(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-22
(54)【発明の名称】不正開封防止機構付きボックスおよびスリーブを有する容器
(51)【国際特許分類】
B65D 85/10 20060101AFI20231215BHJP
B65D 77/04 20060101ALI20231215BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D77/04 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536020
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2021085319
(87)【国際公開番号】W WO2022135982
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ランジュ ロス
(72)【発明者】
【氏名】ポリアー ジュリー
(72)【発明者】
【氏名】シャインウォルド スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン チャールズ
【テーマコード(参考)】
3E067
3E068
【Fターム(参考)】
3E067AA14
3E067AB99
3E067AC03
3E067BA06A
3E067BB01A
3E067BB15A
3E067BC06A
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3E067EB27
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3E067FC01
3E068AA21
3E068AB03
3E068AB05
3E068AC02
3E068BB08
3E068BB12
3E068BB17
3E068CC04
3E068CC22
3E068CD01
3E068CD02
3E068CE01
3E068CE02
3E068CE03
3E068CE08
3E068DD02
3E068DD08
3E068DD20
3E068DD25
3E068DD27
3E068DD31
3E068DE02
3E068DE06
3E068DE08
3E068DE11
3E068DE13
3E068EE13
3E068EE23
3E068EE26
3E068EE32
3E068EE40
(57)【要約】
容器(1)は、外部スリーブ(10)および外部スリーブ内の内部スライド(12)を備える。外部スリーブのスリーブカバーは、第一のパネル(155)および第二のパネル(156)を備え、第一のパネル(155)は、第一の虚弱線(A)に沿って外部スリーブ(10)から取り外し可能なように従属し、第二のパネル(156)は、第二の虚弱線(B)に沿って第一のパネル(155)から取り外し可能なように従属し、また第二のパネル(156)は外部スリーブ(10)の内表面に恒久的に貼り付けられる。外部スリーブ(10)および第二のパネル(156)からの第一のパネル(155)の分離に伴い、第一の外部スリーブ開口部(300)は、外部スリーブ(10)の上端において見えるようになる。さらに、内部スライド(12)は、完全に挿入された位置と突出位置との間で外部スリーブ(10)内で移動可能になり、内部スライド(12)は、第一の外部スリーブ開口部(300)を通して外部スリーブ(10)の少なくとも部分的に外側に延びる。内部スライド前部壁(252)の上縁は、第二のパネル(156)の対応する下縁と係合して、内部スライド(12)が第一の外部スリーブ開口部(300)を通して外部スリーブ(10)から取り外されるのを防止する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費財のための容器であって、
外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、対向する第一および第二の外部スリーブ側壁、を備える、外部スリーブと、
前記外部スリーブ内に据え付けられた内部スライドであって、内部スライド底部壁、内部スライド前部壁、および内部スライド後部壁を備える、内部スライドと、を備え、
スリーブカバーが、スリーブカバーの第一のパネルおよびスリーブカバーの第二のパネルを備え、前記スリーブカバーの第一のパネルが、前記外部スリーブから第一の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ前記外部スリーブ後部壁と前記外部スリーブ前部壁との間に延び、前記スリーブカバーの第二のパネルが、前記スリーブカバーの第一のパネルから第二の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ前記外部スリーブの内表面へと恒久的に貼り付けられ、これにより、前記スリーブカバーの第一のパネルの、前記第一の虚弱線および第二の虚弱線に沿った前記外部スリーブおよび前記スリーブカバーの第二のパネルからの分離に伴い、
第一の外部スリーブ開口部が、前記外部スリーブの上端において見えるようになり、かつ
前記内部スライドが、前記外部スリーブ内で、前記内部スライドが前記外部スリーブ内に完全に置かれた、完全に挿入された位置と、前記内部スライドが前記外部スリーブ開口部を通して前記外部スリーブの外側に少なくとも部分的に延びる、突出位置との間で移動可能になり、前記内部スライド前部壁の上縁が、前記スリーブカバーの第二のパネルの対応する下縁と係合して、前記内部スライドが前記外部スリーブから前記第一の外部スリーブ開口部を通して取り外されるのを防止するように構成される、容器。
【請求項2】
前記外部スリーブが、前記外部スリーブ前部壁、前記外部スリーブ後部壁、および前記外部スリーブ側壁のうちの少なくとも一つの内表面へと貼り付けられた一つ以上の係止パネルをさらに備え、前記一つ以上の係止パネルの上縁が、前記内部スライドが前記完全に挿入された位置にある時に、前記内部スライド底部壁の対応する縁と係合して、前記外部スリーブの下端において第二の外部スリーブ開口部を通して前記外部スリーブから前記内部スライドが取り外されることを防止するように構成される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記内部スライドが、前記内部スライド後部壁の上縁に沿って前記内部スライド後部壁から従属する内部スライドカバー上部パネルを備えるスライドカバーをさらに備え、前記内部スライドカバー上部パネルが、前記内部スライド後部壁の前記上縁を中心として、スライドカバー閉位置と内部スライド開口部が見えるようになるスライドカバー開位置との間で旋回可能である、請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
前記内部スライドカバー上部パネルが、前記内部スライドが前記完全に挿入されたスライド位置にあって、前記スライドカバーを前記スライドカバー閉位置に固定する時に、前記スリーブカバーの第二のパネルと係合するように構成される、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
前記スライドカバー上部パネルが、前記スリーブカバーの第二のパネルの前記下縁に形成された切り欠きと係合するように構成された係止タブを備える、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記内部スライドが前記完全に挿入されたスライド位置にあり、かつ前記内部スライドカバー上部パネルが前記スリーブカバーの第二のパネルと係合する場合、前記内部スライドカバー上部パネルの上方の前記外部シェル内に陥凹部が画定される、請求項4または5に記載の容器。
【請求項7】
前記スリーブカバーの前記第一のパネルが、前記外部スリーブ後部壁から前記第一の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ前記スリーブカバーが、前記外部スリーブ後部壁と前記第二のパネルとの間で、前記第一のパネルを横切って少なくとも部分的に延びる虚弱線をさらに備えて、前記第一のパネルの一方の端に、前記第一の虚弱線および前記第二の虚弱線に沿った前記外部スリーブおよび前記第二のパネルからの前記第一のパネルの分離を容易にするためのプルタブを画定する、請求項1~6のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記内部スライドが、内部スライド後部壁を横切って延びる虚弱線であって、かつ前記内部スライド後部壁を、前記虚弱線の下方に延びるスライド後部壁底部パネル、および前記虚弱線の上方に延びるスライド後部壁上部パネルへと分割する虚弱線を備え、前記内部スライドが前記突出位置にある時、前記内部スライド後部壁上部パネルが、前記外部スリーブ後部壁の上縁にわたって前記虚弱線に沿って旋回可能になって、前記内部スリーブの内容物へのアクセスを容易にするように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
内部パッケージ内に包まれた消費財の群をさらに備え、前記内部パッケージが、前記内部スライド内に受容され、かつ前記内部スライドへと固定され、これにより、前記内部スライドが、前記完全に挿入されたスライド位置と、前記突出スライド位置との間で移動する時に、前記内部パッケージが前記内部スライドと一体的に移動する、請求項1~8のいずれか一項に記載の容器。
【請求項10】
前記内部パッケージが、前記内部パッケージの開封および前記内部パッケージからの前記消費財の抜き出しを容易にするための開封テープを備える、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記内部パッケージが再封可能であり、かつ前記内部パッケージから前記消費財を抜き出すためのアクセス開口部と、前記アクセス開口部にわたって延び、かつ前記再封可能な接着ラベルが、前記アクセス開口部を閉塞する閉位置と、前記再封可能な接着ラベルが、前記内部パッケージの表面から外れて少なくとも部分的に持ち上げられて、前記アクセス開口部が見えるようになる開位置と、の間で移動可能である再封可能な接着ラベルとを備える、請求項9に記載の容器。
【請求項12】
前記内部スライドカバーが、前記内部スライドカバー上部パネルの前縁を画定する折り目に沿って、前記内部スライドカバー上部パネルから従属する保護パネルをさらに備え、前記保護パネルが前記外部スリーブ前部壁と実質的に平行である保護パネル閉位置と、前記保護パネルが前方および上向きに傾けられて、前記内部スライドの内部が見えるようになる保護パネル開位置との間で、前記保護パネルが前記折り目を中心として旋回可能である、請求項3~11のいずれか一項に記載の容器。
【請求項13】
前記再封可能な接着ラベルが、前記保護パネルの内表面に恒久的に貼り付けられ、これにより前記保護パネル閉位置と前記保護パネル開位置との間の前記保護パネルの移動が、前記再封可能な接着ラベルを前記それぞれの閉位置と開位置との間で移動させて、アクセス開口部が見えるようになる、請求項11に従属する場合に、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
前記内部パッケージが、前記内部パッケージ内に配設されて、前記消費者物品の群を画定された並べ方パターンに保持する内部フレームを備える、請求項9~13のいずれか一項に記載の容器。
【請求項15】
前記内部スライドが、第一および第二の対向する内部スライド側壁をさらに備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細長いエアロゾル発生物品およびエアロゾル発生物品の構成要素などの消費財のための容器として特定の用途がある新規の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
消費財を、折り曲げられた層状ブランクから形成された容器内に包装することが知られている。一例として、紙巻たばこおよび葉巻たばこなどの細長い喫煙物品は、しばしばボックス部分と、容器の後部壁を横切って延びるヒンジ線を中心としてボックスに接続された三次元のカップ形状のヒンジリッドとを有するヒンジリッド容器などの剛直なボックス形状の容器に入って販売される。使用時、リッドはヒンジ線を中心として旋回してパックを開き、そしてボックス内に保持されている消費財へのアクセスを得る。
【0003】
外部シェルまたはスリーブと、消費財がその中に収容され、かつ外部シェル内で摺動可能な内部スライドまたはトレイとを含む容器内に消費財を包装することもまた知られている。消費財をこうした容器から取り出すために、ユーザーは、内部スライドを外部シェル内の初期位置から、内部スライドの開放端または側面を部分的に露出させるために内部スライドが外部シェルから外向きに突出する開位置へと摺動させる。こうした容器は、スライド・アンド・シェル容器とも呼ばれる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、再閉鎖可能な容器の使用の簡単さを改善することが望ましい。また、消費財用の再閉鎖可能な容器に、以前に内容物がアクセスされたかどうかを消費者が検出することを可能にする不正開封防止手段を装備することを可能にすることも望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本発明による第一の実施形態の容器を形成するための二つの層状ブランクを示す。
【
図2】外部スリーブカバーの第一のパネルの外部スリーブの残りの部分からの取り外しの間の異なる時点での、本発明による容器の斜視図を示す。
【
図3】外部スリーブカバーの第一のパネルの外部スリーブの残りの部分からの取り外しの間の異なる時点での、本発明による容器の斜視図を示す。
【
図4】外部スリーブカバーの第一のパネルの外部スリーブの残りの部分からの取り外しの間の異なる時点での、本発明による容器の斜視図を示す。
【
図5】外部スリーブの前部壁が取り外され、内部スライドが完全に挿入された位置にある、
図1の第一の実施形態による容器の斜視図を示す。
【
図6】外部スリーブの前部壁が取り外され、内部スライドが突出位置にある、
図5の容器の別の斜視図を示す。
【
図7】本発明による容器の第二の実施形態の内部スライドを形成するための層状ブランクを示す。
【
図8】外部スリーブの前部壁が取り外され、内部スライドが完全に挿入された位置にある、
図7の第二の実施形態による容器の斜視図を示す。
【
図9】外部スリーブの前部壁が取り外された
図7の容器の追加的な斜視図を示し、内部スライドは、それぞれ閉位置と開位置との間の内部スリーブの保護パネルの旋回中の異なる時点における突出位置にある。
【
図10】外部スリーブの前部壁が取り外された
図7の容器の追加的な斜視図を示し、内部スライドは、それぞれ閉位置と開位置との間の内部スリーブの保護パネルの旋回中の異なる時点における突出位置にある。
【
図11】外部スリーブの前部壁が取り外された
図7の容器の追加的な斜視図を示し、内部スライドは、それぞれ閉位置と開位置との間の内部スリーブの保護パネルの旋回中の異なる時点における突出位置にある。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、消費財のための容器に関する。容器は、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、対向する第一および第二の外部スリーブ側壁、を備える、外部スリーブを備えてもよい。さらに、容器は、外部スリーブ内に据え付けられた内部スライドを備えてもよく、内部スライドは、内部スライド底部壁、内部スライド前部壁、および内部スライド後部壁を備える。容器はまた、スリーブカバーの第一のパネルおよびスリーブカバーの第二のパネルを含む、スリーブカバーも含んでもよい。スリーブカバーの第一のパネルは、第一の虚弱線に沿って外部スリーブから取り外し可能なように従属し、かつ外部スリーブ後部壁と外部スリーブ前部壁との間に延びてもよい。スリーブカバーの第二のパネルは、第二の虚弱線に沿ってスリーブカバーの第一のパネルから取り外し可能なように従属し、かつ外部スリーブの内表面に恒久的に貼り付けられてもよい。スリーブカバーの第一のパネルの、第一の虚弱線および第二の虚弱線に沿った外部スリーブおよびスリーブカバーの第二のパネルからの分離に伴い、第一の外部スリーブ開口部は、外部スリーブの上端において見えるようになる場合がある。加えて、内部スライドは、外部スリーブ内で、内部スライドが外部スリーブ内に完全に置かれている、完全に挿入された位置と、内部スライドが第一の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブの外側に少なくとも部分的に延びる、突出位置との間で移動可能であってもよい。内部スライド前部壁の上縁は、スリーブカバーの第二のパネルの対応する下縁と係合して、内部スライドが第一の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブから取り外されるのを防止するように構成されてもよい。
【0007】
本発明によると、消費財のための容器であって、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、対向する第一および第二の外部スリーブ側壁、を備える、外部スリーブと、外部スリーブ内に据え付けられた内部スライドであって、内部スライド底部壁、内部スライド前部壁、および内部スライド後部壁を備える、内部スライドと、を備え、スリーブカバーが、スリーブカバーの第一のパネルおよびスリーブカバーの第二のパネルを備え、スリーブカバーの第一のパネルが、外部スリーブから第一の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ外部スリーブ後部壁と外部スリーブ前部壁との間に延び、スリーブカバーの第二のパネルが、スリーブカバーの第一のパネルから第二の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ外部スリーブの内表面へと恒久的に貼り付けられ、これにより、第一のパネルの、第一の虚弱線および第二の虚弱線に沿った外部スリーブおよび第二のパネルからの分離に伴い、第一の外部スリーブ開口部が、外部スリーブの上端において見えるようになり、かつ内部スライドが、外部スリーブ内で、内部スライドが外部スリーブ内に完全に置かれた、完全に挿入された位置と、内部スライドが外部スリーブ開口部を通して外部スリーブの外側に少なくとも部分的に延びる、突出位置との間で移動可能になり、内部スライド前部壁の上縁が、スリーブカバーの第二のパネルの対応する下縁と係合して、内部スライドが外部スリーブから外部スリーブの第一の開口部を通して取り外されるのを防止するように構成される、容器が提供される。
【0008】
本明細書で使用される場合、「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「上部」、「下部」および「側部」という用語は、容器が直立した位置にある時の、本発明による容器およびその構成要素の部分の相対的な位置を指す。本発明による容器を記述する時、記述されている容器の向きに関係なく、これらの用語が使用される。容器の前部壁は、永久接着剤によってなど、不正開封防止カバーの第二のパネルが恒久的に貼り付けられる外部スリーブの壁である。
【0009】
「虚弱線」という用語は、本明細書では、紙または厚紙などの材料のシート内の線を指すために使用され、その線に沿った材料の一部の除去を通して(例えば、スコアリングによって)、またはその線に沿ったシート材料の折り曲げもしくは筋付けによってなど、その線に沿って材料は弱化されている。これは、所望の線に沿ったシート材料の引き裂き、または破損を容易にする。
【0010】
一部の実施形態では、虚弱線は、穿孔またはスリットまたは切り込みの線として提供されてもよい。一例として、虚弱線は、所定の間隔で配設され、かつ結合部によって分離されたスリットまたは切り込みを有する分離線として提供されてもよく、これにより容器の分離する部分が、分離線に沿って互いに従属し、比較的小さい数(例えば、2~10個)の結合部を破壊する必要がある。
【0011】
上記に簡潔に記述されるように、本発明は、スライドおよびスリーブ式容器に関する。外部スリーブは、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、対向する第一および第二の外部スリーブ側壁を備える。内部スライドは、外部スリーブ内に据え付けられ、また内部スライド底部壁、内部スライド前部壁、および内部スライド後部壁を備える。
【0012】
既存のスライドおよびスリーブ式容器とは対照的に、本発明による容器は、スリーブカバーの第一のパネルおよびスリーブカバーの第二のパネルを備えるスリーブカバーを備え、外部スリーブ後部壁と外部スリーブ前部壁との間に延びるスリーブカバーの第一のパネルは、第一の虚弱線に沿って外部スリーブから取り外し可能なように従属する。次いで、スリーブカバーの第二のパネルは、第二の虚弱線に沿って第一のパネルから取り外し可能なように従属し、そしてスリーブカバーの第二のパネルは、外部スリーブの内表面に恒久的に貼り付けられる。スリーブカバーの第一のパネルが、第一の虚弱線および第二の虚弱線に沿って外部スリーブから、およびスリーブカバーの第二のパネルからそれぞれ分離される時、第一の外部スリーブ開口部は、外部スリーブの上端において見えるようになる。さらに、スリーブカバーの第一のパネルが外部スリーブから、およびスリーブカバーの第二のパネルから分離された結果として、内部スライドは、外部スリーブ内で、内部スライドが外部スリーブ内に完全に置かれている、完全に挿入された位置と、内部スライドが外部スリーブ開口部を通して外部スリーブの外側に少なくとも部分的に延びる、突出位置との間で移動可能になる。加えて、内部スライド前部壁の上縁は、スリーブカバーの第二のパネルの対応する下縁と係合して、内部スライドが第一の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブから取り外されるのを防止するように構成される。
【0013】
それ故に、本発明による容器では、スリーブカバーの取り外し可能な第一のパネルは、不正開封防止機能を提供する。これは、容器内の消費財が以前にアクセスされている場合があるという事実を消費者に速やかに警告する場合があるため、望ましい。
【0014】
加えて、本発明の容器は、有利なことに、使用中に外部スリーブ内の内部スライドの移動を制御するのに役立つ係止機構を備えてもよい。これは、内部スリーブの内容物への簡単かつ信頼性のあるアクセスを可能にするという点で望ましい。下記で記述するように、一部の好ましい実施形態では、容器のその他の構成要素は、容器の使用の簡単さをさらに強化するなど、外部スリーブ内の内部スライドの移動をより徹底的に制御および案内するために、協働するように構成されてもよい。
【0015】
一部の実施形態では、外部スリーブは、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、および外部スリーブ側壁のうちの少なくとも一つの内表面へと貼り付けられた一つ以上の係止パネルをさらに備え、一つ以上の係止パネルの上縁は、内部スライドが完全に挿入された位置にある時に、内部スライド底部壁の対応する縁と係合して、外部スリーブの下端において第二の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブから内部スライドが取り外されることを防止するように構成される。容器の下部において第二の係止機構を提供することによって、スリーブ内のスライドの直線的な移動は、有利なことに二つの端において制限される。これは、容器の使用をさらに容易にし、また内部スライドが過度に押され、そして外部スリーブから取り外されることを望ましく防止する。
【0016】
好ましい実施形態では、内部スライドは、内部スライド後部壁の上縁に沿って内部スライド後部壁から従属する上部パネルを備えるスライドカバーをさらに備え、スライドカバー上部パネルは、内部スライド後部壁の上縁を中心として、スライドカバー閉位置と内部スライドの内容物が見えるようになるスライドカバー開位置との間で旋回可能である。
【0017】
内部スライドカバーの提供は、有利なことに、内部スライド内の消費財に対するさらなる保護の程度を提供する。実際には、容器が初めて開封される時、消費者は、スリーブカバーの第一のパネルを外部スリーブから取り外さなければならないだけでなく、スライドカバー上部パネルをその閉位置からその開位置へと移動させなければならない。
【0018】
さらに、これは、容器を使用と使用の間に再封可能にする。内部スライドの内容物に最初にアクセスする際に、スリーブカバーの第一のパネルが外部スリーブから取り外されると、消費者は、有利なことに、残りの消費財が、連続的なアクセスの間に内部スライド内に保持されることを確実にするために、スライドカバー上部パネルに頼ることができる。
【0019】
スライドカバー上部パネルは、内部スライドが完全に挿入されたスライド位置にあって、スライドカバーをスライドカバー閉位置に固定する時に、スリーブカバーの第二のパネルと係合するように構成されることがより好ましい。これは、連続的なアクセス間に、残りの消費財が内部スライド内に安全に保持されることを確実にするという点で有利である。
【0020】
特に好ましい実施形態では、スライドカバー上部パネルは、スリーブカバーの第二のパネルの下縁に形成された切り欠きと係合するように構成される係止タブを備える。これは、スライドカバーパネルと第二のパネルの下縁との間の安全かつ信頼性のある係合を提供する。それ故に、連続するアクセス間に、残りの消費財は、特に安定かつ安全な様態で内部スライド内に保持される。
【0021】
加えて、スライドカバー上部パネルの係止タブと、スリーブカバーの第二のパネルの下縁における切り欠きとの間の協働により、カチっというような音が生成される。有利なことに、これは、容器の閉鎖が使用の間に確保されたことを確認する聴覚的合図をユーザーに提供する場合がある。
【0022】
一部の実施形態では、内部スライドが完全に挿入されたスライド位置にあり、かつスライドカバーパネルが第二のパネルと係合している時、スライドカバーパネルの上方の外部シェル内に陥凹部が画定される。
【0023】
一部の実施形態では、スリーブカバーの第一のパネルは、外部スリーブ後部壁から第一の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつスリーブカバーは、外部スリーブ後部壁とスリーブカバーの第二のパネルとの間で、第一のパネルを横切って少なくとも部分的に延びる虚弱線をさらに備えて、第一のパネルの一方の端において、第一の分離線および第二の分離線に沿った外部スリーブおよびスリーブカバーの第二のパネルからのスリーブカバーの第一のパネルの分離を容易にするためのプルタブを画定する。容器を初めて開封する際に、プルタブは主にハンドルとして作用するため、一つのこうしたタブの提供は有利である。これは、スリーブカバーの第一のパネルと外部スリーブおよびスリーブカバーの第二のパネルとの間の接続を破断する時が来た時に、消費者がスリーブカバーの第一のパネルを把持するために役立つ場合がある。加えて、プルタブは、スリーブカバーの第一のパネルの一方の端に画定されるため、消費者は、それ故に最も好都合な方向に沿って必要とされる引き裂き力を加えるよう案内され、これは開封動作を容易にし、かつ破損の可能性を低減する場合がある。
【0024】
内部スライドは、内部スライド後部壁を横切って延び、かつ内部スライド後部壁を、虚弱線の下方に延びるスライド後部壁底部パネル、および虚弱線の上方に延びるスライド後部壁上部パネルへと分割する虚弱線を備え、内部スライドが突出位置にある時、内部スライド後部壁上部パネルは、外部スリーブ後部壁の上縁にわたって虚弱線に沿って旋回可能になって、内部スリーブの内容物へのアクセスを容易にするように構成されることが好ましい。一つのこうした虚弱線の提供は、内部スライドが突出位置へと移動した時に、スライド後部壁上部パネルを後ろ向きに旋回することができるという利点を有し、これは消費者にとって消費財を容器の上部から抜き出すことをより簡単にする場合がある。
【0025】
これは、下記により詳細に記述される実施形態のために特に有益である場合があり、消費財を含有する内部パッケージは、内部スライド内に受容され、また内部パッケージは、内部パッケージの上部に向かう場所において、内部パッケージの周りに360度延びる開封テープを備える。外部スリーブ後部壁の上縁にわたる虚弱線に沿って内部スライド後部壁を旋回させることによって、ユーザーは、内部パッケージの後部壁を横切って延びる開封テープの部分へのより良好かつ実質的に遮るもののないアクセスを有する場合があり、これは内部パッケージの開封を容易にする場合がある。
【0026】
上記で簡潔に考察したように、本発明による容器は、消費財のための容器としての使用を見い出し、また下記により詳細に記述するように、特にエアロゾル発生物品の保持のために使用されてもよい。容器は、内部パッケージ内に包まれた消費財の群を備え、内部パッケージは、内部スライド内に受容され、かつ内部スライドへと固定され、これにより、内部スライドが、完全に挿入されたスライド位置と、突出スライド位置との間で移動する時に、内部パッケージは内部スライドと一体的に移動することが好ましい。これは、完全に挿入された位置と突出位置との間でスライドを移動させることによって、消費者が容器内の内部パッケージの位置を簡単かつ直接的に制御することができるという点で有益である。
【0027】
例えば、内部パッケージは、内部パッケージの外表面と内部スライドの表面との間に永久接着剤を提供することによって、内部スライドの表面に固定されてもよい。一部の実施形態では、永久接着剤の単一のドットは、この目的のためには十分である場合がある。
【0028】
内部パッケージは密封されることが好ましい。これは、容器内の消費財の特性を保持するために有益である。さらに、これは、スリーブカバーの提供と組み合わせて、容器内の消費財が以前にアクセスされたかどうかの明確な表示を消費者に提供する。本明細書で使用される場合、「密封された」という用語は、消費財の群の周りに空気不透過性包装材料の典型的な長方形のブランクを巻くことによって内部パッケージが形成され、そしてブランクの重複する縁部分の間に密封が形成されたことを示すために使用される。内部パッケージの各長軸方向の側面上に合掌貼りが形成されることが好ましい。
【0029】
典型的に、内部パッケージの上部において、消費財へのアクセスおよび抜き出しを可能にするアクセス開口部が提供される。「密封された」内部パッケージでは、包装が初めて開封されたときにのみ、開口部がアクセス可能となる。例えば、アクセス開口部が、内部パッケージを形成するブランク内の切り欠きとして形成される場合、内部パッケージは、アクセス開口部を気密閉塞する再封可能なラベルをさらに備える。一つのこうしたラベルの提供は、内部パッケージを再閉鎖することができるだけでなく、内部パッケージの内容物へのその後のアクセス間に実質的に再封することができるという利点を有する。典型的に、一つのこうしたラベルは、これも下記でより詳細に記述するように、ユーザーがラベルを好都合なことに取り扱い、それぞれの閉位置と開位置との間で移動させることができるタブを含んでもよい。代替として、「密封されたパッケージ」では、アクセス開口部は、例えば、内部パッケージ内の虚弱線の提供によってなど予め定義されるのみであってもよいが、それにもかかわらず開口部は、ユーザーが内部パッケージを初めて開封する時に、虚弱線に沿ってブランクの材料の連続性が中断された時にのみ、効果的にアクセス可能となる。
【0030】
一部の実施形態では、内部パッケージは、内部パッケージの開封および内部パッケージからの消費財の抜き出しを容易にするための開封テープを備える。これは、内部パッケージの簡単かつ制御された第一の開口部を確保し、また容器の最初の開封の後に内部パッケージの予め定義された部分を保存するのに役立つ場合がある。内部パッケージの保存された残りの部分は、有利なことに消費財を保護する。
【0031】
一部の実施形態では、内部パッケージは再封可能であり、かつ内部パッケージから消費財を抜き出すためのアクセス開口部と、アクセス開口部にわたって延び、かつ再封可能な接着ラベルが、アクセス開口部を閉塞する閉位置と、再封可能な接着剤が、内部パッケージの表面から外れて少なくとも部分的に持ち上げられて、アクセス開口部が見えるようになる開位置と、の間で移動可能である再封可能な接着ラベルとを備える。
【0032】
これは、内部パッケージを望ましく再封可能にし、これにより内部パッケージ内の消費財の本来の特性がより長い期間保存される場合がある。
【0033】
一部の実施形態では、アクセス開口部を画定するために、一つ以上の虚弱線(例えば、切断線)が内部パッケージ上に形成されてもよい。一例として、内部パッケージの前部壁、もしくは内部パッケージの上部壁、または両方にわたって延びる虚弱線は、少なくとも部分的に閉位置と開位置のそれぞれの間で移動することができる内部パッケージの一部分の範囲を定める場合がある。虚弱線によって範囲を定められた内部パッケージの部分が持ち上げられる時、アクセス開口部が見えるようになる。
【0034】
ある特定の好ましい実施形態では、虚弱線によって範囲が定められた内部パッケージのこうした部分と再封可能な接着ラベルとの間に、恒久的な接続が確立される。これは、再封可能な接着ラベルの内表面のエリアと、虚弱線によって範囲が定められた内部パッケージの下にある部分との間に永久接着剤を提供することによって達成される場合がある。有利なことに、その閉位置と開位置との間の再封可能な接着ラベルの移動は、内部パッケージの一部分を、そのそれぞれの閉位置と開位置との間で再封可能な接着ラベルと一体的に移動させる。それ故に、ユーザーが再封可能な接着ラベルをその開位置へと持ち上げる時に、虚弱線によって範囲が定められた内部パッケージの下にある部分も持ち上げられ、そして消費財の抜き出しを可能にするように、アクセス開口部が見えるようになる。
【0035】
ある特定の好ましい実施形態では、内部スライドは、内部スライドカバー上部パネルの前縁を画定する折り目に沿って、内部スライドカバーの上部パネルから従属する保護パネルをさらに備える。保護パネルは、折り目を中心として、保護パネル閉位置と保護パネル開位置との間で旋回可能である。保護パネル閉位置では、保護パネルは外部スリーブ前部壁と実質的に平行である。実際には、内部スライド内に内部パッケージが受容される時、保護パネルが閉位置にある状態で、内部パッケージの前部壁に対して保護パネルが置かれてもよい。保護パネル開位置へと移動するために、保護パネルは前向きおよび上向きに傾けられて、内部スライドの内部が見えるようになる。実際には、内部スライド内に内部パッケージが受容される時、保護パネル開位置に到達するために、保護パネルは、内部パッケージの前部壁から離れるように移動されて、内部パッケージ内のアクセス開口部が見えるようになってもよい。
【0036】
それ故に、保護パネルは、容器の、特に内部スライドの全体的な構造強度に寄与する。さらに、保護パネルは、使用間に、内部パッケージの内容物へのアクセスを実質的に隠し、かつ内部パッケージの内容物へのアクセスを防止することに貢献する。
【0037】
アクセス開口部の外側に延びる再封可能な接着ラベルが提供されるこれらの実施形態では、容器内の消費財にアクセスするために、ユーザーは、外部スリーブから外へ突出させるためにパッケージを含有する内部スライドを持ち上げ、保護パネルをその開位置へと移動し、そしてその後、再封可能な接着ラベルをラベル閉位置からおよびラベル開位置へと剥離する必要がある。それ故に、保護パネルは、追加的なレベルのセキュリティを提供する。一部の特に好ましい実施形態では、再封可能な接着ラベルは、保護パネルの内表面に恒久的に貼り付けられ、これにより保護パネル閉位置と保護パネル開位置との間の保護パネルの移動が、再封可能な接着ラベルをラベル閉位置とアクセス開口部が見えるようになる開位置との間で移動させる。
【0038】
これは、再封可能な接着ラベルと保護パネルとの間に確立された恒久的な接続が、保護パネル閉位置と開位置との間で保護パネルを移動させることによって、再封可能な接着ラベルを、ラベル閉位置と開位置との間で移動させることができる、ユーザーのための内部パッケージの開閉を単純化するという点で望ましい。一般に、保護パネルは、より大きい表面積を有してもよく、またより厚くより剛直な材料で作製されてもよく、これはユーザーにとって取り扱いを容易にする場合がある。
【0039】
さらに、再封可能な接着ラベルの移動は、保護パネルの移動を介して間接的に制御され、また保護パネルは、微細に予め決められたやり方で移動するようにその幾何学的形状および構造によって境界がつけられ、これらの実施形態では、有利なことに、特に滑らかでかつ制御された内部パッケージからの再封可能な接着ラベルの剥離を達成することが可能である。これは、開/閉機構の完全性および安定性を保持するのに役立つ場合があるという点で望ましい。さらに、ユーザーは再封可能な接着ラベルを直接的に取り扱わないため、使用中に偶発的にラベルがそれ自体にくっつく、または容器の他の部分にくっつくのを防止するのがより簡単になる場合がある。
【0040】
保護パネルと再封可能な接着ラベルとの間に一つのこうした構造的および機能的な接続を確立するために、永久接着剤が、例えば、再封可能な接着ラベルの外表面上のエリアと、保護パネルの内表面上の対応するエリアとの間に提供されてもよい。内部パッケージは、内部パッケージ内に配設されて、消費財の群を画定された並べ方パターンに保持する内部フレームを備えることが好ましい。一つのこうした内部フレームの提供は、容器の構造的な強度を増加させ、かつ内部パッケージ内の消費財に対するさらなる保護を提供する。さらに、一つのこうした内部フレームの提供は、内部パッケージ内に元々含有されていた数多くの消費財が容器から抜き出された後でさえも、内部パッケージがその元の形状を維持するために役立つ。これは、完全に挿入された位置と突出位置との間の、内部パッケージを有する内部スライドの滑らかで、かつ信頼性のある移動を容易にするという利点を有する。
【0041】
一般に、本発明による容器の様々な構成要素のサイズは、容器内に保持されることになっている消費財のサイズおよび数の関数である。
【0042】
外部スリーブの高さと内部パッケージの高さとの間の差異は、少なくとも5ミリメートルであってもよい。ある特定の好ましい実施形態では、外部スリーブの高さと内部パッケージの高さとの間の差異は、少なくとも8ミリメートルである。外部スリーブの高さと内部パッケージの高さとの間の差異は、少なくとも10ミリメートルであることがより好ましい。理論に拘束されることを望むものではないが、発明者らは、外部スリーブの高さと内部パッケージの高さとの間の差異がこうした範囲の中に収まる容器では、内部スライドと外部スリーブが確実に上述のように協働することがより簡単になり、これにより、内部スライドがその全体で外部スリーブの外へと摺動することを効率的に防止することを観察した。
【0043】
内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの50パーセント以下であることが好ましい。内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの45パーセント以下であることがより好ましい。内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの40パーセント以下であることがなおより好ましい。
【0044】
内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの少なくとも20パーセントであることが好ましい。内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの少なくとも25パーセントであることがより好ましい。内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの少なくとも30パーセントであることがなおより好ましい。
【0045】
一部の実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの20パーセントから内部パッケージの高さの50パーセントまで、好ましくは内部パッケージの高さの25パーセントから内部パッケージの高さの50パーセントまで、より好ましくは内部パッケージの高さの30パーセントから内部パッケージの高さの50パーセントまでである。
【0046】
他の実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの20パーセントから内部パッケージの高さの45パーセントまで、好ましくは内部パッケージの高さの25パーセントから内部パッケージの高さの45パーセントまで、より好ましくは内部パッケージの高さの30パーセントから内部パッケージの高さの45パーセントまでである。
【0047】
さらなる実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの20パーセントから内部パッケージの高さの40パーセントまで、好ましくは内部パッケージの高さの25パーセントから内部パッケージの高さの40パーセントまで、より好ましくは内部パッケージの高さの30パーセントから内部パッケージの高さの40パーセントまでである。
【0048】
一部の特に好ましい実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、内部パッケージの高さの30パーセントから内部パッケージの高さの35パーセントまで、例えば、内部パッケージの高さの33パーセントである。
【0049】
理論に拘束されることを望むものではないが、内部スライド前部壁の高さと内部パッケージの高さとの間の比は、内部スライドが外部スリーブ内で完全に挿入された位置と突出位置との間で移動できる動作長さに相当な影響を与えることが理解される。内部スライド前部壁の高さと内部パッケージの高さとの間の比を上述の範囲内に調整することによって、突出位置において、内部パッケージ内に保持される品物へのアクセスを、消費者にとって特に容易することを確実にすることができる。同時に、容器の連続的な開封の間に内部スライド内に内部パッケージを安全に固定することを確実にすることができる。
【0050】
内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの40パーセント未満であることが好ましい。内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの35パーセント未満であることがより好ましい。内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの30パーセント未満であることがなおより好ましい。
【0051】
内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの少なくとも15パーセントであることが好ましい。内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの少なくとも20パーセントであることがより好ましい。内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの少なくとも25パーセントであることがなおより好ましい。
【0052】
一部の実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの15パーセントからスリーブの高さの40パーセントまで、好ましくはスリーブの高さの20パーセントからスリーブの高さの40パーセントまで、より好ましくはスリーブの高さの25パーセントからスリーブの高さの35パーセントまでである。他の実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの15パーセントからスリーブの高さの35パーセントまで、好ましくはスリーブの高さの20パーセントからスリーブの高さの40パーセントまで、より好ましくはスリーブの高さの25パーセントからスリーブの高さの35パーセントまでである。さらなる実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、スリーブの高さの15パーセントからスリーブの高さの30パーセントまで、好ましくはスリーブの高さの20パーセントからスリーブの高さの30パーセントまで、より好ましくはスリーブの高さの25パーセントからスリーブの高さの30パーセントまでである。
【0053】
外部スリーブが、上述のように、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、および外部スリーブ側壁のうちの少なくとも一つの内表面へと貼り付けられた一つ以上の係止パネルを備える実施形態では、一つ以上の係止パネルは、外部スリーブの前部壁の内表面へと貼り付けられた前方係止パネルを備えることが好ましい。さらに、内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の55パーセント未満である。内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の50パーセント未満であることがより好ましい。内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の45パーセント未満であることがなおより好ましい。
【0054】
内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の少なくとも25パーセントであることが好ましい。内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の少なくとも30パーセントであることがより好ましい。内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の少なくとも35パーセントであることがなおより好ましい。
【0055】
一部の実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の25パーセント~55パーセント、より好ましくは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の30パーセント~55パーセント、なおより好ましくは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の35パーセント~55パーセント、である。他の実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の25パーセント~50パーセント、より好ましくは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の30パーセント~50パーセント、なおより好ましくは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の35パーセント~50パーセント、である。さらなる実施形態では、内部スライド前部壁の高さは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の25パーセント~45パーセント、より好ましくは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の30パーセント~45パーセント、なおより好ましくは、第二のパネルの下縁と前方係止パネルの上縁との間の距離の35パーセント~45パーセント、である。
【0056】
内部スライドが完全に挿入された位置と突出位置との間で移動する動作長さの範囲を定める係止機構が提供されるこうした実施形態では、内部スライド前部壁の高さと、こうした係止機構間の有効である距離との比とを調整することによって、特に安定かつ信頼性のある容器の開閉を提供することができる。
【0057】
内部スライドは、第一および第二の対向する内部スライド側壁をさらに備えることが好ましい。これは、有利なことに、内部スライドおよび容器の構造的強度を全体として増加する。さらに、内部スリーブ内の消費財に対する改善された保護を提供し、また定義された並べ方のパターンでそれらを安定化するのにさらに役立つ場合がある。
【0058】
本発明による容器は、一枚以上の折り曲げられた層状ブランクから形成されることが好ましい。一枚以上の層状ブランクは、厚紙、ボール紙、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。容器の異なる構成要素は、同一の材料から形成されてもよく、または異なる材料から形成されてもよい。一枚以上の層状ブランクの各々は、約100グラム毎平方メートル~約350グラム毎平方メートルの重さを有する層状厚紙ブランクであってもよい。好ましい実施形態では、ブランクは、約100マイクロメートル~約500マイクロメートル、好ましくは、約200マイクロメートル~約350マイクロメートルの厚さを有する。
【0059】
容器は、幅がより狭い二つの側壁によって離隔された、幅がより広い二つの壁(前方および後方)を含む、直方体であることが好ましい。本発明による容器は、長軸方向の直角の角および横断方向の直角の角を有する直方体の形状であってもよい。容器は、一つ以上の長軸方向の丸み付きの角、横断方向の丸み付きの角、長軸方向の面取り付きの角、または横断方向の面取り付きの角、またはこれらの組み合わせを備えてもよい。
【0060】
上記したように、容器は、内部スライド内に受容される複数の消費財を含んでもよい。消費財は、エアロゾル発生物品であってもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体が、燃焼して煙を形成するたばこ材料を含む、フィルター付き紙巻たばこまたは他の喫煙物品であってもよい。エアロゾル発生物品は、たばこ材料が燃焼するのではなく、加熱されてエアロゾルを形成する物品であってもよい。エアロゾル発生物品は、ニコチン含有エアロゾルが、燃焼を用いずに、また一部の事例では加熱を用いずに、例えば化学反応を通して、たばこ材料、たばこ抽出物、またはその他のニコチン供与源から発生する物品であってもよい。
【0061】
エアロゾル発生物品は、金属箔または金属化紙で形成される内部パッケージ内に包まれた束の形態で容器内に提供されていてもよい。内部パッケージ材料は、金属化ポリエチレンフィルムおよびライナー材料の積層として形成されてもよい。ライナー材料は、スーパーカレンダー加工したグラシン紙でもよい。加えて、内部パッケージ材料には、印刷受容性の上塗が提供されてもよい。内部パッケージは、容器のリッドがそれぞれの開位置にある時に、エアロゾル発生物品をそれを通して取り出すことができるアクセス開口部を有する。
【0062】
寸法の適切な選択によって、本発明による容器は、異なる総数のエアロゾル発生物品、または異なる配設のエアロゾル発生物品を保持するように設計されてもよい。例えば、寸法の適切な選択によって、本発明による容器は、合計10~30個の喫煙物品などのエアロゾル発生物品を保持するように設計されてもよい。エアロゾル発生物品は、総数に応じて、異なる並べ方で配設されてもよい。
【0063】
本発明は特許請求の範囲で定義される。しかしながら、下記に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【0064】
実施例1.
消費財のための容器であって、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、対向する第一および第二の外部スリーブ側壁、を備える、外部スリーブと、外部スリーブ内に据え付けられた内部スライドであって、内部スライド底部壁、内部スライド前部壁、および内部スライド後部壁を備える、内部スライドと、を備え、スリーブカバーが、スリーブカバーの第一のパネルおよびスリーブカバーの第二のパネルを備え、スリーブカバーの第一のパネルが、外部スリーブから第一の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ外部スリーブ後部壁と外部スリーブ前部壁との間に延び、スリーブカバーの第二のパネルが、スリーブカバーの第一のパネルから第二の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつ外部スリーブの内表面へと恒久的に貼り付けられ、これにより、スリーブカバーの第一のパネルの、第一の虚弱線および第二の虚弱線に沿った外部スリーブおよびスリーブカバーの第二のパネルからの分離に伴い、第一の外部スリーブ開口部が、外部スリーブの上端において見えるようになり、かつ内部スライドが、外部スリーブ内で、内部スライドが外部スリーブ内に完全に置かれた、完全に挿入された位置と、内部スライドが外部スリーブ開口部を通して外部スリーブの外側に少なくとも部分的に延びる、突出位置との間で移動可能になり、内部スライド前部壁の上縁が、スリーブカバーの第二のパネルの対応する下縁と係合して、内部スライドが外部スリーブから第一の外部スリーブ開口部を通して取り外されるのを防止するように構成される、容器。
実施例2.
外部スリーブが、外部スリーブ前部壁、外部スリーブ後部壁、および外部スリーブ側壁のうちの少なくとも一つの内表面へと貼り付けられた一つ以上の係止パネルをさらに備え、一つ以上の係止パネルの上縁が、内部スライドが完全に挿入された位置にある時に、内部スライド底部壁の対応する縁と係合して、外部スリーブの下端において第二の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブから内部スライドが取り外されることを防止するように構成される、実施例1による容器。
実施例3.
内部スライドが、内部スライド後部壁の上縁に沿って内部スライド後部壁から従属する内部スライドカバー上部パネルを備えるスライドカバーをさらに備え、内部スライドカバー上部パネルが、内部スライド後部壁の上縁を中心として、スライドカバー閉位置と内部スライド開口部が見えるようになるスライドカバー開位置との間で旋回可能である、実施例1または2による容器。
実施例4.
内部スライドカバー上部パネルが、内部スライドが完全に挿入されたスライド位置にあって、スライドカバーをスライドカバー閉位置に固定する時に、スリーブカバーの第二のパネルと係合するように構成される、実施例3による容器。
実施例5.
スライドカバーパネルが、スリーブカバーの第二のパネルの下縁に形成された切り欠きと係合するように構成された係止タブを備える、実施例4による容器。
実施例6.
内部スライドが完全に挿入されたスライド位置にあり、かつ内部スライドカバー上部パネルが第二のパネルと係合する場合、内部スライドカバー上部パネルの上方の外部シェル内に陥凹部が画定される、実施例4または5による容器。
実施例7.
スリーブカバーの第一のパネルが、外部スリーブ後部壁から第一の虚弱線に沿って取り外し可能なように従属し、かつスリーブカバーが、外部スリーブ後部壁と第二のパネルとの間で、第一のパネルを横切って少なくとも部分的に延びる虚弱線をさらに備えて、第一のパネルの一方の端に、第一の虚弱線および第二の虚弱線に沿った外部スリーブおよび第二のパネルからの第一のパネルの分離を容易にするためのプルタブを画定する、先行する実施例のいずれか一つによる容器。
実施例8.
内部スライドが、内部スライド後部壁を横切って延び、かつ内部スライド後部壁を、虚弱線の下方に延びるスライド後部壁底部パネル、および虚弱線の上方に延びるスライド後部壁上部パネルへと分割する虚弱線を備え、内部スライドが突出位置にある時、内部スライド後部壁上部パネルが、外部スリーブ後部壁の上縁にわたって虚弱線に沿って旋回可能になって、内部スリーブの内容物へのアクセスを容易にするように構成される、先行する実施例のいずれか一つによる容器。
実施例9.
内部パッケージ内に包まれた消費財の群をさらに備え、内部パッケージが、内部スライド内に受容され、かつ内部スライドへと固定され、これにより、内部スライドが、完全に挿入されたスライド位置と、突出スライド位置との間で移動する時に、内部パッケージが内部スライドと一体的に移動する、先行する実施例のいずれか一つによる容器。
実施例10.
内部パッケージが密封される、実施例9による容器。
実施例11.
内部パッケージが、内部パッケージの開封および内部パッケージからの消費財の抜き出しを容易にするための開封テープを備える、実施例9または10による容器。
実施例12.
内部パッケージが再封可能であり、かつ内部パッケージから消費財を抜き出すためのアクセス開口部と、アクセス開口部にわたって延び、かつ再封可能な接着ラベルが、アクセス開口部を閉塞する閉位置と、再封可能な接着ラベルが、内部パッケージの表面から外れて少なくとも部分的に持ち上げられて、アクセス開口部が見えるようになる開位置と、の間で移動可能である再封可能な接着ラベルとを備える、実施例9による容器。
実施例13.
内部スライドカバーが、内部スライドカバー上部パネルの前縁を画定する折り目に沿って、内部スライドカバー上部パネルから従属する保護パネルをさらに備え、保護パネルが前記外部スリーブ前部壁と実質的に平行である保護パネル閉位置と、保護パネルが前方および上向きに傾けられて、内部スライドの内部が見えるようになる保護パネル開位置との間で、保護パネルが折り目を中心として旋回可能である、実施例3~12のいずれか一つによる容器。
実施例14.
再封可能な接着ラベルが、保護パネルの内表面に恒久的に貼り付けられ、これにより保護パネル閉位置と保護パネル開位置との間の保護パネルの移動が、再封可能な接着ラベルをそれぞれの閉位置と開位置との間で移動させて、アクセス開口部が見えるようになる、実施例12に従属する場合に、実施例13による容器。
実施例15.
内部パッケージが、内部パッケージ内に配設されて、消費財の群を画定された並べ方パターンに保持する内部フレームを備える、実施例9~14のいずれか一つによる容器。
実施例16.
外部スリーブの高さと内部パッケージの高さとの間の差異が、少なくとも10ミリメートルである、実施例9~15のいずれか一つによる容器。
実施例17.
内部スライドが、第一および第二の対向する内部スライド側壁をさらに備える、先行する実施例のいずれか一つによる容器。
【0065】
以下では、添付図の図面を参照しながら本発明をさらに記述する。
【0066】
図1は、本発明による容器1を形成するための二つの層状ブランク、すなわち、第一の層状ブランク100および第二の層状ブランク200を示す。
図2~
図6に示すような容器1を形成するために、層状ブランクを使用することができる。
【0067】
第一の層状ブランク100は、容器1の外部スリーブ10を形成するように構成される。
【0068】
第一の層状ブランク100は、外部スリーブ前部壁パネル151と、外部スリーブ後部壁パネル152と、第一および第二の外部スリーブ側壁パネル153、154と、を備える。
【0069】
さらに、第一の層状ブランク100は、スリーブカバーの第一のパネル155およびスリーブカバーの第二のパネル156を備える。スリーブカバーの第一のパネル155は、虚弱線Aに沿って外部スリーブ後部壁パネル152から従属する。スリーブカバーの第二のパネル156は、虚弱線Bに沿ってスリーブカバーの第一のパネル155から従属する。それ故に、スリーブカバーの第一のパネル155は、外部スリーブ後部壁パネル152とスリーブカバーの第二のパネル156との両方から取り外し可能である。
【0070】
スリーブカバーの第一のパネル155は、外部スリーブ後部壁パネル152とスリーブカバーの第二のパネル156との間で、スリーブカバーの第一のパネル155を横切って延びて、スリーブカバーの第一のパネル155の一方の端においてプルタブ155Aを画定する、虚弱線Cを備える。さらに、切り欠き156Aが、スリーブカバーの第二のパネル156内に、スリーブカバーの第一のパネル155とは反対側の側面上に形成される。それ故に、二つのタブ156Bが、スリーブカバーの第二のパネル156内で、切り欠き156Aの対向する側の上に画定される。
【0071】
第一の層状ブランク100はまた、外部スリーブ側面フラップを形成するために外部スリーブ前部壁パネル151から折り目に沿って従属するパネル157も含む。外部スリーブ10が第一の層状ブランク100を折り曲げることによって形成される時、外部スリーブ側面フラップ157は、永久接着剤によって(
図1の図面ではクロスハッチングによって表示される)第一の外部スリーブ壁パネル153へと貼り付けられる。
【0072】
さらに、第一の層状ブランク100は、外部スリーブ係止パネルを形成するためのパネル158、159、160、161も含む。外部スリーブ10が第一の層状ブランク100を折り曲げることによって形成されるとき、パネル158、159、160、161は180度折り曲げられ、そして
図1)の図面でクロスハッチングによって表示される永久接着剤によってそれぞれパネル151、152、153、154に貼り付けられる。
【0073】
第二の層状ブランク200は、容器1の内部スライド12を形成するように構成される。
【0074】
第二の層状ブランク200は、内部スライド底部壁パネル251と、内部スライド前部壁パネル252と、内部スライド後部壁パネル253と、内部スライドカバーパネル254と、を備える。
【0075】
第二の層状ブランク200は、内部スライド後部壁パネル253からそれぞれの折り目に沿って従属する内部スライド側壁パネル255、256だけでなく、内部スライド側壁パネル255、256からそれぞれの折り目に沿って従属するダストフラップ257、258もさらに備える。
【0076】
内部スライド後部壁パネル253は、内部スライド後部壁パネル253を横切って延び、内部スライド後部壁パネルを、虚弱線Dの下方に延びるスライド後部壁底部パネル253B、および虚弱線Dの上方に延びるスライド後部壁上部パネル253Tへと分割する、虚弱線Dを備える。
【0077】
内部スライドカバーパネル254は、内部スライド後部壁パネル253とは反対側の側面に係止タブ254Aを備える。
【0078】
加えて、第二の層状ブランク200は、内部スライド側面フラップを形成するために、内部スライド前部壁パネル252からそれぞれの折り目に沿って従属する側面パネル259、260を備える。内部スライド12が、第二の層状ブランク200を折り曲げることによって形成される時、内部スライド側面フラップ259、260は、永久接着剤によって(
図1の図面ではクロスハッチングによって表示される)内部スライド側壁パネル255、256へと貼り付けられる。
【0079】
本発明に従って容器1を組み立てるために、例えば、所定の並べ方に従って配設されたエアロゾル発生物品の束などの消費財の群は、補強内部フレームによって部分的に取り囲まれ、そして内部パッケージを形成するために可撓性ライナー内に包まれる。例えば、内部ライナーは、フィンシールとして形成されるシールによって密封されてもよい。開封の簡単のために、可撓性ライナーの内側に開封テープが適用される。
【0080】
内部スライドを形成するための層状ブランク200は、それ故に形成されたパッケージの周りに巻かれ、かつ折り曲げられる。外部スリーブを形成するための層状ブランク100は、パッケージを含有する内部スライドの周りに巻かれ、かつ折り曲げられる。外部スリーブカバーの第二のパネル156が外部スリーブ前部壁パネル151に貼り付けられるため、容器1の上部における消費財へのアクセスは、それ故に下記に記述するように、容器の最初の開封までできるようにならない。
【0081】
上記に簡潔に述べたように、
図1の層状ブランク100および200から形成された容器1を
図2~
図6に示す。より詳細には、容器1の最初の開封に伴う外部スリーブの残りの部分からの外部スリーブカバーの第一のパネルの取り外しが示され、また
図2、
図3、および
図4を参照しながら下記で記述される。さらに、外部スリーブカバーの第一のパネルの外部スリーブの残りの部分からの取り外しの後に続く、外部スリーブ10内の内部スライド12の相対的な移動および協働は、
図5および
図6を参照しながら下記に記述される。
【0082】
図2~
図4は、本発明による容器1の、それが初めて開封される時の、連続的な瞬間を描く。この目的のために、消費者は、外部スリーブカバーの第一のパネル155を外部スリーブ10の残りの部分から取り外すことができる。より詳細には、第一のパネル155は、虚弱線Aに沿って外部スリーブ後部壁152から、また虚弱線Bに沿って外部スリーブカバーの第二のパネル156から取り外される。この動作は、消費者がそれによって外部スリーブの残りの部分から第一のパネル155を引いて外すことができる端プルタブ155Aの提供によって容易にされる。外部スリーブ10の残りの部分からの外部スリーブカバーの第一のパネル155の取り外しは、外部スリーブ10の上端にある第一の開口部300が見えるようになる。これは、内部スリーブの内容物へのアクセスを得るための不可欠な工程であるため、外部スリーブカバーの第一のパネル155は、不正開封防止機能として効果的な行為として作用する。
【0083】
図5および6は、
図1の層状ブランクから形成された外部スリーブ10および内部スライド12を示す。内部スライド12が完全に挿入された位置(
図5)と突出位置(
図6)との間で外部スリーブ10内でどのように動くか、および内部スライド12および外部スリーブ10のある特定の構成要素が各位置においてどのように協働するかを示すために、便宜上、外部スリーブ10の前部壁は取り外されている。
【0084】
図5および
図6に示すように、内部スライド12は外部スリーブ10内に据え付けられる。内部パッケージ400は、内部スライド12内に受容される。
【0085】
外部スリーブカバーの第一のパネルの取り外しの結果として、外部スリーブ10の上端において第一の外部スリーブ開口部300が見えるようになっている。内部スライド12は、それ故に内部スライド12が外部スリーブ10内に完全に置かれている、外部スリーブ10の中で、完全に挿入された位置(
図5)と、内部スライド12が第一の外部スリーブ開口部300を通して外部スリーブ10の外側に部分的に延びる、突出位置(
図6)との間で移動可能である。
【0086】
図5に図示するように、完全に挿入された位置では、外部スリーブ係止パネル158、159、160、161の上縁は、内部スライド12の対応する下縁と係合するように構成される。それ故に、内部スライド12は、外部スリーブ10の下端において第二の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブ10から取り外されることを防止する。より詳細には、示される実施形態では、内部スライド12の底部壁251の縁は、外部スリーブ係止パネル158、159、160、161の上縁と協働する。
【0087】
さらに、完全に挿入された位置で、内部スライドカバーパネル254は、外部スリーブ10の第二のパネル156と係合するように構成される。これは、有利なことに、内部スライドカバーパネル254をスライドカバー閉位置に固定する。
図5に示す実施形態では、スライドカバーパネルの係止タブ254Aは、外部スリーブ10の第二のパネル156の下縁に形成された切り欠き156Aと係合する。
【0088】
図5で見えるように、内部スライド10が完全に挿入されたスライド位置にあり、かつスライドカバーパネル254が第二のパネル156と係合している時、スライドカバーパネル254の上方の外部シェル12内に陥凹部が画定される。
【0089】
図6に示すように、突出位置では、内部スライド前部壁252の上縁は、外部スリーブカバーの第二のパネル156の対応する下縁と係合して、内部スライド12が第一の外部スリーブ開口部10を通して外部スリーブ10から取り外されるのを防止するように構成される。具体的には、示される実施形態では、側面タブ156Bの下縁は、内部スライド前部壁252の上縁と協働する。
【0090】
内部スライド12が突出位置にある時、内部スライドカバーパネル254は旋回して、内部スライドの内容物が見えるようになってもよい。したがって、内部スライド内の消費財はアクセス可能である。使用の簡単さの向上のために、スライド後部壁上部パネル253Tを、虚弱線Dを中心としてさらに旋回させることができ、これによりスライド内の消費財の上部分の背面が露出するようになる。これは、消費財の抜き出しを容易にする。
【0091】
図7は、本発明による容器の内部スライドを形成するための、第二の層状ブランクの変形300を示す。層状ブランク300は、
図2~
図6に示すような容器の第二の実施形態1000を形成するために、
図1の第一の層状ブランク100とともに使用することができる。
【0092】
第二の層状ブランク300は、容器1000の内部スライド120を形成するように構成される。
【0093】
第二の層状ブランク300は、
図1の第二の層状ブランク200の修正されたバージョンであり、そしてこれが
図1の第二の層状ブランク200と異なる限りにおいてのみ、下記に記述する。
図7の図面では、第二の層状ブランク200の対応する構成要素を識別するために
図1の図面で使用されていた、第二の層状ブランク300の要素を識別するために、同じ参照符号が使用されている。
【0094】
図7の第二の層状ブランク300は、内部スライド保護パネル302をさらに備えるという点で、
図1の第二の層状ブランク200とは異なっている。内部スライド保護パネル302は、係止タブ254Aと同じ側で内部スライドカバーパネル254からそれぞれの折り目304に沿って従属する。実際には、係止タブ254Aは、内部スライド保護パネル302を通って延びる切断線によって形成される。それ故に、下記により詳細に記述されるように、内部スライド保護パネル302が、折り目304を中心としてそれぞれ閉位置と開位置との間で旋回する時、係止タブ254Aは、内部スライド保護パネル302とともに移動はしない。
【0095】
図8、
図9、
図10、および
図11の図面の以下の記述から明らかになるように、第二の層状ブランク300は、アクセス開口部402と、アクセス開口部402を覆い、かつアクセス開口部402の周囲を超えて延びる再閉鎖可能な接着ラベル404とを備える再封可能な内部パッケージ400と組み合わせて使用するために特に好適である。再閉鎖可能な接着ラベルは、内部パッケージ400のアクセス開口部402の少なくとも周辺の周りに延びる再閉鎖可能な接着ラベル404の内部表面の第一のエリアの上に提供される再封可能な接着剤によって、内部パッケージ400へと少なくとも部分的に解放可能に貼り付けられる。再閉鎖可能な接着ラベル404は、それ故に、再閉鎖可能な接着ラベル404がアクセス開口部402の上に延び、かつ閉塞する閉位置と、再閉鎖可能な接着ラベル404が内部パッケージ400の外表面から離れるように部分的に持ち上げられてアクセス開口部が見えるようになる、開位置との間で移動可能であり、それ故に内部パッケージ内の消費財へとアクセスできるようになる。
【0096】
図8、
図9、
図10、および
図11の図面に示す実施形態では、アクセス開口部402は、内部パッケージ400の一部分406を画定する、内部パッケージ400内の一つ以上の虚弱線(例えば、切断線など)によって画定され、閉位置と開位置とのそれぞれの間で移動可能である。一つのこうした実施形態では、再閉鎖可能な接着ラベル404は、部分406の周辺内に延びる再閉鎖可能な接着ラベル404の内表面の第二のエリア上に提供される永久接着剤によって内部パッケージ400の部分406へと貼り付けられ、これにより、部分406は再閉鎖可能な接着ラベル404と一体的に移動して、アクセス開口部402を見えるようにする、または閉塞する。
【0097】
容器1000が組み立てられ、また消費財の群を含有する内部パッケージ400が内部スライド120内に受容された時、保護パネル302は内部パッケージ400の前部壁に対して置かれるようになる。これは、内部パッケージ内の消費財に対する保護の向上を提供し、また容器の構造強度および剛直さが高められ、これは容器の保管および輸送を容易にする場合がある。さらに、この第二の実施形態の記述の残りの部分から明らかになるように、保護パネルは、内部パッケージ400および容器1000全体の開放/閉鎖機構の外側に追加された保護の層を提供する。
【0098】
図8および
図9は、
図1の第一の層状ブランクおよび
図7の第二の層状ブランクから形成される外部スリーブ10および内部スライド120を示す。内部スライド120が完全に挿入された位置(
図8)と突出位置(
図9)との間で外部スリーブ10内でどのように動くか、および内部スライド120および外部スリーブ10のある特定の構成要素が各位置においてどのように協働するかを示すために、便宜上、外部スリーブ10の前部壁は取り外されている。
【0099】
図8および
図9に示すように、内部スライド120は外部スリーブ10内に据え付けられる。内部パッケージ400は、内部スライド120内に受容される。外部スリーブカバーの第一のパネルの取り外しの結果として、外部スリーブ10の上端において第一の外部スリーブの開口部300が見えるようになっている。内部スライド120は、それ故に内部スライド120が外部スリーブ10内に完全に置かれている、外部スリーブ10の中で、完全に挿入された位置(
図8)と、内部スライド120が第一の外部スリーブ開口部300を通して外部スリーブ10の外側に部分的に延びる、突出位置(
図9)との間で移動可能である。
【0100】
図8に図示するように、完全に挿入された位置では、外部スリーブ係止パネル158、159、160、161の上縁は、内部スライド120の対応する下縁と係合するように構成される。それ故に、内部スライド120は、外部スリーブ10の下端において第二の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブ10から取り外されることを防止する。より詳細には、示される実施形態では、内部スライド120の底部壁251の縁は、外部スリーブ係止パネル158、159、160、161の上縁と協働する。
【0101】
さらに、
図8に示す完全に挿入された位置で、内部スライドカバーパネル254は、外部スリーブ10の第二のパネル156と係合するように構成される。これは、有利なことに、内部スライドカバーパネル254をスライドカバー閉位置に固定する。
図8に示すように、スライドカバーパネルの係止タブ254Aは、外部スリーブ10の第二のパネル156の下縁に形成された切り欠き156Aと係合する。
【0102】
図9に示すように、突出位置では、内部スライド前部壁252の上縁は、外部スリーブカバーの第二のパネル156の対応する下縁と係合して、内部スライド120が第一の外部スリーブ開口部を通して外部スリーブ10から取り外されるのを防止するように構成される。具体的には、
図9に示すように、側面タブ156Bの下縁は、内部スライド前部壁252の上縁と協働する。
【0103】
内部スライド120が突出位置にある時、保護パネル302は、折り目304を中心として旋回してもよく、また内部パッケージ400の前方から持ち上げられて外されてもよい。
図10および
図11に示すように、保護パネル302は内部スライドカバーパネル254から従属するため、保護パネル302を内部パッケージ400の前方から持ち上げて外す時に、今度は内部スライドカバーパネル254もまた、旋回して内部スライドの内容物が見えるようになる。
図5および
図6の第一の実施形態の場合と同様に、使用の簡単さを向上するために、スライド後部壁上部パネル253Tは、虚弱線Dを中心としてさらに旋回して、消費財の抜き出しをさらに容易にすることができる。
【0104】
図8、
図9、
図10、および
図11の図面に示すように、この特定の実施形態では、再閉鎖可能な接着ラベル404は、再閉鎖可能な接着ラベル404の外表面の第一のエリア上に提供される永久接着剤によって保護パネル302の内表面に恒久的に貼り付けられる。それ故に、
図10および
図11の図面に図示するように、保護パネル302が折り目304を中心として旋回する時に、湾曲した矢印によって概略的に示される保護パネル302の移動はまた、再閉鎖可能な接着ラベル404および内部パッケージ400の部分406も自動的に持ち上げて、アクセス開口部402が見えるようになり、また内部パッケージ400からの消費財の抜き出しを可能にする。
【0105】
それ故に、
図7~
図11の前記図面を参照することによって図示される第二の実施形態による容器1000は、ユーザーに特に滑らかな開閉機構を提供し、これによって内部パッケージ400内の消費財へのアクセスは、外部スリーブ10内の内部スライド120の直線的な移動を、保護パネル302を持ち上げることによって間接的に得られる内部パッケージ400から外れる再閉鎖可能な接着ラベル404の緩やかな剥離と組み合わせることによって得ることができる。これは、ユーザーが、好都合なことに、再閉鎖可能な接着ラベルを直接的に引っぱる代わりに、容器のより大きく、かつ典型的により厚い要素である保護パネル302を操作することができるという点で有利である。これにより、再閉鎖可能な接着ラベルの損傷を防止するために役立つ場合がある。
【0106】
同時に、一つのこうした再閉鎖可能な接着ラベルを提供することは、内部パッケージ400を実質的に再封可能にする。これは、内部パッケージ400の特に正確なシールを可能にし、これにより消費財の特性が、保管および輸送中に特に良好に保たれるので、これは、内部パッケージ400が、内部パッケージの側面に沿ってフィンシールを形成することによって製造される場合に特に有益である。
【0107】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的については、別段の表示がない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されることが理解される。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数字AはA±10%として理解される。この文脈内では、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を与えないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】