(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】無人航空機のドック入れ、格納、及び荷積みの為のシステム
(51)【国際特許分類】
B64U 70/97 20230101AFI20231214BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20231214BHJP
B64U 80/25 20230101ALI20231214BHJP
B64U 80/40 20230101ALI20231214BHJP
B64U 101/64 20230101ALN20231214BHJP
B64U 101/67 20230101ALN20231214BHJP
【FI】
B64U70/97
B64U10/13
B64U80/25
B64U80/40
B64U101:64
B64U101:67
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533593
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 US2021061384
(87)【国際公開番号】W WO2022154887
(87)【国際公開日】2022-07-21
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522260595
【氏名又は名称】ジップライン インターナショナル インク.
【氏名又は名称原語表記】ZIPLINE INTERNATIONAL INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ワイロベック,キーナン エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウェイド,ブレンダン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ラズロ,ゾルタン
(72)【発明者】
【氏名】ブームガード,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ファンデンブッシェ,グレゴアール
(72)【発明者】
【氏名】ナレツ,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】グルムルティ,ラディカ
(57)【要約】
無人航空機(UAV)用ドック入れシステムが、ドック入れ区画を画定するドック入れハウジングと、ドック入れハウジングと結合されて、ドック入れ区画内でUAVを吊り下げるように構成されたドック入れアセンブリと、を含む。ドック入れアセンブリは、UAVのドック入れ機構を収容し、UAVを第1の位置(捕捉位置)に向けて方向付けるように構成されたガイド機構を含んでよい。ドック入れアセンブリは更に、ガイド機構と作用的に結合されて、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成された前進アセンブリを含んでよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機(UAV)用ドック入れアセンブリであって、
前記UAVのドック入れ機構を収容し、前記UAVを第1の位置(捕捉位置)に向けて方向付けるように構成されたガイド機構と、
前記ガイド機構と作用的に結合されて、前記UAVを前記第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成された前進アセンブリと、
を含むドック入れアセンブリ。
【請求項2】
前記前進アセンブリは、前記UAVが前記ドック入れ機構によって前記ドック入れアセンブリから吊り下げられている間に前記UAVを前記第1の位置(捕捉位置)から前記第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成されている、請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項3】
前記ドック入れアセンブリは更に、前記前進アセンブリと前記ガイド機構とを連結しているガイドアームを含み、
前記前進アセンブリは、前記ガイドアームを動かして、前記ガイドアームで前記UAVを前記第1の位置(捕捉位置)又は前記第2の位置(ドック入り位置)に固定させるように構成されている、
請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項4】
前記前進アセンブリは、前記ガイドアームを直線的又は回転的に又はその両方で動かして、前記UAVを前記第1の位置(捕捉位置)から前記第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成されている、請求項3に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項5】
前記ガイド機構は、前記UAVの、前記第1の位置(捕捉位置)に向かう水平方向の動きを促進するアライメント機構を画定する、請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項6】
前記アライメント機構は、その長さ方向にテーパ状のドック入れパスを画定する、請求項5に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項7】
電源に電気的に結合された充電アセンブリを更に含み、前記UAVは、前記第2の位置(ドック入り位置)では、前記充電アセンブリに電気的に結合して前記UAVを充電する、請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項8】
前記UAVが前記第2の位置(ドック入り位置)にあるときに前記UAVと熱結合するように構成された熱システムを更に含む、請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項9】
前記ドック入れ機構は、前記UAVと前記前進アセンブリとの間に単一連続接触領域を画定する、請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項10】
前記ドック入れアセンブリをエンクロージャの上面に機械的に結合するように構成されたマウント構造を更に含む、請求項1に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項11】
前記前進アセンブリは、前記UAVが前記第2の位置(ドック入り位置)にあるときにエンクロージャの壁から離れているように構成されている、請求項8に記載のドック入れアセンブリ。
【請求項12】
無人航空機用ドック入れシステムであって、
ドック入れ区画を画定するドック入れハウジングと、
前記ドック入れハウジングと結合されて、前記ドック入れ区画内で無人航空機(UAV)を吊り下げて、前記UAVを前記ドック入れハウジングの1つ以上の壁から離すように構成されているドック入れアセンブリと、
を含むドック入れシステム。
【請求項13】
前記ドック入れハウジングは上面壁、底面壁、背面壁、及び2つの側面壁を含み、前記上面壁、前記底面壁、前記背面壁、及び前記2つの側面壁は連係して前記ドック入れ区画を画定する、請求項12に記載のドック入れシステム。
【請求項14】
前記ドック入れアセンブリは更に、
電源に電気的に結合されて、前記UAVに電気的に結合して前記UAVに電力を伝達するように構成された充電アセンブリ、又は
前記UAVが前記第2の位置(ドック入り位置)にあるときに前記UAVと熱的に結合して、前記UAVとの間で熱を伝達するように構成された熱システム
のうちの少なくとも一方を含む、
請求項12に記載のドック入れシステム。
【請求項15】
前記ドック入れアセンブリは更に、前進アセンブリを含み、前記前進アセンブリは、前記UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)までガイドする為の、前記ドック入れハウジングを通る通路を画定する、請求項12に記載のドック入れシステム。
【請求項16】
前記ドック入れアセンブリは更に、ガイド機構を含み、前記ガイド機構は、前記UAVが前記前進アセンブリと係合して前記第1の位置(捕捉位置)に達することを促進するアライメントパスを画定する、請求項15に記載のドック入れシステム。
【請求項17】
前記ガイド機構の一部分が前記ドック入れハウジングに対して直線的且つ/又は回転的に可動である、請求項16に記載のドック入れシステム。
【請求項18】
前記前進アセンブリは、前記第1の位置(捕捉位置)と前記第2の位置(ドック入り位置)との間で前記UAVを回転的に前進させるように構成されたカルーセルを含む、請求項15に記載のドック入れシステム。
【請求項19】
前記ドック入れハウジングの底面壁から延びる荷積みダクトを更に含み、前記荷積みダクトは、前記UAVと結合されたアクセサリを収容するように構成されている、請求項12に記載のドック入れシステム。
【請求項20】
前記ドック入れハウジングは、ビルの外側部分に固定されるように構成されている、請求項12に記載のドック入れシステム。
【請求項21】
無人航空機をマウントする方法であって、
無人航空機(UAV)をドック入れアセンブリに向けて方向付けるステップと、
前記ドック入れアセンブリを使用して前記UAVをエンクロージャに固定するステップと、
を含む方法。
【請求項22】
前記UAVの水平方向の動きを促進し、前記UAVを第1の位置(捕捉位置)に向けて推進するステップを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記UAVを前記第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで回転的且つ/又は直線的に前進させるステップを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の位置(ドック入り位置)において、
前記UAVを充電するステップ、又は
前記UAVと、前記エンクロージャに関連付けられたエレメントとの間で熱を伝達するステップ
の少なくとも一方を更に含む、
請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月2日に出願された米国特許仮出願第63/120,621号、件名「無人航空機配達システム(UNMANNED AERIAL VEHICLE DELIVERY SYSTEM)」、2021年2月24日に出願された米国特許仮出願第63/153,203号、件名「自律走行車配達システム(AUTONOMOUS VEHICLE DELIVERY SYSTEM)」、及び2021年2月24日に出願された米国特許仮出願第63/153,282号、件名「自律走行車配達システム(AUTONOMOUS VEHICLE DELIVERY SYSTEM)」の優先権を主張するものであり、これらのそれぞれは参照によりあらゆる目的の為に完全な形で本明細書に組み込まれている。
【0002】
記載の実施例は、全般的には、無人航空機の運行、格納、及び荷積みをサポートするシステム及びアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
無人航空機(UAV)が、実用的な小包配達手段として使われることが増えている。UAVの形態は様々であり、例えば、回転翼航空機(例えば、ヘリコプタ、クワッドロータ、その他)や固定翼航空機である。UAVは又、様々な自律度を有するように構成可能であり、複雑さも様々であることが可能である。小包はUAVに積み込まれて、落下場所又は他の配達場所に配達されることが可能である。小包が配達された後、UAVは、1つ以上の荷積み場所に戻って更なる小包を受け取ることが可能である。従来のシステムは、小包配達の為のUAVの着陸、荷積み、及び/又は発進に適さない場合があり、特にそれらを既存の小売店、商業施設、及び/又は工場の敷地で行うことには適さない場合がある。そこで、小包配達の為のUAVのドック入れ、格納、及び荷積みを可能にするシステム及び技術が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の技術における課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は、無人航空機のドック入れ、格納、及び荷積みの為のシステムを対象とする。
【0006】
一実施例では、無人航空機(UAV)用ドック入れアセンブリを開示する。ドック入れアセンブリは、UAVのドック入れ機構を収容し、UAVを第1の位置(捕捉位置)に向けて方向付けるように構成されたガイド機構を含む。ドック入れアセンブリは更に、ガイド機構と作用的に結合されて、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成された前進アセンブリを含む。
【0007】
別の実施例では、前進アセンブリは、UAVがドック入れ機構によってドック入れアセンブリから吊り下げられている間にUAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成されてよい。場合によっては、ドック入れアセンブリは更に、前進アセンブリとガイド機構とを連結しているガイドアームを含んでよい。これに関して、前進アセンブリは、ガイドアームを動かして、ガイドアームでUAVを第1の位置(捕捉位置)又は第2の位置(ドック入り位置)に固定させるように構成されてよい。前進アセンブリは更に、ガイドアームを直線的又は回転的に又はその両方で動かして、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成されてよい。
【0008】
別の実施例では、ガイド機構は、UAVの、第1の位置(捕捉位置)に向かう水平方向の動きを促進するアライメント機構を画定してよい。場合によっては、アライメント機構は、その長さ方向にテーパ状のドック入れパスを画定してよい。
【0009】
別の実施例では、ドック入れアセンブリは更に、電源に電気的に結合された充電アセンブリを含む。これに関して、UAVは、第2の位置(ドック入り位置)では、充電アセンブリに電気的に結合してUAVを充電してよい。
【0010】
別の実施例では、ドック入れアセンブリは更に、UAVが第2の位置(ドック入り位置)にあるときにUAVと熱結合するように構成された熱システムを含んでよい。
【0011】
別の実施例では、ドック入れ機構は、UAVと前進アセンブリとの間に単一連続接触領域を画定してよい。更に、ドック入れ機構のマウント構造は、ドック入れアセンブリをエンクロージャの上面に機械的に結合するように構成されてよい。場合によっては、前進アセンブリは、UAVが第2の位置(ドック入り位置)にあるときにエンクロージャの壁から離れているように構成されてよい。
【0012】
別の実施例では、無人航空機用ドック入れシステムを開示する。ドック入れシステムは、ドック入れ区画を画定するドック入れハウジングを含む。ドック入れシステムは更に、ドック入れハウジングと結合されて、ドック入れ区画内で無人航空機(UAV)を吊り下げて、UAVをドック入れハウジングの1つ以上の壁から離すように構成されているドック入れアセンブリを含む。
【0013】
別の実施例では、ドック入れハウジングは、上面壁、底面壁、背面壁、及び2つの側面壁を含んでよい。上面壁、底面壁、背面壁、及び2つの側面壁は連係してドック入れ区画を画定してよい。場合によっては、ドック入れアセンブリは更に、電源に電気的に結合されて、UAVに電気的に結合してUAVに電力を伝達するように構成された充電アセンブリを含んでよい。追加又は代替として、ドック入れアセンブリは、UAVが第2の位置(ドック入り位置)にあるときにUAVと熱的に結合して、UAVとの間で熱を伝達するように構成された熱システムを含んでよい。
【0014】
別の実施例では、ドック入れアセンブリは更に、前進アセンブリを含んでよく、前進アセンブリは、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)までガイドする為の、ドック入れハウジングを通る通路を画定する。ドック入れアセンブリは更に、ガイド機構を含んでよく、ガイド機構は、UAVが前進アセンブリと係合して第1の位置(捕捉位置)に達することを促進するアライメントパスを画定する。これに関して、ガイド機構の一部分がドック入れハウジングに対して直線的且つ/又は回転的に可動であってよい。場合によっては、前進アセンブリは、第1の位置(捕捉位置)と第2の位置(ドック入り位置)との間でUAVを回転的に前進させるように構成されたカルーセルを含んでよい。
【0015】
別の実施例では、ドック入れシステムは更に、ドック入れハウジングの底面壁から延びる荷積みダクトを含んでよい。荷積みダクトは、UAVと結合されたアクセサリを収容するように構成されてよい。更に、ドック入れハウジングは、ビルの外側部分に固定されるように構成されてよい。
【0016】
別の実施例では、無人航空機をマウントする方法を開示する。本方法は、無人航空機(UAV)をドック入れアセンブリに向けて方向付けるステップを含む。本方法は更に、ドック入れアセンブリを使用してUAVをエンクロージャに固定するステップを含む。
【0017】
別の実施例では、本方法は更に、UAVの水平方向の動きを促進し、UAVを第1の位置(捕捉位置)に向けて推進するステップを含んでよい。更に、本方法は、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで回転的且つ/又は直線的に前進させるステップを含んでよい。又、本方法は、UAVを充電するステップ、又はUAVと、エンクロージャに関連付けられたエレメントとの間で熱を伝達するステップの少なくとも一方を更に含んでよい。
【0018】
上述の例示的態様及び実施例に加えて、図面を参照することにより、且つ、以下の記述を考察することにより、更なる態様及び実施例が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】無人航空機(UAV)及びドック入れシステムを含むシステムを示す。
【
図2】UAVが収容された、
図1のドック入れシステムを示す。
【
図3】
図1の線3-3に沿った、
図1のドック入れシステム及びUAVの断面図を示す。
【
図4】
図1のドック入れシステムのドック入れアセンブリを示す。
【
図5A】
図1のドック入れアセンブリ及びUAVの第1の形態を示す。
【
図5B】
図1のドック入れアセンブリ及びUAVの第2の形態を示す。
【
図5C】
図1のドック入れアセンブリ及びUAVの第3の形態を示す。
【
図5D】
図1のドック入れアセンブリ及びUAVの第4の形態を示す。
【
図5E】
図1のドック入れアセンブリ及びUAVの第1の熱構成を示す。
【
図5F】
図1のドック入れアセンブリ及びUAVの第2の熱構成を示す。
【
図6A】
図1のドック入れアセンブリとUAVの電気的結合の一例を示す。
【
図6B】
図1のドック入れアセンブリとUAVの電気的結合の別の例を示す。
【
図6C】
図1のドック入れアセンブリとUAVの電気的結合の別の例を示す。
【
図10A】ドック入れシステムのUAVの位置マップの一例を示す。
【
図10B】ドック入れシステムのUAVの位置マップの一例を示す。
【
図11】UAV(例えば、
図1のUAV)をマウントする方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の記載は、本開示の様々な要素を実施するシステム、方法、及び装置のサンプルを含む。しかしながら、当然のこととして、記載の開示は、本明細書に記載の形態以外の様々な形態でも実施可能である。
【0021】
以下の開示は、全般的には、無人航空機(UAV)のドック入れ、格納、及び荷積みの為のシステムに関する。UAVは、積荷を運搬及び/又は解放するように構成された、自律運行又は半自律運行するほぼあらゆるタイプの航空機を包含しうる。一実施例では、ドック入れシステムがビルに連結されていて、出荷者による荷積み及び発進の為にUAVを収容するように使用されてよい。ドック入れシステムはドック入れハウジングを含んでよく、ドック入れハウジングは上面壁、底面壁、背面壁、及び2つの側面壁を有する。上面壁、底面壁、背面壁、及び2つの側面壁は連係して、UAVを収容するドック入れ区画を画定してよい。管状支持エレメント又はアセンブリ(これは任意選択で荷積み用通路を画定しうる)が底面壁から延びて、ドック入れ区画との共通内部通路を画定しうる。支持アセンブリは、ビルの側面に取り付けられてビルと一体化していてよく、それにより、管状支持エレメントの共通通路の端部にビル内からアクセス可能である。
【0022】
ドック入れシステムは更に、ドック入れハウジング内にドック入れアセンブリを含んでよい。ドック入れアセンブリは一般に、UAVを誘導して第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成されてよい。例えば、ドック入れアセンブリは、UAVが第1の位置(捕捉位置)に向かって前進することを促進する1つ以上のガイド機構を含んでよい。第1の位置(捕捉位置)では、UAVはドック入れアセンブリから吊り下げられてよい。ドック入れアセンブリは更に、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように構成された1つ以上の前進アセンブリ又は関連システムを含んでよい。UAVの第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)までの移動は、UAVがドック入れアセンブリから吊り下げられながら直線的且つ/又は回転的に行われてよい。
【0023】
ドック入れアセンブリは、UAVがドック入れハウジングの床の上方に吊り下げられることが可能であるような様々な方法でドック入れハウジングに連結されてよい。この配置は、幾つかのUAVシステムで採用されていることがあるようにドック入り位置が床又は側壁にある場合に比べて、安全性及びドック入れを支援しうる。又、UAVを天井から吊り下げることにより、ビル内での小包の受け取りや積み込みの為に、UAVが積荷、従属UAV、及び/又は他の機構をUAVの下方のシュートまで下ろしたり引き上げたりすることを可能にでき、これは、積荷又は小包がプロペラの動きに干渉又は影響しないようにすること、並びにUAV内の積荷格納場所までの通路がクリアであるようにすることに役立つ。
【0024】
ドック入れアセンブリは、一例では、前進アセンブリの動作によってガイド機構をドック入れハウジングに対して直線的且つ/又は回転的に動かしてよい。例えば、前進アセンブリは、直線的に前進可能なトラックに関連付けられたガイドアームを含んでよく、このトラックは、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)までほぼ直線的に動かすように働く。追加又は代替として、前進アセンブリは、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで回転的に動かす為のカルーセルに関連付けられたガイドアームを含んでよい。第2の位置(ドック入り位置)では、UAVは、UAVが保持している積荷が管状支持エレメントの共通通路のほぼ上方に来るように位置してよい。そこでUAVは、積荷を解放して、積荷が共通通路を通って下りていくようにしてよい。積荷は、共通通路を通って下りていって、建物内からアクセスできるようになることが可能である。共通通路は、積荷を建物内へ方向付けるガイド機構又はアクセス機構を含んでよい。積荷は、修正、交換、更新等が行われてから、ドック入れシステムの共通通路を経由してUAVに戻されてよい。UAVはその後、積荷を配達先に届けるべく、ドック入れアセンブリから発進してよい。
【0025】
ドック入れシステムは、出荷場所に新たなビルその他のインフラストラクチャを建造することなくUAVの荷積み及び発進を可能にできる。ドック入れシステムがない場合、それらのインフラストラクチャに法外なコストがかかることになる。ドック入れシステムは更に、既存のインフラストラクチャの屋根に負荷をかけることなくUAVの着陸、荷積み、及び発進を行うことを可能にできる。ドック入れシステムがない場合、既存のインフラストラクチャは、今以上の負荷に耐えられない可能性があり、且つ/又はUAVシステムを利用している特定のユーザ又はエンティティがアクセスできない可能性がある。更に、ドック入れシステムは、標準化されたプラットフォームで様々なタイプの出荷者に対応すること、並びに様々な場所に設置されることが可能である。又、プラットフォームが標準化されていれば、モジュール構造を推進したり出荷容量を容易に増やしたりできる。例えば、出荷者は、必要に応じて更なるドック入れシステムを追加することにより、容量を増やすことが可能である。更に、出荷者は、ドック入れシステムの荷積みダクト又はアクセスダクトの長さを変更することにより、容量をモジュール式で拡張したり他の様式で変更したりすることが可能である。例えば、本明細書に記載のように、長さは、複数の高さからアクセスダクトに荷積み可能であるように変更又はカスタマイズされてよく、出荷者のニーズを満たすようにカスタマイズされてよい(例えば、ビル内に続く所望の高さのスロット又は開口に並ぶようにカスタマイズされてよい)。標準化されたプラットフォームは又、UAVの効率的な割り当てを推進する為の様々な要因(バッテリ寿命、近さ、サービス条件、予想される配達等)に基づいて、複数のUAVがドック入れハウジングに戻るように地域又は他の地理的境界全体にわたって集合的に管理されることを可能にする。
【0026】
図面を参照すると、
図1は、無人航空機(UAV)180及びドック入れシステム110を含むシステム100を示す。ドック入れシステム110は、(例えば、建物102に関連して)UAV180のドック入れ、格納、及び荷積みを促進するように構成されている。建物102は、小売店、商業施設、工場、住宅、及び/又は他の場所(例えば、商品が販売及び/又は出荷される場所)に関連付けられたビルであってよい。例えば、建物102は、食品雑貨店、コンビニエンスストア、及び/又は他のタイプの小売店が入るビルであってよい。別の例では、建物102は、物流センター又はフルフィルメントセンターであってよい。例示を目的として、建物102は、側壁103及び屋根104を有するものとして示されている。本明細書に記載のように、ドック入れシステム110は、側壁103の1つ以上に取り付けられるように構成されており、それによって、屋根104に過剰な負荷がかからないようにすることが可能である。建物102は更に、
図3に示すように、ビル屋内105、スロット106、ステージング設備107、及び積荷108を含む。ロジスティックス作業又は発送作業の一例では、積荷108(例えば、UAV180で配達される商品)は、ステージング設備107(例えば、コンベヤベルト、テーブル、ビン等)に並べられ、スロット106を通り抜けて、UAV180の1つ以上のアセンブリ又はシステムによって取り出されてよい(例えば、従属UAV(実装されている場合)によって取り出されてよい)。これは、ロジスティックス作業を外部要素から遮蔽する為に、建物102の内側のビル屋内105で行われてよい。
【0027】
当然のことながら、ドック入れシステム110は、様々なUAV及びUAVシステムとともに使用されてよい。例示を目的として、UAV180について、
図1及び3に示して説明する。UAV180は、主UAV182及び従属UAV192を含んでよい。主UAV182は、荷積み場所(例えば、建物102)と配達場所(例えば、宛先の住宅又は商店)との間を移動するように構成されてよい。従属UAV192は、主UAV182によって保持又は運搬されてよい。従属UAV192は、積荷108の1つ以上を運搬することが可能であってよい。従属UAV192は、主UAV182によってデプロイ可能であってよい。一実施例では、これによって、従属UAV192が主UAV182から近接する地表まで移動して、配達先で積荷を投下することを可能にできる。別の実施例では、これによって、従属UAV192が(例えば、ドック入れシステム110を使用して)主UAV182から移動してシュート又は他の機構を通り抜けて、従属UAV192に積荷を積み込むことを可能にできる。
【0028】
図1~3に示して説明している実施例ではUAV180が主UAV182及び従属UAV192を有しているが、当然のことながら、場合によっては、従属UAV192は省かれてよい。従属UAV192が省かれている場合、主UAV182は、積荷108を(例えば、主UAV182のベイ又は貨物倉で)保持するように構成されてよい。この点において、主UAV182は更に、積荷を、格納、配達、及び/又は荷積みの為に必要に応じて引き上げる且つ/又は下ろすように構成されてよい。例えば、積荷は、UAV182が積荷を引き上げたり下ろしたりすることを可能にするテザー又は他の機械的連結器に解放可能に連結されてよい。従って、当然のことながら、本明細書に記載の実施例では、ドック入れシステム110及びドック入れアセンブリ150、並びに関連するアセンブリ及びサブアセンブリは、必ずしも従属UAVを含まないUAV、主UAV、及び/又はUAVシステムの着陸、荷積み、及び発進を行うように構成されてよい。更に、従属UAVの荷積みに関する説明は、積荷が低機能又は非アクティブである場合(例えば、積荷が独立の駆動アセンブリ又は操舵アセンブリを持たない場合)にも当てはまりうる。
【0029】
図1に示した実施例では、主UAV182は、固定翼及び可変ロータを組み合わせた推進システムを含んでよい。例えば、主UAV182は、胴体183と、胴体183から延びる主UAV固定翼185とを含んでよい。主UAV固定翼185の下方に、サイドロータ支持部186a、186bが、主UAV固定翼185に対してほぼ垂直な方向に延びてよい。サイドロータ支持部186a、186bのそれぞれの両端にサイドロータ187が設けられてよく、全部で4個のサイドロータ187が設けられてよい。サイドロータ187は、地表にほぼ垂直な軸を中心に回転してよい。胴体183からは前部ロータ支持部188a及び後部ロータ支持部188bが延びている。前部ロータ支持部188a及び後部ロータ支持部188bのそれぞれの先端に関節型ロータ189が配置されている。関節型ロータ189は、UAV180の構成がホバリング飛行モードか前進飛行モードかに応じて、ほぼ水平形態とほぼ垂直形態との間で関節動作するように構成されてよい。胴体183の後部からテール184が延びている。テール184は逆V字形状であってよく、主UAV固定翼185と協調して安定性を向上させることが可能である。主UAV182は更に、胴体183の最上部にドック入れ機構191が配置されている。本明細書に記載のように、ドック入れ機構191は、UAV180とドック入れシステム110との間の単一接触点を画定するように使用されてよい。胴体183は更に、主UAV182の最下部に沿ってベイ190を画定してよい。ベイ190は、
図1に示すように、従属UAV192をその中に収容して固定するように構成されてよく、且つ/又は、小包等の積荷をベイ190内に収容するように構成されてよい。
【0030】
従属UAV192又は他の積荷は、テザーアセンブリ193又は他の機械的連結器により、主UAV182と連結されてよい。テザーアセンブリ193は、従属UAV192を必要に応じて主UAV182に引き上げたり主UAV182から下ろしたりすることを可能にでき、例えば、UAVは、積荷をUAVに対して引き上げたり下ろしたりする為にテザー又は他の連結器を繰り出したり引き込んだりするモータを含んでよい。従属UAV192又は他の積荷は、1つ以上のスラスタ194又は別個の独立した駆動機構を含んでよい。スラスタ194は、従属UAV192が(例えば、テザーアセンブリ193により)主UAV182に連結されたままで、従属UAV192の動きを局所制御することを可能にできる。これらの実施例では、テザーアセンブリは、積荷又は従属UAVの駆動アセンブリとの組み合わせで、従属UAV又は積荷を主UAV内に誘導するように動作可能である。別の実施形態では、従属UAV及び/又は積荷は、従属UAVの積み下ろしの間はオフ又は非アクティブのままであってよく、テザーアセンブリは、従属UAV内又は積荷内のどの駆動機構とも無関係に、積荷を独自に引き込んでよい。
【0031】
従属UAV192は更に、従属UAV192の最上面に荷積みカバー195が配置されていてよい。荷積みカバー195は、従属UAV192に積荷を収容する際に従属UAV192の積荷収容スペースを露出するように関節動作可能であってよい。更に、従属UAV192は、従属UAV192の最下面に配達カバー196が配置されていてよい。配達カバー196は、従属UAV192の積荷収容スペースから積荷を解放するように関節動作可能であってよい。
【0032】
図2を参照すると、ドック入れシステム110の等角図が示されている。
図2に示したドック入れシステム110は、建物102から離れていて、UAV180を収容している。
図2に示したドック入れシステム110は、ドック入れハウジング114及び支持アセンブリ又は支持エレメント124を含む。ドック入れハウジング114は、大まかには、UAV(例えば、UAV180)を収容してドック入れ又は格納するように構成されてよい。支持アセンブリ124は、ドック入れシステム110を建物(例えば、建物102)に取り付けるように構成されてよい。支持アセンブリ124は更に、ドック入れハウジング114と建物102との間に、積荷(従属UAVによって運搬される積荷を含む)が通る通路を画定するように構成されてよい。
【0033】
図2に示したドック入れハウジング114は、上面壁115、底面壁116、側面壁117a、117b、及び背面壁118を含む。上面壁115、底面壁116、側面壁117a、117b、及び背面壁118は連係してドック入れ区画120を画定しうる。ドック入れ区画120は、UAV180を収容するのに十分なサイズ及び形状を有することが可能であり、例えば、UAV180を完全に覆うサイズ及び形状を有することが可能である。
図2に示した実施例では、底面壁116は第1の底面壁部分116a及び第2の底面壁部分116bを含み、これらは全体としてV字形の形態で配置されている。底面壁116、側面壁117a、117b、及び背面壁118は連係して、ドック入れ区画120のほぼテーパ形状を画定してよい。テーパ形状により、UAV180をドック入れ区画120に収容して位置調整することをサポートすることが可能であり、同時に、ドック入れシステム110のフットプリントを関連の構造物に対して小さくすることを可能にできる。壁の数がより多いか、より少ないものを含む、ドック入れハウジング114の他のジオメトリを含む別の構成も本明細書では想定しており、そのような構成は、UAV180のサイズ及び形状に応じて構築されてよい。
【0034】
図2及び3に示した支持アセンブリ124は、荷積みダクト128を画定する、ほぼ管状の構造126を含む。管状構造126は、出荷者のニーズに対応する任意の適切な形状及びサイズであってよい。例えば、管状構造126の長さは、管状構造126が、建物102の窓、スロット、又は他のアクセス開口部と、UAVがドック入れシステム110に収容される、建物に近接する領域との間の所定の距離にまたがるように様々であってよい。更に、管状構造126の長さは、出荷者の能力を拡大又は他の形で修正する為に変更されてよい。例えば、一例として、建物102の複数の階から管状構造124の荷積みダクト128にアクセスできるように、環状構造126の長さを伸ばす修正が行われてよい。管状構造126は、ドック入れハウジング114を建物102に連結するように構成された、ドック入れシステム110の構造構成要素であってよい。例えば、管状構造126は、ドック入れハウジング114の底面壁116から延びてよい。ドック入れ区画120と荷積みダクト128が内部でつながることにより、ドック入れ区画120と荷積みダクト128との間の通路を遮るものが実質的にないことを可能にできる。支持アセンブリ124は、管状構造126の外面に沿って、1つ以上のアンカ構成要素134を含んでよい。アンカ構成要素134は、管状構造126を(
図1の建物102を含む)建物に取り付けるように構成された連結機構136(ボルト等)の一群を有するプレートを含んでよい。アンカ構成要素134及び連結機構136は、例示を目的として、破線で示されている。例えば、アンカ構成要素134及び/又は連結機構136は、任意選択の構成要素であってよく、且つ/又は、別の様式で管状構造126とともに存在してよく又は配置されてよい。追加又は代替として、支持アセンブリを建物に対して固定する為に他の機構及びサブアセンブリが使用されてよい。例えば、(破線で示した)コンクリート基礎135が任意選択で設けられてよい。コンクリート基礎135は、建物に近接する管状構造126の堅固な土台又は台座を画定してよく、これは特定の用途で必要とされる場合がある。場合によっては、コンクリート基礎135は、使用される場合には、近接する建物のコンクリート基礎と一体化されてよく、且つ/又は同一構造物であってよい。又、場合によっては、コンクリート基礎135は別個の基礎であってよく、その場合は既存の建物への支持アセンブリの取り付けが容易になりうる。
【0035】
支持アセンブリ124は更に、ドック入れシステム100を建物102に組み込むことをサポートする1つ以上の構成要素を含んでよい。例えば、
図2及び3に示すように、支持アセンブリ124はインタフェース機構130を含んでよい。インタフェース機構130は、建物102と係合するように構成されたフランジ、リム、取り付け金具、又は他の構成要素を含んでよい。例えば、ビル屋内105と荷積みダクト128との間の共通通路を画定する為に、インタフェース機構130がスロット106に収容されてよい。インタフェース130に関連して、図示の支持アセンブリ124は更に、閉鎖機構131、ランプ132、及び積荷用開口部133を含む。例えば、インタフェース機構130は、荷積みダクト128内に延びる開口部133を画定してよい。ランプ132又は他のガイドが荷積みダクト128内からインタフェース130及びスロット106を通り抜けて延びてよく、これは、例えば、(従属UAV192がない場合に主UAV182によって運搬される)積荷、従属UAV192、又は他の要素を荷積みダクト128とビル屋内105との間でガイドする為のものである。閉鎖機構131は、荷積みダクト128が使用されていないときにビル屋内を荷積みダクト128から遮蔽する為に選択的に閉鎖可能なドア又は他の要素であってよい。
【0036】
インタフェース機構130は、ドック入れシステム110が特定の建物/ビル及び用途に合わせてカスタマイズされることを可能にする為に、様々なサイズの建物に対応するように構成されてよい。一例として、インタフェース機構130は、ドック入れシステム110をビルに組み込むことをサポートする為に、管状構造126に沿って、ドック入れ区画120から距離を置いて配置されてよい。例えば、インタフェース機構130は、積荷用開口部133が建物102のスロット106と位置がほぼ合うように配置されてよい。スロット106は、建物102の壁にある窓又は他の開口部に相当してよい。別の例では、スロット106又は窓又は開口部は、建物102の様々な高さにあってよく、例えば、建物102の屋根領域に対して様々な階にあってよい。この点において、インタフェース機構130は、積荷用開口部133がスロット106とほぼ同じ高さになるように、管状構造126に沿って修正されてよい。場合によっては、複数のインタフェース機構130が管状構造126とともに使用されてよく、これは、例えば、建物102内の複数の階から荷積みダクト128にアクセスできるようにする為である。
【0037】
当然のことながら、インタフェース機構130は、建物102のタイプ及び目的にある程度基づいて、閉鎖機構131、ランプ132、及び積荷用開口部133の様々なバリエーションを含んでよい。一例として、ランプ132の長さは、建物102の要件、及び管状構造126の建物102の側壁からの近さに基づいて、長くしたり短くしたりしてよい。場合によっては、ランプ132は、
図3に示すように、ビル屋内105まで延びてよく、場合によっては、ランプ132は、スロット106で、又はスロット106の近くで終わってよい。別の例として、ドック入れシステム110の使用頻度、及び/又は屋内105と外部環境との気候の違いに基づいて、閉鎖機構131がシステムから省かれてよい。又、ランプ132、閉鎖機構131、及び他の、インタフェース機構130の態様は、建物102の用途及び/又は構造的完全性に基づいて変更されてよい。例えば、インタフェース130は、必要に応じて、ドック入れシステム110の構造的安定性を高める為に、スロット106のところで建物102に直接取り付けられるように変更されてよい。
【0038】
ドック入れシステム110は、
図4に示すようなドック入れアセンブリ150を使用して、UAV180のドック入れ、格納、及び/又は荷積みを行うように構成されてよい。例えば、ドック入れアセンブリ150は、ドック入れハウジング114に連結されて、UAV180のドック入れハウジング114内へのアプローチを誘導することに使用されてよい。ドック入れアセンブリ150は更に、UAV180をドック入れハウジング114内に固定して吊り下げ、他の機能(例えば、UAV180の充電)をサポートするように構成されてよい。
【0039】
図4は、ドック入れアセンブリ150の一構成例を示す。ドック入れアセンブリ150は、前進アセンブリ152、ガイドアーム156、及びガイド機構160を含んでよい。
図4に示すガイド機構160は、扇形フード161を含んでよく、フード161の下面に第1のバンパ162a及び第2のバンパ162bがつながっている。第1及び第2のバンパ162a、162bは連係して、フード161の下面に沿ってテーパ状のドック入れパスを画定してよい。例えば、第1及び第2のバンパ161a、161bは、ガイド機構の、第1の幅163aを有する第1の部分と、第2の幅163bを有する第2の部分との間にテーパ状のドック入れパスを画定してよい。ドック入れパスの幅は、第2の幅163bが第1の幅163bよりかなり狭くなるように、第1の部分と第2の部分との間で狭まってよい。この場合、本明細書に記載のようにUAV180がドック入れパスに沿って進むにつれて、UAV180は、ドック入れパスの幅が狭まるとともにだんだん水平方向に拘束されるようになる。この場合、ガイド機構160は、ドック入れパスの幅を徐々に狭めるじょうご形部分164を有するじょうご形状を画定してよい。じょうご形部分164は直線的前進部分165につながってよく、そこではUAV180は水平方向の動きをほぼ完全に抑制される。
【0040】
引き続き
図4を参照すると、ガイドアーム156は、トラック又はトラック機構157を有する、全体として細長い構造である。トラック機構157は、一連のレール、溝、ラチェット面、歯等であってよい。トラック機構157は、ガイドアーム156を直線的に動かせるように、相補形状による係合を可能にできる。図示のガイドアーム156は更に、係合機構158を含む。係合機構158は、ガイドアーム156をガイド機構160に連結するように構成されてよい。場合によっては、係合機構158は、ガイド機構160がガイドアーム156に対して相対的にある程度動くことを可能にでき、例えば、ある程度又はある範囲の相対的な旋回運動を可能にできる。これによって、ガイドアーム156がほぼ固定されたままで、UAV180が動くとガイド機構160がわずかに動くことを可能にできる。ガイドアーム156は更に、収容ガイド159を含む。収容ガイド159は、UAV180とドック入れシステム110との間の単一接触点を画定するように構成されたスロット又は溝であってよい。例えば、収容ガイド159は、UAV180の特定のフィーチャを収容し、UAV180がガイドアーム156から吊り下げられるようにしてよい。
【0041】
図4に示した前進アセンブリ152は、マウント構造153、トラックガイド154、及び前進メカニズム155を含む。前進アセンブリ152は、(例えば、ガイドアーム156を介して)ガイド機構160に作用的に連結されてよく、大まかには、UAVを第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)まで移動させるように動作してよい。マウント構造153に関しては、前進アセンブリ152は、ドック入れアセンブリ150をドック入れシステム110内に固定するように構成された1つ以上のアンカ、留め具、及び/又は他の構成要素を含んでよい。トラックガイド154は、ガイドアーム156を受けるように構成されたハウジング又は他の機構を含んでよい。トラックガイド154は、マウント構造153に固定的につながっていてよい。前進メカニズム155は、トラック機構157と係合し、トラックガイド154を通るトラック機構157の直線的前進を引き起こすように構成された1つ以上の構成要素を含んでよい。一例として、前進メカニズム155は、回転モータと、トラック機構157と係合する一連のギヤ、歯、及び他の構造とを含んでよい。回転モータは、回転して、前進メカニズム155の関連付けられた歯を回転させてよい。そして前進メカニズム155のその歯の回転が、トラック機構157の、トラックガイド154を通る直線的前進を引き起こしてよい。当然のことながら、別の例では、ドック入れアセンブリ150内のUAVの別の動きパターンが可能であり、例えば、本明細書において
図9~10Bに関して述べる回転運動が可能である。
【0042】
図5A~5Fは、ドック入れアセンブリ150の動作例を示す。例えば、
図5A~5Fは、UAV(例えば、UAV180)を収容してマウントする動作を示す。
図5Aを参照すると、図示のドック入れアセンブリ150は第1の形態にあり、前進アセンブリ152からガイドアーム156が延びている。例えば、ガイドアーム156の第1の端部156aが、大まかには、トラックガイド154内に又はトラックガイド154に近接して配置されてよい。UAV180は、ガイド機構160に向かう方向に移動してよい。例えば、UAV180は、
図5Aに示すように、ガイド機構160に向かう第1の方向に移動してよい。又、UAV180は、
図5Bに示すように、ガイド機構160に向かう第2の(逆)方向に移動してよい。追加又は代替として、本明細書において想定されるように、UAV180は、
図5A及び5Bに示した第1及び第2の方向から角度的にオフセットしてガイド機構160に向かって、且つ、本明細書に記載のように、ガイド機構160に収容及び捕捉される為にガイド機構160に向かって移動してよい。例えば、UAV180は、主UAV182のドック入れ機構191がドック入れパスに沿ってバンパ162aと162bとの間に位置するように、ガイド160に向かって移動してよい。
図5Aに拡大して示すように、ドック入れ機構191はペデスタル191a及びマスト191bを含んでよい。マストは、胴体183の最上面から延びて、胴体183の上方でペデスタル191aを支持してよい。UAV180は、ペデスタル191aがガイド機構160のフード161の下面にほぼ近接又は接触しているように、ドック入れパスに沿って移動してよい。これにより、ペデスタル191aがドック入れアセンブリ150に捕捉されることを可能にできる。ペデスタル191a(より大まかには、ドック入れ機構191)を捕捉することにより、UAV180の第1の位置(ドック入り位置)が画定されてよい。又、
図5B及びその中の拡大図に示すように、ペデスタル191a及びマスト191bは、
図5Aに示した向きとほぼ逆向きにガイド機構160に近づいて入ってもよい。
【0043】
いずれの向きでも、且つ/又は任意選択で別の向きでも、ペデスタル191aは、
図5Cに示すように、ガイド機構160の直線的前進部分165に捕捉されてよい。場合によっては、直線的前進部分165は、リップ、レール、レッジ等の機構を含んでよく、ペデスタル191aは、リップ又は関連する機構の上に位置してよい。そして、バンパ162a、162bがUAV180の水平方向の動きを徐々に抑制することに加えて、リップは、ドック入れ機構191が垂直方向に外れるのを防ぐことが可能である。
図5Cは更に、ガイドアーム156が前進アセンブリ152を使用して直線的に前進している様子を示している。例えば、前進メカニズム155は、トラック機構157と係合して、ガイドアーム156を直線的に動かしてよい。これに関して、
図5Cは、第1の端部156aが前進アセンブリ152から出ていて、第2の端部156bが前進アセンブリ152に向かって前進している様子を示している。
【0044】
前進アセンブリ152は、第2の端部156bが、
図5Dに示すように、前進メカニズム155にほぼ入るまで、又は前進メカニズム155に近接するまで、ガイドアーム156を前進させ続けてよい。
図5Dの形態では、ガイドアーム156は、UAV180とともに第2の位置(ドック入り位置)に完全に引き込まれてよい。
図5Dの第2の位置(ドック入り位置)では、UAV180は、固定されて、積荷の積み込みに備えてドック入れアセンブリ150から吊り下げられてよい。
【0045】
図5E及び5Fを参照すると、ドック入れアセンブリ150及びUAV180の熱結合動作が示されている。大まかには、第2の位置(ドック入り位置)では、ドック入れアセンブリ150は、UAV180と熱結合してUAV180からの熱を伝導するように動作してよい。これに関して、ドック入れアセンブリ150は、UAV180がドック入れアセンブリ150と係合したときにUAV180の冷却を促進することが可能である。
図5E及び5Fは、
図5A~5Dに関して図示及び説明したようなドック入れアセンブリ150及びUAV180の例示的断面図を示す。
【0046】
図5E及び5Fに示すように、ドック入れアセンブリ150は連結メカニズム170を含んでよい。連結メカニズム170は、全体として、(例えば、収容ガイド159の端部において)ガイド機構160と連結されてよい。連結メカニズム170はクレードル171を含んでよく、クレードル171は、クレードルキャビティ173と、クレードルキャビティ173内に延びるクレードル開口部172と、を画定する。クレードル開口部172は、ドック入れ機構191の一部又は全て(例えば、ペデスタル191a、及び/又はマスト191bの一部又は全て)を収容するように構成されてよい。クレードルキャビティ173は、クレードル開口部172より大きくてよく、任意のドック入れ機構が収容されるシート又はストッパを画定してよい。一例では、クレードル171は、回転ジョイント174においてガイド機構160に枢動可能に連結されてよい。回転ジョイント174はピボット又はヒンジを含んでよく、これは、クレードル171がガイド機構160に対して回転することを可能にする。場合によっては、回転ジョイント174はばね付勢等の機構を含んでよく、この機構によって、クレードル171は、
図5Eに示すように、ガイド機構160と一直線に並ぶ位置を保持する。連結メカニズム170は更に、プラットフォーム175を含んでよい。プラットフォーム175は、クレードル171から延びて、クレードル171に強固に連結されてよい。これに関して、クレードル171の旋回又は回転は、プラットフォーム175の対応する動きを引き起こしうる。連結メカニズム170は更に、1つ以上の導管176を含んでよい。導管176は、
図5E及び5Fに示すように、UAV180に向けて流体流Fを送るように適合されたホース、配管、及び/又は他の流体搬送手段を含んでよい。導管176は、プラットフォーム175の動きが導管176の対応する動きを引き起こすように、プラットフォームに接続されてよい。導管176は、弾性変形可能であってよい。
図5E及び5Fに更に示すように、熱係合機構177が設けられている。熱係合機構177は、UAVの胴体と係合するように構成された蛇腹及び/又は他の任意選択で変形可能又は圧縮可能な材料を含んでよい。
【0047】
運用時は、
図5Eに示すように、UAV180は第2の位置(ドック入り位置)に達してよい。例えば、ドック入れ機構190は、収容ガイド159に沿って移動し、クレードル開口部172からクレードルキャビティ173に入ってよい。ドック入れ機構190は、プラットフォーム175がフード161とほぼ一直線に並んだ状態でクレードルキャビティ173に入ってよい。プラットフォーム175がフード161とほぼ一直線に並んだ状態では、熱係合機構177は、全体として、UAV180の胴体183からオフセットしていてよい。UAV180は、ドック入れ機構190(例えば、ペデスタル191a)がクレードルキャビティ173内でクレードル171の壁又はシートに達するまで、クレードル171内へ前進し続けてよい。次にUAV180は、電源オフになってよく、例えば、UAV180のロータのうちの1つ以上の動作を止めてよい。UAV180が電源オフになると、ドック入れ機構190は、
図5Fに示すように、クレードル171内に着地してよい。ドック入れ機構190がクレードル171内に着地することによって、クレードル171が(例えば、回転ジョイント174を使用して)ガイド機構160に対して旋回してよい。場合によっては、クレードル171は、(例えば、時計回りに)下方に20度前後回転してよい。クレードル171は、熱係合機構177が胴体183に接触するまで、又は別の形で胴体183に近接するまで(胴体183からわずかにオフセットすることを含む)、下方に回転してよい。
図5Fの形態では、冷却された空気を含む流体流Fが胴体183まで進んでUAV180の冷却を促進することが可能である。当然のことながら、UAV180を電源オンにしたら、
図5E及び5Fの動作を一旦止めてよい。例えば、UAV180のロータを電源オンにしたら、ドック入れアセンブリ190は、クレードル171の壁にもたれて休止することをやめてよく、それによって、クレードルが
図5Eの形態に戻って、熱係合機構が胴体183からオフセットすることが可能になる。
【0048】
図5A~5Fを参照して説明した動作は、ドック入れハウジング114内又はほぼドック入れハウジング114内で行われてよい。一例として、
図3を参照すると、ドック入れアセンブリ150は、ドック入れハウジング114のドック入れ区画120内に収容されてよい。マウント構造153又は他の構成要素がドック入れハウジング114に固定的に取り付けられてよい。例えば、マウント構造153は、上面壁115の下面にドック入れアセンブリ150を固定してよい。これに関して、ドック入れアセンブリ150は、UAV180をドック入れ区画120内で、上面壁115、底面壁116、背面壁118、及び側面壁117a、117bから間隔を空けて吊り下げるように構成されてよい。
【0049】
図5Aに示した形態では、ドック入れアセンブリ150は、一部がドック入れ区画120の外に延びてよい。例えば、ドック入れアセンブリ150は、ガイドアーム156及びガイド機構160がドック入れ区画120の外に延びている間は、マウント構造153によってドック入れハウジング114に固定されたままでよい。UAVがガイド機構160に向かって移動し、ガイド機構160内に固定されると、ドック入れアセンブリ150は、ガイドアーム156及びガイド機構、並びにUAV180がドック入れハウジング114内に収容されるように、ガイドアーム156を引き込んでよい。ドック入れアセンブリ150は、ガイドアーム156を完全に引き込んでよく、その位置では、UAV180が荷積みダクト128のほぼ真上に位置する。
【0050】
運用時には、主UAV182は、荷積みダクト128の上方で積荷を解放してよい。例えば、主UAV182は、テザーでつなげられた積荷を含んでよく、積荷は独立した制御盤、スラスタ等を含まない。その為、主UAV182は、積荷からの支援なく積荷を下ろしたり引き上げたりするように動作可能である。荷造りは、ステージング設備107の積荷108の1つを含めるように、処理、入れ替え、又は他の形の変更が行われてよい。そしてその積荷108は、主UAV182によって同様に荷積みダクト128内を引き上げられてよい。場合によっては、積荷は従属UAV192で運搬されてよい。例えば、主UAV182は、荷積みダクト128内に従属UAV192を下ろしてよい。主UAV182は、従属UAV192が荷積みダクト128の端部に達して、
図3に示したようにビル屋内105に誘導されるまで、従属UAV192を下ろしてよい。従属UAV192は、荷積みカバー195により、様々なタイプの積荷108が積み込まれてよい。荷積みが完了したら、主UAV182は、従属UAV192を主UAV182に戻してその中に固定してよい。
【0051】
当然のことながら、UAV180をドック入れシステム110から発進させる場合は、
図5A~5Fに関して図示及び説明したドック入れアセンブリ150の動作が逆の順序で実施されてよい。例えば、前進アセンブリ152は、UAV180を動かして第2の位置(ドック入り位置)から第1の位置(捕捉位置)まで移動させるように動作してよく、第1の位置(捕捉位置)でUAV180が解放されて飛行してよい。一例では、前進アセンブリ152は、ガイドアーム156を
図5Cに示した位置から動かしてよく、その位置では第2の端部156bはトラックガイド154内にあるかトラックガイド154に近接している。前進アセンブリ152は、第1の端部156aがトラックガイド154内にあるかトラックガイド154に近接している状態で、
図5Aに示したようにガイドアーム156が延びるようにガイドアーム156を動かしてよい。この、ガイドアーム156が延びた形態では、UAV180は、ガイドアーム156から離脱する為に1つ以上の操作を実施してよい。例えば、UAV180は、収容ガイド159から離脱し、ガイド機構160を経由してガイドアーム156から遠ざかる為に、様々なロータを動作させてよい。UAV180は、ガイド機構160から離れて飛行動作を開始してよい。この形態のUAV180は、積荷を積んでいてよい。従って、UAV180は、顧客に配達される積荷とともにドック入れシステム110から発進してよい。ドック入れアセンブリ150のこの形態は、UAV180の発進をサポートすることが可能である。一例として、ドック入れアセンブリ150は、UAV180がドック入れアセンブリ150から発進することを可能にする為に、ガイドアーム156を介して伸長形態に移行してよい。そしてその伸長形態では、UAV180は、少なくとも一部がドック入れ区画120から離れて位置してよい。UAV180は、ドック入れ区画120から更に離れる際にロータ及び他のシステムを電源オンにしてよい。これに関して、UAV180は、フルパワー又はほぼフルパワーでドック入れシステム150から発進してよく、これは、UAV全体がドック入れ区画120内にある位置では不可能であろう。
【0052】
例示的実施態様では、ドック入れシステム110は、UAV180がドック入れ位置にある間に充電することを可能にできる。
図6A~6Cを参照すると、幾つかの構成例が示されており、UAVは、第2の位置(ドック入り位置)及び/又は他の形態にあるときに充電及び/又は熱交換を受ける為に、ドック入れシステム110と電気的且つ/又は熱的に連結されてよい。
図6Aに示すように、ドック入れ機構191は、本明細書に記載のようにペデスタル191a及びマスト191bを含んでよい。ペデスタルは充電リード197を含んでよい。充電リード197は、外部電源から充電又は誘導電流を受けるように適合された金属又は導体の素子及び/又は他の機構であってよい。
図6Aの例では、ドック入れアセンブリ150は更に、ドック入れアセンブリ150内に配置された充電コネクタを含んでよい。充電コネクタは、UAV180がドック入り位置にあるときに充電コネクタ167が充電リード197と物理的に近接するように、ドック入れアセンブリ150内に配置されてよい。充電コネクタは、ドック入れシステム110の電源に接続されてよく、例えば、ガイドアーム156を前進させることにも使用される共通電源等に接続されてよい。これに関して、ドック入れシステム110は、充電リード197を介してUAV180に電力を供給してよい。
【0053】
別の例として、
図6Bに示すUAV280はドック入れ機構291を有し、ドック入れ機構291はペデスタル291a及びマスト291bを含む。
図6Bの例では、マスト291b上に充電プラットフォーム283が設けられている。充電プラットフォーム283は、第1のソケット284a及び第2のソケット284bを含んでよい。第1及び第2のソケット284a、284bは、UAV280を充電する為にドック入れシステムの電気的構成要素を受けるように構成されてよい。例えば、ドック入れシステム210はUAVマウント267を含んでよく、UAVマウント267は、第1の充電コネクタ268a及び第2の充電コネクタ268bを含む。UAV180に関して上述したようにUAV280がマウント位置にあるときに、第1のソケット284aは第1の充電コネクタ268aと電気的に結合されてよく、第2のソケット284bは第2の充電コネクタ268bと電気的に結合されてよい。第1のソケット284aと第1の充電コネクタ268a、並びに第2のソケット284bと第2の充電コネクタ268bを電気的に結合することにより、ドック入れシステム210の電源によってUAV280が充電されることを可能にできる。
【0054】
別の例として、
図6Cに示すUAV380はドック入れ機構391を有し、ドック入れ機構391はペデスタル391a及びマスト319bを含む。
図6Cの例では、マスト391b上に第1の充電パッド384a及び第2の充電パッド384bが設けられている。第1及び第2の充電パッド384a、384bは、UAV380を充電する為にドック入れシステムの電気的構成要素を受けるように構成されてよい。例えば、ドック入れシステム310はUAVマウント367を含んでよく、UAVマウント367は、第1の充電コネクタ368a及び第2の充電コネクタ368bを含む。UAV380に関して上述したようにUAV380がマウント位置にあるときに、第1の充電パッド384aは第1の充電コネクタ368aと電気的に結合されてよく、第2の充電パッド384bは第2の充電コネクタ368bと電気的に結合されてよい。第1の充電パッド384aと第1の充電コネクタ368a、並びに第2の充電パッド384bと第2の充電コネクタ368bを電気的に結合することにより、ドック入れシステム310の電源によってUAV380が充電されることを可能にできる。
【0055】
本明細書に記載のドック入れシステムは、ビル又は建物(例えば、上述の建物102)とともに実施されてよい。他の実施態様も想定されており、そのような実施態様の1つでは、かなり大規模又は高スループットの運用に複数のドック入れシステムがまとめて組み込まれる。例えば、
図7はシステム700を示す。システム700は、可動ユニット710に組み込まれた複数のドック入れシステム720を含む。ドック入れシステム720はドック入れシステム110とかなり類似していてよいので、明確さの為に説明は繰り返さない。一例では、可動ユニット710はトラクタートレーラであってよく、これは(例えば、移動又は輸送の為の)車輪712及び連結装置714を含む。別の例では、可動ユニット710は、車両、出荷用コンテナ、ストレージポッド等を含んでよい。
図7の例では、可動ユニット710及び複数のドック入れシステム720は、物流センター702に関連付けられてよい。物流センター702は、顧客ベース(例えば、周辺地域)に配達される小包及び積荷が用意されている建物(例えば、倉庫)であってよい。
図7に示す物流センター702は、積荷708を物流センター702の内部領域704から可動ユニット710まで前進させるロジスティックスアセンブリ706(例えば、後述のコンベヤ)を有する。
【0056】
可動ユニット710は、複数のUAV730のドック入れ、格納、及び/又は荷積みが同時に又は立て続けに行われることを可能にする為に複数のドック入れシステム720を含む。
図7の例では、7個のそのようなドック入れシステム720に可動ユニット710が与えられている。従って、7個のUAV730のドック入れ、格納、及び/又は荷積みは、例えば、積荷708がロジスティックスアセンブリ706から前進しているときに行われてよい。積荷708の積み込みは、
図7のシステムを使用して立て続けに行われてよい。可動ユニット710は更に、物流センター702での配送能力のオンデマンド調節を可能にする。例えば、物流センター702は、通常は、単一の可動ユニット710又は他の可搬型貯蔵室又は車両を使用してよく、繁忙期は、必要に応じて、追加のモバイルトレーラを使用して配送能力を素早く増強してよい。
【0057】
ここで与えられる追加のドック入れシステムは主に、UAVの充電及び/又は格納に使用される。例えば、
図8に示すように、図示のシステム800はドック入れベイ804を含む。ドック入れベイ804は、複数のUAV(例えば、
図8に示した複数のUAV820のいずれか)を収容するように構成された格納空間806を画定するコンテナ又はベイであってよい。一例では、ドック入れベイ804は、格納空間806内に収容された複数のドック入れアセンブリ812を含んでよい。ドック入れアセンブリ812は、本明細書に記載のドック入れアセンブリ150とかなり類似していてよいので、ここでは明確さの為に説明を繰り返さない。ドック入れアセンブリ812は、複数のUAV820を格納空間806に収容する為に、格納空間806にぎっしりと詰め込まれてよい。ドック入れアセンブリ812は、
図8に示すように、UAV820の回収及び格納、並びに吊り下げを行うように構成されてよい。ドック入れアセンブリ812は更に、UAV820のそれぞれを充電するように構成されてよい。場合によっては、充電は太陽光発電によって行われてよい。例えば、
図8に示したドック入れベイ804は、任意選択の太陽光発電ラック808を含み、その上に任意選択の太陽光発電パネル810を並べている。太陽光発電パネル810は、ドック入れアセンブリ812に関連付けられたUAV820を充電する為に、ドック入れアセンブリ812の充電素子と電気的に結合されてよい。又。場合によっては、他のシステムがUAV820の充電に使用されてよく、例えば、送電網及び/又は他の電源825との直接の電気的接続が使用されてよい。
【0058】
ドック入れシステムの別の実施例900を
図9に示す。このシステムは、複数のUAV(例えば、UAV930)のドック入れ、格納、充電、及び荷積み/荷下ろしを促進しうる。例えば、システム900は、複数のUAVのドック入れ、格納、充電、及び荷積み/荷下ろしを、ドック入りしたUAVを、ドック入れ、格納、充電、及び/又は荷積み/荷下ろしに適する共通ドック入れ区画の中の1つ以上の位置に回転により移動させることによって行うように構成されてよい。
図9に示したシステム900の構成により、システムに含まれるUAVの密度を高めることが可能であり、それによって、複数のUAVの充電及び荷積み/荷下ろしを共通設備で行うことの運用効率を高めることが可能である。
【0059】
図9の例では、図示のシステム900は、ドック入れ区画904を画定するエンクロージャ902を含む。エンクロージャ902は、UAVをドック入れ区画904に収容すること、並びにUAVをドック入れ区画904から発進させることの為に外部環境に対して開放されている又は開放可能な側面を少なくとも1つ有してよい。例示を目的として、図示のエンクロージャ902は、支持物908により面901上に支持されている。場合によっては、面901はビルの屋根であってよい。又、場合によっては、面901はビルに関連付けられてよく、例えば、ビルに近接するプラットフォームであってよい。又、場合によっては、面901は別の建物の表面であってよい。支持物908は、面901の上方でエンクロージャ902を保持することが可能である。
図9に示すように、システム900は更に、シュート910を含んでよい。シュート910は、シュート通路912を画定してよい。シュート通路912は、内部区画904から面901を通り抜けて延びてよく、例えば(面901が屋根である場合には)面901を通り抜けてビル屋内に入ってよい。
【0060】
システム900は、複数のUAVのシュート通路912に対する位置、及び/又は他の、ドック入れ区画904内の回転位置を効率的に操作するように動作してよい。
図9Aの例では、図示のシステム900は、カルーセル906を含む。カルーセル906は、大まかには、システム900の前進メカニズムとして動作してよく、UAV(例えば、UAV930)を第1の位置(捕捉位置)から第2の位置(ドック入り位置)へ回転により移動させてよい。上述のことを促進する為に、カルーセル906は複数の前進カプリングを含んでよく、例えば、
図9Aに示した前進カプリング906aを含んでよい。前進カプリング906aは、カルーセル906によって画定された長手軸を中心とする回転により移動するように構成されてよい。更に、前進カプリング906aは、ドック入れアセンブリ(例えば、本明細書に記載のドック入れアセンブリのいずれか)と結合されて、これを支持するように構成されてよい。これに関して、前進カプリング906a、又は前進カプリングのいずれかを回転させると、関連付けられたドック入れアセンブリ及びドック入りしたUAVが回転することが可能である。
【0061】
例示を目的として、図示の前進カプリング906aは、ドック入れアセンブリ920と結合されている。ドック入れアセンブリ920は、本明細書に記載のどのドック入れアセンブリともかなり類似していてよく、概してガイドアーム及びガイド機構を含んでよい。例えば、ドック入れアセンブリ920は、UAV930を捕捉して第1の位置(捕捉位置)まで持っていくように構成されたガイド機構を含んでよい。ガイドアームは、ガイド機構を前進メカニズム又は前進カプリング906aに連結してよい。運用時には、前進カプリング906aは、カルーセル906を中心とする複数の回転位置の間でドック入れアセンブリ(及びUAV930(ドック入りしている場合))を動かしてよい。
図9では、説明の為に、ドック入れアセンブリ920は第1の回転位置940aにある。第1の回転位置940aは、UAV930を収容する位置に対応してよい。前進カプリング906aは更に、ドック入れアセンブリ150を回転させて第2の回転位置940bまで前進させるように構成されてよい。第2の回転位置940bは、ドック入れアセンブリ920(及びUAV930)がシュート通路912とほぼ一直線に並ぶ位置であってよい。従って、UAV930は、第2の回転位置940bにあるときに、本明細書で
図1~3に関して記載したように、1つ以上の荷積み/荷下ろし作業に従事してよい。前進カプリング906aは更に、ドック入れアセンブリ920を回転させて第3の回転位置940cまで前進させるように構成されてよい。第3の回転位置940cは、UAV930が今後の使用に備えて充電及び/又は格納されることを可能にするように構成された、ドック入れ区画904内の位置であってよい。
【0062】
図9に示したカルーセル906は、それぞれがドック入れアセンブリと結合されている複数の前進カプリングを含んでよい。従って、システム900は、それぞれがドック入れ区画904内で異なる高さにある複数のドック入れアセンブリを含んでよい。そこでカルーセル906は、所与の時点で収容、充電、荷下ろし/荷積みが可能なUAVの数を最大化する為に、カルーセル軸を中心とする複数のUAVのフロー及び配置を制御するように動作可能である。
【0063】
当然のことながら、本明細書に記載のカルーセルは、ドック入れシステムの所与の構成に基づいてUAVの様々な位置を規定することに使用されてよい。
図10A及び10Bは、UAVの(例えば、
図9のドック入れシステムのUAVの)2つの位置マップを概略的に示す。
図10Aを参照すると、UAV1002aに関する位置マップ1000aが示されている。位置マップ1000aは、カルーセル式又は回転式ドック入れシステム内でUAV1002aが利用できる様々な位置を示してよい。例えば、UAV1002aは、ドック入り位置1004aに配置可能であってよい。UAV1002aの位置は、ガイドアーム1020aの動きによってある程度ガイドされてよく、ガイドアーム1020aはカルーセル軸1022aを中心に回転可能であってよい。
図10Aは、カルーセル軸1022aを中心に回転可能なガイドアーム1020aを示しており、これは、UAV1002aがドック入れ区画領域1014aの様々な位置に駐機可能であるように回転可能である。例えば、UAV1002aは、駐機及び充電位置1006a、駐機及び充電位置1008a、荷積み位置1010a、及び/又は他の位置のいずれかまで移動可能であってよい。荷積み位置1010aでは、UAV1002aは、(例えば、
図9のシュート通路912内で)二次UAV1012aを下ろしたり引き上げたりしてよい。駐機及び充電位置1006a、1008bは、UAV1002aの格納及び充電を促進しうる。
【0064】
図10Bを参照すると、UAV1002bに関する位置マップ1000bが示されている。位置マップ1000bは、カルーセル式ドック入れシステム内でUAV1002bが利用できる別の位置を示してよい。例えば、UAV1002bは、ドック入り位置1004bに配置可能であってよい。UAV1002bの位置は、ガイドアーム1020bの動きによってある程度ガイドされてよく、ガイドアーム1020bはカルーセル軸1022bを中心に回転可能であってよい。
図10Bは、カルーセル軸1022bを中心に回転可能なガイドアーム1020bを示しており、これは、UAV1002bがドック入れ区画領域1014bの様々な位置に駐機可能であるように回転可能である。例えば、UAV1002bは、駐機及び充電位置1006b、及び駐機及び充電位置1008bのいずれかまで移動可能であってよい。駐機及び充電位置1006a、1008bは、UAV1002bの格納及び充電を促進しうる。
【0065】
次に、本明細書に記載の実施例の様々な機能性を読者が理解することを促進する為に、プロセス1100を示す
図11のフロー図を参照する。本明細書に記載の方法の特定のステップ(及びステップ順序)を図示して説明するが、本明細書に記載の教示と整合する(説明する方法より多いステップ、少ないステップ、又は説明する方法と異なるステップを含む)他の方法も想定され、本開示に包含される。
【0066】
操作1104で、UAVがドック入れアセンブリに向けて方向付けられる。例えば、
図2及び5Aを参照すると、UAV180がドック入れアセンブリ150に向けて方向付けられている。ドック入れアセンブリ150は、少なくとも一部が、エンクロージャを画定するハウジング114の中にあってもよい。UAV180は、UAV180のドック入れ機構191が移動してガイド機構160に近接するように、ドック入れアセンブリ150に向けて方向付けられてよい。UAV180は、バンパ162a、162bで画定されるガイド機構160のドック入れパスに沿って進んでよい。ドック入れパスは、UAV180がドック入れハウジング114に向かって動くにつれてUAV180の水平方向の動きが抑制されるように、徐々に狭まってよい。
【0067】
操作1108で、UAVは、ドック入れアセンブリによりエンクロージャに固定される。例えば、
図2及び5Aを参照すると、UAV180は、ドック入れパスの端部に達するまで、ドック入れアセンブリ150に向かって動き続けてよい。UAV180は、ドック入れパスの端部でドック入れアセンブリ150に固定される。例えば、ドック入れ機構191は、UAVがドック入れアセンブリ150から吊り下げられることを可能にするように、ガイドアーム156の収容ガイド159と係合してよい。ドック入れアセンブリ150は、ドック入れハウジング114の上面壁115の下面に(例えば、マウント構造153で)固定されてよい。従って、UAV180は、ドック入れアセンブリ150によってドック入れハウジング114に固定されてよい。
【0068】
他の実施例及び実施態様も、本開示及び添付の特許請求項の範囲及び趣旨から逸脱するものではない。例えば、各機能を実施する各機構が、物理的に様々な位置にあってもよく、例えば、機能の各部分が別々の物理的位置に実装されているように分散していてもよい。従って、本明細書に記載の特定の実施例の上述の説明は、例示及び説明を目的として提示されている。それらは、網羅的であることも、実施例を開示された厳密な形態に限定することも目標としていない。当業者であれば明らかなように、上述の教示に鑑みて様々な修正及び変更が可能である。
【国際調査報告】