(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-25
(54)【発明の名称】フィンガ型構造のない上顎再配置インプラント
(51)【国際特許分類】
A61B 17/80 20060101AFI20231218BHJP
【FI】
A61B17/80
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521918
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 EP2021085558
(87)【国際公開番号】W WO2022128960
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】102020134246.2
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512242697
【氏名又は名称】カール ライビンガー メディツィンテクニック ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー
【氏名又は名称原語表記】Karl Leibinger Medizintechnik GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Kolbingerstr. 10 Muhlheim 78570 GERMANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ライナウアー, フランク
(72)【発明者】
【氏名】ガベレ, ローレンツ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL32
(57)【要約】
頭蓋骨に固定された残りの上顎部分3に対して上顎移動部分5を三次元的に正確に整列するための上顎再配置インプラント1であって、ねじ穴10が設けられた少なくとも1つのプレート7を有するベース2を備え、プレートの縁11の部分の材料は、それぞれのねじ穴に挿入される骨ねじ17による、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分に対する締結を確実にするように、骨ねじを受けるために設けられた、それぞれのねじ穴を画定し、上顎再配置インプラントはまた、接続ブリッジ6によってベースから離間された接続部分4を備え、接続部分は、ねじ穴が設けられた少なくとも1つのプレートを備え、プレートの縁の部分の材料は、それぞれのねじ穴に挿入される骨ねじによる上顎移動部分に対する締結を確実にするように、それぞれのねじ穴を画定し、2つの接続ブリッジは、接続部分のプレートからベースのプレートのねじ穴の縁まで延びる、上顎再配置インプラント。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭蓋骨に固定された残りの上顎部分(3)に対して上顎移動部分(5)を三次元的に正確に配向するための上顎再配置インプラント(1)であって、ねじ穴(10)が設けられた少なくとも1つのプレート(7)を有するベース(2)を有し、前記プレート(7)の縁(11)の部分の材料が、それぞれのねじ穴(10)に挿入される骨ねじ(17)による、前記頭蓋骨に固定された前記残りの上顎部分(3)に対する締結を確実にするように、前記骨ねじ(17)を受けるために設けられた前記それぞれのねじ穴(10)を画定し、前記上顎再配置インプラント(1)が、接続ブリッジ(6)によって前記ベース(2)から離間された接続部分(4)をさらに有し、前記接続部分(4)が、ねじ穴(10)が存在する少なくとも1つのプレート(7)を有し、前記プレート(7)の縁(11)の部分の材料が、それぞれのねじ穴(10)に挿入される骨ねじ(17)による前記上顎移動部分(5)に対する締結を確実にするように、前記それぞれのねじ穴(10)を画定する、上顎再配置インプラント(1)において、2つの接続ブリッジ(6)が、前記接続部分(4)の前記プレート(7)から前記ベース(2)の前記プレート(7)のねじ穴(10)の前記縁(11)に向かって延びることを特徴とする、上顎再配置インプラント(1)。
【請求項2】
前記接続ブリッジ(6)が楕円形の断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項3】
前記楕円形の断面が円の特定の形状をとることを特徴とする、請求項2に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項4】
前記ベース(2)の前記プレート(7)および/または前記接続部分(4)の前記プレート(7)が、前記接続ブリッジ(6)よりも厚さが大きい少なくとも1つの箇所を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項5】
前記ベース(2)の各プレート(7)と前記接続部分(4)の各プレート(7)が、正に2つの接続ブリッジ(6)によって互いに接続されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項6】
前記接続ブリッジ(6)同士が、互いに完全に平行、または略平行に延びることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項7】
各接続ブリッジ(6)が、第1の端部(20)および第2の端部(21)を有し、前記第1の端部(20)が、単一の材料片として前記ベースの側の前記プレート(7)の第1のねじ穴(10)の前記縁(11)に移行し、前記第2の端部(21)が、単一の材料片として前記接続部分の側の前記プレート(7)の第1のねじ穴(10)の前記縁(11)に移行することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項8】
前記ベースの側の前記プレート(7)が、第1の接続ブリッジ(6)および第2の接続ブリッジ(6)によって前記接続部分の側の前記プレート(7)に接続され、前記第1の接続ブリッジ(6)および前記第2の接続ブリッジ(6)が、それらの第1の端部(20)で前記ベースの側の前記プレート(7)の単一の第1のねじ穴(10)の前記縁(11)に係合し、a)それらの第2の端部(21)で前記接続部分の側の前記プレート(7)の単一の第1のねじ穴(10)の前記縁(11)に共に係合する、または、b)一方の接続ブリッジ(6)が、その第2の端部(21)で前記接続部分の側の前記プレート(7)の前記第1のねじ穴(10)の前記縁(11)に係合し、他方の接続ブリッジ(6)が、前記接続部分の側の前記プレート(7)の第2のねじ穴(10)の前記縁(11)に係合することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項9】
前記第2の接続ブリッジ(6)が、前記ベースの側の前記プレート(7)から見た長さにわたって前記第1の接続ブリッジ(6)から離れる距離が徐々に増加することを特徴とする、請求項8に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【請求項10】
各プレート(7)が正に2つまたはそれよりも多くのねじ穴(10)を有することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラント(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分に対して上顎移動部分を三次元的に正確に配向するための上顎再配置インプラントに関する。慣習的に、ここでの上顎はヒト上顎骨を指す。上顎骨の一部は、外科的処置によって上顎の残りの部分から完全に分離することができる。これにより、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分から上顎移動部分を取り外すことができる。このようにして、顎の位置不良を矯正することができる。しかしながら、残りの上顎部分は、移動後に上顎移動部分に再取り付けされなければならない。この目的のために、上顎再配置インプラントが通常使用される。
【背景技術】
【0002】
このような上顎再配置インプラントは、欧州特許第2563244号などの様々な文献から既に知られている。
【0003】
その中に開示されているのは、顎矯正手術に使用するための術前に特注されたインプラントである。顎矯正手術では、上顎の第1の部分が上顎の第2の部分から分離され、次いでインプラントがこの処置の一部として配置される。インプラントは、上顎の術前形状に対応するように予め形成されたプレート構成要素を備え、上顎の第1の部分の所定の表面部分に対応する複数の非線形波状部を含み、プレート構成要素は、プレート構成要素を通って延びる少なくとも1つの固定開口部を画定し、プレート構成要素を上顎の第1の部分に固定するために骨固定要素を受けるように適合される。さらに、プレート構成要素から離れて延びる複数の(自由)フィンガが設けられ、(自由)フィンガは、上顎の第2の部分の形状に対応するように予め形成され、上顎の第2の部分の特定の表面部分に対応する複数の非線形波状部を含む。
【0004】
関連文献は、欧州特許第2687168号、欧州特許第2698122号、欧州特許第2563242号、欧州特許第3566663号、欧州特許第3263050号、欧州特許第2952145号、欧州特許第2767246号、欧州特許第2398411号、仏国特許第2942125号、国際公開第2014090964号、欧州特許第2931143号、仏国特許第2999071号、欧州特許第2906129号、および国際公開第2014043370号などの同様のインプラントを開示している。
【0005】
しかしながら、既知のインプラントには常に欠点がある。特に、これらのインプラントは製造が困難である。さらに、安定性が不十分であることが多い。インプラントが骨に設置され、皮膚および結合組織などの軟組織材料で再び覆われると、その結果は審美的でない外観となり、さらに患者にとって不快な装着性をもたらす。合併症および医学的に負の副作用がしばしば存在する。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、以下の特徴を有する上顎再配置インプラントに基づいて、これらの欠点を排除することである。さらに、他の欠点も排除しながら、より費用効率の高い上顎再配置インプラントを作成する必要がある。
【0007】
本発明は、ねじ穴が設けられた少なくとも1つのプレートを有するベースを有する上顎再配置インプラントであって、プレートの縁の部分の材料は、それぞれのねじ穴を画定し(すなわち、部分的または完全に囲み)、ねじ穴は、それぞれのねじ穴に挿入される骨ねじによる、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分に対する締結を確実にするように、骨ねじを受けるために設けられ、上顎再配置インプラントは、接続ブリッジによってベースから離間された接続部分をさらに有し、接続部分は、ねじ穴も存在する少なくとも1つのプレートを有し、プレートの縁の部分の材料は、それぞれのねじ穴に挿入される骨ねじによる上顎移動部分に対する締結を確実にするように、それぞれのねじ穴を画定する(すなわち、ねじ穴を部分的にまたは完全に取り囲む)、上顎再配置インプラントに関する。
【0008】
最初に述べた目的は、本発明によれば、接続部分のプレートからベースのプレートの(単一の/特定の)ねじ穴の縁に向かって延びる(少なくともまたは唯/正に)2つの(別個の/分離された/2つの側面に接続された)接続ブリッジによって解決される。
【0009】
このような上顎再配置インプラントは、張力が最適化された設計でより高い強度を可能にする。従来のインプラントよりも少ない材料を使用することも可能である。驚くべき結果は、より組織適合性の高い設計および最初に述べた欠点の排除である。欧州特許第2563244号とは全く異なり、予想外に良い効果を有する解決策が達成される。
【0010】
ベースおよび接続部分の両方が、上顎に面する側に関して患者固有の骨の幾何学形状に適合されていることに留意されたい。上顎移動部分の領域および頭蓋骨に固定された残りの上顎部の領域の両方の上顎の表面輪郭は、MRI、CRTおよび/またはX線によって決定され、後続のCAD/CAM製造プロセスを使用して、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分のためのベースのプレートおよび上顎移動部分のための接続部分のプレートの同一の輪郭にコピーされる。レーザ焼結などの焼結プロセス、例えば選択的レーザ焼結プロセスを通常使用することができる。
【0011】
海外、特に米国での保護のために、本発明は、上顎再配置インプラントを患者の中に/上に挿入する方法も包含することに留意されたい。
【0012】
しかしながら、本発明はまた、上顎再配置インプラントを製造するための方法に関する。
【0013】
好適な実施形態は、従属請求項において特許請求され、以下でより詳細に説明される。これらの態様は、(少なくともまたは唯/正に)2つの接続ブリッジが接続部分のプレートからベースのプレートの(単一の/特定の)ねじ穴の縁に向かって延びるという事実とはさらに無関係に追求されることも考えられる。しかしながら、当然ながら、特徴のこの組み合わせが従属請求項の実施形態においても実現されることが好ましい。
【0014】
特に骨上のねじ穴取り付け箇所間の組織に特に適した設計を実現するために、各/接続ブリッジが(好ましくは、接続ブリッジの少なくとも1つの箇所または全長にわたって)楕円形の断面を有することが有用であることが実証されている。
【0015】
製造目的のために、楕円形の断面が、接続ブリッジの少なくとも1つの箇所または全長にわたって円の特定の形状をとるのが有効である。上顎とは反対側に面する接続ブリッジの上側に扁平が現れること、および/または楕円形の断面がその長さに沿って変化することも可能である。隆起または窪み、特に曲りも導入してもよい。インプラントの挿入後の好適な結果は、インプラントまたはインプラント部を軟組織で覆うときの特に審美的な外観である。
【0016】
ベースのプレートおよび/または接続部分のプレートが、接続ブリッジよりも厚さが大きい少なくとも1つの箇所(特に、その最も厚い箇所)を有する場合、安定性にとって有益である。これに関連して、接続ブリッジがプレートの構成要素とは別個に形成されること、および/または接続ブリッジの断面の面積がねじ穴の面積の70%または80%から120%(好ましくは75%または100%)であるか、または接続ブリッジの幅がねじ穴の1つの直径に概ね等しいことも望ましい。
【0017】
ベースの各プレートと接続部分の各プレートとが正に2つの接続ブリッジによって互いに接続される場合、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分に対して上顎移動部分を配向する精度が向上する。特に、インプラントの挿入中に接続部分に対するベースの略不可避のねじれの場合に、屈曲およびねじれなどの意図しない応力は、2つの上顎部分の位置不良をもたらさない。したがって、特に良好な医学的結果を確実にすることができる。
【0018】
接続ブリッジ同士が互いに完全に平行、または略平行に延びる場合、特に張力が最適化された設計を実現することができる。次いで、力は同じ方法で散逸される。
【0019】
しかしながら、好適な実施形態は、各接続ブリッジが第1の端部および第2の端部を有し、第1の端部が単一の材料片として(一体的に/均一に)ベースの側のプレートの第1のねじ穴の縁に移行し、第2の端部が単一の材料片として(一体的に/均一に)接続部分の側のプレートの第1のねじ穴の縁に移行することをさらに特徴とする。次いで、患者の炎症を回避するこのような連続的な幾何学形状を実現することができる。さらに、インプラントの高い耐荷重能力が確保される。
【0020】
本発明は、ベースの側のプレートが、第1の接続ブリッジおよび第2の接続ブリッジによって接続部分の側のプレートに接続され、第1の接続ブリッジおよび第2の接続ブリッジが、それらの第1の端部でベースの側のプレートの単一の第1のねじ穴の縁に係合し、a)それらの第2の端部で接続部分の側のプレートの単一の第1のねじ穴の縁に共に係合する/それに取り付けられる/それに一体化される、または、b)一方の接続ブリッジが、その第2の端部で接続部分の側のプレートの第1のねじ穴の縁に係合し/その中に一体化され、他方の接続ブリッジが、接続部分の側のプレートの第2のねじ穴の縁と係合する/その中に一体化されることを特徴とする実施形態にさらに着目する。したがって、この実施形態は、実現のための2つの可能性、すなわち、特にフィリーグリーな変形(b)または特に安定な変形(a)を提供する。それはまた、関係する特定の患者の上顎の表面の幾何学的特性を考慮に入れることを可能にする。これにより、特に良好な患者固有の解決策がもたらされる。
【0021】
第2の接続ブリッジが、ベースの側のプレートから見てその長さにわたって(少なくとも第1の端部の近くから第2の端部の近くの方向に)第1の接続ブリッジから離れる距離が徐々に増加し、さらに発展して、第2の端部の近くの領域で再び第1の接続ブリッジに近づくことが有用であることが実証されている。したがって、2つの接続ブリッジの近接による材料の肥厚を防止することができる。さらに、安定性を高めることができる。
【0022】
各プレートが正に2つまたはそれよりも多いが、3、4、5または6個以下のねじ穴を有する場合、安定性要件を満たしながら少ない材料投入を実現することができる。
【0023】
すべてのプレートが同じ数のねじ穴を有する場合も有効である。これにより、インプラントの挿入が外科医にとってより容易になる。
【0024】
縁がビードとして形成される場合、インプラントの耐用性にとって有益である。ねじ穴に面する側が(むしろ)凹状である場合、このビードをさらに形成することが有効である。次いで、ねじの頭部は、上顎とは反対側に面するインプラントの表面と同一平面になり、ぐらつくことなく、すなわち正確にインプラント上に載置することができる。したがって、骨ねじが挿入されると、インプラントの耐用性が著しく向上する。
【0025】
この効果は、ビードがねじ穴とは反対側に面する側が凸状または円筒状である場合にさらに向上することができる。
【0026】
各接続ブリッジが長手方向に少なくとも1つの直線/線形/非屈曲部分を有すると、製造に有効である。
【0027】
このようなインプラントは、長手方向に直線/線形/非屈曲である2つの部分が(湾曲した)円弧部分によって接続されている場合、特定の患者に特によく適合させることができ、円弧部分は、好適には、後者から距離を置いて「Le-Fort-1領域」をブリッジするように準備される。最終的に、これにより、このLe-Fort-1領域における非互換性を回避する「オフセット」が実現される。
【0028】
接続ブリッジの直線部分または湾曲部分が接続ブリッジの第1の端部または第2の端部を形成することが有用であることが実証されている。
【0029】
楕円形の断面の試験では、楕円の主軸線が副軸線よりも25%~75%、好ましくは50%(+/-10%)大きい場合にも成功することが実証されている。これは、特に安定的であり、良好な装着性を可能にする解決策をもたらす。
【0030】
上顎再配置インプラントが、ねじ穴の縁の領域においてのみ上顎と接触するように寸法決めされる場合、ここに関与する2つの上顎部分(上顎移動部分および頭蓋骨に固定された残りの上顎部分)を正確に配向することは、望ましくない圧点および炎症を回避しながら達成され得る。
【0031】
また、接続ブリッジ同士が互いに(実質的に)分離しており(すなわち、接続ブリッジは基本的に互いに分離しており)、それらの第1の端部において第1の取り付け領域によって接続部分に、それらの第2の端部において第2の取り付け領域によってベースにのみ取り付けられる場合も有効である。したがって、不必要な量の材料の使用を回避することができる。
【0032】
接続ブリッジが、ベースにおいてねじ穴を受ける仮想的な第1の平面の、接続部分においてねじ穴を受ける仮想的な第2の平面に対する平面オフセットを確実にすれば、実用的である。
【0033】
ベースの側のプレートの長手方向軸線が、そこから延びる1つまたは2つの接続ブリッジの長手方向軸線を予め決定し、それに対して、上記接続ブリッジが係合する、または上記接続ブリッジが係合する接続部分の側のプレートの長手方向軸線が、それに対して横方向に、好ましくは直交して整列または延びると有効である。
【0034】
製造のために、しかしインプラントの耐用性のためにも、ねじ穴の縁/ビード(すべて)が同じ/均一なままであり、および/または同じ厚さであることが好ましい。
【0035】
ベースの2つのプレートが保持ブラケットによって接続される場合、上顎再配置インプラントの操作性を改善することができる。特に、挿入プロセスを簡略化することができる。例えば、上顎再配置インプラントは、次いで、保持ブラケット、ベースの領域内の2つの保持ブラケットによって、ベースに少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、または最適には4つ、5つまたは6つのプレートと、接続部分に少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、4つ、またはさらに好ましくは5つ、6つのプレートとを備える均一な構成要素として配置してもよく、接続部分の領域内の1つの保持ブラケット、またはさらに2つまたは3つの保持ブラケットを外科医が把持することができ、骨に一体の構成要素として固定することができ、具体的には、第1のステップにおいて、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分に、次いで上顎移動部分に、またはその逆に固定することができる。この処置の間、分離は、上顎移動部分と頭蓋骨に固定された残りの上顎部分との間の上顎に対して(好ましくは「Le-Fort-1領域」において)切断/フライス削りの手段によって実行されるべきである。
【0036】
この手術に関連して、保持ブラケットが上顎再配置インプラントの接続部分の側に存在し、これが顔面の一方の半分から他方に突出し、したがって左右の部分を接続するときに特に有効であることが実証された。
【0037】
接続部分の2つのプレートが保持ブラケットによって互いに接続されると特に有効である。
【0038】
また、保持ブラケットが端部側の所定の破断点によってそれぞれのプレートに接続されている場合、簡単な手段で切断することなくインプラントから容易に破断することができるので有効である。
【0039】
挿入プロセス中、保持ブラケット自体(も)が丸みを帯びた輪郭を有する場合に有効であることが実証されている。
【0040】
特に好適な実施形態は、保持ブラケットa)が上顎に面する平面および上顎とは反対側に面する凸面を有するか、またはb)楕円形、好ましくは円形の部分/断面を有する場合に実現することができる。
【0041】
挿入されたインプラントから保持ブラケットを破断するために、すなわち保持ブラケットをそれぞれのプレートから取り外すために、1つのアイレットが(少なくとも/正に)好ましくは保持ブラケットの中心に組み込まれ、その長手方向軸線が保持ブラケットの長手方向軸線に対して横方向に、好ましくは直交して向けられる場合に有効である。特定の場合には、アイレットの長手方向軸線が保持ブラケットの長手方向軸線と整列していると有効である可能性がある。
【0042】
保持ブラケット構成では、保持ブラケットが骨に固定された状態にある間、保持ブラケットが上顎から距離を置いて留まる場合に特に有効である。このようにして、挿入状態で破断が可能であることを確実にし、保持ブラケットの領域における患者の外傷を回避するために、十分なクリアランスが維持される。
【0043】
接続部分のすべてのプレートがいくつかの保持ブラケットによって互いに接続される場合、コンパクトな上顎再配置インプラントを実現することができ、手術中に正確に取り扱うことができる。手術中の操作性が向上する。
【0044】
ねじ穴の単一の縁で、2つの接続ブリッジと、a)1つの保持ブラケットまたはb)2つの保持ブラケットとが係合すると有効である。c)さらなる/自由なねじ穴のための縁が、このねじ穴を有するプレート上に形成され、そこから接続ブリッジも保持ブラケットも延びない場合(すなわち、接続ブリッジおよび保持ブラケットを含まないねじ穴の縁が存在し)、またはd)2つの接続ブリッジまたは少なくとも1つの保持ブラケット(好ましくは2つの保持ブラケット)のいずれかが、ねじ穴の各縁から延びる場合も好ましい可能性がある。
【0045】
すべてのプレートが接続ブリッジおよび/または保持ブラケットによって互いに接続されると有効である。これにより、良好な管理性を有する均一な上顎再配置インプラントがもたらされる。
【0046】
各プレートがねじ穴用の縁のみを有し、さらに、直線端部を有するプレートを形成するために追加される縁接続充填領域を有する場合、安定性が改善される。そのため、突起のない充填領域を設計することが実用的である。これにより、外傷および炎症が防止される。
【0047】
さらに、2つの接続ブリッジが空所容積部を囲むと有効である。
【0048】
好適な実施形態はまた、プレートの2つのねじ穴の縁と隣接する充填領域との間に空洞が存在することによって特徴づけられる。次いで、材料をほとんど使用しない特に軽い上顎再配置インプラントを設計することができるが、十分な安定性が依然として存在する。
【0049】
2つのプレートおよびそれらを連結するそれらの接続ブリッジが菱形様式で架け渡される、すなわち菱形空所容積部を画定する場合、特に高い耐荷重能力を有する上顎再配置インプラント設計を実現することができる。
【0050】
インプラントがチタンもしくはマグネシウム合金などの金属で構築されているか、またはPPA、PLLAもしくはPPなどのプラスチックで構築されている場合、実証された材料を使用することができる。しかしながら、特にマグネシウム合金は、予想外の利点を有する。
【0051】
当然、好ましくは焼結技術を使用して、患者固有のインプラントとして上顎再配置インプラントを形成することが望ましい。
【0052】
関係する上顎再配置インプラントは、保持ブラケット上に容易に把持することができる。プレートおよび接続ブリッジは、上顎の患者固有の幾何学形状に適合される。手術終了時の軟組織で覆うことも事前に考慮されている。手術中に上顎の領域で軟組織を開いた後、インプラントは、上顎に取り付けられ、骨ねじによって上顎移動部分または頭蓋骨に固定された残りの上顎部分のいずれかに固定される。この前、この間またはこの後に、これら2つの上顎部分の分離が行われる。位置が変化せず頭蓋骨に固定されている残りの上顎部分に対して上顎移動部分を移動させた後、インプラントは、この時点で依然として自由である上顎部分、すなわち、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分または上顎移動部分のいずれかに、依然として自由であるねじ穴を通って案内される骨ねじによって固定される。次いで、2つの上顎部分の互いに対する正確な最終位置および医学的希望を満たすことが実現され得る。インプラントが軟組織によって再び覆われる前に、保持ブラケットは、例えば、所定の破断点の領域における脆弱化を使用して破断することによって取り外される。
【0053】
本発明はまた、図面を用いて以下により詳細に説明される。以下に示される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】挿入中の上顎再配置インプラント(「二重リッジ概念」)の第1の実施形態を示す図である。
【
図2】
図1に相当する図において、保持ブラケットが既に取り外された、ベースのプレートと接続部分のプレートが接続ブリッジによって接続された上顎再配置インプラントを示す。
【
図3】
図2に示す状態で挿入された上顎再配置インプラントの回転図を示す。
【
図4】骨ねじが挿入された
図2の領域IVの拡大図を示す。
【
図5】
図3の単一の接続ブリッジの側面の単眼的な図を示す。
【
図6】
図5の接続ブリッジを通る線VIおよび線VIIに沿った断面を示す。
【
図7】
図5の接続ブリッジを通る線VIおよび線VIIに沿った断面を示す。
【
図8】本発明による上顎再配置インプラントの第2の実施形態(「最適化された経路を有する二重リッジ概念」)を示し、ベースの1つのプレートと接続部分の1つのプレートとを接続する2つの接続ブリッジは、互いに離間しており、すなわち、広がっており、それゆえ菱形の空所容積部を画定する。
【
図9】保持ブラケットが取り外された
図8の上顎再配置インプラントの図を示す。
【
図10】
図9に示す状態に対して、保持ブラケットが取り外された上顎再配置インプラントの半分の側面図である。
【
図11】骨ねじが挿入された
図9に示す領域の拡大図を示す。
【
図13】
図12のそれぞれの接続ブリッジを通る線XIIIおよび線XIVに沿った断面を示す。
【
図14】
図12のそれぞれの接続ブリッジを通る線XIIIおよび線XIVに沿った断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図は概略的なものにすぎず、本発明を理解するためのみに意図されたものである。同一の要素には同じ参照符号が付されている。
【0056】
「二重リッジ概念」として説明される第1の実施形態は、上顎再配置インプラント1に関する。ベース2を有する上顎再配置インプラントは、頭蓋骨に固定された残りの上顎部分3と係合する。上顎再配置インプラント1の接続部分4は、上顎移動部分5と係合する。頭蓋骨に固定された残りの上顎部分3および上顎移動部分5は、上顎、すなわち上顎骨の一部である。
【0057】
接続部分4は、接続ブリッジ6によって上顎再配置インプラント1のベース2から離間されている。本構成例では8つある接続ブリッジ6は、プレート7と係合する。
【0058】
4つのプレート7がベース2に属し、4つのプレート7が接続部分4に属する。ベース2または接続部分4ごとに、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、またはさらに8つのプレート7を使用してもよい。本構成例では、ベース2と接続部分4のプレート7の数は同数であり、すなわち、各々4つである。しかしながら、数は異なっていてもよい。
【0059】
ベース2のプレート7を互いに接続するか、または接続部分4のプレート7を互いに接続する保持ブラケット8もある。最終的に、保持ブラケット8は、ベース2または接続部分4の少なくとも2つのプレート7が常に互いに接続されるように使用される。さらに、中央保持ブラケット8が存在し、これは参照符号9でさらに示され、接続部分4の領域において上顎再配置インプラント1の左半分と上顎再配置インプラント1の右半分との接続を確実にする。接続部分4の一部としての中央保持ブラケット9の配置は、構成要素を鼻の下に配置することができ、これにより、比較的良好な装着性および外観を実現するので有効である。
【0060】
接続ブリッジ6に戻ると、プレート7の各々に好ましくは2つのねじ穴10があることが重要である。ねじ穴10は、プレート7の材料によって形成される。プレート7の材料は、それぞれのねじ穴10の縁11を画定する。縁11は、ビード12として形成されている。なお、各プレート7には、45個を超えるねじ穴10が形成されるべきことに留意されたい。
【0061】
保持ブラケット8、すなわち中央保持ブラケット9とそれぞれのプレート7との間の移行領域には、アイレット13が設けられている。アイレット13は、参照符号14が付された長手方向軸線を有する。保持ブラケット8とプレート7との間の移行領域には、所定の破断箇所15がある。これらは、一例として1つの保持ブラケット8に示されているが、ほとんどまたはより好ましくはすべての保持ブラケット8に存在する。
【0062】
接続ブリッジ6は、ベース2のプレート7から常に延び、接続部分4のプレート7の縁11との接続を確実にする。
【0063】
図1の構成例では、一方のプレート7の接続ブリッジ6は、他方のプレート7と(略)平行に延び、一方のプレート7の縁11のそれらの第1の端部は、単一のねじ穴の縁11で終端し、それらの第2の端部は、接続部分4の(他方の)プレート7の単一のねじ穴10のビード12の縁11で終端する。言い換えれば、両方の接続ブリッジ6は、常に、一方のプレート7の単一のねじ穴10の単一の縁を他方のプレート7の単一のねじ穴10の縁11と接続する。接続ブリッジ6は、常に対で存在する。接続ブリッジ6の間には空所容積部16がある。
【0064】
これらの空所容積部は、挿入された骨ねじ17も示されている
図4にも明確に示されている。
【0065】
図2は、手術終了後の保持ブラケット無しの状態を示す。
【0066】
ねじ穴10の周りの個々の縁11は、それらを接続する充填領域18によって完成し、それぞれのプレート7を形成する。接続部分4のプレート7の少なくとも1つにおいて、プレートを形成するために縁11を閉じるこれらの充填領域18が空洞19を自由にしたままにすることが注目に値する。
【0067】
図3は、縁11が、少なくともその外部輪郭に関して、外側が円筒状であるが、ねじ頭部に適合された内側が凹状であることを明確に示している。
【0068】
図5では、接続ブリッジ6の少なくとも1つ、好ましくはすべての接続ブリッジ6が、接続ブリッジ6の第1の端部20と接続ブリッジ6の第2の端部21との間に直線部分22および少なくとも1つの円弧部分23(これに関して
図3を参照されたい)を有することが示されている。
【0069】
接続ブリッジ6、好ましくはすべての接続ブリッジ6の断面が、その長さにわたって同じままであり、接続ブリッジ6において変化しないという事実は、
図5~
図7から分かる。主軸線24は、副軸線25よりも11:8の割合で大きい。
【0070】
図8~
図14に示され、「最適化された経路を有する二重リッジ概念」と呼ばれる実施形態は、特に、各々が2つのプレート7を接続する接続ブリッジ6が接続部分4の方向に互いに離れる距離が増加する傾向があるように、空所容積部16を拡大することによって特徴づけられる。この場合、一方の接続ブリッジ6は、ベースの側のプレート7の縁11から単一のねじ穴10の周りを通って接続部分4のプレート7の第1のねじ穴10の周りの縁11まで延び、他方の接続ブリッジ6は、第1の接続ブリッジ6が延びるねじ穴10の周りの同じ縁11から、第1の接続ブリッジ6に対して見て、接続部分4の同じプレート7の別のねじ穴10の別の縁11まで延びる。空所容積部16は、このとき、より菱形に近い形状を有する。次いで、一方の接続ブリッジ6および他方の接続ブリッジ6は、ベース2のねじ穴10の同じ縁11から始まるが、接続部分4の同じプレート7の異なるねじ穴10の異なる縁11で終わる。
【符号の説明】
【0071】
1 上顎再配置インプラント
2 ベース
3 頭蓋骨に固定された残りの上顎部分
4 接続部分
5 上顎移動部分
6 接続ブリッジ
7 プレート
8 保持ブラケット
9 中央保持ブラケット
10 ねじ穴
11 縁
12 ビード
13 アイレット
14 長手方向軸線
15 所定の破断箇所
16 空所容積部
17 骨ねじ
18 充填領域
19 空洞
20 接続ブリッジの第1の端部
21 接続ブリッジの第2の端部
22 接続ブリッジの直線部分
23 接続ブリッジの円弧部分
24 主軸線
25 副軸線
【手続補正書】
【提出日】2023-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭蓋骨に固定された残りの上顎部
分に対して上顎移動部
分を三次元的に正確に配向するための上顎再配置インプラン
トであって、ねじ
穴が設けられた少なくとも1つのプレー
トを有するベー
スを有し、前記プレー
トの縁の部分の材料が、それぞれのねじ
穴に挿入される骨ね
じによる、前記頭蓋骨に固定された前記残りの上顎部
分に対する締結を確実にするように、前記骨ね
じを受けるために設けられた前記それぞれのねじ
穴を画定し、前記上顎再配置インプラン
トが、接続ブリッ
ジによって前記ベー
スから離間された接続部
分をさらに有し、前記接続部
分が、ねじ
穴が存在する少なくとも1つのプレー
トを有し、前記プレー
トの縁の部分の材料が、それぞれのねじ
穴に挿入される骨ね
じによる前記上顎移動部
分に対する締結を確実にするように、前記それぞれのねじ
穴を画定する、上顎再配置インプラン
トにおいて、2つの接続ブリッ
ジが、前記接続部
分の前記プレー
トから前記ベー
スの前記プレー
トのねじ
穴の前記
縁に向かって延びることを特徴とする、上顎再配置インプラン
ト。
【請求項2】
前記接続ブリッ
ジが楕円形の断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項3】
前記楕円形の断面が円の特定の形状をとることを特徴とする、請求項2に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項4】
前記ベー
スの前記プレー
トおよび/または前記接続部
分の前記プレー
トが、前記接続ブリッ
ジよりも厚さが大きい少なくとも1つの箇所を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項5】
前記ベー
スの各プレー
トと前記接続部
分の各プレー
トが、正に2つの接続ブリッ
ジによって互いに接続されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項6】
前記接続ブリッ
ジ同士が、互いに完全に平行、または略平行に延びることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項7】
各接続ブリッ
ジが、第1の端
部および第2の端
部を有し、前記第1の端
部が、単一の材料片として前記ベースの側の前記プレー
トの第1のねじ
穴の前記
縁に移行し、前記第2の端
部が、単一の材料片として前記接続部分の側の前記プレー
トの第1のねじ
穴の前記
縁に移行することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項8】
前記ベースの側の前記プレー
トが、第1の接続ブリッ
ジおよび第2の接続ブリッ
ジによって前記接続部分の側の前記プレー
トに接続され、前記第1の接続ブリッ
ジおよび前記第2の接続ブリッ
ジが、それらの第1の端
部で前記ベースの側の前記プレー
トの単一の第1のねじ
穴の前記
縁に係合し、a)それらの第2の端
部で前記接続部分の側の前記プレー
トの単一の第1のねじ
穴の前記
縁に共に係合する、または、b)一方の接続ブリッ
ジが、その第2の端
部で前記接続部分の側の前記プレー
トの前記第1のねじ
穴の前記
縁に係合し、他方の接続ブリッ
ジが、前記接続部分の側の前記プレー
トの第2のねじ
穴の前記
縁に係合することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項9】
前記第2の接続ブリッ
ジが、前記ベースの側の前記プレー
トから見た長さにわたって前記第1の接続ブリッ
ジから離れる距離が徐々に増加することを特徴とする、請求項8に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【請求項10】
各プレー
トが正に2つまたはそれよりも多くのねじ
穴を有することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の上顎再配置インプラン
ト。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
接続ブリッジ6に戻ると、プレート7の各々に好ましくは2つのねじ穴10があることが重要である。ねじ穴10は、プレート7の材料によって形成される。プレート7の材料は、それぞれのねじ穴10の縁11を画定する。縁11は、ビード12として形成されている。なお、各プレート7には、2個を超えるねじ穴10が形成されるべきことに留意されたい。
【国際調査報告】