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特表2023-553547定常状態混合タンクにおける単相混合品質を予測するコンピュータ代理モデル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-22
(54)【発明の名称】定常状態混合タンクにおける単相混合品質を予測するコンピュータ代理モデル
(51)【国際特許分類】
   B01F 35/22 20220101AFI20231215BHJP
   G06N 3/02 20060101ALI20231215BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20231215BHJP
   B01F 35/222 20220101ALI20231215BHJP
   B01F 27/808 20220101ALI20231215BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20231215BHJP
   B01F 101/22 20220101ALN20231215BHJP
【FI】
B01F35/22
G06N3/02
G06N20/00
B01F35/222
B01F27/808
B01F35/71
B01F101:22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530587
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 US2021052501
(87)【国際公開番号】W WO2022115150
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】63/117,789
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホセイナバディ,エマード・ガディリアン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ウィリアム・リー
【テーマコード(参考)】
4G037
4G078
【Fターム(参考)】
4G037DA30
4G037EA04
4G078AA30
4G078BA05
4G078CA13
4G078DA01
4G078EA10
(57)【要約】
定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するために、CFDモデルに基づいて代理機械学習モデルを使用するシステム及び方法が提供される。例示的な方法は、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて、複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練CFDモデルを生成することと、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成することと、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成することであって、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、
前記1つ以上のプロセッサによって、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、各訓練定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して前記計算された混合品質を含む訓練データセットを生成することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、前記定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記混合品質が、前記タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成することであって、前記テストCFDモデルが、前記テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して計算された前記混合品質と、前記訓練された機械学習モデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して予測された前記混合品質とを比較することによって、前記訓練された機械学習モデルを評価することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記機械学習モデルが、深層学習モデルである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
コンピュータシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合されて、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
各訓練定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して前記計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、
前記訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、前記定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、
実行可能命令を記憶する、非一時的プログラムメモリと、
を備える、コンピュータシステム。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第1のセットが、前記複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成し、前記1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第2のセットが、前記機械学習モデルを訓練する、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
前記訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、
請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第3のセットが、前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記新しい定常状態混合係数に適用し、前記新しい定常状態混合構成に対する前記混合品質を予測する、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、及び
各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記混合品質が、前記タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、前記テストCFDモデルが、前記テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して計算された前記混合品質と、前記訓練された機械学習モデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して予測された前記混合品質とを比較することによって、前記訓練された機械学習モデルを評価させる、
請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記機械学習モデルが、深層学習モデルである、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
各訓練定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して前記計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、
前記訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、前記定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記コンピュータ可読命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
前記訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、及び
各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記混合品質が、前記タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記コンピュータ可読命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、前記テストCFDモデルが、前記テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して計算された前記混合品質と、前記訓練された機械学習モデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して予測された前記混合品質とを比較することによって、前記訓練された機械学習モデルを評価させる、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記機械学習モデルが、深層学習モデルである、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月24日に出願された、「COMPUTER SURROGATE MODEL TO PREDICT THE SINGLE-PHASE MIXING QUALITY IN STEADY STATE MIXING TANKS」と題する、米国仮特許出願第63/117,789号に対する優先権を主張するものであり、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、代理機械学習モデルを訓練して、混合品質を予測することに関する。
【背景技術】
【0003】
混合は、原薬開発における重要なステップである。混合品質が低いと、下流での原薬を規格外にしたり、及び/又は運用中に資本を無駄にしたりしてしまう場合がある。下流での製品品質を確保するには、高レベルの混合が必要である。これは、撹拌機を使用してタンクを一定速度で連続的に撹拌しながら、タンク内の入口流(例えば、バッファ流、濃縮水流など)を混合することによって達成される。得られた容量はタンクから出て、その後のステップに進む。通常、混合の程度を高めるために、内部バッフルの使用、タンクに対する撹拌機の斜め配置、接線方向又は放射状ブレードの使用などの、いくつかの構成が利用される。通常、タンク内及びタンク出口において微量濃度の「標準偏差」で表される混合品質は、タンクの形状、動作容量、入口及び出口の構成及び流量、撹拌速度、並びに原薬特性の複雑な関係であり、通常、長時間で高価なその場の研究の後にのみ実現される。このような研究に関連するコスト及び時間を低減するために、計算流体力学(CFD)に基づくインシリコモデルが使用されてきたが、CFDモデル化は、実験の削減をもたらす一方で、プロセッサ集約的であり、時間がかかり、時には(例えば、サードパーティベンダが必要とされる場合)高価である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、高価で時間がかかる計算流体力学(CFD)シミュレーションを行うことなく、全ての入力パラメータを変化させることができる、定常状態における品質を予測する代理モデルを提供する。代理モデル化は、撹拌タンクにおける混合品質の理解を提供する、新規の予測ツールである。代理モデルは、特定の動作に対して最良の動作容量及びインペラ速度を予測するために使用することができ、特性評価時間を大幅に低減することができる。本明細書で提供される代理モデルは、混合プロセスの混合特性の一貫した高信頼性の予測を可能にし、毎回の全ての患者への供給を確実にするのに役立つ。また、この代理モデルにより、エンジニアリングチームは、ライトファーストタイム(予測及び予防)開発哲学に従って、所与の製品用の混合システムを選択及び推奨する際に、迅速かつ高信頼性の、科学的根拠に基づく決定を行うことが可能になる。更に、時間がかかって計算集約的なCFDモデル化と比較して、本明細書で提供される代理モデルは、プロセス変数(流量、ミキサ回転数、流体特性など)における変化に対応した結果を瞬時に出力することができる。
【0005】
有利には、本明細書で提供される代理モデルを使用する予測は、高価で時間がかかるCFD又はその場の研究なしで、変数の任意の組み合わせを評価する柔軟性を備えた、混合品質に関する即時の洞察を提供する。更に、代理モデルを使用して予測を行うことにより、サードパーティの関与が低減するため、時間及び費用を大幅に節約することができる。
【0006】
一態様では、方法が提供され、方法は、1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練CFDモデルを生成することであって、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、1つ以上のプロセッサによって、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、1つ以上のプロセッサによって、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成することと、1つ以上のプロセッサによって、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、を含む。
【0007】
別の態様では、コンピュータシステムが提供され、コンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに通信可能に結合されて、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練CFDモデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、実行可能命令を記憶する、非一時的プログラムメモリと、を備える。
【0008】
更に別の態様では、コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練CFDモデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】いくつかの例において、本明細書に記載のシステム及び方法が実施され得る、例示的な定常状態混合タンクを示す図である。
図2】本明細書に記載のいくつかの例による、混合品質を予測する代理機械学習モデルの訓練において使用される、様々な定常状態混合係数間の関係を示す図である。
図3】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練する例示的な方法のフロー図である。
図4A】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する線形回帰代理モデル用の実際のテストデータ及び予測されたテストデータを示す図である。
図4B】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するニューラルネットワーク回帰代理モデル用の実際のテストデータ及び予測されたテストデータを示す図である。
図5A】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する線形回帰代理モデルの訓練において使用されるケース数に基づく、訓練データ及びテストデータ用の判定係数の変化を示す図である。
図5B】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するニューラルネットワーク回帰代理モデルの訓練において使用されるケース数に基づく、訓練データ及びテストデータ用の判定係数の変化を示す図である。
図6】本明細書に記載のいくつかの例による、様々なケース数に対して定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するように訓練された代理モデルによって予測された標準偏差と比較した、計算流体力学(CFD)モデルによって予測された標準偏差を示す図である。
図7】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練するための例示的なシステムのブロック図である。
図8】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練するために使用される例示的な入力及び出力の概略図である。
図9】本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練するための例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで図面を参照すると、図1は、いくつかの例において、本明細書に記載のシステム及び方法が実施され得る、例示的な定常状態混合タンク100を示している。図1に示されるように、タンク100の動作容量102は、タンク100の全容量ではない。タンク100は、1つ以上のダイバータプレート104と、ボルテックスブレーカ106と、インペラ108と、バッファ入口110と、TFF出口112と、濃縮水入口114と、を含む。
【0011】
図2は、本明細書に記載のいくつかの例による、混合品質を予測する代理機械学習モデルの訓練において使用される、様々な定常状態混合係数間の関係を示している。図3に示されるように、定常状態混合係数には、容量(L)、速度(rpm)、接線流濾過、又はTFF(リットル/分、若しくはLPM単位)、濃縮水(LPM)、装置(すなわち、異なるサイズ、形状、及び/若しくは目的を有する異なるタンク間又はインペラ間を区別するための整数)、並びに標準偏差が含まれる。定常状態混合係数は、様々な例において、追加的又は代替的な測定値を含んでもよい。図2に示されるように、定常状態混合係数間及び相互間の関係、並びに各定常状態混合係数と応答(すなわち、混合品質の測定値)との間の任意の関係は、一般に、視覚的に識別可能ではない。したがって、以下により詳細に説明するように、機械学習アプローチを使用して、容易に視覚的に識別できない可能性のある関係を一般化することができる。
【0012】
図3は、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練する例示的な方法のフロー図を示している。深層学習技術に基づいて代理モデルを構築するプロセスの間、図3で示されるように、以下のステップが取られる。まず、結果の再現性を確実にするするために、ランダムシードを設定することができる。次に、利用可能な総CFDランを訓練セット(90%)とテストセット(10%)とにランダムに分割することができるが、標準偏差>1(短絡)及び標準偏差<1(プラグフロー挙動)の両方が、両方のセットで等しく表されるようにすることによって、分割プロセスが階層化される。
【0013】
この学習セットは、モデルを較正(訓練)するために使用することができる。定常状態(入口の数+出口の数-1)において、独立した流量が、数値的特徴として使用されてもよい。加えて、インペラ速度、タンク動作容量、及び流体レイノルズ数が、数値的特徴として使用されてもよい。タンク及び攪拌機の形状が、カテゴリ的特徴として使用されてもよい。一方、平均年齢の標準偏差の値が、数値的ラベルとして使用されてもよい。数値的特徴に最大9次までの多項式組み合わせを加算して、平均が0で標準偏差が1である正規分布を使用して、入力データを正規化してもよい。次いで、多層パーセプトロン(MLP)ニューラルネットワークを、いくつかの可能な層サイズ、学習率、及びl2正則化係数を用いて構築することができる。加えて、訓練セットを使用して最良のモデルパラメータを見つけるために、交互検証法を用いてグリッドサーチモデルを構築することができる。これにより、訓練セット上で全てのパラメータを交互検証することによって、最も信頼性の高い較正モデルを確実にする。次に、最良の検証済みモデルの結果をテストセットに適用して、平均絶対誤差を含む、モデル品質を報告することができる。
【0014】
図4Aは、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する(リッジ回帰法に基づく)線形回帰代理モデル用の実際のテストデータ及び予測されたテストデータを示し、図4Bは、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するニューラルネットワーク回帰代理モデル(具体的には、人工深層ニューラルネットワーク)用の実際のテストデータ及び予測されたテストデータを示している。図4Aと比較して図4Bに示されるように、ニューラルネットワーク回帰代理モデルは、一般に、線形回帰代理モデルよりも平均年齢の標準偏差をより正確に予測する。
【0015】
図5Aは、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する線形回帰代理モデル(例えば、図4Aに関して検討された線形回帰代理モデル)の訓練において使用されるケース数に基づく、訓練データ及びテストデータ用の判定係数の変化を示し、図5Bは、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するニューラルネットワーク回帰代理モデル(例えば、図4Bに関して検討されたニューラルネットワーク回帰代理モデル)の訓練において使用されるケース数に基づく、訓練データ及びテストデータ用の判定係数の変化を示している。図6は、本明細書に記載のいくつかの例による、様々なケース数に対して定常状態混合タンクにおける混合品質を予測するように訓練された代理モデルによって予測された標準偏差と比較した、計算流体力学(CFD)モデルによって予測された標準偏差を示している。人工深層ニューラルネットワーク代理モデルの予測は、青い円として示されており、それらは、オレンジの十字として示されている応答(すなわち、混合品質の測定値)が知られていたケース、並びに応答が知られていなかったケースに対応し、ここで代理モデルは応答を予測するために使用された。
【0016】
図7は、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練するための例示的なシステム700のブロック図を示している。図7に示される高レベルアーキテクチャは、以下に説明するように、ハードウェア及びソフトウェアアプリケーションの両方、並びに様々なハードウェア及びソフトウェアコンポーネント間でデータを通信するための様々なデータ通信チャネルを含み得る。
【0017】
システム700は、計算流体力学(CFD)コンピューティングデバイス702、及び代理モデルコンピューティングデバイス704、並びにいくつかの例では1つ以上の他のコンピューティングデバイス706を含み得る。コンピューティングデバイス702、704、及び706は、有線又は無線ネットワークであり得るネットワーク708を介して互いに通信することができる。
【0018】
一般的に言えば、CFDコンピューティングデバイス702は、1つ以上のプロセッサ710と、1つ以上のプロセッサ710によって(例えば、メモリコントローラを介して)アクセス可能なメモリ712(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ)と、を含み得る。1つ以上のプロセッサ710は、メモリ712と相互作用して、例えば、メモリ712に記憶されたコンピュータ可読命令を取得することができる。メモリ712に記憶されたコンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサ710に、CFDモデル化アプリケーション714を含む1つ以上のアプリケーションを実行させることができる。CFDモデル化アプリケーションを実行することは、複数の様々な定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数を受信することと、定常状態混合係数に基づいて定常状態混合構成の各々に対するCFDモデルを生成することと、各定常状態混合構成に対するCFDモデルに基づいて各定常状態混合構成に対する混合品質の測定値を計算することと、を含み得る。CFDモデル化アプリケーションを実行することは、混合品質の判定された測定値及び各定常状態混合構成に対するCFDモデルを、訓練CFDモデルデータベース716及び/又はテストCFDモデルデータベース718に記憶することを更に含み得る。例えば、いくつかの例では、CFDモデル化アプリケーション714によって生成されたデータの90%が、訓練CFDモデルデータベース716に記憶されてもよく、CFDモデル化アプリケーションによって生成されたデータの10%が、テストCFDモデルデータベース718に記憶される。他の例では、CFDモデル化アプリケーション714によって生成されたデータの異なる割合が、データベース714及び716の各々に記憶されてもよく、又はCFDモデル化アプリケーション714によって生成されたデータの全てが、訓練CFDモデルデータベース716に記憶されてもよい。更に、いくつかの例では、メモリ712に記憶されたコンピュータ可読命令は、図9に関して以下でより詳細に説明する方法900のステップのいずれかを実行するための命令を含み得る。
【0019】
一般的に言えば、代理モデルコンピューティングデバイス704は、1つ以上のプロセッサ720と、1つ以上のプロセッサ720によって(例えば、メモリコントローラを介して)アクセス可能なメモリ722(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ)を含み得る。1つ以上のプロセッサ720は、メモリ722と相互作用して、例えば、メモリ722に記憶されたコンピュータ可読命令を取得することができる。メモリ722に記憶されたコンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサ720に、代理モデル訓練アプリケーション724、代理機械学習モデル726、及び定常状態混合品質予測アプリケーション728を含む、1つ以上のアプリケーションを実行させることができる。代理モデル訓練アプリケーション724を実行することは、訓練CFDモデルデータベース716にアクセスすることと、各定常状態混合構成に対する定常状態混合係数及び混合品質の計算された測定値を訓練データとして使用して、以下に図8に関してより詳細に検討されるように、所与の定常状態混合構成に対する定常状態混合係数に基づいて混合品質を予測するように代理機械学習モデル726を訓練することと、を含み得る。定常状態混合品質予測アプリケーション728を実行することは、新しい定常状態混合構成に対する混合品質の測定値を予測するために、訓練された代理機械学習モデル726を新しい定常状態混合構成に適用することを含み得る。加えて、いくつかの例では、メモリ722に記憶されたコンピュータ可読命令は、テストCFDモデルデータベース718にアクセスし、且つテストCFDモデルデータに対して訓練された代理機械学習モデル726をテストするための命令を更に含み得る。例えば、CFDモデル化アプリケーション714によって計算され、且つテストCFDモデルデータベースに記憶された、所与の定常状態構成に対する混合品質の測定値は、訓練された代理機械学習モデル726を使用して同じ定常状態構成に対して予測された混合品質の測定値と比較されて、訓練された機械学習モデル726の精度の測定値を判定することができる。更に、メモリ722に記憶されたコンピュータ可読命令は、図9に関して以下でより詳細に説明する方法900のステップのいずれかを実行するための命令を含み得る。
【0020】
他のコンピューティングデバイス706がシステム700に含まれる例では、これらの他のコンピューティングデバイス706は各々、1つ以上のプロセッサ730と、1つ以上のプロセッサ730によって(例えば、メモリコントローラを介して)アクセス可能なメモリ732(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ)を含み得る。1つ以上のプロセッサ730は、メモリ732と相互作用して、例えば、メモリ732に記憶されたコンピュータ可読命令を取得することができる。メモリ732に記憶されたコンピュータ可読命令は、1つ以上のプロセッサ730に、所与の定常状態混合構成に対する定常状態混合係数を受信させ、所与の定常状態混合係数構成に対する定常状態混合係数を代理モデルコンピューティングデバイス704に送信させ、代理モデルコンピューティングデバイス704から予測された混合品質の測定値を受信させることができる(すなわち、代理モデルコンピューティングデバイス704の定常状態混合品質予測アプリケーション728に基づいて、訓練された代理機械学習モデル726を他のコンピューティングデバイス706からの定常状態混合係数に適用する)。更に、いくつかの例では、メモリ732に記憶されたコンピュータ可読命令は、図9に関して以下でより詳細に説明する方法900のステップのいずれかを実行するための命令を含み得る。
【0021】
ここで図8を参照すると、上述したように、代理モデル訓練アプリケーション724は、スキーム800に従って代理機械学習モデル726を訓練することができ、定常状態混合品質予測アプリケーション728は、スキーム800に従って訓練された代理機械学習モデル726を動作させることができる。
【0022】
代理モデル訓練アプリケーション724は、新しい定常状態混合構成(すなわち、混合品質が予測されるべき構成)に対する定常状態混合係数802、並びに複数の訓練定常状態混合構成に対するCFDモデルを使用して生成された訓練データ804を含む、様々な入力信号を受信することができる。訓練データ804は、各訓練定常状態混合構成に対する訓練定常状態混合係数806、並びにCFDモデルを使用して計算された、各訓練定常状態混合構成に対する混合品質の訓練測定値808を含み得る。定常状態混合係数802及び806は、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに/若しくは混合に関与する各物質の他の化学的及び医薬的特性、又は入口流がタンク内で混合される各定常状態混合構成に関連する任意の他の適切な定常状態混合係数、のうちの1つ以上を含み得る。CFDモデルを使用して計算された混合品質の訓練測定値808は、各定常状態混合構成に対するタンク内の微量濃度の標準偏差の測定値、又は各定常状態混合構成に対する混合品質の任意の他の適切な測定値を含み得る。
【0023】
一般的に言えば、特徴抽出機能810は、これらの入力信号の少なくとも一部に対して動作して、特徴ベクトル、又は各定常状態混合構成に対する様々な定常状態混合係数に関連するパラメータの論理的グループを生成することができる。例えば、特徴抽出機能810は、より高い撹拌速度に対して、結果がより高い混合品質に対応することを示す、特徴ベクトルを生成することができる。別の例として、特徴抽出機能810は、特定の化学的又は医薬的特性を有する物質に対して動作容量が増加した場合に、その結果がより低い混合品質に対応することを示す、特徴ベクトルを生成することができる。これらの結果は、特徴ベクトル用のラベルのセットとして使用され得る。
【0024】
したがって、特徴抽出機能810は、各訓練定常状態混合構成に対する訓練定常状態混合係数806、及びCFDモデルを使用して計算された、各訓練定常状態混合構成に対する混合品質の訓練測定値808を使用して、特徴ベクトル812を生成することができる。一般に、代理モデル訓練アプリケーション724は、教師あり学習、教師なし学習、強化学習、又は任意の他の適切な技術を使用して、代理機械学習モデル726を訓練することができる。更に、代理モデル訓練アプリケーション724は、代理機械学習モデル726を標準回帰モデルとして訓練することができる。
【0025】
経時的に、代理モデル訓練アプリケーション724が代理機械学習モデル726を訓練するにつれて、訓練された代理機械学習モデル726は、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数802に基づいて、所与の定常状態混合構成に対する混合品質814の測定値を予測するように学習することができる。例えば、定常状態混合品質予測アプリケーション728は、新しい定常状態混合構成に対する定常状態混合係数802を(例えば、代理モデルコンピューティングデバイス704のユーザインターフェースを介して)入力として受信し、訓練された代理機械学習モデル726を新しい定常状態混合構成に対する定常状態混合係数802に適用することができる。次いで、訓練された代理機械学習モデル726は、定常状態混合係数802を使用して新しい定常状態混合構成に対して予測された定常状態混合品質814を生成することができ、予測された混合品質814の測定値の指標を、予測された混合品質814の測定値をユーザに表示することができるか、又は予測された混合品質814の測定値を他のデバイス(他のコンピューティングデバイス706など)に送信することができるか、又は予測された混合品質814の測定値を記憶することなどができる、定常状態混合品質予測アプリケーション728に送信することができる。
【0026】
いくつかの例では、CFDモデルは、テスト定常状態混合構成の定常状態混合係数を使用してテスト定常状態混合構成に対して生成することができ、CFDモデルは、テスト定常状態混合品質に対して混合品質を計算することができる。次いで、訓練された代理機械学習モデル726は、テスト定常状態混合構成の定常状態混合係数に適用することができ、テスト定常状態混合構成の定常状態混合係数を使用して混合品質の測定値を予測することができる。この予測された混合品質の測定値は、次いで、CFDモデルによって同じテスト定常状態混合構成に対して計算された混合品質の測定値と比較されてもよい。予測された混合品質の測定値と計算された混合品質の測定値との間の差は、代理機械学習モデル726のその後の訓練において、すなわち、代理機械学習モデル726の性能を改善するための微調整のために、使用することができる。
【0027】
図9は、本明細書に記載のいくつかの例による、定常状態混合タンクにおける混合品質を予測する代理機械学習モデルを訓練するための例示的な方法900のフロー図を示している。方法900の1つ以上のステップは、コンピュータ可読メモリ(例えば、メモリ712、722、及び/又は732)上に記憶され、且つ1つ以上のプロセッサ(例えば、プロセッサ710、720、及び/又は730)上で実行可能な命令のセットとして実装され得る。
【0028】
方法は、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対して複数の訓練CFDモデルが生成される(ブロック902)際に、開始することができる。各訓練CFDモデルは、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成されてもよい。例えば、定常状態混合係数は、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに/若しくは混合に関与する各物質の他の化学的及び医薬的特性、又は入口流がタンク内で混合される所与の定常状態混合構成に関連する任意の他の適切な定常状態混合係数、のうちの1つ以上を含み得る。
【0029】
混合品質は、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して、各定常状態混合構成に対して計算されてもよい(ブロック904)。例えば、混合品質は、タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値であってもよい。
【0030】
各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットが生成され得る(ブロック906)。
【0031】
訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測することができる(ブロック908)。いくつかの例では、機械学習モデルは、深層学習モデルであってもよい。
【0032】
いくつかの例では、方法900は、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用すること(ブロック910)と、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測すること(ブロック912)と、を更に含み得る。
【0033】
加えて、いくつかの例では、方法900は、入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対する少なくとも1つのテストCFDモデルを生成することを更に含み得る。ブロック902において生成された複数の訓練CFDモデルと同様に、テストCFDモデルは、テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成されてもよい。次いで、テストCFDモデルを使用して、テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算することができる。次に、ブロック908で訓練された機械学習モデルは、テスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することができ、訓練された機械学習モデルを使用してテスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測することができる。訓練された機械学習モデルは、次いで、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して計算された混合品質を、訓練された機械学習モデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して予測された混合品質と比較することに基づいて、評価することができる。例えば、訓練された機械学習モデルは、テストCFDモデルによってテスト定常状態混合構成に対して計算された混合品質が、訓練された機械学習モデルによってテスト定常状態混合構成に対して予測された混合品質にどれだけ近いかに基づいて、評価することができる。いくつかの例では、訓練された機械学習モデルは、例えば、予測された混合品質が計算された混合品質から閾値量よりも大きく異なる場合、評価に基づいて修正されてもよい。
【0034】
態様
本開示に記載の技術の実施形態は、単独又は組み合わせのいずれかで、以下の態様のうちの任意の数を含むことができる。
【0035】
1.方法であって、1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成することであって、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、1つ以上のプロセッサによって、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、1つ以上のプロセッサによって、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成することと、1つ以上のプロセッサによって、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、を含む、方法。
【0036】
2.1つ以上のプロセッサによって、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用することと、1つ以上のプロセッサによって、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、を更に含む、態様1に記載の方法。
【0037】
3.定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、態様1又は2に記載の方法。
【0038】
4.混合品質が、タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、態様1~3のいずれかに記載の方法。
【0039】
5.1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成することであって、テストCFDモデルが、テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、1つ以上のプロセッサによって、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、1つ以上のプロセッサによって、訓練された機械学習モデルをテスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することと、1つ以上のプロセッサによって、訓練された機械学習モデルをテスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、1つ以上のプロセッサによって、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して計算された混合品質と、訓練された機械学習モデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して予測された混合品質とを比較することによって、訓練された機械学習モデルを評価することと、を含む、態様1~4のいずれかに記載の方法。
【0040】
6.機械学習モデルが、深層学習モデルである、態様1~5のいずれかに記載の方法。
【0041】
7.コンピュータシステムであって、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに通信可能に結合されて、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、実行可能命令を記憶する、非一時的プログラムメモリと、を備える、コンピュータシステム。
【0042】
8.1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第1のセットが、複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成し、1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第2のセットが、機械学習モデルを訓練する、態様7に記載のコンピュータシステム。
【0043】
9.実行可能命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに更に、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用させ、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、態様7又は8に記載のコンピュータシステム。
【0044】
10.1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第3のセットが、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用し、新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測する、態様9に記載のコンピュータシステム。
【0045】
11.定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、態様7~10のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0046】
12.混合品質が、タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、態様7~11のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0047】
13.実行可能命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに更に、入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、テストCFDモデルが、テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、訓練された機械学習モデルをテスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用させ、訓練された機械学習モデルをテスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して計算された混合品質と、訓練された機械学習モデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して予測された混合品質とを比較することによって、訓練された機械学習モデルを評価させる、態様7~12のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0048】
14.機械学習モデルが、深層学習モデルである、態様7~13のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0049】
15.コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、各訓練定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0050】
16.コンピュータ可読命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに更に、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用させ、訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、態様15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0051】
17.定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、態様15又は16に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0052】
18.混合品質が、タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、態様15~17のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0053】
19.コンピュータ可読命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに更に、入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、テストCFDモデルが、テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、訓練された機械学習モデルをテスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用させ、訓練された機械学習モデルをテスト定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に適用することに基づいて、テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、テストCFDモデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して計算された混合品質と、訓練された機械学習モデルを使用してテスト定常状態混合構成に対して予測された混合品質とを比較することによって、訓練された機械学習モデルを評価させる、態様15~18のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0054】
20.機械学習モデルが、深層学習モデルである、態様15~19のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成することであって、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、
前記1つ以上のプロセッサによって、各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、各訓練定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して前記計算された混合品質を含む訓練データセットを生成することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、前記定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルに基づいて、所与の製品に対して動作容量又はインペラ速度のうちの1つ以上を推奨することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、並びに各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記混合品質が、前記タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサによって、入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成することであって、前記テストCFDモデルが、前記テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成される、ことと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測することと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して計算された前記混合品質と、前記訓練された機械学習モデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して予測された前記混合品質とを比較することによって、前記訓練された機械学習モデルを評価することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記機械学習モデルが、深層学習モデルである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
コンピュータシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合されて、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
各訓練定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して前記計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、
前記訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、前記定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、
前記訓練された機械学習モデルに基づいて、所与の製品に対して動作容量又はインペラ速度のうちの1つ以上を推奨させる、
実行可能命令を記憶する、非一時的プログラムメモリと、
を備える、コンピュータシステム。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第1のセットが、前記複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成し、前記1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第2のセットが、前記機械学習モデルを訓練する、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
前記訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、
請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記1つ以上のプロセッサのうちの、1つ以上のプロセッサの第3のセットが、前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記新しい定常状態混合係数に適用し、前記新しい定常状態混合構成に対する前記混合品質を予測する、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、及び
各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記混合品質が、前記タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、前記テストCFDモデルが、前記テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して計算された前記混合品質と、前記訓練された機械学習モデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して予測された前記混合品質とを比較することによって、前記訓練された機械学習モデルを評価させる、
請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記機械学習モデルが、深層学習モデルである、請求項7に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
コンピュータ可読命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、
入口流がタンク内で混合される複数の訓練定常状態混合構成に対する複数の訓練計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、各訓練CFDモデルが、各訓練定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
各それぞれの訓練CFDモデルを使用して各訓練定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
各訓練定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数、及び各訓練定常状態混合構成に対して前記計算された混合品質を含む訓練データセットを生成させ、
前記訓練データセットを使用して、機械学習モデルを訓練して、前記定常状態混合構成に関連する定常状態混合係数に基づく定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、
前記訓練された機械学習モデルに基づいて、所与の製品に対して動作容量又はインペラ速度のうちの1つ以上を推奨させる、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記コンピュータ可読命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
前記訓練された機械学習モデルを新しい定常状態混合構成に関連する新しい定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記新しい定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記新しい定常状態混合構成に対する混合品質を予測させる、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
定常状態混合係数が、タンク形状、攪拌機形状、動作容量、入口構成、出口構成、各入口の入口流量、各出口の出口流量、撹拌速度、インペラ速度、各物質の流体レイノルズ数、及び
各物質の他の化学的及び医薬的特性、のうちの1つ以上を含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記混合品質が、前記タンク内の微量濃度の標準偏差の測定値である、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記コンピュータ可読命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに更に、
入口流がタンク内で混合されるテスト定常状態混合構成に対するテスト計算流体力学(CFD)モデルを生成させ、前記テストCFDモデルが、前記テスト定常状態混合構成に関連する複数の定常状態混合係数に基づいて生成され、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を計算させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用させ、
前記訓練された機械学習モデルを前記テスト定常状態混合構成に関連する前記定常状態混合係数に適用することに基づいて、前記テスト定常状態混合構成に対する混合品質を予測させ、
前記テストCFDモデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して計算された前記混合品質と、前記訓練された機械学習モデルを使用して前記テスト定常状態混合構成に対して予測された前記混合品質とを比較することによって、前記訓練された機械学習モデルを評価させる、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記機械学習モデルが、深層学習モデルである、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】