(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-22
(54)【発明の名称】大面積アレイ化ライトバルブ
(51)【国際特許分類】
F21V 3/00 20150101AFI20231215BHJP
G02B 7/00 20210101ALI20231215BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20231215BHJP
F21V 3/06 20180101ALI20231215BHJP
F21V 3/10 20180101ALI20231215BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20231215BHJP
F21V 17/10 20060101ALI20231215BHJP
【FI】
F21V3/00 530
G02B7/00 F
F21V3/02 500
F21V3/06
F21V3/10
F21V17/00 155
F21V17/10 350
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526172
(86)(22)【出願日】2021-10-28
(85)【翻訳文提出日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 US2021057070
(87)【国際公開番号】W WO2022094094
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517405068
【氏名又は名称】シューラット テクノロジーズ,インク.
【氏名又は名称原語表記】SEURAT TECHNOLOGIES INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】リード フランシス エル.
(72)【発明者】
【氏名】デムス ジェイムス エー.
(72)【発明者】
【氏名】バイラミアン アンドリュー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】キッシンジャー ドリュー ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ギレスピー ジョセフ
【テーマコード(参考)】
2H043
3K011
【Fターム(参考)】
2H043AE02
3K011AA01
3K011AA04
3K011FA00
(57)【要約】
積層製造システムは、基板に取り付けられた少なくとも2つの光伝導体プレートを含む。各光伝導体プレートは、個別の線形電気層および透明導電性酸化物層を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に取り付けられた少なくとも2つの光伝導体プレートと
を備える、ライトバルブ。
【請求項2】
前記基板がサファイアである、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項3】
前記基板に取り付けられた前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、互いに対して横方向に配置される、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項4】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、ガラス接着剤で前記基板に取り付けられる、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項5】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、前記基板と熱膨張を合致される、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項6】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートがそれぞれ、前記基板にそれぞれ取り付けられた二次基板に取り付けられる、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項7】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、ケイ酸ビスマス、ゲルマニウム酸ビスマス、セレン化カドミウム、カルコゲナイドガラス、多結晶材料、またはアモルファスシリコンのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項8】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、BSO、Bi
12SiO
20、Bi
6SiO
10、Bi
3SiO
5、ゲルマニウム酸ビスマス、BGO、Bi
12GeO
20、Bi
6GeO
10、Bi
3GeO
5、CdSe、Ge
2Sb
2Te
5(GST)、Sc
0.2Sb
2Te
3、GeTe、Ag
4In
3Sb
67Te
26、Ge
15Sb
85、Sb、CdTe、AZO、ZnSe、ZnS、またはSiのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項9】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、前記基板上にN×Mアレイを形成する、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項10】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートがそれぞれ、含まれるLEOおよびTCO層を有する、請求項1に記載のライトバルブ。
【請求項11】
レーザビームを形成するためのレーザ光源と、
前記光ビームの2次元パターン化をサポートするライトバルブであって、基板を含む、ライトバルブと、
前記基板に取り付けられた少なくとも2つの光伝導体プレートと
を備える、積層製造システム。
【請求項12】
前記基板がサファイアである、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項13】
前記基板に取り付けられた前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、互いに対して横方向に配置される、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項14】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、ガラス接着剤で前記基板に取り付けられる、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項15】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、前記基板と熱膨張を合致される、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項16】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートがそれぞれ、前記基板にそれぞれ取り付けられた二次基板に取り付けられる、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項17】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、ケイ酸ビスマス、ゲルマニウム酸ビスマス、セレン化カドミウム、カルコゲナイドガラス、多結晶材料、またはアモルファスシリコンのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項18】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、BSO、Bi
12SiO
20、Bi
6SiO
10、Bi
3SiO
5、ゲルマニウム酸ビスマス、BGO、Bi
12GeO
20、Bi
6GeO
10、Bi
3GeO
5、CdSe、Ge
2Sb
2Te
5(GST)、Sc
0.2Sb
2Te
3、GeTe、Ag
4In
3Sb
67Te
26、Ge
15Sb
85、Sb、CdTe、AZO、ZnSe、ZnS、またはSiのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項19】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートが、前記基板上にN×Mアレイを形成する、請求項11に記載の積層製造システム。
【請求項20】
前記少なくとも2つの光伝導体プレートがそれぞれ、含まれるLEOおよびTCO層を有する、請求項11に記載の積層製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本開示は、2020年10月29日に出願された米国特許出願No.63/107,260の優先権の利益を主張する非仮特許出願の一部であり、参照によりその全体が組み込まれている。
【0002】
本開示は、一般に、大面積アレイ化ライトバルブシステムに関する。より詳細には、基板に固定されたアレイ化光伝導体の使用が記載される。
【背景技術】
【0003】
高フルエンスで長期間動作することが可能なライトを備えた高出力レーザシステムは、パターン化された高エネルギーレーザの使用から利益を得ることができる積層製造およびその他の用途に有用である。残念ながら、多くの従来の高エネルギー/電力システムで使用されるライトバルブは、それらの光伝導体をどれだけ大きく成長させることができるかによってサイズが制限される。例えば、高品質のケイ酸ビスマスB12SiO20(BSO)結晶プレートは、より大きなプレートを得るためにより大きな結晶ブールを成長させると、不純物や欠陥により歩留まりが低下するので、典型的にはサイズが30mm×30mmに制限される。その結果、これらのプレートから得られるライトバルブは、約30mm×30mmの制限されたクリアアパーチャを有する。クリアアパーチャの特定の領域に関してエネルギーフルエンスが損傷閾値未満に保たれる必要があるので、このクリアアパーチャの制限は、金属積層製造の製造速度に影響を及ぼす。必要とされているのは、費用対効果の高い現在の結晶成長法を引き続き使用しながら、大面積ライトバルブを作製することによって大きなクリアアパーチャを提供することができる技法および構造である。
【0004】
本開示の非限定的および非網羅的な実施形態は、以下の図を参照して説明され、ここで、同様の参照番号は、特に指定されない限り、様々な図全体にわたって同様の部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A(i)】改良されたライトバルブ(LV)動作のための光伝導体複合体(PC)を示している。
【
図1A(ii)】改良されたライトバルブ(LV)動作のための光伝導体複合体(PC)を示している。
【
図1A(iii)】改良されたライトバルブ(LV)動作のための光伝導体複合体(PC)を示している。
【
図1B(i)】大面積LV用の光伝導体複合体の実施形態を示している。
【
図1B(ii)】大面積LV用の光伝導体複合体の実施形態を示している。
【
図1C】並列LV製造のための個片化を示している。
【
図1D】PCの厚さに依存しない、アレイ化LVの製造を示している。
【
図1E】大面積光伝導体プレートの生成を可能にするための光伝導体ブロックのアレイ化を示している。
【
図2】ビームダンプ、大面積アレイ化ライトバルブ、および熱機関をサポートする高フルエンスライトバルブベースの積層製造システムのブロック図を示している。
【
図3】高フルエンス大面積アレイ化ライトバルブベースの積層製造システムを示している。
【
図4】高フルエンス大面積アレイ化ライトバルブベースの積層製造システムの別の実施形態を示している。
【
図5】廃エネルギーの回収およびさらなる使用のためのスイッチヤード手法を組み込む高フルエンス大面積アレイ化ライトバルブベースの積層製造の別の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の説明では、その一部を形成し、開示を実施することができる具体的な例示的な実施形態を例示する方法で示されている添付図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本明細書に開示された概念を実践することができるように十分に詳細に説明されており、本開示の範囲から逸脱することなく、開示された様々な実施形態に修正を加えることができ、他の実施形態を利用することができることを理解すべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味では取らない。
【0007】
以下の開示では、ライトバルブは、剛性であり平坦な支持基板に結合された光伝導体プレートから構成される光伝導体複合体アセンブリを含む。
【0008】
光伝導体プレートは、典型的にはBSOであるが、他の光伝導体から構成することもできる。
【0009】
支持基板材料(SSM)は、典型的には、Cカットサファイアまたは結晶石英であり、コーティングを施すのに十分な剛性を有することができる。
【0010】
結合材料は、ケイ酸ナトリウムでよい。
【0011】
SSMには、反射防止(AR)および透明導電性酸化物(TCO)コーティングの多くを施すことができ、それらのコーティングは、通常はPC上に存在し、PCを変形させやすい。コーティングプロセス中の変形がないことは、LVの組み立てを容易にし、LVの性能を最適化する。
【0012】
PCよりも大きい支持基板を作製し、PCの全アパーチャを越えてTCO層を延ばすことによって電気接続を実現することができ、それにより、高フルエンスレーザ(HFL)の影響を受けず、PCの利用可能なアパーチャを最適化して、高いLVレーザ損傷閾値を保つ。
【0013】
PCの軟性により、複合化プロセス中にPCが変形されて、SSMの良好な表面形状を取ることができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、複合化プロセスは、変形を生じずにPCを研磨できるようにする。
【0015】
いくつかの実施形態では、複合化プロセスは、変形を生じずにPC外面にコーティングを施すことができるようにする。
【0016】
いくつかの実施形態では、複合化プロセスは、PCを繰り返し修復できるようにする。
【0017】
いくつかの実施形態では、大面積LVを実現可能にするために、より大きな支持基板の上にあるPCのアレイに複合化プロセスを適用することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、アレイは、平坦性およびコーティングのために後処理される。
【0019】
いくつかの実施形態では、複合化されたPCのアレイプロセスを使用して、並列PC複合体製造を可能にすることができ、大面積PC複合体からPC複合体アセンブリが個片化される。
【0020】
いくつかの実施形態では、複合化されたPCのアレイプロセスを使用して、LV構築にウェーハスケール製造を適用できるようにすることができ、LV構成プロセス全体が自動化フォーマットで行われる。
【0021】
一実施形態では、一様な平坦性を実現するためにPCが後でまとめて研磨されず、この場合、個々の二次基板がピックアンドプレースされ、個々のLVセグメントが大面積PC複合体に構築される。
【0022】
いくつかの実施形態では、(a)でのプロセスは、セラミック電気接続が適用される、または組み合わせてフレックス回路が適用されることを可能にし、アセンブリおよびLVコストを削減する。
【0023】
いくつかの実施形態では、可撓性のLV構造は、天文またはレーザ兵器システムで使用される可撓性の電気的バックプレーンの使用によって実現可能にされる。
【0024】
いくつかの実施形態では、可撓性のLV構造は、補償(ズームレンズまたはパターン再フォーマットなど光学応答の変更)が必要とされる従来の光学システムに取って代わるものになる。
【0025】
いくつかの実施形態では、個々の高い歩留まりのPCブロックから大面積PCを構築するために複合化アレイ法を適用することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、最終的な表面仕上げおよびプレート個片化の前に、より小さいブロックのアレイ化複合体によって、大面積の個片化されるプレートを形成することができる。
【0027】
大面積ライトバルブ(LV)は、サファイアなど高い損傷閾値の支持基板材料(SSM)の上に、より小さいより安価な、高い歩留まりの光伝導体(PC)プレートをアレイとして配置することによって製造することができる。PCプレートは、原子または拡散結合、エッチャント強化型溶接、ガラスフリットエポキシ結合(「フリット」とは、すべての形態のガラス粉末ベースのエポキシを含むことを意図されている)、溶解ガラス結合(ガラス接着剤とも呼ばれる)、さらには特定のポリマーベースのエポキシ結合を使用して固定することができる。
【0028】
横方向のアレイ化は、ガラス接着剤を使用してサファイアの上にPCが配置されることによって行うことができる。このアレイ化は、SSMの上でのPCのシスタリング(sistering)または複合化と呼ばれることもある。アレイ化は、PCのブールから得られるPCのバーを、高いプロセス歩留まりを保証するサイズにすることによって、SSMへの取付け前に行うこともできる。バーは、固定法の1つを使用してその側面で取り付けられ、次いで、大きなブールから得られたかのようにプレートにスライスされる。次いで、SSMへのシスタリング/複合化を、単一の均質なプレートであるかのように行うことができる。
【0029】
直接的な利点は、そのサイズのプレートを支持するためにブールを成長させる必要なく、大面積のLVを製造することができることである。同じ固定法によってPCプレートをSSMに接触させる追加の利益により、PCプレートをSSMの平坦性に適合するように形成できるようになる。これは、(材料を成長させるのが難しい)PCの精度よりも高い精度で制御することができる。次いで、SSMの上での横方向アレイ化PC配置は、撓まない単一のPCプレート要素では不可能であり得る改良された表面形状に加工することができる。そのような加工は、PC平坦性、くさび、およびパワー収差の補正を含むことができる。LVを任意のサイズにすることを可能にするとともに、すべてのLVに固有の光学収差を制御および補正できることが、この方法でPCをアレイ化することの大きな追加の利益である。
【0030】
有利には、PC平坦性は、線形電気層(LEO、通常は液晶)が良好に制御されることを可能にする。LEO層の厚さの均一性は、印刷面での最大の解像度およびコントラスト制御をもたらすLVのクリアアパーチャにわたるコントラスト均一性(振幅または位相で)を決定する。
【0031】
別の実施形態は、SSMの上にPCの複合体を提供するが、各PCに関する個々のLVセルが、個々の二次基板を使用して並べて配置される。これらの二次基板は、上側の導通を可能にするために、めっきされたスルーホールまたはラウンドエッジめっきを使用して、PC密度/配置を損なうことなく、セルの内部から外部へ進むように導通を提供することができる。エポキシおよび導電線は高フルエンスシステムから保護される必要があるので、2つのセラミック「ウィンドウフレーム」アレイをLVの両側に配置することができ、入力側は非導電性に構造化され、出力側は、保護された導通線と、柔軟な電気接続とを含み、個々のLV回路の導通を保証する。
【0032】
個々のPCプレートをより大きなSSMに複合化することの追加の利益は、構成要素をウェーハに固定し、パッケージングしてからウェーハからシステムをダイシングすることによって、並列光伝導体製造を可能にすることである。この方法は、自動化プロセスをLV構築に使用できるようにし、歩留まりを向上し、サイクルおよびテスト時間を短縮する。
【0033】
図1A(i~iii)は、改良されたライトバルブ(LV)動作のための光伝導体複合体(PC)100Aを示している。複合化(110A)は、内側に反射防止および透明導電性酸化物コーティング(それぞれ130A、AR、およびTCO)を含むSSM(120A)から始まる。SSMは、その表面の95%にわたって平坦(632nmで、<λ/10)にすることができるものであり、対合されるPCよりもはるかに高い剛性を有する。この剛性は、性質上強い材料(すなわちモース硬度>9)を使用すること、またはより厚い基板を使用すること、またはそれらの両方の組み合わせによって実現することができる。SSMは、予想される動作の波長帯域にわたって、無視できる吸収を有するべきである。例示的な伝送帯域は、積層製造用の現在のダイオードおよびパルスレーザ源に適合する990nm~1070nmである。また、SSMは、好ましくは、選択されるPCと熱膨張を合致されるべきである。これは、固定プロセス自体、研磨プロセス、コーティングプロセス、LV製造中のアライメント層およびLEO層の硬化、ならびに動作中のLVの高電力要件を含む、製造プロセス中に必要とされる多くの熱プロセスにおいて重要である。支持基板のための優れた候補となる材料には、Cカットサファイア、7979石英ガラス、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、フッ化カルシウム、結晶石英、ZnSe、または同様のタイプの材料が含まれる。光伝導体(PC)は、140Aと130Aとの間で130Aに取り付けられ(矢印150A)、この取付けは、原子または拡散結合、エッチャント強化型溶接、ガラスフリットエポキシ結合(「フリット」とは、ガラス粉末ベースのエポキシのすべての形態を含むことを意図されている)、溶解ガラス結合(ガラス接着剤とも呼ばれる)、ポリマーベースのエポキシ結合、または、無視できる吸収と高い強度の結合とを生成するとともに必要なレーザフルエンスに耐えることができる同様の固定法を含むことができる。
図1A(ii)は、PC複合体アセンブリの一部を形成する、得られた構造(160A)を示す。
図1A(iii)で見られるように、次いでこのアセンブリ(160A)を使用して、組み立てられた複合体LV(230A)を形成するための標準的なLV構築プロセス(220A)において、線形電気光学およびスペーシングアセンブリ(190A)ならびにTCOおよびARコーティング層を含む二次基板(200A)とともに160Aを含むLVアセンブリ(170A)を構築することができる。
【0034】
複合化PCを使用することによって得られるいくつかの利益がある。大抵の場合、PC材料として多数の材料を挙げることができ、例えば、ケイ酸ビスマス(BSO、またはBi12SiO20、Bi6SiO10、Bi3SiO5、および同様の化合物)、ゲルマニウム酸ビスマス(BGO、またはBi12GeO20、Bi6GeO10、Bi3GeO5、および同様の化合物)、セレン化カドミウム(CdSe)、および同様のタイプの結晶である。光伝導体層は、Ge2Sb2Te5(GST)、Sc0.2Sb2Te3、GeTe、Ag4In3Sb67Te26、Ge15Sb85、またはSbなどのカルコゲナイドガラスから構成することもできる。さらに、CdTe、AZO、ZnSe、ZnS、または非晶質Siなどの多結晶材料で構成することもできる。
【0035】
これらの材料の共通の属性は、それらが脆弱であり、軟性であり、LEO層を構築することができる平坦な基準面を保証するのに必要とされる剛性を有さないことである。典型的なPC(BSO)をはるかに剛性の高い基板にシスタリングまたは複合化することによって、より剛性の高い基板への結合によりSSMの表面形状にPCを「追従」させるので、典型的なPCの剛性の欠如が利点となる。さらに、支持基板を使用して、製造後に部品が内部応力により変形するリスクを伴わずに、露出されたPC表面を平坦に研磨できるようにすることができる。
【0036】
典型的には、LVでの自立型PCは、いくつかのタイプのARおよびTCOコーティングを必要とし、それらすべてがPCの表面にひずみを加えてPCの変形をもたらす。これらの高ひずみコーティングを塗布した後、コーティング前の平坦なPCが劇的に変形される、または「ポテトチップ(potato chipped)」されることが一般に観察される。平坦なPCは、それが対合されるLEO層が均一な厚さを有することを保証するために必要とされる。なぜなら、このLV属性は、LVの最高のコントラスト均一性、最良のダイナミックレンジ、および最速のフレーム速度を保証するからである。この複合体の場合には、PCを支持基板に複合化する前にほぼすべての高ひずみコーティングを支持基板に塗布することができ、PCが歪む可能性をなくし、ここで、PC変形のリスクなく内側コーティングを塗布することができる高い剛性のPCを有するという追加の利益が得られる。
【0037】
PC上にあるのではなく支持基板がTCO層を有することのさらなる利点は、支持基板をPCの範囲よりも大きくすることができ、したがって、任意の接続点が、PCの全アパーチャの十分に外側に位置することができることである。これにより、さらに大きい利用可能なアパーチャをビームパターン化に利用できるようになる。既存のLVアセンブリでは、損傷を受けやすい電気接続および接着剤結合が、デバイスの利用可能なアパーチャを大幅に減少させるレーザ損傷を誘発する可能性があるHFLのフラックスから保護されることを保証するように留意しなければならない。
【0038】
複合化方法のさらなる利点は、LV動作中に損傷を受けた場合のPCの再使用の可能性である。PCに対する中程度のレーザ損傷があったとしても、その部分を薄くする後続のプロセスによってほぼ無傷のレベルに修復することができるが、このプロセスは、最初の製造プロセスが無傷のPCプレートに対して有するのと同じリスクをすべて含む。複合化方法は、SSMで支持されている部分の修復を可能にし、それにより、損傷されたPCを再び使用できるようにすることによって、このリスクをなくす。最初のPCのサイズが1.1mmの厚さから開始された場合、この修復プロセスは、PCが使用不能点まで消費されるまでに、10回を超える修復サイクルを可能にする。
【0039】
図1B(i~ii)は、大面積LV用の光伝導体複合体(PC)100Bの実施形態を示している。複合化されたPCのアレイは、複合化される複数のPCを受け入れるのに必要な領域を提供する適切なサイズの支持基板(110B)を含む。
図1B(i)に関して示される例では、2×2アレイまたは4つのPCプレート(1つのそのようなプレートの例が130Bである)が110Bに取り付けられている。基板110Bは、PCをピックアンドプレースする前にコーティングすることができ(120B)、各/すべてのPCプレート上で複合化プロセスを実施することができる。どの1つのPCプレートに関する仕様も同じ(典型的には、30×30mm×厚さ1.1mm)であり得るが、それらの研磨および加工のばらつきにより、通常は、すべてのプレートがそれらの許容限度を超える。限度は、より高い歩留まり(コーティング前に、>75%)を得られるように選択された。複合化プロセスと結合されたピックアンドプレースプロセスが、
図1B(ii)に関して示されており、140Bに示される2×2の例の側面図が得られる。PCの厚さのばらつきの例は、誇張された側面図で示されている。複合化プロセスおよび構造の利益は、支持基板をバッキングプレートとして使用することができ、その上に配置されたPCのアンサンブルを、研磨プロセス(150B)中に1つの部品として加工できるようにすることである。研磨プロセス(150B)において、アレイ内のPCの集団にわたる高さのばらつきが除去され、集団全体が、同一平面上の表面(155Bに示される)を有し、同一平面上の複合化されたPCのアレイ(160B)を形成する。LVの生成は、160B(170Bとして示されている)から始まり、LEOアセンブリ(180B。エッジエポキシ、スペーサから構成され、典型的には液晶を含む)と組み合わされ、構築プロセス210Bによって、TCOおよびAR層(190B)を含む第2の支持基板(200B)に取り付けられ、構築プロセス210Bは、これを大面積の複合化LV(220B)にする。
【0040】
この方法の利益は、ここでライトバルブを任意の大きさにすることができ、PCの成長能力に依存するのではなく、高い歩留まりのPCプレートを形成する能力にのみ依存することである。単一の複合化LVについて上述したすべての利益は、アレイバージョンでも使用することができる。
【0041】
図1Cは、並列LV製造100Cに関する個片化を示す。アレイ化PC複合体110Cは、支持基板上への多くのPCの大面積ピックアンドプレースを可能にして、すべてのPCが支持基板に複合化された後にアレイをダイシングすることを可能にする。この例が120Cに示されており、120Cは、大きな支持基板上の複合化されたPCの大きなアレイを示し、3つの取り得る関心領域、すなわち、単一の複合化されたPC(120C)、2×2アレイ(140C)、および3×3アレイ(150C)が、この大きなキャリアからダイシングおよび個片化される。これらのアレイは、110Cからダイシングされ、異なるサイズのLVに個別に組み立てられ、160C、170C、および180Cがそれぞれ130C、140C、および150Cに関連付けられる。この手法の利点は、並列製造能力により、複合化されたPC、したがってLVを製造する全体的なコストを削減できることである。
図1B(ii)に関して論じたアレイ研磨を、ダイシングの前にアレイ全体に対して実施して、アレイ全体にわたる平面類似性、ならびにパネルごとのばらつきおよびその個片化結果のばらつきの減少を提供することができる。
【0042】
図1Dは、PCの厚さに依存しない、アレイ化LV100Dの製造を示している。PCプレートが、大面積支持基板上にピックアンドプレースされて、複合化されたPCのアレイを形成する(110D)。TCO層への電気接続は、120Dとして示される複合化されたPCがない領域へのTCOの拡張部として示される。得られたLV積層体(130D)の側面図は、この実施形態が、非導電性セラミック保護スクリーン(140Dは側面図であり、200Dは平面図である)、非平面状の複合化されたPCのアレイ、個々のPC内面にある個々の堆積されたLEOアセンブリ(160D)、二次支持基板の各離散アレイにあるAR/TCO層(170D)、二次セラミック保護スクリーン(190D。200はその平面図である)に取り付けられた柔軟な導電性接続取付け層(180D)を含むことを示す。各PCプレートは、個別のLEOおよび支持基板を含むので、スペーシングと導電経路を画定するエポキシを高フルエンスレーザ(HFL)から保護する必要があり、したがって保護スクリーン(140Dおよび190D)がLVアセンブリを挟む必要がある。内側(160Dの次)にTCOを含む第2の基板は、LEO層の外部との電気接続を可能にする導電経路を有することができる。これは、二次基板(220D)上のTCO層を、いくつかの可能な方法のうちの1つを用いて調整することによって行うことができ、それらの方法のうちの2つが示されている。内面(160Dと接触する表面)は、AR/TCO層230Dでコーティングされる。220Dの1つまたは複数の角部(ここでは1つが描かれている)は、電気接続が可能な内面から外面への接続経路(240D)である。エッジラップ蒸着(250D)を使用することができ、ボンドライントレースが、表面から縁部まで、部品の側面を上って、その部品の外側に配置された電気パッドまで延び、一方、もう1つの方法は、めっきスルーホール(260D)であり、事前に開けられた穴220Dがめっきされて、上側の電気接続を可能にする。
【0043】
この実施形態の利益は、研磨プロセス中に複合化されたPC部品を破壊する、亀裂生成する、または損傷するリスクを結果的に伴う、PC表面を平坦化するための
図1B(ii)に示される研磨ステップを必要としないことである。さらに、この方法は、自動製造機器を使用してLVアセンブリ全体の並列化を可能にし、大面積LVを形成する製造コストを劇的に削減する。上側の導通接点が集められ、180D層でのエッジ接点に導かれ、140Dおよび190DによってHFLから保護される。さらに、180Dは、ピングリッドアレイまたは他の柔軟な電気接続を含むフレックス回路でよく、構築の複雑さを軽減し、システムコストを削減する。可撓性の電気接続の利点は、LVアレイが組み立てられた後に支持基板の個片化を行うことができることであり、アレイ化LVを、LVのアレイセットの湾曲を必要とする用途に使用できるようにし、その一例は、天体望遠鏡またはレーザグレード兵器システムでの補償光学用であり、主要な補償光学システムに取って代わるものとなる。副次的な利点は、LVが位相および/または振幅応答機能を備えることができるので、大面積LVアレイ化アセンブリが、ズームレンズやビーム再フォーマットなどの補償を必要とする光学要素/システムに取って代わることである。
【0044】
図1Eは、大面積光伝導体プレートの生成を可能にするための光伝導体ブロックのアレイ化を示している。高い歩留まりのPCブロック110Eおよび120Eが、PCブールから獲得および成形され、(125Eおよび130Eによって示され、1×2のPCブロック140Eを形成する)プロセスによって互いに複合化される。このプロセスは、1つまたは複数の1×2ブロックを使用して145Cおよび150Eで繰り返されて、PCブロックのN×Mアレイ(4×2アレイが150Eに示されている)を形成する。150Eは、160Cにより、ソーイングプロセスによってプレートに加工され、170Eによって個片化されて、大面積PCプレート80Eを形成する。有利には、これにより、大きな直径のブールを成長させる必要なく、大面積PCプレートを作製できるようになる。
【0045】
上述した位相変化ライトバルブシステムと組み合わせて、様々な波長の広範なレーザを使用することができる。いくつかの実施形態では、使用可能なレーザのタイプには、ガスレーザ、化学レーザ、色素レーザ、金属蒸気レーザ、固体レーザ(例えばファイバ)、半導体(例えばダイオード)レーザ、自由電子レーザ、ガスダイナミックレーザ、「ニッケル様」サマリウムレーザ、ラマンレーザ、または核ポンプレーザが含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
ガスレーザには、ヘリウム-ネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンイオンレーザ、窒素レーザ、二酸化炭素レーザ、一酸化炭素レーザ、またはエキシマレーザなどのレーザを含めることができる。
【0047】
化学レーザには、フッ化水素レーザ、フッ化重水素レーザ、COIL(化学酸素-ヨウ素レーザ)、またはAgil(全気相ヨウ素レーザ)などのレーザを含めることができる。
【0048】
金属蒸気レーザは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)金属-蒸気レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)金属-蒸気レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)金属-蒸気レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)金属-蒸気レーザ、ストロンチウム蒸気レーザ、ネオン-銅(NeCu)金属-蒸気レーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザ、またはマンガン(Mn/MnCl2)蒸気レーザなどのレーザを含み得る。ルビジウムなどのアルカリ金属蒸気レーザも使用できる。固体レーザには、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、ネオジウムYLF(Nd:YLF)固体レーザ、ネオジウムドープイットリウムオルトバナデート(Nd:YVO4)レーザ、ネオジウムドープオキソホウ酸イットリウムカルシウムNd:YCa4O(BO3)3または単にNd:YCOB、ネオジウムガラス(Nd:ガラス)レーザ、チタンサファイア(Ti:サファイア)レーザ、ツリウムYAG(Tm:YAG)レーザ、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザ、イッテルビウム:2O3(ガラスまたはセラミック)レーザ、イッテルビウムドープガラスレーザ(ロッド、プレート/チップ、およびファイバ)、ホルミウムYAG(Ho:YAG)レーザ、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザ、セリウムドープリチウムストロンチウム(またはカルシウム)フッ化アルミニウム(Ce:LiSAF、Ce:LiCAF)、プロメチウム147ドープリン酸塩ガラス(147Pm+3:ガラス)固体レーザ、クロミウムドープクリソベリル(アレキサンドライト)レーザ、エルビウムドープおよびエルビウムイッテルビウム共ドープガラスレーザ、三価ウランドープフッ化カルシウム(U:CaF2)固体レーザ、二価サマリウムドープフッ化カルシウム(Sm:CaF2)レーザ、またはFセンターレーザなどのレーザを含み得る。
【0049】
半導体レーザには、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、GaInP、InGaAs、InGaAsO、GaInAsSb、鉛塩、垂直共振器形面発光レーザ(VCSEL)、量子カスケードレーザ、ハイブリッドシリコンレーザ、またはこれらの組み合わせなどのレーザ媒質タイプを含めることができる。
【0050】
図2は、積層製造システム200における、本明細書に開示されるような大面積ライトバルブの使用を示している。レーザ源202は、レーザ前置増幅器および/または増幅器204を介してレーザビームを大面積ライトバルブ206に向ける。パターン化後、光を印刷床210に向けることができる。いくつかの実施形態では、レーザ源202、レーザ前置増幅器および/または増幅器204、または大面積ライトバルブ206からの熱またはレーザエネルギーは、熱伝達、熱機関、冷却システム、およびビームダンプ208に能動的または受動的に転送することができる。ライトバルブベースの積層製造システム200の全体的な動作は、レーザ出力およびタイミングを変更することができる1つまたは複数のコントローラ220によって制御することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、様々な前置増幅器または増幅器204を任意選択で使用してレーザ信号に高利得を提供し、それとともに、光変調器およびアイソレータをシステム全体に分散させて、光損傷を低減または回避し、信号コントラストを改良し、システム200のより低いエネルギー部分に対する損傷を防ぐことができる。光変調器およびアイソレータには、ポッケルス(Pockels)セル、ファラデー回転子、ファラデーアイソレータ、音響光学反射器、またはボリュームブラッグ格子を含めることができるが、これらに限定されない。前置増幅器または増幅器204は、ダイオード励起増幅器またはフラッシュランプ励起増幅器でよく、シングルパスおよび/またはマルチパスまたはキャビティタイプのアーキテクチャで構成することができる。理解されるように、本明細書における前置増幅器という用語は、(より大きい)レーザ増幅器に比べて熱的に制限されない(すなわちより小さい)増幅器を表すために使用される。増幅器は、典型的には、レーザシステム200での最終ユニットになるように配置され、限定はされないが熱破壊や過度の熱レンズ効果などの熱損傷を受けやすい最初のモジュールになる。
【0052】
レーザ前置増幅器は、エネルギー効率に過度に関係しないシステムで使用可能なシングルパス前置増幅器を含むことができる。よりエネルギー効率の高いシステムの場合、次の段階に進む前に各前置増幅器204から多くのエネルギーを抽出するようにマルチパス前置増幅器を構成することができる。特定のシステムに必要とされる前置増幅器204の数は、システム要件、および各増幅器モジュールで利用可能な蓄積エネルギー/利得によって定義される。マルチパス前置増幅は、角度多重化または偏光スイッチング(例えば、波長板またはファラデー回転子を使用する)によって達成することができる。
【0053】
代わりに、前置増幅器は、回生増幅器タイプ構成を備えるキャビティ構造を含むことができる。そのようなキャビティ構造は、典型的な機械的考慮事項(キャビティの長さ)により最大パルス長を制限する可能性があるが、いくつかの実施形態では、「ホワイトセル」キャビティを使用することができる。「ホワイトセル」は、各パスに小さな角度ずれが追加されるマルチパスキャビティアーキテクチャである。入口および出口経路を提供することによって、そのようなキャビティは、入口と出口との間に非常に多数のパスを有するように設計することができ、増幅器の大きな利得と効率的な使用を可能にする。ホワイトセルの一例は、ビームがわずかにオフ軸で注入され、ミラーが傾いている共焦点キャビティであり、多くのパスの後に反射がミラーにリングパターンを作成する。注入およびミラー角度を調整することによって、パスの数を変更することができる。
【0054】
増幅器は、システムエネルギー要件を満たすのに十分な蓄積エネルギーを提供するためにも使用され、それとともに、ダイオードであるか励起されるフラッシュランプであるかにかかわらず、システムに必要とされる繰り返し率での動作を可能にするのに十分な熱管理をサポートする。動作中に生成される熱エネルギーとレーザエネルギーとの両方を、熱伝達、熱機関、冷却システム、およびビームダンプ208に向けることができる。
【0055】
増幅器は、シングルパスおよび/またはマルチパスまたはキャビティタイプのアーキテクチャで構成することができる。増幅器は、エネルギー効率に過度に関係しないシステムで使用可能なシングルパス増幅器を含むことができる。よりエネルギー効率の高いシステムの場合、次の段階に進む前に各増幅器から多くのエネルギーを抽出するようにマルチパス増幅器を構成することができる。特定のシステムに必要とされる増幅器の数は、システム要件、および各増幅器モジュールで利用可能な蓄積エネルギー/利得によって定義される。マルチパス前置増幅は、角度多重化、偏光スイッチング(波長板、ファラデー回転子)によって達成することができる。代わりに、増幅器は、回生増幅器タイプ構成を備えるキャビティ構造を含むことができる。前置増幅器に関して論じたように、出力増幅のために増幅器を使用することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、システム200の動作中に生成される熱エネルギーとレーザエネルギーとを、熱伝達、熱機関、冷却システム、およびビームダンプ208に向けることができる。代わりに、またはそれに加えて、いくつかの実施形態では、ビームダンプ208は、他の産業プロセスに有用な熱を提供するための熱伝達システムの一部でよい。さらに他の実施形態では、熱を使用して、機械的、熱電気的、または電気的な力を生成するのに適した熱機関にエネルギー供給することができる。いくつかの実施形態では、廃熱を使用して、接続された構成要素の温度を上昇させることができる。理解されるように、このアーキテクチャでは、適切な熱管理および光分離を伴ってより多くの前置増幅器および増幅器を追加することによって、レーザ光束およびエネルギーをスケーリングすることができる。冷却システムの熱除去特性の調整が可能であり、性能を調整するためにポンプ速度の増加または冷却効率の変更が使用される。
【0057】
図3は、本開示で述べるような大面積ライトバルブを収容することができる積層製造システム300を示している。
図3で見られるように、レーザ源および増幅器312は、大面積ライトバルブおよびレーザ増幅器、ならびに前述したような他の構成要素を含むことができる。
図3に示すように、積層製造システム300は、レーザパターン化システム310の一部として1次元または2次元の指向性エネルギーを提供できるレーザを使用する。いくつかの実施形態では、1次元パターン化は、直線状または曲線状のストリップ、ラスタ状の線、スパイラル状の線、またはその他の任意の適切な形式で指示することができる。2次元パターン化には、分離されたタイルや重複したタイル、またはレーザの強度が変化する画像を含めることができる。非正方形の境界を有する2次元画像パターンを使用することができ、重複または相互貫通画像を使用することができ、2つ以上のエネルギーパターン化システムによって画像を提供することができる。レーザパターン化システム310は、レーザ源および増幅器312を使用して、1つまたは複数の連続または断続的なエネルギービームをビーム成形光学系314に向ける。成形後、必要に応じて、ビームは、透過型ライトバルブまたは反射型ライトバルブを含むレーザパターン化ユニット316によってパターン化され、一般的に、一部のエネルギーは拒絶エネルギー処理ユニット318に向けられる。拒絶エネルギー処理ユニットは、光のアクティブな冷却によって提供される熱を利用することができる。
【0058】
パターン化されたエネルギーは、床346の近くに焦点を合わせた2次元画像322としての一実施形態において、画像リレー320によって物品処理ユニット340に向けて中継される。床346(任意選択の壁348を有する)は、材料ディスペンサ342によって分注される材料344(例えば金属粉末)を含むチャンバを形成することができる。画像リレー320によって指示されるパターン化されたエネルギーは、溶融、融合、焼結、結合、結晶構造の変化、応力パターンへの影響、またはその他の方法で、化学的または物理的に、分注された材料344を変更して、所望の特性を有する構造を形成することができる。制御プロセッサ350は、様々なセンサ、アクチュエータ、加熱または冷却システム、モニタ、およびコントローラに接続して、レーザ源および増幅器312、ビーム成形光学系314、レーザパターン化ユニット316、および画像リレー320、およびシステム300の他の構成要素の動作を調整することができる。理解されるように、接続は有線または無線で、連続または断続的に行うことができ、フィードバック(例えば、感知された温度に応じて熱加熱を調整することができる)の機能を備えている。
【0059】
いくつかの実施形態では、ビーム成形光学系314は、レーザ源および増幅器312から受信した1つまたは複数のレーザビームをレーザパターン化ユニット316に向けて、結合、集束、発散、反射、屈折、均質化、強度の調整、周波数の調整、またはその他の方法で成形および指向させるために、非常に多様な撮像光学系を含むことができる。一実施形態では、それぞれが異なる光波長を有する複数の光ビームを、波長選択ミラー(例えば二色性)または回折要素を使用して組み合わせることができる。他の実施形態では、多面鏡、マイクロレンズ、および屈折または回折光学要素を使用して、複数のビームを均質化または組み合わせることができる。
【0060】
レーザパターン化ユニット316は、静的または動的エネルギーパターン化要素を含むことができる。例えば、レーザビームは固定または可動要素を有するマスクによって遮断することができる。画像パターン化の柔軟性と容易さを高めるために、ピクセルアドレス指定可能なマスキング、画像生成、または伝送を使用できる。いくつかの実施形態では、レーザパターン化ユニットは、単独で、または他のパターン化機構と組み合わせて、パターン化を提供するアドレス指定可能なライトバルブを含む。ライトバルブは、透過型、反射型、または透過型と反射型の要素を組み合わせて使用するものとできる。パターンは、電気的または光学的アドレス指定を使用して動的に変更できる。一実施形態では、光学的にアドレス指定された透過型ライトバルブは、バルブを通過する光の偏光を回転させるように作用し、光学的にアドレス指定されたピクセルは、光投影源によって定義されるパターンを形成する。別の実施形態では、光学的にアドレス指定された反射型ライトバルブが、読み出しビームの偏光を変更するための書き込みビームを含む。特定の実施形態では、光学的にアドレス指定されていないライトバルブを使用することができる。これらには、電気的にアドレス指定可能なピクセル要素、可動ミラーまたはマイクロミラーシステム、ピエゾまたはマイクロ作動光学系、固定マスクまたは可動マスク、またはシールド、または高強度の光のパターン化を提供できるその他の従来のシステムが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0061】
拒絶エネルギー処理ユニット318は、パターン化されず画像リレー320を通過しないエネルギーを分散、リダイレクト、または利用するために使用される。一実施形態では、拒絶エネルギー処理ユニット318は、レーザ源、ライトバルブ、および増幅器312と、レーザパターン化ユニット316との両方から熱を除去する受動または能動の冷却要素を含むことができる。他の実施形態では、拒絶エネルギー処理ユニットは、レーザパターンの定義に使用されないビームエネルギーを吸収して熱に変換するための「ビームダンプ」を含むことができる。さらに他の実施形態では、ビーム成形光学系314を使用して、拒絶レーザビームエネルギーを再利用することができる。代わりに、またはそれに加えて、拒絶ビームエネルギーを加熱またはさらなるパターン化のために物品処理ユニット340に向けることができる。特定の実施形態では、拒絶ビームエネルギーを追加のエネルギーパターン化システムまたは物品処理ユニットに向けることができる。
【0062】
一実施形態では、「スイッチヤード」スタイルの光学系を使用することができる。スイッチヤードシステムは、印刷されるパターンによる不要な光の拒絶によって生じる、積層製造システムで無駄になる光を減らすのに適している。スイッチヤードには、複雑なパターンの生成(この場合、構造化ビームまたは非構造化ビームに空間パターンが付与される平面)から一連のスイッチポイントを介した送達への複雑なパターンのリダイレクトが含まれる。各スイッチポイントは、必要に応じて入射ビームの空間プロファイルを変更できる。スイッチヤード光学系は、例えば、限定されず、光にマスクを適用するレーザベースの積層製造技術に利用することができる。有利なことに、本開示に従った様々な実施形態において、捨てられたエネルギーは、均質化された形態で、あるいは、高い電力効率または高いスループット率を維持するために使用されるパターン化された光として再利用され得る。さらに、捨てられたエネルギーを再利用および再使用して強度を高め、より難しい材料を印刷することができる。
【0063】
画像リレー320は、レーザパターン化ユニット316から直接またはスイッチヤードを介してパターン化された画像(1次元または2次元)を受信し、それを物品処理ユニット340にガイドすることができる。ビーム成形光学系314と同様の方法で、画像リレー320は、結合、集束、発散、反射、屈折、強度の調整、周波数の調整、またはその他の方法でパターン化された光を成形して指向させるための光学系を含むことができる。パターン化された光は、実質的な物理的移動を必要としない可動ミラー、プリズム、回折光学要素、または固体光学系を使用して指向させることができる。複数のレンズアセンブリのうちの1つは、倍率比を有する入射光を提供するように構成でき、レンズアセンブリは光学レンズの第1セットと光学レンズの第2セットの両方を備え、光学レンズの第2セットはレンズアセンブリから交換可能である。補償ガントリに取り付けられた1つまたは複数のミラーセットと構築プラットフォームガントリに取り付けられた最終的なミラーの回転を使用して、先行ミラーからの入射光を所望の場所に向けることができる。補償ガントリと構築プラットフォームガントリの並進運動はまた、物品処理ユニット340の先行ミラーからの入射光の距離が実質的に画像距離と同等であることを保証することができる。事実上、これにより、システムの高可用性を確保しながら、異なる材料の構築領域の場所全体で光ビームの送達サイズと強度を迅速に変更することができる。
【0064】
物品処理ユニット340は、壁付きチャンバ348および床344(総体として構築チャンバを画定する)と、材料を分散するための材料ディスペンサ342とを含むことができる。材料ディスペンサ342は、分散、除去、混合、材料のタイプや粒径のグラデーションや変化の付与、または材料の層厚の調整が可能である。この材料には、金属、セラミック、ガラス、高分子粉末、固体から液体への熱的に誘起された位相変化と再び戻ることができる他の可溶材料、またはそれらの組み合わせが含まれ得る。この材料にはさらに、可溶材料と不溶材料の複合材料が含まれ、いずれかまたは両方の成分を撮像リレーシステムによって選択的にターゲットにして、溶融可能な成分を溶融させる一方で、不溶材料に沿って残すか、または気化/破壊/燃焼またはその他の破壊プロセスを行わせることができる。特定の実施形態では、スラリー、スプレー、コーティング、ワイヤー、ストリップ、または材料シートを使用することができる。不要な材料は、送風機、真空システム、掃引、振動、振盪、傾斜、または床346の反転を使用して、使い捨てまたは再利用のために除去することができる。
【0065】
物品処理ユニット340は、材料を扱う構成要素に加えて、3D構造を保持して支持するための構成要素、チャンバを加熱または冷却するための機構、補助または支持光学系、ならびに材料または環境条件を監視または調整するためのセンサおよび制御機構を含むことができる。物品処理ユニットは、全体または部分的に、真空または不活性ガス大気を支持して、不要な化学的相互作用を減らし、火災または爆発(特に反応性金属)のリスクを軽減することができる。いくつかの実施形態では、様々な純粋または他の大気の混合物が使用され得、Ar、He、Ne、Kr、Xe、CO2、N2、O2、SF6、CH4、CO、N2O、C2H2、C2H4、C2H6、C3H6、C3H8、i-C4H10、C4H10、1-C4H8、cic-2、C4H7、1,3-C4H6、1,2-C4H6、C5H12、n-C5H12、i-C5H12、n-C6H14、C2H3Cl、C7H16、C8H18、C10H22、C11H24、C12H26、C13H28、C14H30、C15H32、C16H34、C6H6、C6H5-CH3、C8H10、C2H5OH、CH3OH、iC4H8を含むものを含む。いくつかの実施形態では、冷媒または大きな不活性分子(六フッ化硫黄を含むがこれに限定されない)を使用することができる。選択されたパーセンテージの不活性/非反応性ガスとともに、体積(または数密度)で少なくとも約1%のHeを有するエンクロージャ大気組成を使用することができる。
【0066】
特定の実施形態では、それぞれが粉末床を保持するための構築プラットフォームを有する複数の物品処理ユニットまたは構築チャンバを、1つまたは複数の入射エネルギービームを受け取って構築チャンバに向けるように配置された複数の光学機械アセンブリと組み合わせて使用することができる。複数のチャンバにより、1つまたは複数の構築チャンバ内での1つまたは複数の印刷ジョブを同時に印刷できる。他の実施形態では、着脱可能なチャンバ側壁は、構築チャンバからの印刷された物体の取外しを簡略化することができ、粉末材料の迅速な交換を可能にする。チャンバには、調整可能なプロセス温度制御機能を装備することもできる。さらに他の実施形態では、構築チャンバは、レーザ光学系の近くに配置可能な着脱可能なプリンタカートリッジとして構成することができる。いくつかの実施形態では、着脱可能なプリンタカートリッジは、粉体を含む、または粉体供給源への取外し可能な接続を支持することができる。物品の製造後、着脱可能なプリンタカートリッジを取り外して、新しいプリンタカートリッジに交換することができる。
【0067】
別の実施形態では、1つまたは複数の物品処理ユニットまたは構築チャンバは、固定された高さに維持される構築チャンバを有することができ、一方、光学系は垂直に移動できる。レンズアセンブリの最終光学系と粉末床aの上面との間の距離は、構築プラットフォームを固定された高さに保ったまま、最終光学系を粉末層の厚さに相当する距離だけ上方にインデックスすることによって、本質的に一定に管理することができる。有利には、構築プラットフォームを垂直方向に移動させる場合と比較して、構築プラットフォームの絶えず変化する質量の正確なミクロンスケールの移動が必要ないため、大きくて重い対象物をより簡単に製造できる。通常、約0.1~0.2立方メートル(すなわち、100~200リットルを超えるか、500~1,000kgより重い)を超える体積の金属粉末を対象とする構築チャンバは、構築プラットフォームを固定された高さに保つことで最もメリットがある。
【0068】
一実施形態では、粉末床の層の一部を選択的に融解または融合して、粉末床の層の融合部分から1つまたは複数の一時的な壁を形成し、構築プラットフォーム上の粉末床の層の別の部分を含むことができる。選択された実施形態では、改善された熱管理を可能にするために、1つまたは複数の第1壁に流体通路を形成することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、積層製造システムは、ホッパ内で粉末床を構築プラットフォームから実質的に分離するために、傾斜、反転、および振盪することができる粉末床を支持する構築プラットフォームを有する物品処理ユニットまたは構築チャンバを含むことができる。粉末床を形成する粉末状の材料は、後の印刷ジョブで再使用するためにホッパに回収され得る。粉末の回収プロセスは自動化され、粉末の排出と除去を支援するためにバキュームやガスジェットシステムも使用され得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、積層製造システムは、利用可能な構築チャンバよりも長い部品を容易に扱うように構成することができる。連続した(長い)部品を、第1ゾーンから第2ゾーンへと縦方向に順次進めることができる。第1ゾーンでは、選択した粒状材料の顆粒を結合できる。第2ゾーンでは、粒状材料の未結合の顆粒を除去することができる。連続部品の第1部分は、第2ゾーンから第3ゾーンに進むことができ、一方、連続部品の最後の部分は第1ゾーン内で形成され、第1部分は、第1部分が第1ゾーンと第2ゾーン内で占めていた横方向および横断方向の同じ位置に維持される。実際には、粒状材料および/または部品の除去のために停止する必要なく、部品コンベア上の異なる場所またはゾーンで、積層製造とクリーンアップ(例えば、未使用または未結合の粒状材料の分離および/または再生)を並行して(すなわち同時に)実行することができる。
【0071】
別の実施形態では、エンクロージャの内部とエンクロージャの外部との間のガス状物質の交換を制限するエンクロージャを使用することによって、積層製造能力を向上させることができる。エアロックは、内部と外部の間のインターフェースを提供し;動力床融合を支持するものを含む、複数の積層製造チャンバを内部に有する。ガス管理システムは、内部のガス状酸素を制限酸素濃度以下に維持し、システムで使用できる粉末のタイプや処理の柔軟性を高める。
【0072】
別の製造実施形態では、物品処理ユニットまたは構築チャンバをエンクロージャ内に収容し、構築チャンバが2,000キログラム以上の重量を有する部品を作製できるようにすることで、能力を向上させることができる。ガス管理システムは、大気レベル未満の濃度でエンクロージャ内のガス状酸素を維持することができる。いくつかの実施形態では、エアロックは、エンクロージャ内のガス環境とエンクロージャ外のガス環境の間の緩衝、およびエンクロージャとエアロックの両方の外部の場所に動作するため、車輪付き車両は、エンクロージャ内からエアロックを介して部品を搬送することができる。
【0073】
他の製造の実施形態は、粉末床からリアルタイムで粉末サンプルを収集することを含む。インゲスターシステムは、粉末サンプルのインプロセス収集と特性評価に使用される。収集は定期的に実施することができ、特性評価の結果、粉末床融合プロセスの調整が行われる。インゲスターシステムは、必要に応じて、監査、プロセス調整、またはプリンタパラメータの変更やライセンスされた粉末材料の適切な使用の確認などのアクションの1つまたは複数に使用できる。
【0074】
クレーン、リフティングガントリ、ロボットアームなどのマニピュレータ装置を使用することで、または同様に人が動かすことが困難または不可能な部品の操作を可能にする、積層製造プロセスのさらなる改善が可能であると説明されている。マニピュレータ装置は、部品上に永続的または一時的に積層製造された様々な操作点を把握し、部品の再配置や操作を可能にすることができる。
【0075】
制御プロセッサ350は、レーザ、レーザ増幅器、光学系、熱制御、構築チャンバ、およびマニピュレータ装置を含む、本明細書に記載されている積層製造システム300の任意の構成要素を制御するために接続することができる。制御プロセッサ350は、様々なセンサ、アクチュエータ、加熱または冷却システム、モニタ、およびコントローラに接続して、動作を調整することができる。制御や監視に使用される情報を提供するために、イメージャ、光強度モニタ、熱センサ、圧力センサ、またはガスセンサなどの幅広いセンサを使用できる。制御プロセッサは、単一の中央コントローラとすることも、または代わりに、1つまたは複数の独立した制御システムを含めることもできる。コントローラプロセッサ350には、製造指示の入力を可能にするインターフェースが設けられている。幅広いセンサを使用することで、品質、製造スループット、およびエネルギー効率を向上させる様々なフィードバック制御機構が可能になる。
【0076】
積層または除去製造に適した大面積ライトバルブの使用を支持する製造システムの動作の一実施形態を
図4に示す。この実施形態では、フローチャート400は、記述された光学構成要素および機械構成要素によって支持される製造プロセスの一実施形態を示している。ステップ402では、床、チャンバ、またはその他の適切な支持に材料を配置する。材料は、除去製造技術を使用したレーザ切断用の金属板、または溶融、融合、焼結、結晶構造を変化させるための誘導、応力パターンの影響を受ける、またはその他の方法で化学的または物理的に積層製造技術によって変更して所望の特性を有する構造を形成することができる粉末であり得る。
【0077】
ステップ404では、パターン化されていないレーザエネルギーが、固体または半導体レーザを含むがこれに限定されない、1つまたは複数のエネルギー放射体によって放出され、その後、1つまたは複数のレーザ増幅器によって増幅される。ステップ406では、パターン化されていないレーザエネルギーを成形し、修正する(例えば、強度変調または集束)。ステップ408では、大面積ライトバルブによって、このパターン化されていないレーザエネルギーをパターン化し、パターンの一部を形成していないエネルギーはステップ410で処理される(これには、廃熱への変換、パターン化されたエネルギーまたはパターン化されていないエネルギーとしての再利用、またはステップ404でレーザ増幅器を冷却することによって発生する熱の廃棄を可能にする、
図2および
図3に関して開示されたビームダンプの使用が含まれ得る)。ステップ412では、ここで1次元または2次元の画像を形成するパターン化されたエネルギーが材料に向けて中継される。ステップ414では、画像が材料に適用され、3D構造の一部が除去処理されるか、または積層的に構築される。積層製造では、画像(または異なる画像と後続の画像)が材料の最上層の必要なすべての領域に適用されるまで、これらの手順を繰り返すことができる(ループ416)。材料の最上層へのエネルギーの適用が終了したら、新しい層を適用して(ループ418)、引き続き3D構造を構築できる。これらのプロセスループは、残った余分な材料を除去または再利用できる場合、3D構造が完成するまで継続される。
【0078】
図5は、パターン化された2次元エネルギーの再使用を可能にする大面積ライトバルブおよびスイッチヤードシステムを含む積層製造システムの一実施形態である。積層製造システム520は、1つまたは複数の連続または断続的なレーザビームをビーム成形光学系514に向けるレーザおよび増幅器源512を備えたエネルギーパターン化システムを有する。余剰の熱は、
図2、
図3、および
図4に関して開示されたアクティブライトバルブ冷却システムを含むことができる拒絶エネルギー処理ユニット522に伝達することができる。成形後、ビームは、エネルギーパターン化ユニット530によって2次元的にパターン化され、一般に、一部のエネルギーが拒絶エネルギー処理ユニット522に向けられる。パターン化されたエネルギーは、複数の画像リレー532の1つによって、1つまたは複数の物品処理ユニット534A、534B、534C、または534Dに向けて、典型的には可動のまたは固定された高さの床の近くに焦点を合わされた2次元画像として中継される。床は、粉末ホッパまたは同様の材料ディスペンサを含むカートリッジ内にあり得る。画像リレー532によって指示されるパターン化されたレーザビームは、溶融、融合、焼結、結合、結晶構造の変化、応力パターンへの影響、またはその他の方法で、化学的または物理的に、分注された材料を変更して、所望の特性を有する構造を形成することができる。
【0079】
この実施形態では、拒絶エネルギー処理ユニットは、拒絶されたパターン化されたエネルギーの再使用を可能にするために複数の構成要素を有する。レーザ増幅器およびレーザ源512からの冷却流体は、発電機524、加熱/冷却熱管理システム525、またはエネルギーダンプ526のうちの1つまたは複数に向けることができる。さらに、リレー528A、528B、および528Cは、エネルギーを発電機524、加熱/冷却熱管理システム525、またはエネルギーダンプ526にそれぞれ転送することができる。任意選択で、リレー528Cは、さらなる処理のために、パターン化されたエネルギーを画像リレー532に向けることができる。他の実施形態では、パターン化されたエネルギーを、リレー528Cによってリレー528Bおよび528Aに向け、レーザおよび増幅器源512によって提供されるレーザビームに挿入することができる。画像リレー532を使用して、パターン化された画像の再使用も可能である。画像は、1つまたは複数の物品処理ユニット534A~Dに配信するために、リダイレクト、反転、ミラーリング、サブパターン化、または他の方法で変換することができる。有利には、パターン化された光の再使用は、積層製造プロセスのエネルギー効率を改良し、いくつかの場合には床に向けられるエネルギー強度を改良する、または製造時間を短縮することができる。
【0080】
本発明の多くの修正および他の実施形態は、上記の説明および関連する図面に示された教えの利益を有する当業者の頭に浮かぶであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正および実施形態は、添付の特許請求の範囲に含まれることを意図していると理解される。また、本発明の他の実施形態は、本明細書で特に開示されていない要素/ステップがない場合にも実施できることが理解される。
【国際調査報告】