(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】インソール
(51)【国際特許分類】
A43B 17/02 20060101AFI20231214BHJP
A43B 13/12 20060101ALI20231214BHJP
A43B 13/18 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A43B17/02
A43B13/12 Z
A43B13/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531061
(86)(22)【出願日】2021-11-26
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 GB2021053087
(87)【国際公開番号】W WO2022112787
(87)【国際公開日】2022-06-02
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522085758
【氏名又は名称】ショールズ ウェルネス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】ビーチ エドワード ジョン
(72)【発明者】
【氏名】カー アレクサンダー ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】パン カイミング
(72)【発明者】
【氏名】ウッド ダニエル ジョン
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050BA36
4F050BA40
4F050BA49
4F050BF01
4F050EA11
4F050EA19
4F050EA27
4F050HA56
4F050HA73
4F050HA75
4F050HA82
(57)【要約】
インソール(2)が、踵領域(8)、土踏まず領域(6)及び足前方領域(4)を有する。封入液体入りのポッド(10)が踵領域(8)内のフォーム層の中に部分的に埋め込まれている。フットストライクの衝撃の結果として大きな力が体内の関節に加わる場合がある。ポッド(10)を備えたインソール(2)は、フットストライクの衝撃を軽減し、したがって、身体に対する各ステップ時衝撃を減少させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
踵領域、土踏まず領域及び足前方領域を有するインソールであって、
前記踵領域は、ポッド及びPUフォーム層を有し、
前記ポッドは、封入液体を有し、前記ポッドは、前記PUフォーム層内に少なくとも部分的に埋め込まれている、インソール。
【請求項2】
前記液体は、18,000~24,000cSt40℃の粘度及び0.7g/cm
3~1.1g/cm
3の密度を有する、請求項1記載のインソール。
【請求項3】
前記PUフォームは、20アスカー(Asker)C~40アスカーCの硬度を有する、請求項1又は2記載のインソール。
【請求項4】
前記ポッドは、前記インソールの底面上でPUフォームによって包囲され、
前記PUフォームは、前記底面上の前記ポッドから0.8mm~1.2mmの隙間だけ隔てられている、請求項1~3のうちいずれか一に記載のインソール。
【請求項5】
形状記憶フォーム層をさらに有し、
前記踵領域は、頂部形状記憶フォーム層、中間PUフォーム層及び最上部が前記インソールの足に向いた部分の最も近くに位置する底部ポッドを有する、請求項1~4のうちいずれか一に記載のインソール。
【請求項6】
前記ポッドは、前記液体を収容する空所を備えた中央部分及び前記ポッドの周りに延びるリップを有し、
前記リップは、前記PUフォーム内に少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項1~5のうちいずれか一に記載のインソール。
【請求項7】
踵領域、土踏まず領域及び足前方領域を有する靴用インソールであって、
前記踵領域は、封入液体入りのポッドを有し、
前記ポッドは、広い領域にわたって前記踵領域に対する足の衝撃を再分布するよう構成され、
前記ポッドは、形状が楕円形であり、前記ポッドは、15mm~26mmの短軸を有する、インソール。
【請求項8】
前記液体は、18,000~24,000cSt40℃の粘度及び0.7g/cm
3~1.1g/cm
3の密度を有する、請求項7記載のインソール。
【請求項9】
前記ポッドは、前記インソールの底面上で同心構造をなしてPUフォーム及びTPUシェルによって包囲され、
前記PUフォームは、前記底面上の前記ポッドから0.8mm~1.2mmの隙間だけ隔てられている、請求項7又は8記載のインソール。
【請求項10】
インソール用の液体を封入するポッドであって、
前記ポッドは、前記液体を収容する空所を備えた中央部分及び前記ポッドの周囲周りに延びるリップを有し、
前記ポッドは、カプセル及びフィルムで作られ、前記カプセルは、前記空所を形成するよう前記リップに沿って前記フィルムに結合され、
前記カプセルは、熱可塑性ポリウレタン材料から成り、前記フィルムは、熱可塑性ポリウレタン材料から成り、前記カプセルは、前記フィルムに結合されている、ポッド。
【請求項11】
前記カプセルは、高周波溶接を用いて前記フィルムに結合されている、請求項10記載のポッド。
【請求項12】
前記カプセルは、0.5mmから1.4mmまでの範囲にある厚さを有し、前記フィルムは、0.5mmから1.4mmまでの範囲にある厚さを有する、請求項10又は11記載のポッド。
【請求項13】
前記リップは、前記ポッドの縁から前記リップの端まで測定して、2.5mm~6.5mmの長さを有する、請求項10~12のうちいずれか一に記載のポッド。
【請求項14】
前記リップは、前記ポッドの周囲に沿ってぐるりと延びている、請求項10~13のうちいずれか一に記載のポッド。
【請求項15】
前記ポッドは、前記インソールの底部から垂直に延びる側壁を有し、前記ポッドの厚さは、0.8mmである、請求項10~14のうちいずれか一に記載のポッド
【請求項16】
前記ポッドは、前記リップを前記インソールに結合することによって前記インソールに結合されるよう構成されている、請求項10~15のうちいずれか一に記載のポッド。
【請求項17】
前記液体は、18,000~24,000cSt40℃の粘度及び0.7g/cm
3~1.1g/cm
3の密度を有する、請求項10~16のうちいずれか一に記載のインソール。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
「フットストライク」の衝撃の結果として大きな力が体内の関節に加わる場合がある。インソールを用いると、フットストライクの衝撃を軽減することができ、したがって、インソールは、身体に対する一歩一歩の歩行時(各ステップ時)衝撃を軽減することができる。例えば、各ステップの際、足は、地面に当たる。この衝撃は、「フットストライク(foot strike)」と呼ばれる場合がある。フットストライクの結果として、各ステップ時衝撃に起因して力が足及び身体に加わる。
【0002】
インソールは、足どりと関連した力を緩衝する材料を用いることによって衝撃を軽減する。ユーザにとってのインソールの履き心地は、各ステップの緩衝の仕方及びインソール内に分布される力と関連している場合がある。一般的に言って、インソールの緩衝作用は、力の緩衝の仕方及び力を分布させる面積に依存する。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、ユーザに快適さを提供するようフットストライクと関連した力を分布させるインソールに関する。インソールによって力を分布させることによって、足に加わるピーク力が小さくなる。インソールは、持続期間にわたってかつインソールの使用の繰り返しの際に衝撃に対して緩衝作用を提供する。
【0004】
添付の図面を参照して本発明の諸観点もまた詳細に説明するが、これは例示に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図2】インソールの一実施例の互いに異なる層の分解組立図である。
【
図3】インソールの別の実施形態の互いに異なる層の分解組立図である。
【
図4a】インソール内に配置されるべきポッドを示す図である。
【
図5】インソール内の現場に位置するポッドの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
次に、図を参照して実施形態について説明する。
【0007】
図1は、ポッド10を有するインソール2の一例を示している。インソールは、踵領域8、土踏まず領域6及び拇指球(親指の付け根のふくらみ)領域4を有する。
【0008】
ポッド10は、踵領域8内に配置されている。ポッド10を踵領域8内に位置決めすることにより、ポッド10は、歩行中における踵の着地時の衝撃を緩衝することができる。
【0009】
図1に示す実施例では、ポッド10は、インソールの幅の中央部にかつインソール2に当たるユーザの踵に対応した領域内に配置される。
【0010】
図2は、頂部層22、足前方部分24、3/4長さ部分20、シェル18及びポッド10を有するインソール2の一例を示している。
【0011】
図示の実施例では、頂部層22は、形状記憶フォーム材料及び織物トップクロスから成り、足前方部分24は、TPEゲル材料から成り、3/4長さ部分20は、PUフォームから成り、シェル部18は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)から成り、ポッド10には、封入液体が入っている。この実施例では、頂部層22は、以下の形状記憶フォームに結合されたインソールの足に向いた部分上に設けられた織物材料から成る。
【0012】
一実施例では、踵領域は、ポッド及びPUフォーム層を有し、ポッドには封入液体が入っており、ポッドは、PUフォーム層内に少なくとも部分的に埋め込まれている。
【0013】
頂部層22の形状記憶フォームは、フォームバブルを含むPU材料で作られている。一実施例では、形状記憶フォームは、50g/cm3の密度を有する。形状記憶フォームの密度は、40g/cm3から100g/cm3まで、例えば45g/cm3から60g/cm3までの範囲にあるのがよい。形状記憶フォームの厚さは1.5mm~3mmであるのがよく、例えば2mm~2.5mmである。
【0014】
一実施例では、3/4長さ部分20のPUフォームは、20アスカー(Asker)C~40アスカーC、例えば25アスカーC~35アスカーC、例えば30アスカーCの硬度を有するよう選択される。PUフォームの厚さは、追加の緩衝作用を提供するよう大きくされているのがよい。例えば、PUフォームの厚さは、0.5mm~3mmであるのがよく、例えば1mm~2.5mm、例えば1.5mmである。
【0015】
一実施例では、シェル18のTPU材料は、70ショアーA~120ショアーA、例えば80ショアーA~110ショアーA、例えば90ショアーA~100ショアーA、例えば95ショアーAの硬度を有するよう選択されている。シェル18のTPU材料の厚さは、1mm~2mmであるのがよく、例えば1.5mmである。
【0016】
一実施例では、足前方部分24のTPEゲル材料は、10アスカーC~30アスカーC、例えば15アスカーC~25アスカーC、例えば20アスカーCの硬度を有するよう選択されている。足前方部分24のTPEゲル材料の厚さは、2mm~3.5mmであるのがよく、例えば2.5mm~3mmである。
【0017】
図2に示すように、拇指領域4、土踏まず領域6及び踵領域8は、適当な支持作用を提供する互いに異なる材料から成る。この実施例では、拇指球領域4は、ゲル層及び形状記憶フォーム層を含み、土踏まず領域6は、PUフォーム層及び形状記憶フォーム層を含む。踵領域8は、ポッド10内に封入された液体を有し、ポッド10は、PUフォーム及びTPUシェル18によって包囲されている。
図2に示す実施例では、シェルは、インソールの土踏まず領域6まで延びている。図示の実施例では、踵領域は、頂部形状記憶フォーム層、中間PUフォーム層及び最上部が前記インソールの足に向いた部分の最も近くに位置しかつ最下部が前記インソールの靴に向いた部分の最も近くに位置する底部ポッド10を有する。
【0018】
図3は、ポッド10を有するインソール2の別の実施例を示している。この実施例では、シェル部18は
図2に示す実施例とは異なっており、シェルは、踵領域8及び土踏まず領域6内に配置されている。
【0019】
図5は、インソール2内のポッド10の位置を示している。図示のように、ポッドは、インソールの底面上でPUフォーム層によって包囲されている。例えば、ポッド10は、側方が3/4部分20のPUフォームによって境界づけられ、3/4部分20のPUフォームは、シェル18のTPU材料で包囲されている。この同心状構造により、ポッド10内の液体は、足によって圧力がフットストライク中に加えられたときに動く。例えば、力が足によってポッド10に加えられると、ポッドは、側方に拡張してポッド10内の液体の動きに順応し、そして足によってポッド10に加えられた力を再分布させる。例えば、ポッド10が足によって垂直に圧縮されると、液体が動いてポッドが側方に拡張するようになっている。上述のこの同心状構造により、ポッドの動きに対して側方からの抵抗が与えられ、その結果、液体は、十分な安定性を提供するためにその運動を制約しながら衝撃中に力の再分布を可能にするのに十分に動くことができるようになっている。
【0020】
図示の実施例では、シェル18のTPU材料は、3/4部分20のPUフォームの動きを阻止するよう剛性が比較的高い。PUフォームは、ポッドが側方に拡張しているときにポッドとシェルの間で縮む。この縮みにより、ポッドの拡張に対する抵抗が生じる。
【0021】
図5に示す実施例では、ポッドとインソールの底面上のPUフォームとの間には1mmの隙間が存在する。この隙間により、ポッドは、動きを阻止するPUフォームの抵抗なしに拡張することができる。この隙間は、0.8mmから1.2mmまでの範囲にあるのがよく、例えば0.9mmから1.1mmまでの範囲にある。
【0022】
ポッドの寸法は、衝撃中、足に及ぼされる圧力領域に合わせて選択される。上述の実施例では、ポッドは、踵領域内に配置され、ポッドの寸法は、フットストライク中、踵からの力を広い領域にわたって再分布させるよう選択される。一般的に言って、フットストライク中における踵からの力はインソールの踵領域内でピークとなり、そしてピーク力領域を形成する。ポッド寸法をフットストライク中の踵からの力の領域よりも大きくするよう選択することにより、力をピーク力領域から遠ざかる領域に再分布させることができ、したがって、ユーザへの快適さが増す。
【0023】
図示のポッドは、楕円の形をしており、長軸の長さ(すなわち、楕円の中心から縁までの最も長い長さ)は、28mmであり、短軸の長さ(すなわち、楕円の中心から縁までの最も短い長さ)は、18mmである。ポッドは、24mm~36mm、例えば26mm~30mmの長軸を有するのがよい。ポッドは、15mm~26mm、例えば17mm~20mmの短軸を有するのがよい。
【0024】
ポッドの寸法は、インソールの互いに異なるサイズについて様々であってよい。例えば、3.5UKサイズの靴にフィットするよう寸法決めされたインソールの場合、楕円形ポッドは、長さが15mmから28mmまでの範囲、例えば16mmから24mmまでの範囲、例えば17mmから22mmまでの範囲にある短軸を有するのがよい。楕円形ポッドは、長さが21mmから44mmまでの範囲、例えば22mmから30mmまでの範囲、例えば22.5mmから25mmまでの範囲にある長軸を有するのがよい。
【0025】
楕円形ポッドは、インソールが大きなサイズの靴にフィットするよう大きいのがよい。例えば、8UKサイズの靴にフィットするよう寸法決めされたインソールの場合、楕円形ポッドは、長さが25mmから48mmまでの範囲、例えば28mmから40mmまでの範囲にある長軸を有するのがよい。楕円形ポッドは、長さが17mmから31mmまでの範囲、例えば17.5mmから25mmまでの範囲にある短軸を有するのがよい。
【0026】
図示の実施例では、ポッド楕円の長軸と短軸の比は、1.56である。
【0027】
図4a、
図4b、
図4cは、ポッド10を詳細に示している。上述したように、ポッドには液体が封入されている。ポッド10の形状及びポッド壁の結合は、踵ストライク中にポッドに対するユーザの足の衝撃と関連した圧力の増大に対して十分な抵抗を提供する。
【0028】
図4aは、ポッド10の平面図である。ポッド10は、中央部分16、リップ12及び側壁14を有する。中央部分16は、液体のための空所を有し、フットストライク中における中央部分に対する衝撃は、液体を変位させる。中央部分によって形成された空所は、
図4bの断面図において詳細に示されている。図示のように液体13は、中央部分の空所内に入れられている。
【0029】
側壁14は、
図4b及び
図4cに詳細に示されている。図示の実施例では、側壁14は、インソールの底部から垂直に延び、この側壁の厚さは、0.8mmである。図示の実施例では、フィルムは熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)から成り、カプセルは熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)から成る。
【0030】
図4bに示す断面図は、ポッドがカプセル26及びフィルム28によって形成されていることを示している。カプセル26は、リップ12のところでフィルム28に結合されている。この実施例では、フィルム28とカプセル26は、高周波溶接を用いて互いに結合される。
【0031】
リップ12は、ポッド周囲に沿ってぐるりと延び、このリップは、カプセル26がフィルム28に結合するための広い表面領域を提供する。広い表面領域は、カプセル26とフィルム28との間の結合部の強度を高める。結合強度は、ポッドの破裂圧力に関連づけられている。図示の実施例では、リップは、ポッドの縁からリップの端まで測定して、4.5mmの長さを有する。リップ長さは、2.5mm~6.5mmであるのがよく、例えば3mm~6mm、例えば3.5mm~5.5mm、例えば4mm~5mmである。
【0032】
また、ポッドのリップ12によりポッドをインソール2内に固定することができる。
図5に示す実施例では、リップ12は、3/4部分20のPUフォームに結合されている。
図5に示すように、リップは、3/4部分20によって包囲されている。
【0033】
PUフォーム20内におけるポッド10の配置場所が、
図4bに示されている。この実施例では、ポッドは、PUフォーム内に埋め込まれている。
図4bに示すように、PUフォーム20は、PUフォームがリップの各側に配置され、したがってポッド10のリップの各側にPUフォームを設けることによってポッドを埋め込むようにポッドに対して配置されている。ポッドをPUフォーム20内に埋め込むことにより、ポッドをPUフォーム20によって固定することができ、しかもポッドがインソール内で動くのが阻止される。
【0034】
図示の実施例では、カプセル26の厚さは0.8mmであり、フィルムの厚さは0.5mmである。カプセルは、0.5mmから1.4mmまでの範囲にある厚さを有するのがよく、例えば、カプセルの厚さは、0.7mm~1.2mmである。フィルムは、0.5mmから1.4mmまでの範囲にある厚さを有するのがよく、例えばフィルムの厚さは、0.7mm~1.2mmである。
【0035】
ポッド10は、カプセル26及びフィルム28内に封止された液体を有する。液体の粘度及び密度は、フットストライクからの力の十分な緩衝作用をもたらす一方で、足の安定性をももたらすよう選択されている。液体の粘度及び密度ならびに液体の封入によりフットストライクの衝撃を広い面積にわたって分布させることができ、したがってフットストライク中に足に加わるピーク力を減少させることができる。一例では、液体は、22,000cSt40℃の粘度及び0.9g/cm3の密度を有する。液体の粘度は、18,000cSt40℃から24,000cSt40℃までの範囲にあるのがよく、例えば20,000~23,000cSt40℃である。液体は、0.7g/cm3~1.1g/cm3の密度を有するのがよく、例えば、液体の密度は、0.8g/cm3~1.0g/cm3である。
【0036】
上述の実施例では、インソールは、踵領域内に配置されたポッドを有する。別の実施例では、ポッドは、フットストライク中に高圧力領域に対応したインソールの他の領域内に配置されるのがよく、例えば、ポッドは、拇指領域内に配置されるのがよい。
【0037】
上述の実施例では、インソールは、単一のポッドを有する。別の実施例では、インソールは、2つ以上のポッドを有するのがよい。例えば、インソールは、踵領域内に第1のポッドを有するとともに拇指球領域内に配置された第2のポッドを有するのがよい。
【0038】
上述の実施例では、ポッドは、楕円の形をしているが、ポッドは、円形であってもよい。
【0039】
上述の実施例では、シェルはTPUで作られている。他の実施例では、シェルは、例えばナイロンのような硬質材料で作られるのがよい。
【0040】
一実施例では、ポッドは、インソールのサイズに基づいて寸法決めされるのがよい。例えば、ポッドの長さは、インソールの長さの16%であるのがよく、ポッド幅は、インソール幅の50%であるのがよい。ポッドの長さは、インソールの長さの10%から25%までの範囲にあるのがよく、例えばインソールの長さの13%~21%、例えばインソールの長さの15%~17%である。ポッド幅は、インソール幅の40%から60%までの範囲にあるのがよく、例えば、インソール幅の45%~55%である。
【0041】
本明細書において説明した本発明の範囲から逸脱することなく、さらなる設計変更及び改造を行うことができる。
【国際調査報告】