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特表2023-553662空間再利用パラメータを指示し空間再利用パラメータフィールドを決定する方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-25
(54)【発明の名称】空間再利用パラメータを指示し空間再利用パラメータフィールドを決定する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20231218BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20231218BHJP
   H04W 72/12 20230101ALI20231218BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W84/12
H04W72/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023536181
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2021125779
(87)【国際公開番号】W WO2022127377
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】202011483071.3
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】于 健
(72)【発明者】
【氏名】淦 明
(72)【発明者】
【氏名】狐 梦▲實▼
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067BB21
5K067DD34
5K067KK02
(57)【要約】
本出願は、無線通信分野に関し、802.11be規格をサポートする無線ローカルエリアネットワークに適用される。特に、本出願は、トリガフレーム内で空間パラメータを指示する方法、ならびにPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための対応する方法および関連する装置に関する。本方法は、アクセスポイントAPがトリガフレームを送信するステップを含み、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。局は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、空間再利用パラメータSRPによって指示される値を決定する。STAはAPにEHT TB PPDUを送信する。本出願のこの実施形態の実施中は、EHT TB PPDUの空間再利用パラメータフィールドは、U-SIGのフレーム構造を変更することなく設定され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法であって、
アクセスポイントAPによって、トリガフレームを送信するステップであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される、ステップと、
前記APによって、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するステップであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の空間再利用パラメータSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを生成するように構成された、プロセッサと、
前記トリガフレームを送信するように構成されたトランシーバであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トランシーバは、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するように構成され、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の空間再利用パラメータSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、トランシーバと
を備える、通信装置。
【請求項3】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、
前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが1つのSRPフィールドを含み、前記SRPフィールドの値が、前記UL SRP1フィールド、前記UL SRP2フィールド、前記UL SRP3フィールド、および前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しい、請求項1に記載の方法、または請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが1つのSRPフィールドを含み、前記SRPフィールドの値が、前記UL EHT SRPフィールドによって指示された前記値と等しい、請求項1に記載の方法、または請求項2に記載の通信装置。
【請求項5】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUが非集約PPDUであり、前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含み、
前記SRP1フィールドの値が、前記UL SRP1フィールドおよび前記UL SRP2フィールドによって指示される値の最小値と等しく、
前記SRP2フィールドの値が、前記UL SRP3フィールドおよび前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しい、請求項1に記載の方法、または請求項2に記載の通信装置。
【請求項6】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUの帯域幅が320 MHzであるか、または前記EHT TB PPDUが集約PPDUの一部であり、前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含み、前記SRP1フィールドの値は前記SRP2フィールドの値と等しく、その両方が、前記UL SRP1フィールド、前記UL SRP2フィールド、前記UL SRP3フィールド、および前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しい、請求項1に記載の方法、または請求項2に記載の通信装置。
【請求項7】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUの帯域幅が320 MHzであるか、または前記EHT TB PPDUが集約PPDUの一部であり、前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含み、前記SRP1フィールドの値が、前記UL SRP1フィールド、前記UL SRP2フィールド、前記UL SRP3フィールド、および前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しく、前記SRP2フィールドの値が、前記UL EHT SRPフィールドの前記値と等しい、請求項1に記載の方法、または請求項2に記載の通信装置。
【請求項8】
前記EHT TB PPDUの前記ユニバーサル信号フィールドU-SIGが、U-SIG予約フィールドをさらに含み、前記U-SIG予約フィールドの値がデフォルト値である、請求項1から3から6のいずれか一項に記載の方法、または請求項2から6のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項9】
物理層プロトコル・データユニット内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法であって、
局STAによって、トリガフレームを受信するステップであって、前記トリガフレームは、超高スループット物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように前記局をトリガするために使用される、ステップと、
前記STAによって、前記EHT TB PPDUを送信するステップであって、前記EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項10】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、前記トリガフレームは、超高スループット物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように前記通信装置をトリガするために使用される、トランシーバと、
前記EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、前記EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、プロセッサとを備え、
前記トランシーバは、前記EHT TB PPDUを送信するように構成される、通信装置。
【請求項11】
前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが1つのSRPフィールドを含み、前記SRPフィールドの値が、前記UL EHT SRPフィールドによって指示された前記値と等しい、請求項9に記載の方法、または請求項10に記載の通信装置。
【請求項12】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUが非集約PPDUであり、前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含み、
前記SRP1フィールドの値が、前記UL SRP1フィールドおよび前記UL SRP2フィールドによって指示される値の最小値と等しく、
前記SRP2フィールドの値が、前記UL SRP3フィールドおよび前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しい、請求項9に記載の方法、または請求項10に記載の通信装置。
【請求項13】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUの帯域幅が320 MHzであるか、または前記EHT TB PPDUが集約PPDUの一部であり、前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含み、前記SRP1フィールドの値は前記SRP2フィールドの値と等しく、その両方が、前記UL SRP1フィールド、前記UL SRP2フィールド、前記UL SRP3フィールド、および前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しい、請求項9に記載の方法、または請求項10に記載の通信装置。
【請求項14】
前記トリガフレームの前記共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含み、前記4つのUL SRPフィールドが、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドであり、前記UL EHT SRPフィールドが、前記共通情報フィールドの予約フィールド内に配置され、
前記EHT TB PPDUの帯域幅が320 MHzであるか、または前記EHT TB PPDUが集約PPDUの一部であり、前記EHT TB PPDUの前記U-SIGが、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含み、前記SRP1フィールドの値が、前記UL SRP1フィールド、前記UL SRP2フィールド、前記UL SRP3フィールド、および前記UL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しく、前記SRP2フィールドの値が、前記UL EHT SRPフィールドの前記値と等しい、請求項9に記載の方法、または請求項10に記載の通信装置。
【請求項15】
前記EHT TB PPDUの前記ユニバーサル信号フィールドU-SIGが、U-SIG予約フィールドをさらに含み、前記U-SIG予約フィールドの値がデフォルト値である、請求項9、および請求項11から14のいずれか一項に記載の方法、または請求項10から14のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項16】
トリガフレーム送信方法であって、
アクセスポイントAPによって、トリガフレームを送信するステップであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、ステップと、
前記APによって、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するステップであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、ステップと
を含む、トリガフレーム送信方法。
【請求項17】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、プロセッサと、
前記トリガフレームを送信するように構成されたトランシーバであって、
前記トランシーバは、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するようにさらに構成され、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、トランシーバと
を含む、通信装置。
【請求項18】
前記U-SIG予約指示フィールドが、前記トリガフレームのユーザ情報リストフィールドの、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される、請求項16に記載の方法、または請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
前記特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子AID12が、事前設定値または不完全なAID12値である、請求項18に記載の方法または通信装置。
【請求項20】
前記特殊なユーザ情報フィールドが前記U-SIG用の1つのUL SRPフィールド、または前記U-SIG用の2つのUL SRPフィールドをさらに含む、請求項18または19に記載の方法または通信装置。
【請求項21】
前記トリガフレームの共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む、または前記共通情報フィールドの予約フィールド内の、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPフィールドをさらに含む、請求項16および請求項18から20のいずれか一項に記載の方法、または請求項17から20のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項22】
前記U-SIG用の前記2つのUL SRPフィールドが、前記U-SIG内のSRP1フィールド、および前記U-SIG内のSRP2フィールドであり、
前記U-SIG内の前記SRP1フィールドの値が、前記トリガフレームのアップリンク空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールド内の、UL SR1フィールドおよびUL SR2フィールドの任意の値と等しく、
前記U-SIG内のSRP2フィールドの値が、前記トリガフレームの前記アップリンク空間再利用フィールドによって指示された、前記4つの空間再利用フィールド内のUL SR3フィールドおよびUL SR4フィールドのいずれか1つと等しい、請求項21に記載の方法または通信装置。
【請求項23】
高効率トリガベースの物理層プロトコル・データユニットHE TB PPDUまたはEHT TB PPDUを送信するために、EHT STAを指示するHE/EHTサブフィールドが、前記トリガフレームの共通情報フィールド内の予約フィールド内に設定される、請求項16に記載の方法または請求項17に記載の通信装置。
【請求項24】
前記トリガフレームが、
アップリンクHE帯域幅とアップリンクEHT帯域幅とを共同して指示するために、UL(HE)BWフィールドとともに使用されるアップリンクEHT PPDU帯域幅拡張フィールド、または
特殊なユーザ情報フィールドが存在するかどうかを指示する、特殊なユーザの存在インジケータ・サブフィールドをさらに含む、請求項16に記載の方法または請求項17に記載の通信装置。
【請求項25】
物理層プロトコル・データユニットPPDU送信方法であって、
局STAによって、トリガフレームを受信するステップであって、前記トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、ステップと、
前記STAによって、前記EHT TB PPDUを送信するステップであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、ステップと
を含む、物理層プロトコル・データユニットPPDU送信方法。
【請求項26】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、前記トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、トランシーバと、
前記EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定され、前記トランシーバは、前記EHT TB PPDUを送信するようにさらに構成され、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの前記値に基づいて決定される、プロセッサと
を備える、通信装置。
【請求項27】
前記U-SIG予約指示フィールドが、前記トリガフレームのユーザ情報リストフィールドの、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される、請求項25に記載の方法、または請求項26に記載の通信装置。
【請求項28】
前記特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子AID12が、事前設定値または不完全なAID12値である、請求項27に記載の方法または通信装置。
【請求項29】
前記特殊なユーザ情報フィールドが前記U-SIG用の1つのUL SRPフィールド、または前記U-SIG用の2つのUL SRPフィールドをさらに含む、請求項27または28に記載の方法または装置。
【請求項30】
前記トリガフレームの共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む、あるいは前記共通情報フィールドの予約フィールド内の、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPフィールドをさらに含む、請求項25に記載の方法または請求項26に記載の通信装置。
【請求項31】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体が命令を記憶し、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1、請求項3から8、請求項9、請求項11から15、請求項16、請求項18から24、請求項25、および請求項27から30のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項32】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1、請求項3から8、請求項9、請求項11から15、請求項16、請求項18から24、請求項25、請求項27から30のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にされる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信技術の分野に関し、特に空間再利用パラメータを指示する方法、物理層プロトコル・データユニットPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための対応する方法、トリガフレーム送信方法、PPDU送信方法、および関連する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)は、802.11a/b/g、802.11n、802.11ac、802.11ax、および検討中の802.11beを含む多くの世代にわたって開発されてきた。802.11ax規格は、高効率(high efficient、HE)規格と呼ばれてもよく、802.11be規格は、超高スループット(extremely high throughput、EHT)規格またはWi-Fi 7規格と呼ばれてもよい。802.11axとは異なり、802.11beは、超高送信速度を達成し、超高ユーザ密度を有するシナリオをサポートするために、超大帯域幅、例えば320 MHzを使用する。以下では、802.11ax規格をサポートするが、802.11be規格をサポートしない局が略してHE局と呼ばれ、802.11be規格をサポートする局は略してEHT局と呼ばれる。
【0003】
802.11ax WLANデバイス(アクセスポイント(access point、AP)および局(station、STA))は、半二重送信のみをサポートする。言い換えると、同じスペクトル帯域幅またはチャネル上で、1つのデバイスのみが情報を送信することができ、他のデバイスは、信号を受信することしかできず、信号を送信することはできない。これにより、現在の送信デバイスへの干渉を回避する。しかしながら、WLANデバイスの密度が高まるにつれて、基本サービスセット(basic service set、BSS)は他のBSSと重複することがより一般的になっている。言い換えると、重複基本サービスセット(Overlapping BSS、OBSS)がより一般的になる。OBSS内に配置されたWLANデバイスは、2つのBSSから物理層プロトコル・データユニット(physical protocol data unit、PPDU、パケットまたはデータパケットとも呼ばれる)を受信する場合があるため、従来の方法では送信効率が低くなる。そこで、802.11axは空間再利用(spatial reuse)方法を提案している。送信電力の適応的調整によって、重複基本サービスセット内のWLANデバイスは、同時に送信を実行することができる。これにより送信効率を大幅に向上させる。具体的には、802.11axでは、トリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法に空間再利用が導入されている。高効率トリガベースの物理層データプロトコルユニット(high efficient trigger based physical layer protocol data unit、HE TB PPDU)を送信するときに、局は、受信したトリガフレームの共通情報フィールド内の、アップリンク空間再利用(UL spatial reuse)フィールドの4つのアップリンク空間再利用パラメータ(uplink spatial reuse parameter、UL SRP)フィールド(アップリンクパラメータ化空間再利用(uplink parameterized spatial reuse、UL PSR)フィールドと呼ばれてもよい)の値を、HE TB PPDUの高効率信号フィールドA(high efficient signal field A、HE-SIG-A)に含まれる、4つの空間再利用パラメータ(spatial reuse parameter、SRP)フィールドにコピーする。
【0004】
しかしながら、802.11be規格は、802.11ax規格におけるトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法をいまだに使用しており、EHT局をスケジュールするため、あるいはHE局およびEHT局の両方をスケジュールするために、どのようにトリガフレームを設計するかが解決されるべき緊急の問題になっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施形態は、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法および関連する装置、ならびにPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法および関連する装置を提供する。本出願の実施形態で提供される技術的解決策によれば、EHT局、またはHE局およびEHT局の両方をスケジュールするためにトリガフレームが使用されるシナリオでは、EHT TB PPDUのフレーム構造を変更することなく、トリガフレームに基づいて、EHT TB PPDUの空間再利用パラメータフィールド、およびU-SIG予約フィールドのうちの1つまたは2つが設定され得る。
【0006】
以下、本出願を複数の態様から説明する。以下の実施態様および異なる態様の有益な効果への相互参照がなされ得ることを理解されたい。
【0007】
第1の態様によれば、本出願は、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法を提供し、以下のステップを含む。
【0008】
アクセスポイントAPがトリガフレームを送信し、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。
【0009】
APは、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信し、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、空間再利用パラメータSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される。
【0010】
任意選択で、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0011】
本出願の第1の態様で提供される方法によれば、一方では、トリガフレームの内容は変更されない(具体的には、トリガフレームのUL SRP値が変更されない)ため、HE局は、元の方法で空間再利用パラメータを設定でき、トリガフレームのシグナリングオーバーヘッドは増加されず、HE局は粒度を損失しない。他方では、EHT TB PPDUのU-SIGのフレーム構造が変更されない場合は、EHT TB PPDUのU-SIG内の空間再利用パラメータは、トリガフレーム内の4つのUL SRPフィールド、およびUL EHT SRPフィールド内の1つまたは2つのフィールドによって指示される値に基づいて設定されるため、トリガフレームは、アップリンクEHT TB PPDUを送信するようにEHT局をスケジュールするために使用されてもよく、HE局とEHT局とは、同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得る。加えて、EHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドはデフォルト値に設定され得る。
【0012】
第2の態様によれば、本出願は、PPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法を提供する。本方法は、局STAがトリガフレームを送信するステップを含み、トリガフレームは、超高スループット物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。
【0013】
STAはEHT TB PPDUを送信し、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される。
【0014】
任意選択で、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0015】
本出願の第2の態様で提供される方法によれば、一方では、トリガフレームの内容は変更されない(具体的には、トリガフレームのUL SRP値が変更されない)ため、HE局は元の方法で空間再利用パラメータを設定でき、トリガフレームのシグナリングオーバーヘッドは増加されず、HE局は粒度を損失しない。他方では、EHT TB PPDUのU-SIGのフレーム構造が変更されない場合は、EHT TB PPDUのU-SIG内の空間再利用パラメータは、トリガフレーム内の4つのUL SRPフィールド、およびUL EHT SRPフィールド内の1つまたは2つのフィールドによって指示される値に基づいて設定されるため、トリガフレームは、アップリンクEHT TB PPDUを送信するようにEHT局をスケジュールするために使用されてもよく、HE局とEHT局とは、同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得る。加えて、EHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドはデフォルト値に設定され得る。
【0016】
第3の態様によれば、本出願は、無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置を提供する。通信装置は、アクセスポイントAPまたはアクセスポイントAP内のチップであってもよく、
トリガフレームを生成するように構成された、プロセッサと、
トリガフレームを送信するように構成されたトランシーバであって、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される、トランシーバとを備える。
【0017】
トランシーバは、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信するように構成され、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、空間再利用パラメータSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される。
【0018】
第3の態様で提供される通信装置は、第1の態様で提供される方法を実施し、対応する技術的効果を達成することができる。ここでは詳細は説明されない。
【0019】
第4の態様によれば、本出願は、無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置を提供し、これは、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、トリガフレームは、超高スループット物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように通信装置をトリガするために使用される、トランシーバと、
EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、プロセッサとを備える。
【0020】
トランシーバは、EHT TB PPDUを送信するように構成される。
【0021】
第4の態様で提供される通信装置は、第2の態様で提供される方法を実施し、対応する技術的効果を達成することができる。ここでは詳細は説明されない。
【0022】
第1の態様または第2の態様で提供される方法、あるいは第3の態様または第4の態様で提供される通信装置によれば、第1の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む。4つのUL SRPフィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドである。EHT TB PPDUのU-SIGは1つのSRPフィールドを含み、SRPフィールドの値は、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドによって指示される値の最小値と等しい。あるいは、SRPフィールドの値は、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドによって指示される値のいずれか1つと等しい。
【0023】
第1の態様または第2の態様で提供される方法、あるいは第3の態様または第4の態様で提供される通信装置によれば、第2の実施態様では、UL EHT SRPフィールドは、共通情報フィールドの予約フィールド内に配置される。EHT TB PPDUのU-SIGは1つのSRPフィールドを含み、SRPフィールドの値は、UL EHT SRPフィールドによって指示される値と等しい。
【0024】
第1の態様または第2の態様で提供される方法、あるいは第3の態様または第4の態様で提供される通信装置によれば、第3の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む。4つのUL SRPフィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドである。UL EHT SRPフィールドは、共通情報フィールドの予約フィールド内に配置される。EHT TB PPDUは非集約PPDUであり、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含む。SRP1フィールドの値は、UL SRP1フィールドおよびUL SRP2フィールドによって指示される値の最小値またはいずれか1つの値と等しい。SRP2フィールドの値は、UL SRP3フィールドおよびUL SRP4フィールドによって指示される値の最小値またはいずれか1つの値と等しい。
【0025】
第1の態様または第2の態様で提供される方法、あるいは第3の態様または第4の態様で提供される通信装置によれば、第4の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む。4つのUL SRPフィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドである。UL EHT SRPフィールドは、共通情報フィールドの予約フィールド内に配置される。EHT TB PPDUの帯域幅が320 MHzであるか、またはEHT TB PPDUが集約PPDUの一部であり、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含む。SRP1フィールドの値はSRP2フィールドの値と等しく、両方の値が、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドによって指示される値の最小値またはいずれか1つの値と等しい。
【0026】
第1の態様または第2の態様で提供される方法、あるいは第3の態様または第4の態様で提供される通信装置によれば、第5の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む。4つのUL SRPフィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドである。UL EHT SRPフィールドは、共通情報フィールドの予約フィールド内に配置される。EHT TB PPDUの帯域幅が320 MHzであるか、またはEHT TB PPDUが集約PPDUの一部であり、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含む。SRP1フィールドの値は、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドによって指示される値の最小値またはいずれか1つの値と等しい。SRP2フィールドの値は、UL EHT SRPフィールドの値と等しい。
【0027】
第1の態様または第2の態様で提供される方法、あるいは第3の態様または第4の態様で提供される通信装置によれば、第6の実施態様では、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIGは、U-SIG予約フィールドをさらに含み、U-SIG予約フィールドの値はデフォルト値である。
【0028】
第5の態様によれば、本出願はトリガフレーム送信方法を提供する。本方法は、アクセスポイントAPがトリガフレームを送信するステップを含み、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは、EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示する、U-SIG予約指示フィールドをさらに含む。
【0029】
APは、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信し、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値は、トリガフレーム内のU-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される。
【0030】
任意選択で、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0031】
この解決策では、トリガフレームは、EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するため、トリガフレームは、アップリンクEHT TB PPDUを送信し、トリガフレームの指示に基づいて、アップリンクEHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を設定するようにEHT局をスケジュールするために使用されてもよく、HE局およびEHT局は、同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得る。
【0032】
第6の態様によれば、本出願は、物理層プロトコル・データユニットPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法を提供する。本方法は、局STAがトリガフレームを受信することを含み、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは、EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示する、U-SIG予約指示フィールドをさらに含む。
【0033】
STAはEHT TB PPDUを送信し、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値は、トリガフレーム内のU-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される。
【0034】
任意選択で、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0035】
第7の態様によれば、本出願は、無線ローカルエリアネットワークWLAN通信装置を提供する。通信装置は、APまたはAP内のチップ、例えばWi-Fiチップであってもよい。通信装置は、
トリガフレームを生成するように構成されたプロセッサであって、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは、EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、プロセッサと、
トリガフレームを送信するように構成された、トランシーバとを備える。
【0036】
トランシーバは、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値は、トリガフレーム内のU-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される。
【0037】
任意選択で、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0038】
第8の態様によれば、本出願は、無線ローカルエリアネットワークWLAN通信装置を提供する。通信装置は、STAまたはSTA内のチップ、例えばWi-Fiチップであってもよい。通信装置は、トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは、EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、トランシーバと、
EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、U-SIG予約フィールドの値は、トリガフレーム内のU-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、プロセッサとを備える。
【0039】
トランシーバは、EHT TB PPDUを送信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値は、トリガフレーム内のU-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される。
【0040】
任意選択で、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0041】
第5の態様または第6の態様で提供される方法、あるいは第7の態様または第8の態様で提供される通信装置によれば、第1の実施態様では、U-SIG予約指示フィールドは、トリガフレームのユーザ情報リストフィールドの、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される。
【0042】
第5の態様または第6の態様で提供される方法、あるいは第7の態様または第8の態様で提供される通信装置によれば、第2の実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子AID12は、事前設定値または不完全なAID12値である。
【0043】
第5の態様または第6の態様で提供される方法、あるいは第7の態様または第8の態様で提供される通信装置によれば、第3の実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドは、U-SIG用の1つのUL SRPフィールド、またはU-SIG用の2つのUL SRPフィールドをさらに含む。
【0044】
第5の態様または第6の態様で提供される方法、あるいは第7の態様または第8の態様で提供される通信装置によれば、第4の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む。あるいは、トリガフレームの共通情報フィールドは、共通情報フィールドの予約フィールド内の、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPフィールドをさらに含む。
【0045】
第9の態様によれば、本出願は、トリガフレームを使用して空間再利用パラメータを指示する方法を提供する。本方法は、APがトリガフレームを送信するステップを含み、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。APは、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。トリガフレームは第1の指示情報を保持し、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値は、第1の指示情報に基づいて決定される。
【0046】
第10の態様によれば、本出願は、PPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法を提供する。本方法は、STAがトリガフレームを受信するステップを含み、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。STAはEHT TB PPDUを送信する。トリガフレームは第1の指示情報を保持し、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値は、第1の指示情報に基づいて決定される。
【0047】
第11の態様によれば、本出願は、WLANで使用される通信装置を提供する。通信装置は、アクセスポイントAPまたはAP内のチップであり、
トリガフレームを生成するように構成されたプロセッサを備え、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。APは、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。トリガフレームは第1の指示情報を保持し、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値は、第1の指示情報に基づいて決定される。
【0048】
通信装置は、トリガフレームを送信するように構成されたトランシーバをさらに備える。
【0049】
第12の態様によれば、本出願は、WLANで使用される通信装置を提供する。通信装置は、局STAまたはSTA内のチップであり、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは第1の指示情報を保持し、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する、トランシーバと、
EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値は、第1の指示情報に基づいて決定される、プロセッサとを備える。
【0050】
トランシーバは、EHT TB PPDUを送信するようにさらに構成される。
【0051】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第1の実施態様では、第1の指示情報は、トリガフレームの共通情報フィールド内に配置される。共通情報フィールドは4つのUL SRPフィールドを含み、4つのUL SRPフィールドは、HE TB PPDU内の4つのSRPフィールドの値をそれぞれ指示する。
【0052】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第2の実施態様では、第1の指示情報は、トリガフレームの共通情報フィールド内に配置される。共通情報フィールドは、UL EHT SRPフィールドを含み、UL EHT SRPフィールドは、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を独立して、あるいは4つのUL SRPフィールドとともに指示する。
【0053】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第3の実施態様では、第1の指示情報は、トリガフレームのユーザ情報フィールドの、UL SRPフィールド内に配置される。
【0054】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第4の実施態様では、第1の指示情報の一部は、トリガフレームの共通情報フィールドの、4つのUL SRPフィールド内に配置され、別の部分は、トリガフレームの特殊なユーザ情報フィールドのUL SRPフィールド内に配置される。4つのUL SRPフィールドは、特殊なユーザ情報フィールド内に配置されたUL SRPフィールドとともに、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。
【0055】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第5の実施態様では、第1の指示情報の一部は、トリガフレームの共通情報フィールド内に配置され、共通情報フィールドはUL EHT SRPフィールドを含み、別の部分はトリガフレームの特殊なユーザ情報フィールドの、UL SRPフィールド内に配置される。UL EHT SRPフィールドは、特殊なユーザ情報フィールド内に配置されたUL SRPフィールドとともに、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。
【0056】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第6の実施態様では、第1の指示情報は、トリガフレームの特殊なユーザ情報フィールド内に配置される。
【0057】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第7の実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドのAID12フィールドの値は、事前設定値または不完全なAID12値である。
【0058】
第9の態様または第10の態様で提供される方法、あるいは第11の態様または第12の態様で提供される通信装置によれば、第8の実施態様では、トリガフレームは、HE TB PPDUを送信するように局をトリガするためにさらに使用される。HE TB PPDUのHE-SIG-Aに含まれる4つのSRPフィールドの値は、前述した4つのUL SRPフィールドからそれぞれコピーされる。各UL SRPフィールドの長さは4ビットで、HE-SIG-A内の各SRPフィールドの長さも4ビットである。
【0059】
この解決策では、トリガフレーム内の特殊なユーザ情報フィールドは、EHT TB PPDUに対して、空間再利用パラメータを独立して指示する。特殊なユーザ情報フィールドの意味が明確で、HE局のスケジューリングは影響されない。このように、HE局とEHT局とが同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得る。
【0060】
前述した態様の任意の1つの実施態様において、EHT TB PPDUの総帯域幅は320 MHzである。
【0061】
第13の態様によると、本出願は空間再利用方法を提供する。本方法は、通信デバイスが、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値、またはトリガフレームの共通情報フィールド内のUL EHT SRPによって指示される値のうちの1つ以上に基づいて、EHT TB PPDUの送信電力を決定するステップを含む。通信デバイスは、PPDUの送信電力に基づいてPPDUを送信する。
【0062】
通信デバイスは、APまたはSTAであってもよい。通信デバイスがAPの場合、PPDUはパラメータ化空間再利用受信(parameterized spatial reuse reception、PSRR)PPDUである。通信デバイスがSTAである場合、PPDUは、PSRR PPDUに応答する応答フレームになる。
【0063】
第14の態様によれば、本出願は通信装置を提供する。通信装置は、APまたはSTAであってもよい。さらに、通信装置は、APまたはSTA内のチップ、例えばWi-Fiチップであってもよい。通信装置は、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、および/またはトリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値に基づいて、PPDUの送信電力を決定するように構成された決定ユニットと、PPDUの送信電力に基づいてPPDUを送信するように構成されたトランシーバユニットとを備える。
【0064】
通信デバイスは、APまたはSTAであってもよい。通信デバイスがAPである場合、PPDUは、PSRR PPDUである。通信デバイスがSTAである場合、PPDUは、PSRR PPDUに応答する応答フレームになる。
【0065】
第13の態様における方法、または第14の態様における通信デバイスによれば、第1の実施態様では、通信デバイスがPPDUの送信電力を決定する前に、本方法は、通信デバイスがトリガフレームを受信するステップをさらに含み、トリガフレームは4つのUL SRPフィールドを含む。1つのUL SRPフィールドによって指示される値は、1つのサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られる最大干渉電力との合計になる。通信デバイスと第1のAPとは、同じ重複基本サービスセットOBSS内に配置される。本明細書での「第1のAP」はトリガフレームを送信するAPであり、PPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための、前述した方法のAPでもある。通信デバイスと第1のAPとは同じデバイスではない。
【0066】
この解決策では、EHT TB PPDUに対して空間再利用方法が提供され、その結果、U-SIG内に1つまたは2つのSRPフィールドがある場合に互換性が得られ、EHT規格で空間利用が実施される。このように、重複基本サービスセット内の装置が同時に送信を実行して、送信効率を高めることができる。
【0067】
第15の態様によれば、本出願は、装置を提供する。当該装置は機能ユニットの製品形態で実装され、処理ユニットとトランシーバユニットとを備える。処理ユニットは、前述した態様のいずれか1つのプロセッサの機能を実施するように構成され、トランシーバユニットは、前述した態様のいずれか1つのトランシーバの機能を実施するように構成される。
【0068】
第16の態様によれば、本出願は、装置を提供する。当該装置は機能ユニットのチップの製品形態で実装され、入力/出力インターフェースと処理回路とを備える。
【0069】
可能な設計では、当該装置は、第3の態様、第7の態様、第11の態様、または第14の態様による通信装置内のチップである。通信装置はAPである。チップ内の処理回路は、第3の態様、第7の態様、第11の態様、または第14の態様における、AP側で実行される処理機能を実施するように構成される。別の実施態様では、チップは無線周波数回路をさらに含み得る。
【0070】
可能な設計では、当該装置は、第4の態様、第8の態様、第12の態様、または第14の態様による通信装置内のチップである。通信装置はSTAである。チップ内の処理回路は、第4の態様、第8の態様、第11の態様、または第14の態様における、AP側で実行される処理機能を実施するように構成される。別の実施態様では、チップは無線周波数回路をさらに含み得る。別の実施態様では、チップは無線周波数回路をさらに含み得る。
【0071】
第17の態様によれば、本出願はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶する。命令がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、第5の態様、第6の態様、第9の態様、第10の態様、または第13の態様による方法を実行することを可能にされる。
【0072】
第18の態様によれば、本出願は命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、第5の態様、第6の態様、第9の態様、第10の態様、または第13の態様による方法を実行することを可能にされる。
【0073】
本出願の実施形態では、EHT TB PPDUのU-SIGフィールドの長さは、変更または増加されない(U-SIGフィールドは2つのOFDMシンボルを占有し、合計8マイクロ秒(μs)になる)。EHT TB PPDUの空間再利用パラメータフィールドは、トリガフレーム内の4つのUL SRPフィールドの指示、トリガフレーム内のUL EHT SRPフィールドの指示、トリガフレーム内の特殊なユーザ情報フィールドの指示のうちの1つ以上に基づいて設定される。このように、HE局とEHT局とが同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得、EHT規格で空間再利用が実施され得る。したがって、重複基本サービスセット内のWLANデバイスは同時に送信を実行して、送信効率を高めることができる。
【0074】
本出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するために使用される添付図面を簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0075】
図1】本出願の一実施形態による無線通信システムの概略的なアーキテクチャ図である。
図2a】本出願の一実施形態によるアクセスポイントの構造の概略図である。
図2b】本出願の一実施形態による局の構造の概略図である。
図3a】1つのBSSと別のBSSとを部分的に重複させることによって形成されたOBSSの概略図である。
図3b】別のBSSを含む1つのBSSによって形成されたOBSSの概略図である。
図4】802.11ax規格におけるトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法の概略図である。
図5a】トリガフレームのフレームフォーマットの概略図である。
図5b】802.11axのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの概略図である。
図6a-1】802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの概略図である。
図6a-2】802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの概略図の続きである。
図6b】EHT TB PPDUのフレーム構造の概略図である。
図7a】本出願の実施形態による、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための、対応する方法の第1の概略フローチャートである。
図7b図7aの方法における、U-SIG SRPフィールドと、UL SRPフィールドとの関係の概略図である。
図8a】本出願の実施形態による、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための、対応する方法の第2の概略フローチャートである。
図8b図8aの方法における、U-SIG SRP1フィールドと、U-SIG SRP2フィールドと、UL SRPフィールドとの関係の概略図である。
図9】本出願の一実施形態による、トリガフレームが、アップリンクデータ送信用のHE局およびEHT局の両方のスケジューリングに使用される時系列の概略図である。
図10A】802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの別の概略図である。
図10B】802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの別の概略図の続きである。
図11】本出願の実施形態による、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法の第3の概略フローチャートである。
図12a図11の方法における、U-SIG SRPフィールドと、UL EHT SRPフィールドとの関係の概略図である。
図12b図11の方法における、U-SIG SRP1フィールドと、U-SIG SRP2フィールドと、UL SRPフィールドとの関係の概略図である。
図12c図11の方法における、U-SIG SRP1フィールドと、U-SIG SRP2フィールドと、UL SRPフィールドとの関係の概略図である。
図13A】802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの別の概略図である。
図13B】802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの別の概略図の続きである。
図14】本出願の一実施形態による、トリガフレーム送信方法、およびPPDU送信方法の概略フローチャートである。
図15a】本出願の一実施形態による、トリガフレームのU-SIG内のSRPを示す概略図である。
図15b】本出願の一実施形態による、トリガフレームのU-SIG内のSRPを示す別の概略図である。
図16】本出願の一実施形態による、空間再利用方法の概略フローチャートである。
図17】本出願の一実施形態による、空間再利用方法の時系列の概略図である。
図18】本出願の一実施形態による空間再利用方法の別の概略フローチャートである。
図19】本出願の一実施形態による通信装置1の構造の概略図である。
図20】本出願の一実施形態による通信装置2の構造の概略図である。
図21】本出願の一実施形態による通信装置3の構造の概略図である。
図22】本出願の一実施形態による通信装置1000の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下、本出願の実施形態における添付の図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決策を、明確かつ完全に説明する。
【0077】
本出願の実施形態で提供される方法の理解を容易にするために、以下では、本出願の実施形態で提供される方法のシステムアーキテクチャおよび/または適用シナリオについて説明する。本出願の実施形態において説明されるシステムアーキテクチャおよび/または適用シナリオは、本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することを意図されており、本出願の実施形態において提供される技術的解決策に対する限定を構成するものではないことが理解されよう。
【0078】
本出願のこの実施形態は、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示して、EHT局をスケジュールする、またはHE局およびEHT局の両方をスケジュールする方法を提供する。
【0079】
本実施形態のトリガフレームの実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは変更されず、ユーザ情報リストフィールド部分における特殊なユーザ情報フィールドが、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを個別に指示する。別の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールド内のフィールドの一部が、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを指示する。したがって、特殊なユーザ情報フィールドが、ユーザ情報リストフィールド部分に追加される必要はない。さらに別の実施態様では、トリガフレームのユーザ情報リストフィールド部分に特殊なユーザ情報フィールドが追加されて、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータおよびU-SIG予約情報を指示する。
【0080】
2つの実施態様について、本出願の実施形態では、EHT TB PPDUのU-SIGフィールドの長さは、変更または増加されない(U-SIGフィールドは2つのOFDMシンボルを占有し、合計8マイクロ秒(μs)になる)。EHT TB PPDUの空間再利用パラメータフィールドは、トリガフレーム内の4つのUL SRPフィールド、トリガフレーム内のUL EHT SRPフィールド、あるいは4つのUL SRPフィールドおよびUL EHT SRPフィールドのうちの1つ以上に基づいて設定される。このように、HE局とEHT局とが同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得、EHT規格で空間再利用が実施され得る。したがって、重複基本サービスセット内のWLANデバイスは同時に送信を実行して、送信効率を高めることができる。
【0081】
本実施形態で提供される、トリガフレームで空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法は、無線ローカルエリアネットワークシステムなどの無線通信システムに適用されてもよい。PPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法は、無線通信システム内の通信デバイス、または通信デバイス内のチップもしくはプロセッサによって実施され得る。通信デバイスは、アクセスポイントデバイスまたは局デバイスであってもよい。あるいは、通信デバイスは、複数のリンク上での同時送信をサポートする無線通信デバイスであってもよい。例えば、通信デバイスは、マルチリンクデバイス(multi-link device、MLD)またはマルチバンドデバイスと呼ばれることがある。シングルリンク送信のみをサポートする通信デバイスと比較して、マルチリンクデバイスは、より高い送信効率およびより高いスループットを有する。
【0082】
本出願の実施形態で提供される、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法は、APが1つ以上のSTAと通信するシナリオに適用されてもよく、APが別のAPと通信する通信シナリオにさらに適用されてもよく、STAが別のSTAと通信するシナリオにさらに適用されてもよい。図1は、本出願の一実施形態による無線通信システムのアーキテクチャの概略図である。図1に示されるように、無線通信システムは、1つ以上のAP(例えば、図2のAP1およびAP2)と、1つ以上のSTA(例えば、図2のSTA1、STA2、およびSTA3)とを含むことができる。AP1とAP2とは、同じOBSS内に配置され得る。APおよびSTAは両方とも、WLAN通信プロトコルをサポートする。通信プロトコルは、802.11be(またはWi-Fi 7、EHTプロトコルと呼ばれる)を含んでもよく、802.11axおよび802.11acなどのプロトコルをさらに含んでもよい。もちろん、通信プロトコルは、通信技術の継続的な進化および開発を伴う802.11beなどの次世代プロトコルをさらに含んでもよい。一例としてWLANが使用される。本出願における方法を実施するための装置は、WLAN内のAPもしくはSTA、またはAPもしくはSTAに配置されたチップもしくは処理システムであり得る。
【0083】
アクセスポイント(例えば、図1のAP1またはAP2)は、無線通信機能を有する装置であり、WLANプロトコルを使用して通信をサポートし、WLANネットワーク内の別のデバイス(例えば、局または別のアクセスポイント)と通信する機能を有し、もちろん、別のデバイスと通信する機能をさらに有してもよい。WLANシステムでは、アクセスポイントはアクセスポイント局(AP STA)と呼ばれることがある。無線通信機能を有する装置は、デバイス全体であってもよいし、デバイス全体に搭載されるチップまたは処理システムであってもよい。チップまたは処理システムが設置されたデバイスは、チップまたは処理システムの制御下で、本出願の実施形態における方法および機能を実装し得る。本出願の実施形態におけるAPは、STAにサービスを提供する装置であり、802.11シリーズプロトコルをサポートし得る。例えば、APは、通信エンティティ、例えば、通信サーバ、ルータ、スイッチ、またはブリッジであってもよい。APは、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局などを含み得る。もちろん、APは、代替的に、本出願の実施形態における方法および機能を実施するために、様々な形態のこれらのデバイス内のチップまたは処理システムであってもよい。
【0084】
局(例えば、図1のSTA1、STA2、またはSTA3)は、無線通信機能を有する装置であり、WLANプロトコルを用いた通信をサポートし、WLANネットワークにおける他の局またはアクセスポイントと通信する能力を有する。WLANシステムでは、局は非アクセスポイント局(non-access point station、non-AP STA)と呼ばれることがある。例えば、STAは、ユーザがAPと通信し、WLANとさらに通信することを可能にする任意のユーザ通信デバイスである。無線通信機能を有する装置は、デバイス全体であってもよいし、デバイス全体に搭載されるチップまたは処理システムであってもよい。チップまたは処理システムが配置されたデバイスは、チップまたは処理システムの制御下で、本出願のこの実施形態の方法および機能を実施してもよい。例えば、STAは、インターネットに接続することができるユーザ機器、例えば、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-mobile Personal Computer、UMPC)、ハンドヘルドコンピュータ、ネットブック、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、または携帯電話であってもよい。あるいは、STAは、モノのインターネットにおけるモノのインターネットノード、車両のインターネットにおける車載通信装置、娯楽機器、ゲーム機器またはシステム、全地球測位システム機器などであってもよい。あるいは、STAは、前述の端末内のチップおよび処理システムであってもよい。
【0085】
WLANシステムは、高速かつ低レイテンシの送信を提供することができる。WLAN適用シナリオの継続的な発展に伴い、WLANシステムは、より多くのシナリオまたは産業、例えば、モノのインターネット産業、車両のインターネット産業、銀行産業、企業オフィス、スタジアムの展示ホール、コンサートホール、ホテルの部屋、ドミトリ、病棟、教室、スーパーマーケット、広場、街路、生産作業場および倉庫保管に適用されることになる。もちろん、WLAN通信をサポートするデバイス(アクセスポイントまたは局など)は、スマートシティにおけるセンサノード(例えば、スマート水道メータ、スマート電気メータ、またはスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えば、スマートカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、テレビ、ステレオ、冷蔵庫、または洗濯機)、モノのインターネットにおけるノード、エンターテイメント端末(例えば、AR、VR、または別のウェアラブルデバイス)、スマートオフィスにおけるスマートデバイス(例えば、プリンタ、プロジェクタ、スピーカ、またはステレオ)、車両のインターネットにおける車両のインターネットデバイス、日常生活シナリオにおけるインフラストラクチャ(例えば、自動販売機、スーパーマーケットのセルフサービス型のナビ局、セルフサービス型のレジデバイス、またはセルフサービス型の注文機)、大規模なスポーツおよび音楽会場におけるデバイスなどであり得る。マルチリンクSTAおよびマルチリンクAPの具体的な形態は、本出願の実施形態では限定されず、本明細書での説明のための例にすぎない。
【0086】
802.11規格は、物理層(physical layer、PHY)および媒体アクセス制御(media access control、MAC)層部分に焦点を当てている。一例では、図2aを参照されたい。図2aは、本出願の一実施形態によるアクセスポイントの構造を示す概略図である。APは、マルチアンテナ/マルチ無線周波数であってもよく、あるいは単一のアンテナ/単一の無線周波数であってもよい。アンテナ/無線周波数は、データパケットを送信/受信するために使用される。一実施態様では、APのアンテナまたは無線周波数部分は分離されてもよく、言い換えると、APの本体から分離されてもよい。図2aでは、APは、物理層処理回路と、媒体アクセス制御層処理回路とを含む。物理層処理回路は、物理層信号を処理するように構成され得、MAC層処理回路は、MAC層信号を処理するように構成され得る。別の例では、図3bを参照されたい。図2bは、本出願の一実施形態による局の構造を示す概略図である。図2bは、単一のアンテナ/単一の無線周波数のSTAの構造を示す概略図である。実際のシナリオでは、STAはマルチアンテナ/マルチ無線周波数であってもよく、3つ以上のアンテナを伴うデバイスである場合もある。アンテナ/無線周波数は、データパケットを送信/受信するために使用される。一実施態様では、STAのアンテナまたは無線周波数部分は分離されてもよく、言い換えると、STAの本体から分離されてもよい。図2bにおいて、STAは、PHY処理回路およびMAC処理回路を含み得る。物理層処理回路は、物理層信号を処理するように構成され得、MAC層処理回路は、MAC層信号を処理するように構成され得る。
【0087】
前述の内容は、本出願の実施形態におけるシステムアーキテクチャを簡単に説明している。本出願の実施形態における技術的解決策をよりよく理解するために、以下では、本出願の実施形態に関連する内容を説明する。
【0088】
1.重複基本サービスセット(Overlapping BSS、OBSS)
重複基本サービスセットは、基本サービスセットと局の基本サービスセットとが同じチャネルで動作し、基本サービスセットは、(部分的にまたは完全に)局の基本サービスセットの基本サービスエリア内にある。重複基本サービスエリアは、重複基本サービスセットと呼ばれる(overlapping basic service set(OBSS):A basic service set(BSS)operating on the same channel as the station’s(STA’s)BSS and within(either partly or wholly)its basic service area(BSA))。基本サービスエリアは、基本サービスセットのメンバを含むエリアであり、他のBSSのメンバを含んでもよい(basic service area(BSA):The area containing the members of a basic service set(BSS).It might contain members of other BSSs)。
【0089】
言い換えると、1つのBSSの基本サービスエリアと、別のBSSの基本サービスエリアとの間の重複部分がOBSSである。本明細書での重複とは、1つのBSSの基本サービスエリアと、別のBSSの基本サービスエリアとが部分的に重複しているか、あるいは包含関係であってもよく、具体的には、1つのBSSの基本サービスエリアが、別のBSSの基本サービスエリアの範囲内に入っていることを意味し得ることが理解されよう。図3aは、1つのBSSと別のBSSとを部分的に重複させることによって形成されたOBSSの概略図である。図3aでは、AP1、STA1、およびSTA 3がBSS 1に属し、AP 2およびSTA 2がBSS2に属する。BSS1とBSS2との間に重複エリアがあり、AP 1およびAP 2は、BSS 1とBSS2との間の重複エリア内に配置されており、言い換えると、BSS 1とBSS 2とによって形成されたOBSS内に配置されている。図3bは、別のBSSを含む1つのBSSによって形成されたOBSSの概略図である。図3bでは、AP1、STA1、およびSTA3がBSS1に属し、AP2およびSTA2がBSS2に属する。BSS1はBSS2を含み、AP1およびAP2は、BSS1とBSS2との間の重複エリア(すなわち図3bのBSS 2の基本サービスエリア)内に配置され、言い換えると、BSS1およびBSS2によって形成されたOBSS内に配置されている。
【0090】
任意選択で、同じOBSS内に配置されたWLANデバイスが、2つのBSSから情報を受信してもよい。例えば、図3aが一例として使用される。同じBSS内に配置されたAP1およびSTA1がデータ送信を実行するとき、別のBSS内に配置されたAP2は、AP1およびSTA1によって送信された情報を受信でき、あるいはAP2は、STA3によって送信された情報をさらに受信することができる。AP2はAP1によって転送された空間再利用パラメータに基づいて、OBSSの同時送信を実施するために、AP2がSTA2にPPDUを送信する電力を適応的に調整することができる。同様に、同じBSS内のAP2およびSTA2がデータ送信を実行するとき、別のBSS内のAP1は、AP2によって送信された情報を受信することができる。あるいは、AP1はAP2によって転送された空間再利用パラメータに基づいて、OBSS内での同時送信を実施するために、AP1がSTA1および/またはSTA 3にPPDUを送信する電力を適応的に調整することができる。
【0091】
2.802.11ax規格におけるトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法
図4は、802.11ax規格におけるトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法の概略図である。図4に示されるように、802.11ax規格におけるトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法は特に以下のステップを含み、(1)APがトリガフレームを送信し、トリガフレームは、アップリンクトリガベースのHE PPDUを送信するように、1つ以上のSTAをスケジュールするために使用される。トリガベースのHE PPDUは、HE TB PPDUと略されてもよい。図5aは、トリガフレームのフレームフォーマットの概略図である。図5aに示されるように、トリガフレームは、共通情報(common information)フィールドと、ユーザ情報リスト(user information list)フィールドとを含む。共通情報フィールドは、全STAが読み出す必要がある共通情報を含み、AP送信電力(AP TX Power)フィールドと、アップリンク空間再利用(UL Spatial Reuse)フィールドとを含む。ユーザ情報リストフィールドは1つ以上のユーザ情報フィールドを含み、1つのユーザ情報フィールドは、1つのSTAが読み出す必要がある情報を含む。図5bは、802.11axのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの概略図である。図5bに示されるように、ユーザ情報フィールドにおいて、関連識別子12(association identification 12、AID12)は、STAの関連識別子を示し、リソースユニット(resource unit、RU)割当て(RU allocation)サブフィールドは、STA(AID12によって示されるSTA)に割り当てられた特定のリソースユニット位置を示される。
【0092】
(2)トリガフレームを受信した後、1つ以上のSTAがトリガフレームを解析して、STAのAIDと一致するユーザ情報フィールドを取得し、次いで、ユーザ情報フィールド内のリソースユニット割当てサブフィールドによって示されるRU上でHE TB PPDUを送信する。
【0093】
(3)HE TB PPDUを受信した後、APは、APがHE TB PPDUを受信したことを確認応答するために、確認応答フレームを1つ以上のSTAに返信する。
【0094】
一例では、HE TB PPDUに含まれ得るフィールドの意味および機能については、以下の表1を参照されたい。
【0095】
【表1】
【0096】
3.802.11be規格におけるトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法および対応するEHT TB PPDU
802.11axのトリガフレームベースのアップリンクスケジューリング送信方法は、802.11beで引き続き使用され、802.11beにおけるトリガフレームのフレームフォーマットおよび方法手順は、802.11axのものと類似している。
【0097】
図6a-1および図6a-2は、802.11beのトリガフレーム内の共通情報フィールドおよびユーザ情報フィールドのフレームフォーマットの概略図である。図6a-1および図6a-2に示されるトリガフレームは、アップリンクデータを送信するようにEHT局をスケジュールするために使用されてもよく、例えば、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をスケジュールする。図6a-1および図6a-2は単なる例であることを理解されたい。本出願の本実施形態では、共通情報フィールドのアップリンク空間再利用フィールド内の、UL SRPフィールドが関係される。トリガフレーム内の別のフィールドは、図6a-1および図6a-2のものとは異なっていてもよく、言い換えると、別の形式で表されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。例えば、共通情報フィールド部分に含まれるアップリンクHE-SIG A2予約(UL HE-SIG A2 reserved)フィールドは、UL U-SIG予約フィールドと呼ばれてもよい。図6bは、EHT TB PPDUのフレーム構造の概略図である。図6bに示されるように、EHT TB PPDUは、レガシーショートトレーニングシーケンスと、レガシーロングトレーニングシーケンスと、レガシー信号フィールドと、繰り返しレガシー信号フィールドと、ユニバーサル信号フィールドと、超高スループットのショートトレーニングシーケンスと、超高スループットのロングトレーニングシーケンスと、データフィールドと、データパケット拡張フィールドとを含む。EHT TB PPDUに含まれるフィールドの意味については、以下の表2を参照されたい。
【0098】
【表2】
【0099】
一例では、EHT TB PPDU内のU-SIGフィールドの内容が表3に示されている。
【0100】
【表3】
【0101】
図6bおよび表3のEHT TB PPDUのU-SIGの構造および内容から、長さ制限により、EHT TB PPDUのU-SIGは最大で2つのSRPフィールドを含み、例えば、Spatial Reuse 1フィールドおよびSpatial Reuse 2フィールド、ならびに各SRPフィールドの長さは4ビットであることが知見され得る。トリガフレームの共通情報フィールドは4つのUL SRPフィールドを保持し、HE TB PPDUのHE-SIG-Aフィールドもまた、トリガフレーム内の4つのUL SRPフィールドと1対1対応になっている4つのSRPフィールドを含む。したがって、アップリンクEHT TB PPDUを送信するようにEHT局をスケジュールするためにトリガフレームが使用されるシナリオでは、EHT TB PPDU内のSRPフィールドは、HE TB PPDU内のSRPフィールドを設定する方法に従って設定されることはできない。したがって、どのようにトリガフレームを設定して、EHT TB PPDU内のSRPフィールドを設定するよう指示するか、かつSTAがEHT TB PPDUを送信するときに、EHT TB PPDU内のSRPフィールドをどのように設定すれば、同じトリガフレームを使用してHE局およびEHT局がスケジュールされ、空間再利用パラメータをフィードバックできるかは、緊急に解決されるべき問題である。
【0102】
本出願の実施形態は、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法を提供する。帯域幅が異なる場合は、EHT TB PPDUのフレーム構造を変更することなくトリガフレームが設計され、かつEHT TB PPDU内の空間再利用パラメータが設定されるため、HE局およびEHT局は同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得、EHT規格で空間再利用が実施され得る。このように、重複基本サービスセット内のWLANデバイスは、送信効率を高めるために、同時に送信を実行することができる。
【0103】
以下で、より多くの添付図面を参照して、本出願で提供される技術的解決策を詳細に説明する。
【0104】
本出願で提供される技術的解決策は、実施形態1から実施形態5を使用して説明される。実施形態1は、802.11axを変更せずに、異なる帯域幅(20/40/80/160/320 MHz)でEHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを設定する方法を説明する。実施形態2は、アップリンクEHT空間再利用フィールド(HE-SIG-A2予約フィールドおよび予約フィールドは、まとめて予約フィールドと呼ばれる)の機能を実施するために、トリガフレームの共通情報フィールド内の予約フィールドを使用して、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを指示する方法を説明する。実施形態3は、共通情報フィールド内の予約フィールド、およびトリガフレーム内のユーザ情報リストフィールドを使用して、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを指示する方法を説明する。実施形態4は、802.11beにおける空間再利用パラメータに基づいた空間再利用方法を説明する。本出願の実施形態1から実施形態4で説明した技術的解決策の任意の組み合わせが、新しい実施形態を形成する場合があることが理解されよう。
【0105】
本出願におけるAPおよびSTAは、単一リンクデバイスであってもよいし、マルチリンクデバイスにおける機能エンティティまたは機能ユニットであってもよいことが理解されよう。例えば、本出願におけるAPはAPマルチリンクデバイス内のAPであり、STAは局マルチリンクデバイス内のSTAである。これについては本出願では限定されない。
【0106】
以下は、一例として1つ以上のAPと、1つ以上のSTAとを含む通信システムを使用して、本出願で提供される方法を説明していることが理解されよう。APは、802.11beプロトコル(またはWi-Fi 7、EHTプロトコルと呼ばれる)をサポートし、別のWLAN通信プロトコル、例えば802.11axおよび802.11acなどのプロトコルをさらにサポートしてもよい。1つ以上のSTAのうちの少なくとも1つのSTAが802.11beプロトコルをサポートし、言い換えると、少なくとも1つのEHT局がある。本出願におけるAPおよびSTAは、次世代プロトコル802.11beをさらにサポートできることを理解されたい。言い換えると、本出願で提供される方法は、802.11beプロトコルに適用可能なだけでなく、次世代の802.11beプロトコルにも適用可能である。
【0107】
実施形態1
本出願の実施形態1は、トリガフレームが変更されない(またはトリガフレームの内容が変更されない)場合の20/40/80/160/320MHzの帯域幅での、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータの設定について主に説明する。
【0108】
実施形態1では、図5bにトリガフレームが示されている。
【0109】
図7aは、本出願の実施形態による、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための、対応する方法の第1の概略フローチャートである。図7aに示されるように、本方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0110】
S101:APがトリガフレームを送信し、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。
【0111】
S102:STAがトリガフレームを受信する。
【0112】
S103:STAがEHT TB PPDUを送信し、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内には空間再利用パラメータSRPフィールドが1つしかなく、SRPフィールドは、帯域幅全体の空間再利用パラメータを指示する。SRPフィールドによって指示される値は、トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値に基づいて決定される。
【0113】
一実施態様では、図7bに示されるように、SRP1フィールドによって指示される値は、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示された4つの空間再利用フィールドの最小値と等しく、SRP=min{UL SRP1,UL SRP2,UL SRP3,UL SRP4}で表され得る。
【0114】
別の実施態様では、SRP1フィールドによって指示される値は、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示された4つの空間再利用フィールドのいずれかの値と等しく、SRP1がUL SRP1、UL SRP2、UL SRP3またはUL SRP4と等しいものとして表され得る。
【0115】
S104:APが、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。
【0116】
図8aは、本出願の実施形態による、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための、対応する方法の第2の概略フローチャートである。図8aに示されるように、本方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0117】
S201:APがトリガフレームを送信し、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。トリガフレームの構造および構成については、図6a-1および図6a-2を参照されたい。
【0118】
S202:STAがトリガフレームを受信する。
【0119】
S203:STAがEHT TB PPDUを送信し、EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つの空間再利用パラメータを含み、これらが、帯域幅全体における低周波数ハーフに対応する空間再利用パラメータ、および高周波数ハーフに対応する空間再利用パラメータをそれぞれ指示する。空間再利用パラメータSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって指示される値は、トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値に基づいてそれぞれ決定される。
【0120】
一実施態様では、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドは、異なるサブチャネルのSRP値をそれぞれ指示し、SRP値は、対応するサブチャネルにおけるAPの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドは、PSR1フィールドおよびPSR2フィールドなど、他の名称を有してもよいことを理解されたい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0121】
一実施態様では、図8bに示されるように、EHT TB PPDUの帯域幅が20/40/80/160 MHzで、EHT TB PPDUが非集約PPDUの場合、U-SIG内のSRP1フィールドの値は、トリガフレームのアップリンク空間再利用フィールドによって指示された、4つの空間再利用フィールド内のUL SR1フィールドおよびUL SR2フィールドの最小値と等しく、SRP1=min{UL SRP1,UL SRP2}で表され得る。
【0122】
U-SIG内のSRP2フィールドの値は、トリガフレームのアップリンク空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールド内の、UL SR3フィールドおよびUL SR4フィールドの最小値と等しくてもよく、SRP2=min{SRP3,UL SRP4}で表され得る。
【0123】
一実施態様では、図8bに示されるように、EHT帯域幅が320 MHzであるか、またはTB PPDUが集約PPDUの場合は、U-SIG内のSRP1フィールドの値はSRP2フィールドの値と等しく、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの両方が、トリガフレーム内のアップリンク空間再利用フィールドによって指示された、4つの空間再利用フィールドの最小値と等しく、SRP1=SRP2=min{UL SRP1,UL SRP2,UL SRP3,UL SRP4}である。
【0124】
S204:APが、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。
【0125】
任意選択で、図7aおよび図8aに示される、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法の手順におけるトリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするために使用されるだけでなく、HE TB PPDUを送信するようにHE局をトリガするために使用されてもよい。あるいは、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするためにのみ使用されるか、またはHE TB PPDUを送信するようにHE局をトリガするためにのみ使用される。本出願のこの実施形態は、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするために使用される事例に注目しているが、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするためにのみ使用される事例に限定されず、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガし、かつ同時にHE TB PPDUを送信するようにHE局/EHT局をトリガするために使用される事例をさらに含み得る。HE局はHE TB PPDUのみを送信できるが、EHT局は、802.11axプロトコルと互換性があってもよいことが理解されよう。したがって、EHT局は、HE TB PPDUおよびEHT TB PPDUの両方を送信し得る。
【0126】
図9は、本出願の実施形態による、トリガフレームが、アップリンクデータ送信のためのHE局およびEHT局の両方のスケジューリングに使用される時系列の概略図である。図9に示されるように、APはトリガフレームを送信し、トリガフレームは、アップリンクデータ送信を実行するために、HE局(例えば、図9のSTA 1)と、EHT局(例えば、図9のSTA 2)とを同時にスケジュールするために使用される。STA 1およびSTA 2がトリガフレームを受信した後で、一定期間(例えば、短いフレーム間スペース)後に、STA 1はHE TB PPDUを送信し、STA 2はEHT TB PPDUを送信する。アップリンクマルチユーザPPDUを受信した後で、APは、一定期間(例えば、短いフレーム間スペース)後に多局ブロック確認応答(Multiple STA Block Acknowledge、M-BA)フレームを返して、APが、1つ以上の局によって送信されたPPDUを受信したことを確認応答する。図9に示されるトリガフレームは、EHT局をスケジュールするためにのみ使用され得、言い換えると、図9のSTA 1およびSTA 2は両方ともEHT局であることが理解されよう。図9に示されるトリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をスケジュールするためにのみ使用されてもよく、言い換えると、図9のSTA1およびSTA2は、両方ともEHT TB PPDUを送信することをさらに理解されたい。
【0127】
具体的には、トリガフレームは、ブロードキャストによって送信され得る。APがトリガフレームを送信すると、1つ以上の局がトリガフレームを受信し得る。トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局を、HE TB PPDUを送信するようにHE局を、同時にスケジュールするために使用された場合は、EHT局は、受信したトリガフレームの共通情報フィールド内の1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値に基づいて、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって指示される値を設定し、EHT TB PPDUを送信してもよい。言い換えると、EHT局は、受信したトリガフレームの共通情報フィールド内の1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値に基づいて、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって指示される値を、あるいは設定してもよい。HE局は、受信したトリガフレーム内の4つのUL SRPフィールドの値を、HE TB PPDU内の4つのSRPフィールドに1つずつコピーして、HT TB PPDUを送信してもよい。
【0128】
任意選択で、本出願におけるUL SRPフィールドまたはSRPフィールドの値と意味との対応関係が、以下の表4に示され得る。アップリンク空間再利用パラメータ(UL SRP)フィールドは、アップリンクパラメータ空間再利用(UL PSR)フィールドと呼ばれてもよい。本出願では、UL SRPとUL PSRとは交換可能に使用される場合があり、すなわちSRPとPSRとは交換可能に使用される場合がある。アップリンク空間再利用パラメータの値はAPによって決定され、APの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力の合計と等しいことが理解されよう。
【0129】
【表4】
【0130】
本出願では、UL SRPフィールドによって指示される値は、表4の2列目の任意の値であってもよく、UL SRPフィールドの値は、表4の1列目の任意の値であってもよいことが理解されよう。
【0131】
実施形態2
本出願の実施形態2は、U-SIGのSRPフィールドに適応するようにトリガフレームを設定する(言い換えると、トリガフレームの内容を変更する)方法、およびトリガフレームの内容を変更した後で、トリガベースのPPDU(HE TB PPDUおよびEHT TB PPDU)内の空間再利用パラメータを設定する方法について主に説明する。
【0132】
実際の用途では、本出願の実施形態2は、実施形態1のいくつかの実施態様を参照して実施されても、あるいは個別に実施されてもよいことが理解されよう。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0133】
実施形態2では、図5b、または図6a-1および図6a-2に示されるトリガフレームのHE-SIG-A2予約フィールドが使用され、あるいはEHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを指示するために、予約フィールドがさらに使用される。
【0134】
具体的には、図10Aおよび図10Bに示されるように、トリガフレームの共通情報フィールド内の予約フィールド(予約フィールドはHE-SIG-A2予約フィールドおよび予約フィールドを含む)が、アップリンクEHT PPDU帯域幅サブフィールドと、EHT TB PPDUまたはHE TB PPDUを送信するようにEHT STAに指示するHE/EHTサブフィールドと、アップリンクEHT空間再利用フィールドとを設定するために使用される。任意選択で、特殊なユーザの存在指示サブフィールドがさらに含まれてもよい。アップリンクEHT空間再利用フィールドは、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを個別に指示するか、あるいはアップリンク空間再利用フィールドとともに使用されて、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを指示する。言い換えると、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPフィールドの値は、アップリンクEHT空間再利用フィールドおよびアップリンク空間再利用フィールドのうちの少なくとも1つに依存する。
【0135】
図10Aおよび図10Bに示される、トリガフレームのHE-SIG-A2予約フィールドおよび予約フィールドの内容が、表5に示されている。
【0136】
【表5】
【0137】
アップリンクHE-SIG-A2予約フィールドおよび/または予約フィールドは、サブフィールドの一部または全部を含んでもよいことを理解されたい。表5のサブフィールドは、あるいは他の名称を有してもよいことをさらに理解されたい。これは本出願の例に限定されない。各サブフィールドが占有するビット数は、1つの例である。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0138】
アップリンクEHT PPDU帯域幅フィールドがアップリンクEHT PPDU帯域幅を個別に指示する場合の、表5のアップリンクEHT PPDU帯域幅フィールドの意味が表6に示されている。
【0139】
【表6】
【0140】
アップリンクEHT PPDU帯域幅フィールドの値と、値の意味との対応関係は、1つの例であることを理解されたい。本出願の本実施形態では、別の対応関係があってもよい。例えば、100は320MHz-1を示してもよく、101は320MHz-2を示してもよく、320MHz-1および320MHz-2は、チャネル中心周波数が31/95/159の320MHz-1、およびチャネル中心周波数が63/127/191の320MHz-2の、2種類の320MHzチャネル分割をそれぞれ表す。
【0141】
2つの予約指示が現在の規格に導入されていることに留意されたい。1つはValidate(検証)予約ビット/エントリであって、受信端がフィールドの指示を理解しない場合は、フレームは無視される。もう1つは、Disregard(無視)予約ビット/エントリで、受信端がフィールドの指示を理解しない場合はフィールドは無視され、別のフィールドの解釈が続けられる。アップリンクEHT PPDU帯域幅フィールドについては、予約エントリは、検証予約エントリでなければならない。言い換えると、非EHT受信端がフィールドの指示を理解しない場合、フレームは無視される。
【0142】
以下、図10Aおよび図10Bに示されるトリガフレームを参照して、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための対応する方法を説明する。
【0143】
図11は、本出願の実施形態による、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための、対応する方法の第3の概略フローチャートである。図11に示されるように、トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法、およびPPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定するための対応する方法は以下のステップを含むが、これに限定されない。
【0144】
S301:APがトリガフレームを送信し、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームの共通情報フィールドの、アップリンク空間再利用フィールドは、4つのUL SRPフィールドを含み、UL HE-SIG-A2予約フィールドおよび/またはトリガフレームのUL HE-SIG-A2予約フィールドが、EHT空間再利用パラメータとして使用される。一実施態様では、図10Aおよび図10Bに示されるように、UL HE-SIG-A2予約フィールドおよび/またはUL HE-SIG-A2予約フィールドは、アップリンクEHT PPDU帯域幅サブフィールドと、HE/EHTサブフィールドと、アップリンクEHT空間再利用フィールドと、特殊なユーザの存在指示フィールドとを含む。
【0145】
S302:STAがトリガフレームを受信する。
【0146】
S303:STAがEHT TB PPDUを送信し、EHT TB PPDUのU-SIGは、1つのSRPフィールドまたは2つのSRPフィールドを含んでもよい。
【0147】
一実施態様では、図12aに示されるように、U-SIGはSRPフィールドを1つのみ含み、帯域幅全体の空間再利用パラメータを指示する。この場合、SRPフィールドの値は、アップリンクEHT空間再利用フィールドの値と等しい。
【0148】
別の実施態様では、図12bに示されるように、U-SIGは、U-SIG SRP1およびU-SIG SRP2で表される2つのSRPフィールドを含み、これらは、帯域幅全体における低周波数ハーフの空間再利用パラメータ、および高周波数ハーフの空間再利用パラメータをそれぞれ指示する。SRP1フィールドの値は、トリガフレーム内のアップリンク空間再利用フィールドによって指示される。一例では、U-SIG SRP1フィールドは、空間再利用フィールドによって指示された、4つの空間再利用フィールドの最小値または任意の値と等しくてもよい。U-SIG SRP2フィールドの値は、トリガフレーム内のアップリンクEHT空間再利用フィールドによって指示される。
【0149】
さらに別の実施態様では、図12cに示されるように、U-SIGは2つのSRPフィールドを含み、U-SIG SRP1およびU-SIG SRP2で表される。
【0150】
帯域幅が20/40/80/160MHzで、TB PPDUが非集約PPDUの場合、アップリンク空間再利用フィールドは2つのSRPフィールドのみを指示する。U-SIG SRP1フィールドの値は、空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールド内の、UL SRP1フィールドおよびUL SR2フィールドの最小値またはいずれか1つの値と等しくてもよい。U-SIG SRP2フィールドの値は、空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールド内の、UL SR3フィールドおよびUL SR4フィールドの最小値または任意の値と等しくてもよい。この場合、アップリンクEHT空間再利用フィールドは、予約されているかまたは存在しない。
【0151】
帯域幅が320MHzであるか、またはTB PPDUが集約PPDUの場合は、アップリンク空間再利用フィールドは2つのSRP内のSRP1フィールドを指示する。U-SIG SRP1フィールドの値は、空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールドの最小値と等しくてもよく、U-SIG SRP2フィールドの値は、アップリンクEHT空間再利用フィールドによって指示される値と等しい。
【0152】
S304:APが、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。
【0153】
一実施態様では、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするために使用されるだけでなく、HE TB PPDUを送信するようにHE局をトリガするためにも使用され得る。あるいは、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするためにのみ使用されるか、またはHE TB PPDUを送信するようにHE局をトリガするためにのみ使用される。本出願のこの実施形態は、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするために使用される事例に注目しているが、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするためにのみ使用される事例に限定されず、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガし、かつ同時にHE TB PPDUを送信するようにHE局/EHT局をトリガするために使用される事例をさらに含み得る。
【0154】
一実施態様では、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドなど、空間再利用パラメータ(SRP)フィールドを1つのみ含むか、あるいはSRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つの空間再利用パラメータ(SRP)フィールドを含んでもよい。SRP1フィールドおよびSRP2フィールドは、異なるサブチャネルのSRP値をそれぞれ指示し、SRP値は、対応するサブチャネルにおけるAPの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドは、PSR1フィールドおよびPSR2フィールドなど、他の名称を有してもよいことを理解されたい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0155】
トリガフレームの共通情報フィールド内のアップリンク空間再利用フィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドの4つのUL SRPフィールドをさらに含む。トリガフレームの共通情報フィールド内のアップリンクEHT空間再利用フィールドは、UL EHT SRPで表される。EHT TB PPDUのU-SIG内の空間再利用フィールドは、SRP1およびSRP2で表される。
【0156】
実際の用途では、本出願の実施形態2が、20/40/80/160/320MHzの帯域幅で実施形態1を参照して実施される場合は、トリガフレーム内のUL SRP1フィールドからUL SRP4フィールドまでの設定、およびEHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドの設定は、表7に要約され得ることが理解されよう。表7の「/」は、「または」の関係を表す。
【0157】
【表7】
【0158】
集約PPDUのシナリオでは、HE TB PPDUおよびEHT TB PPDUの帯域幅がそれぞれ160MHz、あるいはHE TB PPDUの帯域幅が80MHzであり、EHT TB PPDUの帯域幅が、160MHzであるか、または80MHzがパンクチャされた320MHzであることを理解されたい。
【0159】
集約PPDUのシナリオでは、HE TB PPDUのHE-SIG-A内の空間再利用パラメータの設定は、従来の技術に準拠していることをさらに理解されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0160】
本出願のこの実施形態では、トリガフレーム内のアップリンク空間再利用フィールドUL SRPの値が使用されるか、あるいはトリガフレーム内のHE-SIG-A2予約フィールドおよび/または予約フィールドが、UL EHT空間再利用フィールドとしてさらに使用されて、U-SIGのSRPフィールドを設定するように指示することが知見され得る。EHT TB PPDUのU-SIG内の空間再利用フィールドが設定され、その結果、アップリンクEHT TB PPDUを送信するようにEHT局をスケジュールするためにトリガフレームが使用され得、同じトリガフレームを使用してHE局とEHT局とがスケジュールされ得る。
【0161】
実施形態3
本出願の実施形態3は、トリガフレームが特殊なユーザ情報フィールドを保持し、EHT TB PPDUのために空間再利用パラメータおよびU-SIG予約フィールドを個別に指示する技術的解決策と、トリガフレームが特殊なユーザ情報フィールドを保持していない場合に、EHT TB PPDUの空間再利用パラメータおよびU-SIG予約フィールドを設定する方法とを主に説明する。
【0162】
実際の用途では、本出願の実施形態3は、20MHz、40MHz、80MHz、および160MHzの帯域幅で、U-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドを設定する方法に関しては、前述した実施形態1または実施形態2を参照して実施されてもよいことが理解されよう。本出願の実施形態3は、あるいは個別に実施されてもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0163】
図13Aおよび図13Bを参照されたい。図13Aおよび図13Bに示されるトリガフレームでは、トリガフレームの共通情報フィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドの4つのUL SRPフィールドを含み得る。4つのUL SRPフィールドは、HE TB PPDU内の4つのSRPフィールドの値をそれぞれ指示し得る。
【0164】
トリガフレームのユーザ情報リストフィールドは、複数のユーザ情報フィールドを含み、ユーザ情報フィールドの1つは特殊なユーザ情報フィールドであり、user info(STA 1)で表される。
【0165】
一実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドはUL SRPフィールドおよびU-SIG予約指示フィールドを含み得る。UL SRPフィールドは、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドの値を指示し、あるいは特殊なユーザ情報フィールドのUL SRPフィールドは、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP2フィールドの値を指示する。U-SIG予約指示フィールドは、EHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値を指示する。
【0166】
別の実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドはUL SRPフィールドを含まないが、U-SIG予約指示フィールドを含み得る。EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値は、トリガフレームの共通情報フィールド内のUL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドによって指示されるか、あるいは共通情報フィールド内のHE-SIG-A2のUL EHT SRPフィールドによって指示される。U-SIG予約指示フィールドは、EHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値を指示する。
【0167】
一実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子(association identifier、AID)12フィールドの値は事前設定値である。事前設定値は、2008から2044または2046から4095のうちのいずれか1つであってもよく、例えば、事前設定値は2044になる。あるいは、事前設定値は、どの関連するSTAにも割り当てられないAID(例えば、2007)であってもよく、1から2007の範囲内にある。
【0168】
さらに別の実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドは、AID12の完全な値を保持する必要はない。最上位ビットのみが1に設定される必要があり、後続の11ビットのうちのいずれか1つが0に固定されるため、値は、AID12の値であって既に使用されている既存の値と区別され得る。他の10ビットは、情報の伝達に使用されることができる。
【0169】
802.11ax規格では、トリガフレームは、9ビットのUL HE-SIG-A2予約フィールドを保持する。しかしながら、802.11ax規格が制定されるまでHE-SIG-A2予約ビットは再定義されておらず、9ビットが無駄になっている。802.11be規格では、図9に示されるように、SRP1およびSRP4に加えて、EHT TB PPDUのU-SIG部分がU-SIG予約フィールドをさらに含み、すなわち12ビットが予約される。12予約ビットの値は、トリガフレームによって指示される必要がある。これが、トリガフレームが、特殊なユーザ情報フィールドによって保持される、アップリンクU-SIG予約指示フィールドを必要とする理由である。EHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドに対応するビットがデフォルト値を使用していれば、トリガフレームによって値が指示される必要はない。その代わりに、必要であれば、トリガフレーム内の特殊なユーザ情報フィールドのアップリンクU-SIG予約指示フィールドが特定の値を指示する。このように、トリガフレームのビットオーバーヘッドが削減される。802.11beよりも後のリリースでトリガフレーム内の指示が必要とされない場合は、802.11beでは、トリガフレームは特殊なユーザ情報フィールドを保持する必要はない。
【0170】
特殊なユーザ情報フィールドは、802.11beでリリースされたリリース1(release1、R1)には存在しなくてもよいことを理解されたい。しかしながら、R1をサポートする装置は、特殊なユーザ情報フィールドを読み出せる必要がある。特殊なユーザ情報フィールドが存在する場合は、デフォルト値は使用できず、特殊なユーザフィールドによって指定された値が使用されなければならない。これにより、APまたはサードパーティの局が、R1をサポートするデバイスとR2をサポートするデバイスとが共同でU-SIGを送信しているときに、U-SIGの内容が異なることによって生じる相互干渉のために、U-SIGを正しく受信できない事態を回避する。
【0171】
結論として、特殊なユーザ情報フィールドが存在するかどうかと、存在する意味とは、表8に示されている。
【0172】
【表8】
【0173】
U-SIGがSRPフィールドを1つしか有していない場合、予約フィールドは16ビットになることに留意されたい。U-SIGが2つのSRPフィールドを有する場合は、予約フィールドは12ビットである。
【0174】
EHT TB PPDUのU-SIG予約フィールドの値の一部は、トリガフレーム内の特殊なユーザフィールドによって指示され、値の一部は、アップリンクHE-SIG-A2予約フィールドおよび/または予約フィールドによって指示される。後続の規格で、いくつかの予約フィールドの意味が変更される必要がある場合は、HE-SIG-A2予約フィールドおよび/または予約フィールドに対応する予約値が優先的に変更されてもよい。このように、特殊なユーザフィールドが保持される必要なく、トリガフレームのビットオーバーヘッドを削減する。
【0175】
表8に示される特殊なユーザ情報フィールドに含まれる、アップリンク・ユニバーサル信号予約指示フィールドおよび物理層バージョンフィールドのいずれかまたは両方が存在してもよいことを理解されたい。表8のサブフィールドは、あるいは他の名称を有してもよいことをさらに理解されたい。これは本出願の例に限定されない。各サブフィールドに占有され、各サブフィールドに対応するビット数は、単なる例である。本出願のこの実施形態では、サブフィールドに別のビット数がさらに設定されてもよい。
【0176】
図14は、本出願の一実施形態による、トリガフレーム送信方法、および対応するPPDU送信方法の概略フローチャートである。図14に示されるように、トリガフレーム送信方法および対応するPPDU送信方法は、以下のステップを含むがこれに限定されない。
【0177】
S401:APがトリガフレームを送信し、トリガフレームはEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは第2の指示情報をさらに保持し、第2の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内の、U-SIG予約フィールドの値を指示する。
【0178】
トリガフレームは第1の指示情報をさらに保持し、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。
【0179】
S402:STAがトリガフレームを受信する。
【0180】
S403:STAがEHT TB PPDUを送信し、EHT TB PPDUのU-SIG内の、U-SIG予約フィールドの値はデフォルト値であるか、または第2の指示情報に基づいて決定される。EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値は、第1の指示情報に基づいて決定される。
【0181】
S404:APが、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。
【0182】
任意選択で、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするために使用されるだけでなく、HE TB PPDUを送信するようにHE局をトリガするために使用されてもよい。あるいは、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするためにのみ使用されるか、またはHE TB PPDUを送信するようにHE局をトリガするためにのみ使用される。本出願のこの実施形態は、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするために使用される事例に注目しているが、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガするためにのみ使用される事例に限定されず、トリガフレームが、EHT TB PPDUを送信するようにEHT局をトリガし、かつ同時にHE TB PPDUを送信するようにHE局/EHT局をトリガするために使用される事例をさらに含み得る。
【0183】
任意選択で、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つの空間再利用パラメータ(SRP)フィールドのみを含む。SRP1フィールドおよびSRP2フィールドは、異なるサブチャネルのSRP値をそれぞれ指示し、SRP値は、対応するサブチャネルにおけるAPの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。EHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドは、PSR1フィールドおよびPSR2フィールドなど、他の名称を有してもよいことを理解されたい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0184】
トリガフレームは第1の指示情報を保持することができ、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの値を指示することができ、あるいは第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP2フィールドの値を指示する。
【0185】
一実施態様において、第1の指示情報は、トリガフレームの共通情報フィールドのアップリンク空間再利用フィールド内に配置されてもよい。STAによってEHT TB PPDUを送信するプロセスにおいて、U-SIG内のSRPフィールドの値を設定する方法については、実施形態1の説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。この実施態様では、トリガフレームは第2の指示情報を含まない。したがって、EHT TB PPDUのU-SIG部分内のU-SIG予約フィールドはデフォルト値に設定される。あるいは、トリガフレームは第2の指示情報を含み、第2の指示情報は、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される。したがって、EHT TB PPDUのU-SIG部分内のU-SIG予約フィールドは、第2の指示情報で指示される値に設定される。
【0186】
別の実施態様では、第1の指示情報の一部は、トリガフレームの共通情報フィールドの、アップリンク空間再利用フィールド内に配置され、一部はトリガフレームの共通情報フィールドの、アップリンクEHT空間再利用フィールド内に配置される。あるいは、第1の指示情報は、トリガフレームの共通情報フィールド内の、アップリンクEHT空間再利用フィールド内に完全に配置される。STAによってEHT TB PPDUを送信するプロセスにおいて、U-SIG内のSRPフィールドの値を設定する方法については、実施形態2の説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。この実施態様では、トリガフレームは第2の指示情報を含まない。したがって、EHT TB PPDUのU-SIG部分内のU-SIG予約フィールドはデフォルト値に設定される。あるいは、トリガフレームは第2の指示情報を含み、第2の指示情報は、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される。したがって、EHT TB PPDUのU-SIG部分内のU-SIG予約フィールドは、第2の指示情報で指示される値に設定される。
【0187】
さらに別の実施態様では、第1の指示情報および第2の指示情報の両方が、トリガフレームのユーザ情報フィールド内に配置されてもよく、ユーザ情報フィールドは、特殊なユーザ情報フィールドである。
【0188】
一実施態様では、上述した特殊なユーザ情報フィールドは、AID12の完全な値を保持する必要はない。最上位ビットのみが1に設定される必要があり、後続の11ビットのうちのいずれか1つが0に固定されるため、値は、AID12の値であって既に使用されている既存の値と区別され得る。他の10ビットは、情報の伝達に使用されることができる。別の実施態様では、特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子(association identifier、AID)12フィールドの値は事前設定値である。事前設定値は、2007、2008から2044、または2046から4095のうちのいずれか1つであってもよく、例えば、事前設定値は2044である。加えて、第2の指示情報も、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される。
【0189】
EHT局については、トリガフレーム内のユーザ情報フィールド内のAID12フィールドは、特殊な値(例えば、AID12=2044または2207)または割り当てられていないAIDに設定される、あるいはAID12フィールドは不完全なAID12値に設定され、その結果EHT局は、ユーザ情報フィールドが、U-SIG内のSRPフィールドおよびU-SIG予約フィールドの設定に使用されることを識別することができる。言い換えると、特殊なユーザ情報フィールドは第1の指示情報を保持し、これはU-SIG内のSRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。特殊なユーザ情報フィールドは第2の指示情報をさらに保持し、これはU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値を指示する。HE局は、AID12フィールドがトリガフレーム内の特殊な値になるユーザ情報フィールドを解析せず、あるいはHE局は、AID12フィールドが特殊な値になるユーザ情報フィールドを受信し、フィールドがHE局とは無関係なことを指示することを理解されたい。言い換えると、トリガフレームに追加された第1の指示情報は、HE局の挙動に影響しない。
【0190】
第1の指示情報が、U-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドの値を指示する場合は、ユーザ情報フィールド内のAID12フィールドの後の8ビットが、第1の指示情報を保持するために使用される。8ビットのうちの最初の4ビットは、U-SIG内のSRP1フィールドの値を指示し、8ビットのうちの最後の4ビットは、SRP2フィールドの値を指示する。8ビットは、第1のフィールドおよび第2のフィールドで表されてもよいことを理解されたい。第1のフィールドは8ビットの最初の4ビットで、第2のフィールドは8ビットの最後の4ビットである。言い換えると、AID12フィールドの後の第1のフィールドは、U-SIG内のSRP1フィールドの値を指示し、AID12フィールドの後の第2のフィールドは、U-SIG内のSRP2フィールドの値を指示する。第1のフィールドは、U-SIG用のUL SRP1フィールドと呼ばれてもよく、第2のフィールドは、U-SIG用のUL SRP2フィールドと呼ばれてもよいことをさらに理解されたい。第1のフィールドおよび第2のフィールドは、他の名称を有してもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0191】
トリガフレームを受信した後で、EHT局は、送信するべきEHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドの値を、トリガフレームのユーザ情報フィールド内の第1のフィールドの値に設定し、U-SIG内のSRP2フィールドの値を、トリガフレームのユーザ情報フィールド内の、第2のフィールドの値に設定する。トリガフレームのユーザ情報フィールド内の第1のフィールドおよび第2のフィールドは、それぞれ160 MHzの帯域幅に対応する。例えば、第1のフィールドは周波数の昇順で第1の160MHzの帯域幅に対応し、第2のフィールドは周波数の昇順で第2の160MHzの帯域幅に対応する。言い換えると、U-SIG内のSRP1フィールドは周波数の昇順で第1の160MHzの帯域幅に対応し、U-SIG内のSRP2フィールドは周波数の昇順で第2の160MHzの帯域幅に対応する。
【0192】
図15aは、本出願の一実施形態による、トリガフレームのU-SIG内のSRPを示す概略図である。図15aに示されるように、トリガフレームのユーザ情報フィールドは、AID12フィールド、U-SIG用のUL SRP1フィールド、U-SIG用のUL SRP2フィールド、UL U-SIG予約指示フィールドなどを含む。AID12フィールドの値は特殊な値である。U-SIG用のUL SRP1フィールドおよびU-SIG用のUL SRP2フィールドは、AID12フィールドの後に配置され、AID12フィールドに隣接していても、あるいはAID12フィールドに隣接していなくてもよい。U-SIG用のUL SRP1フィールドはU-SIG内のSRP1フィールドの値を示し、U-SIG用のUL SRP2フィールドはU-SIG内のSRP2フィールドの値を示す。U-SIG用のUL SRP1フィールドによって指示される値は、一次160MHzチャネルにおけるAPの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。U-SIG用のUL SRP2フィールドによって指示される値は、二次160MHzチャネルにおけるAPの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。UL U-SIG予約指示フィールドは、STAがEHT TB PPDUを送信するときにU-SIGのU-SIG予約フィールドの値を指示する。
【0193】
第1の指示情報が、U-SIG内のSRP2フィールドの値のみを指示する場合は、ユーザ情報フィールド内のAID12フィールドの後の4ビットが、第1の指示情報を保持するために使用される。言い換えると、当該4ビットは、U-SIG内のSRP2フィールドの値を示す。当該4ビットはU-SIG用のUL SRP2フィールドと呼ばれてもよく、当該4ビットは他の名称を有してもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。任意選択で、第1の指示情報がU-SIG内のSRP2フィールドの値のみを示す場合は、トリガフレームの共通情報フィールド内の4つの予約ビット、例えば、HE-SIG-A2予約フィールドまたは予約フィールド内の4つの予約ビットが、第1の指示情報を保持するために使用されてもよい。言い換えると、4つの予約ビットは、U-SIG内のSRP2フィールドの値を示す。トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのUL SRPフィールドを含む。トリガフレームを受信した後で、EHT局は、送信するべきEHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドの値を、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる、4つのUL SRPフィールドの値の最小値、すなわちSRP1=min(UL SRP1,UL SRP2,UL SRP3,UL SRP4)に設定し、U-SIG内のSRP2フィールドの値を、トリガフレームの特殊なユーザ情報フィールド内の、U-SIG用のUL SRP2フィールドの値に設定する。U-SIG内のSRP1フィールドは周波数の昇順で第1の160MHzの帯域幅に対応し、U-SIG内のSRP2フィールドは周波数の昇順で第2の160MHzの帯域幅に対応する。EHT局は、送信されたEHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値を、トリガフレーム内の特殊なユーザ情報フィールド内の、UL U-SIG予約指示フィールドの値にさらに設定する。
【0194】
図15bは、本出願の一実施形態による、トリガフレームのU-SIG内のSRPを示す別の概略図である。図15bに示されるように、一実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドは4つのUL SRPフィールドを含み、4つのUL SRPフィールドは、周波数の昇順で、一次160MHzチャネルにおける4つの40MHzサブチャネルのSRP値をそれぞれ指示する。あるいは、別の実施態様では、トリガフレームの共通情報フィールドの、HE-SIG-A2予約フィールドおよび/または予約フィールドがUL EHT SRPフィールドとして使用されて、一次160MHzチャネルのSRP値を指示する。トリガフレームの特殊なユーザ情報フィールドは、AID12フィールド、U-SIG用のUL SRP2フィールドなどを含む。AID12フィールドの値は特殊な値、または不完全なAID12値である。U-SIG用のUL SRP2フィールドは、AID12フィールドの後に配置され、AID12フィールドに隣接していても、あるいはAID12フィールドに隣接していなくてもよい。U-SIG用のUL SRP2フィールドはU-SIG内のSRP2フィールドの値を指示する。U-SIG用のUL SRP2フィールドによって指示される値は、二次160MHzチャネルにおけるAPの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しいか、あるいは二次160MHzチャネルにおけるSRP値と等しい。
【0195】
トリガフレームを受信した後で、EHT局は、送信するべきEHT TB PPDUのU-SIG内のSRP1フィールドの値を、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる、4つのUL SRPフィールドの値の最小値、すなわちSRP1=min(UL SRP1,UL SRP2,UL SRP3,UL SRP4)に設定し、U-SIG内のSRP2フィールドの値を、トリガフレームの特殊なユーザ情報フィールド内の、U-SIG用のUL SRP2フィールドの値に設定する。U-SIG内のSRP1フィールドは周波数の昇順で第1の160MHzの帯域幅に対応し、U-SIG内のSRP2フィールドは周波数の昇順で第2の160MHzの帯域幅に対応する。EHT局は、送信されたEHT TB PPDUのU-SIG内のU-SIG予約フィールドの値を、トリガフレーム内の特殊なユーザ情報フィールド内の、UL U-SIG予約指示フィールドの値にさらに設定する。
【0196】
本出願のこの実施形態は、320MHzの帯域幅における、U-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドを設定する方法と、U-SIG内のU-SIG予約フィールドを設定する方法とに主に注目していることを理解されたい。160MHz以下の帯域幅で、U-SIG内のSRP1フィールドおよびSRP2フィールドを設定する方法については、実施形態1または実施形態2の関連説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0197】
本出願のこの実施形態では、320MHz帯域幅の場合は、トリガフレーム内の特殊なユーザ情報フィールドは、EHT TB PPDUに対して、空間再利用パラメータおよびU-SIG予約フィールドを独立して指示することが知見され得る。特殊なユーザ情報フィールドの意味が明確で、HE局のスケジューリングは影響されない。このように、HE局とEHT局とが同じトリガフレームを使用してスケジュールされ得る。トリガフレームが前述した特殊なユーザ情報フィールドを含まない場合は、EHT TB PPDUのU-SIGの空間再利用パラメータは、トリガフレーム内のアップリンク空間再利用フィールドおよび/またはアップリンクEHT空間再利用フィールドの指示に基づいて設定されてもよく、U-SIG予約フィールドはデフォルト値に設定されてもよい。
【0198】
結論として、本出願の実施形態1から実施形態3では、EHT TB PPDUにおけるU-SIGとトリガフレームとの関係は、表9に示されるように要約され得る。
【0199】
【表9A】
【表9B】
【0200】
表9のU-SIGに含まれるサブフィールドは単なる例であり、サブフィールドの一部がさらに含まれる場合があることを理解されたい。表9のサブフィールドは、あるいは他の名称を有してもよいことをさらに理解されたい。これは本出願の例に限定されない。各サブフィールドに占有されるビット数は、実際の状況に基づいて調整されてもよい。これについては本出願では限定されない。
【0201】
実施形態4
前述した実施形態1から実施形態3は、異なるシナリオで1つ以上の局がEHT TB PPDUを送信する場合に、U-SIGのSRPフィールドおよびU-SIG予約フィールドを設定する方法を説明している。本出願の実施形態4は、802.11beにおける空間再利用パラメータに基づいた空間再利用方法を主に説明する。
【0202】
実際の用途では、本出願の実施形態4は、実施形態1から実施形態3のうちのいずれか1つを参照して実施されても、あるいは個別に実施されてもよいことが理解されよう。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0203】
本出願のこの実施形態では、第1のAPおよび第1のSTAは同じBSSに属し、これはBSS1として示されることが理解されよう。第2のAPと第2のSTAとは別のBSSに属し、BSS2として示される。第1のAPと第2のAPとは、BSS1とBSS2とによって形成されたOBSS内に配置される。したがって、第2のAPが、パラメータ化空間再利用送信(parameterized spatial reuse transmission、PSRT)PPDUを送信するときに生成されるエネルギーによって生じる、第1のAPのEHT TB PPDUの受信に対する干渉を低減するために、第2のAPがPSRT PPDUを送信するときに使用される送信電力が制限されなければならない。
【0204】
任意選択で、本出願のこの実施形態では、第2のAPが、第1のAPおよび第1のSTAによって送信された情報を受信してもよい。
【0205】
図16は、本出願の一実施形態による、空間再利用方法の概略フローチャートである。図16に示されるように、空間再利用方法は以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0206】
S501:第1のAPが、トリガフレーム(trigger frame)を含むパラメータ化空間再利用受信(parameterized spatial reuse reception、PSRR)PPDUを送信し、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように第1のSTAをスケジュールするために使用される。これに対応して、第1のSTAはトリガフレームを受信する。
【0207】
PSRR PPDUは、トリガフレームに加えて、他の情報をさらに含んでもよいことを理解されたい。しかしながら、本出願のこの実施形態は、PSRR PPDU内のトリガフレーム部分に注目している。したがって、PSRR PPDUに含まれる他の情報は、本出願のこの実施形態では説明されない。
【0208】
具体的には、トリガフレームを含むPSRR PPDUは、アップリンクデータ送信を実行するように、例えば、アップリンクEHT TB PPDUを送信するように局をスケジュールするために使用される。図6a-1、図6a-2、あるいは図10Aおよび図10Bに示されるように、トリガフレームの共通情報フィールドは、アップリンク空間再利用(UL Spatial Reuse)フィールドを含む。アップリンク空間再利用フィールドは、長さ4ビットの4つのアップリンク空間再利用パラメータ(UL SRP)フィールドを含んでもよく、APの送信電力と、APによって受け取られ得る最大干渉電力との合計を示す。アップリンク空間再利用フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドは、UL SRP1フィールド、UL SRP2フィールド、UL SRP3フィールド、およびUL SRP4フィールドである。異なる帯域幅における4つのUL SRPフィールドの実施態様については、実施形態1から実施形態3のいずれか1つを参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0209】
S502:第1のSTAがEHT TB PPDUを送信する。これに対応して、第1のAPが、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。
【0210】
本出願のこの実施形態における「第1のAP」は、実施形態1から実施形態3で説明した「AP」であり、本出願のこの実施形態における「第1のSTA」は、実施形態1から実施形態3で説明した「STA」である。
【0211】
具体的には、本出願のこの実施形態における、ステップS502の実施態様については、実施形態1のステップS103の実施態様を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。あるいは、本出願のこの実施形態における、ステップS502の実施態様については、実施形態2のステップS203の実施態様を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。あるいは、本出願のこの実施形態における、ステップS502の実施態様については、実施形態3のステップS303の実施態様を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0212】
S503:第2のAPが、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、および/またはトリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値に基づいて、パラメータ化空間再利用送信PSRT PPDUの送信電力を決定する。
【0213】
S504:第2のAPが、PSRT PPDUの送信電力に基づいてPSRT PPDUを送信する。これに対応して、第2のSTAはPSRT PPDUを受信する。
【0214】
具体的には、第1のAPと第2のAPとは、BSS1とBSS2とによって形成されたOBSS内に配置される。したがって、第2のAPもまた、第1のAPによって送信されたトリガフレームを受信し得る。したがって、第1のAPがトリガフレームを含むPSRR PPDUを送信した後で、第2のAPが、トリガフレームを含むPSRR PPDUを受信する。トリガフレームは4つのUL SRPフィールドを含み、1つのUL SRPフィールドによって指示される値は、第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。第2のAPは、第1のSTAによって送信されたEHT TB PPDUをさらに受信してもよく、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドを含む。SRP1フィールドによって指示される値は、第1のサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しい。SRP2フィールドによって指示される値は、第2のサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計になる。第1のサブチャネルの帯域幅値および第2のサブチャネルの帯域幅値は、EHT TB PPDUの帯域幅の半分と等しく、第1のサブチャネルの周波数は、第2のサブチャネルの周波数未満である。
【0215】
第2のAPがPSRR PPDUおよびEHT TB PPDUを受信した(つまり、第1のSTAがEHT TB PPDUを送信したことが決定された)後で、第2のAPは、PSRR PPDUが受信されたときの電力(すなわち受信電力レベル、received power level、RPL)、U-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、および/または4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値に基づいて、PSRT PPDUを送信するために使用される送信電力を計算する。第2のAPは、計算した送信電力に基づいてPSRT PPDUを送信する。これに対応して、第2のSTAはPSRT PPDUを受信し、PSRT PPDUに応答して、第2のAPに応答フレームを返す。
【0216】
図17は、本出願の一実施形態による、空間再利用方法の時系列の概略図である。AP1とAP2とが同じOBSS内に配置され、AP1とSTA1とはBSS1に属し、AP2とSTA2とはBSS2に属するものと仮定されている。図14に示されるように、AP1(すなわち前述した第1のAP)は、トリガフレームを含むPSRR PPDUを送信する。PSRR PPDUを受信した後で、STA1(すなわち前述した第1のSTA)は、一定期間(例えば、短いフレーム間スペース)後に、トリガフレームの指示に基づいてアップリンクEHT TB PPDUを送信する。AP1とAP2とは同じOBSS内に配置されるので、AP2はAP1によって送信されたPSRR PPDUと、STAによって送信されたEHT TB PPDUとを受信し得る。AP2(すなわち第2のAP)がPSRR PPDUおよびEHT TB PPDUを受信した後で、AP2は、PSRR PPDUが受信されたときの電力(すなわちRPL)と、EHT TB PPDU内の2つのSRP値および/または4つのUL SRP値とに基づいて、PSRT PPDUを送信するためにAP2によって使用される電力を計算する。EHT TB PPDUが送信されたことを検出した後で、AP2は、計算した電力に基づいてPSRT PPDUを送信する。PSRT PPDUを受信した後で、STA2(すなわち第2のSTA)は、ある時間間隔(例えば、短いフレーム間スペース)でブロック確認応答(block acknowledge)フレームを送信して、STA2がPSRT PPDUを受信したことを確認応答する。
【0217】
任意選択で、計算を通じて第2のAPによって取得されたPSRT PPDUの送信電力は、以下の式を満たす。
(PSRT PPDUを送信するために第2のAPによって使用される)PPDU送信電力-log10(PSRT PPDU帯域幅/20 MHz)≦SRP-RPL (1-1)
【0218】
式(1-1)内のlog10(PSRT PPDU帯域幅/20MHz)は、帯域幅正規化係数を示す。式(1-1)において、SRPはサブチャネル上のSRP値である。式(1-1)において、RPLは、PSRR PPDU帯域幅にわたる、トリガPPDU(トリガフレームを含むPPDU)の非HE部分の、または非HE PPDU部分の、全受信アンテナコネクタにおける統合された送信電力である(RPL is the combined transmit power at the receive antenna connector,over the PSRR PPDU bandwidth,during the non-HE portion of the HE PPDU preamble of the triggering PPDU,averaged over all antennas used to receive the PPDU)。帯域幅正規化は、式(1-1)では、SRPおよびPRLの値で実行されている。UL SRPフィールドによって指示される値は、AP(ここでは第1のAP)の送信電力と、AP(ここでは第1のAP)によって受け取られ得る最大干渉電力との合計と等しいため、AP(ここでは第1のAP)によって受け取られ得る最大干渉電力は、空間再利用パラメータ(SRP)の値によって決定されることを理解されたい。
【0219】
任意選択で、第2のAPは、PSRR PPDUを使用してRPLを取得してもよく、PSRR PPDU内のUL SRPは取得しないが、EHT TB PPDUのU-SIGを使用してSRPを取得する。具体的には、第2のAPは、PSRR PPDUが受信されたときの電力(すなわちRPL)と、U-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値とに基づいて、PSRT PPDUを送信するために使用される送信電力を計算する。あるいは、第2のAPは、PSRR PPDUを使用して、RPLおよびUL SRPの両方を取得してもよく、EHT TB PPDUが受信されたことが決定すると、第2のAPはU-SIG内のSRPを取得しない。具体的には、第2のAPは、PSRR PPDUが受信されたときの電力(すなわちRPL)と、4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値とに基づいて、PSRT PPDUを送信するために使用される送信電力を計算する。
【0220】
任意選択で、前述した式(1-1)は、以下の式(1-2)と等価であってもよい。
第2のAPの正規化送信電力≦第1のAPの送信電力+第1のAPによって受け取られた最大干渉電力-第2のAPが、第1のAPによって送信されたPSRR PPDUを受信したときの電力 (1-2)
【0221】
式(1-2)の右辺、すなわち第1のAPの送信電力から、第2のAPが、第1のAPによって送信されたPSRR PPDUを受信したときの電力を引いたものは、第1のAPと第2のAPとの間の経路損失(pathloss)と等しい。
【0222】
したがって、式(1-2)は、あるいは以下の式(1-3)と等価になり得る。
第2のAPの正規化送信電力≦第1のAPによって受け取られた最大干渉電力+第1のAPと第2のAPとの間の経路損失 (1-3)
【0223】
式(1-3)は、あるいは、以下の式(1-4)と等価になり得る。
第2のAPの正規化送信電力-第1のAPと第2のAPとの間の経路損失≦第1のAPによって受け取られる最大干渉電力 (1-4)
【0224】
式(1-4)の左辺、すなわち第2のAPの正規化送信電力から、第1のAPと第2のAPとの間の経路損失を引いたものは、第2のAPによって、第1のAPに対して引き起こされた干渉を表すので、式(1-4)は、以下の式(1-5)と等価になり得る。
第2のAPによって生じた第1のAPに対する干渉≦第1のAPによって受け取られる最大干渉電力 (1-5)
【0225】
本出願のこの実施形態は、EHT TB PPDUのための空間再利用方法を提供し、その結果、U-SIG内に2つのSRPフィールドがある場合に互換性が得られ、EHT規格で空間利用が実施されることが知見され得る。このように、重複基本サービスセット内の装置が同時に送信を実行して、送信効率を高めることができる。
【0226】
任意選択の実施形態において、本出願で提供される空間再利用方法が、第2のSTAに適用されてもよい。図18は、本出願の一実施形態による、空間再利用方法の別の概略フローチャートである。本出願のこの実施形態では、第1のAPおよび第1のSTAは同じBSSに属し、これはBSS1として示されることが理解されよう。第2のAPと第2のSTAとは別のBSSに属し、BSS2として示される。第1のAPと第2のSTAとは、BSS1とBSS2とによって形成されたOBSS内に配置される。したがって、第2のSTAがPSRT PPDUの応答フレームを送信するときに生成されるエネルギーによって生じる、第1のAPによるEHT TB PPDUの受信に対する干渉を低減するために、第2のSTAが応答フレームを送信するときに使用される送信電力が制限されなければならない。
【0227】
任意選択で、本出願のこの実施形態では、第2のSTAが、第1のAPおよび第1のSTAによって送信された情報を受信してもよい。
【0228】
図18に示されるように、空間再利用方法は以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0229】
S601:第1のAPが、トリガフレームを含むパラメータ化空間再利用受信PSRR PPDUを送信し、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように第1のSTAをスケジュールするために使用される。これに対応して、第1のSTAはトリガフレームを受信する。
【0230】
S602:第1のSTAがEHT TB PPDUを送信する。これに対応して、第1のAPが、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信する。
【0231】
具体的には、本出願のこの実施形態におけるステップS601およびステップS602の実施態様については、図16に示される実施形態のステップS501およびステップS502の実施態様を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0232】
S603:第2のAPがPSRT PPDUを送信する。これに対応して、第2のSTAはPSRT PPDUを受信する。
【0233】
S604:第2のSTAが、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値、およびUL EHT SRPフィールドによって指示される値のうちの1つ以上に基づいて、PSRT PPDUに応答して、応答フレームの送信電力を決定する。
【0234】
S605:第2のSTAが、応答フレームの送信電力に基づいて応答フレームを送信する。
【0235】
具体的には、本出願のこの実施形態におけるステップS604およびステップS605の実施態様については、図16に示される実施形態のステップS503およびステップS504の実施態様を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。ステップS604における、PSRT PPDUに応答した応答フレームの送信電力は、ステップS503におけるPSRT PPDUの送信電力に対応することを理解されたい。ステップS604における応答フレームの送信電力を決定する方法については、ステップS503におけるPSRT PPDUの送信電力を決定する方法を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0236】
任意選択で、BSS1とBSS2とによって形成されたOBSS内に、第2のAPがさらに配置されてもよい。したがって、第2のSTAがPSRT PPDUの応答フレームを送信するときに生成されるエネルギー、および第2のAPがPSRT PPDUを送信するときに生成されるエネルギーによって生じる、第1のAPによるEHT TB PPDUの受信に対する干渉を低減するために、第2のSTAが応答フレームを送信するときに使用される送信電力、および第2のAPがPSRT PPDUを送信するときに使用される送信電力の両方が制限されなければならない。したがって、第1のAP、第2のSTA、および第2のAPが、BSS 1およびBSS2によって形成されたOBSS内にすべて配置されるときは、第2のAPがPSRT PPDUを送信する前(つまりステップS603の前)に、第2のAPが、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値、およびUL EHT SRPフィールドによって指示される値のうちの1つ以上に基づいて、PSRT PPDUの送信電力を決定し得る。この場合、S603は具体的には、PSRT PPDUの送信電力に基づいてPSRT PPDUを送信する。
【0237】
本出願のこの実施形態は、EHT TB PPDUのための空間再利用方法を提供し、その結果、U-SIG内に1つのSRPフィールドまたは2つのSRPフィールドがある場合に互換性が得られ、EHT規格で空間利用が実施されることが知見され得る。このように、重複基本サービスセット内の装置が同時に送信を実行して、送信効率を高めることができる。
【0238】
上記の内容は、本出願で提供される方法を詳細に説明している。本出願の実施形態における前述の解決策の実施を容易にするために、本出願の実施形態は、対応する装置またはデバイスをさらに提供する。
【0239】
本出願のこの実施形態では、APおよびSTAは、前述の方法例に基づいて機能モジュールに分割されてもよい。例えば、機能モジュールは対応する機能に基づいて分割を通じて得られてもよいし、2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合モジュールは、ハードウェアの形態で実施されてもよいし、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実施されてもよい。本出願の実施形態において、モジュール分割は例であり、論理的な機能の分割にすぎないことに留意されたい。実際の実施態様では、別の分割方式が使用されてもよい。以下、図19図22を参照して、本出願の実施形態における通信装置を詳細に説明する。通信装置は、アクセスポイントまたは局である。さらに、通信装置はAP内の装置であってもよく、または通信装置はSTA内の装置であってもよい。
【0240】
統合ユニットが使用されるとき、図19は、本出願の一実施形態による通信装置1の構造の概略図である。通信装置1は、APまたはAP内のチップ、例えばWi-Fiチップであってもよい。図19に示されるように、通信装置1は、トランシーバユニット11と、処理ユニット12とを含む。
【0241】
第1の設計では、処理ユニット12は、トリガフレームを生成するように構成され、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。トランシーバユニット11は、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信するようにさらに構成される。EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、空間再利用パラメータSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって指示される値は、トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値に基づいてそれぞれ決定される。具体的には、前述した実施形態1のステップS103における、EHT TB PPDUの説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0242】
第2の設計では、処理ユニット12は、トリガフレームを生成するように構成され、トランシーバユニット11は、トリガフレームを送信するように構成される。トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される。トリガフレームの共通情報フィールドは、4つのUL SRPフィールドを含み、かつ共通情報フィールドのHE-SIG A2予約フィールドおよび予約フィールドは、UL EHT空間再利用パラメータの指示として使用され、UL EHT SRPフィールドを含む。
【0243】
トランシーバユニット11は、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの2つのSRPフィールドを含む。
【0244】
EHT TB PPDUの帯域幅が20/40/80/160 MHzで、EHT TB PPDUが非集約PPDUのときは、U-SIG内のSRP1フィールドの値は、トリガフレームのアップリンク空間再利用フィールドによって指示された、4つの空間再利用フィールド内のUL SR1フィールドおよびUL SR2フィールドの最小値と等しく、SRP1=min{UL SRP1,UL SRP2}で表され得る。
【0245】
U-SIG内のSRP2フィールドの値は、トリガフレームのアップリンク空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールド内の、UL SR3フィールドおよびUL SR4フィールドの最小値と等しくてもよく、SRP2=min{SRP3,UL SRP4}で表され得る。
【0246】
一実施態様では、図8bに示されるように、EHT帯域幅が320 MHzであるか、またはTB PPDUが集約PPDUの場合は、U-SIG内のSRP1フィールドの値はSRP2フィールドの値と等しく、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの両方が、トリガフレーム内のアップリンク空間再利用フィールドによって指示された、4つの空間再利用フィールドの最小値と等しく、SRP1=SRP2=min{UL SRP1,UL SRP2,UL SRP3,UL SRP4}である。
【0247】
具体的には、前述した実施形態1のステップS203における、EHT TB PPDUまたは集約PPDUの説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0248】
第1の設計における通信装置1、および第2の設計における通信装置1は、実施形態1を対応して実行してもよく、通信装置1内のユニットの前述の動作または機能は、前述の方法の実施形態1におけるAPの対応する動作を実施するように個別に構成されることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0249】
第3の設計では、処理ユニット12はトリガフレームを生成し、トランシーバユニット11は、トリガフレームを送信するように構成される。トリガフレームの共通情報フィールド内のHE-SIG-A2予約フィールドおよび予約フィールドは、アップリンクEHT PPDU帯域幅サブフィールド、HE/EHTサブフィールド、およびアップリンクEHT空間再利用フィールドとして設定される。アップリンクEHT空間再利用フィールドは、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを個別に指示するか、あるいはアップリンク空間再利用フィールドとともに使用されて、EHT TB PPDU内の空間再利用パラメータを指示する。具体的には、前述した実施形態2のステップS301の、トリガフレームの説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0250】
トランシーバユニット11は、局によって送信されたEHT TB PPDUまたは集約PPDUを受信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのU-SIGは、1つのSRPフィールドまたは2つのSRPフィールドを含んでよい。具体的には、実施形態2のステップS303における、EHT TB PPDUまたは集約PPDUの説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0251】
第3の設計における通信装置1は、実施形態2を対応して実行してもよく、通信装置1内のユニットの前述の動作または機能は、前述の方法の実施形態2におけるAPの対応する動作を実施するように個別に構成されることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0252】
第4の設計では、処理ユニット12は、トリガフレームを生成するように構成される。トランシーバユニット11はトリガフレームを送信するように構成され、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、トリガフレームは第1の指示情報を保持し、第1の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよび/またはSRP2フィールドの値を指示する。任意選択で、トリガフレームは第2の指示情報をさらに保持し、第2の指示情報は、EHT TB PPDUのU-SIG内の、U-SIG予約フィールドの値を指示する。具体的には、実施形態3のステップS401、およびこの実施形態のトリガフレームの説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0253】
トランシーバユニット11は、局によって送信されたEHT TB PPDUを受信するようにさらに構成される。EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRPフィールドおよびU-SIG予約フィールドの設定については、実施形態3の説明を参照されたい。ここでは詳細は繰り返されない。
【0254】
第4の設計における通信装置1は、実施形態4を対応して実行してもよく、通信装置1内のユニットの前述の動作または機能は、前述の方法の実施形態4におけるAPの対応する動作を実施するように個別に構成されることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0255】
図20は、本出願の一実施形態による通信装置2の構造の概略図である。通信装置2は、STAまたはSTA内のチップ、例えばWi-Fiチップであってもよい。図17に示されるように、通信装置2は、トランシーバユニット21と、処理ユニット22とを含む。
【0256】
第1の設計では、トランシーバユニット21は、トリガフレームを受信するように構成され、トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように通信装置2をトリガするために使用される。トランシーバユニット21はEHT TB PPDUを送信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのU-SIGは、U-SIG予約フィールドおよびSRP1フィールドを含むか、あるいはSRP1フィールドおよびSRP2フィールドを含む。
【0257】
任意選択で、処理ユニット22は、U-SIG予約フィールド設定サブユニット221と、SRPフィールド設定サブユニット222とを含む。
【0258】
U-SIG予約フィールド設定サブユニット221は、U-SIG予約フィールドの値を設定するように構成され、U-SIG予約フィールドの値は、トリガフレームが特殊なユーザ情報フィールドを保持しているかどうかに基づいて決定される。トリガフレームが特殊なユーザ情報フィールドを保持していない場合は、U-SIG予約フィールドの値はデフォルト値に設定される。トリガフレームが特殊なユーザ情報フィールドを保持している場合は、U-SIG予約フィールドの値は、特殊なユーザ情報フィールド内のU-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される。
【0259】
SRPフィールド設定サブユニット222は、EHT TB PPDUのU-SIG内の、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの値を設定するように構成される。
【0260】
SRP1フィールドおよびSRP2フィールドの値は、トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示される値、UL EHT SRPフィールドによって指示される値、およびトリガフレームの特殊なユーザ情報フィールド内の、UL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つ以上に基づいてそれぞれ決定される。
【0261】
第1の設計における通信装置2は、実施形態1から実施形態3を対応して実行してもよく、通信装置2内のユニットの前述の動作または機能は、前述の方法の実施形態1から実施形態3における、STAの対応する動作を実施するように個別に構成されることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0262】
図21は、本出願の一実施形態による通信装置3の構造の概略図である。通信装置3は、APまたはSTAであってもよい。さらに、通信装置3は、APまたはSTA内のチップ、例えばWi-Fiチップであってもよい。図21に示されているように、通信装置3は、決定ユニット31とトランシーバユニット32とを備え得る。
【0263】
設計では、通信装置3はAPまたはAP内のチップである。決定ユニット31は、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれる、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールドの、HE-SIG-A2内のUL EHT SRPフィールドによって指示される値のうちの1つ以上に基づいて、PSRT PPDUの送信電力を決定するように構成される。トランシーバユニット32は、PSRT PPDUの送信電力に基づいてPSRT PPDUを送信するように構成される。
【0264】
任意選択で、トランシーバユニット32は、トリガフレームを受信するようにさらに構成され、トリガフレームは4つのUL SRPフィールドを含む。1つのUL SRPフィールドによって指示される値は、1つのサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られる最大干渉電力との合計になる。通信装置3と第1のAPとは、同じOBSS内に配置される。第1のAPとは、トリガフレームを送信するAPのことをいう。
【0265】
任意選択で、トランシーバユニット32は、EHT TB PPDUを受信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドを含む。SRP1フィールドによって指示される値は、第1のサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計になる。SRP2フィールドによって指示される値は、第2のサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計になる。第1のサブチャネルの帯域幅および第2のサブチャネルの帯域幅は、EHT TB PPDUの帯域幅の半分と等しく、第1のサブチャネルの周波数は、第2のサブチャネルの周波数未満である。通信装置3と第1のAPとは、同じOBSS内に配置される。
【0266】
この設計における通信装置3は、図13Aおよび図13Bの方法を対応して実行してもよく、通信装置3内のユニットの前述の動作または機能は、図13Aおよび図13Bの、第2のAPの対応する動作を実施するように個別に構成されることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0267】
別の設計では、通信装置3はSTAまたはSTA内のチップである。決定ユニット31は、EHT TB PPDUのU-SIGに含まれるSRP1フィールドおよびSRP2フィールドによって個別に指示される値、トリガフレームの共通情報フィールドに含まれる4つのUL SRPフィールドによって個別に指示される値、およびトリガフレームの共通情報フィールドの、HE-SIG-A2内のUL EHT SRPフィールドによって指示される値のうちの1つ以上に基づいて、PSRT PPDUに応答して、応答フレームの送信電力を決定するように構成される。トランシーバユニット32は、応答フレームの送信電力に基づいて、応答フレームを送信するように構成される。
【0268】
任意選択で、トランシーバユニット32は、トリガフレームを受信するようにさらに構成され、トリガフレームは4つのUL SRPフィールドを含む。1つのUL SRPフィールドによって指示される値は、1つのサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られる最大干渉電力との合計になる。通信装置3と第1のAPとは、同じOBSS内に配置される。第1のAPとは、トリガフレームを送信するAPのことをいう。
【0269】
任意選択で、トランシーバユニット32は、EHT TB PPDUを受信するようにさらに構成され、EHT TB PPDUのU-SIGは、SRP1フィールドおよびSRP2フィールドを含む。SRP1フィールドによって指示される値は、第1のサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計になる。SRP2フィールドによって指示される値は、第2のサブチャネルにおける第1のAPの送信電力と、第1のAPによって受け取られ得る最大干渉電力との合計になる。第1のサブチャネルの帯域幅および第2のサブチャネルの帯域幅は、EHT TB PPDUの帯域幅の半分と等しく、第1のサブチャネルの周波数は、第2のサブチャネルの周波数未満である。通信装置3と第1のAPとは、同じOBSS内に配置される。
【0270】
任意選択で、トランシーバユニット32は、第2のAPによって送信されたPSRT PPDUを受信するようにさらに構成される。
【0271】
前述した設計のいずれか1つにおいて、決定ユニット31は、処理ユニットであってもよい。
【0272】
この設計における通信装置3は、図18の方法を対応して実行してもよく、通信装置3内のユニットの前述の動作または機能は、図18の、第2のSTAの対応する動作を実施するように個別に構成されることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0273】
以上は、本出願の実施形態におけるAPおよびSTAについて説明している。以下では、APおよびSTAの可能な製品形態について説明する。図19で説明されているAPの機能を有する任意の製品、図20で説明されているSTAの機能を有する任意の製品、あるいは図21で説明されているAPまたはSTAの機能を有する任意の製品は、本出願の実施形態の保護の範囲に入るものであることを理解されたい。以下の説明は単なる例であり、本出願の実施形態におけるAPおよびSTAの製品形態はそれに限定されないことをさらに理解されたい。
【0274】
可能な製品形態では、本出願の実施形態におけるAPおよびSTAは、一般的なバスアーキテクチャを使用して実装され得る。
【0275】
説明を容易にするために、図22は、本出願の一実施形態による通信装置1000の構造の概略図を示している。通信装置1000は、APまたはSTA、あるいはAPまたはSTA内のチップであってもよい。図22は、通信装置1000の主要な構成要素のみを示す。プロセッサ1001とトランシーバ1002とに加えて、通信装置は、メモリ1003と、入力/出力装置(図示せず)とをさらに備えてもよい。
【0276】
プロセッサ1001は、通信プロトコルおよび通信データを処理し、通信装置を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように主に構成される。メモリ1003は、ソフトウェアプログラムおよびデータを格納するように主に構成される。トランシーバ1002は、制御回路とアンテナを含むことができる。制御回路は、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実行し、無線周波数信号を処理するように主に構成される。アンテナは、電磁波の形態の無線周波数信号を受信および送信するように主に構成される。タッチスクリーン、ディスプレイ、またはキーボードなどの入力/出力装置は、ユーザによって入力されたデータを受信し、ユーザにデータを出力するように主に構成される。
【0277】
通信装置の電源が入れられた後、プロセッサ1001は、メモリ1003内のソフトウェアプログラムを読み出し、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理し得る。データを無線で送信する必要がある場合、送信されるべきデータに対してベースバンド処理を実行した後、プロセッサ1001は、ベースバンド信号を無線周波数回路に出力する。ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行した後、無線周波数回路は、アンテナを介して電磁波の形態の無線周波数信号を送信する。通信装置にデータが送信されると、無線周波数回路は、アンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサ1001に出力する。プロセッサ1001は、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
【0278】
別の実施態様では、無線周波数回路およびアンテナは、ベースバンド処理を実行するプロセッサから独立して配置されてもよい。例えば、分散シナリオでは、無線周波数回路およびアンテナは、通信装置から独立して別々に配置されてもよい。
【0279】
プロセッサ1001と、トランシーバ1002と、メモリ1004とは、通信バスを介して接続されてもよい。
【0280】
設計において、通信装置1000は、実施形態1のAPの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図7aのステップS101で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図7aのステップS101およびS104を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0281】
別の設計では、通信装置1000は、実施形態1のSTAの機能を実行するように構成されてもよく、プロセッサ1001は、図7aのステップS103で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図7aのステップS102およびS103を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0282】
設計において、通信装置1000は、実施形態1のAPの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図8aのステップS201で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図8aのステップS201およびS204を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0283】
別の設計では、通信装置1000は、実施形態1のSTAの機能を実行するように構成されてもよく、プロセッサ1001は、図8aのステップS203で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図8aのステップS202およびS203を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0284】
設計において、通信装置1000は、実施形態2のAPの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図11のステップS301で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図11のステップS301およびS304を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0285】
別の設計では、通信装置1000は、実施形態2のSTAの機能を実行するように構成されてもよく、プロセッサ1001は、図11のステップS303で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図11のステップS302およびS303を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0286】
設計において、通信装置1000は、実施形態3のAPの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図14のステップS401で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図14のステップS401およびS404を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0287】
別の設計において、通信装置1000は、実施形態3のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図14のステップS403で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図14のステップS402およびステップS403を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0288】
設計において、通信装置1000は、実施形態4の第2のAPの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図16のステップS503を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図16のステップS504を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0289】
設計において、通信装置1000は、実施形態4の第2のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ1001は、図18のステップS604を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。トランシーバ1002は、図18のステップS605を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成され得る。
【0290】
前述した設計のいずれか1つでは、プロセッサ1001は、受信および送信機能を実施するように構成されたトランシーバを含むことができる。例えば、トランシーバは、トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路であってもよい。送受信機能を実施するように構成されたトランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は分離されてもよいし、統合されてもよい。トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、コード/データを読み書きするように構成されてもよい。あるいは、トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、信号を送信または転送するように構成されてもよい。
【0291】
前述した設計のいずれか1つにおいて、プロセッサ1001は、命令を記憶することができる。命令は、コンピュータプログラムであってもよい。コンピュータプログラムはプロセッサ1001で実行され、それにより、通信装置1000は、前述の方法の実施形態のいずれか1つで説明された方法を実行することができる。コンピュータプログラムは、プロセッサ1000内に固定されてもよい。この場合、プロセッサ1001は、ハードウェアによって実施されてもよい。
【0292】
一実施態様では、通信装置1000は回路を備えることができ、回路は、前述の方法実施形態における送信、受信、または通信機能を実装することができる。本出願で説明されるプロセッサおよびトランシーバは、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、またはプリント回路基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどで実装されてもよい。プロセッサおよびトランシーバはあるいは、様々なIC技術、例えば、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)、N型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor、NMOS)、P型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor、PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、およびガリウムヒ素(GaAs)を使用して製造されてもよい。
【0293】
本出願で説明された通信装置の範囲はこれに限定されず、通信装置の構造は図19によって限定されなくてもよい。通信装置は、独立したデバイスであってもよいし、または大きなデバイスの一部であってもよい。例えば、通信装置は、以下であってもよい:
(1)独立した集積回路IC、チップ、またはチップシステムもしくはサブシステム、
(2)1つ以上のICを含むセットであって、任意選択で、ICセットは、データおよびコンピュータプログラムを記憶するように構成された記憶構成要素をさらに含んでもよい、セット、
(3)ASIC、例えば、モデム(Modem)、
(4)別のデバイスに埋め込まれ得るモジュール、
(5)受信機、端末、インテリジェント端末、携帯電話、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、
(6)別のデバイスなど。
【0294】
可能な製品形態では、本出願の実施形態におけるAPおよびSTAは、汎用プロセッサによって実装されてもよい。
【0295】
APを実装するための汎用プロセッサは、処理回路と、処理回路に内部接続されて処理回路と通信する入力/出力インターフェースとを含む。
【0296】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態1のAPの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図7aのステップS101で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図7aのステップS101およびS104を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0297】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態1のAPの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図8aのステップS201で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図8aのステップS201およびS204を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0298】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態2のAPの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図11のステップS301で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図11のステップS301およびS304を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0299】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態3のAPの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図14のステップS401で送信されるトリガフレームを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図14のステップS401およびS404を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0300】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態4の第2のAPの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は図16のステップS503、および/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図16のステップS504、および/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0301】
STAを実装するための汎用プロセッサは、処理回路と、処理回路に内部接続されて処理回路と通信する入力/出力インターフェースとを含む。
【0302】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態1のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図7aのステップS103で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図7aのステップS102およびS103を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0303】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態1のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図8aのステップS203で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図8aのステップS202およびS203を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0304】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態2のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図11のステップS303で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図11のステップS302およびS303を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0305】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態3のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は、図14のステップS403で送信されるEHT TB PPDUを生成するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図14のステップS402およびS403を実行するように構成され、かつ/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0306】
設計において、汎用プロセッサは、実施形態4の第2のSTAの機能を実行するように構成されてもよい。具体的には、処理回路は図18のステップS604、および/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。入力/出力インターフェースは、図18のステップS605、および/または本明細書で説明される技術の別のプロセスを実行するように構成される。
【0307】
前述の様々な製品形態の通信装置が方法の実施形態におけるAPまたはSTAの任意の機能を有することが理解されるべきである。ここでは詳細は繰り返されない。
【0308】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを記憶する。プロセッサがコンピュータプログラムコードを実行すると、電子デバイスは前述の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行する。
【0309】
本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは前述の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行することを可能にされる。
【0310】
本出願の一実施形態は、通信装置をさらに提供する。装置は、チップの製品形態で存在し得る。装置の構造は、プロセッサおよびインターフェース回路を含む。プロセッサは、装置が前述の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行することを可能にするために、インターフェース回路を介して他の装置と通信するように構成される。
【0311】
本出願の一実施形態は、APおよびSTAを含む無線通信システムをさらに提供する。APおよびSTAは、前述の実施形態のいずれか1つにおける方法を実行し得る。
【0312】
本出願に開示されている内容と併せて説明されている方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって実施されてもよいし、またはソフトウェア命令を実行することによりプロセッサによって実施されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable Programmable ROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、または当技術分野で周知の任意の他の形態の記憶媒体に記憶され得る。例えば、記憶媒体はプロセッサに結合されるので、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出し、または記憶媒体に情報を書き込むことができる。もちろん、記憶媒体はプロセッサの構成要素であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに配置されてもよい。加えて、ASICはコアネットワークインターフェースデバイスに位置されてもよい。もちろん、プロセッサと記憶媒体とはコアネットワークインターフェースデバイスに別個の構成部分として存在してもよい。
【0313】
当業者は、前述の1つまたは複数の例では、本出願に記載されている機能が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実装され得ることを理解されたい。機能がソフトウェアによって実装されるとき、前述の機能は、コンピュータ可読媒体に記憶され得るか、またはコンピュータ可読媒体において1つまたは複数の命令またはコードとして送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含む。通信媒体は、ある場所から他の場所へのコンピュータプログラムの送信を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用または専用のコンピュータからアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。
【0314】
前述の特定の実施態様では、本出願の目的、技術的解決策、および有益な効果が詳細にさらに説明されている。前述の説明は、本出願の単なる特定の実施態様であり、本出願の保護範囲を限定することを意図されていないことを理解されたい。本出願の技術的解決策に基づいて行われた修正、同等の置換、改善などは、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0315】
1 通信装置
11 トランシーバユニット
12 処理ユニット
2 通信装置
21 トランシーバユニット
22 処理ユニット
221 U-SIG予約フィールド設定サブユニット
222 SRPフィールド設定サブユニット
3 通信装置
31 決定ユニット
32 トランシーバユニット
1000 通信装置
1001 プロセッサ
1002 トランシーバ
1004 メモリ
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a-1】
図6a-2】
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9
図10A
図10B
図11
図12a
図12b
図12c
図13A
図13B
図14
図15a
図15b
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2023-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
第2の態様によれば、本出願は、PPDU内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法を提供する。本方法は、局STAがトリガフレームを送信するステップを含み、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように、局をトリガするために使用される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第4の態様によれば、本出願は、無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置を提供し、これは、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように通信装置をトリガするために使用される、トランシーバと、
EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示された値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示された値、およびトリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示された値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、プロセッサとを備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
可能な設計では、当該装置は、第4の態様、第8の態様、第12の態様、または第14の態様による通信装置内のチップである。通信装置はSTAである。チップ内の処理回路は、第4の態様、第8の態様、第11の態様、または第14の態様における、AP側で実行される処理機能を実施するように構成される。別の実施態様では、チップは無線周波数回路をさらに含み得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
802.11規格は、物理層(physical layer、PHY)および媒体アクセス制御(media access control、MAC)層部分に焦点を当てている。一例では、図2aを参照されたい。図2aは、本出願の一実施形態によるアクセスポイントの構造を示す概略図である。APは、マルチアンテナ/マルチ無線周波数であってもよく、あるいは単一のアンテナ/単一の無線周波数であってもよい。アンテナ/無線周波数は、データパケットを送信/受信するために使用される。一実施態様では、APのアンテナまたは無線周波数部分は分離されてもよく、言い換えると、APの本体から分離されてもよい。図2aでは、APは、物理層処理回路と、媒体アクセス制御層処理回路とを含む。物理層処理回路は、物理層信号を処理するように構成され得、MAC層処理回路は、MAC層信号を処理するように構成され得る。別の例では、図2bを参照されたい。図2bは、本出願の一実施形態による局の構造を示す概略図である。図2bは、単一のアンテナ/単一の無線周波数のSTAの構造を示す概略図である。実際のシナリオでは、STAはマルチアンテナ/マルチ無線周波数であってもよく、3つ以上のアンテナを伴うデバイスである場合もある。アンテナ/無線周波数は、データパケットを送信/受信するために使用される。一実施態様では、STAのアンテナまたは無線周波数部分は分離されてもよく、言い換えると、STAの本体から分離されてもよい。図2bにおいて、STAは、PHY処理回路およびMAC処理回路を含み得る。物理層処理回路は、物理層信号を処理するように構成され得、MAC層処理回路は、MAC層信号を処理するように構成され得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
【表1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
【表2】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0291
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0291】
前述した設計のいずれか1つにおいて、プロセッサ1001は、命令を記憶することができる。命令は、コンピュータプログラムであってもよい。コンピュータプログラムはプロセッサ1001で実行され、それにより、通信装置1000は、前述の方法の実施形態のいずれか1つで説明された方法を実行することができる。コンピュータプログラムは、プロセッサ1001内に固定されてもよい。この場合、プロセッサ1001は、ハードウェアによって実施されてもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリガフレーム内で空間再利用パラメータを指示する方法であって、
アクセスポイントAPによって、トリガフレームを送信するステップであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用される、ステップと、
前記APによって、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するステップであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の空間再利用パラメータSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを生成するように構成された、プロセッサと、
前記トリガフレームを送信するように構成されたトランシーバであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トランシーバは、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するように構成され、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の空間再利用パラメータSRPによって指示される値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示される値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドによって指示される値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、トランシーバと
を備える、通信装置。
【請求項3】
物理層プロトコルデータユニット内の空間再利用パラメータフィールドを決定する方法であって、
局STAによって、トリガフレームを受信するステップであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように前記局をトリガするために使用される、ステップと、
前記STAによって、前記EHT TB PPDUを送信するステップであって、前記EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示された値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示された値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示された値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項4】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように前記通信装置をトリガするために使用される、トランシーバと、
前記EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、前記EHT TB PPDUのU-SIG内のSRPによって指示された値は、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPによって指示された値、および前記トリガフレームの共通情報フィールド内の、1つ以上のUL SRPフィールドによって指示された値のうちの1つまたは2つに基づいて決定される、プロセッサとを備え、
前記トランシーバは、前記EHT TB PPDUを送信するように構成される、通信装置。
【請求項5】
トリガフレーム送信方法であって、
アクセスポイントAPによって、トリガフレームを送信するステップであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、ステップと、
前記APによって、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するステップであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、ステップと
を含む、トリガフレーム送信方法。
【請求項6】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを生成するように構成されたプロセッサであって、前記トリガフレームは、超高スループット・トリガベースの物理層プロトコル・データユニットEHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、プロセッサと、
前記トリガフレームを送信するように構成されたトランシーバであって、
前記トランシーバは、前記局によって送信された前記EHT TB PPDUを受信するようにさらに構成され、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、トランシーバと
を含む、通信装置。
【請求項7】
前記U-SIG予約指示フィールドが、前記トリガフレームのユーザ情報リストフィールドの、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される、請求項5に記載の方法、または請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子AID12が、事前設定値または不完全なAID12値である、請求項7に記載の方法または通信装置。
【請求項9】
前記特殊なユーザ情報フィールドが前記U-SIG用の1つのUL SRPフィールド、または前記U-SIG用の2つのUL SRPフィールドをさらに含む、請求項7または8に記載の方法または通信装置。
【請求項10】
前記トリガフレームの共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む、または前記共通情報フィールドの予約フィールド内の、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPフィールドをさらに含む、請求項5および請求項7から9のいずれか一項に記載の方法、または請求項6から9のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項11】
前記U-SIGが、SRP1フィールドおびSRP2フィールドを含み
前記U-SIG内の前記SRP1フィールドの値が、前記トリガフレームのアップリンク空間再利用フィールドによって指示された4つの空間再利用フィールド内の、UL SR1フィールドおよびUL SR2フィールドの任意の値と等しく、
前記U-SIG内のSRP2フィールドの値が、前記トリガフレームの前記アップリンク空間再利用フィールドによって指示された、前記4つの空間再利用フィールド内のUL SR3フィールドおよびUL SR4フィールドのいずれか1つと等しい、請求項10に記載の方法または通信装置。
【請求項12】
高効率トリガベースの物理層プロトコル・データユニットHE TB PPDUまたはEHT TB PPDUを送信するために、EHT STAを指示するHE/EHTサブフィールドが、前記トリガフレームの共通情報フィールド内の予約フィールド内に設定される、請求項5に記載の方法または請求項6に記載の通信装置。
【請求項13】
前記トリガフレームが、
アップリンクHE帯域幅とアップリンクEHT帯域幅とを共同して指示するために、UL(HE)BWフィールドとともに使用されるアップリンクEHT PPDU帯域幅拡張フィールド、または
特殊なユーザ情報フィールドが存在するかどうかを指示する、特殊なユーザの存在インジケータ・サブフィールドをさらに含む、請求項5に記載の方法または請求項6に記載の通信装置。
【請求項14】
物理層プロトコル・データユニットPPDU送信方法であって、
局STAによって、トリガフレームを受信するステップであって、前記トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、ステップと、
前記STAによって、前記EHT TB PPDUを送信するステップであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定される、ステップと
を含む、物理層プロトコル・データユニットPPDU送信方法。
【請求項15】
無線ローカルエリアネットワークWLANで使用される通信装置であって、
トリガフレームを受信するように構成されたトランシーバであって、前記トリガフレームは、EHT TB PPDUを送信するように局をトリガするために使用され、前記トリガフレームは、前記EHT TB PPDU内のU-SIG予約フィールドの値を指示するU-SIG予約指示フィールドをさらに含む、トランシーバと、
前記EHT TB PPDUを生成するように構成されたプロセッサであって、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの値に基づいて決定され、前記トランシーバは、前記EHT TB PPDUを送信するようにさらに構成され、前記EHT TB PPDUのユニバーサル信号フィールドU-SIG内の、前記U-SIG予約フィールドの前記値は、前記トリガフレーム内の前記U-SIG予約指示フィールドの前記値に基づいて決定される、プロセッサと
を備える、通信装置。
【請求項16】
前記U-SIG予約指示フィールドが、前記トリガフレームのユーザ情報リストフィールドの、特殊なユーザ情報フィールド内に配置される、請求項14に記載の方法、または請求項15に記載の通信装置。
【請求項17】
前記特殊なユーザ情報フィールドの関連識別子AID12が、事前設定値または不完全なAID12値である、請求項16に記載の方法または通信装置。
【請求項18】
前記特殊なユーザ情報フィールドが前記U-SIG用の1つのUL SRPフィールド、または前記U-SIG用の2つのUL SRPフィールドをさらに含む、請求項16または17に記載の方法または装置。
【請求項19】
前記トリガフレームの共通情報フィールドが、4つのアップリンク空間再利用パラメータUL SRPフィールドを含む、または前記共通情報フィールドの予約フィールド内の、アップリンクEHT空間再利用パラメータUL EHT SRPフィールドをさらに含む、請求項14に記載の方法または請求項15に記載の通信装置。
【請求項20】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、命令を格納しており、前記命令がコンピュータ上で動作されるとき、前記コンピュータは、請求項1、3、5、請求項7から14、および請求項16から19のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】