(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】褥瘡防止用エアマット
(51)【国際特許分類】
A61G 7/057 20060101AFI20231213BHJP
A61G 7/015 20060101ALI20231213BHJP
A61G 7/018 20060101ALI20231213BHJP
A47C 27/10 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
A61G7/057
A61G7/015
A61G7/018
A47C27/10 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558110
(86)(22)【出願日】2021-10-27
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 KR2021015173
(87)【国際公開番号】W WO2022145669
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2021-0000103
(32)【優先日】2021-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523210777
【氏名又は名称】ホ、ヒョンスン
【氏名又は名称原語表記】HEO,Hyunseung
【住所又は居所原語表記】137,Pyeongtaekho-gil Hyeondeok-myeon,Pyeongtaek-si Gyeonggi-do 17972,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ホ、ヒョンスン
【テーマコード(参考)】
3B096
4C040
【Fターム(参考)】
3B096AC12
4C040AA01
4C040CC04
4C040EE02
4C040EE08
(57)【要約】
患者身体に接触されるマットを分割して各マットのエア圧力を分割制御することで、長期間マットに横になっている患者の体位を変更させて褥瘡を防止することができるエアマットを提供するためのものであり、少なくとも2個以上のセル部材110a~110dが行方向に配置され、前記それぞれのセル部材110a~110dは独立された内側空間が形成され、セル部材別に空圧を供給するための管路120a~120dが連結されて独立的に空圧の提供を受けて膨張と収縮作用がなされるクッション部100と、上部がオープンされて底面とこれを取り囲んだ側面を有する収納空間を具備するフレーム部材200と、前記クッション部100の各セル部材110a~110d別に時間別目標空圧を設定し、電子制御方式でエア入/出力バルブの開閉時間を制御することで、各セル部材110a~110dを個別的に制御するコントロール部300を含むことができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2個以上のセル部材110a~110dが行方向に配置され、前記それぞれのセル部材110a~110dは独立された内側空間が形成され、セル部材別に空圧を供給するための管路120a~120dが連結されて独立的に空圧の提供を受けて膨張と収縮作用がなされるクッション部100と、
上部がオープンされて底面とこれを取り囲んだ側面を有する収納空間を具備するフレーム部材200と、
前記クッション部100の各セル部材110a~110d別に時間別目標空圧を設定し、電子制御方式でエア入/出力バルブの開閉時間を制御することで、各セル部材110a~110dを個別的に制御するコントロール部300を含み、
前記セル部材110a~110dは少なくとも2個以上が一定な時間差を有して左側から右側方向に、または右側から左側方向に順次に膨張及び収縮する
ことを特徴とする褥瘡防止用エアマット。
【請求項2】
前記クッション部100は、
独立された内側空間を具備して少なくとも2個以上が行方向に配置され、空圧によって一定な時間差を有して一側方向(A)(B)に順次に膨張と収縮作用がなされるセル部材110a~110dと、
前記セル部材110a~110dのうちで一番外側に配置されるセル部材110a、110dの外側面に密着位置される一定な高さを有するように具備され、患者の落傷を防止する係止板140と、
前記セル部材110a~110dの上部面に管路120a~120dを通じて流入されるエアを噴射する少なくとも一つ以上のエア孔150を含む
請求項1に記載の褥瘡防止用エアマット。
【請求項3】
前記コントロール部300は、
複数の管路120a~120dに空圧を供給するエア発生部310と、
ソレノイドバルブを含んで制御信号によって複数の管路120a~120dに空圧が提供される方向を切り替える方向調節部320と、
一定な時間差を有して左側から右側方向に、または右側から左側方向に複数の管路120a~120dに空圧を順次に供給されるように制御するための制御信号を発生させる制御部を含む
請求項1に記載の褥瘡防止用エアマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、褥瘡防止用エアマットに関するものであり、特に、患者身体に接触されるマットを分割して各マットのエア圧力を分割制御することで、長期間マットに横になっている患者の体位を変更させて褥瘡を防止することができるエアマットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、挙動が不便で長期間寝床に横になっている患者や下半身麻痺、全身麻痺などのマヒ患者の場合長期間同じ姿勢が持続される関係で血液循環及び新陳代謝が円滑になされることができないことで圧迫を受ける部位に褥瘡が発生しやすい。
【0003】
褥瘡が発生されれば肌組織に深刻な影響と余病などを誘発して患者の場合さらに苦痛を加重させる原因になることがある。
【0004】
このような褥瘡を予防するためには一定時間ごとに患者の横になっている姿勢を変換させて圧迫部位の負担を解消させてくれなければならない。これのために世話役は患者がすぐ横になった状態で褥瘡が主に発生する背中及び尻の圧迫負担を減らしてくれるために一定時間ごとに左側や右側を向けて横になる姿勢を取るようにして随時に患者の身体姿勢を変えてくれることで体重によって圧迫されて血液循環に差し支えを受けた部位を変化させてくれなければならない。
【0005】
しかし、世話役が随時に患者の身体姿勢を変えてくれることは多くの力を要する事として、世話役に非常に大きい負担と厄介を発生させることがある。
【0006】
このような問題点を解消するために交代に浮揚されるエアセルを具備したエアマットが発明された。エアマットは患者のマットレスに空気またはゲルなどを入れ込んで人体とマットレスとの間の接触体圧を褥瘡発生以下の体圧で低めるようにすることであり、通常褥瘡を予防するために臨床的に知られた褥瘡発生のスタート圧力である32mmHg以下で体圧が分布されることができるように世話役がマットレスのエア(空気)圧力を調節する方式である。
【0007】
しかし、エアマットを構成するエアセルの大きさが大きくて患者と接する面積が比較的狭くて患者の体重をまともに分散させることができない問題点がある。したがって、患者の身体一部に荷重が集中されることで使用上の不便とともに褥瘡発生可能性が高くなるようになる。
【0008】
また、エアマットはマットレスが静的流動性形態を有しているために身体の全体的な平均体圧の低下は可能であるが、身体の部位別による空圧の調節が不可能な問題点がある。したがって、生体力学的差によって現われる人体部位別重さと接触面積による特定部位の高い圧力や圧迫を除去することが不可能であるために褥瘡発生以上の体圧を有する身体の部位では局所的に褥瘡が発生される問題点がある。
【0009】
したがって、最近には局所的な褥瘡発生以上の圧力を除去するために、マットレスを構成する個別空気袋に対する圧力を制御する技術が提案されたことがあるが、このような個別制御方式は数十個の空気袋に対する圧力をそれぞれ制御するための装置の構成が複雑だけではなく、このような装置構成のための費用の発生が高くて実用化が難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出したものであり、患者身体に接触されるマットを分割して各マットのエア圧力を分割制御することで、長期間マットに横になっている患者の体位を変更させて褥瘡を防止することができるエアマットを提供することにその目的がある。
【0011】
本発明は、褥瘡防止のために別途の世話役が患者の姿勢を周期的に変えることによって人力が無駄使いされることを防止することができるエアマットを提供することにその目的がある。
【0012】
本発明は、エアマットを左側及び右側にお互いに分割されるように結合した後、エアの注入及び排出を時間差を置いて進行することで、左側及び右側のエアマットを順次に膨張及び収縮して保護者の助けなしに患者の位置を変更して行きながら横たえることができるエアマットを提供することにその目的がある。
【0013】
本発明の目的らは以上で言及した目的に制限されないし、言及されない本発明の他の目的及び長所らは下記の説明によって理解されることができるし、本発明の実施例によってより明らかに理解されるであろう。また、本発明の目的及び長所らは特許請求範囲に示した手段及びその組合によって実現することができることを易しく分かることができる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記のような目的を達成するための本発明による褥瘡防止用エアマットの特徴は、少なくとも2個以上のセル部材110a~110dが行方向に配置され、前記それぞれのセル部材110a~110dは独立された内側空間が形成され、セル部材別に空圧を供給するための管路120a~120dが連結されて独立的に空圧の提供を受けて膨張と収縮作用がなされるクッション部100と、上部がオープンされて底面とこれを取り囲んだ側面を有する収納空間を具備するフレーム部材200と、前記クッション部100の各セル部材110a~110d別に時間別目標空圧を設定し、電子制御方式でエア入/出力バルブの開閉時間を制御することで、各セル部材110a~110dを個別的に制御するコントロール部300を含み、前記セル部材110a~110dは少なくとも2個以上が一定な時間差を有して左側から右側方向に、または右側から左側方向に順次に膨張及び収縮することができる。
【0015】
望ましくは、前記クッション部100は独立された内側空間を具備して少なくとも2個以上が行方向に配置され、空圧によって一定な時間差を有して一側方向(A)(B)に順次に膨張と収縮作用がなされるセル部材110a~110dと、前記セル部材110a~110dのうちで一番外側に配置されるセル部材110a、110d の外側面に密着位置される一定な高さを有するように具備され、患者の落傷を防止する係止板140と、前記セル部材110a~110dの上部面に管路120a~120dを通じて流入されるエアを噴射する少なくとも一つ以上のエア孔150を含むことができる。
【0016】
望ましくは、前記コントロール部300は複数の管路120a~120dに空圧を供給するエア発生部310と、ソレノイドバルブを含んで制御信号によって複数の管路120a~120dに空圧が提供される方向を切り替える方向調節部320と、一定な時間差を有して左側から右側方向に、または右側から左側方向に複数の管路120a~120dに空圧を順次に供給されるように制御するための制御信号を発生させる制御部を含むことができる。
【発明の効果】
【0017】
以上で説明したところのような本発明による褥瘡防止用エアマットは次のような効果がある。
【0018】
第一、患者身体に接触されるマットを分割して各マットのエア圧力を分割制御することで長期間マットに横になっている患者の体位を変更させて褥瘡を防止することができる。
【0019】
第二、褥瘡防止のために別途の世話役が患者の姿勢を周期的に変えることによって人力が無駄使いされることを防止することができる。
【0020】
第三、エアマットを左側及び右側にお互いに分割されるように結合した後、エアの注入及び排出を時間差を置いて進行することで、左側及び右側のエアマットを順次に膨張及び収縮して保護者の助けなしに患者の位置を変更して行きながら横たえることができる。
【0021】
前述した効果と併せて本発明の具体的な効果は、以下発明を実施するための具体的な事項を説明しながら一緒に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施例による褥瘡防止用エアマットの構成を示した構成図である。
【
図2】
図1でクッション部の構成を詳しく示した構成図である。
【
図3】本発明による褥瘡防止用エアマットの動作を説明するための構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の他の目的、特性及び利点らは添付した図面を参照した実施例らの詳細な説明を通じて明らかになる。
【0024】
本発明で使われる用語は本発明での機能を考慮しながら可能な現在広く使われる一般的な用語らを選択したが、これは当分野に携わる技術者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わることがある。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合該当される発明の説明部分で詳しくその意味を記載する。したがって、本発明で使われる用語は単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたった内容を土台に定義されなければならない。
【0025】
本発明による褥瘡防止用エアマットの望ましい実施例に対して添付した図面を参照して説明すれば次のようである。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなくお互いに異なる多様な形態で具現されることができるし、単に、本実施例は本発明の開示が完全にさせて通常の知識を有した者に発明の範疇を完全に知らせてくれるために提供されるものである。したがって、本明細書に記載された実施例と図面に示された構成は本発明の一番望ましい一実施例に過ぎないだけで、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを取り替えることができる多様な均等物と変形例らがあり得る。
【0026】
以下で構成要素の“上部(または下部)”または、構成要素の“上(または下)”に任意の構成が配置されるということは、任意の構成が前記構成要素の上面(または下面)に接して配置されることだけではなく、前記構成要素と前記構成要素上に(または下に)配置された任意の構成の間に他の構成が介されることができることを意味することができる。
【0027】
また、ある構成要素が異なる構成要素に“連結”、“結合”または“接続”されると記載した場合、前記構成要素らはお互いに直接的に連結されるか、または接続されることができるが、各構成要素の間に他の構成要素が“介在”されるか、または各構成要素が異なる構成要素を通じて“連結”、“結合”または“接続”されることもできることで理解されなければならない。
【0028】
図1は、本発明の実施例による褥瘡防止用エアマットの構成ですべてのセル部材が膨張された状態を示した構成図である。
図1に示された褥瘡防止用エアマットは一実施例によるものであり、その構成要素らが
図1に示された実施例に限定されるものではなくて、必要によって一部構成要素が付加、変更または削除されることがある。
【0029】
図1で示しているように、本発明の褥瘡防止用エアマットは、クッション部100と、フレーム部材200と、コントロール部300を含むことができる。
【0030】
前記クッション部100は少なくとも2個以上のセル部材110a~110dが行方向に配置されることができる。この時行方向は患者が横になった時平行な方向を言う。
【0031】
そして、前記それぞれのセル部材110a~110dは独立された内側空間が形成され、セル部材別に空圧を供給するための管路120a~120dが連結されて独立的に空圧の提供を受けて膨張と収縮作用がなされることができる。また、前記各セル部材110a~110dは上部表面がクッションが良いソフトなエンボシング模様で形成されることができる。
【0032】
この時、前記複数の管路120a~120dは前記セル部材110a~110dの一側に少なくとも一つ以上の管路でそれぞれ連結され、一つの円筒状で具備される結合端部130に収容されることができる。前記結合端部130の上部外周面には係止突起131が具備されることができる。
【0033】
前記結合端部130は前記フレーム部材200に具備される安着端部210の内部に収容され、前記係止突起131は安着端部210の内周面に具備される系止部211に係止締結されることができる。
【0034】
図2は、
図1でクッション部の構成を詳しく示した構成図である。
【0035】
図1及び
図2で示しているように、前記クッション部100は独立された内側空間を具備して少なくとも2個以上が行方向に配置され、空圧によって一定な時間差を有して一側方向(A)(B)に順次に膨張と収縮作用がなされるセル部材110a~110dと、前記セル部材110a~110dのうちで一番外側に配置されるセル部材110a、110dの外側面に密着位置される一定な高さを有するように具備され、患者の落傷を防止する係止板140と、前記セル部材110a~110dの上部面に管路120a~120dを通じて流入されるエアを噴射する少なくとも一つ以上のエア孔150を含むことができる。
【0036】
前記セル部材110a~110dはゴム、シリコン、熱可塑性エラストマ、熱可塑性ウレタン樹脂(Thermoplastic Polyurethane:TPU)、プラスチックなどの高分子物質でその全部、あるいは一部が構成されることができる。そして、前記セル部材110a~110dは抗菌性材質その自体であるか、または抗菌性材質が内部に含有されるか、またはその表面にコーティングされることができる。前記抗菌性材質は無機抗微生物剤、例えば銅、銀、ジルコニウム、亜鉛、金などの金属、あるいはその金属と他の元素の化合物、あるいはその金属をゼオライト、ガラスなどの担体に吸着させるか、または結合させた物質を使用するか、または有機抗微生物剤、天然抗微生物剤のうちで何れか一つ、あるいは一つ以上を含むことができる。
【0037】
参照で、前記セル部材110a~110dが高分子物質の射出物の場合、一例で溶融前の成形材料を配合する時合成樹脂に抗菌性材質を添加して共に配合することで前記セル部材110a~110dの内部に抗菌性材質を含むこともできて、他の例で前記セル部材110a~110dを高分子物質の射出物で成形した後、その外面に抗菌性材質をコーティングすることもできるであろう。
【0038】
この時、前記それぞれのセル部材110a~110dはこれの上部表面を成すエンボシング模様の部分が膨張された状態はもちろん収縮された状態でもそのまま維持されるように構成され、隣接したセル部材と離隔設置されることでそれぞれ独立された膨張と収縮をするようになって、一定な時間差を有して左側から右側方向に、または右側から左側方向に順次に膨張及び収縮をするようになる。
【0039】
前記順次な膨張と収縮は前記クッション部100に横になっている患者を横になっている状態で左側を眺めるように変更するか、または右側を眺めるように変更する時柔らかく患者の位置を変更させることができるようになる。
【0040】
前記係止板140は一番外側に配置されるセル部材110a、110dの収縮によって発生されることができる患者の落傷を防止することができる。
【0041】
すなわち、クッション部100に患者が横になっている中に前記一番外側に配置されるセル部材110a、110dが収縮されれば、中央にあるセル部材110b、110cより外側にあるセル部材110a、110dの高さが低くなるようになって患者が外側に傾くようになる。この時、患者が外側に過度に傾くことによって挙動が不便な患者が横に転がって前記クッション部100を脱して外に落傷することがある。
【0042】
前記係止板140は一番外側に配置されるセル部材110a、110dの外側面に密着位置されることで、外側セル部材110a、110dが収縮されて中央セル部材110b、110cより外側セル部材110a、110dの高さが低くなるようになってもセル部材110a~110dの境界には前記係止板140が具備されて挙動が不便な患者を支持することができて横で転がって落傷されることを防止し、前記係止板140の上端面はセル部材のエンボシング模様の上部面と同一な形状と高さを有するように具備されて横になっている患者を外部に移動させる時係止板140にかからなくなる。
【0043】
前記係止板140は前記クッション部100で傾いて外側に脱しようとする患者を支持できるようにするために、一定な剛性を有することができるプラスチックや、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄などの金属及びそれらそれぞれの合金でその全部、あるいは一部が含まれるように構成されることができる。
【0044】
また、前記係止板140は一定な高さを有する板形態で構成されることができるが、これに限定されないし、棒や網形態で構成されることもできる。
【0045】
前記エア孔150は前記セル部材110a~110dの上部面に一定間隔で少なくとも一つ以上具備され、場合によって長続きまたは間歇的に気温によって自然風または温風を選択流入させて噴射することができる。
【0046】
前記エア孔150を通じて前記クッション部100の上部表面全体に均一に噴射されることで、表面に患者の肌が密着されていても噴射圧力とエンボシング模様の表面を通じて噴射されたエアが肌に直接触れて循環して患者の肌と汗を除去して乾燥させて細菌繁殖を防止することで褥瘡を予防することができる。
【0047】
前記フレーム部材200は上部がオープンされて底面とこれを取り囲んだ側面を有する前記クッション部100を輸納するための収納空間を具備して収納空間に収納されるクッション部100の膨張及び収縮による幅変更による動きを固定させることができる支持役割をして、前記側面のうちで両側面に前記クッション部100の係止板140を固定するための第1締結部(図示せず)と、前記側面のうちで他の一側面に貫通されて複数の管路120a~120dが収容される結合端部130を収容する安着端部210を含むことができる。
【0048】
この時、前記安着端部210は内周面に収容される結合端部130の外周面に具備される係止突起131に係止締結される系止部211を具備することができる。
【0049】
前記コントロール部300は前記クッション部100の各セル部材110a~110d別に時間別目標空圧を設定し、電子制御方式でエア入/出力バルブ(図示せず)の開閉時間を制御することで、各セル部材110a~110dを個別的に制御することができる。この時、前記コントロール部300は世話役の操作によって各セル部材110a~110dの動作が設定及び制御されることができる。
【0050】
前記コントロール部300は複数の管路120a~120dに空圧を供給するエア発生部310と、ソレノイドバルブを含んで制御信号によって複数の管路120a~120dに空圧が提供される方向を切り替える方向調節部320と、一定な時間差を有して左側から右側方向に、または右側から左側方向に複数の管路120a~120dに空圧を順次に供給されるように制御するための制御信号を発生させる制御部を含むことができる。
【0051】
このように構成された本発明による褥瘡防止用エアマットの動作を添付した図面を参照して詳しく説明すれば次のようである。
図1または
図2と同一な参照符号は同一な機能を遂行する同一な部材を指称する。
【0052】
図3は、本発明による褥瘡防止用エアマットの動作を説明するための構成図であり、すべてのセル部材が膨張された状態である。
【0053】
図3で示しているように、世話役はコントロール部300を操作して褥瘡防止用エアマットを作動させれば、エア発生部310で発生された空圧が複数の管路120a~120dを通じて各セル部材110a~110dに供給されて膨張と収縮作用がなされるようになる。
【0054】
この時、各セル部材110a~110dは複数の管路120a~120dとそれぞれ連結されるように具備されて独立された膨張と収縮をするようになって、順次に膨張または収縮がなされるようになる。
【0055】
このような構成を適用して前記クッション部100に横になっている患者を横になっている状態で左側を眺めるように変更するか、または右側を眺めるように変更する時柔らかく患者の位置を変更させることができるようになる。
【0056】
実施例として、先ず
図3のように、患者がクッション部100上部中央に正しく横になっている場合、第1セル部材110aから第2セル部材110bを順次に収縮させることで、患者が左側方向を眺めるように位置を変更することができる。
【0057】
すなわち、第1セル部材110a及び第2セル部材110bは収縮されて下に下がって、第3セル部材110c及び第4セル部材110dは膨張されて上に上がった状態によって、患者の左側肩が下に下がって、患者の右側肩が上に上がった状態になって自然に患者が左側方向を眺める形態に変更されることができる。
【0058】
続いて、前記収縮された第2セル部材110bから第1セル部材110aを順次に膨張させることで、患者が左側方向を眺める状態を維持しながらすべてのセル部材110a~110dが膨張状態を維持するようにする。
【0059】
次に患者がクッション部100左側に左側方向に横になっている場合、先ず第1セル部材110aを先に収縮させることで隣合う第2セル部材110bに患者の背中を密着させる。すなわち、第1セル部材110aは収縮されて下に下がって、第2セル部材110bは膨張されて上に上がった状態によって患者の背中が自然に第2セル部材110bに密着されることができる。
【0060】
この時、前記第1セル部材110aの収縮程度は50%だけ収縮されるように制御する。これは前記第1セル部材110aがあまりにも多く収縮するようになれば、患者の身がどうかすると右側ではない左側に戻ることがあるためである。
【0061】
続いて、患者の背中と密着されて前記第2セル部材110bを収縮させることで患者を右側方向、すなわち、上側を眺める方向に変更させる。この時、前記第2セル部材110bの収縮程度は50%だけ収縮することで、現在50%だけ収縮された前記第1セル部材110aの高さと等しく維持させる。
【0062】
以後、前記第1セル部材110a及び第2セル部材110bを残りの50%をすべて膨張させることで、患者が上側を眺める状態を維持しながらすべてのセル部材110a~110dが膨張状態を維持するようにする。
【0063】
次に、患者がクッション部100上部中央に正しく横になっている場合、第4セル部材110dから第3セル部材110cを順次に収縮させることで、患者が右側方向を眺めるように位置を変更することができる。
【0064】
すなわち、第4セル部材110d及び第3セル部材110cは収縮されて下に下がって、第1セル部材110a及び第2セル部材110bは膨張されて上に上がった状態によって、患者の右側肩が下に下がって、患者の左側肩が上に上がった状態になって自然に患者が右側方向を眺める形態に変更されることができる。
【0065】
続いて、前記収縮された第3セル部材110cから第4セル部材110dを順次に膨張させることで、患者が右側方向を眺める状態を維持しながらすべてのセル部材110a~110dが膨張状態を維持できるようにする。
【0066】
このような動作を通じて、世話役が患者を横になっている状態で左側を眺めるように変更するか、または右側を眺めるように変更する時柔らかく患者の位置を変更させることができるようになる。
【0067】
追加で、各セル部材110a~110dの一側には少なくとも一つ以上のエア孔150が具備され、望ましくは、前記エア孔150は患者の身と接する部位に設置される。この時、前記エア孔150を通じてセル部材内側の空気が排出されることによって患者の身に汗による湿り気が前記エア孔150から出る風によって乾燥されて褥瘡の発生可能性を低めるようになる。
【0068】
一方、開示された実施例で引用する公開文献、特許出願、特許などを含むすべての文献らは各引用文献が個別的に及び具体的に併合して示すものまたは掲示された実施例で全体的に併合して示したものと等しく開示された実施例に併合されることができる。
【0069】
開示された実施例理解のために、図面に示された望ましい実施例らで参照符号を記載したし、開示された実施例らを説明するために特定用語を使ったが、特定用語によって開示された実施例が限定されるものではなくて、開示された実施例らは当業者において通常的に思うことができるすべての構成要素らを含むことができる。
【0070】
また、図面に示された構成要素らの間の線らの連結または連結部材らは機能的な連結及び/または物理的または回路的連結らを例示的に示したものであり、実際装置では代替可能であるか、または追加の多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結らとして現わされることができる。また、“必須な”、“重要に”などのように具体的な言及がなければ、開示された実施例の適用のために必ず必要な構成要素ではないことがある。
【0071】
また、本発明の技術的分野の通常の知識を有した者なら本発明の技術的思想の範囲内で多様な実施例が可能であることを理解することができるであろう。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は添付された特許請求範囲の技術的思想によって決まらなければならないであろう。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、褥瘡防止用エアマットに関するものとして産業上利用可能性がある。
【国際調査報告】