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特表2023-553395可溶化抗ふけ活性物質を含有する水性ヘアコンディショナー組成物
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  • 特表-可溶化抗ふけ活性物質を含有する水性ヘアコンディショナー組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】可溶化抗ふけ活性物質を含有する水性ヘアコンディショナー組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20231214BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20231214BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20231214BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20231214BHJP
   A61K 8/33 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A61K8/49
A61Q5/12
A61K8/34
A61K8/37
A61K8/33
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533590
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 US2021061051
(87)【国際公開番号】W WO2022119783
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】63/119,713
(32)【優先日】2020-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジーン ジエンチュン ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】ハンナ マリー ネルマーク
(72)【発明者】
【氏名】岩田 俊之
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド サルーム サルーム
(72)【発明者】
【氏名】ヘザー リン フォフト
(72)【発明者】
【氏名】エリック スコット ジョンソン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC071
4C083AC072
4C083AC111
4C083AC112
4C083AC121
4C083AC171
4C083AC312
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC541
4C083AC542
4C083AC582
4C083AC691
4C083AC692
4C083AC851
4C083AC852
4C083BB06
4C083BB53
4C083CC33
4C083DD27
4C083DD41
4C083EE01
4C083EE28
(57)【要約】
ゲルネットワーク、可溶性抗ふけ活性物質及び防腐剤系を含む、ヘアコンディショナー組成物。防腐剤系は、グリコール、グリセリルエステル、グリセリルエーテル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される成分を含むことができる。コンディショニング組成物中に可溶性抗ふけ活性物質の目視可能な結晶は存在し得ない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアコンディショナー組成物であって、
a.前記組成物の50重量%~95重量%の水性担体と、
b.0.1重量%~10重量%のカチオン性界面活性剤と、
c.1.5重量%~15重量%の高融点脂肪族化合物と、
d.前記水性担体、前記カチオン性界面活性剤及び前記高融点脂肪族化合物を含む、ゲルネットワークと、
e.0.1重量%~1.0重量%の可溶性抗ふけ活性物質と、
f.0.3%~1.5%の防腐組成物を含む、防腐剤系であって、前記防腐組成物は、グリコール、グリセリルエステル、グリセリルエーテル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、防腐剤系と、
を含む、ヘアコンディショナー組成物。
【請求項2】
ピロクトンオラミン結晶が、本明細書に記載されている抗ふけ活性物質結晶検出方法により、目視で検出不可能である、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項3】
0.1重量%~2重量%の香料を更に含む、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項4】
香料に対する防腐剤系の重量比が0.4~2.5である、請求項3に記載のヘアケア組成物。
【請求項5】
前記防腐剤系が、0.1重量%~0.5重量%の安息香酸ナトリウムを更に含む、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項6】
前記カチオン性界面活性剤が、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン(BAPDMA)、ブラシカアミドプロピルジメチルアミン、ベヘントリモニウムメトサルフェート、塩化ベヘントリモニウム、塩化セトリモニウム、ステアラミドプロピルジメチルアミン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項7】
前記高融点脂肪族化合物が、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ブラシカアルコール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪族アルコールである、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項8】
前記グリコールが、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、デシレングリコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項9】
前記グリセリルエステルが、カプリル酸グリセリル、カプリン酸グリセリル、ウンデシレン酸グリセリル及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項10】
前記グリセリルエーテルが、エチルヘキシルグリセリン、カプリリルグリセリルエーテル、グリセリルカプリルエーテル及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
【請求項11】
前記可溶性抗ふけ活性物質が、ピロクトンオラミンである、請求項1に記載のヘアケア組成物。
【請求項12】
シリコーン、噴射剤、フタレート、色素、サルフェート、ホルムアルデヒドドナー及びそれらの組み合わせからなる群から選択される成分を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
本明細書に記載されているpH試験方法により測定するとき、前記組成物が、2.5~5のpHを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、最大で8種の成分を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
ヘアコンディショナー組成物であって、
a.前記組成物の50重量%~95重量%の水性担体と、
b.1重量%~6重量%のカチオン性界面活性剤と、
c.2重量%~8重量%の、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される高融点脂肪族化合物と、
d.前記水性担体、前記カチオン性界面活性剤及び前記高融点脂肪族化合物を含む、ゲルネットワークと、
e.0.1重量%~1.0重量%のピロクトンオラミンと、
f.0.3%~1.5%の組成物を含む、防腐剤系であって、前記組成物は、グリコール、グリセリルエステル、グリセリルエーテル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、防腐剤系と、
g.香料と、
を含み、香料に対する防腐剤系の重量比が0.8~1.5である、ヘアコンディショナー組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアコンディショナー組成物、より詳細には可溶化抗ふけ活性物質並びにグリコール及び/又はグリセリルエステル/エーテルを含む防腐剤系を含有する水性ヘアコンディショナー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪をコンディショニングするさまざまな手法が存在する。これらの手法は、リーブオン製品及びリンスオフ製品などのヘアコンディショナーをシャンプー後に施用することから、単一製品から毛髪の洗浄及びコンディショニングの両方を試みるヘアコンディショニングシャンプーにまで及ぶ。コンディショニング効果を実現する一般的な方法は、高融点脂肪族化合物、カチオン性界面活性剤などの少なくとも1種の二次構成成分、及び水などの溶媒を含むことができる分散したゲルネットワーク構造をコンディショナーに含ませることである。
【0003】
コンディショナーが、コンディショナー組成物に更なる効果をもたらすよう、抗ふけ活性物質のような追加の活性物質を含有することが望ましいものとなり得る。抗ふけ活性物質は、シャンプー組成物では一般的であるが、コンディショナーにはそれほど一般的ではない。頭皮への蓄積を増強するため、リンスシャンプーの後に一般に施用されるコンディショナー中に抗ふけ活性物質を含ませることは有利となり得る。
【0004】
しかし、多数の抗ふけ活性物質は、固形有機化合物であり、水への溶解度は低い。そのため、ゲルネットワークコンディショニング構造を破壊することなく水性コンディショニング組成物に抗ふけ活性物質を溶解することは困難である。固形有機化合物は、水性コンディショニング組成物中で結晶を形成する傾向があり、これによって、製品性能、外観及び質感に負の影響を及ぼすおそれがある。例えば、ピロクトン、及びピロクトンオラミンなどのその塩は、抗ふけ効果をもたらすことが知られている。ピロクトンオラミンは、結晶粉末として供給されることが多く、一般に、水性ヘアコンディショニング組成物への溶解度は非常に限られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ゲルネットワーク形成性コンディショニング構造を破壊することなく、ピロクトン及びその塩などの、可溶化固形有機抗ふけ活性物質を含む水性ヘアコンディショナーが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ヘアコンディショナー組成物であって、(a)組成物の約50重量%~約95重量%の水性担体と、(b)約0.1重量%~約10重量%のカチオン性界面活性剤と、(c)約1.5重量%~約15重量%の高融点脂肪族化合物と、(d)水性担体、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物を含む、ゲルネットワークと、(e)約0.1重量%~約1.0重量%の可溶性抗ふけ活性物質と、(f)約0.3%~約1.5%の防腐組成物を含む、防腐剤系であって、防腐組成物は、グリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、防腐剤系と、を含む、ヘアコンディショナー組成物。
【0007】
ヘアコンディショナー組成物であって、(a)組成物の約50重量%~約95重量%の水性担体と、(b)約1重量%~約6重量%のカチオン性界面活性剤と、(c)約2重量%~約8重量%の、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される高融点脂肪族化合物と、(d)水性担体、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物を含む、ゲルネットワークと、(e)約0.1重量%~約1.0重量%のピロクトンオラミンと、(f)約0.3%~約1.5%の防腐組成物を含む、防腐剤系であって、防腐組成物は、グリコール、グリセリルエステル、グリセリルエーテル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、防腐剤系と、(g)香料と、含み、香料に対する防腐剤系の重量比が約0.8~約1.5である、ヘアコンディショナー組成物。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書は、本発明の主題を具体的に指摘し、かつ明確に特許請求する特許請求の範囲で締めくくられているが、本発明は、添付の図面に関連した以下の説明からより容易に理解することができると考えられる。
図1】10倍の光学顕微鏡で撮影した、ゲルネットワーク及び0.25重量%のピロクトンオラミンを含有する、比較例Aの水性コンディショナー組成物の写真である。
図2】10倍の光学顕微鏡で撮影した、ゲルネットワーク、0.25重量%のピロクトンオラミン及び1.0重量%の香料を含有する、比較例Eの水性コンディショナー組成物の写真である。
図3】10倍の光学顕微鏡で撮影した、ゲルネットワーク、0.25重量%のピロクトンオラミン及び0.6重量%のグリコールを含有する、比較例Iの水性コンディショナー組成物の写真である。
図4】10倍の光学顕微鏡で撮影した、ゲルネットワーク、0.25重量%のピロクトンオラミン、0.6重量%のグリコール及び0.70重量%の香料を含有する、本発明の実施例1の水性コンディショナー組成物の写真である。
図5】10倍の光学顕微鏡で撮影した、ゲルネットワーク、0.25重量%のピロクトンオラミン、0.6重量%のグリコール及び1.0重量%の香料を含有する、本発明の実施例2の水性コンディショナー組成物の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し、かつ明確に特許請求する「特許請求の範囲」で締めくくられているが、本発明は、以下の説明からよりよく理解されると考えられる。
【0010】
ヘアコンディショナーは、毛髪の感触、外観及び扱いやすさを改善するために使用される。ヘアコンディショニング組成物は、カチオン性界面活性剤、25℃超、いくつかの例では40~85℃の融点を有する高融点脂肪族化合物、及び水性担体から作られる分散したゲルネットワーク構造を一般に含む。ゲルネットワーク構造とは、一般に、毛髪にコンディショニング効果をもたらす一助となり得る、微細なシート及び/又は小胞の集合体であり得る、層状構造体のことである。
【0011】
コンディショナーが、コンディショナー組成物に更なる効果をもたらすよう、抗ふけ活性物質のような追加の活性物質を含有することが望ましいものとなり得る。しかし、ピロクトン及びその塩を含む多数の抗ふけ活性物質は、水への溶解度が低い固形有機化合物である。したがって、抗ふけ活性物質は、可溶化して水性コンディショナー組成物全体に分散されるというよりは、水性コンディショナー組成物中に結晶を形成するおそれがある。これは、製品性能、外観及び質感に好ましくない影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
グリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される組成物は、ピロクトン及びその塩を含む固形有機化合物を溶解する一助となり得ることが見出された。いくつかの例では、グリコール及び/又はグリセリルエステルは、固体有機酸を可溶化する一助となり得る、唯一の組成物となり得る。しかし、固体有機酸、並びに/又はグリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせのレベルに応じて、固体有機酸を可溶化するための別の物質を添加する必要があり得る。グリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせ、並びに香料からなる組み合わせは、ピロクトン及びその塩のような、固体有機酸を更に溶解することができることが見出された。
【0013】
グリコール及び/又はグリセリルエステルの別の効果は、それらが、可溶化剤として、及び防腐剤系においての両方に使用されることである。一部の消費者は、良好なコンディショニング性能に加えて、ある特定の基準(例えば、Whole Foods(登録商標)Marketによって許容されるものとして列挙されているEWG VERIFIED(商標))を満たすコンディショナー組成物を望むので、グリコール及び/又はグリセリルエステルは、魅力的な防腐剤となり得る。グリコール及び/又はグリセリルエステルは、3以下のEWG評価スコアを有することができ、EWG VERIFIED(商標)とすることができ、Whole Foods(登録商標)Marketが許容できないものとして列挙している成分のいずれも含有しなくてもよく、Yuka(登録商標)というアプリケーションによって「リスクフリー」として分類することができる一方、抗微生物効果を維持する一助となり、良好なコンディショニング性能を実現することができる。
【0014】
図1は、この後の表1に記載されている、ゲルネットワーク中に0.25重量%のピロクトンオラミンを含有する、比較例Aを示す。この写真は、コンディショナーの全体にわたって不均等に分布したピロクトンオラミンの大きな結晶を明確に示している。これらの結晶は、このコンディショナーの抗ふけ性能を阻害するおそれがある。ピロクトンオラミンのような抗ふけ活性物質の可溶化は、コンディショナー製品の保存可能期間全体を通して有効かつ一貫した抗ふけ制御を実現することができる。いくつかの抗ふけ活性物質は、アニオン性界面活性剤に可溶性となり得、一般に、シャンプーに使用される。しかし、カチオン性界面活性剤及び脂肪アルコールを含有することができるコンディショナー中に抗ふけ活性物質を可溶化することは困難であり得る。
【0015】
図2は、この後の表1に記載されている、0.7重量%の香料を含むゲルネットワーク中に0.25重量%のピロクトンオラミンを含有する比較例Eを示しており、図3は、この後の表2に記載されている、0.60重量%のグリコールを含むゲルネットワーク中に0.25重量%のピロクトンオラミンを含有する比較例Iを示している。図2図3のどちらも、いくつかのゲルネットワーク小胞に沿って、ピロクトンオラミンの大きな結晶があることを示している。これらの結晶が、図1における比較例中のものよりも小さい場合でさえも、図2及び図3中の結晶は、依然として大きすぎるものであり、これらの比較例は、消費者に好ましいものではない。
【0016】
図4は、この後の表3に記載されている、0.25重量%のピロクトンオラミン、ゲルネットワーク、0.6重量%のグリコール及び0.7重量%の香料を含有する本発明の実施例1を示しており、図5は、この後の表3に記載されている、0.25重量%のピロクトンオラミン、ゲルネットワーク、0.6重量%のグリコール及び1重量%の香料を含有する本発明の実施例2を示している。図4及び図5のどちらも、ゲルネットワーク小胞を含み、かつ識別可能なピロクトンオラミン結晶をなんら含まない、コンディショナー組成物を示している。この組成物は、消費者に許容され得る。
【0017】
本コンディショナー組成物は、5未満のpHを有することができる。あるいは、本コンディショナー組成物は、約2.5~約5、あるいは約3.5~約4.5のpHを有し得る。pHは、後述するpH試験方法を用いて測定することができる。
【0018】
本明細書で使用される場合、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲で使用される場合、特許請求又は記載されているものの1つ以上を意味すると理解される。
【0019】
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を追加することができることを意味する。この用語は、「からなる(consisting of)」及び「~から本質的になる(consisting essentially of)」という用語を包含する。
【0020】
本明細書において使用する場合、用語「ゲルネットワーク」とは、以下に指定される少なくとも1種の脂肪酸、及び以下に指定される少なくとも1種の二次界面活性剤又は追加の脂肪族両親媒性物質から選択される少なくとも1種の二次構成成分、及び水又は他の好適な溶媒を含む、層状固体結晶相を指す。層状相又は小胞相は、脂肪酸及び二次界面活性剤及び/又は脂肪族両親媒性物質を含む第1の層、及びそれと交互の、水又は他の好適な溶媒を含む第2の層から構成される二重層を含む。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「含む(include、Includes、及びincluding)」は非限定的であることを意味し、それぞれ「含む(comprise、comprises、及びcomprising)」を意味すると理解される。
【0022】
本明細書で使用される場合、「含まない」という用語は、0%の成分がコンディショナー組成物に意図的に添加されたこと、又はコンディショナー組成物が、当該組成物の総重量に対して0%の成分を含むことを意味し、したがって、検出可能な量の記載された成分が存在しない。
【0023】
本明細書で使用される場合、「実質的に含まない」という用語は、組成物の総重量に対して記載された成分が0.5%未満、0.3%未満、0.1%未満、0.05%未満、0.01%未満、又は重要でない量未満であることを意味する。
【0024】
本明細書で使用される場合、「混合物」は、物質の単純な組み合わせ、及びそれらの組み合わせから生じ得る任意の化合物を含むことを意味する。
【0025】
すべての百分率、部及び比率は、別途指定されないかぎり、本発明の組成物の総重量に基づく。リストされた成分に関連するこのような重量はすべて、活性レベルに基づいており、したがって市販の物質に含まれる可能性のある担体又は副生成物を含まない。
【0026】
別途注記がないかぎり、すべての構成成分又は組成物のレベルは、その構成成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような構成成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0027】
本明細書の全体を通して与えられるすべての最大数値制限は、すべてのより低い数値制限を、あたかもこのようなより低い数値制限が本明細書に明示的に記載されているかのよう含むことが理解されるべきである。本明細書の全体を通して示されているすべての最小数極限値は、それよりも高いすべての数値限定を、このようなより高い数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかごとく含む。本明細書の全体を通して与えられるすべての数値範囲は、このような広い数値範囲内に入るあらゆる狭い数値範囲を含み、あたかもこのような狭い数値範囲がすべて本明細書に明示的に記載されているかのようである。
【0028】
カチオン性界面活性剤
本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤を含むことができる。カチオン性界面活性剤は、本発明の効果をもたらすことを考慮して、組成物の約0.1重量%から、あるいは約0.5重量%から、あるいは約0.8重量%から、あるいは約1.0重量%から約20重量%まで、あるいは約10重量%まで、あるいは約8.0重量%まで、あるいは約6.0重量%まで、あるいは約4重量%までのレベルで組成物中に含まれ得る。
【0029】
界面活性剤は、水不溶性であってもよい。本発明では、「水不溶性界面活性剤」とは、界面活性剤が25℃で、あるいは水100gあたり0.5g未満(0.5g/100gを除く)、あるいは水100gあたり0.3g以下で、水への溶解度を有することを意味する。
【0030】
カチオン性界面活性剤は、1種のカチオン性界面活性剤とすることができるか、又は2種以上のカチオン性界面活性剤の混合物とすることができる。あるいは、カチオン性界面活性剤は、モノ長鎖アルキルアミン;ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキルカチオン性中和アミノ酸エステル;モノ長鎖アルキルアミンとジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ;及びモノ長鎖アルキルアミンとモノ長鎖アルキルカチオン性中和アミノ酸エステルとの組み合わせから選択される。
【0031】
いくつかの例では、コンディショナー組成物は、四級化アンモニウム塩を有するカチオン性界面活性剤を実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。
【0032】
モノ長鎖アルキルアミン
モノ長鎖アルキルアミンは、あるいは、19~30個の炭素原子、あるいは19~24個の炭素原子、あるいは20~24個の炭素原子、あるいは20~22個の炭素原子からなる、1本の長鎖アルキルを有するものを含むことができる。モノ長鎖アルキルアミンは、モノ長鎖アルキルアミドアミンを含むことができる。第一級、第二級及び第三級脂肪族アミンを使用することができる。
【0033】
約19~約22個の炭素のアルキル基を有する第三級アミドアミン。例示的な第三級アミドアミンとしては、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、ブラシカミドプロピルジメチルアミン、ブラシカミドプロピルジエチルアミン、ブラシカミドエチルジエチルアミン、ブラシカミドエチルジメチルアミンが挙げられる。本発明におけるアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。
【0034】
いくつかの例では、コンディショナー組成物は、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、及び/又はジエチルアミノエチルステアラミドを実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。
【0035】
これらのアミンは、l-グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、l-グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びそれらの混合物;あるいはl-グルタミン酸、乳酸、クエン酸などの酸と、約1:0.3~約1:2、あるいは約1:0.4~約1:1のアミン対酸のモル比で組み合わせて使用され得る。
【0036】
いくつかの例では、コンディショナー組成物は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩を含んでいなくてもよい。
【0037】
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
使用される場合、代替として、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、レオロジーの安定性及びコンディショニング効果を考慮して、1:1~1:5、あるいは1:1.2~1:5、あるいは1:1.5~1:4の重量比で、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩及び/又はモノ長鎖アルキルアミン塩と組み合わされる。
【0038】
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、12~30個の炭素原子、あるいは16~24個の炭素原子、あるいは18~22個の炭素原子からなる2本の長鎖アルキル鎖を有することができる。このようなジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、式(I):
【0039】
【化1】
[式中、R71、R72、R73、及びR74のうちの2つは、12~30個の炭素原子、あるいは16~24個の炭素原子、あるいは18~22個の炭素原子の脂肪族基、又は最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R71、R72、R73、及びR74の残りは、独立して、1~約8個の炭素原子、あるいは1~3個の炭素原子の脂肪族基、又は最大約8個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、Xは、ハライド(例えば、クロリド及びブロミド)、C1~C4アルキルサルフェート(例えば、メトサルフェート及びエトサルフェート)、並びにそれらの混合物からなる群から選択される塩形成アニオンである]を有し得る。脂肪族基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル連結基、及びアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖の脂肪族基、例えば、炭素数が約16個以上のものは、飽和であっても不飽和であってもよい。あるいは、R71、R72、R73及びR74のうちの2つは、12~30個の炭素原子、あるいは16~24個の炭素原子、あるいは18~22個の炭素原子のアルキル基から選択されてもよく、R71、R72、R73及びR74の残りは、独立して、CH、C、COH、CH及びそれらの混合物から選択される。ジ長鎖アルキルカチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(14~18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジ水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びジセチルジメチルアンモニウムクロリドを挙げることができる。
【0040】
高融点脂肪族化合物
本発明の組成物は、高融点脂肪族化合物を含む。高融点脂肪族化合物は、本発明の効果をもたらすことを考慮して、組成物の約1.0重量%から、あるいは約1.5重量%から、あるいは約2.0重量%から、あるいは約2.5重量%から、あるいは約3重量%から約30重量%まで、あるいは約15重量%まで、あるいは約10重量%まで、あるいは約8.0重量%まで、あるいは約7重量%までのレベルで組成物中に含まれ得る。
【0041】
高融点脂肪族化合物は、エマルション、とりわけゲルネットワークの安定性を考慮して、25℃以上、あるいは40℃以上、あるいは45℃以上、あるいは47℃以上、あるいは49℃以上の融点を有し得る。あるいは、このような融点は、より容易な製造及びより容易な乳化を考慮して、最高約90℃、あるいは最高約80℃、あるいは最高約75℃、あるいは最高約71℃である。本発明では、高融点脂肪族化合物は、単一化合物として、又は少なくとも2種の高融点脂肪族化合物のブレンド若しくは混合物として使用することができる。このようなブレンド又は混合物として使用される場合、上記の融点は、ブレンド又は混合物の融点を意味する。
【0042】
高融点脂肪族化合物は、脂肪アルコール、脂肪酸及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。更に、当業者は、二重結合の数及び位置、並びに分枝の長さ及び位置に応じて、特定の必須炭素原子を有する特定の化合物が、上記の本発明において好ましい融点未満の融点を有する場合があることを理解している。低融点のこのような化合物は、このセクションに含めることを意図していない。高融点化合物の非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,second Edition,1992に見出される。
【0043】
さまざまな高融点脂肪族化合物の中で、脂肪アルコールが本発明の組成物に代替的に使用される。脂肪アルコールは、約14~約30個の炭素原子、あるいは約16~約22個の炭素原子を有し得る。これらの脂肪アルコールは飽和しており、直鎖又は分枝鎖アルコールであってもよい。
【0044】
脂肪アルコールとしては、例えば、セチルアルコール(約56℃の融点を有する)、ステアリルアルコール(約58~59℃の融点を有する)、ベヘニルアルコール(約71℃の融点を有する)、及びそれらの混合物を挙げることができる。これらの化合物は、上記の融点を有することが知られている。しかし、これらは多くの場合、供給時には低い融点を有する。その理由は、このような供給された製品が、多くの場合、アルキル主鎖がセチル、ステアリル、ブラシカ又はベヘニル基であるアルキル鎖長分布を有する脂肪アルコールの混合物であるためである。
【0045】
脂肪アルコールは、セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物であり得る。
【0046】
概して、混合物において、セチルアルコールのステアリルアルコールに対する重量比は、あるいは約1:9~9:1、あるいは約1:4~約4:1、あるいは約1:2.3~約1.5:1である。
【0047】
より高いレベルの総カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物を用いる場合、混合物は、展延性のために高粘度になりすぎるのを回避することを考慮して、あるいは約1:1~約4:1、あるいは約1:1~約2:1、あるいは約1.2:1~約2:1の、セチルアルコールのステアリルアルコールに対する重量比を有する。この重量比はまた、毛髪のダメージを受けた部分をよりよくコンディショニングすることができる。
【0048】
水性担体
本発明の組成物は、水性担体を含むことができる。担体のレベル及び種は、他の構成成分との相溶性及び製品の他の所望の特徴にしたがって選択することができる。
【0049】
担体は、水及び低級アルキルアルコールの水溶液を含むことができる。低級アルキルアルコールは、1~6個の炭素を有する一価アルコール、あるいはエタノール及びイソプロパノールであってもよい。
【0050】
代替的に、水性担体は、実質的に水であってもよい。脱イオン水が使用され得る。製品の所望の特性に応じて、ミネラルカチオンを含む天然源に由来する水も使用することができる。一般に、本発明の組成物は、約40%~約99%、あるいは約50%~約95%、あるいは約70%~約93%、あるいは約80%~約92%の水を含む。
【0051】
ゲルネットワーク
ゲルネットワーク構造をコンディショナー組成物に含めて、コンディショナーをすすいだ後の毛髪のしっとり感の改善を含めたコンディショニング効果を実現することができる。本明細書において使用する場合、「ゲルネットワーク」又は「ゲルネットワーク構造」という用語は、本明細書において指定される脂肪アルコールなどの少なくとも1種の高融点脂肪族化合物、少なくとも1種の界面活性剤、特に本明細において指定されるカチオン性界面活性剤、及び水又は他の好適な溶媒を含む、層状又は小胞状固体結晶相を指す。層状シート又は小胞を含むことができる層状構造体は、高融点脂肪族化合物及び界面活性剤を含む第1の層と、及びそれと交互の、水又は他の好適な溶媒を含む第2の層から構成される二重層を含むことができる。ゲルネットワークは、全般的に、G.M.Eccleston,「Functions of Mixed Emulsifiers and Emulsifying Waxes in Dermatological Lotions and Creams」,Colloids and Surfaces A:Physiochem.and Eng.Aspects 123-124(1997)169-182、及びG.M Eccleston,「The Microstructure of Semisolid Creams」,Pharmacy International,Vol.7,63-70(1986)によって、更に記載されている。
【0052】
ゲルネットワークは、カチオン性界面活性剤、高融点脂肪族化合物、及び水性担体によって形成することができる。ゲルネットワークは、濡れた毛髪に塗布する間のつるつる感、並びに乾いた毛髪への柔らかさ及びしっとり感など、さまざまなコンディショニング効果をもたらすのに好適である。
【0053】
あるいは、ゲルネットワーク構造を形成する場合、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物は、湿潤コンディショニング効果を改善することを考慮して、カチオン性界面活性剤の高融点脂肪族化合物に対する重量比が、あるいは約1:1~約1:10、あるいは約1:1.5~約1:7、あるいは約1:2~約1:6の範囲となるようなレベルで含有され得る。
【0054】
あるいは、とりわけゲルネットワークを形成する場合、本発明の組成物は、ゲルネットワークの安定性を考慮して、アニオン性界面活性剤を実質的に含まない。本発明では、「組成物がアニオン性界面活性剤を実質的に含まない」とは、組成物がアニオン性界面活性剤を含まないこと、又は、組成物がアニオン性界面活性剤を含む場合、このようなアニオン性界面活性剤のレベルが非常に低いことを意味する。本発明では、このようなアニオン性界面活性剤が含まれている場合の総レベルは、当該組成物の1重量%以下、あるいは0.5重量%以下、あるいは0.1重量%以下である。あるいは、ほとんどの場合、このようなアニオン性界面活性剤の総レベルは、組成物の0重量%である。
【0055】
防腐剤系
コンディショニング組成物は、通常の保管及び使用条件下において、微生物の成長を防止するために安全かつ有効な防腐剤系を含むことができる。コンディショナー製品における一般的な防腐剤には、イソチアゾリノン(メチルイソチアゾリノン、及びメチルイソチアゾリノンとメチルクロロイソチアゾリノンとの混合物(この混合物は、Dow(登録商標)からKathon(商標)として市販されている)を含む)、パラベン(Germaben(登録商標)、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン及びフェノキシエタノールを含む(これらは、Ashland(商標)から、Optiphen(商標)及びOptiphen(商標)Plusで市販されている))、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びその塩(EDTA二ナトリウム、EDTAカルシウム二ナトリウム及びEDTA四ナトリウムを含む)を挙げることができる。
【0056】
一部の消費者は、抗微生物効果及び製品性能を維持すると同時に、以下の基準のうちの少なくとも1つ、2つ又は3つのすべてを満たす防腐剤系を望むことがある:
・EWG VERIFIED(商標)(2019年11月25日時点の基準に基づく)であり、これは、EWG’s Licensing Criteria:Personal Care Products(2019)に記載されている他の基準に加えて、EWGの懸念のある成分の回避、完全に透明なラベル表示、及び適正製造規範の使用など、Environmental Working Group(EWG)の基準を満たすことを含む。
・Whole Foods(登録商標)がそのPremium Body Care Unacceptable Ingredients(2018年7月)において許容できないものとして列挙している、許容できないものとして列挙している成分のいずれも含有していない。
・Yuka(登録商標)アプリケーション(2019年3月)によって「リスクフリー」(緑色の点)として分類されている。
【0057】
安息香酸ナトリウム防腐剤は、これらの基準を満足することができる。しかし、安息香酸ナトリウムを唯一の防腐剤として使用することは、消費者が期待する滑らかでクリーミーな稠度を有すると同時に、微生物成長を効果的に防止するコンディショナー製品にすることはできないことがある。参照により組み込まれている、米国特許出願第62/942,209号及び同第62/942,208号を参照されたい。
【0058】
安息香酸ナトリウムと、グリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される第2の防腐剤組成物とを含有する防腐剤系は、3以下のEWG評価スコアを有し、EWG VERIFIED(商標)であり得、Whole Foods(登録商標)Marketが許容できないものとして列挙している成分のいずれも含有しなくてもよく、Yuka(登録商標)というアプリケーションによって「リスクフリー」として分類することができる一方、抗微生物効果を維持し、かつ良好なコンディショニング性能を実現することができる。いくつかの例では、防腐剤系及び/又はコンディショナーは、COSMOS規格(2019年1月1日)も満たすことができる。
【0059】
防腐組成物は、グリコール及び/又はグリセリルエステルを含有することができる。グリコール及びグリセリルエステルはどちらも、分子に2つの-OH基を有する。グリコールの非限定的な例としては、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、デシレングリコール(1,2-デカンジオール)及びそれらの混合物を挙げることができる。一例では、グリコールは、カプリリルグリコールとすることができる。グリセロールエステルの非限定的な例としては、カプリル酸グリセリル、カプリン酸グリセリル、ウンデシレン酸グリセリル及びそれらの混合物を挙げることができる。グリセロールエーテルの非限定的な例としては、エチルヘキシルグリセリン、カプリリルグリセリルエーテル、グリセリルカプリルエーテル、及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0060】
コンディショナー組成物及び/又は防腐剤系は、特定の防腐剤、特に基準のうちの1つ以上を満たさない防腐剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びその塩、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン及び2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(Dow(登録商標)からKathon(商標)CGとして市販されている)を含むイソチアゾリノン、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、シクロヘキシルグリセリン、並びに/又はパラベンを含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。
【0061】
コンディショナー組成物は、約0.2重量%~約2.25重量%の防腐剤系、あるいは、約0.4重量%~約2.0重量%の防腐剤系、あるいは、約0.6重量%~約1.75重量%の防腐剤系、あるいは、0.7重量%~約1.50重量%の防腐剤系、あるいは、約0.8重量%~約1.30重量%の防腐剤系及びあるいは、0.95重量%~1.25重量%の防腐剤系を含有することができる。
【0062】
コンディショナー組成物は、約0.05重量%~約0.8重量%の安息香酸ナトリウム、あるいは、0.1重量%~約0.5重量%の安息香酸ナトリウム、あるいは、約0.2重量%~約0.4重量%の安息香酸ナトリウム及びあるいは、約0.22重量%~約0.3重量%の安息香酸ナトリウムを含有することができる。コンディショナー組成物は、安息香酸ナトリウムを含有することができ、2重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは1.5重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは1重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは0.8重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは0.6重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは0.5重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは0.4重量%未満の安息香酸ナトリウム、あるいは0.3重量%未満の安息香酸ナトリウムを含有することができる。
【0063】
防腐剤系は、防腐剤系の約5重量%~約50重量%の安息香酸ナトリウム、あるいは防腐剤系の約10重量%~約40重量%の安息香酸ナトリウム、及び防腐剤系の約15重量%~約30重量%の安息香酸ナトリウムを含有することができる。
【0064】
コンディショナー組成物は、約0.2重量%~約2.0重量%、あるいは、約0.3重量%~約1.75重量%、あるいは、約0.4重量%~約1.70重量%、あるいは、約0.5重量%~約1.65重量%、あるいは、約0.55重量%~約1.60重量%、あるいは、約0.60重量%~約1.50重量%の、グリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせを含有することができる。コンディショナー組成物があまりにも多くのグリコール及び/又はグリセリルエステルを含有する場合(例えば、2%を超える)、ゲルネットワーク構造が破壊される可能性があり、コンディショナーは、消費者が許容するレオロジー及び/又は性能を有していないことになろう。
【0065】
防腐剤系は、防腐剤系の約50重量%~約100重量%、あるいは防腐剤系の約60重量%~約95重量%、あるいは防腐剤系の約65重量%~約90重量%、あるいは防腐剤系の約70重量%~約85重量%のグリコール及び/又はグリセリルエステルを含有することができる。
【0066】
香料への防腐組成物(例えばグリコール、グリセリルエステル及びそれらの組み合わせ)の重量比は、約0.1~約10、あるいは、約0.2~約8、あるいは、約0.2~約5、あるいは、約0.3~約5、あるいは、約0.5~約2、あるいは、約0.6~約1.8、あるいは、約0.8~約1.5、あるいは、約0.85~約1.25とすることができる。
【0067】
香料
本明細書において開示されているコンディショナー組成物は、香料アコードと呼ぶことができる香料を含むことができる。香料は、毛髪又は皮膚への施用に好適であり得る。
【0068】
コンディショナー組成物は、当該組成物の総重量に対して、香料を約0.1重量%~約5重量%、あるいは、約0.2重量%~約3重量%、あるいは、約0.3重量%~約4重量%、あるいは、約0.4重量%~約2.5重量%、あるいは、約0.5重量%~約2重量%、あるいは、約0.6重量%~約1.5重量%、あるいは、約0.6重量%~約1.2重量%及びあるいは、約0.7重量%~約1重量%含有することができる。
【0069】
アルデヒド、ケトン及びエステルなどの物質を含む、フレグランス(すなわち、香料)使用のための多種多様な化学物質が知られている。より一般的には、フレグランスとして使用するためのさまざまな化学構成成分の複合混合物を含む天然由来の植物油及び動物油及び滲出物が公知である。香料は、単一の化学物質を含むそれらの組成では比較的単純なものであり得る。又は任意の所望の香りをもたらすようにすべてが選択される、天然及び合成化学構成成分の高度に洗練された複合混合物を含むことができる。
【0070】
本発明の組成物の香料原料は、約500℃以下、あるいは約400℃以下、あるいは約350℃以下の沸点(BP)を有することができる。多くの香料原料のBPは、Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)、Steffen Arctander(1969)に示されている。本明細書において有用な香料原材料のClogP値は、0.1超、あるいは約0.5超、あるいは約1.0超、あるいは約1.2超であり得る。
【0071】
好適な香料原料としては、以下に限定されないが、2,4デカジエン酸エチル、ヘプタン酸アリル(allyl heptoate)、酢酸アミル、酪酸エチル、グレープフルーツゼスト(C&A)、酢酸プレニル、ピノアセトアルデヒド、2,6-ノナジエノール、3,6-ノナジエノール、cis-6-ノネノール、エキシタール(excital)、エバノール、ポリサントール、オレンジジュースカルボニル、レモンジュースカルボニル、オレンジシネンサル、パラジフ、タンジェリナール、ベンズアルデヒド、マンダリンアルデヒド、ウンデカラクトン、ノルリンバノール、デシルアルデヒド、Trans-2-ヘキセナール、trans-2-デセナール、ダマセノン、2-イソブチルチアゾール、4-メチル-4-メルカプトペンタン-2-オン、コルプスカシス(corps cassis)0.1%TEC、パッチョリ、2-メトキシ-4-ビニルフェノール、ピリジンアセチル10%、スルフォロール、ジアセチル、フラネオール、メープルラクトン、グリコール酸アリルアミル、アンブロキサン、アルファダマスコンダマセン、セタロックス、シクラールC、セドランバー、シクロガルバネート、ガルベックス、サイマール(Cymal)、ネロール、フローヒドラール、P.t.ブシナール、イソシクロシトラール、フラクトン、メチルイソブテニルテトラヒドロピラン、フルテン、デルフォン、エチルメチルフェニルグリシデート、Violiff、フォルアセテート(for acetate)、デルタダマスコンダマセン、アンブロックス、カロン、イソオイゲノール、ハイヴァーナル、メチルベータナフチルケトン、オゾニル、サリチル酸ベンジル、スピロガルボーン、桂皮アルコール、ジャバノール、ジヒドロイソジャスモネート、アドクサル、カリスマル、ピラジン、アントラニル酸エチル、アルデヒドスープラ(aldehyde supra)、バカダノール、アネトール、イリサンテーマ、ヤラウヤラ、ケオン、サリチル酸cis3ヘキセニル、メチルノニルケトン、クマリン、ガンマドデカラクトン、アプリネート(Applinate)、ユーカルプトール、イントレレベンアルデヒド、ヘリオトロピン、インドール、マンザナテ、イオノン、アルファ、trans4デシナール、イオノンベータ、オキサン、ネオブタノン、クロナール(Clonal)、炭酸メチルオクチン、フロラロゾン、炭酸メチルヘプチン、メチルノニルアセトアルデヒド、カシュメラン、フェノキシエチルイソブチレート、フェニルアセトアルデヒド、エチルメチルフェニルグリシデート、ウンデシルアルデヒド、オーランティオール、ネクタリル、ブッコキシム、ラウリエアルデヒド(Laurie aldehyde)、ニルバノール、トリフェナール、ピラゾブチル(pyrazobutyle)、ベロトーン、アニスアルデヒド、パラメンテン、イソ吉草アルデヒド0.1%DPG、リミナール、ラビエノキシム、rhubofix、イソプロピルキノリン、4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル)-3-ブテノン2;(3aR-(3aアルファ,5aベータ,9aアルファ,9bベータ))-ドデカヒドロ-3a,6,6,9a-テトラメチルナフタ(2,1-b)フラン;2,6-ジメチル-5-ヘプテナール;3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール;酢酸3-メチル-2-ブテン-1-イル;3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル;2,4-ジメチルシクロヘキセン-3-カルボアルデヒド;フェニルアセトアルデヒド、インドール、エチルメチルジオキソランアセテート;4-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサジエニル)-3-ブテン-4-オン;酢酸Cis3ヘキセニル;ラウリン酸Ald、トリシクロデセニルアセテート、パラクレシルメチルエーテル、7-アセチル、1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン;3-ブテン-2-オン;3-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル);酢酸(シクロヘキシルオキシ)、2-プロペニルエステル;3-ブテン-2-オン、4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)、(E);デシルアルデヒド、メチル-3,4-ジオキシ(シクロアセトニル)ベンゼン;2,6-ジメチル-2,6-オクタジエン-8-オール;オルト第三級ブチルシクロヘキサニルアセテート;ヘキサン酸、2-プロペニルエステル;4-メトキシベンズアルデヒド;3-(3-イソプロピルフェニル)ブタナール;イソ2-メトキシ-4-(2-プロペニル)フェノール、テトラヒドロ3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-オール;1-メチル-4-イソプロペニル-1-シクロヘキセン;メチルフェニルカルボニルアセテート;プロピオン酸ヘキサヒドロ-4,7メタノ-1H-インデン-5(又は6)-イル;ベンズアルデヒド、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエナール;3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロエンテン(cycloenten)-1-イル)-4-ペンタエン-2-オール;2-メトキシ-4-(2-プロペニル)フェノール;3,7-ジメチル-6-オクテン-1-オール;ヘプタン酸アリル;1,3-オキサチアン、2-メチル-4-プロピル-、cis-;パラジフ;(オール-E)-アルファ-シネンサール、2,6,10-トリメチル-2(E),6(E),9(E),11-ドデカテトラエナール;マンダリンアルデヒド、p-I-メテン-8チオール;4-メチル-3-デセン-5-オール;カプロン酸エチル、エチル-2-4-デカジエノエート、4-ペンタエン-1-オン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-;1H-インデン-a-プロパナール、2,3-ジヒドロ-1,1-ジメチル-(9CI);メチルノニルアセトアルデヒド;オレンジジュースカルボニル;4ドデセナール;3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、2,4-ジメチル;2,6,-ノネノール;2,6-ノナデイナール(nonadeinal);2,6-ノナジエノール;3-P-クメニル-プロピオンアルデヒド4-(1-メチルエチル)-ベンゼンプロパナール;1-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサンジエニル)-2-ブテン-1-オン;6-(Z,3-ペンテニル)-テトラヒドロ-(2H)-ピラノン-2;3-メチル-(cis-2-ペンタエン-1-イル)-2-シクロペンタエン-1-オン、2,6ノネオール;2,6-ノナジエノール;(3aR-(3aアルファ,5aベータ,9aアルファ,9bベータ))-ドデカヒドロ-3a,6,6,9a-テトラメチルナフタ(2,1-b)フラン;ベータガンマヘキセノール;酢酸Cis3ヘキセニル;3-P-クメニル-プロピオンアルデヒド4-(1-メチルエチル)-ベンゼンプロパナール;1-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサジエニル)-2-ブテン-1-オン;3-(3-イソプロピルフェニル)ブタナール;4-ペンタエン-1-オン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-;1H-インデン-a-プロパナール、2,3-ジヒドロ-1,1-ジメチル-(9CI);4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル)-3-ブテノン2;6-(Z,3-ペンテニル)-テトラヒドロ-(2H)-ピラノン-2;2,6-ジメチル-5-ヘプテナール;6,6-ジメチルビシクロ(3.1.1)ヘプター2-エン-2-プロパナール;3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、2,4-ジメチル;4-メチル-3-デセン-5-オール;オルト第三級ブチルシクロヘキサニルアセテート;3-メチル-(cis-2-ペンタエン-1-イル)-2-シクロペンタエン-1-オン;4-ペンテン-2-オール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタエン-1-イル)-ベンズアルデヒド;ウンデクラクトン(Undeclactone);4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル)-3-ブテノン2;ヘプタン酸アリル;1,3-オキサチアン、2-メチル-4-プロピル-、cis-;パラジフ、(オール-E)-アルファ-シネンサール、2,6,10-トリメチル-2(E),6(E),9(E),11-ドデカテトラエナール;マンダリンアルデヒド;4-ドデセナール;p-1-メテン-8チオール;オレンジジュースカルボニル;デシルアルデヒド;4-メチル-3-デセン-5-オール;4-ペンタエン-1-オン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-ヘキサン酸、2-プロペニルエステル;4-メトキシベンズアルデヒド;ヘプタン酸アリル;ベンズアルデヒド;1,3-オキサチアン、2-メチル-4-プロピル-、cis-;デシルアルデヒド;2’4-デカジエン酸エチル;カプロン酸エチル;4-ペンタエン-1-オン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-;p-1-メテン-8チオール;(オール-E)-アルファ-シネンサール2,6,10-トリメチル-2(E),6(E),9(E),11-ドデカテトラエナール;IH-インデン-a-プロパナール、2,3-ジヒドロ-1,1-ジメチル-(9C1);4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル)-3-ブテノン2;3ドデセナール;メチルノニルアセトアルデヒド;オレンジジュースカルボニル;パラジフ;4ドデセナール;3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、2,4-ジメチル;4-メチル-3-デセン-5-オール;動物フレグランス(ムスクオイル、ジャコウ、カストリウム、アンバーグリスなど);植物フレグランス(ナツメグエキス、カルドモンエキス、ショウガエキス、シナモンエキス、パチョリオイル、ゼラニウムオイル、オレンジオイル、マンダリンオイル、オレンジ花エキス、シダーウッド、ベチバー、ラバンジン、イランイランエキス、チューベローズエキス、サンダルウッドオイル、ベルガモットオイル、ローズマリー油、スペアミントオイル、ハッカ葉油、レモンオイル、ラベンダーオイル、シトロネラ油、カモミールオイル、チョウジ油、セージオイル、ネロリオイル、ラブダナムオイル、ユーカリ油、バーベナオイル、ミモザエキス、水仙エキス、ニンジン種子エキス、ジャスミンエキス、オリバナムエキス、バラエキスなど)、アセトフェノン、アドクサル、アルデヒドC-12、アルデヒドC-14、アルデヒドC-18、カプリル酸アリル、ヘプタン酸アリル、アンブロキサン、ジメチルインダン誘導体、アネトール、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール及びエステル誘導体、プロピオン酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、ベータガンマヘキサノール、ボルネオール、酢酸ブチル、樟脳、カルビトール、カルボン、セタロックス、シンナムアルデヒド、酢酸シンナミル、シナミルアルコール、cis-3-ヘキサノール及びエステル誘導体、炭酸cis-3-ヘキセニルメチル、シスジャスモン、シトラール、シトロネロール及びエステル誘導体、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シクロガルバネート、ダマスコン、デカノール、デシルアルデヒド、エストラゴール、デルタムセノン、ジヒドロミルセノール、ジメチルベンジルカルビノール、6,8-ジメチル-2-ノナノール、酪酸ジメチルベンジルカルビニル、イソ酪酸エチル、プロピオン酸エチル、カプリル酸エチル、桂皮酸エチル、ヘキサン酸エチル、吉草酸エチル、エキサルトリド、フェンコン、ガラクソリド、ゲラニオール及びエステル誘導体、ヘジオン、ヘリオナール、2-ヘプトノン、ヘキセノール、サリチル酸ヘキシル、ヒドロキシシトロネラール、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソイースーパー、酢酸リナロール、リリアール、リラール、マジャントール、マヨール、メントール、p-メチルアセトフェノン、メチルセドリロン、ジヒドロジャスモン酸メチル、メチルオイゲノール、ムゲタノール、パラヒドロキシフェニルブタノン、フェノキシノール、フェニルアセトアルデヒド酢酸ジメチル、イソ酪酸フェノキシエチル、フェニルエチルアルコール、ピネン、サンダルロール、サンジノール、サンタロール、チモール、テルペン、トナリド、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール、ウンデシレンアル
デヒド、フェニルエチルアルコール、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、桂皮アルコール、酢酸イソボルニル、酢酸ベンジル、パラ-第三級-ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸リナリル、ジヒドローノル-ジシクロペンタジエニルアセテート、ジヒドロ-ノル-ジシクロペンタジエニルプロピオネート、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、パラ-イソ-プロピルα-オクチルヒドロシンナミックアルデヒド、ヘキシル桂皮アルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、シトラール、デキストロリモネン、クマリン、イオノンガンマメチル、メチルベータナフチルケトン、ガンマウンデカラクトン、オイゲノール、ムスクキシロール、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ-ガンマ-2-ベンゾピラン、4-アセチル-6-第三級ブチル-1,1-ジメチルインダン、6-アセチル-1,1,3,4,4,6-ヘキサメチルテトラヒドロナフタレン、ベータナフチルエチルエーテル、メチルオイゲノール、メチルセドレニルケトン、パッチョリ、ラバンジン、ゲラニルニトリル、アルファイオノン、アルファベータイオノン、ベンジルイソオイゲノール、アミルシンナムアルデヒド、ベータガンマヘキセノール、オレンジCP、オルト第三級-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-メチル-3-(パラ-イソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド、トリクロロメチルフェニルカルビニルアセテート、ジオール-1,3-酢酸ノナン、ジヒドロジャスモン酸メチル、フェノキシエチルイソブチレート、シトロネラ、シトロネラール、シトラタル、テトラヒドロムグオール、エチレンブラシレート、ムスクケトン、ムスクチベット、酢酸フェニルエチル、オークモス25%、サリチル酸ヘキシル、ユーカルプトール、ステモン、カシュメラン、ゲラニオール、シトロネリルニトリル、リナロール、エチルリナロール、酢酸ベンジル、ウンデカベルトール、酢酸メチルフェニルカルビニル、6-ノネン-1-オール、(6Z)-、プロピオン酸ベンジル、イソ-イースーパー、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(DPG中の10%ノナジエノール)、cis-3-ヘキセン-1-オール(ベータガンマヘキセノール)、酢酸イソボルニル、アンブロックスDL、オゾンプロパナール(フロラロゾン)、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)ペンタ-4-エン-2-オール(エバノール)、イソ酪酸フェネチル、フローヒドラール、フェニルエチルアルコール、ブルゲオナール、γ-ウンデカラクトン_(ラセミ体)、ジヒドロミルセノール、2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-酢酸エチル(フラクトン)、ビガラード酸化物、アリルシクロヘキシルプロピオネート、テトラヒドロリナロール(Tetrahydrolinalool)(テトラヒドロリナロール(Tetrahydro linalool))、Trimofix O、シトロネロール、ネオホリオン、Hivernal混合物、酢酸リナリル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、デルタ-ムセノン、ロマノリド、ベータ-ピネン、カラナール、ベルテネックス、酢酸o-tert-ブチルシクロヘキシル、ネクタリル、ガンマ-デカラクトン、イソオイゲノール、ヘリオトロピン、オキサロン(カロン1951)、桂皮アルデヒド、ジヒドロ-ベータ-イオノン、酢酸エチル、シクレマックス、オイゲノール、d-リモネン、ビバルディエ(Vivaldie)、シクロガルバネート(cyclogalbanate)、trans-アネトール、アネトール、酪酸cis-3-ヘキセニル、酢酸フロール(Flor acetate)、Violiff、オーランティオール、ダマセノン、trans-ピノアセトアルデヒド、ドデカナール、ユーカルプトール、ローズキシド、ウンデカナール(ウンデシルアルデヒド)、カプロン酸アリル、ロマスコーン、ヘプタン酸アリル、a-イロン、酢酸ヘキシル、リファローム(Liffarome)、バートリフ、アニスアルデヒド、ガンマメチルイオノン、ノナナール、フルテン、グリコール酸アリルアミル、2-オクチン酸メチル、ベータ-イオノン、エナント酸エチル、マルトール、アルファ-ダマスコン、メチル-2-ノニノエート、ガンマ-ノナラクトン、ジメトール、メチルパンプルムース、メチルイオノン(キサンドラリア(Xandralia))、2-ノネン-1-アール、オキサン、(E)-2,(Z)-6-ノナジエナール、Trans-2-ヘキセナール、酪酸エチル、酢酸プレニル、エチル-2-メチルブチレート、メロナール、酢酸イソアミル、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(ノナジエノール)、DPG中の10%Labienone Oxim(ラビエノキシム)、カプロン酸エチル、フェニルアセトアルデヒド、イソブチルキノリン、マンザナテ、2-メチルウンデカナール、アントラニル酸メチル、cis-3、cis-6-ノナジエノール、エチルバニリン、ベンズアルデヒド、ネオブテノン、トリプラル又はリグストラール、10-ウンデセナール、シトロネラール、N-デカナール、バニリン、L-カルボン、イソシクロシトラール、オクタナール、安息香酸メチル、酢酸フェニルエチル、シトラール、インドール及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0072】
香料原料を含む他の好適な香料は、以下の米国特許第4,145,184号;同第4,209,417号;同第4,515,705号;及び同第4,152,272号に見出すことができ、これらの全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
【0073】
好適な香料原料は、以下:ステモン、カシュメラン、ゲラニオール、シトロネリルニトリル、リナロール、エチルリナロール、酢酸ベンジル、ウンデカベルトール、酢酸メチルフェニルカルビニル、6-ノネン-1-オール、(6Z)-、プロピオン酸ベンジル、イソ-イースーパー、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(DPG中の10%ノナジエノール)、cis-3-ヘキセン-1-オール(ベータガンマヘキセノール)、酢酸イソボルニル、アンブロックスDL、オゾンプロパナール(フロラロゾン)、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)ペンタ-4-エン-2-オール(エバノール)、イソ酪酸フェネチル、フローヒドラール、フェニルエチルアルコール、ブルゲオナール、γ-ウンデカラクトン_(ラセミ体)、ジヒドロミルセノール、2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-酢酸エチル(フラクトン)、ビガラード酸化物、アリルシクロヘキシルプロピオネート、テトラヒドロリナロール(テトラヒドロリナロール)、Trimofix O、シトロネロール、ネオホリオン、Hivernal混合物、酢酸リナリル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、デルタ-ムセノン、ロマノリド、ベータ-ピネン、カラナール、ベルテネックス、酢酸o-tert-ブチルシクロヘキシル、ネクタリル、ガンマ-デカラクトン、イソオイゲノール、ヘリオトロピン、オキサロン(カロン1951)、桂皮アルデヒド、ジヒドロ-ベータ-イオノン、酢酸エチル、シクレマックス、オイゲノール、d-リモネン、ビバルディエ、シクロガルバネート、trans-アネトール、アネトール、酪酸cis-3-ヘキセニル、酢酸フロール、Violiff、オーランティオール、ダマセノン、trans-ピノアセトアルデヒド、ドデカナール、ユーカルプトール、ローズキシド、ウンデカナール(ウンデシルアルデヒド)、カプロン酸アリル、ロマスコーン、ヘプタン酸アリル、a-イロン、酢酸ヘキシル、リファローム、バートリフ、アニスアルデヒド、ガンマメチルイオノン、ノナナール、フルテン、グリコール酸アリルアミル、2-オクチン酸メチル、ベータ-イオノン、エナント酸エチル、マルトール、アルファ-ダマスコン、メチル-2-ノニノエート、ガンマ-ノナラクトン、ジメトール、メチルパンプルムース、メチルイオノン(キサンドラリア)、2-ノネン-1-アール、オキサン、(E)-2,(Z)-6-ノナジエナール、Trans-2-ヘキセナール、酪酸エチル、酢酸プレニル、エチル-2-メチルブチレート、メロナール、酢酸イソアミル、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(ノナジエノール)、DPG中の10%Labienone Oxim(ラビエノキシム)、カプロン酸エチル、フェニルアセトアルデヒド、イソブチルキノリン、マンザナテ、2-メチルウンデカナール、アントラニル酸メチル、cis-3、cis-6-ノナジエノール、エチルバニリン、ベンズアルデヒド、ネオブテノン、トリプラル又はリグストラール、10-ウンデセナール、シトロネラール、N-デカナール、バニリン、L-カルボン、イソシクロシトラール、オクタナール、安息香酸メチル、酢酸フェニルエチル、シトラール、インドール及びそれらの混合物を含むことができる。
【0074】
追加的な好適な香料原料としては、以下:イソオイゲノール、ヘリオトロピン、オキサロン(カロン1951)、桂皮アルデヒド、ジヒドロ-ベータ-イオノン、酢酸エチル、シクレマックス、オイゲノール、d-リモネン、ビバルディエ、シクロガルバネート、trans-アネトール、アネトール、酪酸cis-3-ヘキセニル、酢酸フロール、Violiff、オーランティオール、ダマセノン、trans-ピノアセトアルデヒド、ドデカナール、ユーカルプトール、ローズキシド、ウンデカナール(ウンデシルアルデヒド)、カプロン酸アリル、ロマスコーン、ヘプタン酸アリル、a-イロン、酢酸ヘキシル、リファローム、バートリフ、アニスアルデヒド、ガンマメチルイオノン、ノナナール、フルテン、グリコール酸アリルアミル、2-オクチン酸メチル、ベータ-イオノン、エナント酸エチル、マルトール、アルファ-ダマスコン、メチル-2-ノニノエート、ガンマ-ノナラクトン、ジメトール、メチルパンプルムース、メチルイオノン(キサンドラリア)、Violiff、オーランティオール、ダマセノン、trans-ピノアセトアルデヒド、ドデカナール、ユーカルプトール、ローズキシド、ウンデカナール(ウンデシルアルデヒド)、カプロン酸アリル、ロマスコーン、ヘプタン酸アリル、a-イロン、酢酸ヘキシル、リファローム、バートリフ、アニスアルデヒド、ガンマメチルイオノン、ノナナール、フルテン、グリコール酸アリルアミル、2-オクチン酸メチル、ベータ-イオノン、エナント酸エチル、マルトール、アルファ-ダマスコン、メチル-2-ノニノエート、ガンマ-ノナラクトン、ジメトール、メチルパンプルムース、メチルイオノン(キサンドラリア)、2-ノネン-1-アール、オキサン、(E)-2,(Z)-6-ノナジエナール、Trans-2-ヘキセナール、酪酸エチル、酢酸プレニル、エチル-2-メチルブチレート、メロナール、酢酸イソアミル、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(ノナジエノール)、DPG中の10%Labienone Oxim(ラビエノキシム)、カプロン酸エチル、フェニルアセトアルデヒド、イソブチルキノリン、マンザナテ、2-メチルウンデカナール、アントラニル酸メチル、cis-3、cis-6-ノナジエノール、エチルバニリン、ベンズアルデヒド、ネオブテノン、トリプラル又はリグストラール、10-ウンデセナール、シトロネラール、N-デカナール、バニリン、L-カルボン、イソシクロシトラール、オクタナール、安息香酸メチル、酢酸フェニルエチル、シトラール、インドール及びそれらの混合物が挙げられる。
【0075】
更に好適な香料原料としては、以下:Violiff、オーランティオール、ダマセノン、trans-ピノアセトアルデヒド、ドデカナール、ユーカルプトール、ローズキシド、ウンデカナール(ウンデシルアルデヒド)、カプロン酸アリル、ロマスコーン、ヘプタン酸アリル、a-イロン、酢酸ヘキシル、リファローム、バートリフ、アニスアルデヒド、ガンマメチルイオノン、ノナナール、フルテン、グリコール酸アリルアミル、2-オクチン酸メチル、ベータ-イオノン、エナント酸エチル、マルトール、アルファ-ダマスコン、メチル-2-ノニノエート、ガンマ-ノナラクトン、ジメトール、メチルパンプルムース、メチルイオノン(キサンドラリア)、2-ノネン-1-アール、オキサン、(E)-2,(Z)-6-ノナジエナール、Trans-2-ヘキセナール、酪酸エチル、酢酸プレニル、エチル-2-メチルブチレート、メロナール、酢酸イソアミル、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(ノナジエノール)、DPG中の10%Labienone Oxim(ラビエノキシム)、カプロン酸エチル、フェニルアセトアルデヒド、イソブチルキノリン、マンザナテ、2-メチルウンデカナール、アントラニル酸メチル、cis-3、cis-6-ノナジエノール、エチルバニリン、ベンズアルデヒド、ネオブテノン、トリプラル又はリグストラール、10-ウンデセナール、シトロネラール、N-デカナール、バニリン、L-カルボン、イソシクロシトラール、オクタナール、安息香酸メチル、酢酸フェニルエチル、シトラール、インドール及びそれらの混合物が挙げられる。
【0076】
更に好適な香料原料としては、以下:2-ノネン-1-アール、オキサン、(E)-2,(Z)-6-ノナジエナール、Trans-2-ヘキセナール、酪酸エチル、酢酸プレニル、エチル-2-メチルブチレート、メロナール、酢酸イソアミル、2,6-ノナジエン-1-オール、(2E,6Z)-(ノナジエノール)、DPG中の10%Labienone Oxim(ラビエノキシム)、カプロン酸エチル、フェニルアセトアルデヒド、イソブチルキノリン、マンザナテ、2-メチルウンデカナール、アントラニル酸メチル、cis-3、cis-6-ノナジエノール、エチルバニリン、ベンズアルデヒド、ネオブテノン、トリプラル又はリグストラール、10-ウンデセナール、シトロネラール、N-デカナール、バニリン、L-カルボン、イソシクロシトラール、オクタナール、安息香酸メチル、酢酸フェニルエチル、シトラール、インドール及びそれらの混合物が挙げられる。
【0077】
香料の一例は、リグストラール又はトリプラル、酢酸cis-3-ヘキセニル、デルタダマセン、シクレマックス、酪酸エチル-2-メチル、酢酸ヘキシル、アリルシクロヘキサンプロピオネート、エチルリナロール、ウンデカラクトン、アンブロキサン、フローヒドラール、エチル-2-メチルペンタノエート、酢酸プレニル、エチルマルトール、メチルイソ-ブテニルテトラヒドロピラン、エナント酸エチル、オキサン、ヘプタン酸アリル、フルテン及びイオノンガンマメチルを含む。
【0078】
香料の別の例は、オクチルアルデヒド、オキサン、ピノアセトアルデヒド、アネトール米国薬局方、アルファダマセン、シトロネロール、メチルパンプルムース、アンブロナット(ambronat)、4-三級ブチルシクロ酢酸ヘキシル、酢酸ヘキシル、酢酸cis-3-ヘキセニル、メロナール、イロンアルファ精製品、ジメチルベンジルカルビルアセテート、プレシクレモンB、フルテン、helvetolide947650、ウンデカラクトン、エチル-2-メチルペンタノエート、フェニルアセトアルデヒド、ガンマデカラクトン、ジヒドロベータイオノン、酪酸エチル-2-メチル、エチルメチルフェニルグリシデート、ロマスコーン、シトラール及びエチルバニリンを含む。
【0079】
香料の別の例は、コールドプレスレモン、メロナール、パラヒドロキシフェニルブタノン、ウンデカラクトン、リグストラール又はトリプラル、ウンデカベルトール、イソイースーパー又はウッド、イソオイゲノール、アンブロナット、ベータガンマヘキセノール、エチルマルトール、オキサン、酢酸cis-3-ヘキセニル、デルタダマセン、ジヒドロミルセノール、カプロン酸エチル、酪酸エチル-2-メチル、ヘリオトロピン、酢酸ヘキシル、イオノンガンマメチル、リナロール及び酢酸リナリルを含む。
【0080】
香料は、1種以上の香料原料を含むことができ、少なくとも1種の香料原料は、水1リットルあたり10g以下、あるいは水1リットルあたり5g以下、あるいは水1リットルあたり2g以下の水溶解度を有する。
【0081】
香料原料は、約5~約10、あるいは約6~約9、あるいは約7~約9の比誘電率(DC)を有することができる。誘電定数は、BI-870 Liquid Dielectric Constant Meter(Brookhaven Instruments,Corp.,New York)を使用して、室温(23.1~23.4℃)で測定される。
【0082】
少なくとも1種の香料原料は、約1~6.0、あるいは約1.5~6.0、あるいは約2.0~5.5の、より低いAlogPを有することができる。
【0083】
香料原料は、以下の表にあるものを含むことができる。
【0084】
【表1】
【0085】
可溶性抗ふけ活性物質
可溶性抗ふけ剤は、クリムバゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、エコナゾール及びエルビオールなどのアゾール;ピロクトンオラミン、シクロピロックス、リロピロックス及びMEA-ヒドロキシオクチルオキシピリジノンなどのヒドロキシピリドン;サリチル酸及び他のヒドロキシ酸などの角質溶解剤;アゾキシストロビンなどのストロビルリン、並びに1,10-フェナントロリンなどの金属キレート剤、及びヒノキチオールからなる群から選択される1種の物質又は混合物であってよい。アゾール抗菌剤は、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリンバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、及びそれらの混合物からなる群から選択されるイミダゾールとすることができるか、又はアゾール抗菌剤は、テルコナゾール、イトラコナゾール、及びそれらの混合物からなる群から選択されるトリアゾールである。アゾール抗菌剤は、ケトコナゾールであってもよい。唯一の抗微生物剤が、ケトコナゾールであってもよい。
【0086】
可溶性抗ふけ剤は、約0.1%~10%、更なる実施形態では、約0.25%~8%、更なる実施形態では、約0.5%~6%の量で存在することができる。あるいは、可溶性抗ふけ剤は、約0.1%~約2%、あるいは、約0.15%~約1.5%、あるいは、約0.2%~約1%、あるいは、約0.2%~約0.75%、あるいは、約0.25%~約0.5%の量で存在することができる。
【0087】
シリコーン化合物
本発明の組成物は、シリコーン化合物を含んでもよい。シリコーン化合物は、組成物の約0.05重量%~約15重量%、好ましくは約0.1重量%~約10重量%、より好ましくは約0.15重量%~約5重量%、更により好ましくは約0.2重量%~約4重量%のレベルで組成物中に含有され得る。
【0088】
第四級アンモニウム基を含有するシリコーンポリマー
本明細書で有用なこのようなシリコーン化合物は、アミン基又は四級アンモニウム基を有するもの、並びにアルキレンオキシド基、例えば、トリデセス-9-アモジメチコン、シリコーンクオタニウム-22、及び以下に詳細に記載するものであってよい。
【0089】
本明細書において有用なシリコーン化合物としては、例えば、末端エステル基を含み、最大100,000mPa・sの粘度及びD単位200超のDブロック長さを有する、第四級基を含有するシリコーンポリマーが挙げられる。理論によって束縛されるものではないが、この低粘度シリコーンポリマーは、シリコーンブレンドの必要性を排除しながらも、改善されたコンディショニング効果、例えば、滑らかな感触、摩擦の低減、及びヘアダメージの防止などのコンディショニング効果を実現する。
【0090】
構造的に、シリコーンポリマーは、1つ以上の第四級アンモニウム基、200個を超えるシロキサン単位を含む少なくとも1つのシリコーンブロック、少なくとも1つのポリアルキレンオキシド構造単位、及び少なくとも1つの末端エステル基を含むポリオルガノシロキサン化合物である。1つ以上の実施形態では、シリコーンブロックは、300~500個のシロキサン単位を含んでもよい。
好ましい実施形態では、ポリオルガノシロキサン化合物は、一般式(Ia)及び(Ib)を有する:
M-Y-[-(N-T-N)-Y-]-[-(NR-A-E-A’-NR)-Y-]-M (Ia)
M-Y-[-(N-T-N)-Y-]-[-(N -A-E-A’-N )-Y-]-M (Ib)
式中、
mは、>0、好ましくは0.01~100、より好ましくは0.1~100、更により好ましくは1~100、具体的には1~50、より具体的には1~20、更により具体的には1~10であり、
kは0、又は0超~50の平均値、又は好ましくは1~20、又は更により好ましくは1~10であり、
Mは、以下から選択される末端エステル基を含む末端基を表し、
-OC(O)-Z
-OS(O)-Z
-OS(O)O-Z
-OP(O)(O-Z)OH
-OP(O)(O-Z)
Zは、最大40個の炭素原子を有する一価の有機残基から選択され、場合により1個以上のヘテロ原子を含む)から選択される末端エステル基を含む末端基を表す。
【0091】
A及びA’はそれぞれ、互いに独立して、単結合、又は最大10個の炭素原子及び1個以上のヘテロ原子を有する二価有機基から選択され、
Eは、次の一般式のポリアルキレンオキシド基であり、
-[CHCHO]-[CHCH(CH)O]-[CHCH(C)O]
式中、q=0~200、r=0~200、s=0~200及びq+r+s=1~600である。
【0092】
は、水素又はRから選択され、
Rは、最大22個の炭素原子、及び場合により1個以上のヘテロ原子を有する一価の有機基から選択され、窒素原子における遊離原子価は炭素原子に結合しており、
Yは、以下の式の基:
-K-S-K-及び-A-E-A’-又は-A’-E-A-
であり、
【0093】
【化2】
式中、R1は、C~C22アルキル、C~C22フルオロアルキル又はアリールであり、nは、200~1000であり、ポリオルガノシロキサン化合物中にいくつかのS基が存在する場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。
【0094】
Kは、二価又は三価の直鎖、環状、及び/又は分枝状のC~C40炭化水素残基であり、これは、場合により、-O-、-NH-、三価のN、-NR-、-C(O)-、-C(S)-によって中断され、かつ-OHで場合により置換され、Rは、上記のとおりに定義され、
Tは、最大20個の炭素原子及び1個以上のヘテロ原子を有する二価の有機基から選択される。
【0095】
残基Kは、互いに同一であっても異なっていてもよい。-K-S-K-部分中、残基Kは、C-Si-結合を介して残基Sのケイ素原子に結合される。
【0096】
ポリオルガノシロキサン化合物中は、アミン基(-(NR-A-E-A’-NR)-)が存在することが可能であることに起因し、有機又は無機酸によるこのようなアミン基のプロトン化によりもたらされる、プロトン化アンモニウム基を有する場合がある。このような化合物は、ポリオルガノシロキサン化合物の酸付加塩と呼ばれることもある。
【0097】
好ましい実施形態では、第四級アンモニウム基b)と末端エステル基c)とのモル比は、100:20未満であり、更により好ましくは100:30未満であり、最も好ましくは100:50未満である。この比は、13C-NMRによって決定され得る。
【0098】
更なる実施形態では、ポリオルガノシロキサン組成物は、
A)a)少なくとも1つのポリオルガノシロキサン基、b)少なくとも1つの第四級アンモニウム基、c)少なくとも1つの末端エステル基、及びd)少なくとも1つのポリアルキレンオキシド基(上で定義したとおり)を含む、少なくとも1種のポリオルガノシロキサン化合物、
B)化合物A)とは異なる、少なくとも1つの末端エステル基を含む、少なくとも1種のポリオルガノシロキサン化合物を含んでもよい。
【0099】
構成成分A)の定義において、本発明のポリオルガノシロキサン化合物の説明を参照することができる。ポリオルガノシロキサン化合物B)は、好ましくは第四級アンモニウム基を含まないという点で、ポリオルガノシロキサン化合物A)とは異なる。好ましいポリオルガノシロキサン化合物B)は、一官能性有機酸、特にカルボン酸、及びビスエポキシドを含有するポリオルガノシロキサンとの反応から生じる。
【0100】
ポリオルガノシロキサン組成物において、化合物A)と化合物B)との重量比は好ましくは90:10未満である。すなわち、言い換えると、構成成分B)の含量は、少なくとも10重量%である。化合物A)中のポリオルガノシロキサン組成物の更に好ましい実施形態では、第四級アンモニウム基b)と末端エステル基c)とのモル比は100:10未満であり、更により好ましくは100:15未満であり、最も好ましくは100:20未満である。
【0101】
シリコーンポリマーは、20℃及び剪断速度0.1s-1(プレート-プレートシステム、プレート直径40mm、間隙幅0.5mm)において、100,000mPa・s(100Pa・s)未満の粘度を有する。更なる実施形態では、未希釈のシリコーンポリマーの粘度は、500~100,000mPa・s、又は好ましくは500~70,000mPa・s、又はより好ましくは500~50,000mPa・s、又はなおもより好ましくは500~20,000mPa・sの範囲であってよい。更なる実施形態では、未希釈のポリマーの粘度は、20℃及び剪断速度0.1s-1で決定すると、500~10,000mPa・s、又は好ましくは500~5000mPa・sの範囲であってよい。
【0102】
上で列挙したシリコーンポリマーに加えて、以下の好ましい組成物を以下に提供する。例えば、次の一般式のポリアルキレンオキシド基Eにおいて、
-[CHCHO]-[CHCH(CH)O]-[CHCH(C)O]
q、r及びsは、以下のように定義することができる:
q=0~200、又は好ましくは0~100、又はより好ましくは0~50、又は更により好ましくは0~20であり、
r=0~200、又は好ましくは0~100、又はより好ましくは0~50、又は更により好ましくは0~20であり、
s=0~200、又は好ましくは0~100、又はより好ましくは0~50、又は更により好ましくは0~20であり、
q+r+s=1~600、又は好ましくは1~100、又はより好ましくは1~50、又は更により好ましくは1~40である。
一般式Sを有するポリオルガノシロキサン構造単位では、
【0103】
【化3】
式中、Rは、C~C22アルキル、C~C22フルオロアルキル又はアリールであり、nは200~1000、又は好ましくは300~500であり、K(-K-S-K-基中)は、好ましくは二価又は三価の直鎖、環状、又は分枝C~C20炭化水素残基であり、場合により、-O-、-NH-、三価のN、-NR-、-C(O)-、-C(S)-により中断され、場合により-OHで置換される。
【0104】
具体的な実施形態では、Rは、C~C18アルキル、C~C18フルオロアルキル及びアリールである。更に、Rは、好ましくはC~C18アルキル、C~Cフルオロアルキル、及びアリールである。更に、Rは、より好ましくはC~Cアルキル、C~Cフルオロアルキル、なおもより好ましくはC~Cフルオロアルキル、及びフェニルである。最も好ましくは、Rは、メチル、エチル、トリフルオロプロピル、及びフェニルである。
【0105】
本明細書で使用するとき、「C~C22アルキル」という用語は、直鎖又は分枝状であってもよい、1~22個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基を意味する。メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、ノニル、デシル、ウンデシル、イソプロピル、ネオペンチル、及び1,2,3-トリメチルヘキシル部分が例になる。
【0106】
更に、本明細書で使用するとき、「C~C22フルオロアルキル」という用語は、直鎖又は分枝状であってもよく、少なくとも1個のフッ素原子で置換された、1~22個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素化合物を意味する。モノフルオルメチル(monofluormethyl)、モノフルオロエチル、1,1,1-トリフルオルエチル(trifluorethyl)、ペルフルオロエチル、1,1,1-トリフルオロプロピル、1,2,2-トリフルオロブチルが好適な例である。
【0107】
更に、「アリール」という用語は、置換されていない、又はOH、F、Cl、CF、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cシクロアルキル、C~Cアルケニル若しくはフェニルで1回又は数回、置換されたフェニルを意味する。アリールは、ナフチルを意味する場合もある。
【0108】
ポリオルガノシロキサンの実施形態について、アンモニウム基に由来する正電荷は、クロリド、ブロミド、水素サルフェート、サルフェートなどの無機アニオン、又は、C~C30カルボン酸に由来するカルボキシレート、例えば、アセテート、プロピオネート、オクタノエート、とりわけ、C10~C18カルボン酸に由来するカルボキシレート、例えば、デカノエート、ドデカノエート、テトラデカノエート、ヘキサデカノエート、オクタデカノエート、及びオレエート、アルキルポリエーテルカルボキシレート、アルキルスルホネート、アリールスルホネート、アルキルアリールスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルポリエーテルサルフェート、リン酸モノアルキル/アリールエステル及びリン酸ジアルキル/アリールエステル由来のホスフェートのような有機アニオンにより中和される。ポリオルガノシロキサン化合物の特性を、とりわけ使用する酸の選択に基づいて修正することができる。
【0109】
第四級アンモニウム基は、通常、モノカルボン酸及び二官能性ジハロゲンアルキル化合物の存在下で、ジ-第三級アミンと、特にジエポキシド(ビスエポキシドと呼ばれる場合もある)から選択されるアルキル化剤とを反応させることによって生成される。
【0110】
好ましい実施形態では、ポリオルガノシロキサン化合物は、以下の一般式(Ia)及び(Ib):
M-Y-[-(N-T-N)-Y-]-[-(NR-A-E-A’-NR)-Y-]-M (Ia)
M-Y-[-(N-T-N)-Y-]-[-(N -A-E-A’-N )-Y-]-M (Ib)
(式中、各基は上で定義したとおりである)のものであり得る。しかし、繰り返し単位は、統計的配列である(すなわち、ブロック様配列ではない)。
【0111】
更に好ましい実施形態では、ポリオルガノシロキサン化合物はまた、以下の一般式(IIa)又は(IIb):
M-Y-[-N-Y-]-[-(NR-A-E-A’-NR)-Y-]-M (IIa)
M-Y-[-N-Y-]-[-(N -A-E-A’-N )-Y-]-M (IIb)
(式中、各基は上で定義したとおりである)のものであり得る。同様に、このような式中、繰返し単位は、通常、統計的配列である(すなわち、ブロック様配列ではない)。
式中、上記で定義したように、Mは、
-OC(O)-Z、
-OS(O)-Z、
-OS(O)O-Z、
-OP(O)(O-Z)OH、
-OP(O)(O-Z)であり、
Zは、直鎖、環状、又は分枝の飽和若しくは不飽和のC~C20、又は好ましくはC~C18であり、又はなおもより好ましくは、1つ以上の-O-若しくは-C(O)-により中断され、-OHで置換されている場合がある、炭化水素基である。具体的な実施形態では、Mは、ノルマルのカルボン酸から生じる-OC(O)-Zであり、特に、例えば、ドデカン酸のように10個超の炭素原子を有する。
【0112】
更なる実施形態では、ポリオルガノシロキサン含有繰り返し基-K-S-K-とポリアルキレン繰り返し基-A-E-A’-又は-A’-E-A-とのモル比は100:1~1:100、又は好ましくは20:1~1:20、又はより好ましくは10:1~1:10である。
【0113】
-(N-T-N)-基中、Rは、1つ以上の-O-、-C(O)-により中断されている可能性があり、かつ-OHにより置換されている可能性がある、一価の直鎖、環状、又は分岐状C~C20炭化水素ラジカルを表す場合があり、Tは、-O-、-C(O)-により中断されている可能性があり、かつヒドロキシルにより置換されている可能性がある、二価の直鎖、環状、又は分岐状C~C20炭化水素ラジカルを表す場合がある。
【0114】
第四級アンモニウム官能基及びエステル官能基を含む上記のポリオルガノシロキサン化合物はまた、1)第四級アンモニウム官能基を含み、かつエステル官能基を含まない個々の分子、2)第四級アンモニウム官能基及びエステル官能基を含む分子、及び3)エステル官能基を含み、かつ第四級アンモニウム官能基を含まない分子を含んでもよい。構造に限定されないが、第四級アンモニウム官能基及びエステル官能基を含む上記のポリオルガノシロキサン化合物は、両方の部分の特定の平均量及び比率を含む分子の混合物として理解されるべきである。
【0115】
エステルを得るためにさまざまな一官能性有機酸を使用することができる。例示的な実施形態としては、C~C30カルボン酸、例えば、C、C、C酸、C10~C18カルボン酸、例えば、C12、C14、C16酸、飽和、不飽和、及びヒドロキシル官能化C18酸、アルキルポリエーテルカルボン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルポリエーテル硫酸、リン酸モノアルキル/アリールエステル及びリン酸ジアルキル/アリールエステルが挙げられる。
【0116】
他のシリコーン
本明細書において有用なこのような他のシリコーンは、例えば、環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン流体、ジメチルポリシロキサンガム、アミノシリコーン、及びシリコーンコポリオールなどの揮発性シリコーンであり得る。好ましいアミノシリコーンとしては、例えば、一般式(I):
(R3-a-Si-(-OSiG-(-OSiG(R2-b-O-SiG3-a(R
に適合するものが挙げられ、式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC~Cアルキル、好ましくはメチルであり、aは、0、又は1~3の値を有する整数であり、好ましくは1であり、bは、0、1、又は2であり、好ましくは1であり、nは、0~1,999の数であり、mは、0~1,999の整数であり、nとmとの合計は、1~2,000の数であり、aとmは両方とも0ではなく、Rは、一般式CqH2qLに適合する一価のラジカルであり、式中、qは、2~8の値を有する整数であり、Lは、-N(R)CH-CH-N(R、-N(R、-N(R;-N(R)CH-CH-NR、の基から選択され、Rは、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、好ましくは約C~約C20のアルキルラジカルであり、Aは、ハロゲン化物イオンである。
【0117】
非常に好ましいアミノシリコーンは、式(I)に対応するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチルであり、nは、好ましくは約1500~約1700、より好ましくは約1600であり、Lは、-N(CH又は-NH、より好ましくは-NHである。別の非常に好ましいアミノシリコーンは、式(I)に対応するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチルであり、nは、好ましくは約400~約600、より好ましくは約500であり、Lは、-N(CH又は-NH、より好ましくは-NHである。シリコーン鎖の一端又は両端が窒素含有基によって終端されているため、このような非常に好ましいアミノシリコーンを、末端アミノシリコーンと呼ぶことができる。
【0118】
追加の構成成分
本発明の組成物は、他の追加の構成成分を含んでもよく、これらは最終製品の所望の特性に応じて当業者が選択することができ、また組成物をより美容上若しくは審美上受け入れられるようにするために、又は組成物に更なる使用上の利点を与えるために好適である。このような他の追加の構成成分は、概して、組成物の約0.001重量%~約10重量%、あるいは最大約5重量%のレベルで個別に使用される。
【0119】
多種多様な他の追加の構成成分を本発明の組成物に配合することができる。これらとしては、他のコンディショニング剤、例えば、アロエベラゲル;アロエ・バーバデンシス(aloe barbadensis)の葉汁;エクロニア・ラジアタ(ecklonia radiata)抽出物;シアバター、ベニバナ油、カカオバター、橙皮ワックス、オリーブ油、マカダミア種子油、メマツヨイグサ(oenothera biennis)油、クランベ・アビシニカ(crambe abyssinica)種子油、アルゴン油、ツバキ油、ヒマワリ油、アーモンド油、アルガニア・スピノサ(argania spinosa)核油、グレープシード油、ホホバ油、ココナツ油、メドウフォーム種子油、ニーム油、亜麻仁油、ヒマシ油、大豆油、ゴマ油、ミツロウ、ヒマワリろう、キャンデリラろう、米ぬかろう、カルナウバろう、シロヤマモモろう、及びダイズろうを含む天然油及びろう;フレグランスで使用することができるライム皮油、ラベンダー油、ペパーミント油、シダーウッド油、ティーツリー油、イランイラン油、及びコエンサージ(coensage)油などの精油;Hormelから入手可能な商標名Peptein 2000の加水分解コラーゲン、Eisaiから入手可能な商標名Emix-dのビタミンE、Rocheから入手可能なパンテノール、Rocheから入手可能なパンテニルエチルエーテル、加水分解ケラチン、タンパク質、植物抽出物、及び栄養素;pH調節剤(クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど);塩全般(酢酸カリウム及び塩化ナトリウムなど);着色剤(FD&C又はD&C色素のいずれかなど);並びにエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムなどの金属イオン封鎖剤;並びにサリチル酸オクチルなどの紫外線及び赤外線の遮断及び吸収剤;ローズマリー、トコフェロール、ビタミンE、ビタミンA、茶抽出物などの抗酸化物質が挙げられる;アミノ酸は、ヒスチジン、l-アルギニンなどを含む。
【0120】
一部の消費者は、以下:シリコーン、噴射剤、フタレート、パラベン、イソチアゾリノン(例えば、Kathon(商標))、フェノキシエタノール、色素、サルフェート及び/又はホルムアルデヒドドナーを含まないか、又は実質的に含まない、コンディショナー組成物を好む。コンディショナー組成物はまた、ビーガンとすることもできる。
【0121】
試験方法
抗ふけ活性物質結晶検出方法
コンディショナー組成物を、Axioscope顕微鏡(ZEISS,Germany)を用いて室温で10倍レンズ下で検査する。この顕微鏡は、コンピュータに接続されたAxiocam305カラーカメラを装備している。コンディショナー組成物中のピロクトンオラミン結晶の画像をカメラでキャプチャし、ZEISS ZEN liteソフトウェアを用いてコンピュータからダウンロードした。次いで、画像を目視で検査し、それが抗ふけ活性物質の結晶を含有するかどうかを判定した。本明細書において使用する場合、「目視検出」は、人間の観察者が肉眼で(近視、遠視、又は非点収差、又は他の矯正視力を補償するようになされている標準的な矯正レンズを除く)10倍の倍率で結晶を目視で識別することができることを意味する。
【0122】
抗ふけ活性物質堆積試験
抗ふけ活性物質の頭皮への堆積は、個人の毛髪及び頭皮を洗浄することによって測定される。まず、シャンプーを毛髪及び頭皮に施用し、洗い流す。次いで、上記実施例の組成物のうちの1つを施用し、すすぎ落とす。すべての洗浄は制御され、個体間で一定に維持するために厳密なプロトコルに従う。頭皮の領域上で毛髪を分けて、表面に開放端ガラスシリンダを保持しながら、抽出溶液のアリコートを添加し、撹拌した後、ピロクトンオラミンの内容物を回収し、HPLCなどの従来の方法によって分析測定を行う。
【0123】
pH法
まず、Mettler Toledo Seven Compact pHメータを較正する。これを行うには、pHメータの電源を入れて、30秒間待つ。次に電極を保存溶液から取り出し、電極を蒸留水ですすぎ、Kimwipe(登録商標)などの科学用洗浄ワイプで電極を慎重に拭く。電極をpH4の緩衝液に浸漬し、較正ボタンを押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、較正ボタンを第2回押す。電極を蒸留水ですすぎ、電極を科学用洗浄ワイプで慎重に拭く。次に電極をpH7の緩衝液に浸漬し、較正ボタンを第2回押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、較正ボタンを第3回押す。電極を蒸留水ですすぎ、電極を科学用洗浄ワイプで慎重に拭く。次に電極をpH10の緩衝液に浸漬し、較正ボタンを第3回押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、測定ボタンを押す。電極を蒸留水ですすぎ、科学用洗浄ワイプで慎重に拭く。
【0124】
電極を試験試料に浸漬し、読み取りボタンを押す。pHアイコンの点滅が停止するまで待ち、値を記録する。
【実施例
【0125】
以下は、本明細書に記載のコンディショナー組成物の非限定的な実施例である。当業者の技術範囲内での本発明の他の修正は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されよう。
【0126】
本明細書におけるすべての部、百分率及び比は、特に指定しないかぎり、重量基準である。いくつかの構成成分は、供給源から希釈溶液として供給され得る。明記されている量は、別途指定されないかぎり、添加された材料の重量%を表す。
【0127】
表1~表3における実施例を、以下のとおり作製した。安息香酸ナトリウム及びL-グルタミン酸を水に溶解した。混合物を80℃に加熱した。次いで、カチオン性界面活性剤及び脂肪アルコールを混合物に添加した。次に、カチオン性界面活性剤及び脂肪アルコールが溶解し続けている間、混合物を冷却した。次に、ピロクトンオラミン及びグリコール又はグリセリルエステル/エーテルを加えた。温度が45℃未満になると、オイル及び香料を加えた。組成物を室温まで冷却して、コンディショナー組成物を作製した。最後に、必要であれば、pHを3.5~5に調整した。
【0128】
外観は、本明細書に記載されている抗ふけ活性物質結晶検出方法を使用して判定した。
【0129】
【表2】
【0130】
【表3】
【0131】
【表4】
【0132】
【表5】
【0133】
2日目における細菌微生物及び2日目における真菌微生物は、本明細書に記載の細菌及び真菌微生物感受性試験法によって求められる。防腐剤系が有効であるためには、微生物(細菌及び真菌)のレベルは検出不能である必要があり、これは、細菌及び真菌微生物感受性試験法により求めた場合、2日目に微生物が99.99%超で減少することを意味する。表3~4中の実施例はすべて、有効な(すなわち、細菌及び真菌が2日目に検出不能(>99.99%減少)になる)防腐剤系を有する。
【0134】
【表6】
【0135】
K~Pの比較例は、細菌及び真菌について2日目では、微生物の十分な減少を実現しない。
【0136】
1.Clariant(登録商標)から入手可能なピロクトンオラミン(Octopirox(登録商標))
2.Symrise(登録商標)から入手可能なデシレングリコール(SymClariol(登録商標))
3.Symrise(登録商標)から入手可能なペンチレングリコール(Hydrolite(登録商標)5)
4.Symrise(登録商標)から入手可能なカプリリルグリコール(Hydrolite(登録商標)CG)
5.Inolex(登録商標)から入手可能なカプリル酸グリセリル(Lexgard(登録商標)GMCY)
6.Inolex(登録商標)から入手可能なカプリル酸グリセリル(及び)ウンデシレン酸グリセリル(Lexgard(登録商標)Natural)
7.Kalama(登録商標)から入手可能な安息香酸ナトリウム
8.Croda(登録商標)から入手可能なベヘンアミドプロピルジメチルアミン(BAPDMA)(Incromine(商標)BD)
9.Inolex(登録商標)から入手可能なブラスアミドプロピルジメチルアミン(BrassaPDMA)(ProCondition22(登録商標))
10.Ajinomoto(登録商標)から入手可能なL-グルタミン酸
11.Procter&Gamble(登録商標)から入手可能なセチルアルコール、95%活性レベル
12.Procter&Gamble(登録商標)から入手可能なセチルアルコール、97%活性レベル
13.BASF(登録商標)から入手可能なセテアリルアルコール(Lanette(登録商標))
【0137】
比較例A~J(表1及び表2を参照されたい)及び本発明の実施例1~12(表3及び表4を参照されたい)はすべてが、0.25%~0.5%のピロクトンオラミン、カチオン性界面活性剤及び脂肪アルコールを含む、水性コンディショナー組成物である。
【0138】
比較例A~Jはすべて、ほぼ40μm~ほぼ80μmの平均サイズを有するピロクトンオラミン結晶を有しており、消費者に受け入れられるものではない。比較例A~Dは、グリコール、グリコールエステル、香料のいずれも含有しておらず、これらの例は、試験した例のうち、ほぼ80μmの最大平均ピロクトンオラミン結晶を有する。比較例E~Hは、1重量%の香料を含有するが、グリコールもグリコールエステルも含有しない。比較例E~Hにおけるピロクトンオラミン結晶は、ほぼ40μmの平均サイズを有しており、これは、比較例A~Dにおける結晶よりも平均で小さいが、依然として、消費者には好まれない。比較例I~Jは、0.6重量%~1重量%のグリコール及び/又はグリコールエステルを含有するが、香料を含有しない。比較例I~Jにおけるピロクトンオラミン結晶は、ほぼ40μmの平均サイズを有しており、これは、平均が、比較例E~Hと同様であり、消費者には好まれない。
【0139】
本発明の実施例1~12は、検出可能なピロクトンオラミン結晶を有さない。ピロクトンオラミン、カチオン性界面活性剤及び脂肪アルコールに加えて、実施例1~6及び9~12は、0.6重量%~1.5重量%のグリコール及び/又はグリコールエステル及び0.7重量%~1重量%の香料を含有する。理論によって拘束されることを望むものではないが、グリコール及び/又はグリコールエステルと香料との組み合わせは、水性コンディショナー組成物にピロクトンオラミンを可溶化することができると考えられる。実施例7~8は、1重量%のグリコール及び/又はグリコールエステルを含み、香料を有さない。理論によって拘泥されることを望むものではないが、1重量%のグリコール及び/又はグリコールエステルは、0.25重量%のピロクトンオラミンを含んで、ピロクトンオラミンを可溶化するのに十分であると考えられる。
【0140】
実施例番号2(EX2)の組成物における可溶性AD活性物質(ピロクトンオラミン)の頭皮における堆積を、抗ふけ活性物質堆積試験に記載した方法を使用して測定する。頭皮に堆積したピロクトンオラミンは、1.7μg/cm2と大量である。
【0141】
組み合わせ
A.以下:
a.組成物の50重量%~95重量%の水性担体と;
b.0.1重量%~10重量%のカチオン性界面活性剤と;
c.1.0重量%~15重量%の高融点脂肪族化合物と;
d.水性担体、カチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物を含む、ゲルネットワークと;
e.0.1重量%~1.0重量%の可溶性抗ふけ活性物質と;
f.0.3%~1.5%の防腐組成物を含む、防腐剤系であって、防腐組成物は、グリコール、グリセリルエステル、グリセリルエーテル及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、防腐剤系と、
を含む、ヘアコンディショナー組成物。
B.0.1重量%~2重量%、好ましくは0.6重量%~1.5重量%、より好ましくは0.6重量%~1.2重量%、及び更により好ましくは0.7重量%~1重量%の香料を更に含む、段落Aによりヘアコンディショナー組成物。
C.組成物は、0.5%~8.0%のカチオン性界面活性剤、好ましくは0.8%~6.0%のカチオン性界面活性剤及びより好ましくは1.0%~4.0%のカチオン性界面活性剤を含む、段落A~Bによる、ヘアコンディショナー組成物。
D.カチオン性界面活性剤は、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン(BAPDMA)、ブラシカアミドプロピルジメチルアミン、塩化ベヘントリモニウム、ベヘントリモニウムメトサルフェート、塩化セトリモニウム、ステアラミドプロピルジメチルアミン及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、段落A~Cによる、ヘアコンディショナー組成物。
E.組成物は、2重量%~8重量%の高融点脂肪族化合物、好ましくは2.5%~7.0%の高融点脂肪族化合物及び好ましくは3.0%~6.0%の高融点脂肪族化合物を含む、段落A~Dによる、ヘアコンディショナー組成物。
F.高融点脂肪族化合物は、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪アルコールである、段落A~Eによるヘアコンディショナー組成物。
G.70%~93%の水性担体、好ましくは80%~92%の水性担体を含む、段落A~Fによるヘアコンディショナーであって、水性担体は水を含む、ヘアコンディショナー。
H.可溶性抗ふけ活性物質は、ヒドロキシルピリドンである、段落A~Gによるヘアケア組成物。
I.可溶性抗ふけ活性物質は、ピロクトンオラミンを含む、段落A~Hによるヘアコンディショナー組成物。
J.香料に対する防腐組成物の重量比は、0.3~5、好ましくは0.3~2、より好ましくは0.8~1.5及び更により好ましくは、0.4~2.5であることを含む、段落A~Iによるヘアコンディショナー組成物。
K.0.4重量%~1.70重量%の防腐組成物、あるいは、0.5重量%~1.65重量%の防腐組成物、あるいは、0.55重量%~1.60重量%の防腐組成物、あるいは、0.60重量%~1.50重量%の防腐組成物を含む、段落A~Jによるヘアコンディショナー組成物。
L.防腐剤系は、0.05重量%~0.8重量%の安息香酸ナトリウム、好ましくは0.1重量%~0.5重量%の安息香酸ナトリウム、より好ましくは0.2重量%~0.4重量%の安息香酸ナトリウム、更により好ましくは、0.22重量%~0.3重量%の安息香酸ナトリウムを更に含む、段落A~Kによるヘアコンディショナー組成物。
M.高融点脂肪族化合物は、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ブラシカアルコール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪アルコールである、段落A~Lによるヘアコンディショナー組成物。
N.グリコールは、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、デシレングリコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Mによるヘアコンディショナー組成物。
O.グリセリルエステルは、カプリル酸グリセリル、カプリン酸グリセリル、ウンデシレン酸グリセリル及びそれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Nによるヘアコンディショナー組成物。
P.シリコーン、噴射剤、フタレート、色素、サルフェート、ホルムアルデヒドドナー及びそれらの組み合わせからなる群から選択される成分を実質的に含まない、段落A~Oによるヘアコンディショナー組成物。
Q.防腐剤系は、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、イソチアゾリノン、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、シクロヘキシルグリセリン、パラベン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される防腐組成物を実質的に含まない、段落A~Pによるヘアコンディショナー組成物。
R.本明細書に記載されているpH試験方法により測定するとき、2.5~5のpH、好ましくは3.5~4.5のpHを含む、段落A~Qによるヘアコンディショナー組成物。
S.ピロクトンオラミン結晶は、本明細書に記載されている抗ふけ活性物質結晶検出方法により、目視で検出不可能である、段落A~Rによるヘアコンディショナー組成物。
T.毛髪をコンディショニングするため、並びにふけを予防及び/又は低減するための、段落A~Sのヘアコンディショナー組成物の使用。
U.毛髪及び/又は頭皮への段落A~Tのコンディショナー組成物を施用する工程、及び場合によりリンスする工程による、頭皮への抗ふけ活性物質の堆積を改善する方法。
V.毛髪及び/又は頭皮に最初にシャンプーを施用する工程、次に、シャンプーを頭皮からリンスする工程、次にコンディショナー組成物を施用する工程による、段落Uによる抗ふけ活性物質の堆積を改善する方法。
【0142】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がないかぎり、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0143】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用されるすべての文書は、除外又は限定することを明言しないかぎりにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0144】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくさまざまな他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるすべてのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】