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特表2023-553181電池加熱装置及びその制御方法、制御回路と動力装置
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  • 特表-電池加熱装置及びその制御方法、制御回路と動力装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】電池加熱装置及びその制御方法、制御回路と動力装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/04 20060101AFI20231213BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231213BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20231213BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20231213BHJP
【FI】
H02J7/04 L
H02J7/00 A
H02J7/10 B
H02M7/48 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535941
(86)(22)【出願日】2021-09-06
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 CN2021116735
(87)【国際公開番号】W WO2023029047
(87)【国際公開日】2023-03-09
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】黄 孝▲鍵▼
(72)【発明者】
【氏名】但 志▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】侯 ▲貽▼真
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲偉▼
【テーマコード(参考)】
5G503
5H770
【Fターム(参考)】
5G503BA01
5G503BB02
5G503CA01
5G503CA08
5G503CA11
5G503CB11
5G503CC02
5G503DA04
5G503DA07
5G503EA05
5G503FA06
5G503GB06
5G503GD03
5G503GD06
5H770AA07
5H770BA02
5H770CA06
5H770DA01
5H770DA03
5H770DA10
5H770DA21
5H770DA41
5H770EA01
5H770EA19
(57)【要約】
電池加熱装置(110)及びその制御方法、制御回路(800)と動力装置(900)であって、電池加熱装置(110)は、動力電池(120)と繋がり、動力電池(120)を加熱するために用いられ、電池加熱装置(110)は、第一のブリッジアーム(1111)と、第二のブリッジアーム(1112)と、エネルギー貯蔵素子(1113)とを含む加熱モジュール(1110)と、第一のブリッジアーム(1111)と第二のブリッジアーム(1112)とを制御し、動力電池(120)がエネルギー貯蔵素子(1113)に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子(1113)が動力電池(120)に充電する回路を形成して、放電と充電中に動力電池(120)を加熱するための制御モジュール(1120)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池加熱装置であって、動力電池と繋がって前記動力電池を加熱するために用いられ、前記電池加熱装置は、
第一のブリッジアームと、第二のブリッジアームと、エネルギー貯蔵素子とを含む加熱モジュールと、
前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、放電と充電中に前記動力電池を加熱するための制御モジュールとを含む、ことを特徴とする電池加熱装置。
【請求項2】
前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御モジュールは、さらに、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池加熱装置。
【請求項3】
前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、
前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電池加熱装置。
【請求項4】
前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、
前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、
前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、
前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の電池加熱装置。
【請求項5】
前記制御モジュールは、具体的に、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、
及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる、ことを特徴とする請求項4に記載の電池加熱装置。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、前記加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記制御モジュールは、さらに、
前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとに用いられる、ことを特徴とする請求項5に記載の電池加熱装置。
【請求項7】
前記制御モジュールは、さらに、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとに用いられる、ことを特徴とする請求項6に記載の電池加熱装置。
【請求項8】
前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、
前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電池加熱装置。
【請求項9】
前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電池加熱装置。
【請求項10】
前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる、ことを特徴とする請求項1から9に記載の電池加熱装置。
【請求項11】
電池加熱装置の制御方法であって、前記電池加熱装置は、動力電池と繋がり、前記動力電池を加熱するために用いられ、前記電池加熱装置は、第一のブリッジアームと、第二のブリッジアームと、エネルギー貯蔵素子とを含み、前記制御方法は、
前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、放電と充電中に前記動力電池を加熱することを含む、ことを特徴とする電池加熱装置の制御方法。
【請求項12】
前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御方法は、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成することをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、
前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続され、
前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の制御方法。
【請求項14】
前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、
加熱要求メッセージを受信することと、
前記加熱要求メッセージに基づいて、第一の制御信号を生成することとを含み、ここで、前記第一の制御信号は、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、
及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる、ことを特徴とする請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
前記制御方法は、
加熱停止メッセージを受信することと、
前記加熱停止メッセージに基づいて、前記電池加熱装置が前記動力電池の加熱を停止するように制御するための第二の制御信号を生成することとをさらに含む、ことを特徴とする請求項14に記載の制御方法。
【請求項16】
前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、
前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとをさらに含む、ことを特徴とする請求項14又は15に記載の制御方法。
【請求項17】
前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとをさらに含む、ことを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
【請求項18】
前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、
前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む、ことを特徴とする請求項11から17のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項19】
前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている、ことを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項20】
前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる、ことを特徴とする請求項11から19に記載の制御方法。
【請求項21】
請求項11から20のいずれか1項に記載の制御方法を実行するためのプロセッサを含む、ことを特徴とする電池加熱装置の制御回路。
【請求項22】
動力装置であって、
動力電池と、
前記動力電池と繋がり、前記動力電池を加熱するための請求項1から10のいずれか1項に記載の電池加熱装置と、
モータであって、前記モータの駆動回路が、前記駆動回路に電源を提供するための前記動力電池と繋がるモータとを含む、ことを特徴とする動力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、特に電池加熱装置、電池加熱装置の制御方法、電池加熱装置の制御回路と動力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー密度が高く、サイクル充電が可能で、安全で環境に優しいなどの利点があるため、動力電池は、新エネルギー自動車、家電製品、エネルギー貯蔵システムなどの分野で広く応用されている。
【0003】
しかしながら、低温環境下での動力電池の使用は、一定の制限を受けることがある。具体的には、動力電池は、低温環境での放電容量が深刻に低下し、また電池は、低温環境で充電することができない。そのため、動力電池を正常に使用できるように、低温環境で動力電池を加熱する必要がある。
【0004】
従来の加熱方式は、モータを利用して動力電池を加熱するため、電池加熱中に、モータは、車両を駆動して走行させることができず、即ち走行加熱を実現することができない。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施例は、走行加熱を実現できる電池加熱装置、電池加熱装置の制御方法、電池加熱装置の制御回路と動力装置を提供する。
【0006】
第一の態様によれば、動力電池と繋がって前記動力電池を加熱するための電池加熱装置を提供し、前記電池加熱装置は、
第一のブリッジアームと、第二のブリッジアームと、エネルギー貯蔵素子とを含む加熱モジュールと、
前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、放電と充電中に前記動力電池を加熱するための制御モジュールとを含む。
【0007】
本出願の実施例では、電池加熱装置は、二つのブリッジアームとエネルギー貯蔵素子とを含み、二つのブリッジアームを制御することにより、動力電池がエネルギー貯蔵素子に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子が動力電池に充電する回路を形成し、それによって、放電と充電中に動力電池を加熱する。この電池加熱装置を利用して動力電池を加熱するとき、モータは、正常に車両を駆動して走行させることができ、それによって、走行加熱を実現する。
【0008】
一つの可能な実現方式では、前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続される。
【0009】
一つの可能な実現方式では、前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む。
【0010】
一つの可能な実現方式では、前記制御モジュールは、具体的に、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、また、前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、また、前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる。
【0011】
この実施例では、合理的な制御シーケンスを設計することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、それによって動力電池がエネルギー貯蔵素子に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子が動力電池に充電する回路を形成する。放電回路と充電回路とを切り替えることによって、動力電池とエネルギー貯蔵素子との間で充放電を繰り返し行わせ、充放電中に電池の加熱を実現する。
【0012】
一つの可能な実現方式では、前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御モジュールは、さらに、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成するために用いられる。
【0013】
本出願の実施例では、電池加熱装置は、同時に加熱モードと充電モードとの両方を有し、動力電池を加熱するために用いられるだけでなく、充電装置が動力電池に充電する過程において電圧調節ユニットとして用いられることもできる。このように、充電装置の電圧と動力電池の電圧とがマッチングしない場合、例えば充電装置の電圧が動力電池の電圧よりも低いか又は高い場合、充電装置は、この電池加熱装置により動力電池を昇圧充電又は降圧充電することができ、それによって、充電装置と動力電池との適合性を向上させる。
【0014】
一つの可能な実現方式では、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、前記加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記制御モジュールは、さらに、前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとに用いられる。
【0015】
この実施例では、充電装置の電圧が動力電池の電圧よりも低いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置がエネルギー貯蔵素子に充電する段階、及び充電装置とエネルギー貯蔵素子とが同時に動力電池に充電する段階を形成する。このように、充電装置がエネルギー貯蔵素子に充電するときにエネルギー貯蔵素子に貯蔵された電力量により、エネルギー貯蔵素子は、充電装置とともに、共同で動力電池に充電することができ、それによって充電装置と動力電池との間の電圧差を低減し、充電効率を向上させる。
【0016】
一つの可能な実現方式では、前記制御モジュールは、さらに、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとに用いられる。
【0017】
この実施例では、充電装置の電圧が動力電池の電圧よりも高いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置がエネルギー貯蔵素子と動力電池とに充電する段階、及びエネルギー貯蔵素子のみが動力電池に充電する段階を形成する。このように、充電装置がエネルギー貯蔵素子に充電するときにエネルギー貯蔵素子に貯蔵された電力量により、エネルギー貯蔵素子は、単独で動力電池に充電することができ、それによって高電圧の充電装置による動力電池への持続的な充電を減少し、充電安全性を向上させる。
【0018】
一つの可能な実現方式では、前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む。
【0019】
一つの可能な実現方式では、前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている。この第二のコンデンサは、電圧安定化などの機能を実現し、動力電池の電圧安定性を向上させることができる。
【0020】
一つの可能な実現方式では、前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる。このことから分かるように、電池加熱装置を利用して動力電池を加熱するとき、動力電池は、動力電池と繋がるモータの駆動回路に電源を提供することができ、それによって、走行中の動力電池の加熱を実現する。
【0021】
第二の態様によれば、電池加熱装置の制御方法を提供し、前記電池加熱装置は、動力電池と繋がり、前記動力電池を加熱するために用いられ、前記電池加熱装置は、第一のブリッジアームと、第二のブリッジアームと、エネルギー貯蔵素子とを含み、前記制御方法は、
前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、放電と充電中に前記動力電池を加熱することを含む。
【0022】
本出願の実施例では、合理的な制御シーケンスを設計することにより、電池加熱装置における二つのブリッジアームを制御し、動力電池がエネルギー貯蔵素子に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子が動力電池に充電する回路を形成することによって、放電と充電中に動力電池を加熱する。この電池加熱装置を利用して動力電池を加熱するとき、モータは、正常に車両を駆動して走行させることができ、それによって、走行加熱を実現する。
【0023】
一つの可能な実現方式では、前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続される。
【0024】
一つの可能な実現方式では、前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む。
【0025】
一つの可能な実現方式では、前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、加熱要求メッセージを受信することと、前記加熱要求メッセージに基づいて、第一の制御信号を生成することとを含み、ここで、前記第一の制御信号は、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、また、前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、また、前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる。
【0026】
この実施例では、合理的な制御シーケンスを設計することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、それによって動力電池がエネルギー貯蔵素子に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子が動力電池に充電する回路を形成する。放電回路と充電回路とを切り替えることによって、動力電池とエネルギー貯蔵素子との間で充放電を繰り返し行わせ、充放電中に電池の加熱を実現する。
【0027】
一つの可能な実現方式では、前記制御方法は、加熱停止メッセージを受信することと、前記加熱停止メッセージに基づいて、前記電池加熱装置が前記動力電池の加熱を停止するように制御するための第二の制御信号を生成することとをさらに含む。
【0028】
一つの可能な実現方式では、前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御モジュールは、さらに、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成するために用いられる。
【0029】
本出願の実施例では、電池加熱装置は、同時に加熱モードと充電モードとの両方を有し、動力電池を加熱するために用いられるだけでなく、充電装置が動力電池に充電する過程において電圧調節ユニットとして用いられることもできる。このように、充電装置の電圧と動力電池の電圧とがマッチングしない場合、例えば充電装置の電圧が動力電池の電圧よりも低いか又は高い場合、充電装置は、この電池加熱装置により動力電池を昇圧充電又は降圧充電することができ、それによって、充電装置と動力電池との適合性を向上させる。
【0030】
一つの可能な実現方式では、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、前記加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記制御方法は、前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとをさらに含む。
【0031】
この実施例では、充電装置の電圧が動力電池の電圧よりも低いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置がエネルギー貯蔵素子に充電する段階、及び充電装置とエネルギー貯蔵素子とが同時に動力電池に充電する段階を形成する。このように、充電装置がエネルギー貯蔵素子に充電するときにエネルギー貯蔵素子に貯蔵された電力量により、エネルギー貯蔵素子は、充電装置とともに、共同で動力電池に充電することができ、それによって充電装置と動力電池との間の電圧差を低減し、充電効率を向上させる。
【0032】
一つの可能な実現方式では、前記制御方法は、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとをさらに含む。
【0033】
この実施例では、充電装置の電圧が動力電池の電圧よりも高いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置がエネルギー貯蔵素子と動力電池とに充電する段階、及びエネルギー貯蔵素子のみが動力電池に充電する段階を形成する。このように、充電装置がエネルギー貯蔵素子に充電するときにエネルギー貯蔵素子に貯蔵された電力量により、エネルギー貯蔵素子は、単独で動力電池に充電することができ、それによって高電圧の充電装置による動力電池への持続的な充電を減少し、充電安全性を向上させる。
【0034】
一つの可能な実現方式では、前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む。
【0035】
一つの可能な実現方式では、前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている。この第二のコンデンサは、電圧安定化などの機能を実現し、動力電池の電圧安定性を向上させることができる。
【0036】
一つの可能な実現方式では、前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる。このことから分かるように、電池加熱装置を利用して動力電池を加熱するとき、動力電池は、動力電池と繋がるモータの駆動回路に電源を提供することができ、それによって、走行中の動力電池の加熱を実現する。
【0037】
第三の態様によれば、電池加熱装置の制御回路を提供し、この制御回路は、上記第二の態様又は第二の態様のいずれか可能な実現方式における方法を実行するためのプロセッサを含むことを特徴とする。
【0038】
第四の態様によれば、動力装置を提供し、この動力装置は、動力電池と、前記動力電池と繋がり、前記動力電池を加熱するための上記第一の態様又は第一の態様のいずれか可能な実現方式における電池加熱装置と、モータであって、前記モータの駆動回路が、前記駆動回路に電源を提供するための前記動力電池と繋がるモータとを含む。
【0039】
上記技術案によれば、追加の電池加熱装置を設置することにより、この電池加熱装置を利用して動力電池を加熱するとき、モータは、正常に車両を駆動して走行させ、走行加熱を実現することができる。具体的には、合理的な制御シーケンスを設計して電池加熱装置における各ブリッジアームを制御することにより、動力電池が電池加熱装置におけるエネルギー貯蔵素子に放電する回路、及びこのエネルギー貯蔵素子が動力電池に充電する回路を形成し、それによって、エネルギー貯蔵素子を効果的に利用して、動力電池の加熱を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本出願の実施例に使用される必要のある図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下に記述された図面は、ただ本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1】本出願の実施例の電池加熱装置の応用シナリオの概略図である。
図2】本出願の実施例の電池加熱装置の概略的ブロック図である。
図3図2に示す電池加熱装置に基づく可能な実現方式の概略図である。
図4図2に示す電池加熱装置に基づく別の可能な実現方式の概略図である。
図5図2に示す電池加熱装置に基づく別の可能な実現方式の概略図である。
図6図2に示す電池加熱装置に基づく別の可能な実現方式の概略図である。
図7】本出願の実施例の電池加熱装置の制御方法の概略的フローチャートである。
図8】本出願の実施例の電池加熱装置の制御回路の概略的ブロック図である。
図9】本出願の実施例の動力装置の概略的ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では、図面と実施例を結び付けながら、本出願の実施の形態をさらに詳細に記述する。以下では、実施例の詳細な記述と図面は、例示的に本出願の原理を説明するためのものであるが、本出願の範囲を制限するためのものではなく、即ち本出願は、記述された実施例に限らない。
【0042】
本出願の記述において、説明すべきこととして、特に断りのない限り、「複数の」の意味は、二つ以上であり、用語である「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などにより指示される方位又は位置関係は、本出願の記述の便宜上及び記述の簡略化のためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願に対する制限として理解されるべきではない。なお、用語である「第一」、「第二」、「第三」などは、記述の目的のみで用いられるものであり、相対的な重要性を指示又は暗示すると理解すべきではない。「垂直」は、厳密な垂直ではなく、誤差許容範囲内である。「平行」は、厳密な平行ではなく、誤差許容範囲内である。
【0043】
下記記述における方位の表現は、いずれも図に示す方向であり、本出願の具体的な構造を限定するものではない。本出願の記述において、さらに説明すべきこととして、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0044】
時代の発展に伴い、新エネルギー自動車は、その環境保全性、低騒音、低使用コストなどの利点により、巨大な市場の将来性を持ち且つ省エネと汚染物質の排出削減を効果的に促進することができ、社会の発展と進歩に有利である。
【0045】
動力電池の電気化学的特性により、低温環境で、動力電池の充放電能力が大幅に制限され、顧客の冬の車利用体験に深刻な影響を与える。そのため、動力電池を正常に使用できるように、低温環境で動力電池を加熱する必要がある。
【0046】
本出願の実施例における動力電池は、リチウムイオン電池、リチウム金属電池、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池又はナトリウムイオン電池などであってもよく、ここで限定しない。規模から言うと、本出願の実施例における動力電池は、セル単体であってもよく、電池モジュール又は電池パックであってもよく、ここで限定しない。応用シナリオから言うと、この動力電池は、自動車、汽船などの動力装置内に応用されてもよい。例えば、電気自動車の動力源として、動力自動車のモータに給電するように、動力自動車に応用されてもよい。この動力電池はさらに、電気自動車における他の電力消費デバイスに給電し、例えば車内空調、車載プレーヤーなどに給電してもよい。
【0047】
記述を容易にするために、以下では、動力電池を新エネルギー自動車(即ち動力自動車、又は電気自動車と呼ばれる)に用いることを例に、本出願の方案を説明する。
【0048】
動力システムは、動力自動車のコア部材のうちの一つであり、その駆動特性は、自動車の走行の主な性能指標を決める。動力自動車の動力システムは、主に電動機、即ちモータ、パワー変換器、駆動回路、例えばインバータ、様々な検出センサ及び電源などの部分から構成されている。モータは、電磁誘導の原理を応用して運行する回転電磁機械であり、電気エネルギーから機械エネルギーへの変換を実現するために用いられる。運行時に電気システムから電力を吸収し、機械システムに機械的パワーを出力する。
【0049】
従来の方式は、モータを利用して動力電池を加熱するため、電池加熱中に、モータは、車両を駆動して走行させることができず、即ち走行しながら加熱することを実現できず、電池加熱のシナリオが極めて制限されてしまう。また、モータを利用して動力電池を加熱するとき、モータの振動騒音が過大になるという問題をもたらすこともあるため、ユーザの動力自動車の使用体験に影響を与える。そして、モータの頻繁な運転は、モータの耐用年数に影響を与える。
【0050】
そのため、本出願は、走行加熱を実現し、且つ上記従来の加熱方法におけるモータの振動騒音が大き過ぎてモータの耐用年数に影響を与えるという問題を解決できる動力電池加熱の方案を提供する。
【0051】
図1は、本出願の実施例の電池加熱装置の応用シナリオの概略図を示す。図1に示すように、電池加熱装置110は、動力電池120と接続され、電池加熱装置110は、動力電池120を加熱するために用いられる。動力システム130は、例えばモータなどを含み、モータの駆動回路は、動力電池120と接続され、動力電池120は、モータの駆動回路に電源を提供することによって、動力自動車の正常な走行を確保するために用いられる。本出願の実施例では、電池加熱装置110は、動力電池120を加熱するとき、動力システム130の正常な作動に影響を与えないため、走行加熱を実現することができる。
【0052】
一つの実現方式では、動力電池120の電池管理システム(Battery Management System、BMS)は、動力電池120の状態情報、例えば電池温度、充電状態(State of Charge、SOC)、電圧信号、電流信号などを収集し、この状態情報に基づいて動力電池120を加熱する必要があるかどうかを決定する。動力電池120を加熱する必要があると決定した場合、BMSは、車両制御ユニット(Vehicle Control Unit、VCU)に加熱要求を送信することができる。VCUは、BMSによって送信された加熱要求に基づいて、電池加熱装置110をオンにして動力電池120を加熱するかどうかを決定する。
【0053】
例えば、VCUは、BMSによって送信された加熱要求を受信すると、動力電池120のSOCに基づいて、電池加熱装置110を利用して動力電池120を加熱するかどうかを決定してもよい。ここで、動力電池120の電力量が十分であり、即ちSOCが比較的高く、例えば一つの閾値よりも高い場合、電池加熱装置110を利用して動力電池120を加熱してもよく、このときに動力自動車の正常な走行に影響を与えない。
【0054】
また例えば、動力電池120の電力量が不足しており、即ちSOCが比較的低く、例えば一つの閾値を下回る場合、電池加熱による損失を低減させるために、動力電池の加熱のために電池加熱装置110を利用しなくてもよい。モータコントローラ、例えばマイクロプログラムコントローラ(Microprogrammed Control Unit、MCU)がモータの電圧と電流などの情報に基づいて、モータ状態を決定し、VCUに送信できるため、モータがこのときに正常な作動の状態にあれば、モータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120を加熱又は保温し、例えば走行時にモータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120の冷却液を加熱してもよく、それによって、この冷却液で動力電池120を加熱又は保温する。
【0055】
又は、動力電池120のSOCが比較的低い場合、電池加熱装置110をオンにして動力電池120を加熱し、電池加熱装置110の加熱周期の長さを調整し、換言すれば、電池加熱装置110の加熱頻度を調整してもよい。
【0056】
本出願は、電池加熱装置110の使用シナリオを限定せず、本出願の実施例の電池加熱装置110は、任意の必要な場合に、動力電池120を加熱するために用いられてもよい。
【0057】
電池加熱装置110が動力電池120を加熱する過程において、動力電池120のBMSは、動力電池120の温度に異常があるかどうかを監視することもできる。動力電池120の温度に異常があるとき、例えば動力電池120における異なる電池コアの間の温度差が比較的大きい場合、BMSは、VCUに温度異常の情報を送信することができ、VCUは、電池加熱装置110を制御して動力電池120の加熱を停止する。このときに、モータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120を加熱又は保温し、例えばモータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120の冷却液を加熱してもよく、それによって、冷却液で動力電池120を加熱又は保温する。
【0058】
電池加熱装置110が動力電池120を加熱する過程において、動力電池120の温度がすでに要求を満たした場合、VCUは、電池加熱装置110を制御して動力電池120の加熱を停止することができる。このときに、モータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120を保温し、例えばモータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120の冷却液を加熱してもよく、それによって、冷却液で動力電池120を保温する。
【0059】
以下では、図2から図5を結び付け、本出願の実施例の電池加熱装置110が動力電池120を加熱する方案を記述する。
【0060】
図2は、本出願の実施例の電池加熱装置110の概略的ブロック図である。図2に示すように、電池加熱装置110は、加熱モジュール1110と制御モジュール1120とを含む。
【0061】
ここで、加熱モジュール1110は、第一のブリッジアーム1111と、第二のブリッジアーム1112と、エネルギー貯蔵素子1113とを含む。エネルギー貯蔵素子1113は、例えばインダクタLであり、又は直列接続されるインダクタLと第一のコンデンサであってもよい。
【0062】
動力電池120の両端には、例えばさらに第二のコンデンサC2が並列接続されてもよい。この第二のコンデンサC2は、電圧安定化などの機能を実現し、動力電池120の電圧変動を減らし、動力電池120の電圧安定性を向上させることができる。このように、走行中に、モータコントローラによる電池電圧のサンプリング精度要求を低下させることができる。
【0063】
制御モジュール1120は、第一のブリッジアーム1111と第二のブリッジアーム1112とを制御して、動力電池120がエネルギー貯蔵素子1113に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電する回路を形成することによって、放電と充電中に動力電池を加熱するために用いられる。
【0064】
制御モジュール1120は、VCUであってもよく、VCUと相対的に独立した制御モジュール、例えば電池加熱装置110のために特別に設置された制御モジュールであってもよく、本出願の実施例は、これに対して限定しない。
【0065】
このことから分かるように、電池加熱装置110が動力電池120を加熱するとき、制御モジュール1120は、加熱モジュール1110における第一のブリッジアーム1111と第二のブリッジアーム1112とを制御する必要があり、第一のブリッジアーム1111と第二のブリッジアーム1112とのオン又はオフを制御することにより、動力電池120がエネルギー貯蔵素子1113に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電する回路を形成する。放電回路と充電回路とを切り替えることによって、動力電池120とエネルギー貯蔵素子1113との間で充放電を繰り返す。放電と充電中に電池内部を電流が流れるため、電池の温度が上昇し、電池の加熱を実現する。
【0066】
一つの実現方式では、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と、第二のブリッジアーム1112の第一の端と、動力電池120の第一の端とは繋がり、第一のブリッジアーム1111の第二の端E12と、第二のブリッジアーム1112の第二の端E22と、動力電池120の第二の端とは繋がる。ここで、第一のブリッジアーム1111は、第一のサブブリッジアーム1101と第二のサブブリッジアーム1102とを含み、第二のブリッジアーム1112は、第三のサブブリッジアーム1103と第四のサブブリッジアーム1104とを含む。エネルギー貯蔵素子1113の第一の端は、第一のサブブリッジアーム1101と第二のサブブリッジアーム1102との間に接続され、エネルギー貯蔵素子1113の第二の端は、第三のサブブリッジアーム1103と第四のサブブリッジアーム1104との間に接続される。
【0067】
ここで、動力電池120の第一の端は、動力電池120の正極であり、動力電池120の第二の端は、動力電池120の負極であり、又は、動力電池120の第一の端は、動力電池120の負極であり、動力電池120の第二の端は、動力電池120の正極である。
【0068】
この回路構造に基づいて、動力電池120を加熱するとき、制御モジュール1120は、第一のサブブリッジアーム1101と第四のサブブリッジアーム1104とを同時にオンにするように制御し、動力電池120と、第一のサブブリッジアーム1101と、エネルギー貯蔵素子1113と、第四のサブブリッジアーム1104とを含む回路を形成して動力電池によりエネルギー貯蔵素子1113に放電し、また、第二のサブブリッジアーム1102と第三のサブブリッジアーム1103とを同時にオンにするように制御し、動力電池120と、第二のサブブリッジアーム1102と、エネルギー貯蔵素子1113と、第三のサブブリッジアーム1103とを含む回路を形成してエネルギー貯蔵素子1113により動力電池120に充電してもよく、それによって、放電と充電中に動力電池120の加熱を実現する。
【0069】
この回路構造に基づいて、動力電池120を加熱するとき、制御電モジュール1120は、第二のサブブリッジアーム1102と第三のサブブリッジアーム1103とを同時にオンにするように制御し、動力電池がエネルギー貯蔵素子1113に放電するための、動力電池120と、第三のサブブリッジアーム1103と、エネルギー貯蔵素子1113と、第二のサブブリッジアーム1102とを含む回路を形成し、また、第一のサブブリッジアーム1101と第四のサブブリッジアーム1104とを同時にオンにするように制御し、エネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電するための、動力電池120と、第四のサブブリッジアーム1104と、エネルギー貯蔵素子1113と、第一のサブブリッジアーム1101とを含む回路を形成してもよく、それによって、放電と充電中に動力電池120の加熱を実現する。
【0070】
以下では、動力電池120の第一の端がその正極であり、動力電池の第二の端がその負極であり、且つエネルギー貯蔵素子1113がインダクタLであることを例に、電池加熱の過程を詳細に記述する。
【0071】
一つの実現方式では、図3に示す加熱モジュール1110において、第一のサブブリッジアーム1101は、第一のスイッチングチューブV11と、第一のスイッチングチューブV11と並列接続される第一のフリーホイールダイオードD11とを含んでもよく、第二のサブブリッジアーム1102は、第二のスイッチングチューブV12と、第二のスイッチングチューブV12と並列接続される第二のフリーホイールダイオードD12とを含んでもよく、第三のサブブリッジアーム1103は、第三のスイッチングチューブV13と、第三のスイッチングチューブV13と並列接続される第三のフリーホイールダイオードD13とを含んでもよく、第四のサブブリッジアーム1104は、第四のスイッチングチューブV14と、第四のスイッチングチューブV14と並列接続される第四のフリーホイールダイオードD14とを含んでもよい。
【0072】
フリーホイールダイオードは、一般的にインダクタと組み合わせて使用するために用いられる。インダクタの電流が突然変化すると、インダクタ両端の電圧が急変し、電気回路の他の素子を破壊する可能性がある。一方、フリーホイールダイオードを組み合わせると、インダクタの電流は、穏やかに変化し、電圧の急変を回避し、回路の安全性を向上させることができる。
【0073】
理解すべきこととして、いくつかの場合に、第一のスイッチングチューブV11とそれと並列接続される第一のフリーホイールダイオードD11、第二のスイッチングチューブV12とそれと並列接続される第二のフリーホイールダイオードD12、第三のスイッチングチューブV13とそれと並列接続される第三のフリーホイールダイオードD13、第四のスイッチングチューブV14とそれと並列接続される第四のフリーホイールダイオードD14は、いずれも絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Translator、IGBT)と呼ばれてもよい。
【0074】
一つの実現方式では、図3に示す加熱モジュール1110を例にとると、制御モジュール1120(図3において示されない)は、具体的に、第一のスイッチングチューブV11と第四のスイッチングチューブV14とを閉じ、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13とをオフにするように制御し、動力電池120がインダクタLに放電するための、動力電池120と、第一のスイッチングチューブV11と、インダクタLと、第四のスイッチングチューブV14とを含む回路を形成し、第一のスイッチングチューブV11と、第二のスイッチングチューブV12と、第三のスイッチングチューブV13と、第四のスイッチングチューブV14とをオフにするように制御し、インダクタLが動力電池120に充電するための、動力電池120と、第二のフリーホイールダイオードD12と、インダクタLと、第三のフリーホイールダイオードD13とを含む回路を形成するために用いられる。
【0075】
つまり、各加熱周期は、第一の段階と第二の段階とを含んでもよい。ここで、第一の段階において、第一のスイッチングチューブV11と第四のスイッチングチューブV14とを閉じ、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13とをオフにし、即ち第一のサブブリッジアーム1101と第四のサブブリッジアーム1104とを同時にオンにし、動力電池120と、第一のスイッチングチューブV11と、インダクタLと、第四のスイッチングチューブV14とを含む回路を形成し、この回路は、動力電池120がインダクタLに放電するために用いられ、放電経路は、電池正極→V11→L→V14→電池負極であり、次に、第二の段階において、第一のスイッチングチューブV11と第四のスイッチングチューブV14ともオフにし、動力電池120と、第二のフリーホイールダイオードD12と、インダクタLと、第三のフリーホイールダイオードD13とを含む回路を形成し、この回路は、インダクタLが動力電池120に充電するために用いられ、充電経路は、電池負極→D12→L→D13→電池正極である。
【0076】
さらに、別の実現方式では、制御モジュール1120は、さらに、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13とを閉じ、第一のスイッチングチューブV11と第四のスイッチングチューブV14とをオフにするように制御し、動力電池120がインダクタLに放電するための、動力電池120と、第三のスイッチングチューブV13と、インダクタLと、第二のスイッチングチューブV12とを含む回路を形成し、また、第一のスイッチングチューブV11と、第二のスイッチングチューブV12と、第三のスイッチングチューブV13と、第四のスイッチングチューブV14とをオフにするように制御し、インダクタLが動力電池120に充電するための、動力電池120と、第四のフリーホイールダイオードD14と、インダクタLと、第一のフリーホイールダイオードD11とを含む回路を形成するために用いられる。
【0077】
このような場合に、各加熱周期は、第一の段階と第二の段階とを含み、又は第三の段階と第四の段階とを含み、又は第一の段階と、第二の段階と、第三の段階と、第四の段階とを同時に含んでもよい。ここで、第三の段階において、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13とを閉じ、第一のスイッチングチューブV11と第四のスイッチングチューブV14とをオフにし、即ち第二のサブブリッジアーム1102と第三のサブブリッジアーム1103とを同時にオンにし、動力電池120と、第三のスイッチングチューブV13と、インダクタLと、第二のスイッチングチューブV12とを含む回路を形成し、この回路は、動力電池120がインダクタLに放電するために用いられ、放電経路は、電池正極→V13→L→V12→電池負極であり、次に、第四の段階において、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13ともオフにし、動力電池120と、第四のフリーホイールダイオードD14と、インダクタLと、第一のフリーホイールダイオードD11とを含む回路を形成し、この回路は、インダクタLが動力電池120に充電するために用いられ、充電経路は、電池負極→D14→L→D11→電池正極である。
【0078】
このように、合理的な制御シーケンスを設計することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、それによって動力電池120がインダクタLに放電する回路、及びインダクタLが動力電池120に充電する回路を形成する。放電回路と充電回路とを切り替えることにより、動力電池120とインダクタLとの間で充放電を繰り返し、電池の持続的な加熱を実現する。
【0079】
以上、本出願の電池加熱装置110が動力電池120を加熱する過程、即ち電池加熱装置110の加熱モードを記述したが、モータを利用して動力電池120を加熱する従来の方式とは異なり、この電池加熱装置110が動力電池120を加熱するとき、モータが正常に運行できるため、この電池加熱装置は、加熱モードで作動するとき、この動力電池120のある車両の正常な走行に影響を与えない。以下、図4と結び付け、充電装置140が電池加熱装置110によって動力電池120を充電する過程、即ち電池加熱装置110の充電モードを記述する。この充電装置140は、充電スタンド又は充電機を含むが、それらに限らない。電池加熱装置110は、充電装置140と繋がり、充電装置140は、電池加熱装置110によって動力電池120に充電するために用いられる。
【0080】
電池加熱装置110が同時に加熱モードと充電モードとの両方を有するため、それは、動力電池120を加熱するために用いられるだけでなく、充電装置140が動力電池120に充電する過程において、充電電圧を調節することもできる。このように、充電装置140の電圧と動力電池120の電圧とがマッチングしない場合、例えば充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも低いか又は高い場合、充電装置140は、電池加熱装置110によって動力電池120を昇圧充電又は降圧充電し、充電装置140と動力電池120との適合性を向上させることができる。
【0081】
例えば、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも低い場合、制御モジュール1120は、第一のブリッジアーム1111と第二のブリッジアーム1112とを制御し、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113に充電する回路、及び充電装置140とエネルギー貯蔵素子1113とが同時に動力電池120に充電する回路を形成する。
【0082】
また例えば、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも高い場合、制御モジュール1120は、第一のブリッジアーム1111と第二のブリッジアーム1112とを制御し、充電装置140が動力電池120とエネルギー貯蔵素子1113とに充電する回路、及びエネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電する回路を形成する。
【0083】
一つの実現方式では、図4に示すように、エネルギー貯蔵素子1113がインダクタLであることを例にとると、その第二の端は、第五のスイッチングチューブV15を介して充電装置140の一端と接続され、第二のブリッジアーム1112の第二の端E22は、充電装置140の他端と接続され、充電装置140は、電池加熱装置110によって動力電池120に充電するために用いられる。図4におけるコンデンサC3は、充電装置140のコンデンサであってもよく、例えば充電中に電圧安定化の役割を果たすことができる。
【0084】
一つの実現方式では、第三のスイッチングチューブV13は、モード切り替えのスイッチとしてもよく、電池加熱装置110が加熱モードにあるとき、制御モジュール1120は、第三のスイッチングチューブV13を閉じるように制御し、電池加熱装置110が充電モードにあるとき、制御モジュール1120は、第三のスイッチングチューブV13をオフにするように制御する。
【0085】
理解すべきこととして、第三のスイッチングチューブV13をモード切り替えのスイッチとするとき、その両端には、フリーホイールダイオードD13を接続してはならない。このとき、一つの加熱周期は、上記の第三の段階と第四の段階のみを含んでもよく、即ち、まず、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13とを同時に閉じ、動力電池120がインダクタLに放電するための、動力電池120と、第三のスイッチングチューブV13と、インダクタLと、第二のスイッチングチューブV12とを含む回路を形成し、次に、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13ともオフにし、インダクタLが動力電池120に充電するための、動力電池120と、第四のフリーホイールダイオードD14と、インダクタLと、第一のフリーホイールダイオードD11とを含む回路を形成する。このときに、第四のスイッチングチューブV14の両端には、フリーホイールダイオードD14を接続しなくてもよい。
【0086】
又は、別の実現方式では、図5に示すように、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と第二のブリッジアーム1112の第一の端E21との間には、モード切り替えのスイッチとしての第六のスイッチV16が接続されてもよい。加熱モードでは、第六のスイッチV16を閉じるが、充電モードでは、第六のスイッチV16をオフにする。
【0087】
電池加熱装置110を加熱モードから充電モードに切り替えると、制御モジュール1120は、さらに、前記第三のサブブリッジアーム1103をオフにし、例えば第三のスイッチングチューブV13又は第六のスイッチングチューブV16をオフにするように制御することと、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも低いとき、第二のスイッチングチューブV12と第五のスイッチングチューブV15とを閉じ、第一のスイッチングチューブV11と第四のスイッチングチューブV14とをオフにするように制御し、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113に充電するための、充電装置140と、エネルギー貯蔵素子1113と、第二のスイッチングチューブV12とを含む回路を形成することと、第一のスイッチングチューブV11と第五のスイッチングチューブV15とを閉じ、第二のスイッチングチューブV12と第四のスイッチングチューブV14とをオフにするように制御し、充電装置140とエネルギー貯蔵素子1113とが同時に動力電池120に充電するための、充電装置140と、エネルギー貯蔵素子1113と、第一のスイッチングチューブV11と、動力電池120とを含む回路を形成することとに用いられる。
【0088】
このことから分かるように、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも低いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113に充電する第一の段階、及び充電装置140とエネルギー貯蔵素子1113とが同時に動力電池120に充電する第二の段階を形成する。このように、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113に充電する第一の段階では、エネルギー貯蔵素子1113に一定の電力量が貯蔵されるため、エネルギー貯蔵素子1113は、第二の段階で充電装置140とともに、共同で動力電池120に充電し、充電装置140と動力電池120との間の電圧差を低減し、充電効率を向上させることができる。
【0089】
さらに、制御モジュール1120は、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも高いとき、第一のスイッチングチューブV11と第五のスイッチングチューブV15とを閉じ、第二のスイッチングチューブV12と第四のスイッチングチューブV14とをオフにするように制御し、充電装置140が動力電池120とエネルギー貯蔵素子1113とに充電するための、充電装置140と、エネルギー貯蔵素子1113と、第一のスイッチングチューブV11と、動力電池120とを含む回路を形成することと、第一のスイッチングチューブV11を閉じ、第二のスイッチングチューブV12と、第四のスイッチングチューブV14と、第五のスイッチングチューブV15とをオフにするように制御し、エネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電するための、エネルギー貯蔵素子1113と、第一のスイッチングチューブV11と、動力電池120と、第四のフリーホイールダイオードD14とを含む回路を形成することとに用いられる。
【0090】
このことから分かるように、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも高いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113と動力電池120とに充電する段階、及びエネルギー貯蔵素子1113のみが動力電池120に充電する段階を形成する。一方、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113と動力電池120とに充電するとき、エネルギー貯蔵素子1113が一部の電圧を吸収できるため、充電装置140と動力電池120との間の電圧差は、適当に低減され、他方では、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも大きいため、充電装置140による動力電池120への持続的な高電圧充電を回避するように、充電装置14とエネルギー貯蔵素子1113とは、交替で動力電池120を充電してもよい。ここで、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113と動力電池120とに充電するとき、エネルギー貯蔵素子1113に一定の電力量を貯蔵することができるため、この部分の電力量に基づいて、エネルギー貯蔵素子1113は、単独で動力電池120に充電することができる。
【0091】
一つの実現方式では、図6に示すように、動力電池120は、さらにモータの駆動回路131と繋がり、駆動回路131に電源を提供するために用いられる。図6において三相モータを例にとると、その駆動回路131は、インバータ回路であり、スイッチングチューブV1と、スイッチングチューブV2と、スイッチングチューブV3と、スイッチングチューブV4と、スイッチングチューブV5と、スイッチングチューブV6とからなるブリッジアームを含み、且つモータ130の巻線A1、巻線B1と巻線C1を接続する。
【0092】
このことから分かるように、電池加熱装置110を利用して動力電池120を加熱するとき、動力電池120は、依然として動力電池120と繋がるモータの駆動回路131に電源を提供することができ、それによって走行中に動力電池120の加熱を実現する。
【0093】
上記の記述に基づいて、追加の電池加熱装置110を設置することにより、この電池加熱装置110を利用して動力電池120を加熱するとき、モータは、正常に車両を駆動して走行させ、走行加熱を実現することができる。具体的には、合理的な制御シーケンスを設計することにより電池加熱装置110における各ブリッジアームを制御し、動力電池120が電池加熱装置110におけるエネルギー貯蔵素子1113に放電する回路、及びこのエネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電する回路を形成することによって、エネルギー貯蔵素子1113を効果的に利用して、動力電池の加熱を実現する。
【0094】
充電装置140が電池加熱装置110によって動力電池120に充電するとき、電池加熱装置110は、充電モードに入り、このとき、電池加熱装置110を利用して動力電池120を加熱できないため、モータの駆動回路131を利用して動力電池120を加熱してもよい。モータ作動の損失で発生した熱を利用して冷却液を加熱する方式とは異なり、このような場合に、駆動回路131におけるIGBTを制御することにより、充放電回路を形成してもよく、それによって、動力電池120の加熱を実現する。例えば、VCUがBMSによって送信された加熱要求を受信したが、電池加熱装置110が充電モードにある場合、VCUは、モータの駆動回路131を制御して動力電池120を加熱するようモータコントローラに通知し、例えば駆動回路131におけるIGBT即ちスイッチングチューブV1からスイッチングチューブV6のオンオフを制御して、駆動回路131によって動力電池120を加熱してもよい。
【0095】
つまり、上記の加熱モードと充電モードに加え、電池加熱装置110は、さらにもう一つのモード、即ち充電加熱モードを有してもよい。電池加熱装置110が充電加熱モードにあるとき、充電装置140は、電池加熱装置110によって動力電池120に充電するとともに、モータの駆動回路131は、動力電池120を加熱する。
【0096】
一つの実現方式では、空間ベクトルパルス幅変調法(Space Vector Pulse Width Modulation、SVPWM)により駆動回路131における各ブリッジアームのスイッチングチューブの制御信号を生成し、モータ巻線に流れる電流が交流に変調されるように、この制御信号により各ブリッジアームのスイッチングチューブのオンオフ状態を制御してもよい。例示的に、巻線電流の直軸電流成分を交流電流に制御し、且つ巻線電流の横軸電流成分を0に制御することで、モータ巻線の電流を交流に変調してもよい。
【0097】
駆動回路131とモータとの間の三相接続線において収集された任意の二相電流iaとibを取得し、任意の二相電流iaとibは、駆動回路131からモータに流れる。モータコントローラは、収集された電流をabc座標系からdq座標系に変換し、そしてdq座標系で分解して直軸成分idと横軸成分iqを得る。横軸成分iq、直軸成分id、横軸信号セット値i_q^*、及び直軸信号セット値i_d^*を利用して、オンにする必要のあるスイッチングチューブの変調信号を得る。ここで、横軸信号セット値i_q^*は、0に等しい。このように、モータ巻線エネルギー貯蔵を利用して、動力電池120の充放電を実現することができる。
【0098】
モータの駆動回路131を利用して動力電池120を加熱する過程において、電圧の変動を引き起こすことがある。しかしながら、電池加熱装置110の存在により、充電装置140が電池加熱装置110によって動力電池120に出力する電圧は、電池加熱過程における電圧の変動に応じて動的に調節可能であり、電池加熱過程による充電装置140への影響を軽減することができる。
【0099】
理解すべきこととして、本出願の実施例に記載の「接続」又は「繋がり」は、直接接続、又は間接接続であってもよく、本出願は、これに対して限定しない。例えば、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11が第二のブリッジアーム1112の第一の端E21と繋がることは、図3に示すように、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と第二のブリッジアーム1112の第一の端E21とが直接電気的に接続されてもよく、図5に示すように、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と第二のブリッジアーム1112の第一の端E21とが他の素子例えばスイッチングチューブV16を介して繋がられてもよい。
【0100】
本出願の実施例は、電池加熱装置の制御方法をさらに提供する。ここで、電池加熱装置110の構造は、上記の図1から図5についての具体的な記述を参照すればよく、ここでこれ以上説明しない。図7に示すように、電池加熱装置の制御方法700は、以下のステップにおける一部又はすべてを含む。
【0101】
ステップ710において、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路を形成して、放電中に前記動力電池を加熱する。
【0102】
ステップ720において、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、充電中に前記動力電池を加熱する。
【0103】
上記の技術案に基づいて、合理的な制御シーケンスを設計することにより、電池加熱装置における二つのブリッジアームを制御し、動力電池がエネルギー貯蔵素子に放電する回路、及びエネルギー貯蔵素子が動力電池に充電する回路を形成することによって、放電と充電中に動力電池を加熱する。この電池加熱装置を利用して動力電池を加熱するとき、モータは、正常に車両を駆動して走行させることができ、それによって、走行加熱を実現する。
【0104】
一つの実現方式では、前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御方法は、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成することをさらに含む。
【0105】
一つの実現方式では、前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続される。
【0106】
一つの実現方式では、前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む。
【0107】
一つの実現方式では、前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、加熱要求メッセージを受信することと、前記加熱要求メッセージに基づいて、第一の制御信号を生成することとを含み、ここで、前記第一の制御信号は、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、また、前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、また、前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる。
【0108】
一つの可能な実現方式では、前記制御方法は、加熱停止メッセージを受信することと、前記加熱停止メッセージに基づいて、前記電池加熱装置が前記動力電池の加熱を停止するように制御するための第二の制御信号を生成することとをさらに含む。
【0109】
一つの実現方式では、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、前記加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとをさらに含む。
【0110】
一つの実現方式では、前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとをさらに含む。
【0111】
一つの実現方式では、前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む。
【0112】
一つの実現方式では、前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている。
【0113】
一つの実現方式では、前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる。
【0114】
理解すべきこととして、方法の実施例における各ブリッジアームの具体的な制御及び生じる有益な効果は、上記装置の実施例における該当する記述を参照すればよく、簡潔のため、ここでこれ以上説明しない。
【0115】
図8は、本出願の実施例の電池加熱装置の制御回路800の概略的ブロック図を示す。図8に示すように、制御回路800は、プロセッサ820を含み、選択的に、この制御回路800は、メモリ810をさらに含み、ここで、メモリ810は、命令を記憶するために用いられ、プロセッサ820は、この命令を読み取ってこの命令に基づいて上記の本出願の各実施例における方法を実行するために用いられる。
【0116】
プロセッサ820は、例えば上記のいずれか一つの電池加熱装置の制御モジュールに対応してもよい。
【0117】
図9は、本出願の実施例の動力装置900の概略的ブロック図を示す。動力装置900は、動力電池120と、動力電池120と繋がり、動力電池120を加熱するための上記いずれか一つの実施例における電池加熱装置110と、モータ130であって、モータ130の駆動回路131が、駆動回路131に電源を提供するための動力電池120と繋がるモータ130とを含む。
【0118】
動力装置900は、例えば動力自動車であってもよい。
【0119】
本出願の実施例は、コンピュータプログラムを記憶するための可読記憶媒体をさらに提供し、このコンピュータプログラムは、上記の本出願の各実施例における方法を実行するために用いられる。
【0120】
当業者であれば意識できるように、本明細書に開示された実施例を結び付けて記述された各例のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせで実現されることができる。これらの機能がハードウェア方式で実行されるかソフトウェア方式で実行されるかは、技術案の特定の応用及び設計拘束条件によるものである。当業者は、各特定の応用に対して異なる方法を使用して、記述された機能を実現することができるが、このような実現は、本出願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0121】
当業者であればはっきりと分かるように、記述の利便性及び簡潔性のために、以上に記述されたシステム、装置とユニットの具体的な作動プロセスは、上記方法の実施例における対応するプロセスを参照すればよく、ここでこれ以上説明しない。
【0122】
本出願によるいくつかの実施例では、理解すべきこととして、掲示されたシステム、装置と方法は、他の方式によって実現されてもよい。例えば、以上に記述された装置の実施例は、例示的なものに過ぎず、例えば前記ユニットの区分は、単なる論理的機能区分であり、実際に実現するとき、別の区分方式があってもよく、例えば複数のユニット又はアセンブリは、別のシステムに結合されてもよく、又は統合されてもよく、又はいくつかの特徴が無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。また、表示又は討論された同士間の結合又は直接的な結合又は通信接続は、いくつかのインターフェース、装置又はユニットによる間接的な結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的、又は他の形式であってもよい。
【0123】
前記分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されてもよく、又は分離されなくてもよく、ユニットとして表示された部材は、物理的ユニットであってもよく、又はそうではなくてもよく、一つの箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要に応じてそのうちの一部又はすべてのユニットを選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0124】
また、本出願の各実施例における各機能ユニットが一つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットが物理的に単独で存在してもよく、二つ以上のユニットが一つのユニットに統合されてもよい。
【0125】
前記機能がソフトウェア機能ユニットの形式で実現されかつ独立した製品として販売又は使用される場合、一つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分又はこの技術案の部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体に記憶され、一台のコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干の命令を含む。上記の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどの様々なプログラムコードを記憶可能な媒体を含む。
【0126】
上記は、本出願の具体的な実施の形態に過ぎず、本出願の保護範囲はこれに限らず、当業者が本出願に掲示された技術範囲内で容易に想到できる変化又は置き換えは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。そのため、本出願の保護範囲は、特許請求の保護範囲に準ずるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池加熱装置であって、動力電池と繋がって前記動力電池を加熱するために用いられ、前記電池加熱装置は、
第一のブリッジアームと、第二のブリッジアームと、エネルギー貯蔵素子とを含む加熱モジュールと、
前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、放電と充電中に前記動力電池を加熱するための制御モジュールとを含む、電池加熱装置。
【請求項2】
前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御モジュールは、さらに、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成するために用いられる、請求項1に記載の電池加熱装置。
【請求項3】
前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、
前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続される、請求項1又は2に記載の電池加熱装置。
【請求項4】
前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、
前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、
前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、
前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む、請求項3に記載の電池加熱装置。
【請求項5】
前記制御モジュールは、具体的に、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、
及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる、請求項4に記載の電池加熱装置。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、前記加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記制御モジュールは、さらに、
前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとに用いられる、請求項5に記載の電池加熱装置。
【請求項7】
前記制御モジュールは、さらに、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとに用いられる、請求項6に記載の電池加熱装置。
【請求項8】
前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、
前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の電池加熱装置。
【請求項9】
前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の電池加熱装置。
【請求項10】
前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる、請求項1から9のいずれか1項に記載の電池加熱装置。
【請求項11】
電池加熱装置の制御方法であって、前記電池加熱装置は、動力電池と繋がり、前記動力電池を加熱するために用いられ、前記電池加熱装置は、第一のブリッジアームと、第二のブリッジアームと、エネルギー貯蔵素子とを含み、前記制御方法は、
前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成して、放電と充電中に前記動力電池を加熱することを含む、電池加熱装置の制御方法。
【請求項12】
前記電池加熱装置は、さらに前記電池加熱装置によって前記動力電池に充電するための充電装置と繋がり、前記制御方法は、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電する回路、及び前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電する回路を形成し、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のブリッジアームと前記第二のブリッジアームとを制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電する回路、及び前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電する回路を形成することをさらに含む、請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記第一のブリッジアームの第一の端、前記第二のブリッジアームの第一の端は、前記動力電池の第一の端と繋がり、前記第一のブリッジアームの第二の端、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記動力電池の第二の端と繋がり、
前記第一のブリッジアームは、第一のサブブリッジアームと第二のサブブリッジアームとを含み、前記第二のブリッジアームは、第三のサブブリッジアームと第四のサブブリッジアームとを含み、前記エネルギー貯蔵素子の第一の端は、前記第一のサブブリッジアームと前記第二のサブブリッジアームとの間に接続され、前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、前記第三のサブブリッジアームと前記第四のサブブリッジアームとの間に接続され、
前記第一のサブブリッジアームは、第一のスイッチングチューブと、前記第一のスイッチングチューブと並列接続される第一のフリーホイールダイオードとを含み、前記第二のサブブリッジアームは、第二のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと並列接続される第二のフリーホイールダイオードとを含み、前記第三のサブブリッジアームは、第三のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと並列接続される第三のフリーホイールダイオードとを含み、前記第四のサブブリッジアームは、第四のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと並列接続される第四のフリーホイールダイオードとを含む、請求項11又は12に記載の制御方法。
【請求項14】
前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、
加熱要求メッセージを受信することと、
前記加熱要求メッセージに基づいて、第一の制御信号を生成することとを含み、ここで、前記第一の制御信号は、
前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第一のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第四のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第二のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第三のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成すること、
及び/又は、
前記第二のスイッチングチューブと前記第三のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記動力電池が前記エネルギー貯蔵素子に放電するための、前記動力電池と、前記第三のスイッチングチューブと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成し、
前記第一のスイッチングチューブと、前記第二のスイッチングチューブと、前記第三のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードと、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することに用いられる、請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
前記制御方法は、
加熱停止メッセージを受信することと、
前記加熱停止メッセージに基づいて、前記電池加熱装置が前記動力電池の加熱を停止するように制御するための第二の制御信号を生成することとをさらに含む、請求項14に記載の制御方法。
【請求項16】
前記エネルギー貯蔵素子の第二の端は、第五のスイッチングチューブを介して充電装置の一端と接続され、前記第二のブリッジアームの第二の端は、前記充電装置の他端と接続され、前記充電装置は、加熱モジュールによって前記動力電池に充電するために用いられ、前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、
前記第三のサブブリッジアームをオフにするように制御することと、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも低いとき、前記第二のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第一のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記エネルギー貯蔵素子に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第二のスイッチングチューブとを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置と前記エネルギー貯蔵素子とが同時に前記動力電池に充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することとをさらに含む、請求項14又は15に記載の制御方法。
【請求項17】
前記の、前記第一のブリッジアームと、前記第二のブリッジアームと、前記動力電池とを制御することは、
前記充電装置の電圧が前記動力電池の電圧よりも高いとき、前記第一のスイッチングチューブと前記第五のスイッチングチューブとを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと前記第四のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記充電装置が前記動力電池と前記エネルギー貯蔵素子とに充電するための、前記充電装置と、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池とを含む回路を形成することと、
前記第一のスイッチングチューブを閉じ、前記第二のスイッチングチューブと、前記第四のスイッチングチューブと、前記第五のスイッチングチューブとをオフにするように制御し、前記エネルギー貯蔵素子が前記動力電池に充電するための、前記エネルギー貯蔵素子と、前記第一のスイッチングチューブと、前記動力電池と、前記第四のフリーホイールダイオードとを含む回路を形成することとをさらに含む、請求項16に記載の制御方法。
【請求項18】
前記エネルギー貯蔵素子は、インダクタを含み、又は、
前記エネルギー貯蔵素子は、直列接続されるインダクタと第一のコンデンサとを含む、請求項11から17のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項19】
前記動力電池の両端には、さらに第二のコンデンサが並列接続されている、請求項11から18のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項20】
前記動力電池は、さらにモータの駆動回路と繋がり、前記駆動回路に電源を提供するために用いられる、請求項11から19のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項21】
請求項11から20のいずれか1項に記載の制御方法を実行するためのプロセッサを含む、電池加熱装置の制御回路。
【請求項22】
動力装置であって、
動力電池と、
前記動力電池と繋がり、前記動力電池を加熱するための請求項1から10のいずれか1項に記載の電池加熱装置と、
モータであって、前記モータの駆動回路が、前記駆動回路に電源を提供するための前記動力電池と繋がるモータとを含む、動力装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
また例えば、動力電池120の電力量が不足しており、即ちSOCが比較的低く、例えば一つの閾値を下回る場合、電池加熱による損失を低減させるために、動力電池120の加熱のために電池加熱装置110を利用しなくてもよい。モータコントローラ、例えばマイクロプログラムコントローラ(Microprogrammed Control Unit、MCU)がモータの電圧と電流などの情報に基づいて、モータ状態を決定し、VCUに送信できるため、モータがこのときに正常な作動の状態にあれば、モータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120を加熱又は保温し、例えば走行時にモータ作動の損失で発生した熱を利用して動力電池120の冷却液を加熱してもよく、それによって、この冷却液で動力電池120を加熱又は保温する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
この回路構造に基づいて、動力電池120を加熱するとき、制御モジュール1120は、第二のサブブリッジアーム1102と第三のサブブリッジアーム1103とを同時にオンにするように制御し、動力電池がエネルギー貯蔵素子1113に放電するための、動力電池120と、第三のサブブリッジアーム1103と、エネルギー貯蔵素子1113と、第二のサブブリッジアーム1102とを含む回路を形成し、また、第一のサブブリッジアーム1101と第四のサブブリッジアーム1104とを同時にオンにするように制御し、エネルギー貯蔵素子1113が動力電池120に充電するための、動力電池120と、第四のサブブリッジアーム1104と、エネルギー貯蔵素子1113と、第一のサブブリッジアーム1101とを含む回路を形成してもよく、それによって、放電と充電中に動力電池120の加熱を実現する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
理解すべきこととして、いくつかの場合に、第一のスイッチングチューブV11とそれと並列接続される第一のフリーホイールダイオードD11、第二のスイッチングチューブV12とそれと並列接続される第二のフリーホイールダイオードD12、第三のスイッチングチューブV13とそれと並列接続される第三のフリーホイールダイオードD13、第四のスイッチングチューブV14とそれと並列接続される第四のフリーホイールダイオードD14は、いずれも絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)と呼ばれてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
理解すべきこととして、第三のスイッチングチューブV13をモード切り替えのスイッチとするとき、その両端には、第三のフリーホイールダイオードD13を接続してはならない。このとき、一つの加熱周期は、上記の第三の段階と第四の段階のみを含んでもよく、即ち、まず、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13とを同時に閉じ、動力電池120がインダクタLに放電するための、動力電池120と、第三のスイッチングチューブV13と、インダクタLと、第二のスイッチングチューブV12とを含む回路を形成し、次に、第二のスイッチングチューブV12と第三のスイッチングチューブV13ともオフにし、インダクタLが動力電池120に充電するための、動力電池120と、第四のフリーホイールダイオードD14と、インダクタLと、第一のフリーホイールダイオードD11とを含む回路を形成する。このときに、第四のスイッチングチューブV14の両端には、第四のフリーホイールダイオードD14を接続しなくてもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
又は、別の実現方式では、図5に示すように、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と第二のブリッジアーム1112の第一の端E21との間には、モード切り替えのスイッチとしての第六のスイッチングチューブV16が接続されてもよい。加熱モードでは、第六のスイッチングチューブV16を閉じるが、充電モードでは、第六のスイッチングチューブV16をオフにする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0090】
このことから分かるように、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも高いとき、合理的な制御シーケンスを設定することにより、各サブブリッジアームのオンとオフを制御し、各充電周期において充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113と動力電池120とに充電する段階、及びエネルギー貯蔵素子1113のみが動力電池120に充電する段階を形成する。一方、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113と動力電池120とに充電するとき、エネルギー貯蔵素子1113が一部の電圧を吸収できるため、充電装置140と動力電池120との間の電圧差は、適当に低減され、他方では、充電装置140の電圧が動力電池120の電圧よりも大きいため、充電装置140による動力電池120への持続的な高電圧充電を回避するように、充電装置14とエネルギー貯蔵素子1113とは、交替で動力電池120を充電してもよい。ここで、充電装置140がエネルギー貯蔵素子1113と動力電池120とに充電するとき、エネルギー貯蔵素子1113に一定の電力量を貯蔵することができるため、この部分の電力量に基づいて、エネルギー貯蔵素子1113は、単独で動力電池120に充電することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
つまり、上記の加熱モードと充電モードに加え、電池加熱装置110は、さらにもう一つのモード、即ち充電加熱モードを有してもよい。電池加熱装置110が充電加熱モードにあるとき、充電装置140は、電池加熱装置110によって動力電池120に充電するとともに、モータの駆動回路131は、動力電池120を加熱する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
理解すべきこととして、本出願の実施例に記載の「接続」又は「繋がり」は、直接接続、又は間接接続であってもよく、本出願は、これに対して限定しない。例えば、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11が第二のブリッジアーム1112の第一の端E21と繋がることは、図3に示すように、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と第二のブリッジアーム1112の第一の端E21とが直接電気的に接続されてもよく、図5に示すように、第一のブリッジアーム1111の第一の端E11と第二のブリッジアーム1112の第一の端E21とが他の素子例えば第六のスイッチングチューブV16を介して繋がられてもよい。
【国際調査報告】