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特表2023-553620管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法
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  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図1
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図2A
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図2B
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図3A
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図3B
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図3C
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図3D
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図4
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図5
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図6
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図7
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図8A
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図8B
  • 特表-管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-25
(54)【発明の名称】管開口とバリアとの間に排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/451 20060101AFI20231218BHJP
   A61F 5/453 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
A61F5/451 V
A61F5/453
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535360
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 US2021043893
(87)【国際公開番号】W WO2022182385
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】63/154,248
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン カミーユ ローズ
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC22
4C098CC32
4C098CC38
4C098CD05
4C098DD05
4C098DD24
4C098DD25
(57)【要約】
例は、流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法に関する。流体収集装置は、流体不透過性バリア、流体透過性本体、管、および排水受けを含む。流体不透過性バリアは遠位端部領域を有し、開口と、開口と流体連通したチャンバとを画定する。流体透過性本体は、遠位端部領域において少なくとも部分的にチャンバ内に位置決めされる。管はチャンバへと延在し、また流体不透過性バリアの遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する。管は、管の端部に少なくとも近接し、流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口を含む。排水受けは、管開口と遠位端部領域との間の区域に位置決めされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集装置であって、
開口と、前記開口と流体連通した前記流体収集装置内のチャンバとを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリアであって、前記流体不透過性バリアが、近位端部領域および遠位端部領域を有する、流体不透過性バリアと、
前記チャンバ内に少なくとも部分的に位置決めされ、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体と、
前記チャンバへと延在し、前記チャンバの前記遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する管であって、前記管が、前記管の前記端部に少なくとも近接し、前記流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口を含む、管と
を備えることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体が前記管開口を覆うことを特徴とする、流体収集装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の流体収集装置であって、前記管開口が、前記流体透過性本体のうち、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域と前記管開口との間に位置決めされた少なくとも一部分に向くように配向されていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体がチャネルを含み、前記管が少なくとも部分的に前記チャネルを通って延在することを特徴とする、流体収集装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体が、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に近接した凹部を含み、前記管開口は、前記流体透過性本体の一部分が前記管開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされた状態で前記凹部内に位置決めされていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項6】
請求項5に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体が、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域から前記近位端部領域に向かって延在する底部分と、前記遠位端部領域に近接して位置決めされた口縁部とを含み、前記凹部が、前記流体透過性本体の前記口縁部と前記底部分との間で前記流体透過性本体によって少なくとも部分的に画定されていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体が、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に実質的に相補的に形状設定された遠位部分を含むことを特徴とする、流体収集装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体収集装置が男性用尿収集装置として構成されており、前記チャンバが前記近位端部領域から前記遠位端部領域の先端へと狭まり、前記流体不透過性バリアが、使用者にインタフェースするように位置決めされかつ前記使用者の陰茎の少なくとも一部分をそこに通して受けるように寸法設定された前記開口を画定する底部分を有し、前記開口が、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に位置決めされ、前記使用者が仰臥位になったときに前記流体不透過性バリアの前記底部分および前記流体透過性本体の底部分が実質的に水平になることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項9】
請求項8に記載の流体収集装置であって、前記管が、前記開口を通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、流体収集装置。
【請求項10】
請求項9に記載の流体収集装置であって、前記管の前記端部にキャップが付けられており、前記管が、前記管開口を画定する側壁を含み、前記管開口が、前記流体不透過性バリアの前記底部分の方に配向されていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項11】
請求項8に記載の流体収集装置であって、前記流体不透過性バリアが、前記開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされたアパーチャを画定し、前記管が前記アパーチャを通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、流体収集装置。
【請求項12】
請求項11に記載の流体収集装置であって、前記チャンバ内に位置決めされた前記管の前記端部が傾斜の付いた端部を含み、前記管開口が前記傾斜の付いた端部に位置決めされており、前記管が、前記傾斜の付いた端部から前記アパーチャへと向かい、前記チャンバから出るところまで前記流体透過性本体の前記底部分に対して角度を付けられていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項13】
請求項8から12のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域がシリコーンシェルを含むことを特徴とする、流体収集装置。
【請求項14】
請求項8から13のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に近接して位置決めされ、前記遠位端部領域に近接した前記チャンバが潰れるのを抑制するように構成されたワイヤコイルまたはプラスチックのうちの少なくとも1つをさらに備えることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項15】
請求項8から13のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記チャンバが、前記遠位端部領域に近接した前記チャンバが潰れるのを抑制する網製品、ビーズ、スパンプラスチック、またはストローのうちの少なくとも1つを含む前記遠位端部領域に近接したフィラー材料を含むことを特徴とする、流体収集装置。
【請求項16】
請求項1から7のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体収集装置が女性用尿収集装置として構成されており、前記流体不透過性バリアが、前記近位端部領域のアパーチャと、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に位置決めされた前記開口とを画定する実質的に管状の流体不透過性バリアを含み、前記流体透過性本体が、少なくとも部分的に前記開口にわたって延在する一部分を有する実質的に円筒形の流体透過性本体を含み、前記管が、前記アパーチャ、および前記実質的に円筒形の流体透過性本体の少なくとも一部分を通って延在することを特徴とする、流体収集装置。
【請求項17】
請求項1から7のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体収集装置が創部排液を取り除くための流体収集装置として構成されており、前記開口が、創部を覆って配置されるように位置決めされ、前記流体透過性本体が、前記開口の少なくとも一部分にわたって延在し前記創部上に配置されるように位置決めされた底部分を有することを特徴とする、流体収集装置。
【請求項18】
請求項17に記載の流体収集装置であって、前記管の前記端部にキャップが付けられており、前記管が、前記管開口を画定する側壁を含み、前記管開口が、前記流体透過性本体の前記底部分の方に配向されていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項19】
請求項17に記載の流体収集装置であって、前記流体不透過性バリアが前記開口よりも遠位に位置決めされたアパーチャを画定し、前記管が前記アパーチャを通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、流体収集装置。
【請求項20】
請求項19に記載の流体収集装置であって、前記チャンバ内に位置決めされた前記管の前記端部が傾斜の付いた端部を含み、前記管開口が前記傾斜の付いた端部に位置決めされており、前記管が、前記傾斜の付いた端部から前記アパーチャへと向かい、前記チャンバから出るところまで前記流体透過性本体の前記底部分に対して角度を付けられていることを特徴とする、流体収集装置。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体が、流体透過性の多孔質繊維構造体と、前記使用者の皮膚に近接し前記使用者の前記皮膚と前記流体透過性の多孔質繊維構造体との間に位置決めされた吸い上げ材料とを含むことを特徴とする、流体収集装置。
【請求項22】
流体を収集する方法であって、前記方法が、
使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めするステップであって、前記流体収集装置が、開口と、前記開口と流体連通した前記流体収集装置内のチャンバとを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリアであって、前記流体不透過性バリアが、近位端部領域および遠位端部領域を有する、流体不透過性バリアと、前記チャンバ内に位置決めされ、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体と、前記チャンバへと延在し、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する管であって、前記管が、前記管の前記端部に少なくとも近接し、前記流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口を含む、管とを含む、ステップと、
前記使用者から放出された流体を前記流体収集装置の前記チャンバ内に収集するステップと、
前記管を通して前記流体収集装置から前記流体を引き込むステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、前記流体透過性本体で前記管開口を覆うステップをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項24】
請求項22または23に記載の方法であって、前記流体透過性本体の管状のチャネルを通して少なくとも部分的に前記管を挿入するステップをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項25】
請求項22から24のいずれか1項に記載の方法であって、前記流体透過性本体の凹部に前記管開口を挿入するステップをさらに含み、前記管開口が、前記流体透過性本体のうち、前記管開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされた一部分に向くように配向されていることを特徴とする、方法。
【請求項26】
請求項22から25のいずれか1項に記載の方法であって、前記使用者の陰茎を前記流体不透過性バリアの前記開口に挿入するステップをさらに含み、使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めするステップが、前記使用者が仰臥位であるときに前記流体不透過性バリアの底部分および前記流体透過性本体の底部分が実質的に水平になるように、前記使用者にインタフェースする底部分を有する前記流体不透過性バリアの前記底部分を位置決めするステップを含むことを特徴とする、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、前記管の前記端部にキャップが付けられており、前記管が、前記管開口を画定する側壁を含み、前記管開口が、前記管が概して水平である状態で、前記流体不透過性バリアの前記底部分の方に配向されていることを特徴とする、方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法であって、前記流体不透過性バリアが、前記開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされたアパーチャを画定し、前記管が、前記アパーチャを通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、前記チャンバ内に位置決めされた前記管の前記端部が傾斜の付いた端部を含み、前記管開口が前記傾斜の付いた端部に位置決めされており、前記管が、前記傾斜の付いた端部から前記アパーチャへと向かい、前記チャンバから出るところまで前記流体透過性本体の前記底部分に対して角度を付けられていることを特徴とする、方法。
【請求項30】
請求項22から25のいずれか1項に記載の方法であって、使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めするステップが、前記流体不透過性バリアの前記開口が創部を覆い、前記流体透過性本体の底部分が前記創部上に配置された状態で、前記使用者の前記皮膚の前記創部に前記流体収集装置を位置決めするステップを含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月26日出願の米国仮特許出願第63/154,248号の優先権を主張し、その開示を、本願にその全体として引用して援用する。
【背景技術】
【0002】
個人は、通常の排尿プロセスが困難または不可能であるような、制限されたまたは損なわれた可動性を有する場合がある。たとえば、個人は可動性を損なう手術または障害を有する場合がある。別の例では、個人は、パイロット、運転手、および危険区域での作業者によって経験されるような制限された移動条件を有する場合がある。追加的に、監視の目的で、または臨床的検査のために、個人からの流体の収集が必要とされる場合がある。
【0003】
これらの状況のうちのいくつかに対処するために、差込み便器、およびフォーリーカテーテルなどの尿路カテーテルが使用されることがある。しかし、差込み便器および尿路カテーテルは、それに関連付けられたいくつかの課題を有する。たとえば、差込み便器は不快感、流出、および他の衛生的課題を生じさせやすい場合がある。尿路カテーテルは不快で痛みを伴う場合があり、尿路感染を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、流体収集装置の使用者および製造業者は、尿を収集する新規で改善された装置、システム、および方法を模索し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される実施形態は、画定された排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法に関する。一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリア、流体透過性本体、管、および排水受けを含む。流体不透過性バリアは、開口と、開口と流体連通した流体収集装置内のチャンバとを少なくとも部分的に画定し、流体不透過性バリアは近位端部領域および遠位端部領域を有する。流体透過性本体はチャンバ内に位置決めされ、遠位端部領域と近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する。管はチャンバへと延在し、流体不透過性バリアの遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する。管は、管の端部に近接し、流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口を含む。排水受けは、管開口と流体不透過性バリアの遠位端部領域との間の区域に位置決めされる。
【0006】
一実施形態では、流体を収集する方法は、使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めするステップを含む。流体収集装置は、近位端部領域および遠位端部領域を少なくとも部分的に有し、開口と、開口と流体連通した流体収集装置内のチャンバとを画定する流体不透過性バリアを含む。流体収集装置は、チャンバ内に位置決めされ、遠位端部領域と近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体も含む。流体収集装置は、チャンバへと延在し、チャンバの遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する管も含む。管は、管の端部に少なくとも近接し、流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口を含む。方法は、使用者から放出された流体を流体収集装置のチャンバに収集するステップと、管を通して流体収集装置から流体を引き込むステップとを含む。
【0007】
開示される実施形態のうちのいずれかによる特徴は、限定なく互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、以下の詳細な説明および添付図面を検討することにより、本開示の他の特徴および利点が当業者には明らかになろう。
【0008】
図面には本開示のいくつかの実施形態が示してあり、同一の参照符号は、図面に示されている異なる図または実施形態における同一のまたは同様の要素または特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による流体収集システムのブロック図である。
図2A】一実施形態による男性用尿収集装置の正面等角図である。
図2B】一実施形態による男性用流体収集装置の遠位端部領域の断面図である。
図3A】一実施形態による流体収集装置の遠位端部領域の断面図である。
図3B】一実施形態による流体収集装置の遠位端部領域の断面図である。
図3C】一実施形態による流体収集装置の遠位端部領域の断面図である。
図3D】一実施形態による流体収集装置の遠位端部領域の断面図である。
図4】一実施形態による流体透過性本体の遠位端部領域の正面等角図である。
図5】一実施形態による流体収集装置の遠位端部領域の正面等角図である。
図6】一実施形態による流体収集装置の遠位端部領域の断面図である。
図7】一実施形態による管の一実施形態の一部分の概略断面図である。
図8A】一実施形態による女性用流体収集組立体の側面図である。
図8B図8Aの流体収集組立体の遠位端部領域の断面概略図である。
図9】一実施形態による、流体収集装置を用いて流体を収集するための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に開示される実施形態は、画定された排水受けを有する流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法に関する。流体収集装置は、流体不透過性バリア、流体透過性本体、および管を含むことができる。流体不透過性バリアは、開口と、開口と流体連通した流体収集装置内のチャンバとを少なくとも部分的に画定し、近位端部領域および遠位端部領域を含む。流体透過性本体はチャンバ内に位置決めされ、遠位端部領域と近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する。管はチャンバへと延在し、流体不透過性バリアの遠位端部領域に近接したチャンバ内に位置決めされた端部を有する。管は、管の端部に近接し、流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口(たとえば入口)も含む。
【0011】
流体収集装置の画定された排水受けは、流体収集装置から取り除かれるために流体が集まることができる、尿収集装置内の区域または領域を含むことができる。流体収集装置は、使用時の上部から底部まで、流体不透過性バリアの上部分と、覆われていないかまたは上部分から間隔を開けて配置されて、放出された尿が流体透過性本体に入ることを可能にする流体透過性本体の一部分と、真空管の管開口と、管開口と流体収集装置の流体不透過性バリアの底層との間に位置決めされた、流体透過性本体の少なくとも一部分とを含むことができる。たとえば、流体は流体透過性本体に、またはその中に受けられ、流体は管を用いて排水受けから引き込まれるので、画定された排水受けへと引き込まれ得る。いくつかの実施形態では、画定された排水受けは、流体不透過性バリアの遠位端部領域から間隔を開けて配置された管の管開口を有する、チャンバ内の少なくともある区域または領域を含むことができる。したがって、流体が管開口と流体不透過性バリアの遠位端部領域との間で排水受け内に集まると、管は排水受けから流体を取り除くことができる。いくつかの実施形態では、流体透過性本体は管開口と流体不透過性バリアの遠位端部領域との間に延在して、流体透過性本体が流体内の水の分子結合に連結部を提供するという技術的効果を生じさせる。また、管開口と流体不透過性バリアとの間の流体透過性本体のこの構成により、流体透過性本体の他の領域の流体が流体内の水の分子結合を介して排水受けへと引き込まれて、流体が管開口を通して管へと引き込まれる。本明細書に記載の流体収集装置の実施形態内の画定された排水受けは、流体収集装置から引き込まれている流体に対する真空の損失を防止し、それによって流体収集装置からの流体の捕捉を改善するという技術的効果も提供することができる。本明細書に記載の流体収集装置の実施形態内の画定された排水受けは、収集されている流体の分子結合のネットワーク促進連結(network promoting connection)という技術的効果を生じさせる流体透過性本体も提供し、それによって流体収集装置からの流体の除去を改善する。
【0012】
従来の流体収集装置では、流体収集装置が実質的に水平な姿勢にあるとき、流体は流体収集装置からの除去が困難であるかまたは不十分なことが多い。本明細書に記載の流体収集装置のいくつかの実施形態では、流体収集装置は、実質的に水平な姿勢にあるときに流体収集装置が効率的に動作するという技術的効果を生じさせる、真空で補助された流体収集装置のための水平な排水受けを含むことができる。たとえば、流体収集装置のいくつかの実施形態は、液体が流体収集装置内に蓄えられるための最低点が通常は存在しない腹、内腿、または胸などの皮膚に配置され得る、皮膚または創部をケアする流体収集装置として使用されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、流体収集装置は、陰嚢の区域、または陰茎のいずれかの側もしくは陰茎の上(臍の下)に位置決めされるような、使用中に概して水平になり得る男性用外付けカテーテルを含んでもよい。画定された水平な排水受けは、排水受け内の管開口の位置および接触の角度を最適化することにより、流体収集装置による流体の捕捉を最大化することができる。
【0013】
水平な姿勢で使用され、水平な排水受けを有する流体収集装置は、上部から底部または底部から上部の順序で、覆われておらず、流体が流体透過性本体に入ることを可能にする流体透過性本体の一部分と、真空管の管開口と、管開口と流体収集装置の流体不透過性バリアとの間に位置決めされた流体透過性本体の少なくとも一部分とを含むことができる。使用時、水平な排水受けは流体収集装置の最低点でなくてもよく、むしろ水平な排水受け内の、流体が収集される領域でもよい。たとえば、流体透過性本体を真空に引いたとき、管開口と流体不透過性バリアとの間の流体透過性本体全体が水平な排水受けでもよい。たとえば、男性用外付けカテーテル尿収集装置では、流体透過性本体の上側は一般に覆われておらず(または流体不透過性バリアの上部分から間隔を開けて配置されて)放出された尿を受けることができ、流体透過性本体の底側は流体不透過性バリアの底部分に接するように位置決めすることができる。この場合、水平な排水受けは、流体不透過性バリアの開口と流体不透過性バリアの遠位端部領域との間の流体透過性本体の領域全体を含むことができる。
【0014】
図1は、一実施形態による流体収集システム10のブロック図である。流体収集システム10は、本明細書に記載の流体収集システムの実施形態のうちのいずれかに含まれ得る。システム10は、流体(たとえば尿)収集装置12(たとえば本明細書に開示される流体収集組立体のうちのいずれか)、流体収集容器14、およびポンプ16(または真空)を含む。流体収集装置12、流体収集容器14、およびポンプ16は、1つ以上の管17または導管を介して互いに流体的に結合され得る。たとえば、流体収集装置12は管17を介して流体収集容器14またはポンプ16のうちの1つ以上に動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、ポンプ16は流体収集容器14に直接固定されてもよい。流体収集装置12に収集された流体(たとえば尿または他の体液)は、流体収集装置12に固定された管17を介して流体収集装置12から取り除かれ得る。管17の出口に加えられる吸引(たとえば真空)力に応答して、管17の入口を介して流体収集装置12のチャンバに吸引力を導入することができる。
【0015】
吸引力は、ポンプ16によって直接的または間接的に管17の出口に加えられ得る。吸引力は、流体収集容器14を介して間接的に加えられてもよい。たとえば、管17の出口は尿収集容器14の内側領域内に配置されても、尿収集容器14の内側領域に流体的に結合されてもよく、追加の管17が尿収集容器14からポンプ16へと延在してもよい。したがって、ポンプ16は流体収集容器14を介して流体収集装置12に吸引力を加えてもよい。吸引力は、ポンプ16を介して直接的に加えられてもよい。たとえば、管17の出口はポンプ16内に配置されてもよい。追加の管17がポンプ16から流体収集容器14になど、流体収集装置12の外側の点へと延在してもよい。こうした例では、ポンプ16は流体収集装置12と流体収集容器14との間に配置されてもよい。
【0016】
流体収集容器14は、その中に流体を保持するように寸法設定および形状設定される。流体収集容器14は、尿などの体液を溜めるためのバッグ(たとえば排液バッグ)、ボトルもしくはカップ(たとえば収集ジャー)、または任意の他の密閉容器を含むことができる。いくつかの例では、管17は流体収集装置12から延在し、流体収集容器14の第1の点において流体収集容器14に取り付けられてもよい。追加の管17が尿収集容器14上の第2の点において尿収集容器14に取り付けられてもよく、またポンプ16へと延在し、ポンプ16に取り付けられてもよい。したがって、真空(たとえば吸引力)は流体収集容器14を介して流体収集装置12に引き込まれ得る。尿などの流体は、ポンプ16を使用して流体収集装置12から排出され得る。
【0017】
ポンプ16は、手動真空ポンプ、および電気真空ポンプ、ダイアフラムポンプ、遠心ポンプ、容積型ポンプ、磁気駆動ポンプ、蠕動ポンプ、または真空を生み出すように構成された任意のポンプのうちの1つ以上を含むことができる。ポンプ16は真空または吸引力を提供して、流体収集装置12から流体を取り除くことができる。いくつかの例では、ポンプ16は(たとえば電源ソケットに接続された)電源コード、1つ以上のバッテリ、またはさらには手動の力(たとえば手で動作させる真空ポンプ)のうちの1つ以上によって給電され得る。いくつかの例では、ポンプ16は流体収集装置12の外側に、流体収集装置12上に、または流体収集装置12内に嵌合するように寸法設定および形状設定され得る。たとえば、ポンプ16は1つ以上の小型化されたポンプ、または1つ以上のマイクロポンプを含んでもよい。本明細書に開示される真空源は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモートコントローラ、またはポンプ16を作動させるのに適した任意の他の装置のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0018】
図2Aは、一実施形態による男性用尿収集装置200の正面図である。尿収集装置200は、開口206と、開口206と流体連通した流体収集装置内のチャンバ204とを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリア202を含む。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202の底部分は開口206を画定することができ、流体不透過性バリア202の反対側の部分または上部分はアパーチャ212を画定することができる。流体不透過性バリア202は、近位端部領域203および遠位端部領域205を含む。開口206は、流体不透過性バリア202の近位端部領域203に近接して、または流体不透過性バリア202の遠位端部領域205よりも近位端部領域203の近くに位置決めすることができ、アパーチャ212は、遠位端部領域205に近接して、または近位端部領域203よりも遠位端部領域205の近くに位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202は近位端部領域203と遠位端部領域205との間で狭まる。たとえば、流体不透過性バリア202(およびチャンバ204)は実質的に三角形の正面プロファイルを含んでもよく、遠位端部領域205は三角形のプロファイルの狭い端部または先端に存在する。流体不透過性バリア202は、実質的に三角形の正面プロファイルなどの、チャンバ204に実質的に相補的な形状を含むことができる。流体不透過性バリア202は、流体不透過性ポリマー(たとえばシリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネートなど)、ポリウレタンフィルム、熱可塑性エラストマー、油、別の適した材料、またはこれらの組合せなどの実質的に柔軟な流体不透過性材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリアは紙状もしくはバッグ状の流体不透過性材料、および/または流体不透過性の布を含む。
【0019】
尿収集装置200は、チャンバ204内に位置決めされ、遠位端部領域205と近位端部領域203との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体210も含む。流体透過性本体210は、流体不透過性バリア202のチャンバの形状に概して相補的に形状設定され得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体210は、遠位端部領域205と近位端部領域203との間に少なくとも部分的に延在する流体不透過性バリア202の縁部から間隔を開けて配置される。いくつかの実施形態では、流体透過性本体210は流体不透過性バリア202の縁部に当接するように位置決めされ、したがって流体不透過性バリア202は、開口206から排水受け209まで流体透過性本体210内に流体を保持する。
【0020】
流体透過性本体210は、開口206から離れるように流体を吸い上げ、かつ/または流体の輸送を可能にするように構成され、それによって流体がチャンバ204から漏れるのを防止することができる。流体透過性本体210は概して排水受け209に向かって流体を吸い上げ、かつ/または流体の輸送を可能にすることもできる。流体透過性本体210は、流体を吸い上げ、かつ/または流体の輸送を可能にすることができる任意の材料を含むことができる。本明細書で言及される透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、または他の同様の特性もしくはプロセスでもよく、本明細書では「透過性」および/または「吸い上げ」と呼ばれる。こうした「吸い上げ」特性または他の物理的特性は、流体透過性本体210への体液の吸着を含まないなど、流体透過性本体210への吸収を排除することができる。言い換えれば、材料が体液にさらされ、しばらく体液から離された後、材料への体液の吸収または溶解は実質的に行われ得ない。吸収または溶解は所望されないが、用語「実質的に吸収しない」は、吸い上げ材料の乾燥重量の約30wt%未満、流体透過性本体210の乾燥重量の約20wt%未満、約10wt%未満、約7wt%未満、約5wt%未満、約3wt%未満、約2wt%未満、約1wt%未満、または約0.5wt%未満などの、わずかな量の流体透過性本体210への体液の吸収および/または溶解(たとえば吸収性)を許容してもよい。一実施形態では、流体透過性本体210は少なくとも1つの吸収性材料または吸着性材料を含んでもよい。
【0021】
流体透過性本体210は、一方向に流体を動かす布を含んでもよい。したがって、流体透過性本体210は陰茎の周りの区域から流体を取り除き、それによってその区域および尿道を乾燥したままにすることができる。流体透過性本体210により、流体が概してチャンバ204内の排水受け209および管208に向かって流れることが可能になり得る。流体透過性本体210は、親水性ポリオレフィンなどの多孔質または繊維質の材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、流体透過性本体210は親水性ポリオレフィンなどの多孔質または繊維質の材料から構成されるか、または本質的に構成される。流体透過性本体210に使用され得るポリオレフィンの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、またはこれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。さらに、流体透過性本体210は、成形、押出し、または焼結などの種々の製造方法に従って製造されてもよい。流体透過性本体210は変動的な密度または寸法を含んでもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、流体透過性本体210は、流体透過性材料の2つ以上の層を含むことができる。たとえば、流体透過性本体210は流体透過性支持体の周りを覆うかまたは包む流体透過性膜を含んでもよく、流体透過性膜と流体透過性支持体はどちらもチャンバ204内に配置されてもよい。流体透過性膜は、流体透過性支持体のうち、少なくとも使用者の陰茎に面する側の少なくとも一部分(たとえば全体)を覆うかまたはそこにわたって延在することができる。流体透過性膜および流体透過性支持体は、任意の流体を開口206から離れるように吸い上げるように構成され、それによって流体がチャンバ204から漏れるのを防止し、管208を通して流体が取り除かれるのを促進することができる。本明細書に言及される透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、または他の同様の特性もしくはプロセスでもよく、本明細書では「透過性」および/または「吸い上げ」と呼ばれる。
【0023】
流体透過性膜および流体透過性支持体は、概して排水受け209などのチャンバ204の内側に向かって流体を吸い上げることもできる。流体透過性膜は、流体を吸い上げることができる任意の材料を含むことができる。たとえば、流体透過性膜は、ガーゼ(たとえば絹、リネン、ポリエステルなどのポリマーベースの材料、または綿ガーゼ)、(スパンナイロン繊維などの)ナイロン、別の柔らかい布(たとえば、ジャージニット布など)、または別の滑らかな布(たとえばレーヨン、サテンなど)などの布を含んでもよい。ガーゼ、柔らかい布、および/または滑らかな布から流体透過性膜を形成することにより、尿収集装置200によって生じるチャフィング(chaffing)を軽減することができる。流体透過性膜および流体透過性支持体の他の実施形態が、2017年6月2日出願の米国特許出願第15/612,325号、2016年9月8日出願の米国特許出願第15/260,103号、2017年6月1日出願の米国特許出願第15/611,587号、2019年4月29日出願のPCT特許出願第PCT/US19/29608号に開示されており、これらのそれぞれの開示を、本願にその全体として引用して援用する。多くの実施形態では、流体透過性本体210は、多孔質のスパンナイロン繊維構造体と、スパンナイロン繊維構造体を少なくとも部分的に封入するガーゼを含む流体透過性吸い上げ膜とを含む流体透過性支持体を含む。
【0024】
尿収集装置200は、チャンバ204へと延在し、流体不透過性バリア202の遠位端部領域205に近接して位置決めされた端部218を有する管208も含む。図2Bに示されているように、管208は管208の端部218に近接した管開口219を含む。図2Aに戻ると、管開口219と流体不透過性バリア202の遠位端部領域205との間の領域または区域として、排水受け209が画定され得る。流体透過性本体210の少なくとも一部は排水受け209へと延在することができる。流体透過性本体210に放出された流体は、管208を真空に引いたときに取り除かれるように、排水受け209へと流れ、排水受け209に蓄えられ得る。管208は、流体不透過性バリア202の上部分のアパーチャ212を通ってチャンバ204へと延在することができる。いくつかの実施形態では、端部218および管開口219を含む管208の第1の部分はアパーチャ212に近接した流体不透過性バリアに固定的に連結することができ、管208の第2の部分はアパーチャ212に近接した流体収集装置200に取外し可能に固定または連結することができる。アパーチャ212は、流体不透過性バリア202の遠位端部領域205に近接して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、管208の端部218、および/または管開口219は、遠位端部領域205とアパーチャ212との間に位置決めされる。いくつかの実施形態では、アパーチャ212が存在せず、管208は開口206を通ってチャンバ204から出て行ってもよい。米国仮特許第63/067,542号には、男性用外付けカテーテル尿収集装置の実施形態が記載されており、その態様は本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかに使用されてもよく、その開示をその全体として引用して援用する。
【0025】
図2Bに目を向けると、これは尿収集装置200の遠位端部の側面図である。尿が流体透過性本体210へと放出されたとき、尿は最低点へと流れて、流体不透過性バリア202の遠位端部領域205に尿のプール50を形成することができる。管208の端部218および管開口219は流体不透過性バリア202の遠位端部領域205から間隔を開けて配置されており、したがって尿のプール50のための排水受け209が管開口219および/または管208の端部218の間に画定される。
【0026】
いくつかの実施形態では、流体透過性本体210の少なくとも一部分は、管開口219(および/または管208の端部218)と流体不透過性バリア202の遠位端部領域205との間に位置決めされる。管開口219は、流体透過性本体210のうち、管開口219と流体不透過性バリア202の遠位端部領域205との間に位置決めされ得る少なくとも一部分に向くように配向され得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体210は管開口219を覆うことができる。本明細書において、流体透過性本体210によって管開口219を覆うことは、管開口219が下向きに配向されている場合でも、管開口219にわたって少なくとも部分的に(たとえば全体的に)延在することを含む。つまり、流体透過性本体210は管開口219の下で管開口219を覆うことができる。流体透過性本体210は遠位端部領域205に近接した凹部226を含むことができ、管開口219は、凹部226内に少なくとも部分的に(たとえば全体的に)位置決めすることができ、流体透過性本体210の遠位部分または先端225は管開口219と流体不透過性バリア202の遠位端部領域205との間に存在することができる。したがって、管開口219は流体透過性本体210内に埋め込まれ得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体210は遠位端部領域205から近位端部領域203に向かって延在する底部分224を含む。流体透過性本体210の底部分224は、使用者上に置かれるかまたは位置決めされる流体不透過性バリア202の底部分201とインタフェースすることができる。流体透過性本体210の底部分224は実質的に平面状でもよい。流体透過性本体210は、流体不透過性バリア202の遠位端部領域205に近接して位置決めされた口縁部222も含むことができる。凹部226は、流体透過性本体210の口縁部222と底部分224との間の流体透過性本体210によって少なくとも部分的に画定され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、流体透過性本体210の遠位部分225は、遠位端部領域205に実質的に相補的に形状設定される。流体透過性本体210の遠位部分225は流体不透過性バリア202の遠位端部領域205から間隔を開けて配置されてもよく、したがって排水受け209の一部分には流体透過性本体210がない。いくつかの実施形態では、流体透過性本体210の遠位部分225は、遠位端部領域205の流体不透過性バリア202の少なくとも一部分(たとえば全体)とインタフェースする。
【0028】
いくつかの実施形態では、管208の端部218は傾斜の付いた端部218を含み、管開口219は傾斜の付いた端部218に位置決めされる。従来の管の端部は通常は従来の管の側壁に対して垂直であるのに対して、管208の傾斜の付いた端部218は、管208の側壁に対して鋭角または鈍角である。傾斜の付いた端部218が管208の側壁に対して角度を付けられた状態で、傾斜の付いた端部218および管開口219が概して水平であるとき、管208は、流体透過性本体210の底部分224および/または流体不透過性バリア202の底部分201に対して角度を付けられ得る。たとえば、図3Aに示されている実施形態と同様に、管208は傾斜の付いた端部218からアパーチャ212へと向かい、チャンバ204から出るところまで角度を付けられ得る。
【0029】
傾斜の付いた端部218を有する実施形態は、尿収集装置200が使用者上に概して水平に位置決めされるときに使用され得る。動作時、管208を真空に引いたとき、管208は管開口219を通して排水受け209から管208へと流体を引き込む。流体透過性本体210は、チャンバ204内の流体(たとえば尿)の分子結合に連結部を提供する。尿は管開口219を通して管208へと引き込まれ、次いで、尿中の水の分子結合を介して流体透過性本体210内の尿を排水受け209へと引き込むこともできる。尿収集装置200内の排水受け209の構成により、尿収集装置200から引き込まれている流体に対する真空の損失が防止され、それによって流体収集装置からの流体の捕捉を改善することができる。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア202の遠位端部領域205は使用中に尿収集装置200の低い点になってもよく、管208は管208の側壁に対して概して垂直な端部を含んでもよい。
【0030】
図3Aには、使用中、実質的に水平な姿勢の尿収集装置300の遠位端部領域305が示してある。流体収集装置300の遠位端部領域305のみが示されているが、そうでないことが言及されていなければ、流体収集装置300は流体収集装置200の任意の態様を含んでもよい。たとえば、流体収集装置300は、流体不透過性バリア302の底部分301の開口(図示せず)と、流体不透過性バリア302の上部分303のアパーチャ312とを画定し、遠位端部領域305を有する流体不透過性バリア302と、チャンバ304と、流体透過性本体310と、端部318および管開口319を有する管308とを含むことができ、これらは、そうでないことが言及されていなければ、尿収集装置200の、開口206およびアパーチャ212を画定する流体不透過性バリア202、チャンバ204、流体透過性本体210、ならびに端部218および開口219を有する管208の任意の態様を含む。流体不透過性バリア302は底部分301および上部分303を含むことができ、チャンバ304は底部分301と上部分303との間に画定され得る。底部分301は使用者上に位置決めすることができ、開口(図示せず)を画定することができ、上部分303は流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に近接して位置決めされたアパーチャ312を画定することができる。
【0031】
流体透過性本体310は、流体不透過性バリア302の底部分301の少なくとも一部分に位置決めされた底部分324を含むことができる。流体透過性本体310は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に近接した凹部326を含むことができ、管開口319は少なくとも部分的に凹部326内に位置決めされ得る。流体透過性本体310は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に近接して位置決めされた口縁部322も含むことができる。口縁部322は、流体不透過性バリア302の上部分303の一部とインタフェースするかまたはそれに接して位置決めされ得る。凹部326は流体透過性本体310の口縁部322と底部分324との間で、流体透過性本体310の遠位部分325によって少なくとも部分的に画定され得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体310は底部分324から口縁部322へと丸まる。流体透過性本体310の口縁部322および遠位部分325は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に相補的でありかつインタフェースするように形状設定され得る。
【0032】
流体透過性本体310の少なくとも一部分は、管開口319と流体不透過性バリア302との間に位置決めされる。管開口319は、流体透過性本体310のうち、少なくとも管開口319と流体不透過性バリア302の遠位端部領域305との間に位置決めされ得る部分に向くように配向され得る。たとえば、流体透過性本体310の底部分324および/または遠位部分325が、管開口319と流体不透過性バリア302との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、尿収集装置300は、図3Aに示されているように流体透過性本体310の底部分324および流体不透過性バリア302の底部分301が実質的に水平な状態の、概して水平な姿勢で使用され得る。概して水平な姿勢では、管308の傾斜の付いた端部318は実質的に水平であり、凹部326内に少なくとも部分的に位置決めされ得る。管308は傾斜の付いた端部318からアパーチャ312へと、流体透過性本体310の底部分324および/または流体不透過性バリア302の底部分301に対して鋭角に角度を付けられ得る。概して水平な姿勢にあるとき、尿収集装置300の排水受け309は、管開口319と流体不透過性バリア302の底部分301との間で遠位端部領域305においてチャンバ304内に少なくとも部分的に位置決めされてもよく、流体透過性本体310の底部分324は管開口319と流体不透過性バリア302の底部分301との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、流体透過性本体310の底部分324は管開口319にインタフェースするかまたは隣接することができる。たとえば、流体透過性本体の底部分324の一部は、管開口319の少なくとも一部分(たとえば全体)を覆うかまたはそこにわたって延在することができる。管308の傾斜の付いた端部318、および傾斜の付いた端部309と流体不透過性バリア302との間に排水受け309を位置決めすることにより、尿50が流体透過性本体310を通って排水受け309へと引き込まれ、管308を真空に引いたときに管開口319を通って管308へと引き込まれることが可能になる。管308の端部318は、排水受け309の横方向辺縁部または遠位端部に近接して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体310の遠位部分325のみが、管308の端部318と流体不透過性バリア302の遠位端部領域305との間でチャンバ304内に位置決めされる。
【0033】
いくつかの実施形態では、尿収集装置300は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305が使用中に尿収集装置300の低い点にある状態で使用されるように構成され得る。遠位端部領域305が使用中に尿収集装置300の低い点にあるとき、管の側壁に対して概して垂直な端部を有する管を使用して、尿収集装置300から尿50を引き込むことができる。たとえば、管の端部は、流体透過性本体310の遠位部分325が管の端部と流体不透過性バリア302の遠位端部領域305との間でチャンバ304内に位置決めされた状態で、凹部326に挿入されてもよい。遠位端部領域305が使用中に尿収集装置300の低い点にあるとき、排水受け309は、管の端部と流体不透過性バリア302の遠位端部領域305との間でチャンバ304内に位置決めされ得る。水平な姿勢の流体収集装置のいくつかの実施形態では、排水受け309は、流体透過性本体310のうち、流体不透過性バリアの開口と管開口319との間の領域を含む。排水受け309は、流体透過性本体310において口縁部322の端部へとさらに延在してもよい。流体透過性本体310は、流体透過性本体310に保持されている流体の分子結合を促進することができ、管開口319と流体50との間の空気の空間によって分子結合が破壊されないように、管開口319は流体透過性本体310に当接し、かつ/または隣接することができる。
【0034】
図3Bには、使用中、実質的に水平な姿勢の尿収集装置330の遠位端部領域305が示してある。流体収集装置330の遠位端部領域305のみが示されているが、そうでないことが言及されていなければ、流体収集装置330は流体収集装置200、300の任意の態様を含むことができる。たとえば、流体収集装置330は底部分301および上部分303を有する流体不透過性バリア302を含んでもよい。流体不透過性バリア302は遠位端部領域305を含んでもよく、開口(図示せず)およびチャンバ304を画定してもよい。
【0035】
尿収集装置330は流体透過性本体340を含むことができる。流体透過性本体340は、流体透過性本体210の材料などの、流体透過性本体210、310の任意の態様を含んでもよい。流体透過性本体340は、流体不透過性バリア302の底部分301の少なくとも一部分に位置決めされた底部分344と、流体不透過性バリア302の上部分303の少なくとも一部分に隣接して位置決めされているかまたはインタフェースする上部分342とを含むことができる。流体透過性本体の遠位部分345は、流体透過性本体340の上部分342および底部分344に連結することができる。流体透過性本体340は、流体透過性本体340の上部分342と底部分344との間に延在する管状のチャネル346を含むことができる。管状のチャネル326は、流体透過性本体340へと流体透過性本体340の遠位部分345まで延在することができる。流体透過性本体340は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に相補的でありかつインタフェースするように形状設定され得る。
【0036】
尿収集装置330は管338も含むことができ、管338は管338の端部348から間隔を開けて配置された管開口349を有する。いくつかの実施形態では、管338の端部348を通る流体連通が存在しないように、管338の端部348はキャップが付けられ、閉じられ、または覆われる。管開口349は、管338の端部348に位置決めされるのではなく、管338の側壁に画定されかつ/または位置決めされ得る。管開口349が管348の側壁にある状態で、管開口349は流体不透過性バリア302の底部分301および/または流体透過性本体340の底部分344の方に配向され得る。
【0037】
流体透過性本体340の少なくとも一部分は、管開口349と流体不透過性バリア302との間に位置決めされる。管開口349は、流体透過性本体340のうち、少なくとも管開口349と流体不透過性バリア302の遠位端部領域305との間でチャンバ304内に位置決めされ得る部分に向くように配向され得る。たとえば、底部分344が管開口349と流体不透過性バリア302との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、尿収集装置330は、図3Bに示されているように流体透過性本体340の底部分344および流体不透過性バリア302の底部分301が実質的に水平な状態の、概して水平な姿勢で使用され得る。概して水平な姿勢では、覆われているかまたはキャップが付けられた管338の端部348は、管状のチャネル346内で流体透過性本体340の遠位部分345に当接またはインタフェースすることができる。管338の側壁の管開口349は、流体透過性本体340の底部分344および流体不透過性バリア302の底部分301へと下方に配向され得る。管状のチャネル348が流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に近づくとき、管338は、少なくとも管状のチャネル348の遠位領域内では実質的に水平でもよい。いくつかの実施形態では、管338は(陰茎の隣で)開口を通ってチャンバ304から出て行く。
【0038】
概して水平な姿勢にあるとき、尿収集装置330の排水受け339は管開口349と流体不透過性バリア302の底部分301との間で遠位端部領域305に近接してチャンバ304内に少なくとも部分的に位置決めされてもよく、流体透過性本体340の底部分344は管開口349と流体不透過性バリア302の底部分301との間に位置決めされてもよい。流体透過性本体330が管338の端部348の周りに巻き付くとき、排水受け339は流体透過性本体340の遠位部分345を通って延びることができる。いくつかの実施形態では、流体透過性本体340の底部分344は管開口349にインタフェースするかまたは隣接することができる。たとえば、流体透過性本体340の底部分344の一部は、管開口349を覆うかまたはそこにわたって少なくとも部分的に(たとえば全体的に)延在することができる。流体不透過性バリア302の底部分301の方に管開口349が配向されていることにより、尿50が流体透過性本体310を通って排水受け339へと引き込まれ、また管338を真空に引いたときに管開口349を通って管338へと引き込まれることが可能になる。
【0039】
図3Cには、使用中、実質的に水平な姿勢の尿収集装置360の遠位端部領域305が示してある。尿収集装置360は、尿収集装置300の流体透過性本体310と、尿収集装置330の流体不透過性バリア302および管338とを含むことができる。キャップが付けられているかまたは覆われた管338の端部348は、流体透過性本体310の凹部326に位置決めされ得る。排水受け339と同様に、排水受け369が管開口349と流体不透過性バリア302の底部分301との間に位置決めされ得る。上述の尿収集装置330から尿を引き出すのと同様に、尿収集装置360が水平な姿勢にあるとき、尿収集装置360から尿を引き出すことができる。
【0040】
図3Dには、使用中、実質的に水平な姿勢の尿収集装置370の遠位端部領域305が示してある。流体収集装置370の遠位端部領域305のみが示されているが、そうでないことが言及されていなければ、流体収集装置370は流体収集装置200、300、330、360の任意の態様を含んでもよい。たとえば、流体収集装置370は底部分301および上部分302を有する流体不透過性バリア302を含んでもよい。流体不透過性バリア302は遠位端部領域305を含み、開口(図示せず)およびチャンバ304を画定することができる。
【0041】
尿収集装置370は流体透過性本体380を含むことができる。流体透過性本体380は、流体透過性本体210の材料などの、流体透過性本体210、310の任意の態様を含んでもよい。流体透過性本体380は、流体不透過性バリア302の底部分301の少なくとも一部分に位置決めされた底部分384を含むことができる。流体透過性本体310は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に近接した凹部386を含むことができる。流体透過性本体380は、流体不透過性バリア302の遠位端部領域305に近接して位置決めされた口縁部382も含むことができる。口縁部382は、流体不透過性バリア302の上部分303の一部とインタフェースするかまたはそれに接して位置決めされ得る。凹部326は、流体透過性本体380の遠位部分385、上部分382、および底部分384によって少なくとも部分的に画定され得る。いくつかの実施形態では、底部分384、遠位部分385、および上部分382はチャンバ304内に位置決めされた3つの別個のピースまたは要素である。
【0042】
尿収集装置370は管338も含むことができ、管338は、管338の端部348から間隔を開けて配置された管開口349を有する。管開口349は流体不透過性バリア302の底部分301、および/または流体透過性本体340の底部分344の方に配向され得る。底部分384は管開口349と流体不透過性バリア302との間に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、尿収集装置370は図3Dに示されているように流体透過性本体380の底部分384および流体不透過性バリア302の底部分301が実質的に水平な状態の、概して水平な姿勢で使用され得る。概して水平な姿勢では、覆われているかまたはキャップが付けられた管338の端部348は、凹部386の流体透過性本体の遠位部分385に当接またはインタフェースすることができる。管338の側壁の管開口349は、流体透過性本体380の底部分384および流体不透過性バリア302の底部分301へと下方に配向され得る。管338は実質的に水平でもよく、(陰茎の隣で)開口を通ってチャンバ304から出て行くことができる。
【0043】
排水受け339、369と同様に、排水受け379は管開口349と流体不透過性バリア302の底部分301との間に位置決めされ得る。上述の尿収集装置330、360から尿を引き出すのと同様に、尿収集装置370が水平な姿勢にあるとき、尿収集装置370から尿を引き出すことができる。
【0044】
図4には、男性用尿収集装置で使用され得る流体透過性本体410の遠位端部が示してある。たとえば、流体透過性本体410は流体不透過性バリア202、302のチャンバ204、304内に位置決めされてもよい。流体透過性本体410は、流体透過性本体210に関連して上述した材料のうちのいずれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、流体透過性本体410は第1の部分422および第2の部分424を含む。第1の部分422は流体不透過性バリアの底部分に近接または隣接して位置決めすることができ、第2の部分424は流体不透過性バリアの上部分に近接または隣接して位置決めすることができる。別法として、第1の部分422が流体不透過性バリアの上部分に近接または隣接して位置決めされてもよく、第2の部分424が流体不透過性バリアの底部分に近接または隣接して位置決めされてもよい。開いた領域414が流体透過性本体420の第1の部分422と第2の部分424との間に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体410の第2の部分424は存在せず、流体透過性本体410の第1の部分422が、チャネル壁416が流体不透過性バリアの上部分に近接または隣接して位置決めされた状態で、流体不透過性バリアの底部分に隣接して位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、流体透過性本体410はチャネル壁416が流体不透過性バリアの底部分に近接した状態で使用されてもよい。
【0045】
流体透過性本体410は、管408の少なくとも一部分を受けるように寸法設定されたチャネル412も含むことができる。チャネル412は、流体透過性本体410の第1の部分422によって少なくとも部分的に画定され得る。いくつかの実施形態では、チャネル412は流体透過性本体410の上部分422およびチャネル壁416によって画定されてもよい。チャネル412は概して管状でもよい。チャネル壁416は、流体透過性本体210の材料のうちのいずれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、チャネル壁416は流体透過性本体410の第1の部分422と一体に形成され、チャネル412は第1の部分422とチャネル壁416との間に存在する。チャネル412は流体透過性本体410の遠位端部425に近接したところから流体不透過性バリアの開口に向かって延在してもよい。
【0046】
流体透過性本体410を有する尿収集装置は、尿収集装置の排水受け409およびチャンバと真空源との間に流体連通を提供するように構成された管408も含むことができる。管408は、本明細書に記載の管208、308の任意の態様を含んでもよい。いくつかの実施形態では、管408は、管408の側壁に対して概して垂直な管408の端部418に開口419を含む(たとえば傾斜の付いた端部は管408に存在しなくてもよい)。流体透過性本体410および管408が流体不透過性バリアのチャンバ内に位置決めされたとき、排水受け409は、管開口419と流体不透過性バリアの遠位端部との間で少なくとも部分的に流体透過性本体410内に形成され得る。チャネル412は、流体透過性本体410と接触した状態を保つように端部418および管開口419を仕向けるかまたは付勢する、管408のためのポケットを形成することができる。また、チャネル412は流体透過性本体410の遠位部分425から間隔を開けて、または離れて終了または終端することができ、したがって管開口419は流体不透過性バリアから間隔を開けて保持される。使用時、尿収集装置200に関連して上述した流体透過性本体210と同様に、流体透過性本体410は管開口419へと尿を仕向けることができる。
【0047】
図5は、流体収集装置530の遠位端部の正面等角図である。流体収集装置530の遠位端部のみが示されているが、そうでないことが言及されていなければ、流体収集装置530は流体収集装置200の任意の態様を含んでもよい。いくつかの実施形態では、流体収集装置530は、遠位端部領域535、底部分531、および上部分533を有する流体不透過性バリア532を含む。チャンバ534およびアパーチャ539は、流体不透過性バリア532によって少なくとも部分的に画定され得る。
【0048】
流体収集装置530は流体透過性本体540も含む。そうでないことが言及されていなければ、流体透過性本体540は、流体透過性本体210に関連して説明された材料および層などの、流体透過性本体210の任意の態様を含んでもよい。流体透過性本体540は三日月形状の突出部548を含むことができ、三日月形状の突出部548は、三日月形状の突出部548の一部分と流体透過性本体540の遠位部分545との間に少なくとも部分的にポケット546を画定する。ポケット546は、管508の端部および少なくとも一部分を受けるように寸法設定され得る。
【0049】
管508は、流体不透過性バリア532の上部分533のアパーチャ539を通り、ポケット546へと延在することができる。管508は平坦な端部を含んでもよく、管208、308の傾斜の付いた端部と同様であるかまたは同じ傾斜の付いた端部を含んでもよい。管508の端部はポケット546内に位置決めすることができ、したがって管508の端部の管開口は、ポケット546内で流体透過性本体540によって包まれる。管508の端部がポケット546内に位置決めされ、流体不透過性バリア532の遠位端部領域535および流体不透過性バリア532の底部分531から間隔を開けて配置された状態で、排水受け549が流体不透過性バリア532の遠位端部領域535において、管508の端部と流体不透過性バリア532との間に画定され得る。尿は、尿収集装置200などの他の尿収集装置と同様に管508へと引き込まれ得る。
【0050】
尿または流体収集装置200、300、330、360、370、400、および500のいくつかの実施形態では、チャンバを画定する流体不透過性バリアは、遠位端部領域でのその形状を保持するように構成されたシリコーンシェルを含むことができる。尿または流体収集装置200、300、330、360、370、400、および500のいくつかの実施形態では、ワイヤコイルまたはプラスチックのうちの少なくとも1つが流体不透過性バリアの遠位端部に近接して位置決めされ、遠位端部領域に近接したチャンバが潰れるのを抑制するように構成され得る。尿または流体収集装置200、300、330、360、370、400、および500のいくつかの実施形態では、チャンバは、流体不透過性バリアの遠位端部領域に近接したチャンバの一部分にフィラー材料を含んでもよい。フィラー材料は、遠位端部領域に近接したチャンバが潰れるのを抑制する網製品、ビーズ、またはストローのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0051】
尿または流体収集装置200、300、330、360、370、400、および500の流体透過性本体および排水受けの態様は、他の尿収集装置に適用されてもよい。たとえば、PCT国際出願第PCT/US2019/029616号、米国特許出願第15,260,103号、米国特許出願第16/433,773号、および米国仮特許出願第63/067,542号には、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかで使用され得る、流体透過性材料および流体不透過性材料を含む男性用と女性用両方の流体収集装置の種々の実施形態が記載されており、それらの開示をその全体として引用して援用する。いくつかの実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアの近位端部のアパーチャと、流体不透過性バリアの遠位端部領域と近位端部領域との間に位置決めされた開口とを画定する、実質的に管状の流体不透過性バリアを有する女性用尿収集装置を含むことができる。女性用尿収集装置の流体透過性本体は、開口の少なくとも一部分(たとえば全体)にわたって延在する実質的に円筒形の部分を含むことができる。流体透過性本体は、流体透過性本体340、350と同様に、管の端部をその中に受ける凹部を画定する遠位部分も含むことができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、流体収集装置は、流体が集まるかまたは放出され得る(尿道を除く)身体の創部または他の領域から流体を取り除くために使用されてもよい。図6は、流体収集装置600の部分側面図である。流体収集装置600は、たとえば創部から創部排液を取り除く際に使用され得る。流体収集装置600は、開口606およびアパーチャ612を画定する流体不透過性バリア602を含むことができる。開口606は、流体収集装置600のうち、使用者の皮膚60に接するかまたは少なくとも近接して配置されるべき側に位置決めされ得る。アパーチャ612は、開口606に実質的に対向して位置決めされ得る。流体不透過性バリア602は遠位端部領域605を含むことができ、流体収集装置600内に少なくとも部分的にチャンバ604を画定することができる。
【0053】
流体収集装置600は流体透過性本体610も含む。流体透過性本体は、流体透過性本体210の材料などの、流体透過性本体210の任意の態様を含んでもよい。流体透過性本体610は、開口606の少なくとも一部分(たとえば全体)にわたって延在する底部分624を含むことができ、したがって流体透過性本体610の底部分624は皮膚60に少なくとも近接して位置決めされ得る。たとえば、流体透過性本体610の流体透過性膜が皮膚60上に配置されてもよい。流体透過性本体610は、流体不透過性バリア602の遠位端部領域605に近接した凹部626を含むことができ、管608の管開口619は少なくとも部分的に凹部626内に位置決めされ得る。流体透過性本体610は、流体不透過性バリア602の遠位端部領域605に近接して位置決めされた口縁部622も含むことができる。口縁部622は、流体不透過性バリア602の上部分の一部、および/または流体不透過性バリア602の遠位端部領域605を画定する流体不透過性バリア602の一部分とインタフェースするかまたはそれに接して位置決めされ得る。凹部626は、流体透過性本体610の口縁部622と底部分624との間で流体透過性本体610の遠位部分625によって少なくとも部分的に画定され得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体610は底部分624から口縁部622へと丸まる。流体透過性本体610の口縁部622および遠位部分625は、流体不透過性バリア602の遠位端部領域605に相補的でありかつインタフェースするように形状設定され得る。
【0054】
管608はアパーチャ612を通ってチャンバ604へと延在することができ、傾斜の付いた端部618を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア602の上部分から延在する、端部および管開口を含む導管がチャンバ604内に固定的に形成され、管608はアパーチャ612に近接して流体収集装置600に分離可能に固定され連結されてもよい。管開口619は、管608の傾斜の付いた端部618に位置決めされ得る。管608の傾斜の付いた端部618は、管608の側壁に対して鋭角または鈍角である。傾斜の付いた端部618が管608の側壁に対して角度を付けられた状態で、傾斜の付いた端部618および管開口619が流体透過性本体610の底部分624に対して概して水平および/または平行であるとき、管608は流体透過性本体610の底部分624に対して角度を付けられ得る。たとえば、管608は傾斜の付いた端部618からアパーチャ612へと向かい、チャンバ604から出るところまで角度を付けられ得る。
【0055】
傾斜の付いた端部618を備えた管608を有する実施形態は、流体収集装置600が使用者に概して水平に位置決めされるときに使用されてもよい。動作時、管608を真空に引いたとき、管608は管開口619を通して排水受け609から管608へと流体を引き込む。流体透過性本体610は、創部および/またはチャンバ604内の流体の分子結合に連結部を提供する。管開口619を通して管608へと引き込まれている流体は、次いで、流体内の水の分子結合を介して流体透過性本体610内の流体を排水受け609へと引き込むこともできる。尿収集装置600内の排水受け609の構成により、流体収集装置600から引き込まれている流体に対する真空の損失を防止することができ、かつ/または流体透過性本体610は流体透過性本体610と管開口619との間の排水受け609内の流体の分子結合を促進し、それによって流体収集装置600からの流体の捕捉を改善することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、管608はチャンバ604内に概して水平に位置決めされ得る。たとえば、管608は、管338と同様であるかまたは同じように、管608の端部から間隔を開けて配置された管開口を含んでもよい。管開口は606および/または流体透過性本体610の底部分624の方に配向されてもよい。
【0057】
上に言及したように、流体収集装置のいくつかの実施形態は、(管の終端部に画定されるのではなく)管の端部からオフセットした、かつ/または管の側壁にある管開口を有する管を含むことができる。図7は、一実施形態による管700の一実施形態の一部分の概略断面図である。管700は、本明細書に記載の流体収集装置のうちのいずれかにおいて使用されてもよい。そうでないことが本明細書に開示されているときを除いて、管700は、本明細書に開示される管のうちのいずれかと同じかまたは実質的に同様でもよい。たとえば、管700は、入口704(または管開口)と、出口(図示せず)と、入口704から出口へと延在する通路708とを画定する少なくとも1つの壁702を含むことができる。管700は、通路708に配置された少なくとも1つの管多孔質材料710も含む。管700の入口704について示し、議論しているが、図7に関して本明細書で議論された同じ原理が出口にも当てはまることに留意されたい。
【0058】
壁702は、横方向に延在する部分702aと、末端部分702bとを含む。横方向に延在する部分702aは、管700の長手方向軸712に対して概して平行に延在する。末端部分702bは横方向に延在する部分702aから延在し、管700の末端部720を形成する。たとえば、末端部分702bは、管700の長手方向軸712に対して斜めに角度を付けられた、または垂直な方向で、横方向に延在する部分702aから延在してもよい。
【0059】
壁702は入口704を画定することができる。しかし、入口704は管700の末端部720にない。代わりに、入口704は(示されているように)末端部720に隣接してもよく、末端部720から間隔を開けて配置されてもよい。入口704は壁702の横方向に延在する部分702aによって画定され、入口704が末端部720に隣接しているとき、壁702の末端部分702bによって画定される。いくつかの実施形態では、管多孔質材料710は管700から省略されてもよいことに留意されたい。
【0060】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される管のうちのいくつかの寸法および/または断面形状は、管が取り付けられるように構成された装置の入口および出口とは異なっていてもよい。装置の入口および出口に対して管の寸法および/または断面形状が異なることにより、装置の入口および出口にこうした管を直接取り付けることが防止され得る。さらに、ここに開示される管のうちのいくつかの壁は、比較的小さいヤング率および/または比較的小さい厚みを示すことができ、これにより装置との間で締まり嵌めが形成されることが抑制され得る。したがって、こうした管を装置に直接取り付けることが困難になり得る。したがって、本明細書に開示される管は、本明細書に開示される管と装置の入口および/または出口との間での取付けを容易にするように構成された1つ以上のアダプタを含むことができる。
【0061】
上に言及したように、本明細書に記載の流体収集装置の態様は、女性用外付けカテーテルなどの女性用尿収集装置に含まれてもよい。図8Aは、流体収集組立体840と流体連通した流体収集システム822の側面図である。流体収集組立体840は、近位端部領域864および遠位端部領域862を有する実質的に管状の流体不透過性バリア842を有する女性用外付けカテーテルを含むことができる。流体不透過性バリア842は、少なくとも1つの開口844と、流体収集組立体840内のチャンバと、近位端部領域864のアパーチャ803とを画定することができる。流体収集組立体840は、チャンバ内に配置された少なくとも1つの流体透過性本体850も含む。
【0062】
図8Bは、一実施形態による流体収集システム822の遠位端部領域862の断面概略図である。管800は、入口804および通路808を画定する少なくとも1つの壁802と、通路808内に配置された管多孔質材料810とを含むことができる。そうでないことが本明細書に開示されているときを除いて、流体収集組立体840は、本明細書に開示される流体収集組立体のうちのいずれかと同じかまたは実質的に同様である。管800は、図7に示されている管700と実質的に同様でもよい。たとえば、管800の入口804は管800の末端部820にない。代わりに、壁802は横方向に延在する部分802aと、横方向に延在する部分802aから延在する末端部分802bとを含む。壁802の末端部分802bは、管800の末端部820を画定する。横方向に延在する部分802aは、管800の入口804を少なくとも部分的に画定する。入口804は、組立体多孔質材料850の末端部866に対して入口804をオフセットさせる必要性を防止する、組立体多孔質材料850に隣接する。さらに、流体収集組立体840へと管800を過度に挿入すると、流体不透過性バリア842が入口804を遮断するのではなく、壁802の末端部分802bが流体不透過性バリア842に接触することになる。
【0063】
いくつかの実施形態では、流体収集組立体840は概して水平に配向されてもよい。遠位端部領域862がチャンバ846の重力的に低い点(gravimetric low point)でないとき、流体収集組立体840は概して水平に配向され得る。代わりに、流体不透過性バリア842の裏側868(たとえば流体不透過性バリア842のうち、開口844に概して対向する側)の少なくとも一部分、または裏側868と遠位端部領域862との間の交差部がチャンバ846の重力的に低い点である。流体収集組立体840は、患者が座っているとき、または立っているときに概して水平でもよい。流体収集組立体840が概して水平に配向されているとき、体液は、流体不透過性バリア842の裏側868に沿ってチャンバ846の一部分の中に概して集まることができる。管800の入口804は、概して流体不透過性バリア842の裏側868に向くように配向され得る。いくつかの実施形態では、管800の入口804は、概して、開口844を少なくとも部分的に画定する、流体不透過性バリア842の前側に向くように配向され得る。入口804は概して蓄えられている体液の方に向いているので、流体収集組立体840が概して水平に配向されているとき、入口804は、従来の管よりもより早く、より効率的にチャンバ846から体液を取り除くことができる。
【0064】
図9は、一実施形態による、使用者から流体を収集するための方法900の流れ図である。方法900は、使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めする行為910を含む。方法900は、使用者から放出された流体を流体収集装置のチャンバに収集する行為920も含む。方法は、管を通して流体収集装置から流体を引き込む行為930も含む。
【0065】
本明細書に記載の(尿を含む)流体収集装置のうちのいずれかを、方法900において使用することができる。いくつかの実施形態では、方法900の流体収集装置は、開口と、開口と流体連通した流体収集装置内のチャンバとを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリアを含み、流体不透過性バリアは近位端部領域および遠位端部領域を有する。方法900の流体収集装置は、チャンバ内に位置決めされ、遠位端部領域と近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体を含むことができる。方法900の流体収集装置は、チャンバへと延在し、遠位端部に近接して位置決めされた端部を有する管を含むことができる。管は、管の端部に近接し、流体不透過性バリアの遠位端部領域と管の端部との間でチャンバ内に位置決めされ得る流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向された管開口を含むことができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、方法900は、管開口を流体透過性本体で覆い、かつ/または流体透過性本体内に少なくとも部分的に管開口を埋め込む行為を含む。いくつかの実施形態では、方法900は、流体透過性本体のチャネルを通して少なくとも部分的に管を挿入する行為を含む。いくつかの実施形態では、方法900は、管開口が管開口と流体不透過性バリアの遠位端部との間に位置決めされ得る流体透過性本体の一部分に向くように配向された状態で、流体透過性本体の凹部に管開口を挿入するステップを含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、方法900は、使用者の陰茎を流体不透過性バリアの開口に挿入する行為を含む。使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めする行為910は、使用者が仰臥位であるときに流体不透過性バリアの底部分および流体透過性本体の底部分が実質的に水平になるように、使用者にインタフェースする底部分を有する流体不透過性バリアの底部分を位置決めするステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、管の端部にはキャップが付けられても、覆われてもよく、管は管開口を画定する側壁を含むことができ、管開口は流体不透過性バリアの底部分の方に配向され、管は概して水平である。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリアは開口と遠位端部との間に位置決めされたアパーチャを画定し、管はアパーチャを通ってチャンバへと延在する。いくつかの実施形態では、チャンバ内に位置決めされた管の端部は傾斜の付いた端部を含むことができ、管開口は傾斜の付いた端部に位置決めされ、管は、傾斜の付いた端部からアパーチャへと向かい、チャンバから出るところまで流体透過性本体の底部分に対して角度を付けられ得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、使用者の皮膚上に流体収集装置を位置決めする行為910は、流体不透過性バリアの開口が創部を覆い、流体透過性本体の底部分が創部上に配置された状態で、使用者の皮膚の創部に流体収集装置を位置決めするステップを含んでもよい。
【0069】
上述の方法900の行為は例示を目的としたものである。たとえば、方法900の行為は異なる順序で実施されても、複数の行為に分けられても、変形されても、追加されても、組み合わせられてもよい。一実施形態では、方法900の行為のうちの1つ以上が方法900から省略されてもよい。方法900の行為のうちのいずれかは、本明細書に開示される尿収集装置のうちのいずれかを使用するステップを含むことができる。
【0070】
本明細書において、用語「約」または「実質的に」は、±10%または±5%の、「約」または「実質的に」によって修飾された用語の許容可能な変動を指す。さらに、用語「より小さい」、「またはそれより小さい」、「より大きい」、「より多い」、または「またはそれより多い」は、終点として、用語「より小さい」、「またはそれより小さい」、「より大きい」、「より多い」、または「またはそれより多い」によって修飾されている値を含む。
【0071】
種々の態様および実施形態を本明細書に開示してきたが、他の態様および実施形態が企図される。本明細書に開示される種々の態様および実施形態は説明を目的としており、限定を意図したものではない。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-06-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
男性用尿収集装置であって、
開口と、前記開口と流体連通した前記男性用尿収集装置内のチャンバとを少なくとも部分的に画定する流体不透過性バリアであって、前記流体不透過性バリアが、前記開口を少なくとも部分的に確定する底部分と、前記底部分と反対側の上部分と、近位端部領域および遠位端部領域を有し、前記開口が陰茎の少なくとも一部分をそこに通して受けるように位置決めされかつ寸法設定された、流体不透過性バリアと、
前記流体不透過性バリアの前記上部分と前記底部分との間の前記チャンバ内に少なくとも部分的に位置決めされ、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体と、
前記チャンバへと延在し、前記チャンバの前記遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する管であって、前記管が、前記管の前記端部に少なくとも近接し、前記流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向され、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域と前記開口との間で、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域から間隔を開けて配置された管開口を含む、管と、
を備えることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体透過性本体が前記管開口を覆うことを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項3】
請求項1に記載の男性用尿収集装置であって、前記管開口が、前記流体透過性本体のうち、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域と前記開口との間に位置決めされた少なくとも一部分に向くように配向されていることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項4】
請求項1に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体透過性本体が前記流体不透過性バリアの前記上部分に近接して位置決めされる上部分と、前記流体不透過性バリアの前記底部分に近接して位置決めされる底部分と、前記流体透過性本体の前記上部分と前記流体透過性本体の前記底部分との間に位置決めされるチャネルを含み、前記管が少なくとも部分的に前記チャネルを通って延在することを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項5】
請求項1に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体透過性本体が、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に近接した凹部を含み、前記管開口は、前記流体透過性本体の一部分が前記管開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされた状態で前記凹部内に位置決めされていることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項6】
請求項5に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体透過性本体が、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域から前記近位端部領域に向かって延在する底部分と、前記遠位端部領域に近接して位置決めされた口縁部とを含み、前記凹部が、前記流体透過性本体の前記口縁部と前記底部分との間で前記流体透過性本体によって少なくとも部分的に画定されていることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項7】
請求項1に記載の男性用尿収集装置であって、前記チャンバが前記近位端部領域から前記遠位端部領域の先端へと狭まり、前記底部分が男性使用者にインタフェースするように位置決めされかつ前記男性使用者の前記陰茎の少なくとも一部分をそこに通して受けるように寸法設定され、前記開口が、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に位置決めされ、前記男性使用者が仰臥位になったときに前記流体不透過性バリアの前記底部分および前記流体透過性本体の底部分が実質的に水平になることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項8】
請求項7に記載の男性用尿収集装置であって、前記管が、前記開口を通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項9】
請求項8に記載の男性用尿収集装置であって、前記管の前記端部にキャップが付けられており、前記管が、前記管開口を画定する側壁を含み、前記管開口が、前記流体不透過性バリアの前記底部分の方に配向されていることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項10】
請求項7に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体不透過性バリアが、前記開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされたアパーチャを画定し、前記管が前記アパーチャを通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項11】
請求項10に記載の男性用尿収集装置であって、前記チャンバ内に位置決めされた前記管の前記端部が傾斜の付いた端部を含み、前記管開口が前記傾斜の付いた端部に位置決めされており、前記管が、前記傾斜の付いた端部から前記アパーチャへと向かい、前記チャンバから出るところまで前記流体透過性本体の前記底部分に対して角度を付けられていることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項12】
請求項7に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域がシリコーンシェルを含むことを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項13】
請求項7に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に近接して位置決めされ、前記遠位端部領域に近接した前記チャンバが潰れるのを抑制するように構成されたワイヤコイルまたはプラスチックのうちの少なくとも1つをさらに備えることを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項14】
請求項7に記載の男性用尿収集装置であって、前記チャンバが、前記遠位端部領域に近接した前記チャンバが潰れるのを抑制する網製品、ビーズ、スパンプラスチック、またはストローのうちの少なくとも1つを含む前記遠位端部領域に近接したフィラー材料を含むことを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項15】
請求項1に記載の男性用尿収集装置であって、前記流体透過性本体が、流体透過性の多孔質繊維構造体と、男性使用者の皮膚に近接し前記男性使用者の前記皮膚と前記流体透過性の多孔質繊維構造体との間に位置決めされた吸い上げ材料とを含むことを特徴とする、男性用尿収集装置。
【請求項16】
男性使用者から流体を収集する方法であって、前記方法が、
流体収集装置の流体不透過性バリアによって少なくとも部分的に確定される開口を通して前記男性使用者の陰茎の少なくとも一部分を挿入するステップと、
前記男性使用者の皮膚上に前記流体収集装置を位置決めするステップであって、前記流体収集装置が、前記開口と流体連通した前記流体収集装置内のチャンバと、近位端部領域および遠位端部領域を有する前記流体不透過性バリアと、前記チャンバ内に位置決めされ、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間に少なくとも部分的に延在する流体透過性本体と、前記チャンバへと延在し、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域に近接して位置決めされた端部を有する管であって、前記管が、前記管の前記端部に少なくとも近接し、前記流体透過性本体の少なくとも一部分に向くように配向され、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域と前記開口との間で、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域から間隔を開けて配置された管開口を含む、管とを含む、ステップと、
前記男性使用者から放出された流体を前記流体収集装置の前記チャンバ内に収集するステップと、
前記管を通して前記流体収集装置から前記流体を引き込むステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記流体透過性本体で前記管開口を覆うステップをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、前記流体透過性本体の管状のチャネルを通して少なくとも部分的に前記管を挿入するステップをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項19】
請求項16に記載の方法であって、前記流体透過性本体の凹部に前記管開口を挿入するステップをさらに含み、前記管開口が、前記流体透過性本体のうち、前記開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされた一部分に向くように配向されていることを特徴とする、方法。
【請求項20】
請求項16に記載の方法であって、前記男性使用者の皮膚上に前記流体収集装置を位置決めするステップが、前記男性使用者が仰臥位であるときに前記流体不透過性バリアの底部分および前記流体透過性本体の底部分が実質的に水平になるように、前記男性使用者にインタフェースする底部分を有する前記流体不透過性バリアの前記底部分を位置決めするステップを含むことを特徴とする、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、前記管の前記端部にキャップが付けられており、前記管が、前記管開口を画定する側壁を含み、前記管開口が、前記管が概して水平である状態で、前記流体不透過性バリアの前記底部分の方に配向されていることを特徴とする、方法。
【請求項22】
請求項20に記載の方法であって、前記流体不透過性バリアが、前記開口と前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域との間に位置決めされたアパーチャを画定し、前記管が、前記アパーチャを通って前記チャンバへと延在することを特徴とする、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、前記チャンバ内に位置決めされた前記管の前記端部が傾斜の付いた端部を含み、前記管開口が前記傾斜の付いた端部に位置決めされており、前記管が、前記傾斜の付いた端部から前記アパーチャへと向かい、前記チャンバから出るところまで前記流体透過性本体の前記底部分に対して角度を付けられていることを特徴とする、方法。
【国際調査報告】