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特表2023-553283無線通信用のTWTにおけるクワイエット要素のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】無線通信用のTWTにおけるクワイエット要素のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/12 20090101AFI20231214BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20231214BHJP
   H04W 76/28 20180101ALI20231214BHJP
【FI】
H04W48/12
H04W52/02 111
H04W76/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530870
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 US2021062012
(87)【国際公開番号】W WO2022125440
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】63/122,217
(32)【優先日】2020-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/516,284
(32)【優先日】2021-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】515046968
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ テクノロジーズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】META PLATFORMS TECHNOLOGIES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】弁理士法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】フー, チュンユイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067CC22
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE10
5K067GG02
(57)【要約】
無線通信に関して、本明細書で開示される。1つの態様では、無線通信デバイスは、クワイエット期間中に送信を無効にするよう無線通信デバイスに指示する第1の指示を含むフレームを受信する。クワイエット期間は、無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複してもよい。1つの態様では、無線通信デバイスは、無線通信デバイスに第1の指示を無視するよう指示する、定められた規則または別の指示に基づいて、クワイエット期間についての第1の指示を無視することを決定することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信デバイスにより、無線通信ノードから、クワイエット期間中に送信を無効にするための前記無線通信デバイスへの第1の指示を含むフレームを受信することと、
前記クワイエット期間が前記無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複する場合、前記無線通信デバイスにより、前記クワイエット期間についての前記第1の指示を無視することを決定することと
を含む方法。
【請求項2】
前記無線通信デバイスにより、前記決定することに従って、前記クワイエット期間中に送信を実行するかまたは有効にすること
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の指示を無視することを決定することが、
前記無線通信デバイスにより、構成またはデフォルトの規則に従って前記第1の指示を無視することを決定することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の指示を無視することを決定することが、
前記無線通信デバイスにより、前記無線通信ノードから第2の指示を受信することと、
前記無線通信デバイスにより、前記受信した第2の指示に応答して前記第1の指示を無視することを決定することと
を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の指示が、ブロードキャスト推奨サブフィールド内の定められた値、またはブロードキャストTWT情報サブフィールド内の定められたビット値を備え、好ましくは、前記ブロードキャスト推奨サブフィールドまたは前記ブロードキャストTWT情報サブフィールドが、TWT情報要素(IE、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、基本サービスセット(BSS)発見フレームの群のうちの1つまたは複数内にある、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記無線通信デバイスにより、前記無線通信ノードから、前記第2の指示を受信した後に更新された第2の指示を受信することと、
前記無線通信デバイスにより、前記更新された第2の指示に応答して、前記クワイエット期間中に送信を有効にするかまたは実行することを決定することと
を含む、請求項4または請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の指示が、前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のセットアップ手順中に受信される、請求項4から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
クワイエット期間中に送信を無効にするための無線通信デバイスへの第1の指示を含むフレームを無線通信ノードから受信するように構成された受信機と、
前記クワイエット期間が前記無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複する場合、前記クワイエット期間についての前記第1の指示を無視するように構成された少なくとも1つのプロセッサと
を備える無線通信デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記第1の指示を無視することによって、前記クワイエット期間中に送信を実行するかもしくは有効にするように、および/または好ましくは
構成またはデフォルトの規則に従って前記第1の指示を無視するように
さらに構成された、請求項8に記載の無線通信デバイス。
【請求項10】
前記受信機が、前記無線通信ノードから第2の指示を受信するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記受信した第2の指示に応答して前記第1の指示を無視するように構成された
請求項8または請求項9に記載の無線通信デバイス。
【請求項11】
前記第2の指示が、ブロードキャスト推奨サブフィールド内の定められた値、またはブロードキャストTWT情報サブフィールド内の定められたビット値を備え、好ましくは、前記ブロードキャスト推奨サブフィールドまたは前記ブロードキャストTWT情報サブフィールドが、TWT情報要素(IE)、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、基本サービスセット(BSS)発見フレームの群のうちの1つまたは複数内にある、請求項10に記載の無線通信デバイス。
【請求項12】
前記受信機が、前記無線通信ノードから、前記第2の指示を受信した後に更新された第2の指示を受信するようにさらに構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記更新された第2の指示に応答して、前記クワイエット期間中に送信を有効にするかまたは実行するようにさらに構成された、
請求項10または請求項11に記載の無線通信デバイス。
【請求項13】
前記第2の指示が、前記無線通信デバイスと前記無線通信ノードとの間のセットアップ手順中に受信される、請求項10から12のいずれか一項に記載の無線通信デバイス。
【請求項14】
少なくとも1つのプロセッサに、
無線通信ノードから受信機を介して、クワイエット期間中に送信を無効にするための無線通信デバイスへの第1の指示を含むフレームを受信させ、
前記クワイエット期間が前記無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複する場合、前記クワイエット期間についての前記第1の指示を無視することを決定させる
ためのプログラム命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記プログラム命令がさらに、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記無線通信ノードから前記受信機を介して、第2の指示を受信させ、
前記受信された第2の指示に応答して前記第1の指示を無視することを決定させ、
前記無線通信ノードから前記受信機を介して、前記第2の指示を受信した後に更新された第2の指示を受信させ、
前記更新された第2の指示に応答して、前記クワイエット期間中に送信を有効にするかまたは実行することを決定させる、
請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、人工現実のための通信におけるレイテンシを低減することを含むがこれに限定されない、人工現実をレンダリングするための通信に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、または複合現実(MR)などの人工現実は、ユーザに没入型体験を提供する。一例においては、ヘッドウェアラブルディスプレイ(HWD)を装着しているユーザは、自分の頭の向きを変えることができ、HWDの位置およびユーザの視線方向に対応する仮想オブジェクトの画像をHWD上に表示することで、あたかもユーザが人工現実の空間(たとえば、VR空間、AR空間、またはMR空間)内を移動しているかのように感じることができるようにする。
【0003】
一実施態様においては、仮想オブジェクトの画像は、HWDに通信で結合されたコンソールによって生成される。一例では、HWDは、HWDの位置および/または向きを検出する様々なセンサを含み、HWDの検出された位置および/または向きを有線接続または無線接続を介してコンソールに送信する。コンソールは、HWDの検出された位置および/または向きに従って人工現実の空間のユーザのビューを決定し、ユーザのビューに対応する人工現実の空間の画像を示す画像データを生成することができる。コンソールは、画像データをHWDに送信することができ、これにより、ユーザのビューに対応する人工現実の空間の画像をユーザに示すことができる。一態様では、HWDの位置およびHWDを装着しているユーザの視線方向を検出し、ユーザに画像をレンダリングする処理は、フレーム時間(たとえば、11ms未満)内に実行されるべきである。HWDを装着しているユーザの動きとユーザの動きに対応して表示される画像との間のいかなるレイテンシも、ジャダーが起きる場合があり、これにより、乗り物酔いを招くおそれがあり、ユーザ体験を低下させる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書で開示されるのは、無線通信のための方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、無線通信デバイスにより、無線通信ノードから、クワイエット期間中に送信を無効にするための無線通信デバイスへの第1の指示を含むフレームを受信することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、クワイエット期間が無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複する場合、クワイエット期間の第1の指示を無視することを、無線通信デバイスにより決定することを含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、本方法は、決定することに従って、クワイエット期間中に送信を無線通信デバイスにより実行または有効にすることを含む。いくつかの実施形態では、第1の指示を無視することを決定することは、構成またはデフォルトの規則に従って第1の指示を無視することを無線通信デバイスにより決定することを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1の指示を無視することを決定することは、無線通信ノードから第2の指示を無線通信デバイスによって受信することと、受信した第2の指示に応答して第1の指示を無視することを無線通信デバイスによって決定することとを含む。いくつかの実施形態では、第2の指示は、ブロードキャスト推奨サブフィールド内の定められた値、またはブロードキャストTWT情報サブフィールド内の定められたビット値を含む。いくつかの実施形態では、ブロードキャスト推奨サブフィールドまたはブロードキャストTWT情報サブフィールドは、TWT情報要素(IE)内にある。いくつかの実施形態では、ブロードキャスト推奨サブフィールドまたはブロードキャストTWT情報サブフィールドは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、または基本サービスセット(BSS)発見フレーム内にある。いくつかの実施形態では、方法は、第2の指示を受信した後に、無線通信ノードから更新された第2の指示を、無線通信デバイスにより受信することと、更新された第2の指示に応答して、クワイエット期間中に送信を有効にするかまたは実行することを無線通信デバイスによって決定することとを含む。いくつかの実施形態では、第2の指示は、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のセットアップ手順中に受信される。
【0007】
本明細書で開示される様々な実施形態は、無線通信デバイスに関する。いくつかの実施形態では、無線通信デバイスは、クワイエット期間中に送信を無効にするための無線通信デバイスへの第1の指示を含むフレームを無線通信ノードから受信するように構成された受信機を含む。いくつかの実施形態では、無線通信デバイスは、クワイエット期間が無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複する場合、クワイエット期間の第1の指示を無視するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、第1の指示を無視することにより/無視して(または無視することに応じて)、クワイエット期間中に送信を実行または有効にするようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、構成またはデフォルトの規則に従って第1の指示を無視するように構成される。いくつかの実施形態では、受信機は、無線通信ノードから第2の指示を受信するように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、受信した第2の指示に応答して第1の指示を無視するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の指示は、ブロードキャスト推奨サブフィールド内の定められた値、またはブロードキャストTWT情報サブフィールド内の定められたビット値を備える。いくつかの実施形態では、ブロードキャスト推奨サブフィールドまたはブロードキャストTWT情報サブフィールドは、TWT情報要素(IE)内にある。いくつかの実施形態では、ブロードキャスト推奨サブフィールドまたはブロードキャストTWT情報サブフィールドは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、または基本サービスセット(BSS)発見フレーム内にある。いくつかの実施形態では、受信機は、第2の指示を受信した後に、無線通信ノードから更新された第2の指示を受信するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、更新された第2の指示に応答して、クワイエット期間中に送信を有効にするかまたは実行するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、第2の指示は、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間のセットアップ手順中に受信される。
【0009】
本明細書で開示される様々な実施形態は、無線通信のためのプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に関する。いくつかの実施形態では、プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線通信ノードから受信機を介して、クワイエット期間中に送信を無効にするための無線通信デバイスへの第1の指示を含むフレームを受信させる。いくつかの実施形態では、プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、クワイエット期間が無線通信デバイスの制限されたターゲット起動時間(TWT)スケジュールの制限されたサービス期間と重複する場合、クワイエット期間の第1の指示を無視することを決定させる。いくつかの実施形態では、プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線通信ノードから受信機を介して、第2の指示を受信させ、受信された第2の指示に応答して第1の指示を無視することを決定させる。いくつかの実施形態では、プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、無線通信ノードから受信機を介して、第2の指示を受信した後に更新された第2の指示を受信させる。いくつかの実施形態では、プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、更新された第2の指示に応答して、クワイエット期間中に送信を有効にするかまたは実行することを決定させる。
【0010】
添付図面は、一定の比率の縮小での描写が意図されていない。多様な図面中の同様の参照番号および指示は、同様の要素を示す。明瞭性を目的として、全ての図中で全ての構成要素がラベル付けされているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の例示的な実施態様による、人工現実システムを含むシステム環境の図である。
図2】本開示の例示的な実施態様によるヘッドウェアラブルディスプレイの図である。
図3】本開示の例示的な実施態様による、通信する複数の無線デバイスを含むシステム環境の図である。
図4】本開示の例示的な実施態様による、TWTを利用するコンピューティングデバイスの起動/スリープスケジュールを示すタイミング図である。
図5】本開示の例示的な実施態様による、サービス期間中に送信を停止するための別の指示を無視することができるか否かを示す指示を含む例示的なフレームである。
図6】本開示の例示的な実施態様による、クワイエット期間と重複するサービス期間中に通信を管理する例示的な処理を示すフローチャートである。
図7】本開示の例示的な実施態様によるコンピューティング環境のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特定の実施形態を詳細に示す図面に移る前に、本開示は、明細書に記載されるかまたは図面に例示される、詳細もしくは方法論に限定されないことが理解されるべきである。本明細書で使用されている専門用語は、説明の目的のためにだけのものであり、限定するものと見なされるべきでないことも理解されたい。
【0013】
本明細書での開示は、制限されたTWT動作をサポートする機能がある無線デバイスおよび/または制限されたTWT動作をサポートする機能がない無線デバイスの動作を調整/管理することに関する。
【0014】
1つの態様では、2つ以上の通信デバイスが、レイテンシの影響を受けやすいデータ(たとえば、仮想現実または拡張現実などの人工現実を提供/実装/レンダリングするためのデータ)を交換/通信するために、制限されたサービス期間をスケジュール設定することができる。制限されたサービス期間中、2つ以上の通信デバイスまたはアクセスポイントは、信号またはフレームを送信して、他のデバイスに、制限されたサービス期間中の送信を控えさせて、レイテンシの影響を受けやすいデータのための通信への干渉を回避することができる。制限されたTWT動作をサポートする機能のあるデバイスは、そのような信号またはフレームに従って動作することができるが、制限されたTWT動作をサポートする機能のない一部のデバイス(たとえば、レガシーWi-Fiデバイス)は、信号またはフレームに応答することができず、制限されたサービス期間中にデータを送信するか、またはデータを送信しようと試みることがあり、それによって干渉を引き起こすおそれがある。
【0015】
一態様では、制限されたTWT動作をサポートする機能のないデバイスにクワイエット要素(またはクワイエットチャネル要素)を利用することができる。クワイエット要素(またはクワイエットチャネル要素)は、クワイエット期間中に1つまたは複数のデバイスに送信を無効にさせる信号またはフレームとしてもよい。1つの実施態様では、アクセスポイントは、関連する端末装置(STA)に送信することを抑制/命令/制御するために、クワイエット要素を使用することができ、アクセスポイントは、任意のレーダ/定められた信号を検出するために、チャネルアクティビティを測定することができる。レーダ/定められた信号が検出された場合、アクセスポイントは、このレーダ/定められた信号を回避するために、チャネルスイッチを開始してもよい/する。1つの態様では、クワイエット期間は、制限されたサービス期間と重複するように設定することができ、その結果制限されたTWT動作をサポートする機能のないデバイスが、クワイエット要素に従って、クワイエット期間中に送信を控える/控えることができる。
【0016】
1つの態様では、制限されたTWT動作に従って動作可能な通信デバイスは、クワイエット要素に選択的に応答することができる。たとえば、通信デバイスは、クワイエット要素に従って、クワイエット期間中に送信を停止または控えることができる。あるいは、通信デバイスは、クワイエット要素を無視し、クワイエット要素に関係なく、制限されたサービス期間中にデータを送信することができる。通信デバイスは、通信デバイスがクワイエット要素を無視すべきかどうかを示す定められた規則または別個の指示に基づいて、クワイエット要素を無視するか、またはクワイエット要素に従って動作するかを決定することができる。
【0017】
クワイエット要素を実装することにより、制限されたTWT動作をサポートする機能のない1つまたは複数のデバイス(たとえば、レガシーデバイス)は、制限されたサービス期間中にレイテンシの影響を受けやすいデータの通信に干渉しないようにし/することができ、制限されたTWT動作をサポートする機能のある1つまたは複数の通信デバイスは、クワイエット要素にもかかわらず、サービス期間中にデータを通信することができる。本明細書におけるいくつかの説明は、人工現実データの通信のために提供されているが、本明細書に開示された一般的な原理は、任意の無線通信に適用することができる。
【0018】
図1は、例示的な人工現実システム環境100のブロック図である。いくつかの実施形態では、人工現実システム環境100は、ユーザによって装着されたHWD150と、人工現実のコンテンツをHWD150に提供するコンソール110とを含む。HWD150は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、ヘッドマウントデバイス(HMD)、ヘッドウェアラブルデバイス(HWD)、ヘッドウォーンディスプレイ(HWD)、またはヘッドウォーンデバイス(HWD)と呼ばれること、それらを含むこと、またはそれらの一部であることが可能である。HWD150は、HWD150のその位置および/または向き、ならびにユーザの身体/手/顔の形状、位置、および/または向きを検出し、HWD150の検出された位置および/または向き、および/または身体/手/顔の形状、位置、および/または向きを示す追跡情報をコンソール110に提供してもよい。コンソール110は、HWD150の検出された位置および/または向き、ユーザの身体/手/顔の検出された形状、位置および/または向き、および/または人工現実のためのユーザ入力に従って人工現実の画像を示す画像データを生成し、提示のために画像データをHWD150に送信することができる。いくつかの実施形態においては、人工現実システム環境100は、図1に示すものと比べて、より多い、より少ない、または異なる構成要素を含む。いくつかの実施形態においては、人工現実システム環境100の1つまたは複数のコンポーネントの機能性は、ここで記述されているのとは異なる様式でコンポーネント間において分散されることが可能である。たとえば、コンソール110の機能の一部はHWD150によって実行されてもよい。たとえば、HWD150の機能の一部はコンソール110によって実行されてもよい。いくつかの実施形態においては、コンソール110は、HWD150の一部として統合されている。
【0019】
いくつかの実施形態においては、HWD150は、ユーザによって装着されることが可能であり、人工現実体験をユーザに提示または提供することができる電子部品である。HWD150は、1つまたは複数の画像、ビデオ、音声、またはそれらの何らかの組み合わせをレンダリングして、人工現実体験をユーザに提供することが可能である。いくつかの実施形態において、音声は、HWD150、コンソール110、またはその両方から音声情報を受け取り、音声情報に基づいて音声を提示する外部デバイス(たとえば、スピーカおよび/またはヘッドフォン)を介して提示される。いくつかの実施形態においては、HWD150は、センサ155、通信インタフェース165、画像レンダラー170、電子ディスプレイ175、レンズ180、および補償器185を含む。これらの構成要素はともに動作して、HWD150の位置および/またはHWD150を装着しているユーザの視線方向を検出し、HWD150の検出された位置および/または向きに対応する人工現実内のビューの画像をレンダリングすることが可能である。その他の実施形態においては、HWD150は、図1に示すものと比べて、より多い、より少ない、または異なる構成要素を含む。
【0020】
いくつかの実施形態においては、センサ155は、HWD150の位置および向きを検出する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせを含む。センサ155の例は、1つもしくは複数の撮像センサ、1つもしくは複数の加速度計、1つもしくは複数のジャイロスコープ、1つもしくは複数の磁力計、または、動きおよび/もしくは位置を検出する別の適切なタイプのセンサを含むことが可能である。たとえば、1つまたは複数の加速度計は、並進運動(たとえば、前方/後方、上/下、左/右)を測定することが可能であり、1つまたは複数のジャイロスコープは、回転運動(たとえば、ピッチ、ヨー、ロール)を測定することが可能である。いくつかの実施形態においては、センサ155は、並進運動および回転運動を検出し、HWD150の向きおよび位置を特定する。一態様においては、センサ155は、HWD150の以前の向きおよび位置に対する並進運動および回転運動を検出し、検出された並進運動および/または回転運動を蓄積または統合することによってHWD150の新たな向きおよび/または位置を特定することが可能である。一例として、HWD150が基準方向から25度の方向に向けられていると想定すると、HWD150が20度回転したということを検出したことに応答して、センサ155は、HWD150が今は基準方向から45度の方向に面しているまたは向けられていると特定することが可能である。別の例として、HWD150が第1の方向に基準点から2フィート離れて配置されたと想定すると、HWD150が第2の方向に3フィート移動したということを検出したことに応答して、センサ155は、HWD150が今は第1の方向における2フィートと第2の方向における3フィートとのベクトル乗算に配置されていると特定することが可能である。
【0021】
いくつかの実施形態では、センサ155はアイトラッカーを含む。アイトラッカーは、HWD150のユーザの視線方向を特定する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、HWD150、コンソール110またはそれらの組み合わせは、人工現実のための画像データを生成するためにHWD150のユーザの視線方向を組み込むことができる。いくつかの実施形態においては、アイトラッカーは、2つのアイトラッカーを含み、それぞれのアイトラッカーは、対応する目の画像を取り込み、その目の視線方向を特定する。一例においては、アイトラッカーは、目の取り込まれた画像に従って、目の角回転、目の並進、目のねじれにおける変化、および/または目の形状における変化を特定し、特定された目の角回転、並進、およびねじれにおける変化に従って、HWD150に対する相対的な視線方向を特定する。一手法では、アイトラッカーは、目の一部分に所定の基準パターンまたは構造化されたパターンを照射または投射し、目の画像を取り込んで、目のその部分に投射されたパターンを分析して、HWD150に対する目の相対的な視線方向を特定することが可能である。いくつかの実施形態においては、アイトラッカーは、HWD150の向きおよびHWD150に対する相対的な視線方向を組み込んで、ユーザのゲート方向を特定する。一例として、HWD150が基準方向から30度の方向に向けられておりHWD150の相対的な視線方向がHWD150に対して-10度(または350度)であると想定すると、アイトラッカーは、ユーザの視線方向が基準方向から20度であると特定することが可能である。いくつかの実施形態においては、HWD150のユーザは、HWD150を(たとえば、ユーザ設定によって)、アイトラッカーを有効にするかまたは無効にするように構成することが可能である。いくつかの実施形態においては、HWD150のユーザは、アイトラッカーを有効にするかまたは無効にするように促される。
【0022】
いくつかの実施形態においては、通信インタフェース165は、コンソール110と通信する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせを含む。通信インタフェース165は、通信リンクを通じてコンソール110の通信インタフェース115と通信することが可能である。通信リンクは、無線リンクであってもよい。無線リンクの例は、セルラー通信リンク、近距離無線通信リンク、Wi-Fi、Bluetooth、60GHz無線リンク、または任意の通信無線通信リンクを含むことが可能である。通信リンクを通じて、通信インタフェース165は、HWD150の特定された位置および/または向き、および/またはユーザの特定された視線方向を示すデータをコンソール110へ送信することが可能である。その上、通信リンクを通じて、通信インタフェース165は、レンダリングされることになる画像を示すまたはその画像に対応する画像データおよび画像に関連する追加データをコンソール110から受信することが可能である。
【0023】
いくつかの実施形態においては、画像レンダラー170は、たとえば、人工現実の空間のビューにおける変化に従って、表示のための1つまたは複数の画像を生成する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態においては、画像レンダラー170は、本明細書において記述されている様々な機能を実行するための命令を実行するプロセッサ(またはグラフィカル処理ユニット(GPU))として実装されている。画像レンダラー170は、レンダリングされることになる人工現実の画像を描写する画像データおよび画像に関連する追加データを、通信インタフェース165を通じて受信し、その画像を、電子ディスプレイ175を通じてレンダリングすることが可能である。いくつかの実施形態においては、コンソール110からの画像データは、エンコードされることが可能であり、画像レンダラー170は、その画像データを複合して、画像をレンダリングすることが可能である。いくつかの実施形態では、画像レンダラー170は、追加データでコンソール110から、人工現実空間内の仮想オブジェクトを示すオブジェクト情報と、仮想オブジェクトの深度(またはHWD150からの距離)を示す深度情報とを受信する。一態様では、人工現実の画像、オブジェクト情報、コンソール110からの深度情報、および/またはセンサ155からの更新されたセンサ測定値に従って、画像レンダラー170は、シェーディング、再投影、および/またはブレンディングを実行して、HWD150の更新された位置および/または向きに対応するように人工現実の画像を更新することができる。ユーザが初期センサ測定後に頭の向きを変えたと仮定して、更新されたセンサ測定値に応じて画像全体を再作成するのではなく、画像レンダラー170は、更新されたセンサ測定値に従って人工現実内の更新されたビューに対応する画像の小部分(たとえば、10%)を生成し、その部分を再投影によってコンソール110からの画像データ内の画像に付加することができる。画像レンダラー170は、付加されたエッジに対してシェーディングおよび/またはブレンディングを実行することができる。したがって、更新されたセンサ測定値に従って人工現実の画像を作り直すことなく、画像レンダラー170は人工現実の画像を生成することができる。
【0024】
いくつかの実施形態においては、電子ディスプレイ175は、画像を表示する電子部品である。電子ディスプレイ175は、たとえば、液晶ディスプレイまたは有機発光ダイオードディスプレイであることが可能である。電子ディスプレイ175は、ユーザが透かして見ることを可能にする透明なディスプレイであることが可能である。いくつかの実施形態においては、HWD150がユーザによって装着されているときに、電子ディスプレイ175は、ユーザの目に近接して(たとえば、3インチ未満に)配置される。一態様においては、電子ディスプレイ175は、画像レンダラー170によって生成された画像に従ってユーザの目に向かって光を放射または投射する。
【0025】
いくつかの実施形態においては、レンズ180は、電子ディスプレイ175からの受けた光を変更する機械部品である。レンズ180は、電子ディスプレイ175からの光を拡大し、その光に関連付けられている光学誤差を補正することが可能である。レンズ180は、フレネルレンズ、凸レンズ、凹レンズ、フィルタ、または、電子ディスプレイ175からの光を変更する任意の適切な光学コンポーネントであることが可能である。レンズ180を通って、電子ディスプレイ175からの光は、瞳孔に到達することが可能であり、それによってユーザは、電子ディスプレイ175が目に極めて近接しているにもかかわらず、電子ディスプレイ175によって表示される画像を見ることが可能である。
【0026】
いくつかの実施形態においては、補償器185は、何らかの歪みもしくは収差を補うための補償を実行する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせを含む。一態様においては、レンズ180は、色収差、ピンクッション歪み、バレル歪み等などの光学収差をもたらす。補償器185は、レンズ180によって引き起こされる歪みを補うために、画像レンダラー170からレンダリングされることになる画像に適用するための補償(たとえば、予歪み)を特定し、その特定された補償を画像レンダラー170からの画像に適用することが可能である。補償器185は、予め歪められた画像を電子ディスプレイ175に提供することが可能である。
【0027】
いくつかの実施形態においては、コンソール110は、HWD150に対してレンダリングされることになるコンテンツを提供する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせである。一態様においては、コンソール110は、通信インタフェース115およびコンテンツプロバイダ130を含む。これらの構成要素は、ともに動作して、HWD150の位置およびHWD150のユーザの視線方向に対応する人工現実のビュー(たとえば、ユーザのFOV)を特定することが可能であり、特定されたビューに対応する人工現実の画像を示す画像データを生成することが可能である。さらに、これらの構成要素は、ともに動作して画像に関連する追加のデータを生成することができる。追加のデータは、人工現実の画像以外の人工現実の提示またはレンダリングに関連する情報であってもよい。追加データの例には、手のモデルデータ、物理空間内のHWD150の位置および向きを仮想空間に変換するためのマッピング情報(または同時位置特定およびマッピング(SLAM)データ)、視線追跡データ、動きベクトル情報、深度情報、エッジ情報、オブジェクト情報などが含まれる。コンソール110は、人工現実の提示のために画像データおよび追加データをHWD150に提供することができる。その他の実施形態においては、コンソール110は、図1に示すものと比べて、より多い、より少ない、または異なる構成要素を含む。いくつかの実施形態においては、コンソール110は、HWD150の一部として統合されている。
【0028】
いくつかの実施形態においては、通信インタフェース115は、HWD150と通信する電子部品または電子部品とソフトウェアコンポーネントとの組み合わせである。通信インタフェース115は、通信リンク(たとえば、無線リンク)を通じてコンソール110の通信インタフェース115と通信するための通信インタフェース165にとっての対応する構成要素であることが可能である。通信リンクを通じて、通信インタフェース115は、HWD150の特定された位置および/または向き、および/またはユーザの特定された視線方向を示すデータをHWD150から受信することが可能である。さらに、通信リンクを通じて、通信インタフェース115は、レンダリングされることになる画像を記述する画像データおよび人工現実の画像に関連する追加データをHWD150に送信することが可能である。
【0029】
コンテンツプロバイダ130は、HWD150の位置および/または向きに従ってレンダリングされるコンテンツを生成する構成要素を含むか、またはそれに対応することができる。いくつかの実施形態では、コンテンツプロバイダ130は、HWD150のユーザの視線方向を組み込むことができる。一態様においては、コンテンツプロバイダ130は、HWD150の位置および/または向きに従って人工現実のビューを特定する。たとえば、コンテンツプロバイダ130は、物理空間内のHWD150の位置を人工現実空間内の位置にマッピングし、人工現実空間内のマッピングされた位置から、マッピングされた向きに対応する方向に沿った人工現実空間のビューを特定する。コンテンツプロバイダ130は、人工現実空間の特定されたビューの画像を描写する画像データを生成し、その画像データを、通信インタフェース115を通じてHWD150へ送信することが可能である。いくつかの実施形態においては、コンテンツプロバイダ130は、画像に関連付けられている動きベクトル情報、深度情報、エッジ情報、オブジェクト情報、手のモデルデータなどを含む追加データを生成し、その追加データを、通信インタフェース115を通じて画像データとともにHWD150へ送信することができる。コンテンツプロバイダ130は、画像を描写する画像データをエンコードすることが可能であり、エンコードされたデータをHWD150へ送信することが可能である。いくつかの実施形態においては、コンテンツプロバイダ130は、周期的に(たとえば、11ms毎に)画像データを生成し、HWD150に提供する。
【0030】
図2は、例示的な実施形態によるHWD150の図である。いくつかの実施形態においては、HWD150は、前部剛体205およびバンド210を含む。前部剛体205は、電子ディスプレイ175(図2においては示されていない)、レンズ180(図2においては示されていない)、センサ155、通信インタフェース165、および画像レンダラー170を含む。図2によって示されている実施形態においては、通信インタフェース165、画像レンダラー170、およびセンサ155は、前部剛体205内に配置されており、外部から見えなくてもよい。その他の実施形態においては、HWD150は、図2に示すものとは異なる構成を有する。たとえば、通信インタフェース165、画像レンダラー170、および/またはセンサ155は、図2に示す場所とは異なる場所にあってもよい。
【0031】
図3は、本開示の例示的な実施態様による、通信する複数の無線通信デバイス310A、310B、310C(「無線デバイス310A,310B,310C」とも呼ばれる)を含むシステム環境300の図である。1つの態様では、無線デバイス310A、310B、310Cは、通信リンク315AB、315BC、315ACを介して互いに通信し得る。通信リンク315AB、315BC、315ACは、無線通信リンク(たとえば、Wi-Fi)であってもよい。各無線デバイス310は、ラップトップ、スマートフォン、タブレットPC、ワイヤレスマウス、ワイヤレスキーボード、ワイヤレススピーカ、ワイヤレスヘッドフォン、ワイヤレスヘッドセット、ワイヤレスマイク、または無線通信リンクを介して通信する任意のデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、無線デバイス310Aは、アクセスポイント(AP)であってもよく、無線デバイス310Bは、コンソール110またはHWD150であってもよい。いくつかの実施形態では、無線デバイス310Aは、ソフトAPとして動作するコンソール110であってもよく、無線デバイス310Bは、HWD150であってもよい。いくつかの実施形態では、システム環境300は、図3に示したもの以外の追加の無線デバイス310を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、無線デバイス310A、310Bは、制限されたTWTプロトコル/構成/動作に従って動作可能であってもよく、無線デバイス310Cは、制限されたTWTプロトコル/構成/動作に従って動作可能でなくてもよい。たとえば、無線デバイス310A、310Bは、超高スループット(EHT)をサポートする機能を備えたWi-Fiデバイスであってもよく、無線デバイス310Cは、EHTをサポートする機能を備えていないレガシーWi-Fiデバイスであってよい。一例では、無線デバイス310A,310Bは、制限されたサービス期間を確保し、制限されたサービス期間の間、互いに通信し得る。無線デバイス310Aまたは310Bは、制限されたサービス期間中、信号またはフレームを送信、ユニキャスト、またはブロードキャストして他のデバイス(たとえば、無線デバイス310C)に、送信を控えさせることができ、無線デバイス310A、310B間の通信との干渉を回避することができる。
【0033】
1つの態様では、無線デバイス310Cは、制限されたTWTプロトコル/動作をサポートすることができないが、クワイエット要素の指示/構成にしたがって動作可能であるとし得る(たとえば、動作することができる)ため、無線デバイス310Aはまた、クワイエット要素(または、クワイエットチャネル要素)を送信、ユニキャスト、またはブロードキャストして、クワイエット期間中に無線デバイス310Cによる送信を無効化/防止し得る。無線デバイス310Cが、クワイエット要素に応答して、制限されたサービス期間中に送信することができないように、クワイエット期間は制限されたサービス期間と重複することができる。一方、無線デバイス310Bは、クワイエット要素に選択的に応答し得る。たとえば、無線デバイス310Bは、クワイエット要素に従って、クワイエット間隔中に送信を停止または控えることができる。あるいは、無線デバイス310Bは、クワイエット要素を無視し、クワイエット要素に関係なく(たとえば無視するか、または無効にすることにより)、制限されたサービス期間中にデータを送信することができる。無線デバイス310Bは、無線デバイス310Bがクワイエット要素を無視すべきかどうかを示す定められた規則または別の指示に基づいて、クワイエット要素を無視するか、またはクワイエット要素に従って動作するかを決定することができる。
【0034】
一例では、無線デバイス310Aは、制限されたTWT情報要素(IE)をビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、高速初期リンクセットアップ(FILS)発見フレーム、または基本サービスセット(BSS)発見フレームで搬送することによって、制限されたTWTスケジュールを通知する。クワイエット要素を無視する指示は、制限されたTWT IEで提供されてもよい。この例では、クワイエット要素を無視する指示は、特定のスケジュール(たとえば、制限されたTWTの間)に関与する全てのメンバデバイスに適用可能としてよい。1つの態様では、ビーコンフレームが、時間単位で測定された時間間隔(TBTT)毎に送信されるため、無線デバイス310Aは、制限されたTWT動作のタイミング/発生/有効化を変更/制御するために、送信されるべき次のビーコンフレームにおいてこのインジケータの値を更新することができる。したがって、無線デバイス310Bは、1つまたは複数のビーコン、SP404、および/または、期間に対してクワイエット要素を無視するか否かに関する判定を変更または更新することができる。
【0035】
一例では、無線デバイス310Aは、無線デバイス310Aと無線デバイス310Bとの間のセットアップ手順中に、クワイエット要素を無視するか否かを示す指示を提供する。この例では、特定のスケジュールまたは制限されたTWT動作用のSP404の間に特定の無線デバイス(たとえば、無線デバイス310B)に指示を提供することができる。
【0036】
クワイエット要素を実装することにより、制限されたTWT動作をサポートする機能のない1つまたは複数のデバイス(たとえば、無線デバイス310C)は、制限されたサービス期間中に無線デバイス310A,310B間でのレイテンシの影響を受けやすいデータの通信に干渉しないようにし/することができ、一方制限されたTWT動作をサポートする機能のある無線デバイス310A,310Bは、クワイエット要素にもかかわらず、サービス期間中に有効化され(たとえば、起動状態で)データを通信してもよい。
【0037】
図4は、本開示の例示的な実施態様による、TWTに基づく起動/スリープスケジュールを示すタイミング図400である。無線デバイス310A,310Bは、周期的な時間間隔406、および/または、サービス期間(SP)404,404’、404’’を確保またはスケジュール設定するためにネゴシエートすることができる。一例では、時間間隔406は、人工現実を提示するフレーム時間(たとえば、11ms)であるか、またはそれに相当する。時間間隔406内では、無線デバイス310A、無線デバイス310B、またはこれら両方は、SP404中に有効にされてもよく、時間間隔406の残りの期間にわたって無効にされてもよい。SP404の間、無線デバイス310A、310Bは、互いにデータ(たとえば、人工現実データ)を通信することができる。時間間隔406の残りの持続期間中、通信を無効にすることによって(たとえば、スリープモードまたは低消費電力モードに移行する1つまたは両方のデバイスを有することによって)、無線デバイス310A、無線デバイス310B、または、両方は、電力消費量を削減することができる。
【0038】
一手法では、無線デバイス310Aまたは無線デバイス310Bは、SP404中に信号またはフレームを送信、ユニキャスト、またはブロードキャストすることで他のデバイス(たとえば、無線デバイス310C)に送信を控えさせることができる。信号またはフレームは、時間間隔406の開始時刻402、時間間隔406の終了時刻408、SP404などを示すことができる。信号またはフレームは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、FILS発見フレーム、またはBSS発見フレームで提供されてもよい。信号またはフレームはまた、SP404中にどのデバイスが通信することを許可されているかを示すことができる。信号またはフレームに応答して、その信号またはフレームを復号し、そのような信号またはフレームに従って動作することができる他のデバイスは、無線デバイス310A、310B間の通信との干渉を未然に防ぐために、SP404中の送信を控えることができる。たとえば、無線デバイス310Cは、SP404の終了後にデータを送信することができるが、無線デバイス310Cがその送信を完了したか否かにかかわらず、SP404’の次の開始時刻408の前に送信を無効にすることができ、その結果、無線デバイス310Cは、確保/制限されたSP404、404’の間に無線デバイス310A、310B間の通信に干渉し得なくなる。
【0039】
一手法では、無線デバイス310Aまたは無線デバイス310Bはまた、クワイエット期間420中にクワイエット要素を送信、ユニキャスト、またはブロードキャストすることで1つまたは複数の無線デバイスに送信を控えさせることができる。クワイエット要素は、レガシー802.11プロトコルと互換性のある信号またはフレームでよい(またはその一部でよい)。クワイエット要素は、制限されたTWT動作に準拠する信号またはフレームの前、後、またはそれと共に送信されてもよい。無線デバイス310Cがレガシー無線デバイスであり、制限されたTWT動作に準拠する信号またはフレームに従って動作可能でない場合、無線デバイス310Cは、クワイエット要素に従って引き続き動作し、クワイエット要素によって指定されたクワイエット間隔の間、送信を控えることができる。一態様では、クワイエット期間420は、SP404と完全にまたは部分的に重複することができ、その結果無線デバイス310Cは、クワイエット要素に応答して、SP404中に送信するまたは送信を試みることができない。
【0040】
1つの態様では、制限されたTWTプロトコルをサポートする機能のある無線デバイス310Bは、クワイエット要素を受信することができ、クワイエット要素に選択的に応答することができる。たとえば、無線デバイス310Bは、クワイエット要素に従って、クワイエット期間420の間送信を控えることができる。あるいは、無線デバイス310Bは、クワイエット要素を無視してもよく、クワイエット要素の指示/命令に関係なく、制限されたSP404の間にデータを送信することができる。無線デバイス310Bは、無線デバイス310Bがクワイエット要素を無視すべきかどうかを示す所定の規則または指示に基づいて、クワイエット要素を無視するか、またはクワイエット要素に従って動作するかを決定することができる。たとえば、無線デバイス310Aは、無線デバイス310Bがクワイエット要素を無視し得ることを示す別の指示を送信、ユニキャスト、またはブロードキャストすることができる。指示は、クワイエット要素の前、後、またはクワイエット要素と共に送信されてもよい。この指示に応答して、無線デバイス310Bは、クワイエット要素を無視することを決定し、SP404の間、無線デバイス310Aとの通信を実行することができる。
【0041】
図5は、本開示の例示的な実施態様による、サービス期間中に送信を停止するための別の指示を無視することができるか否かを示す指示を含む例示的なフレーム500である。いくつかの実施形態では、指示は、ブロードキャスト推奨サブフィールド510またはブロードキャストTWT情報サブフィールド520で提供される。一例では、ブロードキャスト推奨サブフィールド510内の値5(または任意の未使用の値)は、制限されたTWTのSP404、および通信が許可されたSP404のメンバが、無線デバイス(たとえば、無線デバイス310A)によって通知された重複する任意のクワイエット期間420を無視できることを示すために指定/利用されてもよい。一例では、ブロードキャストTWT情報サブフィールド520内の未使用または予約ビットを利用して、制限されたTWTスケジュールまたはSP404(たとえば、値4に設定されたブロードキャスト推奨サブフィールドによって示される)について、SP404のメンバ(たとえば、無線デバイス310B)が、無線デバイス310Aによって通知/指示/指定された重複する任意のクワイエット期間420を無視できることを示すことができる。
【0042】
図6は、本開示の例示的な実施態様による、クワイエット期間と重複するサービス期間中に通信を管理する例示的な処理600を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、処理600は、制限されたTWT動作およびクワイエット要素の指示/構成に従って復号および動作することができる無線デバイス310Bによって実行される。いくつかの実施形態では、処理600は他のデバイスによって実行される。いくつかの実施形態においては、処理600は、図6に示すものと比べて、より多い、より少ない、または異なる構成要素を含む。
【0043】
一手法では、610で無線デバイス310Bは、クワイエット期間420の間に、送信を無効にするための第1の指示(たとえば、クワイエット要素)を受信する。第1の指示は、IEEE802.11プロトコルに準拠するクワイエット要素であってもよい。一態様では、クワイエット期間420は、無線デバイス310A,310B間の通信を確保するために、制限されたTWT動作/スケジュールのSP404と重複することができる。第1の指示は、無線デバイス310Cがクワイエット期間420の間送信することを阻止するよう、無線デバイス310Aによって送信されてもよい。
【0044】
一手法では、620で無線310Bは、第1の指示を無視/差し置くか否かを判定することができる。無線デバイス310Bは、第1の指示を無視するよう無線デバイス310Bに示す所定の規則に従って、第1の指示を無視することを決定することができる。たとえば、先の所定の規則は、制限されたTWTスケジュールのメンバである無線デバイス(たとえば、無線デバイス310B)が、送信されたクワイエット要素において別の無線デバイス(たとえば、無線デバイス310A)によって通知/指定されたクワイエット期間420が、制限されたTWTスケジュールに従って決定されたSP404と重複する(たとえば、部分的にまたは全体的に)と判定した場合、無線デバイス(たとえば、無線デバイス310B)が、クワイエット要素を無視することができ、そのSP404の間に送信することを許可されると指定することができる。無線デバイス310Bは、クワイエット期間420がSP404と重複する場合、無線デバイス310Bが第1の指示(またはクワイエット要素)を無視すべきであることを示す、無線デバイス310Aからの第2の指示にしたがって、第1の指示を無視することを決定することができる。無線デバイス310Aは、第1の指示の前、後、または、それと共に、第2の指示を無線デバイス310Bに提供することができる。無線デバイス310Bは、第2の指示によって示されるように、第1の指示を無視するか否かを判定することができる。
【0045】
第1の指示を無視すると判定したことに応じて、無線デバイス310Bは、630でクワイエット期間420とオーバラップするSP404の間に送信することができる。第1の指示に従う(または無視しない)と判定したことに応じて、無線デバイス310Bは、640でクワイエット期間420の間、送信を控えることができる。
【0046】
有利には、クワイエット要素を実装することにより、制限されたTWT動作をサポートする機能のない1つまたは複数のデバイス(たとえば、無線デバイス310C)は、制限されたサービス期間中に他のデバイスのレイテンシの影響を受けやすいデータの通信に干渉しない/干渉することができない。一方、制限されたTWT動作をサポートする機能のある1つまたは複数の通信デバイス(たとえば、無線デバイス310B)は、クワイエット要素にもかかわらず、制限されたサービス期間中にデータをなお通信することができる。
【0047】
本明細書で示されている多様な操作が、コンピュータシステム上で実施され得る。図7は、本開示を実施するために使用可能な代表的なコンピューティングシステム714のブロック図を示している。いくつかの実施形態では、コンソール110、HWD150、無線デバイス310A、310B、310C、またはそれらの任意の組み合わせを、コンピューティングシステム714によって実装することができる。コンピューティングシステム714は、たとえば、スマートフォン、その他の携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス(たとえば、スマートウォッチ、メガネ、ヘッドウェアラブルディスプレイ)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなどの消費者向けデバイスとして実装されるか、または分散コンピューティングデバイスとともに実装されることが可能である。コンピューティングシステム714は、VR、AR、MR体験を提供するために実装され得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム714は、プロセッサ716、記憶デバイス718、ネットワークインタフェース720、ユーザ入力デバイス722、およびユーザ出力デバイス724などの従来のコンピュータ構成要素を含むことができる。
【0048】
ネットワークインタフェース720は、リモートサーバシステムのWANインタフェースも接続されている、広域ネットワーク(たとえば、インターネット)への接続を提供することができる。ネットワークインタフェース720は、有線インタフェース(たとえば、イーサネット)および/またはWi-Fi、Bluetooth、またはセルラデータネットワーク規格(たとえば、3G、4G、5G,60GHz、LTEなど)のような様々なRFデータ通信規格を実装する無線インタフェースを含むことができる。
【0049】
ユーザ入力デバイス722は、ユーザが信号をコンピューティングシステム714に供給することができる上で経由する任意のデバイス(またはデバイス群)を含むことができ、コンピューティングシステム714は、その信号を情報に対する個々のユーザ要求を示すものとして解釈することができる。ユーザ入力デバイス722は、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン、マウスまたは他のポインティングデバイス、スクロールホイール、クリックホイール、ダイアル、ボタン、スイッチ、キーパッド、マイクロフォン、センサ(たとえば、モーションセンサ、視線追跡センサなど)等のうちのいずれかまたは全てを含むことができる。
【0050】
ユーザ出力デバイス724は、コンピューティングシステム714が情報をユーザに提供することができる上で経由する任意のデバイスを含むことができる。たとえば、ユーザ出力デバイス724は、コンピューティングシステム714によって生成された、またはコンピューティングシステム714に送られる、画像を表示するためのディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、補助電子装置(たとえば、デジタルアナログ変換器、アナログデジタル変換器、信号プロセッサなど)と共に、たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)を含む発光ダイオード(LED)、投影システム、ブラウン管(CRT)などの、多様な画像生成技術を組み込み得る。入力および出力デバイスの両方として機能するタッチスクリーンなどのデバイスが、使用され得る。出力デバイス724を、ディスプレイに加えて、またはディスプレイの代わりに提供することができる。例は、インジケータライト、スピーカ、触知「ディスプレイ」デバイス、プリンタなどを含み得る。
【0051】
いくつかの実装形態は、マイクロプロセッサ、コンピュータ可読記憶媒体(たとえば、非一時的コンピュータ可読媒体)にコンピュータプログラム命令を記憶するストレージおよびメモリなど、電子構成要素を含む。本明細書において説明されている特徴のうちの多くは、コンピュータ可読記憶媒体上にエンコードされた一連のプログラム命令として記述されている、処理として実装され得る。これらのプログラム命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、プログラム命令に示された多様な作業を実行させる。プログラム命令またはコンピュータコードの例は、コンパイラによって生成されるような機械コード、およびコンピュータ、電子部品、またはインタプリタを使用するマイクロプロセッサによって実行される、高水準コードを含むファイルを含む。適切なプログラミングを通じて、プロセッサ716は、サーバもしくはクライアントによって実行されるものとして本明細書に記載された機能のいずれか、またはメッセージ管理サービスに関連する他の機能を含む、コンピューティングシステム714のための様々な機能を提供することができる。
【0052】
コンピューティングシステム714が例示的であり、変形および修正が可能であることが理解されよう。本開示と関連して使用されるコンピュータシステムは、本明細書には具体的に記載しない他の能力を有することができる。さらに、コンピューティングシステム714が特定のブロックを参照して説明されているが、これらのブロックは、説明の利便性のために定義されており、構成部品の特定の物理的配置を意味することを意図されていないことを理解されたい。たとえば、種々のブロックが、同じ施設内に、同じサーバラック内に、または同じマザーボード上に、配置され得る。さらに、ブロックは、物理的に別個の構成要素に対応することを必要としない。ブロックは、たとえば、プロセッサをプログラミングすること、または適切な制御回路を提供することによって、多様な作業を実行するように構成され得、多様なブロックが、初期構成がどのように取得されるかによって、再構成されることがあり、またはされないことがある。本開示の実現例は、回路類およびソフトウェアの任意の組み合わせを使用して実装される電子デバイスを含む、様々な装置で実現することができる。
【0053】
ここで、いくつかの例示的な実施態様が説明されたので、上記は例示であり限定するものではなく、例として提示されたことは明白である。特に、本明細書で提示された例の多くは、方法行為またはシステム構成要素の特定の組み合わせを伴うが、これらの行為およびこれらの構成要素は、同一の目的を達成するために、他の方法で組み合わせられ得る。一実施態様に関連して論じられている行為、要素、および特徴は、他の実施態様または実施態様における類似の役割から排除されることが意図されていない。
【0054】
本明細書で開示された実施形態に関連して説明されている多様な処理、作業、例示の論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアおよびデータ処理コンポーネントは、本明細書で説明されている機能を実行するように設計された、汎用シングルチップまたはマルチチップのプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタロジック、離散的ハードウェアコンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせを用いて、実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、または任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、もしくはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSPコアと合わせた1つまたは複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、または他のこのような構成の組み合わせなどの、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実装され得る。いくつかの実施形態では、特有の処理および方法が、所与の機能に特有の回路によって実行され得る。メモリ(たとえば、メモリ、メモリユニット、記憶デバイスなど)は、本開示で説明されている多様な処理、レイヤ、およびモジュールを完成させるまたは促進するためのデータおよび/またはコンピュータコードの記憶用の、1つまたは複数のデバイス(たとえば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスク記憶装置など)を含み得る。メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであるかそれを含み得、データベースコンポーネント、オブジェクトコードコンポーネント、スクリプトコンポーネント、または多様なアクティビティをサポートするための他の任意の種類の情報構造、および本開示で説明されている情報構造を含み得る。例示的な実施形態によれば、メモリは、処理回路を介してプロセッサに通信可能に接続され、本明細書で示されている1つまたは複数の処理を(たとえば、処理回路および/またはプロセッサによって)実行するためのコンピュータコードを含む。
【0055】
本開示は、方法、システム、および多様な作業を実現するための任意の機械可読媒体上のプログラム製品を検討する。本開示の実施形態は、既存のコンピュータプロセッサを使用して、またはこの目的もしくは別の目的のために組み込まれる、適切なシステムのための専用コンピュータプロセッサによって、または配線接続システムによって、実現されてもよい。本開示の範囲内の実施形態は、格納された機械実行可能命令もしくはデータ構造を保持するかまたは有する、機械可読媒体を備えるプログラム製品を含む。そのような機械可読媒体は、汎用または特定目的用コンピュータまたはプロセッサを有する他の機械によってアクセスされ得る、任意の入手可能な媒体であり得る。例として、そのような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、あるいは機械実行可能な命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを運搬または記憶するために使用され得る、汎用または特定目的用コンピュータまたはプロセッサを有する他の機械によってアクセスされ得る、他の任意の媒体を含み得る。上記のものの組み合わせはまた、機械可読媒体の範囲内に含まれる。機械実行可能命令は、たとえば、汎用コンピュータ、特定目的コンピュータ、または特定目的プロセシング機械に、一定の機能または機能群を実行させる、命令およびデータを含む。
【0056】
本明細書で使用されている語法および専門用語は、説明の目的用のものであり、限定するものとして見なされるべきでない。本明細書での「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する」、「含有する(containing)」、「伴う」、「によって特徴づけられる」、「ことを特徴とする」の使用およびその変形形態は、その後ろに列挙されている事項、その同等物、および追加事項、ならびにその後ろに列挙されている事項から排他的に構成される代替の実施態様を、包括的に含むことを意味する。一実施態様では、本明細書で示されているシステムおよび方法は、記述された要素、行為、またはコンポーネントのうちの、1つ、2つ以上の各組み合わせ、または全てから構成される。
【0057】
本明細書において、単数で参照されるシステムおよび方法の実施態様または要素もしくは行為への任意の参照はまた、複数のこれらの要素を含む実施態様を包含し得、本明細書の任意の実施態様または要素もしくは行為への任意の複数での参照はまた、単一要素のみを含む実施態様を包含し得る。単数または複数形での参照は、目下開示されているシステムまたは方法、それらのコンポーネント、行為、あるいは要素を、単一または複数の構成に限定することを意図されていない。任意の情報、行為、または要素に基づいている任意の行為または要素への参照は、行為または要素が、任意の情報、行為、または要素に少なくとも部分的に基づいている実施態様を含み得る。
【0058】
本明細書で開示されている任意の実施態様は、他の任意の実施態様または実施形態と組み合わされ得、「実施態様」、「いくつかの実施態様」、「一実施態様」などへの参照は、必ずしも互いに排他的でなく、実施態様に関連して説明されている特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施態様または実施形態に含まれ得ることを、示すことが意図されている。本明細書で使用されているそのような用語は、必ずしも全て同一の実施態様を参照するとは限らない。任意の実施態様は、本明細書で開示されている態様および実施態様と一致する任意の方法で、包括的または排他的に、他の任意の実施態様と組み合わされ得る。
【0059】
図面、詳細な説明、または任意の請求項における技術的特徴が、引用符号を後ろに伴う場合、引用符号は、図面、詳細な説明、および請求項の明瞭性を向上させるために含まれている。したがって、引用符号またはその不在は、いずれの請求項要素の範囲においても、いずれの制限する効果も有さない。
【0060】
本明細書で示されているシステムおよび方法は、その特性から逸脱することなく、他の特定の形態に具現化され得る。「おおよそ(approximately)」、「約(about)」、「実質的に」または程度の他の用語への参照は、明示的にそうでないことが示されない限り、所与の測定値、単位、または範囲から±10%の不均一性を含む。結合された要素は、互いに、直接または介在要素を用いて、電気的に、機械的に、または物理的に結合されている場合がある。本明細書で示されているシステムおよび方法の範囲は、したがって、前述の説明ではなく、添付の請求項よって指示され、請求項の意味および同等性の範囲内で生じる変更は、その内部に包含される。
【0061】
「結合された(coupled)」という用語およびその変形形態は、互いに直接的または間接的に、2つの部材を連結することを含む。そのような連結は、固定的(たとえば、恒久的または一定)または動作可能(たとえば、着脱可能または取り外し可能)であり得る。そのような連結は、互いとまたは互いに直接に結合された2つの部材を用いて、別個の介在部材および互いに結合された追加の中間部材を使用して互いに結合された2つの部材を用いて、または2つの部材のうちの1つを有する単一の一体躯体として一体的に形成された介在部材を使用して互いに結合された2つの部材を用いて、達成され得る。「結合された(coupled)」またはその変形形態が、追加の用語によって変更された場合(たとえば、直接結合された)、上で提供された「結合された(coupled)」の汎用的定義は、追加の用語の明白な言語の意味によって変更され(たとえば、「直接結合された(directly coupled)」は、いずれの別個の介在部材なしで2つの部材を連結することを意味する)、上で提供された「結合された(coupled)」の汎用的定義よりも狭い定義をもたらす。そのような結合は、機械的、電気的、または流体的であり得る。
【0062】
「または」への参照は、包括的として解釈され得、その結果、「または」を使用して記述された任意の用語は、記述された用語のうちの1つ、2つ以上、および全てを指示し得る。「AおよびBのうちの少なくとも1つ」への参照は、Aのみ、Bのみ、ならびにAおよびBの両方を含み得る。「含む(comprising)」または他の開いた用語と合わせて使用されるような参照は、追加の事項を含み得る。
【0063】
多様な要素、パラメータ値、取付け構成、材料の使用法、色、向きの、サイズ、寸法、構造、形状および比率の変化などの、記述された要素および行為の変更は、本明細書で開示された主題の教示および利点から実質的に逸脱することなしに発生し得る。たとえば、一体的に形成されたように示されている要素は、複数の部分または要素から構成され得、要素の位置は、反転またはそうでなければ変更され得、離散的要素または位置の性状または数は、改変または変更され得る。他の置換、修正、変更、および省略も、本開示の範囲から逸脱することなく、開示の要素および動作の設計、動作条件、および配置に対して行うことができる。
【0064】
本明細書における要素の位置への参照(たとえば、「上部」、「底部」、「上方」、「下方」)は、単に、図中の多様な要素の向きを説明するために使用される。様々な要素の向きは、他の例示的実施形態によって異なってもよく、かかる変形は本開示に包含されるものとする。
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【国際調査報告】