(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】粒子を生成するためのシステム、装置、デバイス、及び方法
(51)【国際特許分類】
B01J 2/04 20060101AFI20231214BHJP
B03C 3/40 20060101ALI20231214BHJP
B03C 3/155 20060101ALI20231214BHJP
B03C 3/019 20060101ALI20231214BHJP
B05B 17/06 20060101ALI20231214BHJP
B05B 7/04 20060101ALI20231214BHJP
B05B 5/025 20060101ALI20231214BHJP
A61J 3/02 20060101ALI20231214BHJP
C12M 1/40 20060101ALN20231214BHJP
【FI】
B01J2/04
B03C3/40 A
B03C3/155 A
B03C3/019
B05B17/06
B05B7/04
B05B5/025 B
A61J3/02 A
C12M1/40 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530939
(86)(22)【出願日】2021-11-23
(85)【翻訳文提出日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 EP2021082722
(87)【国際公開番号】W WO2022112270
(87)【国際公開日】2022-06-02
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523189048
【氏名又は名称】ナノフォーム フィンランド ピーエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】マコーニ,ゴラン
(72)【発明者】
【氏名】ルーネバーグ-ロス,ピア
(72)【発明者】
【氏名】ヴェイラ カンル,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】セッパラ,カリ
(72)【発明者】
【氏名】ルーメ,マリア
(72)【発明者】
【氏名】ヘッグストローム,エドワード
【テーマコード(参考)】
4B029
4C047
4D054
4D074
4F033
4F034
4G004
【Fターム(参考)】
4B029AA27
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4F034BB25
4G004EA06
4G004EA08
(57)【要約】
本開示の実施形態は、例えば、粒子の集団を生成するためのシステム、装置、デバイス、及び方法を含む。いくつかの実施形態では、そのような粒子は、医薬品有効成分に相当する粒子を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサイズの複数の粒子を生成するための粒子生成装置であって、
霧化手段と、
コネクタと、
乾燥チャンバと、
少なくとも1つのイオナイザと、
静電捕集器/集塵器と、
を含む、装置。
【請求項2】
少なくとも1つの所定の溶解物質を所定の濃度で含む溶液を保持するように構成された溶液コンテナを更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記溶液を前記溶液コンテナから前記霧化手段に移動させる、及び溶液を前記溶液コンテナに戻す、の少なくとも一方を行うように構成された少なくとも1つのポンプを更に含む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
溶液消費量を監視するように構成されたスケールを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記霧化手段は、空気圧式霧化器及び超音波霧化器の少なくとも一方を含み、前記空気圧式霧化器及び前記超音波霧化器のそれぞれは、前記溶液を霧化して、前記溶液の複数の液滴を含む液滴流を生成するように構成されており、いくつかの実施形態では、前記超音波霧化器は、少なくとも1つの、好ましくは複数の超音波パラメータを制御するように構成され得る1つ以上の能動要素を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記霧化器手段は、少なくとも、前記液滴流用の空気を供給するように構成された入口を更に含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記空気圧式霧化器に関しては、前記液滴のサイズ及び/又は質量と前記液滴の流量の少なくとも一方は、前記空気圧式霧化器の設計の構成及び/又は駆動流体(例えば空気)流圧力によって決定される、請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
前記超音波霧化器に関しては、前記液滴のサイズ及び/又は質量と前記液滴の流量の少なくとも一方は、例えば、分数調波/低調波/高周波数高調波などの高調波成分、振幅、及び/又は位相を含む、単独での又は超音波アクチュエータと組み合わせた、前記超音波霧化器の1つ以上の能動要素の周波数の時間的変調及び/又は空間的変調を含む1つ以上の超音波パラメータ、パルス繰返し周波数、音響軸、前記アクチュエータ表面上の静的/動的モーダルパターン(例えば、直立、並進、回転)、及び霧化器容器の設計のうちの少なくとも1つによって決定される、請求項5~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記乾燥チャンバは、所定の閾値サイズ未満のサイズ及び/又は質量の粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、前記液滴流を乾燥流に暴露させるように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記乾燥チャンバは、所定の閾値以下のサイズの粒子を有する前記乾燥粒子流を、出口を通して前記乾燥チャンバの外に案内するように構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記乾燥チャンバは、前記液滴の体積及び乾燥粒子の体積の少なくとも一方を調整するために、前記乾燥流用の流体(例えば空気)を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ流体入口を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記乾燥チャンバは、前記乾燥流に定圧を提供するように及び/又は前記供給溶液消費量のレベルを調整するように構成されたファンを更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記乾燥チャンバは、乾燥チャンバ出口を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記乾燥チャンバは、ヒータを更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記乾燥チャンバは、均質な乾燥流を発生させるように構成された層流デバイスを更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記乾燥チャンバは、前記受け取った液滴流を乾燥させて前記複数の乾燥粒子を形成するように、前記乾燥流の重力に逆らって上向きに制御された流れを提供するように構成されている、請求項1~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記乾燥チャンバは、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴が前記乾燥流に逆らって下向きに移動するように構成されている又は更に構成されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記所定のサイズ及び/又は質量を超える前記液滴は、回収及び処分のうちの少なくとも一方である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記コネクタは、下端部と、上端部と、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する導管とを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記コネクタは、前記乾燥チャンバの入口に対応するように構成された又はそうでなければ前記乾燥チャンバの入口を含むコネクタ液滴流出口を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記コネクタは、第1の端部/前記第1の端部が第2の端部/前記第2の端部から下流に配置され、前記霧化手段から前記液滴流を受け入れるように構成されている、請求項1~20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記導管は、少なくとも2つの曲げ部を含み、前記少なくとも2つの曲げ部の間に少なくとも1つの対応するS字型ベンドが形成されている、請求項19~21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記第2の端部は、コネクタ液滴流出口/前記コネクタ液滴流出口を含む、請求項19~22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記コネクタ出口は、前記液滴流を成形すること及び前記液滴流を複数の流れに分割することのうちの少なくとも一方を行うように構成されている、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つのイオナイザは、複数のイオナイザを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのイオナイザは、前記乾燥チャンバ出口を通して前記乾燥チャンバから受け取った前記粒子流を暴露させるように配置及び/又は構成されている、請求項1~25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのイオナイザは、前記粒子流の前記粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された、負イオンのイオン化流の所定の又は予めプログラムされたパターンを生成する、請求項1~26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記静電捕集器の1つ以上の要素は、所定の電圧(例えば、時間及び/又は空間のプロファイル)で動作するように構成されている、請求項1~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記静電捕集器の1つ以上の要素は、前記荷電粒子流を受け入れるように構成されている、請求項1~28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記静電捕集器の1つ以上の要素は、ガラスシールド又は管によって保護された中央接地電極、前記所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダ、及び静電捕集器排出口又は出口を含む、請求項1~29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記静電捕集器は、前記荷電粒子流の到来する前記荷電粒子を前記壁の前記表面に向けて所定の時間的及び/又は空間的パターンで偏向させるように構成されている、請求項1~30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記粒子は前記表面上に層を形成し、前記層は、いくつかの実施形態では、空間的に構造化されている、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
フィルタと、前記静電捕集器から残存流を受け取るための入口と、前記フィルタに前記残存流を暴露させた後に残存流を排出するための排出口又は出口とを含む装置排出口フィルタ又は排出アセンブリを更に含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記装置排出口フィルタは、前記静電捕集器で捕集されなかった静電排出口/前記静電排出口からの乾燥粒子を捕捉するように構成されている、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
残存流を排出するために配置された装置排出口を更に含む、請求項1~34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記液滴流、前記乾燥流、前記乾燥粒子流、及び前記荷電粒子流の少なくとも1つは、対応する流体(例えば空気)流を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記サイズは、10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmからなる群から選択される、請求項1~36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記少なくとも1つの分子は、タンパク質、核酸、炭水化物、タンパク質に埋め込まれた小分子、賦形剤、及び塩を含む、請求項1~37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記少なくとも1つの所定の分子は、医薬品有効成分(API)を含む、請求項1~37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
ヒータ/前記ヒータは、前記乾燥チャンバの内部に、所定の温度に従った温度までの所定の又は予めプログラムされた空間的及び/又は時間的熱勾配を生じさせるように構成されている、請求項1~39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記実質的に定圧は、周囲圧力に対して0.0~-0.30mbarである、請求項12~40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
前記イオナイザの出力電圧は一定である、請求項1~41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項43】
第1の空気入口/前記第1の空気入口を通る流量は、5~20L/minである、請求項1~42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記所定の溶解成分濃度は、0.1~20g/1Lの範囲である、請求項2~43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記乾燥流の流量は、50~200L/minの範囲である、請求項9~44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
霧化胴体部を更に含む、請求項1~45のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
前記霧化胴体部は、前記霧化手段を収容するための密閉及び/又は気密コンテナを含む、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記霧化胴体部は、指定された空気流を受け入れるように構成された入口を含む、請求項46又は47に記載の装置。
【請求項49】
前記霧化胴体部は、前記霧化胴体部の上部、下部、又は側部を通る管接続部を備え又は含む、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記胴体部は、前記霧化手段によって受け入れられる最低1つの濾過されたガスを案内するように構成されている、請求項46~49のいずれか一項に記載の装置。
【請求項51】
前記少なくとも1つのガスは窒素を含む、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
少なくとも1つのガスが制御された速度で前記霧化胴体部を介して前記霧化手段に供給される、請求項46~51のいずれか一項に記載の装置。
【請求項53】
前記霧化胴体部は、前記霧化手段による前記液滴流を安定させる、請求項46~52のいずれか一項に記載の装置。
【請求項54】
前記少なくとも1つのイオナイザは多元素イオナイザを含む、請求項1~53のいずれか一項に記載の装置。
【請求項55】
前記静電捕集器/集塵器は、多元素静電捕集器を含む、請求項1~54のいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmからなる群から選択されるサイズを有する、請求項1~55のいずれか一項に記載の装置によって生成される粒子の集団。
【請求項57】
D50(160nmに相当)のサイズ分布を有する、請求項1~55のいずれか一項に記載の装置によって生成される粒子の集団。
【請求項58】
所定のサイズ分布の複数の粒子を生成するための粒子生成装置であって、
少なくとも1つの所定の溶解物質を所定の濃度で含む溶液を保持するように構成された溶液コンテナと、
前記溶液を前記溶液コンテナから霧化手段に移動させ、任意選択的に前記溶液コンテナに移動させるように構成された少なくとも1つのポンプと、
溶液消費量を監視するように構成されたスケールと、
霧化手段であって、
霧化器容器と、前記溶液を霧化して、前記溶液の複数の液滴を含む液滴流を生成するように構成された空気圧式霧化器及び超音波霧化器の少なくとも一方と、
前記複数の液滴の推進を少なくとも補助するための、前記液滴流用の空気を供給するように構成された少なくとも1つの入口と、
を含み、
前記空気圧式霧化器に関しては、前記液滴のサイズ及び/又は質量と前記液滴の流量の少なくとも一方は、霧化ノズルの構成及び/又は前記霧化ノズルの駆動空気流圧力によって決定され、
前記超音波霧化器に関しては、前記液滴のサイズ及び/又は質量と前記液滴の流量の少なくとも一方は、例えば、分数調波/低調波/高周波数高調波などの高調波成分、振幅、及び/又は位相を含む、単独での又は超音波アクチュエータと組み合わせた、前記超音波霧化器の1つ以上の能動要素の周波数の時間的変調及び/又は空間的変調を含む1つ以上の超音波パラメータ、パルス繰返し周波数、音響軸、前記アクチュエータ表面上の静的/動的モーダルパターン(例えば、直立、並進、回転)及び前記霧化器容器の設計のうちの少なくとも1つによって決定される、
霧化手段と、
乾燥チャンバであって、
前記乾燥チャンバは、
所定の閾値サイズ未満のサイズ及び/又は質量の粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、前記液滴流を乾燥流に暴露させ、
所定の閾値以下のサイズの粒子を有する前記乾燥粒子流を出力する
ように構成されており、
前記乾燥チャンバは、
前記液滴の体積、乾燥粒子の体積、及び前記乾燥粒子の密度の少なくとも1つを調整するために、前記乾燥流用の流体(例えば空気)を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ流体(例えば空気)入口と、
前記乾燥流に所定の又は予めプログラムされた圧力(いくつかの実施形態では定圧)を提供するように構成されたファン/ポンプと、
乾燥チャンバ出口と、
前記乾燥チャンバの下部に位置する、前記乾燥流の温度を調整するように構成されたヒータと、
前記乾燥流を均質化するように構成された層状フィルタと、
を含み、
前記乾燥チャンバは、受け取った前記液滴流を乾燥させて前記複数の乾燥粒子を形成するように、時間的及び空間的に制御された上向きの乾燥流を提供するように構成されており、
回収及び処分の少なくとも一方のために、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴が前記乾燥流に逆らって下向きに移動する、
乾燥チャンバと、
下端部と、上端部と、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する導管と、コネクタ流体(例えば空気)入口とを有するコネクタであって、前記コネクタは、
前記第1の端部が前記第2の端部から下流に配置され、前記霧化手段から前記液滴流を受け入れ、
前記第2の端部は、前記液滴流を複数の流れに成形及び分割することの少なくとも一方を行うように構成された前記コネクタ流体(例えば空気)出口(乾燥チャンバ入口)を含む
ように構成されている、コネクタと、
前記乾燥チャンバ出口を通して前記乾燥チャンバから受け取った前記粒子流を暴露させるように配置された複数のイオナイザであって、前記イオナイザのそれぞれは、前記粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された所定の又は予めプログラムされた負イオンのイオン化流を生成する、複数のイオナイザと、
1つ以上の要素を有する静電捕集器であって、いくつかの実施形態では、前記1つ以上の要素のそれぞれは、所定の時間的に制御された電圧を含み、前記静電捕集器は、
前記荷電粒子流を受け取り、
ガラスシールド/管によって保護された中央接地電極と、前記所定の時間的に制御された電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダと、静電捕集器排出口又は出口とを含み、
前記粒子が、いくつかの実施形態では所定の又は予めプログラムされた3Dパターンに従った1つ以上の層を前記表面上に形成するように、前記荷電粒子流の到来する前記荷電粒子を前記壁の前記表面に向けて偏向させる
ように構成されている、静電捕集器と、
前記静電捕集器で捕集されなかった前記静電排出口からの乾燥粒子を捕捉するように構成されたフィルタと、
残存流を排出するために配置された装置排出口であって、前記装置排出口は、前記フィルタを含み得る排出アセンブリの一部として構成され得る、装置排出口と、
を含む、粒子生成装置。
【請求項59】
前記サイズは、10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmからなる群から選択される、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記少なくとも1つの所定の分子は、医薬品有効成分(API)を含む、請求項58又は59に記載の装置。
【請求項61】
前記ヒータは、前記乾燥チャンバの内部で、20~80℃の温度までの所定の又は予めプログラムされた時間的及び/又は空間的熱勾配を生じさせるように構成されている、請求項58~60のいずれか一項に記載の装置。
【請求項62】
前記実質的に定圧は、周囲圧力に対して0.0~-0.30mbarである、請求項58~61のいずれか一項に記載の装置。
【請求項63】
前記イオナイザの出力電圧は一定である、請求項58~62のいずれか一項に記載の装置。
【請求項64】
前記第1の空気入口を通る流量は、5~20L/minである、請求項58~63のいずれか一項に記載の装置。
【請求項65】
前記所定の溶解成分濃度は、0.1~20g/Lの範囲である、請求項58~64のいずれか一項に記載の装置。
【請求項66】
前記乾燥空気流の流量は、50~200L/minの範囲である、請求項58~65のいずれか一項に記載の装置。
【請求項67】
前記少なくとも1つの分子は、タンパク質、核酸、炭水化物、タンパク質に埋め込まれた小分子、賦形剤、及び塩を含む、請求項58~66のいずれか一項に記載の装置。
【請求項68】
前記液滴流、前記乾燥流、前記乾燥粒子流、及び前記荷電粒子流の少なくとも1つは、対応する空気流を含む、請求項58~67のいずれか一項に記載の装置。
【請求項69】
霧化胴体部を更に含む、請求項58~68のいずれか一項に記載の装置。
【請求項70】
前記霧化胴体部は、前記霧化手段を収容するための密閉及び/又は気密コンテナを含む、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
前記霧化胴体部は、指定された空気流を受け入れるように構成された入口を含む、請求項69又は70に記載の装置。
【請求項72】
前記霧化胴体部は、前記霧化胴体部の上部、下部、又は側部を通る管接続部を備える又は含む、請求項71に記載の装置。
【請求項73】
前記胴体部は、少なくとも1つの濾過されたガスを前記霧化手段に案内するように構成されている、請求項69~72のいずれか一項に記載の装置。
【請求項74】
前記少なくとも1つのガスは窒素を含む、請求項73に記載の装置。
【請求項75】
少なくとも1つのガスが制御された速度で前記霧化胴体部を介して前記霧化手段に供給される、請求項73又は74に記載の装置。
【請求項76】
前記霧化胴体部は、前記霧化手段による前記液滴流を安定させる、請求項69~75のいずれか一項に記載の装置。
【請求項77】
10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmからなる群から選択されるサイズを有する、請求項58~76のいずれか一項に記載の装置によって生成される粒子の集団。
【請求項78】
D50のサイズ分布を有する、請求項58~76のいずれか一項に記載の装置によって生成される粒子の集団。
【請求項79】
所定の閾値サイズ未満のサイズ及び/又は質量及び/又は密度の粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、液滴流を乾燥流に暴露させるように構成されている、粒子生成装置用の乾燥チャンバデバイス。
【請求項80】
前記乾燥チャンバは、前記液滴の体積、乾燥粒子の体積、及び前記乾燥粒子の密度の少なくとも1つを調整するために、前記乾燥流用の空気を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ空気入口を含む、請求項79に記載のデバイス。
【請求項81】
前記乾燥流に定圧を提供するように構成されたファン/ポンプ、乾燥チャンバ出口、前記乾燥チャンバの下部に位置する、前記乾燥流の温度を調整するように構成されたヒータ、及び均質な乾燥流を発生させるように構成された層状フィルタの少なくとも1つを更に含む、請求項80に記載のデバイス。
【請求項82】
前記乾燥チャンバは、受け取った前記液滴流を乾燥させて前記複数の乾燥粒子を形成するように、及び/又は回収及び処分の少なくとも一方のために、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴が前記乾燥流に逆らって下向きに移動するように、前記乾燥流の制御された上向きの流れを提供するように構成されている、請求項80又は81に記載のデバイス。
【請求項83】
下端部と、上端部と、前記第1の端部と前記第2の端部とを接続する導管と、コネクタ空気入口とを含む、粒子生成装置用のコネクタデバイス。
【請求項84】
前記デバイスは、
前記第1の端部が前記第2の端部から下流に配置され、前記霧化器から前記液滴流を受け入れる、
前記導管は、少なくとも1つの対応するS字型ベンドを形成する少なくとも2つの曲げ部を含む、及び/又は
前記第2の端部は、前記液滴流を複数の流れに成形及び分割することの少なくとも一方を行うように構成された前記コネクタ空気入口を含む
ように構成されている、請求項83に記載のデバイス。
【請求項85】
ガラス管によって保護された中央接地電極と、所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダとを含む、粒子生成装置用の静電捕集器デバイス。
【請求項86】
前記デバイスは、粒子流を、前記粒子流の粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された負イオンのイオン化流に暴露させるために、粒子生成デバイスとともに配置されている、請求項85に記載のデバイス。
【請求項87】
ガラス管によって保護された中央接地電極と、前記所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダとを含む、粒子生成装置のための静電捕集器デバイス。
【請求項88】
静電捕集器排出口を更に含む、請求項85~87のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項89】
前記デバイスは、所定の電圧を含む、請求項85~88のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項90】
前記デバイスは、荷電粒子流を受け入れるように構成されている、請求項85~89のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項91】
前記デバイスは、到来する荷電粒子を前記壁の前記表面に向けて偏向させるように構成されている、請求項90に記載のデバイス。
【請求項92】
前記粒子は、前記壁の前記表面に向けて偏向され、前記表面上に層を形成する、請求項91に記載のデバイス。
【請求項93】
粒子の集団を生成する方法であって、
所定の濃度の溶解した所定の分子を特徴として備える溶液を霧化して、複数の液滴を液滴流中に生成することと、
前記液滴流中の閾値サイズ及び/又は質量以下の前記液滴を分離することであって、
重力及びコネクタに沿った上向きの流れであって、前記閾値サイズ及び/又は質量を上回る液滴は前記上向きの流れに逆らって逆流し、回収され再霧化又は廃棄される、重力及びコネクタに沿った上向きの流れ、及び
静電分離
のうちの少なくとも1つによって、前記液滴流中の閾値サイズ及び/又は質量以下の前記液滴を分離することと、
前記閾値サイズ未満の前記液滴を含む前記液滴流を1つ以上の高温乾燥流に案内する又はそうでなければ暴露させることであって、前記乾燥流は、前記液滴を蒸発させて、乾燥粒子流中に複数の乾燥粒子を生成するように、高温空気又はガスの制御された上向きの流れを提供し、重すぎて前記上向きの乾燥空気流中に保持することができない、閾値量を上回るサイズ及び/又は質量を有する粒子及び/又は液滴は、落下し、廃棄される(又は回収される/戻される)、ことと、
前記乾燥粒子流中の前記乾燥粒子を時間的に及び/又は空間的に所定の又は予めプログラムされた負イオンの流れで荷電し、荷電粒子流を確立することと、
前記荷電粒子流を、前記荷電粒子流の捕集のために、1つ以上の要素を含む静電捕集デバイスを介して表面上に偏向させることであって、いくつかの実施形態では、前記荷電粒子流は、所定の又は予めプログラムされたパターンで前記表面上に偏向される、ことと、
を含む、方法。
【請求項94】
前記サイズは、10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmからなる群から選択される、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記少なくとも1つの所定の分子は、医薬品有効成分(API)を含む、請求項93又は94に記載の方法。
【請求項96】
前記乾燥流は所定の温度である、請求項93~95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記乾燥空気流は、周囲圧力に対して0.0~-0.30mbarの実質的に定圧で提供される、請求項93~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記粒子は、間の特定の出力電圧を有する少なくとも1つのイオナイザによって荷電される、請求項93~97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
前記複数の液滴の推進を少なくとも補助するための、前記液滴流のために提供される前記空気は、5~20L/minである、請求項93~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記所定の溶解成分濃度は、0.1~20g/Lの範囲である、請求項93~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
前記乾燥空気流の流量は、50~200L/minの範囲である、請求項93~100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
前記少なくとも1つの分子は、タンパク質、核酸、炭水化物、タンパク質に埋め込まれた小分子、賦形剤、及び塩を含む、請求項93~101のいずれか一項に記載の方法。
【請求項103】
前記液滴流、前記乾燥流、前記乾燥粒子流、及び前記荷電粒子流の少なくとも1つは、対応する空気流を含む、請求項93~102のいずれか一項に記載の方法。
【請求項104】
開示した実施形態のいずれかによる、又は開示した実施形態の1つ以上の要素によるシステム、装置、デバイス、又は方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001] 本出願は、2020年11月24日に出願された米国仮特許出願第63/117,898号の利益及び優先権を主張し、その開示全体は、参照により本明細書中に組み込まれる。
【0002】
開示の分野
[0002] 本開示は、所定サイズの複数の粒子を生成するためのシステム、デバイス、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 生物学的製剤(「バイオロジクス」)においては、サブミクロンサイズの粒子を生成するためのいくつかの方法が存在する。これらの方法の多くには、不便な温度範囲(霧化乾燥)、長期間の加工時間(凍結乾燥)、及び他のストレス要因(すなわち、粉砕に起因する機械的ストレス)が含まれ、これらは全て、製品の品質に影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
[0004] したがって、小さい粒子サイズ(500nmよりも小さい)、狭い粒子サイズ分布(PSD:particle size distribution)、高い収率、及び生物学的活性の保持のうちの少なくとも1つ、好ましくは、2つ以上、最も好ましくは、全てを備えた、生物学的材料から複数の粒子を生成するためのシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005] 本開示は、現在の粒子生産システム及び方法の課題に対処するものである。具体的には、本開示のいくつかの実施形態では、所定サイズの複数の粒子を生成するための粒子生成装置であって、霧化手段と、コネクタと、乾燥チャンバと、少なくとも1つのイオナイザと、静電捕集器とを含む、粒子生成装置が提供される。
【0006】
[0006] 本開示の多くの実施形態には、気体(例えば、空気)、液体、固体物質のうちの少なくとも1つを含み得る様々な流れが含まれ、説明される。したがって、いくつかの実施形態において流れが「空気流」として説明される場合、当業者であれば、そのようなものが流体流であり、したがって、液体流でもあり得ることを理解するであろう。
【0007】
[0007] そのような実施形態では、本開示の更に別の実施形態につながる、以下の追加の特徴、機能、構造、工程、及び/又は説明の少なくとも1つ(及びいくつかの実施形態では複数、いくつかの実施形態では大多数、実質的に全て、いくつかの実施形態では全て)が含まれ得る。
- 少なくとも1つの所定の溶解物質(PS)を所定の濃度で含む溶液を保持するように構成された溶液コンテナ、
- 溶液の少なくとも1つを溶液コンテナから霧化手段に移動させ、任意選択的に、溶液を溶液コンテナに戻すように構成された少なくとも1つのポンプ、
- 溶液消費量を監視するように構成されたスケール、
- 霧化器とも呼ばれることがあり、ネブライジング手段又はネブライザーとも呼ばれることがある霧化手段(このような用語及び語句は、本開示の全体を通して互換的に使用される)は、空気圧式霧化器(空気圧式ネブライザーとも呼ばれ得る)及び超音波霧化器(超音波ネブライザーとも呼ばれ得る)のうちの少なくとも1つを含み得、そのそれぞれは、溶液を霧化して、溶液の複数の液滴を含む液滴流を生成するように構成されている。
○霧化器手段は、液滴流用の空気を供給するように構成された流体(例えば、空気又は流体と呼ばれ得る空気又はガス、このような用語は、本開示の全体を通して互換的に使用される)入口を更に含み得る。
○空気圧式霧化器において、液滴のサイズ及び/又は質量と液滴の流量の少なくとも一方は、霧化器の設計の構成及び/又は霧化ネブライザー(いくつかの実施形態では、ノズルと呼ばれ得る)の駆動空気流圧力によって決定され得る、及び/又は
○超音波霧化器において、液滴のサイズ及び/又は質量と液滴の流量の少なくとも一方は、周波数、振幅及び/又は位相を含む1つ以上の超音波パラメータ、デューティサイクル、並びに霧化器容器の設計のうちの少なくとも1つによって決定され得る、
- 乾燥チャンバは、所定の閾値サイズ未満(いくつかの実施形態では約50nm、いくつかの実施形態では1mm未満)のサイズの粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、液滴流を乾燥流に暴露させるように構成され得る、
- 乾燥チャンバは、所定の閾値以下のサイズの粒子を有する乾燥粒子流を案内するように構成されている、
- 乾燥チャンバは、液滴の体積及び乾燥粒子の体積の少なくとも一方を調整するために、乾燥流用の空気を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ空気入口を含み得る、
- 乾燥チャンバは、乾燥流に定圧を提供するように構成されたファン(及び/又はポンプ、このような用語は互換的に使用される)を更に含み得る、
- 乾燥チャンバは、乾燥チャンバ出口を更に含み得る、
- 乾燥チャンバは、ヒータを更に含み得る、
- 乾燥チャンバは、所定の均質な乾燥流を生成するように構成された層流デバイスを更に含み得る、
- 乾燥チャンバは、受け取った液滴流を乾燥させて複数の乾燥粒子を形成するように、乾燥流の制御された上向きの流れを提供するように構成され得る、
- 乾燥チャンバは、所定の若しくは予め選択したサイズ及び/又は質量を超える液滴が乾燥流に逆らって下向きに移動する、又は乾燥流に沿ってよりゆっくりと運ばれるように構成され得る又は更に構成され得る、
- 乾燥チャンバ内において、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴は、回収及び処分の少なくとも一方が行われ得る、
- コネクタは、下端部と、上端部と、第1の端部と第2の端部とを接続する導管とを含む、
- コネクタは、コネクタ液滴流入口を含む、
- コネクタは、第1の端部が第2の端部から下流に配置され、霧化手段から液滴流を受け入れるように構成され得る、
- コネクタに関して、
○コネクタの導管は、霧化手段と乾燥チャンバ入口との間の直視線を阻止する少なくとも1つの対応するS字型ベンドを形成する少なくとも2つの曲げ部(turn)を含み得る(いくつかの実施形態では、階段コネクタと呼ばれ得る)、
○第2の端部は、いくつかの実施形態では乾燥チャンバ入口に対応する又はそうでなければ乾燥チャンバ入口を含むコネクタ液滴流出口を含む、及び/又は
○コネクタ出口(いくつかの実施形態では、乾燥チャンバ入口に対応する)は、液滴流を複数の流れに成形及び分割することの少なくとも一方を行うように構成され得る、
- 少なくとも1つのイオナイザは、複数のイオナイザを含み得る、
- 少なくとも1つのイオナイザは、乾燥チャンバ出口を通して乾燥チャンバから受け取った粒子流を暴露させるように配置及び/又は構成されている、
- 少なくとも1つのイオナイザは、粒子流の粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された、時間的に予め選択された又は所定の負イオンのイオン化流を生成するように構成されている、
- 静電捕集器は、いくつかの実施形態では、5kV~40kV、10kV~30kV、15~20kV、及び前述のいずれかの間の範囲の所定の電圧で動作するように構成され得る、
- 静電捕集器は、荷電粒子流を受け入れるように構成され得る、
- 静電捕集器は、ガラス管によって保護された中央接地電極、所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダ、及び/又は静電捕集器出口を含む、
- 静電捕集器は、荷電粒子流の到来する荷電粒子を壁の表面に向けて偏向させるように構成されており、偏向された粒子は、壁の表面上に所定の又は予め選択した層(例えば、複数の層、及び/又は2D層若しくは3D層)を形成することができる、
- イオナイザの代わりに、複数の既知の利用可能な静電集塵器システムのいずれかなどの静電集塵器を静電捕集器として使用することができる、
- 排出アセンブリ、
- 排出アセンブリであって、
○静電捕集器で捕集されなかった静電排出口からの乾燥粒子を捕捉するように構成され得る装置排出口フィルタ、及び
○装置の残存流を排出するために配置された装置排出口、
のうちの1つ以上を含み得る排出アセンブリ、
- 液滴流、乾燥流、乾燥粒子流、及び荷電粒子流の少なくとも1つは、対応する空気流を含む、
- 霧化胴体部、
- 霧化胴体部は、霧化手段を収容するための密閉及び/又は気密コンテナとして構成されている、
- 霧化胴体部は、5~20L/min、6~18L/min、7~16L/min、8~14L/min、9~12L/min、10~11L/min、10.5L/min、及び前述のいずれかの間の範囲の指定された空気流を受け入れるように構成された入口を含む、
- 霧化胴体部は、胴体部の一部分(例えば、その上部、下部、又は側部)を通る管を含む、
- 霧化胴体部は、最低1つの濾過されたガス(例えば、少なくとも1つのガスは窒素を含む)を霧化手段に案内するように構成されている、
- 少なくとも1つのガスは、制御された速度で霧化胴体部を介して霧化手段に供給される、
- 霧化胴体部は、霧化手段による液滴流を安定させるように構成されている、
- 少なくとも1つのイオナイザは多元素イオナイザを含む、
及び
- 静電捕集器/集塵器は、多元素静電捕集器を含む。
【0008】
[0008] 本開示のいくつかの実施形態では、所定のサイズ分布の複数の粒子を生成するための粒子生成装置が提供される。装置は、少なくとも1つの所定の溶解物質を所定の濃度で含む溶液を保持するように構成された溶液コンテナと、溶液を溶液コンテナから霧化手段に移動させ、任意選択的に、溶液コンテナに戻すように構成された少なくとも1つのポンプと、溶液消費量を監視するように構成されたスケールと、霧化手段とを含む。霧化手段は、霧化器容器と、溶液を霧化して、溶液の複数の液滴を含む液滴流を生成するように構成された空気圧式霧化器及び超音波霧化器の少なくとも一方とを含む。霧化手段は、複数の液滴の推進を少なくとも補助するための、液滴流用の空気を供給するように構成された少なくとも1つの空気入口も含む。空気圧式霧化器に関しては、液滴のサイズ及び/又は質量と液滴の流量の少なくとも一方は、霧化器の設計の構成及び/又は霧化ネブライザーの駆動流体(例えば空気)流圧力によって決定され得る。超音波霧化器に関しては、液滴のサイズ及び/又は質量と液滴の流量の少なくとも一方は、周波数、振幅及び/又は位相を含む1つ以上の超音波パラメータと、霧化器容器の設計のうちの少なくとも1つによって決定され得る。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、装置は、所定の閾値サイズ未満のサイズ及び/又は質量の粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、液滴流を乾燥流に暴露させ、所定の閾値以下のサイズの粒子を有する乾燥粒子流を案内するように構成された乾燥チャンバを更に含む。乾燥チャンバは、液滴の体積及び乾燥粒子の体積の少なくとも一方を調整するために、乾燥流用の空気を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ空気入口と、乾燥流に定圧を提供するように構成されたファンと、乾燥チャンバ出口と、乾燥チャンバの下部に位置する、乾燥流の温度プロファイルを調整するように構成されたヒータ(例えば加熱要素)と、所定の又は予め選択した均質な乾燥流を発生させるように構成された層状フィルタとを含む。乾燥チャンバは、受け取った液滴流を乾燥させて複数の乾燥粒子を形成するように、並びに回収及び廃棄の少なくとも一方のために、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴が乾燥流に逆らって下向きに移動するように、乾燥流の制御された上向きの流れを提供するように構成されている。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、装置は、下端部と、上端部と、第1の端部と第2の端部とを接続する導管と、乾燥チャンバへの入口として構成され得る又はそうでなければ乾燥チャンバへの入口を含み得るコネクタ液滴流出口とを有するコネクタを更に含む。コネクタは、第1の端部が第2の端部から下流に配置され、霧化器から液滴流を受け入れる一方で、所定のサイズよりも大きい液滴を溶液コンテナに戻すように構成されている。閾値サイズは、コネクタの流量と断面積に依存する平均液滴速度によって決定され得る。導管は、少なくとも1つの対応するS字型ベンドを形成する少なくとも2つの曲げ部(いくつかの実施形態によれば、階段コネクタと呼ばれ得る)を含み得、第2の端部は、液滴流を複数の流れに成形及び分割することの少なくとも一方を行うように構成されたコネクタ液滴流出口(いくつかの実施形態では、乾燥チャンバ入口に対応する、又はそうでなければ乾燥チャンバ入口を含む)を含む。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態では、装置は、乾燥チャンバ出口を通して乾燥チャンバから受け取った粒子流を暴露させるように配置された複数のイオナイザを更に含み、イオナイザのそれぞれは、粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された負イオンのイオン化流を生成する。
【0012】
[0012] いくつかの実施形態では、装置は、所定の電圧を有し、荷電粒子流を受け入れるように構成された静電捕集器を更に含み、静電捕集器は、ガラス管によって保護された中央接地電極と、所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダと、静電捕集器排出口とを含み、粒子が表面上に層を形成するように、荷電粒子流の到来する荷電粒子を壁の表面に向けて偏向させるように構成されている。更に、装置は、静電捕集器で捕集されなかった静電排出口からの乾燥粒子を捕捉するように構成されたフィルタと、残存流を排出するために配置された装置排出口とを更に含む(少なくともいくつかの実施形態によれば、フィルタ及び排出口は、システムの排出アセンブリを含み得る。例えば、
図1Gを参照)。
【0013】
[0013] いくつかの実施形態では、装置は、乾燥チャンバ出口を通して乾燥チャンバから受け取った粒子流から粒子を捕捉するように構成された、任意の市販の静電集塵器システム(例えば、Kleanland Jシリーズ)などの静電集塵器を更に含む。
【0014】
[0014] 上記の実施形態(並びに本明細書に開示される他の実施形態)のいずれも、本開示の更に別の実施形態につながる、以下の追加の特徴、機能、構成、工程、及び/又は説明の少なくとも1つ(及びいくつかの実施形態では複数、いくつかの実施形態では全て)を含み得る。
- 装置によって生成される粒子サイズは、10~700nm、10~600nm、10~500nm、10~400nm、10~350nm、20~700nm、20~600nm、20~500nm、20~400nm、20~350nm、30~700nm、30~600nm、30~500nm、30~400nm、30~350nm、40~700nm、40~600nm、40~500nm、40~400nm、40~350nm、50~700nm、50~600nm、50~500nm、50~400nm、50~350nm、60~700nm、60~600nm、60~500nm、60~400nm、60~350nm、70~700nm、70~600nm、70~500nm、70~400nm、70~350nm、80~700nm、80~600nm、80~500nm、80~400nm、80~350nm、90~700nm、90~600nm、90~500nm、90~400nm、90~350nm、100~700nm、100~600nm、100~500nm、100~400nm、100~350nm、200~700nm、200~600nm、200~500nm、200~400nm、200~350nm、300~700nm、300~600nm、300~500nm、300~400nm、300~350nm、400~700nm、400~600nm、400~500nm、500~700nm、500~600nm、600~700nm、及び前述のいずれかの間の範囲のサイズである。
- 少なくとも1つの物質は、タンパク質、核酸、炭水化物、タンパク質に埋め込まれた小分子、賦形剤、及び塩のいずれかであり得る。
- 少なくとも1つの所定の溶解物質は、医薬品有効成分(API)であり得る。
- 乾燥チャンバのヒータは、乾燥チャンバの内部に、いくつかの実施形態では以下の範囲内の、所定の温度であり得る温度までの熱勾配を生じさせるように構成され得る。
○ 20~80℃、30~75℃、35~70℃、40~65℃、45~60℃、50~55℃、及び50℃未満、並びに前述のいずれかの間の範囲、
- 装置又はその一部分は、周囲圧力に対して0.0~-1.25mbar(及びこの間の範囲)、及びいくつかの実施形態では、0~-0.3mbarの範囲内の定圧に維持され得る、
- イオナイザの出力電圧は、直流(constant)又は交流であり得る(イオナイザは、Murata MHM305-01であり得る)、
- 霧化器の第1の空気入口を通る流量は、所定のものであり得、以下の範囲内にあり得る。
○ 5~20L/min、6~18L/min、7~16L/min、8~14L/min、9~12L/min、10~11L/min、10.5L/min、5~20L/min、5~19L/min、5~18L/min、5~17L/min、5~16L/min、5~15L/min、5~14L/min、5~13L/min、5~12L/min、5~11L/min、5~10L/min、5~9L/min、5~8L/min、5~7L/min、5~6L/min、6~20L/min、6~19L/min、6~18L/min、6~17L/min、6~16L/min、6~15L/min、6~14L/min、6~13L/min、6~12L/min、6~11L/min、6~10L/min、6~9L/min、6~8L/min、6~7L/min、6~6L/min、7~20L/min、7~19L/min、7~18L/min、7~17L/min、7~16L/min、7~15L/min、7~14L/min、7~13L/min、7~12L/min、7~11L/min、7~10L/min、7~9L/min、7~8L/min、8~20L/min、8~19L/min、8~18L/min、8~17L/min、8~16L/min、8~15L/min、8~14L/min、8~13L/min、8~12L/min、8~11L/min、8~10L/min、8~9L/min、9~20L/min、9~19L/min、9~18L/min、9~17L/min、9~16L/min、9~15L/min、9~14L/min、9~13L/min、9~12L/min、9~11L/min、9~10L/min、10~20L/min、10~19L/min、10~18L/min、10~17L/min、10~16L/min、10~15L/min、10~14L/min、10~13L/min、10~12L/min、10~11L/min、11~20L/min、11~19L/min、11~18L/min、11~17L/min、11~16L/min、11~15L/min、11~14L/min、11~13L/min、11~12L/min、12~20L/min、12~19L/min、12~18L/min、12~17L/min、12~16L/min、12~15L/min、12~14L/min、12~13L/min、13~20L/min、13~19L/min、13~18L/min、13~17L/min、13~16L/min、13~15L/min、13~14L/min、14~20L/min、14~19L/min、14~18L/min、14~17L/min、14~16L/min、14~15L/min、15~20L/min、15~19L/min、15~18L/min、15~17L/min、15~16L/min、16~20L/min、16~19L/min、16~18L/min、16~17L/min、17~20L/min、17~19L/min、17~18L/min、18~20L/min、18~19L/min、19~20L/min、及び前述のいずれかの間の範囲、
- 所定の溶解成分濃度は、1g/L、及び以下であり得る。
○ 0.1~20g/L、0.1~19g/L、0.1~18g/L、0.1~18g/L、0.1~19g/L、0.1~18g/L、0.1~17g/L、0.1~16g/L、0.1~15g/L、0.1~14g/L、0.1~13g/L、0.1~12g/L、0.1~11g/L、0.1~10g/L、0.1~9g/L、0.1~8g/L、0.1~7g/L、0.1~6g/L、0.1~5g/L、0.1~4g/L、0.1~3g/L、0.1~2g/L、0.1~1g/L、1~20g/L、1~19g/L、1~18g/L、1~17g/L、1~16g/L、1~15g/L、1~14g/L、1~13g/L、1~12g/L、1~11g/L、1~10g/L、1~9g/L、1~8g/L、1~7g/L、1~6g/L、1~5g/L、1~4g/L、1~3g/L、1~2g/L、2~20g/L、2~19g/L、2~18g/L、2~17g/L、2~16g/L、2~15g/L、2~14g/L、2~13g/L、2~12g/L、2~11g/L、2~10g/L、2~9g/L、2~8g/L、2~7g/L、2~6g/L、2~5g/L、2~4g/L、2~3g/L、3~20g/L、3~19g/L、3~18g/L、3~17g/L、3~16g/L、3~15g/L、3~14g/L、3~13g/L、3~12g/L、3~11g/L、3~10g/L、3~9g/L、3~8g/L、3~7g/L、3~6g/L、3~5g/L、3~4g/L、4~20g/L、4~19g/L、4~18g/L、4~17g/L、4~16g/L、4~15g/L、4~14g/L、4~13g/L、4~12g/L、4~11g/L、4~10g/L、4~9g/L、4~8g/L、4~7g/L、4~6g/L、4~5g/L、5~20g/L、5~19g/L、5~18g/L、5~17g/L、5~16g/L、5~15g/L、5~14g/L、5~13g/L、5~12g/L、5~11g/L、5~10g/L、5~9g/L、5~8g/L、5~7g/L、5~6g/L、6~20g/L、6~19g/L、6~18g/L、6~17g/L、6~16g/L、6~15g/L、6~14g/L、6~13g/L、6~12g/L、6~11g/L、6~10g/L、6~9g/L、6~8g/L、6~7g/L、7~20g/L、7~19g/L、7~18g/L、7~17g/L、7~16g/L、7~15g/L、7~14g/L、7~13g/L、7~12g/L、7~11g/L、7~10g/L、7~9g/L、7~8g/L、8~20g/L、8~19g/L、8~18g/L、8~17g/L、8~16g/L、8~15g/L、8~14g/L、8~13g/L、8~12g/L、8~11g/L、8~10g/L、8~9g/L、9~20g/L、9~19g/L、9~18g/L、9~17g/L、9~16g/L、9~15g/L、9~14g/L、9~13g/L、9~12g/L、9~11g/L、9~10g/L、10~20g/L、10~19g/L、10~18g/L、10~17g/L、10~16g/L、10~15g/L、10~14g/L、10~13g/L、10~12g/L、10~11g/L、11~20g/L、11~19g/L、11~18g/L、11~17g/L、11~16g/L、11~15g/L、11~14g/L、11~13g/L、11~12g/L、12~20g/L、12~19g/L、12~18g/L、12~17g/L、12~16g/L、12~15g/L、12~14g/L、12~13g/L、13~20g/L、13~19g/L、13~18g/L、13~17g/L、13~16g/L、13~15g/L、13~14g/L、14~20g/L、14~19g/L、14~18g/L、14~17g/L、14~16g/L、14~15g/L、15~20g/L、15~19g/L、15~18g/L、15~17g/L、15~16g/L、16~20g/L、16~19g/L、16~18g/L、16~17g/L、17~20g/L、17~19g/L、17~18g/L、18~20g/L、18~19g/L、19~20g/L、及び前述のいずれかの間の範囲、
並びに
- 乾燥流の流量(所定のものであり得る)は、以下の範囲内にあり得る。
○ 50~200L/min、60~200L/min、70~200L/min、80~200L/min、90~200L/min、100~200L/min、110~200L/min、120~200L/min、130~200L/min、140~200L/min、150~200L/min、160~200L/min、170~200L/min、180~200L/min、190~200L/min、50~60L/min、50~70L/min、50~80L/min、50~90L/min、50~100L/min、50~110L/min、50~120L/min、50~130L/min、50~140L/min、50~150L/min、50~160L/min、50~170L/min、50~180L/min、50~190L/min、50~200L/min、60~70L/min、60~80L/min、60~90L/min、60~100L/min、60~110L/min、60~120L/min、60~130L/min、60~140L/min、60~150L/min、60~160L/min、60~170L/min、60~180L/min、60~190L/min、60~200L/min、70~80L/min、70~90L/min、70~100L/min、70~110L/min、70~120L/min、70~130L/min、70~140L/min、70~150L/min、70~160L/min、70~170L/min、70~180L/min、70~190L/min、70~200L/min、80~90L/min、80~100L/min、80~110L/min、80~120L/min、80~130L/min、80~140L/min、80~150L/min、80~160L/min、80~170L/min、80~180L/min、80~190L/min、80~200L/min、90~100L/min、90~110L/min、90~120L/min、90~130L/min、90~140L/min、90~150L/min、90~160L/min、90~170L/min、90~180L/min、90~190L/min、90~200L/min、100~110L/min、100~120L/min、100~130L/min、100~140L/min、100~150L/min、100~160L/min、100~170L/min、100~180L/min、100~190L/min、100~200L/min、110~120L/min、110~130L/min、110~140L/min、110~150L/min、110~160L/min、110~170L/min、110~180L/min、110~190L/min、110~200L/min、120~130L/min、120~140L/min、120~150L/min、120~160L/min、120~170L/min、120~180L/min、120~190L/min、120~200L/min、130~140L/min、130~150L/min、130~160L/min、130~170L/min、130~180L/min、130~190L/min、130~200L/min、140~150L/min、140~160L/min、140~170L/min、140~180L/min、140~190L/min、140~200L/min、150~160L/min、150~170L/min、150~180L/min、150~190L/min、150~200L/min、160~170L/min、160~180L/min、160~190L/min、160~200L/min、170~180L/min、170~190L/min、170~200L/min、180~190L/min、180~200L/min、190~200L/min、及び前述のいずれかの間の範囲。
【0015】
[0015] いくつかの実施形態では、粒子生成装置用の乾燥チャンバデバイスが提供され、所定の閾値サイズ未満のサイズ及び/又は質量の粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、液滴流を乾燥流に暴露させるように構成されている。このような実施形態(並びに本明細書に開示される他の実施形態)では、本開示の更に別の実施形態につながる、(いくつかの実施形態では複数、及びいくつかの実施形態では全ての)以下の追加の特徴、機能、構成、工程、及び/又は説明が含まれ得る。
- 液滴の体積及び乾燥粒子の体積の少なくとも一方を調整するために、乾燥流用の空気を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ空気入口、
- 乾燥流に定圧を提供するように構成されたファン/ポンプのうちの少なくとも1つ、乾燥チャンバ出口、乾燥チャンバの下部に位置する、乾燥流の温度を調整するように構成されたヒータ、及び乾燥流を均質化するように構成された層状フィルタ、
並びに
- 乾燥チャンバは、受け取った液滴流を乾燥させて複数の乾燥粒子を形成するように、及び/又は回収及び廃棄の少なくとも一方のために、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴が乾燥流に逆らって下向きに移動するように、乾燥流の制御された上向きの流れを提供するように構成され得る。
【0016】
[0016] いくつかの実施形態では、粒子生成装置用のコネクタデバイスが提供され、下端部と、上端部と、第1の端部と第2の端部とを接続する導管と、乾燥チャンバへのコネクタ液滴流入口とを含む。このような実施形態では、デバイスは、第1の端部が第2の端部から下流に配置され、霧化器から液滴流を受け入れる一方で、所定のサイズよりも大きい液滴を溶液コンテナに戻すように構成され得る。導管は、(例えば)少なくとも1つの対応するS字型ベンドを形成する少なくとも2つの曲げ部を含み得る、及び/又は第2の端部は、液滴流を複数の流れに成形及び分割することの少なくとも一方を行うように構成されたコネクタ空気出口(いくつかの実施形態では、乾燥チャンバ入口に対応する又はそうでなければ乾燥チャンバ入口を含む)を含む。
【0017】
[0017] いくつかの実施形態では、粒子生成装置のための静電捕集器デバイスが提供され、ガラス/セラミック管によって保護された中央接地電極と、所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダとを含む。このような実施形態では、このデバイスは、粒子流を、粒子流の粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された負イオンのイオン化流に暴露させるために、粒子生成デバイスとともに配置されている。
【0018】
[0018] 上記の実施形態(並びに本明細書に開示される他の実施形態)のいずれも、本開示の更に別の実施形態につながる、以下の追加の特徴、機能、構成、工程、及び/又は説明の少なくとも1つ(及びいくつかの実施形態では複数、いくつかの実施形態では全て)を含み得る。
- 静電捕集器排出口、
- デバイスは、荷電粒子流を受け入れるように構成されている、
- デバイスは、到来する荷電粒子を偏向させ、到来する荷電粒子を表面に向けて偏向させるように構成されており、いくつかの実施形態では、粒子は、表面に向けて偏向され、表面上に層(例えば、壁上の層)を形成する。
【0019】
[0019] いくつかの実施形態では、粒子の集団を生成する方法が提供され、所定の濃度の溶解した分子を特徴として備える溶液を霧化して、複数の液滴を液滴流中に生成することと、液滴流中の閾値サイズ及び/又は質量以下の液滴を、重力及びコネクタに沿った(及び/又はコネクタの曲げ部間の)上向きの流れを使用して分離することであって、閾値サイズ及び/又は質量を上回る液滴は上向きの流れに逆らって逆流し、回収又は廃棄される、ことと、閾値サイズ未満の液滴を含む液滴流を1つ以上の乾燥流に案内する又はそうでなければ暴露させることであって、乾燥流は、液滴を蒸発させて、乾燥粒子流中に複数の乾燥粒子を生成するように、高温空気又はガスの制御された上向きの流れを提供する、ことと、を含む。重すぎて上向きの乾燥空気流中に保持することができない、閾値量を上回るサイズ及び/又は質量を有する粒子及び/又は液滴は、落下し、廃棄される。乾燥粒子流中の乾燥粒子を負イオンの流れで荷電し、荷電粒子流を確立し、荷電粒子流を、その捕集のために、静電捕集デバイスを介して表面上に偏向させる。
【0020】
[0020] いくつかの実施形態では、本明細書に開示される装置、システム、及び/又はデバイス実施形態の少なくともいくつかによって生成される粒子の集団は、10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmのサイズ、並びに前述のいずれかの間の範囲のサイズを有する。
【0021】
[0021] いくつかの実施形態では、本明細書に開示される装置、システム、デバイス、及び方法実施形態の少なくともいくつかによって生成される粒子の集団は、D50(160nmに相当)のサイズ分布を有する。
【0022】
[0022] いくつかの実施形態では、粒子の集団を生成する方法が提供され、空気圧式霧化器及び超音波霧化器の少なくとも一方を含む。
【0023】
[0023] 様々な実施形態及びその要素/特徴/機能は、所望の量の粒子を生成するために、実験室規模から工業規模までスケールアップ(例えば、拡大)することができる。したがって、特定の生成要件を得るために、様々な流量、材料量などもスケールアップされ得る。
【0024】
[0024] これら及び他の実施形態、目的及び利点は、同時に登録される図面、以下に記載する図面の簡単な説明、及び以下の実施形態の少なくともいくつかの詳細な説明を参照すると更により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1A】[0025]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の少なくとも一部分の組立断面第1側面図を示す。
【
図1B】[0026]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の少なくとも一部分の組立第2側面図を示す。
【
図1C】[0027]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の少なくとも一部分の組立第3側面図を示す。
【
図1D-1】[0028]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の少なくとも一部分の組立斜視及び部分透視図を示す。
【
図1D-2】[0029]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の少なくとも一部分の、隠線を有する、組立斜視及び部分透視図を示す。
【
図1D-3】[0030]本開示のいくつかの実施形態による、霧化器手段を(例えば、霧化胴体部を介して)粒子生成装置の乾燥チャンバに接続するための直線コネクタの側面図を示す。
【
図1E】[0031]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の乾燥チャンバの底面に配置された入口を示す。
【
図1F】[0032]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の乾燥チャンバ及びその入口の図を示す。
【
図1G】[0033]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の排出アセンブリの側面図を示す。
【
図1H】[0034]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の霧化胴体部の側面図を示す。
【
図1I】[0035]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の
図1Hの霧化胴体部の断面
図A-A(
図1Hを参照)を示す。
【
図1J】[0036]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の
図1Hの霧化胴体部の頂面図を示す。
【
図1K】[0037]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の
図1Hの霧化胴体部の斜視図を示す。
【
図1L】[0038]霧化胴体部を含む、本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置の少なくとも一部分の別の組立側面図を示す。
【
図1M】[0039]霧化手段(例えばネブライザー)及び霧化胴体部とともにコネクタを含む、本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置の、
図1Lの平面B-Bに沿った部分組立断面代替側面図を示す。
【
図1N】[0040]本開示のいくつかの実施形態による、霧化胴体部の内部にネブライザーを含む、粒子生成装置の
図1Hの霧化胴体部の別の側面図を示す。
【
図1O】[0041]本開示のいくつかの実施形態による、霧化胴体部の内部にネブライザーを含む、粒子生成装置の
図1Hの霧化胴体部の(平面A-Aに沿った)別の側断面図を示す。
【
図2】[0042]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置のイオナイザ電圧対イオナイザの供給電圧のグラフである。
【
図3A】[0043]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置によって生成された粒子のSEM画像である。
【
図3B】[0044]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置によって生成された粒子の有効径(
図3Aに示される)対累積体積分率を示す数ヒストグラムである。
【
図3C】[0045]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置によって生成された粒子の有効径(
図3Aに示される)対累積体積分率を示す体積ヒストグラムである。
【
図4A】[0046]本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の超音波霧化器によって生成された、異なる周波数における液滴サイズを示すチャートである。
【
図4B】[0047]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置の2流体ノズルの公称液滴サイズを示すチャートである。
【
図5A】[0048]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置の超音波霧化器で形成された粒子の画像である。
【
図5B】[0049]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置の霧化器の2流体ノズルによって形成された粒子の画像である。
【
図5C】[0050]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置の霧化器の2流体ノズルによって形成されたインスリン粒子の画像である。
【
図6A】[0051]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で生成された、新規生成インスリンサンプルのインビトロ活性決定のイムノブロットである。
【
図6B】[0052]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で生成された、1か月経過後の加工インスリンサンプルのインビトロ活性決定のイムノブロットである。
【
図7A】[0053]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で使用される前の未加工バルク乳酸デヒドロゲナーゼの画像である。
【
図7B】[0054]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置内で生成された、得られた乳酸デヒドロゲナーゼの粒子の画像である。
【
図7C】[0055]3つの試験で処理後の、1時間及び3時間両方の時点での、本開示の実施形態に従って生成された残存活性乳酸デヒドロゲナーゼ粒子の比率を示すグラフである。
【
図8A】[0056]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で使用される前の未処理バルクキトサンの画像である。
【
図8B】[0057]本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で生成された、得られたキトサン粒子の画像である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
[0058] 本開示の様々な実施形態によるシステム、装置、及びデバイスの一例が、
図1A~
図1Kに示されている。したがって、開示される実施形態は、いくつかの実施形態では、実施形態に応じて10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nmのサイズ、並びにいくつかの実施形態では、これらの間の範囲のサイズの粒子の集団を生成するための装置(システムとも呼ばれることがあり、装置及びシステムは全体を通して互換的に使用される)に対応する。
図3Aは、本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置によって生成された粒子のSEM画像である。同様に、
図3Bは、開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置によって生成された、
図3Aに示される粒子の有効径を示す数ヒストグラムグラフであり、
図3Cは、本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置によって生成された、
図3Aに示される粒子の体積ヒストグラムグラフである。
【0027】
[0059] 図に示されるように、いくつかの実施形態では、装置1000は、少なくとも1つの所定の溶解物質を所定の濃度で含む溶液(溶液入口1310を介して霧化器に送達され得る)を保持するように構成された溶液コンテナ(図示せず)を含む(余剰溶液は、溶液出口1312を介して出ることができる)。いくつかの実施形態では、装置は、溶液を溶液コンテナから霧化手段(図示せず)に移動させ、任意選択的に、溶液コンテナに移動させるように構成された少なくとも1つのポンプ(例えば、Boxer GmbH 9QX蠕動ポンプ)を含み、スケール(図示せず)(例えば、Ohaus Scout SKX1202)が提供され得、溶液消費量を監視するように構成され得る。溶液コンテナは、胴体部の外部でスケール上に直立している。コンテナは、胴体部内のネブライザーに溶液を送る管でネブライザーに接続されている。管は、胴体部の外部に配置されたポンプを経由する。ポンプは、コンテナと胴体部との間に位置する。
【0028】
[0060]
図1H~
図1Oに示されるように、霧化手段(いくつかの実施形態ではOmron NEB-NSET3-81Eを含む)は、いくつかの実施形態では、霧化器胴体部1300を含み、霧化器胴体部1300は、溶液を霧化して、溶液の複数の液滴を含む液滴流を生成するように構成された空気圧式霧化器及び超音波霧化器(両方とも参照番号1302と称される)の少なくとも一方を含む。胴体部1300は、周囲空気/ガス入口1304と、加圧空気/ガス入口1306と、ミスト出口1308と、溶液入口1310と、溶液出口1312とを含む。胴体部はハウジングであり得、霧化手段(ネブライザー)を観察するための透明な側面部を含み得、胴体部ハウジングを収容しておくための締結手段(例えば締結具)を有する。
図1M及び
図1Oを参照すると、霧化器1302は、単に例示のために便宜的に断面/ハッチング形態で示されており、ネブライザー/霧化器の内部機構及び細部を示すことを意図するものではないことに留意されたい。
【0029】
[0061] 霧化手段(
図1M~
図1Oの参照番号1302を参照)は、装置の底部部分1010に位置する、複数の液滴の推進を少なくとも補助するための、液滴流用の空気を供給するように構成された第1の空気入口も含む。空気圧式霧化器に関しては、液滴のサイズ及び/又は質量と液滴の流量の少なくとも一方は、霧化ノズル(例えば、Omron NEB-NSET3-81E又はこの類似物)の構成及び/又は霧化ノズルの駆動空気流圧力(いくつかの実施形態では、4.8~6.0bar及びこれらの間の範囲)によって決定され得る。超音波霧化器に関しては、液滴のサイズ及び/又は質量と液滴の流量の少なくとも一方は、周波数、振幅及び/又は位相を含む1つ以上の超音波パラメータと、霧化器容器(例えば、Omron NEB-NSET3-81E又はこの類似物)の設計のうちの少なくとも1つによって決定され得る。
【0030】
[0062] いくつかの実施形態では、霧化器は、超音波音響エネルギーを点に収束させる圧電結晶/セラミック/アクチュエータを有する超音波霧化器を含み得る。したがって、音響エネルギーに曝された流体は、小さい液滴に分解され、乾燥チャンバ(以下及び全体を参照)内の乾燥空気流によって上流に運ばれる。いくつかの実施形態では、液滴のサイズは、超音波周波数が増加するにつれて減少する。いくつかの実施形態では、2.4~7MHzの超音波周波数範囲が使用され得る。
図4Aは、理論上の予測値(青色)と比較した、異なる周波数(ドット)において測定された液滴サイズを示すグラフであり、最小液滴サイズは3.5マイクロメートルである。
図4Bは、2流体ノズルの測定公称液滴サイズを示すグラフであり、DV50値は3.0マイクロメートルである(右側の青色のバーは、光学系上の塵埃によって発生したアーチファクトである)。同様に、
図5Aは、本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の超音波霧化器で形成された粒子の画像であり、
図5Bは、本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の霧化器の2流体ノズルによって形成された粒子の画像であり、
図5Cは、本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置の2流体ノズルによって形成されたインスリン粒子の画像である。
【0031】
[0063] いくつかの実施形態では、存在し得る別の種類の超音波霧化器は、2つの圧電リングの間に挟まれた多孔金属(例えば鋼)シートを含むメッシュ霧化器である。ここでは、液滴サイズは、金属シート内の孔のサイズに依存し、孔は、いくつかの実施形態では、1~10000個の要素を特徴として備える格子に周期的に配置され得、いくつかの実施形態によれば、50~450マイクロメートルの距離だけ離れていてもよく、いくつかの実施形態では、2~12マイクロメートルの孔径を有する。更に、動作周波数は、いくつかの実施形態では、95~190kHzの範囲の周波数に対応する。
【0032】
[0064] いくつかの実施形態では、超音波霧化器の動作電圧範囲(超音波信号振幅)は、材料の厚さのみならず圧電材料の性質に依存するが、30~70Vで変化し得る。
【0033】
[0065] いくつかの実施形態では、装置は、乾燥チャンバ1020を更に含み、乾燥チャンバ1020は、いくつかの実施形態では、350nm、10~700nm、20~600nm、30~500nm、40~400nm、及び50~350nm、並びにいくつかの実施形態では、これらの間の範囲のサイズの、所定の閾値サイズ未満のサイズ及び/又は質量の粒子を有する乾燥粒子流を生成するように、液滴流を乾燥流に暴露させるように構成されており、所定の閾値以下のサイズの粒子を有する乾燥粒子流を、1つ以上のイオナイザを有する領域に案内するように構成されている。乾燥チャンバは、いくつかの実施形態では、液滴の体積及び乾燥粒子の体積の少なくとも一方を調整するために、乾燥流用の空気を調整された流量で供給するように構成された乾燥チャンバ空気入口1030と、乾燥流に定圧を提供するように構成された、排出フィルタ(図示せず)の後方に位置するファン/ポンプ(型式9GV0612P1G03のものであってもよい)と、乾燥チャンバ出口1040と、乾燥チャンバの底部1022に位置する、乾燥流の温度を調整するように構成されたヒータ1050(例えば、加熱要素)と、乾燥チャンバの底部のヒータの上方に位置する、乾燥流を均質化するように構成された層状フィルタ(図示せず)とを含む。乾燥チャンバ1020は、受け取った液滴流を乾燥させて複数の乾燥粒子を形成するように、並びに回収及び廃棄の少なくとも一方のために、所定のサイズ及び/又は質量を超える液滴が乾燥流に逆らって下向きに移動するように、乾燥流の制御された上向きの流れを提供するように構成されている。
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、粒子生成装置のイオナイザ電圧対イオナイザの供給電圧のグラフである。図示されるように、出力電圧は10ボルトの後に平坦化し、好ましくは、本開示の実施形態では12ボルトが用いられる。いくつかの実施形態では、+/-100mVの供給電圧リップルは、出力電圧を-4.307~-4.311kVで変動させる。交流電圧は、移動する固体粒子を正電荷及び負電荷でイオン化するという利点を特徴として備える。これにより、捕集効率を低下させるはずであった、粉末によって発生する電圧が相殺されることになる。
【0034】
[0066] いくつかの実施形態では、装置は、下端部1062と、上端部1064と、下端部と第2の端部とを接続する導管と、下端部に配置されたコネクタ空気入口1066とを有するコネクタ1060を更に含み、コネクタは、上端部1064が下端部1062から下流に配置され、液滴流を乾燥チャンバ1020に案内し、所定のサイズよりも大きい液滴は落下して戻る(再利用され得る、例えば、溶液コンテナに戻され得る)ように構成されている。いくつかの実施形態では、導管は、少なくとも1つの対応するS字型ベンドを形成する少なくとも2つの曲げ部1068を含み、上端部1064は、液滴流を複数の流れに成形及び分割することの少なくとも一方を行うように構成されたコネクタ空気出口(いくつかの実施形態では、乾燥チャンバ入口に対応する又はそうでなければ乾燥チャンバ入口を含む)を含む。
【0035】
[0067] いくつかの実施形態では、装置は、乾燥チャンバ出口1040を通して乾燥チャンバから受け取った粒子流を暴露させるように配置された少なくとも1つの、いくつかの実施形態では、複数のイオナイザ1080を更に含み、イオナイザのそれぞれは、粒子を荷電させて荷電粒子流を生成するように構成された負イオンのイオン化流を生成する。
【0036】
[0068] いくつかの実施形態では、装置は、所定の電圧を有し、荷電粒子流を受け入れるように構成された静電捕集器1090を更に含み、静電捕集器1090は、ガラス管によって保護された中央接地電極と、所定の電圧の表面を持つ壁を有する外側シリンダと、静電捕集器排出口(いくつかの実施形態では、出口と見なすことができるとともに、いくつかの実施形態では、残存流を案内/出力/排出する)とを含む。静電捕集器は、粒子が表面上に層を形成するように、荷電粒子流の到来する荷電粒子を壁の表面に向けて偏向させるように構成されている。更に、装置は、静電捕集器で捕集されなかった静電排出口からの乾燥粒子を捕捉するように構成されたフィルタと、残存流を排出するために配置された装置排出口とを更に含む。
図1Gに示されるように、静電排出口、フィルタ、及び静電捕集器の後の残存流を受け入れるための任意の他の構造は、排出アセンブリの一部であり得る。
図1Gに示されるように、排出アセンブリ1200は、静電捕集器から残存流を受け入れるための入口1210と、様々な導管、コネクタ及び/又はファン1215と、受け入れた流れから残存粒子を濾過するためのフィルタハウジング1220(フィルタ、例えばHEPAフィルタを収容)と、濾過された流れを排出するための排出口1230とを含む。
【0037】
[0069] いくつかの実施形態では、装置は、乾燥チャンバから粒子流を受け入れ、その固体粒子を分離するように構成された、市販の静電集塵器に見られるような静電集塵システムを含む。更に、装置は、静電集塵システムによって捕集されなかった静電排出口からの乾燥粒子を捕捉するように構成されたフィルタと、残存流を排出するために配置された排出口とを更に含み得る。
図1Gに示されるように、排出口、フィルタ、及び静電捕集器の後の残存流を受け入れるための任意の他の構造は、排出アセンブリの一部であり得る。図示されるように、排出アセンブリ1200は、静電捕集器から残存流を受け入れるための入口1210と、様々な導管及び/又はコネクタ1215と、受け入れた流れから残存粒子を濾過するためのフィルタハウジング1220(好ましくは、フィルタ、例えばHEPAフィルタを収容)と、濾過された流れを排出するための排出口1230とを含む。
【0038】
[0070] いくつかの実施形態では、(いくつかの実施形態では、本明細書に開示される装置/システム及びデバイスのうちの1つ及び/又は他を使用して)粒子の集団を生成するプロセスが提供される。そのような実施形態では、所定の濃度の(例えば)溶解タンパク質を特徴として備える溶液が霧化手段(上記を参照)に圧送される又はそうでなければ提供される。霧化手段において、溶液は霧化される。液滴は、霧化によって生成され、液滴流(ミスト又はミスト流とも呼ばれることがある)を形成し、大きい液滴から小さい液滴を選択的に分離するコネクタ構造(上記を参照)に案内される。いくつかの実施形態では、分離は、重力(いくつかの実施形態に従って上記で開示した装置又はその構成要素の配置によって達成され得る)によって強化される。したがって、特定のサイズ(及び/又は質量)を超える大きい液滴は、溶液へと逆流し、再利用される(例えば、霧化手段又は溶液を収容するためのコンテイン(contain)に戻され得る)。
【0039】
[0071] 小さい粒子を有する液滴流は、乾燥チャンバ(上記を参照)の入口(オリフィス又はノズルとも呼ばれることがある)まで移動する。乾燥チャンバ内では、高温空気又はガスの制御された上向きの流れが、液滴を蒸発させるために使用され、その結果、(例えば、溶解した分子、例えばタンパク質の)小さい粒子が形成され、装置内を上流に移動し続ける。空気流は粒子を(いくつかの実施形態では)重力に逆らって移動させるため、重すぎて上向きの空気流中に保持することができない、閾値サイズ及び/又は質量を上回る粒子(及び/又は液滴)は、落下して、最終製品から排除される。
【0040】
[0072] いくつかの実施形態では、乾燥粒子は、1つ又は複数のイオナイザを特徴として備える導管内を移動する。イオナイザは、乾燥粒子を荷電させる負イオンの流れを提供することにより、粒子を荷電する。その後、荷電粒子は静電捕集器(上記を参照)に移動し、粒子は、静電捕集器の構成要素の壁の表面に向けて偏向され、乾燥粒子(粒子の少なくとも一部、いくつかの実施形態では大部分、いくつかの実施形態では、偏向された乾燥粒子の全部又は実質的に全部)は表面上に捕集され、層を形成する。捕集された粒子の層の一部を形成しない残存粒子は上流に移動し続け、例えば排出アセンブリ(
図1Gを参照)を介して濾過デバイス(例えば、HEPAフィルタ)に排出され得る。
【0041】
[0073] いくつかの実施形態では、粒子の収率(すなわち、出力mg/入力mg)、PSD、及び粒子品質を向上させるために、コンピュータモデリング、より具体的には、数値流体力学(CFD:computational fluid dynamics)が使用される(プロセッサ/コンピュータを介して)。したがって、いくつかのこのような実施形態では、CFDを用いて、(開示される実施形態による)システム内の流体の二相流又は三相流(ガス/流体固体微粒子)を描写する。この目的のために、いくつかの実施形態によれば、CFDの使用により、溶液/粒子(例えば、API)を回収することができない場所における渦の識別及びエンジニアリングを支援する(例えば、収率の向上のため)。例えば、いくつかの実施形態では、追跡することができる自然実体を粒子が提供するように、光シート対応粒子画像流速計を使用することによって、粒子生成システム(いくつかの実施形態による)の特定条件に関するCFD機能を検証/較正する。したがって、このアプローチによって、いくつかの実施形態では、乱流領域を工学的に排除することができるため、より小さなサイズ分布の広がりが達成されることを可能にし、生成速度及び収率が増加する。
【0042】
[0074] 例えば、いくつかの実施形態では、粒子生成は、密度若しくは密度勾配及び/又は装置/システムの清掃が困難な領域(例えば、隅及び隙間)に微粒子及び残留物が蓄積するのを最小化することによるライン時間の変化の最小化に基づいてモデル化され得る。
【0043】
[0075]
図1H~
図1Kに示されるように、いくつかの実施形態によれば、システムは、霧化手段を収容するための霧化胴体部1300を含み得る。胴体部は、密閉容器として構成され得、好ましくは、気密/封止される。一部分(例えば、側面、端部)は、加圧空気入口1306、周囲空気入口1304、出口1308(霧化手段から液滴流を排出するように構成されている)、溶液入口1310、及び溶液出口1312を含み得る(又はこれらは異なる部分に含まれ得る)。清浄な空気及び/又は他のガス(例えば窒素)が(「周囲空気」に対応する)制御された速度で胴体部に導入され、液滴流を霧化手段から運び出す流れを作り出すことができる。多くの市販のネブライザーでは、ミストを運ぶための周囲空気を吸い込むためにベンチュリ効果に依存するが、胴体部により、周囲空気流中のミストの成分及び速度を正確に調整することのみならず、周囲空気の清浄度を制御することが可能になる。
【0044】
[0076] いくつかの実施形態では、CFD機能は、例えばルックアップテーブルを用いて乾燥空気流を較正するプロセスを提供することができ、粒子画像流速計をリアルタイムフィードバックループで使用し、流れを(所定の目標の達成を可能にする)最適モードに維持することを可能にする。したがって、流れの不確定性が少ないほど粒子サイズの制御が高く/精密になり、ゆえに、粒子サイズを確定的に最適化することができる。
【0045】
[0077] いくつかの実施形態によれば、生成された粒子によって、改良された粒子(
図5Cを参照)、例えばヒトインスリンの生成が可能になる。一実施例では、ヒトインスリン粒子(Sigma 91077C)を、いくつかの実施形態による粒子生産装置のための方法及びシステムを使用して生成し、生成は、20~80℃(及び発明の概要の段落に記載したような他の範囲)で実施した。生成した粒子の回収後、粉末を1%酢酸に溶解させて、その後、PBSに希釈し、ヒト肝芽腫HepG2細胞系(ATCC HB-8065)を用いて活性をアッセイした。したがって、HepG2細胞を無血清培地で3時間保持し、その後、200nm、500nm、又は1000nmの未加工のバルクインスリン(BULK)又はナノ化インスリン(NANO_1及びNANO_2)で30分間誘導した。1000nmのLantus Glargine(Sanofi)をアッセイの陽性対照として使用した(
図6Aを参照)。誘導後、細胞を冷PBSで洗浄し、抽出バッファ(TBS、10%グリセロール、1%Triton X-100、1%Nonidet P-40、2mM EDTA、及びMini completeプロテアーゼインヒビターカクテル(Roche))中に溶解させた。インスリン受容体の活性化レベルを評価するために、結果を読み取る指標(out read)として下流シグナル分子であるAKTを選択した。サンプルは、pAKT(Cell signaling 9271)及びAKT(Cell Signaling 9272)を用いてイムノブロットした。その後、バルクサンプル及びナノ化サンプルを+4Cで1か月間保管し、その後、これらサンプルを用いて、HepG2細胞に対する活性アッセイを繰り返した。1か月経過後のサンプルの保持活性レベルを評価するために、細胞溶解物を、pAKT及びAKTに対する抗体で再度イムノブロットした(
図6Bを参照)。
【0046】
[0078] 同様に、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH、Sigma L1254)を、いくつかの実施形態によるシステム及び方法を用いて、20~80℃でナノ化した(
図7A~
図7Bを参照)。回収後、得られた粉末をPBS(Gibco 14189-144)に溶解させて、マルチモードマイクロプレートリーダ(Perkin Elmer、Victor Nivo)を使用し、LDH活性アッセイキット(Sigma-Aldrich MAK006)を製造者の指示に従って用い、活性をアッセイした。初期供給溶液及び溶解ナノ粉末を含む溶液のタンパク質濃度を測定し(Thermo Scientific、μDropTM Plate)、これを用いて、活性アッセイの結果を正規化した。
図7Cは、3つの独立した試験後の3つの独立した活性アッセイによる残存LDH活性を示す。残存活性は、供給溶液の初期LDH活性のパーセントとしての、溶解ナノ粉末の(溶解後1時間及び3時間の両方の)活性として計算した。平均残存活性は、88.4%(1時間)及び88.3%(3時間)であった。
【0047】
[0079]
図8A~
図8Bは、本開示のいくつかの実施形態による、システム及び方法の実施形態によって生成された各々のバルク生成物及び粒子の画像である。具体的には、
図8Aは、本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で使用される未加工キトサンの画像であり、
図8Bは、本開示のいくつかの実施形態による粒子生成装置で生成された、得られたキトサン粒子の画像である。
【0048】
[0080] 様々な発明的実施形態を本明細書中で説明及び図示してきたが、当業者であれば、機能を実施するための及び/又は結果及び/又は本明細書に記載される利点の1つ以上を得るための様々な他の手段、工程、及び/又は構造を容易に想定し、そのような変形形態及び/又は修正形態はそれぞれ、本明細書に記載される発明的実施形態の範囲内であると考えられる。より一般的には、当業者であれば、本明細書に記載される全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は単なる例であり、実際のパラメータ、寸法、材料、及び構成は、発明的教示が使用される特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者はまた、ルーチンにすぎない実験を用いて、本明細書に記載される特定の発明的実施形態の多くの均等物を理解するであろう又は確認することができるであろう。したがって、開示された前述の実施形態は、単なる例として提示したものであり、本開示(その均等物を含む)によって支持される特許請求の範囲内において、発明的実施形態は、具体的に説明及び請求されたものとは別様に実施され得ることが理解されるであろう。
【0049】
[0081] 本開示の発明的実施形態のいくつかは、本明細書に記載されるそれぞれ個々の特徴、システム、物品、材料、キット、方法、及び工程を対象とする。加えて、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、方法、及び工程の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、方法、及び工程が相互に矛盾しない場合、本開示の発明的範囲内に含まれる。本明細書に開示されるいくつかの実施形態はまた、更に他の実施形態及び発明を得るために、1つ以上の特徴、並びに他の実施形態(並びに既知のシステム、デバイス、又は方法)の完全なシステム、デバイス又は方法と組み合わされてもよい。更に、いくつかの実施形態は、特に、特定の先行技術の参考文献に開示されている1つ及び/又は別の特徴を欠くことによって先行技術と区別可能であり得る。すなわち、いくつかの実施形態に対するクレームは、1つ以上の否定的限定を含むことによって先行技術から区別可能であり得る。
【0050】
[0082] また、上記で示したように、様々な発明の概念は、1つ以上の方法として具現化され得る。方法の一部として実施される行為は、任意の適切な手法で順序付けられ得る。したがって、行為が説明したものと異なる順序で実施される実施形態を構築することができ、これには、いくつかの行為を、例示的な実施形態では連続的な行為として示されている場合であっても、同時に実施することを含み得る。
【0051】
[0083] 本願のいずれかの場所に示される特許、特許出願、論文、ウェブページ、書籍などを含むがこれらに限定されない刊行物又は他の文書に対する一切の参照は、それらの全体が参照により本明細書中に組み込まれる。更に、本明細書中で定義及び使用される全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、及び/又は定義される用語の通常の意味に優先されるものと理解すべきである。
【0052】
[0084] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」及び「an」は、反対のことが明確に示されていない限り、「少なくとも1つ」を意味するものと理解すべきである。
【0053】
[0085] 用語「~ことができる(can)」及び「~てもよい(may)」は、本開示において互換的に使用され、参照される要素、構成要素、構造、機能、機能性、目的、利点、動作・操作、工程、プロセス、装置、システム、デバイス、結果、又は説明が、特定の実施形態に対して用語が使用(又は参照)されている文中に示される命題に対して使用され得る、含まれ得る、又は生成され得る、又はそうでなければ、支持され得ることを示す。
【0054】
[0086] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という語句は、そのように結合された要素の「いずれか又は両方」、すなわち、場合によっては接続的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味するものと理解すべきである。「及び/又は」とともに列挙された複数の要素は、同様に、すなわち、そのように結合された「1つ以上」の要素と解釈されるべきである。任意選択的に、具体的に特定した要素に関連するか無関係であるかに関わらず、「及び/又は」節によって具体的に特定された要素以外の他の要素も存在し得る。したがって、非限定的な例として、「含む(comprising)」などのオープンエンドの言語とともに使用される場合の「A及び/又はB」への言及は、一実施形態では、Aのみ(任意選択的に、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択的に、A以外の要素を含む)、更に別の実施形態では、AとBの両方(任意選択的に、他の要素を含む)などを指す場合がある。
【0055】
[0087] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「又は」は、上記で定義した「及び/又は」と同じ意味を有するものと理解すべきである。例えば、リスト内の項目を分離する場合、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であること、すなわち、いくつかの要素の少なくとも1つのみならず、その1つより多く、及び任意選択的に、追加のリストにない項目を含むと解釈されるものとする。「のただ1つ(only one of)」又は「のちょうど1つ(exactly one of)」などの反対のことを明確に示す用語のみ、又は特許請求の範囲で使用される場合の「からなる(consisting of)」が、いくつかの要素のうちの正確に1つの要素を含むことを意味する。一般に、本明細書で使用する場合の用語「又は」は、「either(どちらか)」、「の1つ(one of)」、「のただ1つ(only one of)」、又は「の正確に1つ(exactly one of)」などの排他的な用語が先行する場合にのみ、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方、しかし両方ではない」)を示すものと解釈されるものとする。特許請求の範囲で使用される場合の「のみから実質的になる(consisting essentially of)」は、特許法の分野で使用されるその通常の意味を有するものとする。
【0056】
[0088] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1つ以上の要素のリストに関する「少なくとも1つの」という語句は、要素のリスト内の要素のいずれか1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するものと理解すべきであるが、要素のリスト内に具体的に記載した全ての要素の少なくとも1つを必ずしも含むとは限らず、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外しない。この定義はまた、「少なくとも1つの」という語句が言及する要素のリスト内に具体的に特定された要素以外の要素が、具体的には特定された要素に関係するか無関係であるかどうかに関わらず、任意選択的に存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は等価的に「A又はBの少なくとも1つ」、又は等価的に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つの、任意選択的に、1つより多い、Aを含み、Bは存在しない(及び任意選択的に、B以外の要素を含む)こと;別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択的に、1つより多い、Bを含み、Aは存在しない(及び任意選択的に、A以外の要素を含む)こと;更に別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択的に、1つより多い、Aを含み、且つ少なくとも1つの、任意選択的に、1つより多い、Bを含む(及び任意選択的に、他の要素を含む)ことなどを意味し得る。
【0057】
[0089] 特許請求の範囲及び上記の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(carrying)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、「伴う(involving)」、「保持する(holding)」、「から構成される(composed of)」などの全ての移行句は、オープンエンド、すなわち、含むが限定されない、を意味するものと理解されるべきである。米国特許庁の米国特許審査便覧のセクション2111.03項に規定されているように、移行句「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」のみが、それぞれ、クローズド又はセミクローズドの移行句であるものとする。
【国際調査報告】