(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】温水供給装置、その制御方法および水処理装置
(51)【国際特許分類】
F24H 1/18 20220101AFI20231213BHJP
F24H 15/174 20220101ALI20231213BHJP
F24H 15/223 20220101ALI20231213BHJP
F24H 15/269 20220101ALI20231213BHJP
F24H 15/32 20220101ALI20231213BHJP
F24H 15/37 20220101ALI20231213BHJP
F24H 15/355 20220101ALI20231213BHJP
F24H 9/00 20220101ALI20231213BHJP
F24H 15/156 20220101ALI20231213BHJP
【FI】
F24H1/18 G
F24H1/18 D
F24H15/174
F24H15/223
F24H15/269
F24H15/32
F24H15/37
F24H15/355
F24H9/00 E
F24H15/156
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534422
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 KR2021013867
(87)【国際公開番号】W WO2022131502
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】10-2020-0176992
(32)【優先日】2020-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514170813
【氏名又は名称】コーウェイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】COWAY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ムン,ヒョンミン
【テーマコード(参考)】
3L036
3L122
【Fターム(参考)】
3L036AB09
3L122AA04
3L122AA12
3L122AA22
3L122AA53
3L122AB22
3L122BB02
3L122DA01
3L122DA02
3L122DA15
(57)【要約】
本発明は、原水を浄水する浄水フィルタと、浄水フィルタで濾過された浄水が流入して浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成したり、浄水または予熱水の貯蔵状態である備蓄水のうち一つを第1予熱温度より高い目標温度に加熱して温水を生成する加熱部と、予熱水が備蓄水として貯蔵される予熱タンクと、加熱部と予熱タンク間の流路の方向を切り替える流路切り替え部と、加熱部および流路切り替え部を制御する制御部を含む温水供給装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水を浄水する浄水フィルタ;
前記浄水フィルタで濾過された浄水が流入して前記浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成したり、前記浄水または前記予熱水の貯蔵状態である備蓄水のうち一つを前記第1予熱温度より高い目標温度に加熱して温水を生成する加熱部;
前記予熱水が前記備蓄水として貯蔵される予熱タンク;
前記加熱部と前記予熱タンク間の流路の方向を切り替える流路切り替え部;および
前記加熱部および前記流路切り替え部を制御する制御部を含み、
前記制御部は、
予熱モードでは前記浄水フィルタから前記加熱部に流入した浄水を前記第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された前記予熱水が前記予熱タンクに流入するように前記流路切り替え部を制御し、
温水出水モードでは前記備蓄水が前記加熱部に流入するように前記流路切り替え部を制御し、前記予熱タンクから前記加熱部に流入した備蓄水を前記目標温度に加熱して前記温水を生成するように前記加熱部を制御することを特徴とする、温水供給装置。
【請求項2】
前記予熱タンク内に備えられて前記備蓄水の温度を感知する温度センサ;をさらに含み、
前記制御部は前記備蓄水の温度が第1予熱温度以下である場合、前記浄水を前記第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された前記予熱水が前記予熱タンクに流入して前記予熱タンクに貯蔵された前記備蓄水が外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする、請求項1に記載の温水供給装置。
【請求項3】
前記制御部は予め設定された時間ごとに前記浄水を前記第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された前記予熱水が前記予熱タンクに流入し、前記予熱タンクに貯蔵された前記備蓄水が外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする、請求項1に記載の温水供給装置。
【請求項4】
前記予熱タンクの外周辺に沿って備えられるヒーターをさらに含み、
前記制御部は前記備蓄水が前記第1予熱温度を維持するために前記予熱タンクを加熱するように前記ヒーターを制御することを特徴とする、請求項1に記載の温水供給装置。
【請求項5】
前記制御部は前記予熱タンクを一定の時間間隔で加熱したり、前記備蓄水の温度が前記第1予熱温度未満の場合に加熱するように前記ヒーターを制御することを特徴とする、請求項4に記載の温水供給装置。
【請求項6】
前記予熱タンクは保温材からなるか、外周辺に保温材が配置されることを特徴とする、請求項1に記載の温水供給装置。
【請求項7】
前記予熱タンクは前記第1開口および前記第2開口が上端部に備えられ、
前記第2開口には前記予熱タンクの底側に延びた毛細管が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の温水供給装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記予熱モードでは前記予熱水が前記第1開口を通じて前記予熱タンクに流入し、前記備蓄水が前記毛細管および前記第2開口を通じて外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御し、
前記加熱モードでは前記浄水が前記毛細管および前記第2開口を通じて前記予熱タンクに流入し、前記備蓄水が前記第1開口を通じて前記加熱部側に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする、請求項7に記載の温水供給装置。
【請求項9】
前記流路切り替え部は、
前記浄水フィルタ側から前記加熱部に向かう第1流路上に配置されて前記浄水が前記加熱部に流入するように前記第1流路を開閉する第1バルブ;
前記加熱部の入力側に配置されて前記浄水または前記備蓄水のうち一つが前記加熱部に流入するように前記第1流路から分岐された第2流路を開閉する第2バルブ;
前記加熱部の出力側から前記予熱タンクに向かう第3流路上に配置されて前記予熱水が前記予熱タンクに流入するように前記第3流路を開閉する第3バルブ;
前記第3流路部から分岐されて前記第2流路に結合される第4流路上に配置されて前記予熱タンクから前記浄水または前記備蓄水のうち一つが前記加熱部に流入するように前記第4流路を開閉する第4バルブ;
前記予熱タンクから前記備蓄水を外部に排出するための排水バルブに向かう第5流路上に配置されて前記備蓄水が前記排水バルブに排出されるように前記第5流路を開閉する第5バルブ;
前記浄水フィルタ側から前記予熱タンクに向かう第6流路上に配置されて前記浄水が前記予熱タンクに流入するように前記第6流路を開閉する第6バルブ;
および前記加熱部の出力側から前記温水または前記浄水のうち一つを抽出するための抽出バルブに向かう第8流路上に配置されて前記温水が前記抽出バルブに抽出されるように前記第8流路を開閉する第8バルブ;を含むことを特徴とする、請求項1に記載の温水供給装置。
【請求項10】
前記流路切り替え部は、
前記第1流路から分岐されて前記抽出バルブに向かう第9流路上に配置されて前記浄水が前記抽出バルブに抽出されるように前記第9流路を開閉する第9バルブをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の温水供給装置。
【請求項11】
前記予熱タンクから前記第3流路と前記第4流路の分岐点を連結する第7流路をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の温水供給装置。
【請求項12】
請求項1~請求項11のいずれか一項に記載された温水供給装置;および
前記温水供給装置が内蔵されるハウジングを含み、
前記予熱タンクは前記ハウジング内で湿気が発生する複数の位置に備えられることを特徴とする、水処理装置。
【請求項13】
前記予熱タンクは熱伝導性材質からなり、
前記制御部は前記予熱タンクから発散された熱によってその周辺に発生した湿気を除去するために、前記浄水を前記第1予熱温度より高い第2予熱温度に加熱するように前記加熱部を制御することを特徴とする、請求項12に記載の水処理装置。
【請求項14】
前記制御部は前記複数の予熱タンクのうちいずれか一つに貯蔵された備蓄水の温度が前記第1予熱温度以下である場合、前記浄水を前記第2予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された予熱水が該当予熱タンクに流入し、該当予熱タンクに貯蔵された備蓄水が外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする、請求項13に記載の水処理装置。
【請求項15】
流路切り替え部によって、浄水フィルタで濾過された浄水を加熱部に供給する段階;
加熱部によって、前記浄水を第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成する段階;
前記流路切り替え部によって、前記生成された予熱水を前記予熱タンクに供給する段階;
前記予熱タンクによって、前記予熱水を備蓄水として貯蔵する段階;および
制御部によって、温水出水が入力されるかを判断する段階;
温水出水が入力されると、前記流路切り替え部によって、前記備蓄水を前記加熱部に供給する段階;
前記加熱部によって、前記備蓄水を目標温度に加熱して温水を生成する段階;および
前記流路切り替え部によって、前記生成された温水を抽出バルブに排出する段階を含むことを特徴とする、温水供給方法。
【請求項16】
前記貯蔵する段階は、
前記制御部によって、前記備蓄水の温度が第1予熱温度以下であるかまたは予め設定された時間が経過したか否かを判断する段階;
前記判断結果、前記備蓄水の温度が第1予熱温度以下であるかまたは予め設定された時間が経過したのであれば、前記加熱部によって、前記浄水を第1予熱温度に加熱して前記予熱水を再生成する段階;
前記流路切り替え部によって、前記再生成された予熱水を前記予熱タンクに再供給する段階;および
前記流路切り替え部によって、前記予熱タンクに貯蔵された前記備蓄水を外部に排出する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の温水供給方法。
【請求項17】
前記貯蔵する段階は、
前記予熱タンクの外周辺に沿って備えられたヒーターによって、前記備蓄水が前記第1予熱温度を維持するように前記予熱タンクを加熱する段階;をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の温水供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温水供給装置、その制御方法および水処理装置に関し、特に、浄水を第1予熱温度に加熱して貯蔵した後、温水出水時に第1予熱温度で貯蔵された備蓄水を目標温度に加熱することによって、予め加熱されて貯蔵された備蓄水によって温度出水時に加熱時間が減って電力を効率的に使用することができ、温水量が増加することになって使用者が所望する温度の温水を豊富に提供できる温水供給装置、その制御方法および水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、浄水器は浄水フィルタを通じて原水の汚染物質を除去して浄水を生成する。このような浄水器は特に、バッファタンクを具備しない直水式の場合、温水を供給するために瞬間加熱モジュールを具備する。瞬間加熱モジュールは供給される浄水の流量と印加される電力によって加熱温度を制御する。すなわち、加熱温度を増加させるためには電力を高くするか浄水の流量を減少させなければならない。この時、電力は装置ごとにある程度の範囲で定められるため、直水型浄水器の温度制御は浄水の流量に大きく依存する。したがって、一般的に浄水を目標温度に加熱するために瞬間加熱モジュールに流入する浄水の流量を減少させる。しかし、これは温水出水量の減少を招いて顧客の不満を引き起こしている。
【0003】
ウォータースタンド株式会社の日本公開特許公報第2020-026943号に開示された予熱ヒーターを含んだハイブリッド瞬間温水装置は、複数のヒーターが選択的に駆動され、予め予熱された水を追加的に加熱する方法で、90℃以上の温水を供給する。これによって90℃以上の温水を充分かつ迅速に供給することができるため、加熱時に必要とされる電力を低くして安定的に動作することができる。しかし、これは予熱のための付加的なヒーターを具備しなければならないため、製造費用が増加するだけでなく温水装置の全体の大きさが増加したり構造が複雑となる問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のような従来技術の問題点を解決するために、本発明に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、浄水を第1予熱温度に加熱して貯蔵した後、温水出水時に第1予熱温度で貯蔵された備蓄水を目標温度に加熱することによって、予め加熱されて貯蔵された備蓄水によって温度出水時に加熱時間が減って電力を効率的に使用することができ、温水量が増加することになって使用者が所望する温度の温水を豊富に提供することを目的とする。
【0005】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、温水の流量減少を防止するための別途の予熱ヒーターなしに内蔵された加熱部を利用して温水を生成することによって、装置全体を小型化したり製造費用を節減することを目的とする。
【0006】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、備蓄水の温度低下を感知すると、備蓄水を排出し、浄水を加熱して第1予熱温度に加熱された備蓄水を再貯蔵することによって備蓄水の温度を一定温度に維持することができるため、温水出水量を増加させて使用者の満足度を向上させることを目的とする。
【0007】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、備蓄水の温度を感知する温度センサを具備することによって備蓄水の温度変化に即刻対応が可能であるため、備蓄水の温度信頼性を保障することを目的とする。
【0008】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、一定の時間間隔で備蓄水の排出および再貯蔵を繰り返すことによって、加熱部での目標温度に加熱するための電力量を一定に維持して電力効率を向上させることを目的とする。
【0009】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、備蓄水が第1予熱温度を維持するための予熱タンクを加熱するヒーターを具備することによって、備蓄水の排出および再貯蔵過程を省略して原水の不要な使用量を軽減させて資源を効率的に使うことを目的とする。
【0010】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、予熱タンクを保温材で具備するか予熱タンクの外周辺に保温材を配置することによって、備蓄水補充のための加熱部の再加熱を最小化して消費電力を削減することを目的とする。
【0011】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、予熱モードおよび温水出水モードにより流路を切り替えるように流路切り替え部および加熱部を制御することによって、モード別流路構成を自動化することを目的とする。
【0012】
ただし、本発明が解決しようとする課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような課題を解決するために、本発明に係る温水供給装置は、原水を浄水する浄水フィルタ;前記浄水フィルタで濾過された浄水が流入して前記浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成したり、前記浄水または前記予熱水の貯蔵状態である備蓄水のうち一つを前記第1予熱温度より高い目標温度に加熱して温水を生成する加熱部;前記予熱水が前記備蓄水として貯蔵される予熱タンク;前記加熱部と前記予熱タンク間の流路の方向を切り替える流路切り替え部;および前記加熱部および前記流路切り替え部を制御する制御部を含み、前記制御部は、予熱モードでは前記浄水フィルタから前記加熱部に流入した浄水を前記第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された前記予熱水が前記予熱タンクに流入するように前記流路切り替え部を制御し、温水出水モードでは前記備蓄水が前記加熱部に流入するように前記流路切り替え部を制御し、前記予熱タンクから前記加熱部に流入した備蓄水を前記目標温度に加熱して前記温水を生成するように前記加熱部を制御することを特徴とする。
【0014】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記予熱タンク内に備えられて前記備蓄水の温度を感知する温度センサ;をさらに含み、前記制御部は前記備蓄水の温度が第1予熱温度以下である場合、前記浄水を前記第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された前記予熱水が前記予熱タンクに流入し、前記予熱タンクに貯蔵された前記備蓄水が外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする。
【0015】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記制御部は予め設定された時間ごとに前記浄水を前記第1予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された前記予熱水が前記予熱タンクに流入し、前記予熱タンクに貯蔵された前記備蓄水が外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする。
【0016】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記予熱タンクの外周辺に沿って備えられるヒーターをさらに含み、前記制御部は前記備蓄水が前記第1予熱温度を維持するために前記予熱タンクを加熱するように前記ヒーターを制御することを特徴とする。
【0017】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記制御部は前記予熱タンクを一定の時間間隔で加熱したり、前記備蓄水の温度が前記第1予熱温度未満の場合に加熱するように前記ヒーターを制御することを特徴とする。
【0018】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記予熱タンクは保温材からなるか、外周辺に保温ケースが配置されることを特徴とする。
【0019】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記予熱タンクは第1開口および第2開口が上端部に備えられ、前記第2開口には前記予熱タンクの底側に延びた毛細管が備えられることを特徴とする。
【0020】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記制御部は、前記予熱モードでは前記予熱水が前記第1開口を通じて前記予熱タンクに流入し、前記備蓄水が前記毛細管および前記第2開口を通じて外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御し、前記温水出水モードでは前記浄水が前記毛細管および前記第2開口を通じて前記予熱タンクに流入し、前記備蓄水が前記第1開口を通じて前記加熱部側に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする。
【0021】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記流路切り替え部は、前記浄水フィルタ側から前記加熱部に向かう第1流路上に配置されて前記浄水が前記加熱部に流入するように前記第1流路を開閉する第1バルブ;前記加熱部の入力側に配置されて前記浄水または前記備蓄水のうち一つが前記加熱部に流入するように前記第1流路から分岐された第2流路を開閉する第2バルブ;前記加熱部の出力側から前記予熱タンクに向かう第3流路上に配置されて前記予熱水が前記予熱タンクに流入するように前記第3流路を開閉する第3バルブ;前記第3流路から分岐されて前記第2流路に結合される第4流路上に配置されて前記予熱タンクから前記浄水または前記備蓄水のうち一つが前記加熱部に流入するように前記第4流路を開閉する第4バルブ;前記予熱タンクから前記備蓄水を外部に排出するための排水バルブに向かう第5流路上に配置されて前記備蓄水が前記排水バルブに排出されるように前記第5流路を開閉する第5バルブ;前記浄水フィルタ側から前記予熱タンクに向かう第6流路上に配置されて前記浄水が前記予熱タンクに流入するように前記第6流路を開閉する第6バルブ;および前記加熱部の出力側から前記温水または前記浄水のうち一つを抽出するための抽出バルブに向かう第8流路上に配置されて前記温水が前記抽出バルブに抽出されるように前記第8流路を開閉する第8バルブ;を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記流路切り替え部は前記第1流路から分岐されて前記抽出バルブに向かう第9流路上に配置されて前記浄水が前記抽出バルブに抽出されるように前記第9流路を開閉する第9バルブをさらに含むことを特徴とする。
【0023】
本発明の実施例に係る温水供給装置において、前記予熱タンクから前記第3流路と前記第4流路の分岐点を連結する第7流路をさらに含むことを特徴とする。
【0024】
本発明に係る水処理装置は、前述したような温水供給装置;および前記温水供給装置が内蔵されるハウジングを含み、前記予熱タンクは前記ハウジング内で湿気が発生する複数の位置に備えられることを特徴とする。
【0025】
本発明の実施例に係る水処理装置において、前記予熱タンクは熱伝導性材質からなり、前記制御部は前記予熱タンクから発散された熱によってその周辺に発生した湿気を除去するために前記浄水を前記第1予熱温度より高い第2予熱温度に加熱するように前記加熱部を制御することを特徴とする。
【0026】
本発明の実施例に係る水処理装置において、前記制御部は前記複数の予熱タンクのうちいずれか一つに貯蔵された備蓄水の温度が前記第1予熱温度以下である場合、前記浄水を前記第2予熱温度に加熱して前記予熱水を生成するように前記加熱部を制御し、前記加熱部で生成された予熱水が該当予熱タンクに流入し、該当予熱タンクに貯蔵された備蓄水が外部に排出されるように前記流路切り替え部を制御することを特徴とする。
【0027】
本発明に係る温水供給方法は、流路切り替え部によって、浄水フィルタで濾過された浄水を加熱部に供給する段階;加熱部によって、前記浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成する段階;前記流路切り替え部によって、前記生成された予熱水を予熱タンクに供給する段階;前記予熱タンクによって、前記予熱水を備蓄水として貯蔵する段階;制御部によって、温水出水が入力されるかを判断する段階;温水出水が入力されると、前記流路切り替え部によって、前記備蓄水を前記加熱部に供給する段階;前記加熱部によって、前記備蓄水を目標温度に加熱して温水を生成する段階;および前記流路切り替え部によって、前記生成された温水を抽出バルブに排出する段階を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の実施例に係る温水供給方法において、前記貯蔵する段階は、前記制御部によって、前記備蓄水の温度が第1予熱温度以下であるかまたは予め設定された時間が経過したか否かを判断する段階;前記判断結果、前記備蓄水の温度が第1予熱温度以下であるかまたは予め設定された時間が経過したのであれば、前記加熱部によって、前記浄水を第1予熱温度に加熱して前記予熱水を再生成する段階;前記流路切り替え部によって、前記再生成された予熱水を前記予熱タンクに再供給する段階;および前記流路切り替え部によって、前記予熱タンクに貯蔵された前記備蓄水を外部に排出する段階をさらに含むことを特徴とする。
【0029】
本発明の実施例に係る温水供給方法において、前記貯蔵する段階は、前記予熱タンクの外周辺に沿って備えられたヒーターによって、前記備蓄水が前記第1予熱温度を維持するように前記予熱タンクを加熱する段階;をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、浄水を第1予熱温度に加熱して貯蔵した後、温水出水時に第1予熱温度で貯蔵された備蓄水を目標温度に加熱することによって、予め加熱されて貯蔵された備蓄水によって温度出水時に加熱時間が減って電力を効率的に使用することができ、温水量が増加することになって使用者が所望する温度の温水を豊富に提供する効果を提供する。
【0031】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、温水の流量減少を防止するための別途の予熱ヒーターなしに内蔵された加熱部を利用して温水を生成することによって、装置全体を小型化したり製造費用を節減する効果を提供する。
【0032】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、備蓄水の温度低下を感知すると、備蓄水を排出し、浄水を加熱して第1予熱温度に加熱された備蓄水を再貯蔵することによって備蓄水の温度を一定温度に維持することができるため、温水出水量を増加させて使用者の満足度を向上させる効果を提供する。
【0033】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、備蓄水の温度を感知する温度センサを具備することによって備蓄水の温度変化に即刻対応が可能であるため、備蓄水の温度信頼性を保障する効果を提供する。
【0034】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、一定の時間間隔で備蓄水の排出および再貯蔵を繰り返すことによって、加熱部での目標温度に加熱するための電力量を一定に維持して電力効率を向上させる効果を提供する。
【0035】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、備蓄水が第1予熱温度を維持するための予熱タンクを加熱するヒーターを具備することによって、備蓄水の排出および再貯蔵過程を省略して原水の不要な使用量を軽減させて資源を効率的に使う効果を提供する。
【0036】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、予熱タンクを保温材で具備するか予熱タンクの外周辺に保温材を配置することによって、備蓄水補充のための加熱部の再加熱を最小化して消費電力を削減する効果を提供する。
【0037】
本発明の実施例に係る温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、予熱モードおよび温水出水モードにより流路を切り替えるように流路切り替え部および加熱部を制御することによって、モード別流路構成を自動化する効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の第1実施例に係る温水供給装置の構成図である。
【
図2】本発明の第1実施例に係る温水供給装置の予熱タンクの第1変形例の断面図である。
【
図3】本発明の第1実施例に係る温水供給装置の予熱タンクの第2変形例の断面図である。
【
図4】本発明の第1実施例に係る温水供給装置のブロック図である。
【
図5】本発明の第1実施例に係る温水供給方法のフローチャートである。
【
図6】本発明の第1実施例に係る温水供給方法の備蓄水貯蔵手続きのフローチャートである。
【
図7】本発明の第1実施例に係る温水供給方法の予熱モードの流路構成を示した構成図である。
【
図8】本発明の第1実施例に係る温水供給方法の温水出水モードの流路構成を示した構成図である。
【
図9】本発明の第2実施例に係る水処理装置の構成図である。
【
図10】本発明の第2実施例に係る水処理装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。図面で本発明を明確に説明するために説明にかかわらない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素については同一の参照符号を付した。
【0040】
本発明の実施例は当該技術分野で通常の知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、以下で説明される実施例は多様な他の形態に変形され得、本発明の範囲は下記の実施例に限定されるものではない。かえって、これらの実施例は本発明をさらに忠実かつ完全とし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。
【0041】
以下、本発明の実施例は本発明の実施例を概略的に図示する図面を参照して説明する。図面において、例えば、製造技術および/または公差により、図示された形状の変形が予想され得る。したがって、本発明の実施例は本明細書に図示された領域の特定の形状に制限されたものと解釈されてはならず、例えば製造上もたらされる形状の変化を含まなければならない。
【0042】
図1は本発明の第1実施例に係る温水供給装置の構成図であり、
図2は本発明の第1実施例に係る温水供給装置の予熱タンクの第1変形例の断面図であり、
図3は本発明の第1実施例に係る温水供給装置の予熱タンクの第2変形例の断面図である。
【0043】
図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る温水供給装置100は浄水フィルタ111~113、予熱タンク120、温度センサ130、加熱部140およびバルブV1~V10を含むことができる。
【0044】
第1実施例に係る温水供給装置100は浄水または原水を目標温度に加熱して温水を生成するための装置であって、浄水器であり得るがこれに特に限定されない。また、温水供給装置100は直水式またはタンク式に特に限定されない。
【0045】
浄水フィルタ111~113は外部で供給される原水を濾過して浄水を生成することができる。第1フィルタ111は原水に含まれた有機化合物および残留塩素を除去する前処理フィルタであり得る。第2フィルタ112は逆浸透圧(RO)方式などで原水を濾過する濾過フィルタであり得る。第3フィルタ113はガス、臭い、残留塩素などを除去するための後処理フィルタであり得る。
【0046】
予熱タンク120は第1開口121aおよび第2開口121bが上端部に備えられ、第1開口121aは第7流路L7に連結され、第2開口121bは第5分岐点J5に連結され得る。ここで、第5分岐点J5は第5流路L5と第6流路L6に分岐され、第7流路L7は第1開口121aと第4分岐点J4の間を連結することができる。この時、第2開口121bには予熱タンク120の底側に延びた毛細管122が備えられ得る。
【0047】
予熱タンク120は予熱モードで、加熱部140により加熱した予熱水が第3流路L3および第7流路L7を通じて第1開口121aに流入することができる。ここで、予熱水は備蓄水として予熱タンク120に貯蔵され得る。第3流路L3は第6分岐点J6と第4分岐点J4の間を連結することができる。
【0048】
また、予熱タンク120は温水出水モードで、浄水フィルタ111~113で濾過された浄水が流入することができる。この時、予熱タンク120に流入する浄水は毛細管122を通じて予熱タンク120の下部側に流入することができる。ここで、予熱タンク120に流入した浄水は備蓄水の熱または予熱タンク120の内部熱によって温度が上昇し得る。また、浄水が予熱タンク120の下側に流入することにより、予熱タンク120に貯蔵された備蓄水は予熱タンク120に流入する浄水に比べて温度が高いので第1開口121aを通じて第7流路L7に排出され得る。
【0049】
図2を参照すると、予熱タンク120
’は外周辺に沿って備えられるヒーター124をさらに含むことができる。一例として、ヒーター124は予熱タンク120の外周辺に巻線されるコイルであり得るが、これに特に限定されない。この時、予熱タンク120
’は熱伝導性材質からなってヒーター124から伝達された熱を予熱タンク120に貯蔵された備蓄水に伝達することができる。したがって、備蓄水は一定の温度で維持され得る。
【0050】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は備蓄水が一定の温度で維持されるため、備蓄水を一定の温度で維持するための備蓄水の排出および再貯蔵過程を省略でき、したがって原水の不要な使用量を軽減させて資源を効率的に使うことができる。
【0051】
図3を参照すると、予熱タンク120
”は外周辺に保温ケース126が配置され得る。選択的に、予熱タンク120
”はそのもの自体が保温材からなり得る。この時、予熱タンク120はその内部に貯蔵された備蓄水の熱が外部に放出することを遮断することができる。
【0052】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は備蓄水補充のための加熱部140の再加熱を最小化して消費電力を節減できる。
【0053】
再び
図1を参照すると、温度センサ130は予熱タンク120内に備えられて備蓄水の温度を感知することができる。一例として、温度センサ130は予熱タンク120の上端に備えられ得るが、その位置に特に限定されない。
【0054】
加熱部140はその入力端が第2流路L2に連結され、出力端が第6分岐点J6に連結され得る。ここで、第2流路L2は第3分岐点J3と加熱部140の間を連結することができる。第6分岐点J6は第3流路L3と第8流路L8に分岐され得る。
【0055】
加熱部140は予熱モードで、浄水フィルタ111~113で濾過された浄水が流入して浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成することができる。加熱部140は温水出水モードで、予熱タンク120に貯蔵された備蓄水を目標温度に加熱して温水を生成することができる。ここで、目標温度は温水出水温度であって第1予熱温度より高くてもよい。この時、加熱部140は予熱タンク120に補充された後、予熱タンク120から流入する浄水を目標温度に加熱して温水を生成することができる。すなわち、加熱部140は最初に予熱タンク120に貯蔵された備蓄水を加熱した後、予熱タンク120を経由して流入する浄水を加熱することができる。
【0056】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は温水の流量減少を防止するための別途の予熱ヒーターが不要であるため、温水供給装置100全体を小型化したり製造費用を節減することができる。
【0057】
ここで、加熱部140およびバルブV1~V10は後述するような制御部180により制御され得る。
【0058】
第1バルブV1は浄水フィルタ111~113側から加熱部140に向かう第1流路L1上に配置されて浄水フィルタ111~113から排出された浄水が加熱部140に流入するように第1流路L1を開閉することができる。ここで、第1流路L1は第1分岐点J1と第2分岐点J2の間を連結することができる。この時、第1バルブV1は第1分岐点J1の一側に備えられ得る。ここで、第1分岐点J1は第1流路L1と第6流路L6に分岐され得る。第2分岐点J2は第1流路L1と第9流路L9に分岐され得る。
【0059】
第2バルブV2は第2流路L2上で加熱部140の入力側に配置されて浄水または備蓄水のうち一つが第3分岐点J3を経由して加熱部140に流入するように第2流路L2を開閉することができる。ここで、第3分岐点J3は第2流路L2と第4流路L4に分岐され得る。第2バルブV2は流量調節バルブであり得る。
【0060】
第3バルブV3は加熱部140の出力側から予熱タンク120に向かう第3流路L3上に配置されて加熱部140で加熱した予熱水が第4分岐点J4を経由して予熱タンク120に流入するように第3流路L3を開閉することができる。ここで、第4分岐点J4は第7流路L7および第4流路L4に分岐され得る。
【0061】
第4バルブV4は予熱タンク120から加熱部140側に向かう第4流路L4上に配置されて予熱タンク120から浄水または備蓄水のうち一つが加熱部140に流入するように第4流路L4を開閉することができる。ここで、第4流路L4は第4分岐点J4と第3分岐点J3の間を連結することができる。
【0062】
第5バルブV5は予熱タンク120から備蓄水を外部に排出するための第7バルブV7に向かう第5流路L5上に配置されて備蓄水が第7分岐点J7を経由して第7バルブV7に排出されるように第5流路L5を開閉することができる。ここで、第5流路L5は第5バルブV5と第7分岐点J7の間を連結でき、第7分岐点J7は第5流路L5と第8流路L8に分岐され得る。
【0063】
第6バルブV6は浄水フィルタ111~113側から予熱タンク120に向かう第6流路L6上に配置されて浄水が第1分岐点J1を経由して予熱タンク120に流入するように第6流路L6を開閉することができる。ここで、第6流路L6は第1分岐点J1および第5分岐点J5の間を連結することができる。
【0064】
第7バルブV7は第8分岐点J8の一側に配置されて第8流路L8を通じての温水の排出、第9流路L9を通じての浄水の排出、または第5流路L5を通じての備蓄水の排出のために開閉することができる。第7バルブV7は排水バルブであり得る。第8分岐点J8は第9流路L9と第10流路L10に分岐され得る。第10流路L10は第7分岐点J7と第8分岐点J8の間を連結することができる。
【0065】
第8バルブV8は加熱部140の出力側から温水または浄水のうち一つを抽出するための第10バルブV10に向かう第8流路L8上に配置されて温水が第10バルブV10に抽出されるように第8流路L8を開閉することができる。第8流路L8は第8バルブV8と第7分岐点J7の間を連結することができる。
【0066】
第9バルブV9は第2分岐点J2により第1流路L1から分岐されて第10バルブV10に向かう第9流路L9上に配置されて浄水が第10バルブV10に抽出されるように第9流路L9を開閉することができる。ここで、第9流路L9は第2分岐点J2と第8分岐点J8の間を連結することができる。第9バルブV9は浄水バルブであり得る。
【0067】
第10バルブV10は第8分岐点J8の一側に配置されて第8流路L8を通じての温水の抽出または第9流路L9を通じての浄水の抽出のために開閉することができる。第10バルブV10は抽出バルブであり得る。
【0068】
図4は、本発明の第1実施例に係る温水供給装置のブロック図である。
【0069】
図4を参照すると、第1実施例に係る温水供給装置100は流路切り替え部150、タイマー170および制御部180をさらに含むことができる。
【0070】
ここで、ヒーター160は
図2に図示された通り、予熱タンク120の外周辺に設置されたヒーター124であり得る。
【0071】
流路切り替え部150は加熱部140と予熱タンク120間の流路の方向を切り替えるためのもので、
図1に図示されたバルブV1~V10を含むことができる。流路切り替え部150は動作モード別に浄水、予熱水または備蓄水のうちいずれか一つの経路を形成するように制御部180に制御により動作することができる。ここで、予熱モードである場合、第1バルブV1~第3バルブV3は開放され、第4バルブV4~第10バルブV10は遮断され得る。この時、備蓄水を排出する場合、第5バルブV5および第7バルブV7は開放され、第1バルブV1~第4バルブV4、第6バルブV6および第8バルブV8~第10バルブV10は遮断され得る。温水出水モードである場合、第6バルブV6、第4バルブV4、第2バルブV2、第8バルブV8および第10バルブV10は開放され、第1バルブV1、第3バルブV3、第5バルブV5、第7バルブV7、および第9バルブV9は遮断され得る。また、浄水出水モードである場合、第1バルブV1、第9バルブV9および第10バルブV10は開放され、第2バルブV2~第8バルブV8は遮断され得る。
【0072】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は浄水の予熱および備蓄水を利用した温水生成のための流路構成を自動化することができる。
【0073】
タイマー170は予熱タンク120の備蓄水再貯蔵または予熱タンク120の加熱のための時刻情報を提供することができる。一例として、タイマー170は制御部180の内蔵されたものであって、制御部180により設定された時間をカウントすることができる。
【0074】
制御部180は温度センサ130、加熱部140およびバルブV1~V10の動作を制御するように構成され得る。ここで、温度センサ130の動作は制御部180への入力されることを意味する。加熱部140の動作は制御部180による駆動を意味する。バルブV1~V10の動作は制御部180による開閉を意味する。制御部180は温水供給装置100に内蔵されたマイクロプロセッサであり得る。
【0075】
制御部180は予熱モードで、浄水フィルタ111~113から加熱部140に流入した浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成するように加熱部140を制御することができる。この時、制御部180は浄水フィルタ111~113で排出された浄水が加熱部140に流入し、加熱部140で生成された予熱水が予熱タンク120に流入するように流路切り替え部150を制御することができる。ここで、第1予熱温度は温水出水の前段階であって、温水目標温度より低くてもよい。
【0076】
制御部180は温水出水モードで、予熱タンク120から加熱部140に流入した備蓄水を目標温度に加熱して温水を生成するように加熱部140を制御することができる。この時、制御部180は備蓄水が予熱タンク120から加熱部140に流入し、加熱部140で生成された温水が第8流路L8および第10バルブV10を通じて排出されるように流路切り替え部150を制御することができる。一例として、目標温度は90℃以上であり得る。
【0077】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は温水出水のための加熱時に第1予熱温度に予熱された備蓄水を利用することによって、予め加熱されて貯蔵された備蓄水によって温度出水時に加熱時間が減って電力を効率的に使用することができ、温水量が増加することになって使用者が所望する温度の温水を豊富に提供することができる。
【0078】
制御部180は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水の温度低下の有無により備蓄水を再貯蔵するように制御することができる。ここで、備蓄水の再貯蔵は新しい予熱水を備蓄水として予熱タンク120に貯蔵し、予熱タンク120に貯蔵された備蓄水を外部に排出することを意味する。
【0079】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は予熱タンク120に貯蔵される備蓄水の温度を一定の温度に維持できるため、温水生成時に加熱部140で流量を減少させる必要がなく、したがって温水出水量を増加させて使用者の満足度を向上させることができる。
【0080】
一例として、制御部180は備蓄水の温度が第1予熱温度以下である場合、備蓄水を再貯蔵するように制御することができる。すなわち、制御部180は温度センサ130で感知された備蓄水の温度が第1予熱温度以下であれば、浄水フィルタ111~113で排出された浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を再生成するように加熱部140を制御することができる。この時、制御部180は浄水フィルタ111~113で排出された浄水が加熱部140に流入し、加熱部140で生成された予熱水が備蓄水として予熱タンク120に流入し、新しい予熱水の流入により予め貯蔵された備蓄水が予熱タンク120から外部に排出されるように流路切り替え部150を制御することができる。
【0081】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は備蓄水の温度変化に即刻対応が可能であるため備蓄水の温度信頼性を保障でき、したがって温水出水量の低減防止の信頼性を保障することができる。
【0082】
他の例として、制御部180は予め設定された時間ごとに備蓄水を再貯蔵するように制御することができる。すなわち、制御部180はタイマー170で予め設定された時間が経過すれば、浄水フィルタ111~113で排出された浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を再生成するように加熱部140を制御することができる。この時、制御部180は浄水フィルタ111~113で排出された浄水が加熱部140に流入し、加熱部140で生成された予熱水が備蓄水として予熱タンク120に流入し、予熱タンク120に貯蔵された備蓄水が外部に排出されるように流路切り替え部150を制御することができる。
【0083】
これによって、本発明の実施例に係る温水供給装置100は備蓄水の温度低下による追加的な電力使用なしに加熱部140での目標温度に加熱するための電力量を一定に維持して電力効率を向上させることができる。
【0084】
この時、制御部180は動作モード別に予熱タンク120に対する備蓄水、予熱水または浄水に対する流路を構成するように流路切り替え部150を制御することができる。
【0085】
一例として、予熱モードで、制御部180は加熱部140で加熱した予熱水が第1開口121aを通じて予熱タンク120に流入するように流路切り替え部150を制御することができる。ここで、備蓄水再貯蔵の場合、制御部180は第1予熱温度以下の備蓄水が予熱タンク120の毛細管122および第2開口121bを通じて外部に排出されるように流路切り替え部150を制御することができる。
【0086】
温水出水モードで、制御部180は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水が第1開口121aを通じて加熱部140側に排出されるように流路切り替え部150を制御することができる。この時、制御部180は浄水が毛細管122および第2開口121bを通じて予熱タンク120に流入するように流路切り替え部150を制御することができる。
【0087】
浄水出水モードで、制御部180は浄水フィルタ111~113に濾過された浄水が第10バルブV10を通じて外部に抽出されるように流路切り替え部150を制御することができる。
【0088】
一方、制御部180は予熱タンク120を第1予熱温度に維持するように制御することができる。一例として、予熱タンク120の外周辺にヒーター124が備えられる場合、制御部180は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水が第1予熱温度を維持するために予熱タンクを加熱するようにヒーター124を制御することができる。この時、制御部180は予熱タンク120を一定の時間間隔で加熱したり、温度センサ130で感知された備蓄水の温度が第1予熱温度未満の場合、予熱タンク120を加熱するようにヒーター124を制御することができる。
【0089】
以下、
図5~
図8を参照して本発明の温水供給方法を説明する。
【0090】
図5は本発明の第1実施例に係る温水供給方法のフローチャートであり、
図6は本発明の第1実施例に係る温水供給方法の備蓄水貯蔵手続きのフローチャートであり、
図7は本発明の第1実施例に係る温水供給方法の予熱モードの流路構成を示した構成図であり、
図8は本発明の第1実施例に係る温水供給方法の温水出水モードの流路構成を示した構成図である。
【0091】
本発明の温水供給方法200は浄水を加熱して予熱水を生成する段階(S210およびS220)、予熱水を備蓄水として貯蔵する段階(S230およびS240)、および温水出水時に備蓄水を加熱して温水を提供する段階(S250~S280)を含むことができる。
【0092】
より詳細に説明すると、
図5に図示された通り、まず、流路切り替え部150は浄水フィルタ111~113で濾過された浄水を加熱部140に供給する(段階S210)。この時、流路切り替え部150は
図7の第1経路C1を構成することができる。すなわち、浄水フィルタ111~113で濾過された浄水は第1流路L1および第2流路L2を通じて加熱部140に流入することができる。
【0093】
次に、加熱部140は流入した浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を生成する(段階S220)。ここで、第1予熱温度は温水生成のための目標温度より低くてもよい。
【0094】
次に、流路切り替え部150は加熱部140で生成された予熱水を予熱タンク120に供給する(段階S230)。この時、流路切り替え部150は
図7の第1経路C1を通じて予熱水を予熱タンク120に供給することができる。すなわち、加熱部140で加熱した予熱水は第3流路L3および第7流路L7を通じて予熱タンク120に流入することができる。
【0095】
次に、予熱タンク120は加熱部140から流入した予熱水を備蓄水として貯蔵する(段階S240)。ここで、予熱タンク120内に流入した予熱水は備蓄水と命名され得る。この時、後述するように、温水供給装置100は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水の温度を第1予熱温度に維持するようにすることができる。一例として、予熱タンク120の外周辺に沿って備えられたヒーター124は備蓄水が第1予熱温度を維持するように予熱タンク120を加熱することができる。
【0096】
次に、制御部180は温水出水が入力されるかを判断する(段階S250)。この時、制御部180は第10バルブV10の開閉の有無または選択部(図示されず)による温水選択の有無により温水出水が入力されるかを判断することができる。段階S250の判断結果、温水出水が入力されなければ、温水出水が入力されるまで待機する。
【0097】
段階S250の判断結果、温水出水が入力されると、流路切り替え部150は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水を加熱部140に供給する(段階S260)。この時、流路切り替え部150は
図8の第3経路C3を構成することができる。すなわち、予熱タンク120に貯蔵された備蓄水は第4流路L4および第2流路L2を通じて加熱部140に流入することができる。
【0098】
これとともに、流路切り替え部150は浄水が予熱タンク120に流入するように
図8の第4経路C4を構成することができる。すなわち、浄水フィルタ111~113で濾過された浄水は第6流路L6を通じて予熱タンク120に流入することができる。ここで、浄水は予熱タンク120の毛細管122を通じて予熱タンク120の下部側に流入することができる。これに伴い、予熱タンク120に流入した浄水に比べて温度が高い備蓄水は第1開口121aを通じて第7流路L7に排出され得る。
【0099】
次に、加熱部140は予熱タンク120から流入する備蓄水を目標温度に加熱して温水を生成する(段階S270)。一例として、目標温度は90℃以上であり得る。この時、備蓄水の加熱が完了すると、加熱部140は備蓄水に続けて予熱タンク120から流入する浄水を加熱することができる。
【0100】
次に、流路切り替え部150は加熱部140で生成された温水を第10バルブV10を通じて排出することによって温水を抽出する(段階S280)。この時、流路切り替え部150は
図8の第3経路C3を通じて温水を排出することができる。すなわち、加熱部140で生成された温水は第8流路L8および第10流路L10を通じて第10バルブV10に抽出され得る。
【0101】
一方、本発明の温水供給方法の備蓄水貯蔵手続き240は備蓄水の温度低下を感知する段階(S241)および備蓄水を排出して再貯蔵する段階(S243~S243)を含むことができる。
【0102】
より詳細に説明すると、
図6に図示された通り、まず、予熱水が予熱タンク120に供給された後(段階S230)、制御部180は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水の温度が低下するかを判断する(段階S241)。一例として、制御部180は温度センサ130で感知された備蓄水の温度が第1予熱温度以下であるかを判断することができる。他の例として、制御部180は予め設定された時間が経過したか否かにより備蓄水の温度低下を判断することができる。
【0103】
段階S241の判断結果、備蓄水の温度が低下しなかった場合、制御部180は備蓄水の温度低下の有無を持続的に感知することができる。ここで、備蓄水の温度が低下しなかった場合は、温度センサ130で感知された備蓄水の温度が第1予熱温度を超過する場合、または予め設定された時間が経過しなかった場合であり得る。
【0104】
段階S241の判断結果、備蓄水の温度が低下した場合、加熱部140は浄水を第1予熱温度に加熱して予熱水を再生成する(段階S242)。ここで、備蓄水の温度が低下した場合は、温度センサ130で感知された備蓄水の温度が第1予熱温度以下である場合、または予め設定された時間が経過した場合であり得る。
【0105】
この時、流路切り替え部150は
図7の第1経路C1を構成することができる。すなわち、浄水フィルタ111~113で濾過された浄水は第1流路L1および第2流路L2を通じて加熱部140に再供給され得る。
【0106】
次に、流路切り替え部150は加熱部140で再生成された予熱水を予熱タンク120に再供給する(段階S243)。ここで、流路切り替え部150は
図7の第1経路C1を通じて予熱水を予熱タンク120に供給することができる。すなわち、加熱部140で再加熱された予熱水は第3流路L3および第7流路L7を通じて予熱タンク120に再流入され得る。
【0107】
次に、流路切り替え部150は予熱タンク120に貯蔵された備蓄水を外部に排出する(段階S244)。この時、流路切り替え部150は
図7の第2経路C2を構成することができる。すなわち、新しい予熱水の流入により温度低下された備蓄水は第5流路L5および第10流路L10を通じて第7バルブV7に排出され得る。
【0108】
次に、制御部180は段階S250に進めて温水出水の有無を判断することができる。
【0109】
前記のような方法は
図1に図示されたような温水供給装置100により具現され得、特に、このような段階を遂行するソフトウェアプログラムで具現され得、この場合、このようなプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に貯蔵されたり伝送媒体または通信網で搬送波と結合されたコンピュータデータ信号によって伝送され得る。この時、コンピュータ読み取り可能な記録媒体はコンピュータシステムによって読み取り可能なデータが貯蔵されるすべての種類の記録装置を含むことができる。
【0110】
図9は本発明の第2実施例に係る水処理装置の構成図であり、
図10は本発明の第2実施例に係る水処理装置のブロック図である。
【0111】
図9および
図10を参照すると、第2実施例に係る水処理装置300はハウジング310、予熱タンク320、温度センサ330、加熱部340および流路切り替え部350、ヒーター360、タイマー370および制御部380を含むことができる。ここで、第2実施例に係る水処理装置300は予熱タンク320を複数個で具備し、浄水を加熱する構成を除いた構成は第1実施例に係る温水供給装置100と同一であるためここではその具体的な説明は省略する。
【0112】
第2実施例に係る水処理装置300は予熱タンク320で発生する熱を利用してハウジング310内で発生する湿気を除去するためのもので、予熱タンク320を複数個で具備することができる。ここで、水処理装置300は浄水器に特に限定されない。
【0113】
ハウジング310は水処理装置300の外装ケースであり得る。すなわち、ハウジング310は
図1のような温水供給装置100が内蔵され得る。
【0114】
予熱タンク320はハウジング310内で湿気が発生する複数の位置にそれぞれ備えられ得る。ここで、予熱タンク320は備蓄水による発熱機能が優秀であるように熱伝導性材質からなり得る。この時、予熱タンク320は複数個で備えられるため、
図1の予熱タンク120に比べて小さい体積からなり得る。一例として、予熱タンク320はハウジング310内の湿気が発生する位置により比較的細くて薄く備えられ得る。
【0115】
制御部380は予熱タンク320で発散された熱によってその周辺に発生した湿気を除去するために、浄水を第1予熱温度より高い第2予熱温度に加熱するように加熱部340を制御することができる。すなわち、予熱タンク320に貯蔵される備蓄水はハウジング310内の湿気を除去するために熱を発散するため、
図1の予熱タンク120に比べてさらに高い温度を有さなければならない。
【0116】
この時、制御部380は複数の予熱タンク320のうちいずれか一つに貯蔵された備蓄水の温度が第1予熱温度以下である場合、該当予熱タンク320の備蓄水を再貯蔵することができる。ここで、予熱タンク320に貯蔵された備蓄水の温度が第1予熱温度以下であれば、備蓄水を利用した加熱による温水の低減を十分に防止できないので予熱タンク320に貯蔵された備蓄水の温度を少なくとも第1予熱温度に維持する。すなわち、制御部180は浄水フィルタ311~313で濾過された浄水が加熱部340に再流入されるとともに、予熱タンク320に貯蔵された備蓄水が外部に排出されるように流路切り替え部150を制御することができる。また、制御部180は再流入された浄水を第2予熱温度に加熱して予熱水を生成するように加熱部340を制御し、加熱部340で生成された予熱水が該当予熱タンク320に流入するように流路切り替え部350を制御することができる。
【0117】
これによって、本発明の実施例に係る水処理装置300は別途の発熱手段を具備せずに備蓄水を貯蔵する予熱タンク120の熱を活用してハウジング310内の湿気を除去できるため、性能の維持および使用寿命を向上させることができる。また、水処理装置300は複数の予熱タンク120を具備して備蓄水の容量を増加させて温水出水の低減をさらに効果的に防止することができる。
【0118】
【0119】
前記表は予熱水の温度による温水出水量を実験を通じて測定したものである。本実験では目標出水温度を90℃にしたし、2400W出力のヒーターを瞬間温水器として使った。表に図示された通り、予熱水の温度が20℃である場合は温水出水量は0.47LPM(liters per minute)であるが、予熱水の温度が60℃である場合には温水出水量は1.08LPM(liters per minute)であって、出水量が2.3倍増加することが確認される。したがって、予熱タンクを付加し、適切な予熱水の温度を維持することによって温水抽出量を顕著に増加させることができる。
【0120】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案できるであろうが、これもまた本発明の思想範囲内に入ると言える。
【産業上の利用可能性】
【0121】
本発明の温水供給装置、その制御方法および水処理装置は、宅内または産業現場で利用される各種家電機器およびこれを制御するためのコントローラに具現され得るため、産業上の利用可能性がある。
【国際調査報告】