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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】蒸し器組立品と調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 36/34 20060101AFI20231213BHJP
   A47J 27/04 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
A47J36/34
A47J27/04 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535281
(86)(22)【出願日】2021-10-19
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 CN2021124730
(87)【国際公開番号】W WO2022121514
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】202022979063.X
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515264436
【氏名又は名称】ゼァージアン スーポア エレクトリカル アプライアンス マニュファクチャリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジエ ヤン
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA22
4B055BA34
4B055BA43
4B055CA05
4B055CB02
4B055CB03
4B055CB08
4B055CC61
(57)【要約】
蒸し器組立品(10)と調理器具。蒸し器組立品(10)は、蒸し器(11)及び蒸し器支持体(12)から構成される。蒸し器(11)の内部には、収容空洞(111)が形成され、蒸し器(11)の底部には間隔をおいて分布する位置決め孔(112)が設けられ、蒸し器支持部(12)は、位置決め部(121)からなり、位置決め孔(112)が位置決め部(121)に一致することにより、蒸し器(11)は、蒸し器支持部(12)に対して異なる高さで配置できる。蒸し器(11)の位置決め孔(112)と蒸し器支持体(12)の位置決め部(121)を合わせることにより、蒸し器組立品(10)は、使用中の実際のニーズに応じて、蒸し器支持体(12)に対する蒸し器(11)の高さを調整し、食品の蒸し空間の大きさを対応的に調整し、ユーザの多様な調理要件を満たす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸し器組立品(10)であって、
収容空洞(111)が形成された蒸し器(11)であって、前記蒸し器(11)の底部には、間隔をあけて位置決め孔(112)が設けられる、蒸し器(11)と、
位置決め部(121)を有する蒸し器支持体(12)と、を備え、
前記位置決め孔(112)と前記位置決め部(121)は、前記蒸し器(11)が、前記蒸し器支持体(12)に対して異なる高さに位置決めできるように互いに協働する、蒸し器組立品。
【請求項2】
前記位置決め孔(112)は、前記蒸し器(11)の周方向に配置され、異なるサイズを有する少なくとも2つの位置決め貫通孔からなる、請求項1に記載の蒸し器組立品。
【請求項3】
前記位置決め孔(112)は、前記蒸し器(11)の周方向に配置され、異なるサイズを有する、第1の位置決め貫通孔(113)及び第2の位置決め貫通孔(114)とからなり、前記位置決め部(121)は、第1の位置決め貫通孔(113)と協働する第1の位置決め部(123)と、前記第2の位置決め貫通孔(114)と協働する第2の位置決め部(124)とからなり、前記第1の位置決め部(123)と前記第2の位置決め部(124)は異なる高さを有する、請求項1又は2に記載の蒸し器組立品。
【請求項4】
前記位置決め孔(112)は、2つの前記第1の位置決め貫通孔(113)と、2つの前記第2の位置決め貫通孔(114)とからなり、前記蒸し器(11)の中心軸に対して、前記蒸し器(11)の周方向に対称配置される、請求項3に記載の蒸し器組立品。
【請求項5】
前記第1の位置決め部(123)は、前記蒸し器支持体(12)の幅方向の外側に延びる第1の水平部(123a)と、上方に延び、前記第1の水平部(123a)に対して実質的に垂直に配置された第1の垂直部(123b)と、からなり、前記第1の垂直部(123b)は、前記第1の位置決め貫通孔(113)の内部に挿入可能であり、前記第1の位置決め貫通孔(113)が位置する平面上の垂直方向の前記第1の水平部(123a)の投影は、前記第1の位置決め貫通孔(113)と完全に一致しない、請求項3に記載の蒸し器組立品。
【請求項6】
前記第2の位置決め部(124)は、前記蒸し器支持体(12)の幅方向の外側に延びる第2の水平部(124a)と、上方に延び、前記第2の水平部(124a)に対して実質的に垂直に配置された第2の垂直部(124b)と、からなり、前記第2の垂直部(124b)と前記第1の水平部(123a)は互いに接続され、前記第2の垂直部(124b)は、前記第2の位置決め貫通孔(114)の内部に挿入可能であり、前記第2の位置決め貫通孔(114)が位置する平面上の垂直方向の前記第2の水平部(124a)の投影は、前記第2の位置決め貫通孔(114)と完全に一致しない、請求項5に記載の蒸し器組立品。
【請求項7】
前記第1の位置決め部(123)及び前記第2の位置決め部(124)は、前記蒸し器支持体(12)の中心線に対して、前記蒸し器支持体(12)の長さ方向に対称配置され、及び/又は、
前記第1の位置決め部(123)及び前記第2の位置決め部(124)は、前記蒸し器支持体(12)の中心線に対して、前記蒸し器支持体(12)の幅方向に対称配置される、請求項3に記載の蒸し器組立品。
【請求項8】
前記蒸し器支持体(12)は、前記蒸し器支持体(12)の長さ方向に延びる水平支持部(126a)と、上方に延び、前記水平支持部(126a)に対して実質的に垂直に配置された垂直支持部(126b)と、からなる支持部(126)をさらに備え、前記垂直支持部(126b)と前記第2の水平部(124a)は互いに接続される、請求項6に記載の蒸し器組立品。
【請求項9】
前記蒸し器支持体(12)は、上端部に、前記位置決め孔(112)に挿入可能なハンドル部(125)を備える、請求項1に記載の蒸し器組立品。
【請求項10】
調理器具であって、
内側ポット(20)が配置されるポット本体と、
前記ポット本体を開閉できるように、前記ポット本体上に配置される蓋体であって、前記蓋体が前記ポット本体を閉じたときに、前記蓋体と前記内側ポット(20)との間に調理空間が形成される蓋体と、
前記内側ポット(20)の内部に配置され、前記蒸し器支持体(12)の下端が前記内側ポット(20)の内壁に支持される、請求項1から9のいずれか1項に記載の蒸し器組立品と、
を備える、調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、調理の技術分野に関し、特に、蒸し器組立品及び調理器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
蒸し料理と煮込み料理を同時に楽しめるように、電気炊飯器などの既存の調理器具には蒸し器が搭載されていることが多い。ただし、既存の蒸し器は調理器具の内側ポットに入れる位置は固定されている。つまり、既存の調理器具では、実際のニーズに応じて蒸し器の高さを調整することができない。そのため、蒸し空間の大きさを調整することもできず、様々な料理を作る際に、ユーザのニーズに応えることができないため、比較的使い勝手が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この目的のため、本願発明は、関連技術の問題を少なくとも部分的に解決するための蒸し器立品及び調理器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
「課題を解決するための手段」で簡略化された一連の概念を紹介し、「発明を実施するための形態」でさらに詳細に説明する。本願の「課題を解決するための手段」は、特許請求される技術的解決策の主要な特徴及び必須の技術的特徴を限定することを意図していない。また、クレームされた技術的解決策の保護範囲を決定しようとすることも意図されていない。
【0005】
上述の課題を少なくとも部分的に解決するために、本願の一態様により開示される、蒸し器組立品は、
内部に収容空洞が形成された蒸し器であって、蒸し器の底部には、間隔をあけて位置決め孔が設けられる、蒸し器と、
位置決め部を有する蒸し器支持体と、
を備え、
位置決め孔及び位置決め部は、蒸し器が、蒸し器支持体に対して異なる高さに位置決めされ得るように、互いに協働する。
【0006】
本願発明による蒸し器組立品では、蒸し器の位置決め孔及び蒸し器支持体の位置決め部との協働により、実際のニーズに基づいて、蒸し器支持体に対する蒸し器の高さを調整し、蒸し器組立品の利用時に、食品の蒸し空間の大きさを対応して調整することができ、ユーザの多様な調理ニーズを満たすことができる。
【0007】
任意に、位置決め孔は、蒸し器の周方向に配置され、異なるサイズを有する少なくとも2つの位置決め貫通孔からなる。
【0008】
この解決手段によれば、位置決め孔を、蒸し器の周方向に分布し、異なるサイズを有する位置決め貫通孔として設けることにより、蒸し器支持体に対する蒸し器の高さを調整するための蒸し器支持体の位置決め部との連携が容易となる。
【0009】
任意に、位置決め孔は、蒸し器の周方向において、異なるサイズを有する、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔から構成され、
位置決め部は、第1の位置決め貫通孔と協働する第1の位置決め部と、第2の位置決め貫通孔と協働する第2の位置決め部とからなり、第1の位置決め部と第2の位置決め部とは異なる高さを有する。
【0010】
この解決手段によれば、異なるサイズを有する、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔と、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔とそれぞれ協働するともに、異なる高さを有する、第1の位置決め部及び第2の位置決め部と、を設けることにより、製造及びユーザ操作が容易になる。
【0011】
任意に、位置決め孔は、2つの第1の位置決め貫通孔と、2つの第2の位置決め貫通孔と、からなり、これらは蒸し器の周方向において、蒸し器の中心軸に対して対称に配置される。
【0012】
この解決手段によれば、一方では、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔の配置、並びに、製造及びユーザ操作が容易となり、他方では、位置決め孔が位置決め部と協働する際に、位置決め部が均一に応答することが確保される。
【0013】
任意に、第1の位置決め部は、蒸し器支持体の幅方向の外側に延びる第1の水平部と、上方に延び、第1の水平部に対して実質的に垂直に配置された第1の垂直部と、からなり、第1の垂直部は、第1の位置決め貫通孔の内部に挿入可能であり、第1の位置決め貫通孔が位置する平面上の垂直方向の第1の水平部の投影は、第1の位置決め貫通孔と完全に一致しない。
【0014】
この解決手段によれば、第1の位置決め部の構造が簡素化され、第1の位置決め貫通孔が位置する面における、第1の水平部の垂直方向の投影が、第1の位置決め貫通孔と完全に一致しないので、第1の垂直部が、第1の位置決め貫通孔に挿入された後、第1の水平部が、蒸し器の底部に突き当たり、蒸し器を支持することができる。したがって、蒸し器は、第1の位置決め部の高さに安定的に位置決めすることができる。
【0015】
任意に、第2の位置決め部は、蒸し器支持体の幅方向外側に延びる第2の水平部と、上方に延び、第2の水平部に対して実質的に垂直に配置された第2の垂直部と、からなり、第2の垂直部と第1の水平部は互いに接続され、第2の垂直部は、第2の位置決め貫通孔内に挿入可能であり、第2の位置決め貫通孔が配置された平面上における第2の水平部の垂直方向への投影が、第2の位置決め貫通孔と完全に一致しない。
【0016】
この解決手段によれば、第2の位置決め部の構造が簡素化され、第2の位置決め貫通孔が位置する面における、第2の水平部の垂直方向の投影が、第2の位置決め貫通孔と完全 に一致しないので、第2の垂直部を、第2の位置決め貫通孔に挿入した後、第2の水平部が、蒸し器の底部に突き当たり、蒸し器を支持できることになる。したがって、蒸し器は、第2の位置決め部の高さに安定的に位置決めすることができる。
【0017】
任意に、第1の位置決め部及び第2の位置決め部は、蒸し器支持体の中心線に対して、蒸し器支持体の長さ方向に対称配置され、及び/又は、
第1の位置決め部及び第2の位置決め部は、蒸し器支持体の中心線に対して、蒸し器支持体の幅方向に対称配置される。
【0018】
この解決手段によれば、一方では、第1の位置決め部及び第2の位置決め部の配置、並びに、製造及びユーザの操作が容易になり、他方では、位置決め孔が位置決め部と協働するとき、位置決め部が均一に応答することが確保される。
【0019】
任意に、蒸し器支持体は、蒸し器支持体の長さ方向に延びる水平支持部と、上方に延び、水平支持部に対して実質的に垂直に配置された垂直支持部と、からなる支持部をさらに備え、垂直支持部と第2の水平部は互いに接続される。
【0020】
この解決策によれば、水平支持部によって、2つの位置決め孔と協働する位置決め部を連結して全体構造を形成することができ、ユーザによる利用が容易となる。垂直支持部により、蒸し器が、第2の位置決め部の高さに位置するとき、蒸し器と蒸し器支持部の底部の間に一定の距離が存在する。したがって、蒸し器組立品を内側ポットに入れたとき、蒸し器と内側ポットの間に一定の距離が存在し、蒸し器が内側ポットに直接接触するのを防ぐことができる。
【0021】
任意に、蒸し器支持体は、その上端部に、位置決め孔に挿入可能なハンドル部を備える。
【0022】
この解決策によれば、蒸し器組立品の利用中に、ユーザが、蒸し器組立品を内側ポットに入れたり、内側ポットから取り外したりすることが容易となる。
【0023】
本願発明の第2の態様によれば、提供される調理器具は、
内側ポットが配置されるポット本体と、
ポット本体を開閉できるようにポット本体上に配置される蓋体であって、蓋体がポット本体を閉じたときに、蓋体と内側ポットとの間に調理空間が形成される蓋体と、
を備え、
上記蒸し器組立品は、内側ポットの内部に配置され、蒸し器支持体の下端が内側ポットの内壁に支持される。
【0024】
本願発明による調理器具では、蒸し器組立品の蒸し器の位置決め孔と蒸し器支持体の位置決め部との協働により、実際のニーズに基づいて、蒸し器支持体に対する蒸し器の高さを調整し、それに対応して蒸し器組立品の利用時における、食品の蒸し空間の大きさを調整できるので、ユーザの多様な調理ニーズを満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下の本願発明の図面は、ここでは本願の一部を構成するものであり、本願発明を理解するためのものである。本願発明の実施の形態及びその説明を図面に示し、本願発明の原理を説明する。
図1図1は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品の概略分解構造図である。
図2図2は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品の概略組立図であり、蒸し器は、第1の位置決め部に位置決めされる。
図3図3は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品の蒸し器を示す概略上面図である。
図4図4は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品を内側ポットの中に入れたときの概略図である。
【符号の説明】
【0026】
10:蒸し器組立品
11:蒸し器
111:収容空洞
112:位置決め孔
113:第1の位置決め貫通孔
114:第2の位置決め貫通孔
115:底壁
116:側壁
117:通気孔
12:支持体
121:位置決め部
123:第1の位置決め部
123a:第1の水平部
123b:第1の垂直部
124:第2の位置決め部
124a:第2の水平部
124b:第2の垂直部
125:ハンドル部
126:支持部
126a:水平支持部
126b:垂直支持部
130:食品蒸し室
20:内側ポット
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の説明では、本願発明をより深く理解するために、多数の具体的な内容を説明する。しかしながら、本願発明の実施態様は、これらの詳細の1つまたは複数がなくても実施できることは、当業者にとって明らかであろう。他の実施例では、本願発明の実施態様との混同を避けるため、当該技術分野で知られているいくつかの技術的特徴については記載しないこととする。
【0028】
本願発明の実施態様を十分に理解するために、以下の説明で詳細な構造を説明する。明らかに、本願発明の実施態様の実施は、当業者に周知の特定の詳細に限定されるものではない。なお、本願発明で引用した「第1」及び「第2」などの序数は、あくまで識別のためのものであり、特定の順序など他の意味を持つものではない。また、例えば、「第1の要素」という用語自体が「第2の要素」の存在を示唆するものではなく、「第2の要素」という用語自体が「第1の要素」の存在を示唆するものでもない。本願発明で使用する場合、「上部」、「下部」、「前部」、「後部」、「左」、「右」、および同様の表現は、説明のためのものであり、限定的なものではない。
【0029】
本出願は、蒸し器組立品10及びそれを含む調理器具を開示する。本願発明で言及される調理器具は、電気炊飯器、電気圧力鍋、その他の電気加熱器具を挙げることができる。調理器具は、ポット本体(図示せず)と、蓋体(図示せず)とから構成される。蓋体は、ポット本体と回動自在に連結可能である。ポット本体は、角が丸い一般的な立方体形状で、円柱形状の内側ポット受容部を備える。内側ポット20を内側ポット受容部に出し入れ自在に構成することで、内側ポット20の洗浄を容易にすることができる。内側ポット20は、金属材料からなり、米、スープなどの加熱される材料を保持するために使用される。蓋体は、蓋体と内側ポット20との間に調理空間を形成するようにポット本体を閉塞することが可能である。ポット本体は、その底部に、内側ポット20を加熱するために用いられる加熱組立品を備える。
【0030】
調理器具の食品蒸し機能を果たすために、取り外し可能な蒸し器組立品10が内側ポット20の中にさらに配置される。蒸し器組立品10を内側ポット20内に配置した後、蒸し器支持体12の下端を内側ポット20の内壁に支持させる。以下、図1図4を参照しながら、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品10を詳細に説明する。
【0031】
図1を参照すると、蒸し器組立品10は、蒸し器11と、蒸し器支持体12と、から構成される。蒸し器11は、底壁115と、底壁115の縁から上方に延びる側壁116と、から構成される。底壁115と側壁116とが一体となって、食品を収容するための収容空洞111を形成する。底壁115には、蒸し器11に載置された食品を加熱するように内側ポット20の内部で発生した蒸気を通すために用いられる通気孔117が、好ましくは均一に分散して設けられる。
【0032】
蒸し器11は、その底部、すなわち蒸し器11の底壁115に、位置決め孔112が間隔をあけて設けられる。蒸し器支持体12は、位置決め部121を構成する。位置決め孔112と位置決め部121の協働により、蒸し器11は蒸し器支持体12に対して異なる高さに位置決めすることができる。
【0033】
好ましくは、位置決め孔112は、蒸し器支持体の位置決め部121との協働を容易にし、その結果、蒸し器支持体12に対する蒸し器111の高さを調整するように、蒸し器の周方向に配置され、異なるサイズを有する少なくとも2つの位置決め貫通孔で構成される。
【0034】
具体的には、図1及び図3を参照して、位置決め孔112は、蒸し器11の周方向に間隔をあけて分布し、蒸し器11の周方向に異なるサイズを有する第1の位置決め貫通孔113と、第2の位置決め貫通孔114と、からなる。位置決め部121は、第1の位置決め貫通孔113と協働する第1の位置決め部123と、第2の位置決め貫通孔114と協働する第2の位置決め部124と、からなり、蒸し器支持体12の高さ方向において異なる高さを有する。第1の位置決め貫通孔113と第1の位置決め部123との協働により、蒸し器11を蒸し器支持体12に対する第1の位置決め部123の高さで位置決めすることができる。第2の貫通孔114と第2の位置決め部124との協働により、蒸し器11を蒸し器支持体12に対する第2の位置決め部124の高さに位置決めすることができる。
【0035】
具体的には、2つの第1の位置決め貫通孔113が設けられ、蒸し器11の周方向において円弧状になるように構成される。さらに、2つの第1の位置決め貫通孔113は、第1の位置決め貫通孔113の配置を容易にするために、蒸し器11の中心軸に対して対称に配置されることが好ましい。
【0036】
蒸し器支持体12は、その長さ方向の両端部に、第1の位置決め貫通孔113と協働する2つの第1の位置決め部123を、それぞれ備える。第1の位置決め部123は、第1の水平部123aと、第1の垂直部123bと、から構成される。第1の水平部123aは、蒸し器支持体12の幅方向の外側に延びる。第1の垂直部123bは、第1の水平部123aの内側側端部に接続され、第1の水平部123aに対して実質的に垂直であり、上方に延びるように配置される。2つの第1の垂直部123bの最大距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも小さく、第1の垂直部123bが、第1の位置決め貫通孔113を通過することが可能である。なお、第1の位置決め貫通孔113が位置する平面上における第1の水平部123aの垂直方向の投影は、第1の位置決め貫通孔113と完全に一致するものではない。すなわち、2つの第1の水平部123aの最小距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも小さく、すなわち、2つの第1の水平部123aの最も内側の辺間の距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも小さい。2つの第1の水平部123aの最大距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きく、すなわち、2つの第1の水平部123aの最も外側の辺の間の距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きく、第1の水平部123aが第1の位置決め貫通孔113を通過できないように、第1の水平部123aは、蒸し器11の周方向において第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きい。第1の垂直部123bが第1の位置決め貫通孔113を通過した後、第1の水平部123aは、蒸し器11の底部に接して、蒸し器11に一定の支持を与え、蒸し器11が第1の位置決め部123の高さに安定的に置かれるようにでき、これについては、特に、図2を参照できる。
【0037】
同様に、第2の位置決め貫通孔114は、蒸し器11の周方向に2つ設けられ、円弧状に構成される。さらに、2つの位置決め貫通孔114は、第2の位置決め貫通孔114の配置を容易にするために、蒸し器11の中心軸に対して対称に配置されていることが好ましい。第2の位置決め貫通孔114の大きさは、蒸し器11の周方向において、第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きい。
【0038】
蒸し器支持体12は、その長さ方向の両端部に、2つの第2の位置決め貫通孔114と協働する第2の位置決め部124をそれぞれ備える。第2の位置決め部124は、第1の位置決め部123の下方に配置される。第2の位置決め部124は、第2の水平部124aと第2の垂直部124bとから構成される。第2の水平部124aは、蒸し器支持体12の幅方向の外側に延びる。第2の垂直部124bは、その下端が第2の水平部124aの内側側端部に接続され、第2の水平部124aに対して実質的に垂直で、上方に延びるように配置される。第2の垂直部124bは、その上端が第1の水平部124aの外側の側端に接続される。2つの第2の垂直部124bの最大距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さく、第2の垂直部124bが、第2の位置決め貫通孔114を通過することが可能である。第2の位置決め貫通孔114が配置された平面上における第2の水平部124aの垂直方向への投影は、第2の位置決め貫通孔114と完全に一致するものではない。すなわち、2つの第2の水平部124a間の最小距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さく、すなわち、2つの第2の水平部124aの最も内側の辺間の距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さい。2つの第2の水平部124a間の最大距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも大きく、すなわち、2つの第2の水平部124aの最も外側の辺間の距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも大きく、第2の水平部124aが、第2の位置決め貫通孔114を通過できないように、第2の水平部124aは、蒸し器11の周方向において第2位置決め貫通孔114の大きさよりも大きい。第2の垂直部124bが、第2の位置決め貫通孔114を通過した後、第2の水平部124aが蒸し器11の底面に当接して、蒸し器11に一定の支持を与えることができるので、蒸し器11が第2の位置決め部124の高さに安定的に配置される。
【0039】
依然として図1を参照すると、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の両方は、好ましくは、蒸し器支持体12の幅方向の中心線NN’に対して対称となるように構成され、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の配置を容易にし、蒸し器11が位置決め部121に取り付けられたときに、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124が均一に応答するように保証する。
【0040】
同様に、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の両方は、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の配置を容易にし、蒸し器11が位置決め部121に取り付けられたときに、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124が均一に応答するように、蒸し器支持体12の中心線MM’に対して、蒸し器支持体12の長さの方向に対称となるよう構成されていることが望ましい。
【0041】
蒸し器組立品10の内側ポット20内への配置を容易にするために、蒸し器支持体12は、その底部に、水平支持部126a及び垂直支持部126bからなる支持部126をさらに備える。水平支持部126aは、蒸し器支持体12の長さ方向に延び、蒸し器支持体12の両端の第2の位置決め部124の間に接続されるので、蒸し器支持体12は一体構造として形成され、ユーザによる利用が容易となる。垂直支持部126bは、その下端が水平支持部126aの端部に接続され、水平支持部126aに対して実質的に垂直で、上方に延びるように配置される。垂直支持部126bは、その上端が第2の水平部124aの外側側端部に接続される。垂直支持部126bの上端間の距離は、蒸し器11の周方向における位置決め孔112の大きさより大きい。つまり、垂直支持部126bは、第1の位置決め貫通孔113及び第2の位置決め貫通孔114を通過することができない。垂直支持部126bを設けることで、蒸し器11が、第2の位置決め部124の高さに位置するとき、蒸し器11と蒸し器支持体12の底面との間に一定の距離を確保することができる。このように、蒸し器組立品10を内側ポット20内に配置した場合、蒸し器11と内側ポット20との間には一定の距離があり、蒸し器11が内側ポット20に直接接触することを防止することができる。
【0042】
好ましくは、蒸し器支持体12は、その上端部にハンドル部125を備える。ハンドル部125の両端は、第1の垂直部123bの上端とそれぞれ接続される。ハンドル部125の蒸し器支持体12の幅方向の大きさは、位置決め孔112の蒸し器11の周方向の大きさより小さい。すなわち、ハンドル部125の蒸し器支持体12の幅方向の大きさは、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113及び第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さく、ハンドル部125が、第1の位置決め貫通孔113及び第2の位置決め貫通孔114を通過可能であり、ユーザが蒸し器組立品10を内側ポット20内に配置したり、内側ポット20から取り出すことを容易にするようにする。ハンドル部125は、好ましくは、ハンドル部125を保持するときのユーザの快適性を高め、したがってユーザ体験を向上させるように、円弧の形状になるように構成される。
【0043】
図4を参照すると、蒸し器組立品10の利用時には、蒸し器組立品10を内側ポット20の中に入れた後、蒸し器支持体12の下端が内側ポット20の内壁に支持される。すなわち、支持部126は、内側ポット20の内壁に支持される。このとき、蒸し器11と、蒸し器11の上方の内側ポット20の側壁116とが一体となって、食品蒸し室130を形成する。蒸し器11の蒸し器支持体12に対する高さを調整することにより、食品蒸し室130の容積の大きさを対応して調整することができ、異なる状況におけるユーザの利用ニーズを満たすことができる。例えば、蒸すべき食品の量や高さが比較的小さい場合には、蒸し器11を蒸し器支持体12の第1の位置決め部123に配置することで、食品蒸し室130の容積を適切に縮小することができ、蒸すべき食品の量や高さが比較的大きい場合には、蒸し器11を蒸し器支持体12の第2の位置決め部124に配置することで、食品蒸し室130の容積を適切に増加させることができる。
【0044】
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語は、本願の技術分野における通常の技術者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用する用語は、特定の実装を説明するためのものであり、本願発明を限定することを意図するものではない。本明細書に登場する「配置/提供」などの用語は、ある構成要素が他の構成要素に直接取り付けられていること、又は、ある構成要素が仲介を介して他の構成要素に取り付けられていることを意味する場合がある。ある実施態様において本明細書に記載された特徴は、その特徴がその他の実施態様において適用できないか、または別段の指示がない限り、単独または他の特徴と組み合わせて、他の実施態様に適用することができる。
【0045】
本願発明は、上記の実施態様を通して説明されたが、上記の実施態様は、例示と説明のためのものであり、本願発明を説明された実施態様の範囲に限定することを意図していないことを理解されたい。当業者であれば、本願発明の教示に従ってより多くの変形及び修正を行うことができ、これらの変形及び修正はすべて本願が主張する保護範囲に含まれることを理解できる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸し器組立品(10)であって、
収容空洞(111)が形成された蒸し器(11)であって、前記蒸し器(11)の底部には、間隔をあけて位置決め孔(112)が設けられる、蒸し器(11)と、
位置決め部(121)を有する蒸し器支持体(12)と、を備え、
前記位置決め孔(112)と前記位置決め部(121)は、前記蒸し器(11)が、前記蒸し器支持体(12)に対して異なる高さに位置決めできるように互いに協働
前記位置決め孔(112)は、前記蒸し器(11)の周方向に配置され、異なるサイズを有する少なくとも2つの位置決め貫通孔からなる、蒸し器組立品
【請求項2】
前記位置決め孔(112)は、前記蒸し器(11)の周方向に配置され、異なるサイズを有する、第1の位置決め貫通孔(113)及び第2の位置決め貫通孔(114)とからなり、前記位置決め部(121)は、第1の位置決め貫通孔(113)と協働する第1の位置決め部(123)と、前記第2の位置決め貫通孔(114)と協働する第2の位置決め部(124)とからなり、前記第1の位置決め部(123)と前記第2の位置決め部(124)は異なる高さを有する、請求項1記載の蒸し器組立品。
【請求項3】
前記位置決め孔(112)は、2つの前記第1の位置決め貫通孔(113)と、2つの前記第2の位置決め貫通孔(114)とからなり、前記蒸し器(11)の中心軸に対して、前記蒸し器(11)の周方向に対称配置される、請求項に記載の蒸し器組立品。
【請求項4】
前記第1の位置決め部(123)は、前記蒸し器支持体(12)の幅方向の外側に延びる第1の水平部(123a)と、上方に延び、前記第1の水平部(123a)に対して実質的に垂直に配置された第1の垂直部(123b)と、からなり、前記第1の垂直部(123b)は、前記第1の位置決め貫通孔(113)の内部に挿入可能であり、前記第1の位置決め貫通孔(113)が位置する平面上の垂直方向の前記第1の水平部(123a)の投影は、前記第1の位置決め貫通孔(113)と完全に一致しない、請求項2又は3に記載の蒸し器組立品。
【請求項5】
前記第2の位置決め部(124)は、前記蒸し器支持体(12)の幅方向の外側に延びる第2の水平部(124a)と、上方に延び、前記第2の水平部(124a)に対して実質的に垂直に配置された第2の垂直部(124b)と、からなり、前記第2の垂直部(124b)と前記第1の水平部(123a)は互いに接続され、前記第2の垂直部(124b)は、前記第2の位置決め貫通孔(114)の内部に挿入可能であり、前記第2の位置決め貫通孔(114)が位置する平面上の垂直方向の前記第2の水平部(124a)の投影は、前記第2の位置決め貫通孔(114)と完全に一致しない、請求項に記載の蒸し器組立品。
【請求項6】
前記第1の位置決め部(123)及び前記第2の位置決め部(124)は、前記蒸し器支持体(12)の中心線に対して、前記蒸し器支持体(12)の長さ方向に対称配置され、及び/又は、
前記第1の位置決め部(123)及び前記第2の位置決め部(124)は、前記蒸し器支持体(12)の中心線に対して、前記蒸し器支持体(12)の幅方向に対称配置される、請求項2又は3に記載の蒸し器組立品。
【請求項7】
前記蒸し器支持体(12)は、前記蒸し器支持体(12)の長さ方向に延びる水平支持部(126a)と、上方に延び、前記水平支持部(126a)に対して実質的に垂直に配置された垂直支持部(126b)と、からなる支持部(126)をさらに備え、前記垂直支持部(126b)と前記第2の水平部(124a)は互いに接続される、請求項に記載の蒸し器組立品。
【請求項8】
前記蒸し器支持体(12)は、上端部に、前記位置決め孔(112)に挿入可能なハンドル部(125)を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の蒸し器組立品。
【請求項9】
調理器具であって、
内側ポット(20)が配置されるポット本体と、
前記ポット本体を開閉できるように、前記ポット本体上に配置される蓋体であって、前記蓋体が前記ポット本体を閉じたときに、前記蓋体と前記内側ポット(20)との間に調理空間が形成される蓋体と、
前記内側ポット(20)の内部に配置され、前記蒸し器支持体(12)の下端が前記内側ポット(20)の内壁に支持される、請求項1からのいずれか1項に記載の蒸し器組立品と、
を備える、調理器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、調理の技術分野に関し、特に、蒸し器組立品及び調理器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
蒸し料理と煮込み料理を同時に楽しめるように、電気炊飯器などの既存の調理器具には蒸し器が搭載されていることが多い。ただし、既存の蒸し器は調理器具の内側ポットに入れる位置は固定されている。つまり、既存の調理器具では、実際のニーズに応じて蒸し器の高さを調整することができない。そのため、蒸し空間の大きさを調整することもできず、様々な料理を作る際に、ユーザのニーズに応えることができないため、比較的使い勝手が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この目的のため、本願発明は、関連技術の問題を少なくとも部分的に解決するための蒸し器立品及び調理器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
「課題を解決するための手段」で簡略化された一連の概念を紹介し、「発明を実施するための形態」でさらに詳細に説明する。本願の「課題を解決するための手段」は、特許請求される技術的解決策の主要な特徴及び必須の技術的特徴を限定することを意図していない。また、クレームされた技術的解決策の保護範囲を決定しようとすることも意図されていない。
【0005】
上述の課題を少なくとも部分的に解決するために、本願の一態様により開示される、蒸し器組立品は、
内部に収容空洞が形成された蒸し器であって、蒸し器の底部には、間隔をあけて位置決め孔が設けられる、蒸し器と、
位置決め部を有する蒸し器支持体と、
を備え、
位置決め孔及び位置決め部は、蒸し器が、蒸し器支持体に対して異なる高さに位置決めされ得るように、互いに協働し、
位置決め孔は、蒸し器の周方向に配置され、異なるサイズを有する少なくとも2つの位置決め貫通孔からなる
【0006】
本願発明による蒸し器組立品では、蒸し器の位置決め孔及び蒸し器支持体の位置決め部との協働により、実際のニーズに基づいて、蒸し器支持体に対する蒸し器の高さを調整し、蒸し器組立品の利用時に、食品の蒸し空間の大きさを対応して調整することができ、ユーザの多様な調理ニーズを満たすことができる
【0007】
さらに、位置決め孔を、蒸し器の周方向に分布し、異なるサイズを有する位置決め貫通孔として設けることにより、蒸し器支持体に対する蒸し器の高さを調整するための蒸し器支持体の位置決め部との連携が容易となる。
【0008】
任意に、位置決め孔は、蒸し器の周方向において、異なるサイズを有する、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔から構成され、
位置決め部は、第1の位置決め貫通孔と協働する第1の位置決め部と、第2の位置決め貫通孔と協働する第2の位置決め部とからなり、第1の位置決め部と第2の位置決め部とは異なる高さを有する。
【0009】
この解決手段によれば、異なるサイズを有する、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔と、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔とそれぞれ協働するともに、異なる高さを有する、第1の位置決め部及び第2の位置決め部と、を設けることにより、製造及びユーザ操作が容易になる。
【0010】
任意に、位置決め孔は、2つの第1の位置決め貫通孔と、2つの第2の位置決め貫通孔と、からなり、これらは蒸し器の周方向において、蒸し器の中心軸に対して対称に配置される。
【0011】
この解決手段によれば、一方では、第1の位置決め貫通孔及び第2の位置決め貫通孔の配置、並びに、製造及びユーザ操作が容易となり、他方では、位置決め孔が位置決め部と協働する際に、位置決め部が均一に応答することが確保される。
【0012】
任意に、第1の位置決め部は、蒸し器支持体の幅方向の外側に延びる第1の水平部と、上方に延び、第1の水平部に対して実質的に垂直に配置された第1の垂直部と、からなり、第1の垂直部は、第1の位置決め貫通孔の内部に挿入可能であり、第1の位置決め貫通孔が位置する平面上の垂直方向の第1の水平部の投影は、第1の位置決め貫通孔と完全に一致しない。
【0013】
この解決手段によれば、第1の位置決め部の構造が簡素化され、第1の位置決め貫通孔が位置する面における、第1の水平部の垂直方向の投影が、第1の位置決め貫通孔と完全に一致しないので、第1の垂直部が、第1の位置決め貫通孔に挿入された後、第1の水平部が、蒸し器の底部に突き当たり、蒸し器を支持することができる。したがって、蒸し器は、第1の位置決め部の高さに安定的に位置決めすることができる。
【0014】
任意に、第2の位置決め部は、蒸し器支持体の幅方向外側に延びる第2の水平部と、上方に延び、第2の水平部に対して実質的に垂直に配置された第2の垂直部と、からなり、第2の垂直部と第1の水平部は互いに接続され、第2の垂直部は、第2の位置決め貫通孔内に挿入可能であり、第2の位置決め貫通孔が配置された平面上における第2の水平部の垂直方向への投影が、第2の位置決め貫通孔と完全に一致しない。
【0015】
この解決手段によれば、第2の位置決め部の構造が簡素化され、第2の位置決め貫通孔が位置する面における、第2の水平部の垂直方向の投影が、第2の位置決め貫通孔と完全 に一致しないので、第2の垂直部を、第2の位置決め貫通孔に挿入した後、第2の水平部が、蒸し器の底部に突き当たり、蒸し器を支持できることになる。したがって、蒸し器は、第2の位置決め部の高さに安定的に位置決めすることができる。
【0016】
任意に、第1の位置決め部及び第2の位置決め部は、蒸し器支持体の中心線に対して、蒸し器支持体の長さ方向に対称配置され、及び/又は、
第1の位置決め部及び第2の位置決め部は、蒸し器支持体の中心線に対して、蒸し器支持体の幅方向に対称配置される。
【0017】
この解決手段によれば、一方では、第1の位置決め部及び第2の位置決め部の配置、並びに、製造及びユーザの操作が容易になり、他方では、位置決め孔が位置決め部と協働するとき、位置決め部が均一に応答することが確保される。
【0018】
任意に、蒸し器支持体は、蒸し器支持体の長さ方向に延びる水平支持部と、上方に延び、水平支持部に対して実質的に垂直に配置された垂直支持部と、からなる支持部をさらに備え、垂直支持部と第2の水平部は互いに接続される。
【0019】
この解決策によれば、水平支持部によって、2つの位置決め孔と協働する位置決め部を連結して全体構造を形成することができ、ユーザによる利用が容易となる。垂直支持部により、蒸し器が、第2の位置決め部の高さに位置するとき、蒸し器と蒸し器支持部の底部の間に一定の距離が存在する。したがって、蒸し器組立品を内側ポットに入れたとき、蒸し器と内側ポットの間に一定の距離が存在し、蒸し器が内側ポットに直接接触するのを防ぐことができる。
【0020】
任意に、蒸し器支持体は、その上端部に、位置決め孔に挿入可能なハンドル部を備える。
【0021】
この解決策によれば、蒸し器組立品の利用中に、ユーザが、蒸し器組立品を内側ポットに入れたり、内側ポットから取り外したりすることが容易となる。
【0022】
本願発明の第2の態様によれば、提供される調理器具は、
内側ポットが配置されるポット本体と、
ポット本体を開閉できるようにポット本体上に配置される蓋体であって、蓋体がポット本体を閉じたときに、蓋体と内側ポットとの間に調理空間が形成される蓋体と、
を備え、
上記蒸し器組立品は、内側ポットの内部に配置され、蒸し器支持体の下端が内側ポットの内壁に支持される。
【0023】
本願発明による調理器具では、蒸し器組立品の蒸し器の位置決め孔と蒸し器支持体の位置決め部との協働により、実際のニーズに基づいて、蒸し器支持体に対する蒸し器の高さを調整し、それに対応して蒸し器組立品の利用時における、食品の蒸し空間の大きさを調整できるので、ユーザの多様な調理ニーズを満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下の本願発明の図面は、ここでは本願の一部を構成するものであり、本願発明を理解するためのものである。本願発明の実施の形態及びその説明を図面に示し、本願発明の原理を説明する。
図1図1は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品の概略分解構造図である。
図2図2は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品の概略組立図であり、蒸し器は、第1の位置決め部に位置決めされる。
図3図3は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品の蒸し器を示す概略上面図である。
図4図4は、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品を内側ポットの中に入れたときの概略図である。
【符号の説明】
【0025】
10:蒸し器組立品
11:蒸し器
111:収容空洞
112:位置決め孔
113:第1の位置決め貫通孔
114:第2の位置決め貫通孔
115:底壁
116:側壁
117:通気孔
12:支持体
121:位置決め部
123:第1の位置決め部
123a:第1の水平部
123b:第1の垂直部
124:第2の位置決め部
124a:第2の水平部
124b:第2の垂直部
125:ハンドル部
126:支持部
126a:水平支持部
126b:垂直支持部
130:食品蒸し室
20:内側ポット
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の説明では、本願発明をより深く理解するために、多数の具体的な内容を説明する。しかしながら、本願発明の実施態様は、これらの詳細の1つまたは複数がなくても実施できることは、当業者にとって明らかであろう。他の実施例では、本願発明の実施態様との混同を避けるため、当該技術分野で知られているいくつかの技術的特徴については記載しないこととする。
【0027】
本願発明の実施態様を十分に理解するために、以下の説明で詳細な構造を説明する。明らかに、本願発明の実施態様の実施は、当業者に周知の特定の詳細に限定されるものではない。なお、本願発明で引用した「第1」及び「第2」などの序数は、あくまで識別のためのものであり、特定の順序など他の意味を持つものではない。また、例えば、「第1の要素」という用語自体が「第2の要素」の存在を示唆するものではなく、「第2の要素」という用語自体が「第1の要素」の存在を示唆するものでもない。本願発明で使用する場合、「上部」、「下部」、「前部」、「後部」、「左」、「右」、および同様の表現は、説明のためのものであり、限定的なものではない。
【0028】
本出願は、蒸し器組立品10及びそれを含む調理器具を開示する。本願発明で言及される調理器具は、電気炊飯器、電気圧力鍋、その他の電気加熱器具を挙げることができる。調理器具は、ポット本体(図示せず)と、蓋体(図示せず)とから構成される。蓋体は、ポット本体と回動自在に連結可能である。ポット本体は、角が丸い一般的な立方体形状で、円柱形状の内側ポット受容部を備える。内側ポット20を内側ポット受容部に出し入れ自在に構成することで、内側ポット20の洗浄を容易にすることができる。内側ポット20は、金属材料からなり、米、スープなどの加熱される材料を保持するために使用される。蓋体は、蓋体と内側ポット20との間に調理空間を形成するようにポット本体を閉塞することが可能である。ポット本体は、その底部に、内側ポット20を加熱するために用いられる加熱組立品を備える。
【0029】
調理器具の食品蒸し機能を果たすために、取り外し可能な蒸し器組立品10が内側ポット20の中にさらに配置される。蒸し器組立品10を内側ポット20内に配置した後、蒸し器支持体12の下端を内側ポット20の内壁に支持させる。以下、図1図4を参照しながら、本願発明の好ましい実施態様による蒸し器組立品10を詳細に説明する。
【0030】
図1を参照すると、蒸し器組立品10は、蒸し器11と、蒸し器支持体12と、から構成される。蒸し器11は、底壁115と、底壁115の縁から上方に延びる側壁116と、から構成される。底壁115と側壁116とが一体となって、食品を収容するための収容空洞111を形成する。底壁115には、蒸し器11に載置された食品を加熱するように内側ポット20の内部で発生した蒸気を通すために用いられる通気孔117が、好ましくは均一に分散して設けられる。
【0031】
蒸し器11は、その底部、すなわち蒸し器11の底壁115に、位置決め孔112が間隔をあけて設けられる。蒸し器支持体12は、位置決め部121を構成する。位置決め孔112と位置決め部121の協働により、蒸し器11は蒸し器支持体12に対して異なる高さに位置決めすることができる。
【0032】
好ましくは、位置決め孔112は、蒸し器支持体の位置決め部121との協働を容易にし、その結果、蒸し器支持体12に対する蒸し器111の高さを調整するように、蒸し器の周方向に配置され、異なるサイズを有する少なくとも2つの位置決め貫通孔で構成される。
【0033】
具体的には、図1及び図3を参照して、位置決め孔112は、蒸し器11の周方向に間隔をあけて分布し、蒸し器11の周方向に異なるサイズを有する第1の位置決め貫通孔113と、第2の位置決め貫通孔114と、からなる。位置決め部121は、第1の位置決め貫通孔113と協働する第1の位置決め部123と、第2の位置決め貫通孔114と協働する第2の位置決め部124と、からなり、蒸し器支持体12の高さ方向において異なる高さを有する。第1の位置決め貫通孔113と第1の位置決め部123との協働により、蒸し器11を蒸し器支持体12に対する第1の位置決め部123の高さで位置決めすることができる。第2の貫通孔114と第2の位置決め部124との協働により、蒸し器11を蒸し器支持体12に対する第2の位置決め部124の高さに位置決めすることができる。
【0034】
具体的には、2つの第1の位置決め貫通孔113が設けられ、蒸し器11の周方向において円弧状になるように構成される。さらに、2つの第1の位置決め貫通孔113は、第1の位置決め貫通孔113の配置を容易にするために、蒸し器11の中心軸に対して対称に配置されることが好ましい。
【0035】
蒸し器支持体12は、その長さ方向の両端部に、第1の位置決め貫通孔113と協働する2つの第1の位置決め部123を、それぞれ備える。第1の位置決め部123は、第1の水平部123aと、第1の垂直部123bと、から構成される。第1の水平部123aは、蒸し器支持体12の幅方向の外側に延びる。第1の垂直部123bは、第1の水平部123aの内側側端部に接続され、第1の水平部123aに対して実質的に垂直であり、上方に延びるように配置される。2つの第1の垂直部123bの最大距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも小さく、第1の垂直部123bが、第1の位置決め貫通孔113を通過することが可能である。なお、第1の位置決め貫通孔113が位置する平面上における第1の水平部123aの垂直方向の投影は、第1の位置決め貫通孔113と完全に一致するものではない。すなわち、2つの第1の水平部123aの最小距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも小さく、すなわち、2つの第1の水平部123aの最も内側の辺間の距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも小さい。2つの第1の水平部123aの最大距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きく、すなわち、2つの第1の水平部123aの最も外側の辺の間の距離は、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きく、第1の水平部123aが第1の位置決め貫通孔113を通過できないように、第1の水平部123aは、蒸し器11の周方向において第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きい。第1の垂直部123bが第1の位置決め貫通孔113を通過した後、第1の水平部123aは、蒸し器11の底部に接して、蒸し器11に一定の支持を与え、蒸し器11が第1の位置決め部123の高さに安定的に置かれるようにでき、これについては、特に、図2を参照できる。
【0036】
同様に、第2の位置決め貫通孔114は、蒸し器11の周方向に2つ設けられ、円弧状に構成される。さらに、2つの位置決め貫通孔114は、第2の位置決め貫通孔114の配置を容易にするために、蒸し器11の中心軸に対して対称に配置されていることが好ましい。第2の位置決め貫通孔114の大きさは、蒸し器11の周方向において、第1の位置決め貫通孔113の大きさよりも大きい。
【0037】
蒸し器支持体12は、その長さ方向の両端部に、2つの第2の位置決め貫通孔114と協働する第2の位置決め部124をそれぞれ備える。第2の位置決め部124は、第1の位置決め部123の下方に配置される。第2の位置決め部124は、第2の水平部124aと第2の垂直部124bとから構成される。第2の水平部124aは、蒸し器支持体12の幅方向の外側に延びる。第2の垂直部124bは、その下端が第2の水平部124aの内側側端部に接続され、第2の水平部124aに対して実質的に垂直で、上方に延びるように配置される。第2の垂直部124bは、その上端が第1の水平部124aの外側の側端に接続される。2つの第2の垂直部124bの最大距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さく、第2の垂直部124bが、第2の位置決め貫通孔114を通過することが可能である。第2の位置決め貫通孔114が配置された平面上における第2の水平部124aの垂直方向への投影は、第2の位置決め貫通孔114と完全に一致するものではない。すなわち、2つの第2の水平部124a間の最小距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さく、すなわち、2つの第2の水平部124aの最も内側の辺間の距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さい。2つの第2の水平部124a間の最大距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも大きく、すなわち、2つの第2の水平部124aの最も外側の辺間の距離は、蒸し器11の周方向における第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも大きく、第2の水平部124aが、第2の位置決め貫通孔114を通過できないように、第2の水平部124aは、蒸し器11の周方向において第2位置決め貫通孔114の大きさよりも大きい。第2の垂直部124bが、第2の位置決め貫通孔114を通過した後、第2の水平部124aが蒸し器11の底面に当接して、蒸し器11に一定の支持を与えることができるので、蒸し器11が第2の位置決め部124の高さに安定的に配置される。
【0038】
依然として図1を参照すると、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の両方は、好ましくは、蒸し器支持体12の幅方向の中心線NN’に対して対称となるように構成され、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の配置を容易にし、蒸し器11が位置決め部121に取り付けられたときに、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124が均一に応答するように保証する。
【0039】
同様に、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の両方は、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124の配置を容易にし、蒸し器11が位置決め部121に取り付けられたときに、第1の位置決め部123と第2の位置決め部124が均一に応答するように、蒸し器支持体12の中心線MM’に対して、蒸し器支持体12の長さの方向に対称となるよう構成されていることが望ましい。
【0040】
蒸し器組立品10の内側ポット20内への配置を容易にするために、蒸し器支持体12は、その底部に、水平支持部126a及び垂直支持部126bからなる支持部126をさらに備える。水平支持部126aは、蒸し器支持体12の長さ方向に延び、蒸し器支持体12の両端の第2の位置決め部124の間に接続されるので、蒸し器支持体12は一体構造として形成され、ユーザによる利用が容易となる。垂直支持部126bは、その下端が水平支持部126aの端部に接続され、水平支持部126aに対して実質的に垂直で、上方に延びるように配置される。垂直支持部126bは、その上端が第2の水平部124aの外側側端部に接続される。垂直支持部126bの上端間の距離は、蒸し器11の周方向における位置決め孔112の大きさより大きい。つまり、垂直支持部126bは、第1の位置決め貫通孔113及び第2の位置決め貫通孔114を通過することができない。垂直支持部126bを設けることで、蒸し器11が、第2の位置決め部124の高さに位置するとき、蒸し器11と蒸し器支持体12の底面との間に一定の距離を確保することができる。このように、蒸し器組立品10を内側ポット20内に配置した場合、蒸し器11と内側ポット20との間には一定の距離があり、蒸し器11が内側ポット20に直接接触することを防止することができる。
【0041】
好ましくは、蒸し器支持体12は、その上端部にハンドル部125を備える。ハンドル部125の両端は、第1の垂直部123bの上端とそれぞれ接続される。ハンドル部125の蒸し器支持体12の幅方向の大きさは、位置決め孔112の蒸し器11の周方向の大きさより小さい。すなわち、ハンドル部125の蒸し器支持体12の幅方向の大きさは、蒸し器11の周方向における第1の位置決め貫通孔113及び第2の位置決め貫通孔114の大きさよりも小さく、ハンドル部125が、第1の位置決め貫通孔113及び第2の位置決め貫通孔114を通過可能であり、ユーザが蒸し器組立品10を内側ポット20内に配置したり、内側ポット20から取り出すことを容易にするようにする。ハンドル部125は、好ましくは、ハンドル部125を保持するときのユーザの快適性を高め、したがってユーザ体験を向上させるように、円弧の形状になるように構成される。
【0042】
図4を参照すると、蒸し器組立品10の利用時には、蒸し器組立品10を内側ポット20の中に入れた後、蒸し器支持体12の下端が内側ポット20の内壁に支持される。すなわち、支持部126は、内側ポット20の内壁に支持される。このとき、蒸し器11と、蒸し器11の上方の内側ポット20の側壁116とが一体となって、食品蒸し室130を形成する。蒸し器11の蒸し器支持体12に対する高さを調整することにより、食品蒸し室130の容積の大きさを対応して調整することができ、異なる状況におけるユーザの利用ニーズを満たすことができる。例えば、蒸すべき食品の量や高さが比較的小さい場合には、蒸し器11を蒸し器支持体12の第1の位置決め部123に配置することで、食品蒸し室130の容積を適切に縮小することができ、蒸すべき食品の量や高さが比較的大きい場合には、蒸し器11を蒸し器支持体12の第2の位置決め部124に配置することで、食品蒸し室130の容積を適切に増加させることができる。
【0043】
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語は、本願の技術分野における通常の技術者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用する用語は、特定の実装を説明するためのものであり、本願発明を限定することを意図するものではない。本明細書に登場する「配置/提供」などの用語は、ある構成要素が他の構成要素に直接取り付けられていること、又は、ある構成要素が仲介を介して他の構成要素に取り付けられていることを意味する場合がある。ある実施態様において本明細書に記載された特徴は、その特徴がその他の実施態様において適用できないか、または別段の指示がない限り、単独または他の特徴と組み合わせて、他の実施態様に適用することができる。
【0044】
本願発明は、上記の実施態様を通して説明されたが、上記の実施態様は、例示と説明のためのものであり、本願発明を説明された実施態様の範囲に限定することを意図していないことを理解されたい。当業者であれば、本願発明の教示に従ってより多くの変形及び修正を行うことができ、これらの変形及び修正はすべて本願が主張する保護範囲に含まれることを理解できる。
【国際調査報告】