(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-25
(54)【発明の名称】真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/22 20060101AFI20231218BHJP
A47L 5/24 20060101ALI20231218BHJP
A47L 9/16 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
A47L9/22
A47L5/24 A
A47L9/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535336
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(85)【翻訳文提出日】2023-06-08
(86)【国際出願番号】 EP2020086791
(87)【国際公開番号】W WO2022128102
(87)【国際公開日】2022-06-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516124465
【氏名又は名称】アクチエボラゲット エレクトロルックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソーマーク、クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ミアン、ピーター
【テーマコード(参考)】
3B057
3B062
【Fターム(参考)】
3B057AA01
3B062AH02
(57)【要約】
ノズル端部(4)及びハンドル端部(6)を有する細長い本体(3)と、ノズル端部(4)に配置された空気入口(7)と、ハンドル端部(6)に配置されたハンドル(8)と、細長い本体(3)上に配置された少なくとも1つの空気出口(9、9')と、細長い本体(3)の内側に配置された粉塵分離ユニット(15)とを含む、真空掃除機(1)が開示される。真空掃除機(1)は、細長い本体(3)の内側にそれぞれが配置された第1及び第2のモータ/ファンユニット(11、12)を更に含む。第1及び第2のモータ/ファンユニット(11、12)は、空気入口(7)から粉塵分離ユニット(15)を通って少なくとも1つの空気出口(9、9')に気流を発生するために、平行に操作するように配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル端部及びハンドル端部を有する細長い本体と、
前記ノズル端部に配置された空気入口と、
前記ハンドル端部に配置されたハンドルと、
前記細長い本体上に配置された少なくとも1つの空気出口と、
前記細長い本体の内側に配置された粉塵分離ユニットと、
前記細長い本体の内側にそれぞれが配置された第1及び第2のモータ/ファンユニットと
を含み、
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットは、前記空気入口から前記粉塵分離ユニットを通って前記少なくとも1つの空気出口に気流を生成するために、平行に操作するように配置される、真空掃除機。
【請求項2】
前記粉塵分離ユニットは、サイクロン分離器を含む、請求項1に記載の真空掃除機。
【請求項3】
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットは、異なって構成される、請求項1又は2に記載の真空掃除機。
【請求項4】
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれは、ファンと、前記ファンに電力供給するように構成された電動機とを含み、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットは、前記電動機の型及び/又はサイズに関して異なって構成される、請求項3に記載の真空掃除機。
【請求項5】
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれは、ファンと、前記ファンに電力供給するように構成された電動機とを含み、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットは、前記ファンの型及び/又はサイズに関して異なって構成される、請求項3又は4に記載の真空掃除機。
【請求項6】
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットの少なくとも一方は、ファンと、前記ファンに電力供給するように構成されたブラシレス電動機とを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項7】
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれは、ファンと、前記ファンに電力供給するように構成されたブラシレス電動機とを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項8】
前記真空掃除機は、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットの操作を制御するように構成された制御配置を含み、前記制御配置は、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットが異なる電力レベルで操作されるモードにおいて前記第1及び第2のモータ/ファンユニットを操作するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項9】
前記第2のモータ/ファンユニットは、前記第1のモータ/ファンユニットよりも前記ノズル端部から離れた距離に配置される、請求項1~8のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項10】
前記第1及び第2のモータ/ファンユニットは、前記細長い本体の中心伸び軸が、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれを通って延在するように、前記細長い本体の内側に配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項11】
前記第2のモータ/ファンユニットは、前記第1のモータ/ファンユニットの回転軸に実質的に平行である回転軸を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項12】
前記真空掃除機は、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットに電気を供給するように構成された電池アセンブリを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項13】
前記真空掃除機は、前記空気入口から前記粉塵分離ユニットを通って前記少なくとも1つの空気出口に空気を誘導するように構成された導管アセンブリを含み、前記導管アセンブリは、前記電池アセンブリと熱的に連通するセクションを含む、請求項12に記載の真空掃除機。
【請求項14】
前記セクションは、前記第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれの下流に配置される、請求項13に記載の真空掃除機。
【請求項15】
前記真空掃除機は、前記細長い本体上に配置された2つの別個の空気出口を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【請求項16】
前記真空掃除機は、床掃除用に構成される、請求項1~15のいずれか一項に記載の真空掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ノズル端部及びハンドル端部を有する細長い本体と、ノズル端部に配置された空気入口と、ハンドル端部に配置されたハンドルとを含む真空掃除機に関する。このような真空掃除機は、スティック型真空掃除機と呼ばれることがある。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機は、床、カーペット、家具、カーテン、及び同種のものなどの表面から粉塵及び埃を吸い上げるための気流を獲得するように、部分的真空を生成するためにモータ/ファンユニットを使用する装置である。モータ/ファンユニットは通常、遠心ファン及び遠心ファンに電力供給する、すなわち回転させるように構成された電動機を含む。
【0003】
真空掃除機には、キャニスタ真空掃除機、ロボット真空掃除機、中央真空掃除機、及びスティック型真空掃除機などの様々な型が存在する。スティック型真空掃除機は、一端に配置されたノズル及び第2の端部に配置されたハンドルを有する、細長い本体を含む。スティック型真空掃除機の人気が増々高まっているのは、一部には、例えばより小さい面積を掃除したい時に、簡単に使用されるからである。その上、スティック型真空掃除機は、使用しない時にあまり空間を占めず、例えば使用しない時に壁掛け式ブラケットに取り付けることができる。
【0004】
しかし、スティック型真空掃除機の細長い形状は、真空掃除機の設計に負担となる。真空掃除機が薄型設計を有する場合は好都合であるが、真空掃除機の内側に必要な構成要素に起因して、達成することが困難である可能性がある。その上、真空掃除機を設計する時に、いくつかの一般的な問題及び要件が存在する。一例は、清掃効率である。真空掃除機の使用者は、労力をほとんど要さずに良好な清掃成果を達成するために、高い清掃効率を期待する。清掃効率は、一部が空気流量に依存し、次いで空気流量は、モータ/ファンユニットによって生成された部分的真空の大きさに依存する。
【0005】
真空掃除機の別の重要な要件は、エネルギー効率である。真空掃除機のエネルギー効率は、環境問題に起因して重要な側面である。その上、電池式真空掃除機では、真空掃除機の電池のエネルギー保存量が一定であると仮定すると、エネルギー効率の改良により、利用可能な操作時間が延長する。同様に、電池式真空掃除機のエネルギー効率の改良により、真空掃除機の電池はサイズ、重量、及び容積をより小さくすることができる一方で、真空掃除機の、ある特定の利用可能な操作時間を維持する。
【0006】
真空掃除機では、エネルギー効率は、吸引力の形の有効な出力と電気エネルギーの入力との間の割合と定義することができる。真空掃除機に関連する問題は、真空掃除機のエネルギー効率が、モータ/ファンユニットのより高い気流レベルで著しく降下することである。同様に、真空掃除機のエネルギー効率は、モータ/ファンユニットのより低い気流レベルで著しく降下する。すなわち、真空掃除機のモータ/ファンユニットが、より高い気流レベル並びにより低い気流レベルで操作されている時に、吸引力の形の有効な出力と電気エネルギーの入力との間の割合は著しく降下する。換言すると、多くのモータ/ファンユニットは、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲がより狭い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の問題及び欠点の少なくとも一部を克服する、又は少なくとも緩和することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、目的は、ノズル端部及びハンドル端部を有する細長い本体と、ノズル端部に配置された空気入口と、ハンドル端部に配置されたハンドルと、細長い本体上に配置された少なくとも1つの空気出口とを含む、真空掃除機によって達成される。真空掃除機は、細長い本体の内側に配置された粉塵分離ユニットと、細長い本体の内側にそれぞれが配置された第1及び第2のモータ/ファンユニットとを更に含む。第1及び第2のモータ/ファンユニットは、空気入口から粉塵分離ユニットを通って少なくとも1つの空気出口に気流を発生するために、平行に操作するように配置される。
【0009】
真空掃除機は、空気入口から粉塵分離ユニットを通る気流を発生するために、平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニットを含むので、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を著しく広げるための条件を有する真空掃除機が提供される。これは、モータ/ファンユニットの気流及び部分的真空が、それに平行な配置に起因して組み合わされるからである。その上、改良された清掃効果のための条件を提供する空気入口を通る、より高い気流レベルを発生するための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0010】
更に真空掃除機は、平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニットを含むので、例えば真空掃除機の粉塵分離ユニット及び/又はフィルタが、部分的に詰まった時などに、真空掃除機の圧力降下が高い状況でも、高い圧力差レベルを発生するための条件を有する真空掃除機が提供される。こうしてこれらの特徴の結果として、真空掃除機の粉塵分離ユニット及び/又はフィルタが、部分的に詰まった場合も、高い清掃効率を獲得するための条件が提供される。その上、真空掃除機は、高い圧力差レベルを発生するための条件を有する2つのモータ/ファンユニットを含むので、真空掃除機のチャネル及び導管内により厚い及び/又は密度が高い騒音減衰材料を使用するための条件が提供され、依然として真空掃除機の空気入口を通る高い気流レベルを発生することができる。
【0011】
加えて、真空掃除機は、細長い本体内にそれぞれが配置された2つのモータ/ファンユニットを含むので、薄型設計のための条件を有する真空掃除機が提供される。すなわち真空掃除機は2つのモータ/ファンユニットを含むので、1つのモータ/ファンユニットを含む真空掃除機に比べて、小さいサイズ及び重量であるモータ/ファンユニットを使用することができる。その上、真空掃除機は2つのモータ/ファンユニットを含むので、第1及び第2のモータ/ファンユニットの位置付けに大きな自由度が提供され、これは、より薄型の設計、並びに真空掃除機の構成要素の改良された重量配分のための条件を提供する。
【0012】
それに応じて、上記の問題及び欠点の少なくとも一部を克服し、又は少なくとも緩和する真空掃除機が提供される。結果として、上記の目的が達成される。
【0013】
任意選択で、粉塵分離ユニットはサイクロン分離器を含む。真空掃除機は、サイクロン分離器を通る気流を発生するために、平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニットを含むので、サイクロン分離器の粉塵分離効率を改良することができる。これは、平行に操作する2つのモータ/ファンユニットの使用が、1つのモータ/ファンユニットの使用に比べて著しく増加した気流レベルのための条件を提供し、サイクロン分離器の粉塵分離効率はサイクロン分離器を通る空気流量に依存するからである。
【0014】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットは異なって構成される。これらの実施形態によれば、第2のモータ/ファンユニットは、構造的側面に関して、及び/又は効率的な作業点、すなわちモータ/ファンユニットが最も効果的に操作する操作点に関して、第1のモータ/ファンユニットと異なって構成されてもよい。構造的側面は、モータの型、モータのサイズ、ファンの型、及びファンのサイズのうちの1つ又は複数を含んでもよい。これらの実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニットは異なって構成されるので、及び第1及び第2のモータ/ファンユニットの平行な配置に起因して、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0015】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれは、ファンと、ファンに電力供給するように構成された電動機とを含み、第1及び第2のモータ/ファンユニットは、電動機の型及び/又はサイズに関して異なって構成される。それによって、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0016】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれは、ファンと、ファンに電力供給するように構成された電動機とを含み、第1及び第2のモータ/ファンユニットは、ファンの型及び/又はサイズに関して異なって構成される。それによって、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0017】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットの少なくとも一方は、ファンと、ファンに電力供給するように構成されたブラシレス電動機とを含む。それによって、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機が提供される。これは、ブラシレスモータを含むモータ/ファンユニットが、高い真空レベル及び高い気流レベルを発生するために、高い回転速度のための条件を有するからである。その上、ブラシレス電動機は、小さいサイズ及び重量を有し、しかも高い電力レベルで操作できるように設計することができるので、より薄型の設計でより低い重量のための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0018】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれは、ファンと、ファンに電力供給するように構成されたブラシレス電動機とを含む。それによって、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機が提供される。これは、ブラシレスモータを含むモータ/ファンユニットが、高い真空レベル及び高い気流レベルを発生するために、高い回転速度のための条件を有するからである。その上、ブラシレス電動機は、小さいサイズ及び重量を有し、しかも高い電力レベルで操作できるように設計することができるので、より薄型の設計でより低い重量のための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0019】
任意選択で、真空掃除機は、第1及び第2のモータ/ファンユニットの操作を制御するように構成された制御配置を含み、制御配置は、第1及び第2のモータ/ファンユニットが異なる電力レベルで操作されるモードで第1及び第2のモータ/ファンユニットを操作するように構成される。それによって、高い清掃効率を提供する一方で、消費する電気エネルギーが少量であるために、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件が提供される。
【0020】
任意選択で、第2のモータ/ファンユニットは、第1のモータ/ファンユニットよりもノズル端部から離れた距離に配置される。それによって、真空掃除機の構成要素のより薄型の設計でより良好な重量配分のための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0021】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットは、細長い本体の中心伸び軸が、第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれを通って延在するように、細長い本体の内側に配置される。それによって、真空掃除機の構成要素のより薄型の設計でより良好な重量配分のための条件を有する真空掃除機が提供される。その上、第1及び第2のモータ/ファンユニットは、細長い本体の中心伸び軸が、第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれを通って延在するように、細長い本体の内側に配置されるので、真空掃除機の外殻は、第1及び第2のモータ/ファンユニットが、細長い本体の内側に並んで配置された場合より、小さい周囲を有するように設計することができる。
【0022】
任意選択で、第2のモータ/ファンユニットは、第1のモータ/ファンユニットの回転軸に実質的に平行である回転軸を含む。それによって、真空掃除機の構成要素のより薄型の設計でより良好な重量配分のための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0023】
任意選択で、第1及び第2のモータ/ファンユニットの回転軸は、細長い本体の中心伸び軸に実質的に平行である。それによって、真空掃除機の構成要素の更により薄型の設計でより良好な重量配分のための条件を有する、真空掃除機が提供される。
【0024】
任意選択で、真空掃除機は、第1及び第2のモータ/ファンユニットに電気を供給するように構成された電池アセンブリを含む。それによって、使用者に優しい真空掃除機が提供される。その上、真空掃除機が広い操作範囲で効率的に操作するための条件を有するという事実に起因して、真空掃除機の十分に利用可能な操作時間を維持し、及び/又は真空掃除機の利用可能な操作時間を増加させながら、より小さいサイズ及び容積の電池を備えた真空掃除機を配置するための条件が提供される。
【0025】
任意選択で、真空掃除機は、空気入口から粉塵分離ユニットを通って少なくとも1つの空気出口に空気を誘導するように構成された導管アセンブリを含み、導管アセンブリは、電池アセンブリと熱的に連通するセクションを含む。それによって、更に効率的に電池アセンブリを冷却することができる真空掃除機が提供される。これは、平行して操作する2つのモータ/ファンユニットが、1つのモータ/ファンユニットに比べて高い気流レベルを発生するより優れた機能を有し、次いで電池アセンブリのより優れた冷却効率を提供するからである。
【0026】
任意選択で、そのセクションは、第1及び第2のモータ/ファンユニットのそれぞれの下流に配置される。それによって、真空掃除機の構成要素の薄型設計でより良好な重量配分のための条件を有する真空掃除機が提供される。
【0027】
任意選択で、騒音減衰材料を備えた導管アセンブリの壁が提供される。それによって、真空掃除機の操作中に発生した騒音を効率的に減衰することができる。その上、真空掃除機は、高い圧力差レベルを発生するための条件を有する2つのモータ/ファンユニットを含むので、導管アセンブリの壁上により厚い及び/又はより密度が高い騒音減衰材料を使用するための条件が提供され、依然として真空掃除機の空気入口を通る高い気流レベルを発生することができる。騒音減衰材料は、例えば発泡材料を含んでもよい。
【0028】
任意選択で、真空掃除機は、細長い本体上に配置された2つの別個の空気出口を含む。それによって、2つの別個の空気出口を通る低い共通の圧力降下に起因して、効率的に操作するための条件を有する真空掃除機が提供される。その上、1つの空気出口の使用に比べて、それぞれの空気出口を通る空気流量が低いので、より使用者に優しい真空掃除機を提供することができる。
【0029】
任意選択で、真空掃除機は、床掃除用に構成される。それによって、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を著しく広げるための条件を有する、床掃除用の真空掃除機が提供される。その上、改良された清掃効率のための条件を提供する空気入口を通るより高い気流レベルを発生するための条件を有する、床掃除用の真空掃除機が提供される。
【0030】
本発明の更なる特徴及びそれに伴う利点は、添付の特許請求の範囲及び以下の詳述を検討するときに明らかになろう。
【0031】
特定の特徴及び利点を含む本発明の様々な態様は、以下の詳述及び添付図面で検討した例示的実施形態から容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本開示の一部の実施形態による、真空掃除機の側面図を示す。
【
図3】本開示の一部の更なる実施形態による、真空掃除機の正面図を示す。
【
図5】
図1~
図4を参照して説明された一部の実施形態による、真空掃除機の空気流量とエネルギー効率との間の相互関係を示すグラフを示す。
【
図6】
図1~
図5を参照して説明された一部の実施形態による、真空掃除機によって発生された空気流量と圧力差との間の相互関係を示すグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に本発明の態様について、より完全に記載する。全体を通して同じ番号は同じ要素を指す。周知の機能又は構造は、簡潔に及び/又はわかりやすくするために必ずしも詳細に記載されない。
【0034】
図1は、本開示の一部の実施形態による、真空掃除機1の側面図を示す。真空掃除機1は、ノズル端部4及びハンドル端部6を有する細長い本体3と、ノズル端部4に配置された空気入口7と、ハンドル端部6に配置されたハンドル8とを含む、いわゆるスティック型真空掃除機1である。示された実施形態によれば、真空掃除機1は、好ましくは住居、事務所、及び同種のものにおいて床掃除用に構成される。真空掃除機1は、細長い本体3のノズル端部4及びハンドル端部6を通って延在する中心伸び軸Eaxを有する。細長い本体3は、中心伸び軸Eaxに垂直な方向より、中心伸び軸Eaxに沿ってかなり大きい寸法を有するという意味で細長い。
【0035】
ハンドル8は、真空掃除機1の操作中に使用者の手で把持されるように構成される。真空掃除機1は、片手のみを使用して操作されてもよい。真空掃除機1は、真空掃除機1の空気入口7が、ノズルの1つ又は複数の空気入口に流体連結されるように、ノズル端部4に取り付けるためのノズルを含んでもよい。真空掃除機1は、表面を掃除するように、表面の上でノズルを動かすことによって操作されてもよい。ノズルは、簡潔でわかりやすくするために、
図1に示されていない。真空掃除機1は、掃除する表面の上でノズル端部4を動かすことによって、ノズルをノズル端部4に取り付けることなく操作されることもある。
【0036】
図2は、
図1に示された真空掃除機1の断面を示す。
図2では、
図1に示された中心伸び軸Eaxを通り、
図1の視線方向と一致する方向に、断面が作成される。
図2に見られるように、示された実施形態によれば、真空掃除機1は、細長い本体3上に配置された2つの別個の空気出口9、9'を含む。しかし更なる実施形態によれば、真空掃除機1は、1つの空気出口又は3つ以上の空気出口9、9'を含んでもよい。真空掃除機1は、細長い本体3の内側に配置された粉塵分離ユニット15を更に含む。示された実施形態によれば、粉塵分離ユニット15は、サイクロン分離器を含む。別法として又は追加として、粉塵分離ユニット15は、集塵袋、又は同種のものなどの別の型の粉塵分離ユニットを含んでもよい。
図2に見られるように、本明細書の実施形態によれば、真空掃除機1は、細長い本体3の内側にそれぞれが配置された第1のモータ/ファンユニット11及び第2のモータ/ファンユニット12を含む。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれは、ファン17、17'及びファン17、17'に電力供給するように構成された電動機19、19'を含む。
【0037】
真空掃除機1は、空気入口7から粉塵分離ユニット15を通って少なくとも1つの空気出口9、9'に空気を誘導するように構成された導管アセンブリ16を含む。
図2に見られるように、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、導管アセンブリ16内で互いに対して平行に配置される。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、こうして空気入口7から粉塵分離ユニット15を通って少なくとも1つの空気出口9、9'に気流を発生するために、平行に操作するように配置される。
【0038】
これらの特徴に起因して、本明細書に更に説明されるように、真空掃除機1が効率的に真空掃除機1を操作できる操作範囲を著しく広げるための条件を有する、真空掃除機1が提供される。これは、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の気流及び部分的真空が、導管アセンブリ16内の第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の平行の配置に起因して組み合わされるからである。その上、改良された清掃効率のための条件を提供する空気入口7を通る、より高い気流レベルを発生するための条件を有する真空掃除機1が提供される。
【0039】
更に、真空掃除機1は平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニット11、12を含むので、例えば真空掃除機1の粉塵分離ユニット15及び/又はフィルタ22が部分的に詰まった時などの真空掃除機1の圧力降下が高い状況でも高い圧力差レベルを発生するための条件を有する、真空掃除機1が提供される。こうして、これらの特徴の結果として、真空掃除機1の粉塵分離ユニット15及び/又はフィルタ22が部分的に詰まった場合も、高い清掃効率のための条件が提供される。
【0040】
空気入口7から粉塵分離ユニット15を通る気流を発生するために、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が平行に操作するように配置されるという特徴は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれが、他方のモータ/ファンユニット11、12を通過しない流路を介して、粉塵分離ユニット15を通る空気を励起するように配置されることを意味する。同様に、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、導管アセンブリ16内で互いに対して平行に配置されるという特徴は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれが、他方のモータ/ファンユニット11、12を通過しない流路を介して、粉塵分離ユニット15を通る空気を励起するように配置されることを意味する。その上、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれは、他方のモータ/ファンユニット11、12を通過しない流路を介して、粉塵分離ユニット15に流体連結された空気入口を有してもよい。
【0041】
示された実施形態による真空掃除機1は、サイクロン分離器を含む粉塵分離ユニット15を通る気流を発生するために、平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニット11、12を含むので、サイクロン分離器の粉塵分離効率を改善することができる。これは、2つのモータ/ファンユニット11、12が平行に操作する配置により、1つのモータ/ファンユニットの使用に比べて効率的にサイクロン分離器を通るより高い空気流量を発生することができるからである。示された実施形態によれば、真空掃除機1は、粉塵分離ユニット15と第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12との間に配置されたフィルタ22を含む。フィルタ22は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12に向かって流れる空気から微細粒子を更に分離するように構成される。フィルタ22は、発泡及び/又は織物材料などの半透明材料を含んでもよい。
【0042】
一部の実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、異なって構成される。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、電動機19、19'の型及び/又はサイズに関して異なって構成されてもよい。別法として又は追加として、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、ファン17、17'の型及び/又はサイズに関して異なって構成されてもよい。更なる別法として又は追加として、第2のモータ/ファンユニット9'は、作業点に関して第1のモータ/ファンユニット9と異なって構成されてもよい。第1及び第2の第1のモータ/ファンユニット9、9'の作業点は、吸引力と入力された電気エネルギーとの間に最高率で発生された空気流量として定義されてもよい。吸引力は、発生された流量掛ける圧力差と定義されてもよい。
【0043】
示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれは、モータ/ファンユニット11、12のファン17、17'に電力供給するように構成されたブラシレス電動機19、19'を含む。更なる実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の少なくとも一方は、モータ/ファンユニット11、12のファン17、17'に電力供給するように構成されたブラシレス電動機19、19'を含む。これらの特徴に起因して、効率的に真空掃除機1を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機1が提供される。その上、空気入口7において高い空気流量を発生するための条件を有する真空掃除機1が提供される。これは、ブラシレスモータを含むモータ/ファンユニット11、12が、通常、高い回転速度を通して高い真空レベルを発生する機能を有するからである。
【0044】
真空掃除機1は、制御配置21を含む。制御ユニット21は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の操作を制御するように構成される。その上、示された実施形態によれば、真空掃除機1は、電池アセンブリ23を含む。電池アセンブリ23は、多数の再充電可能な電池セルを含んでもよい。電池アセンブリ23は、制御ユニット21によって制御された量だけ、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれに電気を供給するように構成される。こうして示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、共通電源、すなわち示された実施形態による電池アセンブリ23によって電力供給される。
【0045】
一部の実施形態によれば、制御配置21は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が異なる電力レベルで操作されるモードで、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を操作するように構成される。それによって、高い清掃効率を提供する一方で、消費する電気エネルギーが少量であるために、効率的に真空掃除機を操作できる操作範囲を更に広げるための条件が提供される。
【0046】
図1に最も良く見られるように、示された実施形態によれば、真空掃除機1は、2つのボタン41、42を含むユーザインタフェース40を含む。更なる実施形態によれば、ユーザインタフェース40は、スイッチ、ノブ、タッチ・センシティブ・スクリーン、若しくは同種のものなどの、1つ又は複数の他の型の入力デバイスを含んでもよい。ユーザインタフェース40のボタン41、42は、使用者が第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の操作を活性化及び不活性化することができるために、制御ユニット21に操作可能に連結される。その上、真空掃除機1のユーザインタフェース40は、使用者が真空掃除機1の操作モードを選択できてもよく、真空掃除機1の操作モードは、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、同じ電力レベルで同時に操作されるモード、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、異なる電力レベルで同時に操作されるモード、並びに第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作されるモードのうち1つ又は複数を含んでもよい。
【0047】
真空掃除機1は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作される操作モードで真空掃除機1が操作している時に、不活性のモータ/ファンユニット11、12にわたって空気が逆流するのを防ぐために、一方向弁、又は導管アセンブリ16における他の型の配置を含んでもよい。
【0048】
図2に示されたように、示された実施形態によれば、導管アセンブリ16は、電池アセンブリ23と熱的に連通するセクション25を含む。示された実施形態によれば、セクション25は、電池アセンブリ23を通過して延在することにより、電池アセンブリ23と熱的に連通する。その上、
図2を見ると、示された実施形態によれば、セクション25は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれの下流に配置される。このようにして、電池アセンブリ23の効率的な冷却が、真空掃除機1の操作中に提供される。その上、示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12と少なくとも1つの空気出口9、9'との間の流路は、制御ユニット21を通過して延在する。このようにして、制御ユニット21の効率的な冷却は真空掃除機1の操作中に提供される。
【0049】
図2では、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれの回転軸ax1、ax2が示されている。第1のモータ/ファンユニット11の電動機19のロータ、及び第1のモータ/ファンユニット11のファン17は、第1のモータ/ファンユニット11の操作中に、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1を中心に回転するように構成される。同様に第2のモータ/ファンユニット12の電動機19'のロータ、及び第2のモータ/ファンユニット12のファン17'は、第2のモータ/ファンユニット12の操作中に、第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2を中心に回転するように構成される。
図2に示された実施形態によれば、第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2は、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1に平行である。更なる実施形態によれば、第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2は、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1に実質的に平行であってもよい。第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2が、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1に実質的に平行であるという特徴は、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1と第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2との間の角度が、10度未満、又は5度未満であることを包含してもよい。
【0050】
示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の回転軸ax1、ax2は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxに平行である。更なる実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の回転軸ax1、ax2は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxに実質的に平行であってもよい。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の回転軸ax1、ax2が、中心伸び軸Eaxに実質的に平行であるという特徴は、それぞれの回転軸ax1、ax2と細長い本体3の中心伸び軸Eaxとの間の角度が、10度未満、又は5度未満であることを包含してもよい。これらの特徴に起因して、真空掃除機1の導管アセンブリ16を形成する導管を効率的に経路設定する空間のための条件に起因して、細長い本体3の薄型設計のための条件が提供される。
【0051】
図1及び
図2に示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、ノズル端部4から同じ距離に配置される。換言すると、
図1及び
図2に示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxに垂直な平面に並んで配置される。
【0052】
図3は、本開示の一部の更なる実施形態による、真空掃除機1の正面図を示す。
図3に示された実施形態による真空掃除機1は、
図1及び
図2を参照して説明された真空掃除機1と同じ特徴、機能、及び利点を含んでもよい。
【0053】
真空掃除機1は、ノズル端部4及びハンドル端部6を有する細長い本体3と、ノズル端部4に配置された空気入口7と、ハンドル端部6に配置されたハンドル8とを含む、いわゆるスティック型真空掃除機1である。真空掃除機1は、細長い本体3のノズル端部4及びハンドル端部6を通って延在する中心伸び軸Eaxを有する。細長い本体3は、中心伸び軸Eaxに垂直な方向より、中心伸び軸Eaxに沿ってかなり大きい寸法を有するという意味で細長い。
【0054】
ハンドル8は、真空掃除機1の操作中に使用者の手で把持されるように構成される。真空掃除機1は、片手のみを使用して操作されてもよい。真空掃除機1は、真空掃除機1の空気入口7が、ノズルの1つ又は複数の空気入口に流体連結されるように、ノズル端部4に取り付けるためのノズルを含んでもよい。真空掃除機1は、表面を掃除するように、表面の上でノズルを動かすことによって操作されてもよい。ノズルは、簡潔でわかりやすくするために、
図1に示されていない。真空掃除機1は、掃除する表面の上でノズル端部4を動かすことによって、ノズルをノズル端部4に取り付けることなく操作されることもある。
【0055】
図4は、
図3に示された真空掃除機1の断面を示す。
図4では、
図3に示された中心伸び軸Eaxを通り、
図3の視線方向と一致する方向に、断面が作成される。
図4に見られるように、示された実施形態によれば、真空掃除機1は、細長い本体3上に配置された2つの別個の空気出口9、9'を含む。しかし更なる実施形態によれば、真空掃除機1は、1つの空気出口又は3つ以上の空気出口9、9'を含んでもよい。真空掃除機1は、細長い本体3の内側に配置された粉塵分離ユニット15を更に含む。示された実施形態によれば、粉塵分離ユニット15は、サイクロン分離器を含む。別法として又は追加として、粉塵分離ユニット15は、集塵袋、又は同種のものなどの別の型の粉塵分離ユニットを含んでもよい。
図4に見られるように、本明細書の実施形態によれば、真空掃除機1は、細長い本体3の内側にそれぞれが配置された第1のモータ/ファンユニット11及び第2のモータ/ファンユニット12を含む。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれは、ファン17、17'及びファン17、17'に電力供給するように構成された電動機19、19'を含む。
【0056】
真空掃除機1は、空気入口7から粉塵分離ユニット15を通って少なくとも1つの空気出口9、9'に空気を誘導するように構成された導管アセンブリ16を含む。
図4に見られるように、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、導管アセンブリ16内で互いに対して平行に配置される。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、こうして空気入口7から粉塵分離ユニット15を通って少なくとも1つの空気出口9、9'に気流を発生するために、平行に操作するように配置される。
【0057】
これらの特徴に起因して、本明細書に更に説明されるように、真空掃除機1が効率的に真空掃除機1を操作できる操作範囲を著しく広げるための条件を有する、真空掃除機1が提供される。これは、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の気流及び部分的真空が、導管アセンブリ16内の第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の平行な配置に起因して組み合わされるからである。その上、改良された清掃効率のための条件を提供する、空気入口7を通るより高い気流レベルを発生するための条件を有する、真空掃除機1が提供される。
【0058】
第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、空気入口7から粉塵分離ユニット15を通る気流を発生するために、平行に操作するように配置されるという特徴は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれが、他方のモータ/ファンユニット11、12を通過しない流路を介して、粉塵分離ユニット15を通る空気を励起するように配置されることを意味する。同様に、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、導管アセンブリ16内で互いに対して平行に配置されるという特徴は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれが、他方のモータ/ファンユニット11、12を通過しない流路を介して、粉塵分離ユニット15を通る空気を励起するように配置されることを意味する。その上、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれは、他方のモータ/ファンユニット11、12を通過しない流路を介して、粉塵分離ユニット15に流体連結された空気入口を有してもよい。
【0059】
図3及び
図4に示された実施形態によれば、第2のモータ/ファンユニット12は、第1のモータ/ファンユニット11よりノズル端部4から離れた距離d2に配置される。換言すると、第1のモータ/ファンユニット11は、ノズル端部4から第1の距離d1に配置され、第2のモータ/ファンユニット12は、ノズル端部4から第2の距離d2に配置され、第2の距離d2は第1の距離d1より大きい。示された実施形態によれば、第2の距離d2は、第1の距離d1より約77%大きく、すなわち第2の距離d2は、第1の距離d1の約1.77倍である。更なる実施形態によれば、第2の距離d2は、第1の距離d1の1.05~5倍の範囲内であってもよく、又は第1の距離d1の1.4~2.3倍の範囲内であってもよい。その上、
図4に見られるように、これらの実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxが、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれを通って延在するように、細長い本体3の内側に配置される。換言すると、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxに沿って見て、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の他方の背後に配置される。これらの特徴に起因して、真空掃除機1の構成要素のより薄型の設計でより良好な重量配分のための条件を有する、真空掃除機1が提供される。
【0060】
図4に見られるように、これらの実施形態によれば、導管アセンブリ16は、第1のモータ/ファンユニット11の入口及び粉塵分離ユニット15を流体連結する第1の導管セクション16'、並びに第2のモータ/ファンユニット12の入口及び粉塵分離ユニット15を流体連結する第2の導管セクション16"を含み、第2の導管セクション16"は、第1の導管セクション16'から分離され、第1の導管セクション16'に平行に配置される。示された実施形態による真空掃除機1は、サイクロン分離器を含む粉塵分離ユニット15を通る気流を発生するために、平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニット11、12を含むので、サイクロン分離器の粉塵分離効率を改良することができる。これは、平行に操作する2つのモータ/ファンユニット11、12を備えた配置が、1つのモータ/ファンユニットの使用に比べて、効率的にサイクロン分離器を通るより高い空気流量を発生することができるからである。サイクロン分離器は、通常比較的高い流れ抵抗を有することにより、真空掃除機の操作中に比較的高い圧力降下をもたらす。しかし真空掃除機1は、平行に操作するように構成された2つのモータ/ファンユニット11、12を含むので、粉塵分離ユニット15のサイクロン分離器を通る高い気流レベルを発生するための条件が提供される。示された実施形態によれば、真空掃除機1は、粉塵分離ユニット15と第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12との間に配置されたフィルタ22を含む。フィルタ22は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12に向かって流れる空気から微細粒子を更に分離するように構成される。フィルタ22は、発泡及び/又は織物材料などの半透明材料を含んでもよい。
【0061】
これらの実施形態によってもまた、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、異なって構成されてもよい。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、電動機19、19'の型及び/又はサイズに関して異なって構成されてもよい。別法として又は追加として、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、ファン17、17'の型及び/又はサイズに関して異なって構成されてもよい。更なる別法として又は追加として、第2のモータ/ファンユニット9'は、作業点に関して第1のモータ/ファンユニット9と異なって構成されてもよい。第1及び第2の第1のモータ/ファンユニット9、9'の作業点は、吸引力と入力された電気エネルギーとの間に最高率で発生された空気流量と定義されてもよい。吸引力は、発生された流量掛ける圧力差と定義されてもよい。
【0062】
図3及び
図4に示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれは、ファン17、17'に電力供給するように構成されたブラシレス電動機19、19'を含む。更なる実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の少なくとも一方は、ファン17、17'に電力供給するように構成されたブラシレス電動機19、19'を含む。これらの特徴に起因して、効率的に真空掃除機1を操作できる操作範囲を更に広げるための条件を有する真空掃除機1が提供される。その上、空気入口7において高い空気流量を発生するための条件を有する、真空掃除機1が提供される。これは、ブラシレスモータを含むモータ/ファンユニット11、12が、高い回転速度を通して高い真空レベルを発生する機能を通常有するからである。
【0063】
真空掃除機1は、制御配置21を含む。制御ユニット21は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の操作を制御するように構成される。その上、示された実施形態によれば、真空掃除機1は、電池アセンブリ23を含む。電池アセンブリ23は、多数の再充電可能な電池セルを含んでもよい。電池アセンブリ23は、制御ユニット21によって制御された量だけ、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれに電気を供給するように配置される。こうして示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12は、共通電源、すなわち示された実施形態による電池アセンブリ23によって電力供給される。
【0064】
一部の実施形態によれば、制御配置21は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が異なる電力レベルで操作されるモードで、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を操作するように構成される。それによって、高い清掃効率を提供する一方で、消費する電気エネルギーが少量であるために、効率的に真空掃除機1を操作できる操作範囲を更に広げるための条件が提供される。
【0065】
図3に最も良く見られるように、示された実施形態によれば、真空掃除機1は、2つのボタン41、42を含むユーザインタフェース40を含む。更なる実施形態によれば、ユーザインタフェース40は、スイッチ、ノブ、タッチ・センシティブ・スクリーン、若しくは同種のものなどの1つ又は複数の他の型の入力デバイスを含んでもよい。ユーザインタフェース40のボタン41、42は、使用者が第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の操作を活性化及び不活性化することができるために、制御ユニット21に操作可能に連結される。その上、真空掃除機1のユーザインタフェース40は、使用者が真空掃除機1の操作モードを選択できてもよく、真空掃除機1の操作モードは、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、同じ電力レベルで同時に操作されるモード、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、異なる電力レベルで同時に操作されるモード、並びに第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが、操作されるモードの1つ又は複数を含んでもよい。
【0066】
真空掃除機1は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作される操作モードで、真空掃除機1が操作している時に、不活性のモータ/ファンユニット11、12にわたって空気が逆流するのを防ぐために、一方向弁、又は導管アセンブリ16内の他の型の配置を含んでもよい。
【0067】
上記のように、
図3及び
図4に示された実施形態によれば、真空掃除機1は、細長い本体3上に配置された2つの別個の空気出口9、9'を含む。より詳細には、
図3及び
図4に示された実施形態によれば、導管アセンブリ16は、第1のモータ/ファンユニット11の空気出口及び真空掃除機1の第1の空気出口9を流体連結する第1のセクション25を含む。その上、導管アセンブリ16は、第2のモータ/ファンユニット12の空気出口及び真空掃除機1の第2の空気出口9'を流体連結する第2のセクション26を含み、導管アセンブリ16の第2のセクション26は、第1のセクション25から分離される。こうして
図3及び
図4に示された実施形態によれば、真空掃除機1は、それぞれの空気出口9、9'にそれぞれが延在する第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれの下流に、2つの別個の流路を含む。しかし更なる実施形態によれば、真空掃除機11は、
図2に示された実施形態による真空掃除機1のように、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の下流に共通流路を含んでもよい。
【0068】
図4に示されたように、これらの実施形態によれば、導管アセンブリ16の第1のセクション25は、電池アセンブリ23と熱的に連通される。示された実施形態によれば、第1のセクション25は、電池アセンブリ23を通って延在することにより、電池アセンブリ23と熱的に連通される。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作される操作モードで真空掃除機1が操作可能である実施形態では、制御配置21は、そのようなモードで操作する時に第1のモータ/ファンユニット11のみを操作し、第2のモータ/ファンユニット12を操作不能にするように構成されてもよい。このようにしては、電池アセンブリ23の効率的な冷却が、真空掃除機1の操作中に提供される。その上、
図4に示された実施形態によれば、制御ユニット21は導管アセンブリ16の第1のセクション25内に配置される。このようにして、制御ユニット21の効率的な冷却が、真空掃除機1の操作中に提供される。
【0069】
図4では、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12のそれぞれの回転軸ax1、ax2が示されている。第1のモータ/ファンユニット11の電動機19のロータ、及び第1のモータ/ファンユニット11のファン17は、第1のモータ/ファンユニット11の操作中に、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1を中心に回転するように構成される。同様に、第2のモータ/ファンユニット12の電動機19'のロータ、及び第2のモータ/ファンユニット12のファン17'は、第2のモータ/ファンユニット12の操作中に、第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2を中心に回転するように構成される。
図4に示された実施形態によれば、第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2は、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1に平行である。更なる実施形態によれば、第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2は、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1に実質的に平行であってもよい。第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2が、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1に実質的に平行であるという特徴は、第1のモータ/ファンユニット11の回転軸ax1と第2のモータ/ファンユニット12の回転軸ax2との間の角度が、10度未満、又は5度未満であることを包含してもよい。
【0070】
示された実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の回転軸ax1、ax2は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxに平行である。更なる実施形態によれば、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の回転軸ax1、ax2は、細長い本体3の中心伸び軸Eaxに実質的に平行であってもよい。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の回転軸ax1、ax2が、中心伸び軸Eaxに実質的に平行であるという特徴は、それぞれの回転軸ax1、ax2と細長い本体3の中心伸び軸Eaxとの間の角度が、10度未満、又は5度未満であることを包含してもよい。これらの特徴に起因して、真空掃除機1の導管アセンブリ16を形成する導管を効率的に経路設定する空間のための条件に起因して、細長い本体3の薄型設計のための条件が提供される。
【0071】
図5は、
図1~
図4を参照して説明された一部の実施形態による、真空掃除機1の空気流量Afとエネルギー効率Eとの間の相互関係を示すグラフを示す。以下で、
図1~
図5を同時に参照する。
図5のグラフのx軸は、真空掃除機1の空気入口7における1秒当たりの空気流量Afをリットルで示す。
図5のグラフのy軸は、真空掃除機1のエネルギー効率Eを百分率で示す。真空掃除機1のエネルギー効率Eは、本明細書では、真空掃除機1の空気入口7における吸引力の形の有効な出力と電気エネルギーの入力との間の割合と定義される。
【0072】
参照記号s1を備えた点線は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作され、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の他方は操作不能にされるモードで、真空掃除機1が操作されている時の、空気流量Af及びエネルギー効率Eを示す。この操作モードは、以下で非協働モードと呼ばれる。
図5で参照記号s1を備えた点線は、1つのモータ/ファンユニットのみを含む、先行技術の真空掃除機の空気流量Af及びエネルギー効率Eに対応する。
図5における線は、少なくとも一部が限定されない操作、すなわち真空掃除機1の粉塵分離ユニット15、フィルタ22、及び空気入口7が詰まっていないか、又は制限されていない操作を示す。
【0073】
図5に見られるように、真空掃除機1は、非協働モードで操作している時に、1秒当たり約5リットル及び12.5リットルでより低い操作範囲r1に比較的高いエネルギー効率を有する。しかし真空掃除機1は、可能な空気流量Afに対して比較的狭い操作範囲r1を有する。
【0074】
図5で参照記号s2を備えた実線は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、同じ電力レベルで同時に操作される操作モードで操作している、
図1~
図4を参照して説明された真空掃除機1の空気流量Af及びエネルギー効率Eを示し、真空掃除機1は、同一設計の第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む。
【0075】
参照記号s3を備えた破線は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、同じ電力レベルで同時に操作される操作モードで操作している、
図1~
図4を参照して説明された真空掃除機1の空気流量Af及びエネルギー効率Eを示し、真空掃除機1は、異なる作業点を有する第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の異なる作業点は、異なる型のモータ19、19'を備えた第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を提供することによって、並びに又は異なるサイズ、異なる羽の数、異なる羽の角度、及び同種のものなどの、異なる型のファン17、17'を備えた第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を提供することによって獲得されてもよい。第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が同時に操作される操作モードは、場合によっては以下で協働清掃モードと呼ばれる。
【0076】
実線s2からわかるように、同一設計の第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む真空掃除機1は、協働清掃モードで操作している時の空気流量Afに関して、1つのモータ/ファンユニットのみを含む先行技術の真空掃除機よりも著しく高い出力容量及び広い操作範囲r2を有する。その上、真空掃除機1は、1つのモータ/ファンユニットのみを含む先行技術の真空掃除機よりも高い出力レベルで、著しく優れたエネルギー効率Eを有する。
【0077】
同様に破線s3からわかるように、異なる作業点を有する第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む真空掃除機1は、協働清掃モードで操作している時に、同一設計(実線)の第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む真空掃除機1より、空気流量Afに関して著しく高い出力容量及び広い操作範囲r3を有する。その上、異なる作業点を有する第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む真空掃除機1は、1つのモータ/ファンユニットのみを含む先行技術の真空掃除機よりも高い出力レベルで、より優れたエネルギー効率Eを有する。加えて、異なる作業点を有する第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む真空掃除機1は、同一設計(実線)の第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12を含む真空掃除機1よりも高い出力レベル、すなわち示された例では、1秒当たり約18リットルを超えて、著しく優れたエネルギー効率Eを有する。破線s3と同様の結果は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が、異なる電力レベルで同時に操作される操作モードで真空掃除機1を操作することによって獲得され得る。
【0078】
本明細書における実施形態によれば、制御配置21は、より低い出力範囲において非協働清掃モードで真空掃除機1を操作するように構成されてもよく、所望の出力が閾値Thに達した時に協働清掃モードに切り替えてもよい。このようにして、真空掃除機1のエネルギー効率Eを最大化することができる。示された例では、閾値Thは、1秒当たり約12.5リットルに設定される。これは、示された例では、真空掃除機1が非協働清掃モードで操作している時に、1秒当たり12.5リットル未満の空気流量でより優れたエネルギー効率Eを有するのに対して、真空掃除機1が協働清掃モードで操作している時に、1秒当たり12.5リットルを超える空気流量で、より優れたエネルギー効率Eを有する。こうして、所望の出力レベルに基づいて非協働清掃モードと協働清掃モードとの間で切り替えることによって、真空掃除機1のエネルギー効率Eを最大化することができる。当業者から理解されるように、閾値Thは、真空掃除機1の設計に依存して別の値に設定されてもよい。
【0079】
図6は、
図1~
図5を参照して説明された一部の実施形態による、真空掃除機1によって発生された空気流量Afと圧力差Pとの間の相互関係を示すグラフを示す。以下で、
図1~
図6を同時に参照する。
図6のグラフのx軸は、真空掃除機1の空気入口7における1秒当たりの空気流量Afをリットルで示す。
図6のグラフのy軸は、真空掃除機1によって発生された圧力差PをkPaで示す。圧力差Pは、現在の周囲の気圧と第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の上流の導管アセンブリ16の一部の現在の圧力との間の差と定義されてもよい。
【0080】
参照記号s4を備えた点線は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作され、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の他方は操作不能にされる、すなわち真空掃除機1が上に言及された非協働清掃モードで操作されている時のモードで、真空掃除機1が操作されている時に、真空掃除機1によって発生された空気流量Af及び圧力差Pを示す。
図6で参照記号s4を備えた点線は、1つのモータ/ファンユニットのみを含む、先行技術の真空掃除機によって発生された空気流量Af及び圧力差Pに対応する。
図6で参照記号s5を備えた実線は、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が同時に操作される操作モードで操作している、
図1~
図5を参照して説明された真空掃除機1によって発生された空気流量Af及び圧力差Pを示す。
【0081】
図6に示されたグラフに見られるように、著しく高い圧力差レベルPは、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12が同時に操作される(実線s5)時に、第1及び第2のモータ/ファンユニット11、12の一方のみが操作される(点線s4)時と比べて、著しく広い操作範囲で獲得することができる。それに応じて、真空掃除機1は、平行に操作するように配置された2つのモータ/ファンユニット11、12を含むので、例えば真空掃除機1の粉塵分離ユニット15及び/又はフィルタ22が部分的に詰まった時などに、真空掃除機1の圧力降下が高い状況でも高い圧力差レベルを発生するための条件を有する真空掃除機1が提供される。こうして、これらの特徴の結果として、真空掃除機1の粉塵分離ユニット15及び/又はフィルタ22が部分的に詰まった場合も、高い清掃効率のための条件が提供される。その上、真空掃除機1は、より広い操作範囲にわたって高い圧力差レベルPを発生するための条件を有する2つのモータ/ファンユニット11、12を含むので、真空掃除機1の導管アセンブリ16内でより厚い及び/又は密度が高い騒音減衰材料を使用するための条件が提供され、依然として真空掃除機1の空気入口7を通る高い気流レベルを発生することができる。
【0082】
制御配置21は、本明細書に言及されたように、実質的にあらゆる適切な型のプロセッサ回路又はマイクロコンピュータ、例えばデジタル信号処理用回路(デジタル信号プロセッサ、DSP)、中央処理ユニット(CPU)、処理ユニット、処理回路、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサ、若しくは命令を通訳して実行し得る他の処理論理の形を取ることがある、演算装置を含んでもよい。本明細書で利用された表現「演算装置」は、複数の処理回路、例えば上記の任意の、一部の又は全ての処理回路などを含む、処理回路を表すことがある。
【0083】
制御配置21は記憶装置を更に含んでもよく、演算装置は、演算装置が演算を行うことができるために必要であり得る、例えば記憶されたプログラムコード及び/又は記憶されたデータを備えた演算装置を提供し得る、記憶装置に接続されてもよい。演算装置はまた、記憶装置内の演算の一部又は最終結果を記憶するように適合されてもよい。記憶装置は、データ若しくはプログラム、すなわち一連の命令を一時的又は永久的に記憶するために利用された物理デバイスを含んでもよい。一部の実施形態によれば、記憶装置は、シリコン系トランジスタを含む集積回路を含んでもよい。記憶装置は、異なる実施形態では、例えばメモリカード、フラッシュメモリ、USBメモリ、ハードディスク、又は例えばROM(読み取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読み取り専用メモリ)、EPROM(消去可能なPROM(Erasable PROM))、EEPROM(電気的に消去可能なPROM(Electrically Erasable PROM))などの、データを記憶するための別の類似の揮発性若しくは不揮発性記憶装置を含んでもよい。
【0084】
制御配置21は、入力及び出力信号を受信並びに/又は送信するために、真空掃除機1の構成要素に連結されてもよい。これらの入力及び出力信号は、波形、パルス、又は、入力信号を受信するデバイスが情報として検出することができ、制御配置21により処理可能な信号に変換することができる他の属性を含んでもよい。これらの信号は、次いで真空掃除機1の演算装置に供給されてもよい。入力及び出力信号の受信及び送信のために、真空掃除機1のそれぞれの構成要素への各接続は、ケーブルの形を取ってもよい。
【0085】
示された実施形態では、真空掃除機1は1つの制御配置21を含むが、別法として、2つ以上の制御ユニット内に全体又は一部が実装されてもよい。
【0086】
上記は様々な例示的実施形態の例示であり、本発明は、添付の独立請求項のみによって定義されることを理解されたい。例示的実施形態は修正されてもよく、例示的実施形態の異なる特徴は、添付の独立請求項によって定義されたように、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態以外の実施形態を生成するために組み合わされてもよいことが当業者には認識されよう。
【0087】
本明細書で使用する場合、用語「含む(comprising)」又は「含む(comprises)」はオープンエンドであり、1つ又は複数の記載された特徴、要素、ステップ、構成要素若しくは機能を含むが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ、構成要素、機能若しくはそれらの群の存在或いは追加を排除しない。
【国際調査報告】