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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】測位信号と補足信号の集約
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20231214BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20231214BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20231214BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20231214BHJP
【FI】
H04W64/00
H04W8/22
H04W72/23
H04W72/21
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530704
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 US2021061049
(87)【国際公開番号】W WO2022119782
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】20200100711
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ウェイミン・デュアン
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドロス・マノーラコス
(72)【発明者】
【氏名】フン・ディン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ジン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ヨンジュン・カク
(72)【発明者】
【氏名】ユチュル・キム
(72)【発明者】
【氏名】フイリン・シュウ
(72)【発明者】
【氏名】ファン・ジュン・クウォン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD20
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ52
(57)【要約】
信号処理方法は、UEにおいて、PRSおよび補足信号を受信するステップであって、補足信号はブロードキャスト信号であり、PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ステップと、UEにおいて、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じるステップと、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UEの処理能力を示す能力メッセージを、UEからネットワークエンティティへ送信するステップ、またはUEが、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、UEからネットワークエンティティへ送信するステップのうちの少なくとも1つとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号転送のために構成されたユーザ機器であって、
インターフェースと、
メモリと、
前記インターフェースおよび前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサとを備え、前記プロセッサは、
前記インターフェースを介して、PRS(測位基準信号)および補足信号を受信することであって、前記補足信号はブロードキャスト信号であり、前記PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ことと、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、前記第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じることと、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するための、前記ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを、前記インターフェースを介してネットワークエンティティへ送信すること、または
前記プロセッサが、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、前記位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、前記インターフェースを介して前記ネットワークエンティティへ送信することのうちの少なくとも1つとを行うように構成される、ユーザ機器。
【請求項2】
前記補足信号は同期信号ブロック信号である、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記PRSおよび前記補足信号をコヒーレントに組み合わせて、前記位置情報を判断するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記プロセッサが、前記PRSおよび前記補足信号を、異なるヌメロロジーを有する前記PRSおよび前記補足信号と組み合わせて処理することが可能であるかどうかをさらに示す前記能力メッセージを送信するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記PRSおよび前記補足信号ならびに対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せを組み合わせて処理するための、前記ユーザ機器の前記処理能力を示す前記能力メッセージを送信するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記第1の周波数範囲と前記第2の周波数範囲の最小重複を示す前記能力メッセージを送信するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記PRSおよび前記補足信号に関連付けられた最大時間を示す前記能力メッセージを送信するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項8】
前記プロセッサは、位置情報精度と、前記PRSと前記補足信号が周波数において重複するかどうか、前記PRSと前記補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示す前記能力メッセージを送信するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記位置情報の精度を示す前記信号組合せ指示を送信するように構成される、請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項10】
無線信号転送のために構成されたユーザ機器であって、
PRS(測位基準信号)および補足信号を受信するための手段であって、前記補足信号はブロードキャスト信号であり、前記PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、手段と、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、前記第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じるための手段と、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するための、前記ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを、ネットワークエンティティへ送信するための第1の送信手段、または
前記ユーザ機器が、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、前記位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、前記ネットワークエンティティへ送信するための第2の送信手段のうちの少なくとも1つとを備えるユーザ機器。
【請求項11】
前記補足信号は同期信号ブロック信号である、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項12】
処理するための前記手段は、前記位置情報を判断するために、前記PRSと前記補足信号をコヒーレントに組み合わせるための手段を備える、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項13】
前記ユーザ機器は、前記第1の送信手段を備え、前記能力メッセージは、前記ユーザ機器が、前記PRSおよび前記補足信号を、異なるヌメロロジーを有する前記PRSおよび前記補足信号と組み合わせて処理することが可能であるかどうかをさらに示す、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項14】
前記ユーザ機器は、前記第1の送信手段を備え、前記ユーザ機器は、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するための、前記ユーザ機器の前記処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示すための前記能力メッセージを生じるための手段をさらに備える、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項15】
前記ユーザ機器は、前記第1の送信手段を備え、前記ユーザ機器は、前記第1の周波数範囲と前記第2の周波数範囲の最小重複を示すための前記能力メッセージを生じるための手段をさらに備える、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項16】
前記ユーザ機器は、前記第1の送信手段を備え、前記ユーザ機器は、前記PRSおよび前記補足信号に関連付けられた最大時間を示すための前記能力メッセージを生じるための手段をさらに備える、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項17】
前記ユーザ機器は、前記第1の送信手段を備え、前記ユーザ機器は、位置情報精度と、前記PRSと前記補足信号が周波数において重複するかどうか、前記PRSと前記補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示すための前記能力メッセージを生じるための手段をさらに備える、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項18】
前記ユーザ機器は、前記第2の送信手段を備え、前記ユーザ機器は、前記位置情報の精度を示すための前記信号組合せ指示を生じるための手段をさらに備える、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項19】
UE(ユーザ機器)において、PRS(測位基準信号)および補足信号を受信するステップであって、前記補足信号はブロードキャスト信号であり、前記PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ステップと、
前記UEにおいて、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、前記第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じるステップと、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するための、前記UEの処理能力を示す能力メッセージを、前記UEからネットワークエンティティへ送信するステップ、または
前記UEが、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、前記位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、前記UEから前記ネットワークエンティティへ送信するステップのうちの少なくとも1つとを含む信号処理方法。
【請求項20】
前記補足信号は同期信号ブロック信号である、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項21】
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するステップは、前記位置情報を判断するために、前記PRSと前記補足信号をコヒーレントに組み合わせるステップを含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項22】
前記信号処理方法は前記能力メッセージを送信するステップを含み、前記信号処理方法は、前記UEが、前記PRSおよび前記補足信号を、異なるヌメロロジーを有する前記PRSおよび前記補足信号と組み合わせて処理することが可能であるかどうかを示すための前記能力メッセージを生じるステップをさらに含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項23】
前記信号処理方法は前記能力メッセージを送信するステップを含み、前記信号処理方法は、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するための、前記UEの前記処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示すための前記能力メッセージを生じるステップをさらに含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項24】
前記信号処理方法は前記能力メッセージを送信するステップを含み、前記信号処理方法は、前記第1の周波数範囲と前記第2の周波数範囲の最小重複を示すための前記能力メッセージを生じるステップをさらに含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項25】
前記信号処理方法は前記能力メッセージを送信するステップを含み、前記信号処理方法は、前記PRSおよび前記補足信号に関連付けられた最大時間を示すための前記能力メッセージを生じるステップをさらに含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項26】
前記信号処理方法は前記能力メッセージを送信するステップを含み、前記信号処理方法は、位置情報精度と、前記PRSと前記補足信号が周波数において重複するかどうか、前記PRSと前記補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示すための前記能力メッセージを生じるステップをさらに含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項27】
前記信号処理方法は、前記信号組合せ指示を送信するステップを含み、前記信号処理方法は、前記位置情報の精度を示すための前記信号組合せ指示を生じるステップをさらに含む、請求項19に記載の信号処理方法。
【請求項28】
プロセッサ可読命令を含む非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ可読命令は、UE(ユーザ機器)のプロセッサに、
PRS(測位基準信号)および補足信号を受信することであって、前記補足信号はブロードキャスト信号であり、前記PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ことと、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、前記第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じることと、
前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理するための、前記UEの処理能力を示す能力メッセージを、ネットワークエンティティへ送信すること、または
前記プロセッサが、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理して、前記位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、前記ネットワークエンティティへ送信することのうちの少なくとも1つとを行わせるように構成される、記憶媒体。
【請求項29】
インターフェースと、
メモリと、
前記インターフェースおよび前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサとを備えるネットワークエンティティであって、前記プロセッサは、
前記インターフェースを介して、PRS(測位基準信号)および補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信することであって、前記補足信号はブロードキャスト信号である、ことと、
前記ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRP(送信/受信ポイント)に対して前記PRSおよび前記補足信号の送信を要求することとを行うように構成される、ネットワークエンティティ。
【請求項30】
ネットワークエンティティにおいてユーザ機器から、PRS(測位基準信号)および補足信号を組み合わせて処理するための、前記ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信するステップであって、前記補足信号はブロードキャスト信号である、ステップと、
前記ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、前記PRSおよび前記補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRP(送信/受信ポイント)に対して前記PRSおよび前記補足信号の送信を要求するステップとを含む信号送信要求方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、すべての目的のためにその内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、「AGGREGATION OF POSITIONING SIGNAL AND SUPPLEMENTAL SIGNAL」と題する、2020年12月3日に出願されたギリシャ特許出願第20200100711号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、第1世代アナログ無線電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタル無線電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応無線サービス、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)、またはWiMax)、第5世代(5G)サービスなどを含む、様々な世代を通して発展している。現在、セルラーシステムおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、多くの異なるタイプの無線通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM)変形形態などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0003】
第5世代(5G)モバイル規格は、改善の中でも、より高いデータ転送スピード、より多数の接続、およびより良好なカバレージを要求する。5G規格は、次世代モバイルネットワークアライアンスによれば、毎秒数十メガビットのデータレートを数万人のユーザの各々に提供するように設計され、数十人が働くオフィスフロアごとに毎秒1ギガビットを提供する。大規模なセンサー展開をサポートするために、数十万もの同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく高めるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率を高め、レイテンシを大幅に低減させるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
無線信号転送のために構成された例示的なユーザ機器は、インターフェースと、メモリと、インターフェースおよびメモリに通信可能に結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、インターフェースを介して、PRS(測位基準信号)および補足信号を受信することであって、補足信号はブロードキャスト信号であり、PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ことと、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じることと、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを、インターフェースを介してネットワークエンティティへ送信すること、またはプロセッサが、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、インターフェースを介してネットワークエンティティへ送信することのうちの少なくとも1つとを行うように構成される。
【0005】
そのようなユーザ機器の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。プロセッサは、PRSおよび補足信号をコヒーレントに組み合わせて、位置情報を判断するように構成される。プロセッサは、プロセッサが、PRSおよび補足信号を、異なるヌメロロジーを有するPRSおよび補足信号と組み合わせて処理することが可能かどうかをさらに示す能力メッセージを送信するように構成される。プロセッサは、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示す能力メッセージを送信するように構成される。プロセッサは、第1の周波数範囲と第2の周波数範囲の最小重複を示す能力メッセージを送信するように構成される。プロセッサは、PRSおよび補足信号に関連付けられた最大時間を示す能力メッセージを送信するように構成される。プロセッサは、位置情報精度と、PRSと補足信号が周波数において重複するかどうか、PRSと補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示す能力メッセージを送信するように構成される。プロセッサは、位置情報の精度を示す信号組合せ指示を送信するように構成される。
【0006】
無線信号転送のために構成された別の例示的なユーザ機器は、PRS(測位基準信号)および補足信号を受信するための手段であって、補足信号はブロードキャスト信号であり、PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、手段と、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じるための手段と、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを、ネットワークエンティティへ送信するための第1の送信手段、またはユーザ機器が、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、ネットワークエンティティへ送信するための第2の送信手段のうちの少なくとも1つとを含む。
【0007】
そのようなユーザ機器の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。処理するための手段は、位置情報を判断するために、PRSと補足信号をコヒーレントに組み合わせるための手段を含む。ユーザ機器は第1の送信手段を含み、能力メッセージは、ユーザ機器が、PRSおよび補足信号を、異なるヌメロロジーを有するPRSおよび補足信号と組み合わせて処理することが可能であるかどうかをさらに示す。ユーザ機器は第1の送信手段を含み、ユーザ機器は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示すための能力メッセージを生じるための手段をさらに含む。ユーザ機器は第1の送信手段を含み、ユーザ機器は、第1の周波数範囲と第2の周波数範囲の最小重複を示すための能力メッセージを生じるための手段をさらに含む。ユーザ機器は第1の送信手段を含み、ユーザ機器は、PRSおよび補足信号に関連付けられた最大時間を示すための能力メッセージを生じるための手段をさらに含む。ユーザ機器は第1の送信手段を含み、ユーザ機器は、位置情報精度と、PRSと補足信号が周波数において重複するかどうか、PRSと補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示すための能力メッセージを生じるための手段をさらに含む。ユーザ機器は第2の送信手段を含み、ユーザ機器は、位置情報の精度を示すための信号組合せ指示を生じるための手段をさらに含む。
【0008】
例示的な信号処理方法は、UE(ユーザ機器)において、PRS(測位基準信号)および補足信号を受信するステップであって、補足信号はブロードキャスト信号であり、PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ステップと、UEにおいて、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じるステップと、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UEの処理能力を示す能力メッセージを、UEからネットワークエンティティへ送信するステップ、またはUEが、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、UEからネットワークエンティティへ送信するステップのうちの少なくとも1つとを含む。
【0009】
そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するステップは、位置情報を判断するために、PRSと補足信号をコヒーレントに組み合わせるステップを含む。信号処理方法は能力メッセージを送信するステップを含み、信号処理方法は、UEが、PRSおよび補足信号を、異なるヌメロロジーを有するPRSおよび補足信号と組み合わせて処理することが可能であるかどうかを示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。信号処理方法は能力メッセージを送信するステップを含み、信号処理方法は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UEの処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。信号処理方法は能力メッセージを送信するステップを含み、信号処理方法は、第1の周波数範囲と第2の周波数範囲の最小重複を示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。信号処理方法は能力メッセージを送信するステップを含み、信号処理方法は、PRSおよび補足信号に関連付けられた最大時間を示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。信号処理方法は能力メッセージを送信するステップを含み、信号処理方法は、位置情報精度と、PRSと補足信号が周波数において重複するかどうか、PRSと補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。信号処理方法は、信号組合せ指示を送信するステップを含み、信号処理方法は、位置情報の精度を示すための信号組合せ指示を生じるステップをさらに含む。
【0010】
例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体はプロセッサ可読命令を含み、命令は、UE(ユーザ機器)のプロセッサに、PRS(測位基準信号)および補足信号を受信することであって、補足信号はブロードキャスト信号であり、PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる、ことと、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断するための、第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じることと、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UEの処理能力を示す能力メッセージを、ネットワークエンティティへ送信すること、またはプロセッサが、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、ネットワークエンティティへ送信することのうちの少なくとも1つとを行わせるように構成される。
【0011】
そのような記憶媒体の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。プロセッサに、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理させるように構成されたプロセッサ可読命令は、プロセッサに、PRSおよび補足信号をコヒーレントに組み合わせて、位置情報を判断させるように構成されたプロセッサ可読命令を含む。記憶媒体は、プロセッサに、能力メッセージを送信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、UEが、PRSおよび補足信号を、異なるヌメロロジーを有するPRSおよび補足信号と組み合わせて処理することが可能であるかどうかを示すための能力メッセージを生じさせるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。記憶媒体は、プロセッサに、能力メッセージを送信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UEの処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示すための能力メッセージを生じさせるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。記憶媒体は、プロセッサに、能力メッセージを送信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、第1の周波数範囲と第2の周波数範囲の最小重複を示すための能力メッセージを生じさせるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。記憶媒体は、プロセッサに、能力メッセージを送信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、PRSおよび補足信号に関連付けられた最大時間を示すための能力メッセージを生じさせるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。記憶媒体は、プロセッサに、能力メッセージを送信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、位置情報精度と、PRSと補足信号が周波数において重複するかどうか、PRSと補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示すための能力メッセージを生じさせるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。記憶媒体は、プロセッサに、信号組合せ指示を送信させるように構成されたプロセッサ可読命令を含み、記憶媒体は、プロセッサに、位置情報の精度を示すための信号組合せ指示を生じさせるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。
【0012】
例示的なネットワークエンティティは、インターフェースと、メモリと、インターフェースおよびメモリに通信可能に結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、インターフェースを介して、PRS(測位基準信号)および補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信することであって、補足信号はブロードキャスト信号である、ことと、ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRP(送信/受信ポイント)に対してPRSおよび補足信号の送信を要求することとを行うように構成される。
【0013】
そのようなネットワークエンティティの実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。プロセッサは、同じアンテナポートを使ってPRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するように構成される。プロセッサは、擬似コロケートされたアンテナポートを使って、PRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するように構成される。プロセッサは、1つまたは複数の基準について能力メッセージを分析するように構成される。1つまたは複数の基準は、PRSおよび補足信号の相対タイミングを含む。プロセッサは、インターフェースを介してユーザ機器へ、PRSと補足信号との間の電力スケーリングを示すスケーリング因子を送信するよう、TRPに要求するように構成される。
【0014】
別の例示的なネットワークエンティティは、ユーザ機器から、PRS(測位基準信号)および補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信するための手段であって、補足信号はブロードキャスト信号である、手段と、ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRP(送信/受信ポイント)に対してPRSおよび補足信号の送信を要求するための手段とを含む。
【0015】
そのようなネットワークエンティティの実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。PRSおよび補足信号の送信を要求するための手段は、同じアンテナポートを使ってPRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するための手段を含む。PRSおよび補足信号の送信を要求するための手段は、擬似コロケートされたアンテナポートを使って、PRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するための手段を含む。ネットワークエンティティは、1つまたは複数の基準について能力メッセージを分析するための手段をさらに含む。1つまたは複数の基準は、PRSおよび補足信号の相対タイミングを含む。ネットワークエンティティは、ユーザ機器へ、PRSと補足信号との間の電力スケーリングを示すスケーリング因子を送信するよう、TRPに要求するための手段をさらに含む。
【0016】
例示的な信号送信要求方法は、ネットワークエンティティにおいてユーザ機器から、PRS(測位基準信号)および補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信するステップであって、補足信号はブロードキャスト信号である、ステップと、ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRP(送信/受信ポイント)に対してPRSおよび補足信号の送信を要求するステップとを含む。
【0017】
そのような方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。PRSおよび補足信号の送信を要求するステップは、同じアンテナポートを使ってPRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するステップを含む。PRSおよび補足信号の送信を要求するステップは、擬似コロケートされたアンテナポートを使って、PRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するステップを含む。信号要求方法は、1つまたは複数の基準について能力メッセージを分析するステップをさらに含む。1つまたは複数の基準は、PRSおよび補足信号の相対タイミングを含む。信号送信要求方法は、ユーザ機器へ、PRSと補足信号との間の電力スケーリングを示すスケーリング因子を送信するよう、TRPに要求するステップをさらに含む。
【0018】
別の例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体はプロセッサ可読命令を含み、命令は、ネットワークエンティティのプロセッサに、ユーザ機器から、PRS(測位基準信号)および補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信することであって、補足信号はブロードキャスト信号である、ことと、ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRP(送信/受信ポイント)に対してPRSおよび補足信号の送信を要求することとを行わせるように構成される。
【0019】
そのような記憶媒体の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補足信号は、同期信号ブロック信号である。プロセッサに、PRSおよび補足信号の送信を要求させるように構成されたプロセッサ可読命令は、プロセッサに、同じアンテナポートを使ってPRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求させるように構成されたプロセッサ可読命令を含む。プロセッサに、PRSおよび補足信号の送信を要求させるように構成されたプロセッサ可読命令は、プロセッサに、擬似コロケートされたアンテナポートを使って、PRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求させるように構成されたプロセッサ可読命令を含む。記憶媒体は、プロセッサに、1つまたは複数の基準について能力メッセージを分析させるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。1つまたは複数の基準は、PRSおよび補足信号の相対タイミングを含む。記憶媒体は、プロセッサに、ユーザ機器へ、PRSと補足信号との間の電力スケーリングを示すスケーリング因子を送信するよう、TRPに要求させるように構成されたプロセッサ可読命令をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】無線通信システムの例の簡略図である。
図2図1に示す例示的ユーザ機器の構成要素のブロック図である。
図3】例示的送信/受信ポイントの構成要素のブロック図である。
図4図1に様々な実施形態が示される例示的サーバの構成要素のブロック図である。
図5】例示的ユーザ機器のブロック図である。
図6】ネットワークエンティティのブロック図である。
図7】周波数分割多重化信号のタイミング図である。
図8】2つの信号の発射時間および到着時間を示すタイミング図である。
図9】同期化信号ブロック信号のリソースブロックの簡略ブロック図である。
図10】ダウンリンク測位基準信号、および同期化信号ブロック信号の2つのインスタンスのタイミング図である。
図11】ユーザ機器の組合せ信号処理能力報告の例を示す図である。
図12】ユーザ機器からの位置情報報告の例を示す図である。
図13】位置情報を判断するためのシグナリングおよびプロセスフローを示す図である。
図14】信号処理方法のブロックフロー図である。
図15】信号送信要求方法のブロックフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書では、測位信号処理を管理するための技法について論じる。たとえば、ユーザ機器(UE)が、測位基準信号(PRS)と補足信号の組合せを処理するための、UEの処理能力の1つまたは複数の指示を与え得る。処理能力は、PRSおよび補足信号の組合せ処理の異なる能力について示され得る。たとえば、UEは、PRSおよび/または補足信号のための1つまたは複数の基準に対応する、UEが与える位置情報精度(たとえば、測定精度および/または位置推定値精度)を示し得る。1つまたは複数の基準は、周波数帯域、周波数帯域組合せ、周波数重複、周波数分離(たとえば、サブバンドにおける最大周波数ギャップ)、PRSおよび補足信号が周波数において隣接するという要件、時間分離(たとえば、シンボルにおける最大ギャップ)、PRSおよび補足信号が時間において(たとえば、連続シンボルにおいて)隣接するという要件、位相オフセット、ならびに/または時間ドリフトのうちの1つまたは複数を含み得る。ネットワークエンティティは、組合せ処理を容易にするように、PRSおよび補足信号の送信を構成する、たとえば、スケジュールすることができる。たとえば、ネットワークエンティティは、PRSおよび補足信号の組合せ処理のための、ユーザ機器によって指定された1つまたは複数の送信基準を、PRSおよび補足信号が確実に満たすようにし得る。1つまたは複数の送信基準は、PRSおよび補足信号の相対周波数ならびに/またはPRSおよび補足信号を送信するための同じアンテナポートの使用を含み得る。ネットワークエンティティは、PRSと補足信号との間の電力スケーリングを示し得る。これらは例であり、他の(たとえば、UEおよび/または基準の)例が実装されてよい。
【0022】
本明細書に記載の項目および/または技法は、以下の能力のうちの1つまたは複数、ならびに言及されない他の能力を提供し得る。モバイルデバイス位置判断精度、たとえば、横方向(水平)および/または垂直(高度)位置を増大することができる。位置スケジューリング精度を増大することができる。1つまたは複数の測位要件の満足を判断する(たとえば、予期する)ための技能を向上することができる。他の能力が与えられてよく、本開示によるあらゆる実装形態が、論じられる能力のいずれか、ましてすべてを提供しなければならないとは限らない。
【0023】
無線ネットワークにアクセスしているモバイルデバイスのロケーションを取得することは、たとえば、緊急呼出し、パーソナルナビゲーション、消費者資産追跡、友人または家族の突き止めなどを含む多くのアプリケーションにとって有用であり得る。既存の測位方法は、基地局およびアクセスポイントなど、無線ネットワーク中の衛星ビークル(SV)および地上波無線ソースを含む様々なデバイスまたはエンティティから送信された無線信号の計測に基づく方法を含む。5G無線ネットワークのための仕様化は、様々な測位方法に対するサポートを含むことが予想され、それらの方法は、LTE無線ネットワークが現在、位置判断のために測位基準信号(PRS)および/またはセル固有基準信号(CRS)を使用するのと同様にして基地局によって送信された基準信号を使用し得る。
【0024】
記述は、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されることになる一連のアクションに言及する。本明細書で説明する様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、プログラム命令が1つもしくは複数のプロセッサによって実行されることによって、またはその両方の組合せによって実施され得る。本明細書で説明するアクションのシーケンスは、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実施させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体内に具現化され得る。したがって、本明細書で説明する様々な態様は、いくつかの異なる形態で具現化することができ、それらのすべては、請求する主題を含む、本開示の範囲内である。
【0025】
本明細書で使用するように、「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、任意の特定の無線アクセス技術(RAT)に特有ではなく、またはそうでなければそうしたRATに限定されない。概して、そのようなUEは、無線通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使われる、どの無線通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者資産追跡デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であってもよい。UEはモバイルであってよく、または(たとえば、いくつかの時間において)静止していてよく、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書において使用されるとき、「UE」という用語は、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくはUT、「モバイル端末」、「移動局」、「モバイルデバイス」、またはそれらの変化形と交換可能に呼ばれる場合がある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEはインターネットなどの外部ネットワークに、および他のUEに、接続され得る。当然、UEには、有線アクセスネットワーク、(たとえば、IEEE 802.11などに基づく)WiFiネットワークなどを介してなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構も考えられる。
【0026】
基地局は、それが展開されているネットワークに依存してUEと通信するいくつかのRATのうちの1つに従って動作してよい。基地局の例は、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、または一般ノードB(gノードB、gNB)を含む。さらに、いくつかのシステムでは、基地局は純粋にエッジノードシグナリング機能を提供することができ、他のシステムでは、追加制御および/またはネットワーク管理機能を提供することができる。
【0027】
UEは、限定はしないが、プリント回路(PC)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外付けまたは内蔵のモデム、無線または有線の電話、スマートフォン、タブレット、消費者向け資産追跡デバイス、資産タグなどを含むいくつかのタイプのデバイスのいずれかによって具現化され得る。UEが信号をRANに送ることができる通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANが信号をUEに送ることができる通信リンクは、ダウンリンクチャネルまたは順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル、またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0028】
本明細書で使用する「セル」または「セクタ」という用語は、コンテキストに依存して、基地局の複数のセルのうちの1つに、または基地局自体に対応し得る。「セル」という用語は、(たとえば、キャリア上での)基地局との通信のために使用される論理通信エンティティを指す場合があり、同じまたは異なるキャリアを介して動作する近隣セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))と関連付けられ得る。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートしてよく、異なるセルは、異なるタイプのデバイスのためのアクセスを提供し得る、異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。いくつかの例では、「セル」という用語は、論理エンティティがその上で動作する地理的カバレージエリアの一部分(たとえば、セクタ)を指すことがある。
【0029】
図1を参照すると、通信システム100の例は、UE105、UE106、無線アクセスネットワーク(RAN)、ここでは第5世代(5G)次世代(NG)RAN(NG-RAN)135、5Gコアネットワーク(5GC)140、およびサーバ150を含む。UE105および/またはUE106は、たとえば、IoTデバイス、ロケーション追跡器デバイス、セルラー電話、車両(たとえば、車、トラック、バス、ボートなど)、または他のデバイスであってよい。5Gネットワークはニューラジオ(NR)ネットワークと呼ばれる場合もあり、NG-RAN135は5G RANと、またはNR RANと呼ばれる場合があり、5GC140はNGコアネットワーク(NGC)と呼ばれる場合がある。NG-RANおよび5GCの規格化が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPP(登録商標)からの、5Gサポートのための現行または将来の規格に準拠し得る。NG-RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであってよい。UE106は、システム100中の同様の他のエンティティへ/から信号を送る、かつ/または受信するように構成され、UE105に同様に結合されてよいが、そのようなシグナリングは、図を簡単にするために、図1に示されていない。同様に、本考察は、簡潔のためにUE105に焦点を置いている。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、全地球的航法衛星システム(GLONASS)、Galileo、もしくはBeidouまたはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、もしくはワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)など、何らかの他のローカルもしくは地域SPSのような衛星測位システム(SPS)(たとえば、全地球的航法衛星システム(GNSS))用に、衛星ビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を使用することができる。通信システム100の追加構成要素について、以下で説明する。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含んでよい。
【0030】
図1に示すように、NG-RAN135は、NRノードB(gNB)110a、110b、および次世代eノードB(ng-eNB)114を含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、セッション管理機能(SMF)117、ロケーション管理機能(LMF)120、ならびにゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125を含む。gNB110a、110bおよびng-eNB114は、互いに、通信可能に結合され、各々、UE105と双方向に無線通信するように構成され、各々、AMF115に通信可能に結合され、それと双方向に通信するように構成される。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、基地局(BS)と呼ばれ得る。AMF115、SMF117、LMF120、およびGMLC125は、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成し、制御し、消去するように、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の初期接触点として働き得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114などの基地局は、マクロセル(たとえば、高電力セルラー基地局)、またはスモールセル(たとえば、低電力セルラー基地局)、またはアクセスポイント(たとえば、WiFi、WiFi-Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、Zigbeeなどの短距離技術で通信するように構成された短距離基地局)などであってよい。1つまたは複数のBS、たとえば、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数が、複数のキャリアを介してUE105と通信するように構成されてよい。gNB110a、110b、およびng-eNB114の各々は、それぞれの地理的領域、たとえばセルに通信カバレージを提供し得る。各セルは、基地局アンテナに応じて複数のセクタに区分され得る。
【0031】
図1は、様々な構成要素の一般化された図解を与え、構成要素のいずれかまたはすべてが必要に応じて使用されてよく、各々が、必要に応じて複製されるか、または省かれてよい。具体的には、1つのUE105が図示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が通信システム100中で使用されてよい。同様に、通信システム100は、より大きい(またはより小さい)数のSV(すなわち、図示されている4つのSV190~193よりも多いか、もしくは少ない)、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含み得る。通信システム100中の様々な構成要素を接続する、図示される接続は、追加(媒介)構成要素、直接もしくは間接的な物理および/もしくは無線接続、ならびに/または追加ネットワークを含み得るデータおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能性に依存して、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、代用され、かつ/または省かれてよい。
【0032】
図1は5Gベースのネットワークを示すが、同様のネットワーク実装形態および構成が、3G、ロングタームエボリューション(LTE)などのような、他の通信技術用に使われてよい。本明細書に記載する実装形態(5G技術用ならびに/または1つもしくは複数の他の通信技術および/もしくはプロトコル用であろうとも)は、指向性同期信号を送信(もしくはブロードキャスト)し、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信し、計測し、かつ/またはUE105に(GMLC125もしくは他のロケーションサーバを介して)ロケーション支援を提供し、かつ/またはそのような指向的に送信された信号についてのUE105において受信された計測量に基づいて、UE105、gNB110a、110b、もしくはLMF120などのロケーション可能デバイスにおいてUE105についてのロケーションを計算するのに使われてよい。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125、ロケーション管理機能(LMF)120、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115、SMF117、ng-eNB(eノードB)114ならびにgNB(gノードB)110a、110bは例であり、様々な実施形態において、それぞれ、他の様々なロケーションサーバ機能性および/または基地局機能性によって置き換えられるか、またはそれらを含んでよい。
【0033】
システム100は、システム100の構成要素が互いと(少なくともときには、無線接続を使って)直接または間接的に、たとえば、gNB110a、110b、ng-eNB114および/または5GC140(および/または1つもしくは複数の他の送受信基地局など、図示しない1つもしくは複数の他のデバイス)を介して通信することができるという点において、無線通信が可能である。間接通信のために、通信は、あるエンティティから別のエンティティへの送信中に、たとえば、データパケットのヘッダー情報を変えるように、フォーマットを変えるように、など、改変されてよい。UE105は、複数のUEを含んでよく、モバイル無線通信デバイスであってよいが、ワイヤレスに、および有線接続を介して通信することができる。UE105は、様々なデバイス、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、車両ベースのデバイスなどのいずれであってもよいが、これらは例であり、UE105は、これらの構成のいずれかであることが求められるのではなく、他の構成のUEが使われてよい。他のUEは、装着可能デバイス(たとえば、スマートウォッチ、スマートジュエリー、スマートグラスまたはヘッドセットなど)を含み得る。現在存在するか、それとも将来開発されるかにかかわらず、さらに他のUEが使われてよい。さらに、他のワイヤレスデバイス(モバイルであろうとなかろうと)が、システム100内で実装されてよく、互いと、ならびに/またはUE105、gNB110a、110b、ng-eNB114、5GC140、および/もしくは外部クライアント130と通信することができる。たとえば、そのような他のデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイス、医療デバイス、ホームエンターテインメントおよび/または自動化デバイスなどを含み得る。5GC140は、外部クライアント130(たとえば、コンピュータシステム)と通信して、たとえば、外部クライアント130が、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)要求および/または受信することができるようにし得る。
【0034】
UE105または他のデバイスは、様々なネットワーク中で、および/または様々な目的のために、および/または様々な技術(たとえば、5G、Wi-Fi通信、Wi-Fi通信の複数の周波数、衛星測位、1つもしくは複数のタイプの通信(たとえば、GSM(携帯電話グローバルシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、LTE(ロングタームエボリューション)、V2X(車車間路車間、たとえば、V2P(車歩行者間)、V2I(路車間)、V2V(車車間)など)、IEEE802.11pなど)を使って、通信するように構成され得る。V2X通信は、セルラー(セルラーV2X(C-V2X))および/またはWiFi(たとえば、DSRC(専用短距離接続))であってよい。システム100は、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)上での動作をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、複数のキャリア上で被変調信号を同時に送信することができる。各被変調信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであり得る。各被変調信号は、異なるキャリア上で送られてよく、パイロット信号、オーバーヘッド情報、データなどを搬送し得る。UE105、106は、物理サイドリンク同期チャネル(PSSCH)、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、または物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)など、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを介して送信することによって、UE間サイドリンク(SL)通信を通して互いと通信することができる。
【0035】
UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を含んでよく、かつ/またはそのように呼ばれるか、もしくは何らかの他の名称で呼ばれ得る。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、消費者資産追跡デバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、健康モニター、セキュリティシステム、スマートシティセンサー、スマートメーター、装着可能追跡器、または何らかの他の可搬型もしくは可動デバイスに対応し得る。通常であって必ずではないが、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、LTE、高レートパケットデータ(HRPD)、IEEE802.11WiFi(Wi-Fiとも呼ばれる)、ブルートゥース(登録商標)(BT)、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(WiMAX)、5Gニューラジオ(NR)(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使って)などのような1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使う無線通信をサポートし得る。UE105は、たとえば、デジタル加入者線(DSL)またはパケットケーブルを使って他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続し得る無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を使う無線通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用により、UE105は、外部クライアント130と(たとえば、図1に示さない、5GC140の要素を介して、もしくは可能性としてはGMLC125を介して)通信することが可能であり、かつ/または外部クライアント130は、UE105に関するロケーション情報を(たとえば、GMLC125を介して)受信することが可能であり得る。
【0036】
UE105は、たとえば、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/O(入力/出力)デバイスならびに/または身体センサーと、別個のワイヤーラインもしくはワイヤレスモデムとを利用し得るパーソナルエリアネットワークにおいて、単一エンティティを含んでもよく、複数のエンティティを含んでもよい。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれてよく、地理的であってよく、したがって、高度成分(たとえば、標高、地面、床面、または地下からの高さまたは深さ)を含んでも含まなくてもよい、UE105についてのロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供する。代替として、UE105のロケーションが、都市ロケーションとして(たとえば、特定の部屋またはフロアなど、建物の中のどこかの地点または狭いエリアの住所または呼称として)表され得る。UE105のロケーションは、UE105がある程度の確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でその中に位置することが予想されるエリアまたはボリューム(地理的に、または都市の形のいずれかで定義される)として表され得る。UE105のロケーションは、たとえば、既知のロケーションからの距離および方向を含む相対ロケーションとして表され得る。相対ロケーションは、たとえば、地理的に、都市の観点で、または、たとえば、地図、見取り図、もしくは建築計画に示される地点、エリア、もしくはボリュームへの参照によって定義され得る、既知のロケーションにおける何らかの起点に相対して定義される相対座標(たとえば、X、Y(およびZ)座標)として表され得る。本明細書に含まれる記述では、ロケーションという用語の使用は、別段の指示がない限り、これらの変形体のいずれかを含んでもよい。UEのロケーションを計算するとき、局地的x、y、および可能性としてはz座標についての値を求め、次いで、所望される場合、局地座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下への高度について)絶対座標にコンバートすることが一般的である。
【0037】
UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使って、他のエンティティと通信するように構成されてよい。UE105は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成されてよい。D2D P2Pリンクは、LTEダイレクト(LTE-D)、WiFiダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)などのような、どの適切なD2D無線アクセス技術(RAT)でもサポートされ得る。D2D通信を使用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信ポイント(TRP)の地理的カバレージエリア内にあってよい。そのようなグループ内の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外にあり得るか、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る1対多(1:M)システムを使用し得る。TRPが、D2D通信用のリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUEの間で実践され得る。D2D通信を使用するUEのグループのうちの1つまたは複数が、TRPの地理的カバレージエリア内にあり得る。そのようなグループ内の他のUEは、そのような地理的カバレージエリアの外にあるか、またはそうでなければ基地局からの送信を受信できない場合がある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ内の他のUEに送信し得る1対多(1:M)システムを使用し得る。TRPが、D2D通信用のリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPが関与することなくUEの間で実践され得る。
【0038】
図1に示すNG-RAN135中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して相互に接続され得る。5Gネットワークへのアクセスが、UE105と、gNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間の無線通信を介してUE105に与えられ、これらのgNBは、5Gを使うUE105の代わりに、5GC140へのアクセスを無線通信に提供し得る。図1において、UE105用のサービングgNBはgNB110aであると想定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)が、UE105が別のロケーションに動く場合はサービングgNBとして作用してもよく、追加スループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBとして作用してもよい。
【0039】
図1に示すNG-RAN135中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含み得る。ng-eNB114は、可能性としては1つもしくは複数の他のgNBおよび/または1つもしくは複数の他のng-eNBを介して、NG-RAN135中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、LTE無線アクセスおよび/または進化型LTE(eLTE)無線アクセスをUE105に提供し得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数が、UE105の位置を判断するのを支援するための信号を送信し得るが、UE105から、または他のUEからの信号を受信しなくてよい測位専用ビーコンとして機能するように構成されてよい。
【0040】
gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114は各々、1つまたは複数のTRPを備え得る。たとえば、BSのセル内の各セクタがTRPを備え得るが、複数のTRPが、1つまたは複数の構成要素を共有する(たとえば、プロセッサを共有するが別個のアンテナを有する)ことができる。システム100は、マクロTRPのみを含み得るか、またはシステム100は、異なるタイプのTRP、たとえば、マクロ、ピコ、および/またはフェムトTRPなどを有し得る。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にすることがある。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーしてよく、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にすることがある。フェムトまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーしてよく、フェムトセルとの関連を有する端末(たとえば、自宅内のユーザ用端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0041】
gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114の各々は、無線ユニット(RU)、分散型ユニット(DU)、および中心ユニット(CU)を含み得る。たとえば、gNB110aは、RU111、DU112、およびCU113を含む。RU111、DU112、およびCU113は、gNB110aの機能性を分割する。gNB110aは単一のRU、単一のDU、および単一のCUとともに示されているが、gNBは、1つもしくは複数のRU、1つもしくは複数のDU、および/または1つもしくは複数のCUを含み得る。CU113とDU112との間のインターフェースは、F1インターフェースと呼ばれる。RU111は、デジタルフロントエンド(DFE)機能(たとえば、アナログ-デジタルコンバージョン、フィルタリング、電力増幅、送信/受信)およびデジタルビームフォーミングを実施するように構成され、物理(PHY)レイヤの一部分を含む。RU111は、大規模多入力/多出力(MIMO)を使ってDFEを実施することができ、gNB110aの1つまたは複数のアンテナと統合されてよい。DU112は、gNB110aの無線リンク制御(RLC)、媒体アクセス制御(MAC)、および物理レイヤをホストする。1つのDUが1つまたは複数のセルをサポートすることができ、各セルが単一DUによってサポートされる。DU112の動作は、CU113によって制御される。CU113は、ユーザデータ、モビリティ制御、無線アクセスネットワーク共有、測位、セッション管理などを転送するための機能を実施するように構成されるが、いくつかの機能は、DU112に排他的に割り振られる。CU113は、gNB110aの無線リソース制御(RRC)、サービスデータ適合プロトコル(SDAP)、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルをホストする。UE105は、RRC、SDAP、およびPDCPレイヤを介してCU113と、RLC、MAC、およびPHYレイヤを介してDU112と、ならびにPHYレイヤを介してRU111と通信し得る。
【0042】
述べたように、図1は、5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、他の通信プロトコル、たとえば、LTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなどに従って通信するように構成されたノードが使われてよい。たとえば、UE105にLTE無線アクセスを提供する発展型パケットシステム(EPS)では、RANが、発展型ノードB(eNB)を含む基地局を含み得る進化型ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を含み得る。EPS用のコアネットワークが、発展型パケットコア(EPC)を含み得る。EPSがE-UTRANにEPCを加えたものを含んでよく、図1において、E-UTRANはNG-RAN135に対応し、EPCは5GC140に対応する。
【0043】
gNB110a、110bおよびng-eNB114はAMF115と通信することができ、AMF115は、測位機能性のために、LMF120と通信する。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続と、可能性としてはUE105向けのデータおよびボイスベアラとをサポートすることに関与し得る。LMF120は、UE105と直接、たとえば、無線通信を通して、またはgNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と直接通信することができる。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするとき、UE105の測位をサポートすることができ、アシスト型GNSS(A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA)(たとえば、ダウンリンク(DL)OTDOAもしくはアップリンク(UL)OTDOA)、ラウンドトリップ時間(RTT)、マルチセルRTT、リアルタイムキネマティック(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到来角(AoA)、発射角(AoD)、および/または他の位置方法などの位置手順/方法をサポートすることができる。LMF120は、たとえば、AMF115から、またはGMLC125から受信された、UE105についてのロケーションサービス要求を処理することができる。LMF120は、AMF115に、および/またはGMLC125に接続されてよい。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、商用LMF(CLMF)、または付加価値LMF(VLMF)など、他の名称で呼ばれる場合がある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装することができる。測位機能性(UE105のロケーションの導出を含む)の少なくとも一部は、UE105において(たとえば、gNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114によってワイヤレスノードによって送信された信号についての、UE105によって取得された信号計測値、ならびに/または、たとえばLMF120によってUE105に与えられた支援データを使って)実施されてよい。AMF115は、UE105と5GC140との間のシグナリングを処理する制御ノードとして働くことができ、QoS(サービス品質)フローおよびセッション管理を提供し得る。AMF115は、セル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートすることができ、UE105へのシグナリング接続をサポートすることに関与し得る。
【0044】
サーバ150、たとえば、クラウドサーバは、UE105のロケーション推定値を取得し、外部クライアント130に提供するように構成される。サーバ150は、たとえば、UE105のロケーション推定値を取得するマイクロサービス/サービスを稼働するように構成されてよい。サーバ150は、たとえば、UE105、gNB110a、110bのうちの1つもしくは複数(たとえば、RU111、DU112、およびCU113を介して)ならびに/またはng-eNB114、ならびに/またはLMF120から、(たとえば、それらへロケーション要求を送ることによって)ロケーション推定値をプルしてよい。別の例として、UE105、gNB110a、110bのうちの1つもしくは複数(たとえば、RU111、DU112、およびCU113を介して)、ならびに/またはLMF120が、UE105のロケーション推定値をサーバ150へプッシュしてよい。
【0045】
GMLC125は、サーバ150を介して外部クライアント130から受信される、UE105についてのロケーション要求をサポートすることができ、そのようなロケーション要求を、AMF115によってLMF120へフォワードするために、AMF115へフォワードすればよく、またはロケーション要求をLMF120へ直接フォワードすればよい。LMF120からのロケーション応答(たとえば、UE105についてのロケーション推定値を含む)が、直接、またはAMF115を介してのいずれかでGMLC125へ戻されてよく、GMLC125は次いで、ロケーション応答(たとえば、ロケーション推定値を含む)をサーバ150を介して外部クライアント130へ戻せばよい。GMLC125は、AMF115とLMF120の両方に接続されて示されているが、いくつかの実装形態では、AMF115またはLMF120に接続されなくてもよい。
【0046】
図1にさらに示されるように、LMF120は、3GPP(登録商標)技術仕様(TS)38.455において定義され得るニューラジオ位置プロトコルA(NPPaまたはNRPPaと呼ばれ得る)を使って、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と通信することができる。NRPPaは、3GPP(登録商標) TS36.455において定義されるLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じ、同様、またはその拡張であってよく、NRPPaメッセージは、AMF115を介して、gNB110a(もしくはgNB110b)とLMF120との間、および/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。図1にさらに示されるように、LMF120およびUE105は、3GPP(登録商標) TS36.355において定義され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使って通信することができる。LMF120およびUE105はさらに、または代わりに、LPPと同じ、同様、またはその拡張であってよいニューラジオ測位プロトコル(NPPまたはNRPPと呼ばれ得る)を使って通信することができる。ここで、LPPおよび/またはNPPメッセージは、UE105向けに、AMF115およびサービングgNB110a、110bもしくはサービングng-eNB114を介して、UE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPおよび/またはNPPメッセージが、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使って、LMF120とAMF115との間で転送されてよく、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使って、AMF115とUE105との間で転送されてよい。LPPおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOAおよび/またはE-CIDなどのUEアシスト型および/またはUEベースの位置方法を使って、UE105の測位をサポートするのに使われ得る。NRPPaプロトコルは、E-CID(たとえば、gNB110a、110bもしくはng-eNB114によって取得された計測値とともに使われるとき)などのネットワークベースの位置方法を使って、UE105の測位をサポートするのに使われてよく、かつ/またはgNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114からの指向性SSもしくはPRS送信を定義するパラメータなどのロケーション関連情報をgNB110a、110bおよび/もしくはng-eNB114から取得するためにLMF120によって使われてよい。LMF120は、gNBもしくはTRPとコロケートされるか、もしくは統合されてよく、またはgNBおよび/もしくはTRPから離れて配置されてよく、gNBおよび/もしくはTRPと直接もしくは間接的に通信するように構成されてよい。
【0047】
UEアシスト型位置方法を用いて、UE105は、ロケーション計測値を取得し、計測値を、UE105についてのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ることができる。たとえば、ロケーション計測値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APについての受信信号強度指示(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含み得る。ロケーション計測値は、さらに、または代わりに、SV190~193についてのGNSS擬似範囲、コード位相、および/またはキャリア位相の計測値を含み得る。
【0048】
UEベースの位置方法を用いると、UE105は、ロケーション計測値(たとえば、UEアシスト型位置方法についてのロケーション計測値と同じまたは同様であってよい)を取得することができ、UE105のロケーションを(たとえば、LMF120などのロケーションサーバから受信されるか、あるいはgNB110a、110b、ng-eNB114、もしくは他の基地局またはAPによってブロードキャストされる支援データの助けを得て)計算することができる。
【0049】
ネットワークベースの位置方法を用いると、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114)またはAPは、ロケーション計測値(たとえば、UE105によって送信された信号についてのRSSI、RTT、RSRP、RSRQもしくは到着時間(ToA)の計測値)を取得することができ、かつ/またはUE105によって取得された計測値を受信することができる。1つまたは複数の基地局またはAPは、計測値を、UE105についてのロケーション推定値の計算のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)へ送ればよい。
【0050】
NRPPaを使って、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114によってLMF120に提供される情報は、指向性SSまたはPRS送信についてのタイミングおよび構成情報と、ロケーション座標とを含み得る。LMF120は、この情報の一部または全部を、NG-RAN135および5GC140を介して、LPPおよび/またはNPPメッセージ中で支援データとしてUE105に提供することができる。
【0051】
LMF120からUE105へ送られたLPPまたはNPPメッセージは、UE105に、所望の機能性に依存して、様々なことのうちのいずれかを行うよう、命令することができる。たとえば、LPPまたはNPPメッセージは、UE105がGNSS(もしくはA-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(もしくは何らかの他の位置方法)についての計測値を取得するための命令を含んでもよい。E-CIDのケースでは、LPPまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/もしくはng-eNB114のうちの1つもしくは複数によってサポートされる(またはeNBもしくはWiFi APなど、何らかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信された指向性信号の1つまたは複数の計測量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角度、RSRP、RSRQ計測値)を取得するよう、UE105に命令し得る。UE105は、計測量を、サービングgNB110a(またはサービングng-eNB114)およびAMF115を介して、LPPまたはNPPメッセージ中で(たとえば、5G NASメッセージの中で)LMF120へ送り返してよい。
【0052】
述べたように、通信システム100は、5G技術との関係で記載されているが、通信システム100は、UE105などのモバイルデバイスをサポートし、それらと対話するために使われる、GSM、WCDMA(登録商標)、LTEなどのような、他の通信技術をサポートするように(たとえば、ボイス、データ、測位、および他の機能性を実装するように)実装されてよい。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成されてよい。たとえば、5GC140は、5GC140における非3GPP(登録商標)ネットワーク間接続機能(図1には示さないN3IWF)を使って、WLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105用にIEEE802.11WiFiアクセスをサポートすることができ、1つまたは複数のWiFi APを備え得る。ここで、N3IWFは、WLANに、およびAMF115など、5GC140中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140の両方が、1つまたは複数の他のRANおよび1つまたは複数の他のコアネットワークで置き換えられてよい。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含むE-UTRANで置き換えられてよく、5GC140は、AMF115の代わりにモビリティ管理エンティティ(MME)と、LMF120の代わりのE-SMLCと、GMLC125と同様であってよいGMLCとを含むEPCで置き換えられてよい。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRAN中でeNBとの間でロケーション情報を送り、受信するために、NRPPaの代わりにLPPaを使うことができ、UE105の測位をサポートするのにLPPを使うことができる。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使う、UE105の測位が、5Gネットワークについて本明細書に記載するものと類似したやり方でサポートされてよく、違いは、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120について本明細書に記載する機能および手順が、いくつかの場合には、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなど、代わりに他のネットワーク要素に当てはまり得ることである。
【0053】
述べたように、いくつかの実施形態では、測位機能性は、少なくとも部分的には、その位置が判断されるべきであるUE(たとえば、図1のUE105)の範囲内にある基地局(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114など)によって送られる指向性SSまたはPRSビームを使って実装され得る。UEは、いくつかの事例では、複数の基地局(gNB110a、110b、ng-eNB114などのような)からの指向性SSまたはPRSビームを、UEの位置を計算するのに使うことができる。
【0054】
図2も参照すると、UE200は、UE105、106のうちの1つの、例であり、プロセッサ210と、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211と、1つまたは複数のセンサー213と、トランシーバ215(無線トランシーバ240および有線トランシーバ250を含む)用のトランシーバインターフェース214と、ユーザインターフェース216と、衛星測位システム(SPS)受信機217と、カメラ218と、位置デバイス(PD)219とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、センサー213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および位置デバイス219は、バス220(たとえば、光および/または電気通信用に構成され得る)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、カメラ218、位置デバイス219、および/またはセンサー213のうちの1つもしくは複数、など)は、UE200から省かれてよい。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタル信号プロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサープロセッサ234を含む複数のプロセッサを含み得る。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を含み得る。たとえば、センサープロセッサ234は、たとえば、RF(無線周波数)検知(1つもしくは複数の(セルラー)無線信号が送信され、反射が、オブジェクトを識別し、マッピングし、かつ/もしくは追跡するのに使われる)、および/または超音波などのためのプロセッサを備えてよい。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続性(またはさらに多くのSIM)をサポートすることができる。たとえば、SIM(加入者アイデンティティモジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先ブランド製造会社(OEM)によって使われてよく、別のSIMが、UE200のエンドユーザによって接続性のために使われてよい。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ211は、実行されると、プロセッサ210に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア212を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ210に機能を実行させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ210が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ210が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、UE200の適切な構成要素のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、UE200が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ210は、メモリ211に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ210の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0055】
図2に示すUE200の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、UEの例示的構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数と、メモリ211と、無線トランシーバ240とを含む。他の例示的構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つもしくは複数、メモリ211、無線トランシーバ、センサー213のうちの1つもしくは複数、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PD219、および/または有線トランシーバを含む。
【0056】
UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信され、ダウンコンバートされた信号のベースバンド処理を実施することが可能であり得るモデムプロセッサ232を備え得る。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信用にアップコンバートされるように、信号のベースバンド処理を実施することができる。同じくまたは代替的に、ベースバンド処理は、プロセッサ230および/またはDSP231によって実施されてよい。ただし、他の構成が、ベースバンド処理を実施するのに使われてよい。
【0057】
UE200は、たとえば、1つもしくは複数の慣性センサー、1つもしくは複数の磁力計、1つもしくは複数の環境センサー、1つもしくは複数の光センサー、1つもしくは複数の重みセンサー、および/または1つもしくは複数の無線周波数(RF)センサーなどのような、様々なタイプのセンサーのうちの1つまたは複数を含み得るセンサー213を含み得る。慣性計測ユニット(IMU)は、たとえば、1つもしくは複数の加速度計(たとえば、3つの次元でのUE200の加速に集団で応答する)および/または1つもしくは複数のジャイロスコープ(たとえば、3次元ジャイロスコープ)を含み得る。センサー213は、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするためなど、様々な目的のいずれかのために使うことができる配向(たとえば、磁北および/または真北に相対して)を判断するための1つまたは複数の磁力計(たとえば、3次元磁力計)を含み得る。環境センサーは、たとえば、1つもしくは複数の温度センサー、1つもしくは複数の気圧センサー、1つもしくは複数の環境光センサー、1つもしくは複数のカメラ撮像機、および/または1つもしくは複数のマイクロフォンなどを含み得る。センサー213は、たとえば、測位および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなど、1つまたは複数のアプリケーションをサポートして、メモリ211に記憶され、DSP231および/またはプロセッサ230によって処理され得るもののアナログおよび/またはデジタル信号指示を生成することができる。
【0058】
センサー213は、相対ロケーション計測、相対ロケーション判断、動き判断などにおいて使うことができる。センサー213によって検出された情報は、動き検出、相対置換、推測航法、センサーベースのロケーション判断、および/またはセンサーアシスト型ロケーション判断のために使うことができる。センサー213は、UE200が固定される(静止している)か、それとも移動性であるか、および/またはUE200のモビリティに関する特定の有用情報を、LMF120に報告するべきかどうかを判断するのに有用であり得る。たとえば、センサー213によって取得/計測された情報に基づいて、UE200は、UE200が移動を検出したこと、またはUE200が動いたことを、LMF120に通知/報告し、(たとえば、センサー213によって可能にされた、推測航法、もしくはセンサーベースのロケーション判断、もしくはセンサーアシスト型ロケーション判断による)相対置換/距離を報告すればよい。別の例では、相対測位情報のために、センサー/IMUは、UE200に対する他のデバイスの角度および/または配向などを判断するのに使われ得る。
【0059】
IMUは、UE200の動きの方向および/または動きのスピードについての計測値を与えるように構成されてよく、計測値は、相対ロケーション判断において使われ得る。たとえば、IMUの1つもしくは複数の加速度計および/または1つもしくは複数のジャイロスコープは、それぞれ、UE200の回転の線形加速度およびスピードを検出し得る。UE200の線形加速度および回転スピード計測値は、UE200の動きの瞬間的方向ならびに置換を判断するために、時間経過とともに統合されてよい。動きの瞬間的方向および置換は、UE200のロケーションを追跡するために統合されてよい。たとえば、UE200の基準ロケーションは、たとえば、SPS受信機217を使って(および/またはいくつかの他の手段によって)ある瞬間のために判断されてよく、この瞬間の後にとられた、加速度計およびジャイロスコープからの計測値が、基準ロケーションに相対したUE200の動き(方向および距離)に基づいて、UE200の現在ロケーションを判断するために、推測航法において使われてよい。
【0060】
磁力計は、UE200の配向を判断するのに使うことができる、異なる方向における磁界強度を判断することができる。たとえば、配向は、UE200にデジタルコンパスを提供するのに使われ得る。磁力計は、2つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された2次元の磁力計を含み得る。磁力計は、3つの直交次元での磁界強度を検出し、その指示を与えるように構成された3次元の磁力計を含み得る。磁力計は、磁界を検知し、磁界の指示を、たとえば、プロセッサ210に与えるための手段を提供し得る。
【0061】
トランシーバ215は、それぞれ、無線接続および有線接続を通して他のデバイスと通信するように構成された無線トランシーバ240および有線トランシーバ250を含み得る。たとえば、無線トランシーバ240は、無線信号248を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクチャネル上で)し、無線信号248から有線(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびに有線(たとえば、電気および/または光)信号から無線信号248へ信号を変換するためにアンテナ246に結合された無線送信機242および無線受信機244を含み得る。したがって、無線送信機242は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または無線受信機244は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。無線トランシーバ240は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、TRPおよび/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。ニューラジオは、mm波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使い得る。有線トランシーバ250は、有線通信用に構成された有線送信機252および有線受信機254、たとえばNG-RAN135へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、ネットワークインターフェースを含み得る。有線送信機252は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または有線受信機254は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。有線トランシーバ250は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。トランシーバ215は、たとえば、光および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、少なくとも部分的に、トランシーバ215と統合され得る。無線送信機242、無線受信機244、および/またはアンテナ246は、適切な信号を、それぞれ、送り、かつ/または受信するための、それぞれ、複数の送信機、複数の受信機、および/または複数のアンテナを含み得る。
【0062】
ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどのような、いくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を含み得る。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのいずれかのうちの複数を含み得る。ユーザインターフェース216は、UE200によって収容される1つまたは複数のアプリケーションと、ユーザが対話することを可能にするように構成されてよい。たとえば、ユーザインターフェース216は、アナログおよび/またはデジタル信号の指示を、ユーザからのアクションに応答してDSP231および/または汎用/アプリケーションプロセッサ230によって処理されるようにメモリ211に記憶することができる。同様に、UE200上に収容されたアプリケーションが、アナログおよび/またはデジタル信号の指示を、ユーザに出力信号を提示するためにメモリ211に記憶することができる。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタル-アナログ回路構成、アナログ-デジタル回路構成、増幅器および/または利得制御回路構成(これらのデバイスのいずれかのうちの複数を含む)を含むオーディオ入力/出力(I/O)デバイスを含み得る。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使われてもよい。同じくまたは代替的に、ユーザインターフェース216は、たとえば、ユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での接触および/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサーを含んでよい。
【0063】
SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信し、獲得することが可能であり得る。SPSアンテナ262は、SPS信号260を無線信号から有線信号、たとえば、電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合されてよい。SPS受信機217は、UE200のロケーションを推定するために、獲得されたSPS信号260を全体的または部分的に処理するように構成されてよい。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使って三辺測量によってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。汎用/アプリケーションプロセッサ230、メモリ211、DSP231および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ(図示せず)は、SPS受信機217とともに、獲得されたSPS信号を全体的もしくは部分的に処理するのに、および/またはUE200の推定ロケーションを算出するのに使用されてよい。メモリ211は、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、無線トランシーバ240から獲得された信号)の指示(たとえば、計測値)を、測位動作を実施する際の使用のために記憶することができる。汎用/アプリケーションプロセッサ230、DSP231、および/または1つもしくは複数の特殊化プロセッサ、および/またはメモリ211は、ロケーションエンジンを、UE200のロケーションを推定するために計測値を処理する際の使用のために提供するか、またはサポートし得る。
【0064】
UE200は、静止画または動画をキャプチャするためのカメラ218を含み得る。カメラ218は、たとえば、撮像センサー(たとえば、電荷結合素子またはCMOS撮像機)、レンズ、アナログ-デジタル回路構成、フレームバッファなどを備え得る。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮が、汎用/アプリケーションプロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。同じくまたは代替的に、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実施し得る。ビデオプロセッサ233は、記憶された画像データを、たとえば、ユーザインターフェース216のディスプレイデバイス(図示せず)上での表示のために復号/圧縮解除することができる。
【0065】
位置デバイス(PD)219は、UE200の位置、UE200の動き、および/もしくはUE200の相対的位置、ならびに/または時間を判断するように構成されてよい。たとえば、PD219は、SPS受信機217と通信し、かつ/またはその一部もしくは全部を含むことができる。PD219は、1つまたは複数の測位方法の少なくとも一部分を実施するために、必要に応じてプロセッサ210およびメモリ211と連動し得るが、本明細書における記述は、PD219が、測位方法に従って実施するように構成されること、または実施することに言及する場合がある。PD219は、同じくまたは代替的に、三辺測量のために、SPS信号260を取得し、使うのを支援するために、または両方のために、地上波ベースの信号(たとえば、無線信号248のうちの少なくともいくつか)を使ってUE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、サービング基地局のセル(たとえば、セル中心)および/またはE-CIDなど、別の技法に基づいて、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、カメラ218からの1つまたは複数の画像と、ランドマーク(たとえば、山などの自然ランドマークおよび/または建物、橋、道路などのような人工ランドマーク)の既知のロケーションと組み合わされた画像認識とを使って、UE200のロケーションを判断するように構成されてよい。PD219は、UE200のロケーションを判断するための1つまたは複数の他の技法を(たとえば、UEの自己報告ロケーション(たとえば、UEの位置ビーコンの一部)に依拠して)使うように構成されてよく、UE200のロケーションを判断するのに、技法の組合せ(たとえば、SPSおよび地上測位信号)を使ってよい。PD219は、UE200の配向および/または動きを検知し、プロセッサ210(たとえば、プロセッサ230および/またはDSP231)がUE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を判断するのに使うように構成され得るその指示を与え得るセンサー213(たとえば、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得る。PD219は、判断された位置および/または動きにおける不確実性および/または誤差の指示を与えるように構成され得る。PD219の機能性は、様々なやり方および/または構成で、たとえば、汎用/アプリケーションプロセッサ230、トランシーバ215、SPS受信機217、および/またはUE200の別の構成要素によって提供されてよく、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または様々なそれらの組合せによって提供されてよい。
【0066】
図3も参照すると、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のTRP300の例が、プロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、トランシーバ315とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、およびトランシーバ315は、バス320(たとえば、光および/または電気通信用に構成されてよい)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、無線インターフェース)が、TRP300から省かれてよい。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ310は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示すように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサープロセッサを含む)を含み得る。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ311は、実行されると、プロセッサ310に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア312を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ310に機能を実施させるように構成されてよい。
【0067】
本記述は、プロセッサ310が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合など、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ310の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ310が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、TRP300の(ならびにしたがって、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つの)1つまたは複数の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ310およびメモリ311)が機能を実施することに対する簡略として、TRP300が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ310は、メモリ311に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ310の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0068】
トランシーバ315は、それぞれ、無線接続および有線接続を通して他のデバイスと通信するように構成された無線トランシーバ340および/または有線トランシーバ350を含み得る。たとえば、無線トランシーバ340は、無線信号348を送信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/あるいは受信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、無線信号348から有線(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびに有線(たとえば、電気および/または光)信号から無線信号348へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ346に結合された無線送信機342および無線受信機344を含み得る。したがって、無線送信機342は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または無線受信機344は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。無線トランシーバ340は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。有線トランシーバ350は、有線通信用に構成された有線送信機352および有線受信機354、たとえば、LMF120へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、たとえばネットワークインターフェース、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティを含み得る。有線送信機352は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または有線受信機354は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。有線トランシーバ350は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。
【0069】
図3に示すTRP300の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、本明細書における記述は、TRP300がいくつかの機能を実施するように構成されるか、または実施すると論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、LMF120および/またはUE200によって実施されてよい(すなわち、LMF120および/またはUE200は、これらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成されてよい)。
【0070】
図4も参照すると、LMF120がその例であるサーバ400が、プロセッサ410と、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411と、トランシーバ415とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、バス420(たとえば、光および/または電気通信用に構成されてよい)によって互いに、通信可能に結合され得る。図示されている装置のうちの1つまたは複数(たとえば、無線インターフェース)が、サーバ400から省かれてよい。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示すように、汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサープロセッサを含む)を含み得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ411は、実行されると、プロセッサ410に、本明細書に記載する様々な機能を実施させるように構成された命令を含むプロセッサ可読プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであってよいソフトウェア412を記憶することができる。代替的に、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能でなくてよいが、たとえば、コンパイルされ実行されると、プロセッサ410に機能を実行させるように構成されてよい。本記述は、プロセッサ410が機能を実施することに言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本記述は、プロセッサ410の中に含まれるプロセッサのうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、プロセッサ410が機能を実施することに言及する場合がある。本記述は、サーバ400の適切な構成要素のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ410は、メモリ411に加え、および/またはその代わりに、記憶された命令をもつメモリを含み得る。プロセッサ410の機能性について、以下でより十分に論じる。
【0071】
トランシーバ415は、それぞれ、無線接続および有線接続を通して他のデバイスと通信するように構成された無線トランシーバ440および/または有線トランシーバ450を含み得る。たとえば、無線トランシーバ440は、無線信号448を送信(たとえば、1つもしくは複数のダウンリンクチャネル上で)ならびに/または受信(たとえば、1つもしくは複数のアップリンクチャネル上で)し、無線信号448から有線(たとえば、電気および/または光)信号へ、ならびに有線(たとえば、電気および/または光)信号から無線信号448へ信号を変換するために1つまたは複数のアンテナ446に結合された無線送信機442および無線受信機444を含み得る。したがって、無線送信機442は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または無線受信機444は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。無線トランシーバ440は、5Gニューラジオ(NR)、GSM(携帯電話グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイル通信システム)、AMPS(高度モバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(登録商標)(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTEダイレクト(LTE-D)、3GPP(登録商標) LTE-V2X(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFiダイレクト(WiFi-D)、ブルートゥース(登録商標)、Zigbeeなどのような様々な無線アクセス技術(RAT)に従って、信号を(たとえば、UE200、1つもしくは複数の他のUE、および/または1つもしくは複数の他のデバイスと)通信するように構成され得る。有線トランシーバ450は、有線通信用に構成された有線送信機452および有線受信機454、たとえば、TRP300へ通信を送り、そこから通信を受信するためにNG-RAN135と通信するために使用することができる、たとえばネットワークインターフェース、および/または1つもしくは複数の他のネットワークエンティティを含み得る。有線送信機452は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の送信機を含んでよく、かつ/または有線受信機454は、個別構成要素もしくは複合/統合構成要素であってよい複数の受信機を含んでよい。有線トランシーバ450は、たとえば、光通信および/または電気通信用に構成されてよい。
【0072】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ410に言及している場合があるが、プロセッサ410がソフトウェア(メモリ411に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、サーバ400の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ410およびメモリ411)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、サーバ400が機能を実施することに言及する場合がある。
【0073】
図4に示すサーバ400の構成は、請求項を含む本開示の例であって限定ではなく、他の構成が使われてよい。たとえば、無線トランシーバ440は省かれてよい。同じくまたは代替的に、本明細書における記述は、サーバ400がいくつかの機能を実施するように構成されるか、または実施すると論じるが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、TRP300および/またはUE200によって実施されてよい(すなわち、TRP300および/またはUE200は、これらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成されてよい)。
【0074】
測位技法
セルラーネットワーク中のUEの地上測位のために、高度順方向リンク三辺測量(AFLT)および観測到着時間差(OTDOA)などの技法がしばしば「UEアシスト型」モードで動作し、このモードでは、基地局によって送信された基準信号(たとえば、PRS、CRSなど)の計測値がUEによってとられ、次いで、ロケーションサーバに与えられる。ロケーションサーバは次いで、計測値と、基地局の既知のロケーションとに基づいてUEの位置を算出する。これらの技法は、UEの位置を算出するのに、UE自体ではなくロケーションサーバを使うので、これらの測位技法は、車またはセルフォンナビゲーションなどのアプリケーションでは頻繁には使われず、これらのアプリケーションは代わりに、通常は衛星ベースの測位に依拠する。
【0075】
UEは、精密単独測位(PPP)またはリアルタイムキネマティック(RTK)技術を使う高精度測位に、衛星測位システム(SPS)(全地球的航法衛星システム(GNSS))を使うことができる。これらの技術は、地上局からの計測値などの支援データを使う。LTEリリース15により、サービスに加入しているUEのみが情報を読むことができるようにデータが暗号化される。そのような支援データは、時間とともに変化する。したがって、サービスに加入しているUEは、加入のために支払いをしていない他のUEにデータを渡すことによって、他のUEのために容易に「暗号化を破る」ことはできない。この受渡しは、支援データが変わるたびに繰り返される必要がある。
【0076】
UEアシスト型測位では、UEは、計測値(たとえば、TDOA、到来角(AoA)など)を測位サーバ(たとえば、LMF/eSMLC)へ送る。測位サーバは、複数の「エントリ」または「レコード」、すなわちセルごとに1つのレコードを含む基地局アルマナック(BSA)を有し、各レコードは、地理的セルロケーションを含むが、他のデータも含み得る。BSA中の複数の「レコード」の中の「レコード」の識別子が参照されてよい。BSAおよびUEからの計測値が、UEの位置を計算するのに使われ得る。
【0077】
従来のUEベースの測位では、UEがそれ自体の位置を計算し、したがって、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ)へ計測値を送ることを避け、これにより、レイテンシおよびスケーラビリティが改善する。UEは、ネットワークからの関連BSAレコード情報(たとえば、gNB(より広範には基地局)のロケーション)を使う。BSA情報は、暗号化されてよい。ただし、BSA情報がたとえば、以前記載したPPPまたはRTK支援データよりもはるかに頻繁に変化しないので、加入し、解読鍵のために支払いをしていないUEに対してBSA情報を利用可能にすることが、(PPPまたはRTK情報と比較して)より容易な場合がある。gNBによる基準信号の送信により、BSA情報は、クラウドソーシングまたはウォードライビングにとって潜在的にアクセス可能になり、現地および/または限度を超えた観察に基づいてBSA情報が生成されることを本質的に可能にする。
【0078】
測位技法は、位置判断精度および/またはレイテンシなど、1つまたは複数の基準に基づいて特徴付けられ、かつ/または評価されてよい。レイテンシは、位置関連データの判断をトリガするイベントと、そのデータが、測位システムインターフェース、たとえば、LMF120のインターフェースにおいて利用可能な状態との間に経過した時間である。測位システムの初期化において、位置関連データの、利用可能になるためのレイテンシは、初回測位時間(TTFF)と呼ばれ、TTFFの後のレイテンシよりも大きい。2つの連続する位置関連データ利用可能状態の間に経過した時間の逆は、更新レート、すなわち、初回測位の後に位置関連データが生成されるレートと呼ばれる。レイテンシは、たとえば、UEの処理能力に依存し得る。たとえば、272個のPRB(物理リソースブロック)割振りを想定してTの時間量(たとえば、T ms)ごとにUEが処理することができる時間(たとえば、ミリ秒)単位でのDL PRSシンボルの持続時間として、UEが、UEの処理能力を報告し得る。レイテンシに影響し得る能力の他の例は、UEがそこからのPRSを処理することができるTRPの数、UEが処理することができるPRSの数、およびUEの帯域幅である。
【0079】
多くの異なる測位技法(測位方法ともいう)のうちの1つまたは複数が、UE105、106のうちの1つなどのエンティティの位置を判断するのに使われ得る。たとえば、知られている位置判断技法は、RTT、マルチRTT、OTDOA(TDOAともいい、UL-TDOAおよびDL-TDOAを含む)、拡張セル識別(E-CID)、DL-AoD、UL-AoAなどを含む。RTTは、信号が、あるエンティティから別のエンティティに、およびその反対に移動するための時間を、2つのエンティティの間のレンジを判断するのに使う。レンジ、さらにエンティティのうちの第1のものの既知のロケーションおよび2つのエンティティの間の角度(たとえば、方位角)が、エンティティのうちの第2のもののロケーションを判断するのに使われ得る。マルチRTT(マルチセルRTTともいう)では、あるエンティティ(たとえば、UE)から他のエンティティ(たとえば、TRP)までの複数のレンジおよび他のエンティティの既知のロケーションが、あるエンティティのロケーションを判断するのに使われてよい。TDOA技法では、あるエンティティと他のエンティティとの間の移動時間の差が、他のエンティティからの相対レンジを判断するのに使われてよく、他のエンティティの既知のロケーションと組み合わされたものが、あるエンティティのロケーションを判断するのに使われてよい。到来および/または発射の角度が、エンティティのロケーションを判断するのを助けるのに使われ得る。たとえば、デバイスの間のレンジと組み合わされた信号の到来角または発射角(信号、たとえば、信号の移動時間、信号の受信電力などを使って判断される)およびデバイスのうちの1つの、既知のロケーションが、他のデバイスのロケーションを判断するのに使われてよい。到来または発射角は、真北などの基準方向に相対した方位角であってよい。到来または発射角は、エンティティから直接上方向に対する(すなわち、地球の中心から放射状に外向きに対する)天頂角であってよい。E-CIDは、サービングセルのアイデンティティ、タイミングアドバンス(すなわち、UEにおける受信時間と送信時間との間の差)、検出されたネイバーセル信号の推定タイミングおよび電力、ならびに可能性としては到来角(たとえば、基地局からの、UEにおける信号の、またはその反対)を、UEのロケーションを判断するのに使う。TDOAでは、ソースの既知のロケーション、およびソースからの送信時間の既知のオフセットとともに、異なるソースからの信号の、受信デバイスにおける到着時間の差が、受信デバイスのロケーションを判断するのに使われる。
【0080】
ネットワーク中心RTT推定では、サービング基地局は、2つ以上の近隣基地局(および、少なくとも3つの基地局が必要とされるので、通常はサービング基地局)のサービングセル上でRTT計測信号(たとえば、PRS)を走査/受信するよう、UEに命令する。1つまたは複数の基地局は、ネットワーク(たとえば、LMF120などのロケーションサーバ)によって割り振られた低再利用リソース(たとえば、基地局によってシステム情報を送信するのに使われるリソース)上でRTT計測信号を送信する。UEは、UEの現在のダウンリンクタイミング(たとえば、UEによって、そのサービング基地局から受信されたDL信号から導出された)に相対した、各RTT計測信号の到着時間(受信時間(receive time)、受信時間(reception time)、受信の時間、または到着時間(ToA)とも呼ばれる)を記録し、共通または個々のRTT応答メッセージ(たとえば、測位のためのSRS(サウンディング基準信号)、すなわち、UL-PRS)を、1つまたは複数の基地局へ送信し(たとえば、そのサービング基地局によって命令されたとき)、RTT計測信号のToAと、RTT応答メッセージの送信時間との間の時間差TRx→Tx(すなわち、UE TRx-TxまたはUERx-Tx)を、各RTT応答メッセージのペイロードに含めればよい。RTT応答メッセージは、RTT応答のToAを基地局がそこから推論することができる基準信号を含むことになる。基地局からのRTT計測信号の送信時間と、基地局におけるRTT応答のToAとの間の差TTx→Rxを、UEが報告した時間差TRx→Txと比較することによって、基地局は、基地局とUEとの間の伝搬時間を推論することができ、そこから、基地局は、この伝搬時間の間の光のスピードを想定することによって、UEと基地局との間の距離を判断することができる。
【0081】
UE中心RTT推定は、UEが(たとえば、サービング基地局によって命令されたとき)アップリンクRTT計測信号を送信することを除いて、ネットワークベースの方法と同様であり、計測信号は、UEの近隣にある複数の基地局によって受信される。各関与基地局が、ダウンリンクRTT応答メッセージで応答し、このメッセージは、基地局におけるRTT計測信号のToAと、基地局からのRTT応答メッセージの送信時間との間の時間差をRTT応答メッセージペイロードの中に含み得る。
【0082】
ネットワーク中心およびUE中心手順の両方のために、RTT算出を実施する側(ネットワークまたはUE)は(常にではないが)通常、第1のメッセージまたは信号(たとえば、RTT計測信号)を送信し、反対側は、第1のメッセージまたは信号のToAと、RTT応答メッセージまたは信号の送信時間との間の差を含み得る1つまたは複数のRTT応答メッセージまたは信号で応答する。
【0083】
マルチRTT技法が、位置を判断するのに使われ得る。たとえば、第1のエンティティ(たとえば、UE)が、(たとえば、基地局からユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストされた)1つまたは複数の信号を送出してよく、複数の第2のエンティティ(たとえば、基地局および/またはUEなど、他のTSP)が、第1のエンティティから信号を受信し、この受信された信号に応答してよい。第1のエンティティは、複数の第2のエンティティから応答を受信する。第1のエンティティ(またはLMFなど、別のエンティティ)は、第2のエンティティからの応答を、第2のエンティティまでのレンジを判断するのに使えばよく、複数のレンジと、第2のエンティティの既知のロケーションとを、三辺測量によって第1のエンティティのロケーションを判断するのに使えばよい。
【0084】
いくつかの例では、追加の情報が、直線方向(たとえば、水平面にまたは三次元にであり得る)、または場合によっては(たとえば、基地局の位置からUEに対する)方向の範囲を規定する到来角(AoA)もしくは離脱角(AoD)の形態で取得され得る。2つの方向の交差により、UEについてのロケーションの別の推定値を与えることができる。
【0085】
PRS(測位基準信号)信号を使う測位技法(たとえば、TDOAおよびRTT)のために、複数のTRPによって送られたPRS信号が計測され、信号の到着時間、既知の送信時間、およびTRPの既知のロケーションが、UEからTRPまでのレンジを判断するのに使われる。たとえば、RSTD(基準信号時間差)が、複数のTRPから受信されたPRS信号について判断され、UEの位置(ロケーション)を判断するためにTDOA技法において使われてよい。この測位基準信号はPRSまたはPRS信号と呼ばれることがある。PRS信号は通常、同じ電力を使って送られ、同じ信号特性(たとえば、同じ周波数偏移)をもつPRS信号が互いと干渉する場合があり、それにより、より遠くのTRPからの信号が検出され得ないように、より遠くのTRPからのPRS信号が、より近くのTRPからのPRS信号によって圧倒され得る。PRSミューティングが、いくつかのPRS信号をミュートする(PRS信号の電力を、たとえば、ゼロに削減し、したがって、PRS信号を送信しない)ことによる干渉を削減するのを助けるのに使われてよい。このようにして、より強いPRS信号がより弱いPRS信号と干渉することなく、(UEにおける)より弱いPRS信号がUEによってもっと容易に検出され得る。RSという用語、およびその変形(たとえば、PRS、SRS、CSI-RS(チャネル状態情報-基準信号))は、1つの基準信号または複数の基準信号を指し得る。
【0086】
測位基準信号(PRS)は、ダウンリンクPRS(DL PRSであり、しばしば、単にPRSと呼ばれる)およびアップリンクPRS(UL PRS)(測位用にはSRS(サウンディング基準信号)と呼ばれ得る)を含む。PRSは、PNコード(擬似乱数コード)を含むか、またはPRSのソースが擬似衛星(スードライト)として働き得るように、PNコードを使って(たとえば、搬送波信号をPNコードで変調することによって)生成されてよい。PNコードは、PRSソースにとって(少なくとも、異なるPRSソースからの同一のPRSが重複しないように、指定されたエリア内で)一意であってよい。PRSは、周波数レイヤのPRSリソースおよび/またはPRSリソースセットを含み得る。DL PRS測位周波数レイヤ(または単に周波数レイヤ)とは、より高レイヤのパラメータDL-PRS-PositioningFrequencyLayer、DL-PRS-ResourceSet、およびDL-PRS-Resourceによって構成された共通パラメータを有するPRSリソースを持つ、1つまたは複数のTRPからのDL PRSリソースセットの集合体である。各周波数レイヤは、周波数レイヤ中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソース向けのDL PRSサブキャリア間隔(SCS)を有する。各周波数レイヤは、周波数レイヤ中のDL PRSリソースセットおよびDL PRSリソース向けのDL PRSサイクリックプレフィックス(CP)を有する。5Gでは、リソースブロックが、12個の連続するサブキャリアおよび指定された数のシンボルを占める。共通リソースブロックは、チャネル帯域幅を占めるリソースブロックのセットである。帯域幅パート(BWP)とは、連続する共通リソースブロックのセットであり、チャネル帯域幅内の共通リソースブロックすべてまたは共通リソースブロックのサブセットを含み得る。また、DL PRSポイントAパラメータが、基準リソースブロックの周波数(およびリソースブロックの最も低いサブキャリア)を定義し、DL PRSリソースは、同じポイントAを有する同じDL PRSリソースセットに属し、すべてのDL PRSリソースセットは、同じポイントAを有する同じ周波数レイヤに属す。周波数レイヤも、同じDL PRS帯域幅、同じスタートPRB(および中心周波数)、ならびに同じ値のコムサイズ(すなわち、コムNに対して、N個おきのリソース要素がPRSリソース要素であるような、シンボルごとのPRSリソース要素の周波数)を有する。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、基地局のアンテナパネルによって送信される(セルIDによって識別される)特定のTRPに関連し得る。PRSリソースセット中のPRSリソースIDは、全方向性信号に、ならびに/または単一の基地局から送信された単一のビーム(および/もしくはビームID)に関連付けられてよい(基地局は、1つもしくは複数のビームを送信してよい)。PRSリソースセットの各PRSリソースは異なるビーム上で送信されてよく、したがって、「PRSリソース」(または単に「リソース」)は、「ビーム」と呼ばれることもある。このことは、基地局およびPRSがその上で送信されるビームがUEに知られているかどうかにおけるいかなる意味合いも有しない。
【0087】
TRPは、たとえば、サーバから受信された命令によって、および/またはTRP中のソフトウェアによって、スケジュールごとにDL PRSを送るように構成されてよい。スケジュールに従って、TRPは、DL PRSを断続的に、たとえば、初回送信から一定の間隔で定期的に送り得る。TRPは、1つまたは複数のPRSリソースセットを送るように構成されてよい。リソースセットとは、1つのTRPにわたるPRSリソースの集合体であり、リソースは、スロットにわたって、同じ周期性、共通ミューティングパターン構成(存在する場合)、および同じ繰返し因数を有する。PRSリソースセットの各々が複数のPRSリソースを含み、各PRSリソースは、スロット内のN個(1つまたは複数)の連続するシンボル内の複数のリソースブロック(RB)の中にあってよい複数のOFDM(直交周波数分割多重化)リソース要素(RE)を含む。PRSリソース(または、概して基準信号(RS)リソース)は、OFDM PRSリソース(またはOFDM RSリソース)と呼ばれる場合がある。RBとは、時間ドメイン中の1つまたは複数の連続するシンボルの量および周波数ドメイン中の連続するサブキャリアの量(5G RBに対して12)にわたるREの集合体である。各PRSリソースが、REオフセット、スロットオフセット、スロット内のシンボルオフセット、およびPRSリソースがスロット内で占め得るいくつかの連続するシンボルを有して構成される。REオフセットは、周波数中のDL PRSリソース内の第1のシンボルの開始REオフセットを定義する。DL PRSリソース内の残りのシンボルの相対REオフセットは、初期オフセットに基づいて定義される。スロットオフセットは、対応するリソースセットスロットオフセットに対する、DL PRSリソースの開始スロットである。シンボルオフセットは、開始スロット内のDL PRSリソースの開始シンボルを判断する。送信されたREは、スロットにわたって繰り返してよく、各送信は、PRSリソース中に複数の繰返しがあり得るように、繰返しと呼ばれる。DL PRSリソースセット中のDL PRSリソースは、同じTRPに関連付けられ、各DL PRSリソースがDL PRSリソースIDを有する。DL PRSリソースセットにおけるDL PRSリソースIDは、単一のTRPから送信される単一のビームに関連付けられる(ただし、TRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)。
【0088】
PRSリソースはまた、擬似コロケーションおよびスタートPRBパラメータによって定義され得る。擬似コロケーション(QCL)パラメータが、他の基準信号をもつDL PRSリソースのどの擬似コロケーション情報も定義し得る。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのDL PRSまたはSS/PBCH(同期信号/物理ブロードキャストチャネル)ブロックをもつQCLタイプDであるように構成されてよい。DL PRSは、サービングセルまたは非サービングセルからのSS/PBCHブロックをもつQCLタイプCであるように構成されてよい。スタートPRBパラメータは、基準ポイントAに対するDL PRSリソースの開始PRBインデックスを定義する。開始PRBインデックスは、1つのPRBの粒度を有し、0という最小値および2176個のPRBという最大値を有し得る。
【0089】
PRSリソースセットとは、スロットにわたる、同じ周期性、同じミューティングパターン構成(存在する場合)、および同じ繰返し因数をもつ、PRSリソースの集合体である。PRSリソースセットのすべてのPRSリソースのすべての繰返しが送信されるように構成されるあらゆるときが、「インスタンス」と呼ばれる。したがって、PRSリソースセットの「インスタンス」とは、各PRSリソースについての指定された数の繰返し、およびPRSリソースセット内の指定された数のPRSリソースであり、そうであることによって、指定された数のPRSリソースの各々について指定された数の繰返しが送信されると、インスタンスは完了する。インスタンスは、「機会」とも呼ばれ得る。DL PRS送信スケジュールを含むDL PRS構成が、UEがDL PRSを計測するのを容易にする(または可能にさえする)ように、UEに提供されてよい。
【0090】
PRSの複数の周波数レイヤは、一つ一つがレイヤの帯域幅のどれよりも大きい有効帯域幅を提供するように集約され得る。コンポーネントキャリア(連続する、および/または別個であってよい)の、また、擬似コロケートされる(QCLされる)などの基準を満たし、同じアンテナポートを有する複数の周波数レイヤが、より大きい有効PRS帯域幅を(DL PRSおよびUL PRS用に)提供するようにスティッチングされてよく、到着時間測定精度を増大させる。スティッチングは、スティッチングされた信号が、単一の測定からとられたものとして扱われ得るように、個々の帯域幅フラグメントにわたる(たとえば、PRSおよび補助信号の)測定を、統合された1つに組み合わせることを含む。QCLされると、異なる周波数レイヤは同様に振る舞い、より大きい有効帯域幅をもたらすようにスティッチングを可能にする。より大きい有効帯域幅は、集約信号の帯域幅または集約信号の周波数帯域幅と呼ばれる場合があり、(たとえば、TDOAの)より優れた時間ドメイン解像度をもたらす。集約信号は信号リソースの集合体を含み、集約信号の各信号リソースは信号構成要素と呼ばれる場合があり、各信号構成要素は、異なるコンポーネントキャリア、帯域、もしくは周波数レイヤ上で、または同じ帯域の異なる部分上で送信されてよい。
【0091】
RTT測位は、TRPによってUEへ、および(RTT測位に関与している)UEによってTRPへ送られた測位信号をRTTが使うという点で、アクティブ測位技法である。TRPは、UEによって受信されるDL-PRS信号を送ることができ、UEは、複数のTRPによって受信されるSRS(サウンディング基準信号)信号を送ることができる。サウンディング基準信号は、SRSまたはSRS信号と呼ばれることがある。5GマルチRTTでは、協調測位は、UEが、各TRP向けの測位用の別個のUL-SRSを送るのではなく、複数のTRPによって受信される、測位用の単一UL-SRSを送ることとともに使われ得る。マルチRTTに関与するTRPは通常、そのTRPに現在キャンプオンしているUE(被サービスUEであって、TRPがサービングTRPである)、また、近隣TRPにキャンプオンしているUE(ネイバーUE)を検索する。ネイバーTRPは、単一BTS(たとえば、gNB)のTRPであってよく、またはあるBTSのTRPおよび別個のBTSのTRPであってよい。マルチRTT測位を含むRTT測位のために、RTTを判断するのに使われる(およびしたがって、UEとTRPとの間のレンジを判断するのに使われる)測位用PRS/SRS信号ペアの中のDL-PRS信号および測位用UL-SRS信号は、UEの動きおよび/またはUEのクロックドリフトおよび/またはTRPクロックドリフトによる誤差が許容限界内であるように、互いに時間が接近して発生し得る。たとえば、測位用PRS/SRS信号ペアの中の信号が、それぞれ、TRPおよびUEから、互いの約10ms以内に送信され得る。測位用SRS信号がUEによって送られるので、また、測位用PRSおよびSRS信号は互いに時間が接近して伝えられるので、特に、多くのUEが測位を同時に試みる場合は無線周波数(RF)信号輻輳(過度のノイズなどを引き起こし得る)が生じ得ること、および/または多くのUEを同時に計測しようとしているTRPにおいて計算上の輻輳が生じ得ることがわかっている。
【0092】
RTT測位は、UEベースまたはUEアシスト型であってよい。UEベースのRTTでは、UE200は、TRP300の各々までのRTTおよび対応するレンジと、TRP300までのレンジおよびTRP300の既知のロケーションに基づく、UE200の位置とを判断する。UEアシスト型RTTでは、UE200は、測位信号を計測し、計測情報をTRP300に提供し、TRP300は、RTTおよびレンジを判断する。TRP300は、ロケーションサーバ、たとえば、サーバ400にレンジを与え、サーバは、UE200のロケーションを、たとえば、異なるTRP300までのレンジに基づいて判断する。RTTおよび/またはレンジは、UE200から信号を受信したTRP300によって、このTRP300と1つもしくは複数の他のデバイス、たとえば、1つもしくは複数の他のTRP300および/もしくはサーバ400の組合せによって、またはUE200から信号を受信したTRP300以外の1つもしくは複数のデバイスによって判断され得る。
【0093】
様々な測位技法が、5G NRにおいてサポートされる。5G NRにおいてサポートされるNR固有測位方法は、DL専用測位方法、UL専用測位方法、およびDL+UL測位方法を含む。ダウンリンクベースの測位方法は、DL-TDOAおよびDL-AoDを含む。アップリンクベースの測位方法は、UL-TDOAおよびUL-AoAを含む。複合DL+ULベース測位方法は、1つの基地局とのRTTおよび複数の基地局とのRTT(マルチRTT)を含む。
【0094】
位置推定(たとえば、UEについての)は、ロケーション推定、ロケーション、位置、位置フィックス、フィックスなどのような他の名前で呼ばれる場合がある。位置推定は測地であり、座標(緯度、経度、および場合によっては高度)を含み得るか、または都市に関係し、所在地住所、郵便宛先、もしくはロケーションの何らかの他の言葉による記述を含み得る。位置推定はさらに、何らかの他の既知のロケーションに対して定義されるか、または絶対的な用語で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)定義されてよい。位置推定は、(たとえば、何らかの指定されるかまたはデフォルトの信頼度でそのロケーションが含まれることが予想されるエリアまたはボリュームを含めることによって)予想される誤差または不確実性を含む可能性がある。
【0095】
PRSおよび補足信号の組合せ処理
たとえば、測位のための無線信号の信号処理を容易にし、かつ/または向上するための様々な技法が実装され得る。たとえば、PRSは、周波数ホッピングされたPRSとしてTRPによって送信されてよく、PRSの異なる部分は異なる中心周波数を有し、周波数ホッピングされたPRS部分は、位置情報、たとえば、ToA、UEの位置などのような1つまたは複数の測定を判断するために組み合わせて処理される。判断された位置情報は、周波数ホッピングされていないPRSであって、組み合わされた、周波数ホッピングされたPRSよりも小さい帯域幅にわたるPRSから判断された位置情報よりも高い精度であってよい。別の例として、DL PRSリソース反復は、反復にわたるビーム掃引、カバレージ拡張のための合成利得、および/またはインスタンス内ミューティングを受信するのを容易にするか、または可能にし得る。別の例として、PRSは、処理される信号の帯域幅を増大するように、たとえば、測定精度(たとえば、ToA精度)を向上するように、補足信号と組み合わせて処理されてよい。PRSおよび補足信号は、異なる周波数範囲にわたり得るが、範囲は、少なくとも部分的に重複し得る。補足信号は、1つまたは複数の他の(非測位)目的のために使われる(たとえば、測定される)信号などの非PRS信号であってよいが、測位目的のための補足信号についての追加ブラインドサーチを避けることができるように、他の目的に加え、測位目的のために使われる。補足信号は、補足信号がUE固有でないようなブロードキャスト信号であってよい。補足信号は、定期的にブロードキャストされてよい。PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することによって、PRSの帯域幅よりも多くの帯域幅が処理され、こうすることにより、PRSのみを処理するのと比較して、PRSおよび補足信号を処理することによって導出される測定の精度が増し得る。
【0096】
図5を参照し、さらに図1図4を参照すると、UE500は、バス540によって互いに通信可能に結合された、プロセッサ510、インターフェース520、およびメモリ530を含む。UE500は、図5に示す構成要素を含んでよく、UE200がUE500の例となり得るような、図2に示すもののうちのいずれかなど、1つまたは複数の他の構成要素を含んでよい。たとえば、プロセッサ510は、プロセッサ210の構成要素のうちの1つまたは複数を含み得る。インターフェース520は、トランシーバ215のうちの構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、無線送信機242およびアンテナ246、または無線受信機244およびアンテナ246、または無線送信機242、無線受信機244、およびアンテナ246を含み得る。同じくまたは代替的に、インターフェース520は、有線送信機252および/または有線受信機254を含み得る。メモリ530は、メモリ211と同様に構成されてよく、たとえば、プロセッサ510に機能を実施させるように構成されたプロセッサ可読命令をもつソフトウェアを含む。
【0097】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ510に言及している場合があるが、プロセッサ510がソフトウェア(メモリ530に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、UE500の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ510およびメモリ530)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、UE500が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ510(可能性としてはメモリ530、および必要に応じて、インターフェース520とともに)は、スティッチングと呼ばれ得る、PRSと補足信号を組み合わせて(たとえば、PRSおよび補足信号をコヒーレントに、または非コヒーレントに組み合わせる)処理するように構成された組合せ処理ユニット550を含む。組合せ処理ユニット550は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することに関する、UE500の1つもしくは複数の処理能力を報告するように、ならびに/または報告される位置情報(たとえば、1つもしくは複数の測定、1つもしくは複数の範囲、1つもしくは複数の位置推定値など)を与えるように、PRSおよび補足信号が組み合わせて処理されたことを報告するように構成されてよい。組合せ処理ユニット550については以下でさらに論じ、説明は、組合せ処理ユニット550の機能のいずれかを実施するものとして、概してプロセッサ510を、または概してUE500を参照する場合があり、UE500は、論じた機能を実施するように構成される。
【0098】
図6を参照すると、ネットワークエンティティ600は、バス640によって互いに通信可能に結合された、プロセッサ610、インターフェース620、およびメモリ630を含む。ネットワークエンティティ600は、図6に示す構成要素を含んでよく、TRP300および/またはサーバ400がネットワークエンティティ600の例となり得る(たとえば、ネットワークエンティティ600がTRPおよびサーバ特徴の両方を提供し得る)ように、図3および/または図4に示すもののいずれかなど、1つまたは複数の他の構成要素を含み得る。たとえば、インターフェース620は、トランシーバ315の構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、無線送信機342およびアンテナ346ならびに/または無線受信機344およびアンテナ346を含み得る。同じくまたは代替的に、インターフェース620は、有線送信機352および/または有線受信機354を含み得る。同じくまたは代替的に、インターフェース620は、トランシーバ415のうちの構成要素のうちの1つまたは複数、たとえば、無線送信機442およびアンテナ446、ならびに/または無線受信機444およびアンテナ446、ならびに/または有線送信機452および/もしくは有線受信機454を含み得る。メモリ630は、メモリ311および/またはメモリ411と同様に構成されてよく、たとえば、プロセッサ610に機能を実施させるように構成されたプロセッサ可読命令をもつソフトウェアを含む。
【0099】
本明細書における記述は、機能を実施するプロセッサ610に言及している場合があるが、プロセッサ610がソフトウェア(メモリ630に記憶された)および/またはファームウェアを実行するなど、他の実装形態も含む。本明細書における記述は、ネットワークエンティティ600の適切な構成要素(たとえば、プロセッサ610およびメモリ630)のうちの1つまたは複数が機能を実施することに対する簡略として、ネットワークエンティティ600が機能を実施することに言及する場合がある。プロセッサ610(可能性としてはメモリ630、および必要に応じて、インターフェース620とともに)は、スケジューリングユニット650および測位タイムラインユニット660を含む。スケジューリングユニット650は、たとえば、TRP300が1つまたは複数の示される送信特性(たとえば、タイミング、周波数など)でDL PRSを送信するために、DL PRSの送信を要求するように構成される。スケジューリングユニット650は、たとえば、ネットワークエンティティ600がサーバである場合、PRSおよび補足信号の送信についての要求を、インターフェース620を介してTRP300へ送ってよく、または、たとえば、ネットワークエンティティ600がTRPを含む場合、要求をプロセッサ610の別の部分へ送ってよい。示される送信特性は、UE500による、PRSおよび補足信号の組合せ処理を容易にし得る。示される送信特性のうちの1つまたは複数は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UE500の1つまたは複数の示される能力に基づいてよい。測位タイムラインユニット660は、位置情報(たとえば、UE500によって受信された1つもしくは複数の測位信号の1つもしくは複数の位置測定、またはUE500のロケーション)の更新レートなどの測位タイムライン情報を判断するように構成される。測位タイムラインユニット660は、位置情報の精度、たとえば、UE500の判断された位置の実際の精度あるいは1つまたは複数の信号測定および/もしくはUE500の位置などの位置情報の予想精度を判断するように構成され得る。測位タイムラインユニット660は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UE500の処理能力に基づいて、測位タイムライン情報を判断するように構成され得る。スケジューリングユニット650および測位タイムラインユニット660についてここでさらに論じるが、記述は、スケジューリングユニット650および/または測位タイムラインユニット660の機能のいずれかを実施するものとして、概してプロセッサ610、または概してネットワークエンティティ600に言及する場合があり、ネットワークエンティティ600は、論じた機能を実施するように構成される。
【0100】
図7および図8も参照すると、周波数分割多重化および/または時分割多重化されている信号が、UE500の組合せ処理ユニット550によってスティッチングされ得る。たとえば、信号710および信号720は、周波数分割多重化され(周波数ドメインが少なくとも部分的に重複しない)、時分割多重化されておらず、同じ時間ウィンドウにわたる。信号710、720は、信号730と時分割多重化され、信号710、730には、時分割多重化と周波数分割多重化の両方がなされている。信号710、720、730は、それぞれ、h(f1,t1)、h(f2,t1)、h(f2,t2)によって表され得る。信号710、720、730のペアは、それぞれの位相オフセットおよびそれぞれの位相勾配を通して関連付けられる。図8に示すように、信号ペアの中の各信号は、送信機810からのそれぞれの発射時間(TOD)および受信機820における到着時間(TOA)を有し、時間値t1およびt2は、それぞれのTOAにそれぞれのクロックドリフトε1、ε2を加えたものである。信号710、730(h(f1,t1)、h(f2,t2))の間の関係は、
【0101】
【数1】
【0102】
によって与えられてよく、上式で、θは、信号710、730と、
【0103】
【数2】
【0104】
との間の位相不連続(位相ジャンプ、位相オフセット)であり、上式で、Rは圧縮因子であり、δAは送信機810におけるタイミングドリフトであり、δBは、受信機820におけるタイミングドリフトである。位相不連続およびタイミングドリフトの判断は、スティッチングされる信号が、たとえば、信号710および信号740でのように、周波数ドメインにおいて少なくとも部分的に重複する、すなわち、1つまたは複数の重複トーンを有する場合、大きく簡略化され(したがって、より速く判断され)得る。
【0105】
図9を参照し、さらに図5を参照すると、組合せ処理ユニット550は、PRSを、補足信号としてのSSB信号(同期信号ブロック信号)と組み合わせて処理するように構成され得る。たとえば、組合せ処理ユニット550は、ToAを測定し、RSTDおよび/またはRx-Tx測定を導出するのに、PBCH DMRS(復調基準信号)およびSSBのSSS(2次同期信号)910(RB5~RB16の影付きRBとして示される)を、PRSと組み合わせて使い得る。SSBはこのように、多様な目的のために使われ得る。組合せ処理ユニット550は、PSS(1次同期信号)がセルにわたって共有されてよく、SSS910がセル固有であるとき、測位における使用のためにPSS920(RB5~RB16の影付きRBとして示される)を処理するのを避ける(たとえば、処理しない)ように構成され得る。UE500は、近隣セルからのSSB情報で構成されてよく、組合せ処理ユニット550は、たとえば、メモリ530に記憶されている、すでに指定された情報にアクセスすることによって、SSB情報を取得し得る。組合せ処理ユニット550は、RRM(無線リソース管理)測定のためのSSBの探索に加え、SSB信号を探索するのを避ける(隠す)のを助けるために、RRM測定のために識別されるSSB信号のみを使うように構成され得る。組合せ処理ユニット550は、PRSおよびSSB信号の組合せのToAを測定し得る。SSB信号も1つまたは複数の非測位目的のために使われているので、SSB信号を測定するための、いかなるミューティングも測定ギャップも与えられなくてよい。したがって、SSB信号を測定するための測定期間は、PRSを測定するための測定期間よりも長くなり得る。
【0106】
図10を参照し、さらに図5および図6を参照すると、ネットワークエンティティ600のスケジューリングユニット650は、PRSおよび補足信号(たとえば、SSB)の組合せ処理(スティッチング)を容易にするために、PRSおよび補足信号をスケジュールするように構成されてよく、組合せ処理ユニット550は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するように構成されてよい。たとえば、UE500がPRS1010を補足信号1020、ここではSSB信号と組み合わせて処理することが望ましい場合がある。たとえば、UE500(たとえば、簡易UE)は、完全DL-PRSリソース帯域幅1030を処理することができない場合があり、かつ/または処理されたDL-PRSの有効帯域幅を別の理由で、たとえば、測定精度を向上するために増大することを望む場合がある。組合せ処理ユニット550は、DL-PRSの有効帯域幅を増大するために、たとえば、1つもしくは複数の測定を取得すること、および/または測定の精度を向上することを可能にするために、PRS1010を補足信号1020、たとえば、補足信号1020の複数のインスタンス1022、1023と組み合わせて処理するように構成され得る。
【0107】
組合せ処理ユニット550は、位置情報(たとえば、信号測定、またはUE500の位置)を判断するために、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するように構成され得る。たとえば、組合せ処理ユニット550は、PRSおよび補足信号のサンプルを、たとえば、単一IFFT(逆高速フーリエ変換)で処理するとき、位相差が存在する場合はそれを補償することによって、PRSおよび補足信号をコヒーレントに組み合わせ得る。PRSを補足信号と組み合わせ、このとき、PRSおよび補足信号の各々が少なくともいくつかの非共有トーンを有する(各々が、他の周波数範囲がわたらない、ある程度の周波数範囲にわたる)ことにより、有効PRS処理帯域幅が、PRSと補足信号の組合せがわたる合成帯域幅まで増大する。組合せ処理により、位置判断性能、たとえば、ToA精度が(たとえば、より大きい帯域幅による、時間ドメインにおける相関ピークのより細かい解像度により)増大し得る。組合せ処理ユニット550は、PRSおよび補足信号が同じシンボルの中で送信されたかのように、たとえば、PRSおよび補足信号の異なる周波数(たとえば、異なる中心周波数)からのサンプルを、IFFTバッファに投入し得る。したがって、たとえば、図10も参照すると、組合せ処理ユニット550は、位置情報、たとえば、PRS1010と補足信号1020の組合せについての単一ToAをもたらすように、PRS1010と、補足信号1020の複数のインスタンス1022、1023をコヒーレントに組み合わせることができる場合がある。組合せ処理ユニット550は、TDMされる(時分割多重化される)PRSと補足信号を組み合わせることができる場合があるが、PRSと補足信号との間の時間分離に対する制約があり得る。たとえば、PRSと補足信号との間の時間分離の増大とともに、測定精度は低下し得る。同様に、PRSと補足信号との間の周波数の分離の増大とともに、測定精度は低下し得る。周波数重複と精度および/またはレイテンシとの間には妥協点があってよく、たとえば、重複の増大はパラメータ推定をより簡単に、より素早く、より正確にするとともに、有効帯域幅も減少させ、したがって測定精度を低下させ、重複の減少は、パラメータ推定をより複雑に、より遅く、より不正確にするとともに、有効帯域幅も増大させ、したがって測定精度を増大させる(ただし、信号が周波数において重複しなくなると、さらなる周波数の分離が、有効帯域幅の増大なしで、パラメータ推定をさらに悪化させ得る)。
【0108】
図11も参照すると、組合せ処理ユニット550は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、すなわち、PRSおよび補足信号をスティッチングするための、UE500の能力を報告するように構成され得る。組合せ処理ユニット550は、UE500が、PRSおよび補足信号をスティッチングするための、UE500の技能に影響する1つまたは複数の基準とともに、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理し得ることを報告するように構成され得る。組合せ処理ユニット550は、スティッチング能力フィールド1110(組合せ信号処理能力フィールド)、周波数帯域/帯域組合せフィールド1120、PRSプロパティフィールド1130、補足信号タイプフィールド1140、補足信号プロパティフィールド1145、最大ヌメロロジー差フィールド1147、精度フィールド1150、最小周波数重複フィールド1160、最大周波数分離フィールド1165、最大時間分離フィールド1170、位相オフセットフィールド1180、時間ドリフトフィールド1190、および有効性時間フィールド1195を含む報告1100を、ネットワークエンティティ600(たとえば、TRP300および/またはサーバ400)へ送るように構成され得る。報告1100は例であり、報告1100の示されるフィールドのうちの1つまたは複数は省かれてよく、図に示さない1つまたは複数の他のフィールドが追加され(すなわち、含まれ)てよい。たとえば、周波数帯域または帯域組合せが、他のフィールドのうちの1つまたは複数の、1つまたは複数の値の中で暗示的である場合、たとえば、周波数帯域/帯域組合せフィールド1120は省かれてよい。別の例として、スティッチング能力フィールド1110(組合せ信号処理フィールドともいう)が省かれてよく、含まれるフィールドのうちの1つまたは複数の、値の存在が、信号をスティッチングするための技能を含意する。別の例として、最大総帯域幅フィールドが含まれてよく、UE500が組み合わせて処理することが可能であるPRSおよび補足信号の最大非重複合成帯域幅を示す。別の例として、PRSおよび補足信号が組合せでの処理のためにUE500によって受信され得る最大時間量を示す最大総時間フィールドが含まれてよい。さらに、報告1100に示される値は、例示の目的で示されている。スティッチング能力フィールド1110および精度フィールド1150以外のフィールドは、UE500が、精度フィールド1150に示される精度を提供することが可能であるために(またはUE500がその提供を保証するために)満足されるべき値を示し得る。
【0109】
報告1100の様々なフィールドは、UE500が、示される対応する基準を満たす、対応する信号を処理することが可能であるかどうか、および可能性としては、基準を満たす信号に対して、UE500によってどれほどの精度が与えられ得るかを示す。たとえば、スティッチング能力フィールド1110は、UE500が、少なくとも示される精度(以下で論じる)を提供しながら、フィールド1120に示される対応する周波数帯域または周波数帯域組合せ向けにPRSおよび補足信号をスティッチングすることができるかどうかを示し得る。組合せ処理ユニット550はこのように、周波数帯域単位および/または周波数帯域組合せ単位でPRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UE500の能力を示し得る。スティッチングのために周波数帯域組合せがサポートされるという指示は、UE500が(たとえば、PRSおよびSSBの)クロスバンドスティッチングを許容するはずであることを示す。対応する周波数帯域/帯域組合せのためにスティッチングがサポートされないという、フィールド1110中の指示に対して、報告1100の残りのフィールドはヌル値で埋められ得る。PRSプロパティフィールド1130は、組合せ処理ユニット550が、PRSを補足信号と組み合わせて処理することが可能であるために、PRSが有するべき1つまたは複数のプロパティを示し得る。たとえば、PRSプロパティは、周波数レイヤ、コム数、ヌメロロジー(たとえば、サブキャリア間隔(SCS))などを含み得る。PRSプロパティは、PRSタイプ、たとえば、DL-PRS、SL-PRS、UL-PRSを含んでよく、これらは、1つまたは複数の他のプロパティを含意し得る。報告1100はこのように、補足信号を一般的に示してよく、たとえば、補足信号の1つまたは複数のプロパティを示す。同じくまたは代替的に、報告1100は、たとえば、SSBなどの信号タイプを示すことによって、補足信号を特に識別し得る。補足信号タイプフィールド1140は、補足信号のタイプ、たとえば、SSB、PBCH DMRS、SSSなどを示し得る。補足信号タイプフィールド1140は省かれてよく、または補足信号タイプフィールド1140が含まれ、補足信号タイプフィールド1140の値が対応するプロパティを含意する場合、補足信号プロパティフィールド1145は省かれてよい。補足信号プロパティフィールド1145は、組合せ処理ユニット550が、少なくとも示される周波数帯域/帯域組合せおよび示される精度(以下で論じる)のためにPRSを補足信号と組み合わせて処理することが可能であるために、補足信号が有するべき1つまたは複数のプロパティを示し得る。たとえば、補足信号プロパティは、周波数レイヤ、コム数、ヌメロロジー(たとえば、サブキャリア間隔(SCS))などを含み得る。最大ヌメロロジー差フィールド1147は、組合せ処理ユニット550が、少なくとも示される周波数帯域/帯域組合せおよび示される精度のためにPRSを補足信号と組み合わせて処理することが可能であるために、PRSのヌメロロジーおよび補足信号のヌメロロジーにおける最大差を示し得る。最大ヌメロロジー差は、絶対量(たとえば、MHz数)または相対量(たとえば、互いの10%以内)であってよい。精度フィールド1150は、他のフィールド中の値によって示される基準が満たされる場合にUE500によって与えることができる、1つまたは複数の示される位置情報タイプの1つまたは複数の最小精度、たとえば、ToA、RSTD、Rx-Txなどの測定精度を示し得る。最小周波数重複フィールド1160は、PRSおよび補足信号の最小周波数重複、たとえば、PRSおよび補足信号が共通して有するべき最小トーン数を示し得る。最大周波数分離フィールド1165は、PRSの帯域幅と補足信号(たとえば、周波数がPRSに最も近い補足信号のインスタンス)の帯域幅との間の最大周波数ギャップ(たとえば、最大サブバンド数)を示し得る。最大時間分離フィールド1170は、PRSと、PRSに時間(たとえば、PRS/補足信号の終了および補足信号/PRSの開始)が最も近い補足信号のインスタンスとの間の最大時間ギャップを示し得る。最大時間分離は、時間(たとえば、ナノ秒)または他の期間、たとえば、シンボルで指定され得る。位相オフセットフィールド1180および時間ドリフトフィールド1190は、それぞれ、PRSと補足信号との間の、最大許容位相オフセット、および最大許容時間ドリフトを示し得る。有効性時間フィールド1195は、他の対応するフィールド値のセットが有効である時間、または少なくとも精度フィールド1150の値を示す(たとえば、UE500は、他の値を与えられると、PRSおよび補足フィールドを処理することが可能であり得るが、有効性時間フィールド1195によって示される時間ドメインウィンドウの外である精度値は保証しなくてよい)。有効性時間は、様々なやり方、たとえば、時間ウィンドウのある程度の時間、または時間ウィンドウの開始時間および終了時間で示されてよい。
【0110】
組合せ処理ユニット550は、対応する組合せPRSおよび補足信号処理で、どのような品質の処理が提供され得るかの指示を与えるように構成され得る。たとえば、組合せ処理ユニット550は、精度の一部としてエラーレートを報告してよく、PRSと補足信号の対応する組合せに基づいて、予想測位信号測定のためにどれほどの精度が達成され得るかを報告するように構成され得る。組合せPRSおよび補足信号の異なる帯域幅に対して、異なる精度(たとえば、100MHz帯域幅での5ns、200MHz帯域幅での2.5ns、および400MHz帯域幅での1.2nsの、50%の絶対ToAエラー)が提供され得る。組合せ処理ユニット550によって達成され得る精度は、組合せPRSおよび補足信号の総周波数に依存してよく、かつ/または単にPRSおよび補足信号の総帯域幅に個々に(たとえば、100MHzだけ重複する各々200MHzの信号に対しては300MHz)ではなく、組合せPRSおよび補足信号の周波数スパンに依存してよい。
【0111】
組合せ処理ユニット550は、PRSと補足信号の組合せを処理して位置情報を判断するための、UE500の処理時間の指示を与えるように構成され得る。たとえば、組合せ処理ユニット550は、PRSと補足信号の各組合せに対して、またはPRSおよび補足信号の組合せ帯域幅に対して、または組み合わせて処理されるべきPRSおよび補足信号の1つもしくは複数の他の特性に対して、報告1100の中で処理時間指示を与えるように構成され得る。
【0112】
報告1100のフィールドのうちの1つまたは複数が、コーディングされてよい。たとえば、フィールド向けの1つまたは複数の可能値、および可能値のうちのどの値を使うべきかを示すようにコーディングされたフィールドの値(たとえば、ビットストリング)が、メモリ530に(たとえば、製造中に静的に、または1つもしくは複数の受信されたメッセージに従って動的に)記憶されてよい。単一の可能値の場合、ビットストリングは、あらかじめ記憶された値を使うべきかどうかを示す単一ビットであってよい。コーディングされた値(たとえば、インデックス番号)は、可能値にマップし、コーディングされた値は、可能値よりも少ないビットを使うので、可能値のうちのどれを使うべきかを示すための通信オーバーヘッドを節約する。
【0113】
ネットワークエンティティ600は、UE500がPRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にし、かつ/または容易にするために、PRSおよび補足信号を与えるように構成され得る。たとえば、ネットワークエンティティ600は、PRSおよび補足信号がFDMされ、可能性としてはTDMされることを要求し(たとえば、要求をTRP300へ外部から送り、かつ/または内部要求を送り)得る。ネットワークエンティティ600は、ネットワークエンティティ600がTRPを含んでも含まなくても、1つまたは複数のメッセージ(たとえば、要求、信号構成情報など)をUE500へ(たとえば、LPPシグナリングを使って)送り得る。要求は、報告1100の少なくとも1つの行の中で示される基準をPRSおよび補足信号が満たすような報告1100に基づいてよい。ネットワークエンティティ600は、PRSおよび補足信号があったとしても、PRSおよび補足信号が、組合せ信号処理の測定精度が閾精度以上になることを(たとえば、時間ドリフトを閾時間ドリフト以下に保つために)可能にする閾時間分離以下だけ時間で分離されるように、TDMされることを要求するように構成され得る。同じくまたは代替的に、ネットワークエンティティ600は、PRSと補足信号との間の電力スケーリングがUE500に対して示されることを要求し得る。たとえば、ネットワークエンティティ600は、PRSのEPRE(リソース要素単位のエネルギー)と、補足信号のEPREの比を示す電力スケーリング因子(たとえば、電力スケーリング因子はX dBである)がUE500に与えられることを要求し得る。同じくまたは代替的に、ネットワークエンティティ600は、QCLされ(擬似コロケートされ)、したがって同じビームを使うアンテナポートから、PRSおよび補足信号が送られることを要求するように構成され得る。たとえば、ネットワークエンティティ600は、QCLタイプAまたはQCLタイプCであるアンテナポートから、PRSおよび補足信号が送られることを要求し得る。こうすることにより、UE500が確実に、少なくとも非コヒーレントにPRSと補足信号を組み合わせ得るのを助けることができる。別の例として、ネットワークエンティティ600は、同じアンテナポートを使ってPRSおよび補足信号が送られることを要求し得る。この場合、PRSおよび補足信号は、同じチャネルに遭遇し、位相連続性を有し、その結果、ネットワークエンティティ600は、UE500が確実に、たとえば、PFL(測位周波数レイヤ)とSSB FL(SSB周波数レイヤ)との間で、PRSおよび補足信号をコヒーレントに組み合わせ得るのを助ける。
【0114】
図12も参照すると、組合せ処理ユニット550は、位置情報および位置情報を判断するために組み合わせて処理された、対応する信号からなる報告1200を送るように構成され得る。この例では、報告1200は、位置情報フィールド1210、PRSフィールド1220、補足信号フィールド1230、および精度フィールド1240を含む。位置情報フィールド1210は、判断された、報告される位置情報を示す。位置情報は、たとえば、ToA値、RSTD値、Rx-Tx値、位置推定値、および/または範囲などを含み得る。PRSフィールド1220は、位置情報を判断するのに使われたPRSを示す。PRSフィールド1220は、PRSのタイプおよび/または使われたPRSの1つもしくは複数のプロパティを示し得る。補足信号フィールド1230は、PRSのタイプおよび/または使われた補足信号の1つもしくは複数のプロパティを示し得る。精度フィールド1240は、たとえば、位置情報を判断するために組み合わされた信号に基づいて、どれほどの精度を(可能性としては、どれほどのエラーレートかを含む)判断された位置情報(たとえば、測位測定)が有するかを報告し得る。
【0115】
動作
図13を参照し、さらに図1図12を参照すると、PRSおよび補足信号の組合せ処理から位置情報を判断するためのシグナリングおよびプロセスフロー1300が、図示される段階を含む。フロー1300は例であり、段階が追加され、並べ替えられ、かつ/または削除されてよい。たとえば、段階1310は省かれてよい。別の例として、段階1370および/または段階1380は省かれてよい。
【0116】
段階1310において、UE500は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための1つまたは複数の処理能力の、1つまたは複数の指示を送る。たとえば、組合せ処理ユニット550は、位置情報を判断するための組合せ信号処理のための、UE500の1つまたは複数の技能を示す処理能力メッセージ1312を、ネットワークエンティティ600へ送り得る。処理能力メッセージ1312は、たとえば、報告1100または、たとえば、報告1100の情報の一部を含む別の報告であってよい。この例では、ネットワークエンティティ600はサーバ400およびTRP300を含む。処理能力メッセージ1312は、TRP300および/もしくはサーバ400に直接与えられてよく、またはサーバ400を介してTRP300に間接的に与えられてよい。
【0117】
段階1320において、ネットワークエンティティ600は、UE500によって組み合わせて処理されるべき信号向けの信号構成を判断する。スケジューリングユニット650は、UE500による組合せ処理を容易にし、かつ/または可能にするために、PRSおよび補足信号のプロパティ(たとえば、周波数、タイミングなど)を判断するのに、処理能力メッセージ1312からの情報を使い得る。同じくまたは代替的に、スケジューリングユニット650は、1つまたは複数の性能基準、たとえば、少なくとも閾精度および/または閾レイテンシ以下を満たすために、UE500が組み合わせて処理することができるPRSおよび補足信号を判断するのに、処理能力メッセージ1312の中にない1つまたは複数の基準を使い得る。
【0118】
段階1330において、ネットワークエンティティ600は、判断された信号構成とともに構成メッセージ1332をUE500へ送る。たとえば、ネットワークエンティティ600は、構成メッセージ1332を送るよう、TRPに要求してよく、たとえば、構成メッセージ1332をUE500へ送るよう、ネットワークエンティティ600のTRPに要求し、またはネットワークエンティティ600の外部のTRPに要求する。ネットワークエンティティ600は、たとえば、PRSおよび補足信号が同じアンテナポートを使って送られるようにスケジュールするよう、TRPに要求し得る。
【0119】
段階1340において、ネットワークエンティティ600は位置タイムライン情報を判断してよい。たとえば、測位タイムラインユニット660は、UE500から位置情報を受信するために、どれほどのレイテンシを予想するべきか、および/またはそのような位置情報からどれほどの精度を予想するべきかを判断するのに、処理能力メッセージ1312からの情報を使うように構成され得る。測位タイムラインユニット660は、この情報を、所望の精度でのUE500の位置の判断のタイミングを判断するのに使い得る。ネットワークエンティティ600は、PRSを処理するための、UE500の報告された能力に基づいて精度を判断してよく、たとえば、ネットワークエンティティ600は可能性としては、報告された能力、および段階1330において与えられた構成メッセージ1332に基づいて、UE500がどのような処理を実施するかを判断し、処理に基づいて精度を判断する。段階1340は、段階1330の前、それと同時に、および/またはその後に実施されてよい。
【0120】
段階1350において、ネットワークエンティティ600(すなわち、ネットワークエンティティ600のTRP300)は、PRSおよび補足信号1352をUE500へ送る。PRSおよび補足信号は、構成メッセージ1332(FDMされ、可能性としてはTDMされる)によって示される構成に従って送られ、UE500によって受信される。
【0121】
段階1360において、UE500は測位信号測定を判断する。たとえば、プロセッサ510は、1つまたは複数の測定、たとえば、ToAを判断するために、PRSおよび補足信号を組み合わせて(たとえば、可能な場合、PRSと補足信号をコヒーレントに組み合わせ、またはPRSと補足信号を非コヒーレントに組み合わせることによって)処理し得る。たとえば、プロセッサ510は、測定(たとえば、ToA、RSTD)を判断するために、PRSおよび補足信号のサンプルを、一緒に単一IFFTで処理し得る。PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することによって、PRSのみを処理するよりも大きい帯域幅の信号が処理され、より正確な測定(およびしたがって、測定に基づく、より正確な位置情報)をもたらし得る。プロセッサ510は、他の位置情報を判断するのに1つまたは複数の測定を使ってよく、たとえば、UE500の位置推定値、別のエンティティまでの距離などを判断するのに、複数の測定を使ってよい。プロセッサ510は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理してよいが、信号のいくつかの部分は組合せ基準を満たし、1つまたは複数の他の部分は基準を満たさない。たとえば、PRSと組み合わされたSSB信号の3つのインスタンスは基準を満たすが、SSB信号の第4のインスタンスは満たさない(たとえば、時間および/もしくは周波数があまりにも分離されている、かつ/または大きすぎる総周波数および/もしくは時間を生じることになる)場合、組合せ処理ユニット550は、PRSおよびSSBの3つのインスタンスを組合せ処理し、SSBの第4のインスタンスを(少なくとも、測位目的でのPRSとの組合せ処理のために)無視してよい。
【0122】
段階1370において、UE500は、位置情報メッセージ1372の中で、位置情報をネットワークエンティティ600へ送り得る。位置情報メッセージ1372は、測位基準信号測定および/またはUE500の位置など、未加工信号情報および/または処理された測位信号情報を含み得る。UE500の判断された位置は、位置推定値と呼ばれ得る。位置情報メッセージ1372は、対応する位置情報を判断するために処理されたPRSおよび補足信号に関する情報を含み得る。たとえば、位置情報メッセージ1372は、どのPRSおよびどの補足信号が組み合わせて処理されたかと、位置情報の精度とを示す報告1200を含み得る。位置情報を判断するために処理されたPRSおよび補足信号に関する情報は、品質メトリックに含まれ得る。UE500が処理能力メッセージ1312を送らなかった、かつ/またはネットワークエンティティが処理能力メッセージ1312を受信することもPRSおよび/もしくは補足信号の構成についての処理能力メッセージ1312を使うこともなかった場合であっても、UE500は、PRSおよび補足信号の組合せ処理を報告し得る。たとえば、ネットワークエンティティ600は、構成がなぜ使われたかにかかわらず、UE500がPRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にする構成(たとえば、プロパティ)とともに、PRSおよび補足信号を送り得る。UE500は、組合せ処理がなぜ実施されたかにかかわらず、PRSおよび補足信号に組合せ処理が実施されたことを示し得る。
【0123】
段階1380において、ネットワークエンティティ600は、UE500についての位置情報を判断し得る。ネットワークエンティティ600は、1つまたは複数の位置情報メッセージ1372から位置情報を収集し、UE500についてのさらなる位置情報、たとえば、そのロケーションを判断するための1つまたは複数の測位技法を実施し得る。ネットワークエンティティ600は、メッセージ1372からの位置情報を、UE500についての以前判断された位置情報を更新するのに使い得る。ネットワークエンティティ600は、PRSおよび補足信号を処理するための、UE500の報告された能力、PRSおよび補足信号に対してUE500によって実施された実際の処理の指示、ならびに/またはUE500によって処理されたPRSおよび補足信号のプロパティに基づいて、位置情報の精度を判断し得る。したがって、位置情報精度は、UE500によって与えられた精度の明示的指示に加えて、またはその代わりに、暗黙的に判断され得る。
【0124】
図14を参照し、さらに図1図13を参照すると、信号処理方法1400は、図示される段階を含む。ただし、方法1400は、例であり、限定的なものではない。方法1400は、たとえば、段階を追加させ、削除させ、並べ替えさせ、組み合わさせ、同時に実施させること、および/または単一段階を複数の段階に分割することによって改変されてよい。
【0125】
段階1410において、方法1400は、UEにおいて、PRSおよび補足信号を受信するステップを含み、補足信号はブロードキャスト信号であり、PRSがわたる第2の周波数範囲の少なくとも部分的に外である第1の周波数範囲にわたる。たとえば、UE500は、ネットワークエンティティ600からPRSおよび補足信号1352を受信し、PRSおよび補足信号はFDMされ、かつ可能性としてはTDMされている。プロセッサ510、メモリ530、およびインターフェース520(たとえば、無線受信機244およびアンテナ246)は、PRSおよび補足信号を受信するための手段を備え得る。
【0126】
段階1420において、方法1400は、UEにおいて、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するステップを含み、これは、位置情報を判断するための、第2の周波数範囲よりも大きい有効信号帯域幅を生じる。たとえば、組合せ処理ユニット550は、単一IFFTおよび/または他の処理を、PRSおよび補足信号、たとえば、SSB信号に適用して、1つまたは複数の測定、たとえば、ToA、RSTD、位置推定値などを判断する。こうすることにより、PRSと補足信号の組合せのより大きい帯域幅のおかげで、PRSのみを処理するよりも正確な位置情報をもたらし得る。プロセッサ510およびメモリ530は、PRSおよび補足信号を処理するための手段を備え得る。
【0127】
段階1430において、方法1400は、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを、UEからネットワークエンティティへ送信するステップ、またはプロセッサが、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理して、位置情報を判断したことを示す信号組合せ指示を、UEからネットワークエンティティへ送信するステップのうちの少なくとも1つを含む。能力メッセージの場合、組合せ処理ユニット550は、たとえば、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UE500の能力と、可能性としては、たとえば、示される精度(たとえば、処理能力メッセージ1312の中で示される)を与えるために、処理のための1つまたは複数の基準とを示す処理能力メッセージ1312、たとえば、報告1100および/または別のメッセージを、ネットワークエンティティ600へ送り得る。組合せ処理ユニット550は、UEがPRSおよび/または補足信号を受信する前に、能力メッセージを送り得る。能力メッセージを送ることにより、所望の精度および/またはレイテンシで位置情報を判断することができるように、適切な信号(PRSおよび補足信号)がUE500へ確実に送られるようにするのを助け得る。信号組合せ指示のために、組合せ処理ユニット550は、たとえば、位置情報と、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することによって位置情報が判断されたこととを報告し得る。組合せ処理ユニット550は、たとえば、位置情報と、報告された位置情報を判断するために組み合わせて処理されたPRSおよび補足信号とをたとえば示す報告1200の一部または全部を送り得る。信号組合せ指示を送ることにより、(信号組合せ指示に含まれていない場合であっても)ネットワークエンティティ600が、与えられた位置情報の精度を判断するのを助けることができる。ネットワークエンティティ600は、信号組合せ指示を、UE500への今後の送信のための信号構成を判断するのに(たとえば、所望の精度および/またはレイテンシが達成されなかった場合、1つまたは複数の異なる信号構成を判断するのに)使い得る。プロセッサ510、メモリ530、およびインターフェース520(たとえば、無線送信機242およびアンテナ246)は、能力メッセージを送信するための手段および/または信号組合せ指示を送信するための手段を備え得る。
【0128】
方法1400の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。例示的実装形態では、補足信号は、補足信号ブロック(SSB)信号を含み得る。別の例示的な実装形態では、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するステップは、たとえば、組合せ処理ユニット550によって、位置情報を判断するために、PRSと補足信号をコヒーレントに組み合わせるステップを含み得る。
【0129】
同じくまたは代替として、方法1400の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。例示的実装形態では、方法1400は、能力メッセージを送信するステップを含み、方法1400は、UEが、測位基準信号および補足信号を、異なるヌメロロジーを有する測位基準信号および補足信号と組み合わせて処理することができるかどうかを示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。たとえば、能力メッセージは、PRSと補足信号との間の、ヌメロロジーの容認できる差を示す、すなわち、UE500が、異なるヌメロロジーをもつPRSおよび補足信号の組合せ処理が可能であることを暗黙的に示す最大ヌメロロジー差フィールド1147(および可能性としてはスティッチング能力フィールド1110)を含み得る。別の例として、能力メッセージは、容認できるヌメロロジー差を示して、または示さずに、異なるヌメロロジーをもつPRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、UE500の技能の指示を与え得る。別の例示的な実装形態では、方法1400は、能力メッセージを送信するステップを含み、方法1400は、測位基準信号および補足信号を組み合わせて処理するための、UEの処理能力と、対応する周波数帯域または対応する周波数帯域組合せとを示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。たとえば、能力メッセージは、組合せ処理ユニット550がPRSおよび補足信号を組み合わせて処理し得る周波数帯域および/または周波数帯域組合せを示す周波数帯域/帯域組合せフィールド1120(および可能性としてはスティッチング能力フィールド1110)を含み得る。別の例示的な実装形態では、方法1400は、能力メッセージを送信するステップを含み、方法1400は、第1の周波数範囲と第2の周波数範囲の最小重複を示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。たとえば、能力メッセージは、たとえば、PRSおよび補足信号によってそれらの組合せ処理のために共有される最小トーン数を示す最小周波数重複フィールド1160(および可能性としてはスティッチング能力フィールド1110)を含み得る。別の例示的な実装形態では、方法1400は、能力メッセージを送信するステップを含み、方法1400は、PRSおよび補足信号に関連付けられた最大時間を示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。たとえば、能力メッセージは、PRSと補足信号との間の許容時間ギャップを示す最大時間分離フィールド1170(および可能性としてはスティッチング能力フィールド1110)を含み得る。別の例示的な実装形態では、方法1400は、能力メッセージを送信するステップを含み、方法1400は、位置情報精度と、PRSと補足信号が周波数において重複するかどうか、PRSと補足信号の周波数重複の量、時間ドリフト精度、または位相オフセット精度のうちの少なくとも1つとを示すための能力メッセージを生じるステップをさらに含む。たとえば、能力メッセージは、精度フィールド1150(また、可能性としてはスティッチング能力フィールド1110)および最小周波数重複フィールド1160、位相オフセットフィールド1180、時間ドリフトフィールド1190、ならびに/またはPRSの重複を示すフィールドおよび重複の量を示すか、もしくは示さない補足フィールドを含み得る。プロセッサ510およびメモリ530は、能力メッセージを、たとえば、能力メッセージのいずれかの形で生じるための手段を備え得る。
【0130】
同じくまたは代替として、方法1400の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。例示的実装形態では、方法1400は、信号組合せ指示を送信するステップを含み、方法1400は、位置情報の精度を示すための信号組合せ指示を生じるステップをさらに含む。たとえば、組合せ処理ユニット550は、精度フィールド1240を含む報告1200を生じさせ、送り得る。プロセッサ510およびメモリ530は、信号組合せ指示を生じるための手段を備え得る。
【0131】
図15を参照し、さらに図1図13を参照すると、信号送信要求方法1500は、示される段階を含む。ただし、方法1500は、例であり、限定的なものではない。方法1500は、たとえば、段階を追加させ、削除させ、並べ替えさせ、組み合わさせ、同時に実施させること、および/または単一段階を複数の段階に分割することによって改変されてよい。
【0132】
段階1510において、方法1500は、ネットワークエンティティにおいてユーザ機器から、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理するための、ユーザ機器の処理能力を示す能力メッセージを受信するステップを含み、補足信号はブロードキャスト信号である。たとえば、ネットワークエンティティ600は、UE500から処理能力メッセージ1312を受信する。処理能力メッセージ1312は、たとえば、PRSおよび補足信号をスティッチングするための、UE500の技能を示す報告1100のスティッチング能力フィールド1110を含み得る。プロセッサ610、メモリ630、およびインターフェース620(たとえば、無線受信機344およびアンテナ346ならびに/または無線受信機444およびアンテナ446ならびに/または有線受信機354および/もしくは有線受信機454)は、能力メッセージを受信するための手段を備え得る。
【0133】
段階1520において、方法1500は、ユーザ機器が、少なくとも1つの精度閾を満たすように、PRSおよび補足信号を組み合わせて処理することを可能にするための1つまたは複数の基準に従って、TRPに対してPRSおよび補足信号の送信を要求するステップを含む。たとえば、スケジューリングユニット650は、PRSおよび補足信号を1つまたは複数の指定された基準とともに送るための要求を(たとえば、ネットワークエンティティ600の内部のTRPへ、またはネットワークエンティティ600の外部のTRPへ)送り得る。PRSおよび補足信号の送信を要求することにより、UEによって判断された位置情報の精度(および可能性としては低レイテンシ)を保証するのを助け得る。プロセッサ610およびメモリ630、ならびに可能性としてはインターフェース620(たとえば、無線送信機442およびアンテナ446または有線送信機452)は、PRSおよび補足信号の送信を要求するための手段を備え得る。
【0134】
方法1500の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。例示的実装形態では、補足信号は同期信号ブロック信号である。別の例示的な実装形態では、PRSおよび補足信号の送信を要求するステップは、同じアンテナポートを使ってPRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するステップを含む。同じアンテナポートを使うことにより、UE500が確実に、PRSおよび補足信号をコヒーレントに組み合わせ得るのを助けることができ、これは、位置情報判断精度を(たとえば、PRSを別個に処理するのと比較して)向上するのを助け得る。別の例示的な実装形態では、PRSおよび補足信号の送信を要求するステップは、擬似コロケートされたアンテナポートを使って、PRSおよび補足信号を送信するよう、TRPに要求するステップを含む。擬似コロケートされたアンテナポートを使うことにより、UE500が確実に、PRSおよび補足信号を少なくとも非コヒーレントに組み合わせ得るのを助けることができ、これは、位置情報判断精度を(たとえば、PRSを別個に処理するのと比較して)向上するのを助け得る。別の例示的な実装形態では、方法1500は、1つまたは複数の基準について能力メッセージを分析するステップを含み得る。たとえば、スケジューリングユニット650は、処理能力メッセージ1312を復号し、UE500がPRSおよび補足信号を組み合わせて処理するために、ならびにPRSおよび補足信号がPRSおよび補足信号用の示されるパラメータのうちの1つまたは複数(たとえば、すべて)を有するようなPRSおよび補足信号を送るよう、TRPに要求するために、PRSおよび補足信号が満たすべき(たとえば、フィールド1120、1140、1145、1147、1150、1165、1170からの)1つまたは複数の基準について処理能力メッセージ1312の内容を分析し得る。こうすることにより、UE500が確実にPRSおよび補足信号を組み合わせて処理できるようにするのを助け、UE500が確実に所望の時間量以内に(たとえば、レイテンシを低く保つために)所望の精度の位置情報を与えることができるようにするのを助け得る。同じくまたは代替的に、1つまたは複数の基準のうちの1つまたは複数が、メモリ630に記憶されてよい。別の例示的な実装形態では、1つまたは複数の基準は、PRSおよび補足信号の相対タイミングを含む。たとえば、スケジューリングユニット650は、UE500が確実にPRSおよび補足信号を組み合わせて処理できるようにするのを助けるために、PRSおよび補足信号が1つまたは複数のタイミング基準、たとえば、PRSと補足信号との間の最大時間ギャップを満たすことを要求し得る。別の例示的な実装形態では、方法1500は、ユーザ機器へ、PRSと補足信号との間の電力スケーリングを示すスケーリング因子を送信するよう、TRPに要求するステップを含む。たとえば、スケジューリングユニット650は、PRSおよび補足信号の相対送信電力を示す電力スケーリング因子をTRPが送るための要求を、TRPへ(たとえば、ネットワークエンティティ600の内部のTRPへ、またはネットワークエンティティ600の外部のTRPへ)送り得る。プロセッサ610およびメモリ630、ならびに可能性としてはインターフェース620(たとえば、無線送信機442およびアンテナ446または有線送信機452)は、スケーリング因子を送信するよう、TRPに要求するための手段を備え得る。
【0135】
他の検討事項
他の例および実装形態が、本開示および添付の請求項の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質により、上で説明した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が様々な物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0136】
本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含む。「備える」、「備えている」、「含む」および/または「含んでいる」という用語は、本明細書において使われる限り、言及されている特徴、完全体、ステップ、操作、要素および/または構成要素の存在を明示しているが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
【0137】
また、本明細書で使用する、(「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」によって始まり得る)項目のリストにおいて使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」というリストまたは「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」というリストまたは「AまたはBまたはC」というリストが、A、またはB、またはC、またはAB(AおよびB)、またはAC(AおよびC)、またはBC(BおよびC)、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、または2つ以上の要素との組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような選言的リストを示す。したがって、項目、たとえば、プロセッサが、AもしくはBのうちの少なくとも1つに関する機能を実施するように構成されるという叙述、または項目が、機能Aもしくは機能Bを実施するように構成されるという叙述は、その項目が、Aに関する機能を実施するように構成されてよいか、またはBに関する機能を実施するように構成されてよいか、またはAおよびBに関する機能を実施するように構成されてよいことを意味する。たとえば、「AまたはBのうちの少なくとも1つを計測するように構成されたプロセッサ」または「Aを計測し、またはBを計測するように構成されたプロセッサ」というフレーズは、プロセッサが、Aを計測するように構成されてよい(また、Bを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはBを計測するように構成されてよい(また、Aを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはAを計測し、Bを計測するように構成されてよい(また、AとBのどちらか、もしくは両方を計測するために選択するように構成されてよい)ことを意味する。同様に、AまたはBのうちの少なくとも1つを計測するための手段の叙述は、Aを計測するための手段(Bを計測することができてもできなくてもよい)、またはBを計測するための手段(Aを計測するように構成されてもされなくてもよい)、またはAおよびBを計測するための手段(AとBのどちらか、もしくは両方を、計測するために選択することが可能であってよい)を含む。別の例として、項目、たとえば、プロセッサが、機能Xを実施すること、または機能Yを実施することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるという叙述は、その項目が、機能Xを実施するように構成されてよいか、または機能Yを実施するように構成されてよいか、または機能Xを実施するように、および機能Yを実施するように構成されてよいことを意味する。たとえば、「Xを計測することまたはYを計測することのうちの少なくとも1つを行うように構成されたプロセッサ」というフレーズは、プロセッサが、Xを計測するように構成されてよい(また、Yを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはYを計測するように構成されてよい(また、Xを計測するように構成されてもされなくてもよい)か、またはXを計測することおよびYを計測することを行うように構成されてよい(また、XとYのどちらか、もしくは両方を計測することを選択するように構成されてよい)ことを意味する。
【0138】
本明細書で使用するとき、別段に明記されていない限り、機能または動作が項目または条件「に基づく」という記述は、その機能または動作が、述べられた項目または条件に基づいており、かつ述べられた項目または条件に加えて1つまたは複数の項目および/または条件に基づいてよいことを意味する。
【0139】
大幅な変形が、特定の要件に従って行われ得る。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用される場合もあり、かつ/または、特定の要素は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)、もしくは両方において実装される場合がある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が利用され得る。互いと接続され、または通信して図に示され、および/または本明細書において論じられる機能的または他の構成要素は、別段に記載されていない限り、通信可能に結合される。つまり、構成要素は、それらの間での通信を可能にするように、直接または間接的に接続され得る。
【0140】
上記で説明した、システム、およびデバイスは例である。様々な構成が、適宜に様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してよい。たとえば、いくつかの構成に関して説明した特徴を、様々な他の構成に組み合わせることができる。構成の異なる態様および要素は、同じように組み合わせることができる。また、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0141】
無線通信システムとは、通信がワイヤレスに、すなわち、ワイヤーまたは他の物理接続を通してではなく大気空間を通して伝搬する電磁気および/または音響波によって伝えられるものである。無線通信ネットワークは、ワイヤレスに送信されるすべての通信を有するわけではない場合があり、ワイヤレスに送信される少なくともいくつかの通信を有するように構成される。さらに、「無線通信デバイス」という用語、または同様の用語は、デバイスの機能性が排他的に、もしくは平等には一次的に、通信用であること、またはデバイスがモバイルデバイスであることは求めないが、デバイスが、無線通信能力(単方向もしくは双方向)を含む、たとえば、無線通信用の少なくとも1つの無線(各無線が送信機、受信機、もしくはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0142】
説明では、(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解を与えるように、具体的な詳細が与えられている。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践することができる。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不要な詳細なしで示してある。この説明は、例示的な構成を与え、請求項の範囲、適用性、または構成を限定しない。むしろ、構成の先の説明は、記載された技法を実装するための説明を提供する。要素の機能および構成に様々な変更が行われてよい。
【0143】
本明細書で使用する、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方式で動作させるデータを与えることに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使うと、様々なプロセッサ可読媒体が、実行のためにプロセッサに命令/コードを与えることに関与し、かつ/またはそのような命令/コード(たとえば、信号)を記憶および/または搬送するために使用されることがある。多くの実装形態では、プロセッサ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、数多くの形をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はしないが、動的メモリを含む。
【0144】
いくつかの例示的な構成を説明したが、様々な変更、代替の構成、および等価物が使用されてよい。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素であってよく、ここにおいて、他のルールが、本開示の適用例よりも優先するか、またはそうでなければ本発明の適用例を変更し得る。また、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に、いくつかの動作が行われてよい。したがって、上記の説明は特許請求の範囲を制限しない。
【0145】
値が第1の閾値を超える(または、よりも大きいか、もしくは上回る)という記述は、値が、第1の閾値よりもわずかに大きい第2の閾値を満たすか、または超えるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの解像度において第1の閾値よりも高い1つの値である。値が第1の閾値未満(または、以内もしくは下回る)であるという記述は、値が、第1の閾値よりもわずかに低い第2の閾値以下であるという記述と等価であり、たとえば、第2の閾値は、コンピューティングシステムの解像度において第1の閾値よりも低い1つの値である。
【符号の説明】
【0146】
100 通信システム、システム
105 UE
106 UE
110a NRノードB(gNB)、gNB(gノードB)、gNB
110b NRノードB(gNB)、gNB(gノードB)、gNB
111 RU
112 DU
113 CU
114 次世代eノードB(ng-eNB)、ng-eNB(eノードB)、ng-eNB
115 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)
117 セッション管理機能(SMF)
120 ロケーション管理機能(LMF)
125 ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)
130 外部クライアント
135 次世代(NG)RAN(NG-RAN)
140 5Gコアネットワーク(5GC)
150 サーバ
185 コンスタレーション
190 衛星ビークル(SV)
191 衛星ビークル(SV)
192 衛星ビークル(SV)
193 衛星ビークル(SV)
200 UE
210 プロセッサ
211 メモリ
212 ソフトウェア(SW)
213 センサー
214 トランシーバインターフェース
215 トランシーバ
216 ユーザインターフェース
217 衛星測位システム(SPS)受信機
218 カメラ
219 位置デバイス(PD)
220 バス
230 汎用/アプリケーションプロセッサ、プロセッサ
231 デジタル信号プロセッサ(DSP)、プロセッサ
232 モデムプロセッサ
233 ビデオプロセッサ
234 センサープロセッサ、プロセッサ
240 無線トランシーバ
242 無線送信機
244 無線受信機
246 アンテナ
250 有線トランシーバ
252 有線送信機
254 有線受信機
262 SPSアンテナ
300 TRP
310 プロセッサ
311 メモリ
312 ソフトウェア(SW)
315 トランシーバ
320 バス
340 無線トランシーバ
342 無線送信機
344 無線受信機
346 アンテナ
350 有線トランシーバ
352 有線送信機
354 有線受信機
400 サーバ
410 プロセッサ
411 メモリ
412 ソフトウェア(SW)
415 トランシーバ
420 バス
440 無線トランシーバ
442 無線送信機
444 無線受信機
446 アンテナ
450 有線トランシーバ
452 有線送信機
454 有線受信機
500 UE
510 プロセッサ
520 インターフェース
530 メモリ
540 バス
550 組合せ処理ユニット
600 ネットワークエンティティ
610 プロセッサ
620 インターフェース
630 メモリ
640 バス
650 スケジューリングユニット
660 測位タイムラインユニット
810 送信機
820 受信機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
【国際調査報告】