。
【0119】
これにより、前記第2層200は、前記フォールディング方向を確認するためのアライメントマーク250を含むことができる。例えば、前記第2層200の一面または他面のうち少なくとも一つの面には、前記繊維220の長手方向を定義及び確認することができるアライメントマーク250が形成され得る。
【0120】
前記アライメントマーク250は、前記第2層200の第2a領域2Aa上に配置され得る。前記アライメントマーク250がフォールディング領域ではなくアンフォールディング領域である前記第2層200の第2a領域2Aa上に配置されるので、フォールディング中に前記アライメントマーク250が損傷または変形されることを防止することができ、アライメントマークによるフォールディング信頼性の低下を防止することができる。
【0121】
前記アライメントマーク250は、前記第2層200の表面をエッチングして形成することができる。または、前記アライメントマーク250は、前記第2層200に印刷工程を通じて形成することができる。
【0122】
一方、図14及び図15を参照すると、前記第1層100は、多層で形成され得る。
【0123】
図14を参照すると、前記第1層100は、第1-1層110及び前記第1-1層110上の第1-2層120を含むことができる。
【0124】
前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、金属物質を含むことができる。詳細には、前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、互いに異なる金属物質を含むことができる。
【0125】
例えば、前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、熱伝導率が互いに異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第1-1層110は、前記第1-2層120よりも熱伝導率が大きい物質を含むことができる。
【0126】
また、前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、降伏強度が互いに異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第1-2層120は、前記第1-1層110よりも降伏強度が大きい物質を含むことができる。
【0127】
例えば、前記第1-1層110は、銅または銅合金を含むことができ、前記第1-2層120は、SUSを含むことができるが、実施例はこれに限定されず、前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、前記熱伝導度及び前記降伏強度を満たす多様な物質を含むことができる。
【0128】
また、前記第1-1層110と前記第1-2層120とは直接接触して配置され得る。詳細には、前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、クラッド(Clad)方式で製造され得る。
【0129】
クラッド(Clad)接合とは、接着材を用いて接着せずに,溶接、圧延、鋳造、押出などの方式で前記第1-1層110と前記第1-2層120とを接合する方式であって、各層の相互組織を破壊して組織間浸透を通じて各層の接合を安定化して、時間が経つほどより優れた接合力を示すことができる。
【0130】
例えば、圧延を通じて互いに異なる層の層境界面で異種材料間の原子拡散を誘導して接合を形成することができる。クラッド接合は、接着材を用いた接着とは異なり、曲面加工が可能であり、接着材を用いた接着よりも原子拡散接合を用いるので、長時間接合状態を維持できるという長所がある。
【0131】
前記第1-1層110及び前記第1-2層120は、互いに同一または異なる厚さに配置され得る。例えば、前記弾性部材1000の放熱特性を向上させようとする場合には、前記第1-1層110の厚さを前記第1-2層120の厚さよりも大きく配置することができる。または、前記弾性部材1000のフォールディング特性を向上させようとする場合には、前記第1-2層120の厚さを前記第1-1層110の厚さよりも大きく配置することができる。
【0132】
即ち、前記第1-1層110の厚さ及び前記第1-2層120の厚さは、前記弾性部材1000で具現しようとする特性に応じて変わることがある。
【0133】
図15を参照すると、前記第1層100は、前記第1-1層110、前記第1-1層110上の第1-2層120、及び前記第1-2層120上の第1-3層130を含むことができる。
【0134】
前記第1-1層110、前記第1-2層120、及び前記第1-3層130は、金属物質を含むことができる。詳細には、前記第1-1層110、前記第1-2層120、及び前記第1-3層130は、同じまたは異なる金属物質を含むことができる。
【0135】
例えば、前記第1-1層110及び前記第1-3層130は、互いに同じ物質を含むことができ、前記第1-2層120は、前記第1-1層110及び前記第1-3層130とは異なる物質を含むことができる。
【0136】
前記第1-1層110及び前記第1-3層130と前記第1-2層120とは、熱伝導率が互いに異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第1-1層110及び前記第1-3層130は、前記第1-2層120よりも熱伝導率が大きい物質を含むことができる。
【0137】
また、前記第1-1層110及び前記第1-3層130と前記第1-2層120とは、降伏強度が互いに異なる物質を含むことができる。詳細には、前記第1-2層120は、前記第1-1層110及び前記第1-3層130よりも降伏強度が大きい物質を含むことができる。
【0138】
例えば、前記第1-1層110及び前記第1-3層130は、銅または銅合金を含むことができ、前記第1-2層120はSUSを含むことができるが、実施例はこれに限定されず、前記第1-1層110、前記第1-2層120、及び前記第1-3層130は、前記熱伝導率及び前記降伏強度を満たす多様な物質を含むことができる。
【0139】
また、前記第1-1層110、前記第1-2層120、及び前記第1-3層130は、直接接触して配置され得る。詳細には、前記第1-1層110、前記第1-2層120、及び前記第1-3層130は、前述のクラッド(Clad)方式で製造され得る。
【0140】
前記第1-1層110、前記第1-2層120、及び前記第1-3層130は、互いに同じまたは異なる厚さに配置され得る、例えば、前記弾性部材1000の放熱特性を向上させようとする場合には、前記第1-1層110の厚さ及び前記第1-3層130の厚さを前記第1-2層120の厚さよりも大きく配置することができる。または、前記弾性部材1000のフォールディング特性を向上させようとする場合には、前記第1-2層120の厚さを前記第1-1層110及び前記第1-3層130の厚さよりも大きく配置することができる。
【0141】
即ち、前記第1-1層110の厚さ、前記第1-2層120の厚さ、及び前記第1-3層130の厚さは、前記弾性部材1000で具現しようとする特性に応じて変わることがある。
【0142】
結論として、前記弾性部材の第1層は、第1-1層、第1-2層、及び第1-3層のうち少なくとも一つの層を含むことができる。
【0143】
第1実施例による弾性部材は、繊維を含む第2層を含むことができる。前記第2層は、前記第1層上に配置されて前記弾性部材を平坦化することができる。
【0144】
前記第2層は、プラスチック物質を含むので、第1層に比べて引張強度及び降伏強度が小さいことがある。これにより、弾性部材をフォールディングする過程で、前記第2層のフォールディング領域で塑性変形が発生することがある。したがって、弾性部材を繰り返しフォールディングする場合、反復的な塑性変形が発生し、これにより第2層のフォールディング領域の平坦性が低減することがある。
【0145】
第1実施例に係る弾性部材は、弾性部材を形成する第2層の引張強度及び降伏強度を向上させることができる。詳細には、前記第2層の内部に繊維を配置することによって、前記第2層の全体的な引張強度及び降伏強度を増加させることができる。
【0146】
これにより、弾性部材の反復的なフォールディングにも前記弾性部材の第2層における塑性変形を防止して、弾性部材のフォールディング信頼性及び平坦性を向上させることができる。
【0147】
以下、図16及び図17を参照して、第2実施例に係る弾性部材の層構造について説明する。第2実施例に係る弾性部材の説明においては、前述した第1実施例に係る弾性部材と同一または類似の説明については説明を省略する。また、第2実施例に係る弾性部材の説明においては、前述した第1実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については同一の図面符号を付与する。
【0148】
図16及び図17を参照すると、前記弾性部材1000は、第2層200を含むことができる。
【0149】
詳細には、前記弾性部材1000は、第2-1層201及び前記第2-1層201上に配置された第2-2層202を含むことができる。即ち、第2実施例による弾性部材は、前述した第1層に対応する第2-1層201及び前記第2層に対応する第2-2層202を含むことができる。
【0150】
前記第2-1層201は、第1母材211及び第1繊維221を含むことができる。また、前記第2-2層202は、第2母材212及び第2繊維222を含むことができる。
【0151】
前記第2-1層201と前記第2-2層202は、同じ厚さに配置され得る。または、前記第2-1層201と前記第2-2層202は、異なる厚さに配置され得る。
【0152】
前記第1母材211と前記第2母材212とは、直接的または間接的に接触することがある。詳細には、図12に示すように、前記第1母材211と前記第2母材212とは、直接接触して配置され得る。または、図13に示すように、前記第1母材211と前記第2母材212との間には、接着層203が配置され、前記接着層203を介して前記第1母材211と前記第2母材 212とは接着され得る。
【0153】
前記第1母材211と前記第2母材212は、同じまたは異なる物質を含むことができる。また、前記第1繊維221と前記第2繊維222は、同一または異なる物質を含むことができる。
【0154】
例えば、前記弾性部材のフォールディング方向によって、弾性部材はフォールディング内側面と外側面が定義され得る。弾性部材のフォールディング内側面には圧縮応力が発生し、外側面には引張応力が発生することがある。
【0155】
前記第1母材211と前記第2母材212が異なる物質を含むか、または前記第1繊維221と前記第2繊維222が異なる物質を含む場合、前記弾性部材は、一面及び他面で互いに異なる特性を有することができる。
【0156】
例えば、前記第2-1層201がフォールディング外側面となり、前記第2-2層202がフォールディング内側面となる場合、前記第2-1層201の母材及び繊維は、引張応力による塑性変形を防止できる物質を含むことができ、前記第2-2層202の母材及び繊維は、圧縮応力による塑性変形を防止できる物質を含むことができる。
【0157】
これにより、第2実施例に係る弾性部材は、弾性部材のそれぞれの面で発生する応力及び応力の大きさに応じて層の特性を変化させることによって、弾性部材のフォールディング信頼性を向上させることができる。
【0158】
以下、図18及び図19を参照して、第3実施例に係る弾性部材の層構造について説明する。第3実施例に係る弾性部材の説明では、前述した第1実施例に係る弾性部材と同一または類似の説明については説明を省略する。また、第3実施例に係る弾性部材の説明では、前述した第1実施例に係る弾性部材と同一または類似の構成については同一の図面符号を付与する。
【0159】
図18及び図19を参照すると、前記弾性部材1000は、第1層100、第2層200、及び第3層300を含むことができる。
【0160】
第3実施例に係る弾性部材は、前述した第1実施例に係る弾性部材の層構造と同一であり得る。
【0161】
しかし、第3実施例に係る弾性部材は、前述した第1実施例に係る弾性部材と異なり、第1層100及び第3層300にそれぞれ空隙が形成され得る。
【0162】
詳細には、前記第1層100は、第1空隙A1を含むことができ、前記第3層300は、第2空隙A2を含むことができる。
【0163】
前記第1空隙A1及び前記第2空隙A2は、前記弾性部材1000のフォールディング領域である第1領域1Aに配置され得る。
【0164】
前記第1層100は、前記第1空隙A1によって2つの第1層に分離され、前記第3層300は、前記第2空隙A2によって2つの第3層に分離さる得る。
【0165】
前記第1空隙A1と前記第2空隙A2は、互いに異なる幅に配置され得る。詳細には、前記第1空隙A1の幅は、前記第2空隙A2の幅よりも小さくてもよい。前記第1層100は、前記弾性部材がフォールディングされながら前記第1空隙A1の幅が曲率のサイズに応じて徐々に増加するので、前記第1空隙A1の幅を小さくすることができる。
【0166】
前記第1空隙A1及び前記第2空隙A2によって前記弾性部材1000におけるフォールディング領域は、前記第2層200にのみ形成され得る。即ち、前記第1層100は、前記第2層200を支持する役割を果たすだけであり、前記弾性部材1000がフォールディングされるときにフォールディングされないことがある。
【0167】
図19を参照すると、前記弾性部材100がフォールディングされる場合、前記第1層100及び前記第3層300は、前記第1空隙A1及び前記第2空隙A2の幅が増加するだけで、フォールディングされず、前記第2層200のみがフォールディング領域を形成してフォールディングされ得る。
【0168】
これにより、第3実施例に係る弾性部材は、プラスチックを含む前記第2層200のみがフォールディングされるので、弾性部材の曲率サイズを増加させる、即ち曲率半径サイズを減少させることができる。また、前述したように、前記第2層200の降伏強度及び引張強度が向上するので、前記第2層200の塑性変形を防止するので、弾性部材のフォールディング信頼性を向上させることができる。即ち、第3実施例に係る弾性部材は、フォールディングされる曲率のサイズを増加させながら向上したフォールディング信頼性を有することができる。
【0169】
以下、図20及び図21を参照して、弾性部材の第1層100に形成されるパターン部をより詳細に説明する。
【0170】
図20及び図21は、前記弾性部材の第1層100の上面図を示す図である。
【0171】
図20及び図21を参照すると、前記弾性部材の第1層100は、フォールディング領域である第1領域1Aとアンフォールディング領域である第2領域2Aとを含むことができる。
【0172】
前記第1領域1Aと前記第2領域2Aは、互いに異なる幅で形成され得る。詳細には、前記第1領域1Aの幅は、前記第2領域2Aの幅よりも小さくてもよい。
【0173】
図20を参照すると、前記第1層100は、複数のパターン部PAを含むことができる。詳細には、前記第1層100は、前記第1領域1Aに配置される第1パターン部PA1を含むことができる。前記第1パターン部PA1は、前記第1層100をフォールディング及び再び元復するときに発生する圧縮応力及び引張応力を減少させることができる。
【0174】
前記第1パターン部PA1は、孔状または溝状に形成され得る。
【0175】
詳細には、前記第1パターン部PAは、前記第1層100の一面及び前記一面とは反対となる他面を貫通する孔状に形成され得る。または、前記第1パターン部PAは、前記一面または前記他面に形成される溝状に形成され得る。
【0176】
前記第1層100がフォールディングされる領域である前記第1領域1Aに配置される前記第1パターン部PA1は、前記第1層100を含む前記弾性部材1000を容易にフォールディングされるようにすることができる。詳細には、前記第1パターン部PA1によって前記弾性部材1000がフォールディングされる領域で前記弾性部材1000の厚さが減少し、これにより圧縮応力が減少するので、前記弾性部材1000を容易にフォールディングすることができる。
【0177】
また、図21を参照すると、前記第1層100は、第2パターン部PA2をさらに含むことができる。詳細には、前記第1層100は、前記第2領域2Aに配置される第2パターン部PA2をさらに含むことができる。
【0178】
前記第2パターン部PA2は、孔状または溝状に形成され得る。
【0179】
詳細には、前記第2パターン部PAは、前記第1層100の一面及び他面を貫通する孔状に形成され得る。または、前記第2パターン部PAは、前記第1層100の一面または他面に形成される溝状に形成され得る。
【0180】
前記第1層100がフォールディングされない領域である前記第2領域2Aに配置される前記第2パターン部PA2は、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aの物理的特性を類似に維持されるようにすることができる。
【0181】
詳細には、前記第2パターン部PA2によって前記第1パターン部PA1が配置される前記第1領域1Aと前記第2領域2Aで熱による変形差を緩和することができる。即ち、前記第1領域1A及び前記第2領域2Aの両方にパターン部を形成することによって、前記第1層100に熱が印加されたときに前記第1領域1Aと前記第2領域2Aで熱による変形差を緩和することができる。これにより、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aとの変形差によって前記第1層100が反るか、歪みが発生することを防止することができる。
【0182】
また、前記第2領域2Aに形成される前記第2パターン部PA2により、前記第1領域1Aと前記第2領域2Aとの応力不均一を緩和して弾性部材の反りを防止することができる。
【0183】
前記第2パターン部PA2は、前記第1パターン部PA1と同一または類似の形状に形成され得る。詳細には、前記第2パターン部PA2は、長方向及び短方向を有する形状に形成され、前記第2パターン部PA1の長方向と前記第1パターン部PA1の長方向は、互いに同一または類似の方向に延び、前記第2パターン部PA2の短方向と前記第1パターン部PA1の短方向は、互いに同一または類似の方向に延びることがある。
【0184】
一方、前記第1層100は、ヒンジ部HNを含むことができる。詳細には、前記第1層100の前記第1領域1Aには、複数のヒンジ部HNが配置され得る。前記ヒンジ部HNは、前記第1層100のフォールディングのために前記第1層100の終端領域を開口した領域であって、前記第1領域1Aにのみ形成され得る。これにより、前記ヒンジ部HNは、前記第1層100からフォールディングが始まる地点として、前記ヒンジ部の形成有無によって、前記第1層100の前記第1領域1Aと前記第2領域2Aとが区分され得る。
【0185】
以下、図22及び図23を参照して、前述した実施例に係る弾性部材を含むフォールディング支持体について説明する。
【0186】
図22及び図23を参照すると、前記フォールディング支持体は、弾性部材及び保護層400を含むことができる。図22は、前記第3層が前記第1層のパターン部の内部に配置されないフォールディング支持体を示す図であり、図23は、前記第3層が複数の層で形成され、前記第3層が第1層のパターン部の内部に配置されるフォールディング支持体を示す図である。
【0187】
前記フォールディング支持体は、前述した弾性部材1000及び前記弾性部材1000の下部に配置される保護層400を含むことができる。詳細には、前記保護層400は、前記弾性部材1000の第1層100または第1-1層110の下部に配置され得る。
【0188】
図面には示されていないが、前記保護層400と前記第1層100との間、または前記保護層400と前記第1-1層110との間に接着層が配置され、前記弾性部材1000と前記保護層400とが前記接着層を介して接着され得る。
【0189】
前記保護層400は、色を有することができる。例えば、前記保護層400は、ブラック系の色で形成され得る。
【0190】
前記保護層400は、金属粒子を含むことができる。例えば、前記保護層400は、銅粒子を含むことができる。これにより、前記保護層400の熱伝導度を向上させて、前記保護層400を介してディスプレイ装置で発生する熱を放出することができる。
【0191】
前記保護層400は、前記弾性部材1000の一領域に配置され得る。詳細には、前記保護層400は、前記弾性部材1000の第1領域1Aに対応する領域に配置され得る。または、前記保護層400は、前記弾性部材1000の第1領域1A及び第2領域2Aに対応する領域に配置され得る。
【0192】
例えば、前記保護層400は、前記弾性部材1000の第1領域1A及び第2領域2Aに対応する領域に配置され、前記第1領域1A及び前記第2領域2Aを合わせた面積よりも小さい面積で配置され得る。詳細には、前記保護層400は、前記弾性部材の前記第1領域1A及び第2領域2Aを合わせた面積に対して80%~90%の面積のサイズで配置され得る。
【0193】
また、前記保護層400の厚さは、前記弾性部材1000の全厚さよりも小さくてもよい。即ち、前記保護層400の厚さは、前記弾性部材400の第1層、第2層、及び第3層の厚さ和のサイズよりも小さくてもよい。
【0194】
以下、図24図26を参照して、前述した実施例に係るフォールディング支持体を含むディスプレイ装置について説明する。
【0195】
図24図26を参照すると、前記ディスプレイ装置10は、フォールディング支持体及びパネルを含むことができる。図20は、前記弾性部材の第3層が前記第1層のパターン部の内部に配置されないディスプレイ装置を示す図であり、図21は、前記弾性部材の第3層が複数の層で形成され、前記第3層が前記第1層のパターン部の内部に配置されるディスプレイ装置を示す図である。
【0196】
一方、前記第1層100に形成されるパターン部PA1、PA2は、図24及び図25に示すように多様な形状に形成され得る。
【0197】
前記ディスプレイ装置10は、前記フォールディング支持体及び前記フォールディング支持体上に配置され、表示パネル及び/またはタッチパネルを含むパネル層600を含むことができる。
【0198】
前記フォールディング支持体は、前述した第1層100、第2層200、及び第3層300を含む弾性部材1000及び前記弾性部材1000の下部に配置される保護層400を含むことができる。詳細には、前記保護層400は、前記弾性部材1000の第1層100または第1-1層110の下部に配置され得る。
【0199】
前記弾性部材1000と前記パネル層600との間には、接着層500が配置され、前記接着層500を介して前記弾性部材1000と前記パネル層600とが接着され得る。
【0200】
前述したように、前記弾性部材1000は、第2層200によって弾性部材の接着面を平坦化することができるので、前記弾性部材と前記パネル層とは、段差の影響なく安定して接着され得る。
【0201】
前記弾性部材1000と前記パネル層600との間の接着層500は、前記弾性部材1000の第3層300とは異なる特性を有することができる。
【0202】
詳細には、前記接着層500は、前記第3層300よりも厚さが小さくてもよい。例えば、前記接着層500の厚さは、5μm~15μmであり得る。
【0203】
また、前記接着層500は、前記第3層300よりも接着特性が小さくてもよい。詳細には、前記接着層500の接着力は、400以下であり得る。
【0204】
また、前記接着層500と前記第3層300とは、弾性率が異なることがある。即ち、前記接着層500は、前記第3層のような貯蔵弾性率、クリープ回復及びタンジェントデルタ値を有する弾性率がなく、これにより、前記接着層500は、接着特性以外の弾性特性を有しないことがある。
【0205】
図27は、実施例に係る弾性部材が適用される例を説明するための図である。
【0206】
図27を参照すると、実施例に係る弾性部材は、ディスプレイを表示するフレキシブルまたはフォルダブルディスプレイ装置に適用され得る。
【0207】
例えば、実施例に係る弾性部材は、携帯電話、タブレットなどのフレキシブルディスプレイ装置に適用され得る。
【0208】
このような弾性部材は、フレキシブル、ベンデッドまたはフォールディングされる携帯電話、タブレットなどのフレキシブルディスプレイ装置に適用され得る。
【0209】
前記弾性部材は、フレキシブル、ベンデッドまたはフォールディングされる携帯電話、タブレットなどのフレキシブルディスプレイ装置に適用されて、反復的にフォールディングまたは元復されるディスプレイ装置でフォールディング信頼性を向上させて、フレキシブルディスプレイ装置の信頼性を向上させることができる。
【0210】
前述した実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明のうち少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0211】
また、以上で実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能であることが理解できるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る差異点は、添付された請求範囲で設定する実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
【手続補正書】
【提出日】2023-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域及び第2領域を含む弾性部材であって、
前記弾性部材は、前記弾性部材の幅方向と定義される第1方向及び長手方向と定義される第2方向が定義され、
前記第1領域は、前記第1方向をフォールディング軸としてフォールディングされるフォールディング領域と定義され、前記第2領域は、アンフォールディング領域と定義され、
前記弾性部材は、第1層及び前記第1層上の第2層を含み、
前記第2層は、母材及び前記母材の内部に配置される繊維を含み、
前記繊維は、前記第2方向に延びて配置される、弾性部材。
【請求項2】
前記繊維は、炭素繊維(carbon fiber)、ガラス繊維(glass fiber)、及びセラミック繊維(ceramic fiber)のうち少なくとも一つの繊維を含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項3】
前記第2層の厚さは、15μm~200μmである、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項4】
前記第2層の表面に配置され、前記繊維の長手方向を定義するアライメントマークをさらに含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項5】
前記第1層は、金属または非金属を含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項6】
前記第1層と前記第2層との間に配置される接着層をさらに含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項7】
前記繊維は、0.0001mm~0.01mmの直径を有する、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項8】
前記第2層は、前記第1領域と対応する第1a領域及び第2領域と対応する第2a領域を含み、
前記繊維は、前記第1a領域及び前記第2a領域に配置される、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項9】
前記繊維は、前記第1a領域と重なる領域が前記第2a領域と重なる領域よりも大きい、請求項8に記載の弾性部材。
【請求項10】
前記繊維は、前記第1a領域と重なる領域が前記第2a領域と重なる領域よりも小さい、請求項8に記載の弾性部材。
【請求項11】
前記第2a領域の全面積に対する前記繊維の体積%は、前記第1a領域の全面積に対する前記繊維の体積%よりも小さい、請求項8に記載の弾性部材。
【請求項12】
前記第2層は、前記第1領域と対応する第1a領域及び第2領域と対応する第2a領域を含み、
前記繊維は、前記第1a領域及び前記第2a領域のうちいずれか一つの領域に配置される、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項13】
前記繊維は、前記第1層の長手方向に延びる、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項14】
前記繊維は、前記第1層の長手方向に対して傾斜して延びる、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項15】
前記第1層は、第1母材及び第1繊維を含み、
前記第2層は、第2母材及び第2繊維を含む、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項16】
前記第1母材と前記第2母材は、異なる物質を含み、
前記第1繊維と前記第2繊維は、異なる物質を含む、請求項15に記載の弾性部材。
【請求項17】
前記第1層と前記第2層との間の第3層をさらに含み、
前記第1層は、第1空隙を含み、
前記第3層は、第2空隙を含み、
前記第1空隙及び前記第2空隙は、前記第1領域に配置される、請求項1に記載の弾性部材。
【請求項18】
前記第1空隙と前記第2空隙は、異なる幅に配置される、請求項17に記載の弾性部材。
【請求項19】
前記第1空隙の幅は、前記第2空隙の幅よりも小さい、請求項17に記載の弾性部材。
【請求項20】
請求項1~9のうちいずれか一項に記載の弾性部材と、
前記弾性部材の下部の保護層と、
前記弾性部材上の接着層と、
前記接着層上のパネル層と、を含み、
前記パネル層は、表示パネル及びタッチパネルのうち少なくとも一つのパネルを含む、ディスプレイ装置。




【国際調査報告】