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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(54)【発明の名称】複合電極の最適化
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/40 20060101AFI20231214BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A61N1/40
A61N1/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535756
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-12
(86)【国際出願番号】 IB2021061711
(87)【国際公開番号】W WO2022137019
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】63/128,265
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519275847
【氏名又は名称】ノボキュア ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨラム・ワッサーマン
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB31
4C053LL20
(57)【要約】
患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置および方法について説明する。装置は、複数の温度センサを有するセンサアレイを含み、センサアレイの複数の第1の温度センサが第1の導体に接続され、複数の第2の温度センサが第2の導体に接続される。回路は、第1の導体と第2の導体とを介して、第3の温度センサに既知の量の電気を提供するように構成され、第3の温度センサは、複数の第1の温度センサ内、および複数の第2の温度センサ内にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置であって、前記装置が、
前記患者の前記身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有する少なくとも1つのトランスデューサアレイであって、前記電極要素が交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される、少なくとも1つのトランスデューサアレイと、
前記複数の電極要素の近傍内に配置された複数の温度センサを有するセンサアレイであって、前記センサアレイの複数の第1の温度センサが第1の導体に接続され、複数の第2の温度センサが第2の導体に接続される、センサアレイと、
前記第1の導体と前記第2の導体とを介して、第3の温度センサに既知の量の電気を提供するように構成された回路であって、前記第3の温度センサが、前記複数の第1の温度センサ内、および前記複数の第2の温度センサ内にあり、前記回路が、前記第3の温度センサの第1の温度読み取り値に対応する第1の電気読み取り値を取得するように構成される、回路と、
前記第1の温度読み取り値に基づいて前記交流波形を調整するコントローラと
を備える、装置。
【請求項2】
前記回路が、
前記既知の量の電気を提供する電流源と、
入力と出力とを有する第1のマルチプレクサであって、前記第1のマルチプレクサが前記電流源に接続される、第1のマルチプレクサと、
入力と出力とを有する第2のマルチプレクサであって、前記第2のマルチプレクサが基準点に接続される、第2のマルチプレクサと、
前記第1の導体を選択するために前記第1のマルチプレクサに少なくとも1つのコマンドを送信し、前記第2の導体を選択するために前記第2のマルチプレクサに少なくとも1つのコマンドを送信するように構成されるコントローラと
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コントローラが、前記電流源と通信し、前記第1の導体および前記第2の導体に前記既知の量の電気を生成するように前記電流源に命令するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の電気読み取り値が、前記第1のマルチプレクサの前記出力において取得される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記回路が、前記第1の電気読み取り値を取得し、前記第3の温度センサの前記第1の温度読み取り値に対応するデジタル化された結果として生じる読み取り値を提供するように構成されたアナログデジタル変換器をさらに備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記回路が、前記第3の温度センサの前記デジタル化された結果として生じる読み取り値を記憶するように構成されたバッファをさらに備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記回路が、前記第1の電気読み取り値を受信し、増幅された電圧を前記アナログデジタル変換器に提供するように構成された増幅器をさらに備える、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記既知の量の電気が既知の電流であり、前記センサアレイが、少なくとも12個の温度センサを含み、前記既知の電流を前記温度センサに接続された少なくとも2つの導体に提供することが前記温度センサにわたる電圧を提供するように、各温度センサが前記少なくとも2つの導体に接続される、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記既知の量の電気が既知の電流であり、前記センサアレイが、少なくとも13個の温度センサを含み、電流を前記温度センサに接続された2つの導体に提供することが前記温度センサにわたる電圧を提供するように、各温度センサが前記2つの導体に接続される、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記センサアレイが、少なくとも24個の温度センサを含み、前記既知の量の電気を前記温度センサに接続された2つの導体に提供することが前記温度センサにわたる電気読み取り値を提供するように、各温度センサが前記2つの導体に接続される、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記センサアレイが、前記第3の温度センサの選択的活性化を提供するように構成された複数の電子スイッチを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
第1の電子スイッチが、前記第3の温度センサと直列に配置され、前記第1の電子スイッチが、第1の所定の極性が前記第1の電子スイッチにわたって配置されると導通するように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の導体にわたる負極性が、第4の温度センサにわたる電圧を結果として生じるように、第2の電子スイッチが前記第4の温度センサと直列に配置され、前記第2の電子スイッチが、第2の所定の極性が前記第2の電子スイッチにわたって配置されると導通するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置であって、前記装置が、
前記患者の前記身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有する少なくとも1つのトランスデューサアレイであって、前記電極要素が交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される、少なくとも1つのトランスデューサアレイと、
第1の温度センサと第2の温度センサとを有するセンサアレイであって、前記センサアレイの前記第1の温度センサが第1の導体および第2の導体に接続され、前記第2の温度センサが前記第1の導体および第3の導体に接続される、センサアレイと、
前記第1の導体と前記第2の導体とを介して前記第1の温度センサの活性化のための第1の既知の量の電気を提供し、前記第1の導体と前記第3の導体とを介して前記第2の温度センサの活性化のための第2の既知の量の電気を提供し、
前記第1の既知の量の電気によって誘導される第1の電気読み取り値と、前記第2の既知の量の電気によって誘導される第2の電気読み取り値とを取得し、
前記第1の電気読み取り値に基づいて第1の温度読み取り値を決定し、前記第2の電気読み取り値に基づいて第2の温度読み取り値を決定する
ように構成されたコントローラと
を備え、
前記交流波形が、前記第1の温度読み取り値と前記第2の温度読み取り値とに基づいて調整される、装置。
【請求項15】
前記センサアレイが、前記第1の温度センサを有する回路内の第1の電子スイッチと、前記第2の温度センサを有する回路内の第2の電子スイッチとをさらに備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記コントローラが、前記第1の電子スイッチまたは前記第2の電子スイッチの選択的活性化を提供するようにさらに構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1の電子スイッチが、前記第1の温度センサと直列に配置される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第2の電子スイッチが、前記第2の温度センサと直列に配置される、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
センサアレイの第1の温度センサを活性化するために、第1の導体と第2の導体とを介して第1の既知の量の電気を提供するステップであって、前記センサアレイが、患者の身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有するトランスデューサアレイに近接して配置され、前記電極要素が、交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される、ステップと、
前記第1の温度センサの活性化によって誘導される第1の温度読み取り値を取得するステップと、
第2の温度センサを活性化するために、前記第1の導体と第3の導体とを介して第2の既知の量の電気を提供するステップと、
前記第2の温度センサの活性化によって誘導される第2の温度読み取り値を取得するステップと、
前記第1の温度読み取り値および前記第2の温度読み取り値のうちの少なくとも1つに基づいて前記交流波形を調整するステップと
を含む方法。
【請求項20】
前記交流波形を調整するステップが、前記第2の温度読み取り値に基づく、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照/参照による組み込みの声明
本特許出願は、2020年12月21日に出願した米国シリアル番号第63/128,265号によって特定される仮出願の優先権を主張するものであり、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
該当なし。
【背景技術】
【0003】
腫瘍治療場(TTFieldまたはTTF)は、有糸分裂を崩壊させることによって固形腫瘍を標的とする、中間周波数範囲(50kHzから1MHz)内の低強度(例えば、1~3V/cm)の交番電場である。この非侵襲的治療は、固形腫瘍を標的とし、例えば、米国特許第7,016,725号、第7,089,054号、第7,333,852号、第7,565,205号、第8,244,345号、第8,715,203号、第8,764,675号、第10,188,851号、および第10,441,776号に記載されている。TTFieldは、典型的には、治療される腫瘍内に垂直な場を生成する2対のトランスデューサアレイを介して送達され、これらの対の各々を構成するトランスデューサアレイは、治療されている身体部分の反対側に配置される。より具体的には、OPTUNE(登録商標)システムについて、トランスデューサアレイの電極の一方の対は、腫瘍の左右(LR)に配置され、電極の他方の対は、腫瘍の前後(AP)に配置される。TTFieldは、多形性膠芽腫(GBM)の治療に承認されており、例えば、患者の剃毛された頭部上に配置されたトランスデューサアレイを含むOPTUNE(登録商標)システム(Novocure Limited、ジャージー州セントへリア)を介して送達され得る。
【0004】
OPTUNE(登録商標)デバイスにおいてTTFieldの送達のために使用される各トランスデューサアレイは、導電性医療用ゲルの層を介して患者の皮膚(限定はしないが、GBMの治療のための患者の剃毛された頭部など)に結合される非導電性セラミックディスク電極のセットを備える。セラミックディスク電極を形成するために、非導電性セラミック材料の上面に導電層が形成される。非導電性セラミック材料の底面は、導電性医療用ゲルに結合される。非導電性セラミック材料は、直流信号が意図せずに誤って患者に伝達されるのが阻止されることを保証するための安全機能である。導電層と導電性医療用ゲルとの間に非導電性セラミック材料を挿入することによって、従来技術のシステムは、患者が保護されているままであることを保証すると考えられてきた。医療用ゲルの目的は、身体の輪郭に合わせて変形し、アレイと皮膚との間の良好な電気的接触を提供することであり、したがって、ゲル界面が、皮膚を橋渡しし、干渉を低減する。デバイスは、患者によって2~4日間継続的に装着された後、衛生的なケアおよび再剃毛(必要な場合)のために取り外され、その後、新しいアレイのセットを再適用することを意図している。したがって、医療用ゲルは、一度に2~4日間、患者の皮膚の領域に実質的に継続的に接触し続け、医療用ゲルがさらに塗布される前に、皮膚の領域が覆われずに環境に曝露されるのは短期間のみである。
【0005】
異なる方向においてTTFieldを印加する1つの手法は、ある期間中に電極の第1のセット間に場を印加し、次いで、ある期間中に電極の第2のセット間に場を印加し、次いで、長い持続時間(例えば、数日間または数週間にわたる)の間、そのサイクルを繰り返すことである。
【0006】
TTFieldを生成するために、トランスデューサアレイの各電極に電流が印加される。ある期間にわたる電流の印加は、各電極が温まり、最終的に熱くなる原因となり、したがって、患者にとって不快または苦痛になる場合がある。したがって、トランスデューサアレイを介して送達される交流の振幅は、皮膚温度(トランスデューサアレイの下の皮膚において測定される)が安全しきい値(例えば、摂氏41度)を超えないように制御され得る。患者の皮膚における温度測定値は、トランスデューサアレイのディスクのうちのいくつかの下に配置された温度センサ(例えば、サーミスタ)を使用して取得される。例えば、各アレイは、8個のサーミスタを含み得、1個のサーミスタは、アレイ内のそれぞれのディスクの下に配置される。
【0007】
各アレイ内のサーミスタは、長いワイヤを介して、「ケーブルボックス」と呼ばれる電子デバイスに接続され、そこで、すべてのサーミスタ(例えば、4個のアレイ×アレイごとに8個のサーミスタ)からの温度が測定され、各サーミスタに関するデジタル値にアナログ-デジタル変換される。次いで、これらの測定値は、ケーブルボックスと場生成器との間の双方向デジタルシリアル通信を容易にする追加のワイヤを介して、ケーブルボックスから電場生成器に送信される。場生成器内のコントローラは、患者の皮膚において温度を例えば摂氏41度未満に維持するために、アレイの各対を介して送達されるべき電流を制御するために温度測定値を使用する。電流自体は、場生成器からケーブルボックスを介してアレイまで走る追加のワイヤ(すなわち、各アレイについて1本のワイヤ)を介して各アレイに送達される。しかしながら、温度センサおよびトランスデューサアレイを患者に取り付けることは、ワイヤの量のため面倒である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,016,725号
【特許文献2】米国特許第7,089,054号
【特許文献3】米国特許第7,333,852号
【特許文献4】米国特許第7,565,205号
【特許文献5】米国特許第8,244,345号
【特許文献6】米国特許第8,715,203号
【特許文献7】米国特許第8,764,675号
【特許文献8】米国特許第10,188,851号
【特許文献9】米国特許第10,441,776号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
いくつかの実施形態において、患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置について説明する。装置は、少なくとも1つのトランスデューサアレイと、センサアレイと、回路と、コントローラとを備え得る。少なくとも1つのトランスデューサアレイは、患者の身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有し、電極要素は、交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される。センサアレイは、複数の電極要素の近傍内に配置された複数の温度センサを有し、センサアレイの複数の第1の温度センサが第1の導体に接続され、複数の第2の温度センサが第2の導体に接続される。回路は、第1の導体と第2の導体とを介して、第3の温度センサに既知の量の電気を提供するように構成され、第3の温度センサは、第1の複数の第1の温度センサ内、および第2の複数の第2の温度センサ内にあり、回路は、第3の温度センサの第1の温度読み取り値に対応する第1の電気読み取り値を取得するように構成される。コントローラは、第1の温度読み取り値に基づいて交流波形を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示による、患者の身体にTTFieldを印加するトランスデューサアレイの温度を測定するための例示的なシステムのブロック図である。
図2】本開示による、図1に示すシステムにおいて使用するための例示的なハブの概略図である。
図3】本開示による、図1に示すシステムにおいて使用するための例示的な遠位回路の概略図である。
図4A】本開示による、図1に示すシステムにおいて使用するためのセンサアレイの例示的な実施形態の概略図である。
図4B】本開示による、図1に示すシステムにおいて使用するためのセンサアレイの例示的な実施形態の概略図である。
図4C】本開示による、図1に示すシステムにおいて使用するためのセンサアレイの例示的な実施形態の概略図である。
図5】本開示による、図1に示すシステムにおいて使用するためのセンサアレイの別の例示的な実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の概念の少なくとも1つの実施形態について例示的な文言および結果によって詳細に説明する前に、本発明の概念は、その適用において、以下の説明に記載されている構造の詳細および構成要素の配置に限定されないことが理解されるべきである。本明細書で使用される文言は、可能な限り広い範囲および意味が与えられることを意図しており、実施形態は、例示的であり、網羅的ではないことを意図している。
【0012】
文脈によって別途要求されない限り、単数形の用語は、複数形を含むものとし、複数形の用語は、単数形を含むものとする。
【0013】
本出願の任意の部分において参照されるすべての特許、公開された特許出願、および非特許刊行物は、個々の特許または文献が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているのと同じ程度に、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。本開示に従って利用される場合、以下の用語は、別段に指示されていない限り、以下の意味を有すると理解されるものとする。
【0014】
特許請求の範囲および/または明細書において「備える」という用語と併せて使用される場合、「a」または「an」という用語の使用は、「1つの」を意味する場合があるが、「1つまたは複数の」、「少なくとも1つの」、および「1つ以上の」の意味とも一致する。したがって、「a」、「an」、および「the」という用語は、文脈が明確にそうでないことを示さない限り、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「化合物」への言及は、1つまたは複数の化合物を指す場合がある。「複数」という用語は、「2つ以上」を指す。
【0015】
「少なくとも1つの」という用語の使用は、1つだけでなく、2つ以上の任意の量も含むと理解されるであろう。それに加えて、「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」という用語の使用は、X単独、Y単独、およびZ単独、ならびにX、Y、およびZの任意の組合せを含むと理解されるであろう。序数の用語(すなわち、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」など)の使用は、2つ以上の項目間を区別する目的のためのみであり、例えば、ある項目の別の項目に対するいかなるシーケンスもしくは順序もしくは重要性、または追加の項目のいかなる順序も暗示することを意図していない。
【0016】
特許請求の範囲における「または」という用語の使用は、代替案のみを示すことが明示的に示されていない限り、または代替案が相互に排他的でない限り、包括的な「および/または」を意味するために使用される。例えば、「AまたはB」という条件は、以下の、Aが真であり(または存在し)Bが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(存在せず)Bが真である(または存在する)、およびAとBの両方が真である(または存在する)のうちのいずれかによって満たされる。
【0017】
本明細書で使用される場合、「一実施形態」、「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一例」、「例えば」、または「一例」への任意の言及は、実施形態に関連して説明した特定の要素、特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。
【0018】
本出願全体を通じて、「約」という用語は、値が装置/デバイスの誤差の固有の変動、値を決定するために用いられる方法、または研究対象間に存在する変動を含むことを示すために使用される。
【0019】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「備えること」(ならびに「備える」および「備える」などの備えることの任意の変形)、「有すること」(ならびに「有する」および「有する」などの有することの任意の変形)、「含むこと」(ならびに「含む」および「含む」などの含むことの任意の変形)、または「含有すること」(ならびに「含有する」および「含有する」などの含有することの任意の変形)という単語は、包括的または無制限であり、追加の列挙されていない要素または方法ステップを除外しない。
【0020】
本明細書で使用される「またはそれらの組合せ」という用語は、その用語の前に列挙された項目のすべての順列および組合せを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含み、特定の文脈において順序が有用な場合、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも含むことが意図されている。
【0021】
本明細書で使用される場合、「実質的」という用語は、その後に記述された事象または状況が完全に発生すること、またはその後に記述された事象または状況がかなりの程度または度合いまで発生することを意味する。例えば、特定の事象または状況に関連する場合、「実質的」という用語は、その後に記述された事象または状況が、少なくとも80%の確率、または少なくとも85%の確率、または少なくとも90%の確率、または少なくとも95%の確率で発生することを意味する。例えば、「実質的に隣接する」という用語は、2つの項目が互いに100%隣接すること、または2つの項目が互いに非常に近接しているが、互いに100%隣接しているわけではないこと、または2つの項目のうちの一方の一部が他方の項目に100%隣接しているわけではないが、他方の項目に非常に近接していることを意味する。
【0022】
本明細書で使用される「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学の対象を含む。治療の目的の「哺乳類」は、(限定はしないが)ヒト、飼育動物または家畜、非ヒト霊長類、および乳腺組織を有する任意の他の動物を含む、哺乳類として分類される任意の動物を指す。
【0023】
本明細書で使用される回路は、アナログおよび/もしくはデジタル構成要素、または1つもしくは複数の適切にプログラムされたプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)ならびに関連するハードウェアおよびソフトウェア、またはハードワイヤードロジックであり得る。また、「構成要素」は、1つまたは複数の機能を実行し得る。「構成要素」という用語は、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ハードウェアとソフトウェアとの組合せなどのハードウェアを含み得る。本明細書で使用される「プロセッサ」という用語は、タスクを集合的に実行するために独立してまたは共同で機能する単一のプロセッサまたは複数のプロセッサを意味する。
【0024】
上記で論じたように、温度センサおよびトランスデューサアレイを患者に取り付けることは、ワイヤの量のため面倒である。したがって、本発明者は、患者の快適性を高め、コストを削減し得る、ワイヤの数を低減する新しい改善されたアレイアセンブリの必要性を認識した。本開示が向けられるのは、そのようなアセンブリ、ならびにそれを生成および使用する方法である。
【0025】
ここで本発明の概念に目を向けると、患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置を含むその特定の非限定的な実施形態について説明する。装置は、少なくとも1つのトランスデューサアレイと、センサアレイと、回路と、コントローラとを備え得る。少なくとも1つのトランスデューサアレイは、患者の身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有し、電極要素は、交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される。センサアレイは、複数の電極要素の近傍内に配置された複数の温度センサを有し、センサアレイの複数の第1の温度センサが第1の導体に接続され、複数の第2の温度センサが第2の導体に接続される。回路は、第1の導体と第2の導体とを介して、第3の温度センサに既知の量の電気を提供するように構成され、第3の温度センサは、第1の複数の第1の温度センサ内、および第2の複数の第2の温度センサ内にあり、回路は、第3の温度センサの第1の温度読み取り値に対応する第1の電気読み取り値を取得するように構成される。コントローラは、第1の温度読み取り値に基づいて交流波形を調整する。
【0026】
ここで、図面、特に図1および図2を参照すると、そこには、1つまたは複数の回路12を有するシステム10の例示的な実施形態のブロック図が示されている。回路12について、例として、1つまたは複数の温度センサ16から1つまたは複数の温度読み取り値を取得するために、1つまたは複数のトランスデューサアレイ14に非常に近接して配置された1つまたは複数の遠位回路12として本明細書で説明する。トランスデューサアレイ14の各々は、1つまたは複数の電極要素18を含む。例えば、非ディスク形状のセラミック要素を使用するトランスデューサアレイ、および/または複数の平坦な導体上に配置された非セラミック誘電体材料を使用するトランスデューサアレイを含む、トランスデューサアレイ14の代替構造も使用され得る。後者の例は、プリント回路基板上のパッド上、または平坦な金属片上に配置されたポリマフィルムを含む。容量結合されない電極要素を使用するトランスデューサアレイも使用され得る。この状況において、トランスデューサアレイの各要素は、導電性要素と身体との間に絶縁誘電体層が配置されずに、人の身体に対して配置するように構成された導電性材料の領域を使用して実装され得る。導電性材料の例は、限定はしないが、導電性フィルム、導電性布帛、および/または導電性発泡体を含む。(a)TTFieldを人の身体に送達することができ、(b)本明細書で指定される場所において配置された本明細書で説明する改善されたコネクタ設計を利用する限り、トランスデューサアレイを実装するための他の代替構造も使用され得る。オプションで、本明細書に記載の実施形態のいずれかにおいて、トランスデューサアレイと人の身体との間にハイドロゲルの層が配置され得る。
【0027】
1つまたは複数の温度センサ16は、電極要素18における温度を検出するように配置される。いくつかの実施形態において、温度センサ16は、サーミスタ、熱電対、抵抗温度検出器(RTD)、Analog Devices AD590およびTexas Instruments LM135などの集積回路温度センサ、ならびに/またはそれらの組合せであり得る。
【0028】
各遠位回路12は、1つまたは複数の温度センサ16の各々から温度読み取り値を取得するために、それぞれのトランスデューサアレイ14に組み込まれた1つまたは複数の温度センサ16とインターフェースする。次いで、遠位回路12は、温度読み取り値を(例えば、アナログからデジタルに)変換し、温度読み取り値を転送し、および/または温度読み取り値をハブ20に送信し得る。次いでハブ20は、温度読み取り値を転送し、および/または温度読み取り値を場生成器22に(例えば、シリアル通信リンクを介して)送信し得る。いくつかの実施形態において、場生成器22は、温度読み取り値に基づいて、トランスデューサアレイ14への電流の調整を決定し得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、導体30は、遠位回路12を越えてトランスデューサアレイ14内に遠位に延在し得る。各温度センサ16は、少なくとも2つの導体30の選択的活性化が1つまたは複数の温度読み取り値を取得するために温度センサ16を活性化し得るように(例えば、時間ベースの選択的活性化)、少なくとも2つの導体30に接続され得る。
【0030】
それに加えて、遠位回路12から延在する配線は、限定はしないが、1つまたは複数の温度センサの共通接地のための1つまたは複数の導体、およびTTField信号(すなわち、電極要素用のAC電流)用の1つまたは複数の導体などを含み得る。いくつかの実施形態において、遠位回路12は、アナログフロントエンドおよびマルチプレクサを内蔵したシングルチップマイクロコントローラまたはプログラマブルシステムオンチップ(PSoC(Programmable System on Chip))を使用して実装され得る。この目的に適した部品番号は、カリフォルニア州サンノゼにおいて主な営業所を有するCypress Semiconductor Corp.によって製造されるCY8C4124LQI-443を含む。
【0031】
当業者が理解するように、いくつかの実施形態は、内臓および/または個別のアナログフロントエンドおよび/またはマルチプレクサを有する1つまたは複数のマイクロコントローラを含み得る。例えば、アナログフロントエンドおよびマルチプレクサは、1つまたは複数の温度センサ16から温度読み取り値を取得し得る。次いで、それらの温度読み取り値は、デジタル化され、および/またはハブ20に(例えば、シリアルデータリンクを介して)送信され得る。いくつかの実施形態において、各遠位回路12は、1つまたは複数の貫通導体34も含み得る(図3参照)。1つまたは複数の貫通導体34は、場生成器22において発生した1つまたは複数のTTField信号をトランスデューサアレイ14にルーティングするように構成され得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、各遠位回路12は、1つまたは複数のケーブル36を介してハブ20に接続され得る。各ケーブル36における導体34は、遠位回路12とハブ20との間を走り得る。例えば、図3において、各遠位回路12とハブ20との間には、電力(Vcc)用の1つの導体34、接地(GND)用の1つの導体34、シリアルデータ通信(DATA)用の1つの導体、およびTTF信号用の1つの導体を含む4つの導体34が走っている。
【0033】
一般に、ハブ20は、遠位回路12の各々から1つまたは複数の温度読み取り値を受信し得、1つまたは複数の温度読み取り値を場生成器22に送信し得る。1つまたは複数の温度読み取り値を受信および送信するために、多種多様なアーキテクチャのいずれかが使用され得る。例えば、図2は、ハブ20が遠位回路12(例えば、第1の遠位回路12)からデジタルデータを受信し得るように、デジタルマルチプレクサ(デジタルMUX)42に遠位回路12のうちの1つを選択するように命令する信号をデジタルマルチプレクサ42に送信するように構成されたコントローラ40を示す。
【0034】
コントローラ40は、遠位回路12の選択された入力から1つまたは複数の温度読み取り値を受信し、トランシーバ44を介して、1つまたは複数の温度読み取り値を場生成器22に送信する。次いで、コントローラ40は、デジタルマルチプレクサ42が別の遠位回路12(例えば、第2の遠位回路12)を選択するように、デジタルマルチプレクサ42への制御信号を更新し得る。次いで、コントローラ40は、第2の遠位回路12の入力から1つまたは複数の温度読み取り値を受信し、1つまたは複数の温度読み取り値を場生成器22に送信する。次いで、遠位回路12の各々から適切な温度読み取り値(例えば、9つの温度読み取り値)を取得するために、対応するシーケンスが実行され得る。いくつかの実施形態において、遠位回路12の各々から1つもしくは複数の温度読み取り値の各々を取得するシーケンス全体、またはシーケンスの一部は、場生成器22に提供される1つまたは複数の温度読み取り値を更新するために、周期的(例えば、1/100秒ごと、1秒ごと、10秒ごと、または30秒ごとなど)に繰り返され得る。
【0035】
いくつかの実施形態において、コントローラ40、デジタルマルチプレクサ42、および/またはトランシーバ44は、単一のチップに統合され得る。いくつかの実施形態において、コントローラ40およびデジタルマルチプレクサ42は、単一のチップを含む回路に統合され得、別個のトランシーバ44が使用される。例えば、コントローラ40およびデジタルマルチプレクサ42は、カリフォルニア州サンノゼにおいて主な営業所を有するCypress Semiconductor Corp.によって製造されるCypress CY8C4244LQI-443を使用して実装され得、トランシーバ44は、カリフォルニア州ミルピタスにおいて主な営業所を有するLinear Technology Corp.によって製造されるLinear Technology LTC2856CMS8-2#PBFを使用して実装され得る。コントローラ40および/またはデジタルマルチプレクサ42は、本明細書で説明する機能を実行するソフトウェアを実行するプロセッサとして実装され得る。
【0036】
ハブ20は、任意の従来の通信技法(例えば、RS485)を使用して場生成器22と通信し得る。いくつかの実施形態において、ハブ20は、1つまたは複数のTTField信号を場生成器22からトランスデューサアレイ14の各々に直接渡すように構成された1つまたは複数の貫通導体を含み得る。いくつかの実施形態において、ハブ20は、オプションでコネクタ21(図1)を介して接続する8導体スパイラルケーブル50を介して場生成器22と通信し得る。例えば、ハブ20は、8導体スパイラルケーブル25を介して場生成器22と通信し得、4本のワイヤ(例えば、P1、P2、N1、N2)は、各トランスデューサアレイ14からのTTField信号を提供し得、1本のワイヤは、接地(GND)を提供し得、1本のワイヤは、遠位回路12に電圧(Vcc)を提供し得、2本のワイヤは、通信(RS485AおよびRS485B)を提供し得る。8導体スパイラルケーブル50の使用は、当業者が理解するように、当該技術分野内のTTField送達システムの以前のバージョンと後方互換性があるように構成されることが理解されるべきである。
【0037】
通信ワイヤは、遠位回路12と、ハブ20と、場生成器22との間で(すなわち、温度データについての)データ通信を実施するように構成され得る。いくつかの実施形態において、1本のワイヤは、各方向における通信を実施するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ハブ20と場生成器22との間のワイヤ総数は、複数のデータ通信ワイヤを、(従来の単線通信プロトコルを使用する)双方向通信を実装する単一のデータワイヤに置き換えることによって低減することができる。
【0038】
図3は、ハブ20を1つまたは複数のトランスデューサアレイ14をインターフェースするための例示的な遠位回路12の概略図である。各トランスデューサアレイ14は、1つまたは複数の電極要素18と、1つまたは複数の電極要素18の温度を感知するように配置された1つまたは複数の温度センサ16(例えば、図3における16a~i)とを含み得る。1つまたは複数の温度センサ16は、限定はしないが、サーミスタ、熱電対、RTD、Analog Devices AD590およびTexas Instruments LM135などの集積回路温度センサ、ならびに/またはそれらの組合せを含み得る。本開示に従って正確および/または精密な温度読み取り値を提供するように構成されている場合、当該技術分野内で知られている任意の温度センサ16が使用され得る。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の温度センサ16は、サーミスタであり得る。
【0039】
遠位回路12は、第1のマルチプレクサ(MUX1)60aと第2のマルチプレクサ(MUX2)60bとを含み得る。一般に、第1のマルチプレクサ60aは、既知の量の電気(例えば、電流)を1つまたは複数の温度センサ16に駆動し、第2のマルチプレクサ60bは、1つまたは複数の温度センサ16を基準点(例えば、GND)に電気的に接続する。
【0040】
第1のマルチプレクサ60aは、出力62aと、1つまたは複数の選択可能な入力64aとを含む。1つまたは複数の選択可能な入力64aの各々は、2つ以上の温度センサ16に接続され得る。同様に、第2のマルチプレクサ60bは、出力62bと、1つまたは複数の選択可能な入力64bとを含む。1つまたは複数の選択可能な入力64bの各々は、2つ以上の温度センサ16に接続され得る。そのために、各温度センサ16は、少なくとも2つの導体30に接続され得る。少なくとも1つの端子64cは、共通接地であり得る。いくつかの実施形態において、第1のマルチプレクサ60aの出力62aは、増幅器68(例えば、電圧フォロワとして構成されたオペアンプなどの高入力インピーダンスを有する増幅器)の入力66に提供され得る。増幅器68の出力70は、アナログデジタル変換器(ADC)74の入力72に提供され得る。アナログデジタル変換器の出力76は、コントローラ80の入力78に提供される。コントローラ80は、限定はしないが、本明細書で説明する機能を実行するために、コンピュータ実行可能命令、例えば、ソフトウェアを実行するプロセッサを含む回路を含み得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、コントローラ80は、破線82内の構成要素のうちの1つまたは複数の動作を調整するように構成され得る。コントローラ80は、温度センサ16からの温度読み取り値を取得するために、温度センサ16のうちの1つと通信する2つ以上の導体30を選択するために、第1のマルチプレクサ60aおよび第2のマルチプレクサ60bに1つまたは複数のコマンドを送信するように構成され得る。いくつかの実施形態において、第1のマルチプレクサ60aおよび第2のマルチプレクサ60bは、温度センサ16のうちの特定の1つのみが任意の特定の瞬間において読み取られるように、選択されていない導体30に関して開回路を提供するように構成される。
【0042】
いくつかの実施形態において、温度読み取り値は、既知の量の電気、例えば、電流を、少なくとも2つの導体30を介して温度センサ16(例えば、サーミスタ)にルーティングし、温度センサ16にわたって現れる電気読み取り値、例えば、電圧を測定することによって取得され得る。例えば、プログラム可能な電流源84は、少なくとも2つの導体30を介して既知の電流(例えば、150μA)を生成するように構成され得る。第1のマルチプレクサ60aは、既知の電流が第1のマルチプレクサ60aによって選択された導体30を介して温度センサ16にルーティングされ得るように、双方向であり得る。
【0043】
図3および図4Aを参照すると、センサアレイ90a内の温度センサ16から取得された温度読み取り値は、少なくとも2つの導体30の選択的活性化を使用して取得され得る。例えば、センサアレイ90aの複数の第1の温度センサ16a、16d、および16gは、第1の導体30aに接続される。例えば、センサアレイ90aの複数の第2の温度センサ16a、16b、および16cは、第2の導体30dに接続される。コントローラ80は、センサアレイ90a内の第3の温度センサ16aと通信する少なくとも2つの導体30aおよび30dを選択するために、第1のマルチプレクサ60aおよび第2のマルチプレクサ60bに1つまたは複数のコマンドを送信し、2つの導体30aおよび30dを介して既知の電流を生成するように電流源84を構成する。この例において、第3の温度センサ16aは、複数の第1の温度センサ(16a、16d、および16g)内にあり、複数の第2の温度センサ(16a、16b、および16c)内にもある。
【0044】
電流源84からの既知の電流は、第1のマルチプレクサ60aを通って、第3の温度センサ16aに接続された2つの導体30aおよび30bを介して第3の温度センサ16aに流れるように構成され、結果として、第3の温度センサ16aにわたり、第1のマルチプレクサ60aの出力62aにおいて現れる電圧を生じる。いくつかの実施形態において、電流源84からの既知の電流は、第3の温度センサ16aに接続された2つの導体30aおよび30bを介して、第1のマルチプレクサ60aを通って第3の温度センサ16aに流れるように構成され、結果として、第3の温度センサ16aおよび第1のマルチプレクサ60aの出力62aにわたって現れる電圧を生じる。増幅器68の入力66は、第3の温度センサ16aにわたって現れる電圧を受け取り、増幅器68は、その電圧を増幅し、次いで、増幅された電圧をアナログデジタル変換器74の入力72に提供する。コントローラ80は、結果として生じる電圧をデジタル化するようにアナログデジタル変換器74に指示する。コントローラ80は、アナログデジタル変換器74からデジタル化された結果として生じる電圧読み取り値を取得し、(第3の温度センサ16aに対応する)デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値をバッファ内に一時的に記憶し、デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値は、デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値に基づいて温度読み取り値を決定するために使用される。デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値は、本明細書では第1の電気読み取り値と呼ばれる場合がある。この手順は、センサアレイ90a内の導体30(すなわち、30a~f)を有する温度センサ16の各々について順次繰り返され得る。例えば、温度センサ16bから読み取り値を取得するために、コントローラ80は、両方とも温度センサ16bと通信する少なくとも2つの導体30bおよび30dを選択するために、第1のマルチプレクサ60aおよび第2のマルチプレクサ60bに1つまたは複数のコマンドを送信し、少なくとも2つの導体30bおよび30dに既知の電流を生成するように電流源84を構成する。電流源84からの既知の電流は、第1のマルチプレクサ60aを通って、導体30bを介して温度センサ16bに流れ、導体30dを介して第2のマルチプレクサ60bに流れるように構成され、結果として、温度センサ16bにわたり、第1のマルチプレクサ60aの出力62aにおいて現れる電圧を生じる。増幅器68の入力66は、温度センサ16bにわたって現れる電圧を受け取り、増幅器68は、その電圧を増幅し、次いで、増幅された電圧をアナログデジタル変換器74の入力72に提供する。コントローラ80は、結果として生じる電圧をデジタル化するようにアナログデジタル変換器74に指示する。コントローラ80は、アナログデジタル変換器74からデジタル化された結果として生じる電圧読み取り値を取得し、(第3の温度センサ16aに対応する)デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値をバッファ内に一時的に記憶し、デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値は、デジタル化された結果として生じる電圧読み取り値に基づいて温度読み取り値を決定するために使用される。温度センサ16bからのデジタル化された結果として生じる電圧読み取り値は、本明細書では第2の電気読み取り値と呼ばれる場合がある。同様に、温度センサ16hから読み取り値を取得するために、コントローラ80は、温度センサ16hと通信する少なくとも2つの導体30bおよび30fを選択するために、第1のマルチプレクサ60aおよび第2のマルチプレクサ60bに1つまたは複数のコマンドを送信し、既知の電流を生成するように電流源84を構成する。電流源84からの既知の電流は、第1のマルチプレクサ60aを通って、導体30bを介して温度センサ16hに流れ、導体30fを介して第2のマルチプレクサ60bに流れるように構成され、結果として、温度センサ16hにわたり、マルチプレクサ60aの出力62aにおいて現れる電圧を生じる。コントローラ80は、第1の温度読み取り値および/または第2の温度読み取り値をハブ20内のコントローラ40に渡し得、コントローラ40は、第1の温度読み取り値および/または第2の温度読み取り値に基づいて交流波形を調整するために場生成器22と通信し得る。
【0045】
センサアレイ90内の温度センサ16の数を増加するために、追加の導体30が使用され得ることが理解されるべきである。例えば、図4Bは、導体30a~30hに接続された13個の温度センサ16a~16mを有するセンサアレイ90bの別の例示的な実施形態を示す。少なくとも2つの所定の導体30の選択的活性化は、少なくとも2つの導体30に接続された少なくとも1つの温度センサ16にわたって現れる電圧を結果として生じ得、結果として、本明細書で説明するように温度読み取り値を生じる。図4Cは、導体30a~30iに接続された20個の温度センサ16a~16tを有するセンサアレイ90cの別の例示的な実施形態を示す。少なくとも2つの導体30の選択的活性化は、少なくとも2つの導体30に接続された温度センサ16にわたって現れる電圧を結果として生じ得、結果として、本明細書で説明するように温度読み取り値を生じる。
【0046】
図5は、2つ以上の温度センサ16が2つの導体30に接続されているときに、1つの温度センサ16(図5は、16a~16hを示す)の選択的活性化を提供するように構成されたダイオードなどの複数の電子スイッチ92(92a~h)を含む、図4A図4Cの実施形態に対して減少した数の導体30(30a~d)を含むセンサアレイ90dの別の例示的な実施形態を示す。一実施形態において、温度センサ16の選択は、2つの導体30にわたって特定の極性の電圧を提供することによって達成することができる。一般に、導体30の組合せに正極性または負極性を提供することによって、特定の温度センサ16が活性化され得る。例えば、2つの温度センサ16gおよび16hが、2つの導体30bおよび30dならびに2個の電子スイッチ92gおよび92hに回路接続される。電子スイッチ92gは、温度センサ16gと直列であり、電子スイッチ92hは、温度センサ16hと直列である。電子スイッチ92gは、負極性に基づいて導通するように構成され、電子スイッチ92hは、正極性に基づいて導通するように構成される。導体30bおよび30dにわたって正極性を印加することによって、温度センサ16hが活性化され(および温度センサ16gが活性化されず)、温度読み取り値を提供し得る。同じ導体30bおよび30dにわたって負極性を印加することによって、温度センサ16gが活性化され(および温度センサ16hが活性化されず)、温度読み取り値を提供し得る。
【0047】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、1つまたは複数の温度センサ16とインターフェースするための従来の分圧器手法が使用され得る。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の温度センサ16から取得される温度読み取り値の正確性および/または精度を高めるために、追加の読み取り値が取得され、自己較正のために使用され得る。例えば、図3において、第1のマルチプレクサ60aの少なくとも1つの入力64cが接地に接続され、第1のマルチプレクサ60aの少なくとも1つの入力64dが高精度抵抗器100に接続される。コントローラ80は、高精度抵抗器100および接地入力64cからのデジタル化された読み取り値を、バッファおよび/またはデータを記憶するように構成された任意のメモリ内に一時的に記憶し得る。これらの追加の読み取り値は、最終的に、1つまたは複数の温度センサ16から取得された読み取り値を較正するために使用され得る。いくつかの実施形態において、そのような較正は、コントローラ80を介して実施され得る。いくつかの実施形態において、較正は、温度読み取り値に対応するデジタルデータの送信前に行われ得る。いくつかの実施形態において、較正は、高精度抵抗器100(およびオプションで接地入力64)に対応するデジタルデータが、1つまたは複数の温度センサ16から取得される任意の未較正温度読み取り値に加えて下流プロセッサに送信され得るように、下流プロセッサ(例えば、ハブ20内のコントローラ40)において実施され得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、高精度抵抗器100を使用する較正は、高精度抵抗器100にわたって測定された実際の電圧を、オームの法則、高精度抵抗器100の既知の値、および電流源84によって生成される電流の予想される値に基づく予想される電圧と比較し得る。実際に測定された電圧と予想される電圧との間の偏差は、1つまたは複数の温度センサ16からの後続の測定値を決定する(例えば、乗数として使用する)ために使用され得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、遠位回路12内のコントローラ80は、汎用非同期送受信機(UART(universal asynchronous receiver-transmitter))102を介してハブ20と通信し、1つまたは複数の温度センサ16から取得された温度読み取り値をハブ20に送信するように構成され得る。いくつかの実施形態において、コントローラ80は、自律的に動作するようにプログラムされ、1つまたは複数の温度センサ16の各々から温度読み取り値を自動的に収集し、上記で説明したようにバッファ内に結果を記憶し、その後、バッファの内容(すなわち、温度センサ16の各々の読み取り値、およびオプションで本明細書に記載の追加の読み取り値)をハブ20に送信するように構成されたプロセッサであり得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、コントローラ80は、ハブ20内に配置されたマスタコントローラに対するスレーブとして動作するようにプログラムされたプロセッサであり得る。例えば、コントローラ80は、コントローラ80がUART102を介して到着するマスタコントローラからの着信コマンドを単独で監視する静止状態において開始し得る。マスタコントローラから到着することができるコマンドの例は、限定はしないが、「サンプル収集」コマンド、「データ送信」コマンドなどを含み得る。コントローラ80が、「サンプル収集」コマンドが到着したことを認識すると、コントローラ80は、1つまたは複数の温度センサ16から1つまたは複数の温度読み取り値を取得するために、本明細書で説明する方法を開始し、バッファおよび/またはデータを記憶するように構成された任意のメモリ内に結果を記憶するように構成され得る。別の例において、コントローラ80は、「データ送信」コマンドを認識し、以前に収集された温度読み取り値を、バッファおよび/またはメモリからUART102を介してハブ20に送信する方法を実行し得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、温度読み取り値が同期され得る。例えば、ハブ20内のコントローラ40は、トランスデューサアレイ14の各々から取得された温度読み取り値が同時にまたはほぼ同時に取得され得るように、遠位回路12内の1つまたは複数のコントローラ80に「サンプル収集」コマンドを同時にまたは矢継ぎ早に送信し得る。いくつかの実施形態において、温度読み取り値は、各コントローラ80の1つまたは複数のバッチにおいてハブ20によって収集され得る。
【0052】
腫瘍を治療するためにTTFieldを使用する大部分のシステムは、腫瘍に印加される場の方向を周期的に(例えば、毎秒)切り替える。温度測定におけるノイズを最小化するために、場がどちらの方向にも印加されない短い時間ギャップが導入され得、温度測定は、時間ギャップ中に行うことができる。いくつかの実施形態において、ハブ20内に配置されたコントローラ40は、遠位回路12の各々が時間ギャップ中に温度読み取り値を取得し得るように、すべてのコントローラ80に対する「サンプル収集」コマンドのタイミングを同期させ得る。各トランスデューサアレイ14から同時に取得される温度読み取り値は、時間ギャップの持続時間を最小化し得る。例えば、システム10が単一の測定値を取得するために100マイクロ秒を必要とする場合、シーケンスにおいて36個(すなわち、各遠位回路12における4個の遠位回路×9個の温度センサ16など)の測定値を取得することは、3.6ミリ秒かかる場合がある。対照的に、4個の遠位回路12の各々が並列に動作する場合、各遠位回路12は、900マイクロ秒において36個のサンプルを取得することができるように、900マイクロ秒において9個のサンプルを取得することができる。「データ送信」コマンドは、「データ送信」コマンドが、場がオンのままである間に実行することができるように、ノイズに敏感でない場合があり、したがって時間制約が厳しくない場合があることが留意されるべきである。
【0053】
いくつかの実施形態において、以下の構成要素、すなわち、第1のマルチプレクサ60a、第2のマルチプレクサ60b、増幅器68、アナログデジタル変換器74、コントローラ80、UART102、および電流源84のうちのいくつかまたはすべては、単一の集積回路によって実装され得る。これらの機能ブロックのすべてを含む単一の集積回路の一例は、カリフォルニア州サンノゼにおいて主な営業所を有するCypress Semiconductor Corp.によって製造されるCypress CY8C4124LQI-443Tプログラマブルシステムオンチップ(PSoC)である。
【0054】
本開示の任意の見出しの下でまたは任意の部分において例示する実施形態は、本開示の同じもしくは任意の他の見出しまたは他の部分の下で例示した実施形態と組み合わされ得る。本明細書に記載の要素のすべての可能な変形例における任意の組合せは、本明細書で別段に指示しない限り、または文脈によって明確に矛盾しない限り、本発明によって包含される。
【0055】
本発明は、以下のような他の例示的実施形態を含む。
【0056】
例示的実施形態1.患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置であって、装置が、
患者の身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有する少なくとも1つのトランスデューサアレイであって、電極要素が交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される、少なくとも1つのトランスデューサアレイと、
複数の電極要素の近傍内に配置された複数の温度センサを有するセンサアレイであって、センサアレイの複数の第1の温度センサが第1の導体に接続され、複数の第2の温度センサが第2の導体に接続される、センサアレイと、
第1の導体と第2の導体とを介して、第3の温度センサに既知の量の電気を提供するように構成された回路であって、第3の温度センサが、第1の複数の第1の温度センサ内、および第2の複数の第2の温度センサ内にあり、回路が、第3の温度センサの第1の温度読み取り値に対応する第1の電気読み取り値を取得するように構成される、回路と、
第1の温度読み取り値に基づいて交流波形を調整するコントローラと
を備える、装置。
【0057】
例示的実施形態2.回路が、
既知の量の電気を提供する電流源と、
入力と出力とを有する第1のマルチプレクサであって、第1のマルチプレクサが電流源に接続される、第1のマルチプレクサと、
入力と出力とを有する第2のマルチプレクサであって、第2のマルチプレクサが基準点に接続される、第2のマルチプレクサと、
第1の導体を選択するために第1のマルチプレクサに少なくとも1つのコマンドを送信し、第2の導体を選択するために第2のマルチプレクサに少なくとも1つのコマンドを送信するように構成されるコントローラと
をさらに備える、例示的実施形態1の装置。
【0058】
例示的実施形態3.コントローラが、電流源と通信し、第1の導体および第2の導体に既知の量の電気を生成するように電流源に命令するように構成される、例示的実施形態2の装置。
【0059】
例示的実施形態4.第1の電気読み取り値が、第1のマルチプレクサの出力において取得される、例示的実施形態2の装置。
【0060】
例示的実施形態5.回路が、第1の電気読み取り値を取得し、第3の温度センサの第1の温度読み取り値に対応するデジタル化された結果として生じる読み取り値を提供するように構成されたアナログデジタル変換器をさらに備える、例示的実施形態4の装置。
【0061】
例示的実施形態6.回路が、第3の温度センサのデジタル化された結果として生じる読み取り値を記憶するように構成されたバッファをさらに備える、例示的実施形態5の装置。
【0062】
例示的実施形態7.回路が、第1の電気読み取り値を受信し、増幅された電圧をアナログデジタル変換器に提供するように構成された増幅器をさらに備える、例示的実施形態5の装置。
【0063】
例示的実施形態8.既知の量の電気が既知の電流であり、センサアレイが、少なくとも12個の温度センサを含み、既知の電流を温度センサに接続された少なくとも2つの導体に提供することが温度センサにわたる電圧を提供するように、各温度センサが少なくとも2つの導体に接続される、例示的実施形態1から7のいずれか1つの装置。
【0064】
例示的実施形態9.既知の量の電気が既知の電流であり、センサアレイが、少なくとも13個の温度センサを含み、電流を温度センサに接続された2つの導体に提供することが温度センサにわたる電圧を提供するように、各温度センサが2つの導体に接続される、例示的実施形態1から8のいずれか1つの装置。
【0065】
例示的実施形態10.センサアレイが、少なくとも24個の温度センサを含み、既知の量の電気を温度センサに接続された2つの導体に提供することが温度センサにわたる電気読み取り値を提供するように、各温度センサが2つの導体に接続される、例示的実施形態1から9のいずれか1つの装置。
【0066】
例示的実施形態11.センサアレイが、第3の温度センサの選択的活性化を提供するように構成された複数の電子スイッチを含む、例示的実施形態1から10のいずれか1つの装置。
【0067】
例示的実施形態12.第1の電子スイッチが、第3の温度センサと直列に配置され、第1の電子スイッチが、第1の所定の極性が第1の電子スイッチにわたって配置されると導通するように構成される、例示的実施形態11の装置。
【0068】
例示的実施形態13.第1の導体にわたる負極性が、第4の温度センサにわたる電圧を結果として生じるように、第2の電子スイッチが第4の温度センサと直列に配置され、第2の電子スイッチが、第2の所定の極性が第2の電子スイッチにわたって配置されると導通するように構成される、例示的実施形態12の装置。
【0069】
例示的実施形態14.患者の身体の中の標的領域を通して電場を課すための装置であって、装置が、
患者の身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有する少なくとも1つのトランスデューサアレイであって、電極要素が交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される、少なくとも1つのトランスデューサアレイと、
第1の温度センサと第2の温度センサとを有するセンサアレイであって、センサアレイの第1の温度センサが第1の導体および第2の導体に接続され、第2の温度センサが第1の導体および第3の導体に接続される、センサアレイと、
第1の導体と第2の導体とを介して第1の温度センサの活性化のための第1の既知の量の電気を提供し、第1の導体と第3の導体とを介して第2の温度センサの活性化のための第2の既知の量の電気を提供し、
第1の既知の量の電気によって誘導される第1の電気読み取り値と、第2の既知の量の電気によって誘導される第2の電気読み取り値とを取得し、
第1の電気読み取り値に基づいて第1の温度読み取り値を決定し、第2の電気読み取り値に基づいて第2の温度読み取り値を決定する
ように構成されたコントローラと
を備え、
交流波形が、第1の温度読み取り値と第2の温度読み取り値とに基づいて調整される、装置。
【0070】
例示的実施形態15.センサアレイが、第1の温度センサを有する回路内の第1の電子スイッチと、第2の温度センサを有する回路内の第2の電子スイッチとをさらに備える、例示的実施形態14の装置。
【0071】
例示的実施形態16.コントローラが、第1の電子スイッチまたは第2の電子スイッチの選択的活性化を提供するようにさらに構成される、例示的実施形態15の装置。
【0072】
例示的実施形態17.第1の電子スイッチが、第1の温度センサと直列に配置される、例示的実施形態16の装置。
【0073】
例示的実施形態18.第2の電子スイッチが、第2の温度センサと直列に配置される、例示的実施形態16の装置。
【0074】
例示的実施形態19.センサアレイの第1の温度センサを活性化するために、第1の導体と第2の導体とを介して第1の既知の量の電気を提供するステップであって、センサアレイが、患者の身体上に配置するように構成された複数の電極要素を有するトランスデューサアレイに近接して配置され、電極要素が、交流波形を介してTTFieldを提供するように構成される、ステップと、
第1の温度センサの活性化によって誘導される第1の温度読み取り値を取得するステップと、
第2の温度センサを活性化するために、第1の導体と第3の導体とを介して第2の既知の量の電気を提供するステップと、
第2の温度センサの活性化によって誘導される第2の温度読み取り値を取得するステップと、
第1の温度読み取り値および第2の温度読み取り値のうちの少なくとも1つに基づいて交流波形を調整するステップと
を含む方法。
【0075】
例示的実施形態20.交流波形を調整するステップが、第2の温度読み取り値に基づく、例示的実施形態19の方法。
【0076】
上記の説明から、本明細書で開示および特許請求する発明の概念は、本発明に固有のものだけでなく、目的を実行し、本明細書に記載の利点を達成するために、よく適合することが明らかである。本開示の目的のために本発明の概念の例示的実施形態について説明してきたが、当業者に容易に示唆され、本明細書で開示および特許請求する発明の概念の要旨内で達成される多くの変更が行われ得ることが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0077】
10 システム
12 回路
14 トランスデューサアレイ
16 温度センサ
16a 第1の温度センサ、第2の温度センサ、第3の温度センサ
16a~16m 温度センサ
16a~16t 温度センサ
16b 温度センサ、第2の温度センサ
16c 温度センサ、第2の温度センサ
16d 第1の温度センサ
16g 第1の温度センサ
16h 温度センサ
18 電極要素
20 ハブ
21 コネクタ
22 場生成器
25 8導体スパイラルケーブル
30 導体
30a 第1の導体、導体
30a~30h 導体
30a~30i 導体
30d 第2の導体、導体
30f 導体
34 貫通導体
36 ケーブル
40 コントローラ
42 デジタルマルチプレクサ(デジタルMUX)、デジタルマルチプレクサ
44 トランシーバ
50 8導体スパイラルケーブル
60a 第1のマルチプレクサ(MUX1)、第1のマルチプレクサ
60b 第2のマルチプレクサ(MUX2)、第2のマルチプレクサ
62a 出力
62b 出力
64a 入力
64b 入力
64c 端子、入力、接地入力
64d 入力
66 入力
68 増幅器
70 出力
72 入力
74 アナログデジタル変換器(ADC)、アナログデジタル変換器
80 コントローラ
82 破線
84 プログラム可能な電流源、電流源
90a センサアレイ
92 電子スイッチ
92a~h 電子スイッチ
100 高精度抵抗器
102 汎用非同期送受信機(UART)、UART
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
【国際調査報告】